JP2003345048A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置

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JP2003345048A JP2002153873A JP2002153873A JP2003345048A JP 2003345048 A JP2003345048 A JP 2003345048A JP 2002153873 A JP2002153873 A JP 2002153873A JP 2002153873 A JP2002153873 A JP 2002153873A JP 2003345048 A JP2003345048 A JP 2003345048A
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知裕 木村
Hiroyuki Tanaka
博幸 田中
Shintetsu Go
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 いかなる環境下でも初期は勿論耐久時も含め
局所的帯電不良によるカブリが生じず、いかなる環境下
でも繰り返し使用時の電位が安定に維持され、温度や湿
度の使用環境によらず安定した画像特性を示し、高感度
でかつ製造容易である電子写真感光体、該電子写真感光
体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を
提供する。 【解決手段】 支持体上に、電子輸送性有機化合物を含
有する中間層と、電荷発生物質を含有する感光層をこの
順に有し、該中間層の膜厚が、0.3μm以上3μm以
下であり、該感光層の膜厚が、16μm以下であり、該
電子輸送性有機化合物の最高被占軌道(HOMO)のエ
ネルギー準位が、6.0eV以上であることを特徴とす
る電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセス
カートリッジおよび電子写真装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体、電
子写真感光体を備えたプロセスカートリッジおよび電子
写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真技術の発展は著しく、複
写機、プリンター、ファクシミリなどの分野で数多く使
用されている。
【0003】電子写真法は、米国特許第2297691
号明細書に示されるように、画像露光の間に受けた照射
量に応じて電気抵抗が変化し、かつ、暗所では絶縁性の
物質(光導電性材料)を支持体上にコーティングして得
られる電子写真感光体を用いる。
【0004】この光導電性材料を用いた電子写真感光体
に要求される基本的な特性としては、(1)暗所で適当
な電位に帯電できること (2)暗所において電荷の逸散が少ないこと (3)光照射によって速やかに電荷を逸散せしめうるこ
と などが挙げられる。
【0005】電子写真感光体としては、セレン、酸化亜
鉛、硫化カドミウムなどの無機光導電性物質を主成分と
する感光層を有する無機電子写真感光体が広く用いられ
てきた。
【0006】しかし、無機電子写真感光体は、上記
(1)〜(3)の条件はある程度満足するが、熱安定
性、耐湿性、耐久性、生産性などにおいて必ずしも満足
しうるものではない。例えば、セレンは、結晶化すると
電子写真感光体としての特性が劣化してしまうし、硫化
カドミウムは、耐湿性や耐久性、酸化亜鉛では平滑性、
硬度や耐摩耗性に問題がある。さらに、セレンおよび硫
化カドミウムは毒性の問題を有している。
【0007】そこで、無機電子写真感光体の持つ欠点を
克服する目的で、近年、様々な有機光導電性物質を主成
分とする感光層を有する電子写真感光体の開発が盛んに
行われ、数多く実用化されている。
【0008】特に、電荷を発生する電荷発生物質と、そ
の電荷を輸送する電荷輸送物質とに機能を分担させた機
能分離型電子写真感光体が開発の主流となっている。こ
れは、機能分離型の電子写真感光体が高感度化に有利で
あり、かつ、電荷発生物質と電荷輸送物質の各々の材料
選択範囲が広く、任意の特性を有する電子写真感光体を
比較的容易に作製できるという利点を有していからであ
る。
【0009】機能分離型電子写真感光体の中でも、アゾ
顔料やフタロシアニン顔料を電荷発生物質として使用し
た電荷発生層と、トリフェニルアミン化合物やスチルベ
ン化合物やヒドラゾン化合物などの電荷輸送性物質を使
用した電荷輸送層を積層した電子写真感光体が主に開発
されている。
【0010】しかし、このような感光層を直接支持体上
に直接形成した場合、 (1)支持体上の傷や、凸凹、ゴミ、不純物および腐食
の表面欠陥などが原因で画像上に白抜けや、黒点などの
画像欠陥などを生じる (2)支持体と感光層間の接着性が悪く剥がれる (3)帯電性が悪化する (4)繰り返し使用時の電位安定性に欠ける など数多くの問題が生じてしまう。
【0011】そこで、これらの問題を改善するために、
支持体と感光層との間に様々な中間層を設けることが提
案され実用化されている。
【0012】そういった中間層としては、例えば、酸化
錫や酸化チタンなどの無機フィラーを樹脂中に分散した
中間層(例えば、特公昭63−19869号公報)や、
ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチ
ルセルロース樹脂などの熱可塑性樹脂、または、エポキ
シ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂
などの熱硬化性樹脂などのイオン導電性高分子樹脂を使
用した中間層(例えば、特開昭46−47344号公
報、特開昭52−25638号公報、特開昭52−10
