JP2003526003A - 未圧縮部分を有する多相洗濯用洗剤および洗浄剤造形品 - Google Patents

未圧縮部分を有する多相洗濯用洗剤および洗浄剤造形品

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JP2003526003A JP2001565840A JP2001565840A JP2003526003A JP 2003526003 A JP2003526003 A JP 2003526003A JP 2001565840 A JP2001565840 A JP 2001565840A JP 2001565840 A JP2001565840 A JP 2001565840A JP 2003526003 A JP2003526003 A JP 2003526003A
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マルクス・ゼムラウ
ロルフ・バイエルスデルファー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、複数の未圧縮部分を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、2つまたはそれ以上の未圧縮部分を有する洗濯用洗剤および洗浄剤
造形品に関する。
【0002】 (背景技術) 洗濯用洗剤または洗浄剤造形品は、先行技術において幅広く記載されており、
またそれらの利点の故に商業的におよび消費者に受け入れられている。 洗濯用洗剤または洗浄剤造形品の通常の製造は、当業者に既知のタブレット成
形法を使用して圧縮され、タブレットを生ずる粒状プレミックスの製造を含む。
しかしながらこの製造方法は、重大な欠点を有する。なぜなら感圧性成分が、そ
の製造中に損傷し得るからである。従来、このような成分、例えばカプセル封入
酵素などを、活性を損失させずにタブレットに組み込むことはできなかった。い
くつかの場合では、不安定性または完全失活さえをも受け入れなければならなか
った。
【0003】 さらに圧縮タブレットの供給形態は、成分が直接物理的に相互に近接すること
を要求し、相互に不混和性の物質の場合、それは、活性物質の望ましくない反応
、不安定性、失活または損失につながる。 上記問題を解決するために先行技術は、2つまたはそれ以上の層を、他のもの
の上部にプレスする多相タブレットの手段を提案している。しかしながらこれは
、下方層が、繰返しの圧力荷重にさらされ、溶解性を損なうことにつながるとい
う欠点を有する。さらに上記問題は、該タブレット手段によっては完全に解決さ
れていない。なぜなら3層を超えるタブレットを合理的な工業的経費で製造する
ことができないからである。
【0004】 さらなる解決アプローチが、国際出願 WO99/06522、WO99/27063 および WO99/
27067 で与えられている。これは、圧縮および未圧縮部分を含むタブレットを供
給し、感圧性物質を該未圧縮部分に組み込むことを提案している。しかしながら
2種またはそれ以上の感圧性成分の同時組込みおよび分離に関連する問題は、こ
れらの出願のいずれでも解決されていない。
【0005】 (発明の開示) (発明が解決しようとする技術的課題) それゆえ最高度の機械的安定性と良好な溶解性とを併せ持ち、3相を超える相
を有する設計形態の場合でさえ、経済的な製造を可能にし、および感圧性成分の
組込みを可能にする、改良した洗濯用洗剤または洗浄剤造形品を供給する必要性
がなお存在する。
【0006】 (発明を実施するための形態) 従って、第1の実施態様に応じて本発明は、 (a)活性物質を含む第1未圧縮部分、 (b)活性物質を含むさらなる未圧縮部分 を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品であって、酵素を含む造形品に関する。 また本発明により提供するものは、 (a)活性物質を含む第1未圧縮部分、 (b)活性物質を含むさらなる未圧縮部分 を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品であって、ビルダーを含む造形品である。
【0007】 また本発明により提供するものは、 (a)活性物質を含む第1未圧縮部分、 (b)活性物質を含むさらなる未圧縮部分 を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品であって、第2未圧縮部分(b)が、使用
条件下で第1未圧縮部分(a)より遅く溶解する造形品である。 本発明は、 (a)活性物質を含む第1未圧縮部分、 (b)活性物質を含むさらなる未圧縮部分 を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品であって、第1未圧縮部分(a)対第2未
圧縮部分(b)の質量比が、50:1〜1:1である造形品をさらに提供する。
【0008】 最後に特に、本発明は、 (a)活性物質を含む第1未圧縮部分、 (b)活性物質を含むさらなる未圧縮部分 を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品であって、第1未圧縮部分(a)が空洞を
有し、第2未圧縮部分(b)が、少なくとも部分的にその空洞内に存在する造形
品も提供する。 本発明は、個々の未圧縮部分の配列に関して限定されない。しかしながら適用
理由により、第2未圧縮部分(b)が、第1未圧縮部分(a)に完全に囲まれて
いない場合が有利である。
【0009】 本発明は、当然、2相造形品に限定されない。第1未圧縮部分(a)、第2未
圧縮部分(b)および追加のさらなる未圧縮部分を含む洗濯用洗剤または洗浄剤
造形品は、本発明の好ましい実施態様である。ここで、未圧縮部分の数に対応す
る3相、4相、5相および6相造形品を、明確に言及する。
【0010】 本発明の少なくとも2つの未圧縮部分からなる造形品を、それがさらなる圧縮
部分をさらに含むことが或る理由により望ましい場合、当然そのように設計する
こともできる。1相または多相、例えば2層を有する2つの未圧縮部分を含む本
発明の二部系タブレットと通常の圧縮タブレットとの組合せも、それゆえ可能で
ある。このように、例えば本発明の造形品を本発明以外の造形品に貼り付けるこ
とにより、本発明の利点を同様に利用することができる。 多相造形品の場合に特に好ましいものは、第1未圧縮部分(a)が、多数の空
洞を有し、さらなる未圧縮部分それぞれが、少なくとも部分的に空洞内に存在す
る実施態様である。
【0011】 未圧縮部分(a)は、あらゆる外形をとることができ、好ましいものは、特に
凹形、凸形、両凹形、両凸形、立方体、正方晶系形状、斜方晶系形状、円筒形、
球形、円筒割分状、円板形、四面体、十二面体、八面体、円錐形、ピラミッド形
、長円体、五角形-、七角形-および八角形プリズム並びに菱面体形である。まっ
たく不整な面、例えば弓または動物形、木、雲などを実現することもできる。基
本造形品が角および縁を有する場合、これらを好ましくは丸める。視覚的特化と
して、丸めた角および斜(「面取り」)縁を有する実施態様が、好ましい。
【0012】 空洞の形も自由に選ぶことができ、好ましいものは、少なくとも1つの空洞が
、凹形、凸形、立方体、正方晶系形状、斜方晶系形状、円筒形、球形、円筒割分
状、円板形、四面体、十二面体、八面体、円錐形、ピラミッド形、長円体、五角
形-、七角形-および八角形プリズム並びに菱面体形をとり得る造形品である。ま
ったく不整な空洞形、例えば弓または動物形、木、雲などを実現することもでき
る。未圧縮部分を有する場合、丸めた角および縁、または丸めた角および面取り
縁を有する空洞が、好ましい。
【0013】 全造形品に対する空洞の寸法は、造形品の所望の使用目的に左右される。空洞
の寸法は異なり得る。活性物質が少量または多量かどうかは、第2の割当量に依
存する。使用目的に関係無く、好ましいものは未圧縮部分(a)対未圧縮部分(
b)の質量比が、1:1〜100:1、好ましくは2:1〜80:1、特に好ま
しくは3:1〜50:1、特に4:1〜30:1の範囲にある洗濯用洗剤および
洗浄剤造形品である。
【0014】 同様の言及を、第1および第2の未圧縮部分が、造形品の全表面積に対して構
成する表面積比率についてもなし得る。ここで好ましいものは、第2未圧縮部分
の表面積が、造形品の全表面積の1〜25%、好ましくは2〜20%、特に好ま
しくは3〜15%、特に4〜10%を構成する洗濯用洗剤および洗浄剤造形品で
ある。 例えば造形品全体が20×20×40mmの寸法を有する、即ち40cm2
全表面積を有する場合、好ましいものは、表面積0.4〜10cm2、好ましくは
0.8〜8cm2、特に好ましくは1.2〜6cm2、特に1.6〜4cm2を有する
第2未圧縮部分(b)である。
【0015】 第2未圧縮部分(b)および「基本造形品」(a)を、好ましくは、視覚的に
区別し得るように着色する。視覚的区別に加えて、性能的利点もそれにより生じ
得る。 造形品の異なる相の性質を、活性成分を分離するために使用することができる
。ここで好ましいものは、特に、第1未圧縮部分(a)および第2未圧縮部分(
b)が、少なくとも1種の異なる活性物質を含む本発明の洗濯用洗剤または洗浄
剤造形品である。
【0016】 特に、第1未圧縮部分(a)または第2未圧縮部分(b)が漂白剤を含み、他
の部分が漂白活性剤を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品、また第1未圧縮部分
(a)または第2未圧縮部分(b)が漂白剤を含み、他の部分が酵素を含む洗濯
用洗剤または洗浄剤造形品、また第1未圧縮部分(a)または第2未圧縮部分(
b)が漂白剤を含み、他の部分が腐食防止剤を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形
品が、本発明の好ましい実施態様である。 好ましいものはまた、第1未圧縮部分(a)または第2未圧縮部分(b)が漂
白剤を含み、他の部分が、界面活性剤、好ましくは非イオン界面活性剤、特に好
ましくは10〜24個の炭素原子および1〜5個のアルキレンオキシド単位を有
するアルコキシル化アルコールを含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品である。
【0017】 第1未圧縮部分(a)および第2未圧縮部分(b)が、同じ活性物質を異なる
量で含む請求項1〜13のいずれかに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品が、
好ましい。異なる領域への分割が有利である成分の例は、崩壊助剤、染料、芳香
剤、螢光増白剤、ポリマー、銀保護剤、界面活性剤および酵素である。本明細書
中の用語「異なる量」とは、造形品領域を基準とする個々の造形品領域中の該物
質の含有量を意味し、従って該成分の絶対量について言及していない質量割合で
ある。
【0018】 本発明の目的のために特に好ましいものは、少なくとも1つの未圧縮部分、好
ましくは未圧縮部部分(b)が、被覆層により囲まれている洗濯用洗剤または洗
浄剤造形品である。 この被覆層は、さらなる未圧縮部分の溶解動態を制御するために使用すること
ができ、これは、さらなる未圧縮部分を別の未圧着部分に取り付けること、例え
ば未圧縮部分(b)を、未圧縮部分の空洞上または空洞中に置き、被覆層を適用
することにより固定するためにも機能し得る。 未圧縮部分(b)が、被覆層によって未圧縮部分(a)に取り付けられている
かまたは未圧縮部分(a)内に取り付けられている対応する洗濯用洗剤または洗
浄剤造形品も、同様に好ましい。
【0019】 本発明の造形品全体または個々の未圧縮部分が被覆されている場合、好ましい
ものは、被覆層が、脂肪酸、脂肪アルコール、ジオール、エステル、エーテル、
カルボン酸、ジカルボン酸、ポリビニルアセテート(PVA)、ポリビニルピロ
リドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVAl)、ポリエチレングリコー
ル(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)およびこれらの混合物の群
からの1種またはそれ以上の物質を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品である。
【0020】 本発明により使用し得るポリプロピレングリコール(略語PPG)は、一般式
(I):
【化1】 〔式中nは、10〜2,000の間の値をとり得る。〕 で示されるプロピレングリコールのポリマーである。好ましいPPGは、1,0
00〜10,000の間の分子量(17〜約170の間のn値に相当)を有する
【0021】 本発明にとって好ましいポリエチレングリコール(略語PEG)は、一般式(
II): H-(O-CH2-CH2)-OH (II) 〔式中nは、20〜約1,000の間の値をとり得る。〕 で示されるエチレングリコールのポリマーである。好ましい上記の分子量範囲は
、式(IV)中のn値の好ましい範囲約30〜約820(正確には34〜818)
、特に好ましくは約40〜約150(正確には45〜136)、特に約70〜約
120(正確には68〜113)に相当する。
【0022】 好ましい被覆用物質はまた、カルボン酸またはジカルボン酸、好ましくは偶数
の炭素原子を有するものである。特に好ましいカルボン酸またはジカルボン酸は
、少なくとも4個、好ましくは少なくとも6個、特に好ましくは少なくとも8個
、特に8〜13個の炭素原子を有するものである。特に好ましいジカルボン酸は
、例えばアジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウ
ンデカン酸、ドデカン酸、ブラシル酸およびこれらの混合物である。テトラデカ
ン酸、ペンタデカン酸およびタプシン酸(Thapsisaeure)も、適当な被覆用物質
である。好ましいカルボン酸は、12〜22個の炭素原子を有するものであり、
特に好ましいカルボン酸は、18〜22個の炭素原子を有するものである。
【0023】 従って被覆が、好ましくは12〜22個、より好ましくは18〜22個の炭素
原子を有し、特に好ましくは偶数の炭素原子を有するカルボン酸を含む洗濯用洗
剤または洗浄剤造形品が、本発明のさらなる好ましい実施態様である。同様に好
ましい実施態様は、被覆が、好ましくは少なくとも4個、より好ましくは少なく
とも6個、特に好ましくは少なくとも8個、特に8〜13個の炭素原子を有し、
特に好ましくは偶数の炭素原子を有するジカルボン酸を含む洗濯用洗剤または洗
浄剤造形品である。カルボン酸およびジカルボン酸の上記群からの特に好ましい
個々の化合物に関して、上記陳述を参照し得る。
【0024】 さらなる適当な被覆用物質は、膜形成物質である。次いでこの中で好ましいも
のは、ポリアルキレングリコール、特にポリエチレンおよびポリプロピレングリ
コール、(メタ)アクリル酸のポリマーおよびコポリマー、特にアクリル酸および
メタクリル酸のコポリマー、並びに糖である。 ポリエチレンおよびポリプロピレングリコールは以下に記載する。(メタ)アク
リル酸ポリマー、特にアクリル酸およびメタクリル酸のコポリマーは、洗濯用洗
剤または洗浄剤のためのコビルダーとして知られている。それらは以下に記載す
る。
【0025】 本発明の目的に対する用語「糖」は、単純な糖および多糖、即ち単糖類、およ
び2〜6個の単糖類がアセタールの形態で相互に結合しているオリゴ糖類を意味
する。本発明の目的のための「糖」は、従って単糖類、二糖類、三糖類、四糖類
、五糖類および六糖類である。
【0026】 単糖類は、直鎖ポリヒドロキシアルデヒド(アルドース)またはポリヒドロキ
シケトン(ケトース)である。それらは、ほとんど5個(ペントース)または6
個(ヘキソース)の炭素原子鎖長を有する。より多い(ヘプトース、オクトース
など)またはより少ない(テトロース)炭素原子を有する単糖類は、比較的まれ
である。いくつかの単糖類は、多くの不斉炭素原子を有する。4つの不斉炭素原
子を有するヘキソースに対し、全部で24個の立体異性体が存在する。フィッシ
ャー投影式における最高番号の不斉炭素原子上のOH基の配置が、単糖類をD-
配置系列およびL-配置系列に分類する。天然由来単糖類の場合では D配置が、
かなり一般的である。可能な場合に単糖類は、分子内ヘミアセタールを形成し、
ピラン型(ピラノース)およびフラン型(フラノース)の環構造を与える。小さ
な環は不安定であり、大きな環だけが水溶液中で安定である。環化は、さらなる
不斉炭素原子(いわゆるアノマー炭素原子)を生じ、これは再び、可能な立体異
性体の数を倍にする。これは、接頭辞「α-」および「β-」により表現される。
ヘミアセタールの形成は、様々な要因、例えば温度、溶媒、pHなどに依存する
動的プロセスである。ほとんどの場合、2つのアノマー形態の混合物が存在し、
時おりフラノースおよびピラノース形態の混合物としても存在する。
【0027】 本発明の目的のために使用し得る単糖類は、例えばテトロース類、D(-)-エリ
トロースおよび D(-)-トレオース、および D(-)-エリトルロース、ペントース類
、D(-)-リボース、D(-)-リブロース、D(-)-アラビノース、D(+)-キシロース、D(
-)-キシルロースおよび D(-)-リキソース、並びにヘキソース類、D(+)-アロース
、D(+)-アルトロース、D(+)-グルコース、D(+)-マンノース、D(-)-グロース、D(
-)-イドース、D(+)-ガラクトース、D(+)-タロース、D(+)-プシコース、D(-)-フ
ルクトース、D(+)-ソルボースおよび D(-)-タガトースである。最も重要で、最
も普及している単糖類は、D-グルコース、D-ガラクトース、D-マンノース、D-フ
ルクトース、L-アラビノース、D-キシロース、D-リボースおよび2-デオキシ-D-
リボースである。
【0028】 二糖類は、グリコシド結合により結合する2つの単純単糖類分子(D-グルコー
ス、D-フルクトースなど)から構成される。グリコシド結合が、2つの単糖類の
アセタール炭素原子(アルドースの場合1位およびケトースの場合2位)の間に
存在する場合、環形態は、その両方に対してそこで固定される。この糖は、変旋
光を示さず、ケトン反応体と反応せず、もはや還元作用を有さない(フェーリン
グ陰性、トレハロースまたはスクロース型)。対照的にグリコシド結合が、単糖
類のアセタール炭素原子と別のものとを結合している場合、これは、開環鎖形態
も呈することができ、この糖は、なお還元作用を有する(フェーリング陽性、マ
ルトース型)。 最も重要な二糖類は、スクロース(原料糖、サッカロース)、トレハロース、
ラクトース(乳糖)、ラクツロース、マルトース(麦芽糖)、セロビオース(セ
ルロースの分解生成物)、ゲンチオビオース、メリビオース、ツラノースなどで
ある。
【0029】 三糖類は、相互にグリコシド結合した3個の単糖類から構成される炭水化物で
あり、時おり不正確にトリオースとも称される。三糖類は、自然には比較的まれ
にしか発生しない。その例は、ゲンチアノース、ケストース、マロトリオース、
メレチトース、ラフィノース、およびアミノ糖を含有する三糖類の例として、ス
トレプトマイシンおよびバリダマイシン(Validamycin)である。 四糖類は、4個の単糖類単位を有するオリゴ糖類である。この群の化合物例は
、スタキオース、リキノース(ガラクトース-グルコース-フルクトース-ガラク
トース)およびセカロース(4個のフルクトース単位を有する)である。 本発明の目的のために好ましい糖は、グルコース、フルクトース、スクロース
、セロビオース、マルトース、ラクトース、ラクツロース、リボースおよびこれ
らの混合物の群からの糖類である。特に好ましいものは、その被覆がグルコース
および/またはスクロースを含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品である。
【0030】 本発明の目的のために好ましい洗濯用洗剤または洗浄剤造形品は、その被覆が
、膜形成物質、特にポリエチレンおよび/またはポリプロピレングリコール、ア
クリル酸およびマレイン酸のコポリマー、または糖の群からの膜形成物質を含む
造形品である。
【0031】 今まで記載したもの以外のポリマーも、被覆用物質として特に好ましく使用す
ることができる。これに関して好ましいものは、その被覆が、以下のものから選
ばれるポリマーまたはポリマー混合物を含む本発明の洗濯用洗剤または洗浄剤造
形品である: a)以下の群からの水溶性非イオン性ポリマー a1)ポリビニルピロリドン、 a2)ビニルピロリドン/ビニルエステルコポリマー、 a3)セルロースエーテル。
【0032】 b)以下の群からの水溶性両性ポリマー b1)アルキルアクリルアミド/アクリル酸コポリマー、 b2)アルキルアクリルアミド/メタクリル酸コポリマー、 b3)アルキルアクリルアミド/メチルメタクリル酸コポリマー、 b4)アルキルアクリルアミド/アクリル酸/アルキルアミノアルキル(メタ)
アクリル酸コポリマー、 b5)アルキルアクリルアミド/メタクリル酸/アルキルアミノアルキル(メ
タ)アクリル酸コポリマー、 b6)アルキルアクリルアミド/メチルメタクリル酸/アルキルアミノアルキ
ル(メタ)アクリル酸コポリマー、 b7)アルキルアクリルアミド/アルキルメタクリレート/アルキルアミノエ
チルメタクリレート/アルキルメタクリレートコポリマー、 b8)b8i)不飽和カルボン酸、 b8ii)カチオン誘導不飽和カルボン酸、および b8iii)任意にさらなるイオン性または非イオン性モノマー のコポリマー。
【0033】 c)以下の群からの水溶性両性イオン性ポリマー c1)アルキルアクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウムクロリド/
アクリル酸コポリマー並びにそのアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、 c2)アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウムクロリド/メタクリ
ル酸コポリマーおよびそのアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、 c3)メタクリロイルエチルベタイン/メタクリレートコポリマー。
【0034】 d)以下の群からの水溶性アニオン性ポリマー d1)ビニルアセテート/クロトン酸コポリマー、 d2)ビニルピロリドン/ビニルアクリレートコポリマー、 d3)アクリル酸/エチルアクリレート/N-t-ブチルアクリルアミドターポ
リマー、 d4)ビニルエステル、アクリル酸若しくはメタクリル酸のエステルの単独物
またはクロトン酸、アクリル酸若しくはメタクリル酸で共重合された混合物と、
ポリアルキレンオキシドおよび/またはポリアルキレングリコールとのグラフト
ポリマー、 d5)d5i)少なくとも1種の非イオン型モノマー、 d5ii)少なくとも1種のイオン型モノマー、 d5iii)ポリエチレングリコール、および d5iv)架橋剤 の共重合からのグラフト化および架橋化コポリマー
【0035】 d6)3つの以下の群: d6i)不飽和アルコールおよび短鎖飽和カルボン酸のエステルおよび/ま
たは短鎖飽和アルコールおよび不飽和カルボン酸のエステル、 d6ii)不飽和カルボン酸、 d6iii)長鎖カルボン酸および不飽和アルコールのエステルおよび/また
はd6ii)の群のカルボン酸と飽和または不飽和の直鎖または分枝C8〜18アル
コールとのエステル、 のそれぞれからの少なくとも1種のモノマーを重合することにより得られるコポ
リマー、 d7)クロトン酸、ビニルアセテートおよびアリルまたはメタリルエステルの
ターポリマー、 d8)d8i)クロトン酸またはアリルオキシ酢酸、 d8ii)ビニルアセテートまたはビニルプロピオネート、 d8iii)分枝アリルまたはメタリルエステル、 d8iv)ビニルエーテル、ビニルエステルまたは直鎖アリル若しくはメタリ
ルエステル のテトラ-およびペンタポリマー、 d9)エチレン、ビニルベンゼン、ビニルメチルエーテル、アクリルアミドの
群からの1種またはそれ以上のモノマーを含有するクロトン酸コポリマーおよび
その水溶性塩、 d10)ビニルアセテート、クロトン酸およびα-位で分枝した飽和脂肪族モ
ノカルボン酸のビニルエステルのターポリマー。
【0036】 e)以下の群からの水溶性カチオン性ポリマー e1)4級化セルロース誘導体、 e2)第4級基含有ポリシロキサン、 e3)カチオン性グアール誘導体、 e4)ポリマージメチルジアリルアンモニウム塩並びにそれとアクリル酸およ
びメタクリル酸のエステルおよびアミドとのコポリマー、 e5)ビニルピロリドンとジアルキルアミノアクリレートおよび-メタクリレ
ートの第4級誘導体とのコポリマー、 e6)ビニルピロリドン/メトイミダゾリニウムクロリドコポリマー、 e7)4級化ポリビニルアルコール、 e8)INCI 名 ポリクォータニウム2(Polyquaternium 2)、ポリクォータニ
ウム17、ポリクォータニウム18およびポリクォータニウム27で与えられる
ポリマー。
【0037】 本発明の目的のための水溶性ポリマーとは、室温で2.5質量%より多く水に
溶解するポリマーである。 本発明の好ましい洗濯用洗剤または洗浄剤造形品は、部分的に(1つまたは少
数の未圧縮部分だけ)または全体的に、ポリマーまたはポリマー混合物に被覆さ
れ、該ポリマー(即ち全体被覆または部分被覆)または少なくとも50質量%の
該ポリマー混合物(即ち少なくとも50質量%の被覆/部分被覆)は、或るポリ
マーから選ばれる。ここで部分被覆は、完全にまたはその質量の少なくとも50
%で、非イオン性、両性、両性イオン性、アニオン性および/またはカチオン性
ポリマーの群からの水溶性ポリマーからなる。これらポリマーを、より詳細に以
下で記載する。
【0038】 本発明にとって好ましい水溶性ポリマーは、非イオン性である。適当な非イオ
ン性ポリマーは、例えば以下のものである: ・ポリビニルピロリドン、例えば Luviskol(商標) (BASF) の名前で販売され
ている。ポリビニルピロリドンは、本発明の目的のために好ましい非イオン性ポ
リマーである。 ポリビニルピロリドン[ポリ(1-ビニル-2-ピロリジノン)](略語PVP)
は、以下の一般式:
【化2】 で示されるポリマーである。これは、フリーラジカル形成剤(ペルオキシド、ア
ゾ化合物)を開始剤として使用する溶液または懸濁重合法による1-ビニルピロ
リドンのフリーラジカル重合により製造される。該モノマーのイオン重合は、低
分子量生成物しか生じない。市販ポリビニルピロリドンは、約2,500〜75
0,000g/molの範囲の分子量を有し、その提示するK値により特徴づけ
られ、K値に依存して130〜175℃のガラス転移点を有する。それらは、白
色吸湿性粉末または水溶液として供給される。ポリビニルピロリドンは、水およ
び多数の有機溶媒(アルコール、ケトン、氷酢酸、塩素化炭化水素、フェノール
など)に容易に溶解する。
【0039】 ・ビニルピロリドン/ビニルエステルコポリマー、例えば Luviskol(商標) (B
ASF) の商品名で販売されている。Luviskol(商標) VA 64 および Luviskol(商標
) VA 73 (それぞれビニルピロリドン/ビニルアセテートコポリマー)は、特に
好ましい非イオン性ポリマーである。 ビニルエステルポリマーは、ビニルエステルから得ることができるポリマーで
あり、高分子の特徴的構成単位として次式:
【化3】 で示される基を有する。これらの中でまさに重要な代表例であるビニルアセテー
トポリマー(R=CH3)(ポリビニルアセテート)が、工業的に最重要である
。 ビニルエステルの重合を、フリーラジカルで様々な方法(溶液重合、懸濁重合
、乳化重合、バルク重合)により行う。
【0040】 ・セルロースエーテル、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロースおよびメチルヒドロキシプロピルセルロース、例えば Culminal(
商標) および Benecel(商標) (AQUQLON) の商品名で販売されている。 セルロースエーテルは、以下の一般式:
【化4】 〔式中、Rは、Hまたはアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはア
ルキルアリール基である。〕 により記載することができる。好ましい生成物において上記式中の少なくとも1
つのRは、-CH2CH2CH2-、OHまたは-CH2CH2-OHである。セルロー
スエーテルは、工業的に、アルカリセルロースのエーテル化(例えばエチレンオ
キシドを用いる)により製造される。セルロースの無水グルコース単位のヒドロ
キシル基が、どれくらいエーテル化剤と反応しているか、またはエーテル化剤を
、平均してどれくらいのモル数で1つの無水グルコース単位に付加させたかをそ
れぞれ示す平均置換度(DS)またはモル置換度(MS)により、セルロースエ
ーテルは特徴づけられる。ヒドロキシエチルセルロースは、約0.6のDSまた
は約1のMSから水に溶解する。市販ヒドロキシエチル-またはヒドロキシプロ
ピルセルロースは、0.85〜1.35(DS)または1.5〜3(MS)の範囲
の置換度を有する。ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセル
ロースは、幅広い重合度の黄色がかった白色の無味無臭粉末として市販されてい
る。ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースは、冷水
および熱水並びに多くの(含水)有機溶媒に溶解性であるが、ほとんどの(無水
)溶媒に不溶性である。その水溶液は、pH変化または電解質添加に対し比較的
鈍感である。
【0041】 本発明にとって適当なさらなるポリマーは、水溶性両性ポリマーである。一般
用語「両性ポリマー」は、両親媒性ポリマー、即ち遊離アミノ基および遊離-C
OOHまたは-SO3H基の両方を分子中に有し、分子内塩を形成することができ
るポリマー、第4級アンモニウム基および-COO-または-SO3 -基を分子中に
有する両性イオン性ポリマー、および-OOHまたは-SO3H基および第4級ア
ンモニウム基を有するポリマーを含む。本発明により使用し得る両性ポリマーの
一例は、Ampomer(商標) の名前で入手できるアクリル樹脂であり、これは、t-
ブチルアミノエチルメタクリレート、N-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)ア
クリルアミド並びにアクリル酸、メタクリル酸およびそのモノエステルの群から
の2つまたはそれ以上のモノマーのコポリマーである。同様に好ましい両性ポリ
マーは、不飽和カルボン酸(例えばアクリル酸およびメタクリル酸)、カチオン
誘導不飽和カルボン酸(例えばアクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム
クロリド)および任意にさらなるイオン性または非イオン性モノマーから製造さ
れる。Merquat(商標)2001 N の名前で市販されているような、アクリル酸、メチ
ルアクリレートおよびメタクリルアミドプロピルアンモニウムクロリドのターポ
リマーが、本発明にとって特に好ましい両性ポリマーである。さらなる適当な両
親媒性ポリマーは、例えば Amphomer(商標) および Amphomer(商標) LV-71 (DE
LFT NATIONAL)の名前で入手できるオクチルアクリルアミド/メチルメタクリレ
ート/t-ブチルアミノエチルメタクリレート/2-ヒドロキシプロピルメタクリ
レートコポリマーである。
【0042】 適当な両性イオン性ポリマーは、例えばドイツ特許出願 DE 39 29 973、DE 21
50 557、DE 28 17 369 および DE 37 08 451 に開示されているポリマーである
。アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド/アクリル酸または
メタクリル酸コポリマーおよびそのアルカリ金属塩およびアンモニウム塩が、好
ましい両性イオン性ポリマーである。さらなる適当な両性イオン性ポリマーは、
メタクロイルエチルベタイン/メタクリレートコポリマーであり、これは Amers
ette(商標) (AMERCHOL) の名前で市販されている。
【0043】 本発明にとって適当なアニオン性ポリマーは、とりわけ以下のものである: ・ビニルアセテート/クロトン酸コポリマー、例えば Resyn(商標) (NATIONAL
STARCH)、Luviset(商標) (BASF) および Gafset (GAF) の名前で市販されてい
る。 これらのポリマーは、上記の式で示されるモノマー単位を有することに加えて
、以下の一般式: [-CH(CH3)-CH(COOH)-]n で示されるモノマーも有する。 ・ビニルピロリドン/ビニルアクリレートコポリマー、例えば Luviflex(商標
) (BASF) の商品名で得ることができる。好ましいポリマーは、Luviflex(商標)
VBM-35 (BASF) の商品名で得ることができるビニルピロリドン/アクリレートタ
ーポリマーである。 ・アクリル酸/エチルアクリレート/N-t-ブチルアクリルアミドターポリマ
ー、例えば Ultrahold(商標) strong (BASF) の名前で販売されている。
【0044】 ・ビニルエステル、アクリル酸若しくはメタクリル酸のエステルの単独物また
はクロトン酸、アクリル酸若しくはメタクリル酸で共重合された混合物と、ポリ
アルキレンオキシドおよび/またはポリアルキレングリコールとのグラフトポリ
マー。 そのようなビニルエステル、アクリル酸若しくはメタクリル酸のエステルの単
独物または他の共重合性化合物での混合物とポリアルキレングリコールとのグラ
フトポリマーは、均一相中高温でポリアルキレングリコールを、ビニルエステル
、アクリル酸またはメタクリル酸のエステルのモノマー中に、フリーラジカル形
成剤の存在下で攪拌することによる高温での重合によって得られる。適当なビニ
ルエステルは、例えばビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレ
ート、ビニルベンゾエートであり、アクリル酸またはメタクリル酸の適当なエス
テルは、低分子量脂肪族アルコール、即ち特に、エタノール、プロパノール、イ
ソプロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール
、2-メチル-2-プロパノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、3-ペンタ
ノール、2,2-ジメチル-1-プロパノール、3-メチル-1-ブタノール、3-メチ
ル-2-ブタノール、2-メチル-2-ブタノール、2-メチル-1-ブタノール、1-
ヘキサノールを用いて得られるエステルである。 特にポリエチレングリコールでグラフト化されたビニルアセテートコポリマー
およびポリエチレングリコールでグラフト化されたビニルアセテートおよびクロ
トン酸のポリマーを、使用することができる。
