JP2001515953A - 改善された溶解性を示す洗浄剤および洗剤成形体 - Google Patents

改善された溶解性を示す洗浄剤および洗剤成形体

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JP2001515953A JP2000510832A JP2000510832A JP2001515953A JP 2001515953 A JP2001515953 A JP 2001515953A JP 2000510832 A JP2000510832 A JP 2000510832A JP 2000510832 A JP2000510832 A JP 2000510832A JP 2001515953 A JP2001515953 A JP 2001515953A
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アンドレアス・リーツマン
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Henkel AG and Co KGaA
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Abstract

(57)【要約】 界面活性剤、ビルダー、セルロース系崩壊剤および所望により他の洗剤および洗浄剤成分を含む、圧縮粒状洗剤の洗剤および洗浄剤錠剤からなる成形形態の洗剤および洗浄剤に関する。崩壊剤は、洗剤錠剤の画定領域において、疎水化物質から空間的に分離した状態で存在する。崩壊剤と、湿分の侵入を防止しうるような物質とを分離することによって、本発明の成形体は、優れた溶解特性を確実に示すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、一般に、洗剤特性を示すコンパクトな成形体(錠剤)に関する。さ
らに詳しくは、本発明は、家庭において特に電気洗濯機などに使用されるタブレ
ット型の洗濯用洗剤、食器洗浄用洗剤、シミ抜き剤、硬水軟化剤などの洗剤錠剤
に関する。
【0002】 (従来の技術) 洗剤錠剤は、先行文献において広く開示されており、その計量が容易であるた
め、消費者の間にますます普及されている。タブレット型の洗剤(洗剤錠剤)は
、粉末形の洗剤に比し種々の利点を有し、計量や取り扱いが容易であり、また、
コンパクトな構造であるため、貯蔵や輸送についても有利である。このため、洗
剤成形体は、特許文献において詳細に記載されている。洗剤錠剤の使用に際し、
しばしば起こりうる1つの問題は、洗剤錠剤の使用条件下で、その崩壊速度や溶 解速度が不十分なことである。安定性(即ち、寸法安定性)および耐破壊性が充
分であるような洗剤錠剤は、比較的高い圧力を適用して、はじめて製造しうるも
のであるため、洗剤錠剤中の成分は、大きい圧縮力を受け、これにより、洗剤錠
剤の洗濯液への崩壊が遅延し、その結果、洗濯過程において、活性物質の放出も
過度に遅延する。
【0003】 高圧縮錠剤の長すぎる崩壊時間の問題は、特に、医薬業界で知られている。こ
の業界では、崩壊時間の短縮のため、ある種の崩壊助剤(いわゆる錠剤用崩壊剤
)を以前から採用している。Roempp (第9版, 6巻, 4440頁)およびVoigt "Lehrbu
ch der pharmazeutischen Technologie" (第6版, 1987年, 182〜184頁)によれば
、錠剤用崩壊剤または崩壊促進剤は、錠剤を水や胃液中に急速に崩壊させて医薬
活性成分を吸収可能な形態で放出させるための助剤である。
【0004】 "Hagers Handbuch der pharmazeutischen Praxis" (第5版, 1991, 942頁)は、
崩壊促進剤または崩壊剤をその作用メカニズムに従って分類し、最も重要な作用
メカニズムとして、水との接触によるメカニズム、すなわち膨潤メカニズム、変
形メカニズム、燈心メカニズム、反発作用メカニズム、ガス泡沫形成メカニズム
(発泡型錠剤メカニズム)などが挙げられている。膨潤メカニズムの場合、粒子
は、水に接触して、その容量が増大する。これにより、局部的に形成した応力が
錠剤全体に広がって、圧縮構造が崩壊する。膨潤粒子は、打錠過程で予め圧縮さ
れ、その後、水との接触によって当初の寸法に戻っており、この点で、変形メカ
ニズムと膨潤メカニズムとは、相違する。燈心メカニズムの場合、崩壊促進剤に
よって、錠剤の内部に水が吸引され、粒子間相互の結合力が緩められると共に、
錠剤の崩壊につながる。反発作用メカニズムは、さらに、孔内に吸引された水に
よって緩んだ粒子が、形成された電気的な力の作用下に相互に反発する点で、異
なっている。発泡型錠剤は、水との接触によってガスを放出するような活性物質
または活性物質系を含み、放出されたこのガスによって成形体を破裂させており
、そのメカニズムは、全く異なるものを基礎とする。加えて、水中の圧縮粒子を
良好に湿潤させて粒子の崩壊を促進させるような、親水性化剤の使用も、知られ
ている。
【0005】 前記したメカニズムのうち、後者の2つのメカニズムによって作用する物質は
、他の崩壊メカニズムによるものとは、容易に区別できるが、膨潤/変形メカニ
ズムを基礎とする作用と、燈心/反発作用メカニズムを基礎とする作用とは、か
必ずしも相互に明確に区別できず、このため、親水性化剤と、ガス放出系と、膨
潤崩壊剤とに分類するのが、実際的な理由から、より好適である。
【0006】 先行技術に開示の洗剤錠剤によれば、一般に、崩壊剤を用いることが明確に開
示されており、種々の部類に属する崩壊剤として、デンプンおよびその誘導体、
セルロースおよびその誘導体、ポリビニルピロリドンおよび他のポリマーなどが
例示されているが、一般に、このような物質を混和する重要性は、詳細には検討
されていない。
【0007】 すなわちEP-A-0 522 766(Unilever)は、界面活性剤、ビルダーおよび崩壊剤(
例えばセルロース系崩壊剤)を含む圧縮粒状洗剤組成物の錠剤を開示する。この
粒子は、バインダーとして作用すると共に錠剤の水中への溶解に際し崩壊剤とし
て作用するような、崩壊剤によって、その少なくとも一部が被覆されている。上
記文献の開示によれば、十分な安定性と、良好な溶解性とを組み合わせたような
錠剤を製造することは、一般に困難である。一般に、打錠される混合物の粒径は
、200μmを越え、粒径の上限値と下限値との差は、700μm以下であると、言われ
ている。
【0008】 洗剤錠剤の製造に関する他の文献として、EP-A-0 716 144(Unilever)が挙げ
られるが、この文献は、水溶性材料の外部シェルを有する錠剤を開示する。また
他の文献である、EP-A-0 711 827(Unilever)の開示によれば、錠剤成分の1つ
として、限られた溶解性しか示さないクエン酸塩を用いている。