0240号公報、特開昭55−143564号公報、特
開昭55−143564号公報、特開昭52−2038
6号公報、特開昭60−225856号公報、特開昭5
5−103556号公報など)や、金属アルコキシドや
金属キレートなどの有機金属化合物を含有した中間層
(特開平5−72789号公報、特公平3−66663
号公報など)が挙げられる。
【0013】しかし、上記中間層は、ある程度の特性は
満足するが、いまだいくつかの問題を抱えているのが現
状である。
【0014】例えば、絶縁性有機高分子樹脂が薄膜状に
設けられた中間層は、樹脂が絶縁性であるために電子写
真感光体の感度の低下、残留電位の上昇などの問題が生
じ、さらに膜厚を厚くすることができない。
【0015】それを改善するために開発された無機の導
電性フィラーを用いた中間層や、イオン伝導性高分子樹
脂を使用した中間層は抵抗で導電性をコントロールして
いるため環境依存性があったり、導電率が十分でなかっ
たりして電子写真感光体の感度および残留電位の悪化を
もたらす。
【0016】さらには、無機フィラーを使用する場合に
は分散液の調製や、ポットライフに問題を抱えている。
【0017】また、金属アルコキシドや金属キレートな
どの有機金属化合物を含有した中間層では特に湿度など
の環境の影響を受け易く、また、塗液状態での化学的安
定性に問題があり分散液の調製や、ポットライフにも問
題を抱えている。
【0018】中間層の要求される特性上、電子輸送性の
中間層が好ましく、上記問題点を克服するためにそれら
の中間層が数多く提案されている。
【0019】例えば、アゾ顔料含有した中間層(特開平
8−30506、特開平9−22135号公報など)
や、電子輸送性化合物を含有した中間層(特開平5−2
7469号公報、特開昭59−1708846、特開平
11−119458号公報、特開2001−83726
号公報など)や、アモルファスシリコンを用いた中間層
(特開平5−61231号公報など)などが挙げられ
る。
【0020】しかし、これらの中間層を設けた場合で
も、改善される部分はあるものの、その効果が小さく十
分でなかったり、あるいは新たに違う問題を生じたり
と、いまだ総ての面で十分満足する電子写真感光体がほ
とんど得られていないのが現状である。
【0021】例えば、アゾ顔料を使用した中間層では、
不均一系のため電荷発生物質での電荷のトラップが生じ
空電荷が発生しやすく耐久後の暗減衰が大きくなり、特
に低温/低湿での耐久時のカブリが発生してしまう。
【0022】また、アモルファスシリコンを使用した中
間層では塗膜欠陥に問題を抱えておりかつ製造コストが
高い。
【0023】さらには抵抗で制御を行っているため、環
境での依存性が大きいという問題も抱えている。
【0024】仮に、かなりのレベルで諸特性を満足する
電子写真感光体が得られたとしても、それに使用する中
間層の材料や、中間層の膜厚や、それに使用される電子
写真感光体の各種感光材料の種類や、その電子写真感光
体を使用するプロセスなどがかなり限定され、極めて汎
用性に乏しくなってしまうのが現状である。
【0025】一方、電子写真感光体を利用した複写機や
プリンターなどは、従来から高感度や高寿命化(高耐久
化)の要求以外に、ピクトリアルな高精度、高精細な極
めて高画質化への要求が近年強くなりつつあり、今後極
めて重要な技術課題の1つとなっている。その高画質化
の要求に対して種々の技術研究が活発に行われている。
【0026】電子写真感光体以外からのアプローチとし
ては、例えば、現像条件や転写条件の最適化、レーザー
スポット径の小径化、短波長レーザー化、トナーの小径
化や球形化などが挙げられる。
【0027】電子写真感光体からのアプローチとして
は、電子写真感光体の薄膜化により電子写真感光体の静
電容量を増加し、潜像のコントラストをより鮮明にする
方法や、短波長のレーザー(特に380〜500nm)
対応の電子写真感光体などが挙げられる。
【0028】特に、電子写真感光体の薄膜化は高画質化
には極めて効果があるが、薄膜になることにより電子写
真感光体にかかる電界強度が増大し、支持体からの電荷
注入の影響が受け易くなり、初期のカブリや耐久でのカ
ブリなどの局所的帯電不良や耐久での電位変動などに大
きな問題を抱えている。
【0029】さらに、ピクトリアルな高精度、高精細な
極めて高画質を目的とし場合、いかなる環境条件下でも
上記のカブリや耐久での電位変動などは、これまで以上
に要求レベルが高く、いまだそれらの要求を十分満足す
る電子写真感光体が得られていないのが現状である。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、薄膜
(感光層が16μm以下)の電子写真感光体において
も、下記の要求される特性 (1)いかなる環境下でも初期は勿論耐久時も含め局所
的帯電不良によるカブリが生じない (2)いかなる環境下でも繰り返し使用時の電位が安定
に維持され、温度や湿度の使用環境によらず安定した画
像特性を示す (3)高感度でかつ製造容易である を十分満足した電子写真感光体を供給することである。
【0031】また、本発明の目的は、上記電子写真感光
体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を
提供することである。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を行ったところ、感光層が16μm以下である薄膜の電
子写真感光体において、特定の膜厚であり、特定の電子
輸送性有機化合物を含有する中間層を有させることによ
り、上記問題を解決することを見いだし、本発明を完成
するに至った。
【0033】すなわち、本発明は、支持体上に、電子輸
送性有機化合物を含有する中間層と、電荷発生物質を含
有する感光層をこの順に有し、該中間層の膜厚が、0.
