JP2003534242A - 1,3,5−トリクロロベンゼンからの3,5−ジフルオロアニリンの製造方法 - Google Patents

1,3,5−トリクロロベンゼンからの3,5−ジフルオロアニリンの製造方法

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JP2003534242A JP2001558398A JP2001558398A JP2003534242A JP 2003534242 A JP2003534242 A JP 2003534242A JP 2001558398 A JP2001558398 A JP 2001558398A JP 2001558398 A JP2001558398 A JP 2001558398A JP 2003534242 A JP2003534242 A JP 2003534242A
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Abstract

(57)【要約】 1,3,5-トリクロロベンゼンをフッ素化し、次に中間体であるフッ素化ベンゼンをアンモニア水または無水アンモニアでアミノ化して、80%を上回る収率で生成物3,5-ジフルオロアニリンを製造する方法を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、3,5-ジフルオロアニリンの製造方法および3,5-ジフルオロアニリン
を含む化合物に関する。さらに特定すると、本発明は、出発物質として1,3,5-ト
リクロロベンゼンを使用し、その1,3,5-トリクロロベンゼンをフッ素化して1,3,
5-トリフルオロベンゼン中間化合物を製造し、その後、該中間化合物をアミノ化
して目的の3,5-ジフルオロアニリンを製造することに関する。
【0002】 化合物3,5-ジフルオロアニリンは、多くの広葉植物用除草剤および他の農業用
化学薬品ならびに医薬品を合成する際の重要な中間体である。この化合物への合
成経路は数多く研究されている。しかし、そのような合成法の多くは、実施が困
難であったり、十分な収率が得られなかったり、ただ単にコストがかかりすぎた
りする。例えば、アミノまたはニトロ官能基に対して3位と5位に2個のフッ素
置換基を導入することは困難である。この理由のため、技術的に複雑で、高価な
代替合成法が試みられてきた。しかしながら、そのような合成法は、低い収率と
妨害性の反応副生成物の存在ゆえに実用的でない。農業用化学薬品の領域では、
コストに関する研究から、短い合成経路(3工程以下)しか経済的に実現可能で
ないとされている。
【0003】 例えば、1,3,5-トリクロロベンゼン中の塩素をフッ素で置換する合成法は知ら
れている。しかし、反応時間が遅く、許容できないほど低い収率であった。R.G.
Pews, J. Fluorine Chem. Vol. 52, p. 307 (1991) は、オートクレーブおよび
異なる溶媒を使用することで、より速い反応速度とより高い収率が得られるだろ
うと提案している。ところが、この反応をN-メチルピロリドン(NMP)中で触媒と
してCsFおよびKHF2を用いて実施した場合、収率はPewsが報告するほど高くはな
かった。さらに、NMPの使用は相当のハロゲン還元を引き起こした。
【0004】 米国特許第5,294,742号には、2,4,5-トリクロロニトロベンゼンを出発物質と
して使用し、アルカリ金属フッ化物と反応させることを含む3,5-ジフルオロアニ
リンの製造法が開示されている。しかし、この合成法は多数の反応工程ゆえに複
雑で、多量の副生成物(20%の2,6-ジフルオロアニリン)が生じる。
【0005】 米国特許第5,399,767号には、もう一つの複雑な方法が開示されており、この
方法は、ベンゾニトリルを無機酸と反応させ、脱炭酸して中間体を生成し、水素
と反応させて3,5-ジフルオロアニリンを製造するものである。
【0006】 3,5-ジフルオロアニリンの重要な商業用途を考慮して、この化合物を適度に高
い収率で製造するための、商業上許容され、安全で、安価かつ効率的な方法を開
発しようとする研究が数多く存在する。しかしながら、分離すべき副生成物が少
なく、高収率で、しかも安全かつ安価に、3,5-ジフルオロアニリンを製造するた
めの方法はまったく知られていない。
【0007】 本発明の一実施形態は、1,3,5-トリクロロベンゼンを極性溶媒の存在下でフッ
素化して中間体1,3,5-トリフルオロベンゼンを製造し、その後、1,3,5-トリフル
オロベンゼンをアンモニア水または無水アンモニアの存在下でアミノ化して目的
の3,5-ジフルオロアニリンを製造することにより、高収率および高純度で3,5-ジ
フルオロアニリンを合成できるという発見に関する。
【0008】 さらなる実施形態において、本発明は、1,3,5-トリクロロベンゼンから3,5-ジ