【0045】 ・i)少なくとも1種の非イオン型モノマー、 ii)少なくとも1種のイオン型モノマー、 iii)ポリエチレングリコール、および iv)架橋剤 の共重合からのグラフト化および架橋化コポリマー。 使用するポリエチレングリコールは、200〜数百万、好ましくは300〜3
0,000の間の分子量を有する。 非イオン性モノマーは、非常に様々な種類であり得、この中で好ましいものは
、以下のビニルアセテート、ビニルステアレート、ビニルラウレート、ビニルプ
ロピオネート、アリルステアレート、アリルラウレート、ジエチルマレエート、
アリルアセテート、メチルメタクリレート、セチルビニルエーテル、ステアリル
ビニルエーテルおよび1-ヘキセンである。 非イオン性モノマーはまた、非常に様々な種類であり得、この中でクロトン酸
、アリルオキシ酢酸、ビニル酢酸、マレイン酸、アクリル酸およびメタクリル酸
が、グラフトポリマー中で特に好ましく存在する。 好ましい架橋剤は、エチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレー
ト、オルト-、メタ-およびパラ-ジビニルベンゼン、テトラアリルオキシエタン
およびサッカリン1分子につき2〜5個のアリル基を有するポリアリルスクロー
スである。
【0046】 上記グラフト化または架橋化コポリマーを、好ましくは i)少なくとも1種の非イオン型モノマー5〜85質量%、 ii)少なくとも1種のイオン型モノマー3〜80質量%、 iii)ポリエチレングリコール2〜50質量%、好ましくは5〜30質量%、
および iv)架橋剤0.1〜8質量%(架橋剤の割合は、i)、ii)およびiii)の全質
量の割合により形成される) から形成する。
【0047】 ・3つの以下の群: i)不飽和アルコールおよび短鎖飽和カルボン酸のエステルおよび/または短
鎖飽和アルコールおよび不飽和カルボン酸のエステル、 ii)不飽和カルボン酸、 iii)長鎖カルボン酸および不飽和アルコールのエステルおよび/または ii)
の群のカルボン酸と飽和または不飽和の直鎖または分枝C8〜18アルコールとの
エステル、 のそれぞれからの少なくとも1種のモノマーを重合することにより得られるコポ
リマー。 短鎖カルボン酸およびアルコールは、本明細書中で、1〜8個の炭素原子を有
するものを意味し、これら化合物の炭素鎖は、任意に従来の二価の基、例えば-
O-、-NH-、-S-により介在されている。
【0048】 ・クロトン酸、ビニルアセテートおよびアリルまたはメタリルエステルのター
ポリマー。 このターポリマーは、クロトン酸またはビニルアセテートのための上記一般式
で示されるモノマー単位(上記参照)、および次式:
【化5】 〔式中R3は、-Hまたは-CH3であり、R2は、-CH3または-CH(CH3)2であ
り、R1は、-CH3または飽和の直鎖または分枝C1〜6アルキル基であり、R1
よびR2基の炭素原子合計は、好ましくは7、6、5、4、3または2である。
〕 で示される1種またはそれ以上のアリルまたはメタリルエステルのモノマー単位
を含有する。 上記ターポリマーは、クロトン酸7〜12質量%、ビニルアセテート65〜8
6質量%、好ましくは71〜83質量%、および上式で示されるアリルまたはメ
タリル基8〜20質量%、好ましくは10〜17質量%の共重合から好ましくは
得られる。
【0049】 ・i)クロトン酸またはアリルオキシ酢酸、 ii)ビニルアセテートまたはビニルプロピオネート、 iii)分枝アリルまたはメタリルエステル、 iv)ビニルエーテル、ビニルエステルまたは直鎖アリル若しくはメタリルエ
ステル のテトラ-およびペンタポリマー。 ・エチレン、ビニルベンゼン、ビニルメチルエーテル、アクリルアミドの群か
らの1種またはそれ以上のモノマーを含有するクロトン酸コポリマーおよびその
水溶性塩。 ・ビニルアセテート、クロトン酸およびα-位で分枝した飽和脂肪族モノカル
ボン酸のビニルエステルのターポリマー。
【0050】 被覆成分として好ましく使用し得るさらなるポリマーは、カチオン性ポリマー
である。ここでカチオン性ポリマーの中で好ましいものは、永久カチオン性ポリ
マーである。「永久カチオン性」とは、組成物(即ち、被覆および造形品の両方
)のpHに関係無くカチオン性基を有するポリマーを記載するために本発明によ
り使用する用語である。これは、通常、第4級窒素原子を、例えばアンモニウム
基の形態で有するポリマーである。
【0051】 好ましいカチオン性ポリマーは、例えば以下のものである: ・4級化セルロース誘導体、例えば Celquat(商標) および Polymer JR(商標)
名で市販されている。化合物 Celquat(商標) H 100、Celquat(商標) L 200 お
よび Polymer JR(商標)400 が、好ましい4級化セルロース誘導体である。 ・第4級基含有ポリシロキサン、例えば市販製品 Q2-7224 (製造業者:Dow Co
rning; 安定化トリメチルシリルアモジメチコーン)、Dow Corning(商標) 929 エ
マルション (ヒドロキシルアミノ変性シリコーンを含む。これもアモジメチコー
ンと称される)、SM-2059 (製造業者:General Electric)、SLM-55067 (製造業者
:Wacker) および Abil(商標)-Quat 3270 および 3272 (製造業者:Th. Goldsch
midt; ジ第4級ポリジメチルシロキサン、クォータニウム-80)。 ・カチオン性グアール誘導体、例えば特に、商品名 Cosmeida(商標) guar お
よび Jaguar(商標) で販売されている製品。 ・ポリマージメチルジアリルアンモニウム塩、並びにそれとアクリル酸および
メタクリル酸のエステルおよびアミドとのコポリマー。Merquat(商標) 100 (ポ
リ(ジメチルジアリルアンモニウムクロリド))および Merquat(商標) 550 (ジメ
チルジアリルアンモニウムクロリド/アクリルアミドコポリマー) 名で市販され
ている製品が、そのようなカチオン性ポリマーの例である。 ・ビニルピロリドンとジアルキルアミノアクリレートおよびメタクリレートの
4級化誘導体とのコポリマー、例えばジエチルスルフェートで4級化されている
ビニルピロリドン/ジメチルアミノメタクリレートコポリマー。そのような化合
物は、Gafquat(商標)734 および Gafquat(商標)755 名で市販されている。 ・ビニルピロリドン/メトイミダゾリウムクロリドコポリマー、例えば Luviq
uat(商標) 名で供給されている。
【0052】 ・4級化ポリビニルアルコール。 並びに、ポリマー主鎖中に第4級窒素原子を有し、以下の名前 ・ポリクォータニウム-2、 ・ポリクォータニウム-17、 ・ポリクォータニウム-18、および ・ポリクォータニウム-27 で知られているポリマー。該ポリマーを、本明細書中で INCI 命名に従い言及す
る。詳細な情報は、CFTA International Cosmetic Ingredient Dictionary and
Handbook, 第5版, The Cosmetic Toiletry and Fragrance Association, ワシン
トン, 1997年(これについて本明細書中で明確に言及する。)で見出すことがで
きる。 本発明にとって好ましいカチオン性ポリマーは、4級化セルロース誘導体およ
びポリマージメチルジアリルアンモニウム塩およびそのコポリマーである。カチ
オン性セルロース誘導体、特に市販製品 Polymer(商標) JR 400 が、まさに好ま
しいカチオン性ポリマーである。
【0053】 適切な場合、被覆を機械的応力に対しさらに耐性にするために、被覆にポリウ
レタンを組み込むことができる。これは、被覆の弾性および安定性を与え、上記
の水溶性ポリマーの量に従い、50質量%までの被覆を構成し得る。 本発明の目的のためにポリウレタンは不溶性であり、それらは室温で2.5質
量%未満の程度でしか水に溶解しない。 ポリウレタンは、少なくとも2つの異なる種類のモノマー: ・1分子につき少なくとも2個の活性水素原子を有する化合物(A)および ・ジ-またはポリイソシアネート(B) からなる。
【0054】 化合物(A)は、例えばジオール、トリオール、ジアミン、トリアミン、ポリ
エーテルオールおよびポリエステルオールであり得る。ここで、2個より多い活
性水素原子を有する化合物を、2個の活性水素原子を有する過剰の化合物と組合
せて、通常少量でのみ使用する。 化合物(A)の例は、エチレングリコール、1,2-および1,3-プロピレング
リコール、ブチレングリコール、ジ-、トリ-、テトラ-およびポリエチレンおよ
び-プロピレングリコール、低級アルキレンオキシド、例えばエチレンオキシド
、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドのコポリマー、エチレンジアミン
、プロピレンジアミン、1,4-ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミンおよび
長鎖アルカンをベースとするα,ω-ジアミン、またはポリアルキレンオキシドで
ある。
【0055】 化合物(A)がジオール、トリオールおよびポリエーテルオールであるポリウ
レタンが、本発明にとって好適であり得る。特に、200〜3,000の間、特
に1,600〜2,500の間の分子量を有するポリエチレングリコールおよびポ
リプロピレングリコールが、個々の場合で特に適当である。ポリエステルオール
は、化合物(A)のジカルボン酸、例えばフタル酸、イソフタル酸およびアジピ
ン酸を用いる変性により通常得られる。
【0056】 化合物(B)は、優勢的に、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4-および
2,6-トルエンジイソシアネート、4,4'-メチレンジ(フェニルイソシアネート
)、および特にイソホロンジイソシアネートである。これらの化合物は、以下の
一般式: O=C=N-R4-N=C=O 〔式中、R4は、炭素原子の接続基、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、
ブチレン、ペンチレン、ヘキシレンなどの基である。〕 により記載することができる。工業において最も頻繁に使用されるものの1つで
ある上記のヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)においてR4は、(CH 2 )6であり、2,4-および2,6-トルエンジイソシアネート(TDI)において
4は、C63-CH3であり、4,4'-メチレンジ(フェニルイソシアネート)(M
DI)においてR4は、C64-CH2-C64であり、およびイソホロンジイソシ
アネートにおいてR4は、イソホロン基(3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキサ
ノン)である。
【0057】 さらに、本発明により使用するポリウレタンは、例えば連鎖延長剤としてジア
ミン、およびヒドロキシカルボン酸のような構成ブロックも含有し得る。ジアル
キルオールカルボン酸、例えばジメチロールプロピオン酸が、特に適当なヒドロ
キシカルボン酸である。さらなる構成ブロックに関して、構成ブロックが非イオ
ン性、アニオン性またはカチオン性かどうかについての必須の限定は無い。 ポリウレタンの構造および製造に関するさらなる情報について、関連する概観
的研究論文、例えば Roempps Chemie-Lexicon and Ullmanns Encyclopedia of I
ndustrial Chemistry を明確に言及する。
【0058】 多くの場合で本発明にとって特に適当であるポリウレタンは、以下のように特
徴づけられ得るポリウレタンである: ・分子中にもっぱら脂肪族基のみを有する、 ・分子中にイソシアネート基を有さない、 ・ポリエーテルおよびポリエステルポリウレタン ・分子中にアニオン性基を有する。 さらに、本発明の被覆洗濯用洗剤および洗浄剤造形品の製造のために、ポリウ
レタンを、部分被覆のさらなる成分と直接混合せずに、水性分散液の形態で導入
することが有利である。そのような分散液は、通常約20〜50%、特に約35
〜45%の固形分を有する。またそのような分散液は、市販されている。
【0059】 被覆用物質を含むことと同様に、被覆は、該被覆の物性を向上させるか、また
は被覆造形品に有利な特性を付与するさらなる成分を含み得る。例えばいわゆる
少量成分、例えば染料、螢光増白剤または抑泡剤を被覆に組み込むことができる
。水に少しだけまたはゆっくりとだけ溶解する被覆用物質を使用する場合、崩壊
助剤を被覆に組み込むことができる。被覆が、さらに崩壊助剤を、各場合被覆層
を基準に0.1〜10質量%、好ましくは0.2〜7.5質量%、特に0.25〜5
質量%の量で含むような本発明の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品が、本発明にお
いて好ましい。 以下で詳細に記載する崩壊助剤の使用は、酸性被覆層の場合特に望ましく、被
覆層中の崩壊助剤の通常の使用濃度は、被覆層を基準に、0.1〜5質量%であ
る。
【0060】 本発明の目的のためにさらに、第2未圧縮部分を初期の洗濯または洗浄操作中
の溶解から保護するために、第2未圧縮部分に被覆を供給することが好ましい。
ここで被覆のpH依存溶解が、特に好ましい制御機構である。 水中へのpH依存溶解の原理は、通常ポリマー分子の官能性側基のプロトン化
または脱プロトン化、従ってその結果、電荷状態が変化することに基づく。ポリ
マーは、水中で或るpHにおいて安定な電荷状態で溶解するが、それと異なるp
Hで未電荷状態で沈殿するような状態でなければならない。本発明の目的のため
に、本発明により使用するポリマーは、低いpHよりも高いpHで少ない溶解性
を有するか、または比較的高いpHで水に不溶性でさえあることが好ましい。
【0061】 pH依存溶解性を有するポリマーは、特に医薬分野から知られている。ここで
例えば、胃液には耐性であるが、腸液中で溶解するタブレット被覆を与えるため
に、酸性-不溶性ポリマーを使用する。そのような酸性-不溶性ポリマーは、ほと
んどポリアクリル酸誘導体をベースとし、これは、酸性領域では未解離、即ち不
溶性形態で存在するが、アルカリ性領域、典型的にpH8で中和され、ポリアニ
オンとして溶解する。 逆の場合、酸性領域で溶解性でアルカリ性領域で不溶性の例も、先行技術にお
いて既知である。ポリマー分子がほとんどアミノ置換側鎖を有する該物質は、例
えば胃液で溶解するタブレット被覆を製造するために使用される。それらは、通
常5未満のpHで溶解する。溶解性から不溶性への溶解変化が比較的高いpHで
起こるポリマーは、医薬分野では知られていない。なぜならこのpH領域は、生
理学的観点から重要ではないからである。
【0062】 特に好適な物質は、アミノ基またはアミノアルキル基を有する塩基性(コ)ポリ
マーである。コモノマーは、例えば通常のアクリレート、メタクリレート、マレ
エートまたはこれら化合物の誘導体であり得る。特に適当なアミノアルキル/メ
タクリレートコポリマーは、Roehm(Eudragit(商標))より販売されている。 特に好ましい洗濯用洗剤または洗浄剤造形品は、第2未圧縮部分(b)が、ア
ミノ基含有ポリマー、好ましくはジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート
のような塩基性モノマーとアクリル酸エステルとのコポリマーで被覆されている
ことが注目に値する。
【0063】 第2未圧縮部分(b)が、両性ポリマー、好ましくはジアルキルアミノアルキ
ル(メタ)アクリレートのような塩基性モノマーと置換または未置換のアクリル酸
および/または(メタ)アクリル酸とのコポリマーで被覆されている洗濯用洗剤ま
たは洗浄剤造形品も使用することができ、これは本発明にとって好ましい。 しかしながら使用のために、熱力学的溶解性と同様に、被膜物質の溶解速度論
または機械的安定性の減少も重要であり得る。本発明により使用するスイッチ物
質の溶解速度は、室温のアルカリ性領域中でpH依存性である。即ち被膜は、p
H8.5よりもpH10でかなり長期間安定である(但し被膜は、両方のpHで
熱力学的溶解性である)。
【0064】 本発明のさらなる実施態様では、水中の溶解性がpH6および7の間で変動し
、低いpHより高いpHで易溶解性が低いポリマーを使用する。上記のような適
当なポリマーは、塩基性基、たとえば第1級、第2級若しくは第3級アミノ基、
イミノ基、アミド基またはピリジン基、一般に4級化が可能な窒素原子を有する
基を有する。比較的低いpHで、これらはプロトン化形態であり、その結果とし
てポリマーは溶解する。比較的高いpHで分子は、未電荷状態に転換し、不溶性
になる。以下で「スイッチ点」と呼ぶ変移が、ポリマー鎖に沿う塩基性基のpK B 値およびその密度と無関係に、酸性pH領域でたいてい生ずる。それゆえ本発
明は、スイッチ点が、pH6〜7の間の範囲にあるポリマーも適用する。
【0065】 このスイッチ点のシフトは、原理的に以下のようにして行うことができる:p
B値に依存して、溶液中のポリマーの電荷状態における非常にわずかなpH依
存性変化が、より高いpH領域で生ずる。それゆえ、電荷状態におけるこのわず
かな変化を通して決定的に溶解性に影響を及ぼすことが可能である。従って該ポ
リマーは、完全非電荷状態において不溶性であるが、わずかな電荷の場合でさえ
溶解性になるような精密な親水性を有する。
【0066】 親水性を調節するために、以下の方法を使用することができる: ・塩基性官能基含有モノマーとより親水性モノマーとの共重合。スイッチ点は
、各コモノマーの組込み比率により影響される。 ・塩基性基含有ポリマーの、高分子類似反応による親水化。スイッチ点は、変
性度により影響される。 単純な親水化に加えて、異なるpKB値を有する塩基性官能基を導入すること
も可能である。スイッチ点は、2つの基の比率および得られる分子の親水性によ
り影響され得る。 この物質群の特に好ましいポリマーは、N-酸化ポリビニルピリジンである。
【0067】 本発明のpHシフト感受性スイッチおよび本発明によるその使用を、あらゆる
用途のために、特に、pHがアルカリ性から中性に減少するときに活性物質を放
出すべき洗濯用洗剤、リンスまたは洗浄剤分野において使用することができる。
これは、洗濯機洗浄の範囲内および食器洗い機の場合のいずれかであり得る。特
に、食器洗い機のための洗浄剤配合物(例えば界面活性剤、香料、防汚染剤、酸
、錯化剤、ビルダー物質など、またはこれらの活性物質を含む製剤)の部分を本
発明のポリマーで配合するための使用を、権利として請求することを意図する。
このようにして該部分を、高いpHの主にすすぎサイクルにおいて放出させず、
引き続きのより低いpHの洗浄-すすぎサイクルで放出させる。
【0068】 本発明のポリマーは、被覆用物質として、またはマトリックス物質、結合剤若
しくは崩壊剤としてのいずれかで使用することができる。ここで活性物質を放出
するために、対応するpH条件化でポリマーは完全に溶解する必要は無い。代わ
りに、例えばポリマーフィルムの透過性が変化し、例えば水を活性物質配合物に
浸透させることで充分である。結果として、特に医薬分野から知られている第2
の効果、例えば散布系の活性化または水膨潤性崩壊剤の膨潤が、活性物質の完全
分離のために提供され得る。
【0069】 本発明のさらなる好ましい実施態様において、上記スイッチの他に、pHシフ
ト増進剤を使用する。これは、洗浄-すすぎサイクル後に見出される、特にpH
依存性溶解性物質自体からなる残留を、少なくとも大幅に妨げる。本発明の目的
のために適当なpHシフト増進剤は、局所的、即ち各場合に使用するpHシフト
感受性物質の直接の周囲、または一般的、即ち全すすぎ液中のいずれかでpHシ
フトの程度を増加させることができるあらゆる物質および配合物である。これは
、あらゆる有機および/または無機水溶性酸または酸性塩、特にアルキルベンゼ
ンスルホン酸、アルキル硫酸、クエン酸、シュウ酸および/または硫酸水素アル
カリ金属塩の群からの少なくとも1種の物質を含む。
【0070】 pHシフト増進剤を、洗濯用洗剤、リンス組成物または洗浄剤組成物に組み込
むことができる。しかしながら本発明のさらなる実施態様において、洗浄サイク
ルの完了時または洗浄-すすぎサイクルの開始時のいずれかに外部から機械に導
入すること、あるいは特別な送出系により(ゆっくりと溶解する被覆用組成物を
用いる被覆により)またはマトリックス物質からの拡散によりpHシフト増進剤
を放出することも可能である。 被覆第2割当量は、例えば最終洗濯または洗浄サイクルにおいてのみ放出させ
るために、さらなる被覆を有し得る。このようにしてpH依存溶解性を有する第
1被覆を、例えば周囲の影響から保護することができる。
【0071】 被覆第2未圧縮(b)が、好ましくはポリビニルアセテートおよび/またはポ
リビニルアルコール、また50℃を超える融点を有する物質、好ましくはパラフ
ィンおよび/またはポリエチレングリコールから選ばれるさらなる被覆を有する
洗濯用洗剤または洗浄剤造形品が、好ましい。 ポリビニルピロリドン(PVP)を使用することもできる。
【0072】 ポリビニルアルコール(略語PVAL)は、以下の一般構造: [-CH2-CH(OH)-]n のポリマーであり、少量で以下の種類の構造単位: [-CH2-CH(OH)-CH(OH)-CH2-] も有する。対応するモノマー(ビニルアルコール)は遊離形で不安定であるので
、ポリビニルアルコールは、加水分解による高分子類似反応を介して、工業的に
特にポリビニルアセテートとアルコール、好ましくはメタノールとのアルカリ触
媒エステル交換により得られる。これらの工業的方法により、アセテート基の予
定残余含有量を含有するPVALも、入手できる。
【0073】 市販PVAL(例えば Hoechst からの Mowiol(商標) 製品)は、約500〜
2,500の範囲の重合度(約20,000〜100,000g/molの分子量
に相当)および98〜99mol%または87〜89mol%の様々な加水分解
度を有する黄色がかった白色粉末または顆粒として入手できる。即ちそれらは、
約1〜2mol%または11〜13mol%のアセチル基残余含有量を有する部
分加水分解ポリビニルアセテートである。
【0074】 水中へのPVALの溶解性は、アルデヒドでの後処理(アセタール化)、Ni
若しくはCu塩との錯化、または二クロム酸塩、ホウ酸、ホウ砂での処理により
低めることができ、このようにして目的の方法の望ましい値に調節し得る。PV
ALから製造されるフィルムは、主として、酸素、窒素、ヘリウム、水素、二酸
化炭素のようなガスに対して不透過性であるが、水蒸気は透過させる。
【0075】 適当な水溶性PVALフィルムの例は、Syntana Handelsgesellshaft E. Hark
e GmbH & Co. からの "SOLUBLON(商標)" 名で入手できるPVALフィルムであ
る。その水中での温度依存溶解性は、精密に調節することができ、用途に関する
あらゆる温度範囲の水相に溶解性である該製品シリーズのフィルムを入手できる
【0076】 ポリビニルピロリドン(PVPと省略される。)を、以下の一般式:
【化6】 により記載することができる。PVPは、1-ビニルピロリドンのフリーラジカ
ル重合により製造される。市販PVPは、約2,500〜750,000g/mo
lの範囲の分子量を有し、白色吸湿性粉末または水溶液として供給される。
【0077】 第2未圧縮部分(b)の溶解速度の確立において好ましいものは、少なくとも
第2未圧縮部分(b)が、初期の洗濯操作または洗浄サイクルのpHより低いp
Hで水溶性である物質に囲まれている洗濯用洗剤または洗浄剤造形品である。 ここで特に好ましいものは、第2未圧縮部分(b)が、11を超える、好まし
くは10を超える、特に9を超えるpHで、初期の洗濯または洗浄サイクル中に
おいて未圧縮部分(b)を溶解から保護する物質で被覆されている、洗濯用洗剤
または洗浄剤造形品である。特に好ましい洗濯用洗剤または洗浄剤造形品は、そ
の被覆が、6未満、好ましくは7未満、特に8未満のpHでは第2未圧縮部分(
b)を溶解から保護しないものである。
【0078】 未圧縮造形品部分を、当業者に既知の方法により製造し、この方法では、高圧
使用にたよる必要は無い。本発明の目的のために「未圧縮」とは、「タブレット
成形により製造されていない」ことを意味する。本発明により、5kN/cm2
を超える、好ましくは2.5kN/cm2を超える、特に好ましくは1kN/cm 2 を超える、特に0.1kN/cm2を超える圧力は避けるべきである。粒状プレ
ミックスを、5kN/cm2を超える圧力を使用して、粒子内および粒子間空間
を減少させることにより圧縮し、造形品を与える方法からの最終生成物は、本発
明により「未圧縮部分」とは称さない。しかしながら例えば造形可能塊または粒
子堆積を造形するために、それら自身を相互に貼りつける複合物(タブレット)
には達しないような、より低い圧力を使用することが個々の場合で有利であり得
る。
【0079】 未圧縮造形品部分製造の特に好ましい変法は、焼結、注型、造形可能塊の固化
、例えば顆粒化、ペレット化、押出、凝集による粒子の製造である。 本発明の好ましい洗濯用洗剤または洗浄剤造形品は、未圧縮部分(a)を、焼
結により製造しているものである。
【0080】 本明細書中で焼結とは、任意に行われる外部条件の作用(温度、電磁線、反応
性ガス、液体など)の下で圧縮造形品部分に転換される粒子の堆積を提供するこ
とを表す。焼結法の例は、先行技術から既知のマイクロ波または電磁線固化によ
る造形品の製造である。 未圧縮造形品部分の製造のためにさらなる好ましい焼結は、反応焼結である。
ここで出発成分を、造形し、次いで成分Aおよび成分Bを一緒に反応させること
により凝固させ、この成分AおよびBを出発成分と、混合、適用、または造形後
添加する。
【0081】 この方法が行われるときに、成分AおよびBは反応し、相互に個々の成分を凝
固する。成分AおよびBから形成される反応生成物は、固体の相対的に破壊安定
な造形品が得られるように、個々の出発成分を組み合せる。 この方法を使用することにより、良好な崩壊を有する造形品が得られる。個々
の成分の結合が反応焼結により行われ、該結合が、プレミックス顆粒の「他着」
によりなし遂げられていないので、個々の成分の結合特性に対して配合を適合さ
せる必要が無い。配合を、その有効性に望ましく依存させて、適合させ得る。
【0082】 成分AおよびBを相互に反応させるために、出発成分を成分Aと混合するか、
または造形前に成分Aで被覆することが有利である。成分Aの化合物例は、アル
カリ金属水酸化物、特にNaOHおよびKOH、アルカリ土類金属水酸化物、特
にCa(OH)2、アルカリ金属ケイ酸塩、有機若しくは無機酸、例えばクエン酸
、または酸性塩、例えば硫酸水素塩、水和可能な無水塩若しくは水和水含有塩、
例えばナトリウムの炭酸塩、酢酸塩、硫酸塩、アルカリ金属メタレートである。
可能な場合、水溶液の形態で上記化合物を使用することもできる。
【0083】 成分Bを、成分Bが成分Aと、比較的高圧を行使せず、または温度をかなり上
昇させずに反応し、存在する他の出発成分の凝固により固体を形成するように選
択する。成分Bの化合物例は、CO2、NH3、水蒸気または噴霧、水和物移動の
結果として成分Aとして存在する無水塩と反応し得る水和水含有塩、水和物移動
により水和水を含有し、成分Aの塩と反応する水和物を形成する無水塩、SO2
、SO3、HCl、HBr、ハロゲン化ケイ素、例えばSiCl4またはケイ酸塩
S(OR)xR'4-xである。 上記成分AおよびBは、焼結下で一緒に反応させる2つの成分を使用すること
を条件に、交換することができる。
【0084】 この製造方法の好ましい実施態様において出発成分を、成分Aの化合物と混合
するかまたはそれで被覆し、次いで成分Bの化合物を添加する。成分Bの化合物
が気体状であることが特に適当である。 造形出発成分(以下プレフォームと称する。)は、単純形態でガス処理するか
、またはガス雰囲気中に導入することができる。成分AおよびBの特に好ましい
組合せは、アルカリ金属水酸化物、特にNaOHおよびKOH、並びにアルカリ
土類金属水酸化物、例えばCa(OH)2の濃縮溶液、または成分Aとしてのアル
カリ金属ケイ酸塩および成分BとしてのCO2である。
【0085】 本発明の方法を行うために、出発成分を最初に造形する、即ちそれらを、通常
、製造する造形品の外形を有するダイに注ぐ。出発成分は、好ましくは微紛ない
し顆粒形態である。それらを、最初に成分Aと混合するかまたはそれで被覆する
。ダイまたはタブレット型に導入した後に、ダイ内の出発成分を、手動またはス
タンプを使用して、上記の値未満の圧力、特に100N/cm2未満でわずかに
プレスすることが好適である。振動によりプレミックスを詰めること(タッピン
グコンパクト化)も可能である。
【0086】 次いでそれらを、成分Aが出発成分との混合物中に存在しない場合、成分Aで
被覆し、成分Bを添加する。反応が完了した時に、圧力または温度の作用無しに
破壊安定な造形品が得られる。 成分AまたはBの1つがガスである場合、これを、例えば気流をプレフォーム
に通ずるようにプレフォームに添加することができる。この手順は、短時間で造
形品の均一固化を可能にする。
【0087】 さらなる好ましい変法において、プレフォームを、反応性ガス雰囲気中に導入
する。この変法は、実施が容易である。高硬度を有する造形品、即ち固化表面だ
けを有する造形品ないし完全に固化した造形品を製造することが可能である。 プレフォームまたはプレミックスを、大気圧を超える圧力下で反応性ガスと反
応させることもできる。この変法は、表面が急速に固化し硬い殻を形成するとい
う利点を有し、固化プロセスを、この段階で止めるか、または上記のように完全
に固化した造形品を、さらなる固化段階により製造することもできる。
【0088】 上記変法を、まず空気を追い出すために、反応性ガスをプレフォームに通ずる
ことと組み合わせることもできる。次いでプレフォームを、大気圧でガス雰囲気
に暴露させる。ガスと第2成分との間の反応の結果として、ガスは自動的にプレ
フォームに吸収される。 本発明の1つの可能な実施態様において、出発混合物ではなく、予備造形され
たプレフォームを、成分Aで被覆し、次いで成分Bと反応させる。そうして、プ
レフォーム表面上で層を固化し、一方コア中のゆるやかにまたはわずかに固めた
構造を保持する。そのような造形品は、特に良好な崩壊挙動のために注目に値す
る。
【0089】 個々の未圧縮造形品部分を、注型により製造することもできる。これを、出発
成分の選択により影響を及ぼすことができ、または所望成分を可融性マトリック
ス中に懸濁させることにより達成し得る。好ましい洗濯用洗剤または洗浄剤造形
品は、未圧縮部分(a)を注型により製造しているものである。
【0090】 周囲温度である溶液の凝固も、未圧縮部分の製造方法である。水溶液を、先行
技術で既知の方法に従って増粘剤を添加することにより堅粘稠性の造形品範囲に
増粘させることができる。固体ゼラチン状塊を形成するそのような増粘剤の例は
、アルギナート、ペクチン、ゼラチンなどである。従って好ましいものはまた、
未圧縮部分(a)を溶液の凝固(「ゲル化」)により製造している洗濯用洗剤ま
たは洗浄剤造形品である。
【0091】 ポリマー増粘剤は、水性または非水性溶液のゼラチン状形態安定未圧縮部分の
製造のために好適である。この有機高分子量物質は、膨潤剤とも呼ばれ、液体を
吸収し、膨潤し、その結果として最後に、典型的な高粘度またはコロイド状溶液
に転換する。これは、天然ポリマー、変性天然ポリマーおよび完全合成ポリマー
の群から由来する。
【0092】 増粘剤として使用し得る天然由来ポリマーは、例えば寒天、カラゲーン、トラ
ガカント、アラビアゴム、アルギナート、ペクチン、ポリオース、グアール紛、
イナゴマメグレインフロー、デンプン、デキストリン、ゼラチンおよびカゼイン
である。 変性天然物質は、主として変性デンプンおよびセルロースの群から生ずる。こ
こで挙げることができる例は、カルボキシメチルセルロースおよび他のセルロー
スエーテル、ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース
、および穀物エーテルである。 非常に幅広い種類の使用分野で幅広く使用される増粘剤の大きな群は、完全合
成ポリマーであり、例えばポリアクリル酸およびポリメタクリル酸化合物、ビニ
ルポリマー、ポリカルボン酸、ポリエーテル、ポリイミン、ポリアミドおよびポ
リウレタンである。
【0093】 上記物質群からの増粘剤は、幅広く市販されており、例えば商品名 Acusol(商
標)-820(メタクリル酸(ステアリルアルコール20-EO)エステル/アクリル酸
コポリマー、水中30%濃度、Rohm & Haas)、Dapral(商標)-GT-282-S(アルキ
ルポリグリコールエーテル、Akzo)、Deuterol(商標)-Polymer-11(ジカルボン
酸コポリマー、Schoener GmbH)、Deuteron(商標)-XG(β-D-グルコース、D-マ
ンノース、D-グルクロン酸をベースとするアニオン性ヘテロ多糖類、Schoener G
mbH)、Deuteron(商標)-XN(非イオン性多糖類、Schoener GmbH)、Dicrylan(商
標)-Verdicker [thickener]-O(エチレンオキシド付加物、水/イソプロパノー
ル中50%濃度、Pfersee Chemie)、EMA(商標)-81 および EMA(商標)-91(エチ
レン/無水マレイン酸コポリマー、Monsanto)、Verdicker [thickener]-QR-100
1(ポリウレタンエマルション、水/ジグリコールエーテル中19〜21%濃度
、Rohm & Haas)、Mirox(商標)-AM(アニオン性アクリル酸/アクリル酸エステ
ルコポリマー分散液、水中25%濃度、Stockhausen)、SER-AD-FX-1100(疎水
性ウレタンポリマー、Servo Delden)、Shellflo(商標)-S(ホルムアルデヒドで
安定化された高分子量多糖類、Shell)および Shellflo(商標)-XA(ホルムアル
デヒドで安定化されたキサンタンバイオポリマー、Shell)で入手できる。
【0094】 好ましい未圧縮部分(a)は、増粘剤として、0.2〜4質量%、好ましくは
0.3〜3質量%、特に0.4〜1.5質量%の多糖類を含む。 好ましいポリマー増粘剤は、キサンタン、キサントモナス・カンペストリス(
Xanthomonas campestris)およびいくつかの他の種により、好気性条件下で製造
する微生物アニオン性へテロ多糖類であり、200万〜1500万ダルトンの分
子量を有する。キサンタンは、側鎖を有するβ-1,4-結合グルコースを有する
鎖(セルロース)から形成される。下位群の構造は、グルコース、マンノース、
グルクロン酸、アセテート、ピルベートからなり、ピルベート単位の数が、キサ
ンタンの粘度を決定する。
【0095】 キサンタンを、以下の式:
【化7】 により記載することができる。 好ましい未圧縮部分(a)は、増粘剤として、各場合に全組成物を基準に0.
