JP2003515664A - 添加剤、特に香料のような洗剤添加剤が充填された内包された多孔性キャリアを有するデリバリーシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、添加剤が濡れた又は湿った環境にさらされるまで放出から保護される、洗剤及び洗浄用組成物、室内脱臭剤、殺虫剤組成物、カーペット洗浄剤及び脱臭剤を含む種々の消費材に組み入れられる添加剤のためのデリバリーシステムに関する。具体的には、本添加剤デリバリーシステムは、その孔の中に香料のような添加剤を含有する多孔性キャリア物質の芯；前記芯を内包する疎水性油の第１の被覆、及び疎水性油によって覆われる芯を内包する、スターチ又は修飾スターチのような水溶性又は水分散性であるが、油不溶性の物質の第２の被覆を含む粒子である。本デリバリー粒子は、洗浄サイクルに又は洗浄サイクルを介して洗濯剤及び洗浄剤を送達するのに用いることができる。本発明に基づいた洗濯用添加剤デリバリー粒子は、洗濯を介して布地表面に香料成分を効果的に送達する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 発明の分野 本発明は、デリバリー粒子、特に、芳香剤のような洗濯用添加剤の送達のため
の粒子、及びデリバリー粒子、特に顆粒状の洗剤を含む洗剤組成物に関する。

【０００２】 発明の背景 ほとんどの消費者は、香りのよい洗濯製品を期待するようになっており、洗濯
した布地も心地よい芳香を有することを期待するようになっている。世界中の大
部分において、手洗いは布地を洗濯する主要な手段である。汚れた布地を手洗い
する場合、ユーザーは洗浄液に接触することが多く、そのとき用いられている洗
剤製品に極めて接近している。手洗い溶液は、汚れた衣類を加えた際、不快な臭
いを発する可能性もある。従って、かかる製品に香料物質を加えることが望まし
く、商業的に利益がある。香料添加剤は、消費者にとって洗濯用組成物をさらに
審美的に心地よくするし、香料が、それで処理される布地に心地よい芳香を付与
する場合もある。しかしながら、水性洗濯槽から布地上に乗り移る香料の量はわ
ずかな量であることが多い。従って、業界は、長く持続する、保存にも安定した
芳香を製品に提供すると共に、湿った溶液の臭いを覆い隠すために使用中に芳香
を放ち、洗濯した布地に芳香をもたらす、洗剤製品における使用に有効な香料デ
リバリーシステムを長いこと探してきた。

【０００３】 組成物と混合した又は組成物にスプレーする香料を含有する洗濯用及びその他
の布地の手入れ用組成物は、商習慣から周知である。香料は、揮発性化合物の組
み合わせから成るので、香料が加えられている単純な溶液及び乾燥した混合物か
ら香料を絶え間なく発することができる。長い時間、審美的に心地よいままであ
るように、組成物からの香料の放出を妨げる又は遅らせるために種々の技法が開
発されてきた。しかしながら、今日まで、製品の長期保存の後、十分な布地の香
り利益をもたらす方法はほとんどない。

【０００４】 さらに、洗濯槽から布地表面に香料を効果的に且つ有効にもたらす方法及び組
成物を絶え間なく探索してきた。以下の開示からわかるように、香料の布地への
放出と共に、洗浄サイクル中での香料の保護を含めて種々の香料送達方法が開発
されてきた。米国特許第４，０９６，０７２号（１９７８年６月２０日発行、ブ
ロック（Brock）ら）は、洗浄と乾燥のサイクルの際に脂肪第四級アンモニウム
塩を介して香料を含む繊維コンディショニング剤を送達する方法を教示している
。米国特許第４，４０２，８５６号（１９８３年９月６日発行、シノリング（Sc
hnoring）ら）は、特定の温度でのみ香料がカプセルの外に拡散することができ
る、殻物質の処方を含む微小カプセル封入技法を教示している。米国特許第４，
１５２，２７２号（１９７９年５月１日発行、ヤング（Young））は、乾燥組成
物における保存を通して及び洗濯工程を通して香料を保護するために、蝋状粒子
に香料を組み入れることを教示している。香料は、乾燥機の中で蝋状物質を介し
て繊維上に断定的に拡散する。米国特許第５，０６６，４１９号（１９９１年１
１月１９日発行、ウォーリー（Walley）ら）は、非水溶性非ポリマーキャリア物
質に分散させ、非水溶性の砕けやすい被覆物質で被覆することにより保護殻に封
入された香料を教示している。米国特許第５，０９４，７６１号（１９９２年３
月１０日発行、トリン（Trinh）ら）は、少なくとも部分的に湿った布地に香料
の利益を提供する粘土により保護された香料／シクロデキストリン複合体を教示
している。

【０００５】 洗浄サイクルにおける香料のデリバリーに関するもう１つの方法には、米国特
許第４，２０９，４１７号（１９８０年６月２４日発行、ホワイト（Whyte）；
米国特許第４，３３９，３５６号（１９８２年７月１３日発行、ホワイト）；及
び米国特許第３，５７６，７６０号（１９７１年４月２７日発行、ゴウルド（Go
uld）ら）に記載されているように、香料を乳化剤及び水溶性ポリマーと組み合
わせ、粒子の中に混合物を形成し、それらを洗濯用組成物に加えることが含まれ
る。しかしながら、この領域における業界による多大な研究があったとしても、
洗濯製品で処理された布地に当初の且つ長く持続する香料の利益を提供するため
に洗濯用組成物と共に混合することができる、単純でさらに有効な且つ効果的な
香料デリバリーシステムに対するニーズが依然として存在する。

【０００６】 英国特許公開第２，０６６，８３９（１９８１年７月１５日公開、ベアーズ（
Bares）ら）に記載されるように、香料は、ポリマー物質のような多孔性キャリ
ア物質上に吸収されることができる。香料は、粘土又はゼオライト物質にも吸収
されることができ、次いで粒子状洗剤組成物に混合される。一般に、好ましいゼ
オライトは、およそ４オングストローム単位の名目上の孔サイズを持ったＡ型又
は４Ａ型ゼオライトであった。今や、ゼオライトＡ型又は４Ａ型では、実際にゼ
オライトの孔に吸収される香料が相対的にはほとんどない状態でゼオライト表面
に吸収されると考えられている。ゼオライト又はポリマーキャリア上への香料の
吸収は、洗剤組成物と混合する原液香料の添加に対して何らかの改善を提供する
可能性がある一方で、業界は未だに、洗浄工程の間放出され、布地に送達される
芳香の強度又は量において、及び処理された繊維表面における香料の香りの持続
時間において香料特性を失わない洗濯用組成物の保存時間の長さの改善を探索し
ている。

【０００７】 大型の孔サイズであるゼオライトＸ及びＹとの香料の一般的な組合せも当該技
術で教示されている。東ドイツ特許公開第２４８，５０８号（１９８７年８月１
２日公開）は、香料を詰め込んだホージャサイト型ゼオライト（例えば、ゼオラ
イトＸ及びＹ）を含有する香料分配器（例えば、空気清浄器）に関する。香料分
子の臨界分子径は、２〜８オングストロームの間であると言われている。また、
東ドイツ特許公開第１３７，５９９号（１９７９年９月１２日公開）は、香料の
熱調節性放出を提供する粉末洗浄剤で使用するための組成物を教示している。こ
のような組成物での使用のためにゼオライトＡ、Ｘ及びＹが教示される。このよ
うな早期の教示は、最近提出された、ユニレバー（Unilever）ＰＬＣによる欧州
特許出願公開第５３５，９４２号（１９９３年、４月７日公開）、及び同公開第
５３６，９４２号（１９９３年４月１４日公開）、並びに米国特許第５，３３６
，６６５号（１９９４年８月９日発行、ガーナー−グレイ（Garner-Gray）ら）
の中で繰り返されている。

【０００８】 効果的な香料デリバリー組成物は、プロクター＆ギャンブル・カンパニーによ
り１９９４年１２月８日公開されたＷＯ９４／２８１０７によって教示されてい
る。このような組成物は、少なくとも６オングストローム（例えば、ゼオライト
Ｘ又はＹ）を有するゼオライト、ゼオライトの孔の中に放出可能に組み入れられ
る香料、及び香料を含むゼオライト上に被覆されるマトリックスを含み、マトリ
ックスは、３つを超えるヒドロキシル部分を含有する０％〜約８０質量％の少な
くとも１つの固形状ポリオール及び約２０質量％〜約１００質量％の液状ジオー
ル又はポリオールを含む水溶性（洗浄にて除去可能）組成物を含み、香料は実質
的に不溶性であり、且つ固形状ポリオールは実質的に可溶性である。 その他の香料デリバリーシステムは、プロクター＆ギャンブルにより公開され
たＷＯ９７／３４９８２号及びＷＯ９８／４１６０７号により教示されている。
ＷＯ９７／３４９８２は、香料を詰め込んだゼオライト、及び蝋状物質に由来す
る作用剤であり、ゼオライトキャリアの孔開口部のサイズより大きなサイズ（す
なわち、横断面領域）を有する放出バリアを含む粒子を開示している。ＷＯ９８
／４１６０７は、洗濯用又は洗浄用組成物に有用な作用剤及び１又はそれより多
くの少なくとも部分的に水溶性のヒドロキシル化合物に由来するガラスを含むガ
ラス状粒子を開示している。好ましい作用剤は、ゼオライトキャリアにおける香
料である。

【０００９】 芳香を放つ製品を提供するのに生じる可能性があるもう１つの問題は、製品に
関連した過剰な香り強度である。従って、使用中及びその後乾燥した洗濯物布地
から満足のいく香料の香りを提供するが、長期の保存の利益も提供し、且つ製品
の香り強度を軽減する香料デリバリーシステムに対するニーズが存在する。 本発明によって今や、ゼオライト粒子のような多孔性キャリアに詰められた香
料は、前記詰められたキャリア粒子を疎水性油で覆い、その後、油で覆い、香料
を詰めたキャリア粒子を水溶性又は水分散性で且つ油不溶性の物質、例えばスタ
ーチ又は修飾スターチによって内包することにより香料の早すぎる放出から効果
的に保護することができることが発見された。多孔性キャリアは、布地を乾燥し
た後でさえ注目に値する香りの利益を送達するために、布地上に十分香料を沈着
することができるように布地に実質的であるように選択してもよい。

【００１０】 本発明は、洗濯工程の間及びその後、消費者が注目に値する香りの利益を提供
し、組成物の保存中、製品の香りを軽減する、簡便で、効果的な、保存にも安定
した香料デリバリーシステムに対する長年にわたるニーズを解決する。特に、本
香料デリバリーシステムで処理された布地は、高い香り強度を有し、洗濯及び乾
燥後、長時間にわたって香りが保たれたままである。 本発明はまた、添加剤を含む製品が濡れた又は湿った環境にさらされるまで放
出から望ましく保護される他の添加剤のためのデリバリーシステムも提供する。

