JP2003531216A - 部分的被覆洗濯洗剤または洗浄生成物タブレット - Google Patents

部分的被覆洗濯洗剤または洗浄生成物タブレット

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JP2003531216A
JP2003531216A JP2001518827A JP2001518827A JP2003531216A JP 2003531216 A JP2003531216 A JP 2003531216A JP 2001518827 A JP2001518827 A JP 2001518827A JP 2001518827 A JP2001518827 A JP 2001518827A JP 2003531216 A JP2003531216 A JP 2003531216A
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tablets
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JP2001518827A
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トーマス・オットー・ガッセンマイヤー
ユルゲン・ミルホーフ
フレット・シャムビル
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Henkel AG and Co KGaA
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11DDETERGENT COMPOSITIONS; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS DETERGENTS; SOAP OR SOAP-MAKING; RESIN SOAPS; RECOVERY OF GLYCEROL
    • C11D17/00Detergent materials or soaps characterised by their shape or physical properties
    • C11D17/0047Detergents in the form of bars or tablets
    • C11D17/0065Solid detergents containing builders
    • C11D17/0073Tablets
    • C11D17/0082Coated tablets

Abstract

(57)【要約】 本発明は、短時間の崩壊特性および高い縁部耐破壊性に悪影響を与えないような、高い硬度を有する部分被覆洗濯洗剤および洗浄生成物成形体を開示する。本発明の成形体は、被覆材料をごく少量用いて製造する。被覆材料は、成形体の機械的に脆い部分を覆うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の属する技術分野) 本発明は、洗浄性を有する圧縮タブレットの分野に関する。このタイプの洗濯
洗剤および洗浄生成物タブレットには、例えば繊維製品洗濯用タブレット、食器
洗浄機用洗剤タブレットまたは硬質面洗浄生成物タブレット、洗濯機用または食
器洗浄機用の漂白剤タブレット、硬水軟化剤タブレットおよびスケール除去剤(
scouring salt)タブレットが包含される。本発明は特に、家庭用洗濯機での繊
維製品の洗濯に使用される洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットに関し、上記タ
ブレットを略して洗剤タブレットという。
【0002】 (背景技術) 洗剤タブレットは先行技術に広く記載されており、投入が容易であるため、消
費者の人気はますます高まりつつある。タブレット型洗剤は、粉末型洗剤に対し
て多くの利点がある。すなわち、タブレット型洗剤は投入および取り扱いが容易
であり、コンパクトな構造を有するため、貯蔵および輸送にも有利である。よっ
て洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットは、特許文献にも広範囲にわたって記載
されている。洗浄性タブレットの使用に際して繰り返し発生する1つの問題は、
使用条件におけるタブレットの崩壊および溶解速度が不充分なことである。充分
な安定性、すなわち寸法安定性および耐破壊性を有するタブレットは、比較的高
い圧縮圧をかけなければ製造することができないので、タブレット成分の著しい
圧縮が起こり、よって洗浄液におけるタブレットの崩壊が遅れ、結果として、洗
濯または洗浄作業における活性物質の放出が過度に遅くなる。特に、洗濯洗剤お
よび洗浄生成物タブレットで発生する別の問題はタブレットの砕けやすさ、また
は磨耗および縁部破壊に対する安定性が不充分なことである。したがって充分な
破壊安定性を有する、すなわち硬質の洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットを製
造することは可能であるが、かかるタブレットは、多くの場合、包装、輸送およ
び取り扱いに伴う荷重、すなわち落下応力および摩擦応力には耐えることができ
ず、結果として、縁部破壊および磨耗現象によってタブレットの外観が損なわれ
る場合があり、さらにはタブレット構造の完全な破壊さえ起こり得る。
【0003】 タブレットの硬度、すなわち輸送および取扱い安定性、および容易な崩壊の相
反する要件を克服するために、先行技術では数多くの試みがなされている。特に
薬学分野では既知の方法であって洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットの分野で
も応用されている一つの方法は、水の浸入を容易にする所定の崩壊剤または水の
浸入時に膨潤し発泡するかまたは別の形で崩壊作用を発揮する所定の崩壊剤を組
み入れることである。特許文献には、他の解決策として、特定の粒径を有するプ
レミックスの圧縮、所定の成分を他の所定の成分から隔離すること、および個々
の成分またはタブレット全体に対しバインダーを覆うことが記載されている。
【0004】 洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットの被覆処理は、多くの特許出願の主題と
なっている。
【0005】 例えば、欧州特許出願EP 846 754、EP 846 755およびEP 846 756(Procter &
Gamble)は、圧縮粒状洗濯洗剤および洗浄生成物を含む「コア」および「被覆層
」を含んでなる被覆洗濯洗剤タブレットを記載しており、使用される被覆材料は
、二カルボン酸、特にアジピン酸を含み、所望によりさらに他の成分、例えば崩
壊剤を含む。
【0006】 また、被覆した洗濯洗剤タブレットは、欧州特許出願EP 716 144(Unilever)
の主題にもなっている。上記特許出願の詳細によれば、「被覆処理」により、崩
壊および溶解時間を損なうことなく、タブレットの硬度を強化することができる
。明記されている被覆材は、膜形成性物質、特にアクリル酸およびマレイン酸の
コポリマー、または糖類である。
【0007】 DE-A-199 20 118.8(Henkel)は、所定のポリマーまたはポリマー混合物を被
覆した洗濯洗剤または洗浄生成物タブレットを記載しており、上記被覆材料は、
薄いが安定した被覆層を形成して、当該タブレットの物性を強化している。
【0008】 被覆層の適用に関する詳細は、上記文書のいずれにもわずかしか記載されてい
ない。同様に、上記文書の大半は被覆層の厚みを特定することに失敗している。
すべての文書に共通するさらなる特徴は、いずれの場合もタブレット全体に対し
て被覆していることである。その結果、被覆処理用の液体によって被覆層を少な
くとも部分的に溶解または侵食すると、タブレットの溶解または崩壊のみを引き
起こす。換言すれば、多くの被覆材は崩壊を遅延させるだけで、特に、共圧縮し
た崩壊剤を用いてタブレットの崩壊を引き起こそうとする場合に問題となり、こ
の共圧縮崩壊剤は、可能な限り迅速に水と接触して、その活性を発揮させる必要
があるからである。
【0009】 (発明が解決しようとする課題) 本発明の課題は、より高い硬度を有するという有利な性質を、短い崩壊時間を
損なうことなく、より少量の被覆材で達成しうる、被覆した洗濯洗剤および洗浄
生成物タブレットを提供することである。特に、被覆材料の使用レベルは著しく
低いにもかかわらず、既知のタブレットと比較して、落下および摩擦荷重に対す
るタブレットの耐性をさらに改善することが課題である。これに関連して、縁部
破壊安定性を改善することが特に重要である。なぜなら、消費者は縁部破壊現象
を重大な欠陥だと感じるからである。本発明のさらなる課題は、実施が容易で普
遍的に適用しうる上記被覆タブレットの製造方法を提供することである。
【0010】 本発明者らによれば、タブレットの機械的に脆い部分のみを覆うような部分的
被覆層を、タブレットに適用すると、前記欠点を伴うことなく洗濯洗剤または洗
浄生成物タブレットの磨耗安定性および縁部破壊耐性を改善できることが判明し
た。
【0011】 したがって本発明は、圧縮粒状洗濯洗剤または洗浄生成物を含む洗濯洗剤また
は洗浄生成物タブレットであって、当該タブレットは、ビルダー、界面活性剤お
よび所望によりさらなる洗濯洗剤または洗浄生成物成分を含むこと、および当該
タブレットは、その機械的に脆い部分のみを覆う被覆層を有することを特徴とす
るタブレットを提供する。
【0012】 「機械的に脆い部分」なる用語は、機械的負荷の影響を特に受けやすいタブレ
ットの領域を指す。具体的には、タブレットのかど部および縁部に関する。ただ
し、幅狭の連結部分、例えばタブレットの凹部を形成する部分もタブレットの機
械的に脆い部分に包含される。後者の場合、問題の縁部は相互に非常に接近して
いるため、縁部の間にある領域も、本発明に従い、被覆層を適用して覆う。より
大きな平面、例えば円柱状タブレットの2つの円形面等は、縁辺領域、すなわち
、前記と同様に縁部のみが機械的に脆く、面上は機械的に脆くない。
【0013】 タブレットは、凸部または凹部領域(例えばエンボス加工または面から突出し
た幾何学的構造、例えば半球体等)を有する場合、当該タブレットの辺縁領域も
機械的に脆い。粒状タブレットのみ、機械的に脆い部分を持たず、したがって本
発明の対象とはならない。しかし、理想的球形からはずれた場合、例えば両凸型
タブレットを製造する場合等は、当該タブレットは、2つの球体セクションを区
切る環状の線形部分がやはり機械的に脆い。
【0014】 本発明の洗濯洗剤または洗浄生成物タブレットの部分被覆層は、タブレットの
機械的に脆い領域を、過剰な荷重およびこれに付随するマイナスの現象、例えば
縁部破壊等から保護する役割を果たす。これに関連し、好適には、被覆層を覆わ
ないタブレットの表面積を可能な限り広くする。被覆層を適用する面積が、タブ
レットの総表面積の80%以下、好適には65%以下、より好適には50%以下とする
洗濯洗剤または洗浄生成物タブレットが、好適である。
【0015】 本発明の洗濯洗剤または洗浄生成物タブレットの幾何学的形態によっては、部
分被覆層を適用する表面積の好適な値は、さらに低く、例えば45%未満、好適に
は40%未満、より好適には35%未満である。最後に記載した値は、例えば脆い領
域がわずかしかないタブレット、例えば、上記の両凸型タブレットの場合に起こ
りうる。例えば、上面および底面にエンボス模様を有する八角形タブレット等複
雑な幾何学的形状の場合は、もちろん、より多くの脆い領域があるので、かかる
複雑なタブレットの場合は被覆層を適用する面積は大きくなる。
【0016】 本発明のタブレットはいかなる幾何学的形状を有していてもよく、より好適に
は、次のような形態である。 凹面形、凸面形、両凹面形、両凸面形、立方体形、正方晶形、斜方晶形、円柱形
、球形、切頭円柱、円板形、四面体形、十二面体形、八面体形、円錐形、角錐形
、楕円体形、五角柱、七角柱、八角柱、斜方六面体形。また、矢印、動物形、木
、雲等、全く不規則な輪郭を具現化することも可能である。本発明のタブレット
にかど部および縁部を有する場合は、当該かど部および縁部に好適には丸みをつ
ける。さらなる視覚的な相違を付けるため、好適には、丸めたかど部および面取
りした(角を削いだ)縁部を有する態様を用いる。
【0017】 最後に挙げた2つのタブレット縁部の設計において、当該縁部は依然として機
械的に脆い。面取りした縁部の場合、ほぼ直角である角度を、小さい面を介して
相互に連結した2つの角度によって置換するに過ぎない。1点に集まらないよう
な、丸めた縁部でさえ、縁部破壊に対して依然として脆く、したがって、本発明
の設計によって明確な利点が得られる。
【0018】 一般的に、本発明においては、タブレットのかど部および/または縁部に被覆
層を適用した洗濯洗剤または洗浄生成物タブレットが好適である。
【0019】 2つの縁部間の距離が短いと、別々の縁部に対し被覆層を適用するのに必要な
技術的経費は増加する。かかる場合において、被覆層は、縁部から縁部までの面
を含むように、適用することができる。タブレット形態が円柱状の円板である場
合、円柱の外面に対し被覆層を適用し、かつ2つの円形面では外側の領域のみを
覆うリングの形状を有する。縁部の間隔が大きい場合、例えば10 mmを超える間
隔、好適には15 mmを超える間隔、より好適には20 mmを超える間隔がある場合に
は、縁部間の面全体に被覆層を適用するのではなく、各縁部に対し別々の辺縁部
被覆層を適用することが好適である。
【0020】 このタイプの縁部間隔の場合、2つの縁部間の距離を基準に、1〜60%、好適
には5〜50%、より好適には10〜40%の割合で、被覆層を適用した洗濯洗剤また
は洗浄生成物タブレットが好適である。
【0021】 崩壊時間に有害な作用を及ぼさずに安定性が増加することに加えて、本発明の
洗濯洗剤または洗浄生成物タブレットのさらなる利点は、被覆材料が少量しか必
要でないことである。このことが意味するのは、最小限の物質使用量で最大限の
機械的保護が得られるということである。被覆層の特性および組成にかかわらず
、本発明の好適な洗濯洗剤または洗浄生成物タブレットは、(未被覆タブレット
)/(被覆層)の重量比が10:1を超える、好適には50:1を超える、より好適に
は100:1を超える重量比である。
【0022】 被覆層の厚みは、被覆層の組成および被覆材料として使用する物質の性質に依
存して変動する。所定の膜形成性ポリマーは、例えば固化した塩溶融物などの被
覆材料よりもかなり小さい被覆層厚でもって機械的保護をもたらすことができる
。上記のパラメーターとは独立して、被覆層の厚みが0.1〜3,000μm、好適には0
.5〜500μm、より好適には5〜250μmである本発明の洗濯洗剤または洗浄生成物
タブレットが、好適である。
【0023】 以上、被覆層全般に関し、説明したが、本発明において部分的被覆層として好
適に使用することができる、個々の被覆材料に関するより具体的な説明を以下に
記載する。
【0024】 本発明において、数多くの材料が被覆層の成分として好適である。これら材料
は例えば無機塩、有機水溶性化合物、ポリマー、炭水化物、または洗濯洗剤また
は洗浄生成物成分の群などに由来するが、決してこれらの材料に限るわけではな
い。部分被覆処理にとって特に好適な材料を以下に記載する。
【0025】 好適な洗濯洗剤または洗浄生成物タブレットは、例えば、被覆層が20℃で200
g/Lを超える水中への溶解度(以下、水溶解度)を有する1またはそれ以上の固体
物質を含む。
【0026】 本発明にしたがってタブレットに適用される部分被覆層は、20℃で200 g/Lを
超える水溶解度を有する上記固体物質のみからなってよいが、もちろんさらなる
成分を包含してもよい。上記被覆材料は、当該材料自体が20℃の脱イオン水1リ
ットル中に200グラムを超える溶解度を有する。
【0027】 本発明に適したかかる被覆材料には、共有結合性の化合物群または塩類の群の
いずれかに由来しうる広範囲な化合物が包含される。前記したように、被覆材料
は、さらに高い溶解度を有することが好適である。本発明に好適な部分被覆層成
分の溶解度の概要を下記の表に記載する。下記の表に示す溶解度は、異なる温度
を明記しない限り、20℃における溶解度に関する値である。
【0028】
【0029】 本発明において、被覆材料の使用に際し、当該材料を被覆層として使用するこ
とに伴う、当該材料の水溶解度および洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットの物
理的性質の改善に加えて、さらなるプラスの作用を生じる被覆材料を使用するこ
とが好適である。これは、本発明では、洗濯または洗浄作業に際して付加的に洗
浄特性または補助特性を示す被覆材料を使用することが好適であることを意味す
る。例えば、被覆層のさらなる特性として、洗濯液または洗浄液のpHを調節する
ことが考えられる。また被覆層は、洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットの一次
洗浄力または二次洗浄力を向上させる特性を示すことができる。
【0030】 本発明に関して好適な被覆材料または部分的被覆層成分は以下の物質である。
【0031】 さらに、カルボン酸または二カルボン酸(好適には炭素原子数が偶数であるカ
ルボン酸または二カルボン酸)も、被覆材料として好適な使用に好適である。特
に好適なカルボン酸または二カルボン酸は、少なくとも4個、好適には少なくと
も6個、より好適には少なくとも8個、より好適には8〜13個の炭素原子を含むカ
ルボン酸または二カルボン酸である。特に好適な二カルボン酸の例は、アジピン
酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン酸、ドデ
カン酸、ブラシル酸、およびこれら二カルボン酸の混合物である。好適な被覆材
料には、テトラデカン酸、ペンタデカン酸およびタプシン酸(thapsic acid)も
包含される。特に好適なカルボン酸は12〜22個の炭素原子を有するカルボン酸で
あり、18〜22個の炭素原子を有するカルボン酸が、特に好適である。
【0032】 したがって、被覆層がカルボン酸、好適には炭素原子数12〜22、より好適には
18〜22のカルボン酸であり、これらのうち、より好適には炭素原子数が偶数であ
る分子種を含む洗濯洗剤または洗浄生成物タブレットは、本発明のさらなる別の
好適な態様である。同様に好適な一態様は、被覆層が二カルボン酸、好適には少
なくとも4個、より好適には少なくとも6個、より好適には少なくとも8個、特に8
〜13個の炭素原子を有する二カルボン酸が好ましく、これらのうち、より好適に
は炭素原子数が偶数である分子種を含む洗濯洗剤または洗浄生成物タブレットが
好適である。上記カルボン酸および二カルボン酸の群から選択される特に好適な
個々の化合物については、前記の説明を参照されたい。
【0033】 さらなる好適な被覆材料として、膜形成性物質がある。これらのうち、ポリア
ルキレングリコール、特にポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコ
ール、アクリル(メタクリル)酸のポリマーおよびコポリマー、特にアクリル酸
とマレイン酸とのコポリマーおよび糖類が好適である。
【0034】 好適なポリアルキレングリコールには、特にポリエチレングリコールおよびポ
リプロピレングリコールが包含される。特に好適な被覆材料は、ポリエチレング
リコール(PEG)および/またはポリプロピレングリコール(PPG)の群から選択
され、1500〜36,000の分子量を有するポリエチレングリコールが、好ましく、2,
000〜6,000の分子量を有するポリエチレングリコールが特に好ましく、3,000〜5
,000の分子量を有するポリエチレングリコールが特に好適である。ポリエチレン
グリコールは式(I): H-(O-CH2-CH2n-OH (I) 〔式中、nは1(エチレングリコール)〜数千の値をとり得る。〕 を満たすエチレングリコールのポリマーである。好適なPEGの場合、nは20〜約1,
000の間の値をとる。上記の好適な分子量範囲は、式(I)中のnの値の好適な範
囲、約30〜約820(正確には34〜818)、より好適には約40〜約150(正確には45
〜136)、特に約70〜約120(正確には68〜113)に相当する。
【0035】 ポリエチレングリコールには様々な命名法が存在するので、混乱が生じる場合
がある。当技術分野では「PEG」という文字の後ろに平均相対分子量を明記する
ことが一般的であり、「PEG2,000」とは約2,000 g/mol-1の相対分子質量を有す