2〜4質量%、好ましくは0.3〜3質量%、特に0.4〜1.5質量%のキサン
タンを含有する。
【0096】 さらなる適当な増粘剤は、全未圧縮部分を基準に通常0.2〜5質量%の量で
使用するポリウレタンまたは変性ポリアクリレートである。 ポリウレタン(PUR)は、二価および多価アルコールおよびイソシアネート
からの重付加により製造され、一般式(III):
【化8】 〔式中、R1は、低分子量またはポリマージオール基であり、R2は、脂肪族また
は芳香族基であり、nは、自然数である。〕 により記載することができる。R1は、好ましくは直鎖または分枝C1〜12アルキ
ル(アルケニル)基であるが、多価アルコールの基でもあり得、その結果として
、さらなる-O-CO-NH基がR1基と結合することにより上記の式(III)と異
なる架橋ポリウレタンが形成する。
【0097】 工業的に重要なPURは、ポリエステルジオールおよび/またはポリエーテル
ジオール、および例えば2,4-または2,6-トルエンジイソシアネート(TDI
、R2=C63-CH3)、4,4'-メチレンジ(フェニルイソシアネート)(MDI
、R2=C64-CH2-C64)またはヘキサメチレンジイソシアネート(HMD
I、R2=(CH2)6)から製造される。
【0098】 ポリウレタンをベースとする市販増粘剤は、例えば Acrysol(商標)PM 12 V(
水中変性デンプン3〜5%およびPUR樹脂14〜16%の混合物、Rohm & Haa
s)、Borchigel(商標) L75-N(非イオン性PUR分散液、水中50%濃度、Borc
hers)、Coatex(商標) BR-100-P(PUR分散液、水/ブチルグリコール中50
%濃度、Dimed)、Nopco(商標) DSX-1514(PUR分散液、水/ブチルトリグリ
コール中40%濃度、Henkel-Nopco)、Verdicker [thickener] QR 1001(PU
Rエマルション、水/ジグリコールエーテル中20%濃度、Rohm & Haas)およ
び Rilanit(商標) VPW-3116(PUR分散液、水中43%濃度、Henkel)の名前
で入手できる。 好ましい未圧縮部分(a)は、0.2〜4質量%、好ましくは0.3〜3質量%
、特に0.5〜1.5質量%のポリウレタンを含む。
【0099】 本発明の目的のために使用し得る変性ポリアクリレートは、例えばアクリル酸
またはメタクリル酸から誘導され、一般式(IV):
【化9】 〔式中、R3は、Hまたは分枝若しくは未分枝C1〜4アルキル(アルケニル)基
であり、Xは、N-R5またはOであり、R4は、任意にアルコキシル化された分
枝または未分枝の、任意に置換されたC8〜22アルキル(アルケニル)基であり
、R5は、HまたはR4であり、nは自然数である。〕 により記載することができる。一般にそのような変性ポリアクリレートは、アク
リル酸若しくはα-置換アクリル酸のエステルまたはアミドである。これらのポ
リマーの中で好ましいものは、R3がHまたはメチル基であるポリマーである。
ポリアクリルアミド(X=N-R5)の場合、両方のモノ-N-置換(R5=H)お
よびジ-N-置換(R5=R4)アミド構造が可能であり、相互に独立にN原子と結
合している2つの炭化水素基を、任意にアルコキシル化された分枝または未分枝
8〜22アルキル(アルケニル)基から選択することができる。ポリアクリル酸
エステル(X=O)の中で好ましいものは、そのアルコールが、天然または合成
油脂から得られたものであり、さらにアルコキシル化、好ましくはエトキシル化
されているものである。好ましいアルコキシル化度は、2〜30の間であり、特
に好ましいものは、10〜15の間のアルコキシル化度である。
【0100】 使用し得るポリマーは、工業グレード化合物であるので、Xに結合している基
の等級は、個々の場合に鎖長およびアルコキシル化度に関連して変化し得る統計
平均である。式(II)は、単に理想的ホモポリマーだけを示す。しかしながら本
発明の目的のために、式(II)で示されるモノマー単位の割合が少なくとも30
質量%であるコポリマーを使用することができる。従って、例えば変性ポリアク
リレートとアクリル酸または酸性H原子若しくは塩基性-COO-基をなお有する
その塩とのコポリマーを使用することも可能である。
【0101】 本発明の目的のために好ましい変性ポリアクリレートは、以下の式(IVa):
【化10】 〔式中、R4は、好ましくは未分枝飽和または不飽和C8〜22アルキル(アルケニ
ル)基であり、R6およびR7は、相互に独立に、HまたはCH3であり、重合度
nは自然数であり、アルコキシル化度aは、2〜30の間、好ましくは10〜2
0の間の自然数である。〕 で示されるポリアクリレート/ポリメタクリレートコポリマーである。R4は、
好ましくは天然源または合成源から得られた脂肪アルコール基であり、脂肪アル
コールは、好ましくはエトキシル化されている(R6=H)。
【0102】 式(IVa)で示される製品は、例えば Acusol(商標) 820(Rohm & Haas、水中
30%濃度の分散液形態)の名前で市販されている。該市販製品の場合、R4
、ステアリル基であり、R6は、水素原子であり、R7は、HまたはCH3であり
、エトキシル化度aは、20である。 好ましい未圧縮部分(a)は、全組成物を基準に、0.2〜4質量%、好まし
くは0.3〜3質量%、特に0.5〜1.5質量%の式(IV)で示される変性ポリ
アクリレートを含む。
【0103】 本発明のさらなる好ましい実施態様において未圧縮造形品部分(a)を、造形
法によりあらかじめ所望の形態に転換されている再造形可能塊を固化することに
より製造する。従って、未圧縮部分(a)を固化により製造している洗濯用洗剤
または洗浄剤造形品も、同様に好ましい。 造形可能塊の固化を、様々な機構により行うことができ、遅延化水結合、融点
未満への冷却、溶媒留去、結晶化、化学反応、特に重合、およびレオロジー性質
の変化(例えば塊の剪断変化の結果)を、既に述べられたUV、アルファ、ベー
タ若しくはガンマ線またはマイクロ波による電磁線硬化に加えて、最も重要な固
化機構として言及する。
【0104】 この好ましい実施態様において、相当な圧力無しで造形できる造形可能塊、好
ましくはプラスチック塊を製造する。造形に次いで固化を、適当な開始によりま
たは或る期間の待機により行う。さらなる開始無しで自己固化特性を有する塊を
加工する場合に、造形中で完全固化を回避するため、従って加工順序についての
妨害および混乱を回避するために、加工中、固化に注意すべきである。
【0105】 本発明の目的のために好ましい洗濯用洗剤または洗浄剤造形品において、未圧
縮部分(a)の完全固化を、時間遅延水結合により行う。 塊における時間遅延水結合を、異なる方法で実現することができる。ここで適
切なものは、例えば水和可能な無水原料、または安定な高水和状態に変移するこ
とができる低水和状態原料、および水を含む塊である。非自発的水和物形成は、
遊離水の結合につながり、次いで塊の固化につながる。その後の低圧造形は、も
はや可能ではなく、形成した造形品は、取扱い安定であり、さらなる処理および
/または包装をなし得る。
【0106】 時間オフセット水結合を、例えば水和水含有塩を組み込むことによっても行う
ことができ、これは、温度が上昇したときに、それ自身の結晶水で塊に溶解する
。その後に温度が降下すると、結晶水は再び結合する。この単純な手段により造
形性の損失および塊の凝固につながる。 天然または合成ポリマーの膨潤はまた、本発明の目的のために使用し得る時間
遅延水結合機構である。ここで未膨潤ポリマーの混合物は、適当な膨潤剤である
。例えば水、ジオール、グリセロールなどを塊に導入することができ、造形後に
膨潤および固化が起こる。
【0107】 時間遅延水結合による固化の最も重要な機構は、水と、ゆっくり水和する無水
物または低含水原料との組合せを使用することである。この目的のために特に適
当なものは、洗濯または洗浄プロセス中の洗浄性能に寄与する物質である。本発
明の目的のために好ましい造形性塊の成分は、例えばリン酸塩、炭酸塩、ケイ酸
塩およびゼオライトである。
【0108】 得られる水和形態が低い融点を有することは、特に好ましい。なぜならこれに
より、内部乾燥および冷却による固化機構の組合せが達成されるからである。好
ましい方法は、造形可能塊が、10〜95質量%、好ましくは15〜90質量%
、特に好ましくは20〜85質量%、特に25〜80質量%の無水物質を有し、
この無水物質が、水和の結果として、120℃未満、好ましくは100℃未満、
特に80℃未満の融点を有する水和形態に転換する。 可塑剤、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ワック
ス、パラフィン、非イオン界面活性剤などを添加することにより、塊の造形性に
影響を及ぼすことができる。該物質群のさらなる詳細を以下に記載する。
【0109】 本発明の方法において加工する塊のさらなる固化機構は、軟化点を超える塊の
加工中に冷却を行うことである。造形可能塊を融点未満に冷却することによる固
化方法が、従って好ましい。 温度の影響で軟化し得る塊を、所望のさらなる成分と溶融性または軟化性物質
とを混合し、この混合物を該物質の軟化点範囲の温度に加熱し、この温度で混合
物を造形することにより、容易に配合することができる。ここで特に好ましいこ
とは、溶融性または軟化性物質としてワックス、パラフィン、ポリアルキレング
リコールなどを使用することである。これらを、以下に記載する。
【0110】 溶融性または軟化性物質は、加工する塊の他の成分が過剰の熱応力に付されな
い溶融温度範囲(凝固温度範囲)を有すべきである。しかしながら他方で、溶融
温度範囲は、少なくとも、少し高温で取扱い可能な造形品がなお得られるために
充分に高温であるべきである。本発明にとって好ましい塊において、溶融性また
は軟化性物質は、30℃を超える融点を有する。 都合の良いことに、溶融性または軟化性物質は、純粋結晶性物質の場合に通常
生ずる鋭くて明確な融点を示さず、その代わりに或る環境下でいくらかの摂氏度
を包含する溶融温度範囲を有する。溶融性または軟化性物質は、好ましくは約4
5〜約75℃の溶融温度範囲を有する。このことは、本発明の場合において、溶
融温度範囲が所定の温度間隔内にあることを意味し、溶融温度範囲幅は定めてい
ない。溶融温度範囲幅は、好ましくは少なくとも1℃、より好ましくは約2〜約
3℃である。
【0111】 上記特性は、通常いわゆるワックスにより満たされる。「ワックス」とは、一
般に40℃を超える温度で分解せずに溶融し、比較的低粘度になり、融点より少
しだけ高い温度で糸曳きしない、天然または人工的に得られる物質群を意味する
。それらは、高い温度依存性粘稠度および溶解度を有する。 ワックスは、その起源により3つの群、天然ワックス、化学変性ワックスおよ
び合成ワックスに分類される。
【0112】 天然ワックスは、例えば、植物性ワックス、例えばカンデリラろう、カルナウ
バろう、木ろう、エスパルトろう、コルクろう、グアルマろう、米胚芽油ろう、
サトウキビろう、オウリカリろう若しくはモンタンろう、動物性ワックス、例え
ば蜜ろう、セラックろう、鯨ろう、ラノリン(羊毛ろう)若しくは尾羽脂、鉱物
ワックス、例えばセレシン若しくはオゾケライト(地ろう)、または石油化学ワ
ックス、例えばペトロラタム、パラフィンワックス若しくは微結晶ワックスを含
む。 化学変性ワックスは、例えば、硬ろう、例えばモンタンエステルろう、サソー
ルろうまたは水素化ホホバろうを含む。
【0113】 合成ワックスは、一般にポリアルキレンワックスまたはポリアルキレングリコ
ールワックスを意味すると理解される。冷却により固化することができる塊に使
用し得る溶融性または軟化性物質はまた、軟化点に関して上記要件を満たす他の
物質群からの化合物である。適当である合成化合物は、例えばフタル酸の高級エ
ステル、特にジシクロへキシルフタレートであり、これは、Unimoll(商標) 66(
Bayer AG)の名前で市販されている。また適当なものは、低級カルボン酸および
脂肪アルコールから合成されたワックス、例えばジミリスチルタートレートであ
り、これは Cosmacol(商標) ETLP(Condea)の名前で入手できる。逆に、低級ア
ルコールと天然源からの脂肪酸との合成または部分合成エステルも使用し得る。
この物質群は、例えば Tegin(商標) 90(Goldschmidt)、グリセロールモノステ
アレートパルミテートを含む。セラック、例えば Shellack-KPS-Dreiring-SP(K
alkhoff GmbH)も、本発明により溶融性または軟化性物質として使用することが
できる。
【0114】 本発明の目的のためにワックスに包含されるものはまた、例えば、いわゆるワ
ックスアルコールである。ワックスアルコールは、平均して約22〜40個の炭
素原子を有する比較的高分子量の非水溶性脂肪アルコールである。ワックスアル
コールは、例えば多くの天然ワックスの主成分として、比較的高分子量の脂肪酸
(ワックス酸)のワックスエステルの形態で生ずる。ワックスアルコールの例は
、リグノセリルアルコール(1-テトラコサノール)、セチルアルコール、ミリ
スチルアルコールまたはメリシルアルコールである。本発明に従い被覆した固体
粒子の被覆は、任意に、羊毛ろうアルコールも含み得る。この羊毛ろうアルコー
ルは、トリテルペノイドおよびステロイドアルコール、例えばラノリンを意味し
、これは、例えば商品名 Argowax(商標)(Pamentier & Co)で入手できる。本発
明の目的のために、溶融性または軟化性物質の成分として、少なくとも部分的に
、脂肪酸グリセロールエステルまたは脂肪酸アルカノールアミド、さらに所望に
より、非水溶性またはわずかに水溶性のポリアルキレングリコール化合物を使用
することもできる。
【0115】 加工する塊中の特に好ましい溶融性または軟化性物質は、ポリエチレングリコ
ール(PEG)および/またはポリプロピレングリコール(PPG)の群からの
物質である。好ましいものは、1,500〜36,000の間の分子量を有するポ
リエチレングリコールであり、特に好ましいものは、2,000〜6,000の分
子量を有するものであり、まさに好ましいものは、3,000〜5,000の分子
量を有するものである。可塑的に造形可能な塊が、ポリエチレングリコール(P
EG)および/またはポリプロピレングリコール(PPG)の群からの少なくと
も1種の物質を含むことにより注目に値する、対応方法も好ましい。ここで特に
好ましいものは、単独溶融性または軟化性物質としてプロピレングリコール(P
PG)および/またはポリエチレングリコール(PEG)を含有する、本発明に
より加工される塊である。これらの物質は、上で詳細に記載している。
【0116】 さらなる好ましい実施態様において本発明により加工する塊は、主要画分とし
てパラフィンワックスを含む。これは、存在する全溶融性または軟化性物質の少
なくも50質量%、好ましくはそれ以上が、パラフィンワックスからなることを
意味する。特に適当なパラフィンワックス含有量(溶融性または軟化性物質の全
量を基準)は、約60質量%、好ましくは約70質量%または約80質量%であ
り、特に好ましいものは、さらに高い割合、例えば90質量%を超える割合であ
る。本発明の特定の実施態様では、少なくとも1つの塊の溶融性または軟化性物
質の全量が、パラフィンワックスのみからなる。
【0117】 本発明の目的のためにパラフィンワックスは、記載した他の天然ワックスと比
較して、アルカリ性洗浄剤環境においてワックスの加水分解(例えばワックスエ
ステルの場合に予想される)は起こらないという利点を有する。なぜならパラフ
ィンワックスは、加水分解性基を有しないからである。 パラフィンワックスは、主としてアルカン、および低画分でイソ-およびシク
ロアルカンからなる。本発明により使用するパラフィンは、好ましくは70℃を
超える、特に好ましくは60℃を超える融点を有する成分を本質的に有さない。
洗浄剤液におけるこの溶融温度未満で、パラフィン中の高融点アルカン画分は、
洗浄する表面または洗浄する製品上に望ましくないワックス残留物として残る場
合がある。そのようなワックス残留物は、一般に洗浄表面の美しくない外観につ
ながり、それゆえ回避すべきである。
【0118】 加工する好ましい塊は、溶融性または軟化性物質として、50〜60℃の溶融
温度範囲を有する少なくとも1種のパラフィンワックスを含む。好ましい方法は
、造形可能塊が、50〜55℃の溶融温度範囲を有するパラフィンワックスを含
む方法である。 好ましくは、使用するパラフィンワックス中において周囲温度(一般に約10
〜約30℃)で固体であるアルカン、イソアルカンおよびシクロアルカンの含有
量は、できる限り高い含有量である。ワックス中において室温で固体のワックス
成分の量がより多いほど、そのワックスは、本発明の目的のためにより有用であ
る。固体ワックス成分の割合が増加するにつれ、衝撃または他の表面との摩擦に
対する最終生成物の加工抵抗が増加し、比較的耐久力のある保護が得られる。オ
イルまたは液状ワックス成分の高比率は、造形品または造形品領域の弱体化につ
ながる場合があり、その結果として孔が開き、活性物質が、初めに記載したよう
な周囲の影響にさらされる。
【0119】 パラフィンを主成分として含むことと同様に、溶融性または軟化性物質は、1
種またはそれ以上の上記ワックスまたはワックス状物質も含み得る。本発明のさ
らなる好ましい実施態様において、溶融性または軟化性物質を形成する混合物は
、その塊およびそれから形成される造形品または造形品成分が、少なくとも主と
して非水溶性であるような混合物であるべきである。約30℃の温度で、水中へ
の溶解度は、約10mg/Lを超えるべきではなく、好ましくは5mg/L未満
であるべきである。 しかしながらそのような場合に溶融性または軟化性物質は、高温での水中にさ
え、活性物質の温度依存性放出をできる限り回避するために、できる限り最小の
溶解度を有すべきである。
【0120】 上記原理を、洗浄操作中の特定の時点で成分を遅延放出するために使用し、す
すぎが比較的低温(例えば55℃)での主要すすぎサイクル中に行われる場合に
、特に有利に使用することができる。それによって活性物質が、より高温(約7
0℃)でのすすぎサイクル中にのみ、すすぎ補助粒子から放出される。 本発明により加工する好ましい塊は、溶融性または軟化性物質として、40〜
75℃の溶融温度範囲を有する1種またはそれ以上の物質を、各場合に塊の質量
を基準に6〜30質量%、好ましくは7.5〜25質量%、特に10〜20質量
%の量で含む塊である。
【0121】 塊の固化を行うことができるさらなる機構は、溶媒の留去である。このために
、所望成分の溶液または分散液を1種またはそれ以上の適当な易揮発性溶媒で製
造することができる。これにより、この/これらの溶媒を造形工程後に放出し、
そうすることで固化を行う。適当な溶媒は、例えば低級アルカノール、アルデヒ
ド、エーテル、エステルなどであり、これらは、加工する塊のさらなる組成物に
依存して選択される。溶媒の留去により造形可能塊が固化するような方法のため
に特に適当な溶媒は、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1-ブタ
ノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、2-メチル-2-プロパノ
ール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、3-ペンタノール、2,2-ジメチル-
1-プロパノール、3-メチル-1-ブタノール、3-メチル-2-ブタノール、2-メ
チル-2-ブタノール、2-メチル-1-ブタノール、1-ヘキサノール、および上記
アルコールの酢酸エステル、特に酢酸エチルである。 上記溶媒の留去を、造形後の加熱または空気の移動により促進し得る。特定の
処置の組合せもこの目的のために適当であり、例えば切断長造形品への温かい空
気または熱い空気の吹込みである。
【0122】 造形品部分(a)に造形される塊の固化のための基礎を、形成することができ
るさらなる機構は、結晶化機構である。造形可能塊を、結晶化により固化する方
法も同様に好ましい。 例えば結晶性物質を1つまたはそれ以上の造形可能塊のベースとして使用する
ことにより、結晶化を、固化の基礎機構として利用し得る。加工に次いで、この
種の系は、より高い秩序状態へ転移し、形成される造形品全体の固化につながる
。代わりに結晶化を、過飽和溶液からの結晶化により行い得る。本発明において
過飽和とは、閉じた系において1つの物質が、飽和に必要なものより多く存在す
る準安定状態を表す。例えば過冷却により得られる過飽和溶液は、従って、熱平
衡において含有すべきものより多くの溶解物質を含む。過剰の溶解物質を、種結
晶または微紛粒子をまくことにより、または系を攪拌することにより即座に結晶
化させ得る。本発明において用語「過飽和」は、常に20℃の温度に対して言及
する。1Lにつきxグラムの物質が一定の溶媒に温度20℃で溶解する場合、溶
液が1Lにつき(x+y)グラム(y>0)の物質を含有するとき、この溶液を
本発明において「過飽和」と称する。従って本発明において「過飽和」と称され
る溶液は、加工すべき塊のベースとして高温で使用され、この温度で加工され、
20℃で同量の溶媒中に溶解するものより多い溶解物質が該溶液中に存在する溶
液を包含する。
【0123】 用語「溶解度(溶解性)」とは、本発明により、溶媒が或る温度で収容し得る
物質の最大量、即ち、該温度での飽和溶液中に溶解している物質の画分を意味す
る。溶液が、所定温度の熱力学的平衡で含有すべきものより多い溶解物質を含有
する場合(例えば過冷却の場合)に、溶液は過飽和と称される。種結晶をまくこ
とにより、過剰物を溶液中の沈殿として生じさせることができ、そうしてそれは
ちょうど飽和する。1つの物質に関して飽和している溶液は、しかしながら他の
物質も溶解し得る(例えば、通常の塩の飽和溶液中になお糖を溶解させ得る)。
【0124】 上記のような過飽和状態は、溶解物質がより高温で溶媒により多く溶解するこ
とを条件として、溶液をゆっくり冷却するまたは過冷却することにより達成し得
る。過飽和溶液を得る他の方法は、例えば2つの溶液を組み合わせて、その中の
成分を反応させ、即座には沈殿しない他の物質を形成する方法(阻害化または遅
延化沈殿反応)である。後者の機構は、本発明に従う加工について塊を形成する
ための基礎として特に適当である。
【0125】 原則として過飽和状態は、あらゆる種類の溶液中で達成することができるが、
本明細書中で記載した原理の使用により、既に述べたような、洗濯用洗剤および
洗浄剤の製造におけるその用途が見出される。従って、原則として過飽和溶液を
形成する傾向のあるいくつかの系は、本発明に従う使用のためにあまり適当では
ない。なぜなら基礎となるそのような物質系は、生態学的、毒物学的または経済
的理由により使用できないからである。それゆえ非イオン界面活性剤または通常
の非水性溶媒の他に特に好ましいものは、過飽和水溶液を、少なくとも1つの加
工する塊のベースとして使用する最後に言及した固化機構を用いる本発明の方法
である。
【0126】 既に上記したように本発明における過飽和状態は、20℃での飽和溶液に対し
て言及する。20℃を超える温度の溶液を使用することにより、過飽和状態を達
成することが容易である。加工中の結晶固化性塊が、35〜120℃の間、好ま
しくは40〜110℃の間、特に好ましくは45〜90℃の間、特に50〜80
℃の間の温度を有する本発明の方法が、本発明において好ましい。
【0127】 製造する洗濯用洗剤および洗浄剤造形品は、一般に高温で貯蔵またはその後に
高温で使用のいずれもしないので、混合物の冷却は、20℃での飽和限界を超え
て溶液中に存在する溶解物質画分が、過飽和溶液から沈殿することにつながる。
従って冷却により過飽和溶液は、飽和溶液と沈殿とに分割され得る。しかしなが
ら再結晶および水和現象の故に、過飽和溶液は、冷却で凝固して固体を形成する
ことも可能である。これは、例えば或る水和水含有塩が、加熱でその結晶水中に
溶解する場合である。この場合に過飽和溶液は、冷却によりしばしば形成し、こ
れは、機械的作用または種結晶の添加により、室温で熱力学的に安定な状態とし
て固体(結晶水含有塩)に凝固する。この現象は、例えばチオ硫酸ナトリウム五
水和物および酢酸ナトリウム三水和物に対して知られており、特に水和水を含有
する後者の塩は、本発明の方法中の過飽和溶液の形態で有用である。例えばホス
ホン酸塩のような特別な洗濯用洗剤および洗浄剤の成分は、この現象を示し、顆
粒化助剤として溶液の形態において際立って適当である。
【0128】 この目的のために対応するホスホン酸(以下を参照)を、濃アルカリ金属水酸
化物溶液で中和する。該溶液は、中和熱により加熱される。冷却によりこの溶液
は、対応するアルカリ金属ホスホン酸塩の固体を形成する。さらなる洗濯用洗剤
および洗浄剤の成分をなお温かい溶液に組み込むことにより、本発明に従い、異
なる組成の加工可能塊を製造することができる。本発明の特に好ましい方法は、
固化性塊のベースとして使用する過飽和溶液が、室温で凝固して固体を形成する
方法である。この場合に、先の過飽和溶液が、凝固して固体を形成した後に、該
過飽和溶液を形成した温度に加熱しても、過飽和溶液に戻ることができないこと
が好ましい。これは、例えば上記ホスホン酸塩を用いる場合である。
【0129】 上記のように、固化性塊のベースとして使用する過飽和溶液を、多くの方法で
得ることができ、次いでさらなる成分との任意混合の後で、本発明に従い加工し
得る。1つの単純な方法は、例えば加熱溶媒中に溶解物質を溶解させることによ
って、固化性塊のベースとして使用する過飽和溶液を製造することである。この
ようにして加熱溶媒中に溶解させる溶解物質の量が、20℃で溶解するものより
多い場合、溶液は、本発明の意味での過飽和として存在し、これを、熱い状態(
上記参照)または冷却後、準安定状態でミキサーに導入することができる。 水を水和水含有塩から「乾燥」加熱することにより除去することも可能であり
、およびそれ自身結晶水中に該塩を溶解させることもできる(上記参照)。これ
も、本発明において使用し得る過飽和溶液の製造方法である。
【0130】 別の方法は、ガスまたは他の流動物または溶液を非過飽和溶液に添加すること
であり、それにより溶解物質が溶液中で反応して、より溶解性の少ない物質また
は溶媒の混合物中により少ない程度で溶解する物質を形成する。相互に反応して
より溶解性の少ない物質を形成する、2つの物質をそれぞれ含有する2つの溶液
を組み合わせることは同様に、過飽和溶液を製造する方法である。但しこの方法
は、より溶解性の少ない物質が即座に沈殿しないことを条件とする。本発明にお
いて同様に好ましい方法は、固化性塊のベースとして使用する過飽和溶液を、2
つまたはそれ以上の溶液を組み合わせることにより製造する方法である。そのよ
うな過飽和溶液を製造する方法の例を、以下で扱う。
【0131】 本発明の好ましい方法は、過飽和水溶液を、好ましくは界面活性剤の酸、ビル
ダーの酸、および錯化剤の酸の群からの洗濯用洗剤および洗浄剤の1種またはそ
れ以上の酸性成分の水溶液と、アルカリ性水溶液、好ましくはアルカリ金属水酸
化物水溶液、特に水酸化ナトリウム水溶液とを組み合わせることにより得る方法
である。 既に上記した化合物群の典型物の中で特にホスホン酸塩が、本発明において際
立った地位を占める。それゆ本発明の好ましい方法において過飽和水溶液を、各
場合にホスホン酸溶液を基準に45質量%を超える、好ましくは50質量%を超
える、特に55質量%を超える濃度を有するホスホン酸水溶液と、各場合水酸化
ナトリウム溶液を基準に35質量%を超える、好ましくは40質量%を超える、
特に45質量%を超える濃度を有する水酸化ナトリウム水溶液とを組み合わせる
ことにより得る。
【0132】 造形可能塊の固化を、本発明に従い、化学反応、特に重合により行い得る。こ
れに関して適当なものは、基本的に、1種またはそれ以上の液状ないしペースト
状物質から出発し、別のものとの反応により固体を生ずるあらゆる反応である。
これに関して特に適当なものは、突然この状態変化を生じない化学反応である。
凝固現象につながる多くの化学反応の中から適当な反応は、特に、より大きな分
子が、より小さな分子から構築される反応である。これらの反応は、好ましくは
、多くの小さな分子が反応して、(1つ)のより大きな分子を形成する反応を含
む。これらは、いわゆるポリ反応(重合、重付加、重縮合)およびポリマー類似
反応である。対応するポリマー、重付加物(重付加生成物)または重縮合物(重
縮合生成物)は、完成切断長造形品に強度を付与する。
【0133】 本発明に従って製造する製品の使用目的の観点から、洗濯用洗剤および洗浄剤
中にあらゆる場合で成分として使用される液状またはペースト状出発物質、例え
ばコビルダー、防汚染剤および汚れ解離ポリマーから固体物質を形成することを
、好ましくは固化機構として利用する。そのようなコビルダーは、例えばポリカ
ルボキシレート/ポリカルボン酸、ポリマーポリカルボキシレート、アスパラギ
ン酸、ポリアセタール、デキストリンなどの群から由来し得る。これらの物質群
を以下に記載する。
【0134】 造形可能塊を本発明において固化し得るさらなる方法は、レオロジー性質の変
化の結果としての固化である。 この場合、或る物質が有する性質の変化を使用する。いくつかの場合では、剪
