JP2007534808A - 洗浄剤もしくは清浄化用生成物を製造する方法 - Google Patents
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Abstract
この発明は、少なくとも1つの洗浄剤もしくは清浄化剤の成形体、および少なくとも1つの水溶性もしくは水分散性のフィルム状材料を含んでなる洗浄用若しくは清浄化用製品であって、洗浄剤もしくは清浄化剤の成形体と水溶性もしくは水分散性のフィルム状材料とはヒートシールによって互いに接合されていることを特徴とする製品に関する。この発明の製品は、安定的にシールされており、コンパクトな計量単位の独立した領域に、固体および液体もしくは流動性の洗浄用若しくは清浄化用組成物の組合せ製剤のために好適であることを特徴とする。
Description
本発明は、洗浄剤もしくは清浄化剤の分野に属する。本発明は、特に、洗浄剤もしくは清浄化剤を製造するための方法に、特に、洗浄剤もしくは清浄化剤のための分配供給ユニット(またはディスペンシング・ユニット(dispensing units))に関する。
消費者にとっては、今日、洗浄剤もしくは清浄化剤を種々の商品形態(または展示形態(presentation forms))で入手することができる。洗浄用粉末および洗浄用粒状物に加えて、この範囲には、押出された組成物またはタブレット化された組成物の形態の清浄化剤濃厚化物も含まれる。これら濃厚化されたまたは圧縮された固体の商品形態は、分配供給された単位あたりの体積がより小さいことによって特徴付けられ、従って包装および移送のコストを低下させる。特に、洗浄剤もしくは清浄化剤のタブレットは、簡単な適用を求める消費者の要望をより満足させる。そのような薬剤は、従来技術に包括的に記載されている。しかしながら、上述の利点に加えて、圧縮された洗浄剤もしくは清浄化剤は、多くの問題点も有している。特に、タブレット化された商品形態は、その密度に起因して、分解が遅延する、従ってその成分の放出が遅延するという特徴をしばしば有する。タブレットの十分な硬度と短い分解時間との間のこの「不一致(conflict)」を解決するために、種々の技術的アプローチが特許文献に開示されている。この点に関して、いわゆるタブレット・バースト化剤(bursting agents)を使用することについて、参照することができる。洗浄活性もしくは清浄化活性を有する物質に加えて、タブレットには分解促進剤が加えられており、これらの分解促進剤はそれ自体では一般に洗浄活性もしくは清浄化活性を示さない。従って、これらの分解促進剤は洗浄剤もしくは清浄化剤のコストおよび煩雑さを増すことになる。活性物質混合物、特に洗浄活性もしくは清浄化活性を有する物質を含む混合物をタブレット化することの更なる問題点は、タブレット化の間に起こる圧縮圧力によって、その中に含まれている活性物質が不活性化されることである。活性物質の不活性化は、タブレット化の結果として接触表面積が拡大することに起因して、化学反応によっても生じ得る。
上述した、粒状化したまたは圧縮した洗浄剤もしくは清浄化剤の代替品として、近年、水溶性または水分散性のパッケージ(package)を有する固体状または液体状の洗浄剤もしくは清浄化剤が、多数記載されて来ている。これらの薬剤は、タブレットと同様に、洗濯機または自動食器洗浄機の中に、包囲するパッケージとともに分配供給することができるので、簡単な分配供給によって特徴付けられる。しかしながら、一方で、圧縮された物(compactates)と比べて、より良好な溶解性およびより速い有効性によって特徴付けられる、粉体化された洗浄剤もしくは清浄化剤の液体のパッケージングを同時に可能にする。
例えば、EP 1 314 654 A2(Unilever)は、液体を含む受容チャンバーを有するドーム状のパウチ(pouch)を開示している。
WO 01/83657 A2(Procter & Gamble)の対象は、一方では、固定された領域にそれぞれ存在し、互いと混ざらない2つの微粒子の固体を受容チャンバーの中で、それぞれ固定された領域に存在しており、互いに混合されない2種の固体粒状物を含むパウチである。
受容チャンバーを1つだけ有しているパッケージに加えて、従来の技術では、1またはそれ以上の受容チャンバーを有する商品形態や、1またはそれ以上の商品形態を有するものが開示されている。
欧州特許出願EP1 256 623 A1(Procter & Gamble)の対象は、互いに異なる組成および外観を有する、少なくとも2種のパウチからなるキットである。パウチは、コンパクトな1つの生成物としてではなく、互いから独立して存在する。
2つの独立したチャンバーを接着によって結合させ(または接着的にて結合させ)て、マルチ・チャンバーのパウチを製造するための方法は、欧州特許出願EP 02/85736 A1(Reckitt Benckiser)に記載されている。
本発明の目的は、水溶性もしくは水分散性パッケージを有する洗浄剤もしくは清浄化剤を製造する方法であって、その方法によれば、使用する水溶性もしくは水分散性の量を最小とすることができ、水溶性もしくは水分散性パッケージは、通常の接着剤または接着促進剤を使用しなくても、安定して封止された接合部(seam)を有することが意図される方法を実用化することである。得られる方法生成物は、固体状および液状もしくは流動性の洗浄剤もしくは清浄化剤組成物を、コンパクトな分配供給ユニットの相互に隔てられた領域に、組み合わせたパッケージングを可能にすることが更に意図されていた。方法の最終的な生成物は、魅力的な外観(attractive appearance)によって特徴付けられることも意図していた。
これらの目的は、水溶性もしくは水分散性パッケージ材料と、洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素とが、ヒートシールされた継ぎ目(heat−sealed seam)によって互いに接着的に接合された洗浄剤もしくは清浄化剤によって達成される。
従って、本出願の第1の主題は、少なくとも1つの洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素と少なくとも1つの水溶性もしくは水分散性フィルム材料とを含む洗浄剤もしくは清浄化剤であって、洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素とフィルム材料とはヒートシールされた継ぎ目によって互いに接着的に接合されている洗浄剤もしくは清浄化剤である。
従来の洗浄剤とは異なって、本発明の洗浄剤の場合に、ヒートシールされた継ぎ目は、例えば、洗浄剤もしくは清浄化剤が存在しているパウチをシールするために、2つのフィルム材料を接合するのではなく、洗浄剤もしくは清浄化剤にフィルム材料を直接的に接合する。洗浄剤もしくは清浄化剤とフィルム材料とを接着的に接合することによって、そのフィルム原料および成形された要素によって区切られたキャビティを形成し、そのキャビティは更に充填することができ、好ましくは洗浄剤もしくは清浄化剤を充填することができることが好ましい。この種の態様例では、洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素の組成は、キャビティに充填される洗浄剤もしくは清浄化剤と異なることが好ましい。
本発明の薬剤のヒートシールされた継ぎ目は、周辺部がヒートシールされた継ぎ目、すなわち連続的にヒートシールされた継ぎ目の形態を取ることが好ましい。シールされた継ぎ目の厚さは、0.1mm〜5mmの範囲、好ましくは0.5mm〜3mmの範囲、特に好ましくは1〜2mm範囲であることが好ましい。ヒートシールされた継ぎ目は、フィルム原料と成形された要素とが互いに接触し、空間的に規定された領域で加熱されるという事項によって成形される。
ヒートシールは、40℃以上、特に好ましくは60℃以上、非常に特に好ましくは80℃以上、および特定の場合には100℃以上の温度で行われることが好ましい。フィルム材料と成形された要素の隣接する領域との加熱は、最大で5秒間、好ましくは0.1〜4秒間、特に好ましくは0.2〜3秒間、特に0.4〜2秒間で、60℃以上、好ましくは80℃以上、特に好ましくは100〜120℃、特に105〜115℃の範囲の温度にて行われることが好ましい。
洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素の水溶性もしくは水分散性フィルム材料へのヒートシールは、熱い空気の動きまたはレーザー光線の動きに加えて、加熱されたシーリングツール(heated sealing tools)によって行うこともできる。シーリングツール(例えば「シーリング・ジョー(sealing jaws)」)によるシーリングに関して、フィルム原料と成形された要素は、その後にシールされる継ぎ目の領域で加熱される。シーリングツールは成形された要素の表面に誘導することができ、追加的に圧力を適用してシーリング操作を支援することができる。従って、成形される要素が、1バール以上、好ましくは2.5バール以上、および特に4バール以上の破壊圧力(breaking pressure)を有するということによって、好ましい洗浄剤もしくは清浄化剤は特徴付けられる。
破壊圧力は、成形された要素を2つの平面の平行な表面の間に配置して、一方を他方に向かって動かすことによって求められる。プレートの押す力は、ヒートシールされる継ぎ目の面に垂直に作用する。その後、成形された要素が潰れた際の力から、使用したプレートの面積を考慮して、破壊圧力が求められる。
本発明の薬剤の第1の成分は、洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素である。そのような成形された要素は、例えば、圧縮化方法(compacting methods)、例えば、連続的な押出しなどの押出しによるタブレット化、またはキャスティング方法(casting methods)によって得ることができる。本出願の発明に関して、タブレット化によってまたはキャスティング方法によって製造された成形された要素が、特に好ましく用いられる。成形された要素は、洗浄活性もしくは清浄化活性を有する物質またはそのような物質の混合物から形成されているかまたはそのような物質または混合物を含んでいることが好ましい。
洗浄剤もしくは清浄化剤の製造は、従来技術において当業者に既知であった方法で、粒状物の出発物質を圧縮することによって行われる。タブレットを製造するために、予備混合物(premix)は、2つのダイの間の、いわゆるモールドにて圧縮されて、圧縮された固体の物質(solid compressed body)が得られる。この操作は、以下において「タブレット化(tableting)」と記載するが、4つの部分:分配供給(dispensing)、圧縮(弾性変形(elastic deformation))、可塑的変形(plastic deformation)、および排出(ejection)に更に分けられる。タブレット化は、いわゆるロータリープレス(rotary presses)の上で行われる。
ロータリープレスによるタブレット化に関して、タブレット重量について、できる限り小さい変動(fluctuation)でタブレット化を実施することが有利であるということが判明した。このことによって、タブレット硬度の変動を小さくすることもできる。
小さい重量変動は、以下の様にして達成することができる:
−小さい厚み許容度(small thickness tolerances)を有するプラスチックインサートの使用
−ローターの低い回転速度
−大きな充填シュー(filling shoes)
−充填シューブレード速度とローター回転速度との間の調和
−充填シューの中の一定の粉末高さ
−充填シューと粉末供給との切り離し(decoupling)。
小さい重量変動は、以下の様にして達成することができる:
−小さい厚み許容度(small thickness tolerances)を有するプラスチックインサートの使用
−ローターの低い回転速度
−大きな充填シュー(filling shoes)
−充填シューブレード速度とローター回転速度との間の調和
−充填シューの中の一定の粉末高さ
−充填シューと粉末供給との切り離し(decoupling)。
従来技術において知られているすべての接着防止コーティング(anti−adhesion coatings)は、ダイ・ケーキングを減らすことに適当である。プラスチックのコーティング、プラスチックのインサートまたはプラスチックのダイは、特に有利である。回転するダイが有利であることも判明しており、可能であれば、上側および下側のダイを回転可能なものに構成すべきである。プラスチックのインサートは、回転するダイの場合には通常、省略することができる。この場合に、ダイ表面は電解研磨されている(electropolished)べきである。
本発明に関して好ましい方法は、圧縮を、0.01〜50kNcm−2、好ましくは0.1〜40kNcm−2、特に1〜25kNcm−2のプレス圧力で行うことを特徴とする。
本発明の好ましい成形された要素は、例えば、洗浄活性もしくは清浄化活性を有する製剤を成形ツールの中に入れ、固化した成形された要素を変形させ、(凹部を有する)成形された要素を形成することによって製造することができる。注入可能な物質で充填することができるキャビティを有するツールは、「成形ツール(shaping tool)」として用いることが好ましい。そのようなツールは、例えば、個々のキャビティの形態で用いることもできるが、複数のキャビティを有するプレートの形態でも用いることもできる。工業的方法の中で、個々のキャビティまたはキャビティプレートを水平方向に循環するベルトコンベアーに設けることが好ましい。それによって、例えば一連の異なるワークステーション(例えば鋳造、冷却、充填、シーリング、型からの取り出しなど)に沿って、キャビティを連続的にまたは断続的に移送することが可能となる。
好ましい方法において、洗浄活性もしくは清浄化活性を有する製剤は、成形された後、固化して、寸法安定な要素を形成する。「固化(solidification)」とは、この発明に関して、成形可能な、好ましくは流動可能な混合物またはそのような種類の物質から、圧縮する力またはプレスする必要なしに、室温で固体である要素を形成することができる、いずれかの硬化メカニズム(hardening mechanism)を意味する。従って、本発明の目的のために、「固化」は、例えば、冷却することによって、室温で固体である物質のメルトの硬化のことである。本発明の目的のために「固化操作(Solidification operations)」とは、安定した中空の要素を成形するために、時間的に遅延した水バインディング、溶媒の蒸発、化学反応、結晶化などによって成形可能な物質を硬化させ、流動性の粉末混合物を反応性硬化させて、安定な中空要素を形成することである。
一般に、成形技術(molding techniques)によって処理することができる洗浄活性もしくは清浄化活性を有する製剤は、処理することにに好適である。尤も、分散物の形態で洗浄活性もしくは清浄化活性を有する製剤は、使用するために特に好ましい。本発明の特に好ましい態様において、成形ツールの受容凹部(receiving recess)の中に注型される洗浄活性もしくは清浄化活性を有する製剤は、分散剤中の固体粒状物の分散物であって、その分散物は、全体の重量基準で、
(i)10〜85重量%の分散剤、および
(ii)15〜90重量%の分散された物質
を含むことが特に好ましい。
(i)10〜85重量%の分散剤、および
(ii)15〜90重量%の分散された物質
を含むことが特に好ましい。
この出願において分散物(dispersion)と称するものは、複数の相の系であって、その1つの相は連続(分散剤)相であり、少なくとも1つの更なる相は細かく分配された(分散された物質)の相である。この発明に関して分散剤として好適なものは、水溶性もしくは水分散性ポリマー、特に、水溶性もしくは水分散性ノニオン性ポリマーであることが好ましい。分散剤は、単独のポリマー、および異なる水溶性もしくは水分散性ポリマーの混合物の両者であってよい。本発明の更に好適な態様例の中で、ポリマー混合物の少なくとも50重量%または分散剤は、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/ビニルエステルコポリマー、セルロースエーテル、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール、特にポリエチレン・グリコールおよび/またはポリプロピレングリコールの群からの水溶性もしくは水分散性ノニオン性ポリマーから形成される。
使用することが特に好ましいものは、分散剤として、少なくとも1つのノニオン系ポリマー、好ましくは、ポリ(アルキレン)グリコール、好ましくはポリ(エチレン)グリコールおよび/またはポリ(プロピレン)グリコール〉を含む分散物であって、分散剤全体の重量に関してポリ(エチレン)グリコールの重量比率は、10〜90重量%、特に好ましくは30〜80重量%、特に50〜70重量%であることが好ましい。特に好ましいものは、分散剤の92重量%以上、好ましくは94重量%以上、特に好ましくは96重量%以上、更に好ましくは98重量%以上、特に100重量%以上がポリ(アルキレン)グリコール、好ましくはポリ(エチレン)グリコールおよび/またはポリ(プロピレン)グリコールであるが、特にポリ(エチレン)グリコールである分散物である。ポリ(エチレン)グリコールに加えて、ポリ(プロピレン)グリコールを含む分散剤は、好ましくは40:1〜1:2の範囲、好ましくは20:1〜1:1の範囲、特に好ましくは10:1〜1.5:1の範囲、および特に7:1〜2:1の範囲のポリ(エチレン)グリコールのポリ(プロピレン)グリコールに対する重量比率を示す。
更に好ましい分散剤はノニオン性表面活性剤であって、これは単独で用いることもできるし、ノニオン性ポリマーと組み合わせて用いることもできる。使用し得るノニオン性表面活性剤についての詳細な説明は、洗浄活性もしくは清浄化活性を有する物質に関する以下の記載において、見出すことができる。
この発明に関して、分散される物質として好適なものは、催しているすべての物質または室温において固体である洗浄活性もしくは清浄化活性を有するすべての物質であるが、特に、ビルダーおよびコビルダー、洗浄活性もしくは清浄化活性を有するポリマー、漂白剤、漂白活性剤、ガラス浸食防止剤、銀保護材および/または酵素の群からの洗浄活性もしくは清浄化活性を有する物質である。これらの成分に関するより詳細な説明も、以下の記載に見出すことができる。
洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素として、本発明に関して好ましく用いられる分散物は、水(40℃)に、9分以下、好ましくは7分以下、好ましくは6分以下、特に好ましくは5分以下、特に4分以下で溶解することを特徴とする。溶解度を測定するため、20gの分散物を食器洗浄機(Miele G646PLUS)の内部に導入する。標準的洗浄サイクル(45℃)の主洗浄フェイズを開始する。溶解度は、導電率センサーによって記録される、導電率を測定することによって決定される。導電率最大値に達したときに、溶解プロセスは完了する。導電率ダイアグラムにおいて、この最大値はプラトーに対応している。導電率の測定は、主洗浄フェイズにおいて、循環ポンプの活性化から始まる。使用する水の量は、5リットルである。
例えばタブレット化または鋳造によって製造された成形された要素は、種々の幾何学的形状をとることができ、例えば、凹面形状、凸面形状、二重凹面形状、二重凸面形状、立方体形状、四角形形状、斜方晶形状、円筒形形状、球形形状、シリンダーセグメント形状、ディスク形状、四面体形状、十二面体形状、八面体形状、円錐形形状、ピラミッド形形状、だ円体形状、五角柱形状、七角柱形状、および八角柱形状および菱面体形状のものが特に好ましい。全体として不規則な輪郭のもの、例えば矢形または動物、木、雲などの形状のものも実施することができる。本発明の成形された要素が、コーナーおよびエッジを有するならば、これらは丸められることが好ましい。追加の目視的区別として、丸められたコーナーおよび傾斜が付けられた(または「面取りされた」)エッジを有する態様が好ましい。
成形される要素は、複数の相で製造することができる。プロセス経済性のため、2層または3層の成形された要素、特に2層または3層のタブレットは、この点に関して特に有用であることが判明した。
洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素が一相または複数相の洗浄剤もしくは清浄化剤タブレットである、本発明のそれらの洗浄剤もしくは清浄化剤は、本発明に関して特に好ましい。
特に好ましい態様では、本発明の工程a)において、タブレットおよび/または圧縮された物、例えば、ローラにより圧縮された物、および/または押出された物および/または鋳造(成形)された要素が成形された要素として用いられる。
本発明の洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素は、部分的にまたは全体的に、水溶性もしくは水分散性フィルムによって封入することができる。このフィルム材料は、ヒートシールされた継ぎ目によって成形された要素に接着的に結合されており、従って成形された要素の全体、並びに成形された要素の個々の領域の両方をカバーすることができる。表面全体がフィルム材料によってカバーされている本発明の洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素は特に好ましい。フィルム材料が成形された要素の表面の部分、例えば個々の側面、特にキャビティを有するそれらの側方表面のみを被覆するような成形された要素も好ましい。
成形された要素の外観を向上させるためおよび/またはその溶解挙動に影響を及ぼすため、成形された要素はコーティングを有することができる。コーティングは、成形された要素の全体および成形された要素の個々の領域の両方をカバーすることができる。成形された要素がそれらの全体の表面にコーティングを有するようになることが、特に好ましい。コーティングが、成形された要素の個々の表面上、例えばキャビティの外側の成形された要素表面にのみ、または、成形された要素の個々のコーナーもしくはエッジの上にのみ延びることも好ましい。
その目的のために従来技術において当業者に知られているすべての原料は、コーティングとして好適である。水溶性のもしくは非水溶性の、天然もしくは合成有機ポリマーは、この発明に関してコーティングとして好ましく用いられる。成形された要素をコーティングするために更に好適なものは、有機酸塩もしくは無機酸の塩である。有機酸の群の中で、モノ−、ジ−、トリ−、テトラ−またはポリカルボン酸の塩は、この点に関して特に好ましい。
ポリマーまたはポリマー混合物は、コーティング材料として、またはコーティングの成分として、例えば塩、好ましくは無機塩と組み合わせた結合剤(binding agent)として、特に好適である。そのポリマーまたはポリマー混合物の少なくとも50重量%は、
a)水溶性のノニオン性ポリマーであって、
a1)ポリビニルピロリドン、
a2)ビニルピロリドン/ビニルエステルコポリマー、
a3)セルロースエーテル
の群からのノニオン性ポリマー、
b)水溶性の両性ポリマー(amphoteric polymers)であって、
b1)アルキルアクリルアミド/アクリル酸コポリマー、
b2)アルキルアクリルアミド/メタクリル酸コポリマー、
b3)アルキルアクリルアミド/メチルメタクリル酸コポリマー
b4)アルキルアクリルアミド/アクリル酸/アルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸コポリマー、
b5)アルキルアクリルアミド/メタクリル酸/アルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸コポリマー、
b6)アルキルアクリルアミド/メチルメタクリル酸/アルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸コポリマー、
b7)アルキルアクリルアミド/アルキルメタクリレート/ アルキルアミノエチルメタクリレート/アルキルメタクリレートコポリマー、
b8)
(b8i)不飽和カルボン酸、
(b8ii)カチオン性誘導体不飽和カルボン酸、
(b8iii)可能ならば、更なるイオノゲンもしくはノニオノゲンモノマー
のコポリマー、
の群からの水溶性の両性ポリマー、
c)水溶性の双極性イオン性ポリマー(zwitterionic polymers)であって、
c1)アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウム塩化物/アクリル酸コポリマーおよびそれらのアルカリおよびアンモニウム塩、
c2)アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウム塩化物/メタクリル酸コポリマーおよびそれらのアルカリおよびアンモニウム塩、
c3)メタクロイルエチルベタイン/メタクリレートコポリマー、
d)水溶性のアニオン性ポリマーであって、
d1)酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー、
d2)ビニルピロリドン/ビニルアクリレートコポリマー、
d3)アクリル酸/エチルアクリレート/N−tertブチルアクリルアミドターポリマー、
d4)ビニルエステル、アクリル酸もしくはメタクリル酸の単体もしくは混合物のエステル、クロトン酸、アクリル酸もしくはメタクリル酸と、ポリアルキレンオキシドおよび/またはポリアルキレングリコールとの共重合されたもののグラフトポリマー、
d5)
(d5i)少なくとも1つのノニオンタイプのモノマー、
(d5ii)少なくとも1つのイオンタイプのモノマー、
(d5iii)ポリエチレン・グリコール、および
(d5iv)架橋剤
の共重合からのグラフとまたは架橋されたコポリマー、
d6)以下の3つの群:
(d6i)不飽和アルコールと短鎖飽和カルボン酸とのエステル、および/または、短鎖飽和アルコールと不飽和カルボン酸とのエステル、
(d6ii)不飽和カルボン酸、
(d6iii)長鎖カルボン酸と不飽和アルコールとのエステル、および/または、群(d6ii)のカルボン酸と飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分枝C8−18アルコールとのエステル、
のいずれか少なくとも1つのモノマーの共重合によって得られるコポリマー、
d7)クロトン酸、酢酸ビニル、およびアリルもしくはメタリルエステルのターポリマー、
d8)
(d8i)クロトン酸もしくはアリルオキシ酢酸
(d8ii)ビニルアセテートもしくはビニルプロピオネート
(d8iii)分枝アリルもしくはメタリルエステル
(d8iv)ビニルエーテル、ビニルエステル、または直鎖アリルもしくはメタリルエステル
のテトラおよびペンタポリマー、
d9)エチレン、ビニルベンゼン、ビニルメチルエーテル、アクリルアミド、およびそれらの水溶性の塩の群からの1またはそれ以上のモノマーとのクロトン酸コポリマー
d10)酢酸ビニル、クロトン酸およびα−位で分枝した飽和モノカルボン酸のビニルエステルのターポリマー
の群からの水溶性のアニオン性ポリマー、
e)水溶性のカチオン性ポリマーであって、
e1)第4級化されたセルロース誘導体、
e2)第4級化された基を有するポリシロキサン、
e3)カチオン性グアー誘導体、
e4)高分子ジメチルジアリルアンモニウム塩およびそれらのアクリル酸およびメタクリル酸のアミドおよびエステルとのコポリマー、
e5)ビニルピロリドンのジアルキルアミノアクリレートおよびメタクリレートとの第4級化された誘導体とのコポリマー、
e6)ビニルピロリドン−メトイミダゾリニウム塩化物コポリマー、
e7)第4級化されたポリビニルアルコール、
e8)INCI名称にて、ポリクオタテリウム(Polyquaternium)2、ポリクオタテリウム 17、ポリクオタテリウム 18およびポリクオタテリウム 27として挙げられるポリマー
の群からの水溶性のカチオン性ポリマー
から選ばれる。
a)水溶性のノニオン性ポリマーであって、
a1)ポリビニルピロリドン、
a2)ビニルピロリドン/ビニルエステルコポリマー、
a3)セルロースエーテル
の群からのノニオン性ポリマー、
b)水溶性の両性ポリマー(amphoteric polymers)であって、
b1)アルキルアクリルアミド/アクリル酸コポリマー、
b2)アルキルアクリルアミド/メタクリル酸コポリマー、
b3)アルキルアクリルアミド/メチルメタクリル酸コポリマー
b4)アルキルアクリルアミド/アクリル酸/アルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸コポリマー、
b5)アルキルアクリルアミド/メタクリル酸/アルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸コポリマー、
b6)アルキルアクリルアミド/メチルメタクリル酸/アルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸コポリマー、
b7)アルキルアクリルアミド/アルキルメタクリレート/ アルキルアミノエチルメタクリレート/アルキルメタクリレートコポリマー、
b8)
(b8i)不飽和カルボン酸、
(b8ii)カチオン性誘導体不飽和カルボン酸、
(b8iii)可能ならば、更なるイオノゲンもしくはノニオノゲンモノマー
のコポリマー、
の群からの水溶性の両性ポリマー、
c)水溶性の双極性イオン性ポリマー(zwitterionic polymers)であって、
c1)アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウム塩化物/アクリル酸コポリマーおよびそれらのアルカリおよびアンモニウム塩、
c2)アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウム塩化物/メタクリル酸コポリマーおよびそれらのアルカリおよびアンモニウム塩、
c3)メタクロイルエチルベタイン/メタクリレートコポリマー、
d)水溶性のアニオン性ポリマーであって、
d1)酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー、
d2)ビニルピロリドン/ビニルアクリレートコポリマー、
d3)アクリル酸/エチルアクリレート/N−tertブチルアクリルアミドターポリマー、
d4)ビニルエステル、アクリル酸もしくはメタクリル酸の単体もしくは混合物のエステル、クロトン酸、アクリル酸もしくはメタクリル酸と、ポリアルキレンオキシドおよび/またはポリアルキレングリコールとの共重合されたもののグラフトポリマー、
d5)
(d5i)少なくとも1つのノニオンタイプのモノマー、
(d5ii)少なくとも1つのイオンタイプのモノマー、
(d5iii)ポリエチレン・グリコール、および
(d5iv)架橋剤
の共重合からのグラフとまたは架橋されたコポリマー、
d6)以下の3つの群:
(d6i)不飽和アルコールと短鎖飽和カルボン酸とのエステル、および/または、短鎖飽和アルコールと不飽和カルボン酸とのエステル、
(d6ii)不飽和カルボン酸、
(d6iii)長鎖カルボン酸と不飽和アルコールとのエステル、および/または、群(d6ii)のカルボン酸と飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分枝C8−18アルコールとのエステル、
のいずれか少なくとも1つのモノマーの共重合によって得られるコポリマー、
d7)クロトン酸、酢酸ビニル、およびアリルもしくはメタリルエステルのターポリマー、
d8)
(d8i)クロトン酸もしくはアリルオキシ酢酸
(d8ii)ビニルアセテートもしくはビニルプロピオネート
(d8iii)分枝アリルもしくはメタリルエステル
(d8iv)ビニルエーテル、ビニルエステル、または直鎖アリルもしくはメタリルエステル
のテトラおよびペンタポリマー、
d9)エチレン、ビニルベンゼン、ビニルメチルエーテル、アクリルアミド、およびそれらの水溶性の塩の群からの1またはそれ以上のモノマーとのクロトン酸コポリマー
d10)酢酸ビニル、クロトン酸およびα−位で分枝した飽和モノカルボン酸のビニルエステルのターポリマー
の群からの水溶性のアニオン性ポリマー、
e)水溶性のカチオン性ポリマーであって、
e1)第4級化されたセルロース誘導体、
e2)第4級化された基を有するポリシロキサン、
e3)カチオン性グアー誘導体、
e4)高分子ジメチルジアリルアンモニウム塩およびそれらのアクリル酸およびメタクリル酸のアミドおよびエステルとのコポリマー、
e5)ビニルピロリドンのジアルキルアミノアクリレートおよびメタクリレートとの第4級化された誘導体とのコポリマー、
e6)ビニルピロリドン−メトイミダゾリニウム塩化物コポリマー、
e7)第4級化されたポリビニルアルコール、
e8)INCI名称にて、ポリクオタテリウム(Polyquaternium)2、ポリクオタテリウム 17、ポリクオタテリウム 18およびポリクオタテリウム 27として挙げられるポリマー
の群からの水溶性のカチオン性ポリマー
から選ばれる。
本発明の目的の水溶性のポリマーは、水に2.5重量%より多い比率で溶解し得るポリマーである。
成形された要素は、ポリマーまたはポリマーの混合物によって被覆されていることが好ましく、そのポリマー(従ってコーティングの全体)またはそのポリマーの少なくとも50重量%(従ってコーティングの少なくとも50重量%)は、特定のポリマーから選択される。コーティングの全体またはその重量の少なくとも50%は、ノニオン性、両性、双極性イオン性ポリマー、アニオン性、および/またはカチオン性のポリマーの群からの水溶性のポリマーから形成される。更に好適な態様例では、成形された要素のコーティングは、結合剤として上述したポリマーの1つを含んでいる。これらの群からの好ましいポリマーについては、上述しており、また以下において更に説明する。
本発明に好ましい水溶性ポリマーは、ノニオン性ポリマーである。好適なノニオン性ポリマーの例には:
−例えば、Luviskol(登録商標)(BASF)という名称で市販されているポリビニルピロリドン。本発明に関して、ポリビニルピロリドンはノニオン性ポリマーであることが好ましい。ポリビニルピロリドン([poly(1−vinyl−2−pyrrolidinones)]、PVPと略記される)は、開始剤としてラジカル形成剤(過酸化物、アゾ化合物)を用いて、溶液重合または懸濁重合法により、1−ビニルピロリドンをラジカル重合させることによって形成される、一般式:
で示されるポリマーである。上記モノマーのイオン重合は、小さいモル重量を有する生成物のみを生成させる。工業的に通常のポリビニルピロリドンは、約2500〜750,000g/molの範囲のモル重量を有しており;それらはK値の表示によって特徴付けられ、(K値に応じて)130〜175℃のガラス転移温度を有している。それらは、白色で、吸湿性の粉末としてまたは水溶液として供給される。ポリビニルピロリドンは、水および種々の有機溶媒(アルコール、ケトン系溶剤、氷酢酸、塩素化された炭化水素、フェノールおよびその他のもの)に容易に溶解し得る。
−例えば、Luviskol(登録商標)(BASF)という名称で市販されているビニルピロリドン/ビニルエステルコポリマー。Luviskol(登録商標)VA64およびLuviskol(登録商標)VA73は、いずれもビニルピロリドン/ビニルエステルのコポリマーであって、特に好ましいノニオン性ポリマーである。ビニルエステルポリマーは、高分子の特徴的基本モジュールとして、一般式:
で示されるビニルエステルから得られるポリマーである。これらの中で、ポリ酢酸ビニルを有する酢酸ビニルポリマー(R=CH3)は、工業的に非常に重要なポリマーの例である。ビニルエステルの重合は、種々の方法(溶液重合、懸濁重合、乳化重合、物質重合(塊状重合))によってラジカル的に実施される。