フルオロアニリンを製造するための2工程法に関する。第1工程で、ある量の1,
3,5-トリクロロベンゼンをフッ素含有化合物と反応させて1,3,5-トリフルオロベ
ンゼンを得る。第2工程で、1,3,5-トリフルオロベンゼンをアンモニア水および
金属酸化物または金属水酸化物と反応させて、目的生成物の3,5-ジフルオロアニ
リンを得る。
【0009】 さらに別の実施形態において、本発明は、1,3,5-トリクロロベンゼンから3,5-
ジフルオロアニリンを製造するための2工程法を包含する。第1工程で、ある量
の1,3,5-トリクロロベンゼンをある量のフッ素含有化合物と反応させて1,3,5-ト
リフルオロベンゼンを製造する。第2工程で、1,3,5-トリフルオロベンゼンを極
性溶媒中である量の無水アンモニアと反応させて3,5-ジフルオロアニリンを得る
【0010】 以下、本発明の好ましい実施形態を参考にして、本発明をさらに詳しく説明す
ることにする。しかし、本発明は様々な実施形態に具体化することができ、ここ
に示した実施形態に限定するものと解釈されるべきでない。むしろ、これらの実
施形態は、本明細書の開示内容を完全にするように提供されるもので、本発明の
範囲を当業者に十分に伝えるものである。
【0011】 式(I)の3,5-ジフルオロアニリン化合物は、出発物質である式(II)の1,3,5-ト
リクロロベンゼンをHalex反応によりフッ素化して、中間化合物である式(III)の
1,3,5-トリフルオロベンゼンを得ることにより取得できる。
【0012】
【化1】
【0013】 好適な反応スキームの第1工程を以下に示す:
【化2】
【0014】 Halex反応と呼ばれるこの第1工程では、出発物質1,3,5-トリクロロベンゼン(
II)を溶媒中でフッ化カリウムにより処理する。目的の中間化合物1,3,5-トリフ
ルオロベンゼン(III)と共に、3,5-ジフルオロクロロベンゼン(IV)を含む副生成
物が少量、塩化カリウムが多量に生成される。
【0015】 1,3,5-トリクロロベンゼンのフッ素化に用いられるHalex反応用の溶媒として
は、極性溶媒を使用することが好ましい。好適な極性溶媒の例には、ジメチルイ
ミダゾリジノン(DMI)、N-メチル-ピロリジノン(NMP)、ジメチルプロピレン尿素(
DMPU)、テトラメチル尿素(TMU)が含まれ、特にDMIが好適である。
【0016】 好適な反応スキームの第2工程を以下に示す:
【化3】
【0017】 第2工程では、1,3,5-トリフルオロベンゼンをアンモニアと反応させて(アミ
ノ化)、目的生成物3,5-ジフルオロアニリンをフッ化アンモニウムと共に得る。
このアミノ化は極性有機溶媒中で実施することが好ましく、極性有機溶媒として
は、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン、プロピレングリコール、ホル
ムアミド、ジエチレングリコール、その他のポリグリコール、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド、テトラメチレンスルホン、ジメチルスルホン、ジ
フェニルスルホン、ポリグリコールエーテルが挙げられ、特にジエチレングリコ
ールが好適である。
【0018】 1,3,5-トリフルオロベンゼンのアミノ化には、アンモニア水または無水アンモ
ニアを用いることができる。アンモニア水によるアミノ化は高温高圧を必要とす
る。生成されるフッ化アンモニウムはこうした条件下で非常に腐食性である。か
かる腐食性は緩衝剤として金属水酸化物や金属酸化物などの塩基を加えることで
制御することができ、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化バ
リウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化カルシ
ウム、酸化バリウムを添加できるが、特に酸化マグネシウムと水酸化マグネシウ
ムが好適である。酸化マグネシウムまたは水酸化マグネシウムを反応させると、
フッ化アンモニウムが不溶性固体のMgF2として保持される。その上、他の金属酸
化物または金属水酸化物と比べて、フェノール類や他の副生成物の形成が少ない
【0019】 1,3,5-トリクロロベンゼン(TCB)出発物質は、許容できる純度のものが市販さ
れている。本発明の2工程反応合成法の第1工程では、TCBをジメチルイミダゾ
リジノン(DMI)およびフッ化カリウムと、オートクレーブ(好ましくは精留塔を
装備したもの)中にて約275〜約325℃(好ましくは、約300〜約315℃)で反応さ
せて、1,3,5-トリフルオロベンゼンを、5%未満の副生成物重量の不純物として
のクロロジフルオロベンゼンと共に、製造することが好ましい。
【0020】 中間体である1,3,5-トリフルオロベンゼン(TFB)の収率は、反応温度、水分な