【００１１】 発明の概要 本発明は、添加剤が濡れた又は湿った環境にさらされるまで放出から保護され
る、洗剤及び洗浄用組成物、室内脱臭剤、殺虫剤組成物、カーペット洗浄剤及び
脱臭剤を含む種々の消費材に組み入れられる添加剤のためのデリバリーシステム
に関する。具体的には、本添加剤デリバリーシステムは、その孔の中に香料のよ
うな添加剤を含有する多孔性キャリア物質の芯を含む粒子であって；前記芯を内
包する疎水性油の第１の被覆、及び疎水性油によって覆われる芯を内包する、ス
ターチ又は修飾スターチのような水溶性又は水分散性であるが、油不溶性の物質
の第２の被覆を含む粒子である。本デリバリー粒子は、洗浄サイクルに又は洗浄
サイクルを介して洗濯剤及び洗浄剤を送達するのに用いることができる。本発明
に基づいた洗濯用添加剤デリバリー粒子は、洗濯を介して布地表面に香料成分を
効果的に送達する。

【００１２】 伝統的な香料デリバリーシステムでは、揮発性香料物質が製品から拡散するた
めに又は洗濯中に溶けないことによって５０％を超える香料物質が「失われ」、
布地表面に送達されない。本発明では、被覆がキャリアの芯に詰められた香料物
質を効果的に捕捉する。従って、香料物質は、伝統的な香料デリバリーシステム
よりも高い比率で布地表面に送達される。 多孔性キャリア物質は、典型的にはゼオライト、マクロ有孔のゼオライト、非
晶性珪酸塩、結晶非層珪酸塩、層性珪酸塩、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム／
炭酸ナトリウム二重塩、炭酸ナトリウム、粘土、方ソーダ石、アルカリ金属リン
酸塩、キチン微小ビーズ、カルボキシアルキルセルロース、カルボキシアルキル
スターチ、シクロデキストリン、多孔性スターチ、及びそれらの混合物から選択
される。好ましくはキャリア物質は、ゼオライトＸ、ゼオライトＹ、及びそれら
の混合物のようなゼオライトである。

【００１３】 特に好ましい多孔性キャリアは、孔に香料を効果的に組み入れるために少なく
とも約６オングストロームの孔サイズを持つゼオライトである。理論によって制
限されることを望まずに、これらのゼオライトは、香料分子がその中に捕捉され
る導管又はカゴ様構造を提供すると考えられている。残念なことに、かかる芳香
を満たされたゼオライトは、特に水分吸収の際の香料の早すぎる放出のために洗
濯用洗剤のような布地用顆粒状ケア製品において商業的に使用するには、保存に
おいて十分に安定していない。しかしながら今や、ゼオライト粒子を保護するた
めに、ゼオライトの孔の中に香料を捕捉し、維持するための保護的バリアを形成
することによって香料を詰めたゼオライトを先ず疎水性油で覆うことができ、そ
の後水溶性又は水分散性、油不溶性の物質で油被覆された粒子を内包することが
発見された。従って、香料は、実質的にゼオライト粒子の孔の中にとどまってい
る。香料は圧倒的に大きなゼオライトの孔に組み入れられるので、香料が主とし
てゼオライトの表面に吸着するその他のさらに小さな孔サイズのゼオライトより
も、それはさらに洗濯工程での良好な香料保持を有するとも考えられている。

【００１４】 疎水性油の被覆は、芳香油でなくてもよいが、好ましくはキャリアに詰められ
た芳香油と同一でも異なってもよい香料である。洗濯中のように、本内包粒子を
水に加えた場合、水溶性又は水分散性内包物質は溶解し、油被覆物を放出し始め
ると考えられる。この油被覆物が香料である場合、香料の特徴は洗浄溶液から放
出され、濡れた場合の香りの利益を提供する。香料を詰めたキャリア粒子が洗浄
溶液に放出され、布地上に沈着する。布地を乾燥した後、空気中の湿気がキャリ
アの孔に含有される香料に置き換わるにつれてキャリアから香料が放出され、乾
燥した場合の香りの利益を提供する。 多孔性キャリアの芯に含有される添加剤は、好ましくは香料、漂白剤、漂白促
進剤、漂白活性剤、漂白触媒、キレート剤、スケール防止剤、染料移行阻害剤、
光漂白剤、酵素、触媒抗体、光沢剤、織物直接染料、抗真菌剤、抗菌剤、昆虫忌
避剤、汚れ放出ポリマー、布地柔軟剤、染料固定剤、ｐＨジャンプシステム、及
びそれらの混合物から成る群から選択される。

【００１５】 多孔性キャリア物質に詰められるべき好ましい洗濯用添加剤は香料である。好
ましくは、粒子の芯は香料を詰めたゼオライト（ＰＬＺ）である。 好ましい油被覆物質が芳香油である一方で、好ましい内包物質は、スターチ、
修飾スターチ又はスターチ加水分解物である。外部内包物質は、可塑剤、抗凝集
剤、及びそれらの混合物から成る群から選択される成分をさらに包含してもよい
。 本発明のさらなる実施態様では洗濯用又は洗浄用洗剤組成物が提供される。洗
濯用又は洗浄用組成物は、組成物の約０．００１質量％〜約５０質量％の上述の
洗濯用添加剤粒子及び組成物の約５０質量％〜約９９．９９９質量％の洗浄界面
活性剤、ビルダー、漂白剤、酵素、汚れ放出ポリマー、染料移行阻害剤、充填剤
及びそれらの混合物から成る群から選択される洗濯用成分を含む。好ましくは、
組成物は、少なくとも1つの洗浄性界面活性剤及び少なくとも1つのビルダーを包
含する。

【００１６】 従って、添加剤、好ましくは香料のような洗濯用添加剤を詰めた芯を有する添
加剤デリバリー粒子、並びに中間の疎水性油及び水溶性又は水分散性物質の外側
の内包被覆を含む少なくとも２つの表面被覆を提供することが、本発明の目的で
ある。その上に前記洗濯用添加剤粒子を有する洗濯用及び洗浄用組成物を提供す
ることが、本発明のもう１つの目的である。改善された布地の香り利益、長期の
保存性能を提供することができ、製品の香り強度を軽減することができる洗濯用
添加剤粒子を提供することが、本発明のさらなる目的である。本発明のこのよう
な及びそのほかの目的、特徴及び長所は、以下の説明及び添付の請求項から当業
者に認識されるであろう。 本明細書におけるパーセンテージ、割合及び比率はすべて、指示がない限り、
質量を基準にする。本明細書において引用したすべての文書は参考として本明細
書に組み入れられる。

【００１７】 発明の具体的な説明 本発明は、洗濯用添加剤粒子及び好ましくは香料含有粒子である洗濯用添加剤
粒子を含む洗濯用及び洗浄用組成物に関する。洗濯用及び洗浄用組成物には、伝
統的な顆粒状洗濯洗剤並びに顆粒状漂白剤、自動食器洗浄用組成物、硬質面洗浄
剤、及び布地柔軟剤組成物が挙げられる。本発明の洗濯用添加剤粒子は、洗浄を
介して優れた香料送達能力を提供すると共に、揮発性香料成分の発生による製品
の香りを最小限にとどめる。理論に束縛されることを望まずに、本発明の粒子の
特定の被覆は粒子の安定性を増すとも考えられている。 本発明の好ましい洗濯用粒子は、香料を詰め込んだ多孔性キャリアの芯、すな
わち疎水性油物質でまず覆われ、その後スターチ又は修飾スターチのような水溶
性又は水分散性で、油不溶性の物質の外側の被覆により内包され、最終的な粒子
を形成する、前記詰められた芯を含む。

【００１８】 好ましくは、本発明の洗濯用添加剤粒子は、約８０％未満の吸湿性値を有する
。本明細書で使用されるとき、「吸湿性値」は、以下の試験方法のもとで粒子質
量のパーセント増加により測定される、粒子による水分の取り込みのレベルを意
味する。本発明の粒子に必要な吸湿性値は、３２．２２℃（９０゜Ｆ）及び８０
％の相対湿度の条件下にて４週間の間、２グラムの粒子を開放容器のペトリ皿に
置くことによって測定される。この期間の終了時の粒子の質量におけるパーセン
ト増加が本明細書で使用される粒子の吸湿性値である。本発明の好ましい粒子は
、約５０％未満、さらに好ましくは約３０％未満の吸湿性値を有する。 本発明の洗濯用添加剤粒子は典型的には、それ自体が約６０％〜約９９％多孔
性キャリア及び約１％〜約４０の香料又はそのほかの洗濯用添加剤物質である約
５％〜約５０％の詰められた中心の芯粒子、約１％〜約４０％の疎水性油中間の
被覆物質、及び約１０％〜約９４％の外側の内包物質を含む。

【００１９】 詰められた中心の芯粒子 すでに述べたように、添加剤粒子の中心の芯は、多孔性キャリア物質及び前記
キャリア物質に詰められた洗濯用添加剤を含む。多数の異なった方法で中心の芯
の２つの成分を混合してもよい。 実験室の規模では、この目的に用いられる基本的な装置は、１０〜２０ｇのコ
ーヒーの粉挽きから１００〜５００ｇのフードプロセッサ又は２００〜１０００
ｇの台所ミキサーまで変化してもよい。手順は、キャリア物質粒子（ゼオライト
）を装置の中に入れること、同時に洗濯用添加剤を注ぎ、混合を開始することか
ら成る。混合時間は０．５〜１５分である。次いでさらに処理する前に詰められ
たキャリア物質（ゼオライト）を０．５〜４８時間放置する。詰め込み工程の間
、熱を生じた場合は、任意で冷却被覆物を用いてもよい。試験工場レベルでは、
好適な装置はリトルフォード型のミキサーであり、それは、液状芳香油をその上
にスプレーしている間、粉末又は粉末の混合物を連続的に混合するために、高い
回転数で作動する、スキと切断ブレードを備えたバッチ型ミキサーである。

【００２０】 多孔性キャリア物質 本明細書で使用されるとき、多孔性キャリア物質とは、洗濯用剤又は洗浄用剤
のような送達可能な作用剤を担持する（例えば、孔の中に吸収することによって
）ことができる物質を意味する。そのような物質にはゼオライトのような多孔性
固形物が挙げられる。 好ましいゼオライトは、ゼオライトＸ、ゼオライトＹ及びそれらの混合物から
選択される。本明細書で使用される用語「ゼオライト」は、結晶性アルミノ珪酸
塩物質を言う。ゼオライトの構造式は、以下で表される構造の最小単位である、
結晶単位セルに基づく。 Ｍｍ／ｎ［（ＡｌＯ２）ｍ（ＳｉＯ２）ｙ］．ｘＨ２Ｏ 式中、ｎは陽イオンＭの原子価であり、ｘは単位セル当りの水分子の数であり
、ｍ及びｙは単位セル当りの４面体の総数であり、ｙ／ｍは１〜１００である。
最も好ましくは、ｙ／ｍは１〜５である。陽イオンＭは、ナトリウム、カリウム
、マグネシウム、及びカルシウムのようなＩＡ族及びＩＩＡ族の元素であること
ができる。