るポリエチレングリコールを指す。化粧品成分の場合には、異なる命名法が使用
される。すなわち、化粧品成分の場合はPEGという略号にハイホンを付し、当該
ハイホンの直後に上記式(I)中の数字nに相当する数字を記載する。前記命名法
(INCI命名法(CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary and Hand
book, 第5版,The Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association,ワシント
ン,1997)として知られる)によれば、例えばPEG-33〜PEG-136を、好適に使用
することができる。ポリエチレングリコールは、例えばCarbowax(登録商標)PE
G2,000(Union Carbide)、Emkapol(登録商標)2,000(ICI Americas)、Lipox
ol(登録商標)2,000MED(HUELS America)、Polyglycol(登録商標)E-2,000(
Dow Chemical)、Alkapol(登録商標)PEG3,000(Rhone-Poulenc)、Lutrol(登
録商標)E3,000(BASF)などの商品名およびより大きい数値を有する対応商品名
で市販されている。
【0036】 ポリプロピレングリコール(略号PPG)は、式(II):
【化1】 〔式中、nは1(プロピレングリコール)〜数千の値をとり得る。〕 を満たすプロピレングリコールのポリマーである。好適な態様では、nは10〜2,0
00の値をとる。好適なPPGは、17〜約170のn値に相当する1,000〜10,000の分子量
を有する。
【0037】 アクリル(メタクリル)酸のポリマー、特にアクリル酸とマレイン酸とのコポ
リマーは、洗濯洗剤または洗浄生成物用のコビルダーとして知られている。コビ
ルダーについては後述する。
【0038】 本発明に関して「糖類」なる用語は、単一の糖類および複数の糖類、すなわち
単糖類および2〜6個の単糖類が相互にアセタールの形で結合している少糖類を指
す。したがって本発明において「糖類」とは、単糖類、二糖類、三糖類、四糖類
、五糖類および六糖類である。
【0039】 単糖類は、直鎖ポリヒドロキシアルデヒド(アルドース)またはポリヒドロキ
シケトン(ケトース)である。単糖類は、一般に炭素原子数5(ペントース)ま
たは6(ヘキソース)の鎖長を有する。上記単糖類よりも炭素原子数が多い単糖
類(ヘプトース、オクトース等)または炭素原子数が少ない単糖類(テトロース
)は、比較的一般的では、ない。ある種の単糖類は、多数の不斉炭素原子を有す
る。4つの不斉炭素原子を有するヘキソースの場合、得られる立体異性体の数は
、24である。フィッシャー投影式で番号が最も大きい不斉炭素原子上のOH基の配
向に応じて、単糖類は、D立体配置を有する系列と、L立体配置を有する系列とに
分類される。自然界に存在する単糖類では、D立体配置の方が格段に一般的であ
る。単糖類は、可能な場合には、分子内ヘミアセタールを形成して、ピラン型(
ピラノース)およびフラン型(フラノース)の環状構造をとる。より小さい環構
造は、不安定であり、より大きい環構造は、水溶液中でしか安定でない。環化に
よって、アノマー炭素原子と呼ばれる新たな不斉炭素原子が生成するため、考え
うる立体異性体の数は、2倍になる。この立体異性体は、α-およびβ-という接
頭記号を使って表す。ヘミアセタールの形成は、様々な要因(例えば温度、溶媒
、pHなど)に依存する動的プロセスである。また、ほとんどの場合、両タイプの
アノマーを含む混合物が存在し、フラノース型とピラノース型との混合物として
存在する場合がある。
【0040】 本発明に関して糖類として使用することができる単糖類の例は、次のとおりで
ある。 テトロースD-(-)-エリトロースおよびD-(-)-トレオースおよびD-(-)-エリトルロ
ース ペントースD-(-)-リボース、D-(-)-リブロース、D-(-)-アラビノース、D-(+)-キ
シロース、D-(-)-キシルロースおよびD-(-)-リキソース、および ヘキソースD-(+)-アロース、D-(+)-アルトロース、D-(+)-グルコース、D-(+)-マ
ンノース、D-(-)-グロース、D-(-)-イドース、D-(+)-ガラクトース、D-(+)-タロ
ース、D-(+)-プシコース、D-(-)-フルクトース、D-(+)-ソルボースおよびD-(-)-
タガトース 最も重要であり一般に普及している単糖類は、D-グルコース、D-ガラクトース
、D-マンノース、D-フルクトース、L-アラビノース、D-キシロース、D-リボース
および2-デオキシ-D-リボースである。
【0041】 二糖類は、グリコシド結合によって連結された2つの単糖類分子(D-グルコー
ス、D-フルクトース等)からなる。グリコシド結合が2つの単糖類のアセタール
炭素原子(アルドースの場合は1、ケトースの場合は2)の間に存在する場合は、
両者とも、環形成が固定される。すなわち、当該糖類は変旋光を示さず、ケトン
試薬と反応せず、還元作用をもはや有しない(フェーリング試験陰性:トレハロ
ースまたはサッカロース型糖類)。他方、グリコシド結合によって、一方の単糖
類のアセタール炭素原子と、他方の単糖類における任意の炭素原子とが、結合さ
れる場合、当該単糖類は、鎖状構造をとることができ、糖は還元作用を持ち続け
ることができる(フェーリング試験陽性:マルトース型糖類)。
【0042】 最も重要な二糖は、サッカロース(カンショ糖、ショ糖)、トレハロース、ラ
クトース(乳糖)、ラクツロース、マルトース(麦芽糖)、セロビオース(セル
ロースの分解物)、ゲンチオビオース、メリビオース、ツラノース等である。
【0043】 三糖類は、相互にグリコシド結合した3つの単糖類からなる炭水化物であり、
三糖類は時としてトリオースという間違った名称で呼ばれることがある。三糖類
は自然界では比較的珍しく、三糖類の例としてはゲンチアノース、ケストース、
マルトトリオース、メレチトース、ラフィノースがあり、またアミノ糖を含有す
る三糖類の例としてはストレプトマイシンおよびバリダマイシンがある。
【0044】 四糖類は、4つの単糖類単位を有する少糖類である。四糖類に属する化合物の
例は、スタキオース、リキノース(ガラクトース-グルコース-フルクトース-ガ
ラクトース)およびセカロース(4つのフルクトース単位からなる)である。
【0045】 本発明において好適に使用される糖類は、グルコース、フルクトース、サッカ
ロース、セロビオース、マルトース、ラクトース、ラクツロース、リボースおよ
びこれら糖類の混合物からなる群から選択される糖類である。グルコースおよび
/またはサッカロースを含む被覆層を有する洗濯洗剤または洗浄生成物タブレッ
トが、特に好適である。
【0046】 本発明において好適な洗濯洗剤または洗浄生成物タブレットでは、被覆層は、
膜形成性物質、特にポリエチレングリコールおよび/またはポリプロピレングリ
コール、アクリル酸とマレイン酸とのコポリマー、または糖類の群から選択され
る膜形成性物質を含む。
【0047】 また、上記以外のポリマーも、被覆材料として特に好適に使用することができ
る。この場合は、下記から選択されるポリマーまたはポリマー混合物を含む被覆
層を有する本発明の洗濯洗剤または洗浄生成物タブレットが好適である。 (a)以下の群から選択される水溶性非イオン性ポリマー: (a1)ポリビニルピロリドン (a2)ビニルピロリドン-ビニルエステルコポリマー (a3)セルロースエーテル (b)以下の群から選択される水溶性両性ポリマー: (b1)アルキルアクリルアミド-アクリル酸コポリマー (b2)アルキルアクリルアミド-メタクリル酸コポリマー (b3)アルキルアクリルアミド-メチルメタクリル酸コポリマー (b4)アルキルアクリルアミド-アクリル酸-アルキルアミノアルキル-アクリ
ル(メタクリル)酸コポリマー (b5)アルキルアクリルアミド-メタクリル酸-アルキルアミノ-アルキルアク
リル(メタクリル)酸コポリマー (b6)アルキルアクリルアミド-メチルメタクリル酸-アルキルアミノアルキル
アクリル(メタクリル)酸コポリマー (b7)アルキルアクリルアミド-メタクリル酸アルキル-メタクリル酸アルキル
アミノエチル-メタクリル酸アルキルコポリマー (b8)以下の化合物からなるコポリマー: (b8i)不飽和カルボン酸 (b8ii)カチオン性誘導体化不飽和カルボン酸 (b8iii)所望により、さらなるイオン性または非イオン性モノマー (c)以下の群から選択される水溶性双性イオンポリマー: (c1)アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウムクロリド-アクリル
酸コポリマーおよびこれらコポリマーのアルカリ金属塩およびアンモニウム塩 (c2)アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウムクロリド-メタクリ
ル酸コポリマーおよびこれらコポリマーのアルカリ金属塩およびアンモニウム塩 (c3)メタクロイルエチルベタイン-メタクリレートコポリマー (d)以下の群から選択される水溶性アニオン性ポリマー: (d1)酢酸ビニル-クロトン酸コポリマー (d2)ビニルピロリドン-アクリル酸ビニルコポリマー (d3)アクリル酸-アクリル酸エチル-N-t-ブチルアクリルアミドターポリマー (d4)クロトン酸、アクリル酸またはメタクリル酸と共重合したビニルエステ
ル、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル(単独または混合物)と、
ポリアルキレンオキシドおよび/またはポリアルキレングリコールとのグラフト
ポリマー (d5)以下の化合物を共重合してなるグラフト化および架橋化コポリマー: (d5i)少なくとも1つの非イオン性モノマー (d5ii)少なくとも1つのイオン性モノマー (d5iii)ポリエチレングリコール、および (d5iv)架橋剤 (d6)以下の3つの各群から選択される少なくとも1つのモノマーを共重合し
てなるコポリマー: (d6i)不飽和アルコールと短鎖飽和カルボン酸とのエステルおよび/また
は短鎖飽和アルコールと不飽和カルボン酸とのエステル (d6ii)不飽和カルボン酸 (d6iii)長鎖カルボン酸と不飽和アルコールとのエステルおよび/または
群(d6ii)のカルボン酸と、直鎖または分枝鎖C8-18アルコールとのエステル (d7)クロトン酸、酢酸ビニルおよびアリルまたはメタリルエステルのターポ
リマー (d8)以下の化合物のテトラ-およびペンタ-ポリマー: (d8i)クロトン酸またはアリルオキシ酢酸 (d8ii)酢酸ビニルまたはプロピオン酸ビニル (d8iii)分枝鎖アリルまたはメタリルエステル (d8iv)ビニルエーテル、ビニルエステルまたは直鎖アリルまたはメタリル
エステル (d9)エチレン、ビニルベンゼン、ビニルメチルエーテル、アクリルアミドお
よびこれら化合物の水溶性塩からなる群から選択される1またはそれ以上のモノ
マーとクロトン酸とのコポリマー (d10)酢酸ビニル、クロトン酸および飽和脂肪族α-分岐鎖モノカルボン酸の
ビニルエステルのターポリマー (e)以下の群から選択される水溶性カチオン性ポリマー: (e1)四級化セルロース誘導体 (e2)四級基を有するポリシロキサン (e3)カチオン性グアー誘導体 (e4)ジメチルジアリルアンモニウム塩ポリマーおよび、これらポリマーと、
アクリル酸およびメタクリル酸エステルとのコポリマーおよびアクリル酸および
メタクリル酸アミドとのコポリマー (e5)ビニルピロリドンと、ジアルキルアミノアクリレートおよびジアルキル
アミノメタクリレートの四級化誘導体とのコポリマー (e6)ビニルピロリドン-メトイミダゾリニウムクロリドコポリマー (e7)四級化ポリビニルアルコール (e8)INCI名でポリクオタニウム2、ポリクオタニウム17、ポリクオタニウム1
8およびポリクオタニウム27と呼ばれるポリマー
【0048】 本発明にいう水溶性ポリマーとは、水中に室温で2.5重量%を超える程度まで
可溶しうるポリマーである。
【0049】 本発明の上記好適な洗濯洗剤または洗浄生成物タブレットは、ポリマーまたは
ポリマー混合物によって部分的に被覆処理されるが、このポリマー自体(したが
って部分的被覆層全体)または前記ポリマー混合物の少なくとも50重量%、(し
たがって部分的被覆層の少なくとも50%)は、所定のポリマーから選択される。
部分的被覆層は、当該部分的被覆層重量の全てまたは少なくとも50%程度までが
、非イオン性、両性、双性イオン、アニオン性および/またはカチオン性ポリマ
ーの群から選択される水溶性ポリマーからなる。これらポリマーについて以下に
より詳しく説明する。
【0050】 本発明において好適な水溶性ポリマーは非イオン性ポリマーである。好適な非
イオン性ポリマーの例は、以下の通りである。 ・例えばLuviskol(登録商標)(BASF)等の名称で販売されているポリビニルピ
ロリドン。ポリビニルピロリドンは、本発明に関して好適な非イオン性ポリマー
である。ポリビニルピロリドン[ポリ(1-ビニル-2-ピロリジノン)](略号PVP
)は、フリーラジカル開始剤(ペルオキシド、アゾ化合物)を用いる溶液重合ま
たは懸濁重合法で、1-ビニルピロリドンのフリーラジカル付加重合によって製造
される式(III):
【化2】 のポリマーである。上記モノマーのイオン重合では、低分子量の生成物しか得ら
れない。通常市販されているポリビニルピロリドンは、K値を述べることによっ
て特徴付けられる約2,500〜750,000 g/molの範囲の分子量を有し、K値に依存し
て130〜175°のガラス転移温度を有する。このポリビニルピロリドンは、白色吸
湿性粉末としてまたは水溶液として供給される。ポリビニルピロリドンは水およ
び多数の有機溶媒(アルコール類、ケトン類、氷酢酸、塩素化炭化水素、フェノ
ール類等)中に容易に溶解する。 ・例えばLuviskol(登録商標)(BSAF)などの商標で販売されているビニルピロ
リドン-ビニルエステルコポリマー。Luviskol(登録商標)VA64およびLuviskol
(登録商標)VA73(共に、ビニルピロリドン-酢酸ビニルコポリマー)は、特に
好適な非イオン性ポリマーである。ビニルエステルポリマーは、ビニルエステル
から得ることができ、高分子化合物の特徴的基本構造単位として式(IV):
【化3】 の基を特徴とする。これらビニルアセテートポリマーのうち、ポリ酢酸ビニルを
特に重要な代表例とする酢酸ビニルポリマー(R=CH3)は、工業的に最も重要で
ある。
【0051】 ビニルエステルは、様々な方法(溶液重合、懸濁重合、乳化重合および塊状重
合)でフリーラジカル重合される。酢酸ビニルとビニルピロリドンとのコポリマ
ーは、式(II)および(IV)のモノマー単位を含む。 ・例えばCulminal(登録商標)およびBenecel(登録商標)(AQUALON)などの商
標で販売されている、ヒドロキシプロピルセルロール、ヒドロキシエチルセルロ
ースおよびメチルヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロースエーテル
【0052】 セルロースエーテルは、式(V):
【化4】 〔式中、Rは、Hまたはアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、またはア
ルキルアリール基である。〕 によって表すことができる。好適な生成物では、式(V)中のRの少なくとも1つ
は-CH2CH2CH2-OHまたは-CH2CH2-OHである。セルロースエーテルは、工業的には
、アルカリ金属セルロースを(例えばエチレンオキシドで)エーテル化すること
によって製造する。セルロースエーテルは、モル置換度(MS)および/または平
均置換度(DS)によって特徴付けることができ、これらは、エーテル化試薬と反
応した、セルロース無水グルコース単位のヒドロキシル基の数を示すかまたは、
1つの無水グルコース単位に平均して付加した、エーテル試薬のモル数を示す。
ヒドロキシエチルセルロースは、DS約0.6およびMS約1よりも上で各々水溶性であ
る。通常市販されているヒドロキシエチル-およびヒドロキシプロピル-セルロー
スは、各々、0.85〜1.35(DS)および1.5〜3(MS)の範囲の置換度を有する。ヒ
ドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースは、重合度が極
めて多様な黄白色無味無臭の粉末として販売されている。ヒドロキシエチルセル
ロースおよびヒドロキシプロピルセルロースは冷水、熱水および一部の(含水)
有機溶媒に可溶性であるが、大半の(無水)有機溶媒には不溶性であり、ヒドロ
キシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースの水溶液は、pHの変
化または電解質の添加の影響をあまりうけない。
【0053】 さらに、本発明において適切である他のポリマーとして。水溶性アンホポリマ
ー(amphopolymer)がある。アンホポリマーなる総称は、両性ポリマー、すなわ
ち遊離アミノ基と遊離-COOHまたはSO3H基との両方を分子内に含み、分子内塩を
形成することができるポリマー、四級アンモニウム基と-COOまたは-SO3 基と
を分子内に含む双性イオンポリマー、および-COOHまたはSO3H基と四級アンモニ
ウム基とを含有するポリマーを包含する。本発明にしたがって使用することがで
きるアンホポリマーの一例はAmphomer(登録商標)という名称で入手することが
できるアクリル樹脂である。Amphomer(登録商標)は、メタクリル酸t-ブチルア
ミノエチル、N-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アクリルアミド、およびアクリ
ル酸、メタクリル酸、アクリル酸の単純エステル、およびメタクリル酸の単純エ
ステルからなる群から選択される2以上のモノマーのコポリマーを構成する。ま
た、好適なアンホポリマーは、例えばドイツ公開明細書39 29 973および当該明
細書に引用されている先行技術などから明らかなように、不飽和カルボン酸(例
えばアクリル酸およびメタクリル酸)、カチオン性誘導化(カチオン性基を有す
るように誘導化)不飽和カルボン酸(例えば、アクリルアミドプロピルトリメチ
ルアンモニウムクロリド)、および所望により、他のイオン性または非イオン性
モノマーからなる。Merquat(登録商標)2001Nの名称で市販されているアクリル
酸、アクリル酸メチルおよびメタクリルアミドプロピルトリモニウムクロリドの
ターポリマーは、本発明によれば特に好適なアンホポリマーである。他の好適な
両性ポリマーは、例えばAmphomer(登録商標)およびAmphomer(登録商標)LV-7
1(DELFT NATIONAL)の名称で入手することができる、オクチルアクリルアミド-
メタクリル酸メチル-メタクリル酸t-ブチルアミノエチル-メタクリル酸2-ヒドロ
キシプロピルのコポリマーである。
【0054】 適切な双性イオンポリマーの例として、ドイツ特許出願DE 39 29 973、DE 21
50 557、DE 28 17 369およびDE 37 08 451に開示されている付加ポリマーを挙げ
る。アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド-アクリル酸また
は-メタクリル酸コポリマーおよび前記コポリマーのアルカリ金属塩およびアン
モニウム塩は、好適な双性イオンポリマーである。また、Amersette(登録商標
)(AMERCHOL)の名称で市販されているメタクリロイルエチルベタイン-メタク
リレートコポリマーも、好適な双性イオンポリマーである。
【0055】 本発明において好適なアニオン性ポリマーには以下の物質が包含される。 ・例えばResyn(登録商標)(NATIONAL STARCH)、Luviset(登録商標)(BASF
)およびGafset(登録商標)(GAF)等の名称で市販されている酢酸ビニル-クロ
トン酸コポリマー。このポリマーは、上記式(IV)のモノマー単位の他に、式(
VI): [-CH(CH3)-CH(COOH)-] (VI) のモノマー単位を有する。 ・例えばLuviflex(登録商標)(BASF)などの商標で入手することができるビニ
ルピロリドン-アクリル酸ビニルコポリマー。好適なポリマーは、Luviflex(登
録商標)VBM-35(BASF)という名称で入手することができるビニルピロリドン-
アクリレートターポリマーである。 ・例えばUltrahold(登録商標)ストロング(BASF)などの名称で販売されてい
るアクリル酸-アクリル酸エチル-N-t-ブチルアクリルアミドターポリマー。 ・クロトン酸、アクリル酸またはメタクリル酸と共重合したビニルエステル、ア
クリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル(単独または混合物)と、ポリア
ルキレンオキシドおよび/またはポリアルキレングリコールとのグラフトポリマ
【0056】 以上のような、他の共重合性化合物を含んだビニルエステル、アクリル酸エス
テルまたはメタクリル酸エステル(単独または混合物)と、ポリアルキレングリ
コールとのグラフトポリマーは、単一相を加熱した条件下およびフリーラジカル
開始剤の存在下に、ポリアルキレングリコールを、ビニルエステル、アクリル酸
エステルまたはメタクリル酸エステルのモノマーに撹拌しながら添加して重合さ
せることによって、得ることができる。
【0057】 好適であることがわかっているビニルエステルは、例えば酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等であり、好適であることがわかっ
ているアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルは、低分子量脂肪族アル
コールを使用して得られるエステルであり、低分子量脂肪族アルコールの例示は
、特に次のとおりである。 エタノール、 プロパノール イソプロパノール 1-ブタノール 2-ブタノール 2-メチル-1-プロパノール 2-メチル-2-プロパノール 1-ペンタノール 2-ペンタノール 3-ペンタノール 2,2-ジメチル-1-プロパノール 3-メチル-1-ブタノール 3-メチル-2-ブタノール 2-メチル-2-ブタノール 2-メチル-1-ブタノールおよび 1-ヘキサノール
【0058】 好適なポリアルキレングリコールには、特にポリエチレングリコールおよびポ
リプロピレングリコールが包含される。前記ポリアルキレングリコールは既に説
明したが、各々式(I)および(II)で特徴付けられる。 特に好適には、ポリエチレングリコールにグラフト重合した酢酸ビニルコポリ
マー、ポリエチレングリコールにグラフト重合した酢酸ビニル/クロトン酸コポ
リマーを使用することができる。 ・以下の化合物の共重合から得られるグラフトおよび架橋コポリマー: (i)少なくとも1つの非イオン性モノマー、 (ii)少なくとも1つのイオン性モノマー、 (iii)ポリエチレングリコール、および (iv)架橋剤。
【0059】 200〜数百万、好適には300〜30,000の分子量を有するポリエチレンリコールを
使用する。 非イオン性モノマーは極めて様々なタイプのモノマーとすることができ、以下
の好適なモノマーを包含する。 酢酸ビニル、 ステアリン酸ビニル ラウリン酸ビニル プロピオン酸ビニル ステアリン酸アリル ラウリン酸アリル マレイン酸ジエチル 酢酸アリル メタクリル酸メチル セチルビニルエーテル ステアリルビニルエーテル、および 1-ヘキセン
【0060】 非イオン性モノマーも同様に極めて様々なタイプのモノマーとすることができ
、これらのうち、グラフトポリマーにおいて、クロトン酸、アリルオキシ酢酸、
ビニル酢酸、マレイン酸、アクリル酸およびメタクリル酸が存在することが、特
に好適である。
【0061】 好適な架橋剤は、ジメタクリル酸エチレングリコール、フタル酸ジアリル、オ
ルト-、メタ-およびパラ-ジビニルベンゼン、テトラアリルオキシエタン、およ
びサッカリン1分子あたり2〜5個のアリル基を含有するポリアリルサッカロース
である。 前記したグラフト化および架橋化コポリマーは、好適には、 (i)5〜85重量%の少なくとも1つの非イオン性モノマー、 (ii)3〜80重量%の少なくとも1つのイオン性モノマー、 (iii)2〜50重量%、好適には5〜30重量%のポリエチレングリコール、および (iv)0.1〜8重量%の架橋剤(架橋剤の割合は、(i)、(ii)および(iii)の
合計重量の比率に依存する) から形成される。
【0062】 ・下記の三群の各々から選択される少なくとも1つのモノマーを共重合すること
によって得られるコポリマー: (i)不飽和アルコールと短鎖飽和カルボン酸とのエステルおよび/または短鎖飽
和アルコールと不飽和カルボン酸とのエステル、 (ii)不飽和カルボン酸、 (iii)長鎖カルボン酸と不飽和アルコールとのエステルおよび/または群(ii)
のカルボン酸と直鎖または分枝鎖C8-18アルコールとのエステル
【0063】 上記における短鎖カルボン酸およびアルコールは、炭素原子数1〜8の化合物で
あり、同化合物の炭素鎖は、所望により、二価のヘテロ基(-O-、-NH-、および-
S-など)で中断される。
【0064】 ・クロトン酸と、酢酸ビニルと、アリルまたはメタリルエステルとのターポリマ
ー このターポリマーは、前記式(IV)および(VI)のモノマー単位を含有し、か
つ1またはそれ以上の式(VII):
【化5】 〔R3は、-Hまたは-CH3、 R2は、-CH3または-CH(CH32、および R1は、-CH3または飽和直鎖または分枝鎖C1-6アルキル基、 R1基およびR2基中の炭素原子数の和は、好適には7、6、5、4、3または2である
。〕 で示されるアリルまたはメタリルエステルのモノマー単位を含有する。
【0065】 上記ターポリマーは、好適には、7〜12重量%のクロトン酸、65〜86重量%、
好適には71〜83重量%の酢酸ビニル、および8〜20重量%、好適には10〜17重量
%の式(VII)のアリルまたはメタリルエステルの共重合によって得られる。
【0066】 ・以下の化合物のテトラ-およびペンタ-ポリマー: (i)クロトン酸またはアリルオキシ酢酸、 (ii)酢酸ビニルまたはプロピオン酸ビニル、 (iii)分枝鎖アリルまたはメタリルエステル、 (iv)ビニルエーテル、ビニルエステルまたは直鎖アリルまたはメタリルエステ
【0067】 ・クロトン酸と、エチレン、ビニルベンゼン、ビニルメチルエーテル、アクリル
アミドおよびこれら化合物の水溶性塩からなる群から選択される1またはそれ以
上のモノマーとのコポリマー ・酢酸ビニルと、クロトン酸と、飽和脂肪族α-分岐鎖モノカルボン酸のビニル
エステルとのターポリマー。
【0068】 被覆層成分として好適に使用することができる他のポリマーとして、カチオン
性ポリマーがある。カチオン性ポリマーのうち、永久的カチオン性ポリマーが好
適である。「永久的カチオン性」とは、本発明においては、当該組成物(すなわ
ち被覆層およびタブレットの両者)のpHとはかかわりなく、カチオン性基を有す
るポリマーを指す。この永久的カチオン性ポリマーは、一般的には、例えばアン
モニウム基などの形の四級窒素原子を含むポリマーである。
【0069】 好適なカチオン性ポリマーの例は、以下の化合物である: ・Celquat(登録商標)およびPolymer JR(登録商標)の名称で市販されている
ような四級化セルロース誘導体。化合物Celquat(登録商標)H100、Celquat(登
録商標)L200、およびPolymer JR(登録商標)400が、好適な四級化セルロース
誘導体である。 ・四級基を有するポリシロキサン。例えば市販品Q2-7224(Dow Coring;安定化
トリメチルシリルアモジメチコーン)、Dow Corning(登録商標)929エマルジョ
ン(ヒドロキシル-アミノ変性シリコーンを含み、アモジメチコンとも呼ばれる
)、SM-2059(General Electric製)、SLM-55067(Wacker製)、Abil(登録商標
)-Quat 3270および3272(Th. Goldschmidt;ジ四級ポリジメチルシロキサン、
クオタニウム(Quaternium-80)等。 ・カチオン性グアー誘導体。特に、Cosmedia(登録商標)GuarおよびJaguar(登
録商標)等の商標で販売されている製品等。 ・ジメチルジアリルアンモニウム塩ポリマーおよび、このポリマーと、アクリル
酸およびメタクリル酸のエステルおよびアミドとのコポリマー。Merquat(登録
商標)100(ポリ(ジメチルジアリルアンモニウムクロリド))およびMerquat(
登録商標)550(ジメチルジアリルアンモニウムクロリド-アクリルアミドコポリ
マー)の名称で市販されている製品は、上記カチオン性ポリマーの例である。 ・ビニルピロリドンと、ジアルキルアミノアクリレートおよびメタクリレートの
四級化誘導体とのコポリマー(例えば硫酸ジエチル四級化ビニルピロリドン-ジ
メチルアミノメタクリレートコポリマー等)。かかる化合物は、Gafquat(登録
商標)734およびGafquat(登録商標)755の名称で市販されている。 ・Luviquat(登録商標)という名称で提供されているようなビニルピロリドン-
メトイミダゾリニウムクロリドコポリマー ・四級化ポリビニルアルコール また、 ・ポリクオタニウム2 ・ポリクオタニウム17 ・ポリクオタニウム18および ・ポリクオタニウム27 の名称で知られ、ポリマー主鎖において四級窒素原子を有するポリマー。これら
のポリマーはINCI命名法にしたがって命名される。詳細な情報は、参照により本
明細書に特に組み入れられるCTFA International Cosmetic Ingredient Diction
ary and Handbook(第5版,The Cosmetic, Toiletry and Fragrance Associatio
n,ワシントン,1997)に記載されている。
【0070】 本発明において、好適なカチオン性ポリマーは、四級化セルロース誘導体およ
びジメチルジアリルアンモニウム塩ポリマーおよびそのコポリマーである。カチ
オン性セルロース誘導体(特に市販品Polymer(登録商標)JR400)は、特に好適
なカチオン性ポリマーである。
【0071】 部分的被覆層の機械応力耐性を増大させるため、被覆層中にポリウレタンを組
み込むことができる。ポリウレタンは、被覆層に弾性および安定性を付与し、前
記した水溶性ポリマー量に従い、被覆層の50重量%までを占めることができる。
【0072】 ポリウレタンは、水中に室温で2.5重量%未満程度に溶解する場合でも、本発
明における水溶性である。
【0073】 ポリウレタンは少なくとも2つの異なるモノマータイプ、すなわち ・1分子につき少なくとも2つの活性水素原子を有する化合物(A)、および ・ジ-またはポリ-イソシアネート(B)、 を含む。
【0074】 化合物(A)は、例えばジオール、トリオール、ジアミン、トリアミン、ポリ
エーテルオールおよびポリエステルオールを含むことができる。3つ以上の活性
水素原子を有する化合物は、通常、2つの活性水素原子を有する大過剰の化合物
と組み合わせて、少量のみ使用される。
【0075】 化合物(A)の例示は、次のとおりである。 エチレングリコール、 1,2-および1,3-プロピレングリコール、 ブチレングリコール、 ジ-、トリ-、テトラ-およびポリ-エチレンおよび-プロピレングリコール、 低級アルキレンオキシドのコポリマー、例えばエチレンオキシドコポリマー、プ
ロピレンオキシドコポリマー、ブチレンオキシドのコポリマー、 エチレンジアミン、 プロピレンジアミン、 1,4-ジアミノブタン、 ヘキサメチレンジアミン、および ポリアルキレンオキシドまたは長鎖アルカンをベースとするα,ω-ジアミン
【0076】 化合物(A)がジオール、トリオールおよびポリエーテルオールであるポリウ
レタンは、本発明に好適である。特に、200〜3,000、特に1,600〜2,500の分子量
を有するポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールは、ある場合
には特に好適であると判明している。ポリエステルオールは、通常、化合物(A
)を二カルボン酸、例えばフタル酸、イソフタル酸およびアジピン酸等で変性す
ることによって得られる。
【0077】 化合物(B)としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4-および2,6-ト
ルエンジイソシアネート、4,4'-メチレンジ(フェニルイソシアネート)、およ
び特にイソホロンジイソシアネートを利用する。この化合物は式(VIII): O=C=N-R4-N=C=O (VIII) 〔式中、R4は炭素原子の連結基、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、ブチ
レン、ペンチレン、ヘキシレン基等である。〕 によって表すことができる。工業上汎用されている式(VIII)の化合物は、次の
とおりである。 ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI):R4=(CH26 2,4-および2,6-トルエンジイソシアネート(TDI):R4=C6H3-CH3 4,4'-メチレンジ(フェニルイソシアネート)(MDI):R4=C6H4-CH2-C6H4 イソホランジイソシアネート:R4=イソホラン基(3,5,5-トリメチル-2-シクロ
ヘキセノン)
【0078】 さらに、本発明に使用されるポリウレタンは、例えば、連鎖延長剤としてのジ
アミンおよびヒドロキシカルボン酸などの構造単位を含むことができる。ジアル
キルオールカルボン酸、例えばジメチロールプロピオン酸等は、特に適切なヒド
ロキシカルボン酸である。他の構造単位について、当該構造単位が非イオン性、
アニオン性またはカチオン性構造単位を含むかどうかに関する根本的な制約はな
い。
【0079】 ポリウレタンの構造および製造に関するさらなる情報については、特にRoempp
s Chemie-LexikonおよびUllmanns Enzyklopaedie der technischen Chemieなど
の適切な概説書の記事を参照されたい。
【0080】 多くの場合、本発明において特に適切であることが証明されているポリウレタ
ンは、下記の通り特徴付けることができる: ・分子中に脂肪族基のみを有する。 ・分子中に遊離のイソシアネート基を有しない。 ・ポリエーテル-およびポリエステル-ポリウレタンである。 ・分子中にアニオン性基を有する。
【0081】 ポリウレタンは、部分的被覆層の他の成分と直接混合するのではなく、水性分
散体の形で導入すると、本発明の被覆洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットの製
造にとって有利であることが、判明した。かかる分散体は、通常、約20〜50%、
特に約35〜45%の固形分を有し、市販もされている。
【0082】 被覆材料の他に、部分被覆層は、その物理的性質を向上させるか、または被覆
タブレットに有利な性質を与えるさらなる成分を含んでよい。例えば、微量成分
として知られる物質、例えば染料または蛍光増白剤または制泡剤等を被覆層に組
み込むことができる。水に溶けにくい、またはゆっくりとしか溶けない被覆材料
を使用する場合は、崩壊剤を被覆層に組み込むことができる。被覆層は、当該被
覆層を基準に0.1〜10重量%、好適には0.2〜7.5重量%、より好適には0.25〜5重
量%の崩壊剤をさらに含む本発明の洗濯洗剤または洗浄生成物タブレットが、好
適である。
【0083】 以下に説明する崩壊剤の使用は、特に酸被覆層の場合に推奨される。この場合
、崩壊剤の一般的濃度は、被覆層を基準に0.1〜5重量%である。
【0084】 以上、本発明タブレットの部分的被覆層の成分を詳細に説明した。以下に、タ
ブレット自体、すなわち未被覆タブレットの成分を説明する。以下、前記タブレ
ットを、本発明の被覆洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットを表す「タブレット
」なる用語と言葉上区別するために、場合により「ベースタブレット」という。
しかし、場合によっては一般的な用語「タブレット」を使用する。本発明は、部
分的被覆層を適用したベースタブレットを提供するものであるから、ベースタブ
レットに関する以下の説明は、もちろん、対応する条件を満たす限り、本発明の
洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットにも適用でき、逆もまた同じである。
【0085】 ベースタブレットは、基本成分として、ビルダーおよび界面活性剤を含む。本
発明のベースタブレットは、洗濯洗剤および洗浄生成物に一般に使用されるビル
ダーの全て、すなわち特にゼオライト、ケイ酸塩、炭酸塩、有機コビルダー、お
よびリン酸塩(リン酸塩の使用に対して生態学的に問題がないことを条件とする
)を含むことができる。
【0086】 結晶性層状ケイ酸ナトリウム 好適な結晶性層状ケイ酸ナトリウムは、式:NaMSixO2x+1・yH2Oで示される。
式中、Mは、ナトリウムまたは水素で、xは、1.9〜4の数で、yは、0〜20の数であ
り、xについての好適な数値は、2、3または4である。このタイプの結晶性層状ケ
イ酸塩は、例えばEP-A-0 164 514に記載される。上記式の好適な結晶性層状ケイ
酸塩は、Mがナトリウムで、xが2または3の数値であるケイ酸塩である。より好適
には、式:Na2Si2O5・yH2Oで示されるβ-およびδ-ケイ酸ナトリウムの両者を使
用し、β-ケイ酸ナトリウムは、文献記載の方法で得ることができる(例えばWO-
A-91/08171参照)。
【0087】 無定形ケイ酸ナトリウム 他の有用なビルダーは、係数(Na2O:SiO2の比率)が約1:2〜約1:3.3、好適
には約1:2〜1:2.8、より好適には約1:2〜1:2.6である、無定形ケイ酸ナトリ
ウムであって、これは、遅延溶解によって、多数回の洗濯サイクル特性を示すこ
とができる。通常の無定形ケイ酸ナトリウムを用いる、遅延溶解は、表面処理、
コンパウンド化処理、圧縮または過度乾燥のような、種々の方法で得ることがで
きる。本明細書に用いられる「無定形」なる用語は、X線無定形を意味する。すな
わち、ケイ酸塩は、X線回折実験において、結晶性物質に典型的である鋭敏なX
線反射を全く示さず、最良の状態でも、数度の回折角度幅を有する散乱X線の最
大値を1またはそれ以上しか示さない。しかしながら、電子回折実験において、
ケイ酸塩粒子が屈曲した回折最大値または鋭敏な回折最大値を形成する場合でも
、特に良好なビルダー特性を達成することができる。これは、生成物の微結晶域
が寸法10〜数百 nm(最大50 nmまで)であることを意味するものと、説明され、
その寸法は、特に、最大で20 nmのものが好適である。以上のようないわゆるX
線無定形ケイ酸塩は、通常の水ガラスよりも遅延した溶解特性を示し、DE-A-44
00 024に記載されている。圧縮無定形ケイ酸塩、コンパウンド化無定形ケイ酸塩
および過度乾燥X線無定形ケイ酸塩が特に好適である。
【0088】 ゼオライトAおよびP 本発明に使用しうる、微結晶、結合水含有合成ゼオライトは、好適にはゼオラ
イトAおよび/またはPである。市販のゼオライトMAP(登録商標)(Crosfield)
は、特に好適なゼオライトPである。しかしながら、ゼオライトXおよび、ゼオラ
イトA、Xおよび/またはPの混合物も好適である。ゼオライトXとゼオライトAの
共晶化アルミノケイ酸ナトリウム/カリウム(ゼオライトX約80重量%)も、本
発明に好適であり、これは、例えば市販品(VEGOBOND AX(登録商標)、CONDEA
Augusta S.p.A.)であって、以下の式で示すことができる。 nNaO・(1−n)KO・AlO・(2−2.5)SiO・(3.5−5.5)HO
【0089】 ゼオライトは、顆粒コンパウンド中のビルダーとして使用でき、また、打錠さ
れる混合物全体に適用される一種の「粉末」として使用することができる。これ
らの態様では、ゼオライトをプレミックス中に混和して使用することができる。
好適なゼオライトは、平均粒径10μm未満(コールターカウンター法によって測
定した容量分布)を有すると共に、好適には18〜22重量%、より好適には20〜22
重量%の結合水を含む。
【0090】 リン酸塩 もちろん、既知のリン酸塩も、生態学的に問題がない限り、ビルダー物質とし
て使用することができる。多数の市販品であるリン酸塩のうち、洗濯洗剤/洗浄
剤の製造にとって特に重要なものは、リン酸アルカリ金属塩、特に、三リン酸五
ナトリウムおよび三リン酸五カリウム(トリポリリン酸のナトリウム塩およびカ
リウム塩)である。
【0091】 リン酸アルカリ金属塩 本明細書に用いられる「リン酸アルカリ金属塩」なる用語は、メタリン酸(HPO
)、オルトリン酸(HPO)などの高分子量同族体を含め、種々のリン酸の
アルカリ金属塩、特に、ナトリウム塩およびカリウム塩を意味する、包括的な用
語である。リン酸は、種々の利点を有し、例えば、清浄化作用に寄与することに
加え、アルカリ源として作用したり、石灰の機械部分への沈着を防止したり、石
灰の繊維製品への付着を防止することができる。