どの変動因子を変えることによって向上させることができる。例えば、好適な溶
媒DMIをその容量の約90%にまで蒸留すると、反応速度が増しかつ収率が約83%
に上昇することが確認された。したがって、DMIやKFを含めて、使用する試薬類
は脱水することが望ましい。これを行なうには、約10%の溶媒を蒸留するか、ま
たはキシレンのような溶媒を加えて例えば共沸蒸留により水を除去する。
【0021】 中間体TFBを製造するのに好適なHalex反応は、過剰のフッ化カリウムの存在下
で行なうことができる。しかし、フッ化カリウムのモル当量を約3.2〜約6.0の範
囲にしても、TFB製造の反応速度に実質的な影響を及ぼさないことが確認された
【0022】 また好ましくは、中間体TFBの収率は、TFBが生成されるにつれて反応容器から
TFBを取り除いて副生成物の形成を低減させることにより、最適化することがで
きる。好適な加圧蒸留は、例えば精留塔に加熱テープを施すか、さもなくば塔を
絶縁することによって精留塔を加熱する場合に、改善される。
【0023】 本発明の上記プロセスは特定の試薬の化学量論および計測に依存するものでは
ないが、DMI溶媒1リットルあたり約1.5モルの割合の1,3,5-トリクロロベンゼン
が特に好適である。フッ化カリウムは約330g/kg DMIの定数で反応容器に投入す
ることが好ましい。各種の反応物は、所望により、回収して再利用してもよい。
例えば、DMIのような比較的高価な溶媒を回収するには、Halex反応中にKCl/KF塩
の沈殿を濾過する。次に、その沈殿を安価な低沸点溶媒、例えばMTBE(または塩
化メチレン)で洗浄して、塩に随伴するDMIを回収する。再利用される溶媒を蒸
留することは、Halex反応の収率を最大とするのに得策である。本発明のHalex反
応用の、DMIに代わる溶媒としては、テトラメチル尿素(TMU)、ジメチルスルホン
(DMSO2)、およびジメチルプロピレン尿素(DMPU)がある。NMPは上首尾に使用でき
たが、水素脱ハロゲン化から生じる副生成物を低減させるために、1,3-ジニトロ
ベンゼンまたは同様のラジカルスキャベンジャーの添加を必要とする。
【0024】 本発明の合成法の第2工程では、TFBを、第2溶媒を用いてまたは用いないで
、アンモニアを添加してアミノ化する。アンモニア水または無水アンモニアのい
ずれを使用してもよい。第2工程では、本発明の方法により、1,3,5-トリフルオ
ロベンゼン(TFB)とアンモニアとを、水または極性溶媒、例えばNMP、プロピレン
グリコール、グリコールエーテル、最も好ましくはジエチレングリコール(DEG)
の存在下で反応させる。しかしながら、無水アンモニアとTFBとを特定の極性溶
媒中で反応させた場合に、生成物3,5-ジフルオロアニリンがより高い収率で得ら
れた。
【0025】 水を使用する場合は、反応器の腐食が問題になることがあり、こうした腐食を
防止するには、金属酸化物または金属水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、酸
化カルシウム、水酸化マグネシウム、好ましくは、酸化マグネシウム)による緩
衝が有効である。フッ化マグネシウム(MgF2)のような不溶性のフッ化物を形成す
る緩衝剤を使用すると、反応混合物から濾過によりフッ化物イオンを簡単に分離
除去できる。酸化マグネシウムか水酸化マグネシウムを用いることが好ましい。
なぜなら、過剰の緩衝剤とMgF2の両方を濾過により一緒に除去できるからである
。加えて、それらの溶解性が低いため、ヒドロキシルイオン(TFBと反応してフ
ェノール性副生成物を形成する)の生成が妨げられる。約180〜約250℃の温度が
好ましく、約210〜約235℃の温度が最適である。酸化マグネシウムと水酸化マグ
ネシウムの性能はそれらのカルシウム対応物よりもかなり良好であったので、こ
のことは予期せざることであった。
【0026】 以下の実施例に示した本発明の好ましい合成条件は、付随する副生成物を最小
限にとどめて、3,5-ジフルオロアニリンを生成するものである。特に、アミノ化
工程(工程2)では、塩基が存在する場合、3,5-ジフルオロフェノールとビス-(
3,5-ジフルオロフェニル)エーテルが生成する。その他のテトラハロエーテル類
もごく少量ではあるが生成する。さらに、ジアミノフルオロベンゼンが約3〜約
5%の量で生成することもある。工程2の合成を「より低い」温度、好ましくは
約180〜約250℃、より好ましくは235℃で実施することが、一般には副生成物の
形成の低減につながると判明した。
【0027】 図1は、TFBをアンモニアと反応させ、アンモニアを再循環させるために構成
された好適な装置を示したブロックフロー図である。アンモニア水、TFBおよびM
gOを加圧反応器12に導入する。この反応器から粗製3,5-ジフルオロアニリン(DFA