【0009】 所望により崩壊作用を形成するようなバインダー(特にポリエチレングリコー
ル)を用いることは、EP-A-0 711 828(Unilever)に開示されている。この文献の
開示によれば、洗剤錠剤は、28℃〜バインダーの融点の温度で粒状洗剤組成物を
打錠することによって製造され、この打錠プロセスは、常に融点温度未満の温度
で実施される。この文献の実施例から明らかなように、この文献の教示に従い製
造される錠剤は、打錠を高温で実施した場合、高い耐破壊性を示す。
【0010】 EP-A-0 481 793(Unilever)には、他の成分から分離した独立成分を有するよう
な洗剤錠剤が開示されている。この文献に開示の洗剤錠剤は、過炭酸ナトリウム
を含み、この物質は、安定性に悪影響を受けうる他の全ての成分から分離されて
いる。
【0011】 DE 195 30 999(Henkel)によれば、電気洗濯機において、繊維製品に芳香を 付与するための香料錠剤が開示されており、その香料は、デンプン、ケイ酸、ケ
イ酸塩、リン酸塩、ゼオライト、ポリカルボキシレートポリマー、ポリアスパラ
ギン酸ポリマーのような担体材料に被覆されている。香料錠剤は、この文献開示
の香料を、8〜40重量%の用量で含み、所定の方法で使用されて、繊維製品香気 /芳香を付与している。
【0012】 以上の先行文献は、いずれも、崩壊剤を選択的に変性または混和することによ
って、洗剤錠剤の溶解性を改善することについて、何ら開示していない。
【0013】 したがって、本発明が解決しようとする課題は、セルロース系崩壊剤の選択的
混和によって更に改善された崩壊特性および溶解特性を示すような洗剤錠剤を提
供することである。
【0014】 (発明の開示) すなわち、本発明は、界面活性剤、ビルダー、セルロース系崩壊剤(崩壊助剤
)および所望により他の洗剤成分を含む、圧縮粒状洗剤の洗剤錠剤であって、上
記崩壊剤は、洗剤錠剤の画定領域において、疎水化物質から空間的に分離した状
態で存在することを特徴とする洗剤錠剤を提供する。
【0015】 本発明の洗剤錠剤によれば、セルロース系崩壊剤不十分な崩壊作用に起因する
不十分な錠剤崩壊特性の問題は、錠剤の崩壊性を減少しうるような疎水化成分を
、崩壊剤から分離することによって解決することができる。
【0016】 本発明の錠剤は、少なくとも1つの空間的に画定された領域(画定領域)にお
いて、セルロース系崩壊剤および所望により他の洗剤成分(洗浄作用に悪影響を
与えない成分)を含む。このような非疎水化物質は、例えば、ビルダー、非イオ
ン性界面活性剤、漂白剤および漂白活性化剤および所望により他の洗剤成分から
なる群から選ばれる。
【0017】 崩壊剤の空間的画定は、種々の方法で達成することができる。すなわち、画定
領域は、別々の層、被膜または独立したインサートの形態であってよい。他方、
疎水化物質は、錠剤において、他の層、他の被膜またはコアまたは主要マトリク
ス中に存在することができる。別の可能性は、被膜によって保護され錠剤全体に
分布された、比較的大きい顆粒または押出物を製造することである。
【0018】 本発明の好適な一具体例によれば、崩壊剤を含む画定領域において、崩壊剤は
、単独で存在するのではなく、他の非疎水化物質との混合物として存在する。好
適な洗剤錠剤は、崩壊剤および他の非疎水化洗剤成分を、画定領域において含む
【0019】 本発明の別の好適な一具体例によれば、画定領域において、崩壊剤、および錠
剤中に存在するビルダーおよびイオン性界面活性剤全量の少なくとも一部を含む
。特に好適な洗剤錠剤は、画定領域において、崩壊剤に加えて、漂白剤および/
または漂白活性化剤を含む。
【0020】 以下の理論は、本発明を制限する意図はないが、疎水化成分を崩壊剤から分離
することによって、水分が、崩壊剤に接近することが容易になり、これにより、
錠剤の崩壊が促進されるものと、考えられる。
【0021】 好適な錠剤は、粉末形態の混合物から製造されるではなく、少なくとも一部コ
ンパウンド形態、すなわち、いくつかの顆粒形態の混合物から製造される。洗剤
成分の一次粒子は、二次粒子に凝集化され、この二次粒子は、次いで錠剤に圧縮
される。崩壊剤を含む二次粒子は、疎水化成分から分離され、このようにして、
迅速に水分による湿潤および水分吸収を行って、その完全な作用を発揮すること
ができる。
【0022】 本明細書に用いられる「疎水化物質」なる用語は、崩壊剤(または崩壊剤含有二
次粒子)の水による湿潤性を減少させるような物質を意味する。特に、代表的な
疎水化物質、例えば、制泡剤として洗剤中に使用されうようなパラフィンおよび
シリコーン、または香油は、画定領域において存在しない。他の疎水化物質とし
て、自発的に水に溶解せずにゲルを形成する傾向を示すような、非イオン性界面
活性剤が例示される。非イオン性界面活性剤は、全て、この疎水化特性を示すわ
けではなく、疎水化物質と非疎水化物質とを理論的に分けることは、困難である
。当業者ならば、困難なく、著しい疎水化特性を示すような非イオン性界面活性
剤を見いだし、この界面活性剤を画定領域から遠ざけることができる。これに関
し、非イオン性界面活性剤のHLBが参照される。HLB価10未満の非イオン性界面活
性剤は、より大きい疎水化特性を示す傾向があり、他方、12を越えるHLB価の非 イオン性界面活性剤は、非-疎水化特性を示すものと見なすことができる。非イ オン性界面活性剤は、その疎水化特性を理論的に予測することが一般に困難であ
るため、好適には、崩壊剤を含む画定領域では、非イオン性界面活性剤は、存在
しない。好適な錠剤は、画定領域から空間的に分離させた非イオン性界面活性剤
を、疎水化物質として含む。
【0023】 制泡剤 好適な制泡剤は、例えば、C18 24脂肪酸を高含量で含む天然源および合成源 のセッケンである。好適な非界面活性剤型の制泡剤は、例えばオルガノポリシロ
キサンであり、また、オルガノポリシロキサンと、所望によりシラン化したシリ
カまたはビスステアリルエチレンジアミンとの混合物である。異なる制泡剤の混
合物、例えばシリコーン、パラフィンおよびロウの混合物も、有利に使用するこ
とができる。制泡剤は、好適には、粒状の水溶性または水分散性担体材料に適用
する。パラフィンとビスステアリルエチレンジアミンとの混合物が、特に好適で
ある。このような制泡剤は、本発明に従い、錠剤中に使用する場合、崩壊剤含有
画定領域には、存在しない。好適な洗剤錠剤は、画定領域から空間的に分離した
制泡剤を、疎水化物質として含む。
【0024】 染料および芳香剤(香油) 本発明によれば、染料および芳香剤を洗剤錠剤に添加して、製品によって形成
される審美的効果を改善して、消費者に対し、必要な洗濯特性だけでなく、視覚
的および感覚的に「定型的で失敗を招かない」製品を付与することができる。好
適な香油または芳香剤には、各香料化合物、例えばエステル、エーテル、アルデ
ヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素系の合成物が包含される。エステル系
の香料化合物の代表的は、酢酸ベンジル、イソ酪酸フェノキシエチル、酢酸p-t-
ブチルシクロヘキシル、酢酸リナリル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、酢酸
フェニルエチル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、エチルメチルフェニルグリ
シネート、プロピオン酸アリルシクロヘキシル、プロピオン酸スチラリルおよび
サリチル酸ベンジルである。エーテル系の香料化合物として、例えば、8〜18の 炭素原子を有する直鎖アルカナール、シトラール、シトロネラール、シトロネリ
ルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール
、リリアールおよびブルゲオナールが例示される。好適なケトン系化合物は、イ
オノン、α-イソメチルイオノンおよびメチルセドリルケトンである。好適なア ルコール系化合物として、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、ゲラニ
オール、リナロオール、フェニルエチルアルコールおよびテルピネオールが例示
される。炭化水素系化合物として、特に、テルペン、例えばリモネンおよびピネ
ン例示される。しかしながら、好適には、一緒になって魅力的芳香を発するよう
な、異なる香料の混合物を使用する。このような香油は、植物源から得られるよ
うな天然香料混合物を含むことができ、その天然源として、パイン、シトラス、
ジャスミン、パチョリ、ローズまたはイランイラン油が例示される。好適なもの
は、クレアリー油、カモミル油、クローブ油、メリッサ油、ミント油、ケイ葉油
、ライム-ブロッサム油、ジュニパーベリー油、ベチバー油、乳香油、ガルバナ ム油、ラボダニューム油、オレンジブロサッム油、ネロリ油、オレンジピール油
およびサンダールウッド油が例示される。
【0025】 本発明の洗剤錠剤は、通常0.01重量%未満の染料を含み、香料/芳香剤は、組
成物全量の2重量%もの量で、構成することができる。
【0026】 洗剤中に使用される染料は、一般に水に容易に溶解して、処理される繊維製品
によって吸収されないため、画定領域では、崩壊剤と一緒に使用しないものとで
きる。本発明によれば、高い疎水化特性を示すような香料は、崩壊剤から空間的
に分離した状態で存在させるべきである。
【0027】 本明細書に用いられる「空間的に分離する」なる用語は、崩壊剤を含む、別々の
層、被膜または独立したインサートは、前記したような疎水化物質を全く含まな
いことを意味する。前記したように、これは、例えば、崩壊剤の他に、非疎水化
物質のみを含む別々の二次粒子を形成し、他の成分および/またはコンパウンド
に混合した後、これを打錠することによって、達成することができる。1つの層
のみが崩壊剤を含む、2層または多層錠剤を製造することができる。この場合、
疎水化物質は、他の層または他の層の1つにおいて使用することができる。
【0028】 崩壊剤 本明細書に用いられる「崩壊剤」なる用語は、本発明に従い、疎水化物質から離
れた画定領域において存在することによって崩壊作用が著しく改善されたセルロ
ース系崩壊剤を意味する。純粋なセルロースは、実験式:(C6H10O5nで示され
、正式には、セロビオースのβ-1,4-ポリアセタールと呼ばれ、また2つのグル コース分子から構成される。好適なセルロースは、約500〜5,000のグルコース単
位から構成され、よって、その平均分子量は、50,000〜500,000である。セルロ ースは、他の成分との顆粒化によって凝集化して、より大きい粒径の二次粒子を
形成することができる。顆粒化前のセルロースの一次粒径は、100μm未満、好適
には70μm未満、最も好適には50μm未満である。本発明によれば、セルロースか
ら重合類似体反応によって得られるセルロース誘導体も、セルロース系崩壊剤と
して使用することができる。このような化学変性セルロースとして、ヒドロキシ
の水素原子を置換したエステル化またはエーテル化反応生成物が例示される。し
かしながら、ヒドロキシ基を、酸素原子が結合していない官能基で置換したセル
ロースを、セルロース誘導体として使用することもできる。この群のセルロース
誘導体として、アルカリ金属セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC) 、セルロースエステルおよびエーテル、およびアミノセルロースが例示される。
【0029】 前記したセルロース誘導体は、好適には、単独でセルロース系崩壊剤として使
用せずに、セルロースとの混合物形態で使用される。この混合物中のセルロース
誘導体含量は、セルロース系崩壊剤を基準に、好適には50重量%未満、より好適
には20重量%未満である。特に好適な具体例によれば、セルロース誘導体を含ま
ない純粋なセルロースをセルロース系崩壊剤として使用する。
【0030】 微結晶質セルロースは、別のセルロース系崩壊剤またはセルロース系崩壊剤の
一部として使用することができる。この微結晶質セルロースは、無定形領域のみ
を攻撃しかつ無定形を完全に溶解しうる一方、結晶領域(約70%)を変化させな
いような条件下にセルロースを部分的に加水分解する(セルロース全重量の約30
%)ことによって、得られる。加水分解によって形成した微結晶質セルロースの
その後のデグリゲーション(de-aggregation)によって、一次粒径約5μmで、例
えば平均粒径200μmの粒子に圧縮可能な微結晶質セルロースが得られる。
【0031】 本明細書に用いられる「セルロース系崩壊剤」なる用語は、また、セルロースま
たはその誘導体と他の崩壊剤との混合物を含む崩壊剤を意味する(ただし、セル
ロースまたはその誘導体は、崩壊剤を基準に50重量%を越えない)。このような
崩壊剤を用い、本発明に従い、疎水化物質を分離することによって、崩壊剤作用
の明確な改善が得られる。セルロースまたはその誘導体との混合物において使用
しうる、好適な膨潤性で水不溶性の崩壊剤は、特に、数十ないし数百(千) g m
ol-1の分子量のポリマー物質である。ポリビニルピロリドンおよびポリビニルア
ルコールのような合成ポリマーに他に、天然および化学変性バイオポリマー、例
えばアルギネート、デンプンおよびその誘導体からなる群から選ばれるものが、
特に好適である。
【0032】 本発明の洗剤錠剤は、好適には他の代表的洗剤成分を含むことができ、その成
分として、界面活性剤、ビルダー、漂白剤、漂白活性化剤、酵素、蛍光増白剤お
よび他の助剤および添加剤が挙げられる。このような物質は、以下に詳しく説明
する。
【0033】 アニオン性、カチオン性および/または両性界面活性剤を、本発明の洗剤錠剤
に使用することができる。それらの特性の観点から、アニオン性界面活性剤と非