【0092】 リン酸二水素ナトリウムおよびカリウム リン酸二水素ナトリウム(NaH2PO)は、二水和物(密度=1.91 g/cm、融
点=60度)および三水和物(密度=2.04 g/cm)として存在する。これらの塩
は、共に、易水溶性の白色粉末であって、この粉末は、加熱により結晶水を喪失
して、200℃では弱酸性の二リン酸塩(二リン酸水素二ナトリウム、Na2H2P2O7
に変換し、より高温では三メタリン酸ナトリウム(Na3P3O9)およびマドレル塩
に変換することができる(以下の説明を参照)。リン酸二水素ナトリウムは、酸
性反応を示す。リン酸二水素ナトリウムは、リン酸のpHを、水酸化ナトリウムで
4.5に調節し、得られたスラリーを噴霧することによって形成することができる
。 リン酸二水素カリウム(第一または一塩基性リン酸カリウム、重リン酸カリウ
ム、PDP)、KH2POは、密度2.33 g/cmの白色塩で、253℃の融点を有し(この
温度で分解してポリリン酸カリウム(KPOを形成)、容易に水に溶解する
ことができる。
【0093】 リン酸水素二ナトリウム リン酸水素二ナトリウム(第二リン酸ナトリウム)Na2HPO4は、無色であって
、易水溶性の結晶塩である。これは、無水形態、2モルの水を含む形態(密度2.0
66 gcm-3、95℃において水消失)、7モルの水を含む形態(密度1.68 gcm-3、融
点48℃で5H2O消失)および12モルの水を含む形態(密度1.52 gcm-3、融点35℃で
5H2O消失)で存在し、100℃で無水になり、かなり強力な加熱によって二リン酸
塩Na2P2O7に変換される。リン酸水素二ナトリウムは、フェノールフタレインを
指示薬として使用し、ソーダ溶液によってリン酸を中和して製造することができ
る。リン酸水素二カリウム(第二または二塩基性リン酸カリウム)K2HPO4は、易
水溶性の無定形白色塩である。
【0094】 リン酸三ナトリウム リン酸三ナトリウム(第三リン酸ナトリウムNa3PO4)は、無色の結晶であって
、その十二水和物は、密度1.62 gcm−3および融点73〜76℃(分解)を有し、十
水和物(P2O519〜20%に相当)の融点は、100℃で、無水形態(P2O539〜40%に
相当)の密度は、2.536 gcm−3である。リン酸三ナトリウムは、アルカリ性反応
を介し、易水溶性であり、正確に1モルのリン酸二ナトリウムおよび1モルのNaOH
を含む溶液を、蒸発濃縮して製造することができる。リン酸三カリウム(第三ま
たは三塩基性リン酸カリウム)K3PO4は、密度2.56 gcm-3を有する白色の潮解性
粒状粉末であり、1,340℃の融点を有し、アルカリ性反応を介し、易水溶性であ
る。これは、例えば、トーマススラグを、石炭および硫酸カリウムと一緒に加熱
した場合に形成することができる。リン酸カリウムは、高価格ではあるものの、
易溶解性であって高活性であるため、洗剤/洗浄剤業界では、しばしば、対応す
るナトリウム化合物よりも、好まれる。
【0095】 二リン酸四ナトリウム 二リン酸四ナトリウム(ピロリン酸ナトリウム)Na4P2O7は、無水の形態(密
度2.534 gcm-3、融点988℃、880℃とも報告されている)および十水和物の形態
(密度1.815〜1.836 gcm-3、融点94℃で結晶水消失)で存在する。両物質とも、
アルカリ性反応によって水に溶解する無色の結晶である。Na4P2O7は、リン酸二
ナトリウムを、温度>200℃に加熱して形成するか、またはリン酸とソーダとを
化学量論比率で反応させ、溶液を噴霧乾燥して形成することができる。十水和物
は、重金属塩および硬水化物質(Haertebildner)を錯体化しうるため、水の硬
度を減少させることができる。二リン酸カリウム(ポリリン酸カリウム)K4P2O7 は、三水和物の形態で存在し、無色の吸湿性粉末であって、その密度は、2.33 g
cm-3であり、水溶性であり、1%溶液のpH値(25℃)は、10.4である。
【0096】 縮合リン酸塩 比較的高い分子量のリン酸ナトリウムおよびカリウムは、NaH2PO4またはKH2PO4 の縮合によって生成される。これらの化合物は、メタリン酸ナトリウムおよび
カリウムの環式タイプと、ポリリン酸ナトリウムおよびカリウムの鎖式タイプと
に分類することができる。鎖式タイプは、特に、次のような塩が知られている:
溶成または焼成リン酸塩、グレアム塩、クロール塩およびマドレル塩。全ての高
分子量リン酸ナトリウムおよびカリウムは、一般名として、縮合リン酸塩として
知られている。
【0097】 三リン酸五ナトリウム 工業的に重要な三リン酸五ナトリウムNa5P3O10(トリポリリン酸ナトリウム)
は、式:NaO-[P(O)(ONa)-O]n-Na(n=3)で示され、水を伴わずにまたは6
H2Oを伴って結晶化する非吸湿性の白色水溶性塩である。結晶水を含有しない塩
は、水100g中において、室温では約17gの量で、溶解し、60℃では約20gの量
で溶解し、100℃では約32gの量で溶解することができる。溶液を2時間にわたっ
て100℃に加熱した後に、約8%のオルトリン酸塩および15%の二リン酸塩は、加
水分解によって生成される。三リン酸五ナトリウムの製造によれば、リン酸とソ
ーダ溶液または水酸化ナトリウムとを、化学量論比率で反応させ、溶液を噴霧乾
燥する。三リン酸五ナトリウムは、グレアム塩および二リン酸ナトリウムと同様
に、多くの不溶性金属化合物(ライムソ−プなどを包含する)を溶解することが
できる。三リン酸五カリウムK5P3O10(トリポリリン酸カリウム)は、例えば50
重量%溶液(>23%P2O5、25%K2O)の形態で市販されている。ポリリン酸カリ
ウムは、洗剤工業において広く使用されている。 トリポリリン酸カリウムナトリウム トリポリリン酸カリウムナトリウムも、本発明に従い使用でき、例えば、トリ
メタリン酸ナトリウムをKOHと加水分解反応させると、生成される: 本発明によれば、それらは、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリ
ウムまたはそれらの混合物と全く同様に使用することができる。トリポリリン酸
ナトリウムとトリポリリン酸カリウムナトリウムとの混合物、またはトリポリリ
ン酸カリウムとトリポリリン酸カリウムナトリウムとの混合物、またはトリポリ
リン酸ナトリウムとトリポリリン酸カリウムとトリポリリン酸カリウムナトリウ
ムとの混合物も本発明に使用することができる。
【0098】 他の有機コビルダー 本発明のベースタブレットへの使用に適した有機コビルダーは、特にポリカル
ボキシレート/ポリカルボン酸、ポリマーポリカルボキシレート、アスパラギン
酸、ポリアセタール、デキストリン、他の有機コビルダー(下記参照)およびホ
スホン酸塩である。かかるタイプの物質を、以下に説明する。
【0099】 ポリカルボン酸 有用な有機ビルダーは、例えばナトリウム塩の形態で使用しうるポリカルボン
酸である。本明細書に用いられる「ポリカルボン酸」なる用語は、2つ以上の酸官
能基を有するカルボン酸を意味する。かかるカルボン酸の例は、それらの使用が
生態学的に安全であることを条件として、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グ
ルタル酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、糖類の酸、アミノカルボ
ン酸、ニトリロトリ酢酸(NTA)、およびそれらの混合物である。好ましい塩は
、ポリカルボン酸、例えば、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、酒
石酸、糖酸の塩、およびそれらの混合物である。好適な塩は、ポリカルボン酸、
例えばクエン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、グルコン酸およびそれら
の混合物の塩である。 上記酸は、酸自体の形態でも使用することができる。かかる酸は、そのビルダ
ー作用の他に、代表的には、酸性化成分としての特性を示し、したがって、比較
的低いpH値および中程度のpH値の洗濯洗剤/洗浄剤を形成するのに役立つ。これ
に関し、特に好適な酸は、クエン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、グル
コン酸およびそれらの混合物である。
【0100】 ポリマーポリカルボキシレート 他の好適なビルダーは、ポリマーポリカルボキシレート、例えば相対分子量50
0〜700,000g/モルのポリアクリル酸またはポリメタクリル酸のアルカリ金属塩
である。
【0101】 ポリマーポリカルボキシレートの分子量 本明細書に開示のポリマーポリカルボキシレートについての分子量は、特定の
酸形態の重量平均分子量Mwであって、これは、一般に、UV検出器を使用してゲル
透過クロマトグラフィー(GPC)によって測定される。測定は、外部ポリアクリ
ル酸標準に対して行うが、この標準は、被験ポリマーとの構造的に類似性を有す
るため、実際的な分子量を得ることができる。これらの値は、ポリスチレンスル
ホン酸標準に対して測定した分子量とは明らかに異なる。ポリスチレンスルホン
酸に対して測定した分子量は、一般に、本明細書に開示の分子量よりも高い。
【0102】 ポリアクリレート 特に好適なポリマーは、分子量2,000〜20,000g/モルのポリアクリレートで
ある。このタイプの好ましい代表例は、高い溶解性を有することから、分子量2,
000〜10,000g/モル、特に3,000〜5,000g/モルの短鎖ポリアクリレートであ
る。
【0103】 コポリマーポリカルボキシレート また、コポリマーポリカルボキシレート、特に、アクリル酸とメタクリル酸と
のコポリマーポリカルボキシレート、およびアクリル酸またはメタクリル酸とマ
レイン酸とのコポリマーポリカルボキシレートも、好適である。アクリル酸50〜
90重量%と、マレイン酸50〜10重量%とを含有するアクリル酸-マレイン酸コポ
リマーは、特に好適であることが判明した。このコポリマーの相対分子量(遊離
酸基準)は、一般に2,000〜70,000g/モル、好適には20,000〜50,000g/モル
、より好適には30,000〜40,000g/モルである。
【0104】 用量:(コ)ポリマーポリカルボキシレート (コ)ポリマーポリカルボキシレートは、粉末形態または水溶液形態で使用す
ることができる。組成物中の(コ)ポリマーポリカルボキシレートの含有量は、
好適には0.5〜20重量%、より好適には3〜10重量%である。
【0105】 水における溶解性を向上させるために、ポリマーは、アリルスルホン酸、例え
ばアリルオキシベンゼンスルホン酸およびメタリルスルホン酸をモノマーとして
含有することができる。
【0106】 他の好ましいコポリマーは、DE-A-43 03 320およびDE-A-44 17 734開示のコポ
リマーであって、これらのコポリマーは、各々、モノマーとして、好適にはアク
ロレインおよびアクリル酸/アクリル酸塩並びにアクロレインおよび酢酸ビニル
を含有する。
【0107】 ポリマーアミノ二カルボン酸 同様に、他の好適なビルダーは、ポリマーアミノ二カルボン酸、その塩または
前駆体である。特に好適なビルダーは、DE-A-195 40 086開示のポリアスパラギ
ン酸またはその塩および誘導体であって、これらの物質は、コビルダー特性に加
え、漂白剤安定化作用も有している。
【0108】 ポリアセタール 他の好適なビルダーは、ポリアセタールであって、これは、ジアルデヒドと、
少なくとも3つのヒドロキシ基を有するC〜Cポリオールカルボン酸とを反応
させて得ることができる。好適なポリアセタールは、ジアルデヒド、例えばグリ
オキサール、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒドおよびそれらの混合物
並びにポリオールカルボン酸、例えばグルコン酸および/またはグルコヘプタン
酸から得ることができる。
【0109】 デキストリン 他の好適な有機ビルダーはデキストリン、例えば、炭水化物のオリゴマーまた
はポリマーであって、これは、デンプンの部分加水分解によって得ることができ
る。加水分解は、標準法、例えば酸触媒法または酵素触媒法によって行うことが
できる。加水分解物は、好適には、平均分子量400〜500,000 g/モルを有するこ
とができる。好適なデキストリンは、デキストローズ糖当量(DE)0.5〜40、特
に2〜30の多糖類である。デキストローズ糖当量(DE)は、多糖類の還元作用を
、デキストローズ(DE=100)と比較した場合の共通の尺度である。本発明によ
れば、3〜20のDEを有するマルトデキストリンおよび20〜37のDEを有する乾燥グ
ルコースシロップの両方、ならびに2,000〜30,000 g/モルの比較的高い分子量
を有するいわゆる黄色デキストリンおよび白色デキストリンを使用することがで
きる。
【0110】 デキストリンの酸化誘導体 かかるデキストリンの酸化誘導体は、酸化剤とかかるデキストリンとの反応生
成物であって、この酸化剤は、糖環の少なくとも1つのアルコール官能基をカル
ボン酸官能基に酸化することができる。このようにして酸化されたデキストリン
およびそれらの製造方法は、次の文献に記載されている:例えば、EP-A-0 232 2
02、EP-A-0 427 349、EP-A-0 472 042およびEP-A-0 542 496、ならびにWO92/18
542、WO93/08251、WO93/16110、WO94/28030、WO95/07303、WO95/12619およ
びWO95/20608。同様に、DE-A-196 00 018に対応する酸化少糖類も好適である。
糖環のC6位において酸化された生成物が特に好適である。
【0111】 オキシジスクシネート 他の好適なコビルダーは、オキシジスクシネートおよび他のジスクシネート誘
導体、好適にはエチレンジアミンジスクシネートである。エチレンジアミン-N,N
'-ジスクシネート(EDDS)は、好適には、そのナトリウム塩またはマグネシウム
塩の形態で使用する。これに関し、グリセロールジスクシネートおよびグリセロ
ールトリスクシネートも好適である。ゼオライトおよび/またはケイ酸塩含有組
成物において、その用量は、3〜15重量%である。
【0112】 アセチル化ヒドロキシカルボン酸 他の有効な有機コビルダーは、例えば、アセチル化ヒドロキシカルボン酸およ
びその塩であって、これらは、所望により、ラクトン形態で存在でき、少なくと
も4個の炭素原子、少なくとも1個のヒドロキシ基および最大で2つの酸基を有す
ることができる。このコビルダーは、例えばWO-A-95/20029に開示されている。
【0113】 ホスホン酸塩 コビルダー特性を示す別のタイプの物質は、ホスホン酸塩、特にヒドロキシア
ルカンおよびアミノアルカンホスホン酸塩である。ヒドロキシアルカンホスホン
酸塩のうち、コビルダーとして特に重要なものは、1-ヒドロキシエタン-1,1-二
ホスホン酸塩(HEDP)である。好適には、ナトリウム塩の形態で使用する。二ナ
トリウム塩は、中性反応を示し、四ナトリウム塩は、アルカリ性反応を示す(pH
9)。好適なアミノアルカンホスホン酸塩は、エチレンジアミンテトラメチレン
ホスホン酸塩(EDTMP)、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸塩(D
TPMP)およびそれらの高分子量同族体である。これらの化合物は、好適には、中
性反応性のナトリウム塩の形態、例えばEDTMPの六ナトリウム塩またはDTPMPの七
ナトリウム塩および八ナトリウム塩の形態で使用することができる。以上のホス
ホン酸塩のうち、好適には、HEDPをビルダーとして使用する。 また、アミノアルカンホスホン酸塩は、向上した重金属結合特性を有すること
ができる。したがって、組成物が漂白剤を含む場合特に、アミノアルカンホスホ
ン酸塩、特にDTPMPまたは上記ホスホン酸塩の混合物を使用することが有利であ
る。
【0114】 加えて、アルカリ土類金属イオンと錯体を形成しうる化合物であれば、いずれ
の化合物もコビルダーとして使用することができる。
【0115】 用量:ビルダー 一般に、ビルダーの用量は、10〜70重量%、好適には15〜60重量%、特に20〜
50重量%である。また、ビルダーの用量は、意図した用途に依存し、食器洗浄機
用のタブレットは、高含有量のビルダー(例えば、20〜70重量%、好適には25〜
65重量%、より好適には、30〜55重量%のビルダー)を含有し、このビルダー含
有量は、いわゆる洗濯洗剤用タブレットのビルダー含有量(通常10〜50重量%、
好適には12.5〜45重量%、特に17.5〜37.5重量%)よりも、高い。
【0116】 界面活性剤 好適なベースタブレットは、1またはそれ以上の界面活性剤を含んでなる。ベ
ースタブレットにおいて、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチ
オン性界面活性剤および/または両性界面活性剤、および/またはそれらの混合
物を使用することができる。性能の観点から言えば、アニオン性界面活性剤と、
非イオン性界面活性剤との混合物が好適である。タブレット中の総界面活性剤含
有量は、タブレット重量を基準に、5〜60重量%、好適には15重量%を超える量
である。
【0117】 アニオン性界面活性剤 好適なアニオン性界面活性剤は、例えば、スルホン酸塩型(スルホネート)界
面活性剤および硫酸エステル型(スルフェート)界面活性剤である。 スルホン酸塩型アニオン性界面活性剤 好適なスルホン酸塩型のアニオン性界面活性剤は、C〜C13アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩、オレフィンスルホン酸塩(即ち、アルケンスルホン酸塩とヒド
ロキシアルカンスルホン酸塩との混合物)、および二スルホン酸塩である。この
二スルホン酸塩は、例えば、二重結合を内部と末端とに有するC12〜C18モノ
オレフィンを用い、これを三酸化硫黄ガスでスルホン化し、次いで得られたスル
ホン化生成物をアルカリ加水分解または酸加水分解して得ることができる。他の
好適なスルホン酸塩型界面活性剤は、C12〜C18アルカンを用い、これを、例
えばスルホ塩素化またはスルホン化し、次いで加水分解または中和して得られる
アルカンスルホン酸塩である。また、α-スルホ脂肪酸のエステル(エステルス
ルホネート)、例えば水添ヤシ油、パーム核油または獣脂脂肪酸のα-スルホン
化メチルエステルも、好適である。
【0118】 硫酸化脂肪酸グリセロールエステル 他の好適なアニオン性界面活性剤は、硫酸化脂肪酸グリセロールエステルであ
る。脂肪酸グリセロールエステルは、次のようにして得られるモノエステル、ジ
エステル、トリエステルおよびそれらの混合物である。すなわち、モノグリセロ
ールと、脂肪酸1〜3 molとをエステル化反応させるか、またはトリグリセロール
と、グリセロール0.3〜2 molとをエステル交換反応させて得ることができる。好
適な硫酸化脂肪酸グリセロールエステルは、C6〜22飽和脂肪酸のスルホン化生成
物であり、飽和脂肪酸として、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ミリスチ
ン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸が例示される。
【0119】 アルキル(アルケニル)硫酸塩 好適なアルキル(アルケニル)硫酸塩は、脂肪アルコールの硫酸セミエステル
についてのアルカリ金属塩、特にナトリウム塩である。この脂肪アルコールとし
て、C12〜C18脂肪アルコール、例えば、ヤシ油脂肪アルコール、獣脂脂肪ア
ルコール、ラウリル、ミリスチル、セチルまたはステアリルアルコールなどが例
示され、またC10〜C20オキソアルコールおよび同じ鎖長の二級アルコールが
例示される。他の好適なアルキル(アルケニル)硫酸塩は、前記した鎖長を有し
かつ石油化学製品系の合成直鎖アルキル鎖を含み油脂化学原料系の対応する化合
物と同様な崩壊挙動を示すようなものである。洗剤性能の観点から言えば、C
〜C16アルキル硫酸塩、C12〜C15アルキル硫酸塩およびC14〜C15アルキ
ル硫酸塩が、特に好適である。他の好適なアニオン性界面活性剤は、2,3-アルキ
ル硫酸塩であって、これは、例えばUS 3,234,258またはUS 5,075,041記載の方法
によって製造でき、DAN(登録商標)(Shell Oil Company)として市販されてい
る。
【0120】 アニオン性界面活性剤酸化エチレン付加物 他の好適なアニオン性界面活性剤は、例えば、酸化エチレン(EO)1〜6 molで
エトキシル化した、直鎖/分岐鎖鎖C〜C21アルコールの硫酸モノエステル、
例えば、2-メチル分岐鎖鎖C〜C11アルコールの硫酸モノエステル(EO平均3.