【００２１】 本明細書で有用なゼオライトは、Ｘ型ゼオライト又はＹ型ゼオライトを含み、
両者共典型的には約４〜約１０オングストローム単位の範囲、好ましくは約８オ
ングストローム単位の孔サイズを持つホージャサイト型のゼオライトである。 本発明の実施に有用なアルミノ珪酸塩ゼオライトは市販されている。Ｘ型及び
Ｙ型のゼオライトを製造する方法は、周知であり、教科書から入手可能である。
本明細書で有用な好ましい合成結晶性アルミノ珪酸塩物質は、Ｘ型又はＹ型の名
のもとに入手可能である。

【００２２】 説明する目的であって、限定する方法ではなく、好ましい実施態様では、結晶
性アルミノ珪酸塩物質はＸ型であり、以下から選択される： （Ｉ）Ｎａ₈₆［ＡｌＯ₂］₈₆・（ＳｉＯ₂）₁₀₆］・ｘＨ₂Ｏ、 （ＩＩ）Ｋ₈₆［ＡｌＯ₂］₈₆・（ＳｉＯ₂）₁₀₆］・ｘＨ₂Ｏ、 （ＩＩＩ）Ｃａ₄₀Ｎａ₆［ＡｌＯ₂］₈₆・（ＳｉＯ₂）₁₀₆］・ｘＨ₂Ｏ、 （ＩＶ）Ｓｒ₂₁Ｂａ₂₂［ＡｌＯ₂］₈₆・（ＳｉＯ₂）₁₀₆］・ｘＨ₂Ｏ、 及びそれらの混合物であり、その際、ｘは約０〜約２７６である。式（Ｉ）及
び（ＩＩ）のゼオライトは、８．４オングストローム単位の名目上の孔サイズ又
は開口部を有する。式（ＩＩＩ）及び（ＩＶ）のゼオライトは８．０オングスト
ローム単位の名目上の孔サイズ又は開口部を有する。

【００２３】 もう１つの好ましい実施態様では、結晶性アルミノ珪酸塩物質はＹ型であり、
以下から選択される： （Ｖ）Ｎａ₅₆［ＡｌＯ₂］₅₆・（ＳｉＯ₂）₁₃₆］・ｘＨ₂Ｏ、 （ＶＩ）Ｋ₅₆［ＡｌＯ₂］₅₆・（ＳｉＯ₂）₁₃₆］・ｘＨ₂Ｏ 及びそれらの混合物であり、その際、ｘは約０〜約２７６である。式（Ｖ）及
び（ＶＩ）のゼオライトは８．０オングストローム単位の名目上の孔サイズ又は
開口部を有する。

【００２４】 さらにもう１つの実施態様では、「ゼオライトＭＡＰ」として知られるゼオラ
イトの部類が本発明で用いられてもよい。このようなゼオライトは、米国特許出
願出願番号第０８／７１６，１４７号（１９９６年６月１６日提出）に開示され
、記載されており、「改善された布地ケアのためのゼオライト及びアルカラーゼ
」と題されている。 本発明で使用されるゼオライトは、標準粒子サイズ分析法により測定されると
き約０．５ミクロン〜約１２０ミクロン、好ましくは約０．５ミクロン〜約３０
ミクロンの平均粒子サイズを有する粒子形態である。 ゼオライト粒子のサイズによってそれらを浮遊して接触する布地に運ぶことが
できる。いったん布地表面に定着すると（洗濯工程の間に洗い流される被覆物と
共に）、ゼオライトは、特に熱又は水分条件にさらされると、取り込んだ洗濯用
作用剤を放出し始めることができる。

【００２５】 中間の油状被覆物質 本発明に基づいた中間の油状被覆物質は、中心の芯粒子上に被覆を形成する。
中間の被覆は、多孔性キャリアに組み入れられた、香料のような送達可能な作用
剤の放出又は漏れを最小限にとどめるためのバリアを提供する。中間の被覆物質
は、キャリアに詰められる香料と同一でも異なっていてもよい芳香油のような、
又は鉱油のような非芳香油のような疎水性油を含む。疎水性油は、有機化合物の
１種または混合物であることができ、好ましくはキャリアの孔の中に詰められた
添加剤物質又は混合物の荷重平均ＣｌｏｇＰよりも低い荷重平均ＣｌｏｇＰを有
する。ＣｌｏｇＰ値は典型的には香料成分を特徴付けるために用いられるもので
、すなわち、オクタノール／水の分配係数Ｐである。香料成分のオクタノール／
水への分配係数は、オクタノール中及び水中におけるその平衡濃度の間の比率で
ある。物質が疎水性であればあるほど、そのＣｌｏｇＰは高くなる。従って、中
間の油状被覆物質は、好ましくは多孔性キャリアに含有される添加剤物質よりも
疎水性が低い。 さらに好ましくは、疎水性油状被覆を含む物質の最も高いＣｌｏｇＰは、多孔
性キャリアに詰められる添加剤を含む物質の最も低いＣｌｏｇＰよりも低い。一
層さらに好ましくは、疎水性油状被覆物質の最も高いＣｌｏｇＰと詰められた添
加剤物質の最も低いＣｌｏｇＰとの間には、少なくとも１つの単位及び最も好ま
しくは、２つの単位の差異がある。

【００２６】 外側の内包物質 外側の内包物質は、芯粒子上に被覆された中間の被覆物質を覆い、最終粒子の
外側の層を提供する。外側の被覆物質は、最終的な粒子に対して実質的に非粘着
性又は非付着性の被覆を提供する。好ましくは、外側の被覆は３２．２２℃（９
０°Ｆ）にて相対湿度８０％のような湿度の高い条件において非粘着性の表面を
有する粒子を提供する。 外側の被覆は、１又はそれより多くの少なくとも部分的に洗浄に可溶性又は分
散可能な化合物に由来する物質である。すなわち、外側の被覆は、水性洗浄環境
に可溶性又は水性洗浄環境に分散可能のいずれかである。本明細書で有用な化合
物は好ましくは以下の部類の物質から選択される。

【００２７】 １．ｉ）修飾スターチ及びスターチ加水分解物を含むスターチ；ｉｉ）オリゴ
多糖類（２〜３５の単糖類分子から成る炭水化物鎖として定義される）；ｉｉｉ
）多糖類（少なくとも３５の単糖類分子から成る炭水化物鎖として定義される）
；及びｉｖ）単糖（又は単糖類）；及びｖ）ｉ）、ｉｉ）、ｉｉｉ）及びｉｖ）
の水素添加物のいずれか又はその混合物であることができる炭水化物。 線状及び分枝状双方の炭水化物鎖を用いてもよい。さらに、化学的に修飾した
スターチ及びポリ／オリゴ多糖類を用いてもよい。典型的な修飾には、このよう
な化合物に何らかの表面活性を付与するための界面活性剤で見い出されるのと同
じ、アルキル、アリール、等の形態の疎水性部分の付加が挙げられる。 ２．アルギン酸エステル、カラゲニン、寒天、ペクチン酸のような天然又は合
成のゴムすべて、及びアラビアゴム、トラガカントゴム及びカラヤゴムのような
天然ゴム。 ３．キチン及びキトサン ４．セルロース及びセルロース誘導体。例には：ｉ）セルロースアセテート及
びセルロースアセテートフタル酸塩（ＣＡＰ）；ｉｉ）ヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース（ＨＰＭＣ）；ｉｉｉ）カルボキシメチルセルロース（ＣＭＣ）；
ｉｖ）腸溶性／水性被覆すべて及びそれらの混合物が挙げられる。 ５．珪酸塩、リン酸塩及びホウ酸塩。 ６．ポリアクリレート、カプロラクトン、ポリビニルアルコール（ＰＶＡ）及
びポリエチレングリコール（ＰＥＧ）を含む水溶性ポリマー。 ７．シリコーンワックス、パラフィンワックス、及び微晶性ワックスを含むワ
ックス。 ８．可塑剤。 ９．脂肪酸、脂肪族アルコール及び脂肪族エステルを含む長鎖（Ｃ₁₀〜Ｃ₃₅）
の脂肪化合物。 １０．ゼラチン、カゼイン及び卵アルブミンを含む天然のタンパク質。

【００２８】 少なくとも部分的に洗浄可溶性又は洗浄分散性ではないこのような部類の範囲
内の物質は、製造される粒子が約８０％未満の好ましい吸湿性値を有するように
本明細書で有用な化合物とかかる量で混合される場合のみ、本明細書で有用であ
る。このような化合物は、好ましくは約５０℃〜約２００℃の範囲内で、及びさ
らに好ましくは約６０℃〜約１８０℃の範囲内で低温処理可能であることも好ま
しい。 好ましい内包性物質は、ナショナルスターチから市販されているＣＡＰＳＵＬ
（商標）のようなスターチ又は修飾スターチ、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースのようなセルロース及びセルロース誘導体、スクロース及びフルクトースの
ようなそのほかの炭水化物、アラビアゴム及びグアーゴムのような天然ポリマー
、天然のタンパク質、及びポリエチレングリコールのような水溶性ポリマーであ
る。

【００２９】 外側の内包性被覆には、可塑剤、抗凝集剤、及びそれらの混合物のような任意
の添加剤成分が包含されてもよい。任意の可塑剤には、ソルビトール、ポリエチ
レングリコール、プロピレングリコール、低分子量炭水化物などが挙げられ、ソ
ルビトール及びポリエチレングリコール及び低分子量ポリオールの混合物が最も
好ましい。可塑剤は約０．０１％〜約５％の濃度で用いられる。本発明に基づい
た抗凝集剤は、好ましくは界面活性剤であり、外側の被覆の１％未満の低い濃度
で含まれる。本発明で使用するのに好適な界面活性剤にはインペリアルケミカル
ズ社（ＩＣＩ）から市販されているＴＷＥＥＮ（商標）８０が挙げられる。

【００３０】 洗濯用及び洗浄用添加剤 洗濯用及び洗浄用添加剤又は作用剤は、本発明の粒子の中に包含される。前述
したように、作用剤は多孔性キャリア物質に含有される。本発明について十分に
理解されることができるように、本発明の粒子に組み入れられる作用剤は粒子を
含有する洗濯用及び洗浄用組成物の残りを処方するのに典型的に使用される作用
剤と同一であっても異なっていてもよい。例えば、粒子は、芳香剤を含んでもよ
く、及び（同一の又は異なった）香料を香料含有粒子と共に最終組成物（例えば
スプレーオン法による）に混合してもよい。このような作用剤は、顆粒状洗濯洗
剤組成物、顆粒状自動食器洗浄組成物、又は硬質面洗剤のような処方されるべき
組成物のタイプに所望であるように選択される。 本発明の洗濯用粒子は、そのほかの成分を含有してもよい組成物にも当然包含
されてもよい。洗濯用添加剤粒子を含有する組成物は、任意で１又はそれより多
くのそのほかの洗剤付属物質又はクリーニング性能、洗浄されるべき基材の処理
を助ける又は高める、若しくは洗剤組成物の審美性を変えるためのそのほかの物
質（例えば、香料、着色剤、染料など）を包含することができる。