断力の作用下でそのレオロジー特性を劇的に変化させることを使用する。当業者
によく知られているそのような系の例は、フィロケイ酸塩であり、これは例えば
剪断下で適当なマトリックス中における高い増粘作用を有し、堅粘稠度の塊につ
ながり得る。 当然、2つまたはそれ以上の固化機構を相互に組み合わせることが可能であり
、および/または1つの塊において同時に使用することができる。この場合に適
当なものは、例えば同時の溶媒留去を伴う結晶化、同時の結晶化を伴う冷却、同
時の外部乾燥を伴う水結合(「内部乾燥」)などである。
【0135】 未圧縮部分(b)も、未圧縮部分(a)の製造と同様に製造することができる
。従って本発明において好ましいものは、未圧縮部分(b)を焼結により製造し
ている洗濯用洗剤または洗浄剤造形品であり、同様に好ましいものは、未圧縮部
分(b)を注型により製造している洗濯用洗剤または洗浄剤造形品である。 未圧縮部分(b)を溶液の凝固(「ゲル化」)により製造している洗濯用洗剤
または洗浄剤造形品、あるいは未圧縮部分(b)を固化により製造している洗濯
用洗剤または洗浄剤造形品は、本発明の好ましい実施態様である。 最後にとりわけ、未圧縮部分(b)が粒状である、洗濯用洗剤または洗浄剤造
形を製造することもできる。この詳細を以下に記載する。
【0136】 従って2相造形品のために、部分(a)および(b)を異なる方法または同じ
方法で製造するかどうかに依存して、本発明による多数の可能性が存在する。2
つの領域/成分を含む本発明の造形品のための未圧縮造形品部分(a)および(
b)の生成の概観は、以下の表中に記載する。従ってこれらは、3相、4相、5
相などの造形品に拡張し得る。
【0137】
【表1】
【0138】
【表2】
【0139】
【表3】
【0140】
【表4】
【0141】
【表5】
【0142】
【表6】
【0143】
【表7】
【0144】
【表8】
【0145】
【表9】
【0146】
【表10】
【0147】
【表11】
【0148】
【表12】
【0149】
【表13】
【0150】 本発明の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品の最重要な成分の記載を続ける。成分
の一般的記載に次いで、これら物質の本発明の造形品の各領域に対する割当を記
載する。 本発明の好ましい洗濯用洗剤または洗浄剤造形品は、1種またはそれ以上の界
面活性剤を含む。従って好ましくは、未圧縮部分の少なくとも1つが活性物質と
して界面活性剤を含む。本発明の洗濯用洗剤および洗浄剤造形品において、アニ
オン界面活性剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤および/または両性
界面活性剤、および/またはこれらの混合物を使用することができる。実施の観
点から好ましいものは、アニオン界面活性剤および非イオン界面活性剤の混合物
である。造形品の全界面活性剤含有量は、洗濯用洗剤造形品のために、造形品質
量を基準に5〜60質量%であり、好ましいものは、15質量%を超える界面活
性剤含有量である。一方食器洗い機用洗浄剤造形品は、好ましくは5質量%未満
でしか界面活性剤を含有しない。
【0151】 使用するアニオン界面活性剤は、例えばスルホネートおよびスルフェート型の
ものである。スルホネート型の好ましい界面活性剤は、C9〜13アルキルベンゼ
ンスルホネート、オレフィンスルホネート、即ちアルカンスルホネートおよびヒ
ドロキシアルカンスルホネートの混合物、またジスルホネートであり、これは、
例えば末端または内部二重結合を有するC12〜18モノオレフィンからガス状三酸
化硫黄でのスルホン化、次いでスルホン化生成物のアルカリ性たは酸加水分解に
より得られる。適当なものはまたアルカンスルホネートであり、これは、C12〜 18 アルカンから、例えばスルホ塩素化またはスルホキシド化、次いでそれぞれ加
水分解または中和により得られる。同様に適当なものは、さらにα-スルホ脂肪
酸のエステル(エステルスルホネート)、例えば水素化されたココヤシ、パーム
核または獣脂の脂肪酸のα-スルホン化メチルエステルである。
【0152】 さらなる適当なアニオン界面活性剤は、硫酸化脂肪酸グリセロールエステルで
ある。脂肪酸グリセロールエステルは、モノグリセロールと1〜3molの脂肪
酸とのエステル化による製造、またはトリグリセリドと0.3〜2molのグリ
セロールとのエステル交換において得られるようなモノエステル、ジエステルお
よびトリエステル並びにこれらの混合物を意味する。好ましい硫酸化脂肪酸グリ
セロールエステルは、6〜22個の炭素原子を有する飽和脂肪酸(例えばカプロ
ン酸、カプリル酸、カプリン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸またはベヘン酸)の硫酸化生成物である。
【0153】 好ましいアルキル(アルケニル)スルフェートは、C12〜C18脂肪アルコール
(例えばココヤシ脂肪アルコール、獣脂脂肪アルコール、ラウリル、ミリスチル
、セチルまたはステアリルアルコール)またはC10〜C20オキソアルコールの硫
酸モノエステル、およびこの鎖長の第2級アルコールの該モノエステルの、アル
カリ金属塩、特にナトリウム塩である。好ましいものはまた、石油化学品ベース
で製造される合成直鎖アルキル基を有し、対応する脂肪化学原料ベース化合物と
類似の分解挙動を有する上記鎖長のアルキル(アルケニル)スルフェートである
。洗濯用洗剤の観点から、C12〜C16アルキルスルフェートおよびC12〜C15
ルキルスルフェート、またC14〜C15アルキルスルフェートが好ましい。さらに
、例えば米国特許第3,234,258号または同5,075,041号に従い製造することができ
、Shell Oil Company から DAN(商標) の名前で市販製品として入手し得る2,3
-ジアルキルスルフェートは、適当なアニオン界面活性剤である。
【0154】 また適当なものは、1〜6molのエチレンオキシドでエトキシル化された直
鎖または分枝C7〜21アルコールの硫酸モノエステル、例えば平均して3.5mo
lのエチレンオキシド(EO)を含有する2-メチル分枝C9〜11アルコール、ま
たは1〜4EOを含有するC12〜18脂肪アルコールである。その高い発泡挙動の
故にそれらを、洗浄剤において比較的少量でのみ、例えば1〜5質量%の量で使
用する。
【0155】 さらなる適当なアニオン界面活性剤はまた、アルキルスルホコハク酸塩であり
、これはスルホスクシネートまたはスルホコハク酸エステルでもあり、スルホコ
ハク酸とアルコール、好ましくは脂肪アルコール、特にエトキシル化脂肪アルコ
ールとのモノエステルおよび/またはジエステルである。好ましいスルホスクシ
ネートは、C8〜18脂肪アルコール基またはこの混合基を有する。特に好ましい
スルホスクシネートは、それ自身非イオン界面活性剤(その記載は以下を参照)
であるエトキシル化脂肪アルコールから誘導された脂肪アルコール基を有する。
特に好ましいものは、その脂肪アルコール基が狭い同族体分布を有するエトキシ
ル化脂肪アルコールから誘導されているスルホスクシネートである。同様に、ア
ルキル(アルケニル)鎖中に好ましくは8〜18個の炭素原子を有するアルキル
(アルケニル)コハク酸またはその塩も使用することができる。
【0156】 さらなる適当なアニオン界面活性剤は、特に石鹸である。適当な石鹸は、飽和
脂肪酸石鹸、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
水素化エルカ酸およびベヘン酸の塩を含み、特に天然脂肪酸、例えばココヤシ、
パーム核または獣脂の脂肪酸から誘導される石鹸の混合物を含む。 石鹸を包含するアニオン界面活性剤は、そのナトリウム、カリウムまたはアン
モニウム塩の形態で存在することができ、有機塩基、例えばモノ-、ジ-またはト
リエタノールアミンの溶解性塩として存在し得る。アニオン界面活性剤は、好ま
しくはそのナトリウムまたはカリウム塩の形態、特にナトリウム塩の形態である
【0157】 使用する非イオン界面活性剤は、好ましくは8〜18個の炭素原子および1m
olのアルコールにつき平均して1〜12molのエチレンオキシドを有する、
好ましくはアルコキシル化、有利にはエトキシル化、特に第1級アルコールであ
り、この中で、アルコール基は直鎖、または好ましくは2位でのメチル分枝であ
り得、および/または、オキソアルコール基中に通常存在するような直鎖および
メチル分枝基を混合物中に有し得る。しかしながら特に好ましいものは、12〜
18個の炭素原子を有する天然起源アルコールから、例えばココヤシ、パーム、
獣脂またはオレイルアルコールからの直鎖基を有し、アルコール1molにつき
平均して2〜8molのEOを有するアルコールエトキシレートである。好まし
いエトキシル化アルコールは、例えば3EOまたは4EOを有するC12〜14アル
コール、7EOを有するC9〜11アルコール、3EO、5EO、7EOまたは8
EOを有するC13〜15アルコール、3EO、5EOまたは7EOを有するC12〜 18 アルコール、およびこれらの混合物、例えば3EOを有するC12〜14アルコー
ルと5EOを有するC12〜18アルコールとの混合物を含む。記載したエトキシル
化度は、統計平均値を表し、これは特定の生成物に対し整数または端数であり得
る。好ましいアルコールエトキシレートは、狭い同族体分布を有する(狭範囲エ
トキシレート、NRE)。これらの非イオン界面活性剤に加えて、12を超える
EOを有する脂肪アルコールも使用することができる。その例は、14EO、2
5EO、30EOまたは40EOを有する獣脂脂肪アルコールである。
【0158】 さらなる非イオン界面活性剤として、一般式:RO(G)x〔式中Rは、8〜2
2個、好ましくは12〜18個の炭素原子を有する第1級直鎖またはメチル分枝
脂肪族基、特に2位でメチル分枝した脂肪族基であり、Gは、5または6個の炭
素原子を有するグリコース単位を表す記号であり、好ましくはグルコースである
。〕で示されるアルキルグリコシドをさらに使用し得る。モノグリコシドおよび
オリゴグリコシドの分布を示すオリゴマー化度xは、1〜10の間のあらゆる所
望の数値であり、好ましくはxは、1.2〜1.4である。
【0159】 単独の非イオン界面活性剤としてまたは他の非イオン界面活性剤との組合せに
おいて使用する好ましい非イオン界面活性剤のさらなる群は、好ましくは1〜4
個の炭素原子をアルキル鎖中に有するアルコキシル化、好ましくはエトキシル化
、またはエトキシル化およびプロポキシル化脂肪酸アルキルエステルであり、特
に脂肪酸メチルエステルである。 アミンオキシド型の非イオン界面活性剤、例えばN-ココアルキル-N,N-ジメ
チルアミンオキシドおよびN-獣脂アルキル-N,N-ジヒドロキシエチルアミンオ
キシド、並びに脂肪酸アルカノールアミド型の非イオン界面活性剤も適当であり
得る。これらの非イオン界面活性剤の量は、好ましくはエトキシル化脂肪アルコ
ールの量を超えず、特にその半量を超えない。
【0160】 さらなる適当な界面活性剤は、式(V):
【化11】 〔式中、RCOは、6〜22個の炭素原子を有する脂肪族アシル基であり、R1
は、水素または1〜4個の炭素原子を有するアルキル若しくはヒドロキシアルキ
ル基であり、[Z]は、3〜10個の炭素原子および3〜10個のヒドロキシル基
を有する直鎖または分枝ポリヒドロキシアルキル基である。〕 で示されるポリヒドロキシ脂肪酸アミドである。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドは
、還元糖のアンモニア、アルキルアミンまたはアルカノールアミンでの還元アミ
ノ化、次いで脂肪酸、脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸塩化物でのアシル化
により通常得られる既知の物質である。
【0161】 ポリヒドロキシ脂肪酸アミドノ群はまた、式(VI):
【化12】 〔式中、Rは、7〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝アルキルまたはア
ルケニル基であり、R1は、2〜8個の炭素原子を有する直鎖、分枝または環式
アルキル基またはアリール基であり、R2は、1〜8個の炭素原子を有する直鎖
、分枝または環式アルキル基またはアリール基またはオキシアルキル基であり、
好ましくはC1〜4アルキル基またはフェニル基であり、[Z]は、そのアルキル鎖
が少なくとも2個のヒドロキシル基により置換されている直鎖ポリヒドロキシア
ルキル基、または該基のアルコキシル化、好ましくはエトキシル化若しくはプロ
ポキシル化誘導物である。〕 で示される化合物を含む。 [Z]は、好ましくは還元化糖、例えばグルコース、フルクトース、マルトース
、ラクトース、ガラクトース、マンノースまたはキシロースの還元アミノ化によ
り得られる。N-アルコキシ-またはN-アリールオキシ置換化合物を、触媒とし
てのアルコキシドの存在下で脂肪酸メチルエステルとの反応により所望のポリヒ
ドロキシ脂肪酸アミドに転化し得る。
【0162】 本発明において好ましいことは、アニオン界面活性剤および非イオン界面活性
剤を含む洗濯用洗剤および洗浄剤造形品を製造することである。実施の利点が、
或る量比で各群の界面活性剤を使用することから生じ得る。 例えば特に好ましいものは、アニオン界面活性剤対非イオン界面活性剤の比率
が、10:1〜1:10の間、好ましくは7.5:1〜1:5の間、特に5:1
〜1:2の間である洗濯用洗剤および洗浄剤造形品である。また好ましいものは
、界面活性剤、好ましくはアニオン界面活性剤および/または非イオン界面活性
剤を、各場合に造形品の質量を基準に5〜40質量%、好ましくは7.5〜35
質量%、特に好ましくは10〜30質量%、特に12.5〜25質量%の量で含
む洗濯用洗剤および洗浄剤造形品である。
【0163】 或る群の界面活性剤が、洗濯用洗剤および洗浄剤造形品のいくつかの相で、ま
たは造形品全体、即ち全ての相で存在しない場合が、実施の観点から有利であり
得る。それゆえ、本発明のさらなる重要な実施態様では、造形品の少なくとも1
つの相が、非イオン界面活性剤を含まないことを予定する。 しかしながら逆に、或る界面活性剤が個々の相または造形品全体、即ち全ての
相に存在することは、正の効果を生じ得る。上記アルキルポリグリコシドの組込
みは、有利であることが見出されている。好ましいものは、造形品の少なくとも
1つの相がアルキルポリグリコシドを含む洗濯用洗剤および洗浄剤造形品である
【0164】 非イオン界面活性剤での場合と同様に、或る相または全ての相からアニオン界
面活性剤を省略することも、或る適用分野に対してより好適な洗濯用洗剤および
洗浄剤造形品を生じ得る。それゆえ本発明において、造形品の少なくとも1つの
相が、アニオン界面活性剤を含まない洗濯用洗剤および洗浄剤造形品も考慮し得
る。
【0165】 既に述べたように、食器洗い機用洗浄剤造形品の場合における界面活性剤の使
用は、好ましくは非イオン界面活性剤を少量で使用することに制限される。本発
明における洗浄剤造形品として使用するために好ましい洗濯用洗剤および洗浄剤
造形品は、各場合にその全質量を基準に、5質量%未満、好ましくは4質量%未
満、特に好ましくは3質量%未満、特に2質量%未満の全界面活性剤含有量しか
有さないものである。食器洗い機用組成物中で使用する界面活性剤は、通常低発
泡非イオン界面活性剤のみである。対照的にアニオン界面活性剤、カチオン界面
活性剤および両性界面活性剤の群からの典型物は、比較的重要性が小さい。特に
好ましくは、本発明により製造される食器洗い機用洗浄剤造形品は、非イオン界
面活性剤、特にアルコキシル化アルコールの群からの非イオン界面活性剤を含む
【0166】 使用する好ましい非イオン界面活性剤は、好ましくは8〜18個の炭素原子を
有し、アルコール1molにつき平均して1〜12molのエチレンオキシドを
有するアルコキシル化、有利にはエトキシル化、特に第1級アルコールであり、
この中で、アルコール基は直鎖、または好ましくは2位でのメチル分枝であり得
、および/または、オキソアルコール基中に通常存在するような直鎖およびメチ
ル分枝基の混合物を有し得る。しかしながら特に好ましいものは、12〜18個
の炭素原子を有する天然起源アルコールから、例えばココヤシ、パーム、獣脂ま
たはオレイルアルコールからの直鎖基を有し、アルコール1molにつき平均し
て2〜8molのEOを有するアルコールエトキシレートである。好ましいエト
キシル化アルコールは、例えば3EOまたは4EOを有するC12〜14アルコール
、7EOを有するC9〜11アルコール、3EO、5EO、7EOまたは8EOを
有するC13〜15アルコール、3EO、5EOまたは7EOを有するC12〜18アル
コール、およびこれらの混合物、例えば3EOを有するC12〜14アルコールと5
EOを有するC12〜18アルコールとの混合物を含む。記載したエトキシル化度は
、統計平均値であり、これは特定の生成物に対し整数または端数であり得る。好
ましいアルコールエトキシレートは、狭い同族体分布を有する(狭範囲エトキシ
レート、NRE)。これらの非イオン界面活性剤に加えて、12を超えるEOを
有する脂肪アルコールも使用することができる。その例は、14EO、25EO
、30EOまたは40EOを有する獣脂脂肪アルコールである。
【0167】 洗濯用洗剤造形品または食器洗い機用洗浄剤造形品の場合に特に好ましくは、
洗濯用洗剤または洗浄剤は、室温を超える融点を有する非イオン界面活性剤を含
む。従って本発明の方法における造形可能塊の少なくとも1つは、好ましくは2
0℃を超える融点を有する非イオン界面活性剤を含む。好ましい非イオン界面活
性剤は、25℃を超える融点を有し、特に好ましい非イオン界面活性剤は、25
〜60℃の間、特に26.6〜43.3℃の間の融点を有する。 上記温度範囲内の融点または軟化点を有する適当な非イオン界面活性剤は、例
えば室温で固体または高粘性であり得る低発泡非イオン界面活性剤である。室温
で高粘性である非イオン界面活性剤を使用する場合、それらが20Pasを超え
る、好ましくは35Pasを超える、特に40Pasを超える粘度を有すること
が好ましい。好ましいものはまた、室温でワックス状粘稠度を有する非イオン界
面活性である。
【0168】 室温で固体である好ましい非イオン界面活性剤は、アルコキシル化非イオン界
面活性剤、特にエトキシル化第1級アルコール、およびこれら界面活性剤と、よ
り複雑な構造の界面活性剤、例えばポリオキシプロピレン/ポリオキシエチレン
/ポリオキシプロピレン(PO/EO/PO)界面活性剤との混合物の群から由
来する。そのような(PO/EO/PO)非イオン界面活性剤は、良好な発泡制
御のためにさらに注目に値する。
【0169】 本発明の1つの好ましい実施態様において、室温を超える融点を有する非イオ
ン界面活性剤は、6〜20個の炭素原子を有するモノヒドロキシアルカノールま
たはアルキルフェノールと、アルコールまたはアルキルフェノールそれぞれ1m
olにつき、好ましくは少なくとも12mol、特に好ましくは少なくとも15
mol、特に少なくとも20molのエチレンオキシドとの反応から由来するエ
トキシル化非イオン界面活性剤である。
【0170】 室温で固体である特に好ましい非イオン界面活性剤を、16〜20個の炭素原
子を有する直鎖脂肪アルコール(C16〜20アルコール)、好ましくはC18アルコ
ール、および少なくとも12mol、好ましくは少なくとも15mol、特に少
なくとも20molのエチレンオキシドから得る。この中で、いわゆる「狭範囲
エトキシレート」(上記参照)が特に好ましい。
【0171】 室温で固体である非イオン界面活性剤は、好ましくはさらに分子中にプロピレ
ンオキシド単位を有する。好ましくはそのようなPO単位は、非イオン界面活性
剤の全モル質量の25質量%まで、特に好ましくは20質量%まで、特に15質
量%までを占める。特に好ましい非イオン界面活性剤は、エトキシル化モノヒド
ロキシアルカノールまたはアルキルフェノールであり、これはさらにポリオキシ
エチレン/ポリオキシプロピレンブロックコポリマー単位を有する。この場合、
そのような非イオン界面活性剤分子のアルコールまたはアルキルフェノール部分
は、そのような非イオン界面活性剤の全モル質量の、好ましくは30質量%より
多く、特に好ましくは50質量%より多く、特に70質量%より多くを構成する
【0172】 室温を超える融点を有する特に好ましいさらなる非イオン界面活性剤は、ポリ
オキシプロピレン/ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックポリマ
ーブレンド40〜70%を含有し、このブロックポリマーブレンドは、17mo
lのエチレンオキシドと44molのプロピレンオキシドとを含有するポリオキ
シエチレンおよびポリオキシプロピレンの逆ブロックコポリマー75質量%、並
びにトリメチロールプロパンから開始され、トリメチロールプロパン1molに
つき24molのエチレンオキシドと99molのプロピレンオキシドとを含有
するポリオキシエチレンおよびポリオキシプロピレンのブロックコポリマー25
質量%を含む。 特に好ましく使用し得る非イオン界面活性剤は、例えば Olin Chemicals 社か
ら Poly Tergent(商標) SLF-18 の名前で入手できる
【0173】 さらなる好ましい界面活性剤を、次式:
【化13】 〔式中、R1は、4〜18個の炭素原子を有する直鎖または分子脂肪族炭化水素
基またはこの混合物であり、R2は、2〜26個の炭素原子を有する直鎖または
分子脂肪族炭化水素基またはこの混合物であり、xは、0.5〜1.5の間であり
、yは、少なくとも15である。〕 により記載し得る。
【0174】 さらなる好ましい非イオン界面活性剤は、次式:
【化14】 〔式中、R1およびR2は、1〜30個の炭素原子を有する直鎖または分枝、飽和
または不飽和、脂肪族または芳香族炭化水素基であり、R3は、Hまたはメチル
、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、2-ブチルまたは2-メチル
-2-ブチル基であり、xは、1〜30の間であり、kおよびjは、1〜12の間
、好ましくは1〜5の間である。〕 で示される末端封鎖ポリ(オキシアルキル化)非イオン界面活性剤である。x≧2
の場合、上記式中の各R3は異なり得る。R1およびR2は、好ましくは6〜22
個の炭素原子を有する直鎖または分枝、飽和または不飽和、脂肪族または芳香族
炭化水素基であり、8〜18個の炭素原子を有する基が、特に好ましい。R3
のためにH、-CH3または-CH2CH3が、特に好ましい。xのために特に好ま
しい値は、1〜20、特に6〜15の範囲内にある。
【0175】 上記のように、上記式中の各R3は、x≧2の場合に異なり得る。これにより
、角括弧中のアルキレンオキシド単位を変更することができる。例えばxが3で
ある場合、R3基を、エチレンオキシド(R3=H)またはプロピレンオキシド(
3=CH3)単位を形成するために選択することができ。このために、相互にあ
らゆる順番で付加することができ、その例は、(EO)(PO)(EO)、(EO)(E
O)(PO)、(EO)(EO)(EO)、(PO)(EO)(PO)、(PO)(PO)(EO)お
よび(PO)(PO)(PO)である。3のxの値は、例えばこの場合に選択され、x
がそれより大きいことは完全に可能である。xの値が増加するにつれ変形範囲が
増加し、例えば少数の(PO)基と組合せる多数の(EO)基、またはこの逆が含ま
れる。
【0176】 上記式で示される特に好ましい末端封鎖ポリ(オキシアルキル化)アルコールは
、k=1およびj=1の値を有し、それにより上記式は、
【化15】 に単純化される。最後に言及した式中で、R1、R2およびR3は、上記で定めら
れたものと同じであり、xは、1〜30、好ましくは1〜20、特に6〜18の
数値を表す。特に好ましいものは、R1およびR2基が9〜14個の炭素原子を有
し、R3がHであり、xが6〜15の値をとる界面活性剤である。
【0177】 上記言及は、最初に述べたような2相、3相または4相配置形態もとり得る全
造形品に、いくぶん当てはまる。界面活性剤を含む個々の未圧縮部分に基づき好
ましいものは、各場合に未圧縮部分を基準に5質量%未満、好ましくは4質量%
未満、特に好ましくは3質量%未満、特に2質量%未満の全界面活性剤含有量し
か有さない食器洗い機用洗浄剤造形品である。
【0178】 本発明の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品は、好ましくはビルダーを含み、この
ビルダーは、好ましくはゼオライト、ケイ酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩
およびポリマーの群から由来する。固化により製造される未圧縮造形品部分の場
合に特に好ましい成分は、リン酸塩の群から由来する。アルカリ金属リン酸塩が
特に好ましい。塊の製造のために、無水または低水形態の物質を使用し、塊の所
望の可塑性を、水およびまた任意の可塑助剤を使用して調節する。造形後、造形
および切断長ストランドを、リン酸塩の水和により固化する。当然リン酸塩は、
他の方法、例えば焼結により製造された未圧縮部分中に存在することもできる。
【0179】 アルカリ金属リン酸塩は、様々なリン酸のアルカリ金属(特にナトリウムおよ
びカリウム)塩についての集合名であり、このリン酸の中で、メタリン酸(HP
3nおよびオルトリン酸H3PO4を、より高分子量の典型物に加えて、区別し
得る。リン酸塩は、多くの利点を併せ持つ。それらは、アルカリキャリヤとして
作用し、機械部品上へのライムスケールの付着および織物上へのライム垢を防止
し、さらに洗浄性能に貢献する。
【0180】 リン酸二水素ナトリウム、NaH2PO4は、2水和物(密度1.91gcm-3
、融点60℃)および1水和物(密度2.04gcm-3)として存在する。両方
の塩は、水に非常に容易に溶解する白色粉末であり、加熱により結晶水を失い、
200℃で弱酸性ジホスフェート(二リン酸水素二ナトリウム、Na2227 )への転移、より高温でトリメタリン酸ナトリウム(Na339)およびマド
レル塩(以下参照)への転移をうける。NaH2PO4は酸的に反応する。これは
、リン酸を、水酸化ナトリウム溶液を使用してpH4.5に調節し、該スラリー
を噴霧する場合に形成される。リン酸二水素カリウム(第1または1塩基性リン
酸カリウム、カリウムビホスフェート、PDP)KH2PO4は、密度2.33g
cm-3を有する白色塩であり、融点253℃(ポリリン酸カリウム(KPO3x の形成を伴う分解)を有し、易水溶性である。
【0181】 リン酸水素二ナトリウム(第2リン酸ナトリウム)NaH2PO4は、無色結晶
質塩であり、これは水に非常に容易に溶解する。これは、無水形態、および水2
mol(密度2.066gcm-3、95℃で水の損失)、7mol(密度1.68
gcm-3、5H2Oの損失を伴う48℃の融点)および12mol(密度1.52
gcm-3、5H2Oの損失を伴う35℃の融点)を有する形態で存在する。これ
らは、100℃で無水になり、より激しく加熱した場合にジホスフェートNa4
27に転移する。リン酸水素二ナトリウムを、フェノールフタレインを指示薬
として使用し、リン酸を炭酸ナトリウム溶液で中和することにより製造する。リ
ン酸水素二カリウム(第2または2塩基性リン酸カリウム)K2HPO4は、易水
溶性である非晶質白色塩である。
【0182】 リン酸三ナトリウム、第3リン酸ナトリウム、Na3PO4は、無色結晶質とし
て存在し、12水和物として密度1.61gcm-3および融点73〜76℃(分
解)を有し、10水和物(P2519〜20%に相当)として100℃の融点を
有し、無水形態(P2539〜40%に相当)で密度2.536gcm-3を有す
る。リン酸三ナトリウムは、易水溶性であり、アルカリ反応性を有し、正確に1
molのリン酸二ナトリウムと1molのNaOHとの溶液の蒸発濃縮により製
造する。リン酸三カリウム(第3または3塩基性リン酸カリウム)K3PO4は、
密度2.56gcm-3の白色潮解性顆粒紛であり、融点1,340℃を有し、易水
溶性であり、アルカリ反応をなす。これは、例えばトーマススラッグをチャコー
ルおよび硫酸カリウムで加熱する場合に製造される。比較的高価にも関わらず、
より容易な溶解性、それゆえ高活性のリン酸カリウムは、対応するナトリウム化
合物に対して、洗浄剤産業において多くの場合で好ましい。
【0183】 二リン酸四ナトリウム(ピロリン酸ナトリウム)Na427は、無水形態(
密度2.534gcm-3、融点988℃(880℃とも報告されている))、お
よび10水和物(密度1.815〜1.836cm-3、水の損失を伴う94℃の融
点)として存在する。両方の物質は無色結晶であり、水に溶解し、アルカリ反応
をなす。Na4PO7は、リン酸二ナトリウムを>200℃に加熱する場合、また
はリン酸と炭酸ナトリウムとを化学量論比で反応させ、その溶液を噴霧で脱水す
ることにより形成する。10水和物は、重金属塩と水硬化剤とを錯化し、それゆ
え水の硬度を減少させる。二リン酸カリウム(ピロリン酸カリウム)K427
は、3水和物の形態で存在し、密度2.33gcm-3の無色の吸湿性粉末である
。この粉末は、水溶性であり、1%濃度溶液の25℃でのpHは10.4である
【0184】 NaH2PO4またはKH2PO4の縮合は、より高分子量のリン酸ナトリウムお