5 mol)またはC12〜C18脂肪アルコールの硫酸モノエステル(EO 1〜4 mol)
である。これら界面活性剤は、高い起泡能力を有するため、洗剤中には、比較的
少量、例えば1〜5重量%の用量でしか使用しない。
【0121】 アルキルスルホコハク酸の塩 他の好適なアニオン性界面活性剤は、アルキルスルホコハク酸の塩であり、こ
れは、スルホスクシネートまたはスルホコハク酸エステルとしても知られている
。この界面活性剤は、スルホコハク酸と、アルコール(好適には脂肪アルコール
、特にエトキシル化脂肪アルコール)とのモノエステルおよび/またはジエステ
ルである。好適なスルホスクシネートとして、C〜C18脂肪アルコール残基ま
たはそれらの混合物が例示される。特に好適なスルホスクシネートは、エトキシ
ル化脂肪アルコールから得られる脂肪アルコール残基を含み、このアルコール残
基は、単独で考えると、非イオン性界面活性剤とも言える(以下の説明を参照さ
れたし)。これらスルホスクシネートのうち、その脂肪アルコール残基が狭い範
囲のエトキシル化脂肪アルコールから得られるものが、特に好適である。好適に
は、炭素数8〜18のアルキル(アルケニル)鎖を有するアルキル(アルケニル)
コハク酸およびその塩も、使用することができる。
【0122】 セッケン 他の好適なアニオン性界面活性剤は、特に、セッケンである。特に好適なセッ
ケンは、飽和脂肪酸のセッケン、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、水添エルカ酸およびベヘン酸の塩、および特に天然脂肪酸、
例えばヤシ油、パーム核油または獣脂脂肪酸から得られるセッケン混合物である
【0123】 塩形態のアニオン性界面活性剤 セッケンも含め、アニオン性界面活性剤は、ナトリウム、カリウムまたはアン
モニウム塩の形態で存在でき、また有機塩基、例えばモノ、ジまたはトリエタノ
ールアミンの可溶性塩の形態で存在することができる。アニオン性界面活性剤は
、好適にはナトリウム塩および/またはカリウム塩の形態、より好適にはナトリ
ウム塩の形態で存在することができる。
【0124】 非イオン性界面活性剤 好適な非イオン性界面活性剤は、アルコキシル化(好適にはエトキシル化)し
たアルコール、特に一級アルコールである。これは、好適には炭素数8〜18のア
ルコールと、アルコール1 mol当たり酸化エチレン(EO)平均1〜12 molとからな
り、アルコール残基は、直鎖もしくは好適には2-メチル分岐鎖鎖および/または
混合物形態の直鎖およびメチル分岐鎖鎖基(これは、通常のオキソアルコール残
基中に通常存在する。)であってよい。しかしながら、好適な非イオン性界面活
性剤は、天然物由来のC12-18アルコール(例えばヤシ油脂肪アルコール、パーム
油脂肪アルコール、獣脂脂肪アルコールまたはオレイルアルコール)の直鎖基と
、アルコール1 mol当たり平均2〜8EOとを有するアルコールエトキシレートであ
る。好適なエトキシル化アルコールとして、例えば、C12-14アルコール+3EOま
たは4EO、C9-11アルコール+7EO、C13-15アルコール+3EO、5EO、7EOまたは8EO
、C12-18アルコール+3EO、5EOまたは7EO、およびそれらの混合物(例えばC12-1 4 アルコール+3EOと、C12-18アルコール+5EOとの混合物)が例示される。上記
エトキシル化度は、統計学的平均値であり、これは、特定の生成物について、整
数または端数であってもよい。好適なアルコールエトキシレートは、同族体分布
が狭い(狭範囲エトキシレート、NRE)。かかる非イオン性界面活性剤に加えて
、前記したような12を越えるEOを有する脂肪アルコールも使用することができる
。その例は、(獣脂)脂肪アルコール+14EO、25EO、30EOまたは40EOである。
【0125】 アルキルグリコシド 他の好適な非イオン性界面活性剤は、式:RO(G)xで示されるアルキルグリコ
シドである。式中、Rは、一級、直鎖またはメチル分岐鎖鎖(特に、2-メチル分
岐鎖鎖)のC〜C22、好適にはC12〜C18脂肪族基である。Gは、CまたはC
グリコース単位(好適にはグルコース単位)である。オリゴマー化度 xは、モ
ノグリコシドおよびオリゴグリコシドの分布を示し、1〜10、好適には1.2〜1.4
の数値である。
【0126】 脂肪酸アルキルエステル 他の好適な非イオン性界面活性剤は、単独または他の界面活性剤と組合わせて
使用でき、アルコキシル化、好適にはエトキシル化またはエトキシル化/プロポ
キシル化脂肪酸アルキルエステル(好適には1〜4の炭素原子をアルキル鎖中に含
む)、特に脂肪酸メチルエステル(例えば特願昭58-217 598記載のエステル、好
適にはWO-A-90/13 533記載の方法で製造したエステル)である。
【0127】 アミンオキシド型の非イオン性界面活性剤 また、アミンオキシド型の非イオン性界面活性剤も好適であり、例えばN-ココ
アルキル-N,N-ジメチルアミンオキシドおよびN-獣脂アルキル-N,N-ジヒドロキシ
エチルアミンオキシドが例示され、また脂肪酸アルカノールアミド型の非イオン
性界面活性剤も好適である。かかる非イオン性界面活性剤の用量は、好適にはエ
トキシル化脂肪アルコールの用量よりも、より少なく、より好適には半分よりも
少ない。
【0128】 ポリヒドロキシ脂肪酸アミド 他の好適な界面活性剤は、以下の式(IX)で示されるポリヒドロキシ脂肪酸ア
ミドである。
【化6】 上記式中、RCOは、C6〜22の脂肪族アシル基、R1は、水素、C1〜4のアルキル基
またはヒドロキシアルキル基、および[Z]は、炭素数3〜10/ヒドロキシル基数
3〜10の直鎖または分岐鎖鎖ポリヒドロキシアルキル基である。ポリヒドロキシ
脂肪酸アミドは、既知物質であって、これは、還元糖と、アンモニア、アルキル
アミンまたはアルカノールアミンとを還元的アミノ化反応させ、その後、脂肪酸
、脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸クロリドによりアシル化させて、製造す
ることができる。
【0129】 ポリヒドロキシ脂肪酸アミド 一群のポリヒドロキシ脂肪酸アミドとして、以下の式(X)で示される化合物
が例示される。
【化7】 上記式中、Rは、C7〜C12の直鎖または分枝鎖のアルキル基またはアルケニル基
、 R1は、C2〜C8の直鎖、分枝鎖または環式のアルキル基またはアリール基、 R2は、C1〜C8の直鎖、分枝鎖または環式のアルキル基またはアリール基またはオ
キシアルキル基、好適にはC1〜C4アルキル基またはフェニル基、および[Z]は
、アルキル鎖が少なくとも2つのヒドロキシル基で置換されている直鎖ポリヒド
ロキシアルキル基またはそのアルコキシル化誘導体、好適にはエトキシル化また
はプロポキシル化誘導体である。〔Z〕は、好適にはグルコース、フルクトース
、マルトース、ラクトース、ガラクトース、マンノースまたはキシロースなどの
還元糖の還元的アミノ化によって得られる。また、N-アルコキシ置換またはN-ア
リールオキシ置換化合物を、触媒としてアルコキシドの存在下、脂肪酸メチルエ
ステルと反応させて、所望のポリヒドロキシ脂肪酸アミドに変換することができ
る(例えばWO 95/07 331)。
【0130】 界面活性剤の用量比 本発明によれば、好適には、ベースタブレットは、アニオン性界面活性剤と非
イオン性界面活性剤とを含んでなる。特性的に有利には、これらのタイプの界面
活性剤を、所定の割合で使用する。 例えば、本発明の特に好適なベースタブレットによれば、(アニオン性界面活
性剤)/(非イオン性界面活性剤)の用量比は、10:1〜1:10、好適には7.5〜1
:5、より好適には5:1〜1:2である。 好適には、洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットは、アニオン性界面活性剤お
よび/または非イオン性界面活性剤を、総界面活性剤含有量として、タブレット
重量を基準に2.5重量%を越える量、特に10重量%を越える量で含有することが
できる。より好適には洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットは、アニオン性界面
活性剤および/または非イオン性界面活性剤を、タブレット重量を基準に5〜40
重量%、好適には7.5〜35重量%、より好適には10〜30重量%、特に12.5〜25重
量%の量で含有することができる。
【0131】 界面活性剤含有または非含有タブレット 性能の観点から言えば、有利には、ある種のタイプの界面活性剤を、ベースタ
ブレットのいくつかの相またはベースタブレット全体(全ての相)において、存
在させないものと、することができる。したがって、本発明の好適な一具体例に
よれば、少なくとも1つの相は、非イオン性界面活性剤を含んでない しかしながら、これとは別の態様として、本発明のタブレットは、各相または
タブレット全体、すなわち全ての相において所定の界面活性剤を存在させた場合
にも、改善された作用が得られる。本発明によれば、洗剤タブレットは、前記し
たアルキルポリグリコシドを導入して、前記タブレット相のうち、少なくとも1
つの相がアルキルポリグリコシドを含む場合、特に有利であることが判明した。
したがって、好適には、ベースタブレットの少なくとも1つの相は、アルキルポ
リグリコシドを含んでない。
【0132】 界面活性剤非含有または含有タブレット 非イオン性界面活性剤の場合と同様に、アニオン性界面活性剤を、所定の相ま
たは全ての相から排除すると、ある種の用途に適したベースタブレットを得るこ
とができる。したがって、本発明の好適な洗濯洗剤および洗浄生成物タブレット
によれば、タブレットの少なくとも1つの相は、アニオン性界面活性剤を含んで
ない。
【0133】 用量:界面活性剤 前記したように、食器洗浄機用の洗浄剤タブレットにおいて、界面活性剤を使
用する場合、好適には、非イオン性界面活性剤の用量は、ごく少量に限られる。
また、本発明の洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットによれば、そのベースタブ
レットの総界面活性剤含有量は、当該ベースタブレットの重量を基準に、5重量
%未満、好適には4重量%未満、より好適には3重量%未満、特に2重量%未満で
ある。 非イオン性界面活性剤 食器洗浄機用洗浄組成物に使用される界面活性剤は、通常、低発泡性の非イオ
ン性界面活性剤のみである。アニオン性、カチオン性および両性界面活性剤の群
から選択される代表例は、対照的に、比較的重要性が低い。より好適には、食器
洗浄機用の本発明の洗浄生成物タブレットは、非イオン性界面活性剤、特にアル
コキシル化アルコールの群から選択される非イオン性界面活性剤を含む。好適に
使用される非イオン性界面活性剤は、アルコキシル化された(好適にはエトキシ
ル化された)特に一級アルコールであって、好適にはアルコール1モルにつき8〜
18個の炭素原子および平均1〜12モルのエチレンオキシド(EO)を有し、当該ア
ルコール基は直鎖であるか、または好適には2位にメチル分枝を有してよく、お
よび/またはオキソアルコール基に通例存在するように直鎖基およびメチル分枝
基の混合物を含んでもよい。しかし、12〜18個の炭素原子を有する天然のアルコ
ール、例えばココヤシ、アブラヤシ、獣脂脂肪アルコールまたはオレイルアルコ
ールに由来する直鎖基と、アルコール1モルあたり平均2〜8EOとを含むアルコー
ルエトキシレートが特に好適である。好適なエトキシル化アルコールには、例え
ば、3EOまたは4EOを有するC12-14アルコール、 7EOを有するC9-11アルコール、 3EO、5EO、7EOまたは8EOを有するC13-15アルコール、 3EO、5EOまたは7EOを有するC12-18アルコール、およびそれらの混合物、例えば3
EOを有するC12-14アルコールと、5EOを有するC12-18アルコールとの混合物等が
包含される。前記エトキシル化度は、統計的平均値であり、前記統計的平均値は
特定の製品に関して整数である場合も端数である場合もある。好適なアルコール
エトキシレートは狭い同族体分布を有する(狭範囲エトキシレート、NRE)。こ
れら非イオン性界面活性剤の他に、12を超えるEOを有する脂肪アルコールも使用
することもできる。この脂肪アルコールの例示は、次のとおりである。14EO、25
EO、30EOまたは40EOを有する獣脂脂肪アルコール。
【0134】 非イオン性界面活性剤 特に本発明の洗濯洗剤タブレットまたは食器洗浄機用洗浄生成物タブレットに
関して、洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットは、室温よりも高い融点を有する
非イオン性界面活性剤を含むことが好適である。したがって、本発明の洗濯洗剤
または洗浄生成物タブレットは、好適には20℃よりも高い融点を有する非イオン
性界面活性剤を含む。使用することが好適な非イオン性界面活性剤は25℃よりも
高い融点を有し、使用することが特に好適な非イオン性界面活性剤は25〜60℃の
融点、特に26.6〜43.3℃の融点を有する。
【0135】 上記温度範囲内の融点または軟化点を有する好適な非イオン性界面活性剤は、
例えば室温で固体であるか著しく粘稠であってよい低発泡性非イオン性界面活性
剤である。室温で著しく粘稠な非イオン性界面活性剤を使用する場合は、当該非
イオン性界面活性剤は20 Pasよりも高い粘度、好適には35 Pasよりも高い粘度、
特に40 Pasよりも高い粘度を有することが好適である。また、室温でロウ様のコ
ンシステンシーを有する非イオン性界面活性剤も好適である。
【0136】 室温で固体である好適な非イオン性界面活性剤は、アルコキシル化非イオン性
界面活性剤、特にエトキシル化一級アルコール、およびこれら界面活性剤と、よ
り複雑な構造を有する界面活性剤(例えば、ポリオキシプロピレン/ポリオキシ
エチレン/ポリオキシプロピレン(PO/EO/PO)界面活性剤)との混合物からなる
群から得られる。かかる(PO/EO/PO)非イオン性界面活性剤は、優れた泡沫制御
特性も有するため注目に値する。
【0137】 本発明の好適な一態様では、室温よりも高い融点を有する非イオン性界面活性
剤は、炭素原子数6〜20のモノヒドロキシアルカノールまたはアルキルフェノー
ルと、アルコールまたはアルキルフェノール各1モルにつき好適には少なくとも1
2モル、より好適には少なくとも15モル、特に少なくとも20モルのエチレンオキ
シドとの反応によって得られるエトキシル化非イオン性界面活性剤である。
【0138】 室温で固体であり使用が特に好適な非イオン性界面活性剤は、炭素原子数16〜
20の直鎖脂肪アルコール(C16-20アルコール)、好適にはC18アルコールおよび
、少なくとも12モル、好適には少なくとも15モル、特に少なくとも20モルのエチ
レンオキシドから得られる。前記のうち、いわゆる「狭範囲エトキシレート」(
上記)が特に好適である。
【0139】 室温で固体である非イオン性界面活性剤は、好適には、さらにプロピレンオキ
シド単位を分子中に有する。好適には、かかるPO単位は非イオン性界面活性剤の
総モル量の25重量%まで、特に20重量%まで、より好適には15重量%までを占め
る。特に好適な非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロ
ピレンブロックコポリマー単位をさらに含むエトキシル化モノヒドロキシアルカ
ノールまたはアルキルフェノールである。前記の場合、かかる非イオン性界面活
性剤分子のアルコールまたはアルキルフェノール部分は、かかる非イオン性界面
活性剤の総モル量の好適には30重量%を超える割合、より好適には50重量%を超
える割合、特に70重量%を超える割合を占める。
【0140】 使用することが特に好適なさらなる非イオン性界面活性剤は、室温よりも高い
融点を有し、40〜70%のポリオキシプロピレン/ポリオキシエチレン/ポリオキシ
プロピレンブロックポリマーブレンドを含有する。このポリマーブレンドは、エ
チレンオキシド17モルおよびプロピレンオキシド44モルを含むポリオキシエチレ
ンとポリオキシプロピレンとのインバーティドブロックコポリマー(invereted
block copolymer)75重量%と、トリメチロールプロパンを出発物質として使用
しトリメチロールプロパン1モルにつきエチレンオキシド24モルおよびプロピレ
ンオキシド99モルを含むポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのブロッ
クコポリマー25重量%とからなる。
【0141】 特に好適に使用することができる非イオン性界面活性剤は、例えばPoly Terge
nt(登録商標)SLF-18という名称で、Olin Chemicals社から入手することができ
る。
【0142】 さらに別の好適な界面活性剤は、式: R1O[CH2CH(CH3)O]x[CH2CH2O]y[CH2CH(OH)R2] 〔式中、R1は、炭素原子数4〜18の直鎖または分枝鎖脂肪族炭化水素基または前
記炭化水素基の混合物、 R2は、炭素原子数2〜26の直鎖または分枝鎖炭化水素基またはそれらの混合物
、xは0.5〜1.5、yは少なくとも15である。〕 で表すことができる。
【0143】 好適に使用することができるさらなる非イオン性界面活性剤は、式: R1O[CH2CH(R3)O]x[CH2]kCH(OH)[CH2]jOR2 〔式中、R1およびR2は、炭素原子数1〜30の直鎖または分枝鎖、飽和または不飽
和、脂肪族または芳香族炭化水素基、 R3は、Hまたはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、2-ブ
チルまたは2-メチル-2-ブチルラジカル、 xは、1〜30、 kおよびjは、1〜12、好適には1〜5である。〕 の末端基キャップ付ポリ(オキシアルキル化)非イオン性界面活性剤である。x
≧2の場合、上式の各R3は異なってもよい。R1およびR2は、好適には炭素原子数6
〜22の直鎖または分枝鎖、飽和または不飽和、脂肪族または芳香族炭化水素基で
あり、炭素原子数8〜18の基は特に好適である。R3基について、H、-CH3または-C
H2CH3が特に好適である。特に好適なxの値は、1〜20の範囲、特に6〜15の範囲に
ある。
【0144】 前記したように、x≧2である場合、上式の各R3は異なってもよい。すなわち、
角括弧内のアルキレンオキシドは様々であることができる。xが例えば3である場
合、R3基は、エチレンオキシド単位(R3=H)またはプロピレンオキシド単位(R3 =CH3)単位が形成されるように選択することができ、前記単位を任意の順序で
、例えば(EO)(PO)(EO)、(EO)(EO)(PO)、(EO)(EO)(EO)、(PO)(EO)(PO)、(PO)(PO)
(EO)および(PO)(PO)(PO)となるように、相互に付加することができる。前記の場
合、3というxの値は、例として選択したのであって、xの値はさらに大きくても
まったくかまわない。変化の範囲は、xの値が増加するにつれて拡大し、例えば
、大きい数の(EO)基と、小さい数の(PO)基と組み合わせた場合や、この逆の
組み合わせも包含する。
【0145】 特に好適な上式の末端キャップ付ポリ(オキシアルキル化)アルコールは、k
=1およびj=1の値を有し、よって上式は、 R1O[CH2CH(R3)O]xCH2CH(OH)CH2OR2 と簡略化される。
【0146】 最後に挙げた式において、R1、R2およびR3は、前記と同意義であり、xは、1〜
30、好適には1〜20、より好適には6〜18の数値を意味する。R1基およびR2基は、
9〜14個の炭素原子を有し、R3はHであり、xは6〜15の値をとる界面活性剤が、特
に好適である。
【0147】 強く圧縮されたタブレットの崩壊を容易にするために、崩壊時間を短縮する目
的でタブレット崩壊剤と呼ばれる崩壊剤をタブレットに組み入れることができる
。タブレット崩壊剤または崩壊促進剤は、Roempp(第9版、第6巻、444頁)およ
びVoigt「Lehrbuch der pharmazeutischen Technologie」(第6版、1987年、182
〜184頁)にしたがって、水または胃液におけるタブレットの迅速な崩壊および
吸収可能な形の薬物の放出を保証する補助剤であると理解される。
【0148】 上記の物質は、水が浸入すると体積を増して、一方では固有の体積を増加させ
(膨潤)、また他方では気体の発生によってタブレットをより小さい粒子に崩壊
させる圧力を発生させる。一般に確認されている崩壊剤の例示は、炭酸塩/クエ
ン酸系であるが、他の有機酸も使用することができる。膨潤性崩壊剤の例示は、
次のとおりである。ポリビニルピロリドン(PVP)等の合成ポリマー、または天
然ポリマーおよび/または変性天然物質、例えばセルロース、デンプン、セルロ
ース誘導体、デンプン誘導体、アルギン酸塩またはカゼイン誘導体。
【0149】 好適なベースタブレットは、タブレット重量を基準に0.5〜10重量%、好適に
は3〜7重量%、より好適には4〜6重量%の1またはそれ以上の崩壊剤を含有する
【0150】 セルロース系崩壊剤 本発明によれば、好適な崩壊剤は、セルロース系崩壊剤である。したがって、
好適な洗剤タブレットは、このタイプのセルロース系崩壊剤を含み、その崩壊剤
の用量は、0.5〜10重量%、好適には3〜7重量%、特に4〜6重量%である。純粋
なセルロースは、実験式:(CH10Onで示され、正式には、セロビオース
のβ-1,4-ポリアセタールと呼ばれ、2つのグルコース分子から構成される。好
適なセルロースは、約500〜5,000のグルコース単位から構成され、よって、その
平均分子量は、50,000〜500,000である。本発明によれば、セルロースから出発
し、重合類似体反応によって得られるセルロース誘導体も、セルロース系崩壊剤