【００３１】 香料 本発明に基づいた好ましい洗濯用又は洗浄用添加剤は香料物質である。本明細
書で使用されるとき、用語「香料」は、引き続いて水槽の中及び／又は布地の上
又はそれに接触したそのほかの表面に放出される芳しい物質のいかなるものも示
すのに用いられる。香料は室温では液状であることが最も多い。アルデヒド類、
ケトン類、アルコール類及びエステル類のような物質を含めて多種多様な化合物
が香料用途として知られている。さらに一般的には、種々の化学成分の複合混合
物を含む、天然の植物油及び動物油及び滲出物も香料としての用途が知られてい
る。本明細書の香料は、その組成物において比較的単純であることができ、又は
天然及び合成化学成分の高度に洗練された複合混合物を含むこともでき、すべて
所望の香りを提供するために選択される。典型的な香料は、例えば白檀材、シベ
ット及びパチョリ油のような異国情緒の物質を含む木質／素朴な基剤を含むこと
ができる。香料は、例えば、バラ抽出物、スミレ抽出物、及びライラックのよう
な軽い花の芳香であることができる。香料はまた、例えば、ライム、レモン、及
びオレンジのような所望の果実の香りを提供するように処方することもできる。
本明細書の芳香で満たされた組成物において、心地よい又はそうでなければ所望
の香りを滲出する、化学的に相容性のいかなる物質も用いることができる。 香料はまた、アセタールプロ芳香、ケタールプロ芳香、エステルプロ芳香（例
えば、ジゲラニルコハク酸）、加水分解可能な無機−有機プロ芳香、及びそれら
の混合物のようなプロ芳香も包含する。このようなプロ芳香は単純な加水分解の
結果として香料物質を放出してもよいし、ｐＨの変化が誘発するプロ芳香（例え
ば、ｐＨの低下）であってもよいし、酵素的に放出可能なプロ芳香であってもよ
い。

【００３２】 本明細書で有用な好ましい芳香剤は以下のように定義される。 本発明の目的のために、芳香剤はキャリアの孔に組み入れられる能力を有し、
従って水性環境を介してキャリアから送達されるための成分としてのその有用性
を有するものである。一般的に所有されるＷＯ９８／４１６０７号は、ゼオライ
トのようなキャリアの孔に組み入れられる能力に影響を与える香料分子の特徴的
な物理的パラメータを記載している。それにより芳香剤が組成物によって送達さ
れる本発明の組成物について明らかなことに、消費者によって見られるべき利益
には感覚認知も必要である。本発明の香料デリバリー粒子については、好ましい
芳香剤は、５０ｐｐｂ以下の感知能の閾値（以下に詳細に記載する慎重に制御さ
れたＧＣ条件下にて香り検知の閾値（「ＯＤＴ」）として測定される）を有する
。５０ｐｐｂより高く１ｐｐｍまでのＯＤＴを持つ作用剤は、ほとんど好ましく
ない。１ｐｐｍを超えるＯＤＴを持つ作用剤は好ましくは回避する。本発明の香
料デリバリー粒子に有用な洗濯剤香料混合物は、好ましくは約０％〜約８０％の
５０ｐｐｂを超えて１ｐｐｍまでのＯＤＴを持つ送達可能な作用剤、及び約２０
％〜約１００％（好ましくは約３０％〜約１００％；さらに好ましくは約５０％
〜約１００％）の５０ｐｐｂ以下のＯＤＴを持つ送達可能な作用剤を含む。

【００３３】 また、洗濯工程の間保持され、その後乾いた布地の周りの空気中に放出される
香料も好ましい（例えば、保存中の布地の周りの空間）。これには、それに続く
、布地の周りの空気中における分配とともに、ゼオライトの孔からの香料の動き
が必要である。従って、好ましい芳香剤は、その揮発性に基づいてさらに同定さ
れる。揮発性の目安として本明細書では沸点を用い、好ましい物質は３００℃未
満の沸点を有する。本発明の洗濯用粒子に有用な洗濯剤香料混合物は、好ましく
は少なくとも約５０％の３００℃未満の沸点を持つ送達可能な作用剤を含む（好
ましくは少なくとも約６０％；さらに好ましくは少なくとも約７０％）。 さらに、洗濯洗剤での使用に好ましい本明細書の香料デリバリー粒子は、少な
くとも約８０％、及びさらに好ましくは少なくとも約９０％の送達可能な芳香剤
が約１．０〜１６の範囲、及びさらに好ましくは約２．０〜約８．０の荷重平均
ＣｌｏｇＰ値を有する組成物を含む。最も好ましくは、送達可能な芳香剤又は混
合物は、３〜４．５の間の荷重平均ＣｌｏｇＰ値を有する。理論によって束縛さ
れることを望まずに、好ましいＣｌｏｇＰ値を有する香料物質は、ゼオライトキ
ャリアの孔の内側に保持され、洗浄中布地に沈着し、さらに乾燥した布地から合
理的な比率でゼオライトの孔から放出されることができ、注目に値する利益を提
供するのに十分な疎水性であると考えられている。ＣｌｏｇＰ値は以下のように
得られる。

【００３４】 ＣｌｏｇＰ値の計算： このような香料成分は、そのオクタノール／水分配係数Ｐによって特徴付けら
れる。香料成分のオクタノール／水への分配係数は、オクタノール中及び水中に
おけるその平衡濃度の間の比率である。ほとんどの香料成分の分配係数は大きい
ので、それらは、底が１０の対数の形態、ｌｏｇＰでさらに都合よく与えられる
。 多くの香料成分のｌｏｇＰが報告されている：たとえば、デイライト・ケミカ
ル・インフォーメーション・システム社（デイライトＣＩＳ）から入手可能なポ
モナ９２データベースには、原著の引用と共に多くが載っている。 しかし、ｌｏｇＰ値は、最も簡単にはデイライトＣＩＳから入手できる「ＣＬ
ＯＧＰ」プログラムにより計算される。このプログラムは、Ｐｏｍｏｎａ９２デ
ータベースにあるデータの実験的なｌｏｇＰの値も一覧にしている。「計算上の
ｌｏｇＰ」（ＣｌｏｇＰ）はハンスとレオ（Hansch and Leo）の断片アプローチ
によって決定する（C.Hansch、P.G.Sammens、J.B.Taylor and C.A.Ramsden編の
レオ著、「包括的医薬品化学」（Comprehensive Medicinal Chemistry）第４号
（１９９０年）の中の２９５ページを参照のこと）。断片アプローチは各香料成
分の化学構造に基づいており、原子の数と種類、原子の結合性及び化学結合を考
慮している。この物理化学的特性を評価するのに最も信頼され、広く用いられて
いるＣｌｏｇＰ値は、香料成分の選択において実験的ｌｏｇＰ値の代わりに用い
ることができる。

【００３５】 香り検出閾値の決定： ガスクロマトグラフィは、既知の濃度及び鎖長分布の炭化水素基準を用いて、
シリンジにより注入された物質の正確な量、明確な分割率及び炭化水素反応を測
定すると特徴付けられる。空気の流速を正確に測定し、ヒトの吸入持続時間を０
．２分と仮定して、試料の容量を算出する。いかなる時点においても検出器で明
確な濃度が判るので、吸入された容量当りの質量が判明し、従って物質の濃度も
判明する。物質が１０ｐｐｂより低い閾値を有するかどうかを決定するために、
戻って算出した濃度にて、溶液を香りを嗅ぐ場所に運ぶ。パネリストがＧＣ排出
の香りを嗅ぎ、香りを感知した場合の保持時間を同定する。パネリスト全員の平
均を感知能の閾値とする。

【００３６】 検出器における１０ｐｐｂの濃度を達成するために、必要な検体量をカラムに
注入する。香り検出閾値を決定するための典型的なガスクロマトグラフィのパラ
メータを以下に列記する。 ＧＣ：ＦＩＤ検出器を伴う５８９０シリーズＩＩ ７６７３オートサンプラー カラム：Ｊ＆ＷサイエンティフィックＤＢ−１ 長さ３０メートル、内径０．２５ｍｍ、膜厚１ミクロン 方法： 分割注入：１７／１の分割比率 オートサンプラー：注入あたり１．１３マイクロリットル カラムの流速：１．１０ｍＬ／分 空気の流速：３４５ｍＬ／分 注入口の温度２４５℃ 検出器の温度２８５℃ 温度情報 当初の温度：５０℃ 比率：５Ｃ／分 最終温度：２８０℃ 最終的な時間：６分 主な想定：（ｉ）香りひと嗅ぎ当り０．０２分 （ｉｉ）ＧＣの空気が試料の希釈に加わる。

【００３７】 本発明での使用に特に好ましい香料は、インパクトの高い香料といわれ、以下
を有することで特徴付けられるような香料である： （１）１０１．３２Ｐａ（７６０ｍｍＨｇ）にて約２７５℃以下の標準Ｂ．Ｐ．
且つ； （２）約２以上のＣｌｏｇＰ又は実験的ｌｏｇＰ、且つ； （３）５０ｐｐｂ以下で１０ｐｐｂより大きいＯＤＴ。

【００３８】 香料固定剤 任意で、香料は、香料固定剤と組み合わせることができる。本明細書で用いら
れる香料固定剤の素材は、本発明の実践において固定剤を特に好適にするいくつ
かの基準によって特徴付けられる。分散可能の、毒性学上許容可能な、皮膚に刺
激性でない、香料に対して不活性であり、分解可能で及び／又は再生可能な資源
から利用可能な、且つ相対的に臭いのない添加剤が用いられる。香料固定剤は、
香料のさらに揮発性の成分の蒸発を遅らせると考えられている。 好適な固定剤の例にはフタル酸ジエチル、麝香、及びそれらの混合物から成る
群から選択されるメンバーが挙げられる。用いる場合、香料固定剤は、香料の約
１０質量％〜約５０質量％、好ましくは約２０質量％〜約４０質量％含まれる。