イオン性界面活性剤との混合物の使用が好適であり、この混合物において、アニ
オン性界面活性剤の割合含量は、非イオン性界面活性剤よりも高くすべきである
。洗剤錠剤中の総界面活性剤含量は、洗剤錠剤の重量を基準に約5〜60重量%で あり、15重量%を超える界面活性剤含量が好適である。
【0034】 アニオン性界面活性剤 好適なアニオン性界面活性剤は、例えばスルホン酸塩型および硫酸エステル型
の界面活性剤である。スルホン酸塩型の好適な界面活性剤は、好適にはC9〜 C1 3 アルキルベンゼンスルホン酸塩、オレフィンスルホン酸塩(即ち、アルケンス ルホン酸塩とヒドロキシアルカンスルホン酸塩との混合物)、および二スルホン
酸塩(例えば、二重結合を内部と末端に有するC12〜C18モノオレフィンを用い、
これを三酸化硫黄ガスでスルホン化し、次いで得られたスルホン化生成物をアル
カリまたは酸加水分解して得られる)である。他の好適なスルホン酸塩型界面活
性剤は、C12〜C18アルカンから得られるアルカンスルホン酸塩であって、こ
れは、例えばアルカンをスルホ塩素化またはスルホ酸化し、次いで加水分解また
は中和して得ることができる。α-スルホ脂肪酸のエステル(エステルスルホネ ート)、例えば水添ヤシ油、パーム核油または獣脂脂肪酸のα-スルホン化メチ ルエステルも、好適である。
【0035】 他の好適なアニオン性界面活性剤は、スルホン化脂肪酸のグリセロールエステ
ルである。本明細書に用いられる「脂肪酸グリセロールエステル」なる用語は、モ
ノグリセロールを1〜3 molの脂肪酸とエステル化反応させるか、またはトリグリ
セロールを0.3〜2 molのグリセロールとエステル交換反応させることによって得
られるような、モノエステル、ジエステルおよびトリエステル並びにそれらの混
合物を意味する。好適なスルホン化脂肪酸グリセロールエステルは、カプロン酸
、カプリル酸、カプリン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸またはベヘン酸のような、C6〜C22飽和脂肪酸のスルホン化生成物である 。
【0036】 好適なアルキル(アルケニル)硫酸塩は、C12〜C18脂肪アルコール(例えば、
ヤシ油脂肪アルコール、獣脂脂肪アルコール、ラウリル、ミリスチル、セチルま
たはステアリルアルコール)またはC10〜C20オキソアルコールおよび同じ鎖長の
二級アルコールについての硫酸セミエステルのアルカリ金属塩、特にナトリウム
塩である。他の好適なアルキル(アルケニル)硫酸塩は、前記した鎖長を有しか
つ石油化学製品系の合成直鎖アルキル鎖を含み油脂化学原料系の対応する化合物
と同様な崩壊挙動を示すようなものである。C12〜C16アルキル硫酸塩、C12〜C15 アルキル硫酸塩およびC14〜C15アルキル硫酸塩が、洗濯処理の観点から好適であ
る。他の好適なアニオン性界面活性剤は、2,3-アルキル硫酸塩で、これは、例え
ばUS 3,234,258またはUS 5,075,041記載の方法によって製造でき、登録商標DAN (Shell Oil Companyの製品)として市販されている。
【0037】 酸化エチレン(EO)1〜6 molでエトキシル化した、直鎖または分岐鎖C7〜C21 アルコールの硫酸モノエステル、例えば、2-メチル分岐鎖C9〜C11アルコールの 硫酸モノエステル(EO平均付加モル数3.5)またはC12〜C18脂肪アルコールの硫 酸モノエステル(EO平均付加モル数1〜4)も、好適である。このような界面活性
剤は、高い発泡能力を有するため、比較的少量、例えば1〜5重量%の量でしか洗
剤中に使用しない。
【0038】 他の好適なアニオン性界面活性剤は、アルキルスルホコハク酸の塩であり、こ
の化合物は、スルホスクシネートまたはスルホコハク酸エステルとして知られて
おり、スルホコハク酸と、アルコール(好適には脂肪アルコール、特にエトキシ
ル化脂肪アルコール)とのモノエステルおよび/またはジエステルとして示され
る。好適なスルホスクシネートは、C8〜C18脂肪アルコール残基またはそれらの 混合物を含む。特に好適なスルホスクシネートは、エトキシル化脂肪アルコール
から得られる脂肪アルコール残基を含み、このアルコール残基は、単独で考える
と、非イオン性界面活性剤とも言える(以下の説明を参照されたし)。これらス
ルホスクシネートのうち、その脂肪アルコール残基が狭い範囲のエトキシル化脂
肪アルコールから得られるものが、特に好適である。好適には8〜18の炭素原子 をアルキル(アルケニル)鎖中に含むアルキル(アルケニル)コハク酸およびそ
の塩も、使用することができる。
【0039】 他の好適なアニオン性界面活性剤は、特にセッケンである。好適なセッケンは
、飽和脂肪酸のセッケン、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、水添エルカ酸およびベヘン酸の塩、および特に天然脂肪酸、例えば
ヤシ油、パーム核油または獣脂脂肪酸から得られるセッケン混合物である。
【0040】 アニオン性界面活性剤は、セッケンを含め、ナトリウム、カリウムまたはアン
モニウム塩の形態で存在でき、また有機塩基、例えばモノ、ジまたはトリエタノ
ールアミンの可溶性塩の形態で存在することができる。アニオン性界面活性剤は
、好適にはナトリウムまたはカリウム塩の形態、特にナトリウム塩の形態で存在
することができる。
【0041】 好適な非イオン性界面活性剤は、アルコキシル化、有利にはエトキシル化、特
に炭素数8〜18の一級アルコール(アルコール1 mol当たり、平均1〜12 molの酸 化エチレン(EO)を含有)であって、そのアルコール残基は、直鎖またはメチル
分岐鎖(2位)であってよく、また直鎖およびメチル分岐鎖基をオキソアルコー ル残基中に代表的に存在する混合物の形態で含むことができる。しかしながら、
ヤシ油、パーム油、獣脂またはオレイルアルコールのような、炭素数12〜18の天
然源アルコールの直鎖残基を含み、アルコール1 mol当たり平均2〜8 molのEOを 含むアルコールエトキシレートが、特に好適である。好適なエトキシル化アルコ
ールには、例えばC12〜C14アルコール(3EOまたは4EO含有)、C9〜C11アルコー ル(7EO含有)、C13〜C15アルコール(3EO、5EO、7EOまたは8EO含有)、C12〜C1 8 アルコール(3EO、5EOまたは7EO含有)およびそれらの混合物、例えばC12〜C14 アルコール(3EO含有)とC12〜C18アルコール(5EO含有)との混合物が包含され
る。上記したエトキシル化の程度は、統計学的平均値で示すことができ、特定の
生成物について、整数または端数であってよい。好適なアルコールエトキシレー
トは、狭い同族体分布(狭範囲エトキシレート、NRE)を有する。以上の非イオ ン性界面活性剤に加えて、12 molを超えるEOを含む脂肪アルコールも使用するこ
とができ、その例として、14EO、25EO、30EOまたは40EOを含む獣脂アルコールが