として好適に使用することができる。かかる化学変性セルロースとして、ヒドロ
キシの水素原子を置換したエステル化またはエーテル化反応生成物が例示される
。しかしながら、ヒドロキシ基を、酸素原子が結合していない官能基で置換した
セルロースを、セルロース誘導体として使用することもできる。この群のセルロ
ース誘導体として、アルカリ金属セルロース、カルボキシメチルセルロース(CM
C)、セルロースエステルおよびエーテル、およびアミノセルロースが例示され
る。前記したセルロース誘導体は、好適には単独でセルロース系崩壊剤として使
用せずに、セルロースとの混合物形態で使用される。このセルロース誘導体の混
合物中含有量は、セルロース系崩壊剤を基準に、好適には50重量%未満、より好
適には20重量%未満である。特に好適な具体例によれば、セルロース誘導体を含
まない純粋なセルロースをセルロース系崩壊剤として使用することができる。
【0151】 用量:セルロース系崩壊剤 本発明によれば、好適な洗濯洗剤/洗浄剤タブレットは、崩壊剤、好適にはセ
ルロース系崩壊剤を、好適には顆粒形態、共顆粒化形態または圧縮形態で含み、
崩壊剤の用量は、タブレット重量を基準に、0.5〜10重量%、好適には3〜7重量
%、特に4〜6重量%である。好適な崩壊剤は、平均粒径300μmを越える平均粒径
、好適には400μmを越える平均粒径、より好適には500μmを越える平均粒径を有
することができる。
【0152】 ガス発生発泡系その1 本発明の洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットは、さらに、ベースタブレット
(成分(a))および部分的被覆の両方において、ガス発生発泡系を含むことが
できる。このガス発生発泡系は、水との接触によりガスを放出するような単一の
物質を含むことができる。かかる化合物のうち、特に、水との接触により酸素を
放出するような過酸化マグネシウムを挙げることができる。しかしながら、一般
にガス発生発泡系は、相互に反応してガスを発生するような、少なくとも2つの
成分を含むことができる。例えば、窒素、酸素または水素を発生する、多成分系
も考えられ、本発明に使用しうるが、本発明の洗濯洗剤および洗浄生成物タブレ
ットに使用されるガス発生発泡系は、経済性および環境学的考慮を基準に、選択
される。好適な発泡系は、炭酸アルカリ金属塩および/または炭酸水素アルカリ
金属塩、および水溶液中のアルカリ金属塩から二酸化炭素を放出しうる酸性化物
質からなる群から選ばれる。
【0153】 ガス発生発泡系その2 炭酸アルカリ金属塩および/または炭酸水素アルカリ金属塩のうち、ナトリウ
ム塩およびカリウム塩が、他の塩よりも、経済的な観点から好適である。もちろ
ん、これら炭酸アルカリ金属塩または炭酸水素アルカリ金属塩を、単独で使用す
ることは、必須ではなく、むしろ、異なる炭酸塩または炭酸水素塩の混合物を使
用することが、洗剤性能の観点から好適である。
【0154】 用量:炭酸塩/炭酸水素塩および酸性化剤 好適な洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットによれば、使用される発泡系は、
タブレット総重量を基準に2〜20重量%、好適には3〜15重量%、より好適には5
〜10重量%の用量で、炭酸アルカリ金属塩または炭酸水素アルカリ金属塩を含み
、またタブレット総重量を基準に1〜15重量%、好適には2〜12重量%、より好適
には3〜10重量%の用量で、酸性化剤を含むことができる。
【0155】 酸性化剤 本発明によれば、水溶液中のアルカリ金属塩から、二酸化炭素を放出させるよ
うな酸性化剤を使用することができ、この酸性化剤として、ホウ酸、硫酸水素ア
ルカリ金属塩、リン酸水素アルカリ金属塩、他の無機塩などである。しかしなが
ら、好適には有機酸性化剤を使用し、クエン酸が特に好適な酸性化剤である。し
かしながら、他の固体のモノ、オリゴおよびポリカルボン酸も使用することがで
きる。この群に属する酸性化剤として、酒石酸、コハク酸、マロン酸、アジピン
酸、マレイン酸、フマル酸、シュウ酸、ポリアクリル酸などが好適である。アミ
ドスルホン酸などの有機スルホン酸も使用することができる。本発明に使用しう
る市販の酸性化剤として、コハク酸(最大31重量%)と、グルタル酸(最大50重
量%)と、アジピン酸(最大33重量%)との混合物であるSokalan(登録商標)D
CS(BASF社の商標)が挙げられる。
【0156】 他の成分:洗剤タブレット成分 本発明の洗濯洗剤/洗浄剤タブレットは、前記した成分(ビルダー、界面活性
剤および崩壊剤)に加え、次の物質群からなる群から選ばれる通常の洗濯洗剤/
洗浄剤タブレット中の成分を含むことができる:漂白剤、漂白活性剤、染料、香
料、蛍光増白剤、酵素、制泡剤、シリコーン油、再沈着防止剤、グレーイング抑
制剤、色素移動防止剤および防食剤。
【0157】 漂白剤 本発明の洗濯洗剤/洗浄剤タブレットは、所望の漂白性能を達成するため、漂
白剤を含むことができる。これに関し、過ホウ酸ナトリウム一水和物、過ホウ酸
ナトリウム四水和物および過炭酸ナトリウムからなる群から選ばれる、通常の漂
白剤が、特に好適であることがわかっている。
【0158】 過炭酸ナトリウム 本明細書に用いられる「過炭酸ナトリウム」なる用語は、炭酸ナトリウム過酸化
水素化物について使用される非限定的な用語であって、これは、厳密に言えば、
「ペルカーボネート」(過炭酸の塩)ではなくて、炭酸ナトリウムの過酸化水素
付加物を意味する。市販製品は、平均組成が2Na2CO・3HOであって、ペル
オキシ炭酸塩ではない。過炭酸ナトリウムは、密度2.14 g/cm3の白色水溶性粉末
を形成し、これは、炭酸ナトリウムと、漂白性酸素または酸化性酸素とに、容易
に分解することができる。
【0159】 過炭酸ナトリウム 本明細書に用いられる「過炭酸ナトリウム」なる用語は、炭酸ナトリウム過酸化
水素化物について使用される非限定的な用語であって、これは、厳密に言えば、
「ペルカーボネート」(過炭酸の塩)ではなくて、炭酸ナトリウムの過酸化水素
付加物を意味する。市販製品は、平均組成が2Na2CO・3HOであって、ペル
オキシ炭酸塩ではない。過炭酸ナトリウムは、密度2.14 g/cm3の白色水溶性粉末
を形成し、これは、炭酸ナトリウムと、漂白性酸素または酸化性酸素とに、容易
に分解することができる。
【0160】 炭酸ナトリウム過酸化水素化物は、1899年に初めて生成されたもので、過酸化
水素中の炭酸ナトリウム溶液からエタノールで析出させて生成させたが、得られ
た物質は、ペルオキシ炭酸塩であると、誤って認識されていた。1909年になって
はじめて、上記化合物は、過酸化水素付加物であることが確認されたのである。
この確認にも拘らず、実際には、「過炭酸ナトリウム」なる歴史的な用語が現在
でも採用されている。
【0161】 工業的規模では、過炭酸ナトリウムは、主として、いわゆる湿潤法に従い、水
溶液から析出させて製造されている。この方法によれば、炭酸ナトリウム水溶液
と過酸化水素水溶液とを合し、ここに、塩化ナトリウムなどの塩析剤、ポリリン
酸塩やポリアクリレートなどの結晶化剤およびMg2+イオンなどの安定化剤を添
加して過炭酸ナトリウムを析出させている。析出される塩は、母液の5〜12重量
%の割合で含まれるため、次いで、これを遠心分離し、流動床乾燥機により90℃
で乾燥する。目的生成物の嵩密度は、製造プロセスに応じて、800〜1,200 g/Lの
間で変化させることができる。一般に、過炭酸塩は、付加的な被覆によっ安定化
させることができる。被覆方法および被覆材料は、特許文献に広範に開示されて
いる。基本的には、市販の過炭酸塩(Solvay Interox, Degussa, KemiraまたはA
kzo)を本発明に使用することができる。
【0162】 使用する漂白剤に関して、タブレット中の漂白剤物質の量は意図するタブレッ
トの用途に依存する。通常のタブレット型汎用洗濯洗剤は、5〜30重量%、好適
には7.5〜25重量%、より好適には12.5〜22.5重量%の漂白剤を含有するが、漂
白剤タブレットまたは漂白増強剤タブレットの場合の量は、15〜50重量%、好適
には22.5〜45重量%、より好適には30〜40重量%である。
【0163】 使用される漂白剤の他に、本発明の洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットは、
本発明に関して好適な漂白活性化剤を含んでもよい。漂白活性化剤は、60℃以下
の温度で洗浄を行なう時の漂白活性を改善するために、洗濯洗剤および洗浄生成
物に組み込まれる。使用することができる漂白活性化剤は、ペルヒドロリシス条
件下に好適には炭素原子数1〜10、より好適には2〜4の脂肪族ペルオキソカルボ
ン酸および/または置換または無置換過安息香酸を生成する化合物である。適切
な物質は上記炭素原子数のO-アシルおよび/またはN-アシル基および/または置
換または無置換ベンゾイル基を保持する物質である。ポリアシル化アルキレンジ
アミン、特にテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、アシル化トリアジン誘
導体、特に1,5-ジアセチル-2,4-ジオキソヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン(DADH
T)、アシル化グリコールウリル、特にテトラアセチルグリコールウリル(TAGU
)、N-アシルイミド、特にN-ノナノイルスクシンイミド(NOSI)、アシル化フェ
ノールスルホネート、特にn-ノナノイル-またはイソノナノイル-オキシベンゼン
スルホネート(n-またはイソ-NOBS)、無水カルボン酸、特に無水フタル酸、ア
シル化多価アルコール、特にトリアセチン、二酢酸エチレングリコールおよび2,
5-ジアセトキシ-2,5-ジヒドロフランは好適である。
【0164】 通常の漂白活性化剤に加えて、または通常の漂白活性化剤の代わりに、漂白触
媒と呼ばれる物質をタブレットに組み入れることもできる。漂白触媒と呼ばれる
物質は、例えばMn-、Fe-、Co-、Ru-、またはMo-サレン錯体または-カルボニル錯
体などといった漂白増強性の遷移金属塩または遷移金属錯体である。使用するこ
とができる他の漂白触媒には、Mn、Fe、Co、Ru、Mo、Ti、VおよびCuの窒素含有
三脚配位子との錯体、およびCo-、Fe-、Cu-およびRu-アンミン錯体が包含される
【0165】 本発明のタブレットは、漂白活性化剤を含む場合、全タブレットを基準に0.5
〜30重量%、好適には1〜20重量%、特に2〜15重量%の量で、1またはそれ以上
の漂白活性化剤または漂白触媒を含有する。製造されるタブレットの意図する用
途に応じて、前記の量は変動し得る。したがって代表的な汎用洗濯洗剤タブレッ
トでは0.5〜10重量%、好適には2〜8重量%、より好適には4〜6重量%の漂白活
性化剤含量が通例であるが、漂白剤タブレットは一貫してより高い含量、例えば
5〜30重量%、好適には7.5〜25重量%、より好適には10〜20重量%を有すること
ができる。当業者の調合の自由は制限されず、上記の方法で、漂白活性化剤およ
び漂白剤の量を変化させることにより、より強いまたより弱い漂白力を有する洗
濯洗剤、洗浄生成物または漂白剤タブレットを製造することができる。
【0166】 特に好適に使用される漂白活性化剤は、洗濯洗剤および洗浄生成物に広く使用
されているN,N,N',N'-テトラアセチルエチレンジアミンである。したがって好適
な洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットでは、上記の量のテトラアセチルエチレ
ンジアミンを漂白剤として使用する。
【0167】 上記の成分、漂白剤、漂白活性化剤、ビルダー、界面活性剤および崩壊剤に加
えて、本発明の洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットはさらに、染料、香料、蛍
光増白剤、酵素、制泡剤、シリコーンオイル、再汚染防止剤、グレーイング抑制
剤、色素移動防止剤および防食剤からなる群から選択される通常の洗濯洗剤およ
び洗浄生成物成分も含むことができる。
【0168】 本発明によれば、本発明の洗剤を好適な染料で着色して、その審美的外観を改
善することができる。好適な染料は、当業者ならば困難なく選択することができ
、これは、高い貯蔵安定性を示し、洗剤中の他の成分および光によって悪影響を
受けず、かつ衣料の繊維に対し、著しい染色性を示さず、したがって、かかる繊
維を染色しないようなものである。
【0169】 青色染料 本発明によれば、洗濯過程において、酸化分解しうるような全ての色素および
当該色素と青色染料(いわゆる、青味剤)との混合物は、本発明のタブレット中
に好適に使用することができる。本発明によれば、水溶性または液体有機物質に
可溶性(室温)の色素を使用することが、有利であることが判明した。好適な色
素は、例えば、アニオン性染料であり、例えば、アニオン性ニトロソ染料である
。1つの可能な染料は、例えば、ナフトールグリーン(カラーインデックス(CI
)、パート1:アシッドグリーン1、パート2:10020)(例えば、BASF(Ludwi
gshafen), Basacid(登録商標)Green 970)および、当該染料と好適な青色染
料との混合物である。 他の好適な染料は、次のとおりである。 Pigmosol(登録商標)Blue 6900(CI74160)、 Pigmosol(登録商標)Green 8730(CI74260)、 Basonyl(登録商標)Red 545FL(CI45170)、 Sandolan(登録商標)Rhodamin EB400(CI45100)、 Basacid(登録商標)Yellow 094(CI47005)、 Sicovit(登録商標)Patent Blue 85E131(CI42051)、 Acid Blue 183(CAS12217-22-0、CI Acid Blue 183)、 Pigment Blue 15(CI74160)、 Supranol(登録商標)Blue GLW(CAS12219-32-8、CI Acid Blue 221)、Nylosan(
登録商標)Yellow N-7GL SGR(CAS61814-57-1、CI Acid Yellow 218)、および/
または Sandolan(登録商標)Blue(CI Acid Blue 182、CAS12219-26-0)
【0170】 用量:染料濃度 染料の選択に際し、染料は、衣料の表面、特に合成繊維の表面に対して過剰な
親和性を有しないことを確保することが、重要である。好適な染料を選択する際
に考慮にすべき別の要因は、染料は、酸化に対する安定性が異なるということで
ある。一般的に言えば、水に不溶性の染料は、水溶性の染料よりも酸化に対して
安定性が高い。洗剤中の染料濃度は、その溶解性、従って酸化感受性に従って変
化する。水に溶解しやすい染料、例えば、上記のBasacid(登録商標)Greenおよ
びSandolan(登録商標)Blueの場合、数10−2〜10−3重量%の範囲の染料
濃度が一般に選択される。これに対し、明度に関して特に好適ではあるが、水に
あまり容易に溶解しないような顔料型染料、例えば、上記のPigmosol(登録商標
)染料の場合、洗剤/洗浄剤中の好適な染料濃度は、代表的には、数10−3
10−4重量%のオーダーである。
【0171】 蛍光増白剤 本発明のタブレットは、蛍光増白剤として、ジアミノスチルベンジスルホン酸
の誘導体またはそのアルカリ金属塩を含有することができる。 好適な蛍光増白剤は、例えば、4,4'-ビス-(2-アニリノ-4-モルホリノ-1,3,5-
トリアジニル-6-アミノ)スチルベン-2,2'-ジスルホン酸の塩、または同様の構
造で、モルホリノ基に代えて、ジエタノールアミノ基、メチルアミノ基、アニリ
ノ基または2-メトキシエチルアミノ基を有する化合物である。置換ジフェニルス
チリル型の蛍光増白剤も使用でき、例えば4,4'-ビス-(2-スルホスチリル)ジフ
ェニル、4,4'-ビス-(4-クロロ-3-スルホスチリル)ジフェニルまたは4-(4-ク
ロロスチリル)-4'-(2-スルホスチリル)ジフェニルのアルカリ金属塩が例示さ
れる。以上の増白剤の混合物も使用することができる。 用量:蛍光増白剤 本発明の洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットによれば、蛍光増白剤の用量は
、タブレット全体を基準に、0.01〜1重量%、好適には0.05〜0.5重量%、より好
適には0.1〜0.25重量%の濃度である。
【0172】 香料 本発明によれば、香料を、洗濯/食器洗浄機用洗剤部分に添加して、製品によ
って形成される審美的効果を改善し、これにより、消費者に対し、製品特性の改
善だけでなく、視覚的および感覚的に「定型的で失敗を招かない」製品を提供す
ることができる。 香料:合成香料 好適な香油または香料には、個々の香料化合物が包含され、例えば、エステル
型、エーテル型、アルデヒド型、ケトン型、アルコール型および炭化水素型の化
合物である。 エステル型の香料化合物の代表的は、酢酸ベンジル、イソ酪酸フェノキシエチル
、酢酸p-t-ブチルシクロヘキシル、酢酸リナリル、酢酸ジメチルベンジルカルビ
ニル、酢酸フェニルエチル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、エチルメチルフ
ェニルグリシネート、プロピオン酸アリルシクロヘキシル、プロピオン酸スチラ
リルおよびサリチル酸ベンジルである。 エーテル型の香料化合物として、例えば、8〜18の炭素原子を有する直鎖アルカ
ナール、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、
シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアールおよびブルゲオ
ナールが例示される。 好適なケトン型化合物は、イオノン、α-イソメチルイオノンおよびメチルセド
リルケトンである。 好適なアルコール型化合物として、アネトール、シトロネロール、オイゲノール
、イソオイゲノール、ゲラニオール、リナロオール、フェニルエチルアルコール
およびテルピネオールが例示される。 炭化水素型化合物として、例えば、特に、テルペンおよびバルサムが例示される
。しかしながら、好適には一緒になって心地よい芳香を生成するような、異なる
香料化合物の混合物を使用する。 香料:精油 他の好適な香料または香油は、芳香性成分としてほぼ使用しうるような、比較
的低揮発性の精油である。かかる精油として、セージ油、カモミル油、クローブ
油、バルム油、ミント油、ケイ葉油、ライム-ブロッサム油、ジュニパーベリー
油、ベチバー油、乳香油、ガルバナム油、ラボラニューム油およびラバンジン油
並びにオレンジブロッサム油、ネロリ油、オレンジピール油およびサンダールウ
ッドが例示される。
【0173】 香料担体 本発明の洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットにおいて、その香料の含有量は
、組成物全量の2重量%までである。 香料は、本発明のタブレット中に直接混和することができる。別法として、有
利には、香料の洗濯物への付着を強化するような担体に適用して、香料のゆっく
りとした放出によって洗濯物への賦香の持続性を確保することができる。一般に
定着した担体材料の例は、シクロデキストリンであり、この場合、シクロデキス
トリン/香料複合体に、所望により他の助剤を被覆することができる。
【0174】 酵素 好適な酵素は、特に、加水分解酵素(ヒドロラーゼ)類から選択される酵素で
あって、例えば、タンパク分解酵素(プロテアーゼ)、エステル分解酵素(エス
テラーゼ)、リパーゼまたは脂肪分解酵素、デンプン加水分解酵素(アミラーゼ
)、セルラーゼまたは他のグリコシルヒドロラーゼおよびこれらの混合物が挙げ
られる。以上の加水分解酵素は、全て、洗濯の間に、タンパク質や油脂やデンプ
ンなどを含むシミを除去するのに有効である。さらに、セルラーゼおよびグリコ
シルヒドロラーゼは、毛羽立ちやマイクロフィブリルを除去して、変色の防止お
よび衣料の柔軟性増加に有効である。また、漂白または染料移動の抑制のため、
酸化還元酵素を使用することができる。特に好適な酵素活性成分は、細菌または
真菌株から得られるもので、例えばバシラス・サチリス(Bacillus Subtilis)
、バシラス・リヘニフォルミス(Basillus licheniformis)、ストレプトミセス
・グリセウス(Streptomyces griseus)、コプリナス・シネレウス(Coprinus c
inereus)およびフミコラ・インソレンス(Humicola insolens)が細菌または真
菌株として例示される。サブチリシン系のタンパク分解酵素が好適に使用され、
バシラス・レンツス(Bacillus lentus)から得られるタンパク分解酵素が特に
好適である。これに関し、特に重要なものは、酵素混合物であり、例えばタンパ
ク分解酵素とデンプン加水分解酵素との混合物、タンパク分解酵素とリパーゼ(
または脂肪分解酵素)との混合物、タンパク分解酵素とセルラーゼとの混合物、
セルラーゼとリパーゼ(または脂肪分解酵素)との混合物、タンパク分解酵素と
デンプン分解酵素とリパーゼ(または脂肪分解酵素)との混合物、タンパク分解
酵素とリパーゼ(または脂肪分解酵素)とセルラーゼとの混合物などが例示され
る。特に好適な酵素混合物は、タンパク分解酵素および/またはリパーゼを含む
混合物、または脂肪分解酵素を含む混合物である。このタイプの脂肪分解酵素の
例は、既知のクチナーゼである。また場合により、過酸化酵素(ペルオキシダー
ゼ)および酸化酵素(オキシダーゼ)も、好適であることがわかっている。好適