【００３９】 好ましいゼオライトキャリアにおける香料の組み入れ 本明細書の好ましいキャリアとして用いられるべきＸ型又はＹ型のゼオライト
は、約１５％未満の脱離可能な水、さらに好ましくは約８％未満の脱離可能な水
、及び最も好ましくは約５％未満の脱離可能な水を含有する。かかる物質は、先
ず１５０〜３５０℃に加熱することにより、任意で減圧（約０．１３３〜約２６
６６．４４Ｐａ）して活性化し／脱水することによって得られてもよい。活性化
した後、作用剤を活性化したゼオライトとゆっくり且つ十分に混合し、ゼオライ
ト粒子の中での吸収平衡を加速するために任意で約６０℃にて２時間まで加熱す
る。次いで、香料／ゼオライト混合物を室温に冷却し、自由に流れる粉末の形態
にする。 ゼオライトキャリアに組み入れられる香料又はそのほかの洗濯用添加剤の量は
、典型的には、ゼオライトの孔容量の限界を考えると、詰められる粒子の１質量
％〜４０質量％、好ましくは少なくとも約１０質量％、さらに好ましくは少なく
と約１８．５質量％である。しかしながら、本発明の粒子は、粒子質量による洗
濯用添加剤のこの濃度を超えてもよいことは認識されるべきであるが、過剰濃度
の洗濯用添加剤は、送達可能な作用剤が用いられたとしても、ゼオライトに組み
入れられないことを認識する。従って、本発明の粒子は、４０質量％を超える洗
濯用作用剤を含んでもよい。過剰の洗濯用作用剤はいかなるものも（存在する送
達可能でない作用剤も同様に）ゼオライトの孔に組み入れられないので、このよ
うな物質は水性洗浄媒体に接触した際に、洗浄溶液に直ちに放出されると思われ
る。

【００４０】 詰められたゼオライト粒子の被覆及び内包 本発明の実施態様では、自由に流れる粉末の形態にて香料を詰められたゼオラ
イト粒子は、鉱油又は芳香油のような疎水性油によって十分に被覆される。疎水
性油で被覆された粒子を修飾スターチ（ＣＡＰＳＵＬ（商標）、ナショナルスタ
ーチ＆ケミカルズ）の溶液に混合し、撹拌してエマルションを形成する。次いで
、回転ディスク、羽根なしディスク、羽根付きディスク又は歯車若しくは２流体
霧スプレーノズルのような並流スプレーシステムを有するスプレー式ドライヤー
を用いてエマルションをスプレー乾燥する。典型的な条件には、約１２０℃〜約
２２０℃の流入口温度及び約５０℃〜約２２０℃の流出口温度が挙げられる。 本洗濯用添加剤デリバリー粒子は、標準粒子サイズ分析法により測定されると
き、約３〜約１００ミクロンの粒子サイズを有する個々の粒子である。図１は、
本発明に基づいた、無処理の平均的サイズの、内包された、香料を詰めたゼオラ
イト粒子のＳＥＭによる撮影図を示す。図２は、スターチの被覆の中に詰められ
たゼオライト粒子を含有する、本発明に基づいた粒子の横断面を示す。

【００４１】 内包された、香料を詰めたゼオライト粒子の安定性試験 内包された、香料を詰めたゼオライト粒子の試料を２６．７℃（８０°Ｆ）及
び７０％相対湿度にて開放されたビンに入れ、４８．９℃（１２０°Ｆ）にてプ
ラスチック袋に密封して１０日間保つ。この期間の後、試料を取りだし、有機微
小性に評価する。粒子を均質化し、部分的な実際の洗濯条件に従って適量に分け
る。あらかじめこの種の試験に認可されている無臭の基剤顆粒とそれらを混合す
る。元々の粒子（安定性試験の条件の対象にはなっていない）を対照として含め
る。粒子に対する香料強度スコアは、乾燥布地の香りの点に関して登録されてい
る。香料を詰めたゼオライトを持つ粒子は、香料を単独でスプレーした対照に比
べて５ポイント〜２０ポイントの優位を提供することができる。

【００４２】 付属的な洗濯用又は洗浄用の成分 本発明に基づいた洗濯用又は洗浄用組成物で有用な付属的成分には、界面活性
剤、ビルダー、本デリバリー粒子に組み入れられるもののような作用剤が挙げら
れる。洗濯用及び洗浄用組成物で有用な種々の作用剤を以下に説明する。粒子状
組成物を含有する組成物は、任意で１又はそれより多くのそのほかの洗剤付加物
質又はクリーニング性能、洗浄されるべき基材の処理を助ける又は高める、若し
くは洗剤組成物の審美性を変えるためのそのほかの物質を包含することができる
。

【００４３】 １．洗浄性界面活性剤 顆粒及び／又は粒塊には、前に述べたレベルでの界面活性剤が挙げられる。洗
浄性界面活性剤は、陰イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、陽イオン系
界面活性剤、双性界面活性剤及び混合物から成る群から選択することができる。
本明細書で有用な界面活性剤の非限定例には、従来のＣ₁₁〜Ｃ₁₈のアルキルベン
ゼンスルホネート類（「ＬＡＳ」）及び第一級、分枝状及びランダムのＣ₁₀〜Ｃ ₂₀ のアルキルサルフェート（「ＡＳ」）、式 ＣＨ₃（ＣＨ₂）_x（ＣＨＯＳＯ₃ ^-Ｍ⁺）ＣＨ₃ 及び ＣＨ₃（ＣＨ₂）_y（ＣＨＯＳＯ₃ ^-Ｍ⁺）ＣＨ₂ＣＨ₃ で表され、ｘ及び（ｙ＋１）が少なくとも約７、好ましくは少なくとも約９の整
数であり、Ｍが水に可溶の陽イオン、特にナトリウムであるＣ₁₀〜Ｃ₁₈の第２級
（２，３）アルキルサルフェート；オレイルサルフェートのような不飽和サルフ
ェート、Ｃ₁₀〜Ｃ₁₈のアルキルアルコキシサルフェート（「ＡＥ_xＳ」；特にＥ
Ｏ１〜７のエトキシサルフェート）、Ｃ₁₀〜Ｃ₁₈のアルキルアルコキシカルボキ
シレート（特にＥＯ１〜５のエトキシカルボキシレート）、Ｃ₁₀〜₁₈のグリセロ
ールエーテル、Ｃ₁₀〜Ｃ₁₈のアルキルポリグリコシド類及びそれらの相当する硫
酸化ポリグリコシド、及びＣ₁₂〜Ｃ₁₈アルファスルホン化脂肪酸エステルが挙げ
られる。所望であれば、Ｃ₁₂〜Ｃ₁₈のアルキルエトキシレート（「ＡＥ」）のよ
うないわゆる狭ピークのアルキルエトキシレート及びＣ₆〜Ｃ₁₂のアルキルフェ
ノールアルコキシレート（特にエトキシレート及び混合エトキシ／プロポキシ）
、Ｃ₁₂〜Ｃ₁₈のベタイン及びスルホベタイン類（「スルタイン類」）、Ｃ₁₀〜Ｃ ₁₈ のアミンオキシドなどを含めた従来の非イオン系及び両性界面活性剤も全般的
な組成物に含めることができる。Ｃ₁₀〜Ｃ₁₈のＮ−アルキルポリヒドロキシ脂肪
酸アミドモも用いることができる。典型的な例には、Ｃ₁₂〜Ｃ₁₈のＮ−メチルグ
ルカミドが挙げられる。ＷＯ９，２０６，１５４号を参照のこと。そのほかの糖
に由来する界面活性剤には、Ｃ₁₀〜Ｃ₁₈のＮ−（３−メトキシプロピル）グルカ
ミドのようなＮ−アルコキシポリヒドロキシ脂肪酸アミドが挙げられる。Ｎ−プ
ロピルからＮ−ヘキシルＣ₁₂〜Ｃ₁₈グルカミドは泡立ち用に用いることができる
。Ｃ₁₀〜Ｃ₂₀の従来の石鹸も用いることができる。高い泡立性が所望であれば、
分枝鎖状のＣ₁₀〜Ｃ₁₆の石鹸を用いてもよい。陰イオン系及び非イオン系界面活
性剤の混合物は特に有用である。その他の従来の有用な界面活性剤は標準テキス
トに一覧されている。 Ｃ₁₀〜Ｃ₁₈のアルキルアルコキシサルフェート類（「ＡＥ_xＳ」；特にＥＯ１
〜７のエトキシサルフェート類）及びＣ₁₂〜Ｃ₁₈のアルキルエトキシレート類（
「ＡＥ」）は、本明細書に記載されるセルラーゼ含有洗剤に最も好ましい。

【００４４】 洗浄性ビルダー 顆粒及び粒塊は、好ましくは前に述べたレベルでビルダーを包含する。その目
的で、有機ビルダーはもとより無機ビルダーも用いることができる。また、非晶
性ビルダー物質はもとより結晶性ビルダーも用いることができる。ビルダーは典
型的には、粒子状の汚れを取り、水の硬度を除くのを助けるために布地洗濯用組
成物で使用される。 無機又はＰ−含有の洗浄性ビルダーには、アルカリ金属、ポリリン酸（トリポ
リリン酸、ピロリン酸、及びガラス状の高分子メタリン酸で例示される）のアン
モニウム塩及びアルカノアンモニウム塩、ホスフォネート、フィチン酸、珪酸塩
、炭酸塩（重炭酸及びセスキ炭酸塩を含む）、サルフェート、及びアルミノ珪酸
塩が挙げられるが、これに限定されない。しかしながら、非リン酸のビルダーが
求められる局面もある。重要なことに、クエン酸塩のようないわゆる「弱い」ビ
ルダー（リン酸塩に比べて）の存在下でも、ゼオライト又は層状珪酸塩ビルダー
とともに生じる可能性があるいわゆる「増進下」の状況でも、驚くべきことに本
明細書における組成物は上手く機能する。

【００４５】 珪酸塩ビルダーの例は、アルカリ金属珪酸塩であり、特に１．６：１〜３．２
：１の範囲にＳｉＯ₂：Ｎａ₂Ｏ比を有し、米国特許第４，６６４，８３９（１９
８７年５月１２日発行、Ｈ．Ｐ．リーク（Rieck））に記載されている層状珪酸
ナトリウムのような層状珪酸塩を有するものである。ＮａＳＫＳ−６は、ヘキス
ト（本明細書では一般に「ＳＫＳ−６」と略記）から市販されている結晶性層状
珪酸塩の商標である。ゼオライトビルダーとは異なって、ＮａＳＫＳ−６珪酸塩
ビルダーは、アルミニウムを含有しない。ＮａＳＫＳ−６は層状珪酸塩のデルタ
−Ｎａ₂ＳｉＯ₅形態を有する。ドイツＤＥ−Ａ−３，４１７，６４９号及びＤＥ
−Ａ−３，７４２，０４３号に記載されたもののような方法によってそれを調製
することができる。ＳＫＳ−６は、本明細書で使用するのに極めて好ましい層状
珪酸塩であるが、一般式 ＮａＭＳｉ_xＯ_2x+1・ｙＨ₂Ｏ を有し、式中、Ｍはナトリウム又は水素、ｘは１．９〜４の数、好ましくは２で
あり、ｙは０〜２０の数、好ましくは０であるもののようなそのほかの層状珪酸
塩も本明細書で用いることができる。ヘキストのそのほかの種々の層状珪酸塩に
は、アルファ、ベータ及びガンマの形態としてのＮａＳＫＳ−５、ＮａＳＫＳ−
７及びＮａＳＫＳ−１１が挙げられる。上記で注目したように、デルタ−Ｎａ₂
ＳｉＯ₅（ＮａＳＫＳ−６の形態）が本明細書での使用に最も好ましい。例えば
、顆粒の処方においてクリスパー剤として、酸素漂白について安定剤として、且
つ泡制御システムの成分として作用することができる珪酸マグネシウムのような
そのほかの珪酸塩も有用であってもよい。