挙げられる。
【0042】 加えて、式:RO(G)X〔式中、Rは、一級、直鎖またはメチル分岐鎖、特に2- メチル分岐鎖の脂肪族基(炭素数8〜22、好適には12〜18)、Gは、炭素数5〜6の
グリコース単位、好適にはグルコース〕で示されるアルキルグリコシドを、さら
なる非イオン性界面活性剤として使用することができる。オリゴマー化度x は、
モノオリゴグリコシドおよびオリゴグリコシドの分布を意味し、1〜10、好適に は1.2〜4である。
【0043】 非イオン性界面活性剤単独または他の非イオン性界面活性剤と組み合わせて使
用しうる好適な非イオン性界面活性剤の別の部類は、アルコキシル化、好適には
エトキシル化またはエトキシル化およびプロポキシ化した、脂肪酸アルキルエス
テル(好適には1〜4の炭素原子をアルキル鎖において含むもの)、特に脂肪酸メ
チルエステルであり、これは、例えばJP 58/217598記載のもの、またはWO -A-90
/13533記載の方法で好適に製造したものである。
【0044】 アミンオキシド型の非イオン性界面活性剤、例えばN-ヤシ油アルキル-N,N-ジ メチルアミンオキシドおよびN-獣脂アルキル-N,N-ジヒドロキシエチルアミンオ キシド、および脂肪酸アルカノールアミド型界面活性剤も、好適である。このよ
うな非イオン性界面活性剤の用量は、好適にはエトキシル化脂肪アルコールの用
量よりも多くはなく、好適には半分未満である。
【0045】 他の好適な界面活性剤は、式(I):
【化1】 で示されるポリヒドロキシ脂肪酸アミドである。式中、RCOは、炭素数6〜22の脂
肪族アシル基、R1は、水素、炭素数1〜4のアルキルまたはヒドロキシアルキル基
、[Z]は炭素数3〜10/ヒドロキシル基数3〜10の直鎖または分岐鎖状ポリヒド ロキシアルキル基である。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、既知の物質であって
、これは、通常、還元糖をアンモニア、アルキルアミンまたはアルカノールアミ
ンと、還元アミノ化反応させ、次いで脂肪酸、脂肪酸アルキルエステルまたは脂
肪酸塩化物とアシル化反応させて、得ることができる。
【0046】 ポリヒドロキシ脂肪酸アミドの群は、式(II):
【化2】 〔式中、Rは、炭素数7〜12の直鎖または分岐鎖状のアルキルまたはアルケニル基
、 R1は、炭素数2〜8の直鎖、分岐鎖状もしくは環式のアルキル基またはアリール
基、 R2は、炭素数1〜8の直鎖、分岐鎖状もしくは環式のアルキル基またはアリール
基またはヒドロキシアルキル基、好適にはC1-4アルキル基またはフェニル基、 [Z]は、アルキル鎖に少なくとも2個のヒドロキシル基が置換した直鎖ポリヒ
ドロキシアルキル基、またはそのアルコキシル化(好適にはエトキシル化または
プロポキシル化)誘導体である。〕 で示される化合物をも包含する。
【0047】 [Z]は、好適には還元糖の還元アミノ化によって得られ、還元糖の例として 、グルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、ガラクトース、マンノ
ースまたはキシロースなどが挙げられる。N-アルコキシまたはN-アリールオキシ
置換化合物は、必要なポリヒドロキシ脂肪酸アミドに、脂肪酸メチルエステルと
の反応(アルコキシド触媒の存在下に、例えば国際特許出願 WO-A-95/07331記載
の方法による反応)によって変換することができる。
【0048】 前記したように、非イオン性界面活性剤は、好適には崩壊剤含有画定領域にお
いて使用しない。非-疎水化非イオン性界面活性剤は、崩壊剤と一緒に使用する こともできるが、画定領域において単独で使用することが、好適である。
【0049】 ビルダー 本発明の洗剤錠剤中に存在しうるビルダーは、特にケイ酸塩、アルミニウムケ
イ酸塩(特にゼオライト)、炭酸塩、有機ジおよびポリカルボン酸の塩、および
これらビルダーの混合物である。
【0050】 好適な結晶性層状ケイ酸ナトリウムは、式:Na2MSixO2x+1・yH2Oで示され、式
中、Mは、ナトリウムまたは水素で、xは、1.9〜4の数で、yは、0〜20の数であり
、xについての好適な数値は、2、3または4である。このような結晶性層状ケイ酸
塩は、例えばヨーロッパ特許出願 EP-A-0 164 514に記載されている。上記式の 好適な結晶性層状ケイ酸塩は、Mがナトリウムで、xが2または3の数値であるケイ
酸塩である。式:Na2Si2O5・yH2Oで示されるβ-およびδ-ケイ酸ナトリウムの両
者が特に好ましく、β-ケイ酸ナトリウムは、例えば国際特許出願 WO-A-91/0817
1記載の方法で得ることができる。
【0051】 他の有用なビルダーは、係数(Na2O:SiO2の比率)1:2〜1:3.3、好適には1:
2〜1:2.8、より好適には1:2〜1:2.6を有する無定形ケイ酸ナトリウムであり 、これは、遅延して溶解し、多数回の洗浄サイクル特性を示す。従来からの無定
形ケイ酸ナトリウムに関し、遅延溶解は、表面処理、配合(compounding)処理 、圧縮または過乾燥のような、種々の方法で得ることができる。本明細書に用い
られる「無定形」なる用語は、X線無定形を意味する。すなわち、ケイ酸塩は、X
線回折実験において、結晶性物質に典型的である鋭敏なX線反射を全く示さず、
最良の状態でも、数度の回折角度の幅を有する散乱X線の最大値を1またはそれ 以上しか示さない。しかしながら、電子回折実験において、ケイ酸塩粒子が屈曲
した回折最大値または鋭敏な回折最大値を形成する場合でも、特に良好なビルダ
ー特性を達成することができる。これは、生成物が10〜数百 nmで、最大で50 nm
までの寸法の微結晶域を有することを意味するものと、解釈され、その寸法は、
特に最大で20 nmのものが好適である。通常の水ガラスよりも遅延した溶解特性 を示す、以上のようないわゆるX線無定形ケイ酸塩は、DE-A-44 00 024(Henkel
)に記載されている。圧縮無定形ケイ酸塩、配合無定形ケイ酸塩および過乾燥X
線無定形ケイ酸塩が特に好適である。
【0052】 本発明に従って使用する結合水含有微結晶合成ゼオライトは、好適にはゼオラ
イトAおよび/またはゼオライトPである。ゼオライトPとしては、例えばZeolite MAP(商標)(Crosfield)を使用する。しかしながら、ゼオライトX、並びにゼ
オライトA、Xおよび/またはPの混合物も好適である。ゼオライトは、噴霧乾燥 粉末の形態で、または製造後また湿潤している未乾燥安定化懸濁液の形態で使用
しうる。ゼオライトを懸濁液の形態で使用する場合は、その懸濁液は、安定剤と
して少量の非イオン性界面活性剤、例えばゼオライトに対して1〜3重量%のエト