)を取り出し、14でさらに蒸留してTFBと最終DFA生成物16を得る。このTFBはTFB
貯蔵タンク18に返送し、出発物質として供給することにより加圧反応器12を補給
する。アンモニア水と塩は加圧反応器12から取り出し、遠心分離機20に送って、
そこで塩を水で洗浄する。フッ化マグネシウム塩を遠心分離機20から取り出し、
水層を抽出タンク22に送る。追加のTFBをタンク22に供給し、水性物質中に溶解
したDFAをすべて抽出する。DFA/TFB抽出物をタンク22から取り出し、蒸留装置14
に送る。アンモニア水を抽出タンク22から取り出し、約10%をパージさせ(MgO
、HFおよび水からの廃棄物の蓄積を防ぐため)、残りの90%を無水アンモニアで
再強化して、反応器に再循環させる。腐食を防止するため、水酸化マグネシウム
、水酸化バリウム、酸化カルシウムなどの追加の緩衝剤を使用してもよい。ただ
し、それらの使用によってフェノールの生成が増加しないようにする。
【0028】 生成物3,5-ジフルオロアニリン(DFA)は反応器内容物の油相中に形成されるが
、最大約10%は水相中にも保持される。DFA、水(5〜10%)およびアンモニアを
含有する油相を水/アンモニア/マグネシウム塩相から分離し、次に水相をTCB
で抽出する。続いて蒸留すると、本発明の方法を使用して85重量%を上回るDFA
の収率を達成できる。
【0029】 図2は、TFBとアンモニアとの反応をブロック図で示したものであり、この場
合はアンモニアが廃棄される。アンモニア水、TFBおよびMgOを加圧反応器30に導
入する。生成された粗製DFAを反応器30から取り出し、DFA生成物34を精製するた
めに蒸留装置32で蒸留する。この反応からの水相をタンク38に移し、ここでMTBE
により抽出して追加のDFAを回収する。これも蒸留装置32に送って、溶媒MTBEを
蒸留して再循環のために回収し、DFAを精製する。MgOを触媒として反応器に添加
した場合は、アンモニア水と塩を反応器30から遠心分離機36に送る。水を導入し
、MgF2塩は廃棄物として遠心分離機36から除去する。次いで、水相を抽出タンク
38に送り、そこにMTBEを導入する。この反応においてMgOを使用しない場合、遠
心分離工程は不要である。水性廃棄物は抽出タンク38から取り出して、さらに処
理するか、または廃棄する。
【0030】 これとは別に、TFBと無水アンモニアとの反応を極性溶媒(例えば、NMP、スル
ホラン、グリコールエーテル、プロピレングリコール、最も好ましくはジエチレ
ングリコール)の存在下で実施することもできる。極性溶媒を使用すると、水性
系よりも生成物の収率がやや高くなる。必要とされる反応圧力も顕著に下げられ
る。さらに、反応を比較的低い温度で実施できるため、腐食の可能性が少なくな
る。好適な反応温度は水性反応系と無水反応系とで類似している。
【0031】 アンモニア水と共に用いられる緩衝剤の存在は、加熱アンモニアの腐食作用を
低下させると考えられる。したがって、本発明の方法は、緩衝剤を使用しない場
合には、過酷な反応条件に耐えることができるHastelloyのような反応容器を利
用することを意図するものである。しかしながら、アンモニア水の中に緩衝剤(
好ましくは、金属酸化物および金属水酸化物、例えば、酸化マグネシウムおよび
水酸化マグネシウム)が存在すると、その内容物はあまり腐食性でなくなり、そ
のため炭素鋼やステンレス鋼製の反応容器も使えるようになる。
【0032】 TFBとアンモニアを加えるのに適した溶媒として、N-メチルピロリドン(NMP)、
DMI、スルホラン、ジメチルスルホキシド、プロピレングリコール、ホルムアミ
ド、およびジエチレングリコールが挙げられる。無水アンモニアをNMP中で使用
すると、小規模(2ガロン)合成において95%を超える反応収率が得られた。無
水アンモニアを使用する場合は、添加剤の使用が望ましく、かかる添加剤として
はエタノール、イソプロパノール、プロピレングリコールなどがある。
【0033】 図3は、第2工程(TFBのアミノ化)の方法の別の実施形態を示すものであり
、ここでは、ジエチレングリコール(DEG)を再循環させて、アンモニア、50%水
酸化ナトリウム溶液(NaOH)およびTFBと共に反応チャンバー40に添加する。この
混合物を反応させて、希釈容器42に送り、この容器に、好ましくはDEG回収工程
からのDFA/水と共に、水を添加する。処理した水和混合物をDFA抽出器44に送り
、ここにMTBEと水を供給する。MTBE/DFA溶液は図5Aに示す蒸留精製に送られる。
DEG/水/NaF混合物は図5Bに示す蒸留回収に送られる。過剰のアンモニアは出発反
応チャンバー40からNH3ベントを経て充填カラム50に送って、DEG中に吸収させる
ことによりアンモニアを回収する。パーツ50および52はDEG/NH3吸収ユニットを
構成する。