【００４６】 炭酸塩ビルダーの例は、ドイツ特許出願第２，３２１，００１号（１９７３年
１１月１５日公開）に記載されるようなアルカリ土類及びアルカリ金属炭酸塩で
ある。前述のように、アルミノ珪酸塩ビルダーは本発明において有用なビルダー
である。アルミノ珪酸塩ビルダーは、つい最近市販されている重質顆粒状洗剤組
成物において極めて重要であり、液状洗剤組成物においても重要なビルダー成分
であることができる。アルミノ珪酸塩ビルダーには以下の経験的実験式を有する
ものが挙げられる： Ｍ_z（ｚＡｌＯ₂）_y］・ｘＨ₂Ｏ （式中、ｚ及びｙは少なくとも６の整数であり、ｚとｙのモル比は１．０〜約
０．５の範囲であり、ｘは約１５〜約２６４の整数である）。 有用なアルミノ珪酸塩イオン交換物質は市販されている。このようなアルミノ
珪酸塩は構造上、結晶性又は非晶性であることができ、天然のものであっても合
成由来であってもよい。アルミノ珪酸塩イオン交換物質の製造方法は米国特許第
３，９８５，６６９号（１９７６年１０月１２日発行、クルメル、（Krummel）
ら）に開示されている。本明細書で有用な好ましい合成の結晶性アルミノ珪酸塩
イオン交換物質は、ゼオライトＡ、ゼオライトＰ（Ｂ）、ゼオライトＭＡＰ及び
ゼオライトＸの名のもとで入手可能である。特に好ましい実施態様では、結晶性
アルミノ珪酸塩イオン交換物質は下記式を有する： Ｎａ₁₂［（ＡｌＯ₂）₁₂（ＳｉＯ₂）₁₂］・ｘＨ₂Ｏ （式中、ｘは約２０〜約３０、特に約２７である）。この物質はゼオライトＡ
として知られる。脱水ゼオライト（ｘ＝０〜１０）も本明細書で用いてもよい。
好ましくは、アルミノ珪酸塩は直径約０．１〜１０ミクロンの粒子サイズを有す
る。

【００４７】 本発明の目的に好適な有機洗浄性ビルダーには、多種多様なポリカルボキシレ
ート化合物が挙げられるが、これに拘束されない。本明細書で使用されるとき、
「ポリカルボキシレート」は、複数のカルボキシレート基、好ましくは少なくと
も３つのカルボキシレート基を有する化合物を言う。ポリカルボキシレートビル
ダーは一般に酸の形態で組成物に加えることができるが、中和した塩の形態で加
えることもできる。塩の形態で利用する場合、ナトリウム、カリウム、及びリチ
ウムのようなアルカリ金属、又はアルカノアンモニウム塩が好ましい。 種々のカテゴリーの有用な物質がポリカルボキシレートビルダーに含まれる。
重要なカテゴリーのポリカルボキシレートビルダーの１つには、米国特許第３，
１２８，２８７号（１９６４年４月７日発行、バーグ（Berg））及び米国特許第
３，６３５，８３０号（１９７２年１月１８日発行、ランバーチ（Lamberti）ら
）に開示されたようなオキシジコハク酸を含むエーテルポリカルボキシレートが
挙げられる。米国特許第４，６６３，０７１号（１９８７年５月５日発行、ブッ
シュ（Bush）ら）の「ＴＭＳ／ＴＤＳ」ビルダーも参照のこと。好適なエーテル
ポリカルボキシレートには、米国特許第３，９２３，６７９号；同第３，８３５
，１６３号；同第４，１５８，６３５号；同第４，１２０，８７４号及び同第４
，１０２，９０３号に記載されたもののような環式化合物、特に脂環式化合物も
挙げられる。

【００４８】 そのほかの有用な洗浄力のためのビルダーには、エーテルヒドロキシポリカル
ボキシレート、無水マレイン酸のエチレン又はビニルメチルエーテルとのコポリ
マー、１，３，５−トリヒドロキシベンゼン−２，４，６−トリスルホン酸、及
びカルボキシメチロキシコハク酸、エチレンジアミン四酢酸及びニトリロ三酢酸
のようなポリ酢酸の種々のアルカリ金属塩、アンモニウム塩及び置換アンモニウ
ム塩、並びにメリト酸、コハク酸、オキシジコハク酸、ポリマレイン酸、ベンゼ
ン１，３，５−トリカルボン酸、カルボキシメチロキシコハク酸のようなポリカ
ルボキシレート、及びそれらの可溶性の塩が挙げられる。 クエン酸塩ビルダー、例えば、クエン酸及びその可溶性の塩（特にナトリウム
塩）は、再生可能な資源からのその入手可能性及びその生分解性のために、重質
液状洗剤処方に関して特に重要なポリカルボキシレートビルダーである。クエン
酸塩は、顆粒状組成物、特にゼオライト及び／又は層状珪酸塩ビルダーを組合わ
せた組成物でも使用することができる。オキシジコハク酸もかかる組成物及び組
み合わせで特に有用である。

【００４９】 また、本発明の洗剤組成物で好適なのは、米国特許第４，５６６，９８４号（
１９８６年１月２８日発行、ブッシュ（Bush））で開示されている３，３−ジカ
ルボキシ−４−オキサ−１，６−ヘキサンジオエート及び関連する化合物である
。有用なコハク酸ビルダーには、Ｃ₅〜Ｃ₂₀のアルキル及びアルケニルコハク酸
及びその塩が挙げられる。この種の特に好ましい化合物はドデセニルコハク酸で
ある。コハク酸塩ビルダーの具体例には：ラウリルコハク酸、ミリスチルコハク
酸、パルミチルコハク酸、２−ドデセニルコハク酸（好ましい）、２−ペンタデ
セニルコハク酸などが挙げられる。ラウリルコハク酸がこの群の好ましいビルダ
ーであり、欧州特許出願８６２００６９０．５／０，２００，２６３（１９８６
年、１１月５日公開）に記載されている。 そのほかの好適なポリカルボキシレートは、米国特許第４，１４４，２２６号
（１９７９年３月１３日発行、クルチフィールド（Crutchfield）ら）及び米国
特許第３，３０８，０６７号（１９６７年３月７日発行、ディール（Diehl））
に開示されている。米国特許第３，７２３，３２２．号（ディール）も参照のこ
と。

【００５０】 脂肪酸、例えば、Ｃ₁₂〜Ｃ₁₈のモノカルボン酸も単独で、又は前述のビルダー
、特にクエン酸塩及び／又はコハク酸塩ビルダーと組み合わせて組成物に組み入
れて追加のビルダー活性を提供することができる。脂肪酸のかかる使用は一般に
、処方者によって考慮されるべき泡の減少を招く。 リンを基剤としたビルダーを用いることができる状況では、及び特に手洗い操
作で使用される棒状石鹸の処方では、周知のトリポリリン酸ナトリウム、ピロリ
ン酸ナトリウム及びオルソリン酸ナトリウムのような種々のアルカリ金属リン酸
塩を用いることができる。エタン−１−ヒドロキシ−１，１−ジホスフォネート
及びそのほかの既知のホスフォネート（例えば、米国特許第３，１５９，５８１
号；同第３，２１３，０３０号；同第３，４２２，０２１号；同第３，４００，
１４８号及び同第３，４２２，１３７号を参照のこと）のようなホスフォネート
ビルダーも用いることができる。

【００５１】 そのほかの付属的な成分 本発明の組成物は、酵素、酵素安定剤、光沢剤、ポリマー分散剤（すなわち、
ポリアクリレート）、キャリア、屈水性誘発物質、泡促進剤又は泡抑制材、汚れ
放出剤、染料移行阻害剤、及び処理助剤も包含してもよい。

【００５２】 顆粒状組成物 本発明の洗濯用及び洗浄用組成物は、低密度（５５０グラム／リットル未満）
の顆粒状組成物及び顆粒の密度が少なくとも５５０グラム／リットルである高密
度顆粒状組成物の双方に用いることができる。顆粒状組成物は典型的には、約７
．５〜約１１．５、さらに好ましくは約９．５〜約１０．５の洗浄ｐＨにおいて
提供されるように設計される。低密度の組成物は標準的なスプレー／乾燥工程に
より調製することができる。高密度の組成物を調製するために種々の手段及び装
置が利用可能である。業界における現在の商業的実施は、約５００ｇ／Ｌ未満の
密度を有する組成物を製造するのにスプレー乾燥タワーを採用する。従って、全
体の工程の一部としてスプレー乾燥が用いられると、得られるスプレー乾燥した
粒子は、以下で説明する手段及び装置を用いてさらに密度を高めなければならな
い。別の方法では、処方者は、市販されている、混合し、密度を高め、顆粒化す
る装置を用いてスプレー乾燥を排除することができる。以下は本明細書で使用す
るのに好適な、かかる装置の非限定的な記載である。

【００５３】 本発明に基づいて、高密度（すなわち、約５５０、好ましくは約６５０グラム
／リットル又は６５０「ｇ／Ｌ」より大きい）、高い溶解度、自由に流れる、顆
粒状洗剤組成物を調製するために種々の手段及び装置が利用可能である。業界に
おける現在の商業的実施は、約５００ｇ／Ｌ未満の密度を有する顆粒状洗濯用洗
剤を製造するのにスプレー乾燥タワーを採用する。この手順では、約１７５℃〜
約２２５℃の温度にて従来の技法を用いてスプレー乾燥タワーを通過させること
によって最終洗剤組成物における種々の熱安定成分の水性スラリーを均一な顆粒
に形成する。しかしながら、スプレー乾燥が本明細書の工程全体の一部として用
いられる場合、最新のぎっしり詰まった低用量洗剤製品に必要な密度レベル（す
なわち、＞６５０ｇ／Ｌ）を得るためには以下に記載するような追加工程を用い
なければならない。