−セルロースエーテル:例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびメチルヒドロキシプロピルセルロース、例えば商品名Culminal(登録商標)およびBenecel(登録商標)(AQUALON)として市販されているセルロースエーテル。セルロースエーテルは、以下の一般式:
によって示すことができる。[式中、Rは、Hもしくはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基もしくはアルキルアリール基を示している。好ましい生成物において、式中の少なくとも1つのRは、−CH2CH2CH2−OHもしくは−CH2CH2−OHを示す。セルロースエーテルは、アルカリ性セルロースの(例えばエチレンオキシドによる)エーテル化によって、工業的に製造される。セルロースエーテルは、平均置換度(average degree of substitution(DS))またはモル置換度(molar degree of substitution(MS))によって特徴付けられ、これらは、セルロースの無水グルコース単位においてどれだけの水酸基がエーテル化反応体と反応したか、そして、平均して、1つの無水グルコース単位に何モルのエーテル化反応体が付加したかをそれぞれ示している。ヒドロキシエチルセルロースは、約0.6のDS以上または約1のMS以上で水溶性である。工業的に通常のヒドロキシエチルおよびヒドロキシプロピルセルロースは、0.85〜1.32(DS)または1.5〜3(MS)の範囲の置換の程度を有する。ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースは、黄白色、無臭および無味の粉末として、種々の重合度のものが市販されている。ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースは、冷水および熱水ならびにある種の(水性)有機溶媒に可溶性である一方で、大部分の(無水の)有機溶媒に不溶性であって、それらの水溶液はpHの変化または電解質の添加に感受性が比較的低い。
−例えば、Luviskol(登録商標)(BASF)という名称で市販されているポリビニルピロリドン。本発明に関して、ポリビニルピロリドンはノニオン性ポリマーであることが好ましい。ポリビニルピロリドン([poly(1−vinyl−2−pyrrolidinones)]、PVPと略記される)は、開始剤としてラジカル形成剤(過酸化物、アゾ化合物)を用いて、溶液重合または懸濁重合法により、1−ビニルピロリドンをラジカル重合させることによって形成される、一般式:
で示されるポリマーである。上記モノマーのイオン重合は、小さいモル重量を有する生成物のみを生成させる。工業的に通常のポリビニルピロリドンは、約2500〜750,000g/molの範囲のモル重量を有しており;それらはK値の表示によって特徴付けられ、(K値に応じて)130〜175℃のガラス転移温度を有している。それらは、白色で、吸湿性の粉末としてまたは水溶液として供給される。ポリビニルピロリドンは、水および種々の有機溶媒(アルコール、ケトン系溶剤、氷酢酸、塩素化された炭化水素、フェノールおよびその他のもの)に容易に溶解し得る。
−例えば、Luviskol(登録商標)(BASF)という名称で市販されているビニルピロリドン/ビニルエステルコポリマー。Luviskol(登録商標)VA64およびLuviskol(登録商標)VA73は、いずれもビニルピロリドン/ビニルエステルのコポリマーであって、特に好ましいノニオン性ポリマーである。ビニルエステルポリマーは、高分子の特徴的基本モジュールとして、一般式:
で示されるビニルエステルから得られるポリマーである。これらの中で、ポリ酢酸ビニルを有する酢酸ビニルポリマー(R=CH3)は、工業的に非常に重要なポリマーの例である。ビニルエステルの重合は、種々の方法(溶液重合、懸濁重合、乳化重合、物質重合(塊状重合))によってラジカル的に実施される。
−セルロースエーテル:例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびメチルヒドロキシプロピルセルロース、例えば商品名Culminal(登録商標)およびBenecel(登録商標)(AQUALON)として市販されているセルロースエーテル。セルロースエーテルは、以下の一般式:
によって示すことができる。[式中、Rは、Hもしくはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基もしくはアルキルアリール基を示している。好ましい生成物において、式中の少なくとも1つのRは、−CH2CH2CH2−OHもしくは−CH2CH2−OHを示す。セルロースエーテルは、アルカリ性セルロースの(例えばエチレンオキシドによる)エーテル化によって、工業的に製造される。セルロースエーテルは、平均置換度(average degree of substitution(DS))またはモル置換度(molar degree of substitution(MS))によって特徴付けられ、これらは、セルロースの無水グルコース単位においてどれだけの水酸基がエーテル化反応体と反応したか、そして、平均して、1つの無水グルコース単位に何モルのエーテル化反応体が付加したかをそれぞれ示している。ヒドロキシエチルセルロースは、約0.6のDS以上または約1のMS以上で水溶性である。工業的に通常のヒドロキシエチルおよびヒドロキシプロピルセルロースは、0.85〜1.32(DS)または1.5〜3(MS)の範囲の置換の程度を有する。ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースは、黄白色、無臭および無味の粉末として、種々の重合度のものが市販されている。ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースは、冷水および熱水ならびにある種の(水性)有機溶媒に可溶性である一方で、大部分の(無水の)有機溶媒に不溶性であって、それらの水溶液はpHの変化または電解質の添加に感受性が比較的低い。
本発明に好ましいその他のポリマーは、水溶性の両性ポリマーである。一般的な用語の「両性ポリマー(amphopolymer)」は、両性ポリマー(すなわち、分子中に、遊離アミノ基および−COOHもしくはSO3H基を有しており、分子内塩を成形することができるポリマー;分子中に、第4級アンモニウム基および−COO−もしくはSO3 −を有する双極性イオン性ポリマー;または−COOH−もしくはSO3H基および第4級アンモニウム基を有するそれらのポリマーを含む。本発明に用いることができる両性ポリマーの1つの例には、Amphomer(登録商標)の名称で入手可能なアクリル樹脂がある。これは、tert−ブチルアミノエチルメタクリレート、N−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アクリルアミド、およびアクリル酸、メタクリル酸、およびそれらの単なるエステルの群からの2種もしくはそれ以上のモノマーのコポリマーである。同様に好ましい両性ポリマーは、不飽和カルボン酸(例えばアクリル酸およびメタクリル酸)、カチオン誘導体化された不飽和カルボン酸(例えば、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩化物)および場合によりその他のイオン性もしくはノニオノゲンモノマー、例えばドイツ国無審査出願第39 29 973号およびその中で引用されている従来技術から推論されるものからなる。アクリル酸、メチルアクリレートおよびメタアクリルアミドプロピルトリモニウム塩化物のターポリマー、例えばMerquat(登録商標)2001 Nの名称で市販されているターポリマーは、本発明に特に好ましい両性ポリマーである。その他の好適な両性のポリマーには、例えばAmphomer(登録商標)およびAmphomer(登録商標)LV−71(DELFT NATIONAL)の名称で入手可能なオクチルアクリルアミド/メチルメタクリレート/tert−ブチルアミノエチルメタクリレート/2−ヒドロキシプロピルメタクリレートコポリマーである。
好適な双極性イオン性ポリマーは、例えばアクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩化物/アクリル酸もしくはメタクリル酸コポリマーおよびそれらのアルカリ塩およびアンモニウム塩である。その他の好適な双極性イオン性ポリマーは、Amersette(登録商標)(AMERCHOL)の名称で商業的に入手可能なメタクロイルエチルベタイン/メタクリレートコポリマーである。
本発明に好適なアニオン性ポリマーには、以下のものがある:
−酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー、例えばResyn(登録商標)(NATIONAL STARCH)、Luviset(登録商標)(BASF)およびGafset(登録商標)(GAF)の名称で市販されている。これらのポリマーは、一般式:
[−CH(CH3)−CH(COOH)−]n
で示されるモノマー単位を有している。
−ビニルピロリドン/ビニルアクリレートコポリマー、例えば商品名Luviflex(登録商標)(BASF)で入手可能である。好ましいポリマーは、Luviflex(登録商標)VBM−35(BASF)の名称で入手することができるビニルピロリドン/アクリレートのターポリマーである。
−アクリル酸/アクリル酸エチル/N−tertブチルアクリルアミドターポリマー、例えばUltrahold(登録商標)Strong(BASF)の名称で市販されている。
−ビニルエステル、アクリル酸もしくはメタクリル酸の単体もしくは混合物のエステル、クロトン酸、アクリル酸もしくはメタクリル酸と、ポリアルキレンオキシドおよび/またはポリアルキレングリコールとの共重合されたもののグラフトポリマー。ビニルエステル、アクリル酸もしくはメタクリル酸の単体もしくは混合物の、その他の共重合可能な化合物もしくはポリアルキレングリコールとの、この種のグラフトポリマーは、ラジカル形成剤の存在下、ビニルエステルもしくはアクリル酸またはメタクリル酸のエステルのモノマーの中にポリアルキレングリコールを混合することによって、均一な相において熱時重合によって得られる。好適であると判明しているビニルエステルは、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルブチレート、ビニルベンゾエートであり;アクリル酸もしくはメタクリル酸の好適なエステルは、低分子量脂肪族アルコール、例えば特に、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノールおよび3−ペンタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、2−メチル−1−ブタノール、1−ヘキサノールにより得られるエステルである。好適なポリアルキレングリコールは、特にポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールである。エチレングリコールのポリマーは、一般式:
H−(O−CH2−CH2)n−OH
[式中、nは、1(エチレングリコール)〜数千の範囲の値をとり得る。]で示される。ポリエチレングリコールには種々の命名法が存在しており、結果として混乱を生じ得る。共通の技術的プラクティスは、「PEG」という用語に続いて、相対平均分子量を示すものであって、例えば「PEG200」は約190〜約210の相対分子量を有するポリエチレングリコールを特徴付ける。化粧品成分としては、異なる命名法が用いられ、そこでは略語PEGに続いてハイフンが付され、ハイフンの後には、上記の式Vにおける数値に対応する数値が直接続く。この命名法(いわゆる、INCI命名法、CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, 5th Edition, The Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association, Washington,1997年)によれば、例えば、PEG−4、PEG−6、PEG−8、PEG−9、PEG−10、PEG−12、PEG−14およびPEG−16を用いることができる。ポリエチレングリコールは、例えば、商品名Carbowax(登録商標)PEG200(Union Carbide)、Emkapol(登録商標)200(ICI Americas)、Lipoxol(登録商標)200MED(HUELS America)、Polyglycol(登録商標)E−200(Dow Chemical)、Alkapol(登録商標)PEG300(Rhone−Poulenc)、Lutrol(登録商標)E300(BASF)およびより大きな数値を有する対応する商品名にて商業的に入手することができる。ポリプロピレングリコール(PPGと略記する)は、プロピレングリコールのポリマーであって、一般式:
[式中、nは、1(プロピレングリコール)〜数千の範囲の値をとり得る。]
に対応する。ここで、ジ、トリおよびテトラプロピレングリコール、すなわち上記の式において、n=2、3および4のものは、工業的に特に重要である。
ポリエチレングリコールにグラフトされた酢酸ビニルコポリマー、およびポリエチレングリコールにグラフトされた酢酸ビニルおクロトン酸のポリマーを、特に使用することができる。
− i)ノニオンタイプの少なくとも1つのモノマー、
ii)イオンタイプの少なくとも1つのモノマー、
iii)ポリエチレングリコールおよび
iv)架橋剤
の共重合によって得られるグラフトされたまたは架橋されたコポリマー。
試用されるポリエチレングリコールは、200〜数百万の範囲、好ましくは300〜30000の範囲の分子量を有している。ノニオンモノマーは種々のタイプのものであってよく、その中で、以下のもの:ビニルアセテート、ビニルステアレート、ビニルラウレート、ビニルプロピオネート、アリルステアレート、アリルラウレート、ジエチルマレエート、アリルアセテート、メチルメタクリレート、セチルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテルおよび1ーヘキセンが好ましい。イオンモノマーも種々のタイプのものであってよく、その中で、以下のもの:クロトン酸、アリルオキシ酢酸、ビニル酢酸、マレイン酸、アクリル酸およびメタクリル酸は、特に好ましくグラフトポリマーの中に含むことができる。使用される架橋剤は、エチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレート、オルト、メタおよびパラジビニルベンゼン、テトラアリルオキシエタン、およびサッカリン1分子あたり2〜5のアリル基を有するポリアリルスクロースであることが好ましい。
上述のグラフトされたまたは架橋されたコポリマーは、
i)ノニオンタイプの少なくとも1つのモノマー、5〜85重量%、
ii)イオンタイプの少なくとも1つのモノマー、5〜80重量%、
iii)ポリエチレングリコール、2〜50重量%、好ましくは5〜30重量%、および
iv)架橋剤、0.1〜8重量%、(架橋剤の割合は、成分i)、ii)およびiii)の総重量の割合による。)
からなることが好ましい。
−以下の3つの群:
i)不飽和アルコールと短鎖飽和カルボン酸とのエステルおよび/または短鎖飽和アルコールと不飽和カルボン酸とのエステル、
ii)不飽和カルボン酸、
iii)長鎖カルボン酸と不飽和アルコールとのエステルおよび/または群ii)のカルボン酸と飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分枝C8−18アルコールとのエステル、
のいずれか少なくとも1つのモノマーの共重合によって得られるコポリマー、「短鎖」カルボン酸およびアルコールは、炭素原子数1〜8のものであると理解されており、ここで、これらの化合物の炭素鎖は、場合により、例えば二重結合およびヘテロ原子、例えば−O−、−NH−、−S−を含むものであってもよい。
−クロトン酸、酢酸ビニルおよびアリルもしくはメタリルエステルのターポリマー。
これらのターポリマーは、その他のモノマー単位に加えて、式:
[式中、R3は−Hもしくは−CH3を示し、R2は−CH3もしくは−CH(CH3)2を示し、R1は−CH3もしくは飽和した直鎖のもしくは分枝を有するC1−6アルキル基を示し、R1およびR2基の炭素原子数の総数は、7、6、5、4、3または2であることが好ましい。]で示される1またはそれ以上のアリルもしくはメタリルエステルのモノマー単位を含む。上述のターポリマーは、7〜12重量%のクロトン酸、65〜86重量%、好ましくは71〜83重量%の酢酸ビニル、および8〜20重量%、好ましくは10〜17重量%の上記の式のアリルもしくはメタリルエステルの共重合から得られるものが好ましい。
− i)クロトン酸もしくはアリルオキシ酢酸、
ii)ビニルアセテートもしくはビニルプロピオネート、
iii)分枝アリルもしくはメタリルエステル、
iv)ビニルエーテル、ビニルエステル、または直鎖アリルもしくはメタリルエステル
のテトラポリマーおよびペンタポリマー、
−エチレン、ビニルベンゼン、ビニルメチルエーテル、アクリルアミド、およびそれらの水溶性の塩の群からの1またはそれ以上のモノマーとのクロトン酸コポリマー
−酢酸ビニル、クロトン酸およびα−位で分枝した脂肪族飽和モノカルボン酸のビニルエステルのターポリマー。
−酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー、例えばResyn(登録商標)(NATIONAL STARCH)、Luviset(登録商標)(BASF)およびGafset(登録商標)(GAF)の名称で市販されている。これらのポリマーは、一般式:
[−CH(CH3)−CH(COOH)−]n
で示されるモノマー単位を有している。
−ビニルピロリドン/ビニルアクリレートコポリマー、例えば商品名Luviflex(登録商標)(BASF)で入手可能である。好ましいポリマーは、Luviflex(登録商標)VBM−35(BASF)の名称で入手することができるビニルピロリドン/アクリレートのターポリマーである。
−アクリル酸/アクリル酸エチル/N−tertブチルアクリルアミドターポリマー、例えばUltrahold(登録商標)Strong(BASF)の名称で市販されている。
−ビニルエステル、アクリル酸もしくはメタクリル酸の単体もしくは混合物のエステル、クロトン酸、アクリル酸もしくはメタクリル酸と、ポリアルキレンオキシドおよび/またはポリアルキレングリコールとの共重合されたもののグラフトポリマー。ビニルエステル、アクリル酸もしくはメタクリル酸の単体もしくは混合物の、その他の共重合可能な化合物もしくはポリアルキレングリコールとの、この種のグラフトポリマーは、ラジカル形成剤の存在下、ビニルエステルもしくはアクリル酸またはメタクリル酸のエステルのモノマーの中にポリアルキレングリコールを混合することによって、均一な相において熱時重合によって得られる。好適であると判明しているビニルエステルは、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルブチレート、ビニルベンゾエートであり;アクリル酸もしくはメタクリル酸の好適なエステルは、低分子量脂肪族アルコール、例えば特に、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノールおよび3−ペンタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、2−メチル−1−ブタノール、1−ヘキサノールにより得られるエステルである。好適なポリアルキレングリコールは、特にポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールである。エチレングリコールのポリマーは、一般式:
H−(O−CH2−CH2)n−OH
[式中、nは、1(エチレングリコール)〜数千の範囲の値をとり得る。]で示される。ポリエチレングリコールには種々の命名法が存在しており、結果として混乱を生じ得る。共通の技術的プラクティスは、「PEG」という用語に続いて、相対平均分子量を示すものであって、例えば「PEG200」は約190〜約210の相対分子量を有するポリエチレングリコールを特徴付ける。化粧品成分としては、異なる命名法が用いられ、そこでは略語PEGに続いてハイフンが付され、ハイフンの後には、上記の式Vにおける数値に対応する数値が直接続く。この命名法(いわゆる、INCI命名法、CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, 5th Edition, The Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association, Washington,1997年)によれば、例えば、PEG−4、PEG−6、PEG−8、PEG−9、PEG−10、PEG−12、PEG−14およびPEG−16を用いることができる。ポリエチレングリコールは、例えば、商品名Carbowax(登録商標)PEG200(Union Carbide)、Emkapol(登録商標)200(ICI Americas)、Lipoxol(登録商標)200MED(HUELS America)、Polyglycol(登録商標)E−200(Dow Chemical)、Alkapol(登録商標)PEG300(Rhone−Poulenc)、Lutrol(登録商標)E300(BASF)およびより大きな数値を有する対応する商品名にて商業的に入手することができる。ポリプロピレングリコール(PPGと略記する)は、プロピレングリコールのポリマーであって、一般式:
[式中、nは、1(プロピレングリコール)〜数千の範囲の値をとり得る。]
に対応する。ここで、ジ、トリおよびテトラプロピレングリコール、すなわち上記の式において、n=2、3および4のものは、工業的に特に重要である。
ポリエチレングリコールにグラフトされた酢酸ビニルコポリマー、およびポリエチレングリコールにグラフトされた酢酸ビニルおクロトン酸のポリマーを、特に使用することができる。
− i)ノニオンタイプの少なくとも1つのモノマー、
ii)イオンタイプの少なくとも1つのモノマー、
iii)ポリエチレングリコールおよび
iv)架橋剤
の共重合によって得られるグラフトされたまたは架橋されたコポリマー。
試用されるポリエチレングリコールは、200〜数百万の範囲、好ましくは300〜30000の範囲の分子量を有している。ノニオンモノマーは種々のタイプのものであってよく、その中で、以下のもの:ビニルアセテート、ビニルステアレート、ビニルラウレート、ビニルプロピオネート、アリルステアレート、アリルラウレート、ジエチルマレエート、アリルアセテート、メチルメタクリレート、セチルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテルおよび1ーヘキセンが好ましい。イオンモノマーも種々のタイプのものであってよく、その中で、以下のもの:クロトン酸、アリルオキシ酢酸、ビニル酢酸、マレイン酸、アクリル酸およびメタクリル酸は、特に好ましくグラフトポリマーの中に含むことができる。使用される架橋剤は、エチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレート、オルト、メタおよびパラジビニルベンゼン、テトラアリルオキシエタン、およびサッカリン1分子あたり2〜5のアリル基を有するポリアリルスクロースであることが好ましい。
上述のグラフトされたまたは架橋されたコポリマーは、
i)ノニオンタイプの少なくとも1つのモノマー、5〜85重量%、
ii)イオンタイプの少なくとも1つのモノマー、5〜80重量%、
iii)ポリエチレングリコール、2〜50重量%、好ましくは5〜30重量%、および
iv)架橋剤、0.1〜8重量%、(架橋剤の割合は、成分i)、ii)およびiii)の総重量の割合による。)
からなることが好ましい。
−以下の3つの群:
i)不飽和アルコールと短鎖飽和カルボン酸とのエステルおよび/または短鎖飽和アルコールと不飽和カルボン酸とのエステル、
ii)不飽和カルボン酸、
iii)長鎖カルボン酸と不飽和アルコールとのエステルおよび/または群ii)のカルボン酸と飽和もしくは不飽和、直鎖もしくは分枝C8−18アルコールとのエステル、
のいずれか少なくとも1つのモノマーの共重合によって得られるコポリマー、「短鎖」カルボン酸およびアルコールは、炭素原子数1〜8のものであると理解されており、ここで、これらの化合物の炭素鎖は、場合により、例えば二重結合およびヘテロ原子、例えば−O−、−NH−、−S−を含むものであってもよい。
−クロトン酸、酢酸ビニルおよびアリルもしくはメタリルエステルのターポリマー。
これらのターポリマーは、その他のモノマー単位に加えて、式:
[式中、R3は−Hもしくは−CH3を示し、R2は−CH3もしくは−CH(CH3)2を示し、R1は−CH3もしくは飽和した直鎖のもしくは分枝を有するC1−6アルキル基を示し、R1およびR2基の炭素原子数の総数は、7、6、5、4、3または2であることが好ましい。]で示される1またはそれ以上のアリルもしくはメタリルエステルのモノマー単位を含む。上述のターポリマーは、7〜12重量%のクロトン酸、65〜86重量%、好ましくは71〜83重量%の酢酸ビニル、および8〜20重量%、好ましくは10〜17重量%の上記の式のアリルもしくはメタリルエステルの共重合から得られるものが好ましい。
− i)クロトン酸もしくはアリルオキシ酢酸、
ii)ビニルアセテートもしくはビニルプロピオネート、
iii)分枝アリルもしくはメタリルエステル、
iv)ビニルエーテル、ビニルエステル、または直鎖アリルもしくはメタリルエステル
のテトラポリマーおよびペンタポリマー、
−エチレン、ビニルベンゼン、ビニルメチルエーテル、アクリルアミド、およびそれらの水溶性の塩の群からの1またはそれ以上のモノマーとのクロトン酸コポリマー
−酢酸ビニル、クロトン酸およびα−位で分枝した脂肪族飽和モノカルボン酸のビニルエステルのターポリマー。
コーティングの成分として好ましく使用可能なその他のポリマーは、カチオン性のポリマーである。カチオン性のポリマーの間で、恒久的にカチオン性であるポリマーが好ましい。本発明によれば、(コーティングおよび成形された要素の両方の)薬剤のpHを問わず、カチオン性の基を有するポリマーを、「恒久的にカチオン性(permanently cationic)」と称する。これらは、原則として、第4級窒素原子、例えばアンモニウム基の形態の窒素原子を有するポリマーである。
好ましいカチオン性ポリマーの例には以下のものがある。
−第4級化されたセルロース誘導体、例えばCelquat(登録商標)およびpolymer JR(登録商標)の名称で市販されているもの。化合物Celquat(登録商標)H100、Celquat(登録商標)L200およびPolymer JR(登録商標)400は好ましい第4級化されたセルロース誘導体である。
−第4級基を有するポリシロキサン、例えば、商業的に入手可能な生成物である、Q2−7224(製造業者:Dow Corning;安定化されたTrimethylsilylamodimethicone)、Dow Corning(登録商標)929エマルジョン(amodimethiconeとも称される、ヒドロキシルアミノ変性シリコーンを含む)、SM−2059(製造業者:General Electric)、SLM−55067(製造業者:Wacker)、およびAbil(登録商標)−Quat3270および3272の(製造業者:Th.Goldschmid;diquaternary polydimethylsiloxanes、Quaternium−80)。
−カチオン性グアー誘導体、例えば特に、Cosmedia(登録商標)GuarおよびJaguar(登録商標)の商品名で市販されている生成物。
−高分子ジメチルジアリルアンモニウム塩およびそれらのアクリル酸およびメタクリル酸のアミドおよびエステルとのコポリマー。Merquat(登録商標)100(ポリ(ジメチルジアリルアンモニウム塩化物))およびMerquat(登録商標)550(ジメチルジアリルアンモニウム塩化物/アクリルアミドコポリマー)は、そのようなカチオン性ポリマーの例である。
−ビニルピロリドンとジアルキルアミノアルキルアクリレートおよびメタクリレートの第4級化誘導体とのコポリマー、例えばジエチル硫酸によって第4級化されたビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー。
そのような化合物は、Gafquat(登録商標)734およびGafquat(登録商標)755の名称で市販されている。
−ビニルピロリドン/メソイミダゾリウム塩化物コポリマー、例えばLuviquat(登録商標)の名称で提供されている。
−第4級化されたポリビニルアルコール。
ならびに、以下の名称で知られているポリマー:
−Polyquaternium 2、
−Polyquaternium 17、
−Polyquaternium 18および
−Polyquaternium 27
であって、主ポリマー鎖の中に第4級窒素原子を有するもの。
前述のポリマーは、いわゆるINCI命名法によって特定されるポリマーである。より詳細な情報は、CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, 5th Edition, The Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association, Washington,1997年)から得られる(参照することによって、ここに引用する)。
好ましいカチオン性ポリマーの例には以下のものがある。
−第4級化されたセルロース誘導体、例えばCelquat(登録商標)およびpolymer JR(登録商標)の名称で市販されているもの。化合物Celquat(登録商標)H100、Celquat(登録商標)L200およびPolymer JR(登録商標)400は好ましい第4級化されたセルロース誘導体である。
−第4級基を有するポリシロキサン、例えば、商業的に入手可能な生成物である、Q2−7224(製造業者:Dow Corning;安定化されたTrimethylsilylamodimethicone)、Dow Corning(登録商標)929エマルジョン(amodimethiconeとも称される、ヒドロキシルアミノ変性シリコーンを含む)、SM−2059(製造業者:General Electric)、SLM−55067(製造業者:Wacker)、およびAbil(登録商標)−Quat3270および3272の(製造業者:Th.Goldschmid;diquaternary polydimethylsiloxanes、Quaternium−80)。
−カチオン性グアー誘導体、例えば特に、Cosmedia(登録商標)GuarおよびJaguar(登録商標)の商品名で市販されている生成物。
−高分子ジメチルジアリルアンモニウム塩およびそれらのアクリル酸およびメタクリル酸のアミドおよびエステルとのコポリマー。Merquat(登録商標)100(ポリ(ジメチルジアリルアンモニウム塩化物))およびMerquat(登録商標)550(ジメチルジアリルアンモニウム塩化物/アクリルアミドコポリマー)は、そのようなカチオン性ポリマーの例である。
−ビニルピロリドンとジアルキルアミノアルキルアクリレートおよびメタクリレートの第4級化誘導体とのコポリマー、例えばジエチル硫酸によって第4級化されたビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー。
そのような化合物は、Gafquat(登録商標)734およびGafquat(登録商標)755の名称で市販されている。
−ビニルピロリドン/メソイミダゾリウム塩化物コポリマー、例えばLuviquat(登録商標)の名称で提供されている。
−第4級化されたポリビニルアルコール。
ならびに、以下の名称で知られているポリマー:
−Polyquaternium 2、
−Polyquaternium 17、
−Polyquaternium 18および
−Polyquaternium 27
であって、主ポリマー鎖の中に第4級窒素原子を有するもの。
前述のポリマーは、いわゆるINCI命名法によって特定されるポリマーである。より詳細な情報は、CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, 5th Edition, The Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association, Washington,1997年)から得られる(参照することによって、ここに引用する)。
本発明に好ましいカチオン性ポリマーは、第4級化されたセルロース誘導体、ならびにポリマージメチルジアリルアンモニウム塩およびそれらのコポリマーである。カチオン性のセルロース誘導体、特に市販の生成物Polyjmer(登録商標)JR400は非常に特に好ましいカチオン性ポリマーである。
本発明に関して特に好ましい成形された要素のためのコーティング材料は、ポリビニルアルコール(PVA)である。コーティングに用いるのに好ましいポリビニルアルコールの加水分解の程度および分子量に関しては、、好ましいコンテナ原料に関する以下の説明が当てはまるので、繰り返しを避けるために、読者は以下の説明を参照されたい。
本発明に従って好ましいコーティングの第2の群は、水不溶性のコーティング材料、特に、脂肪、トリグリセリドおよびロウ(waxes)の群からのコーティング材料である。
「脂肪もしくはトリグリセリド」は、グリセリンの3つの水酸基がカルボン酸によってエステル化されている、グリセリンの化合物を意味する。自然に生成する脂肪は、原則として、同じグリセリン分子中に、異なる脂肪酸を含んでいるトリグリセリドである。しかしながら、脂肪酸が1種だけ結合されている(例えば、トリパルミチン、トリオレインまたはトリステアリン)合成トリグリセリドは、脂肪の鹸化と、その後の塩化アシルによるエステル化または反応によって得ることができる。この発明に関して、2つの自然のおよび/または合成の脂肪および/または混合物は、コーティング材料として好ましい。
本発明において、脂肪族の飽和もしくは不飽和カルボン酸であって、分枝したもしくは分枝していない炭素鎖を有するものを、「脂肪酸(fatty acids)」と称する。脂肪酸を製造するための方法には、多くの方法は存在している。低級脂肪酸は、通常、アルコールおよび/またはアルデヒド、ならびに脂肪族もしくは非環状の炭化水素から出発する酸化的方法をベースとしているのに対して、より高級な脂肪酸はその大部分が、今日においても、天然脂肪の鹸化によって最も容易に入手することができる。植物への遺伝子導入の進歩の結果として、貯蔵された油脂プラントの脂肪酸スペクトルを変更させるために、ほぼ無制限の可能性が現在存在している。本発明に関して、好ましい脂肪酸は、成形された要素の材料または成分として、これらの脂肪を処理することができるような融点を示す。25℃を越える融点を有する脂肪酸は、特に有利であることが判明した。従って、好ましいマトリックス原料および/またはマトリックス成分は、デカン酸および/またはウンデカン酸および/またはラウリン酸および/またはトリデカン酸および/またはミリスチン酸および/またはペンタデカン酸および/またはパルミチン酸、および/またはマルガリン酸および/またはステアリン酸および/またはノナデカン酸および/またはアラキドン酸および/またはエルカ酸および/またはエレオステアリン酸である。しかしながら、25℃未満の融点を有する脂肪酸も、コーティングの成分であってよい。