【0034】 図4は、無水アンモニアによるTFBの3,5-DFAへの好適な変換方法および蒸留分
離法を示したブロック図である。50% NaOHとTFBとアンモニアをDFA加圧反応器53
に供給する。生成物をDFA/DEG蒸留ユニット54に送り、このシステムからDEG/NaF
廃棄物を取り除く。粗製DFAをカラム55に通し、DFA受け器56に送る。この受け器
からDFA生成物を回収し、DEG受け器から回収されたDEGは、排気しているDEG-NH3 吸収ユニット58に送り、その後カラム60に送る。H2O/DFAは受け器56からカーボ
ネート反応に送る。
【0035】 図5Aおよび5Bは、DFAを回収するための好適な3,5-DFA抽出分離を示した概略図
である。図5Aにおいては、MTBE/DFA抽出物を例えば図3のプロセスから回収し、
レザバー62に集めてからMTBE/DFA蒸留ユニット64に送る。MTBE/DFAを減圧下でMT
BE/DFA受け器66に送り、そこで完成DFA生成物とMTBEを別々に回収する。
【0036】 図5Bに示すように、DEGを溶媒として使用する場合、抽出工程からのDEG/H2Oを
レザバー70に送り、そこからNaF、タールが混入した若干のDEG、および残留物を
廃棄物として取り除く。DEGを、DEG回収ユニット72で処理してから、H2O/DEG受
け器74に送る。その後H2O/DFAをさらなる抽出に送り、回収したDEGは取り除くか
、または再循環させる。
【0037】 以下の実施例を参考にすることで本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は
これらの実施例に限定されると解釈されるべきでない。
【0038】実施例1 1,3,5-トリフルオロベンゼンの製造 2ガロン(7.8リットル)の攪拌型ステンレス鋼製加圧反応器(Parr Instrument
Co., Moline, IL)に、ProPak押出金属パッキングを充填した1インチ×10インチ
のステンレス鋼製蒸留塔を設置した。塔の頂部に、還流冷却器とガス抜き用およ
び生成物取出し用のニードルバルブを設けた。塔パッキングのすぐ上に熱電対を
配置した。この塔を加熱テープおよび絶縁材で包み、熱損失を最小限に抑えた。
反応器に33.4モルの乾燥N,N'-ジメチルイミダゾリジノン(DMI)(3800g)、6.15モ
ルの1,3,5-トリクロロベンゼン(TCB)(1118g)および22.2モルのフッ化カリウム(F
K)(1286g)を投入した。その後反応器を密閉した。窒素を2回導入し(200psig)、
次に排気して空気を排除した。続いて、反応器を激しく(760rpm)攪拌し、約310
〜315℃に加熱した。310℃に達した後、冷却器の頂部にあるバルブから窒素を排
気した。約2〜2.5時間加熱した後、生成したTFBを、冷却器の頂部にある取出し
用バルブから約100ml/hrの速度でゆっくりと留去させた。TFBを約6〜7時間か
けて取り出した。その後、反応器を冷却させて、DMIから塩を濾過により分離し
た。塩を塩化メチレンで洗浄して全てのDMIを回収した。これとは別に、メチルt
-ブチルエーテル(MTBE)のような他の溶媒も使用できる。洗浄用の溶媒とDMIの両
方を回収するために、濾液と溶媒洗液を一緒にして蒸留した。MTBEの蒸留は大気
圧で実施したが、DMIは約118℃、28mmHgの減圧蒸留により回収した。高純度のTF
Bを得るには、再蒸留を行う必要がある。
【0039】実施例2 3,5-ジフルオロアニリンの製造 標準スターラー、サーモウェルおよびバルブを設置した600mlのHastelloy加圧
反応器(Parr Instrument Co., Moline, IL)を使用した。この反応器に0.833モル
の1,3,5-トリフルオロベンゼン(110g)、4.6モルの29% アンモニア水(270g)およ
び0.44モルの酸化マグネシウム(17.8g)を投入した。この反応器をアルゴンでパ
ージし、最高圧力(約1400psig)に達するまで225℃に加熱した。反応が進行す
るにつれて、圧力が約20lbs/hrの割合で約6時間降下した。その後反応器を冷却
して内容物を沈降させた。塩/水が認められるまで、油状物を反応器底部から排
出させた。塩は油状物の上に浮いており、徐々にアンモニア水中に沈降する。塩
水溶液をMTBEで2または3回抽出した。MTBEを油状物と一緒にして、ステンレス
鋼パッキング(ProPak)を充填した蒸留塔に投入した。塩は遠心分離し、水で洗浄
した後に捨てた。大気圧でMTBEを蒸留し、続いて20〜50mmHgでDFAを蒸留するこ
とにより生成物を単離した。
【0040】実施例3 DEG中での1,3,5-トリフルオロベンゼン 初めに、1,3,5-トリフルオロベンゼン(TFB)をジエチレングリコール(DEG)中で
無水アンモニアと200℃にて反応させた。この反応は許容できないほど遅く、生