なアミラーゼとして、特にα-アミラーゼ、イソアミラーゼ、プルラナーゼ、ペ
ークチナーゼなどが例示される。好適なセルラーゼは、セロビオヒドロラーゼ、
エンドグルカナーゼおよびβ-グルコシダーゼ(セロビーアーゼとも呼ばれる)
、およびそれらの混合物である。各セルラーゼは、そのタイプによってCMCアー
ゼおよびアビセラーゼ活性が異なるため、適切な比率で混合して、所望の活性を
達成することができる。
【0175】 酵素は、当該酵素の早すぎる分解を防ぐために、担体に吸着させるか、被覆層
物質に埋め込むことができる。酵素、酵素混合物または酵素顆粒の割合は、例え
ば約0.1〜5重量%、好適には0.5〜約4.5重量%であってよい。
【0176】 汚れ解離剤 さらに、本発明の洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットは、繊維製品から油脂
分を除去することを促進させるような成分(いわゆる汚れ解離剤)を含むことが
できる。この促進作用は、かかる油脂分溶解成分を含む、本発明のタブレットに
よって既に反復して洗濯した衣料が、汚れた場合に、特に明らかである。好適な
油脂分溶解成分として、非イオン性セルロースエーテル、例えば、メチルセルロ
ースおよびメチルヒドロキシプロピルセルロース(各々、非イオン性セルロース
エーテル量を基準に、15〜30重量%のメトキシ基および1〜15重量%のヒドロキ
シプロピル基を含む)、および既知のフタル酸および/またはテレフタル酸ポリ
マーおよびそれらの誘導体、特にエチレンテレフタレートおよび/またはポリエ
チレングリコールテレフタレートのポリマーおよびそれらのアニオン性および/
または非イオン性変性誘導体が例示される。これらのうち、フタル酸およびテレ
フタル酸ポリマーのスルホン化誘導体が、特に好適である。
【0177】 本発明のタブレットは二段階で製造される。第1段階では、粒状洗濯洗剤およ
び洗浄生成物組成物を圧縮することにより、通常の方法で洗濯洗剤および洗浄生
成物タブレットを製造し、第2段階では被覆層を適用する。
【0178】 したがって本発明は、粒状洗濯洗剤および洗浄生成物組成物を圧縮することに
よって、被覆した洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットを製造する方法であって
、圧縮ののち、機械的に脆いタブレット領域に対し、タブレット全体を覆わない
ような被覆層を適用することを特徴とする方法を提供する。
【0179】 本発明の洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットに関する説明と同様に、本発明
の製造法の場合も上記のポリマーは好ましく、したがって上記の説明を参照する
ことができる。
【0180】 以下に2つの基本的製造工程を説明する。
【0181】 製造法 本発明の方法に従い後段で被覆処理されるタブレットは、常法に従い、まず、
成分(この一部または全部は、予め顆粒化してもよい)を、乾燥混合し、次いで
、得られた乾燥混合物を圧縮してタブレットを形成することによって製造するこ
とができる。 本発明のタブレットを製造するには、プレミックスを、ダイにおける2つのポ
ンチの間で圧縮して、固体の圧縮物を形成する。以下、この工程は、簡略化のた
め打錠工程と呼び、4つの段階(計量、圧縮(弾性変形)、可塑変形および吐出
)を含んでなる。
【0182】 プレミックスのダイへの導入 まず、プレミックスをダイに導入する。その充填レベル、したがって、形成さ
れるタブレットの重量および形状は、下部パンチの位置およびダイの形態によっ
て決定される。高いタブレット処理量の場合でも、好適にはプレミックス容量の
計量によって均一な計量が、達成される。打錠プロセスの進行につれて、上部パ
ンチは、プレミックスに接触した状態になり、下部パンチに向かって下降する。
この圧縮段階の間、プレミックスの粒子は、相互に緊密に圧縮され、パンチ間の
充填物の気孔率は、継続して低下する。可塑変形段階では、粒子が粗粒子となっ
てタブレットを形成するが、この可塑変形段階は、上部パンチの所定の位置(よ
ってプレミックスに対する所定の圧力下)から開始される。プレミックスの物性
に応じて、その構成粒子は、部分的に粉砕され、プレミックスは、高圧で焼結さ
れる。打錠速度が増加するにつれて(すなわち高い処理量になると)、弾性変形
段階は、より短くなり、その結果、形成したタブレットは、多少とも大きい気孔
を有しうる。打錠プロセスの最終工程では、最終タブレットは、ダイから、強制
的に、下部パンチによって排出され、後段の輸送装置によって運ばれる。この段
階では、タブレットの重量のみが限定的に達成される。なぜなら、タブレットは
、物理的プロセス(再延伸、結晶学的作用、冷却など)の結果として、なお形態
および寸法が変化するからである。
【0183】 打錠プロセス 打錠プロセスは、市販の打錠プレスで実施でき、このプレスは、一般に、単一
または二重パンチを備えている。後者の場合、圧縮力形成のため、上部パンチが
使用されるだけでなく、下部パンチも打錠プロセスの間に上部パンチの方へ移動
し、上部パンチは、下方に圧縮する。小規模生産のためには、好適にはタブレッ
ト用偏心プレスを採用する。このプレスでは、パンチは、偏心ディスクに固定さ
れ、また、このディスクは、所定の速度で回転するシャフト周囲に載置される。
かかるパンチの動きは、通常の4ストロークエンジンの操作に匹敵する。打錠は
、上部パンチおよび下部パンチによって実施できるが、数個のパンチは、単一の
偏心ディスクに固定でき、この場合、ダイ孔の数は、対応して増加する。偏心プ
レスの処理量は、そのタイプに応じて、数百から最大で3,000タブレット/時間
まで変化する。
【0184】 大規模生産 大規模生産には、一般に、回転式打錠プレスが採用される。回転式打錠プレス
は、比較的多数のダイが円形のダイテーブル上に配置されている。ダイの数は、
モデルに応じて、6〜55の間で変化するが、これよりも多数のダイも市販されて
いる。上部パンチおよび下部パンチは、各ダイと、ダイテーブル上で連通し、打
錠圧縮力は、前記と同様に、上部パンチまたは下部パンチだけでなく両方のパン
チによって有効に形成される。ダイテーブルおよびパンチは、共通の垂直軸周囲
を移動し、パンチは、湾曲したガイドレールによって、充填、圧縮、可塑変形お
よび吐出工程の位置に、運ばれる。パンチの長い上昇/下降運動が必要な位置で
は(充填、圧縮、吐出)、かかる湾曲ガイドレールは、付加的な押下げ部材、引
下げレールおよび排出路によって支持される。ダイは、固定供給装置(いわゆる
充填シュー)から充填され、この装置は、プレミックス用の貯蔵容器に連結され
る。プレミックスに対する圧縮力は、上部パンチおよび下部パンチ用の部品によ
り、独立して調節することができ、圧縮力は、調節可能な圧力ローラを通過する
パンチのシャフトヘッドの回転によって形成される。
【0185】 処理量の増加が必要な場合 処理量の増加が必要な場合、2またはそれ以上の充填シューを備えた回転式プ
レスを用いることができる。これらの充填シューは、1つのタブレットを製造す
るための通過移動が半円で足りる。二層または多層タブレットを製造する場合、
数個の充填シューを直列で配置し、軽く圧縮して形成した第1層は、さならる充
填前に、吐出されない。所定の好適なプロセス制御によって、積層タブレットお
よびオニオンの外皮に類似の構造を有するインレー(ブルズアイ)タブレットを
、このようにして形成することができる。インレータブレットの場合、コアの上
面、すなわちコア層は、被覆されないため、可視的のままである。回転式打錠プ
レスは、また単一または複数のパンチを備えることができ、これにより、例えば
、50孔の外部サークルおよび35孔の内部サークルを、同時に使用して打錠するこ
とができる。現代の回転式打錠プレスは、1時間当たり、100万を越える数のタブ
レットの処理量を有する。
【0186】 回転式プレスの利点 回転式打錠プレスを用いて打錠すると、打錠工程を、最小のタブレット重量変
動で有利に実施できるることがわかった。また、タブレットの硬度変動も、回転
式打錠プレスによって低下させることができる。最小の重量変動は、次のように
して達成することができる。 ・最小の厚み許容差を有するプラスチックインサートを用いること ・低いローター速度 ・大型の充填シュー ・充填シューブレードの回転速度を、ローター速度に適合させること ・一定の粉末高さを有する充填シュー ・充填シューを、粉末供給から切り離すこと
【0187】 ケーキングの防止 当該分野で既知のノンスチック型被膜を用いてパンチ上のケーキングを減少さ
せることができる。プラスチック被膜、プラスチックインサートまたはプラスチ
ックパンチが、特に好適である。回転式パンチの使用は、有利であることが判明
した。可能ならば、上部パンチおよび下部パンチは、回転式パンチとして設計す
べきである。回転式パンチを用いる場合、一般に、プラスチックインサートは、
不要である。この場合、パンチ表面は、電解研磨すべきである。
【0188】 長い打錠時間 長い打錠時間が有利であることが、判明した。この長い打錠時間は、プレスレ
ール、数個のプレスローラーおよび低いローター速度を採用することによって、
達成することができる。タブレット硬度の変動は、適用される圧力の変動によっ
て引き起こされるため、打錠圧力を制御するシステムを使用すべきである。例え
ば、弾性パンチ、空気圧補償機またはスプリングエレメントを、押込み通路内に
使用することができる。プレスローラーも、スプリング設計することができる。
【0189】 打錠機械 本発明に好適な打錠機械は、例えば、次のような生産者から入手することがで
きる。 Apparatebau Holzwarth GbR, Asperg, Wilhelm Fette GmbH, Schwarzenbek, Hofer GmbH, Weil, Horn & Noack Pharmatechnik GmbH, Worms, IMA Verpackungssysteme GmbH, Viersen, KILIAN, Cologne, KOMAGE, Kell am See, KORSCH Pressen AG, Berlin, Romaco GmbH, Worms 他の生産会社は、次のとおりである。 Dr. Herbert Pete, Vienna(AU)、 Mapag Maschinenbau AG, Berne(CH)、 BWI Manesty, Liverpool(GB)、 I. Holland Ltd., Nottingham(GB)、 Courtoy N.V., Halle(BE/LU)、 Medicopharm, Kamnik(SI) 特に好適な装置は、例えばLAEIS,D.製の液圧式二重圧プレスHPF630である。打
錠具は、例えば以下の企業から入手することができる。 Adams Tablettierwerkzeuge, Dresden、 Wilhelm Fett GmbH, Schwarzenbek、 Klaus Hammer, Solingen、 Herber & Soehne GmbH, Hamburg、 Hofer GmbH, Weil、 Horn & Noack, Pharmatechnik GmbH, Worms、 Ritter Pharmatechnik GmbH, Hamburg、 Romaco GmbH, Worms、 Notter Werkzeugbau, Tamm さらなる供給者として、例えば次のとおりである。 Senss AG, Reinach(CH)、 Medicopharm, Kamnik(SI)
【0190】 タブレットの形態および寸法 本発明のタブレットは、所定の形態(三次元形態)および所定の寸法で製造す
ることができる。好適な形態は、容易に取り扱うことができれば、実質的にいず
れの形態であってもよく、例えば、スラブ、バー形態、立方体、ブロック、平ら
な側面を有する対応する形態、特に円形断面または長円形断面を有する円筒形態
である。この最後の具体例には、タブレットの形態から、高さ/直径の比率が1
を越えるようなコンパクトな円筒形態までが包含される。
【0191】 分包型コンパクト また、相互に分離した各要素からなる分包型コンパクトであって、各要素が、
洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットの所定用量に対応している分包系コンパク
トを形成することができる。もっとも、単一のコンパクトにおいて、かかる数個
の各要素を結合させたコンパクトも形成することができ、この場合、より小さい
分割ユニットは、特に所定の弱いスポットの設定部分から、容易に切り離すこと
ができる。欧州で標準的な水平配置型洗濯機において、洗濯洗剤を使用するには
、以上のような分割型プレス体を、円筒形態またはブロック形態のタブレットと
して製造することが有利であり、好適には直径/高さの比率は、約0.5:2〜約2
:0.5である。かかるコンパクトの製造には、市販の油圧プレス、偏心プレスお
よび回転式プレスが、特に適している。
【0192】 家庭用洗濯機用のタブレット 本発明のタブレットに関し、別の具体例の三次元形態は、その寸法が市販の家
庭用洗濯機の洗剤投入室(洗剤分散室)に適合されており、これにより、タブレ
ットを、直接、即ち計量具を用いずに、洗剤投入室内に量り込むことができ、こ
の洗剤投入室で、タブレットは、水注入操作の間に溶解する。しかし、もちろん
、洗剤投入具/計量具を用いても洗濯洗剤タブレットを容易に導入することがで
きる。
【0193】 プレート状のタブレット 製造しうる他の好適なタブレットは、厚く長い部分と、薄く短い部分とを交互
に有するようなプレート状またはスラブ状(棒状)の構造を有するタブレットで
ある。各部分は、所定の破断箇所(薄く短い部分)で破断して、「棒」から折り
取られ、機械に導入することができる。また、この洗濯洗剤の「棒」の原理は、
他の幾何学形態、例えば互いに1つのそれらの長手方向側面でのみ結合する鉛直
三角形に具体化することができる。
【0194】 溶解速度が異なる層からなるタブレット しかしながら、種々の成分を均一なタブレットに圧縮することに代えて、複数
の層、すなわち少なくとも2つの層を有するタブレットを製造することができる
。この態様では、溶解速度が相互に異なる3つの層を形成することができる。こ
れにより、成形体は、有利な性能特性を達成することができる。例えば、タブレ
ットが相互に悪影響を及ぼしうるような複数の成分を含有する場合、これらの成
分を相互に分離させることができる。洗浄装置において、洗浄の条件が特定の順
序で構成される場合、1つ(またはそれ以上)の成分をより速く、崩壊および/
または溶解する層に組み込む一方、他の成分をより遅く溶解する層に組み込むこ
とができ、これにより、一方の成分は、予め作用させるか、または他の成分の溶
解開始時までに反応を終了させることができる。 成形体の層構造は、堆積型をとることができ、これは、外層が完全に溶解また
は崩壊する前に、内層は、その端部で溶解することができる。しかしながら、こ
れとは別の態様として、内層の側面外側に別の層を配置して、内層を完全に包囲
し、これにより、内層の構成成分が時期尚早に溶解することを防止/遅延させる
ことができる。
【0195】 三層形態のタブレット 本発明の別の好適な具体例によれば、タブレットは、三層形態である、少なく
とも3つの層(即ち2つの外層+少なくとも1つの内層)からなる。この場合、
内層の少なくとも1つにおいてペルオキシ漂白剤が存在する一方、2つの外層(
堆積型タブレット)または最も外側の層(シェル型またはジャケット型タブレッ
ト)には、ペルオキシ漂白剤を存在させない。別の可能な態様において、ペルオ
キシ漂白剤および漂白活性剤または漂白触媒および/または酵素は、同じタブレ
ットにおいて、相互に空間的に隔てて存在させることができる。 この種の多層タブレットの利点として、当該タブレットは、洗剤投入室を使っ
てまたは洗浄液中に投入される洗剤投入装置を使って使用することができるばか
りでなく、かかるタブレットでは、タブレットを繊維製品と直接接触させて洗濯
機に入れても、漂白剤などによる染みが生じる恐れがないことが挙げられる。
【0196】 リング/コア型タブレット 層構造に加え、多層タブレットは、リング/コア型タブレット、インレイ型タ
ブレット、またはいわゆるブルアイ(bulleye)タブレットと呼ばれるタブレッ
ト形態で、製造することもできる。かかる多層タブレットの概要はEP 055 100(
Jeyes Group)を参照されたし。この特許文献は、遅溶解性洗浄生成物組成物を
含んでなる成形体に漂白剤タブレットを埋め込んでなるトイレ洗浄ブロックを開
示する。この開示と共に、かかる文献は、簡単な多層タブレットから、インレイ
を有する複雑な多層システムまで、広範囲にわたる様々な多層タブレットの設計
に開示する。
【0197】 円筒形タブレットの耐破壊性 圧縮後、洗剤タブレットは、高い安定性を示す。円筒形タブレットの耐破壊性
は、直径方向破壊応力から決定することができる。これは、式:σ=2P/πD
tによって算出することができる。式中、σは、直径方向の破壊応力(DFS、Pa
)、Pは、タブレットの圧縮によってその破壊が生じるような力(N)、Dは、
タブレットの直径(m)、tはその高さである。
【0198】 洗濯洗剤タブレットの製造法 洗濯洗剤タブレットに関し、その好適な製造方法によれば、界面活性剤を含む
顆粒を出発物質として用い、これを、さらなる処理成分と共に処理して、粒状プ
レミックスを形成し、圧縮する。本発明の洗濯洗剤および洗浄生成物タブレット
の好適な成分に関する上記の説明と全く同様に、さらなる成分の使用も、この製
造に適用すべきである。好適な製造方法によれば、粒状プレミックスは、界面活
性剤を含む1またはそれ以上のタイプの顆粒をさらに含み、少なくとも500 g/L、
好適には少なくとも600 g/L、より好適には少なくとも700 g/Lの嵩密度を有する
【0199】 本発明の好適な方法では、界面活性剤を含む顆粒は、100〜2,000μm、好適に
は200〜1,800μm、より好適には400〜1,600μm、特に600〜1,400μmの粒径を有
する。
【0200】 本発明の洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットに関し、その付加的な成分も、
同様に本発明の方法に導入することができる。上記の説明を参照されたい。好適
な方法は、粒状プレミックスが、漂白剤、漂白活性化剤、崩壊剤、酵素、pH調節
剤、香料、香料担体、蛍光剤、染料、制泡剤、シリコーンオイル、再汚染防止剤
、蛍光増白剤、グレーイング抑制剤、色素移動防止剤、および防食剤からなる群
から選択される1またはそれ以上の物質をさらに含む。
【0201】 部分的被覆法 本発明の方法の第2段階は、部分的被覆層の適用工程を含んでなる。この目的
には、一般的な物体被覆法、すなわち特に、タブレットの一部を、前記ポリマー
の溶融物、溶液または分散体中に浸漬する方法、またはタブレットの一部に対し
前記ポリマーの溶融物、溶液または分散体を噴霧する方法を用いることができる
。したがって本発明の好適な方法では、被覆方法は、1またはそれ以上の被覆材
料の溶融物、溶液または分散体中への機械的に脆いタブレット領域の浸漬、機械
的に脆いタブレット領域への1またはそれ以上の被覆材料の溶融物、溶液または
分散体の噴霧によって行われる。
【0202】 部分的被覆層に使用する材料に応じて、上記製造方法は変化させることができ
る。分解しないで溶融させることができ、安定で十分に処理可能な溶融物を形成
する物質については、溶融被覆法が好適である。なぜなら、対応する被覆層が容
易に形成され、例えば溶媒などの追加の補助剤を使用する必要はないからである
。特に、無機塩、尿素またはポリアルキレングリコールなどの有機化合物は、好
適には、溶融被覆法によって機械的に脆いタブレット領域に適用される。40〜20
0℃、好適には45〜170℃、特に50〜150℃の温度で溶融物がタブレットの縁部に
適用される方法は好適である。
【0203】 タブレットの幾何学的形状に応じて、溶融物は、適当な形状をしたノズルを使
って溶融物を噴霧することによって適用することができる。しかし、所望の領域
に溶融物を計量供給するハケ、不織布またはマイクロノズル付近に、タブレット
を誘導することも可能であり、溶融物は、前記所望の領域で固化して部分的被覆
層を形成する。また、タブレットと所定の地点のみとの接触を可能にするような
所定の領域において、溶融体が存在すような適切な形状のチャンバーも、使用し
うる技術を構成し、また、このチャンバーへのタブレットの挿入または当該チャ
ンバーを介したタブレットの回転被覆も、使用することができる技術を構成する
【0204】 溶融することができないか溶融することが極めて困難な物質は、溶液、分散体
またはエマルジョンとして適用することができる。これら物質には、特に前記ポ
リマーが包含される。溶液、エマルジョンまたは分散体を基準に1〜95重量%、
好適には5〜90重量%、特に10〜80重量%の濃度を有する1またはそれ以上の被覆
材料の溶液、エマルジョンまたは分散体を、タブレットの縁部に適用する方法が
好適である。
【0205】 溶融物または溶液または分散体への洗濯洗剤または洗浄生成物タブレットの機
械的に脆い領域の浸漬処理は、もっぱら、高レベルの技術的経費をもってして初
めて望ましい部分的被覆層が得られるため、本発明においては、タブレットに溶
液または分散体を噴霧によって適用し、溶媒または分散媒を蒸発させて、タブレ
ットの対応部分に被覆層を残すことが好適である。本発明の好適な方法では、上
記の群(a)〜(e)から選択される1またはそれ以上のポリマーの水溶液を、タ
ブレットの機械的に脆い部分に噴霧する。前記水溶液は、溶液を基準に、1〜20
重量%、好適には2〜15重量%、特に4〜10重量%の群(a)〜(e)のポリマーお