よびカリウムを生じ、この中で、環状の典型物、メタリン酸ナトリウムおよびカ
リウム、並びに連鎖型、ポリリン酸ナトリウムおよびカリウムを区別し得る。特
に後者について、多数の名前が使用されている:融合または焼成リン酸塩、グレ
アム塩、クロール塩およびマドレル塩。あらゆる高級リン酸ナトリウムおよびカ
リウムは、集合的に縮合リン酸塩と称される。
【0185】 工業的に重要な三リン酸五ナトリウムNa5310(トリポリリン酸ナトリウ
ム)は、非吸湿性白色水溶性塩であり、これは6H2Oを有する非晶質または結
晶質であり、一般式:NaO-[P(O)(ONa)-O]n-Na〔式中n=3〕を有す
る。水100gに、結晶水を含有しない塩約17gが室温で溶解し、60℃で約
20g、100℃で約32g溶解する。100℃で2時間溶液を加熱した後、約
8%のオルトホスフェートおよび15%のジホスフェートが、加水分解により生
ずる。三リン酸五ナトリウムの製造のために、リン酸と炭酸ナトリウム溶液また
は水酸化ナトリウム溶液とを化学量論比で反応させ、その溶液を、噴霧により脱
水する。グレアム塩および二リン酸ナトリウムと同様に、三リン酸五ナトリウム
は、多くの不溶性金属化合物(ライム、石鹸などを含む)を溶解する。
【0186】 三リン酸五カリウムK5310(トリポリリン酸カリウム)は、例えば50質
量%濃度の溶液(>23%のP25、25%のK2O)の形態で市販されている
。ポリリン酸カリウムについて、洗濯用洗剤および洗浄剤産業において幅広い用
途が見出される。トリポリリン酸ナトリウムカリウムも存在し、これも同様に、
本発明の目的のために使用し得る。これは、例えばトリメタリン酸ナトリウムを
KOHで加水分解する場合に形成される:
【化16】 これらのリン酸塩を、本発明に従い、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン
酸カリウムまたはこれら2つの混合物とまさに同じように使用することができる
。トリポリリン酸ナトリウムとトリポリリン酸ナトリウムカリウムとの混合物、
またはトリポリリン酸カリウムとトリポリリン酸ナトリウムカリウムとの混合物
、またはトリポリリン酸ナトリウムとトリポリリン酸カリウムとトリポリリン酸
ナトリウムカリウムとの混合物も、本発明に従い使用し得る。
【0187】 好ましい洗濯用洗剤または洗浄剤造形品において、少なくとも1つの未圧縮部
分は、リン酸塩、好ましくはアルカリ金属リン酸塩、特に好ましくは三リン酸五
ナトリウムまたは三リン酸五カリウム(トリポリリン酸ナトリウムまたはトリポ
リリン酸カリウム)を、各場合において未圧縮部分を基準に、20〜80質量%
、好ましくは25〜75質量%、特に30〜70質量%の量で含む。 リン酸塩を単独水和性物質として固化すべき塊中で使用する場合、水の添加量
は、造形品の遊離水低含有量を維持するために、その水結合容量を超えるべきで
はない。全体的に、上記限定を維持するために好ましい方法は、造形可能塊中の
リン酸塩対水の質量比が、1:0.3未満、好ましくは1:0.25未満、特に1
:0.2未満である方法である。
【0188】 洗濯用洗剤または洗浄剤造形品中においてリン酸塩の代わりにまたはこれに加
えて存在し得るさらなる成分は、炭酸塩および/または炭酸水素塩であり、好ま
しいものは、これらのアルカリ金属塩であり、特に好ましいものは、カリウム塩
および/またはナトリウム塩である。好ましい洗濯用洗剤および洗浄剤造形品は
、炭酸塩および/または炭酸水素塩、好ましくはアルカリ金属炭酸塩、特に好ま
しくは炭酸ナトリウムを、各場合において未圧縮部分を基準に、5〜50質量%
、好ましくは7.5〜40質量%、特に10〜30質量%の量で含む。 塊の水分に関する上記コメントは、固化を介する製造の場合にもあてはまる。
好ましいことが見出されている方法は特に、造形可能塊中の炭酸塩および/また
は炭酸水素塩対水の質量比が、1:0.2未満、好ましくは1:0.15未満、特
に1:0.1未満である方法である。
【0189】 上記リン酸塩および/または炭酸塩/炭酸水素塩の代わりまたはこれに加えて
洗濯用洗剤または洗浄剤造形品中に存在し得るさらなる成分は、ケイ酸塩である
。好ましいものは、アルカリ金属ケイ酸塩であり、この中で特に好ましいものは
、非晶質および/または結晶質の二ケイ酸カリウムおよび/または二ケイ酸ナト
リウムである。
【0190】 適当な結晶質層状ケイ酸ナトリウムは、一般式:NaMSix2x+1・yH2
〔式中、Mは、ナトリウムまたは水素であり、xは、1.9〜4の数値であり、
yは、0〜20の数値であり、xの好ましい値は、2、3または4である。〕を
有する。上記式で示される好ましい結晶質フィロケイ酸塩は、Mがナトリウムで
あり、xが2または3の値をとるものである。特に両方のβ-およびδ-二ケイ酸
ナトリウムNa2Si25・yH2Oが好ましい。
【0191】 Na2O:SiO2率1:2〜1:3.3、好ましくは1:2〜1:2.8、特に
1:2〜1:2.6を有する非晶質ケイ酸ナトリウムも使用することができ、こ
れは溶解遅延化され、2次的な洗浄性を有する。通常の非晶質ケイ酸ナトリウム
に関する溶解遅延は、様々な方法、たとえば表面処理、配合、コンパクト化また
は過度乾燥によりなされ得る。本発明における用語「非晶質」とは、「X線非晶
質」も包含する。これは、X線回折実験においてケイ酸塩が、結晶質物質に典型
的な鋭いX線反射を生じず、その代わりにせいぜい、回折角のいくらかの度数単
位の幅を有する1つまたはそれ以上の散乱X放射極大を生ずることを意味する。
しかしながら、電子線回折実験においてケイ酸塩粒子が、ぼんやりとした、また
は鋭くさえある回折極大を生ずる場合に、まさに良好なビルダー特性が生じ得る
。この解釈から、生成物は、寸法10nm〜数百nm有する微結晶領域を有し、
最大50nmまでの値、特に最大20nmの値が好ましい。特に好ましいものは
、コンパクト化非晶質ケイ酸塩、配合非晶質ケイ酸塩、および過度乾燥X線非晶
質ケイ酸塩である。
【0192】 本発明において好ましい洗濯用洗剤または洗浄剤造形品は、ケイ酸塩、好まし
くはアルカリ金属ケイ酸塩、特に好ましくは結晶質または非晶質アルカリ金属二
ケイ酸塩を、各場合において全造形品を基準に、10〜60質量%、好ましくは
15〜50質量%、特に20〜40質量%の量で含む。 塊の水分に関する上記コメントは、固化を介する製造の場合にもあてはまる。
好ましいことが見出されている方法は特に、造形可能塊中のケイ酸塩対水の質量
比が、1:0.25未満、好ましくは1:0.2未満、特に1:0.15未満であ
る方法である。
【0193】 本発明に従う洗濯用洗剤および洗浄剤造形品中の重要な成分として同様に適当
なものは、ゼオライトの群からの物質である。これらの物質は、洗濯用洗剤タブ
レットに関して特に好ましいビルダーである。ゼオライトは、一般式:
【化17】 〔式中、Mは、n価のカチオンであり、xは2以上であり、yは0〜20の間の
値をとり得る。〕 を有する。ゼオライト構造は、AlO4四面体とSiO4四面体との結合により形
成され、この網状組織は、カチオンおよび水分子により占められる。この構造中
のカチオンは、比較的に移動性を有し、異なる程度で異なるカチオンにより取り
替えられ得る。結晶間「沸石」水は、ゼオライトの種類に依存して、連続的およ
び可逆的に放出され得る。一方、或る種類のゼオライトを用いると、構造変化も
、水の放出および/または取り込みに関連する。
【0194】 構造サブユニット内で、「1次結合ユニット」(AlO4四面体およびSiO4 四面体)は、いわゆる「2次結合ユニット」を形成し、これは、単一または多重
環の形態を有する。例えば様々なゼオライトにおいて、4-、6-および8員環(
S4R、S6RおよびS8Rと称する)が存在し、一方他の種類のものは、4-
および6員二重環プリズム(最もありふれた種類:四面体としてD4R、六方晶
系プリズムとしてD6R)のように結合する。これら「2次サブユニット」は、
異なる多面体を結合し、これらはギリシャ文字を使用して表される。これに関し
て最も普及しているものは、6つの正方形および8つの正六角形から構成される
多面体であり、これは「β」と表される。これらの構造単位を使用して、多くの
異なるゼオライトを製造することができる。現在、34個の天然ゼオライト鉱物
および約100個の合成ゼオライトが知られている。
【0195】 最もよく知られているゼオライト、ゼオライト4Aは、D4Rサブユニットに
より結合されたβケージの立方晶系集成体である。これは、ゼオライト構造第3
グループに属し、その3次元網状組織は、寸法2.2Åおよび4.2Åの孔を有す
る。この単位セルの化学式単位を、Na12[(AlO2)12(SiO2)12]・27H2
により記載することができる。
【0196】 本発明の洗濯用洗剤および洗浄剤造形品において、フォージャサイト型のゼオ
ライトを使用することが好ましい。ゼオライトXおよびYと一緒に、鉱物フォー
ジャサイトは、ゼオライト構造第4グループのフォージャサイト型に属し、これ
は、二重6角形サブユニットD6Rにより特徴づけられる(Donald W. Breck: "
Zeolite Molecular Sieves", John Wiley & Sons, ニューヨーク, ロンドン, シ
ドニー, トロント, 1974年, 第92頁参照)。上記フォージャサイト型に加えて、
ゼオライト構造第4グループは、鉱物斜方沸石およびグメリン沸石、並びにまた
合成ゼオライトR(斜方沸石型)、S(グメリン沸石型)、LおよびZK-5も
含む。最後に述べた2つの合成ゼオライトは、鉱物類似物が無い。
【0197】 フォージャサイト型ゼオライトは、D6Rサブユニットにより四面体的に結合
されているβケージから構成され、該βケージは、ダイヤモンドの炭素原子と類
似の方法で配列する。本発明の方法において使用するフォージャサイト型ゼオラ
イトの3次元網状組織は、2.2および7.4Åの孔を有し、単位セルはさらに、
直径約13Åを有する8個の空洞を有し、式:Na86[(AlO2)86(SiO2)106 ]・264H2Oにより記載し得る。ゼオライトXの網状組織は、脱水結晶を基準
に約50%の空洞体積を有し、これは、あらゆる既知のゼオライトの中で最大の
空間を構成する(ゼオライトY:約48%の空洞体積、フォージャサイト:約4
7%の空洞体積)(全てのデータは、Donald W. Breck: "Zeolite Molecular Si
eves", John Wiley & Sons, ニューヨーク, ロンドン, シドニー, トロント, 19
74年, 第145頁、176頁、177頁からのものである)。
【0198】 本発明における用語「フォージャサイト型ゼオライト」は、ゼオライト構造第
4グループのフォージャサイトサブグループを形成する3つ全てのゼオライトを
示す。従ってゼオライトXに加えて、ゼオライトYおよびフォージャサイト、並
びにこれら化合物の混合物を、本発明に従い使用することができる。好ましいも
のは、純粋ゼオライトXである。
【0199】 フォージャサイト型ゼオライトと、必ずしもゼオライト構造第4グループに属
する必要はない他のゼオライトとの混合物または共結晶物も、本発明に従い使用
することができる。本発明の方法の利点は、粉化剤の少なくとも50質量%が、
フォージャサイト型ゼオライトからなる場合に特に明らかになる。例えば最小量
のフォージャサイト型ゼオライト(製造する造形品の質量を基準に0.5質量%
)を使用し、残りの粉化剤として通常のゼオライトAを使用することも考えるこ
とができる。しかしながらあらゆる場合で、粉化剤が1種またはそれ以上のフォ
ージャサイト型ゼオライトのみからなることが好ましく、ここでもまたゼオライ
トXが好ましい。
【0200】 本発明の洗濯用洗剤および洗浄剤造形品中に好ましく使用するケイ酸アルミニ
ウムは市販されており、その製造方法は、標準的な研究論文に記載されている。 X型市販ゼオライトの例を、以下の式:
【化18】 〔式中xは、0〜276の間の値をとることができる。〕 により記載することができる。これは、8.0〜8.4Åの孔径を有する。
【0201】 本発明の方法において好ましい市販製品は、例えばゼオライトXおよびゼオラ
イトAの共結晶物(ゼオライトX約80質量%)であり、これは、CCONDEA Augu
sta S.p.A より商品名 VEGOBOND AX(商標) で販売されており、以下の式:
【化19】 により記載することができる。 Y型ゼオライトも、市販されており、例えば以下の式:
【化20】 〔式中xは、0〜276の間の数値を表す。〕 により記載することができる。これは、8.0Åの孔径を有する。
【0202】 好ましい洗濯用洗剤および洗浄剤造形品は、ゼオライト、好ましくはゼオライ
トA、ゼオライトP、ゼオライトXおよびこれらの混合物を、10〜60質量%
、好ましくは15〜50質量%、特に20〜40質量%の量で含む造形品である
。 好ましいフォージャサイト型ゼオライトの粒度は、好ましくは0.1〜100
μmまでの範囲、より好ましくは0.5〜50μmの間、特に1〜30μmの間
である(各場合、標準的粒度測定法により測定)。
【0203】 これに関連して一般に、微分散固体を使用することが好ましい。このことは、
微分散固体が、上記ゼオライト若しくは他のビルダー、漂白剤若しくは漂白活性
剤または他の固体であるか否かには関係が無い。一般に好ましいことは、使用す
る固体の平均粒度が、400μm未満、好ましくは300μm未満、特に200
μm未満である、固化加工の場合の変法である。
【0204】 ここでの平均粒度は、変化し得る個々の粒度の算術平均である。特に好ましい
方法は、造形可能塊中で使用する固体の10質量%未満、好ましくは5質量%未
満、特に1質量%未満しか、1,000μmを超える粒度を有さない方法である
。粒度の上部範囲をさらに狭めることができる。それにより、特に好ましい方法
は、造形可能塊中で使用する固体の15質量%未満、好ましくは10質量%未満
、特に5質量%未満しか、800μmを超える粒度を有さない方法である。 しかしながら一般に、さらに狭い粒度分布が好ましく、この場合、平均粒度に
ついての変動幅は、平均粒度の50%以下、好ましくは40%以下、特に30%
以下である(即ち粒度は、平均粒度の少なくとも0.7倍〜最大1.3倍を構成す
る)。
【0205】 上で、加工のために本発明にとって好ましい塊中の水対或る成分の質量比は、
固化を介する未圧縮部分の製造のために明記されている。加工後にこの水は、好
ましくは水和水の形態で結合され、そうしてプロセス最終生成物は、好ましくは
かなり低い遊離水含有量しか有さない。本発明の方法の好ましい最終生成物は、
本質的に無水である。即ちこの状態では、液状の水、即ち水和水および/または
構成水の形態で存在しない水の量は、各場合に造形品を基準に、2質量%未満、
好ましくは1質量%未満、特に0.5質量%未満である。従って本発明の好まし
い洗濯用洗剤および洗浄剤造形品は、10質量%未満、好ましくは5質量%未満
、特に好ましくは1質量%未満、特に0.5質量%未満の遊離水しか含まない造
形品である。従って水は、最終生成物中に液体、溶媒または分散液としてではな
く、本質的に化学結合および/または物理結合形態または固体原料若しくは化合
物の成分としてのみ存在し得る。有利には、本発明の製造方法の最終時における
造形品は、全水分を15質量%以下でしか有さず、それゆえこの水は、液体、遊
離形態では存在せず、その代わりに化学結合および/または物理結合形態で存在
する。固体プレミックス中のゼオライトおよび/またはケイ酸塩に結合していな
い水の含有量は、特に好ましくは10質量%以下、特に7質量%以下である。
【0206】 本発明において特に好ましい洗濯用洗剤または洗浄剤造形品は、極端に少ない
割合の遊離水しか有さないだけでなく、好ましくはそれ自身なお、さらなる遊離
水を結合することができる。好ましい洗濯用洗剤および洗浄剤造形品において、
タブレットの水分は、計算水結合容量の50〜100%である。
【0207】 水結合容量は、物質(この場合、洗濯用洗剤または洗浄剤造形品)が水を化学
的に安定な形態で吸収する能力であり、最終的に物質または造形品により安定水
和物の形態で結合され得る水の量を示す。水結合容量(WBC)の無次元値は、
次式:
【数1】 〔式中、nは、対応する物質水和物中の水分子の数であり、Mは、非水和物質の
モル質量である。〕 から計算される。例えば炭酸ナトリウム無水物の水結合容量(炭酸ナトリウム一
水和物の形成)に対し、これは、以下の値:
【数2】 を与える。WBC値を、本発明に従い加工する塊において使用するあらゆる水和
物形成物質に対し計算することができる。これら物質の割合(%)は、配合物の
全水結合容量を与える。好ましいプロセス最終生成物中で水分は、この計算値の
50〜100%の間である。
【0208】 洗濯用洗剤および洗浄剤造形品の水分、並びに或る原料の水の比率に加えて、
未圧縮造形品の製造の場合に本発明に従い加工する塊中の絶対水分についても言
及し得る。特に好ましい方法における加工中の造形可能塊は、各場合に塊を基準
に水分2.5〜30質量%、好ましくは5〜25質量%、特に7.5〜20質量%
を有する。
【0209】 上記成分、ビルダーおよび界面活性剤に加えて、本発明の洗濯用洗剤および洗
浄剤造形品は、漂白剤、漂白活性剤、崩壊助剤、染料、芳香剤、螢光増白剤、酵
素、抑泡剤、シリコーンオイル、再付着防止剤、グレー化防止剤、色移り防止剤
および腐食防止剤からなる群からの、さらなる通常の洗濯用洗剤および洗浄剤の
ための成分を含み得る。
【0210】 高コンパクト造形品の崩壊を促進するために、タブレット崩壊剤として知られ
ている崩壊助剤を造形品に組み込み、崩壊時間を減少させることができる。これ
らの物質は、例えば個々のタブレット領域の放出を、他の領域に対して速めるた
めに適当である。タブレット崩壊剤または崩壊促進剤は、Roemp (第9版, 第6巻,
第4440頁)および Voigt "Lehrbuch der pharmazeutischen Technologie" (第6
版, 1987年, 第182〜184頁)に従い、水中または胃液中でタブレットの急速な崩
壊を確保し、吸収性形態の薬物の放出を確保する助剤を意味すると理解される。
【0211】 これらの物質は、一方で、水の侵入により体積を増す(本来の体積を増加させ
る(膨潤))。これらの物質は、他方で、ガスを放出することによっても体積を
増し、これは、タブレットをより小さい粒子に崩壊させる圧力を生じさせ得る。
特定の崩壊助剤の例は、炭酸塩/クエン酸系(他の有機酸の使用も可能)である
。膨潤崩壊助剤の例は、合成ポリマー、例えばポリビニルピロリドン(PVP)
または天然ポリマーおよび/または変性天然物質、例えばセルロースおよびデン
プンおよびこれらの誘導体、アルギナートまたはカゼイン誘導体である。 好ましい洗濯用洗剤および洗浄剤造形品は、各場合に造形品質量を基準に、0
.5〜10質量%、好ましくは3〜7質量%、特に4〜6質量%の1種またはそ
れ以上の崩壊助剤を含む。1つの未圧縮部分だけが崩壊助剤を含む場合、これら
の数値は、この未圧縮部分の質量のみを基準にする。
【0212】 本発明において好ましい崩壊剤は、セルロースベース崩壊剤であり、それゆえ
、好ましい洗濯用洗剤および洗浄剤タブレットは、この種のセルロースベース崩
壊剤を、0.5〜10質量%、好ましくは3〜7質量%、特に4〜6質量%の量
で含む。純粋セルロースは、形式グロス組成(C6105)nを有し、形式的に考
えると、セロビオースのβ-1,4-ポリアセタールであり、それ自体は2分子の
グルコースから構成される。適当なセルロースは、約500〜5,000個のグ
ルコース単位からなり、従って平均分子量50,000〜500,000を有する
。本発明において使用し得るセルロースベース崩壊剤はまた、セルロースからの
ポリマー類似反応により得られるセルロース誘導体である。そのような化学変性
セルロースは、例えばヒドロキシル水素原子を置換したエステル化およびエーテ
ル化生成物を含む。しかしながらヒドロキシル基が、酸素原子を介して結合して
ない官能基により置換されているセルロースも、セルロース誘導体として使用し
得る。セルロース誘導体の群は、例えばアルカリ金属セルロース、カルボキシメ
チルセルロース(CMC)、セルロースエステルおよびセルロースエーテル並び
にアミノセルロースを含む。該セルロース誘導体を、好ましくは、セルロースベ
ース崩壊剤としてそれだけで使用するのではなく、その代わりに、セルロースの
混合物中で使用する。この混合物のセルロース誘導体含有量は、セルロースベー
ス崩壊剤を基準に好ましくは50質量%未満、特に好ましくは20質量%未満で
ある。特に好ましく使用するセルロースベース崩壊剤は、セルロース誘導体を含
有しない純粋セルロースである。
【0213】 崩壊助剤として使用するセルロースは、好ましくは、微分散形態で使用するの
ではなく、その代わりに例えば圧縮を予定するプレミックスに混合する前に、顆
粒化またはコンパクト化により粗い形態に転換する。顆粒または任意に同時顆粒
化形態の崩壊剤を含む洗濯用洗剤および洗浄剤造形品は、ドイツ特許出願 DE 19
7 09 991 (Stefan Herzog)、DE 197 10 254 (Henkel) および国際出願 WO98/404
63 (Henkel) に記載されている。これらの文献は、顆粒化、コンパクト化または
同時顆粒化セルロース崩壊剤の製造についてのさらなる詳細も提供している。そ
のような崩壊剤の粒度は、通常200μmを超え、好ましくは少なくとも90質
量%の程度で300〜1,600μmの間、特に少なくとも90質量%の程度で
400〜1,200μmの間である。上記のような比較的粗い崩壊助剤、および
引用文献中により詳細に記載されているものは、本発明におけセルロースベース
崩助剤として使用するために好ましく、これらは、例えば Rettenmaier から Ar
bocel(商標) TF-30-HG の名前で市販されている。
【0214】 さらなるセルロースベース崩壊剤として、またはこの成分の構成要素として、
微結晶セルロースを使用することができる。この微結晶セルロースは、セルロー
スの非晶質領域(全セルロース質量の約30%)のみを攻撃し、それらを完全に
分解するが、結晶領域(約70%)は無傷なままに残す条件下でセルロースを部
分加水分解することにより得られる。加水分解から生ずる微小セルロースのその
後の分解により、微結晶セルロースが生じ、これは、約5μmの一次粒度を有す
る。例えばこれを、平均粒度200μmを有する顆粒にコンパクト化することが
できる。 本発明において好ましい洗濯用洗剤および洗浄剤造形品は、さらに崩壊助剤、
好ましくはセルロースベース崩壊助剤を、好ましくは顆粒、顆粒化またはコンパ
クト化形態で、各場合に造形品質量を基準に0.5〜10質量%、好ましくは3
〜7質量%、特に4〜6質量%の量で含む。
【0215】 本発明の洗濯用洗剤および洗浄剤造形品は、加工のため1つまたはそれ以上の
塊中に組み込まれるガス放出発泡系を、さらに含み得る。該ガス放出発泡系は、
水と接触してガスを放出する単一物質からなることができる。これらの化合物の
中で、特に過酸化マグネシウムを挙げることができ、これは、水と接触して酸素
を放出する。しかしながら標準的にガス放出発泡系は、その部分について、少な
くとも2つの成分からなり、これら成分は相互に反応し、それによりガスを形成
する。ここでは、例えば窒素、酸素または水素を放出する多数の系が考えられ、
実施することができるが、本発明の洗濯用洗剤および洗浄剤造形品において使用
する発泡系を、経済性および生体環境の両方を考慮して選択する。好ましい発泡
系は、アルカリ金属炭酸塩および/またはアルカリ金属炭酸水素塩、並びに水溶
液中でアルカリ金属塩から二酸化炭素を放出させるために適当な酸性化剤からな
る。
【0216】 アルカリ金属炭酸塩および/またはアルカリ金属炭酸水素塩の中で、ナトリウ
ムおよびカリウム塩が、コストの理由で他の塩よりも大いに好ましい。当然、純
粋なアルカリ金属炭酸塩またはアルカリ金属炭酸水素塩を使用することは必須で
はない。それよりむしろ、異なる炭酸塩および炭酸水素塩の混合物が、洗浄性能
の観点から好ましい場合がある。 好ましい洗濯用洗剤および洗浄剤造形品において、使用する発泡系は、各場合
に全造形品を基準に2〜20質量%、好ましくは3〜15質量%、特に5〜10
質量%のアルカリ金属炭酸塩またはアルカリ金属炭酸水素塩、および1〜15質
量%、好ましくは2〜12質量%、特に3〜10質量%の酸性化剤を含む。個々
の塊中のこれら物質の量は、より多い場合がよくある。
【0217】 水溶液中でアルカリ金属塩から二酸化炭素を放出する使用し得る酸性化剤の例
は、ホウ酸、およびまたアルカリ金属硫酸水素塩、アルカリ金属リン酸二水素塩
および他の無機塩である。しかしながら好ましくは、有機酸性化剤を使用し、ク
エン酸が特に好ましい酸性化剤である。しかしながら特に、他の固体モノ-、オ
リゴ-およびポリカルボン酸を使用することも可能である。この群の中で好まし
いものは、酒石酸、コハク酸、マロン酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、
シュウ酸およびポリカルボン酸である。有機スルホン酸、例えばアミドスルホン
酸も、同様に使用し得る。市販されており、本発明において酸性化剤として同様
に好ましく使用することができる製品は、Sokalan(商標) DCS (BASF の商標、コ
ハク酸(最大31質量%)、グルタル酸(最大50質量%)およびアジピン酸(
最大33質量%)の混合物)である。 本発明において好ましいものは、発泡系中で使用する酸性化剤が、有機ジ-、
トリ-およびオリゴカルボン酸の群からの物質、並びにこれらの混合物を含む洗
濯用洗剤および洗浄剤造形品である。
【0218】 水中でH22を生ずる漂白剤として使用する化合物の中で、過炭酸ナトリウム
が特に重要である。この「過炭酸ナトリウム」は、炭酸ナトリウム過酸化水素化
物のために非明確的に使用される用語であり、厳密に言えば、「ペルカーボネー
ト」(即ち過炭酸の塩)ではなく、むしろ炭酸ナトリウムとの過酸化水素付加物
である。市販製品は、平均的な組成2Na2CO3・3H22を有する。これは、
即ち過炭酸塩ではない。過炭酸ナトリウムは、密度2.14gcm-3の白色水溶
性粉末を形成し、これは、炭酸ナトリウムと漂白および酸化作用を有する酸素と
に容易に分解する。 炭酸ナトリウム過酸化水素化物は、1899年に初めて、過酸化水素中の炭酸
ナトリウム溶液からエタノールを用いる沈殿により製造されたが、誤って過炭酸
塩とみなされていた。1909年でのみ、該化合物は、過酸化水素付加化合物で
あると理解された。それにも関わらず、歴史的名称の「過酸化ナトリウム」が、
該技術分野で存続している。
【0219】 工業的に過炭酸ナトリウムは、水溶液からの沈殿(湿潤法として知られている
)により優勢的に製造される。この方法において炭酸ナトリウムおよび過酸化水
素の溶液を組合せ、過炭酸ナトリウムを、塩析剤(優勢的に塩化ナトリウム)、
結晶助剤(例えばポリホスフェート、ポリアクリレート)および安定剤(例えば
Mg2+イオン)により沈殿させる。なお5〜12質量%の母液を含有する沈殿塩
を、次いで遠心分離し、流動床乾燥機内90℃で乾燥する。最終生成物の嵩密度
は、製造法により、800〜1,200g/Lの間で変化し得る。一般に過炭酸
塩は、追加被覆により安定化される。被覆法および被覆のために使用される物質
は、特許文献に幅広く記載されている。例えば Solvary Interox、Degussa、Kem
ira または Akzo により供給されるようなあらゆる通常の市販過炭酸塩タイプを
、基本的に本発明に従い使用することができる。
【0220】 使用し得るさらなる漂白剤は、例えば過ホウ酸ナトリウム四水和物および過ホ
ウ酸ナトリウム一水和物、ペルオキシピロリン酸塩、クエン酸塩過酸化水素化物
およびH22供与過酸塩または過酸、例えば過安息香酸塩、ペルオキシフタル酸
塩、ジペルアゼライン酸、フタロイミノ過酸またはジペルドデカン二酸である。
漂白剤を使用する場合にも、界面活性剤および/またはビルダーの使用を省略す
ることができ、それにより、純粋な漂白剤タブレットを製造することができる。
そのような漂白剤タブレットを織物の洗濯のために使用する場合、好ましいもの
は、過炭酸ナトリウムとセスキ炭酸ナトリウムとの組合せであり、これは、他の
成分が造形品中に存在するかどうかとは関係が無い。食器洗い機用洗浄剤タブレ
ットまたは漂白剤タブレットを製造する場合、使用する漂白剤はまた、有機漂白
剤の群からのものであり得る。
【0221】 典型的な有機漂白剤は、ジアシル過酸化物、例えばジベンゾイルペルオキシド
である。さらなる典型的な有機漂白剤は、ペルオキシ酸、特にその例は、アルキ
ルペルオキシ酸およびアリールペルオキシ酸である。好ましい典型は、(a)ペ
ルオキシ安息香酸およびその環置換誘導体、例えばアルキルペルオキシ安息香酸
、およびまたペルオキシα-ナフトエ酸およびマグネシウムモノペルフタレート
、(b)脂肪族または置換脂肪族ペルオキシ酸、例えばペルオキシラウリン酸、
ペルオキシステアリン酸、ε-フタルイミドペルオキシカプロン酸[フタロイミ
ノペルオキシヘキサン酸(PAP)]、o-カルボキシベンズアミドペルオキシ
カプロン酸、N-ノニルアミドペルアジピン酸およびN-ノニルアミドペルコハク
酸、並びに(c)脂肪族および芳香脂肪族ペルオキシジカルボン酸、例えば1,