「脂肪アルコール」は、トリグリセリド、脂肪酸または脂肪酸エステルの還元によって得られる、鎖状で、飽和もしくは不飽和の、6〜22個の炭素原子数を有する第1アルコールについての集合的な用語である。脂肪アルコールは、製造方法に応じて、飽和もしくは不飽和であってよい。ミリスチルアルコールおよび/または1−ペンタデカノールおよび/またはセチルアルコールおよび/または1つヘプタデカノールおよび/またはステアリルアルコールおよび/またはエルシルアルコールおよび/または1−ノナデカノールおよび/またはアラキジルアルコールおよび/または1−ヘンエイコサノールおよび/またはベヘニルアルコールおよび/またはエルシルアルコールおよび/またはブラシジルアルコールは、コーティングの好ましい成分である。
コーティングがロウを含んでいるならば、それは、同様に、有利であると判明した。好ましいロウは、約45℃〜約75℃の範囲に融点範囲を有している。この発明に関して、このことは、融点範囲の幅について述べているのではなく、融点範囲が示された温度間隔の中に現れるのであるということを意味している。この種の融点範囲を有するロウは、室温において幾何学的に安定である一方で、自動食器洗浄機に典型的な温度(30℃〜90℃)では溶融し、従ってその温度では容易に水分散性となる。
「ロウ」は、多くの天然のまたは人工的に得られる物質であって、原則として、40℃を越えると分解することなく溶融し、融点のすぐ上の温度では、ねばねばせず、既に比較的低い粘度となっているような物質であると理解されたい。それらは、温度依存性の高いコンシステンシーおよび溶解度を示す。
ロウは、それらの起源に応じて、3つの群:天然のロウ、化学的に変性されたロウ、および合成ロウに分けられる。
天然ロウは、例えば、植物ロウ、例えば、カンデリラロウ、カルナウバロウ、和ロウ、エスパルトロウ、コルクロウ、グアルマ(guaruma)ロウ、イネ種子油ロウ、サトウキビロウ、アワリキュリィ(ouricury)ロウもしくはモンタンロウなど;動物ロウ、例えば、蜜ロウ、セラックロウ、鯨ロウ、ラノリン(羊毛ロウ)もしくは尾脂腺グリースなど;鉱ロウ、例えば、セレシンもしくはオゾセライト(地ロウ);または石油化学ロウ、例えば、ペトロラタム、パラフィンロウもしくはマイクロクリスタンワックスなどを含む。
化学的に変性されたロウは、例えばハードワックス、例えば、モンタン(montan)エステルロウ、sassolロウもしくは水素処理したホホバロウなどを含む。
合成ロウは、通常、ポリアルキレンロウまたはポリアルキレングリコールロウであると理解される。軟化点について上述した要件を満足するその他のクラスの物質からの化合物も、冷却することによって硬化する塊としての溶融性もしくは軟化性物質として用いることができる。例えば、フタル酸のより高級なエステル、特にジシクロヘキシルフタレートは、Umimoll(登録商標)66(Bayer AG)の名称で市販されているが、好適な合成化合物であることが判明している。合成的に、低級カルボン酸と脂肪アルコールとから合成的に得られるロウ、例えば酒石酸ジミリスチル(Cosmacol(登録商標)ETLP(Condea)の名称で市販されている)も好適なものである。天然起源の脂肪酸および低級アルコールから合成されるまたは部分的に合成されるエステルも使用することができる。この物質のクラスには、例えば、Tegin(登録商標)90(Goldschmidt)、グリセロールモノステアレートパルミテートも含まれる。Shellac、例えばSchellack−KPS−Dreiring−SP(Kalkhoff GmbH)も、本発明のコーティング材料として用いることができる。
例えばいわゆるロウ質アルコールも、本発明に関して、ロウに含まれると考えられる。ロウ質アルコールは、通常約22〜40個の炭素原子を有する、より高分子量の水不溶性の脂肪アルコールである。ロウ質アルコールは、多くの天然ロウの主要な成分として、例えば、より高分子量の脂肪酸(ロウ質の酸(waxy acids))のロウエステルの形態で得られる。ロウ質アルコールの例には、リグノセリルアルコール(1−テトラコサノール)、セチルアルコール、ミリスチルアルコールまたはメリシルアルコールがある。本発明の封入された固体粒状物の封入(encasing)は、適用可能ならば、トリテルペノイドおよびステロイドアルコール、例えばArgowax(登録商標)(Pamentier&Co.)の商品名で市販されているラノリン(lanolin)と理解することができる、ウールワックスアルコール(wool wax alcohol)を含むことができる。
その他の好適な実施例において、成形された要素は、コーティング材料としてパラフィンロウを主要な割合で含んでいる。換言すれば、コーティング材料の少なくとも50重量%、好ましくはそれ以上が、パラフィンロウから形成されている。(コーティング材料の全重量基準で)約60重量%、約70重量%または約80重量%のパラフィンロウ含量は特に好適であり、より高い割合、例えば90%以上は特に好ましい。発明の特定の態様例では、コーティング材料の全体積がパラフィンロウから形成されている。
パラフィンロウは、主としてアルカン、ならびに少量の1またはそれ以上のアルカンおよびシクロアルカンから形成される。本発明に用いられるパラフィンは、70℃より高い融点を有する成分を有しておらず、特に好ましい様式では、60℃より高い融点を有する成分を有していない。
コーティング材料として、またはコーティングの成分として好ましい固体粒状物は、40℃〜60℃の融点範囲を有する少なくとも1つのパラフィンロウを含んでいる。
成形された要素のコーティングの更に有利な成分は、ロウ質アルコール、すなわち約24〜36個の炭素原子を有する脂肪アルコールであって、これは、より高分子量の脂肪酸(ロウ質の酸)のロウエステルの形態で、多くの天然ロウの主要な成分である。ロウ質アルコールの例には、リグノセリルアルコール、セリルアルコール、ミリシルアルコールまたはメリシルアルコールがある。
本発明に関して、コーティングされた成形された要素の全重量基準で、コーティング物質の量は、0.5〜15重量%の範囲、好ましくは1〜12重量%の範囲、および特に2〜8重量%の範囲であることが好ましい。
従って、本発明の好ましい方法は、成形された要素がコーティングを含むことを特徴とする。
洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素は、キャビティを有してなることができる。本発明に関して、「キャビティ(cavity)」という用語は、成形された要素を通過して、成形された要素の2つの側面、好ましくは対向する側面、例えば成形された要素の上側表面および底部側表面を相互に連絡する、凹部およびアパーチャもしくはホール(穴)であることを特徴とする。
キャビティの形状は、凹部であることが好ましいが、限定されずに選ぶことができ、タブレットにおいて、少なくとも1つの凹部は、凹面形状、凸面形状、立方体形状、四角形形状、斜方晶形状、円筒形形状、球形形状、シリンダーセグメント形状、ディスク形状、四面体形状、十二面体形状、八面体形状、円錐形形状、ピラミッド形形状、だ円体形状、五角柱形状、七角柱形状、および八角柱形状および菱面体形状のものを好ましく想定することができる。全体として不規則な輪郭のもの、例えば矢形または動物、木、雲などの形状のものも実施することができる。基本的な成形された要素の場合と同様に、丸められたコーナーおよびエッジを有するか、または丸められたコーナーおよび面取りされたエッジを有する凹部が好ましい。凹部の底部側表面は平坦であっても、傾斜していてもよい。
凹部の開口表面は、平面であってよい。この種の凹部開口では、凹部開口の境界を規定するすべての点は、1つの平面上に存在する。好適な態様例において、凹部開口を形成している表面は平面ではない。この種の態様例は、例えば、不均一な表面を有する成形された要素によって実施することができる。別法として、成形された要素を、成形された要素の少なくとも2つの境界規定表面を越えて凹部開口が延びるように形成することができる。
その他の好適な実施例において、キャビティは、成形された要素の2つの対向する側面を相互連絡するアパーチャである。成形された要素としてタブレットを用いる場合には、この種のアパーチャを有する成形された要素は、いわゆるリングタブレット(ring tablet)に一致する。成形された要素の対向する側面のアパーチャの開口表面積が、2つの開口表面積の大きい方を基準として、80%以下、好ましくは少なくとも60%、好ましくは40%以下、特に好ましくは20%以下、特に10%以下と異なるアパーチャを有する成形された要素を用いることは、特に好ましい。アパーチャの横断面は、角張っていてもよいし、丸みを帯びていてもよい。1、2、3、4、5、6もしくはそれ以上の角部を有する横断面を実施することもできるが、角部を有さないアパーチャ、好ましくは丸みを帯びたまたは長円形の横断面を有するアパーチャを有する成形された要素は、本発明に関して特に好ましい。「横断面(cross section)」という用語は、成形された要素の、対向して位置する2つの開口表面の中心の間を連絡する直線に直行する表面を意味する。
成形された要素は、当然のことながら、複数のキャビティを有してなるものであってよい。2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12もしくはそれ以上のキャビティを有する成形された要素は、特に本発明に関して特に好ましい。成形された要素が1を越える(複数の)キャビティを有する場合、それらのキャビティは、上述した凹部であってもよいし、上述したアパーチャであってもよい。複数のキャビティを有しており、少なくとも1つのキャビティが凹部であって、その他の少なくとも1つのキャビティがアパーチャであるような成形された要素は、本発明に関して特に好ましい。
キャビティの体積は、2〜20mlの範囲、好ましくは2〜15mlの範囲、特に好ましくは2〜10mlの範囲、および特に2〜7mlの範囲であることが好ましい。
本発明に関して、キャビティを有してなる、洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素は特に好ましい。成形された要素がキャビティを有しており、ヒートシールされた継ぎ目によって、成形された要素に接着的に結合されたフィルム材料によって封止されているキャビティを少なくとも部分的に有しているものは、本発明の洗浄剤もしくは清浄化剤として、特に好ましい。
本発明の特に好ましい態様例では、洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素のキャビティは充填されている。好ましくは、特定のメルトおよび/またはゲルおよび/または粉末および/または粒状物および/または押出物および/または圧縮された物であって、洗浄活性もしくは清浄化活性を有する流動性の製剤が、洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素のキャビティの中に導入される。
本発明に関して、「液状(liquid)」という用語は、液状の集合した状態で存在する、物質もしくは物質の混合物、ならびに溶液もしくは懸濁液を意味する。
「粉末(powder)」は、固体物質および/または固体物質の混合物を、細かく粉砕して、例えば乳鉢(mortar)の中で粉砕しおよび/または粉体化させ、ミルにおいてミリングし、またはその後、噴霧もしくは凍結乾燥することによって得られる、固体物質および/または固体物質の混合物を分割させた形態を一般に称する。特に微細な分割は、しばしばアトマイゼーション(atomization)またはマイクロナイゼーション(micronization)と称され、対応する粉末はマイクロパウダー(micro-powder)と称される。
粒子寸法に関して、粉末を、粗い粉末、微細な粉末、極めて細かい粉末へ一般的に分割することは通常のことであって、粉末化されたバルク材料のより正確な分類は、それらのかさ密度(bulk density)およびふるい分析(sieve analysis)によって達成される。しかしながら、本発明に関して好ましい粉末は、5000μm以下、好ましくは3000μm以下、好ましくは1000μm以下、特に好ましくは50〜1000μmの範囲、および特に100〜800μmの範囲のより小さな粒子寸法を示すものである。
粉末は、押出し、プレス、転造(rolling)、ブリケッティング(briquetting)、ペレット化形、および関連する方法によって、圧縮させおよび凝集させることができる。粒状物質の混合物を凝集させるために従来技術において知られているいずれの方法も、本発明の成分に含まれる固体物質を製造するためには、原則として好適である。本発明に関して、固体物質として用いられる凝集物として好ましいものは、粒状物に加えて、圧縮物(圧縮された物)および押出物である。
「粒状物(granulates)」という用語は、粒状化された粒子の蓄積を意味する。粒状化された粒子(顆粒(granule))は、粉末状粒子の不均整な集合である。造粒方法は、既存の従来技術において広範に説明されている。粒状物は、湿式造粒、乾式造粒または圧縮化(compacting)、およびメルト固化造粒(melt solidification granulation)によって製造することができる。
最も一般的な造粒技術は、湿式造粒である。それは、この技術が、最も好ましい特性を有する粒状物を、最も信頼性よく得ることができ、および受けるべき制約が最も少ないためである。湿式造粒は、粉末混合物を、溶媒および/または溶媒混合物および/または結合剤の溶液および/または接着剤の溶液によって湿らせることによって行われ、好ましくは、ミキサー、流動床もしくはスプレー塔の中で実施される。ここで、ミキサーは、例えば撹拌装置および混練装置を備えていることが好ましい。尤も、流動床とミキサーとの組み合わせ、または異なるミキサーの組み合わせを粒状化に用いることができる。造粒は、出発原料および要求される生成物特性に応じて、小さい剪断力から大きい剪断力を適用して、実施される。
スプレー塔において造粒を実施する場合、使用することができる出発物質は、固体物質のメルト(メルト固化)または(好ましくは、水性)スラリーであってよい。それらは、塔の頂部で、所定の小滴寸法にて噴霧され、自由落下中に固化しまたは乾燥され、塔底部にて粒状物として蓄積する。メルト固化は、融点の領域で安定な低融点物質(例えば、尿素、硝酸アンモニウムおよび種々の製剤、例えば酵素濃縮物、薬剤)を成形するために、一般的に特に好適である。対応する粒状物は、プリル(prills)とも称される。噴霧乾燥は、洗浄剤または洗浄剤の成分を製造するために特に用いられる。
既存の従来技術において説明されているその他の凝集化技術は、押出機またはオリフィスロールの粒状化システムである。そこでは、粉末混合物は、場合により造粒液体が添加されて、オリフィスローラ上でまたはオリフィスプレートを通り(押出し)圧縮されて、可塑的に変形されている。押出機造粒の生成物は、押出物(extrudates)とも称される。
洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素のキャビティに導入される、洗浄活性もしくは清浄化活性を有する製剤の成分として特に好適なものは、酵素、漂白剤、漂白活性剤、漂白触媒、銀保護薬剤またはガラス腐食防止剤などである。漂白剤、特に過酸素化合物、例えば過炭酸塩または過ホウ酸塩、漂白活性剤または銀保護剤を導入することは、特に有利である。これらの成分は、工程a)とb)との間で、洗浄活性もしくは清浄化活性を有する固体製剤の成分として、キャビティに導入されることが好ましい。これらの成分については、以下により詳細に説明している。この時点で、繰り返しを避けるために、読み手は以下の記載を参照されたい。
従って、本発明の更に好ましい主題は、少なくとも1つの洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素、および少なくとも1つの水溶性もしくは水分散性フィルム材料を含む洗浄剤もしくは清浄化剤である。ここで、洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素は、凹部の形態のキャビティを有しており、そのキャビティは洗浄活性もしくは清浄化活性を有する物質によって充填され、フィルム材料によって封止されており、そのフィルム材料はヒートシールされた継ぎ目によって、洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素に接着的に結合されている。
成形された要素は当然のことながら、凹部の代わりにまたアパーチャを有することもでき、リングタブレットの形態の成形された要素を用いることは特に有利である。そのような成形された要素は、上述したようなタブレット化によって製造できるだけではなく、例えば連続押出し方法またはモールド法によっても製造することができる。従って、本発明の主題は、リングタブレットの形態の少なくとも1つの洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素、および少なくとも1つの水溶性もしくは水分散性フィルムを含む洗浄剤もしくは清浄化剤である。そこでは、洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素のキャビティが、洗浄活性もしくは清浄化活性を有する物質によって充填され、フィルム材料はヒートシールされた継ぎ目によって、洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素に接着的に結合されており、好ましくは、成形された要素のキャビティの開口の少なくとも1つ、特に好ましくは両方がシールされている。
本発明の上述した薬剤の態様例では、洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素は、水溶性もしくは水分散性のフィルム材料であって、商業的に通常のフィルムの形態で使用されている水溶性もしくは水分散性のフィルム材料に、ヒートシールされた継ぎ目によって、接着的に結合されている。その他の好適な態様例では、水溶性もしくは水分散性のフィルム材料は中空要素に成形され、それは射出成型および/またはブロー成形および/または深絞り成形された部分であってよい。
「深絞り成形された部分(deep-drawn part)」とは、この発明に関して、最初のフィルム状のケース原料を深絞りすることによって得られるコンテナ(container)を意味する。深絞り(deep drawing)は、雌ダイに設けられている受容凹部にケース形成材料(encasing material)を配置して、深絞り成形面を形成し、ケース形成材料を受容凹部の中へ加圧および/または減圧の作用によって変形させて成形することによって行われることが好ましい。ケース形成材料は、成形の前またはその間に、加熱および/または溶媒の作用、および/または周囲条件に関して調整された相対湿度および/または温度をいよるコンディショニングによって、予備処理することができる。圧力は、互いに雄型および雌型として作動するツールの2つのパーツによって作用させることができ、2つのパーツを互いに押圧すると、それらのツールの間に配されたフィルムを変形させることができる。しかしながら、フィルムの上側に配置された活性物質の死荷重および/またはフィルムの死荷重および/または圧縮された空気の作用も、好適な圧縮力である。
深絞り成形されたケース形成材料は、受容凹部の内部において、深絞りされた後、深絞り成形操作の結果として、好ましくは減圧の使用によって、達成されたその三次元的形状に固定される(immobilized)。減圧は、深絞り操作から、充填操作まで、好ましくは封止操作まで、特に受容チャンバーが分離されるまで、連続して適用されることが好ましい。尤も、例えば、受容チャンバーを深絞り成形して、(中断した後であって)受容チャンバーの充填の前後に、断続的な減圧を使用しても匹敵する成功が可能である。連続的なまたは断続的な減圧は、その強度について変更することができ、例えば、(フィルムの深絞りの間)方法の最初に、その終わり(充填またはシーリングまたは分離の間)よりも高い値とすることができる。
上述したように、ケース形成材料は、ダイの受容凹部の中にて成形する前または後で、熱の作用によって予備処理することができる。ケース形成材料、好ましくは水溶性もしくは水分散性ポリマーフィルムは、5秒間でまでで、好ましくは0.1〜4秒間で、特に好ましくは0.2〜3秒間で、特に0.4〜2秒間の時間で、60℃以上、好ましくは80℃以上、特に好ましくは100〜120℃の範囲、特に105〜115℃の範囲の温度まで加熱される。この熱を発散させるため、特に、深絞り受容チャンバーの中に分配された成分(agents)によって導入された熱(例えば、融解熱)を発散させるためには、使用されているダイ、およびそのダイの中に配置されている受容奥部を冷却することが好ましい。冷却は、20℃未満の温度まで、好ましくは15℃未満の温度まで、特に好ましくは2〜14℃の範囲の温度、特に4〜12℃の範囲の温度へ達することが好ましい。冷却は、深絞り成形操作の最初から、受容チャンバーの封止および分離まで、継続的に行うことが好ましい。ダイの中において特別な冷却ラインの中で循環する冷却流体、好ましくは水が、冷却に特に好適である。
この冷却は、上述した減圧の連続的または断続的な適用と同様に、深絞り加工の後で、深絞り容器が収縮することを防止するという利点を有しており、それによって、方法の生成物の外観を向上させるだけではなく、同時に、受容チャンバーの中に、例えばチャンバーのシーリング領域の中に導入された薬剤(成分)が、受容チャンバーの縁部を越えて現れることも防止する。
深絞り成形方法に関して、ケース形成材料を成形ステーションの中へ水平方向に案内し、そこから水平様式で充填および/またはシーリングおよび/または分離を行う方法と、ケース形成材料を連続的に循環している雌ダイ成形ローラ(適用し得る場合には、対向する向きに案内されて、雌ダイ成形ローラのキャビティへ成形プランジャを案内する雄ダイ成形ローラを場合によって有する)を越えて、ケース形成材料を案内する方法とを区別することができる。前者のプロセスの変形例(フラットベッドプロセス)は、連続的にも断続的にも操作することができ、成形ローラを用いるプロセスの変形例は一般に連続的に実施される。前述した深絞り方法はすべて、本発明に好ましい薬剤の製造に好適である。雌ダイに配置された受容凹部は、「インライン(inline)」にまたはオフセット様式に配置することができる。
深絞りされた要素は、1、2、3またはそれ以上の受容チャンバーを有することができる。これらの受容チャンバーは、深絞りされた部分において、互いに隣接するように配置することもできるし、互いに上下方向に位置するように配置することもできる。本発明の好適な態様例において、本発明の薬剤、特に自動食器洗浄機用薬剤は、本発明の固体の洗浄剤および/もしくは清浄化剤に加えて、特に自動食器洗浄機用薬剤に加えて、独立した受容チャンバーの中に、液状のまたはゲル状の洗浄剤もしくは洗浄剤混合物を含む、水溶性もしくは水分散性の深絞り成形された要素の中にパッケージされている。
水溶性もしくは水分散性コンテナは、深絞り成形によってだけではなく、射出成形によっても製造することができる。射出成形とは、コンパウンドシリンダの中に入れられている、複数の射出成形操作のための配合物を、熱の作用によって可塑的に軟化させ、加圧して、ノズルを通し、予め閉じられているツールの中空チャンバーの中へ流入させるという、成形配合物の成形のことである。この方法は、基本的に、冷却することによってツールの中で固化するような、非硬化性の成形配合物に適用される。射出成形は、切断を伴わずに、成形された対象物を製造するために、非常に経済的な現代的な方法であって、特に自動化された大量生産に適している。実際の操作では、(粉末状、顆粒状、サイコロ状(塊状)、ペースト状等の)熱可塑性の成形配合物を、液化するまで(180℃まで)加熱し、その後、加圧しながら、閉じている、好ましくは水冷されている中空の型の中へ注入し、その型はくぼみダイ(前述した雌ダイ)およびマンドレル(前述した雄ダイ)からなる2つのパーツから形成されており、その型の中で冷却する。ピストン式およびスクリュー式の射出成形機を使用することができる。水溶性のポリマー、例えば上述したセルロースエーテル、ペクチン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アルギン酸塩、ゼラチン、またはデンプンなどは、成形配合物(射出成形配合物)として好適である。
洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素と中空の形(hollow shape)は、周辺部のヒートシールされた継ぎ目に沿って、好ましくは接着的に互いに接合される。別法として、当然のことながら、接着的な接合は、連続的ではない1つのシールされた継ぎ目に沿って形成することもでき、それによって、成形された要素および中空の形がそのヒートシールされた継ぎ目に沿って折りたたまれることが可能とされる。本発明のこの種の薬剤の特に好適な態様例は、有利な外観と、分配供給の優れたフレキシビリティ、特に自動食器洗浄機または洗濯機のディスペンスチャンバーまたは漂白剤ディスペンス部を通して分配供給することについての優れたフレキシビリティとを特徴とする。
最後に、成形された要素と中空要素とは、互いに独立している2つ以上のシールされた継ぎ目に沿って、互いに接着的に接合させることができる。
しかしながら、その他の態様例では、洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素は1つのキャビティを有しており、そのキャビティは中空要素の少なくとも一部を包囲している。再度繰り返すが、アパーチャと同様に凹部はキャビティとして好適である。換言すれば、リングタブレット(ring tablet)の形態の洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素と同様に、凹部タブレット(recess tablet)の形態の洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素も好適である。水溶性もしくは水分散性の中空要素は、ヒートシールされた継ぎ目によって成形された要素に接着的に接合させることができ、少なくとも部分的にキャビティの中に配置される。中空要素は、例えばキャビティの中に配置することもできるが、追加の接着剤、ラッチまたはスナップ・ロック接続によって、そのキャビティに固定することもできる。本発明の洗浄剤もしくは清浄化剤の総体積を最小とするため、中空要素は、そのキャビティの、少なくとも50体積%、好ましくは少なくとも70体積%、特に好ましくは少なくとも80体積%、および特に少なくとも90体積%が充填されていることが好ましい。
中空要素は、好ましくは充填物、特に好ましくは液状の充填物を含んでいる。それらの液状の充填物は、いずれの場合にも液状の充填物の全重量を基準として、1種もしくはそれ以上の表面活性剤を、少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも20重量%、特に好ましくは少なくとも40重量%、および特に少なくとも80重量%を含むことが特に非常に好ましい。
洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素を水溶性もしくは水分散性のフィルム材料に接合させる、ヒートシールされた継ぎ目の安定性および品質は、洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素の組成によって影響を受け得るということが見出された。水溶性もしくは水分散性のフィルム材料にヒートシールされた継ぎ目によって接着的に接合される、成形された要素もしくは成形された要素の相が、20重量%以下、好ましくは16重量%以下、好ましくは12重量%以下、特に好ましくは8重量%以下、および特に4重量%以下の表面活性剤含量を有する場合は、有利であることが判明した。
水溶性もしくは水分散性のフィルム材料にヒートシールされた継ぎ目によって接着的に接合されている、成形された要素もしくは成形された要素の相の中の酵素含量、漂白薬剤含量および漂白活性剤含量は、界面活性物質含量と同様に、狭い範囲内に保持される。
水溶性もしくは水分散性のフィルム材料にヒートシールされた継ぎ目によって接着的に接合されている、成形された要素もしくは成形された要素の相が、6重量%未満、好ましくは4.5重量%未満、好ましくは3.0重量%未満、特に1.0重量%未満の酵素含量を有する洗浄剤もしくは清浄化剤が好ましい。
液体が充填された中空要素にヒートシールされた継ぎ目によって接着的に接合されている、成形された要素もしくは成形された要素の相が、15重量%未満、好ましくは12重量%未満、好ましくは9重量%未満、特に好ましくは6重量%未満、特に3重量%未満の漂白剤含量を有する洗浄剤もしくは清浄化剤は更に好ましい。
最後に、水溶性もしくは水分散性のフィルム材料にヒートシールされた継ぎ目によって接着的に接合されている、成形された要素もしくは成形された要素の相が、5重量%未満、好ましくは3.5重量%未満、好ましくは2.0重量%未満、特に1.0重量%未満の漂白活性剤含量を有する洗浄剤もしくは清浄化剤は、特に有利である。
洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素と、水溶性もしくは水分散性フィルム材料との間のヒートシールされた継ぎ目の品質および安定性は、ヒートシールされた継ぎ目を含む成形された要素もしくは成形された要素の相のポリマー含量および/またはビルダー含量を増すことによって、向上させることができるということも見出されている。
液体が充填された中空要素にヒートシールされた継ぎ目によって接着的に接合されている、成形された要素もしくは成形された要素の相が、10重量%以上、好ましくは15重量%以上、好ましくは20重量%以上、特に好ましくは25重量%以上、特に30重量%以上のビルダー含量を有する、本発明の洗浄剤もしくは清浄化剤は、従って好ましい。
液体が充填された中空要素にヒートシールされた継ぎ目によって接着的に接合されている、成形された要素もしくは成形された要素の相が、0.5重量%以上、好ましくは1.0重量%以上、特に好ましくは2.0重量%以上、特に4重量%以上のポリマー含量を有する洗浄剤もしくは清浄化剤も、有利であることが判明している。
本発明の更なる主題は、少なくとも1つの洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素および少なくとも1つの水溶性もしくは水分散性フィルム材料を含む洗浄剤もしくは清浄化剤を製造するための方法であって、
a)洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素を製造する工程;
b)水溶性もしくは水分散性のフィルム材料を供給する工程;
c)工程a)の少なくとも1つの生成物を、工程b)の水溶性もしくは水分散性のフィルム材料に、ヒートシールされた継ぎ目によって接着的に接合させる工程
を有することを特徴とする方法を提供する。
a)洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素を製造する工程;
b)水溶性もしくは水分散性のフィルム材料を供給する工程;
c)工程a)の少なくとも1つの生成物を、工程b)の水溶性もしくは水分散性のフィルム材料に、ヒートシールされた継ぎ目によって接着的に接合させる工程
を有することを特徴とする方法を提供する。
成形された要素およびフィルム材料をヒートシールするために、当業者が利用することができる多様な種々のツールおよび方法を用いることができる。
第1の好適な態様例では、ヒートシールは加熱されたシーリングツールの作用によって達成される。
第2の好適な態様例では、ヒートシールはレーザー光線の作用によって達成される。
第3の好適な態様例では、ヒートシールは熱い空気の作用によって達成される。
ヒートシールは、40℃以上、好ましくは60℃以上、特に好ましくは80℃、特に100℃以上の温度にて行うことが好ましい。
5秒間、好ましくは0.1〜4秒間、特に好ましくは0.2〜3秒間、特に0.4〜2秒間で、60℃以上、好ましくは80℃以上、特に好ましくは100〜120℃の範囲、特に105〜115℃の範囲の温度まで加熱を行う。
洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素はコーティングを有することが好ましい。工程b)で得られる水溶性もしくは水分散性のフィルム材料が、射出成型されたおよび/またはブロー成形されたおよび/または深絞り成形された部分である中空要素に成形されることが好ましい。
本発明の洗浄剤もしくは清浄化剤は、硬質表面または皿の清浄化と同様に、繊維製品の清浄化にも有用である。
洗浄活性もしくは清浄化活性を有する上述の物質に加えて、本発明の洗浄剤もしくは清浄化剤は、その他に洗浄活性もしくは清浄化活性を有する物質、特に、漂白剤、漂白活性剤、ビルダー、表面活性剤、酵素、ポリマー、分解助剤、電解質、pH調整剤、芳香剤、香料キャリヤ、染料、ヒドロトロープ、抑泡剤、腐食防止剤、およびガラス腐食防止剤の群からの洗浄活性もしくは清浄化活性を有する物質を含むことが好ましい。これらの好ましい成分は、以下により詳細に説明する。
ビルダー
本発明に関して、ビルダーには、特に、ゼオライト、シリケートシリケート、カーボネート、有機コビルダーおよび(使用することに対して環境的に問題がない場合の)ホスフェートが含まれる。
本発明に関して、ビルダーには、特に、ゼオライト、シリケートシリケート、カーボネート、有機コビルダーおよび(使用することに対して環境的に問題がない場合の)ホスフェートが含まれる。
好適な結晶性の層状ナトリウムシリケート(ケイ酸ナトリウム)は、一般式:
NaMSiXO2x+1・yH2O
[式中、Mはナトリウムまたは水素であり、Xは1.9〜4の範囲の数値であり、Yは0〜20の範囲の数値であって、好ましくはXは2、3または4である。]
で示される。上記一般式で示される好ましい結晶性シート状シリケートには、Mがナトリウムであり、Xが2または3の数値であるものがある。β−ナトリウムジシリケートおよびδ−ナトリウムジシリケート(Na2Si2O5・yH2O)はいずれも特に好ましい。
NaMSiXO2x+1・yH2O
[式中、Mはナトリウムまたは水素であり、Xは1.9〜4の範囲の数値であり、Yは0〜20の範囲の数値であって、好ましくはXは2、3または4である。]
で示される。上記一般式で示される好ましい結晶性シート状シリケートには、Mがナトリウムであり、Xが2または3の数値であるものがある。β−ナトリウムジシリケートおよびδ−ナトリウムジシリケート(Na2Si2O5・yH2O)はいずれも特に好ましい。
Na2O:SiO2の係数が、1:2〜1:3.3、好ましくは1:2〜1:2.8、特に1:2〜1:2.6で示される無定形ナトリウムシリケートを用いることもでき、そのシリケートは遅延した溶解性および二次的洗浄特性を有する。常套の無定形ナトリウムシリケートと比べて、遅延した溶解性(dissolution delay)は、種々の方法で、例えば、表面処理、配合化、圧縮化/緻密化またはオーバードライ等によって付与することができる。本発明に関して、「無定形」という用語は、「X線無定形(X-ray-amorphous)」を意味すると理解されたい。換言すれば、X線回折の実験において、シリケートは、結晶性物質に典型的ないずれかのシャープなX線回折を示さず、散乱X線放射の、回折角の数度単位の幅を有する1またはそれ以上の最大値を示すということを意味する。しかしながら、電子線回折の実験において、シリケート粒子が漠然としたまたはシャープなことさえある回折極大を示す場合には、特に良好なビルダー特性を示すこともあり得る。このことは、生成物が、10〜数100nmの寸法の微結晶領域、好ましくは50nmまでの最大値、および特に20nmまでの最大値を有する微結晶領域(microcrystalline regions)を有すると解釈することができる。この種のX線無定形なシリケートは、常套の水ガラスと比べて、遅延化された溶解性を示す。圧縮化/緻密化された無定形シリケート、配合化された無定形シリケートおよびオーバードライされたX線無定形シリケートは特に好ましい。