成物への転化率が3時間で約17%であった。続いて、この反応を230℃で実施し
た。最高圧力は960psigであった。10時間後、TFBの3,5-ジフルオロアニリン(DFA
)への転化率は95%となった。ガスクロマトグラフ分析による全アカウンタビリ
ティは97%であった。
【0041】実施例4 蒸留による3,5-ジフルオロアニリンの回収 300mlの316SS Parrオートクレーブに、50.9g(0.385当量)の1,3,5-トリフルオ
ロベンゼン(TFB)および150ml(167g)のジエチレングリコール(DEG)を投入した。
次に、密閉したオートクレーブにシリンダーから26.6gの無水アンモニアを投入
した。TFB1当量につき4当量のアンモニアの割合とした。オートクレーブを230
℃に加熱して、攪拌しながら10.5時間保持した。初期最高圧力は960psigであっ
た。7時間後に分析したら、TFBの生成物3,5-ジフルオロアニリン(DFA)への転化
率は84%で、圧力が440psigに低下した。10.5時間後、圧力は415psigに低下した
。反応器を分析したところ、TFBのDFAへの転化率は94%となった。分析により、
43.6gのDFA(0.338当量)、3.2gのTFB(0.024当量)、および0.2g(0.002当量)のジア
ミノフルオロベンゼン副生成物の存在も示された。これらの結果から、TFBのDFA
へのアカウンタビリティは95%、選択率は94%であることがわかった。次いで、
オートクレーブを100℃に冷却し、150mlのDEGを含むDEG吸収剤に過剰のアンモニ
アを通気した。DEG/NH3溶液は後続の反応で溶媒として使用するため再循環させ
た。
【0042】 その後、オートクレーブを周囲温度にまで冷却し、反応スラリー(固体のフッ
化アンモニウムを含む)を真空蒸留システムに移した。この蒸留システムは1/4
インチのセラミックサドルを充填した2フィート×1インチの塔から構成されて
いた。スラリーのpHは10.0であった。30.1g(0.367当量)の50% NaOHを添加してフ
ッ化アンモニウムを中和し、遊離アンモニアを生成させた。pHが12.7となり、非
常に微細な結晶質フッ化ナトリウムのスラリーが形成された。このスラリーを徐
々に100℃まで加熱し、さらに4.6gのアンモニアをアンモニア吸収剤中に回収し
た。合計で16.0gのアンモニアが回収された(回収率81%)。残りのアンモニア
(反応スラリー中にまだ溶解しているもの)は後続の真空蒸留で消失した。反応
スラリー中に含まれる少量の未反応TFBもアンモニア通気の間に吸収剤中に回収
され、後続の反応に再循環される。
【0043】 続いて、得られたスラリーを50mmHgの圧力および3:1の還流比で真空蒸留にか
けた。水と純粋なDFA(水を除外して99%を超える)の初期2相留分が37.5〜105
.0℃のO.H.温度および60.8〜162.8℃のポット温度で得られた。0.4gのDFAを含む
合計19.8gの水相および2.2%の水を含む35.8gのDFA相を回収した。DEGの第2留
分が105.0〜161.0℃のO.H.温度および162.8〜166.7℃のポット温度で得られた。
合計13.8gを回収し、これには8.7gのDFAが含まれていた。合計44.1gのDFAが蒸留
により得られた。DFAの損失はまったく認められなかった。この回収率はTFBのDF
Aへの選択率が約89%であることに相当する。合計55.7gの半固体ポット残留物が
得られた。再循環用のDEGの回収率は75%であった。残りのDEGは、NaFとタール
を流動化させるためにポット残留物中に残存させた。
【0044】実施例5 MTBEを用いた抽出による3,5-ジフルオロアニリンの回収 実施例4と同様の反応を行った。TFBを50.0g(0.379当量)、アンモニアを25.8g
(1.52当量)、DEGを150ml(167.0g)投入した。230℃で10.5時間後、分析はTFBの94
%転化率を示した。また、分析は42.5g(0.329当量)のDFA、3.2g(0.025当量)のTF
B、0.4g(0.003当量)の3,5-ジアミノフルオロベンゼンの存在を示した。このこと
は、アカウンタビリティが94%で、選択率が93%であることを示す。合計15.7g
のアンモニアを、再循環のためにDEG吸収剤中に回収した(80%)。残りの遊離
アンモニアは反応スラリー中に溶解したままである。
【0045】 次いで、反応スラリーを等重量の水で希釈した。これは存在するNaFを溶解さ
せるのに役立ち、その後MTBEで抽出可能な溶液をもたらす。DEG/DFA反応溶液の
みがMTBEに可溶であり、DFA抽出用の第2相を生じない。次にDEG水溶液をMTBEで
2回抽出した。1回目は溶液1ポンドあたり約0.4ポンドのMTBEを使用し、2回
目は溶液1ポンドあたり約0.1ポンドのMTBEを使用した。