12-ジペルオキシカルボン酸、1,9-ジペルオキシアゼライン酸、ジペルオキ
シセバシン酸、ジペルオキシブラシル酸、ジペルオキシフタル酸、2-デシルジ
ペルオキシブタン-1,4-二酸およびN,N-テレフタロイルジ(6-アミノペルカ
プロン酸)を使用することができる。
【0222】 食器洗い機用造形品中の漂白剤は、塩素または臭素を放出する物質でもあり得
る。適当な塩素-または臭素-放出物質の中の例は、複素環N-ブロモアミドおよ
びN-クロロアミドを含む。その例は、トリクロロイソシアヌル酸、トリブロモ
イソシアヌル酸、ジブロモイソシアヌル酸および/またはジクロロイソシアヌル
酸(DICA)および/またはこれらとカリウムおよびナトリウムのようなカチ
オンとの塩である。ヒダントイン化合物、例えば1,3-ジクロロ-5,5-ジメチ
ルヒダントインも同様に適当である。
【0223】 60℃以下の温度で洗濯および洗浄する場合に向上した漂白効果を達成するた
めに、漂白活性剤を組み込むことができる。漂白剤の作用を高める漂白活性剤は
、例えば1つまたはそれ以上のN-アシルおよび/またはO-アシル基を有する化
合物、例えば無水物、エステル、イミドおよびアシル化イミダゾールまたはオキ
シムの群からの物質である。その例は、テトラアセチルエチレンジアミン(TA
ED)、テトラアセチルメチレンジアミン(TAMD)およびテトラアセチルへ
キシレンジアミン(THHD)、およびまたペンタアセチルグルコース(PAG
)、1,5-ジアセチル-2,2-ジオキソヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン(D
ADHT)およびイサト酸無水物(ISA)である。
【0224】 使用し得る漂白活性剤は、好ましくは1〜10個の炭素原子、特に2〜4個の
炭素原子を有する脂肪族ペルオキソカルボン酸および/または置換若しくは未置
換過安息香酸を、過加水分解条件下で生ずる化合物である。適当な物質は、記載
した炭素原子数のO-アシルおよび/またはN-アシル基を有するもの、および/
または置換または未置換ベンゾイル基を有するものである。
【0225】 好ましいものは、ポリアシル化アルキレンジアミン、特にテトラアセチルエチ
レンジアミン(TAED)、アシル化トリアジン誘導体、特に1,5-ジアセチル
-2,4-ジオキソヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン(DADHT)、アシル化
グリコルリル(Glykoluril)、特にテトラアセチルグリコルリル(TAGU)、
N-アシルイミド、特にN-ノナノイルスクシンイミド(NOSI)、アシル化フ
ェノールスルホネート、特にn-ノナノイル-またはイソノナノイルオキシベンゼ
ンスルホネート(n-または iso-NOBS)、カルボン酸無水物、特に無水フタ
ル酸、アシル化多価アルコール、特にトリアセチン、エチレングリコールジアセ
テート、2,5-ジアセトキシ-2,5-ジヒドロフラン、n-メチルモルホリニウム
アセトニトリルメチルスルフェート、およびドイツ特許出願 DE 196 16 693 お
よび DE 196 16 767 から既知のエノールエステル、およびまたアセチル化ソル
ビトールおよびマンニトールおよびその混合物(SORMAN)、アシル化糖誘
導体、特にペンタアセチルグルコース(PAG)、ペンタアセチルフルクトース
、テトラアセチルキシロースおよびオクタアセチルラクトース、およびアセチル
化、任意にN-アルキル化グルカミンおよびグルコノラクトン、および/または
N-アシル化ラクタム、例えばN-ベンゾイルカプロラクタムである。親水置換ア
シルアセタールおよびアシルラクタムも、同様に好ましく使用される。通常の漂
白活性剤の組合せも使用し得る。
【0226】 通常の漂白活性剤に加えて、またはそれらに代えて、いわゆる漂白触媒も組み
込むことができる。この物質は、漂白増強遷移金属塩または遷移金属錯体、例え
ばMn-、Fe-、Co-、Ru-若しくはMo-サレン(salen)錯体または-カルボ
ニル錯体である。使用し得る他の漂白触媒は、N含有三脚配位子とのMn、Fe
、Co、Ru、Mo、Ti、VおよびCu錯体、並びにまたCo-、Fe-、Cu
-およびRu-アミン錯体を含む。
【0227】 好ましくは、ポリアシル化アルキレンジアミン、特にテトラアセチルエチレン
ジアミン(TAED)、N-アシルイミド、特にN-ノナノイルスクシンイミド(
NOSI)、アシル化フェノールスルホネート、特にn-ノナノイル-またはイソ
ノナノイルオキシベンゼンスルホネート(n-またはiso-NOBS)およびn-メ
チルモルホリニウムアセトニトリルメチルスルフェート(MMA)の群からの漂
白活性剤を、全組成物を基準に好ましくは10質量%まで、より好ましくは0.
1〜8質量%、特に好ましくは2〜8質量%、特に2〜6質量%の量で使用する
【0228】 漂白増強遷移金属錯体、特にMn、Fe、Co、Cu、Mo、V、Tiおよび
/またはRuの中心金属を有するもの、好ましくはマンガンおよび/またはコバ
ルトの塩および/または錯体の群から、特に好ましくはコバルトアミン錯体、酢
酸コバルト錯体、コバルトカルボニル錯体、コバルトまたはマンガンの塩化物、
および硫酸マンガンから選択されるものを、通常量で、好ましくは各場合に全組
成物を基準に5質量%まで、特に好ましくは0.0025〜1質量%、特に0.0
1〜0.25質量%の量で使用する。しかしながら特別の場合で、より多量の漂
白活性剤を使用することもできる。
【0229】 さらなる好ましい洗濯用洗剤または洗浄剤造形品は、少なくとも1つの未圧縮
部分が、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、ビスベンゾトリアゾール、アミノ
トリアゾール、アルキルアミノトリアゾールおよび遷移金属塩または遷移金属錯
体、特に好ましくはベンゾトリアゾールおよび/またはアルキルアミノトリアゾ
ールの群からの銀保護剤を、各場合に塊を基準に、0.01〜5質量%、好まし
くは0.05〜4質量%、特に0.5〜3質量%の量で含有する造形品である。
【0230】 上記の腐食防止剤も、水または機械を保護するために加工する塊中に同様に組
み込むことができる。銀保護剤が、食器洗い機の分野において特に重要である。
先行技術から既知の物質を、使用することができる。特にトリアゾール、ベンゾ
トリアゾール、ビスベンゾトリアゾール、アミノトリアゾール、アルキルアミノ
トリアゾールおよび遷移金属塩または遷移金属錯体からなる群から選ばれる銀保
護剤を一般に使用することができる。特に好ましくは、ベンゾトリアゾールおよ
び/またはアルキルアミノトリアゾールを使用する。洗浄剤配合物中でしばしば
出くわすものは、さらに、銀表面の腐食をかなり減少させ得る活性塩素含有薬剤
である。
【0231】 無塩素洗浄剤において、特に酸素含有および窒素含有レッドクス活性化合物、
例えば二価および三価フェノール、例えばヒドロキノン、ピロカテコール、ヒド
ロキシヒドロキノン、没食子酸、フロログルシノール、ピロガロールおよびこれ
らの化合物群の誘導体を使用する。塩および錯体の形態の無機化合物、例えば金
属Mn、Ti、Zr、Hf、V、CoおよびCeの塩では、頻繁な用途が見出さ
れる。これに関連して好ましいものは、マンガンおよび/またはコバルトの塩お
よび/または錯体、特に好ましくはコバルトアミン錯体、酢酸コバルト錯体、コ
バルトカルボニル錯体、コバルトまたはマンガンの塩化物、および硫酸マンガン
からなる群から選択される遷移金属塩である。同様に亜鉛化合物を、品物の腐食
を防止するために使用し得る。
【0232】 腐食防止剤を多相造形品中で使用する場合、腐食防止剤を漂白剤から分離する
ことが好ましい。従って1つの未圧縮部分が漂白剤を含み、一方もう1つが腐食
防止剤を含む、洗濯用洗剤または洗浄剤造形品が好ましい。 他の成分からの漂白剤の分離はまた、有利であり得る。未圧縮部分が漂白剤を
含み、一方もう1つが酵素を含む本発明の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品も、同
様に好ましい。ここで適当な酵素は、特にヒドロラーゼ、例えばプロテアーゼ、
エステラーゼ、リパーゼまたは脂肪分解酵素、アミラーゼ、セルラーゼまたは他
のグリコシルヒドロラーゼ、並びに該酵素の混合物の群からのものを含む。洗濯
において、これらのあらゆるヒドロラーゼは、汚れ、例えばタンパク質、脂肪ま
たはデンプンのしみおよびグレー化を除去することに寄与し得る。セルラーゼお
よび他のグリコシルヒドロラーゼは、さらにピリングおよびミクロフィブリルを
除去することにより、色の保持および織物のやわらかさの上昇に寄与する。漂白
および/または色移り防止のために、オキシドレダクターゼも使用することがで
きる。
【0233】 特に適当な酵素活性物質は、細菌株または真菌類、例えば枯草菌、リケニホル
ミス菌、ストレプトミセス・グリセス(Streptomyceus griseus)、コプリヌス
・シネレス(Coprinus cinereus)およびフミコラ・インソレンス(Humicola in
solens)から得られるもの、およびまたそれらの遺伝子改質変種から得られるも
のである。好ましくは、サブチリシン型のプロテアーゼ、特にバチルス・レンタ
ス(Bacillus lentus)から得られるプロテアーゼを使用する。これに関連して
特に興味深いものは、酵素混合物である。その例は、プロテアーゼとアミラーゼ
、またはプロテアーゼとリパーゼ若しくは脂肪分解酵素、またはプロテアーゼと
セルラーゼ、またはセルラーゼとリパーゼ若しくは脂肪分解酵素、またはプロテ
アーゼとアミラーゼとリパーゼ若しくは脂肪分解酵素、またはプロテアーゼとリ
パーゼ若しくは脂肪分解酵素とセルラーゼとの混合物であり、特にプロテアーゼ
および/またはリパーゼ含有混合物、または脂肪分解酵素との混合物である。そ
のような脂肪分解酵素の例は、既知のクチナーゼである。ペルオキシダーゼまた
はオキシダーゼも、いくつかの場合で適当である。適当なアミラーゼは、特にα
-アミラーゼ、iso-アミラーゼ、プルラナーゼおよびぺクチナーゼを含む。使用
するセルラーゼは、好ましくはセロビオヒドロラーゼ、エンドグルカナーゼおよ
びエンドグルコシダーゼ(これらは、セロビオースとも呼ばれる。)並びにこれ
らの混合物である。異なる種類のセルラーゼは、そのCMCアーゼおよびアビセ
ラーゼ活性が異なるので、セルラーゼの特定混合物を、所望の活性を確立するた
めに使用し得る。
【0234】 食器洗い機用洗浄剤造形品において天然の異なる酵素を、異なる処理基質およ
び異なる種類の汚れを考慮して使用する。ここで適当な酵素は、特にヒドロラー
ゼ、例えばプロテアーゼ、エステラーゼ、リパーゼまたは脂肪分解酵素、アミラ
ーゼ、グリコシルヒドロラーゼ、並びに該酵素の混合物の群からのものを含む。
これらのあらゆるヒドロラーゼは、汚れ、例えばタンパク質、脂肪またはデンプ
ンのあとを除去することに寄与し得る。漂白のために、オキシドレダクターゼも
使用することができる。
【0235】 特に適当な酵素活性物質は、細菌株または真菌類、例えば枯草菌、リケニホル
ミス菌、ストレプトミセス・グリセス(Streptomyceus griseus)、コプリヌス
・シネレス(Coprinus cinereus)およびフミコラ・インソレンス(Humicola in
solens)から得られるもの、およびまたそれらの遺伝子改質変種から得られるも
のである。好ましくは、サブチリシン型のプロテアーゼ、特にバチルス・レンタ
ス(Bacillus lentus)から得られるプロテアーゼを使用する。これに関連して
特に興味深いものは、酵素混合物である。その例は、プロテアーゼとアミラーゼ
との混合物、またはプロテアーゼとリパーゼ若しくは脂肪分解酵素との混合物、
またはプロテアーゼとアミラーゼとリパーゼ若しくは脂肪分解酵素との混合物、
またはプロテアーゼ、リパーゼ若しくは脂肪分解酵素との混合物であり、特にプ
ロテアーゼおよび/またはリパーゼ含有混合物、または脂肪分解酵素との混合物
である。そのような脂肪分解酵素の例は、既知のクチナーゼである。ペルオキシ
ダーゼまたはオキシダーゼも、いくつかの場合で適当である。適当なアミラーゼ
は、特にα-アミラーゼ、iso-アミラーゼ、プルラナーゼおよびぺクチナーゼを
含む。 酵素を早期分解から保護するために、酵素を担体物質に吸着させる、または被
覆用物質に埋め込むことができる。酵素、酵素混合物または酵素顆粒の割合は、
例えば、各場合に未圧縮部分を基準に約0.1〜5質量%、好ましくは0.5〜約
4.5質量%であり得る。
【0236】 本発明の方法において、1つまたはそれ以上の未圧縮部分の要素となり得るさ
らなる成分は、例えばコビルダー、染料、螢光増白剤、芳香剤、汚れ解放化合物
、汚れ剥離剤、酸化防止剤、螢光剤、抑泡剤、シリコーン液および/またはパラ
フィンオイル、色移り防止剤、グレー化防止剤、洗剤増強剤などである。これら
の物質を以下に記載する。
【0237】 使用し得る有機ビルダー物質は、例えばナトリウム塩の形態で使用し得るポリ
カルボン酸である。用語「ポリカルボン酸」は、1つより多い酸官能基を有する
カルボン酸を意味する。これらの例は、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グル
タル酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、糖酸、アミノカルボン酸、
ニトリロ三酢酸(NTA)(但しその使用は、生体環境の理由で好ましくない)
、およびまたこれらの混合物である。好ましい塩は、ポリカルボン酸、例えばク
エン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、酒石酸、糖酸およびこれらの混合
物の塩である。 酸自体も使用し得る。酸はまた、そのビルダー効果のほかに、典型的に酸性化
成分の特性を有し、それゆえ洗濯用洗剤または洗浄剤の低くて穏やかなpHを構
築する役割を果たす。クエン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、グルコン
酸およびこれらの所望混合物を、これに関して特に言及し得る。
【0238】 ビルダーとして適当なものはまた、ポリマーポリカルボキシレートである。例
えば、ポリアクリル酸またはポリメタクリル酸のアルカリ金属塩が存在する。そ
の例は、相対分子量500〜70,000g/molを有するものである。 本明細書の目的のために、ポリマーポリカルボキシレートの記載した分子量は
、基本的に、UV検出器を使用してゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によ
り測定したそれぞれの酸形態の重量平均分子Mwである。測定を、外部ポリアク
リル酸標準に対して行った。これは、調査において該ポリマーと類似するその構
造の故に、現実的な分子量の値を提供する。これらの数値は、ポリスチレンスル
ホン酸を標準として使用して得られる分子量値とかなり異なる。ポリスチレンス
ルホン酸に対して測定される分子量は、一般に、本明細書で記載する分子量より
もかなり高い。
【0239】 適当なポリマーは、特にポリアクリレートであり、これは、好ましくは2,0
00〜20,000g/molの分子量を有する。優れた溶解性の故に、この群
の中で好ましいものは、短鎖ポリアクリレートであり得、これは、2,000〜
10,000g/mol、特に好ましくは3,000〜5,000g/molの分
子量を有する。 適当なものはまた、コポリマーポリカルボキシレートであり、特にアクリル酸
とメタクリル酸とのコポリマー、およびアクリル酸またはメタクリル酸とマレイ
ン酸とのコポリマーである。特に適当であるコポリマーは、50〜90質量%の
アクリル酸および50〜10質量%のマレイン酸を含有するアクリル酸とマレイ
ン酸とのコポリマーである。その相対分子量は、遊離酸を基準に、一般に2,0
00〜70,000g/mol、好ましくは20,000〜50,000g/mo
l、特に30,000〜40,000g/molである。
【0240】 (コ)ポリマーポリカルボキシレートを、粉末または水溶液のいずれかとして使
用することができる。組成物の(コ)ポリマーポリカルボキシレート含有量は、好
ましくは0.5〜20質量%、特に3〜10質量%である。 水溶性を向上させるために、ポリマーは、アリルスルホン酸、例えばアリルオ
キシベンゼンスルホン酸およびメタリルスルホン酸もモノマーとして含有し得る
【0241】 特に好ましいものはまた、2つより多くの異なるモノマー単位を有する生分解
性ポリマーである。その例は、モノマーとしてアクリル酸およびマレイン酸の塩
、およびまたビニルアルコールまたはビニルアルコール誘導体を含有するもので
あるか、あるいはモノマーとしてアクリル酸および2-アルキルアリルスルホン
酸の塩、および糖誘導体を含有するものである。 さらなる好ましいコポリマーは、モノマーが、好ましくはアクロレインおよび
アクリル酸/アクリル酸塩、並びに別々に、アクロレインおよびビニルアセテー
トであるコポリマーである。
【0242】 言及することができる同様に好ましいさらなるビルダー物質は、ポリマーアミ
ノジカルボン酸、その塩またはその前駆体物質を含む。特に好ましいものは、ポ
リアスパラギン酸並びにその塩および誘導体であり、これは、コビルダー特性だ
けでなく、漂白剤安定化作用も有する。 さらなる適当なビルダー物質は、ジアルデヒドと、5〜7個の炭素原子および
少なくとも3個のヒドロキシル基を有するポリオールカルボン酸との反応により
得ることができるポリアセタールである。好ましいポリアセタールは、ジアルデ
ヒド、例えばグリオキサール、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒドおよ
びこれらの混合物、並びにポリオールカルボン酸、例えばグルコン酸および/ま
たはグルコヘプトン酸から得られる。
【0243】 さらなる適当な有機ビルダー物質は、デキストリンである。その例は、デンプ
ンの部分加水分解により得ることができる炭水化物オリゴマーまたはポリマーで
ある。加水分解を、標準的な方法、例えば酸触媒または酵素触媒法により行い得
る。加水分解生成物は、好ましくは平均分子量範囲400〜500,000g/
molを有する。ここで好ましいものは、0.5〜40、特に2〜30の範囲の
デキストロース当量(DE)を有する多糖類である。DEとは、DE100を有
するデキストロースとの比較による、多糖類の減少効果の一般的尺度である。3
〜20の間のDEを有するマルトデキストリンおよび20〜37の間のDEを有
する乾燥グルコースシロップ、およびまた2,000〜30,000g/molの
範囲の高分子量の、いわゆる黄色デキストリンおよび白色デキストリンを使用し
得る。 そのようなデキストリンの酸化誘導体は、糖環の少なくとも1つのアルコール
官能基をカルボン酸官能基に酸化できる酸化剤との反応生成物である。糖環のC 6 で酸化された生成物が、特に有利であり得る。
【0244】 オキシジスクシネートおよび他のジスクシネート誘導体、好ましくはエチレン
ジアミンジスクシネートは、さらなる適当なコビルダーである。エチレンジアミ
ン-N,N'-ジスクシネート(EDDS)を、ナトリウムまたはマグネシウム塩の
形態で好ましくは使用する。これに関連するさらなる好ましいものはまた、グリ
セロールジスクシネートおよびグリセロールトリスクシネートである。ゼオライ
ト含有および/またはシリケート含有配合物中の適当な使用量は、3〜15質量
%である。 さらなる有用な有機コビルダーの例は、ラクトン形態でも存在することができ
、少なくとも4個の炭素原子、少なくとも1個のヒドロキシル基、および2個以
下の酸基を有するアセチル化ヒドロキシカルボン酸およびその塩である。
【0245】 コビルダー特性を有する物質のさらなる群は、ホスホネートにより表される。
これは、特にヒドロキシアルカンホスホネートおよびアミノアルカンホスホネー
トである。ヒドロキシアルカンホスホネートの中で、1-ヒドロキシエタン-1,
1-ジホスホネート(HEDP)が、コビルダーとして特に重要である。好まし
くは、そのナトリウム塩として使用する。二ナトリウム塩は中性であり、四ナト
リウム塩は、アルカリ性(pH9)の反応を生ずる。適当なアミノアルカンホス
ホネートは、好ましくはエチレンジアミンテトラメチレンホスホネート(EDT
MP)、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホネート(DTPMP)およ
びこれらの高級同族体である。それらを、好ましくは中性反応性ナトリウム塩の
形態、例えばEDTMPの六ナトリウム塩またはDTPMPの七ナトリウム塩ま
たは八ナトリウム塩として使用する。この群のビルダーとして、好ましくはホス
ホネートの群からのHEDPを使用する。さらに、アミノアルカンホスホネート
は、明白な重金属結合能力を有する。従って、特に組成物が漂白剤も含む場合、
アミノアルカンホスホネート、特にDTPMPを使用すること、または該ホスホ
ネート混合物を使用することが好適であり得る。 さらに、アルカリ土類金属イオンと錯体を形成することができるあらゆる化合
物を、コビルダーとして使用し得る。
【0246】 本発明の洗濯用洗剤および洗浄剤造形品の美的印象を高めるために、造形品を
、全体または部分的に適当な染料で着色することができる。造形品が2つまたは
それ以上の塊から製造され、その加工する塊を違うように着色する場合に、特に
光学効果が達成され得る。好ましい染料(その選択は、当業者にとって困難では
ない)は、高度の貯蔵安定性、並びに組成物の他の成分および光に対する不感受
性を有し、処理基材を汚さないために、処理基材、例えば織物繊維または台所品
若しくは食器の部分に対して明白な直接性を有さない。
【0247】 本発明の洗濯用洗剤造形品中で使用するために好ましいものは、洗濯プロセス
中に酸化的に破壊され得るあらゆる着色剤、およびそれと適当な青色染料(青味
剤として知られている。)との混合物である。水に溶解する、または室温で液状
有機物質に溶解する着色剤を使用することが有利である。適当な着色剤の例は、
アニオン性着色剤、例えばアニオン性ニトロソ染料である。1つの可能な着色剤
は、例えばナフトールグリーン(カラーインデックス(Colour Index)(CI)部
分1:Acid Green 1;部分2:10020)(これは市販製品として、例えば BASF,
Ludwigshafen, からの Basacid(商標) Green 970 として入手できる。)、およ
びまたそれと適当な青色染料との混合物である。さらなる適当な着色剤は、Pigm
osol(商標) Blue 6900 (CI 74160)、Pigmosol(商標) Green 8730 (CI 74260)、B
asonyl(商標) Red 545 FL (CI 45170)、Sandolan(商標) Rhodamin EB400 (CI 45
100)、Basacid(商標) Yellow 094 (CI 47005)、Sicovit(商標) Patent Blue 85
E 131 (CI 42051)、Acid Blue 183 (CAS 12217-22-0、CI Acid Blue 183)、Pigm
ent Blue 15 (CI 741600)、Supranol(商標) Blue GLW (CAS 12219-32-8、CI Aci
d Blue 221)、Nylosan(商標) Yellow N-7GL SGR (CAS 61814-57-1、CI Acid Yel
low 218) および/または Sandolan(商標) Blue (CI Acid Blue 182、CAS 12219
-26-0) を含む。
【0248】 着色剤の選択に関して、着色剤が、織物表面、特に合成繊維に対して大きすぎ
る親和力を有しないことを確保しなければならない。同時に、適当な着色剤の選
択の際には、着色剤が酸化に対して異なる安定性を有することも考慮すべきであ
る。一般的な法則として、非水溶性着色剤は、水溶性着色剤よりも酸化に対して
より安定である。溶解性、およびまた酸化感受性に依存して、洗濯用洗剤および
洗浄剤中の着色剤濃度は変化する。易水溶性着色剤、例えば上記の Basacid(商
標) Green、または同様に上記の Sandolan(商標) Blue を用いると、選択着色剤
濃度は、典型的に数10-2〜10-3質量%の範囲である。対照的に、明度の理由
から特に好ましいが、水にあまり容易に溶解しない無金属有機顔料、例えば上記
Pigmosol(商標) 染料の場合、洗濯用洗剤または洗浄剤中の適切な着色剤濃度は
、典型的に数10-3〜10-4質量%である。
【0249】 本発明の洗濯用洗剤および洗浄剤造形品は、1種またはそれ以上の螢光増白剤
を含み得る。「白色剤」とも呼ばれるこれらの物質は、現代の洗濯用洗剤に用い
られる。なぜなら洗いたての漂白した白色洗濯物でさえ、わずかに黄色の色合い
を有するからである。螢光増白剤は、日光の紫外線の部分をより長波長の青色光
に転換する有機染料である。この青色光の放出は、織物により反射される光の「
ギャップ」を埋め、それにより、螢光増白剤で処理された織物はより白く、より
輝いて見える。増白剤の作用機構は、繊維への付着を必要とするので、「染色す
べき」繊維に従い、例えば綿、ナイロンまたはポリエステル繊維用増白剤の間で
区別がなされる。洗濯用洗剤に組み込むために適当な通常の市販増白剤は、主と
して5つの構造群:スチルベン群、ジフェニルスチルベン群、クマリン-キノリ
ン群、ジフェニルピラゾリン群、およびベンズオキサゾールまたはベンズイミダ
ゾールと共役系との組合せを含む群、に属する。現在の増白剤の概観は、例えば
G. Jakobi, A. Loehr, "Laundry detergents and Textile Washing", VCH-Verl
ag, Weinheim, 1987年, 第94〜100頁で見出すことができる。
【0250】 適当な増白剤の例は、4,4'-ビス[(4-アニリノ-6-モルホリノ-s-トリアジ
ン-2-イル)アミノ]スチルベン-2,2'-ジスルホン酸の塩、またはモルホリノ基
の代わりにジエタノールアミノ基、メチルアミノ基、アニリノ基または2-メト
キシエチルアミノ基を有する類似構造化合物である。さらに置換ジフェニルスチ
リル型の増白剤も存在することができる。その例は、4,4'-ビス-(2-スルホス
チリル)ビフェニル、4,4'-ビス(4-クロロ-3-スルホスチリル)ビフェニルま
たは4-(4-クロロスチリル)-4'-(2-スルホスチリル)ビフェニルのアルカリ金
属塩である。上記増白剤の混合物も使用することができる。
【0251】 形成する製品の感覚的魅力を向上させるため、および消費者にその性能だけで
なく視覚的および感覚的に「代表的で間違えようの無い」製品を提供するために
、芳香剤を、本発明の組成物に添加する。香油および/または芳香剤として、個
々の臭気化合物を使用することができる。その例は、エステル、エーテル、アル
デヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素型の合成生成物である。エステル型
の臭気化合物は、例えばベンジルアセテート、フェノキシエチルイソブチレート
、p-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、リナリルアセテート、ジメチルベ
ンジルカルビニルアセテート、フェニルエチルアセテート、リナリルベンゾエー
ト、ベンジルホルメート、エチルメチルフェニルグリシネート、アリルシクロヘ
キシルプロピオネート、スチラリルプロピオネートおよびベンジルサリチラート
である。エーテル型は、例えばベンジルエチルエーテルを含む。アルデヒド型は
、例えば8〜18個の炭素原子を有する直鎖アルカナール、シトラール、シトロ
ネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒド
ロキシシトロネラール、リリアールおよびボルゲオナールを含む。ケトン型は、
例えばイオノン、α-イソメチリオノンおよびメチルセドリルケトンを含む。ア
ルコール型は、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、ゲラニオール、リ
ナロール、フェニルエチルアルコールおよびテルピネオールを含み、炭化水素型
は、主としてテルペン、例えばリモネンおよびピネンを含む。しかしながら好ま
しくは、魅力のある芳香雰囲気を一緒に生み出す異なる臭気剤混合物を使用する
【0252】 そのような香油は、植物源から得ることができる天然臭気剤混合物も含有する
ことができ、その例は、マツ油、柑橘油、ジャスミン油、パチョリ油、バラ油ま
たはイランイラン油である。同様に適当ななものは、サルビアセージ油、カミル
レ油、チョウジ油、バルム油、ハッカ油、シナモンリーフ油、ライム花油、杜松
子油、ベチベル油、オリバナム油、ガルバヌム油およびラダナム油、およびまた
オレンジ花油、ネロリ油、オレンジ果皮油および白檀油である。 本発明に従い製造する洗濯用洗剤および洗浄剤造形品の芳香剤含有量は、通常
、全配合物の2質量%までである。芳香剤を、直接本発明の組成物に組み込むこ
とができる。その代わりに、香料の洗濯物への付着を強めるキャリヤに芳香剤を
適用し、ゆっくりとした芳香剤の放出により、織物の長期持続芳香を確保するこ
とが有利であり得る。そのようなキャリヤとして確立された物質は、例えばシク