本発明に関して、洗浄剤もしくは清浄化剤中に、これらのシリケート、好ましくはアルカリシリケート、より好ましくは結晶性または無定形のアルカリジシリケートが、いずれの場合にも、洗浄剤もしくは清浄化剤の重量基準で、10〜60重量%、好ましくは15〜50重量%、特に20〜40重量%の量で存在することが好ましい。
シリケートを自動食器洗浄機用薬剤の成分として使用する場合、その薬剤は、一般式:
NaMSiXO2x+1・yH2O
[式中、Mはナトリウムまたは水素であり、Xは1.9〜22の範囲の数値、好ましくは1.9〜4の数値であり、Yは0〜33の範囲の数値である。]で示される層状結晶性シリケートを少なくとも1種含むことが好ましい。式:NaMSiXO2x+1・yH2O・・(I)で示される層状結晶性シリケートは、例えば、Clariant GmbH社(ドイツ共和国)から、例えばNa−SKSのトレードネームにて、例えば、Na−SKS−1(Na2Si22O45・xH2O、ケニヤイト(kenyaite)、Na−SKS−2(Na2Si14O29・xH2O、マガディアイト(magadiite)、Na−SKS−3(Na2Si8O17・xH2O)、Na−SKS−4(Na2Si4O9・xH2O、マカタイト(makatite))等が販売されている。
NaMSiXO2x+1・yH2O
[式中、Mはナトリウムまたは水素であり、Xは1.9〜22の範囲の数値、好ましくは1.9〜4の数値であり、Yは0〜33の範囲の数値である。]で示される層状結晶性シリケートを少なくとも1種含むことが好ましい。式:NaMSiXO2x+1・yH2O・・(I)で示される層状結晶性シリケートは、例えば、Clariant GmbH社(ドイツ共和国)から、例えばNa−SKSのトレードネームにて、例えば、Na−SKS−1(Na2Si22O45・xH2O、ケニヤイト(kenyaite)、Na−SKS−2(Na2Si14O29・xH2O、マガディアイト(magadiite)、Na−SKS−3(Na2Si8O17・xH2O)、Na−SKS−4(Na2Si4O9・xH2O、マカタイト(makatite))等が販売されている。
本発明の目的に特に好適なものは、上記式(I)において、X=2である層状結晶性シリケートである。これらの中で、Na−SKS−5(α−Na2Si2O5)、Na−SKS−7(β−Na2Si2O5、(natrosilite)、Na−SKS−9(NaHSi2O5・H2O)、Na−SKS−10(NaHSi2O5・3H2O、(kanemite)、Na−SKS−11(t−Na2Si2O5)およびNa−SKS−13(NaHSi2O5)が好適であるが、特に好適なものはNa−SKS−6(δ−Na2Si2O5)である。
シリケートを自動食器洗浄機用薬剤の成分として使用する場合、本発明に関してその薬剤は、いずれの場合にもその薬剤の総重量基準で、式:NaMSixO2x+1・yH2Oで示される層状結晶性シリケートを、0.1〜20重量%、好ましくは0.2〜15重量%、特に0.4〜10重量%の割合で含有する。そのような自動食器洗浄機用薬剤が、7重量%以下、好ましくは6重量%以下、好ましくは5重量%以下、より好ましくは4重量%以下、更に好ましくは3重量%以下、特に2.5重量%以下の総シリケート含量を有する場合、そのシリケートが、シリケート含量の総重量基準で、好ましくは少なくとも70重量%の程度まで、好ましくは少なくとも80重量%の程度まで、および特に少なくとも90重量%の程度まで、一般式:NaMSiXO2x+1・yH2Oで示されるシリケートであることが特に好ましい。
使用する微結晶性の、結合水を含有する合成ゼオライトは、ゼオライトAおよび/またはゼオライトPであることが好ましい。ゼオライトPとしては、(Crosfield社から市販されている生成物である)ゼオライトMAP(登録商標)がより好ましい。尤も、ゼオライトX、並びに、ゼオライトA、Xおよび/もしくはPの混合物も好適である。また、本発明に関して好ましく用いることができる市販されているものには、例えば、CONDEA Augusta S.p.A社からVEGOBOND AX(登録商標)というトレードネームで市販されているゼオライトAとゼオライトXとの共結晶(co-crystal)(約80重量%がゼオライトXである)であって、式:nNa2O・(1-n)K2O・Al2O3・(2-2.5)SiO2・(3.5-5.5)H2Oで示されるシリケートがある。このゼオライトは、ビルダーとして、粒状の配合物に、または圧縮化すべき混合物全体の「パウダリング(powdering)」の一種に用いることができ、いずれの方法もゼオライトをプレミクスチャー(または予備混合物(premixture))に組み込むための典型的なアプローチである。好適なゼオライトは、(Coulter Counterを用いる体積分布測定方法によって)10μm以下の平均粒子寸法を有しており、結合水を18〜22重量%、特に20〜22重量%含むことが好ましい。
ビルダー物質として、使用することが環境的理由から避けるべきであるとはされていないことを条件として、一般的に知られているホスフェートを使用することもできる。このことは、本発明の薬剤を自動食器洗浄機用薬剤として用いる場合に特に当てはまることであって、本出願に関しては特に好ましい。市販のホスフェートの中で、アルカリ金属ホスフェート、特に三リン酸五ナトリウム(トリポリリン酸ナトリウム)または三リン酸五カリウム(トリポリリン酸カリウム)は、洗浄用もしくは清浄化用製品工業において特に重要である。
「アルカリ金属ホスフェート」は、種々のリン酸のアルカリ金属塩(特にナトリウム塩およびカリウム塩)の総称であって、より高分子量の例に加えて、メタリン酸((HPO3)n)とオルトリン酸(H3PO4)とは区別されている。ホスフェートは種々の利点を有している。例えば、それらはアルカリキャリヤーとして作用し、機械部品へのライムスケールの付着および布地へのライムの外被化(encrustations)を防止し、清浄化特性に追加的に寄与する。
好適なホスフェートは、例えば、リン酸二水素ナトリウム(NaH2PO4)のジヒドレートの形態のもの(密度1.91gcm−3、融点60℃)またはモノヒドレートの形態のもの(密度2.04gcm−3)、リン酸水素二ナトリウム(第二リン酸ナトリウム(Na2HPO4))の無水物の形態のもの、または2モルの水(密度2.066gcm−3、95℃で水を失う)、もしくは7モルの水(密度1.68gcm−3、融点48℃で5H2Oを失う)、もしくは12モルの水(密度1.52gcm−3、融点35℃で5H2Oを失う)を有するものであってよいが、特に、ドデカヒドレート(dodecahydrate)として、デカヒドレート(decahydrate)(19〜20%のP2O5に対応する)として、および無水物(39〜40%のP2O5に対応する)の形態で使用することができる第三リン酸ナトリウム塩(Na3PO4;tertially sodium phosphate)であってよい。
更に好ましいホスフェートは、リン酸三カリウム(tertiaryもしくは三塩基酸リン酸カリウム(K3PO4))である。二リン酸四ナトリウム(ピロリン酸ナトリウム((Na4P2O7))の無水物の形態(密度2.534gcm−3、融点988℃、融点880℃の両者が報告されている)、デカヒドレート(decahydrate)(密度1.815〜1.836gcm−3、融点94℃で水を失う)、並びに対応するカリウム塩、二リン酸四カリウム(ピロリン酸カリウム(K4P2O7)も好ましい。
更に好ましいホスフェートは、リン酸三カリウム(tertiaryもしくは三塩基酸リン酸カリウム(K3PO4))である。二リン酸四ナトリウム(ピロリン酸ナトリウム((Na4P2O7))の無水物の形態(密度2.534gcm−3、融点988℃、融点880℃の両者が報告されている)、デカヒドレート(decahydrate)(密度1.815〜1.836gcm−3、融点94℃で水を失う)、並びに対応するカリウム塩、二リン酸四カリウム(ピロリン酸カリウム(K4P2O7)も好ましい。
工業的に重要な三リン酸五ナトリウム(Na5P3O10)(トリポリリン酸ナトリウム)は、非吸湿性で白色の水溶性の塩であって、一般式:NaO-[P(O)(ONa)-O]n-Na[式中、n=3である。]で示され、無水物形態または6H2Oにより結晶化した(六水和物)形態の化合物である。対応するカリウム塩、三リン酸五カリウム(K5P3O10)(トリポリリン酸カリウム)は、例えば、50重量%溶液(23%以上のP2O5、25%のK2O)の形態で市販されている。ポリリン酸カリウムは、洗浄および清浄化製品工業において広い用途が見出されている。本発明において同様に用いることができるトリポリリン酸ナトリウムカリウム塩も存在する。それらは、例えば、式:
(NaPO3)3 + 2KOH → Na3K2P3O10 + H2O
で示すように、ナトリウムトリメタホスフェートをKOHにより加水分解して得られる。
(NaPO3)3 + 2KOH → Na3K2P3O10 + H2O
で示すように、ナトリウムトリメタホスフェートをKOHにより加水分解して得られる。
本発明において、これらは、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウムまたは両者の混合物と同様に用いることができ;トリポリリン酸ナトリウムとトリポリリン酸ナトリウムカリウムの混合物、トリポリリン酸カリウムとトリポリリン酸ナトリウムカリウムの混合物、またはトリポリリン酸ナトリウムおよびトリポリリン酸カリウムおよびトリポリリン酸ナトリウムカリウムの混合物を本発明において用いることもできる。
本発明に関して、洗浄用もしくは清浄化用薬剤中に、洗浄用もしくは清浄化用活性を有する物質としてホスフェートを用いる場合、好ましい薬剤は、それらのリン酸塩(ホスフェート)、好ましくはアルカリ金属リン酸塩、より好ましくは三リン酸五ナトリウムもしくは三リン酸五カリウム(トリポリリン酸ナトリウムもしくはトリポリリン酸カリウム)を、それぞれの場合での洗浄用もしくは清浄化用薬剤の重量基準で、5〜80重量%、好ましくは15〜75重量%、特に20〜70重量%の量で含む。
トリポリリン酸カリウムおよびトリポリリン酸ナトリウムを1:1、好ましくは2:1、より好ましくは5:1、更に好ましくは10:1、特に20:1の重量比で用いることが特に好ましい。他のリン酸塩を添加することなく、特にトリポリリン酸カリウムを用いることが特に好ましい。
更なるビルダーはアルカリ・キャリヤー(alkali carriers)である。アルカリ・キャリヤーには、例えば、水酸化アルカリ金属塩、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属セスキ炭酸塩、上述したアルカリ金属のケイ酸塩、アルカリ金属メタケイ酸塩および上述の物質の混合物などが含まれ、アルカリ金属炭酸塩、特に炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、またはセスキ炭酸ナトリウムを用いることが、本発明では好ましい。トリポリリン酸塩および炭酸ナトリウムの混合物を含むビルダー系は特に好ましい。トリポリリン酸塩および炭酸ナトリウムおよびナトリウムジシリケートの混合物を含んでなるビルダー系も特に好ましい。洗浄用もしくは清浄化用薬剤の他のビルダー物質と対比して、アルカリ金属水酸化物は、洗浄用もしくは清浄化用薬剤の残りの成分との化学的相溶性(chemical compatibility)が低いため、少量で、それぞれの場合での洗浄用もしくは清浄化用薬剤の総重量基準で、好ましくは10重量%以下、好ましくは6重量%以下、より好ましくは4重量%以下、および特に2重量%以下で用いることが好ましい。それらの総重量基準で、アルカリ金属水酸化物を0.5重量%以下で含むこと、特にアルカリ金属水酸化物を含まないことも好ましい。
炭酸塩および/または炭酸水素塩、好ましくはアルカリ金属炭酸塩、より好ましくはナトリウム炭酸塩を、それぞれの場合での洗浄用もしくは清浄化用薬剤の重量基準で、2〜50重量%、好ましくは5〜40重量%、特に7.5〜30重量%の量で含むことも特に好ましい。洗浄用もしくは清浄化用薬剤の重量(即ち、パッケージを含まない生成物の組合せの総重量)基準で、20重量%以下、好ましくは17重量%以下、好ましくは13重量%以下、および特に9重量%以下で、炭酸塩および/または炭酸水素塩、好ましくはアルカリ金属炭酸塩、より好ましくはナトリウム炭酸塩(炭酸ナトリウム)を含むことは、特に好ましい。
有機コビルダーには、特に、ポリカルボキシレート/ポリカルボン酸、高分子ポリカルボン酸、アスパラギン酸、ポリアセタール、デキストリン、更なる有機コビルダー(以下を参照)およびホスホネートが含まれる。これらの物質の分類は以下に記載する。
使用することができる有機ビルダー物質は、例えばナトリウム塩の形態で使用することができるポリカルボン酸であって、「ポリカルボン酸」とは1を越える酸官能性を有するカルボン酸のことであると理解されたい。これらの例には、使用することが環境的理由から避けるべきであるとはされていないことを条件として、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、糖酸、アミノカルボン酸、ニトリロ三酢酸(NTA)、並びに、それらの混合物がある。好ましい塩は、ポリカルボン酸、例えば、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、酒石酸、糖酸の塩である。
酸それ自体を使用することもできる。酸は、それらビルダーの作用に加えて、酸性化する成分の特性を一般に有しており、従って、洗浄用もしくは清浄化用薬剤に対して、より低いおよびよりマイルドなpHをもたらす作用をも果たす。この点に関して、クエン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、グルコン酸およびそれらのいずれかの混合物が特に挙げられる。
同様にビルダーとして好適なものに、高分子ポリカルボン酸がある。これらは、例えば500〜70000g/モルの範囲の相対分子量を有するポリアクリル酸またはポリメタクリル酸のアルカリ金属塩である。
本明細書の目的には、高分子ポリカルボキシレートについて特定されるモル重量は、紫外線検出器を用いてゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ(GPC)によって測定される特定の酸形態の重量平均モル重量(Mw)である。測定は、ポリマーとの構造的関係が調べられているため、現実の分子量値が得られている外部ポリアクリル酸標準に対して行う。これらの指標は、標準としてポリスチレンスルホン酸を用いる場合に、分子量の指標からかなり逸脱し得る。ポリスチレンスルホン酸に対して測定したモル重量は、一般に、本明細書において特定するモル重量よりも著しく高い値となる。
好適なポリマーは、特にポリアクリレートであって、2000〜20000g/モルの分子量を有することが好ましい。これらの群の中で、2000〜10000g/モル、より好ましくは3000〜5000g/モルのモル重量を有する短鎖ポリアクリレートは、優れた溶解性のために好ましいとされている。
コポリマーのポリカルボキシレート、特にアクリル酸とメタクリル酸とのコポリマー、およびアクリル酸とメタクリル酸とマレイン酸とのコポリマーが好適である。特に好適であることが見出されているコポリマーは、アクリル酸とマレイン酸とのコポリマーであって、50〜90重量%のアクリル酸と50〜10重量%のマレイン酸とを含むコポリマーである。それらの相対分子量は、遊離酸基準で、一般に2000〜70000g/モル、好ましくは20000〜50000g/モル、特に30000〜40000g/モルである。
(コ)ポリマーのポリカルボキシレートは、粉末の形態または水溶性の形態で用いることができる。洗浄用もしくは清浄化用薬剤の(コ)ポリマーのポリカルボキシレート含量は、0.5〜20重量%、特に3〜10重量%であることが好ましい。
水溶性を向上させるため、ポリマーは、アリルスルホン酸、例えば、アリルオキシベンゼンスルホン酸およびメタリルベンゼンスルホン酸をモノマーとして含むこともできる。
例えばモノマーとして、マレイン酸およびアクリル酸の塩、並びに、ビニルアルコールもしくはビニルアルコール誘導体を含む組合せ、またはモノマーとして、糖誘導体および2−アルキルアリル−スルホン酸およびアクリル酸の塩を含む組合せの2種またはそれ以上のモノマー単位の組合せを含んでなる生分解性ポリマーも特に好ましい。
更に好ましいコポリマーは、モノマーとして、アクロレインおよびアクリル酸/アクリル酸塩またはアクロレインおよびビニルアセテートを有するものである。
その他の好ましいビルダー物質として、高分子アミノジカルボン酸、それらの塩、またはそれらの前駆物質を挙げることができる。特に好ましいものは、ポリアスパラギン酸またはそれらの塩である。
更に好適なビルダー物質は、5〜7個の炭素原子数、および少なくとも3個の炭素原子数を有するポリオールカルボン酸とジアルデヒドとの反応によって得られるポリアセタールである。好ましいポリアセタールは、グリオキサール、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒドおよびそれらの混合物等のジアルデヒドと、グルコン酸および/またはグルコヘプトン酸等のポリカルボン酸から得られる。
更に好適な有機ビルダー物質は、デキストリン、例えば、デンプンの部分加水分解によって得ることができる炭水化物のオリゴマーもしくはポリマーである。加水分解は、通常のプロセス、例えば酸触媒または酵素触媒プロセスによって行うことができる。加水分解生成物は、400〜500000g/モルの範囲の平均モル分子量を有することが好ましい。0.5〜40の範囲、特に2〜30の範囲のデキストロース当量(DE(dextrose equivalent))を有する多糖類が好ましい。デキストロース当量(DE)は、100のデキストロース当量を有するデキストロースと対比した場合の多糖類の還元作用(reducing action)の共通の尺度である。3〜20の範囲のDEを有するマルトデキストリンと20〜37の範囲のDEを有するドライグルコースシロップとを用いることもでき、2000〜30000g/モルの範囲の相対的に高いモル重量を有する白色デキストリンおよび黄色デキストリンとして知られるデキストリンを用いることもできる。
そのようなデキストリンの酸化された誘導体は、サッカリド環の少なくとも1つのアルコール官能基をカルボン酸官能基へ酸化させることができる酸化剤によるそれらの反応生成物である。
オキシジスクシネートおよびジスクシネートのその他の誘導体、好ましくはエチレンジアミンジスクシネートも更なる好適なコビルダーである。この場合、エチレンジアミン−N,N'−ジスクシネート(EDDS)は、そのナトリウム塩またはマグネシウム塩の形態で使用することが好ましい。更に、これに関連して、グリセロールジスクシネートおよびグリセロールトリスクシネートも好ましい。ゼオライト含有および/またはシリケート含有処方中の好適な使用量は、3〜15重量%である。
使用することができる更なる有機コビルダーは、例えば、アセチル化したヒドロキシカルボン酸またはその塩であって、それらはラクトンの形態で存在してよく、少なくとも4個の炭素原子および少なくとも1個のヒドロキシル基および最大で2個の酸基を有する。
ビルダーとして、アルカリ土類金属イオンと錯体を形成することができる種々の化合物を用いることもできる。
表面活性剤
表面活性剤の群には、上述したノニオン表面活性剤に加えて、アニオン表面活性剤、カチオン表面活性剤および両性表面活性剤も含まれる。
表面活性剤の群には、上述したノニオン表面活性剤に加えて、アニオン表面活性剤、カチオン表面活性剤および両性表面活性剤も含まれる。
本発明に関して、ノニオン表面活性剤として、当業者に知られているあらゆる種類のノニオン表面活性剤を用いることができる。用いられるノニオン表面活性剤は、好ましくはアルコキシル化された、有利にはエトキシル化された、特に第1アルコールであって、好ましくは8〜18個の炭素原子およびアルコール1モルあたり平均して1〜12モルのエチレンオキシド(EO)基を有するアルコールであることが好ましい。このアルコール基は、鎖状もしくは好ましくは2−メチル分枝したものであってよく、また、オキソアルコール基に典型的に存在するような線状およびメチル分枝した基の混合物を含むものであってもよい。尤も、12〜18個の炭素原子を有する天然起源のアルコール(例えば、ココヤシ油、ヤシ種油、獣脂またはオレイルアルコール等からのもの)であって、アルコール1モルあたり平均して2〜8個のEO基を有するアルコールの鎖状基を有するアルコールエトキレート(エトキシル化アルコール)が特に好ましい。好ましいアルコールエトキレートには、例えば、3EOもしくは4EOを含有するC12−14アルコール、7EOを含有するC9−11アルコール、3EO、5EO、7EOもしくは8EOを含有するC13−15アルコール、3EO、5EOもしくは7EOを含有するC12−18アルコールおよびこれらの混合物、例えば、3EOを有するC12−14アルコールと5EOを有するC12−18アルコールとの混合物が含まれる。記載したエトキシル化の程度は統計学的平均値であって、特定の生成物に対しては整数または分数であり得る。好ましいアルコールエトキシレートは、狭い同族体分布(狭い範囲のエトキシレート、NRE)を有する。これらのノニオン表面活性剤に加えて、12EO以上のEO基を有する脂肪アルコールを用いることもできる。その例は、14EO、25EO、30EOまたは40EOを有する獣脂脂肪アルコールである。
同様に使用することができる他のノニオン界面活性剤には、一般式:RO(G)xで示されるアルキルグリコシドがある。この一般式において、Rは、8〜22個の炭素原子数、好ましくは12〜18個の炭素原子数を有する第1級直鎖脂肪族基、またはメチル分枝、特に2−メチル分枝を有する脂肪族基であって、Gは5〜6個の炭素原子数を有するグリコース単位、好ましくはグルコースを表している。オリゴマー化度xは、モノグリコシドとオリゴグリコシドとの分布を示すものであって、1〜10のいずれかの数値であり、xは1.2〜1.4であることが好ましい。
単独のノニオン表面活性剤として使用することができるか、またはその他のノニオン表面活性剤と組合せて好ましく使用することができるノニオン表面活性剤の更なるクラスは、アルコキシル化、好ましくはエトキシル化またはエトキシル化およびプロポキシル化された脂肪酸アルキルエステル、好ましくはアルキル鎖に1〜4個の炭素原子を有する脂肪酸アルキルエステルである。
アミンオキシド型のノニオン界面活性剤、例えばN−ココアルキル(cocoalkyl)−N,N−ジメチルアミンオキシドおよびN−獣脂アルキル−N,N−ジヒドロキシエチルアミンオキシド、並びに脂肪酸アルカノールアミド型のノニオン界面活性剤も好適である。これらのノニオン界面活性剤の使用量は、エトキシ化脂肪アルコールの使用量を上回らず、特にその半分以下であることが好ましい。
その他の好適な界面活性剤には、式(V):
[式中、RCOは炭素原子数6〜22の脂肪族アシル基であり、R1は水素、炭素原子数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基であり、[Z]は3〜10個の炭素原子および3〜10個の水酸基を有する直鎖または分枝ポリヒドロキシアルキル基である。]
で示されるポリヒドロキシ脂肪酸アミドがある。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、還元糖をアンモニア、アルキルアミンまたはアルカノールアミンにより還元的にアミノ化した後、脂肪酸、脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸クロリドを用いてアシル化することによって典型的に得られる既知の物質である。
で示されるポリヒドロキシ脂肪酸アミドがある。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、還元糖をアンモニア、アルキルアミンまたはアルカノールアミンにより還元的にアミノ化した後、脂肪酸、脂肪酸アルキルエステルまたは脂肪酸クロリドを用いてアシル化することによって典型的に得られる既知の物質である。
ポリヒドロキシ脂肪酸アミドの群には、式:
[式中、Rは直鎖または分枝した炭素原子数7〜12のアルキル基またはアルケニル基であり、R1は直鎖、分枝または環状の炭素原子数2〜8のアルキル基またはアリール基であり、R2は直鎖、分枝または環状の炭素原子数1〜8のアルキル基もしくはアリール基またはオキシアルキル基、好ましくはC1−4アルキル基またはフェニル基であり、および[Z]はポリヒドロキシアルキル基であって、そのアルキル基は少なくとも2個のヒドロキシル基によって置換されているか、またはアルコキシル化、好ましくはエトキシル化もしくはプロポキシル化されているその基の誘導体である。]
[Z]は、還元糖、例えばグルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、ガラクトース、マンノースまたはキシロースを還元的にアミノ化して得られるものであることが好ましい。N−アルコキシ−またはN−アリールオキシ−置換化合物は、触媒としてのアルコキシドの存在下で、脂肪酸メチルエステルとの反応によって所望のポリヒドロキシ脂肪酸アミドへ転化させることができる。
低発泡性ノニオン表面活性剤は、好ましく用いられる表面活性剤である。食器洗浄機用の本発明の洗浄用薬剤が、ノニオン表面活性剤、特にアルコキシル化アルコールの群からのノニオン表面活性剤を含むことは特に好ましい。使用するノニオン表面活性剤は、アルコキシル化された、有利にはエトキシル化された、8〜18個の炭素原子数を有し、アルコール1モルあたり平均して1〜12モルのエチレンオキシド(EO)基を有する第1アルコールであることが好ましく、そのアルコール基は線状もしくは好ましくは2−メチル分枝したものであってよく、また、オキソアルコール基に典型的に存在するような線状およびメチル分枝した基の混合物を含むものであってもよい。尤も、12〜18個の炭素原子を有する天然起源のアルコール(例えば、ココヤシ油、パーム油、獣脂またはオレイルアルコール等)であって、アルコール1モルあたり平均して2〜8個のEO基を有するアルコールの線状基を有するアルコールエトキシル化物が特に好ましい。好ましいアルコールエトキレートには、例えば、3EOもしくは4EOを含有するC12−14アルコール、7EOを含有するC9−11アルコール、3EO、5EO、7EOもしくは8EOを含有するC13−15アルコール、3EO、5EOもしくは7EOを含有するC12−18アルコールおよびこれらの混合物、例えば、3EOを含有するC12−14アルコールと5EOを含有するC12−18アルコールとの混合物が含まれる。記載したエトキシル化の程度は統計学的平均値であって、特定の生成物に対しては整数または分数であり得る。好ましいアルコールエトキシレートは、狭い同族体分布(狭い範囲のエトキシレート、NRE)を有する。これらのノニオン表面活性剤に加えて、12EO以上のEO基を有する脂肪アルコールを用いることもできる。その例は、14EO、25EO、30EOまたは40EOを有する獣脂脂肪アルコールである。
特に好ましいものとして、この他に、シリコーン消泡剤と組み合わせて、20〜30EOを有する1種またはそれ以上の獣脂脂肪アルコールを表面活性剤として含む自動食器洗浄機用薬剤がある。
アルコキシル化アルコール、特に好ましくは混合されたアルコキシル化アルコール、特にEO−AO−EOノニオン表面活性剤の群からのものは、本発明に関して特に好ましく用いられる。
特に好ましいものは室温以上の融点を有するノニオン表面活性剤である。20℃以上、好ましくは25℃以上、より好ましくは25℃〜60℃の範囲、特に26.6℃〜43.3℃の範囲の融点を有するノニオン表面活性剤が特に好ましい。
上述した温度範囲の融点または軟化点を有する好適なノニオン表面活性剤は、例えば、室温で固体状または高粘度であり得る低発泡性のノニオン表面活性剤である。室温において、高い粘度を有するノニオン表面活性剤を使用する場合、それらは20Pas以上、好ましくは35Pas以上、特に40Pas以上の粘度を有することが好ましい。室温においてワックス状のコンシステンシー(consistency)を有するノニオン表面活性剤も好ましい。
室温で固体であって、使用するのに好ましいノニオン表面活性剤は、アルコキシル化ノニオン表面活性剤、特にエトキシル化第1アルコールおよびそれらの表面活性剤とポリオキシプロピレン/ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン(PO/PE/PO)表面活性剤などの構造的に複雑な表面活性剤との混合物から得られる。そのようなPO/PE/POノニオン表面活性剤は、起泡性の制御について更に注目すべきである。
本発明の好ましい態様において、室温以上の融点を有するノニオン表面活性剤は、炭素原子数6〜20を有し、アルキルフェノールまたはアルコール1モルあたり少なくとも12モル、より好ましくは少なくとも15モル、特に少なくとも20モルのエチレンオキシド(EO)基を有するアルキルフェノールまたはモノヒドロキシアルカノールの反応から得られるエトキシル化ノニオン表面活性剤である。
室温において固体であって、特に好ましく使用されるノニオン表面活性剤は、炭素原子数16〜20を有する直鎖脂肪アルコール(C16−20アルコール)から、好ましくはC18アルコールであって、少なくとも12モル、好ましくは少なくとも15モル、特に少なくとも20モルのエチレンオキシド基を有する直鎖脂肪アルコールから得られる。当然のことながら、(上述の)いわゆる「狭い範囲のエトキシレート」は特に好ましい。
従って、アルコール1モルあたり12モル以上、好ましくは15モル以上、特に20モル以上のエチレンオキシド(EO)基を有するC6-20モノヒドロキシアルカノールまたはC6-20アルキルフェノールまたはC16-20脂肪アルコールから得られるエトキシル化ノニオン表面活性剤は特に好ましい。
室温で固体のノニオン表面活性剤は、分子中にプロピレンオキシド単位(PO単位)を更に有することが好ましい。そのようなPO単位が、ノニオン表面活性剤の全モル重量の25重量%まで、より好ましくは20重量%まで、特に15重量%までを構成することが好ましい。特に好ましいノニオン表面活性剤は、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー単位を更に有するエトキシル化モノヒドロキシ−アルカノールまたはアルキルフェノールである。そのようなノニオン表面活性剤分子のアルコール部分もしくはアルキルフェノール部分は、そのノニオン表面活性剤の全モル重量の30重量%以上まで、より好ましくは50重量%以上まで、特に70重量%以上までを構成することが好ましい。好ましい自動食器洗浄機用薬剤は、エトキシル化およびプロポキシル化ノニオン表面活性剤を含んでおり、分子中のプロピレンオキシド単位がノニオン表面活性剤の全モル重量の25重量%まで、より好ましくは20重量%まで、特に15重量%までを構成することが好ましい。
室温以上の融点を有しており、特に好ましく使用されるその他のノニオン表面活性剤は、75重量%の、17モルのエチレンオキシドと44モルのプロピレンオキシドを有するポリオキシプロピレンおよびポリオキシエチレンのリバース・ブロックコポリマー(reverse block copolymer)、並びに、25重量%の、トリメチロールプロパン1モルあたり99モルのプロピレンオキシドおよび24モルのエチレンオキシドを含み、トリメチロールプロパンにより開始されたポリオキシプロピレンおよびポリオキシエチレンのブロックコポリマーを含んでなるポリオキシプロピレン/ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンブロックコポリマーブレンドを40〜70%含むことが特に好ましい。
特に好ましく使用することができるノニオン表面活性剤は、例えばOlin Chemicals社から「Poly Tergent(登録商標)SLF−18」の名称で入手することができる。
本発明の更に好ましい食器洗浄機用薬剤は、式:
R1O[CH2CH(CH3)O]x[CH2CH2O]y[CH2CH(OH)R2]
[式中、R1は炭素原子数4〜18の直鎖もしくは分枝の脂肪族炭化水素基またはそれらの混合物であり、R2は炭素原子数2〜26の直鎖もしくは分枝炭化水素基またはそれらの混合物であり、xは0.5〜1.5の範囲の数値であり、yは少なくとも15の数値である。]
で示されるノニオン表面活性剤が用いられる。
R1O[CH2CH(CH3)O]x[CH2CH2O]y[CH2CH(OH)R2]
[式中、R1は炭素原子数4〜18の直鎖もしくは分枝の脂肪族炭化水素基またはそれらの混合物であり、R2は炭素原子数2〜26の直鎖もしくは分枝炭化水素基またはそれらの混合物であり、xは0.5〜1.5の範囲の数値であり、yは少なくとも15の数値である。]
で示されるノニオン表面活性剤が用いられる。
使用することが好ましい更なるノニオン表面活性剤には、式:
R1O[CH2CH(R3)O]x[CH2]kCH(OH)[CH2]jOR2
[式中、R1およびR2は炭素原子数1〜30の直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であり、R3はHもしくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、2−ブチル基または2−メチル−2−ブチル基であり、xは1〜30の範囲の数値であり、kおよびjは1〜12の範囲の数値、好ましくは1〜5の範囲の数値である。]
で示される末端キャップされたポリ(オキシアルキレート化)ノニオン表面活性剤がある。xが2以上の数値である場合、上式の各R3は異なっていてよい。R1およびR2は炭素原子数6〜22の直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であることが好ましく、炭素原子数8〜18を有する炭化水素基は特に好ましい。R3基として、H、−CH3または−CH2CH3は特に好ましい。xについて特に好ましい値は、1〜20の範囲、特に6〜15の範囲である。
R1O[CH2CH(R3)O]x[CH2]kCH(OH)[CH2]jOR2
[式中、R1およびR2は炭素原子数1〜30の直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であり、R3はHもしくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、2−ブチル基または2−メチル−2−ブチル基であり、xは1〜30の範囲の数値であり、kおよびjは1〜12の範囲の数値、好ましくは1〜5の範囲の数値である。]
で示される末端キャップされたポリ(オキシアルキレート化)ノニオン表面活性剤がある。xが2以上の数値である場合、上式の各R3は異なっていてよい。R1およびR2は炭素原子数6〜22の直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であることが好ましく、炭素原子数8〜18を有する炭化水素基は特に好ましい。R3基として、H、−CH3または−CH2CH3は特に好ましい。xについて特に好ましい値は、1〜20の範囲、特に6〜15の範囲である。
上述したように、xが2以上の数値である場合に上式の各R3は異なっていてよい。このことによって、カギ括弧内のアルキレンオキシド単位は変化し得る。例えば、xが3の場合、R3はエチレンオキシド(R3=H)単位またはプロピレンオキシド(R3=CH3)単位を形成するように選択することができ、例えば、(EO)(PO)(EO)、(EO)(EO)(PO)、(EO)(EO)(EO)、(PO)(EO)(PO)、(PO)(PO)(EO)および(PO)(PO)(PO)のいずれの順序で結合させることもできる。ここでxについての数値3は例として選択したものであって、より大きな数値を選択することは十分に可能であって、xの数値が増大すると発明の範囲も拡がり、例えば大きな(EO)基の数値と、小さな(PO)基の数値とを組み合わせることもできるし、その逆を行うこともできる。