【００５４】 例えば、水又は非イオン系界面活性剤のような液体を顆粒の孔に詰めること及
び／又は１又はそれより多くの高速ミキサー／加密度機にそれらをかけることに
よって、タワーからスプレー乾燥された顆粒の密度をさらに高めることができる
。この工程に好適な高速ミキサー／加密度機は、混合／切断ブレードを搭載した
中央で回転するシャフトを有する静止した円筒型の混合ドラムを含む商品名、「
ロジゲ（Lodige）ＣＢ３０」又は「ロジゲＣＢ３０リサイクラー」のもとで市販
されている装置である。使用中、洗剤組成物のための成分がドラムに導入され、
シャフト／ブレードの組み合わせが１００〜２５００ｒｐｍの範囲におけるスピ
ードで回転して、混合／緻密化を提供する。米国特許第５，１４９，４５５号（
１９９２年９月２２日発行、ヤコブ（Jacobs）ら）を参照のこと。高速のミキサ
ー／加密度機における好ましい滞留時間は約１〜６０秒である。そのほかのかか
る装置には、商品名「シュギ造粒機」のもとで、及び商品名「ドライス（Drais
）Ｋ−ＴＴＰ８０」のもとで市販されている装置が挙げられる。

【００５５】 スプレー乾燥された顆粒の密度をさらに高めるために用いることができるもう
１つの方法の工程には、低い粒子内孔隙率を有する粒子を得ることができるよう
に、中程度の速度のミキサー／加密度機においてスプレー乾燥した顆粒を挽くこ
と、塊にすること又は形を崩すことが挙げられる。商品名「ロジゲＫＭ」（シリ
ーズ３００又は６００）若しくは「ロジゲプラウシェア」ミキサー／加密度機の
もとで市販されているような装置がこの工程段階に好適である。かかる装置は典
型的には４０〜１６０ｒｐｍにて操作する。中程度の速度のミキサー／加密度機
における洗剤成分の滞留時間は約０．１〜１２分である。そのほかの有用な装置
には、商品名「ドライスＫ−Ｔ１６０」のもとで入手可能な装置が挙げられる。
所望の密度を達成するために、中程度の速度のミキサー／加密度機（例えば、ロ
ジゲＫＭ）を用いるこの工程段階は、それ自体有用であり、又は連続して前述の
高速ミキサー／加密度機（ロジゲＣＢ）を伴って有用であることができる。本明
細書で有用な顆粒製造装置のそのほかのタイプには、米国特許第２，３０６，８
９８号（１９４２年１２月２９日、ヘラー（Heller））で開示されている装置が
挙げられる。

【００５６】 高速ミキサー／加密度機を用い、続いて低速のミキサー／加密度機を用いるこ
とはさらに好適で可能性があるが、逆のミキサー／加密度機の連続配置も発明に
よって熟考される。ミキサー／加密度機中の滞留時間、装置の操作温度、顆粒の
温度及び／又は組成、液状結合剤及び流動助剤のような付属成分の使用を含む１
つ又は組み合わせた種々のパラメータを使用して、発明の方法におけるスプレー
／乾燥した顆粒の緻密化を最適化することができる。例証として、米国特許第５
，１３３，９２４号（１９９２年７月２８日発行、アペル（Appel）ら）（緻密
化の前に顆粒を変形可能な状態にする）；米国特許第４，６３７，８９１号（１
９８７年１月２０日発行、デルウエル（Delwel）ら）（液状結合剤とアルミノ珪
酸塩で造粒するスプレー乾燥した顆粒）；米国特許第４，７２６，９０８号（１
９８８年２月２３日発行、クルーズ（Kruse）ら）（液状結合剤とアルミノ珪酸
塩で造粒するスプレー乾燥した顆粒）；及び米国特許第５，１６０，６５７号（
１９９２年１１月３日発行、ボルトロッティ（Bortolotti）ら）（密度を高めた
顆粒を液状結合剤とアルミノ珪酸塩で被覆する）における方法を参照のこと。

【００５７】 特に熱感受性又は揮発性の高い洗剤成分を最終洗剤組成物に組み入れるべきで
あるような状況では、スプレー乾燥タワーを含まない方法が好ましい。処方者は
、市販されている混合／緻密化装置の中に直接、出発洗剤成分を連続して又はバ
ッチ様式のいずれかにて供給することによってスプレー乾燥工程を排除すること
ができる。特に好ましい実施態様の１つには、界面活性剤ペースト及び無水ビル
ダー物質を高速ミキサー／加密度機（例えばロジゲＣＢ）続いて中程度の速度の
ミキサー／加密度機（例えばロジゲＫＭ）に詰めて、高密度の洗剤粒塊を形成す
ることが含まれる。米国特許第５，３６６，６５２号（１９９４年１１月２２日
発行、カペシ（Capeci）ら）、及び米国特許第５，４８６，３０３号（１９９６
年１月２３日発行、カペシ（Capeci）ら）を参照のこと。任意で、さらに自由に
流れる、砕けやすい高密度の粒塊を得るために、かかる方法では出発洗剤成分の
液体／固体比率を選択することができる。

【００５８】 任意で、方法は、さらなる凝塊形成又は積層のためにミキサー／加密度機に戻
される工程によって製造された標準より小さい粒子の１又はそれより多くのリサ
イクルの流れを包含してもよい。この方法で製造される標準よりも大きい粒子を
粉砕装置に送り、次いでミキサー／加密度機装置に戻すことができる。このよう
な追加のリサイクルの工程段階は、出発洗剤成分の積層凝形成を促進し、結果と
して、所望の粒子サイズ（４００〜７００ミクロン）及び密度（＞５５０ｇ／Ｌ
）の均一な分布を有する仕上り組成物をもたらす。米国特許第５，５１６，４４
８号（１９９６年５月１４日発行、カペシ（Capeci）ら）及び米国特許５，４８
９，３９２号（１９９６年２月６日発行、カペシら）を参照のこと。スプレー乾
燥タワーの使用を必要としないそのほかの好適な方法は、米国特許第４，８２８
，７２１号（１９８９年５月９日発行、ボリアー（Bollier）ら；米国特許第５
，１０８，６４６号（１９９２年４月２８日発行、ベアーズ（Beerse）ら）；及
び、米国特許第５，１７８，７９８号（１９９３年１月１２日発行、ジョリコー
ル（Jolicoeur））によって記載されている。

【００５９】 さらにもう１つの実施態様では、発明の高密度洗剤組成物は、流動層ミキサー
を用いて製造することができる。この方法では、最終組成物の種々の成分が水性
スラリー（典型的には８０％の固形分）中で混合され、流動層にスプレーされて
、最終的な洗剤顆粒を提供する。流動層に先立って、この方法は、任意で、前述
のロジゲＣＢミキサー／加密度機、又はシュギ（Shugi）から入手可能な「フレ
クソミックス（Flexomix）１６０」ミキサー／加密度機を用いてスラリーを混合
する工程を含むことができる。商品名「エスカーウイス（Escher Wyss）」のも
とで入手可能なタイプの流動層又は移動層をかかる方法で使用することができる
。 本明細書で使用することができるもう１つの好適な方法には、部分的に又は全
体的に中和された陰イオン系界面活性剤の塩及びそのほかの出発洗剤成分を含有
する粒塊を形成できるように、陰イオン系界面活性剤の液状酸前駆体、アルカリ
無機物質（例えば炭酸ナトリウム）及び任意のそのほかの洗剤成分を高速ミキサ
ー／加密度機（滞留時間５〜３０秒）の中に供給することが挙げられる。任意で
、さらに凝塊形成するために、高速ミキサー／加密度機の中味を中速ミキサー／
加密度機（例えば、ロジゲＫＭ）に送り、結果として完成した高密度の洗剤組成
物を生じることができる。米国特許第５，１６４，１０８号（１９９２年１１月
１７日発行、アペル（Appel）ら）を参照のこと。

【００６０】 任意で、従来の又は緻密化したスプレー乾燥した顆粒と本明細書で議論した方
法の１つ又は組み合わせによって製造される洗剤粒塊とを種々の比率で（例えば
顆粒対粒塊の質量比６０：４０で）混合することにより発明に基づいた高密度洗
剤組成物を製造することができる。酵素、香料、光沢剤などのような追加的な付
属成分を本明細書で議論した方法によって製造される粒塊、顆粒又はそれらの混
合物にスプレーする、又は混合することができる。顆粒形態における漂白組成物
は典型的には、最良の保存安定性のために水分含量を、例えば、約７％未満の遊
離水に制限する。

【００６１】 布地表面への香料の沈着 布地を洗濯し、それに香料を沈着する方法は、少なくとも約１００ｐｐｍの従
来の上述した洗浄性成分、並びに少なくとも約０．１ｐｐｍの上記で開示した洗
濯用添加剤粒子を含む水性洗濯液と前記布地との接触を含む。好ましくは、前記
水性液は、約５００ｐｐｍ〜約２０，０００ｐｐｍの従来の洗浄性成分及び約１
０ｐｐｍ〜約２００ｐｐｍの洗濯用添加剤粒子を含む。 洗濯用添加剤粒子は、あらゆる環境下で機能するが、特に、洗濯工程中、濡れ
た及び乾いた布地の上に香りの利益を提供するのに有用である。方法は、芳香を
放つゼオライト粒子が布地に捕捉されるように少なくとも約１００ｐｐｍの従来
の洗浄性成分及び少なくとも約１ｐｐｍの洗濯用添加剤粒子を含有する水性液と
布地を接触させること、少なくとも２０％の湿度を伴う周囲条件下にて並べて乾
燥させた布地を保存すること、従来の自動乾燥機で布地を乾燥させること、又は
並べて乾燥させた又は低い加熱（約５０℃未満）にて機械で乾燥させた布地に従
来のアイロン手段（好ましくは蒸気と共に又は事前に湿らせて）によって熱を適
用することを含む。 以下の非限定的実施例は、発明の範囲内で用いられる組成物のパラメータ及び
組成物を説明するものである。指示がない限り、パーセント、割合及び比率はす
べて質量による。

【００６２】

【実施例】

実施例１ ゼオライト１３Ｘ及び香料を８５／１５の質量比にて混合することにより、香
料を詰めたゼオライト（「ＰＬＺ」）を調製する。ＰＬＺと中間の被覆油（ＩＣ
Ｏ）とを、１：０．５〜１：１のＰＬＺ：ＩＣＯ比にて十分混合する。次いで、
混合物質量の約４倍で、約２５％の固形状スターチを含有する溶液に混合物を注
ぐ。全工程の間、ミキサー又は組織ホモジナイザーのような高速ホモジナイザー
を用いて撹拌しながら、この第２の混合物を保つ。次いで、１８０℃〜２２０℃
にてポンプでスプレー乾燥機に混合物を入れる。この工程によって洗剤組成物に
おける洗濯用添加剤として使用するのに好適な微細粉末が得られる。ゼオライト
に詰められた香料は以下の組成を有する：