ロデキストリンである。さらにシクロデキストリン-香料錯体を、さらなる助剤
でさらに被覆することができる。
【0253】 さらに洗濯用洗剤および洗浄剤造形品は、正の影響を有する成分も含むことが
でき、それにより容易にオイルおよびグリースが織物から洗い落とされる(いわ
ゆる汚れ剥離剤)。既に油溶解および脂肪溶解成分を含む本発明の洗濯用洗剤で
何度も洗濯されている織物が汚される場合に、この効果は特に著しくなる。好ま
しい油溶解および脂肪溶解成分は、例えば非イオン性セルロースエーテル、例え
ば各場合に非イオン性セルロースエーテルを基準にメトキシ基含有量15〜30
質量%およびヒドロキシプロピル含有量1〜15質量%を有するメチルセルロー
スおよびメチルヒドロキシプロピルセルロース、およびまた先行技術のフタル酸
および/またはテレフタル酸および/またはその誘導体のポリマー、特にエチレ
ンテレフタレートおよび/またはポリエチレングリコールテレフタレートのポリ
マー、またはそのアニオン変性および/または非イオン変性誘導体を含む。これ
らの中で特に好ましいものは、フタル酸ポリマーのスルホン化誘導体、およびテ
レフタル酸ポリマーのスルホン化誘導体である。 本発明に従い製造する組成物中に使用し得る抑泡剤は、ふさわしくは例えば、
石鹸、パラフィンまたはシリコーンオイルであり、これらは、所望により、担体
物質に適用されいても良い。
【0254】 グレー化防止剤は、懸濁液中で汚れを繊維から引き離したままに維持する機能
を有し、それゆえ、汚れの再沈着を防止する。この目的のために適当なものは、
通常は有機の水溶性コロイドである。その例は、ポリマーカルボン酸の水溶性塩
、グルー、ゼラチン、デンプン若しくはセルロースのエーテルスルホン酸塩、ま
たはセルロース若しくはデンプンの酸性硫酸エステルの塩である。酸性基含有水
溶性ポリアミドも、この目的のために適当である。さらに上記のもの以外の溶解
性デンプン製剤およびデンプン製品を使用することができ、その例は、分解デン
プン、アルデヒドデンプンなどである。ポリビニルピロリドンも使用することが
できる。しかしながら好ましくは、セルロースエーテル、例えばカルボキシメチ
ルセルロース(Na塩)、メチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、
および混合エーテル、例えばメチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロ
キシプロピルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロースおよびこれらの混
合物を、組成物を基準に0.1〜5質量%の量で使用する。
【0255】 シート状織物構造、特にフィラメントレーヨン、ビスコースレーヨン、綿およ
びこれらのブレンドの構造は、個々の繊維が、曲げ、縮れ、圧縮、繊維方向に対
し横切るはさみ付けを受けやすく、しわになる傾向があるので、本発明に従い製
造する組成物は、合成しわ制御剤を含み得る。これらは、例えば、通常エチレン
オキシドと反応させる脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪酸アルキル
オールエステル、脂肪酸アルキルオールアミド若しくは脂肪アルコールをベース
とする合成生成物、またはレシチン若しくは変性リン酸エステルをベースとする
生成物を含む。
【0256】 微生物に対抗するために、本発明に従い製造する組成物は、抗微生物活性物質
を含み得る。これに関連して、抗微生物範囲および作用機構により、静微生物剤
、殺微生物剤、静真菌剤および殺真菌剤などの間で区別がなされる。これらの群
からの重要物質の例は、ベンズアルコニウムクロリド、アルキルアリールスルホ
ネート、ハロフェノールおよび酢酸フェニル水銀である。これらの化合物を完全
に省略することもできる。 酸素暴露および他の酸化プロセスの結果としての組成物および/または処理織
物の望ましくない変化を防ぐために、組成物は酸化防止剤を含み得る。この群の
化合物は、例えば置換フェノール、ヒドロキノン、ピロカテコールおよび芳香族
アミン、およびまた有機スルフィド、ポリスルフィド、ジチオカーバメート、ホ
スファイト、およびホスホネートを含む。
【0257】 静電防止剤をさらに使用する(本発明に従い製造する組成物にさらに添加する
)ことにより、向上した衣服快適性が生じ得る。静電防止剤は、表面導電率を増
加させ、それにより形成される電荷の良好な放散を可能にする。外部静電防止剤
は、一般に少なくとも1つの親水性分子配位子を有する物質であり、多かれ少な
かれ、表面に吸湿性膜を提供する。通常界面活性であるこれらの静電防止剤は、
窒素含有静電防止剤(アミン、アミド、第4級アンモニウム化合物)、リン含有
静電防止剤(リン酸エステル)および硫黄含有静電防止剤(アルキルスルホネー
ト、アルキルスルフェート)に細分され得る。外部静電防止剤は、例えば特許出
願 FR 1,156,513、GB 873 214 および GB 839 407 に記載されている。開示され
ているラウリル-(またはステアリル-)ジメチルベンジルアンモニウムクロリド
が、織物用帯電防止剤として、および洗濯用洗剤への添加物として適当であり、
この場合、さらに仕上げ効果が得られる。
【0258】 処理織物の水吸収容量および再湿潤性を向上させるため、および処理織物のア
イロン掛けを容易にするため、例えばシリコーン誘導体を、本発明に従い製造す
る組成物中で使用することができる。この誘導体は、さらにその抑泡性により、
組成物のすすぎ落し挙動を改良する。好ましいシリコーン誘導体の例は、アルキ
ル基が、1〜5個の炭素原子を有し、完全または部分的にフッ素化されているポ
リジアルキルシロキサンまたはアルキルアリールシロキサンである。好ましいシ
リコーンは、ポリジメチルシロキサンであり、これは所望により誘導化されてい
ても良く、その場合はアミノ官能性または4級化であるか、またはSi-OH、
Si-Hおよび/またはSi-Cl結合を有する。好ましいシリコーンの25℃で
の粘度は、100〜100,000センチストークスの間の範囲である。シリコ
ーンを、全組成物を基準に0.2〜5質量%の間の量で使用することができる。
【0259】 最後に、本発明に従い製造する組成物は、UV吸収剤も含むことができる。こ
のUV吸収剤は、処理織物に付着し、繊維の光安定性を向上させる。これらの望
ましい特性を有する化合物は、例えば無放射失活により活性である化合物、並び
に2位および/または4位に置換基を有するベンゾフェノン誘導体である。また
適当なものは、置換ベンゾトリアゾール、3位でフェニル置換しているアクリレ
ート(ケイ皮酸誘導体)(2位にシアノ基を有しても、有さなくても良い)、サ
リチラート、有機Ni錯体、並びにまたウンベリフェロンおよび内因性ウロカニ
ン酸のような天然物質である。
【0260】 あらゆる上記成分を用いる場合、それらの成分を他の成分と分離すること、お
よび/またはそれらの成分を或る他の成分と一緒に配合することにより、有利な
特性が生じ得る。多相造形品の場合、個々の相は、同じ成分のそれぞれの含有量
が異なる場合があり、その結果として利点が生じ得る。 ここで特に好ましいものは、未圧縮部分(a)が、各場合において未圧縮部分
(a)の質量を基準に、1〜100質量%、好ましくは5〜95質量%、特に好
ましくは10〜90質量%、特に20〜85質量%の量のビルダーを含む本発明
の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品である。
【0261】 好ましいものはまた、未圧縮部分(a)が、リン酸塩、好ましくはアルカリ金
属リン酸塩、特に好ましくは三リン酸五ナトリウムまたは三リン酸五カリウム(
トリポリリン酸ナトリウムまたはトリポリリン酸カリウム)を、各場合において
未圧縮部分(a)の質量を基準に、20〜80質量%、好ましくは25〜75質
量%、特に30〜70質量%の量で含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品である。 同様に好ましいものは、未圧縮部分(a)が、炭酸塩および/または炭酸水素
塩、好ましくはアルカリ金属炭酸塩、特に好ましくは炭酸ナトリウムを、各場合
において未圧縮部分(a)の質量を基準に、5〜50質量%、好ましくは7.5
〜40質量%、特に10〜30質量%の量で含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品
である。
【0262】 未圧縮部分(a)が、ケイ酸塩、好ましくはアルカリ金属ケイ酸塩、特に好ま
しくは結晶質または非晶質アルカリ金属二ケイ酸塩を、各場合において未圧縮部
分(a)の質量を基準に、10〜60質量%、好ましくは15〜50質量%、特
に20〜40質量%の量で含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品も、本発明の好ま
しい実施態様である。 同様に好ましいものは、未圧縮部分(a)が、各場合において未圧縮部分(a
)の質量を基準に、5質量%未満、好ましくは4質量%未満、特に好ましくは3
質量%未満、特に2質量%未満の全界面活性剤含有量しか有さない洗濯用洗剤ま
たは洗浄剤造形品である。
【0263】 さらなる好ましい洗濯用洗剤または洗浄剤造形品は、未圧縮部分(a)が、酸
素系漂白剤またはハロゲン系漂白剤、特に塩素系漂白剤、特に好ましくは過ホウ
酸ナトリウムおよび過炭酸ナトリウムの群からの漂白剤を、各場合において未圧
縮部分(a)の質量を基準に、2〜25質量%、好ましくは5〜20質量%、特
に10〜15質量%の量で含む造形品である。 さらなる好ましいものは、未圧縮部分(a)が、ポリアシル化アルキレンジア
ミン、特にテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、N-アシルイミド、
特にN-ノナノイルスクシンイミド(NOSI)、アシル化フェノールスルホネ
ート、特にn-ノナノイル-またはイソノナノイルオキシベンゼンスルホネート(
n-またはiso-NOBS)およびn-メチルモルホリニウムアセトニトリルメチル
スルフェート(MMA)の群からの漂白活性剤を、各場合において未圧縮部分(
a)の質量を基準に、0.25〜15質量%、好ましくは0.5〜10質量%、特
に1〜5質量%の量で含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品である。
【0264】 未圧縮部分(a)が、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、ビスベンゾトリア
ゾール、アミノトリアゾール、アルキルアミノトリアゾールおよび遷移金属塩ま
たは錯体、特に好ましくはベンゾトリアゾールおよび/またはアルキルアミノト
リアゾールの群からの銀保護剤を、各場合において未圧縮部分(a)の質量を基
準に、0.01〜5質量%、好ましくは0.05〜4質量%、特に0.5〜3質量
%の量で含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品は、本発明の好ましい実施態様であ
る。 本発明のさらなる好ましい実施態様は、未圧縮部分(a)が、酵素、腐食防止
剤、沈着防止剤、コビルダー、染料および/または芳香剤の群からの1種または
それ以上の物質を、各場合において未圧縮部分(a)の質量を基準に、6〜30
質量%、好ましくは7.5〜25質量%、特に10〜20質量%の総量でさらに
含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品である。 最後にとりわけ、特に好ましいものはまた、第2未圧縮部分(b)が、未圧縮
成分(a)の空洞に突き入れられている被覆造形品、好ましくは多重被覆造形品
である洗濯用洗剤または洗浄剤造形品である。
【0265】 本発明の洗濯用洗剤および洗浄剤造形品は、洗濯または洗浄サイクル中に完全
に溶解する。上記のように異なる領域が異なる溶解速度を有する場合、利点が提
供され得る。異なる溶解速度の結果として、或る時点で或る成分の放出を、目標
とするように変化させ得るだけでなく、洗濯液または洗浄液の特性も変化させ得
る。例えば好ましいものは、基本造形品の1質量%濃度水溶液のpHが、8〜1
2、好ましくは9〜11、特に9.5〜10の範囲である洗濯用洗剤および洗浄
剤造形品である。 これに加えて好ましいものは、全造形品の1質量%濃度水溶液のpHが、7〜
11、好ましくは7.5〜10、特に8〜9.5の範囲である洗濯用洗剤および洗
浄剤造形品である。
【0266】 本発明の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品を、非常に様々な外形に製造すること
ができる。例えば造形品を、予定した三次元形状および予定寸法に製造すること
ができる。適当な三次元形状は、実質的にあらゆる実用的デザインであり、即ち
例えば、バー、ロッドまたはインゴット、立方体、ブロックおよび平らな側面を
有する対応する三次元要素の形態、特に円形または長円形断面を有する円筒形デ
ザインである。この円筒形デザインは、タブレットから、直径に対する高さの比
が1を超えるコンパクト円筒長にわたる形態を包含する。
【0267】 本発明の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品を、本発明における各場合に、洗濯用
洗剤および/または洗浄剤造形品の予定投与量に対応する相互に分離した個々の
要素として、設計することができる。しかしながら、多数のそのような塊単位を
1つのコンパクト物中で組み合わせるように個々の未圧縮部分を設計することも
でき、特にあらかじめに予定した破壊点で、より少ない部分単位が容易に分離さ
れる。織物洗濯用洗剤をヨーロッパで通常の種類の機械で使用するために、水平
配列機構を有する円筒またはブロック形態のタブレットデザインは、好都合であ
り得、約0.5:2〜2:0.5の範囲の直径/高さ比が好ましい。
【0268】 造形品の別の実施態様の三次元形状を、市販の家庭用洗濯機の投与用引出しに
その寸法を適合させ、そうして造形品を、計量供給補助具無しで投与用引出しに
直接供給することができる。その場合に造形品は、すすぎ操作中に溶解する。し
かしながら当然問題無しに、計量供給補助具を用いて洗濯用洗剤造形品を使用す
ることもでき、これは、本発明において好ましい。
【0269】 製造し得るさらなる好ましい造形品は、交互の長くて厚い区分および短くて薄
い区分を有するプレート構造またはバー構造を有し、そうして個々の区分を、こ
の「スラブ」から予定破壊点で折ることができる。この区分は、短くて薄い区分
であり、これを機械に導入する。この洗濯用洗剤造形品「スラブ」の原理は、他
の外形、例えばその一辺にのみ沿って相互に接続されている垂直三角形でも実現
し得る。 そのような「スラブ状」ストランド区分を、第2のブレードまたは第2組のブ
レードを、ストランド区分を分割しないで、その切断長ストランド区分に押し付
けることを含む後処理工程により長さに切り込んだ後に、製造することができる
。表面造形または凸若しくは凹のしるしの製造も、本発明により行うことができ
る。従って好ましい方法は、切断長造形品を、後処理工程に付する方法である。
【0270】 後処理工程は、しるしの彫込みに加えて、パターン、形などの彫込みも含み得
る。このようにして、例えば本発明に従い製造するTシャツ用一般洗濯洗剤、本
発明により製造するウール用カラー洗濯洗剤、本発明により製造する食器(ガラ
ス、プレート、ポット、皿など)洗い機用洗浄剤造形品を標識づけることができ
る。ここで、プロダクトマネージャーの創造性に、制限は課されない。それゆえ
本発明の好ましい方法は、後処理工程として、追加の造形工程、特に彫込みを含
む。 切断長造形品の引き続きの被覆も、追加被覆の適用が望ましい場合、可能であ
る。ここで好ましい方法は、後処理工程が、注入可能物質、好ましくは粘度<5
,000mPasを有する注入可能物質で造形品を被覆することを含む方法であ
る。
【0271】 相数および後処理の種類に関係無く、好ましいものは一般に、800kgdm -3 を超える、好ましくは900kgdm-3を超える、特に好ましくは1,000
kgdm-3を超える、特に1,100kgdm-3を超える密度を有する洗濯用洗
剤または洗浄剤造形品である。そのような造形品において、コンパクト洗濯用洗
剤または洗浄剤の供給形態の利点は、特に明らかになる。
【0272】 本発明はさらに、 (a)活性物質を含む第1未圧縮部分(a)を製造する工程、 (b)活性物質を含む第2未圧縮部分(b)を製造する工程、 (c)2つの該造形品部分を接合するまたはかみ合わせることにより、それら
を接続して造形品を形成する工程 を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品の製造方法を提供する。 相互の接合は、当業者に既知の「糊付け」であり得るが、造形品部分を、その
外形の結果、相互に単に取り付けることも可能である。造形品部分(a)および
(b)の間の接着を、定着剤により促進する本発明の方法が好ましい。
【0273】 使用し得る定着剤は、それらが適用される造形品表面に、以後のプロセス工程
で適用される未圧縮部分に対し充分な接着性(「粘着性」)を与え、その表面に
永続的に接着し得る物質である。ここで基本的に適当なものは、関連する接着剤
の文献、特にその研究論文に言及されている物質である。この場合に本発明に関
連して、高温で定着作用を有するが、冷却後はもはや粘着性ではない固体である
溶融物の適用が、特に重要である。 定着剤として溶融温度範囲40〜75℃を有する1種またはそれ以上の物質の
溶融物を、造形品部分(a)の1つまたはそれ以上の表面に適用し、その後に造
形品(b)を突き当てる本発明の方法が、従って好ましい。
【0274】 任意に適用される定着剤は、様々な要求を課される。この要求は、第1に溶融
または凝固挙動に関し、第2に周囲温度での凝固範囲における「結合点」の物質
特性に関する。造形品に適用された定着剤層は、輸送または貯蔵中に持続的に「
突き当てた」未圧縮部分を保持しなければならないので、定着剤層は、例えば包
装または輸送中に生ずる衝撃荷重に対し高い安定性を有さなければならない。そ
れゆえ定着剤は、弾性変形または塑性変形により生ずる衝撃荷重に対し反作用し
て破壊されないために、少なくとも部分弾性または少なくとも塑性のいずれかを
有すべきである。定着剤は、接着する未圧縮部分が高い熱応力にさらされない溶
融温度範囲を有すべきである。しかしながら一方で、少なくともやや高い温度で
接着未圧縮部分の有効な接着をなお提供するために、その溶融温度範囲は充分に
高くなければならない。本発明の被覆用物質は、好ましくは30℃を超える融点
を有する。定着剤の溶融温度範囲の幅も同様に、方法が行われる行程で直接的な
影響を有する。定着剤が付与される造形品は、以後のプロセス工程において、取
り付けられる未圧縮部分と接触しなければならず、しばらくの間、その接着性は
失われてはならない。活性物質の組込み後、その接着性は、不要な時間損失を回
避するため、および引き続きのプロセス工程または取扱いおよび包装中のケーキ
ングおよび封鎖を回避するために、できる限り速やかに減少しなければならない
。溶融物を使用する場合、接着性の減少は、冷却(例えば冷気の吹込)により促
進し得る。
【0275】 定着剤が、純粋結晶質物質で通常生じるような鋭くて明確な融点を示さず、そ
の代わりに、或る環境下でいくらかの摂氏度にわたる溶融温度範囲を有すること
が有利である。 定着剤は、好ましくは約45〜約75℃の間の溶融温度範囲を有する。これは
、本発明の場合において、溶融温度範囲が所定の温度間隔内にあることを意味し
、溶融温度幅は示していない。溶融温度範囲幅は、好ましくは少なくとも1℃、
より好ましくは約2〜約3℃である。 上記特性は、通常、既に上で詳細に記載したいわゆるワックスにより満たされ
る。
【0276】 適用する定着剤は、純粋物質または混合物質であり得る。後者の場合、溶融物
は、様々な量の定着剤および助剤を含み得る。 上記原理は、例えば食器洗い機の洗浄操作中における或る時点での、「突き当
てた」未圧縮部分の遅延溶解のために機能し、低温(例えば55℃)が主用すす
ぎサイクルで使用される場合に特に有利に使用し得る。これは、活性物質が、よ
り高温(約70℃)での洗浄-すすぎサイクルでのみ接着層から放出されること
を意味する。
【0277】 しかしながら上記原理はまた、未圧縮部分が、接着層からゆっくりとではなく
、速やかに放出される場合に、逆転し得る。本発明の方法においてこの逆転を、
定着剤として、溶解遅延剤では無く溶解促進剤を使用することによる単純な方法
で達成することができ、そうして、突き当てた未圧縮部分は、造形品からゆっく
りとでは無く、より急速に溶解する。上記の水溶性の乏しい定着剤とは対照的に
、急速な溶解のために好ましい定着剤は、易水溶性である。水中への定着剤の溶
解性は、さらに或る添加剤により、例えば発泡系の易溶解性塩を組み込むことに
より、かなり増加させることができる。そのような溶解促進定着剤(さらなる溶
解改良添加剤を有しても、有さなくても良い)は、洗浄操作の開始時における活
性物質の急速な溶解および放出を導く。 溶解促進は、或る外形要因によっても達成され、または促進することができる
。この詳細を以下に記載する。
【0278】 溶融物とは別の物質も、本発明の方法において定着剤として使用することがで
きる。この目的のために適当なものは、例えば濃縮塩溶液である。この濃縮塩溶
液は、活性物質の適用後に、結晶化または気化/蒸発により、定着性塩の外層に
転換する。当然、過飽和溶液または混合溶媒中の塩溶液も使用することができる
。 定着剤として、水溶性または水分散性ポリマー、好ましくはポリカルボキシレ
ートの溶液または分散液も使用することができる。該物質を、そのコビルダー特
性の基礎として、既に上で記載している。
【0279】 さらなる特に適当な定着剤は、(アセチル化)ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルピロリドン、ゼラチンおよびこれらの混合物の群からの水溶性物質の溶液であ
る。これらの物質も、既に詳細に記載している。 本発明の方法において水溶液として使用し得る好ましい定着剤は、5,000
〜500,000ダルトンの間、好ましくは7,500〜250,000ダルトン
の間、特に10,000〜100,000ダルトンの間の分子量を有するポリマー
からなる。個々の造形品領域の間に存在する定着剤層は、定着剤の乾燥後に、好
ましくは1〜150μm、より好ましくは2〜100μm、特に好ましくは5〜
75μm、特に10〜50μmの厚みを有する。
【0280】 本発明はさらに、 (a)活性物質を含み、少なくとも1つの空洞を有する第1未圧縮部分(a)
を製造する工程、 (b)活性物質を含む第2未圧縮部分(b)を製造する工程、 (c)造形品部分(b)を、造形品部分(a)の空洞に少なくとも部分的に挿
入することにより、2つの該造形品部分を接続する工程 を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品の製造方法、およびまた、 (a)活性物質を含み、少なくとも1つの空洞を有する第1未圧縮部分(a)
を製造する工程、 (b)活性物質を造形品部分(a)の空洞に挿入し、造形品部分(b)を形成
する工程、 (c)造形品部分(a)の空洞内に造形品部分(b)を固定化する工程 を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品の製造方法の両方を提供する。
【0281】 1つまたはそれ以上の空洞を有する未圧縮部分に関して、上記の詳細を参照す
ることができる。好ましい方法は、工程(b)における活性物質の挿入を、製造
した未圧縮造形品部分を、液状ないしペースト状の媒体に注ぐこと、粒状媒体に
分散させること、または挿入することにより行う方法である。 既に上で詳細に記載したように、好ましい方法は、工程(c)における固定化
を、造形品全体または空洞を有する造形品表面を被覆することにより行う方法で
ある。 工程(c)における固定化を、固化、定着剤の噴霧、焼結、ゲル化またはさら
なる造形成分の糊付けにより行う方法も、本発明の好ましい方法である。
【0282】 特に、既に上で詳細に記載した工程が存在する。それ故、先の記載を参照する
。好ましい方法は、一方でプロセス工程(a)が焼結を含む方法であり、他方で
プロセス工程(a)が注型を含む方法でもある。 プロセス工程(a)が溶液の凝固(「ゲル化」)を含む方法、およびプロセス
工程(a)が固化を含む方法も、本発明にとって好ましい。
【0283】 全く同様の陳述を、未圧縮部分(b)の製造のためになすことができる。ここ
でまた好ましい方法は、プロセス工程(b)が焼結を含む方法、プロセス工程(
b)が注型を含む方法、またはプロセス工程(b)が溶液の凝固(「ゲル化」)
を含む方法のいずれかである。 最後にとりわけ、好ましい方法はまた、プロセス工程(b)が固化を含む方法
である。
【0284】 未圧縮部分(a)が1つまたはそれ以上の空洞を有する場合、重要な特徴が実
現できる。そうして、未圧縮部分(b)が粒状である方法が実現できる。 これらの粒子を、例えば空洞内に導入することができ、この場合に粒子を、被
覆層を使用して、または上記のように定着剤を噴霧することにより固定化する。 本発明はさらに、ポリマーにより洗濯活性または洗浄活性調剤の未圧縮造形品
を被覆し、これを、洗濯活性または洗浄活性調剤の未圧縮造形品上に突き当てる
またはその中に突き入れることを含む、活性物質制御放出を有する洗濯用洗剤ま
たは洗浄剤造形品の製造方法を提供する。
【0285】 ここでまた好ましい方法は、使用する被覆用物質が、アミノ基含有ポリマー、
好ましくはジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートのような塩基性モノマ
ーとアクリル酸エステルとのコポリマーである方法である。これらのポリマーは
、上で詳細に記載している。 上記陳述と全く同様に、この変法の場合にもまた好ましい方法は、使用する被
覆用物質が、両性ポリマー、好ましくはジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリ
レートのような塩基性モノマーと置換または未置換のアクリル酸および/または
(メタ)アクリル酸とのコポリマーである方法である。
【0286】 製造後に、本発明の洗濯用洗剤および洗浄剤造形品を包装することができる。
或る包装系の使用が、特に有用である。なぜなら包装系は、一方で成分の貯蔵安
定性を増加させ、他方でまた驚くべきことに、空洞充填物の長期接着を著しく向
上させるからである。従って本発明はさらに、本発明の洗濯用洗剤および/また
は洗浄剤造形品と、該洗濯用洗剤および/または洗浄剤造形品を包含する包装系
との組合せであって、該包装系を23℃および相対平衡湿度85%で貯蔵する場
合、該包装系が、0.1g/m2/日から20g/m2/日未満までの透湿度を有
する組合せを提供する。
【0287】 本発明に従う洗濯用洗剤および洗浄剤造形品と包装系との組合せにおける包装
系は、該包装系が23℃および相対平衡湿度85%で貯蔵される場合、0.1g
/m2/日から20g/m2/日未満の透湿度を有する。この温度および湿度条件
は、DIN 規格 53122 で明記されている試験条件であり、これは最小のずれ(2
3±1℃、相対湿度85±2%)を許容する。所定の包装系または物質の透湿度
を、さらなる標準的方法に従い測定することができる。その方法はまた、例えば
ASTM 規格 E-96-53T(「シート形態物質の透湿性の測定試験」)および TAPPI
規格 T464 m-45(「高温および高湿度でのシート物質の透湿性」)に記載されて
いる。一般的技術の測定原理は、試験物質で上面を密閉する容器内で、適切な雰
囲気中に貯蔵する無水塩化カルシウムの水分吸収を基礎とする。試験物質で密閉
する容器の表面積(透過面積)、塩化カルシウムの質量増加分および暴露時間か
ら、透湿度を以下のように計算することができる:
【数3】 〔式中、Aは、試験物質の面積(cm2)であり、xは、塩化カルシウムの質量
増加分(g)であり、yは、暴露時間(時間)である。〕
【0288】 しばしば「相対大気湿度」と称される相対平衡湿度は、本発明に関連して透湿
度を測定する場合、23℃で85%である。空気の水蒸気を吸収する能力は、温
度に対し、飽和含有量と呼ばれる特定の最大含有量まで上昇し、それはg/m3
で明記される。例えば17℃の空気1m3は、水蒸気14.4gで飽和し、温度1
1℃で飽和は、ちょうど10gの水蒸気で達する。相対大気湿度は、その卓越温
度での飽和含有量に対する実際の水蒸気量の比率であり、パーセンテージ(%)
で表現される。例えば17℃の空気が、12g/m3の水蒸気を含有する場合、
相対大気湿度(RH)=(12/14.4)×100=83%である。この空気
が冷却されると、いわゆる露点(この例では14℃)で飽和(100%RH)に
達する。即ちさらなる冷却で凝縮水分が、もや(露)の形態で形成する。湿度は
、湿度計および乾湿計を用いて定量的に測定される。
【0289】 23℃で85%の相対平衡湿度は、例えば装置の種類に応じて±2%のRHに
湿度制御された実験室内で、正確に確立し得る。さらに、一定の明確な相対大気
湿度は、所定温度で或る塩の飽和溶液上の密閉系内で形成され、この湿度は、水