上式の特に好ましい末端がキャップされたポリ(オキシアルキレート化)アルコールは、k=1およびj=1の数値を有し、上式は、式:
R1O[CH2CH(R3)O]xCH2CH(OH)CH2OR2
と簡単に表すことができる。この式においてR1、R2およびR3はそれぞれ上述の通りであり、xは1〜30の範囲の数値、好ましくは1〜20の範囲の数値、特に6〜18の範囲の数値である。R1およびR2が9〜14個の炭素原子数を有し、R3がHであり、xが6〜15の数値と見込まれる場合の表面活性剤は、特に好ましい。
R1O[CH2CH(R3)O]xCH2CH(OH)CH2OR2
と簡単に表すことができる。この式においてR1、R2およびR3はそれぞれ上述の通りであり、xは1〜30の範囲の数値、好ましくは1〜20の範囲の数値、特に6〜18の範囲の数値である。R1およびR2が9〜14個の炭素原子数を有し、R3がHであり、xが6〜15の数値と見込まれる場合の表面活性剤は、特に好ましい。
上記の後段部分をまとめると、式:
R1O[CH2CH(R3)O]x[CH2]kCH(OH)[CH2]jOR2
[式中、R1およびR2は炭素原子数1〜30の直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であり、R3はHもしくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、2−ブチル基または2−メチル−2−ブチル基であり、xは1〜30の範囲の数値であり、kおよびjは1〜12の範囲の数値、好ましくは1〜5の範囲の数値である。]
で示される末端キャップされたポリ(オキシアルキレート化)ノニオン表面活性剤が好ましく、式:
R1O[CH2CH(R3)O]xCH2CH(OH)CH2OR2
[式中、xは1〜30の範囲の数値、好ましくは1〜20の範囲の数値、特に6〜18の範囲の数値である。]で示される表面活性剤が特に好ましい。
R1O[CH2CH(R3)O]x[CH2]kCH(OH)[CH2]jOR2
[式中、R1およびR2は炭素原子数1〜30の直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であり、R3はHもしくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、2−ブチル基または2−メチル−2−ブチル基であり、xは1〜30の範囲の数値であり、kおよびjは1〜12の範囲の数値、好ましくは1〜5の範囲の数値である。]
で示される末端キャップされたポリ(オキシアルキレート化)ノニオン表面活性剤が好ましく、式:
R1O[CH2CH(R3)O]xCH2CH(OH)CH2OR2
[式中、xは1〜30の範囲の数値、好ましくは1〜20の範囲の数値、特に6〜18の範囲の数値である。]で示される表面活性剤が特に好ましい。
エチレンオキシド基単位とアルキレンオキシド基単位とが交互に表れる低起泡性ノニオン表面活性剤は、本発明に関して特に好ましいノニオン表面活性剤であることが見出された。これらの中で、EO-AO-EO-AOブロックを有する表面活性剤が順に好ましいとされており、いずれの場合にも1〜10個のEO基および/またはAO基が、他の基のブロックに連絡する前に互いに結合している。本発明に関して、ノニオン表面活性剤として、一般式:
[式中、R1は直鎖もしくは分枝、飽和もしくはモノ不飽和もしくはポリ不飽和のC6-24アルキル基もしくはアルケニル基であり、R2およびR3は互いに独立して、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2から選ばれる基であり、w、x、y、zは互いに独立して1〜6の範囲の数値である。]
で示される表面活性剤を含む自動食器洗浄機用薬剤が好ましい。
で示される表面活性剤を含む自動食器洗浄機用薬剤が好ましい。
上式で示される好ましいノニオン表面活性剤は、対応するアルコール(R1-OH)とエチレンオキシドまたはアルキレンオキシドから既知の方法によって調製することができる。上式のR1基は、アルコールの起源によって変動し得る。天然起源のものを用いる場合、R1基は、奇数の炭素原子数を有し、一般に分枝を有さず、炭素原子数12〜18の天然起源のアルコール、例えばココナツ、パーム、獣脂またはオレイルアルコール等からの直鎖基を有するアルコールが好ましい。合成起源から得られるアルコールには、例えば、ゲルベアルコール(Guerbet alcohol)もしくは2−メチル分枝もしくは直鎖およびメチル分枝を有する基のものがあり、一般にオキソアルコール基として存在する。薬剤中における本発明のノニオン表面活性剤の製造に用いるアルコールの種類とは関係なく、上式におけるR1が炭素原子数6〜24、好ましくは8〜20、より好ましくは9〜15、特に9〜11のアルキル基であることは好ましい。
好ましいノニオン表面活性剤において、エチレンオキシド単位と交互に表れて存在するアルキレンオキシド単位となり得るものは、プロピレンオキシド単位に加えて、特にブチレンオキシド単位である。しかしながら、R2およびR3が互いに独立して、-CH2CH2CH3または−CH(CH3)2から選ばれるアルキレンオキシドも好適である。好ましい食器洗浄機用薬剤は、R2およびR3がそれぞれ−CH3基であり、wおよびxが互いに独立して3または4の数値であり、yおよびzが互いに独立して1または2の数値であることを特徴とする。
まとめると、C9-15アルキル基が、1〜4個のエチレンオキシド単位、続いて1〜4個のプロピレンオキシド単位、続いて1〜4個のエチレンオキシド単位、続いて1〜4個のプロピレンオキシド単位を有するようなノニオン表面活性剤が、本発明の薬剤に用いるためには特に好ましい。これらの表面活性剤は、水溶液中で、要求される低い粘性を有しており、本発明に関して特に好ましく用いることができる。
好ましく用いることができる更なるノニオン表面活性剤は、式:
R1O[CH2CH(R3)O]xR2
[式中、R1は炭素原子数1〜30の直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であり、R2は炭素原子数1〜30の直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であり、好ましくは1〜5個のヒドロキシル基を有し、好ましくは更にエーテル基によって官能化されていることが好ましく、R3はHもしくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、2−ブチル基または2−メチル−2−ブチル基であり、xは1〜40の範囲の数値である。]で示される、末端がキャップされたポリ(オキシアルキレート化)ノニオン表面活性剤である。
R1O[CH2CH(R3)O]xR2
[式中、R1は炭素原子数1〜30の直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であり、R2は炭素原子数1〜30の直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であり、好ましくは1〜5個のヒドロキシル基を有し、好ましくは更にエーテル基によって官能化されていることが好ましく、R3はHもしくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、2−ブチル基または2−メチル−2−ブチル基であり、xは1〜40の範囲の数値である。]で示される、末端がキャップされたポリ(オキシアルキレート化)ノニオン表面活性剤である。
一般式:
R1O[CH2CH(R3)O]xR2
[式中、R1は炭素原子数1〜30の直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であり、R2は炭素原子数1〜30の直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であり、好ましくは1〜5個のヒドロキシル基を有し、好ましくは更にエーテル基によって官能化されていることが好ましく、R3はHもしくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、2−ブチル基または2−メチル−2−ブチル基であり、xは1〜40の範囲の数値である。]
で示される、ノニオン表面活性剤を含む自動食器洗浄機用薬剤も同様に好ましい。
R1O[CH2CH(R3)O]xR2
[式中、R1は炭素原子数1〜30の直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であり、R2は炭素原子数1〜30の直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であり、好ましくは1〜5個のヒドロキシル基を有し、好ましくは更にエーテル基によって官能化されていることが好ましく、R3はHもしくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、2−ブチル基または2−メチル−2−ブチル基であり、xは1〜40の範囲の数値である。]
で示される、ノニオン表面活性剤を含む自動食器洗浄機用薬剤も同様に好ましい。
本発明の特に好ましい態様例において、上記一般式のR3はHである。その結果として得られる、末端がキャップされたポリ(オキシアルキレート化)ノニオン表面活性剤は、式:
R1O[CH2CH2O]xR2
[式中、R1は炭素原子数1〜30、好ましくは炭素原子数4〜20の直鎖若しくは分枝、飽和若しくは不飽和、脂肪族若しくは芳香族炭化水素基であり、R2は炭素原子数1〜30の直鎖若しくは分枝、飽和若しくは不飽和、脂肪族若しくは芳香族炭化水素基であって、好ましくは1〜5個のヒドロキシル基を有しており、xは1〜40の範囲の数値である。]で示されるものが特に好ましい。
R1O[CH2CH2O]xR2
[式中、R1は炭素原子数1〜30、好ましくは炭素原子数4〜20の直鎖若しくは分枝、飽和若しくは不飽和、脂肪族若しくは芳香族炭化水素基であり、R2は炭素原子数1〜30の直鎖若しくは分枝、飽和若しくは不飽和、脂肪族若しくは芳香族炭化水素基であって、好ましくは1〜5個のヒドロキシル基を有しており、xは1〜40の範囲の数値である。]で示されるものが特に好ましい。
特に好ましいノニオン表面活性剤は、末端がキャップされたポリ(オキシアルキレート化)ノニオン表面活性剤であって、式:
R1O[CH2CH2O]xCH2CH(OH)OR2
で示され、炭素原子数1〜30、好ましくは炭素原子数4〜20を有する直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であるR1を有することに加えて、中間のモノヒドロキシル化された基(-CH2CH(OH)-)に隣接して、炭素原子数1〜30を有する直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であるR2を有するものが、特に好ましい。この式において、xは1〜90の範囲の数値である。
R1O[CH2CH2O]xCH2CH(OH)OR2
で示され、炭素原子数1〜30、好ましくは炭素原子数4〜20を有する直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であるR1を有することに加えて、中間のモノヒドロキシル化された基(-CH2CH(OH)-)に隣接して、炭素原子数1〜30を有する直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であるR2を有するものが、特に好ましい。この式において、xは1〜90の範囲の数値である。
本発明に関して特に好ましいものは、式:
R1O[CH2CH2O]xCH2CH(OH)OR2
[式中、R1は炭素原子数1〜30、好ましくは炭素原子数4〜20の直鎖若しくは分枝、飽和若しくは不飽和、脂肪族若しくは芳香族炭化水素基であり、中間のモノヒドロキシル化された基(-CH2CH(OH)-)に隣接して、炭素原子数1〜30を有する直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であるR2を有しており、xは1〜90の範囲の数値である。]で示されるノニオン表面活性剤を含む自動食器洗浄機用薬剤である。
R1O[CH2CH2O]xCH2CH(OH)OR2
[式中、R1は炭素原子数1〜30、好ましくは炭素原子数4〜20の直鎖若しくは分枝、飽和若しくは不飽和、脂肪族若しくは芳香族炭化水素基であり、中間のモノヒドロキシル化された基(-CH2CH(OH)-)に隣接して、炭素原子数1〜30を有する直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であるR2を有しており、xは1〜90の範囲の数値である。]で示されるノニオン表面活性剤を含む自動食器洗浄機用薬剤である。
本発明は、式:
R1O[CH2CH2O]xCH2CH(OH)OR2
[式中、R1は炭素原子数1〜30、好ましくは炭素原子数4〜20の直鎖若しくは分枝、飽和若しくは不飽和、脂肪族若しくは芳香族炭化水素基であり、中間のモノヒドロキシル化された基(-CH2CH(OH)-)に隣接して、炭素原子数1〜30を有する直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であるR2を有しており、xは40〜80の範囲の数値、好ましくは40〜60の範囲の数値である。]
で示されるノニオン表面活性剤を含む自動食器洗浄機用薬剤を、特に好ましいものとして特許請求の範囲に記載している。
R1O[CH2CH2O]xCH2CH(OH)OR2
[式中、R1は炭素原子数1〜30、好ましくは炭素原子数4〜20の直鎖若しくは分枝、飽和若しくは不飽和、脂肪族若しくは芳香族炭化水素基であり、中間のモノヒドロキシル化された基(-CH2CH(OH)-)に隣接して、炭素原子数1〜30を有する直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和、脂肪族もしくは芳香族炭化水素基であるR2を有しており、xは40〜80の範囲の数値、好ましくは40〜60の範囲の数値である。]
で示されるノニオン表面活性剤を含む自動食器洗浄機用薬剤を、特に好ましいものとして特許請求の範囲に記載している。
上記の式に対応する、末端がキャップされたポリ(オキシアルキレート化)ノニオン表面活性剤は、例えば、式R2CH(O)CH2で示される末端エポキシドを、式:R1O[CH2CH2O]x−1CH2CH2OHで示されるアルコールエトキレートと反応させることによって得ることができる。
同様に、特に好ましいものは、式:
R1O[CH2CH2O]xCH2CH(OH))R2
[式中、R1およびR2は、互いに独立して、炭素原子数2〜26の直鎖若しくは分枝、飽和若しくは不飽和もしくはモノ不飽和若しくはポリ不飽和の炭化水素基であり、R3は、互いに独立して、−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2−CH3、−CH(CH3)2から選ばれる基であって、好ましくは−CH3基であり;xおよびyは、互いに独立して、1〜32の範囲の数値である。]で示される末端がキャップされたポリ(オキシアルキレート化)ノニオン表面活性剤である。xについて15〜32の範囲の数値を有し、yについて0.5〜1.5の範囲の数値を有するノニオン表面活性剤は、より特に好ましい。
R1O[CH2CH2O]xCH2CH(OH))R2
[式中、R1およびR2は、互いに独立して、炭素原子数2〜26の直鎖若しくは分枝、飽和若しくは不飽和もしくはモノ不飽和若しくはポリ不飽和の炭化水素基であり、R3は、互いに独立して、−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2−CH3、−CH(CH3)2から選ばれる基であって、好ましくは−CH3基であり;xおよびyは、互いに独立して、1〜32の範囲の数値である。]で示される末端がキャップされたポリ(オキシアルキレート化)ノニオン表面活性剤である。xについて15〜32の範囲の数値を有し、yについて0.5〜1.5の範囲の数値を有するノニオン表面活性剤は、より特に好ましい。
一般式:
[式中、R1およびR2は、互いに独立して、炭素原子数2〜26の直鎖若しくは分枝、飽和若しくは不飽和もしくはモノ不飽和若しくはポリ不飽和の炭化水素基であり、R3は、互いに独立して、−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2−CH3、−CH(CH3)2から選ばれる基であって、好ましくは−CH3基であり;xおよびyは、互いに独立して、1〜32の範囲の数値であり;xについて15〜32の範囲の数値を有し、yについて0.5〜1.5の範囲の数値を有するノニオン表面活性剤は、より特に好ましい。]
で示されるノニオン表面活性剤を含む自動食器洗浄機用薬剤は、本出願に関して、本発明の好ましい薬剤の成分である。
[式中、R1およびR2は、互いに独立して、炭素原子数2〜26の直鎖若しくは分枝、飽和若しくは不飽和もしくはモノ不飽和若しくはポリ不飽和の炭化水素基であり、R3は、互いに独立して、−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2−CH3、−CH(CH3)2から選ばれる基であって、好ましくは−CH3基であり;xおよびyは、互いに独立して、1〜32の範囲の数値であり;xについて15〜32の範囲の数値を有し、yについて0.5〜1.5の範囲の数値を有するノニオン表面活性剤は、より特に好ましい。]
で示されるノニオン表面活性剤を含む自動食器洗浄機用薬剤は、本出願に関して、本発明の好ましい薬剤の成分である。
上述したノニオン表面活性剤について示した炭素鎖の鎖長、エトキシル化の程度およびアルコキシル化の程度は、特定の生成物については整数であったり、分数であったりしてよい。製造方法の結果として、上記式の市販の生成物は、通常、1つの代表例のみからなるのではなく、炭素鎖の鎖長およびエトキシル化の程度またはアルコキシル化の程度の両者について、平均値従って分数が生じ得る。
本発明の自動食器洗浄機用薬剤は、当然のことながら、上述のノニオン表面活性剤を、個々の成分としてのみでなく、2種、3種、4種またはそれ以上の表面活性剤からなる表面活性剤混合物として含むことができる。「表面活性剤混合物」とは、全体として、上記式の1つで示される表面活性剤の混合物だけでなく、上記式の種々のものによって示され得る2種、3種、4種またはそれ以上の表面活性剤を含む混合物のことである。
この出願に関して、特に好ましいものは、自動食器洗浄機用薬剤であって、
a)少なくとも1種の、一般式:
R1-CH(OH)CH2O-(AO)w-(A'O)x-(A''O)y-(A'''O)z-R2
[式中、R1は直鎖若しくは分枝、飽和若しくはモノ不飽和若しくはポリ不飽和のC6−24アルキル基もしくはアルケニル基であり;R2は炭素原子数2〜26の直鎖若しくは分枝の炭化水素基であり;A、A'、A''およびA'''は、互いに独立して、−CH2CH2、−CH2CH2−CH2、−CH2−CH(CH3)、−CH2−CH2−CH2−CH2、−CH2−CH(CH3)−CH2−、−CH2−CH(CH2−CH3)の群から選ばれる基であり;w、x、yおよびzは0.5〜25の範囲の数値であり、x、yおよび/またはzは0であってもよい。]
で示されるノニオン表面活性剤F;ならびに
b)少なくとも1種の、一般式:
R1−O−(AO)w−(A'O)x−(A''O)y−(A'''O)z−R2
[式中、R1は直鎖若しくは分枝、飽和若しくはモノ不飽和若しくはポリ不飽和のC6−24アルキル基もしくはアルケニル基であり;R2は水素もしくは炭素原子数2〜26の直鎖若しくは分枝の炭化水素基であり;A、A'、A''およびA'''は、互いに独立して、−CH2CH2、−CH2CH2−CH2、−CH2−CH(CH3)、−CH2−CH2−CH2−CH2、−CH2−CH(CH3)−CH2−、−CH2−CH(CH2−CH3)の群から選ばれる基であり;w、x、yおよびzは0.5〜25の範囲の数値であり、x、yおよび/またはzは0であってもよい。]
で示されるノニオン表面活性剤G
により形成され、ノニオン表面活性剤F:ノニオン表面活性剤Gが1:4〜100:1の重量比となるように含んでなる表面活性剤系を、0.5〜12重量%含む自動食器洗浄機用薬剤である。
a)少なくとも1種の、一般式:
R1-CH(OH)CH2O-(AO)w-(A'O)x-(A''O)y-(A'''O)z-R2
[式中、R1は直鎖若しくは分枝、飽和若しくはモノ不飽和若しくはポリ不飽和のC6−24アルキル基もしくはアルケニル基であり;R2は炭素原子数2〜26の直鎖若しくは分枝の炭化水素基であり;A、A'、A''およびA'''は、互いに独立して、−CH2CH2、−CH2CH2−CH2、−CH2−CH(CH3)、−CH2−CH2−CH2−CH2、−CH2−CH(CH3)−CH2−、−CH2−CH(CH2−CH3)の群から選ばれる基であり;w、x、yおよびzは0.5〜25の範囲の数値であり、x、yおよび/またはzは0であってもよい。]
で示されるノニオン表面活性剤F;ならびに
b)少なくとも1種の、一般式:
R1−O−(AO)w−(A'O)x−(A''O)y−(A'''O)z−R2
[式中、R1は直鎖若しくは分枝、飽和若しくはモノ不飽和若しくはポリ不飽和のC6−24アルキル基もしくはアルケニル基であり;R2は水素もしくは炭素原子数2〜26の直鎖若しくは分枝の炭化水素基であり;A、A'、A''およびA'''は、互いに独立して、−CH2CH2、−CH2CH2−CH2、−CH2−CH(CH3)、−CH2−CH2−CH2−CH2、−CH2−CH(CH3)−CH2−、−CH2−CH(CH2−CH3)の群から選ばれる基であり;w、x、yおよびzは0.5〜25の範囲の数値であり、x、yおよび/またはzは0であってもよい。]
で示されるノニオン表面活性剤G
により形成され、ノニオン表面活性剤F:ノニオン表面活性剤Gが1:4〜100:1の重量比となるように含んでなる表面活性剤系を、0.5〜12重量%含む自動食器洗浄機用薬剤である。
この発明に関して特に好ましいものは、一般式:R1O[CH2CH2O]xCH2CH(OH)R2[式中、R1は炭素原子数8〜12、好ましくは炭素原子数10の分枝していない飽和脂肪族炭化水素基であり;R2は炭素原子数8〜12、好ましくは炭素原子数8の飽和した直鎖脂肪族炭化水素基であり;xは14〜26の範囲の数値、好ましくは20〜24の範囲の数値のものである。]で示されるノニオン表面活性剤Fと、
一般式:
[式中、R1は直鎖もしくは分枝、飽和もしくはモノ不飽和もしくはポリ不飽和のC6-24アルキル基もしくはアルケニル基であり、R2およびR3は互いに独立して、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2から選ばれる基であり、w、x、y、zは互いに独立して1〜6の範囲の数値である。]
で示されるノニオン表面活性剤Gとを組み合わせた表面活性剤系を含む自動食器洗浄機用薬剤である。
一般式:
[式中、R1は直鎖もしくは分枝、飽和もしくはモノ不飽和もしくはポリ不飽和のC6-24アルキル基もしくはアルケニル基であり、R2およびR3は互いに独立して、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2から選ばれる基であり、w、x、y、zは互いに独立して1〜6の範囲の数値である。]
で示されるノニオン表面活性剤Gとを組み合わせた表面活性剤系を含む自動食器洗浄機用薬剤である。
この発明に関して更に好ましいものは、一般式:
R1O[CH2CH(CH3)O]x[CH2CH2O]yCH2CH(OH)R2
[式中、R1は炭素原子数8〜12、好ましくは炭素原子数10の分枝していない飽和脂肪族炭化水素基であり;R2は炭素原子数8〜12、好ましくは炭素原子数8の飽和した直鎖脂肪族炭化水素基であり;xは1もしくは2であり;
yは18〜24の範囲の数値、好ましくは20〜24の範囲の数値である。]で示されるノニオン表面活性剤Fと、
一般式:
[式中、R1は直鎖もしくは分枝、飽和もしくはモノ不飽和もしくはポリ不飽和のC6-24アルキル基もしくはアルケニル基であり、R2およびR3は互いに独立して、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2から選ばれる基であり、w、x、y、zは互いに独立して1〜6の範囲の数値である。]
で示されるノニオン表面活性剤Gとを組み合わせた表面活性剤系を含む自動食器洗浄機用薬剤である。
R1O[CH2CH(CH3)O]x[CH2CH2O]yCH2CH(OH)R2
[式中、R1は炭素原子数8〜12、好ましくは炭素原子数10の分枝していない飽和脂肪族炭化水素基であり;R2は炭素原子数8〜12、好ましくは炭素原子数8の飽和した直鎖脂肪族炭化水素基であり;xは1もしくは2であり;
yは18〜24の範囲の数値、好ましくは20〜24の範囲の数値である。]で示されるノニオン表面活性剤Fと、
一般式:
[式中、R1は直鎖もしくは分枝、飽和もしくはモノ不飽和もしくはポリ不飽和のC6-24アルキル基もしくはアルケニル基であり、R2およびR3は互いに独立して、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2から選ばれる基であり、w、x、y、zは互いに独立して1〜6の範囲の数値である。]
で示されるノニオン表面活性剤Gとを組み合わせた表面活性剤系を含む自動食器洗浄機用薬剤である。
使用することができるアニオン表面活性剤は、例えば、スルホネートおよびスルフェート型のものである。使用することができるスルホネート型の表面活性剤は、好ましくはC9−13アルキルベンゼンスルホネート、オレフィンスルホネート、即ち、アルケンおよびヒドロキシアルカンスルホネートの混合物、並びに、ジスルホネート、例えば末端または内部二重結合を有するC12−18モノオレフィンを、気体状三酸化硫黄によりスルホン化した後、スルホン化生成物をアルカリまたは酸により加水分解して得られるジスルホネート等である。C12−18アルカンを例えばスルホクロル化またはスルホ酸化した後、加水分解または中和して得られるアルカンスルホネートも好適である。α−スルホ脂肪酸のエステル(エステルスルホネート)、例えば、水素化したヤシ油、パーム核油または獣脂脂肪酸等のα−スルホン化メチルエステル等も同様に好適である。
他の好適なアニオン界面活性剤には、スルホン化脂肪酸グリセロールエステルがある。「脂肪酸グリセロールエステル」とは、1〜3モルの脂肪酸によるモノグリセロールのエステル化によって、またはトリグリセリドと0.3〜2モルのグリセロールとのエステル交換によって製造する際に得られるモノ−、ジ−およびトリエステル並びにそれらの混合物のことである。好適なスルホン化脂肪酸グリセロールエステルは、炭素原子数6〜22の飽和脂肪酸、例えばヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはベヘン酸等のスルホン化生成物である。
好ましいアルキル(アルケニル)スルフェートは、C12−18脂肪アルコール、例えばヤシ脂アルコール、獣脂脂肪アルコール、ラウリル、ミリスチル、セチルもしくはステアリルアルコール、またはC10−20オキソアルコールの硫酸モノエステル、および同じ鎖長を有する第2級アルコールの対応する硫酸モノエステルのアルカリ金属塩、特にナトリウム塩である。上述の鎖長を有し、同様に好ましいアルキル(アルケニル)スルフェートは、石油化学原料に基づいて合成される直鎖アルキル基を有し、分解挙動が油脂化学原料系の対応する化合物と同様の上述のような炭素鎖長を有するものである。洗浄技術の観点から、C12−18アルキルスルフェート、およびC12―15アルキルスルフェートおよびC14−C15アルキルスルフェートが好ましい。シェル・オイル社(Shell Oil Company)からダン(DAN)(登録商標)の名称で市販されている2,3−アルキルスルフェートも好適なアニオン界面活性剤である。
エチレンオキシド1〜6モルによりエトキシル化された直鎖または分枝したC7−21アルコール、例えば例えば平均して3.5モルのエチレンオキシド(EO)基を有する2−メチル分枝C9−11アルコールまたは1〜4EO基を有するC12−18脂肪アルコールの硫酸モノエステルも好適である。起泡性が高いことを考慮して、それらは洗浄剤中に比較的少量で、例えば1〜5重量%の量でのみ使用される。
他の好ましいアニオン界面活性剤としてはアルキルスルホコハク酸の塩があり、これはスルホスクシネートまたはスルホコハク酸エステルとしても知られており、スルホコハク酸とアルコール、好ましくは脂肪アルコール、特にエトキシ化脂肪アルコールとのモノエステルおよび/またはジエステルがその例である。好ましいスルホスクシネートには、C8−18脂肪アルコール基またはそれらの混合物が含まれる。特に好ましいスルホスクシネートは、エトキシ化脂肪アルコールから誘導される脂肪アルコール基を有するものであって、それ自体では、ノニオン界面活性剤の性質を有する(以下の記載を参照)。本明細書において、これらの中で、脂肪アルコール基が狭い同族体分布のエトキシル化脂肪アルコールから誘導されるスルホスクシネートが特に好ましい。アルキル(アルケニル)鎖中に好ましくは8〜18個の炭素原子を有するアルキル(アルケニル)コハク酸またはそれらの塩を使用することもできる。
その他の好適なアニオン表面活性剤は、特に石鹸(soaps)である。好適な石鹸は、飽和脂肪酸の石鹸、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸の塩、水素化したエルカ酸およびベヘン酸の塩、並びに特に天然脂肪酸、例えばヤシ油、パーム核油または獣脂脂肪酸などから誘導される石鹸混合物である。
石鹸を含むアニオン界面活性剤は、それらのナトリウム塩、カリウム塩またはアンモニウム塩の形態で、並びに有機塩基、例えばモノ−、ジ−またはトリエタノールアミンなどの可溶性塩の形態で存在してよい。アニオン界面活性剤は、それらのナトリウム塩またはカリウム塩の形態、特にそれらのナトリウム塩の形態で存在することが好ましい。
アニオン表面活性剤が自動食器洗浄機用薬剤の構成成分である場合、その含量は、薬剤全体の重量基準で、4重量%以下、好ましくは2重量%以下、最も好ましくは1重量%以下であることが好ましい。アニオン表面活性剤を含まない自動食器洗浄機用薬剤は特に好ましい。
上述した表面活性剤に代えてまたは上述した表面活性剤と組み合わせて、カチオン表面活性剤および/または両性表面活性剤を用いることもできる。
使用し得るカチオン表面活性剤は、例えば、以下の式:
[式中、各R1は互いに独立して、C1−6−アルキル基、−アルケニル基または−ヒドロキシアルキル基であってよく、各R2は互いに独立して、C8−28−アルキル基または−アルケニル基であってよく、R3はR1と同じであるかもしくは(CH2)n-T-R2であってよく、R4はR1と同じであるかもしくはR2と同じであるかもしくは(CH2)n-T-R2であってよく、Tは-CH2-、-O-CO-もしくは-CO-O-であり、nは0〜5の範囲の整数である。]で示されるカチオン化合物であってよい。
自動食器洗浄機用薬剤において、カチオン表面活性剤および/または両性表面活性剤の含量は、6重量%以下、好ましくは4重量%以下、より好ましくは2重量%以下、特に好ましくは1重量%以下であることが好ましい。カチオン表面活性剤または両性表面活性剤を含まない自動食器洗浄機用薬剤は特に好ましい。
ポリマー
ポリマーの群は、特に洗浄活性もしくは清浄化活性ポリマー、例えば、すすぎ助剤ポリマーおよび/または柔軟剤として活性なポリマーを含む。一般に、ノニオンポリマーだけでなく、カチオンポリマー、アニオンポリマーおよび両性ポリマーを洗浄用もしくは清浄化用薬剤に用いることができる。
ポリマーの群は、特に洗浄活性もしくは清浄化活性ポリマー、例えば、すすぎ助剤ポリマーおよび/または柔軟剤として活性なポリマーを含む。一般に、ノニオンポリマーだけでなく、カチオンポリマー、アニオンポリマーおよび両性ポリマーを洗浄用もしくは清浄化用薬剤に用いることができる。
本発明に関して「カチオン性ポリマー」とは、ポリマー分子中に正電荷(positive charge)を有するポリマーのことである。これは、ポリマー鎖の中に(アルキル)アンモニウム基またはその他の正電荷の基を存在させることによって実施することができる。特に好ましいカチオン性ポリマーは、第4級化されたセルロース誘導体、カチオン性グアー誘導体、高分子ジメチルジアリルアンモニウム塩およびそれらのアクリル酸およびメタクリル酸のアミドおよびエステルとのコポリマー、ビニルピロリドンとジアルキルアミノアクリレートおよびメタクリレートの第4級化誘導体とのコポリマー、ビニルピロリドン/メトイミダゾリニウムクロリドコポリマー、第4級化されたポリビニルアルコール、INCI名称で、ポリクオタテリウム 2、ポリクオタテリウム 17、ポリクオタテリウム 18およびポリクオタテリウム 27として知られるポリマーの群から選ばれる。
本発明に関して「両性ポリマー」とは、ポリマー鎖の中に正電荷を有する基に加えて、負電荷を有する基もしくはモノマー単位を有するポリマーのことである。これらの基は、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基もしくはホスホン酸基であってよい。
洗浄剤もしくは清浄化剤、特に自動食器洗浄機用薬剤は、式:R1R2C=CR3R4[式中、R1、R2、R3、R4基はそれぞれ、互いに独立して、水素、誘導体化されたヒドロキシル基、C1〜C30直鎖もしくは分枝したアルキル基、アリール基、アリール置換されたC1-30直鎖もしくは分枝したアルキル基、ポリアルコキシル化アルキル基、少なくとも1つの荷電窒素ではない正電荷を有する複素芳香族有機化合物基、少なくとも1つの第4級化されたN原子もしくは少なくとも1つのアミノ基であって、2〜11のpH範囲の小領域で正電荷を有するもの、もしくはそれらの塩であり;少なくとも1つのR1、R2、R3、R4基は、少なくとも1つの荷電窒素ではない正電荷を有する複素芳香族有機化合物基、少なくとも1つの第4級化されたN原子、またはは少なくとも1つのアミノ基であって、正電荷を有するものであることを条件とする。]で示されるポリマーa)を含むことを特徴とする。
本発明に関して特に好ましいカチオン性ポリマーまたは両性ポリマーは、モノマー単位として、一般式:
[式中、R1およびR4は、互いに独立して、Hもしくは炭素原子数1〜6を有する直鎖もしくは分枝炭化水素基であり;R2およびR3は、互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシアルキル基もしくはアミノアルキル基であり、ここでアルキル基は1〜6の炭素原子数を有する直鎖もしくは分枝した基、好ましくはメチル基であり;xおよびyは、互いに独立して、1〜3の整数であり;X−は対イオン、好ましくはクロリド、ブロミド、ヨージド、スルフェート、ハイドロジェンスルフェート、メトサルフェート、ラウリルスルフェート、ドデシルベンゼンスルホネート、p−トルエンスルホネート(トシレート)、クメンスルホネート、キシレンスルホネート、ホスホネート、シトレート、ホルメート、アセテート、またはそれらの混合物の群からの対イオンである。]
で示される化合物を含む。上記一般式において好ましいR1およびR2基は、−CH3、−CH2−CH3、−CH2−CH2−CH3、−CH(CH3)−CH3、−CH2−OH、−CH2−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−CH2−CH2−OH、−CH2−CH(OH)−CH3、−CH(OH)−CH2−CH3、および−(CH2CH2−O)nHから選ばれる。