【００６３】

【表１】

【００６４】 形成された粒子は、思いがけなく優れた「薄めない製品の香り」（「ＮＰＯ」
）を有し、統計的に有意なパネリスト等級数によって認められたように基剤製品
の香りに対して最低限に検出可能な香りを放つ。このことは、キャリア粒子から
の香料の置き換えがないことの強い証拠を提供している。 実施例２ 実施例１で調製した香料粒子を組み入れて、数種の洗剤組成物を以下に例示す
る。

【００６５】

【表２】

【００６６】 実施例３ 本発明に基づいた以下の洗剤組成物は、機械操作及び手洗い操作に好適である
。出発成分がスラリーに形成され、熱風（２００〜４００℃）の向流蒸気を有す
るスプレー乾燥タワーを通過し、結果として多孔性顆粒を形成する、従来のスプ
レー乾燥工程によって基剤顆粒を調製する。残りの付属の洗剤成分をスプレーす
るか又は加えて乾燥する。

【００６７】

【表３】

【００６８】 実施例４ 本発明に基づいた以下の洗剤組成物は、手洗い操作に特に好適である棒状洗濯
石鹸の形態である。

【００６９】 質量％ ココナッツ脂肪アルキルサルフェート ３０．０ トリポリリン酸ナトリウム ５．０ ピロリン酸４ナトリウム ５．０ 炭酸ナトリウム ２０．０ 硫酸ナトリウム ５．０ 炭酸カルシウム ５．０ Ｎａ_1.9Ｋ_0.1Ｃａ（ＣＯ₃）₂ １５．０ アルミノ珪酸塩 ２．０ ココナッツ脂肪アルコール ２．０ 香料粒子¹ １．０ 香料スプレーオン １．０ その他（水、など） バランス Ｔｏｔａｌ １００．０ １．実施例１より 本発明の詳細を以上の通り記載しているが、本発明の範囲から逸脱することな
く種々の変更が可能であること、および本発明が本明細書に記載された内容に限
定されると考えるべきでないことは、当業者には明らかである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に基づいた、無処理の平均的サイズの、内包された、香料を詰めたゼオ
ライト粒子のＳＥＭによる撮影図を示す。

【図２】 スターチの被覆の中に詰められたゼオライト粒子を含有する、本発明に基づい
た粒子の横断面のＳＥＭによる撮影図を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ，ＴＲ)，ＯＡ(ＢＦ ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ， ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，Ｇ Ｍ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ， ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ， ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，Ｂ Ｚ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ ，ＤＭ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ， ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，Ｊ Ｐ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ， ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，Ｒ Ｏ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ， ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者 エドガー、マヌエル、マリン メキシコ国メキシコ、シティー、11700、 デプト、ボスケス、デ、ラス、ロマス、パ セオ、デ、ラウレレス、ヌメロ404 (72)発明者 ホセ、マリア、ベラスケス メキシコ国メキシコ、53278、ナウカルパ ン、パセオス、デル、ボスケ、アクエドク ト、デ、プエンテ、グランデ、ヌメロ、56 (72)発明者 イテン、オドハブジ、ディホラ アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 ウィントン、ロード、5720、アパートメン ト、304 (72)発明者 ロベルト、ガルシアゴンザレス メキシコ国メキシコ、54040、トラルネパ ントラ、フラク、ロス、ピルレス、バラン カ、デ、コブレ、ストリート、253−ベー (72)発明者 ガウラフ、サイニ 兵庫県神戸市東灘区向洋町中１−４−127 −506 Ｆターム(参考） 4H003 AB19 AB27 AB28 AB31 AC08 BA09 EA12 EA15 EA16 EA28 EB13 EB16 EB22 EB28 EB30 EB36 EB37 EB42 EC01 EC02 ED02 EE05 FA09 FA26 4H059 AA10 AA11 AA14 BA12 BA26 BB51 BC10 BC23 BC43 BC45 BC46 CA53 DA01 DA09 DA16 DA25 DA30 EA31

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 （ｉ）中心の芯粒子と、 前記芯粒子が、多孔性キャリア物質と、前記多孔性キャリア物質の孔に含有さ
   れる添加剤とを含んでなり、 前記添加剤が香料、漂白剤、漂白促進剤、漂白活性剤、漂白触媒、キレート剤
   、スケール防止剤、閾値阻害剤、染料移行阻害剤、光漂白剤、酵素、触媒抗体、
   光沢剤、布地直接染料、抗真菌剤、抗菌剤、昆虫忌避剤、汚れ放出ポリマー、布
   地柔軟剤、染料固定剤、ｐＨジャンプシステム、及びそれらの混合物から成る群
   から選択されるものであり、 （ｉｉ）前記中心の芯粒子を被覆する中間の被覆物質と、 前記中間の被覆物質が疎水性油物質を含んでなり、 （ｉｉｉ）前記中間の被覆物質上に覆われる外側の内包物質とを含んでなり、 前記外側の内包物質が、前記添加剤デリバリー粒子に実質的に粘着性ではない
   表面を付与するものであり、 前記外側の内包物質が、炭水化物、セルロース及びセルロース誘導体、天然及
   び合成のゴム、珪酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩、キチン及びキトサン、水溶性ポリ
   マー、脂肪化合物、並びにそれらの混合物から成る群から選択される一以上の少
   なくとも部分的に洗浄可溶性又は分散性の化合物を含んでなる、添加剤デリバリ
   ー粒子。
2. 【請求項２】 前記中間の疎水性油被覆物質が多孔性キャリア物質に含有される添加剤物質の
   ＣｌｏｇＰよりも低いＣｌｏｇＰを有する、請求項１に記載の添加剤デリバリー
   粒子。
3. 【請求項３】 （ｉ）約５％〜約５０％の前記中心の芯粒子と、 前記芯粒子が、前記芯粒子の重量に対して約６０％〜約９９％の多孔性キャリ
   ア物質と約１％〜約４０％の添加剤物質とを含んでなり、 （ｉｉ）約１％〜約４０％の前記中間の疎水性被覆物質と、 （ｉｉｉ）約１０％〜約９４％の前記外側の内包物質とを含んでなる、請求項
   ２に記載の添加剤デリバリー粒子。
4. 【請求項４】 前記多孔性キャリア物質が、ゼオライトＸ、ゼオライトＹ、及びそれらの混合
   物から成る群から選択されるゼオライトである、請求項３に記載の添加剤デリバ
   リー粒子。
5. 【請求項５】 前記キャリアの中に充填されてなる前記添加剤が香料物質である、請求項３に
   記載の添加剤デリバリー粒子。
6. 【請求項６】 前記中間の疎水性被覆物質が芳香油である、請求項３に記載の添加剤デリバリ
   ー粒子。
7. 【請求項７】 前記外側の被覆物質が、スターチ、修飾スターチ又はスターチ加水分解物から
   選択される炭水化物である、請求項３に記載の添加剤デリバリー粒子。
8. 【請求項８】 （ｉ）約５％〜約５０％の前記中心の芯粒子と、 前記前記芯粒子が、多孔性キャリア物質として、前記芯粒子の重量に対して約
   ６０％〜約９９％のゼオライトと、約１％〜約４０％の香料物質とを含んでなり
   、 （ｉｉ）中間の被覆物質として、約１％〜約４０％の芳香油と、 （ｉｉｉ）外側の内包物質として、約１０％〜約９４％のスターチ又は修飾ス
   ターチを含んでなる、請求項３に記載の添加剤デリバリー粒子。
9. 【請求項９】 前記ゼオライトキャリアに充填されてなる前記香料物質が約１．０と約１６．
   ０の間の荷重平均ＣｌｏｇＰ値を有するものである、請求項８に記載の添加剤デ
   リバリー粒子。
10. 【請求項１０】 前記ゼオライトキャリアに充填されてなる前記香料物質が、 （１）７６０ｍｍＨｇ（１０１．３２５ｋＰａ）で約２７５℃以下の標準Ｂ．Ｐ
    ．と、 （２）約２以上のＣｌｏｇＰ又は実験的ｌｏｇＰと、 （３）５０ｐｐｂ以下及び１０ｐｐｂを越えるＯＤＴとを有することを特徴とす
    る高いインパクトの香料を含んでなる、請求項８に記載の添加剤デリバリー粒子
    。
11. 【請求項１１】 中間の被覆物質として使用される前記芳香油が、 （１）７６０ｍｍＨｇ（１０１．３２５ｋＰａ）で約２７５℃以下の標準Ｂ．Ｐ
    ．と、 （２）約２以上のＣｌｏｇＰ又は実験的ｌｏｇＰと、 （３）５０ｐｐｂ以下及び１０ｐｐｂを越えるＯＤＴとを有することを特徴とす
    る高いインパクトの香料を含んでなる、請求項８に記載の添加剤デリバリー粒子
    。
12. 【請求項１２】 （ｉ）約１０％〜約４０％の前記中心の芯粒子と、 （ｉｉ）中間の被覆物質として、約１０％〜約３０％の芳香油と、 （ｉｉｉ）外側の内包物質として、約３０％〜約８０％のスターチ又は修飾ス
    ターチとを含んでなる、請求項８に記載の添加剤デリバリー粒子。
13. 【請求項１３】 ａ）（ｉ）中心の芯粒子と、 前記芯粒子が、多孔性キャリア物質と前記多孔性キャリア物質の孔に含有され
    る添加剤とを含んでなり、 前記添加剤が香料、漂白剤、漂白促進剤、漂白活性剤、漂白触媒、キレート剤
    、スケール防止剤、閾値阻害剤、染料移行阻害剤、光漂白剤、酵素、触媒抗体、
    光沢剤、布地直接染料、抗真菌剤、抗菌剤、昆虫忌避剤、汚れ放出ポリマー、布
    地柔軟剤、染料固定剤、ｐＨジャンプシステム、及びそれらの混合物から成る群
    から選択されるものであり、 （ｉｉ）前記中心の芯粒子上に覆われる中間の被覆物質であって、疎水性油物質
    を含む前記中間の被覆物質と、 （ｉｉｉ）前記中間の被覆物質上に覆われる外側の内包物質と、 前記外側の内包物質が前記洗濯添加剤デリバリー粒子に実質的に粘着性ではな
    い表面を付与するものであり、 前記外側の内包物質が、炭水化物、セルロース及びセルロース誘導体、天然の
    及び合成のゴム、珪酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩、キチン及びキトサン、水溶性ポ
    リマー、脂肪化合物、並びにそれらの混合物から成る群から選択される一以上の
    少なくとも部分的に洗浄可溶性又は分散性の化合物を含んでなるものであり、 （ｉｖ）組成物の約５０重量％〜約９９．９９９重量％の、洗浄性界面活性剤、
    ビルダー、漂白剤、酵素、汚れ放出ポリマー、染料移行阻害剤、充填剤及びそれ
    らの混合物から成る群から選択される洗濯用成分とを含んでなる、組成物の約０
    ．００１重量％〜約５０重量％の添加剤デリバリー粒子を含んでなる、洗濯用又
    は洗浄用洗剤組成物。