よび、所望により20重量%まで、好適には10重量%まで、特に5重量%未満の1ま
たはそれ以上の水混和性溶媒を含み、残りは水である。
【0206】 乾燥時間を短縮するために、高揮発性のさらなる水混和性溶媒を上記水溶液に
混合してもよい。前記の溶媒は特にアルコール群から選択され、エタノール、n-
プロパノールおよびイソプロパノールが好適である。費用面からエタノールおよ
びイソプロパノールが特に推奨される。
【0207】 本発明の方法のさらなる好適な態様は、群(a)〜(e)から選択される1また
はそれ以上のポリマーがさらに溶解している1またはそれ以上のポリウレタンの
水性分散体をタブレットに対し噴霧する変法であり、かかる分散体は、分散体を
基準に、1〜20重量%、好適には2〜15重量%、より好適には4〜10重量%のポリ
ウレタン、1〜20重量%、好適には2〜15重量%、より好適には4〜10重量%の群
(a)〜(e)から選択されるポリマー、所望により20重量%まで、好適には10重
量%まで、より好適には5重量%未満の1またはそれ以上の水混和性溶媒を含み、
残りは水である。
【0208】 本発明にいう水性分散体とは、連続相が主に水からなる分散体である。連続相
は、例えばエタノールおよびイソプロパノールなどの水混和性溶媒をさらに含ん
でもよい。これらさらなる溶媒の用量は、組成物全体を基準に、多くとも20重量
%までである。好適には、連続相は唯一の溶媒として水を含む。さらに別の好適
な態様は、組成物全体を基準に、5%以下の他の溶媒を連続相中に含有する。
【0209】 かかる水溶液および水性分散体の噴霧適用は、当業者にはよく知られている様
々な方法で行うことができる。例えば、ポンプシステムを使って溶液または分散
体をノズルに供給し、このノズルにおいて前記溶液または分散体を高剪断力によ
って微細に噴霧することができる。得られたスプレーミストを、次に被覆処理す
べきタブレットに向けることができ、後に、所望により適当な手段、例えば熱風
の吹込みによって乾燥させる。別の選択肢は、多物質ノズルを使用し、気流の助
けを借りてノズルによって水溶液または水性分散体の霧を形成させることである
。最も簡単な例では、二物質ノズルを使用し、圧縮空気をキャリアガスとして利
用する。所望により、酸化または担体ガスとの他の相互作用から分散体を保護す
るために、例えば窒素、希ガス、低級アルカンまたはエーテルなどの他のキャリ
アガスを使用することもできる。
【0210】 また、分散体または溶液の含水率を減らし、よって乾燥時間を短縮し、タブレ
ット表面上の水分感受性成分との相互作用を最小限にして、製造費を下げること
もできる。この場合も同様に、適当な溶媒は、前記低級アルコールであり、完全
な無水の溶媒混合物はあまり好ましくない。なぜなら、所定量の水は、均一な被
覆層の形成にとって有利に働くからである。本発明の好適な方法では、水、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n-ヘプタンおよびそれ
らの混合物からなる群から選択される溶媒または混合溶媒中に溶解または分散さ
せた群(a)〜(e)から選択される1またはそれ以上のポリマーを、空気、窒素
、酸化二窒素、プロパン、ブタン、ジメチルエーテルおよびそれらの混合物から
なる群から選択される不活性噴射剤によって、タブレットに対し噴霧する。
【0211】 本発明において好適な上記変法の場合、溶液または分散体の組成は、好適には
以下の通りである(各量は、噴霧によって適用しようとする分散体を基準とする
): (i)30〜99重量%、より好適には40〜90重量%、特に好適には50〜85重量%の
エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n-ヘプタンまたはそれらの混合
物、 (ii)0〜20、好適には1〜15、特に2〜10重量%の水、 (iii)1〜50、好適には2〜25、特に3〜10重量%の群(a)〜(e)から選択され
る1またはそれ以上のポリマー。
【0212】 ポリウレタンまたは他の成分を被覆層の成分とする場合、これらの成分は、前
記した処方において群(a)〜(e)から選択されるポリマーに代えて、上記重量
の最大50%程度まで、使用することができる。
【0213】 噴霧用分散体の他の考え得る成分の例には、染料、香料および顔料が包含され
る。かかる添加物は、例えば本発明にしたがって被覆処理されたタブレットの視
覚的または嗅覚的印象を向上させる。染料および香料については上に詳述した。 顔料 適切な顔料の例示は、二酸化チタンまたは硫化亜鉛などの白色顔料、パールエ
ッセンス顔料または着色顔料である。着色顔料は、無機顔料および有機顔料に分
類される。前記顔料を使用する場合はいずれも、好適には細粒形、すなわち100
μmまたはそれ以下の平均粒径を有する形態で使用する。
【0214】 均一かつ極めて薄い被覆層の形成を達成するために、被覆材料の溶液または分
散体から極めて細かいミストを作り、得られたミストをタブレットに適用するこ
とが好適である。対象となる溶液および/または分散体はノズルを使ってタブレ
ットに適用され、スプレーミスト中の平均液滴サイズは、100μm未満、好適には
50μm未満、特に35μm未満である本発明の方法が好適である。前記のようにして
、上記した好適な厚みの被覆層を容易に形成することができる。
【0215】 もちろん、溶液および分散体に関する上記の説明は、エマルジョンにも適用さ
れる。
【0216】 本発明において好適な方法では、溶液、エマルジョンまたは分散体は、溶媒、
エマルジョンベースまたは分散媒として、水、メタノール、エタノール、1-プロ
パノール、2-プロパノール、ジエチルエーテル、n-ヘプタン、およびそれらの混
合物から選択される1またはそれ以上の物質を含み、空気、窒素、酸化二窒素、
プロパン、ブタン、ジメチルエーテルおよびそれらの混合物からなる群から選択
される不活性噴射剤を利用してタブレットに噴霧する。
【0217】 本発明はさらに、洗濯洗剤または洗浄生成物タブレットの物性、特に磨耗安定
性および縁部安定性の改善を目的とする、タブレットの全表面を覆わない被覆層
の使用を提供する。
【0218】 本発明の部分的被覆層の使用により、部分的に被覆処理されたタブレットは、
下記の実施例に示すように、有利な性質を有することができる。本発明による使
用の好適な態様(成分、プレミックス組成、好適な被覆材料等)については、本
発明の方法に関する上記の説明が同様に当てはまる。
【0219】 (実施例) 次に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、これに限定
されるものではない。
【0220】 被覆していない、洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットを製造するため、界面
活性剤顆粒と、付加的な処理成分とを混合し、偏心打錠プレスによって圧縮して
、タブレットを形成した。界面活性剤の組成は、以下の表1に示し、圧縮用プレ
ミックスの組成(したがって、タブレットの組成)は、以下の表2に示す。
【0221】
【表1】:界面活性剤顆粒(重量%)
【0222】
【表2】:プレミックス(重量%) ** テレフタル酸エチレングリコール-ポリエチレングリコールエステル(Rhodia
, Rhoene-Poulenc)
【0223】 打錠処理可能なプレミックスを、Korsch偏心プレスによって圧縮して、円柱状
のタブレットを得た(直径: 44 mm、高さ: 22 mm、重量: 37.5 g)。
【0224】 得られたタブレットは、2つの系統に分けた。第1系統は、比較例(v)として
、未処理のままで使用する一方、第2系統 (E)は、97.5/2.5%重量%の尿素/エ
タノールアミン溶融体で処理した。このために、1つのタブレット当たり0.9 g
の溶融体を、円筒状の壁部に対し適用して、タブレットの2つの環状領域に、2
mm幅で、被覆材料の外側リングを形成した。被覆面積が小さいさらなる好適な具
体例を具現化するため、環状接着剤片(高さ: 18 mm)を、外側環状表面に沿って
適用し、次いで溶融体を適用した。被覆材料の適用ののち、かかる接着剤片をは
ずした。この方法によれば、縁部から計測してわずか2 mm幅の被覆片しか有しな
いタブレットを製造でき、その結果、外側円筒状表面は、被覆層によって完全に
は覆われていない。
【0225】 2系統VおよびEの各々から形成したタブレットを、フルイ寸法4 mmのフルイ上
に置き、Retschフルイ装置によって、最大振幅で120秒間、振とうした。この試
験ののち、タブレット縁部の外観を目視評価した。評価は、以下の評価点を基準
とする。 + 縁部の破壊は、全くない。 0 縁部の破壊は、ほとんどない。 - 縁部は、激しく破壊。
【0226】 すすぎによる混和能力は、Novotronic W9l8型洗濯機(主洗濯プログラム、60
℃)を用いて試験した。3つのタブレットおよび冷水道水(10℃、16o dH(ドイ
ツ硬度))を用いるすすぎ(リンスイン)サイクルののち、残留物を乾燥し、秤
量した。
【0227】 タブレットの崩壊特性を測定するため、タブレットを、水(600 ml、温度30℃
)を満たしたガラスビーカー中に入れ、タブレットが完全に崩壊するのに要する
時間を測定した。各タブレット系統についての実験データを以下の表3に示す。
【0228】
【表3】:洗濯洗剤タブレット(物性データ)
【0229】 以上の結果が示すように、縁部の安定性は、ごく限られた領域の被覆処理によ
って、崩壊時間またはすすぎによる混和容易性に対し悪影響を及ぼさずに、著し
く改善できることが判明した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 3/37 C11D 3/37 3/382 3/382 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),AU,BR,C N,CZ,HU,ID,IL,IN,JP,KR,MX ,PL,RO,RU,SG,SI,SK,TR,UA, ZA (72)発明者 ユルゲン・ミルホーフ ドイツ連邦共和国デー−40211デュッセル ドルフ、シュッツェンシュトラーセ62番 (72)発明者 フレット・シャムビル ドイツ連邦共和国デー−40789モンハイム、 ニーダーシュトラーセ96番 Fターム(参考) 4H003 AB03 AB07 AB19 AB27 AC08 BA17 CA08 DA01 DA17 DA19 EA15 EA16 EA20 EA28 EB09 EB13 EB32 EB34 EB36 EB41 EB42 EC01 ED02 ED03 ED28 FA32

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮粒状洗濯洗剤または洗浄生成物を含む洗濯洗剤または洗
    浄生成物タブレットであって、 当該タブレットは、ビルダー、界面活性剤および所望によりさらなる洗濯洗剤
    または洗浄生成物成分を含むこと、および 当該タブレットは、その機械的に脆い部分のみを覆う被覆層を有することを特
    徴とするタブレット。
  2. 【請求項2】 被覆層の被覆面積は、タブレットの総表面積を基準に、80%
    以下、好適には65%以下、より好適には50%以下である請求項1記載のタブレッ
    ト。
  3. 【請求項3】 被覆層は、タブレットのかど部および/または縁部を覆う請
    求項1または2記載のタブレット。
  4. 【請求項4】 被覆層は、2つの縁部間の距離を基準に、1〜60%、好適に
    は5〜50%、より好適には10〜40%の割合で覆う請求項3記載のタブレット。
  5. 【請求項5】 (未被覆タブレット)/(被覆層)の重量比は、10:1を超
    える割合、好適には50:1を超える割合、より好適には100:1を超える割合であ
    る請求項1〜4のいずれかに記載のタブレット。
  6. 【請求項6】 被覆層の厚みは、0.1〜3,000μm、好適には0.5〜500μm、よ
    り好適には5〜250μmである請求項1〜5のいずれかに記載のタブレット。
  7. 【請求項7】 被覆層は、水中への溶解度が200 g/L(20℃)を超える物質
    を含んでなる請求項1〜6のいずれかに記載のタブレット。
  8. 【請求項8】 被覆層は、カルボン酸、好適にはC12〜C22カルボン酸、よ
    り好適にはC18〜C22カルボン酸を含んでなり、これらカルボン酸のうち、偶数
    の炭素数を有するカルボン酸が好適である請求項1〜7のいずれかに記載のタブレ
    ット。
  9. 【請求項9】 被覆層は、二カルボン酸、好適には炭素数少なくとも4の二
    カルボン酸、より好適には炭素数少なくとも6の二カルボン酸、特に好適には炭
    素数少なくとも8の二カルボン酸、最も好適にはC〜C13の二カルボン酸を含
    んでなり、これら二カルボン酸のうち、偶数の炭素数を有するカルボン酸が好適
    である請求項1〜8のいずれかに記載のタブレット。
  10. 【請求項10】 被覆層は、膜形成性物質を含んでなり、この物質は、特に
    ポリエチレングリコールおよび/またはポリプロピレングリコール、アクリル酸
    とマレイン酸とのコポリマーおよび糖類からなる群から選ばれる請求項1〜9のい
    ずれかに記載のタブレット。
  11. 【請求項11】 被覆層は、以下の物質からなる群から選ばれるポリマーま
    たはポリマー混合物を含んでなる請求項1〜10のいずれかに記載のタブレット: (a)以下の群から選択される水溶性非イオン性ポリマー: (a1)ポリビニルピロリドン (a2)ビニルピロリドン-ビニルエステルコポリマー (a3)セルロースエーテル (b)以下の群から選択される水溶性両性ポリマー: (b1)アルキルアクリルアミド-アクリル酸コポリマー (b2)アルキルアクリルアミド-メタクリル酸コポリマー (b3)アルキルアクリルアミド-メチルメタクリル酸コポリマー (b4)アルキルアクリルアミド-アクリル酸-アルキルアミノアルキル-アクリ
    ル(メタクリル)酸コポリマー (b5)アルキルアクリルアミド-メタクリル酸-アルキルアミノ-アルキルアク
    リル(メタクリル)酸コポリマー (b6)アルキルアクリルアミド-メチルメタクリル酸-アルキルアミノアルキル
    アクリル(メタクリル)酸コポリマー (b7)アルキルアクリルアミド-メタクリル酸アルキル-メタクリル酸アルキル
    アミノエチル-メタクリル酸アルキルコポリマー (b8)以下の化合物からなるコポリマー: (b8i)不飽和カルボン酸 (b8ii)カチオン性誘導体化不飽和カルボン酸 (b8iii)所望により、さらなるイオン性または非イオン性モノマー (c)以下の群から選択される水溶性双性イオンポリマー: (c1)アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウムクロリド-アクリル
    酸コポリマーおよびこれらコポリマーのアルカリ金属塩およびアンモニウム塩 (c2)アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウムクロリド-メタクリ
    ル酸コポリマーおよびこれらコポリマーのアルカリ金属塩およびアンモニウム塩 (c3)メタクロイルエチルベタイン-メタクリレートコポリマー (d)以下の群から選択される水溶性アニオン性ポリマー: (d1)酢酸ビニル-クロトン酸コポリマー (d2)ビニルピロリドン-アクリル酸ビニルコポリマー (d3)アクリル酸-アクリル酸エチル-N-t-ブチルアクリルアミドターポリマー (d4)クロトン酸、アクリル酸またはメタクリル酸と共重合したビニルエステ
    ル、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル(単独または混合物)と、
    ポリアルキレンオキシドおよび/またはポリアルキレングリコールとのグラフト
    ポリマー (d5)以下の化合物を共重合してなるグラフト化および架橋化コポリマー: (d5i)少なくとも1つの非イオン性モノマー (d5ii)少なくとも1つのイオン性モノマー (d5iii)ポリエチレングリコール、および (d5iv)架橋剤 (d6)以下の3つの各群から選択される少なくとも1つのモノマーを共重合し
    てなるコポリマー: (d6i)不飽和アルコールと短鎖飽和カルボン酸とのエステルおよび/また
    は短鎖飽和アルコールと不飽和カルボン酸とのエステル (d6ii)不飽和カルボン酸 (d6iii)長鎖カルボン酸と不飽和アルコールとのエステルおよび/または
    群(d6ii)のカルボン酸と、直鎖または分枝鎖C8-18アルコールとのエステル (d7)クロトン酸、酢酸ビニルおよびアリルまたはメタリルエステルのターポ
    リマー (d8)以下の化合物のテトラ-およびペンタ-ポリマー: (d8i)クロトン酸またはアリルオキシ酢酸 (d8ii)酢酸ビニルまたはプロピオン酸ビニル (d8iii)分枝鎖アリルまたはメタリルエステル (d8iv)ビニルエーテル、ビニルエステルまたは直鎖アリルまたはメタリル
    エステル (d9)エチレン、ビニルベンゼン、ビニルメチルエーテル、アクリルアミドお
    よびこれら化合物の水溶性塩からなる群から選択される1またはそれ以上のモノ
    マーとクロトン酸とのコポリマー (d10)酢酸ビニル、クロトン酸および飽和脂肪族α-分岐鎖モノカルボン酸の
    ビニルエステルのターポリマー (e)以下の群から選択される水溶性カチオン性ポリマー: (e1)四級化セルロース誘導体 (e2)四級基を有するポリシロキサン (e3)カチオン性グアー誘導体 (e4)ジメチルジアリルアンモニウム塩ポリマーおよび、これらポリマーと、
    アクリル酸およびメタクリル酸エステルとのコポリマーおよびアクリル酸および
    メタクリル酸アミドとのコポリマー (e5)ビニルピロリドンと、ジアルキルアミノアクリレートおよびジアルキル
    アミノメタクリレートの四級化誘導体とのコポリマー (e6)ビニルピロリドン-メトイミダゾリニウムクロリドコポリマー (e7)四級化ポリビニルアルコール (e8)INCI名でポリクオタニウム2、ポリクオタニウム17、ポリクオタニウム1
    8およびポリクオタニウム27と呼ばれるポリマー。
  12. 【請求項12】 被覆層は、さらに、崩壊剤を、当該被覆層を基準に0.1〜1
    0重量%、好適には0.2〜7.5重量%、より好適には0.25〜5重量%の用量で含有す
    る請求項1〜11のいずれかに記載のタブレット。
  13. 【請求項13】 崩壊剤は、好適にはセルロース系崩壊剤、より好適には顆
    粒形態、共顆粒化形態または圧縮形態のセルロース系崩壊剤であって、その用量
    は、タブレット重量を基準に0.5〜10重量%、好適には3〜7重量%、より好適に
    は4〜6重量%であり、 好適な崩壊剤は、300μmを越える平均粒径、好適には400μmを越える平均粒径
    、より好適には500μmを越える平均粒径を有する請求項1〜12のいずれかに記載
    のタブレット。
  14. 【請求項14】 当該タブレットは、アニオン性界面活性剤および/または
    非イオン性界面活性剤を含んでなり、界面活性剤の総量は、タブレット重量を基
    準に2.5重量%を超える量、好適には5重量%を超える量、より好適には10重量%
    を超える量である請求項1〜13のいずれかに記載のタブレット。
  15. 【請求項15】 粒状洗濯洗剤および洗浄生成物組成物を圧縮することによ
    って、被覆した洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットを製造する方法であって、 圧縮ののち、機械的に脆いタブレット領域に対し、タブレット全体を覆わない
    ような被覆層を適用することを特徴とする方法。
  16. 【請求項16】 機械的に脆いタブレット領域を浸漬処理するか、または当
    該領域を、1またはそれ以上の被覆材料の溶融体、溶液、エマルジョンまたは分
    散体によって噴霧処理し、これにより、前記被覆を行なう請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 溶融体を、タブレットの縁部に対し、温度40〜100℃、好
    適には45〜170℃、より好適には50〜150℃で適用する請求項15または16記載の方
    法。
  18. 【請求項18】 1またはそれ以上の被覆材料の溶液、エマルジョンまたは
    分散体を、これら溶液、エマルジョンまたは分散体を基準に、1〜95重量%、好
    適には5〜90重量%、より好適には10〜80重量%の濃度で、タブレットの縁部に
    適用する請求項15または16記載の方法。
  19. 【請求項19】 溶液、エマルジョンまたは分散体は、これら溶液、エマル
    ジョンまたは分散体のベースとして、水、メタノール、エタノール、1-プロパノ
    ール、2-プロパノール、ジエチルエーテル、n-ヘプタンおよびそれらの混合物か
    らなる群から選ばれる1またはそれ以上の物質を含んでなり、 溶液、エマルジョンまたは分散体は、空気、窒素、酸化二窒素、プロパン、ブ
    タン、ジメチルエーテルおよびそれらの混合物からなる群から選択される不活性
    噴射剤によって、タブレットに対し噴霧する請求項18記載の方法。
  20. 【請求項20】 タブレットの全表面領域を覆わない被覆層についての、 洗濯洗剤および洗浄生成物タブレットの物性、特に摩耗安定性および縁部安定
    性を改善するための使用。
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