[式中、R1およびR4は、互いに独立して、Hもしくは炭素原子数1〜6を有する直鎖もしくは分枝炭化水素基であり;R2およびR3は、互いに独立して、アルキル基、ヒドロキシアルキル基もしくはアミノアルキル基であり、ここでアルキル基は1〜6の炭素原子数を有する直鎖もしくは分枝した基、好ましくはメチル基であり;xおよびyは、互いに独立して、1〜3の整数であり;X−は対イオン、好ましくはクロリド、ブロミド、ヨージド、スルフェート、ハイドロジェンスルフェート、メトサルフェート、ラウリルスルフェート、ドデシルベンゼンスルホネート、p−トルエンスルホネート(トシレート)、クメンスルホネート、キシレンスルホネート、ホスホネート、シトレート、ホルメート、アセテート、またはそれらの混合物の群からの対イオンである。]
で示される化合物を含む。上記一般式において好ましいR1およびR2基は、−CH3、−CH2−CH3、−CH2−CH2−CH3、−CH(CH3)−CH3、−CH2−OH、−CH2−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−CH2−CH2−OH、−CH2−CH(OH)−CH3、−CH(OH)−CH2−CH3、および−(CH2CH2−O)nHから選ばれる。
本発明に関して特に好ましいものは、上記一般式において、R1およびR4がHであり、R2およびR3がメチル基であり、xおよびyがそれぞれ1であるカチオンモノマー単位を有するポリマーである。対応するモノマー単位は、式:
H2C=CH-(CH2)-N+(CH3))2-(CH2)-CH=CH2 X−
[式中、X−はクロリドである。]
で示され、DADMAC(ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド)と称されている。
H2C=CH-(CH2)-N+(CH3))2-(CH2)-CH=CH2 X−
[式中、X−はクロリドである。]
で示され、DADMAC(ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド)と称されている。
本発明に関して特に好ましいその他のカチオン性もしくは両性ポリマーは、式:
R1HC=CR2-C(O)-NH-(CH2)x-N+R3R4R5 X−
[式中、R1、R2、R3、R4およびR5基はそれぞれ、互いに独立して、炭素原子数1〜6を有する直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和のアルキル基もしくはヒドロキシルアルキル基、好ましくは−CH3、−CH2−CH3、−CH2−CH2−CH3、−CH(CH3)−CH3、−CH2−OH、−CH2−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−CH2−CH2−OH、−CH2−CH(OH)−CH3、−CH(OH)−CH2−CH3、および−(CH2CH2−O)nHから選ばれる直鎖もしくは分枝したアルキル基であり、xは1〜6の整数である。]
R1HC=CR2-C(O)-NH-(CH2)x-N+R3R4R5 X−
[式中、R1、R2、R3、R4およびR5基はそれぞれ、互いに独立して、炭素原子数1〜6を有する直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和のアルキル基もしくはヒドロキシルアルキル基、好ましくは−CH3、−CH2−CH3、−CH2−CH2−CH3、−CH(CH3)−CH3、−CH2−OH、−CH2−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−CH2−CH2−OH、−CH2−CH(OH)−CH3、−CH(OH)−CH2−CH3、および−(CH2CH2−O)nHから選ばれる直鎖もしくは分枝したアルキル基であり、xは1〜6の整数である。]
本発明に関して特に好ましいものは、上記一般式において、R1がHであり、R2、R3、R4およびR5がメチル基であり、xが3であるカチオンモノマー単位を有するポリマーである。対応するモノマー単位は、式:
H2C=C(CH3)-C(O)-NH-(CH2)x-N+(CH3)3 X−
[式中、X−はクロリドである。]
で示され、MAPTAC(メチルアクリルアミドプロピル−トリメチルアンモニウムクロリド)と称されている。
H2C=C(CH3)-C(O)-NH-(CH2)x-N+(CH3)3 X−
[式中、X−はクロリドである。]
で示され、MAPTAC(メチルアクリルアミドプロピル−トリメチルアンモニウムクロリド)と称されている。
本発明に好ましい洗浄剤もしくは清浄化剤、特に自動食器洗浄機用薬剤は、ポリマーa)がモノマー単位として、ジアルキルジメチルアンモニウム塩および/またはアクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩を含むことを特徴とする。
上述した両性ポリマーは、カチオン基だけでなく、アニオン基またはモノマー単位をも含んでいる。この種のアニオン性モノマー単位は、直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和カルボキシレート、直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和ホスホネート、直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和スルフェート、直鎖もしくは分枝、飽和もしくは不飽和スルホネートの群から選ばれる。好ましいモノマー単位は、アクリル酸、(メタ)アクリル酸、(ジメチル)アクリル酸、(エチル)アクリル酸、シアノアクリル酸、ビニル酢酸、アリル酢酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、桂皮酸およびそれらの誘導体、アリルスルホン酸、例えばアルルオキシベンゼンスルホン酸およびメタリルスルホン酸もしくはアリルホスホン酸である。
使用するのが好ましい両性ポリマーは、アリルアクリルアミド/アクリル酸コポリマー、アリルアクリルアミド/メタクリル酸コポリマー、アリルアクリルアミド/メチルメタクリル酸コポリマー、アリルアクリルアミド/アクリル酸/アルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸コポリマー、アリルアクリルアミド/メタクリル酸/アルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸コポリマー、アリルアクリルアミド/メチルメタクリル酸/アルキルアミノアルキル(メタ)アクリル酸コポリマー、アリルアクリルアミド/アルキルメタクリレート/アルキルアミノエチルメタクリレート/アルキルメタクリレートコポリマー、ならびに、不飽和カルボン酸、カチオン性誘導体化不飽和カルボン酸および、適用可能な場合、更なるイオノゲンもしくはノニオノゲンモノマーのコポリマーの群から選ばれる。
使用するのが好ましい双極性イオン性ポリマーは、アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウム塩化物/アクリル酸コポリマーおよびそれらのアルカリおよびアンモニウム塩、アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウム塩化物/メタクリル酸コポリマーおよびそれらのアルカリおよびアンモニウム塩、ならびにメタクロイルエチルベタイン/メタクリレートコポリマーの群から選ばれる。
好ましい両性ポリマーは、1種またはそれ以上のアニオン性モノマーに加えて、カチオン性モノマーとして、メタクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウムクロリドおよびジメチル(ジアリル)アンモニウムクロリドを含む。特に好ましい両性ポリマーは、メタクリルアミドアルキル−トリアルキルアンモニウムクロリド/ジメチル(ジアリル)アンモニウムクロリド/アクリル酸コポリマー、メタクリルアミドアルキル−トリアルキルアンモニウムクロリド/ジメチル(ジアリル)アンモニウムクロリド/メタクリル酸コポリマー、メタクリルアミドアルキル−トリアルキルアンモニウムクロリド/ジメチル(ジアリル)アンモニウムクロリド/アルキル(メタ)アクリル酸コポリマー、およびそれらのアルカリおよびアンモニウム塩から選ばれる。特に好ましいものは、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド/ジメチル(ジアリル)アンモニウムクロリド/アクリル酸コポリマー、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド/ジメチル(ジアリル)アンモニウムクロリド/アクリル酸コポリマー、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド/ジメチル(ジアリル)アンモニウムクロリド/アルキル(メタ)アクリル酸コポリマー、およびそれらのアルカリおよびアンモニウム塩から選ばれる。
本発明の特に好ましい態様において、本発明の薬剤の中に含まれる2000gモル−1もしくはそれ以上の分子量を有するポリマーがパッケージされた形態において存在する。
好適なポリマーのパッケージングは、特に、
−水溶性もしくは水分散性のコーティング剤、好ましくは水溶性もしくは水分散性の天然もしくは合成ポリマーによるポリマーのカプセル化(encapsulation);
−水不溶性で溶融性のコーティング剤、好ましくは30℃以上の融点を有するワックスもしくはパラフィンの群から選ばれる水不溶性のコーティング剤によるポリマーのカプセル化;
−不活性キャリヤー材料、好ましくは洗浄活性もしくは清浄化活性を有する物質の群からのキャリヤー材料、特に好ましくはビルダーまたはコビルダーの群からのキャリヤー材料によるポリマーの共造粒
である。
好適なポリマーのパッケージングは、特に、
−水溶性もしくは水分散性のコーティング剤、好ましくは水溶性もしくは水分散性の天然もしくは合成ポリマーによるポリマーのカプセル化(encapsulation);
−水不溶性で溶融性のコーティング剤、好ましくは30℃以上の融点を有するワックスもしくはパラフィンの群から選ばれる水不溶性のコーティング剤によるポリマーのカプセル化;
−不活性キャリヤー材料、好ましくは洗浄活性もしくは清浄化活性を有する物質の群からのキャリヤー材料、特に好ましくはビルダーまたはコビルダーの群からのキャリヤー材料によるポリマーの共造粒
である。
本発明の好ましい薬剤は、上述のポリマーを、いずれの場合にも洗浄剤もしくは清浄化剤の総重量基準で0.01〜10重量%の範囲で含む。しかしながら、本発明に関して好ましいものは、ポリマーa)を、いずれの場合にも自動食器洗浄機用薬剤の総重量基準で、0.01〜8重量%の範囲、好ましくは0.01〜6重量%の範囲、好ましくは0.01〜4重量%の範囲、特に好ましくは0.01〜2重量%の範囲、特に0.01〜1重量%の範囲の重量比にて含む洗浄剤もしくは清浄化剤である。
柔軟剤として効果的なポリマーは、例えば、スルホン酸基を含有するポリマーであって、特に好ましく用いられる。
スルホン酸基含有ポリマーとして用いるのに特に好ましいものは、不飽和カルボン酸、スルホン酸基含有モノマー、および場合によりイオノゲンもしくはノニオノゲンモノマーのコポリマーであることが特に好ましい。
本発明に関して、モノマーとして好ましいものは、式:
R1(R2)C=C(R3)COOH
[式中、R1〜R3は、互いに独立して、−H、−CH3、炭素原子数2〜12の直鎖もしくは分枝の飽和アルキル基、炭素原子数2〜12の直鎖もしくは分枝の一置換もしくは多置換のアルケニル基、上述のようなアルキル基もしくはアルケニル基であって、−NH2、−OHもしくは−COOHにより置換されているもの、または−COOHもしくは−COOR4[R4は炭素原子数1〜12の直鎖もしくは分枝の炭化水素基である]である。]で示される不飽和カルボン酸が好ましい。
R1(R2)C=C(R3)COOH
[式中、R1〜R3は、互いに独立して、−H、−CH3、炭素原子数2〜12の直鎖もしくは分枝の飽和アルキル基、炭素原子数2〜12の直鎖もしくは分枝の一置換もしくは多置換のアルケニル基、上述のようなアルキル基もしくはアルケニル基であって、−NH2、−OHもしくは−COOHにより置換されているもの、または−COOHもしくは−COOR4[R4は炭素原子数1〜12の直鎖もしくは分枝の炭化水素基である]である。]で示される不飽和カルボン酸が好ましい。
上記式で示すことができる不飽和カルボン酸の中で、アクリル酸(R1=R2=R3=H)、メタクリル酸(R1=R2=H;R3=CH3)、および/またはマレイン酸(R1=COOH;R2=R3=H)は特に好ましい。
スルホン酸基を含有するモノマーは、式:
R5(R6)C=C(R7)-X-SO3H
[式中、R5〜R7は、互いに独立して、−H、−CH3、炭素原子数2〜12の直鎖もしくは分枝の飽和アルキル基、炭素原子数2〜12の直鎖もしくは分枝の一置換もしくは多置換のアルケニル基、上述のようなアルキル基もしくはアルケニル基であって、−NH2、−OHもしくは−COOHにより置換されているもの、または−COOHもしくは−COOR4[R4は炭素原子数1〜12の直鎖もしくは分枝の炭化水素基である]であり、Xは場合により存在するスペーサー基であって、−(CH2)n−[nは0〜4である]、−COO-(CH2)k−[kは1〜6である]、−C(O)-NH-C(CH3)2−および−C(O)-NH-CH(CH2CH3)−である。]で示されるものが好ましい。
R5(R6)C=C(R7)-X-SO3H
[式中、R5〜R7は、互いに独立して、−H、−CH3、炭素原子数2〜12の直鎖もしくは分枝の飽和アルキル基、炭素原子数2〜12の直鎖もしくは分枝の一置換もしくは多置換のアルケニル基、上述のようなアルキル基もしくはアルケニル基であって、−NH2、−OHもしくは−COOHにより置換されているもの、または−COOHもしくは−COOR4[R4は炭素原子数1〜12の直鎖もしくは分枝の炭化水素基である]であり、Xは場合により存在するスペーサー基であって、−(CH2)n−[nは0〜4である]、−COO-(CH2)k−[kは1〜6である]、−C(O)-NH-C(CH3)2−および−C(O)-NH-CH(CH2CH3)−である。]で示されるものが好ましい。
これらのモノマーの中で、
式:H2C=CH-X-SO3H
式:H2C=C(CH3)-X-SO3H
式:HO3S-X-(R6)C=C(R7)-X-SO3H
[式中、R6およびR7は、互いに独立して、−H、−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2CH3、−CH(CH3)2から選ばれ、Xは場合により存在するスペーサー基であって、−(CH2)n−[nは0〜4である]、−COO-(CH2)k−[kは1〜6である]、−C(O)-NH-C(CH3)2−および−C(O)-NH-CH(CH2CH3)−である。]で示されるものが好ましい。
式:H2C=CH-X-SO3H
式:H2C=C(CH3)-X-SO3H
式:HO3S-X-(R6)C=C(R7)-X-SO3H
[式中、R6およびR7は、互いに独立して、−H、−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2CH3、−CH(CH3)2から選ばれ、Xは場合により存在するスペーサー基であって、−(CH2)n−[nは0〜4である]、−COO-(CH2)k−[kは1〜6である]、−C(O)-NH-C(CH3)2−および−C(O)-NH-CH(CH2CH3)−である。]で示されるものが好ましい。
本発明に関して、特に好ましいスルホン酸基含有モノマーは、1−アクリルアミド−1−プロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−プロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、3−メタクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、アリルオキシベンゼンスルホン酸、メタアリルオキシベンゼンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−(2−プロペニルオキシ)−プロパンスルホン酸、2−メチル−2−プロペン−1−スルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、3−スルホプロピルアクリレート、3−スルホプロピルメタクリレート、3−スルホメタクリルアミド、スルホメチルメタクリルアミド、および上述した酸の水溶性塩である。
エチレン性不飽和化合物は、特に好適なイオノゲンもしくはノニオノゲンモノマーである。本発明に関して使用するiii)群のモノマー含量は、ポリマー基準で20重量%以下であることが好ましい。特に好ましく用いられるポリマーは、群i)および群ii)のモノマーのみからなるものである。
まとめると、群i)式:
R1(R2)C=C(R3)COOH
[式中、R1〜R3は、互いに独立して、−H、−CH3、炭素原子数2〜12の直鎖もしくは分枝の飽和アルキル基、炭素原子数2〜12の直鎖もしくは分枝の一置換もしくは多置換のアルケニル基、上述のようなアルキル基もしくはアルケニル基であって、−NH2、−OHもしくは−COOHにより置換されているもの、または−COOHもしくは−COOR4[R4は炭素原子数1〜12の直鎖もしくは分枝の炭化水素基である]である。]で示される不飽和カルボン酸、
群ii)式:
R5(R6)C=C(R7)−X−SO3H
[式中、R5〜R7は、互いに独立して、−H、−CH3、炭素原子数2〜12の直鎖もしくは分枝の飽和アルキル基、炭素原子数2〜12の直鎖もしくは分枝の一置換もしくは多置換のアルケニル基、上述のようなアルキル基もしくはアルケニル基であって、−NH2、−OHもしくは−COOHにより置換されているもの、または−COOHもしくは−COOR4[R4は炭素原子数1〜12の直鎖もしくは分枝の炭化水素基である]であり、Xは場合により存在するスペーサー基であって、−(CH2)n−[nは0〜4である]、−COO-(CH2)k−[kは1〜6である]、−C(O)-NH-C(CH3)2− および −C(O)-NH-CH(CH2CH3)−から選ばれる。]
で示されるスルホン酸基含有モノマー、
群iii)場合により他のイオノゲンもしくはノニオノゲンモノマー
のコポリマーが、特に好ましい。
R1(R2)C=C(R3)COOH
[式中、R1〜R3は、互いに独立して、−H、−CH3、炭素原子数2〜12の直鎖もしくは分枝の飽和アルキル基、炭素原子数2〜12の直鎖もしくは分枝の一置換もしくは多置換のアルケニル基、上述のようなアルキル基もしくはアルケニル基であって、−NH2、−OHもしくは−COOHにより置換されているもの、または−COOHもしくは−COOR4[R4は炭素原子数1〜12の直鎖もしくは分枝の炭化水素基である]である。]で示される不飽和カルボン酸、
群ii)式:
R5(R6)C=C(R7)−X−SO3H
[式中、R5〜R7は、互いに独立して、−H、−CH3、炭素原子数2〜12の直鎖もしくは分枝の飽和アルキル基、炭素原子数2〜12の直鎖もしくは分枝の一置換もしくは多置換のアルケニル基、上述のようなアルキル基もしくはアルケニル基であって、−NH2、−OHもしくは−COOHにより置換されているもの、または−COOHもしくは−COOR4[R4は炭素原子数1〜12の直鎖もしくは分枝の炭化水素基である]であり、Xは場合により存在するスペーサー基であって、−(CH2)n−[nは0〜4である]、−COO-(CH2)k−[kは1〜6である]、−C(O)-NH-C(CH3)2− および −C(O)-NH-CH(CH2CH3)−から選ばれる。]
で示されるスルホン酸基含有モノマー、
群iii)場合により他のイオノゲンもしくはノニオノゲンモノマー
のコポリマーが、特に好ましい。
その他の特に好ましいコポリマーは、
i)アクリル酸、メタクリル酸および/またはマレイン酸の群からの1種またはそれ以上の不飽和カルボン酸;
ii)
式:H2C=CH-X-SO3H
式:H2C=C(CH3)-X-SO3H
式:HO3S-X-(R6)C=C(R7)-X-SO3H
[式中、R6およびR7は、互いに独立して、−H、−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2CH3、−CH(CH3)2から選ばれ、Xは場合により存在するスペーサー基であって、−(CH2)n−[nは0〜4である]、−(COO-(CH2)k−[kは1〜6である]、−C(O)-NH-C(CH3)2− および −C(O)-NH-CH(CH2CH3)−から選ばれる。]
で示されるスルホン酸基を含む1種またはそれ以上のモノマー;
iii)場合により他のイオノゲンもしくはノニオノゲンモノマー
からなる。
i)アクリル酸、メタクリル酸および/またはマレイン酸の群からの1種またはそれ以上の不飽和カルボン酸;
ii)
式:H2C=CH-X-SO3H
式:H2C=C(CH3)-X-SO3H
式:HO3S-X-(R6)C=C(R7)-X-SO3H
[式中、R6およびR7は、互いに独立して、−H、−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2CH3、−CH(CH3)2から選ばれ、Xは場合により存在するスペーサー基であって、−(CH2)n−[nは0〜4である]、−(COO-(CH2)k−[kは1〜6である]、−C(O)-NH-C(CH3)2− および −C(O)-NH-CH(CH2CH3)−から選ばれる。]
で示されるスルホン酸基を含む1種またはそれ以上のモノマー;
iii)場合により他のイオノゲンもしくはノニオノゲンモノマー
からなる。
コポリマーは、群i)およびiii)および場合により群iii)からのモノマーを種々の割合で含むことができ、群i)から選ばれるいずれかのものに、群ii)から選ばれるいずれかのものおよび群iii)から選ばれるいずれかのものを組み合わせることができる。特に好ましいポリマーは、以下に記載する特定の構造単位を有する。
例えば、式:
-[CH2-CHCOOH]m-[CH2-CHC(O)-Y-SO3H]p−
[式中、mおよびpはそれぞれ1〜2000の範囲の自然数であり、Yは炭素原子数1〜24を有する置換もしくは無置換の、脂肪族、芳香族もしくは芳香脂肪族(araliphatic)炭化水素基から選ばれるスペーサー基であって、Yが-O-(CH2)n-[n=0〜4である]、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2- または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が好ましい。]
の構造単位を有するコポリマーが好ましい。
-[CH2-CHCOOH]m-[CH2-CHC(O)-Y-SO3H]p−
[式中、mおよびpはそれぞれ1〜2000の範囲の自然数であり、Yは炭素原子数1〜24を有する置換もしくは無置換の、脂肪族、芳香族もしくは芳香脂肪族(araliphatic)炭化水素基から選ばれるスペーサー基であって、Yが-O-(CH2)n-[n=0〜4である]、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2- または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が好ましい。]
の構造単位を有するコポリマーが好ましい。
これらのポリマーは、アクリル酸と、スルホン酸基を含有するアクリル酸誘導体との共重合(copolymerization)によって製造される。スルホン酸基を含有するアクリル酸誘導体をメタクリル酸と共重合させると、異なるポリマーが得られ、それを使用することも好ましい。対応するコポリマーは、式:
-[CH2-C(CH3)COOH]m-[CH2-CHC(O)-Y-SO3H]p-
[式中、mおよびpはそれぞれ1〜2000の範囲の自然数であり、Yは炭素原子数1〜24を有する置換もしくは無置換の、脂肪族、芳香族もしくは芳香脂肪族炭化水素基から選ばれるスペーサー基であって、Yが-O-(CH2)n-[n=0〜4である]、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2- または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が好ましい。]
で示される構造単位を有する。
-[CH2-C(CH3)COOH]m-[CH2-CHC(O)-Y-SO3H]p-
[式中、mおよびpはそれぞれ1〜2000の範囲の自然数であり、Yは炭素原子数1〜24を有する置換もしくは無置換の、脂肪族、芳香族もしくは芳香脂肪族炭化水素基から選ばれるスペーサー基であって、Yが-O-(CH2)n-[n=0〜4である]、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2- または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が好ましい。]
で示される構造単位を有する。
全体として同様に、アクリル酸および/またはメタクリル酸は、スルホン酸基を含有するメタクリル酸誘導体と共重合することもでき、分子内で構造単位を変化させることもできる。式:
-[CH2-CHCOOH]m-[CH2-C(CH3)C(O)-Y-SO3H]p-
[式中、mおよびpはそれぞれ1〜2000の範囲の自然数であり、Yは炭素原子数1〜24を有する置換もしくは無置換の、脂肪族、芳香族もしくは芳香脂肪族炭化水素基から選ばれるスペーサー基であって、Yが-O-(CH2)n-[n=0〜4である]、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2- または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が好ましい。]
で示される構造単位を有するコポリマーは、式:
-[CH2-C(CH3)COOH]m-[CH2-C(CH3)C(O)-Y-SO3H]p-
[式中、mおよびpはそれぞれ1〜2000の範囲の自然数であり、Yは炭素原子数1〜24を有する置換もしくは無置換の、脂肪族、芳香族もしくは芳香脂肪族炭化水素基から選ばれるスペーサー基であって、Yが-O-(CH2)n-[n=0〜4である]、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2- または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が好ましい。]
で示される構造単位を有するコポリマーと同様に好ましい。
-[CH2-CHCOOH]m-[CH2-C(CH3)C(O)-Y-SO3H]p-
[式中、mおよびpはそれぞれ1〜2000の範囲の自然数であり、Yは炭素原子数1〜24を有する置換もしくは無置換の、脂肪族、芳香族もしくは芳香脂肪族炭化水素基から選ばれるスペーサー基であって、Yが-O-(CH2)n-[n=0〜4である]、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2- または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が好ましい。]
で示される構造単位を有するコポリマーは、式:
-[CH2-C(CH3)COOH]m-[CH2-C(CH3)C(O)-Y-SO3H]p-
[式中、mおよびpはそれぞれ1〜2000の範囲の自然数であり、Yは炭素原子数1〜24を有する置換もしくは無置換の、脂肪族、芳香族もしくは芳香脂肪族炭化水素基から選ばれるスペーサー基であって、Yが-O-(CH2)n-[n=0〜4である]、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2- または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が好ましい。]
で示される構造単位を有するコポリマーと同様に好ましい。
アクリル酸および/またはメタクリル酸の代わりにまたはそれに加えて、群i)からの特に好ましいモノマーとしてマレイン酸を使用することもできる。これによって、本発明に好ましいコポリマーであって、式:
-[HOOCCH-CHCOOH]m-[CH2-CHC(O)-Y-SO3H]p-
[式中、mおよびpはそれぞれ1〜2000の範囲の自然数であり、Yは炭素原子数1〜24を有する置換もしくは無置換の、脂肪族、芳香族もしくは芳香脂肪族炭化水素基から選ばれるスペーサー基であって、Yが-O-(CH2)n-[n=0〜4である]、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2- または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が好ましい。]
で示される構造単位を有するコポリマー、並びに、本発明に好ましいコポリマーであって、式:
-[HOOCCH-CHCOOH]m-[CH2-C(CH3)C(O)O-Y-SO3H]p- (XVII)
[式中、mおよびpはそれぞれ1〜2000の範囲の自然数であり、Yは炭素原子数1〜24を有する置換もしくは無置換の、脂肪族、芳香族もしくは芳香脂肪族炭化水素基から選ばれるスペーサー基であって、Yが-O-(CH2)n-[n=0〜4である]、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2- または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が好ましい。]
で示される構造単位を有するコポリマーが得られる。
-[HOOCCH-CHCOOH]m-[CH2-CHC(O)-Y-SO3H]p-
[式中、mおよびpはそれぞれ1〜2000の範囲の自然数であり、Yは炭素原子数1〜24を有する置換もしくは無置換の、脂肪族、芳香族もしくは芳香脂肪族炭化水素基から選ばれるスペーサー基であって、Yが-O-(CH2)n-[n=0〜4である]、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2- または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が好ましい。]
で示される構造単位を有するコポリマー、並びに、本発明に好ましいコポリマーであって、式:
-[HOOCCH-CHCOOH]m-[CH2-C(CH3)C(O)O-Y-SO3H]p- (XVII)
[式中、mおよびpはそれぞれ1〜2000の範囲の自然数であり、Yは炭素原子数1〜24を有する置換もしくは無置換の、脂肪族、芳香族もしくは芳香脂肪族炭化水素基から選ばれるスペーサー基であって、Yが-O-(CH2)n-[n=0〜4である]、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2- または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が好ましい。]
で示される構造単位を有するコポリマーが得られる。
まとめると、本発明によれば、式:
-[CH2-CHCOOH]m-[CH2-CHC(O)-Y-SO3H]p-
-[CH2-C(CH3)COOH]m-[CH2-CHC(O)-Y-SO3H]p-
-[CH2-CHCOOH]m-[CH2-C(CH3)C(O)-Y-SO3H]p-
-[CH2-C(CH3)COOH]m-[CH2-C(CH3)C(O)-Y-SO3H]p-
-[HOOCCH-CHCOOH]m-[CH2-CHC(O)-Y-SO3H]p-
-[HOOCCH-CHCOOH]m-[CH2-C(CH3)C(O)O-Y-SO3H]p-
[式中、mおよびpはそれぞれ1〜2000の範囲の自然数であり、Yは炭素原子数1〜24を有する置換もしくは無置換の、脂肪族、芳香族もしくは芳香脂肪族炭化水素基から選ばれるスペーサー基であって、Yが-O-(CH2)n-[n=0〜4である]、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2- または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が好ましい。]
で示される構造単位を有するコポリマーが好ましい。
-[CH2-CHCOOH]m-[CH2-CHC(O)-Y-SO3H]p-
-[CH2-C(CH3)COOH]m-[CH2-CHC(O)-Y-SO3H]p-
-[CH2-CHCOOH]m-[CH2-C(CH3)C(O)-Y-SO3H]p-
-[CH2-C(CH3)COOH]m-[CH2-C(CH3)C(O)-Y-SO3H]p-
-[HOOCCH-CHCOOH]m-[CH2-CHC(O)-Y-SO3H]p-
-[HOOCCH-CHCOOH]m-[CH2-C(CH3)C(O)O-Y-SO3H]p-
[式中、mおよびpはそれぞれ1〜2000の範囲の自然数であり、Yは炭素原子数1〜24を有する置換もしくは無置換の、脂肪族、芳香族もしくは芳香脂肪族炭化水素基から選ばれるスペーサー基であって、Yが-O-(CH2)n-[n=0〜4である]、-O-(C6H4)-、-NH-C(CH3)2- または-NH-CH(CH2CH3)-であるスペーサー基が好ましい。]
で示される構造単位を有するコポリマーが好ましい。
ポリマーにおいて、スルホン酸基の全体または一部が中和された形態、即ち、スルホン酸基全体のまたは一部においてスルホン酸基の酸性水素原子を金属イオン、好ましくはアルカリ金属イオン、特にナトリウムイオンによって置換することもできる。一部または全体に中和されたスルホン酸基を含有するコポリマーを用いることは、本発明において好ましい。
本発明に関して好ましく使用することができるコポリマーのモノマー分布は、群i)およびii)からのモノマーだけを含むコポリマーの場合、いずれの場合もポリマー基準で、好ましくは群i)またはii)が5〜95重量%であり、より好ましくは群i)からのモノマー50〜90重量%および群ii)からのモノマー10〜50重量%である。
ターポリマー(terpolymer)の場合、群i)からのモノマーを20〜85重量%、群ii)からのモノマーを10〜60重量%、および群iii)からのモノマーを5〜30重量%含むものが特に好ましい。
本発明に関して好ましく用いられるスルホコポリマーのモル重量は、ポリマーの特性を所望の用途に適合させるために、変化させることもできる。好ましい洗浄用もしくは清浄化用薬剤組成物は、そのコポリマーが、2000〜200000g/モル、好ましくは4000〜25000g/モル、特に5000〜15000g/モルのモル重量を有することを特徴とする。
漂白剤
本発明の薬剤の好ましい成分に漂白剤がある。水中でH2O2を生成させて、漂白剤として作用する化合物の中で、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム四水和物、過ホウ酸ナトリウム一水和物は特に重要である。使用することができるその他の漂白剤には、例えば、ペルオキシピロリン酸塩、クエン酸過水和物、およびH2O2を生成する過酸(peracid)もしくは過酸塩、例えばパーベンゾエート、パーオキシフタレート、ジパーアゼライン酸、フタロイミノ過酸またはジパードデカン二酸等がある。本発明の洗浄剤もしくは清浄化剤は、有機漂白剤の群からの漂白剤を含むこともできる。典型的な有機漂白剤には、ジアシルペルオキシド、例えばジベンゾイルペルオキシドがある。その他の典型的な有機漂白剤には、ペルオキシ酸(peroxy acid)、特にアルキルペルオキシ酸およびアリールペルオキシ酸が特に好ましい例として挙げられる。好ましい例には、(a)ペルオキシ安息香酸およびその環置換誘導体、例えばアルキルペルオキシ安息香酸、並びに、ペルオキシ-α-ナフトエ酸およびマグネシウムモノペルフタレート;(b)脂肪族または置換脂肪族ペルオキシ酸、例えば、ペルオキシラウリン酸、ペルオキシステアリン酸、ε-フタルイミド-ペルオキシ-カプロン酸[フタロイミノペルオキシ-ヘキサン酸(PAP)]、O-カルボキシベンズアミド-ペルオキシカプロン酸、N-ノネニルアミド-ペルアジピン酸およびN-ノネニルアミド-ペルスクシネート;並びに(c)脂肪族および芳香脂肪族ペルオキシジカルボン酸、例えば1、12-ジペルオキシジカルボン酸、1、9-ジペルオキシアゼライン酸、ジペルオキシセバシン酸、ジペルオキシブラッシル酸、ジペルオキシフタル酸、2-デシルジペルオキシブタン−1,4−二酸およびN,N−テレフタロイルジ(6−アミノペルカプロン酸)がある。