3μm以上3μm以下であり、該感光層の膜厚が、16
μm以下であり、該電子輸送性有機化合物の最高被占軌
道(HOMO)のエネルギー準位が、6.0eV以上で
あることを特徴とする電子写真感光体である。
【0034】また、本発明は、上記電子写真感光体を有
するプロセスカートリッジおよび電子写真装置である。
【0035】
【発明の実施の形態】まず、本発明の電子写真感光体の
中間層に使用される電子輸送性有機化合物について説明
する。
【0036】上記電子輸送性有機化合物とは、ある電界
がかかっている中で電子の受け渡しを行える化合物であ
る。
【0037】上述のとおり、本発明の電子写真感光体の
中間層に使用される電子輸送性有機化合物の最高被占軌
道(HOMO)のエネルギー準位は、支持体からの電荷
の注入性の観点から、6.0eV以上であることが必要
であるが、6.2eV以上であることがより好ましい。
【0038】これは、通常、電子写真感光体に使用され
る支持体のアルミニウムなどの金属と、通常の電子輸送
性有機化合物は、エネルギー的にかなりの障壁があり、
正孔が支持体から電子輸送性有機化合物に注入しづらい
のであるが、本発明の電子写真感光体のように感光層が
薄膜の電子写真感光体では、高電界のため、ある一定以
上のエネルギー差がないと注入が生じてしまう。
【0039】一方、本発明の電子輸送性化合物は、電子
輸送をホッピング機構で行うため、π共役系の広がった
化合物であることがある程度要求され、おのずとその化
合物の光学的吸収端は少なくとも280nm以上にな
る。さらに、次で述べるように電子受容の指標である還
元電位の好ましい範囲の上限値と合わせて考えると、最
高被占軌道(HOMO)のエネルギー準位は8.7eV
以下であることが好ましい。
【0040】また、本発明の電子写真感光体の中間層に
使用される電子輸送性有機化合物の電子受容性の指標で
ある還元電位(最低空軌道(LUMO)に対応する。)
は、参照電極(飽和カルメロ電極(SCE))に対し
て、−1.3V以上であることが好ましい。さらには、
電荷発生物質とのエネルギー的マッチングの観点から、
−1.0V以上であることがより好ましく、−0.6V
以上であることがより一層好ましい。また、さらには、
酸素との反応性の観点から、−0.2V以下であること
がより好ましく、−0.3V以下であることがより一層
好ましい。
【0041】本発明の電子写真感光体の中間層に使用さ
れる電子輸送性有機化合物の具体例を表1に示すが、本
発明はこれらに限定されない。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】電子輸送性有機化合物の還元電位(Ere
d)および最高被占軌道(HOMO)のエネルギー準位
の測定方法および算出方法を以下に示す。
【0045】なお、上述のとおり、還元電位(Ere
d)は、最低空軌道(LUMO)に対応する。
【0046】(還元電位測定法)飽和カロメル電極(S
CE)を参照電極とし、電解液に0.1[N](n−B
u)ClO4−/CHCl溶液を用い、ポテ
ンシャルスイーパーによって作用電極(白金)に印加す
る電位をスイープし、得られた電流−電位曲線を測定
し、還元電位を測定した。
【0047】詳しくは、サンプルを0.1[N](n−
Bu)ClO4−/CHCl溶液に5〜10
[mmol%]程度の濃度になるように溶解する。この
サンプル溶液を窒素バブリング後、作用電極によって電
圧を加え、電圧を0[V]→−1.5[V]→0[V]
と連続的に電位を変化させたときの電流変化を測定し、
電流−電位曲線を得る。
【0048】この電流−電位曲線において、0[V]→
−1.5[V]にスイープさせたとき、0[V]側に最
も近い位置で電流値がピークを示したピークトップ位置
の電位をEred[V]とし、−1.5[V]→0
[V]にスイープさせたとき、0[V]側に最も近い位
置で電流値がピークを示したピークトップ位置の電位を
Ered[V]とし、(Ered+Ered)/
2[V]を、還元電位(Ered)[V]とした。
【0049】(最高被占軌道(HOMO)のエネルギー
算出法)電子輸送性有機化合物の最高被占軌道に対応す
るエネルギー準位の算出は以下のように行った。
【0050】まず、数種類の正孔輸送性化合物の大気下
光電子分光法、具体的には低エネルギー電子計数方式に
よる理研計器(株)製の表面分析装置AC−1を用いて
仕事関数Wf[eV]を直接測定した。さらに、仕事関