キシル化C12-18脂肪アルコール(酸化エチレン基数2〜5)、エトキシル化C12 1 4 脂肪アルコール(酸化エチレン基数4〜5)、またはエトキシル化イソトリデカ ノールを含有しうる。好適なゼオライトの平均粒径は10μm未満であり(容量分 布、コールターカウンター法により測定)、結合水を好適には18〜22重量%、よ
り好適には20〜22重量%含有する。
【0053】 既知のリン酸塩は、生態学的に問題がなければ、もちろんビルダーとして使用
することができる。好適なリン酸塩ビルダーは、オルトリン酸、ピロリン酸およ
び特にトリポリリン酸のナトリウム塩である。
【0054】 有用な有機ビルダーは、生態学的に使用上安全であるという条件で、例えば、
有用なポリカルボン酸(例えばナトリウム塩の形態)であり、カルボン酸の例と
して、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、酒石酸、糖類の酸、アミ
ノカルボン酸、ニトリロトリ酢酸(NTA)およびそれらの混合物が挙げられる。 好適な塩は、ポリカルボン酸の塩であり、カルボン酸の例として、クエン酸、ア
ジピン酸、コハク酸、グルタル酸、酒石酸、糖類の酸およびそれらの混合物が挙
げられる。
【0055】 漂白剤、漂白活性化剤および漂白触媒 過酸化水素(H2O2)を水中で生成するような化合物のうち、過ホウ酸ナトリウ
ム四水和物および過ホウ酸ナトリウム一水和物が、特に重要である。他の有用な
漂白剤は、例えば過炭酸ナトリウム、ペルオキシピロリン酸塩、クエン酸塩過水
和物および過酸化水素生成型過酸塩または過酸、例えば過安息香酸塩、ペルオク
ソフタル酸塩、二過アゼライン酸、フタロイミノ過酸または二過ドデカン二酸で
ある。
【0056】 60℃またはそれ以下の温度で洗濯を実施する際に、漂白作用の改善を得るため
、漂白活性化剤を、成分(b)の成分自体または1つの成分として導入すること ができる。漂白活性化剤は、1〜10の炭素原子、好適には2〜4の炭素原子を好適 には含む脂肪族ペルオキソカルボン酸を形成する化合物、および/または所望に
より置換した過安息香酸を過加水分解(パーヒドロリシス)条件下に形成する化
合物であってよい。上記数の炭素原子を有するO-および/またはN-アシル基およ
び/または所望により置換したベンゾイル基を含んでいる物質が、好適である。
好適な漂白活性化剤として、ポリアクリル化アルキレンジアミン、特にテトラア
セチルエチレンジアミン(TAED)、アシル化トリアジン誘導体、特に1, 5-ジア セチル-2,4-ジオキソヘキサヒドロ-1, 3, 5-トリアジン(DADHT)、アシル化グ リコールウリル、特にテトラアセチルグリコールウリル(TAGU)、N-アシルイミ
ド、特にN-ノナノイルスクシンイミド(NOSI)、アシル化フェノールスルホネー
ト、特にn-ノナノイルまたはイソノナノイルオキシベンゼンスルホネート(n-ま
たはiso-NOBS)、カルボン酸無水物、特に無水フタル酸、アシル化多価アルコー
ル、特にトリアセチン、エチレングリコールジアセテート、および2,5-ジアセト
キシ-2,5-ヒドロフランなどが挙げられる。
【0057】 通常の漂白活性化剤に加え、またはこれに代えて、いわゆる漂白触媒を本発明
の洗剤錠剤に導入することができる。漂白触媒は、漂白を増強する遷移金属の塩
または遷移金属の錯体、例えばマンガン-、鉄-、コバルト-、ルテニウム-または
モリブデン-セレン錯体またはカルボニル錯体である。マンガン、鉄、コバルト 、ルテニウム、モリブデン、チタン、バナジウムおよび銅錯体(窒素含有三脚状
配位子を含む)およびコバルト-、鉄-、銅-およびルテニウム-アミン錯体も、漂
白触媒として使用することができる。
【0058】 汚れ解離剤 加えて、本発明の洗剤錠剤は、洗濯の際に繊維製品から油脂分を除去すること
を促進させるような成分(いわゆる汚れ解離剤)を含むことができる。この促進
作用は、このような油脂分溶解成分を含む、本発明の洗剤錠剤によって既に反復
して洗濯した繊維製品が、汚れた場合に、特に明らかである。好適な油脂分溶解
成分には、例えば非イオン性セルロースエーテル、例えばメチルセルロースおよ
びメチルヒドロキシプロピルセルロース(15〜30重量%のメトキシ基および1〜1
5重量%のヒドロキシプロピル基を、非イオン性セルロースエーテル量を基準に 含む)、および既知のフタル酸および/またはテレフタル酸のポリマー特に、エ
チレンテレフタレートおよび/またはポリエチレングリコールテレフタレートの
ポリマーおよびそれらのアニオン性および/または非イオン性変性誘導体が包含
される。これらのうち、フタル酸およびテレフタル酸ポリマーのスルホン化誘導
体が、特に好適である。
【0059】 酵素 好適な酵素は、タンパク分解酵素、脂肪分解酵素、デンプン加水分解酵素、セ
ルラーゼおよびそれらの混合物からなる群から選ばれるものである。例えばバシ
ラス・サチリス(Bacillus subtilis)、バシラス・リケニホルミス(Bacillus
licheniformis)およびストレプトマイセス・グリセウス(Strptomyces griseus
)のような、細菌株または真菌から得られる酵素が特に好適である。サブチリシ
ン系のタンパク分解酵素が好適に使用され、バシラス・レンツス(Bacillus len
tus)から得られるタンパク分解酵素が特に好適である。酵素混合物、例えばタ ンパク分解酵素とデンプン加水分解酵素との混合物またはタンパク分解酵素と脂
肪分解酵素との混合物またはタンパク分解酵素とセルラーゼとの混合物またはセ
ルラーゼと脂肪分解酵素との混合物またはタンパク分解酵素とデンプン分解酵素
と脂肪分解酵素との混合物またはタンパク分解酵素と脂肪分解酵素とセルラーゼ
との混合物、特に、セルラーゼ含有混合物が、特に好適である。過酸化酵素(ペ
ルオキシダーゼ)および酸化酵素(オキシダーゼ)も、場合により好適であるこ
とがわかっている。酵素は、支持体に吸収されるかおよび/またはシェル形成性
物質中にカプセル化され、これにより、時期尚早の分解から酵素を保護する。酵
素、酵素混合物または酵素顆粒の割合含量は、例えば約0.1〜5重量%、好適には
約0.1〜2重量%であってよい。
【0060】 蛍光増白剤 本発明の洗剤錠剤は、蛍光増白剤として、ジアミノスチルベン二スルホン酸の
誘導体またはそのアルカリ金属塩を含むことができる。好適な蛍光増白剤は、例
えば4,4'-ビス(2-アニリノ-4-モルホリノ-1, 3, 5-トリアジニル-6-アミノ)ス
チルベン-2,2'-二スルホン酸の塩、またはモルホリノ基に代えて、ジエタノール
アミノ基、メチルアミノ基、アニリノ基または2-メトキシエチルアミノ基を含む
同様な化合物の塩である。置換ジフェニルスチリル系の増白剤、例えば4, 4'-ビ
ス-(2-スルホスチリル)ジフェニル、4, 4'-ビス-(4-クロロ-3-スルホスチリ ル)ジフェニルまたは4-(4-クロロスチリル)-4'-(2-スルホスチリル)ジフェ
ニルも、使用することができる。以上の蛍光増白剤の混合物も使用することがで
きる。