本発明の薬剤の好ましい成分に漂白剤がある。水中でH2O2を生成させて、漂白剤として作用する化合物の中で、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム四水和物、過ホウ酸ナトリウム一水和物は特に重要である。使用することができるその他の漂白剤には、例えば、ペルオキシピロリン酸塩、クエン酸過水和物、およびH2O2を生成する過酸(peracid)もしくは過酸塩、例えばパーベンゾエート、パーオキシフタレート、ジパーアゼライン酸、フタロイミノ過酸またはジパードデカン二酸等がある。本発明の洗浄剤もしくは清浄化剤は、有機漂白剤の群からの漂白剤を含むこともできる。典型的な有機漂白剤には、ジアシルペルオキシド、例えばジベンゾイルペルオキシドがある。その他の典型的な有機漂白剤には、ペルオキシ酸(peroxy acid)、特にアルキルペルオキシ酸およびアリールペルオキシ酸が特に好ましい例として挙げられる。好ましい例には、(a)ペルオキシ安息香酸およびその環置換誘導体、例えばアルキルペルオキシ安息香酸、並びに、ペルオキシ-α-ナフトエ酸およびマグネシウムモノペルフタレート;(b)脂肪族または置換脂肪族ペルオキシ酸、例えば、ペルオキシラウリン酸、ペルオキシステアリン酸、ε-フタルイミド-ペルオキシ-カプロン酸[フタロイミノペルオキシ-ヘキサン酸(PAP)]、O-カルボキシベンズアミド-ペルオキシカプロン酸、N-ノネニルアミド-ペルアジピン酸およびN-ノネニルアミド-ペルスクシネート;並びに(c)脂肪族および芳香脂肪族ペルオキシジカルボン酸、例えば1、12-ジペルオキシジカルボン酸、1、9-ジペルオキシアゼライン酸、ジペルオキシセバシン酸、ジペルオキシブラッシル酸、ジペルオキシフタル酸、2-デシルジペルオキシブタン−1,4−二酸およびN,N−テレフタロイルジ(6−アミノペルカプロン酸)がある。
使用する漂白剤は、塩素または臭素を放出する物質であってもよい。好適な塩素または臭素放出物質の中で、有用な例には、ヘテロ環状N-ブロモアミド、N-クロロアミド、例えばトリクロロイソシアヌル酸、トリブロモイソシアヌル酸、ジブロモイソシアヌル酸および/またはジクロロイソシアヌル酸(DICA)および/またはそれらのナトリウムおよびカリウムなどのカチオンとの塩等がある。ヒダントイン化合物、例えば1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントインも好適である。
漂白剤、好ましくは過炭酸ナトリウムを1〜35重量%、好ましくは2.5〜30重量%、特に好ましくは3.5〜20重量%、特に5〜15重量%含むことを特徴とする本発明の薬剤、特に自動食器洗浄機用薬剤は、本発明に関して特に好ましい。
本発明の薬剤、特に自動食器洗浄機用薬剤の活性酸素含量は、それぞれの場合の自動食器洗浄機用薬剤の重量基準で、0.4〜10重量%、特に好ましくは0.5〜8重量%、特に0.6〜5重量%である。特に好ましい自動食器洗浄機用薬剤は、0.3重量%以上、好ましくは0.7重量%以上、特に好ましくは0.8重量%以上、特に1.0重量%以上の活性酸素含量を示す。
漂白活性剤(Bleach activator)
例えば、60℃またはそれ以下の温度にて清浄化を行う場合の向上した漂白作用を達成するため、洗浄または清浄化組成物において漂白活性剤が用いられる。使用し得る漂白活性剤は、過加水分解(perhydrolysis)条件にて、好ましくは炭素原子数1〜10、特に炭素原子数2〜4を有する脂肪族過オキソカルボン酸、および/または場合により置換された過安息香酸を生じる化合物である。好適な物質は、特定の炭素原子数のO−アシルおよび/またはN−アシル基、および/または置換されたベンゾイル基を有している。好ましいものは、ポリアシル化アルキレンジアミン、特にテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、アシル化トリアジン誘導体、特に1,5−ジアセチル−2,4−ジオキソヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン(DADHT)、アシル化グリコールウリル、特にテトラアセチルグリコールウリル(TAGU)、N−アシルイミド、特にN−ノナノイル−スクシンイミド(NOSI)、アシル化フェノールスルホネート、特にn−ノナノイル−またはイソノナノイルオキシベンゼンスルホネート(n−またはiso−NOBS)、カルボン酸無水物、特に無水フタル酸、アシル化多価アルコール、特にトリアセチン、エチレングリコールジアセテートおよび2,5−ジアセトキシ−2,5−ジヒドロフランなどである。
本発明に関して好ましく使用されるその他の漂白活性剤は、カチオン性ニトリル(cationic nitriles)、特に式:
[式中、R1は、−H、−CH3、C2−24アルキル基またはアルケニル基、−Cl、−Br、−OH、−NH2、−CN、C1−24アルキル基を有するアルキル−もしくはアルケニルアリール基の群からの少なくとも1つの置換基を有する置換されたC2−24アルキル−またはアルケニル基、またはC1−24アルキル基および芳香族環上の少なくとも1つの更なる置換基を有する置換されたアルキル−もしくはアルケニルアリール基であり、R2およびR3は、互いに独立して、−CH2−CN、−CH3、−CH2−CH3、−CH2−CH2−CH3、−CH(CH3)−CH3、−CH2−OH、−CH2−CH2−OH、−CH(OH)−CH3、−CH2−CH2−CH2−OH、−CH2−CH(OH)−CH3、−CH(OH)−CH2−CH3、−(CH2−CH2−O)nH [n=1、2、3、4、5もしくは6である]であり、Xはアニオンである。]
で示される群からの化合物である。
例えば、60℃またはそれ以下の温度にて清浄化を行う場合の向上した漂白作用を達成するため、洗浄または清浄化組成物において漂白活性剤が用いられる。使用し得る漂白活性剤は、過加水分解(perhydrolysis)条件にて、好ましくは炭素原子数1〜10、特に炭素原子数2〜4を有する脂肪族過オキソカルボン酸、および/または場合により置換された過安息香酸を生じる化合物である。好適な物質は、特定の炭素原子数のO−アシルおよび/またはN−アシル基、および/または置換されたベンゾイル基を有している。好ましいものは、ポリアシル化アルキレンジアミン、特にテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、アシル化トリアジン誘導体、特に1,5−ジアセチル−2,4−ジオキソヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン(DADHT)、アシル化グリコールウリル、特にテトラアセチルグリコールウリル(TAGU)、N−アシルイミド、特にN−ノナノイル−スクシンイミド(NOSI)、アシル化フェノールスルホネート、特にn−ノナノイル−またはイソノナノイルオキシベンゼンスルホネート(n−またはiso−NOBS)、カルボン酸無水物、特に無水フタル酸、アシル化多価アルコール、特にトリアセチン、エチレングリコールジアセテートおよび2,5−ジアセトキシ−2,5−ジヒドロフランなどである。
本発明に関して好ましく使用されるその他の漂白活性剤は、カチオン性ニトリル(cationic nitriles)、特に式:
で示される群からの化合物である。
特に好ましいものは、式:
[式中、R4、R5およびR6は互いに独立して、−CH3、−CH2−CH3、−CH2−CH2−CH3、−CH(CH3)−CH3[ここでR4は更に−Hであってよい]であり、Xはアニオンである。]で示されるものである。好ましくはR5=R6=−CH3であり、特にR4=R5=R6=−CH3であり、式:(CH3)3N(+)CH2−CN X−、(CH3CH2)3N(+)CH2−CN X−、(CH3CH2CH2)3N(+)CH2−CN X−、(CH3CH(CH3))3N(+)CH2−CN X−または(HO−CH2−CH2)3N(+)CH2−CN X−の化合物が特に好ましく、この群の物質から、式:(CH3)3N(+)CH2−CN X−[Xは、塩化物、臭化物、ヨウ化物、ハイドロゲンスルフェート((hydrogensulfate)または硫酸水素)、メトサルフェート(methosulfate)、p−トルエンスルホネート(トシレート(tosylate))またはMn、Fe、Co、RuもしくはMo塩錯体もしくはカルボニル錯体、から選ばれるアニオンである。]
で示されるカチオン性ニトリルである。Mn、Fe、Co、Ru、Mo、Ti、VおよびCu錯体、N-含有トリポッド配位子、ならびにCo、Fe、CuおよびRuアミン錯体も漂白活性剤として有用である。
で示されるカチオン性ニトリルである。Mn、Fe、Co、Ru、Mo、Ti、VおよびCu錯体、N-含有トリポッド配位子、ならびにCo、Fe、CuおよびRuアミン錯体も漂白活性剤として有用である。
ニトリル4級化合物(nitrile quats)に加えて、更なる漂白活性剤を用いるべき場合には、ポリアシル化アルキレンジアミン、特にテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、N−アシルイミド、特にN−ノナノイルスクシンイミド(NOSI)、アシル化フェノールスルホネート、特にn-ノナノイル-またはイソノナノイルオキシベンゼンスルホネート(n-またはiso-NOBS)、n−メチルモルホリニウムアセトニトリルメチルスルフェート(MMA)の群からの漂白活性剤を、いずれの場合にも漂白活性剤を含有する組成物の総重量基準で、10重量%まで、特に0.1重量%〜8重量%、特に2〜8重量%、より好ましくは2〜6重量%の量で用いることが好ましい。
漂白促進遷移金属錯体、特に中央原子にMn、Fe、Co、Cu、Mo、V、Tiおよび/もしくはRuを有するキシレンスルホネートが選ばれ、特に好ましい。
漂白活性剤として更に使用することができる化合物は、過加水分解条件において、好ましくは炭素数1〜10、特に炭素数2〜4の過オキソカルボン酸、および/または場合により置換された過安息香酸を生じる化合物であってもよい。好適な物質は、特定の炭素数のO−アシルおよび/またはN−アシル基、および/または置換されたベンゾイル基を有している。好ましいものは、ポリアシル化アルキレンジアミン、特にテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、アシル化トリアジン誘導体、特に1,5-ジアセチル-2,4-ジオキソヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン(DADHT)、アシル化グリコールウリル、特にテトラアセチルグリコールウリル(TAGU)、N-アシルイミド、特にN-ノナノイル-スクシンイミド(NOSI)、アシル化フェノールスルホネート、特にn-ノナノイル-またはイソノナノイルオキシベンゼンスルホネート(n-またはiso-NOBS)、カルボン酸無水物、特に無水フタル酸、アシル化多価アルコール、特にトリアセチン、エチレングリコールジアセテートおよび2,5-ジアセトキシ-2,5-ジヒドロフラン、n−メチルモルホリニウムアセトニトリルメチルスルフェート(MMA)並びにアセチル化ソルビトールおよびマンニトール若しくはその混合物(SORMAN)、アシル化糖誘導体、特にペンタアセチルグルコース(PAG)、ペンタアセチルフルクトース、テトラアセチルキシロースおよびオクタアセチルラクトース、およびアセチル化、場合によりN-アルキル化グルカミンおよびグルコノラクトン、および/若しくはN-アルキル化ラクタム、例えばN-ベンゾイルカプロラクタムなどである。親水性の置換基を有するアシルアセタールおよびアシルラクタムも同様に好ましく用いられる。常套の漂白活性剤と組み合せて用いることもできる。
常套の漂白活性剤に加えて、またはそれらに代えて、いわゆる漂白触媒(bleach catalysts)を用いることもできる。これらの物質は、漂白作用を増強する遷移金属塩または遷移金属錯体化合物、例えばマンガンおよび/もしくはコバルト塩および/もしくは錯体、特に好ましくはコバルト(アミン)錯体、コバルト(アセテート)錯体、コバルト(カルボニル)錯体、コバルトもしくはマンガンの塩化物、マンガンスルフェートから選ばれることが好ましい化合物であり、いずれの場合にも漂白活性剤を含有する薬剤の総重量基準で、5重量%まで、特に0.0025重量%〜1重量%、特に好ましくは0.01〜0.25重量%の量で用いることが好ましい。
ガラス腐食防止剤
ガラス腐食防止剤(glass corrosion inhibitors)は、機械的に清浄化したガラスの曇り、染み、引っかき傷を防止するだけでなく、ガラス表面が虹色にきらめくこと(iridescence)をも防止する。好ましいガラス腐食防止剤は、マグネシウムおよび/もしくは亜鉛塩および/またはマグネシウムおよび/もしくは亜鉛錯体の群から生じる。
ガラス腐食防止剤(glass corrosion inhibitors)は、機械的に清浄化したガラスの曇り、染み、引っかき傷を防止するだけでなく、ガラス表面が虹色にきらめくこと(iridescence)をも防止する。好ましいガラス腐食防止剤は、マグネシウムおよび/もしくは亜鉛塩および/またはマグネシウムおよび/もしくは亜鉛錯体の群から生じる。
ガラス腐食を防止するために、本発明の薬剤に加えることができる化合物の好ましい種類は、不溶性亜鉛塩(insoluble zinc salts)である。
この好ましい態様の不溶性の亜鉛塩は、20℃にて1リットルの水に亜鉛塩10グラムの最大溶解度を有する亜鉛塩である。本発明に関して特に好ましい不溶性の亜鉛塩の例には、ケイ酸亜鉛、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛(Zn2(OH)2CO3)、水酸化亜鉛、シュウ酸亜鉛、亜鉛モノホスフェート(Zn3(PO4)2)、および亜鉛ピロホスフェート(Zn2(P2O7))がある。
上述の亜鉛化合物は、それぞれの場合でガラス腐食防止剤を含有する組成物全体を基準として、0.02〜10重量%、好ましくは0.1〜5.0重量%、および特に0.02〜1.0重量%の範囲の組成物中の亜鉛イオン含量を生じるような量で用いることが好ましい。1種または2種以上の亜鉛塩の組成物の正確な含量は、その亜鉛塩の種類の性質に依存しており、溶解性がより小さい亜鉛塩を用いる場合には、本発明に用いる組成物中のその亜鉛塩濃度はより高くなる。
不溶性の亜鉛塩の大部分は食器洗浄操作の間で変化しないで残るので、亜鉛塩がガラス器具または機械の部分に付着しないように、亜鉛の粒子寸法は考慮すべき判断基準である。不溶性の亜鉛塩が1.7ミリメートル以下の粒子寸法を有するような薬剤は、本発明に関して好ましい。
不溶性亜鉛塩の最大粒子寸法が1.7ミリメートル以下である場合には、食器洗浄機内に不溶性の残留物が残る可能性はない。不溶性の残留物が残る可能性を更に低減させるため、不溶性亜鉛塩は、この値よりも明らかに小さい平均粒子寸法を有することが好ましく、例えば250μm以下の平均粒子寸法を有することが好ましい。亜鉛塩の溶解性が低い程、この事項は重要である。更に、粒子寸法が小さくなるにつれて、ガラス腐食防止作用は向上する。非常に難溶性の亜鉛塩の場合、平均粒子寸法は100μm以下であることが好ましい。更に難溶性である塩の場合にはより小さくすることができ、例えば、非常に難溶性の酸化亜鉛については、100μm以下の平均粒子寸法が好ましい。
更に好ましい種類の化合物は、少なくとも1種の単量体および/もしくは重合体の有機酸のマグネシウムおよび/もしくは亜鉛塩である。これらは、繰り返して使用する場合であっても、腐食の結果としてガラス器具の表面を変化させたり、特にガラス表面に曇り、染み、引っかき傷を生じたり、ガラス表面が虹色にきらめいたりすることをも防止する効果を有する。
単量体および/もしくは重合体の有機酸のマグネシウムおよび/もしくは亜鉛塩を用いる場合であっても、上述のように、分枝していない飽和もしくは不飽和のモノカルボン酸、分枝した飽和もしくは不飽和のモノカルボン酸、飽和もしくは不飽和のジカルボン酸、芳香族モノ−、ジ−およびトリカルボン酸、糖酸、ヒドロキシ酸、オキソ酸、アミノ酸および/または重合体カルボン酸の群からの単量体および/もしくは重合体の有機酸のマグネシウムおよび/もしくは亜鉛塩が好ましい。
本発明に関して好ましい、有機酸、好ましくは有機カルボン酸の亜鉛塩の範囲は、水に不溶性または難溶性である塩、即ち、100mg/L以下、好ましくは10mg/L以下の溶解度、特に溶解度が0mg/Lであるものから、水中での溶解度が100mg/L以上、好ましくは500mg/L以上、より好ましくは1g/L以上、特に5g/L以上(これらの溶解度は、水温20℃でのものである)であるような塩までにわたる。亜鉛塩の第1の群は、例えば、クエン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛およびステアリン酸亜鉛を含み、可溶性亜鉛塩は、例えば、ギ酸亜鉛、酢酸亜鉛、乳酸亜鉛およびグルコン酸亜鉛を含む。
ガラス腐食防止剤として使用するのに特に好ましいものは、有機カルボン酸の少なくとも1種の亜鉛塩、より好ましくはステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、酢酸亜鉛、乳酸亜鉛および/またはクエン酸亜鉛の群からの亜鉛塩であることが特に好ましい。リシノール酸亜鉛、アビエチン酸亜鉛およびシュウ酸亜鉛も好ましい。
本発明に関して、清浄化用薬剤中の亜鉛塩の含量は、それぞれの場合でガラス腐食防止剤を含有する組成物の全重量を基準として、0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜4重量%、特に0.4〜3重量%であることが好ましく、または酸化された形態で(Zn2+として計算しての)亜鉛含量は、0.01〜1重量%、好ましくは00.2〜0.5重量%、特に00.4〜0.2重量%である。
腐食防止剤(Corrosion inhibitors)
腐食防止剤は食器または装置を保護する作用を果たし、機械式食器洗浄機の分野において、特に銀保護剤(silver protection agent)は重要である。従来技術から知られている既知の物質を用いることができる。一般に、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、ビスベンゾトリアゾール、アミノトリアゾール、アルキルアミノトリアゾール、および遷移金属塩または錯体の群から選ばれる銀保護剤を用いることができる。ベンゾトリアゾールおよび/またはアルキルアミノトリアゾールを用いることが特に好ましい。本発明に好ましく用いることができる3−アミノ−5−アルキル−1,2,4−トリアゾールの例には、5−プロピル−、−ブチル−、−ペンチル−、−ヘプチル−、−オクチル−、−ノニル−、−デシル−、−ウンデシル−、−ドデシル−、−イソノニル−、−バーサチック−10酸アルキル−、−フェニル−、−p−トルイル−、−(4−tert−ブチルフェニル)−、−(4−メトキシフェニル)−、−(2−,−3−,−4−ピリジル)−、−(2−チエニル)−、−(5−メチル−2−フリル)−、−(5−オキソ−2−ピロリジニル)−3−アミノ−1,2,4−トリアゾールが含まれる。機械式食器洗浄機用洗浄剤において、アルキルアミノ−1,2,4−トリアゾールまたはそれらの生理学的に互換性のある塩は、0.001〜10重量%、好ましくは0.0025〜2重量%、より好ましくは0.01〜0.04重量%の濃度で使用される。塩を形成するのに好ましい酸は、塩酸、硫酸、リン酸、炭酸、亜硫酸、有機カルボン酸、例えば酢酸、グリコール酸、クエン酸、コハク酸である。特に有用なものは、5−ペンチル−、5−ヘプチル−、5−ノニル−、5−ウンデシル−、5−イソノニル−、5−バーサチック−10酸アルキル−3−アミノ−1,2,4−トリアゾール並びにそれら物質の混合物である。
腐食防止剤は食器または装置を保護する作用を果たし、機械式食器洗浄機の分野において、特に銀保護剤(silver protection agent)は重要である。従来技術から知られている既知の物質を用いることができる。一般に、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、ビスベンゾトリアゾール、アミノトリアゾール、アルキルアミノトリアゾール、および遷移金属塩または錯体の群から選ばれる銀保護剤を用いることができる。ベンゾトリアゾールおよび/またはアルキルアミノトリアゾールを用いることが特に好ましい。本発明に好ましく用いることができる3−アミノ−5−アルキル−1,2,4−トリアゾールの例には、5−プロピル−、−ブチル−、−ペンチル−、−ヘプチル−、−オクチル−、−ノニル−、−デシル−、−ウンデシル−、−ドデシル−、−イソノニル−、−バーサチック−10酸アルキル−、−フェニル−、−p−トルイル−、−(4−tert−ブチルフェニル)−、−(4−メトキシフェニル)−、−(2−,−3−,−4−ピリジル)−、−(2−チエニル)−、−(5−メチル−2−フリル)−、−(5−オキソ−2−ピロリジニル)−3−アミノ−1,2,4−トリアゾールが含まれる。機械式食器洗浄機用洗浄剤において、アルキルアミノ−1,2,4−トリアゾールまたはそれらの生理学的に互換性のある塩は、0.001〜10重量%、好ましくは0.0025〜2重量%、より好ましくは0.01〜0.04重量%の濃度で使用される。塩を形成するのに好ましい酸は、塩酸、硫酸、リン酸、炭酸、亜硫酸、有機カルボン酸、例えば酢酸、グリコール酸、クエン酸、コハク酸である。特に有用なものは、5−ペンチル−、5−ヘプチル−、5−ノニル−、5−ウンデシル−、5−イソノニル−、5−バーサチック−10酸アルキル−3−アミノ−1,2,4−トリアゾール並びにそれら物質の混合物である。
清浄化用組成物中にしばしば見出されるものは、銀表面の腐食を著しく低減することができる活性塩素含有薬剤(agents containing active chlorine)である。塩素を含まない清浄化剤には、特に酸素−および窒素−含有のレドックス活性(redox-active)な有機化合物、例えば、二−および三水素フェノール、例えば、ヒドロキノン、ピロカテコール、ヒドロキシヒドロキノン、没食子酸、フロログルシノール、ピロガロールおよびこれらの種類の化合物の誘導体等がある。塩型および錯体型の無機化合物、例えば、Mn、Ti、Zr、Hf、V、CoおよびCe等の金属の塩もしばしば使用されている。この点に関して、マンガンおよび/もしくはコバルト塩および/もしくは錯体、より好ましくはコバルト(アミン)錯体、コバルト(アセテート)錯体、コバルト(カルボニル)錯体、コバルトもしくはマンガンの塩化物、およびマンガンスルフェートの群から選ばれる遷移金属塩も好ましい。器具の腐食を防止するために、亜鉛化合物も使用することができる。
上述の銀保護剤、例えば、ベンゾトリアゾールの代わりにまたはそれに加えて、レドックス活性な物質を用いることもできる。これらの物質は、マンガン、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、コバルトおよびセリウム塩および/または錯体の群からの無機レドックス活性物質であって、金属は酸化状態がII価、III価、IV価、V価またはVI価のいずれかであることが好ましい。
使用する金属塩または金属錯体は、少なくとも部分的に水溶性のであるべきである。塩を形成するために好適な対イオンには、常套の一価、二価もしくは三価の負電荷の無機アニオン、例えば、オキシド、スルフェート、ニトレート、フルオリドなどのアニオンが含まれるが、有機アニオン、例えばステアレートは含まない。
本発明に関して、金属錯体は、中央原子および1またはそれ以上の配位子(ligand)、および場合によって追加的な1またはそれ以上の上述のアニオンを有してなる化合物である。中央原子は、上述した1つの酸化状態における上述の1種の金属である。配位子は一座もしくは多座配位子であるアニオンもしくは中性分子であって、本発明に関する「配位子」という用語は、例えば「Roempp Chemie Lexikon、Georg Thieme Verlag、Stuttgart/New York、9th edition、1990、page 2507」に詳細により説明されている。金属錯体における中央原子の電荷および配位子の電荷の総和が0にならない場合には、カチオン電荷が過剰であるかもしくはアニオン電荷が過剰であるかに応じて、上述した1もしくはそれ以上のアニオンまたは1もしくはそれ以上のカチオン、例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウムイオンによって電荷の調和を確保することができる。好適な錯化剤は、例えばシトレート、アセチルアセトネートまたは1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホネート等である。
化学の分野で通例の「酸化状態(oxidation state)」の定義は、例えば、「Roempp Chemie Lexikon、Georg Thieme Verlag、Stuttgart/New York、9th edition、1991、page 3168」に記載されている。
特に好ましい金属塩および/または金属錯体は、MnSO4、Mn(II)シトレート、Mn(II)ステアレート、Mn(II)アセチルアセトネート、Mn(II)[1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホネート]、V2O5、V2O4、VO2、TiOSO4、K2TiF6、K2ZrF6、CoSO4、Co(NO3)2、Ce(NO3)3およびこれらの混合物の群から選ばれ、従って、本発明の好ましい機械式食器洗浄剤は、金属塩および/または金属錯体が、MnSO4、Mn(II)シトレート、Mn(II)ステアレート、Mn(II)アセチルアセトネート、Mn(II) [1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホネート]、V2O5、V2O4、VO2、TiOSO4、K2TiF6、K2ZrF6、CoSO4、Co(NO3)2、Ce(NO3)3およびこれらの混合物の群から選ばれることを特徴とする。
これらの金属塩または金属錯体は一般に、従来の清浄化剤を用いることなく、銀腐食保護のために本発明の洗浄用もしくは清浄化用薬剤に用いることができる市販の物質である。例えば、Ti(SO4)2溶液を希釈して得られるチタニルスルフェート、TiOSO4と同様に、SO3(接触法)の製造から知られる五価および四価バナジウム(V2O5、VO2、V2O4)の混合物も好適である。
無機レドックス活性物質、特に金属塩または金属錯体は、貯蔵中における早過ぎる分解または酸化を防止するため、被覆されていること、即ち、水密性(water-tight)を有するが、清浄化温度付近では多少なりとも可溶性である物質によって全体が覆われていることが好ましい。好ましい被覆材料は、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、天然起源のワックス、例えばカルナウバワックス、カンデリラロウ(candelilla wax)、蜜ロウ(beeswax)、比較的高い融点のアルコール、例えばヘキサドデカノール、セッケンもしくは脂肪酸等であって、これらは既知の方法、例えば、食品工業分野からの「Sandwik」のメルトコーティング方法(melt coating method)等によって適用することができる。室温において固体である被覆材料は、被覆すべき物質に溶融状態で適用され、例えば微細に分割した被覆すべき物質を遠心分離して、溶融した被覆材料の連続的に形成された噴霧ミストゾーン等を通して、連続ストリームにて被覆することができる。融点は、銀処理の間に被覆材料が容易に溶解しまたは迅速に溶融するように選択する必要がある。融点は、45℃〜65℃の範囲、好ましくは50℃〜60℃の範囲であることが理想的である。
上述した金属塩および/または金属錯体は清浄化用薬剤中に、いずれの場合にも腐食防止剤を含む組成物全体基準で好ましくは0.05〜6重量%、より好ましくは0.2〜2.5重量%の量で存在する。
酵素(Enzymes)
洗浄用もしくは清浄化用薬剤の洗浄もしくは清浄化性能を向上させるため、酵素を使用することができる。これらの酵素には、特に、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、ヘミセルラーゼ、セルラーゼまたはオキシドレダクターゼ(または酸化還元酵素(oxidoreductases))および好ましくはそれらの混合物が含まれる。これらの酵素は、原則として天然起源のものであって、天然分子から出発して、洗浄用もしくは清浄化用薬剤に用いるために改良がなされており、そのようにして用いることが好ましい。洗浄用もしくは清浄化用薬剤は、活性タンパク質基準で、1×10−6〜5重量%の総量で酵素を含むことが好ましい。タンパク質濃度は、既知の方法、例えば、BCA法またはビウレット法(biuret method)によって求めることができる。
洗浄用もしくは清浄化用薬剤の洗浄もしくは清浄化性能を向上させるため、酵素を使用することができる。これらの酵素には、特に、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、ヘミセルラーゼ、セルラーゼまたはオキシドレダクターゼ(または酸化還元酵素(oxidoreductases))および好ましくはそれらの混合物が含まれる。これらの酵素は、原則として天然起源のものであって、天然分子から出発して、洗浄用もしくは清浄化用薬剤に用いるために改良がなされており、そのようにして用いることが好ましい。洗浄用もしくは清浄化用薬剤は、活性タンパク質基準で、1×10−6〜5重量%の総量で酵素を含むことが好ましい。タンパク質濃度は、既知の方法、例えば、BCA法またはビウレット法(biuret method)によって求めることができる。
プロテアーゼの中で、サチライシン(subtilisin)タイプのものが好ましい。それらの例には、subtilisins BPN'およびsubtilisin Carlsberg、protease PB92、subtilisin 147およびsubtilisin 309、バシラス・レンタス・アルカリン・プロテアーゼ(Bacillus lentus alkaline protease)、subtilisin DY、並びに酵素thermitaseおよびプロテイナーゼK(proteinase K)(これはsubtilasesに分類できるが、狭い意味ではsubtilisinsには分類されない)、およびprotease TW3およびproteaseTW7等がある。subtilisin Carlsbergは、Novozymes A/S(Bagsvaerd、Denmark)から「Alcalase(登録商標)」の商品名で開発された形態で入手できる。subtilisin47およびsubtilisin309はNovozymes社から、それぞれ「Esperase(登録商標)」および「Savinase(登録商標)」の商品名で販売されている。「BLAP(登録商標)」の名称でリストに掲載されている変位種(variant)は、Bacillus lentus DSM 5483のプロテアーゼから誘導されるものである。
有用なプロテアーゼのその他の例には、Durazym(登録商標)、Relase(登録商標)、Everlase(登録商標)、Nafizym、Natalase(登録商標)、Kannase(登録商標)およびOvozymes(登録商標)の商品名でNovozymes社から得られる酵素、Purafect(登録商標)、Purafect(登録商標)OxP and Properase(登録商標)の商品名でGenencor社から得られる酵素、Protosol(登録商標)の商品名でAdvanced Biochemicals Ltd.社(Thane、India)から得られる酵素、Wuxi(登録商標)の商品名でWuxi Snyder Bioproducts Ltd.社(China)から得られる酵素、Proleather(登録商標)およびProtease P(登録商標)の商品名でAmano Pharmaceuticals Ltd.社(名古屋、日本)から得られる酵素、並びにProteinase K-16の商品名で花王株式会社(Kao Corp.)、(東京、日本)から得られる酵素等がある。
本発明に用いることができるアミラーゼの例には、Bacillus licheniformis、Bacillus amyloliquefaciens またはBacillus stearothermophilusからのα−アミラーゼおよびそれらの開発種(developments)であって、洗浄用もしくは清浄化用薬剤に用いるために改良されたものがある。B. licheniformis酵素は、Novozymes社からTermamyl(登録商標)の商品名で、およびGenencor社からPurastar(登録商標)STの商品名で得られる。このα−アミラーゼの改良生成物は、Novozymes社からDuramyl(登録商標)およびTermamyl(登録商標)ultraの商品名で、Genencor社からPurastar(登録商標)OxAmの商品名で、並びにDaiwa Seiko Inc社(東京、日本)からKeistase(登録商標)として入手できる。B. amyloliquefaciensα−アミラーゼはNovozymes社からBAN(登録商標)の名称で販売されており、B. stearothermophilusα−アミラーゼから得られる変異種は、同様にNovozymes社から、BSG(登録商標)およびNovamyl(登録商標)の名称で販売されている。
この目的に更に強調されるべき酵素は、Bacillussp.A 7-7(DSM 12368)からのα−アミラーゼ、およびB. agaradherens(DSM 9948)からのcyclodextrin glucanotransferase(CGTase)である。
Aspergillus nigerおよびA. oryzaeからのα−アミラーゼの開発種であって、Novozymes社からFungamyl(登録商標)の商品名で得られるものも同様に好適である。その他の市販の生成物は、例えばAmylaseLT(登録商標)である。
本発明に更に有用なものはリパーゼまたはクチナーゼ(cutinase)であって、特にそれらのトリグリセリド切断活性(triglyceride-cleaving activities)のために、また、その場で(in situ)好適な前駆物質から過酸を生成させるために有用である。それらの例には、Humicola lanuginosa (Thermomyces lanuginosus)から本来的に得られるリパーゼ、または特にD96Lアミノ酸置換によって開発されたリパーゼが含まれる。それらは、例えば、「Lipolase(登録商標)」、「Lipolase(登録商標)Ultra」、「LipoPrime(登録商標)」、「Lipozyme(登録商標)」および「Lipex(登録商標)」の商品名で、Novozymes社から販売されている。例えば、Fusarium solani pisiおよびHumicola insolensから本来的に単離されたクチナーゼを使用することもできる。同様に有用なリパーゼは、Lipase CE(登録商標)、Lipase P(登録商標)、Lipase B(登録商標)、Lipase CES(登録商標)、Lipase AKG(登録商標)、Bacillis sp、Lipase(登録商標)、Lipase AP(登録商標)、Lipase M−AP(登録商標)およびLipase AML(登録商標)等の名称でAmano社から得られる。使用することができるGenencor社からのリパーゼおよびクチナーゼの例には、出発酵素がPseudomonas mendocinaおよびFusarium solaniiから本来的に単離されたものがある。その他の重要な商業的製品には、Gist-Brocades社によって本来的に販売されているM1 Lipase(登録商標)およびLipomax(登録商標)製剤(preparations)、および、Lipase MY−30(登録商標)、Lipase OF(登録商標)およびLipase PL(登録商標)の名称で名糖産業株式会社(日本)によって販売されている酵素、並びにGenencor社からの製品Lumafast(登録商標)等が含まれる。