【0046】 この抽出法で望まれる目標は、後続の処理で用いる溶媒中でDFAを使用するこ
とである。分析からは、42.6gのDFAがMTBE中に回収されており(24.9%の溶液)
、DEG/H2O相中には0.7gしか残っていないことが示された。この回収率は、TFBの
DFAへの選択率が94%であることを表している。反応溶液からMTBEへのDFAの回収
率は98.4%であった。DFAの抽出回収は非常に効率よく行われた。このMTBE抽出
物は約1.0%のDEGも含んでおり、それ故に直接使用には適していないと考えられ
る。MTBE抽出物1ポンドあたり約0.3ポンドの水を用いて1回洗浄すると、実質
的に全てのDEGがMTBE/DFA溶液から除去された。抽出後、MTBE中のDFAは96〜97%
の純度であった(gc面積%)。抽出から回収されたDEG/H2O溶液(400.5g)の真空
蒸留によりDEGを単離した。最初に100mmHgの圧力および1.5:1の還流比で水を除
去した。O.H.温度を57.4〜58.5℃とし、ポット温度を64〜85℃とした。DEGは50m
mHgで回収した。O.H.温度を160.8〜161.2℃とし、ポット温度を168〜171℃とし
た。NaFと残留反応タールを流動化するために、合計132.6gのDEG(79%)を蒸留底
部に残存させた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 アンモニアの直接的再循環を示す1,3,5-トリフルオロベンゼンとアンモニア水
との反応のブロックフロー図である。
【図2】 アンモニアを再処理または廃棄する場合の1,3,5-トリフルオロベンゼンの反応
のブロックフロー図である。
【図3】 抽出分離と組合せた溶媒中の無水アンモニアの使用を示す3,5-ジフルオロアニ
リン合成のブロックフロー図である。
【図4】 溶媒中の無水アンモニアの使用とその後の蒸留分離を示す3,5-ジフルオロアニ
リン合成のブロックフロー図である。
【図5】 図5Aおよび5Bは、それぞれ、抽出分離および3,5-ジフルオロアニリンと溶媒の
回収を示す3,5-ジフルオロアニリン合成のブロックフロー図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4H006 AA02 AC30 AC52 AD11 BA06 BA29 BA30 BB22 BB23 BB24 BB26 BB42 BC10 BE14 BE61 EA21

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,3,5-トリクロロベンゼンから3,5-ジフルオロアニリンを製
    造する方法であって、以下の工程: a) ある量の1,3,5-トリクロロベンゼンを反応器に供給すること、 b) 1,3,5-トリクロロベンゼンをフッ素化して1,3,5-トリフルオロベンゼン中
    間化合物を製造すること、および c) 1,3,5-トリフルオロベンゼンをアミノ化して3,5-ジフルオロアニリンを製
    造すること、 を含んでなる上記方法。
  2. 【請求項2】 1,3,5-トリクロロベンゼンをフッ素化する工程が、フッ化リ
    チウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化ルビジウム、フッ化セシウ
    ム、またはこれらのフッ化物の混合物を供給することを含む、請求項1に記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 1,3,5-トリクロロベンゼンをフッ素化する工程が、ある量の
    フッ化カリウムを供給することを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 1,3,5-トリクロロベンゼンをフッ素化する工程が、約150〜
    約400℃の温度を維持することを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 1,3,5-トリクロロベンゼンをフッ素化する工程が、約250〜
    約350℃の温度を維持することを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 1,3,5-トリクロロベンゼンをフッ素化する工程が、約290〜
    約320℃の温度を維持することを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 1,3,5-トリフルオロベンゼンが生成されるにつれて、反応器
    から1,3,5-トリフルオロベンゼンを加圧下で蒸留することをさらに含む、請求項
    1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 1,3,5-トリクロロベンゼンをフッ素化する工程が、極性溶媒