【0061】 本発明の好適な具体例によれば、粒状洗剤組成物は、30℃未満の温度および15 N/cm2未満の圧力で圧縮する。本発明の洗剤錠剤に関し、その実際の製造は、 次のようにして実施される。まず各成分(これは、完全にまたは部分的に予備顆
粒化してもよい)を、混合し、次いで、得られたプレミックスを、既知の方法を
用い、特に打錠によって錠剤に変換する。本発明の錠剤を製造するため、プレミ
ックスを、ダイにおける2つのパンチの間で圧縮して、固体の圧縮物を形成する
。このプロセス(以下、簡略化のため、打錠という)は、4つの段階、すなわち
計量、圧縮化(弾性変形)、可塑変形および押出成形を含んでなる。
【0062】 まず、プレミックスを、ダイに導入する。その充填レベル、したがって、形成
される錠剤の重量および形状は、下部パンチの位置およびダイの形態によって決
定される。高い錠剤処理量の場合でも、好適にはコンパウンド容量の計量によっ
て均一な計量が、達成される。打錠プロセスの進行につれて、頂部パンチは、プ
レミックスに接触した状態になり、底部パンチへの下降を継続する。この圧縮段
階の間、プレミックスの粒子は、相互に緊密に圧縮され、パンチ間の充填物の気
孔容量は、継続して低下する。可塑変形段階では、粒子が粗粒子となって錠剤を
形成するが、この可塑変形段階は、頂部パンチの所定の位置(よってプレミック
スに対する所定の圧力)から開始される。プレミックスの物性に応じて、その構
成粒子は、部分的に粉砕され、プレミックスは、高圧で焼結される。打錠速度の
増加につれて(すなわち高い処理量で)、弾性変形段階がますます短くなり、そ
の結果、形成した錠剤は、多少とも大きい気孔を有しうる。打錠プロセスの最終
工程では、錠剤は、ダイから、強制的に、底部パンチによって排出され、後続の
コンベヤーによって運ばれる。この段階では、錠剤の重量のみが限定的に達成さ
れる。なぜなら、錠剤は、物理的プロセス(再延伸、結晶学的作用、冷却など)
の結果として、なお形態および寸法が変化するからである。
【0063】 打錠プロセスは、市販の打錠プレスで実施でき、このプレスは、一般に、単一
または二重パンチを備えている。後者の場合、圧力の形成のため、頂部パンチが
使用されるだけでなく、底部パンチも打錠プロセスの間に頂部パンチの方へ移動
し、頂部パンチは、下方に圧縮する。小さい製造容量のためには、好適には、錠
剤用偏心プレスを採用する。このプレスでは、パンチは、偏心ディスクに固定さ
れ、また、このデンプンは、所定の速度で回転するシャフト周囲に載置される。
このようなパンチの動きは、通常の4ストロークエンジンの操作に匹敵する。打
錠は、頂部パンチおよび底部パンチによって実施できるが、数個のパンチは、単
一の偏心ディスクに固定でき、この場合、ダイ孔の数は、対応して増加する。偏
心プレスの処理量は、そのタイプに応じて、数百から最大で3,000錠剤/時間ま で変化する。
【0064】 より大きい処理量のため、回転式打錠プレスが一般に使用される。回転式打錠
プレスでは、比較的大きい数のダイが円形で、いわゆるダイテーブル上に配置さ
れる。ダイの数は、モデルに応じて、6〜55の間で変化するが、より大きい数の ダイも市販されている。頂部および底部のパンチは、各ダイと、ダイテーブル上
で連通し、再度、打錠圧力は、頂部パンチまたは底部パンチだけでなく両方のパ
ンチによって有効に形成される。ダイテーブルおよびパンチは、共通の垂直軸周
囲を移動し、パンチは、充填、圧縮、可塑変形および押出成形位置に、湾曲ガイ
ドレールによって運ばれる。特に著しい程度に、ダイの上昇または下降運動が必
要な位置では(充填、圧縮、押出成形)、このような湾曲ガイドレールは、付加
的なプッシュ-ダウン部材、プッシュ-ダウンレールおよび押出成形路によって支
持される。ダイは、固定供給装置(いわゆる充填シュー)から充填され、この装
置は、コンパウンド用の貯蔵容器に連結される。コンパウンドに適用される圧力
は、頂部および底部パンチ用の器具によって、独立して調節することができ、圧
力は、調節可能な圧力ローラを通過するパンチのシャンクヘッドの回転によって
形成される。
【0065】 処理量の増加のため、回転プレスは、また、半分のみのサークルが錠剤製造操
作に必要であるような2つの充填シューを備えることができる。二層または多層
錠剤の製造のため、数個の充填シューは、一方が他方の背後に配置され、軽く圧
縮した第1層は、さならる充填前に、押出成形されない。所定の好適なプロセス
制御、ジャケットおよび「ウシの目」様錠剤(これは、オニオン皮膚に類似の構
造を有する)は、このようにして形成されうる。「ウシの目」様錠剤の場合、コ
アの上面またはむしろコア層は、被覆されないため、可視的のままである。回転
式打錠プレスは、また単一または複数のパンチを有することができ、これにより
、例えば、50孔の外部サークルおよび35孔の内部サークルを、打錠のために同時
に使用することができる。現代の回転式打錠プレスは、1時間当たり、100万を越
える錠剤の処理量を有する。
【0066】 好適な打錠機械は、例えば、次のような会社から得ることができる。Apparate
bau Holzwarth GbR, Asperg, Wihelm Fette GmbH, Schwarzenbec, Hofer GmbH,
Weil, KIKIAN, Cologne, KOMAGE, Kell am See, KORSCH PRESS GmbH, Berlin, M
apag Maschinenbau AG, Bern (Switzerland) and Couroy N.V. Halle (BE/LU)。
特に好適な打錠機の例は、モデルHPF 630油圧(液圧)二重圧プレス(LAEIS, D 製造)である。
【0067】 錠剤は、所定の形態および所定の寸法で製造することができる。好適な形態は
、実質的にいずれの、容易に取り扱いしうる形態であってもよく、例えばスラブ
、バー、立方体、平板および平らな側面を有するような対応する形態、特に円形
または長円形断面の円筒形態である。この最後の具体例には、錠剤形態から、高
さ/直径の比率が1を越えるようなコンパクトな円筒形態までが包含される。
【0068】 所定の洗剤用量に対応させた、別々の各構成要素として、部分的成形体(プレ
ス成形体)を形成することができる。しかしながら、単一の成形体においていく
つかのユニットを結合させた成形体を形成することができ、この場合、各分割ユ
ニットは、特に所定の弱いスポットの設定部分から、容易に切り離すことができ
る。欧州の標準的水平配置型の洗濯機において、洗濯用洗剤を使用するために、
分割型成形体を、円筒形または平板状錠剤として製造することが有利であり、好
適には、錠剤に関し、直径/高さの比率は、約0.5:2〜2:0.5である。商業的に
採用されている、油圧プレス、偏心プレスおよび回転プレスが、このような成形
体の製造に特に適している。
【0069】 本発明に従う錠剤について、別の態様の三次元形態は、その寸法が市販の家庭