ヘミセルラーゼによって結合された酵素を用いることもできる。これらの酵素には、例えば、マンナナーゼ(mannanases)、キサンタンリアーゼ(xanthane lyases)、ペクチンリアーゼ(pectin lyases (=pectinases))、ペクチンエステラーゼ(pectin esterases)、pectate lyases、xyloglucanases(=xylanases)、pullulanasesおよびβglucanasesが含まれる。好適なマンナナーゼは、例えば、Gamanase(登録商標) and PektinexAR(登録商標)の名称でNovozymes社から、Rohapec(登録商標) B1Lの名称でAB Enzymes社から、およびPyrolase(登録商標)の名称でDiversa Corp.社(SanDiego、CA、USA)から入手することができる。B. subtilisから得られるβ−グルカンは、Cereflo(登録商標)の名称でNovozymes社から得られる。
漂白作用を向上させるため、本発明では、オキシドレダクターゼ(oxidoreductases)、例えばオキシダーゼ(oxidases)、オキシゲナーゼ(oxygenases)、カタラーゼ(catalases)、ペルオキシダーゼ(peroxidases)、例えばハロペルオキシダーゼ、クロロペルオキシダーゼ、ブロモペルオキシダーゼ、リグニンペルオキシダーゼ、グルコースペルオキシダーゼもしくはマンガンペルオキシダーゼ(Manganese peroxidases)、ジオキシゲナーゼ(dioxygenases)、またはラッカーゼ(laccases)(フェノールオキシダーゼ、ポリフェノールオキシダーゼ)を含めて使用することができる。好適な市販製品には、Novozymes社からのDenilite(登録商標)1および2がある。好ましくは有機化合物、より好ましくは芳香族化合物であって、酵素と相互作用するものを関連するオキシドリダクターゼの活性を向上させるため(向上剤として)、または酸化酵素と汚染物質との間のレドックス・ポテンシャルに大きな差がある場合に電子フラックスを確保するため(mediatorsとして)、追加的に加えることは有利である。
これら酵素は、例えば、微生物、例えばバチルス属、ストレプトミセス属、フミコラ(Humicola)属またはシュードモナス属(Pseudomonas)から本来的に得られるかおよび/または好適な微生物、例えば糸状菌またはバチルス属のトランスジェニック発現ホストによってそれ自体既知のバイオテクノロジープロセスにて生産される。
これらの酵素は、それ自体確立されているプロセス、例えば、沈殿、沈降、濃厚化(または濃縮)、液相の濾過、精密濾過、限外濾過、化学薬品による処理、脱臭、またはこれらの工程の好適な組合せによって精製されることが好ましい。
酵素は、従来技術において確立されたいずれかの形態にて使用することができる。それらの形態には、例えば、造粒、押出または凍結乾燥によって得られる固体の調製物、または、特に液体もしくはゲル形態の組成物の場合に、酵素の溶液、有利には高度に濃厚化され、低水分および/または安定化剤が混合された形態の酵素の溶液が含まれる。
別法として、酵素は、例えば、酵素溶液を好ましくは天然高分子と共に押出しもしくは噴霧乾燥したりすることによって、固体または液体のいずれかの投与形態にてカプセル化したり、または例えば酵素を固体状ゲル中に封入したり、もしくは酵素含有コアを水−、空気−および/または化学薬品−不透過性の保護層によって被覆するコアシェルの形態にカプセル化したりすることもできる。そのような適用された層に、更に活性な成分、例えば安定化剤、乳化剤、色素、漂白剤または染料を加えることもできる。そのようなカプセルは、それ自体既知の方法、例えば、撹拌または転動造粒または流動床プロセスなどによって適用される。そのような粒状物は、例えば、高分子フィルム形成物質を適用した結果として、その被覆に起因して、低い粉化性(low-dusting)および貯蔵安定性を有する。
2種またはそれ以上の酵素を一緒に処方して、単一の粒状物が複数の酵素活性を有するようにすることも有利である。
タンパク質および/または酵素は、特に貯蔵中に、例えば物理的影響、酸化もしくはタンパク質分解的切断によって、例えば不活性化、変性または崩壊等の損傷から保護することができる。タンパク質および/または酵素の微生物学的な修復に関して、特に薬剤がプロテアーゼをも含有する場合に、タンパク質分解を阻害することは、特に好ましい。本発明の薬剤は、この目的で安定化剤を含んでいてよく、そのような薬剤の規定は、本発明の好ましい態様例を示す。
安定化剤の1つの群は、可逆的プロテアーゼ阻害剤(inhibitors)である。しばしば、ベンズアミジンヒドロクロリド、ホウ砂、ホウ酸、ボロン酸またはそれらの塩もしくはエステルが使用され、特に芳香族基を有する誘導体、例えば、オルト置換、メタ置換、およびパラ置換されたフェニルボロン酸またはそれらの塩もしくはエステルが使用される。言及すべきペプチド性プロテアーゼ阻害剤はオボムコイド(ovomucoid)およびロイペプチン(leupeptin)を含み、更なる選択肢は、プロテアーゼとペプチド阻害剤との融合タンパク質の生成である。
更なる酵素安定化剤は、例えばモノ−、ジ−、トリ−エタノールとプロパノールアミンおよびそれらの混合物等のアミノアルコール、C12までの脂肪族カルボン酸、例えばコハク酸、その他のジカルボン酸もしくは上述した酸の塩である。末端キャップされた脂肪酸アミドアルコキシレートも、安定化剤として好適である。ビルダーとして使用される特定種の有機酸も、存在する酵素を更に安定化させることができる。
低級脂肪族アルコール、特にポリオール、例えばグリセロール、エチレングリコール、プロピレングリコールまたはソルビトールは、その他の酵素安定化剤としてしばしば用いられる。カルシウム塩、例えば酢酸カルシウムまたはギ酸カルシウムは、マグネシウム塩と同様に用いられる。
ポリアミドオリゴマーまたは高分子化合物、例えばリグニン、水溶性のビニルコポリマーまたはセルロースエーテル、アクリルポリマーおよび/またはポリアミド等は、物理的影響またはpH変動を含む影響に対して、酵素製剤を安定化させる。ポリアミンN−オキシド含有ポリマーは、同時に酵素安定化剤として作用する。その他の高分子安定化剤には、鎖状C8−C18ポリオキシアルキレンがある。アルキルポリグリコシドも、本発明の組成物の酵素成分を安定化させることができ、それらの性能を向上させることさえある。架橋N−含有化合物も酵素安定化剤として作用する。
還元剤および抗酸化剤は、酸化的崩壊に対する酵素の安定性を向上させる。硫黄含有還元剤の例は、亜硫酸ナトリウムである。
安定化剤、例えばポリオール、ホウ酸および/またはホウ砂の組合せ、ホウ酸もしくはホウ酸塩、還元性塩およびコハク酸もしくはその他のジカルボン酸との組合せ、またはホウ酸もしくはホウ酸塩とポリオールもしくはポリアミノ化合物および還元性塩との組合せを用いることは好ましい。ペプチド−アルデヒド安定化剤の作用は、ホウ酸および/またはホウ酸誘導体、およびポリオールの組合せによって向上し、二価のカチオン、例えばカルシウムイオンを更に用いることによって更に向上する。
1またはそれ以上の酵素および/または酵素製剤、好ましくは固体プロテアーゼ製剤および/またはアミラーゼ製剤を、いずれの場合にもおいて酵素を含む組成物全体を基準として、0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜4.5重量%、特に0.4〜4重量%使用することが好ましい。
分解助剤(Disintegration adjuvants)
予め形成されたタブレットの分解を容易にするために、分解時間を短縮すべく、タブレット分解物質として既知の分解助剤を、それらの組成物に加えることができる。Roempp (9th edition、vol. 6、p. 4440) およびVoigtの「Lehrbuch der pharmazeutischen Technologie」 [Textbook of pharmaceutical technology] (6th edition、1987、p. 182-184)によれば、タブレット分解物質または分解促進剤は、水中または胃液中でタブレットの迅速な分解と、吸収し得る形態での薬剤の放出とを確保する助剤とも呼ばれる。
予め形成されたタブレットの分解を容易にするために、分解時間を短縮すべく、タブレット分解物質として既知の分解助剤を、それらの組成物に加えることができる。Roempp (9th edition、vol. 6、p. 4440) およびVoigtの「Lehrbuch der pharmazeutischen Technologie」 [Textbook of pharmaceutical technology] (6th edition、1987、p. 182-184)によれば、タブレット分解物質または分解促進剤は、水中または胃液中でタブレットの迅速な分解と、吸収し得る形態での薬剤の放出とを確保する助剤とも呼ばれる。
これらの物質は、その作用のために「バースティング剤(bursting agents)」とも称されるが、水が入ると体積を増大したり、その固有の体積を増大(膨張)するか、またはタブレットをより小さな粒子へ分解する圧力を生じ得るガスを放出したりする。これまで知られていた分解助剤は、他の有機酸を用いることもできるが、例えば炭酸塩/クエン酸系である。膨潤する分解助剤は、例えば、合成ポリマー、例えばポリビニルピロリドン(PVP)または天然高分子化合物もしくは変性天然高分子化合物、例えばセルロースおよびスターチおよびそれらの誘導体、アルギン酸塩もしくはカゼイン誘導体である。
分解助剤は、いずれの場合にも分解助剤を含む薬剤の全重量基準で、0.5〜10重量%、好ましくは3〜7重量%、および特に4〜6重量%の量で用いることが好ましい。
本発明に関して分解物質として好ましく用いられるものにはセルロース系の分解物質があって、好ましい洗浄用もしくは清浄化用薬剤はそのようなセルロース系の分解物質を、0.5〜10重量%、好ましくは3〜7重量%、および特に4〜6重量%の量で含有する。純粋なセルロースは(C6H10O5)nで示される公式の実験式を有しており、公式の意味で、セロビオースのβ−1,4−ポリアセタールであって、これは2つのグルコース分子から形成される。好適なセルロースは、約500〜5000のグルコース単位からなり、従って50000〜500000の平均モル重量を有している。本発明に関して有用なセルロース系分解物質には、セルロースからポリマー様の反応によって得られるセルロース誘導体も含まれる。そのような化学的に変性させたセルロースは、例えばヒドロキシ水素原子が置換されたエステル化およびエーテル化生成物を含む。しかしながら、ヒドロキシル基が酸素原子を介して結合されていない官能基に置換されたものを、セルロース誘導体として使用することもできる。セルロース誘導体の群には、例えば、アルカリ金属セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、セルロースエステルおよびエーテル並びにアミノセルロースが含まれる。上述のセルロース誘導体は、セルロース系の分解物質として単独で使用されるのではなく、セルロースとの混合物として使用されることが好ましい。これらの混合物中のセルロース誘導体の含量は、セルロース系の分解物質基準で、好ましくは50重量%以下、より好ましくは20重量%以下である。セルロース系の分解物質として使用するのに特に好ましいものは、セルロース誘導体を含まない純粋なセルロースである。
分解助剤として使用されるセルロースは、微細に分割された形態よりも、予備混合物と混合される前により粗い形態に転化され、例えば造粒または緻密化されて、圧縮されることが好ましい。そのような分解物質の粒子寸法は、通常は200μm以上、好ましくはその少なくとも90重量%が300〜1600μmの範囲、特にその少なくとも90重量%が400〜1200μmの範囲である。引用した文献にも詳細に記載されている、上述のより粗い寸法のセルロース系分解助剤は、本発明に関して分解助剤として使用することが好ましく、それらは、例えばRettenmaier社からArbocel(登録商標)TF-30-HGの名称で市販されている。
その他のセルロース系分解物質としてまたはその成分として、微結晶性セルロースを使用することもできる。この微結晶性セルロースは、セルロースの(セルロース重量全体の約30%)無定形の部分のみを攻撃しおよび溶解させるが、結晶性の領域(約70%)には損傷を与えない条件下で、セルロースを部分的に加水分解することによって得られる。加水分解によって生成する微結晶性セルロースのその後の解凝集は、約5μmの一次粒子寸法を有する微結晶性セルロースを与え、例えば200μmの平均粒子寸法を有する粒状物へ圧縮することができる。
本発明に関して好ましい分解助剤、好ましくはセルロース系分解助剤、好ましくは造粒、共造粒もしくは圧縮した形態の分解助剤は、いずれの場合にも分解物質を含む薬剤の全重量基準で、0.5〜10重量%、好ましくは3〜7重量%、および特に4〜6重量%の量で分解物質を含む薬剤中に存在する。
本発明によれば、ガスを放出する発泡性の系(gas-evolving effervescence system)を、タブレット分解物質として追加的に用いることもできる。ガスを放出する発泡性の系は、水と接触するとガスを放出する単独の物質からなるものであってよい。これらの化合物の中で、特に、水と接触すると酸素を放出する物質として、過酸化マンガンを挙げることができる。しかしながら、一般に、ガスを放出する発泡性の系それ自体は、相互に反応してガスを生じさせる少なくとも2つの成分からなる。例えば、窒素、酸素または水素を放出する系の多様性はここで想像し、実施することができるが、本発明の洗浄用もしくは清浄化用薬剤タブレットに用いる発泡性の系は経済性および環境に対する配慮に基づいて選択され得ることになる。好ましい発泡性の系は、アルカリ金属炭酸塩および/またはアルカリ金属炭酸水素塩と、水溶液中でそのアルカリ金属から二酸化炭素を放出するために好適な酸性化剤とからなる。
アルカリ金属炭酸塩および/またはアルカリ金属炭酸水素塩の場合、ナトリウム塩およびカリウム塩は、コストの理由から、その他の塩よりも遙かに好ましい。そのようなアルカリ金属炭酸塩またはアルカリ金属炭酸水素塩は、必ずしも純粋なものを使用する必要はなく、種々の炭酸塩および炭酸水素塩の混合物も好ましい。
発泡性の系としては、いずれの場合にも薬剤の全重量基準で、2〜20重量%、好ましくは3〜15重量%、特に5〜10重量%のアルカリ金属炭酸塩またはアルカリ金属炭酸水素塩と、1〜15重量%、好ましくは2〜12重量%、および特に3〜10重量%の酸性化剤を有することが好ましい。
水溶液中でアルカリ金属塩から二酸化炭素を放出する酸性化剤であって、使用することができるものとしては、例えば、ホウ酸および硫酸水素アルカリ金属塩、硫酸二水素アルカリ金属塩、並びにその他の無機塩がある。しかしながら、有機酸性化剤を使用することも好ましく、クエン酸は特に好ましい酸性化剤である。その他の固体のモノ−、オリゴ−およびポリ−カルボン酸を用いることもできる。この群からは、酒石酸、コハク酸、マロン酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、シュウ酸およびポリアクリル酸が順に好ましい。有機スルホン酸、例えばアミドスルホン酸を使用することもできる。本発明に関して好ましく用いることができる市販の酸性化剤には、Sokalan(登録商標)DCS(BASF社の商標)、コハク酸(最大31重量%)、グルタル酸(最大50重量%)、およびアジピン酸(最大33重量%)の混合物がある。
本発明に関して、有機ジ−、トリ−およびオリゴカルボン酸またはそれらの混合物の群から選ばれる発泡性の系が好ましい。
香料物質(Fragrances)
使用する香油および/または香料物質は、それぞれ芳香を発する化合物であってよく、例えばエステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素種の合成物質であってよい。芳香を発するエステル類の化合物は、例えば、ベンジルアセテート、フェノキシエーテルイソブチレート、p−tert-ブチルシクロへキシルアセテート、リナリルアセテート、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、フェニルエチルアセテート、リナリルベンゾエート、ベンジルホルメート、エチルメチルフェニルグリシネート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、スチラリルプロピオネート、およびベンジルサリチレート等である。エーテル類には、例えばベンジルエチルエーテルが含まれ;アルデヒド類には、例えば炭素原子数8〜18の直鎖のアルカノール、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアール(lilial)およびボージュナール(bourgeonal)が含まれ;ケトン類には、例えば、ヨノン、α−1またはそれ以上のメチルヨノンおよびメチルセドリルケトンが含まれ;アルコール類には、アネトール、シトロネトール、オイゲノール、ゲラニオール、リナロオール、フェニルエチルアルコールおよびテルピネオールが含まれ;炭化水素化合物には、テルペン、例えばリモネンおよびピネンが含まれる。しかしながら、一緒になって心地よい芳香を生じる2種以上の芳香物質の混合物を用いることも好ましい。そのような香油には、植物起源の香油、例えばピネン油、シトラス油、ジャスミン油、パチュリ油、ローズ油またはイランイラン油も含まれる。同様に好適なものには、マスカテル(muscatel)、セージ油、カモミール油、チョウジ油、バーム油(balm oil)、ミント油、シナモンリーフ油、ライムブロッサム油、ジュニパーベリー油、ベチバー油、オリバナム油、ガルバナム油およびラブダナム油並びに、オレンジブロッサム油、ネロリ油、オレンジピール油およびサンダルウッド油等の天然芳香物質の混合物も含まれる。
使用する香油および/または香料物質は、それぞれ芳香を発する化合物であってよく、例えばエステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素種の合成物質であってよい。芳香を発するエステル類の化合物は、例えば、ベンジルアセテート、フェノキシエーテルイソブチレート、p−tert-ブチルシクロへキシルアセテート、リナリルアセテート、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、フェニルエチルアセテート、リナリルベンゾエート、ベンジルホルメート、エチルメチルフェニルグリシネート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、スチラリルプロピオネート、およびベンジルサリチレート等である。エーテル類には、例えばベンジルエチルエーテルが含まれ;アルデヒド類には、例えば炭素原子数8〜18の直鎖のアルカノール、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアール(lilial)およびボージュナール(bourgeonal)が含まれ;ケトン類には、例えば、ヨノン、α−1またはそれ以上のメチルヨノンおよびメチルセドリルケトンが含まれ;アルコール類には、アネトール、シトロネトール、オイゲノール、ゲラニオール、リナロオール、フェニルエチルアルコールおよびテルピネオールが含まれ;炭化水素化合物には、テルペン、例えばリモネンおよびピネンが含まれる。しかしながら、一緒になって心地よい芳香を生じる2種以上の芳香物質の混合物を用いることも好ましい。そのような香油には、植物起源の香油、例えばピネン油、シトラス油、ジャスミン油、パチュリ油、ローズ油またはイランイラン油も含まれる。同様に好適なものには、マスカテル(muscatel)、セージ油、カモミール油、チョウジ油、バーム油(balm oil)、ミント油、シナモンリーフ油、ライムブロッサム油、ジュニパーベリー油、ベチバー油、オリバナム油、ガルバナム油およびラブダナム油並びに、オレンジブロッサム油、ネロリ油、オレンジピール油およびサンダルウッド油等の天然芳香物質の混合物も含まれる。
香料物質は直接処理することもできるが、香料物質を徐々に放出することによって長期間の芳香性を確保するキャリヤーに香料物質を適用することも有利である。そのような有用なキャリヤー材料としては、例えばシクロデキストリンが見出されており、シクロデキストリン芳香複合体(または錯体)を更に助剤によって被覆することもできる。
染料
好ましい染料は、それらを選択するために当業者はあまり困難を伴うことはないが、高い貯蔵安定性並びに光および組成物の他の成分に対する不感受性(insensitivity)を有しており、染料含有組成物により処理される基材、例えばガラス、セラミック、プラスチックの食器もしくは繊維等に対して、それらを着色しないように、顕著な持続性(substantivity)を有さない。
好ましい染料は、それらを選択するために当業者はあまり困難を伴うことはないが、高い貯蔵安定性並びに光および組成物の他の成分に対する不感受性(insensitivity)を有しており、染料含有組成物により処理される基材、例えばガラス、セラミック、プラスチックの食器もしくは繊維等に対して、それらを着色しないように、顕著な持続性(substantivity)を有さない。
上述の物質に加えて、本発明の洗浄剤もしくは清浄化剤は、この薬剤の美観的特性(aesthetic properties)および/もしくは適用エンジニアリング(applications-engineering)を更に向上させるその他の成分を含むことができる。本発明に関して、好ましい薬剤は、電解質、pH調整剤、芳香剤、ヒドロトロープ、抑泡剤、シリコーン油、再付着防止剤、増白剤、灰化防止剤、収縮防止剤、皺保護剤、色移り防止剤、抗菌剤、殺菌剤、殺かび剤、酸化防止剤、帯電防止剤、アイロン助剤、防虫剤および含浸剤、安定化剤および抗スリップ剤および紫外線吸収剤の群からの1もしくはそれ以上の物質を含むことができる。
無機塩の群からの種々の塩の多数のものを電解質として用いることができる。好ましいカチオンは、アルカリ金属およびアルカリ土類金属であり、好ましいアニオンはハライド(ハロゲン化物)およびスルフェートである。製造工学に関して、本発明の薬剤の中にNaClもしくはMgCl2を用いることができるは好ましい。
本発明の薬剤のpHを所望の範囲とするために、pH調整助剤を用いることができるを指摘することができる。使用することが環境的理由および適用エンジニアリングから、または消費者の安全性に関して避けるべきであるとはされていないことを条件として、既知の種々の酸および塩基を使用することができる。これらの助座の量は、通常、製剤全体の1重量%を越えることはない。
本発明の薬剤に用いることができる好適な抑泡剤は、例えば、石鹸、パラフィンもしくはシリコーン油などであって、これらは場合によりキャリヤ材料に直接的に適用することができる。好適な再付着防止剤(antiredeposition agents)は、汚染防止剤(soil repellents)とも称されており、例えば、ノニオンセルロースエーテル、例えば、ノニオンセルロースエーテルを基準として、15〜30重量%のメトキシ基および1〜15重量%のヒドロキシプロピル基を有するメチルセルロースおよびメチルヒドロキシプロピルセルロース等のノニオンセルロースエーテル、フタル酸および/もしくはテレフタル酸もしくはそれらの誘導体、特にエチレンテレフタレートおよび/もしくはポリエチレングリコールテレフタレートまたはそれらのアニオンおよび/もしくはノニオン変性誘導体等である。当然のことながら、フタル酸ポリマーおよびテレフタル酸ポリマーのスルホン化誘導体は特に好ましい。
蛍光増白剤(または白色化剤(whiteners)としても知られる)は、洗浄用もしくは清浄化用薬剤によって処理される繊維製品が灰色化および黄色化したりすることを防止するために、本発明の薬剤に加えることができる。これらの物質は繊維に付着して、目に見えない紫外光をより長波長の可視光へ変換し、太陽光から吸収した紫外光を淡青色の蛍光発光として放射し、灰色化または黄色化した洗濯物の黄色の色合いから白色を生じさせることによって、増白作用および漂白作用を生じさせる。好適な化合物は、4,4−ジアミノ−2,2−スチルベンジスルホン酸(フラボン酸)、4,4−ジスチリルビフェニル、メチルウンベリフェロン(methylumbelliferones)、クマリン、ジヒドロキノン、1,3−ジアリールピラゾリン、ナフタル酸イミド、ベンズオキサゾールおよびベンズイミダゾール系、並びにヘテロ環によって置換されたピレン誘導体のクラスの物質から得られる。
灰色化防止剤の目的は、繊維製品の清浄化用薬剤における灰色化防止剤は、繊維から脱着した汚染物質を洗液中に懸濁された状態に保持すること、従って汚染物質が再付着することを防止することである。この目的に好適なものは、水溶性のコロイド、通常は有機コロイド、例えば、高分子カルボン酸の水溶性の塩、サイズ剤、ゼラチン、スターチもしくはセルロースのエーテルスルホン酸の塩、スターチもしくはセルロースの酸性硫酸エステルの塩等である。酸基を有する水溶性ポリアミドもこの目的に有用である。更に、可溶性スターチ製剤、および上述したもの以外のスターチ製品、例えば変性スターチ、アルデヒドスターチ等を用いることも可能である。ポリビニルピロリドンを使用することもできる。灰色化防止剤として使用し得るものには、セルロースエーテル、例えばカルボキシメチルセルロース(ナトリウム塩)、メチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、およびメチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロースおよびそれらの混合物などの混合エーテルがある。
繊維製品、特にレーヨン、ビスコース、木綿およびそれらの混合物からなる繊維製品は、個々の繊維が、繊維の方向に対して横断方向について、曲げ、ねじれ、圧縮およびしぼりに敏感であるので、本発明の薬剤は、合成皺保護剤(wrinkle-prevention agents)を含むことができる。これらの薬剤は、例えば、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、脂肪酸アルキロールエステル、脂肪酸アルキロールアミド、もしくは脂肪アルコールであって、通常エチレンオキシドと反応したもの、もしくは変性リン酸エステルもしくはレシチンをベースとする生成物を含む。
微生物を抑制または防止するため、活性抗菌性成分を使用することができる。作用機構および抗菌スペクトルに応じて、静菌剤と殺菌剤、静真菌剤と殺菌剤等の間の区別がなされる。これらの群からの重要な物質は、例えば、ベンザルコニウムクロリド、アルキルアリールスルホネート、ハロフェノールおよび酢酸フェニル水銀等であるが、本発明の薬剤はこれらの薬剤成分を全く含まなくてもよい。
酸素の作用およびその他の酸化的プロセスによって、洗浄剤若しくは清浄化剤および/もしくは処理した繊維製品に望ましくない変化が生じることを防止するため、本発明の薬剤は抗酸化剤を含むことができる。この種類の化合物には、例えば、置換フェノール、ヒドロキノン、カテコールおよび芳香族アミン、ならびに有機スルフィド、ポリスルフィド、ジチオカルバメート、ホスファイトおよびホスホネートが含まれる。
本発明の薬剤に帯電防止剤を追加的に使用するによって、向上した着用快適性を得ることができる。帯電防止剤は、表面導電性を向上させ、従って、生成した電荷の消散を向上させることができる。外部帯電防止剤は、通常は、少なくとも1つの親水性分子配位子を有する物質であって、表面に多少なりとも吸湿性のフィルムを生成させる物質である。これらの通常は表面活性な帯電防止剤は、窒素含有帯電防止剤(アミン、アミド、第4級アンモニウム化合物)、リン含有帯電防止剤(リン酸エステル)、および硫黄含有帯電防止剤(アルキルスルホネート、アルキルスルフェート)に細分類することができる。ラウリル(もしくはステアリル)ジメチルベンジルアンモニウムクロリドも、帯電防止剤もしくは洗浄剤若しくは清浄化剤として好適であり、回復作用(reviving effect)が更に達成される。
繊維の特性を向上させるため、および繊維の手入れのため、本発明の薬剤はコンディショナー、例えば「ハードな」回復をよりマイルドにさせおよび静電気の帯電を低下させる(着用快適性を向上させる)薬剤を含むことができる。コンディショナー処方の活性物質は、生分解性が不十分であるが、2つの疎水性基を有する「エステルクワット(esterquats)」第4級化アンモニウム化合物、例えばジステアリルジメチルアンモニウムクロリドである。後者は、それらの疎水性基に、生分解性についてのブレークポイント(break points)に規定されるようなエステル基を含む第4級化されたアンモニウム化合物に置換されている。
処理された繊維製品の再湿潤化性および水吸収容量を向上させ、処理された繊維製品のアイロン特性を促進するため、例えば、本発明の薬剤においてシリコーン誘導体を用いることができる。これらは、抑泡剤特性の結果として、本発明の薬剤の濯ぎ挙動を更に向上させることができる。好ましいシリコーン誘導体は、例えば、アルキル基が1〜5個の炭素原子を有し、および全体的もしくは部分的にフッ素化されているポリジアルキルもしくはアルキルアリールシロキサンである。好ましいシリコーンは、ポリジメチルシロキサンであって、場合により誘導体化され、その後アミノ官能性化されてもしくはSi−OH、Si−Hおよび/もしくはSi−Clを有するものである。
最後に、本発明の薬剤は、繊維製品に吸収させてあり、繊維の耐光性を向上させる紫外線吸収剤を含むことができる。これらの所望の特性を示す化合物は、例えば、非放射性の失活によって作用する化合物および2−位および/もしくは4−位に置換基を有するベンゾフェノンの誘導体である。同様に好適なものは、ベンゾトリアゾール、3−位がフェニル置換されているアクリレート(桂皮酸誘導体)、場合により2−位にシアノ基を有するもの、サリチレート、有機Ni錯体、および天然物質、例えばウンベリフェロンおよび内因性ウロカニン酸などである。
Claims (18)
- 少なくとも1つの洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素と少なくとも1つの水溶性もしくは水分散性フィルム材料とを含む洗浄剤もしくは清浄化剤であって、洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素とフィルム材料とはヒートシールされた継ぎ目によって互いに接着的に接合されている洗浄剤もしくは清浄化剤。
- 成形された要素はキャビティを有しており、該キャビティは前記フィルム材料によって少なくとも部分的に封じられている請求項1記載の洗浄剤もしくは清浄化剤。
- 成形された要素のキャビティは充填されている請求項2記載の洗浄剤もしくは清浄化剤。
- 水溶性もしくは水分散性フィルム材料は中空要素の中に成形されており、該中空要素は射出成形および/もしくはブロー成形および/もしくは深絞り成形された部分である請求項1〜3のいずれかに記載の洗浄剤もしくは清浄化剤。
- 洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素は、中空要素を少なくとも部分的に包囲するキャビティを有してなる請求項4記載の洗浄剤もしくは清浄化剤。
- 洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素は、1又はそれ以上の相の洗浄剤もしくは清浄化剤タブレットである請求項1〜5のいずれかに記載の洗浄剤もしくは清浄化剤。
- 中空要素が充填物、好ましくは液状の充填物を含んでいる請求項4〜6のいずれかに記載の洗浄剤もしくは清浄化剤。
- 水溶性もしくは水分散性フィルム材料にヒートシールされた継ぎ目によって接着的に接合されている成形された要素もしくは成形された要素の相が、20重量%以下、好ましくは16重量%以下、好ましくは12重量%以下、特に好ましくは8重量%以下、および特に4重量%以下の表面活性剤含量を有する請求項1〜7のいずれかに記載の洗浄剤もしくは清浄化剤。
- 水溶性もしくは水分散性フィルム材料にヒートシールされた継ぎ目によって接着的に接合されている成形された要素もしくは成形された要素の相が、6重量%未満、好ましくは4.5重量%未満、好ましくは3.0重量%未満、特に1.0重量%未満の酵素含量を有する請求項1〜8のいずれかに記載の洗浄剤もしくは清浄化剤。
- 液体が充填された中空要素にヒートシールされた継ぎ目によって接着的に接合されている成形された要素もしくは成形された要素の相が、15重量%未満、好ましくは12重量%未満、好ましくは9重量%未満、特に好ましくは6重量%未満、特に3重量%未満の漂白剤含量を有する請求項1〜9のいずれかに記載の洗浄剤もしくは清浄化剤。
- 水溶性もしくは水分散性フィルム材料にヒートシールされた継ぎ目によって接着的に接合されている成形された要素もしくは成形された要素の相が、5重量%未満、好ましくは3.5重量%未満、特に好ましくは2.0重量%未満、特に1.0重量%未満の漂白活性剤含量を有する請求項1〜10のいずれかに記載の洗浄剤もしくは清浄化剤。
- 液体が充填された中空要素にヒートシールされた継ぎ目によって接着的に接合されている成形された要素もしくは成形された要素の相が、10重量%以上、好ましくは15重量%以上、好ましくは20重量%以上、特に好ましくは25重量%以上、特に30重量%以上のビルダー含量を有する請求項1〜11のいずれかに記載の洗浄剤もしくは清浄化剤。
- 液体が充填された中空要素にヒートシールされた継ぎ目によって接着的に接合されている成形された要素もしくは成形された要素の相が、0.5重量%以上、好ましくは1.0重量%以上、特に好ましくは2.0重量%以上、特に4重量%以上のポリマー含量を有する請求項1〜12のいずれかに記載の洗浄剤もしくは清浄化剤。
- 成形された要素と中空要素とは、周囲のシールされた継ぎ目に沿って互いに接着的に接合されている請求項1〜13のいずれかに記載の洗浄剤もしくは清浄化剤。
- 成形された要素と中空要素とは、互いに独立した2もしくはそれ以上のシールされた継ぎ目に沿って互いに接着的に接合されている請求項1〜14のいずれかに記載の洗浄剤もしくは清浄化剤。
- 成形された要素は、1バール以上、好ましくは2.5バール以上、および特に4バール以上の破壊圧力を有する請求項1〜15のいずれかに記載の洗浄剤もしくは清浄化剤。
- 少なくとも1つの洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素と少なくとも1つの水溶性もしくは水分散性フィルム材料とにより形成される洗浄剤もしくは清浄化剤を製造する方法であって、
a)洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素を製造する工程;
b)水溶性もしくは水分散性のフィルム材料を供給する工程;
c)工程a)の少なくとも1つの生成物を、工程b)の水溶性もしくは水分散性のフィルム材料に、ヒートシールされた継ぎ目によって接着的に接合させる工程
を有することを特徴とする方法。 - 洗浄剤もしくは清浄化剤の成形された要素がコーティングを有する請求項17に記載の方法。
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