の分圧、飽和溶液および沈殿物の間の相平衡から導かれる。 洗濯用洗剤および洗浄剤造形品と包装系とを含む本発明の組合せは、当然、第
2包装、例えばカートンまたはトレイで包装され得る。第2包装について、さら
なる要求を課す必要は無い。従って第2包装は可能であるが、必要ではない。 本発明において好ましい包装系は、0.5g/m2/日から15g/m2/日未
満までの透湿度を有する。
【0290】 本発明の実施態様に応じて、本発明の組合せにおける包装系は、1種またはそ
れ以上の洗濯用洗剤および洗浄剤造形品を包含する。本発明に従い、洗濯用洗剤
および洗浄剤の1適用単位が含まれるような造形品を設計し、この造形品を個々
に包装すること、または1包装単位に、合計で1適用単位になる多数の造形品を
包装することのいずれかが好ましい。それゆえ洗濯用洗剤および洗浄剤80gの
予定投与量の場合、本発明に従い、質量が80gである1つの洗濯用洗剤および
洗浄剤造形品を個々に製造および包装することができる。また本発明に従い、そ
れぞれの質量が40gである2つの洗濯用洗剤および洗浄剤造形品を1つの包み
に包装し、本発明に従う組合せにすることもできる。この原理を、当然拡大する
ことができる。即ち、本発明に従って組合せは、3つ、4つ、5つまたはそれ以
上でさえの洗濯用洗剤および洗浄剤造形品も1包装単位に含むことができる。当
然、1つの包みの中の2つまたはそれ以上の造形品は、異なる組成を有し得る。
このようにして、例えば安定性の問題を回避するために、或る成分を相互に空間
的に分離させることができる。
【0291】 本発明の組合せにおける包装系は、幅広い種類の物質からなることができ、あ
らゆる所望の外形をとることができる。しかしながらコストの理由のため、およ
びより容易な加工性のために好ましいものは、包装物質が軽量であり、加工しや
すく、コスト効率的である包装系である。本発明にとって好ましい組合せにおい
て、包装系は、一層または積層の紙および/またはプラスチックフィルムから製
造されている袋または小袋からなる。
【0292】 洗濯用洗剤および洗浄剤造形品を、分類せずに、即ちばらの塊として該物質か
ら製造された小袋に充填することができる。しかしながら美的理由のため、およ
び組合せを第2包装内に分類するために、洗濯用洗剤および洗浄剤造形品を、個
々にまたは2つ若しくはそれ以上の群に分類して、袋または小袋に充填すること
が好ましい。袋または小袋内にある洗濯用洗剤および洗浄剤造形品の個々の適用
単位に対し、「フローパック(flow pack)」は、該技術分野で確立している用
語である。この種のフローパックを、任意に(ここでも好ましくは分類して)、
外側包装内に包装することができ、これにより、造形品のコンパクト供給形態が
強調される。
【0293】 包装系として使用するために好ましい一層または積層の紙またはポリマーフィ
ルム製袋または小袋を、非常に幅広い種類の様式、例えば中心継目の無い膨張式
小袋として、または熱、接着剤若しくは接着テープにより封される中心継目を有
する小袋として設計することができる。一層小袋および袋物質は、所望により含
浸されていても良い既知の紙、およびまた所望により同時押出しされていても良
いポリマーフィルムを含む。本発明における包装系として使用し得るポリマーフ
ィルムは、例えば Hans Domininghaus, "Die Kunststoffe und ihre Eigenschaf
ten", 第3版, VDI Verlag, デュッセルドルフ, 1988年, 第193頁に明記されてい
る。その中に示されている図111はまた、記載物質の透湿度の指標を記載して
いる。
【0294】 本発明において特に好ましい組合せは、包装系として、10〜200μm、好
ましくは20〜100μm、特に25〜50μmの厚みを有する一層または積層
プラスチックフィルムから製造されている袋または小袋を含む。 上記フィルムおよび紙に加えて、カートンの形態のワックス被覆紙を、洗濯用
洗剤および洗浄剤造形品のための包装系として使用することができるが、本発明
において、包装系は、ワックス被覆紙から製造されたカートンを含まないことが
好ましい。本発明において、用語「包装系」は、常に造形品の1次包装に関する
。即ち「包装系」は、その内面が、直接に造形品表面と接している包装に関する
。任意の第2包装について、要件は課されない。これは、第2包装の場合に、あ
らゆる通常の物質および系を使用し得ることを意味する。
【0295】 上記のように、本発明の組合せの洗濯用洗剤および洗浄剤造形品は、洗濯用洗
剤および洗浄剤のさらなる成分を、その使用目的に応じて様々な量で含む。造形
品の使用目的に関係無く、本発明に従う洗濯用洗剤および洗浄剤造形品が、35
℃で30%未満の相対平衡湿度を示すことが好ましい。 この洗濯用洗剤および洗浄剤造形品の相対湿度を、一般的な方法に従い測定す
ることができる。以下の手順を本発明の調査において選択した:試料を導入する
ための閉鎖可能な開口部を有する蓋付きの非透水性1L容器に、総量300gの
洗濯用洗剤および洗浄剤造形品を充填し、容器および物質の均一温度を確保する
ために、23℃(一定)で24時間保持する。造形品上の空間中の水蒸気圧を、
湿度計(Hygrotest 6100, Testoterm Limited, UK)を使用して測定することが
できる。次いで水蒸気圧を、2つの連続する値がずれを示さなくなるまで、10
分毎に測定する(平衡湿度)。上記湿度計は、相対湿度(%)の記録値を直接表
示することができる。 同様に好ましい実施態様は、包装系が妥当な配置である本発明の組合せである
。包装系が微細穿孔を有する組合せも、有利に、本発明に従い実現することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C11D 3/10 C11D 3/10 3/20 3/20 3/28 3/28 3/32 3/32 3/34 3/34 3/37 3/37 3/386 3/386 3/39 3/39 3/395 3/395 11/00 11/00 17/04 17/04 17/06 17/06 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),AU,B R,CN,CZ,DZ,HU,ID,IL,IN,JP ,KR,MX,PL,RO,RU,SG,SI,SK, UA,ZA (72)発明者 トーマス・ホルダーバウム ドイツ連邦共和国デー−40789モンハイム、 ホルバインシュトラーセ11番 (72)発明者 ベルント・リヒター ドイツ連邦共和国デー−42799ライヒリン ゲン、イン・デン・ヴァイデン61番 (72)発明者 ハンス−フリードリッヒ・クルゼ ドイツ連邦共和国デー−41352コルシェン ブロイヒ、アム・ハレンバート44番 (72)発明者 マルクス・ゼムラウ ドイツ連邦共和国デー−24644ティンマス ペ、イローヴェーク7番 (72)発明者 ロルフ・バイエルスデルファー ドイツ連邦共和国デー−40589デュッセル ドルフ、アム・ネッチェスフェルト17番 Fターム(参考) 3E067 AA05 AA13 AB99 BA12A BB01A BB14A BB25A CA05 EA04 EA06 EA24 4H003 AB03 BA03 BA17 BA21 CA18 CA20 DA01 DA19 EA08 EB04 EB06 EB09 EB12 EB20 EB22 EB28 EB30 EB33 EB34 EB36 EB40 EC01 FA06 FA12 FA15 FA16 FA32 FA43

Claims (70)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)活性物質を含む第1未圧縮部分、 (b)活性物質を含むさらなる未圧縮部分 を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品であって、 酵素を含む造形品。
  2. 【請求項2】 (a)活性物質を含む第1未圧縮部分、 (b)活性物質を含むさらなる未圧縮部分 を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品であって、 ビルダーを含む造形品。
  3. 【請求項3】 (a)活性物質を含む第1未圧縮部分、 (b)活性物質を含むさらなる未圧縮部分 を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品であって、 第2未圧縮部分(b)が、使用条件下で第1未圧縮部分(a)より遅く溶解す
    る造形品。
  4. 【請求項4】 (a)活性物質を含む第1未圧縮部分、 (b)活性物質を含むさらなる未圧縮部分 を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品であって、 第1未圧縮部分(a)対第2未圧縮部分(b)の質量比が、50:1〜1:1で
    ある造形品。
  5. 【請求項5】 (a)活性物質を含む第1未圧縮部分、 (b)活性物質を含むさらなる未圧縮部分 を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品であって、 第1未圧縮部分(a)が空洞を有し、第2未圧縮部分(b)が、少なくとも部分
    的にその空洞内に存在する造形品。
  6. 【請求項6】 第2未圧縮部分(b)が、第1未圧縮部分(a)に完全に囲
    まれていない請求項1〜5のいずれかに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  7. 【請求項7】 第1未圧縮部分(a)、第2未圧縮部分(b)および追加の
    さらなる未圧縮部分を含む請求項1〜6のいずれかに記載の洗濯用洗剤または洗
    浄剤造形品。
  8. 【請求項8】 第1未圧縮部分(a)が、多数の空洞を有し、さらなる未圧
    縮部分それぞれが、少なくとも部分的に空洞内に存在する請求項7に記載の洗濯
    用洗剤または洗浄剤造形品。
  9. 【請求項9】 第1未圧縮部分(a)および第2未圧縮部分(b)が、少な
    くとも1種の異なる活性物質を含む請求項1〜8のいずれかに記載の洗濯用洗剤
    または洗浄剤造形品。
  10. 【請求項10】 第1未圧縮部分(a)または第2未圧縮部分(b)が漂白
    剤を含み、他の部分が漂白活性剤を含む請求項1〜9のいずれかに記載の洗濯用
    洗剤または洗浄剤造形品。
  11. 【請求項11】 第1未圧縮部分(a)または第2未圧縮部分(b)が漂白
    剤を含み、他の部分が酵素を含む請求項1〜10のいずれかに記載の洗濯用洗剤
    または洗浄剤造形品。
  12. 【請求項12】 第1未圧縮部分(a)または第2未圧縮部分(b)が漂白
    剤を含み、他の部分が腐食防止剤を含む請求項1〜11のいずれかに記載の洗濯
    用洗剤または洗浄剤造形品。
  13. 【請求項13】 第1未圧縮部分(a)または第2未圧縮部分(b)が漂白
    剤を含み、他の部分が、界面活性剤、好ましくは非イオン界面活性剤、特に好ま
    しくは10〜24個の炭素原子および1〜5個のアルキレンオキシド単位を有す
    るアルコキシル化アルコールを含む請求項1〜12のいずれかに記載の洗濯用洗
    剤または洗浄剤造形品。
  14. 【請求項14】 第1未圧縮部分(a)および第2未圧縮部分(b)が、同
    じ活性物質を異なる量で含む請求項1〜13のいずれかに記載の洗濯用洗剤また
    は洗浄剤造形品。
  15. 【請求項15】 少なくとも1つの未圧縮部分、好ましくは未圧縮部部分(
    b)が、被覆層により囲まれている請求項1〜14のいずれかに記載の洗濯用洗
    剤または洗浄剤造形品。
  16. 【請求項16】 未圧縮部分(b)が、被覆層によって、未圧縮部分(a)
    に取り付けられているかまたは未圧縮部分(a)内に取り付けられている請求項
    15に記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  17. 【請求項17】 被覆層が、脂肪酸、脂肪アルコール、ジオール、エステル
    、エーテル、カルボン酸、ジカルボン酸、ポリビニルアセテート(PVA)、ポ
    リビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVAl)、ポリエチ
    レングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)およびこれら
    の混合物の群からの1種またはそれ以上の物質を含む請求項15または16に記
    載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  18. 【請求項18】 第2未圧縮部分(b)が、アミノ基含有ポリマー、好まし
    くはジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートのような塩基性モノマーとア
    クリル酸エステルとのコポリマーで被覆されている請求項15〜17のいずれか
    に記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  19. 【請求項19】 第2未圧縮部分(b)が、両性ポリマー、好ましくはジア
    ルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートのような塩基性モノマーと置換または
    未置換のアクリル酸および/または(メタ)アクリル酸とのコポリマーで被覆され
    ている請求項15〜17のいずれかに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  20. 【請求項20】 被覆第2未圧縮部分(b)が、好ましくはポリビニルアセ
    テートおよび/またはポリビニルアルコール、並びに50℃超で溶融する物質、
    好ましくはパラフィンおよび/またはポリエチレングリコールから選ばれる被覆
    をさらに有する請求項18または19に記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  21. 【請求項21】 少なくとも第2未圧縮部分(b)が、初期の洗濯操作また
    は洗浄操作でのpHより低いpHで水溶性である物質に囲まれている請求項1〜
    20のいずれかに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  22. 【請求項22】 第2未圧縮部分(b)が、11を超える、好ましくは10
    を超える、特に9を超えるpHで、初期に進行する洗濯操作または洗浄操作中に
    おいて未圧縮部分(b)を溶解から保護する物質で被覆されている、請求項1〜
    21のいずれかに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  23. 【請求項23】 被覆が、6未満、好ましくは7未満、より好ましくは8未
    満のpHでは第2未圧縮部分(b)を溶解から保護しない請求項22に記載の洗
    濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  24. 【請求項24】 未圧縮部分(a)を、焼結により製造している請求項1〜
    23のいずれかに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  25. 【請求項25】 未圧縮部分(a)を、注型により製造している請求項1〜
    23のいずれかに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  26. 【請求項26】 未圧縮部分(a)を、溶液の凝固(「ゲル化」)により製
    造している請求項1〜23のいずれかに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  27. 【請求項27】 未圧縮部分(a)を、固化により製造している請求項1〜
    23のいずれかに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  28. 【請求項28】 未圧縮部分(b)を、焼結により製造している請求項1〜
    27のいずれかに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  29. 【請求項29】 未圧縮部分(b)を、注型により製造している請求項1〜
    27のいずれかに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  30. 【請求項30】 未圧縮部分(b)を、溶液の凝固(「ゲル化」)により製
    造している請求項1〜27のいずれかに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  31. 【請求項31】 未圧縮部分(b)を、固化により製造している請求項1〜
    27のいずれかに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  32. 【請求項32】 未圧縮部分(b)が、粒状である請求項1〜27のいずれ
    かに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  33. 【請求項33】 未圧縮部分(a)が、各場合において未圧縮部分(a)の
    質量を基準に、1〜100質量%、好ましくは5〜95質量%、特に好ましくは
    10〜90質量%、特に20〜85質量%の量のビルダーを含む請求項1〜32
    のいずれかに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  34. 【請求項34】 未圧縮部分(a)が、リン酸塩、好ましくはアルカリ金属
    リン酸塩、特に好ましくは三リン酸五ナトリウムまたは三リン酸五カリウム(ト
    リポリリン酸ナトリウムまたはトリポリリン酸カリウム)を、各場合において未
    圧縮部分(a)の質量を基準に、20〜80質量%、好ましくは25〜75質量
    %、特に30〜70質量%の量で含む請求項1〜33のいずれかに記載の洗濯用
    洗剤または洗浄剤造形品。
  35. 【請求項35】 未圧縮部分(a)が、炭酸塩および/または炭酸水素塩、
    好ましくはアルカリ金属炭酸塩、特に好ましくは炭酸ナトリウムを、各場合にお
    いて未圧縮部分(a)の質量を基準に、5〜50質量%、好ましくは7.5〜4
    0質量%、特に10〜30質量%の量で含む請求項1〜34のいずれかに記載の
    洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  36. 【請求項36】 未圧縮部分(a)が、ケイ酸塩、好ましくはアルカリ金属
    ケイ酸塩、特に好ましくは結晶質または非晶質アルカリ金属二ケイ酸塩を、各場
    合において未圧縮部分(a)の質量を基準に、10〜60質量%、好ましくは1
    5〜50質量%、特に20〜40質量%の量で含む請求項1〜35のいずれかに
    記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  37. 【請求項37】 未圧縮部分(a)が、各場合において未圧縮部分(a)の
    質量を基準に、5質量%未満、好ましくは4質量%未満、特に好ましくは3質量
    %未満、特に2質量%未満の全界面活性剤含有量を有する請求項1〜36のいず
    れかに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  38. 【請求項38】 未圧縮部分(a)が、酸素系漂白剤またはハロゲン系漂白
    剤、特に塩素系漂白剤、特に好ましくは過ホウ酸ナトリウムおよび過炭酸ナトリ
    ウムの群からの漂白剤を、各場合において未圧縮部分(a)の質量を基準に、2
    〜25質量%、好ましくは5〜20質量%、特に10〜15質量%の量で含む請
    求項1〜37のいずれかに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  39. 【請求項39】 未圧縮部分(a)が、ポリアシル化アルキレンジアミン、
    特にテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、N-アシルイミド、特にN-
    ノナノイルスクシンイミド(NOSI)、アシル化フェノールスルホネート、特
    にn-ノナノイル-またはイソノナノイルオキシベンゼンスルホネート(n-また
    はiso-NOBS)およびn-メチルモルホリニウムアセトニトリルメチルスルフ
    ェート(MMA)の群からの漂白活性剤を、各場合において未圧縮部分(a)の
    質量を基準に、0.25〜15質量%、好ましくは0.5〜10質量%、特に1〜
    5質量%の量で含む請求項1〜38のいずれかに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤
    造形品。
  40. 【請求項40】 未圧縮部分(a)が、トリアゾール、ベンゾトリアゾール
    、ビスベンゾトリアゾール、アミノトリアゾール、アルキルアミノトリアゾール
    および遷移金属塩または錯体、特に好ましくはベンゾトリアゾールおよび/また
    はアルキルアミノトリアゾールの群からの銀保護剤を、各場合において未圧縮部
    分(a)の質量を基準に、0.01〜5質量%、好ましくは0.05〜4質量%、
    特に0.5〜3質量%の量で含む請求項1〜39のいずれかに記載の洗濯用洗剤
    または洗浄剤造形品。
  41. 【請求項41】 未圧縮部分(a)が、酵素、腐食防止剤、沈着防止剤、コ
    ビルダー、染料および/または芳香剤の群からの1種またはそれ以上の物質を、
    各場合において未圧縮部分(a)の質量を基準に、6〜30質量%、好ましくは
    7.5〜25質量%、特に10〜20質量%の総量でさらに含む請求項1〜40
    のいずれかに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  42. 【請求項42】 第2未圧縮部分(b)が、未圧縮成分(a)の空洞に突き
    入れられている被覆造形品、好ましくは多重被覆造形品である請求項1〜41の
    いずれかに記載の洗濯用洗剤または洗浄剤造形品。
  43. 【請求項43】 (a)活性物質を含む第1未圧縮部分(a)を製造する工
    程、 (b)活性物質を含む第2未圧縮部分(b)を製造する工程、 (c)2つの該造形品部分を接合するまたはかみ合わせることにより、それら
    を接続して造形品を形成する工程 を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品の製造方法。
  44. 【請求項44】 造形品部分(a)および(b)の間の接着を、定着剤によ
    り促進する請求項43に記載の方法。
  45. 【請求項45】 工程(c)において、定着剤として溶融温度範囲40〜7
    5℃を有する1種またはそれ以上の物質の溶融物を、造形品部分(a)の1つま
    たはそれ以上の表面に適用し、その後に造形品(b)を突き当てる請求項44に
    記載の方法。
  46. 【請求項46】 工程(c)における定着剤として、パラフィンワックス、
    好ましくは溶融温度範囲50〜55℃を有するパラフィンワックスおよび/また
    はポリエチレングリコール(PEG)および/またはポリプロピレングリコール
    (PPG)および/または天然ワックスおよび/または脂肪アルコールの群から
    の、1種またはそれ以上の物質を適用する請求項44に記載の方法。
  47. 【請求項47】 工程(c)において、定着剤として濃縮塩溶液を、造形品
    部分(a)の1つまたはそれ以上の表面に適用する請求項44に記載の方法。
  48. 【請求項48】 工程(c)において、定着剤として水溶性または水分散性
    ポリマー、好ましくはポリカルボキシレートの溶液または懸濁液を、造形品部分
    (a)の1つまたはそれ以上の表面に適用する請求項44に記載の方法。
  49. 【請求項49】 (a)活性物質を含み、少なくとも1つの空洞を有する第
    1未圧縮部分(a)を製造する工程、 (b)活性物質を含む第2未圧縮部分(b)を製造する工程、 (c)造形品部分(b)を、造形品部分(a)の空洞に少なくとも部分的に挿
    入することにより、2つの該造形品部分を接続する工程 を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品の製造方法。
  50. 【請求項50】 (a)活性物質を含み、少なくとも1つの空洞を有する第
    1未圧縮部分(a)を製造する工程、 (b)活性物質を造形品部分(a)の空洞に挿入し、造形品部分(b)を形成
    する工程、 (c)造形品部分(a)の空洞内に造形品部分(b)を固定化する工程 を含む洗濯用洗剤または洗浄剤造形品の製造方法。
  51. 【請求項51】 工程(b)における活性物質の挿入を、製造した未圧縮造
    形品部分を、液状ないしペースト状の媒体に注ぐこと、粒状媒体に分散させるこ
    と、または挿入することにより行う請求項50に記載の方法。
  52. 【請求項52】 工程(c)における固定化を、造形品全体または空洞を有
    する造形品表面を被覆することにより行う請求項50または51に記載の方法。
  53. 【請求項53】 工程(c)における固定化を、固化、定着剤の噴霧、焼結
    、ゲル化またはさらなる造形成分の糊付けにより行う請求項50または51に記
    載の方法。
  54. 【請求項54】 プロセス工程(a)が、焼結を含む請求項43〜53のい
    ずれかに記載の方法。
  55. 【請求項55】 プロセス工程(a)が、注型を含む請求項43〜53のい
    ずれかに記載の方法。
  56. 【請求項56】 プロセス工程(a)が、溶液の凝固(「ゲル化」)を含む
    請求項43〜53のいずれかに記載の方法。
  57. 【請求項57】 プロセス工程(a)が、固化を含む請求項43〜53のい
    ずれかに記載の方法。
  58. 【請求項58】 プロセス工程(b)が、焼結を含む請求項43〜57のい
    ずれかに記載の方法。
  59. 【請求項59】 プロセス工程(b)が、注型を含む請求項43〜57のい
    ずれかに記載の方法。
  60. 【請求項60】 プロセス工程(b)が、溶液の凝固(「ゲル化」)を含む
    請求項43〜57のいずれかに記載の方法。
  61. 【請求項61】 プロセス工程(b)が、固化を含む請求項43〜57のい
    ずれかに記載の方法。
  62. 【請求項62】 未圧縮部分(b)が、粒状である請求項43〜57のいず
    れかに記載の方法。
  63. 【請求項63】 ポリマーにより洗濯活性または洗浄活性調剤の未圧縮造形
    品を被覆し、これを、洗濯活性または洗浄活性調剤の未圧縮造形品上に突き当て
    るまたはその中に突き入れることを含む、活性物質制御放出を有する洗濯用洗剤
    または洗浄剤造形品の製造方法。
  64. 【請求項64】 使用する被覆用物質が、アミノ基含有ポリマー、好ましく
    はジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートのような塩基性モノマーとアク
    リル酸エステルとのコポリマーである請求項63に記載の方法。
  65. 【請求項65】 使用する被覆用物質が、両性ポリマー、好ましくはジアル
    キルアミノアルキル(メタ)アクリレートのような塩基性モノマーと置換または未
    置換のアクリル酸および/または(メタ)アクリル酸とのコポリマーである請求項
    63または64に記載の方法。
  66. 【請求項66】 請求項1〜42のいずれかに記載の洗濯用洗剤または洗浄
    剤造形品と、該洗濯用洗剤または洗浄剤造形品を包含する包装系との組合せであ
    って、該包装系を23℃および相対平衡湿度85%で貯蔵する場合、該包装系が
    、0.1g/m2/日から20g/m2/日未満までの透湿度を有する組合せ。
  67. 【請求項67】 包装系が、0.5g/m2/日から15g/m2/日未満ま
    での透湿度を有する請求項66に記載の組合せ。
  68. 【請求項68】 包装系が、一層または積層の紙および/またはプラスチッ
    クフィルムから製造されている袋または小袋からなる請求項66または67に記
    載の組合せ。
  69. 【請求項69】 包装系が、10〜200μm、好ましくは20〜100μ
    m、特に25〜50μmの厚みを有する一層または積層プラスチックフィルムか
    ら製造されている袋または小袋からなる請求項68に記載の組合せ。
  70. 【請求項70】 包装系が、ワックス被覆紙から製造されたカートンを含ま
    ない請求項66〜69のいずれかに記載の組合せ。
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