用洗濯機の分配室に適合されており、これにより、錠剤を、直接、即ち計量補助
具を用いずに、錠剤が水との接触によって溶解する分配室(洗剤投入室)に導入
することができる。しかし、もちろん本発明に関して、計量補助具を用いて洗浄
錠剤を容易に使用することが可能である。
【0070】 製造され得る他の好ましい錠剤は、厚く長い部分と薄い短い部分とを交互に有
するプレート様またはスラブ様の構造を持ち、このため、個々の部分は、予め決
まっている弱い箇所で(短く薄い部分に相当する)この「棒(バー)」から折り
取られ、機械に導入することができる。また、この「棒(バー)」の原理は、他
の幾何学形態、例えば互いに1つのそれらの長手方向側面でのみ結合する鉛直三
角形に具体化することができる。
【0071】 しかし、他の可能な態様において、様々な成分は、圧縮されずに、単一の錠剤
を形成し、代わりに得られる錠剤は、幾つかの層、即ち少なくとも2層を含む。
これら様々な層は、異なる溶解速度を持つ。これは、好ましい性能特性を有する
錠剤を提供することができる。例えば、錠剤が互いに悪影響を及ぼす成分を含有
するときには、第1の成分が既に第2成分が溶解する時間までに反応し終えるこ
とができるために、1つの成分は、より迅速な溶解層において混和できる一方、
他の成分はより緩慢な溶解層において混和することができる。錠剤の様々な層は
、堆積形態で配置されることができ、この場合の内部層は、外部層が完全に溶解
する前に錠剤の端部で溶解することができる。しかし、代わりに、内部層は、内
部層の構成成分が時期尚早に溶解することを防止するように、さらに外側に位置
する層によって、完全に包囲することができる。
【0072】 本発明の別の好ましい態様において、錠剤は、少なくとも3層(即ち2つの外
部層および少なくとも1つの内部層)からなり、ペルオキシ漂白剤は、内部層の
少なくとも1つに存在するが、堆積様(スタック様)錠剤の場合には2つのカバ
ー層が、エンベロープ様錠剤の場合には最も外側の層が、ペルオキシ漂白剤を含
まない。別の可能な態様において、ペルオキシ漂白剤および漂白活性化剤または
漂白触媒および/または酵素は、一つおよび同じ錠剤中で互いに空間的に分ける
ことができる。このような多層の錠剤は、それらが洗浄液に加えられる分配室を
通過させるか、計量ユニットを通過させて使用できるだけでなく、例えば、漂白
剤などによるスポッティングなどの少しの危険性もなく錠剤を繊維製品に直接接
触する状態で洗濯機内に導入することも可能であるという利点を持つ。
【0073】 また、類似効果が、圧縮される洗浄組成物の個々の構成成分または錠剤全体を
を被覆することによって得られる。このために、被覆される錠剤は、例えば水溶
液または水性エマルジョンによって噴霧されてもよく、または被覆は溶融被覆と
して知られる方法によって得られてもよい。
【0074】 圧縮後、洗浄錠剤は、高い安定性を持つ。円筒形錠剤の耐破壊性は、直径破壊
応力から測定され得る。これは、以下の式:
【数1】 〔式中、σは、Paにおける直径の破壊応力(DFS、Pa)、Pは、錠剤を押圧し てその破壊が生じるような力(N)、Dは、錠剤の直径(m)、tはその高さで
ある。〕 に従って測定することができる。
【0075】 実施例 表1に示す同じ組成から、基本顆粒を粉体形態の後処理成分に混合して得られ
た粒状洗剤組成物を、打錠することにより、3つの洗剤錠剤の例1、2および3を 製造した。実施例1は、本発明に対応し、比較例2および3は、比較例のための錠 剤である。
【0076】
【表1】洗剤錠剤組成(重量%)
【0077】
【表2】基本顆粒の組成(重量%)
【0078】 本発明の錠剤1では、香料を、セルロースとは別々に基本顆粒に添加し、その
後、粉体形の後処理成分に混合した。
【0079】 比較例2の錠剤では、香料を、基本顆粒と粉体形後処理成分との打錠用混合物 に噴霧した。崩壊剤は、混合物への香料の噴霧後に、単独で添加した。比較例3 は、非イオン性界面活性剤の導入を、基本顆粒によって行うのではなく、アニオ
ン性界面活性剤顆粒と粉体形後処理成分との混合物に添加して行った錠剤である
。香料を混合物に最後に噴霧した。
【0080】 錠剤の硬さは、錠剤が破壊するまで変形することによって測定した。力は、錠
剤の側面に適用し、錠剤が耐えうる最大の力を測定した。 錠剤の崩壊特性についての測定のため、錠剤をガラス製ビーカー(水600 ml、
温度30℃)に入れ、錠剤が機械的な応力を加えることなく完全に崩壊するのに要
する時間を測定した。
【0081】 洗剤投入(ディスペンスィング)試験のため、3つの40 gの錠剤を洗濯機の洗
剤投入室に入れた。洗剤投入段階の後、洗剤投入室中の残留物を乾燥し、秤量し
た。 試験結果を表3に示す。
【0082】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アンドレアス・リーツマン ドイツ連邦共和国デー−44805ボーフム、 アム・ノルトバート88番 Fターム(参考) 4H003 AB03 AB19 AB27 AC08 BA17 DA01 DA03 DA17 DA19 EA15 EA16 EA28 EB22 EB32 EB42 ED02 FA26 FA32

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界面活性剤、ビルダー、セルロース系崩壊剤および所望によ
    り他の洗剤成分を含む、圧縮粒状洗剤の洗剤錠剤であって、 上記崩壊剤は、洗剤錠剤の画定領域において、疎水化物質から空間的に分離し
    た状態で存在することを特徴とする洗剤錠剤。
  2. 【請求項2】 画定領域において、崩壊剤および他の非疎水化洗剤成分を含
    む請求項1記載の錠剤。
  3. 【請求項3】 画定領域において、崩壊剤を含み、かつ錠剤中に存在するビ
    ルダーおよびイオン性界面活性剤全量の少なくとも一部を含む請求項1または2記
    載の錠剤。
  4. 【請求項4】 画定領域において、崩壊剤に加えて、漂白剤および/または
    漂白活性化剤を含む請求項1〜3のいずれかに記載の錠剤。
  5. 【請求項5】 非イオン性界面活性剤を、画定領域から空間的に分離した状
    態で、疎水化物質として含む請求項1〜4のいずれかに記載の錠剤。
  6. 【請求項6】 制泡剤を、画定領域から空間的に分離した状態で、疎水化物
    質として含む請求項1〜5のいずれかに記載の錠剤。
  7. 【請求項7】 香料を、画定領域から空間的に分離した状態で、疎水化物質
    として含む請求項1〜6のいずれかに記載の錠剤。
  8. 【請求項8】 前記画定領域は、別々の層、被膜または独立したインサート
    の形態である請求項1〜7のいずれかに記載の錠剤。
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