    を供給することを含む、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 1,3,5-トリクロロベンゼンを供給する前に極性溶媒を脱水す
    ることをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 1,3,5-トリクロロベンゼンをフッ素化する工程がフッ化カ
    リウムを供給することを含み、かつフッ化カリウムが脱水されている、請求項1
    に記載の方法。
  11. 【請求項11】 1,3-ジニトロベンゼンを約10モル%までの量で供給するこ
    とをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  12. 【請求項12】 極性溶媒が、ジメチルスルホン、ヘキサメチルリン酸トリ
    アミド、スルホラン、N,N-ジメチルプロピレン尿素、テトラメチル尿素、および
    N,N'-ジメチルイミダゾリジノンからなる群より選択される、請求項8に記載の
    方法。
  13. 【請求項13】 1,3,5-トリフルオロベンゼンをアミノ化する工程が、ある
    量のアンモニアを供給することを含む、請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 アンモニアがアンモニア水である、請求項13に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 アンモニアの濃度が約20〜約50%である、請求項14に記
    載の方法。
  16. 【請求項16】 1,3,5-トリフルオロベンゼンをアミノ化する工程が、アン
    モニア水の中にある量の緩衝剤を供給することを含む、請求項1に記載の方法。
  17. 【請求項17】 緩衝剤が金属酸化物である、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 緩衝剤が金属水酸化物である、請求項16に記載の方法。
  19. 【請求項19】 金属酸化物が、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、およ
    び酸化バリウムからなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
  20. 【請求項20】 金属水酸化物が、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム
    、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、および水酸化バリウムからなる群より選
    択される、請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 金属酸化物が酸化マグネシウムである、請求項17に記載
    の方法。
  22. 【請求項22】 金属水酸化物が水酸化マグネシウムである、請求項18に
    記載の方法。
  23. 【請求項23】 1,3,5-トリフルオロベンゼンをアミノ化して3,5-ジフルオ
    ロアニリンを製造する工程が、ある量の無水アンモニアを供給することを含む、
    請求項1に記載の方法。
  24. 【請求項24】 1,3,5-トリフルオロベンゼンをアミノ化する工程が、一般
    式:RO-(CH2-CH2O)n-OR(式中、Rは水素、アルキルまたはアリール、nは1〜200
    )を有する極性溶媒を供給することを含む、請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 1,3,5-トリフルオロベンゼンをアミノ化する工程が、ジメ
    チルスルホキシド、N-メチルピロリドン、プロピレングリコール、ホルムアミド
    、ジエチレングリコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テト
    ラメチルスルホン、ジメチルスルホン、ジフェニルスルホン、テトラメチル尿素
    、N,N'-ジメチルプロピレン尿素、ヘキサメチルリン酸トリアミド、およびN,N'-
    ジメチルイミダゾリジノンからなる群より選択される極性溶媒を供給することを
    含む、請求項23に記載の方法。
  26. 【請求項26】 請求項1に記載の方法により製造された3,5-ジフルオロア
    ニリン。
  27. 【請求項27】 請求項14に記載の方法により製造された3,5-ジフルオロ
    アニリン。
  28. 【請求項28】 請求項23に記載の方法により製造された3,5-ジフルオロ
    アニリン。
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