数を測定した数種類の正孔輸送性化合物の酸化電位を以
下の方法によって測定した。
【0051】飽和カロメル電極(SCE)を参照電極と
し、電解液に0.1[N](n−Bu)ClO
4−/CHCl溶液を用い、ポテンシャルスイーパ
ーによって作用電極(白金)に印加する電位をスイープ
し得られた電流−電位曲線を測定し、酸化電位を測定し
た。
【0052】詳しくは、サンプルを0.1[N](n−
Bu)ClO4−/CHCl溶液に5〜10
mmol%程度の濃度になるように溶解する。そしてこ
のサンプル溶液に作用電極によって電圧を加え、電圧を
0[V]→+1.5[V]→0[V]と連続的に電位を
変化させた時の電流変化を測定し、電流−電位曲線を得
る。
【0053】この電流−電位曲線において、0[V]→
+1.5[V]にスイープさせたとき、0[V]側に最
も近い位置で電流値がピークを示したピークトップ位置
の電位をEox[V]とし、+1.5[V]→0
[V]にスイープさせたとき、0[V]側に最も近い位
置で電流値がピークを示したピークトップ位置の電位を
Eox[V]とし、(Eox+Eox)/2
[V]を酸化電位(Eox)[V]とした。
【0054】上記得られた仕事関数と酸化電位との間に
は一次相関が認められ、それより参照電極である飽和カ
ロメル電極(SCE)のエネルギーは4.53[eV]
と算出された。
【0055】光学吸収係数αと光エネルギーhν、およ
び、遷移エネルギーE(eV)の間には次式が成り立
つと考えられているから、 α・hν=B(hν−E(ただし、Bは定数) 電子輸送性有機化合物の(α・hν)1/2対hνのプ
ロットをとり、直線区間を外挿してαが0となるhνの
値が遷移エネルギーEとなり、電子輸送性有機化合物
の最高被占軌道(HOMO)のエネルギーは以下の式に
よって算出される。
【0056】最高被占軌道(HOMO)のエネルギー=
Ered+4.53+E[eV]なお、重合性基を有
する電子輸送性化合物を塗布後硬化した中間層の場合、
その電子輸送性化合物のEredおよびHOMOの値は
硬化前の重合性基を有する電子輸送性化合物のモノマー
あるいはオリゴマーを上記の方法で測定した。
【0057】以下、本発明の電子写真感光体の構成につ
いて説明する。
【0058】上述のとおり、本発明の電子写真感光体
は、支持体上に中間層を有し、さらにその上に膜厚が1
6μm以下の感光層を有するものである。
【0059】本発明の電子写真感光体に使用される支持
体としては、例えば、次のようなものが挙げられる。 (1) アルミニウム、アルミニウム合金、
ステンレス、銅などの金属や合金を板形状またはドラム
形状にしたもの (2) ガラス、樹脂、紙などの非支持体
や、上記(1)の支持体上にアルミニウム、パラジウ
ム、ロジウム、金、白金などの金属を蒸着もしくはラミ
ネ−トすることにより薄膜形成したもの (3) ガラス、樹脂、紙などの非支持体
や、上記(1)の支持体上に導電性高分子、酸化スズ、
酸化インジウムなどの導電性化合物の層を蒸着あるいは
塗布することにより形成したもの 本発明において用いられる中間層は、支持体上に、上記
電子輸送性化合物を適当な結着樹脂と混合して膜を形成
したり、ポリマー化された電子輸送性化合物ならば、単
独で形成したり、必要に応じて適当な結着樹脂とともに
膜を形成したりしてもよい。
【0060】また、重合性官能基を有した電子輸送性化
合物の場合は、それ単独で重合硬化して膜を形成して
も、必要に応じて他の重合性モノマーやオリゴマーある
いは適当な結着樹脂を混ぜて重合硬化して膜を形成して
もよい。
【0061】なお、電子輸送性有機化合物は必要に応じ
て2種以上混合しても構わない。
【0062】上記結着樹脂としては、広範囲な結着樹脂
から選択でき、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ブチラール樹脂、ポ
リスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリー
ルフタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢
酸ビニル樹脂、シリコン樹脂、ポリスルホン樹脂、スチ
レン−ブタジエン共重合体、アルキッド樹脂、エポキシ
樹脂、尿素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコー
ル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、フェノール
樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂あるいはアクリル樹
脂などの熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が挙げられるがこ
れらに限定されるものではない。
【0063】これらの樹脂は、単独またはコポリマーと
して1種または2種以上混合して用いてもよい。
【0064】なお、中間層上に感光層を塗布する工程に
おいて、中間層から感光層に電子輸送性有機化合物がマ
イグレートすると、特性の悪化を引き起こす傾向にある
ため、電子輸送性有機化合物と結着樹脂として硬化性樹
脂を用いて重合硬化した膜や、高分子化された電子輸送
性化合物を含有する膜を中間層に用いる方が好ましい。
【0065】さらに、中間層における電子輸送性化合物
の含有量は、電子の流れをよりスムーズに行うため、4
0質量%以上であることが好ましく、さらには60質量
%以上であることがより好ましい。
【0066】また、電子輸送性有機化合物を含有する中
間層は、印加電界5×10V/cm時に、1×10
−7cm/V・s以上のドリフト移動度を有している
ことが好ましい。
【0067】中間層の膜厚は薄すぎると、局所的な帯電
不良に対する効果が不十分であったり、また、厚すぎる
と、残留電位の上昇や感度低下を起こしたりする。さら
に、様々な環境下における繰り返し使用時の電位変動の
安定性などを考慮すると、中間層の膜厚は、0.3μm
以上3μm以下が必要であり、0.7μm以上2μm以
下が好ましい。
【0068】また、環境依存性を小さくするためには、
中間層の体積抵抗率が1×1012Ω・cm以上である
ことが好ましい。
【0069】体積抵抗率は、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)上に180μmのギヤップを持つ櫛形電極
を金蒸着により作製し、その上に中間層調合液により1
μmの膜を作製し、横河ヒューレットパッカード(株)
製PAメータ4140Bを用いて測定した。
【0070】また、必要に応じて、中間層に各種の粒子
を分散させ含有することができる。例えば、干渉縞発生
防止などの目的のため、有機フィラー、無機フィラーな
どの絶縁性粒子を分散させてもよい。
【0071】上記中間層の上には感光層が設けられる。
【0072】本発明の電子写真感光体の感光層の膜厚
は、上述のとおり、16μm以下であるが、潜像コント
ラストをさらに鮮明にして高画質化に対応するという観
点から、13μm以下であることが好ましく、さらには
10μm以下であることがより好ましい。ただし、帯電
性や感度の低下等の問題を考えると7μm以上であるこ
とが好ましい。
【0073】感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質と
を単一の層に含有する単層型、電荷発生物質を含有する
電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とを有
する積層型のどちらでも構わない。積層型感光層の場
合、電荷輸送層は2層以上あってもよい。
【0074】感度、耐久特性などの観点から、積層型の
感光層を有する積層型電子写真感光体が好ましい。
【0075】本発明の電子写真感光体の感光層に使用さ
れる電荷発生物質としては、例えば、次のような物質が
挙げられる。これらの電荷発生物質は単独で用いてもよ
く、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。 (1)モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾなどのアゾ顔料 (2)金属フタロシアニン、非金属フタロシアニンなど
のフタロシアニン系顔料 (3)インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ系顔料 (4)ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペリ
レン系顔料 (5)アンスラキノン、ピレンキノンなどの多環キノン
系顔料 (6)スクワリリウム色素 (7)ピリリウム塩、チアピリリウム塩類 (8)トリフェニルメタン系色素 (9)セレン、非晶質のシリコンなどの無機物質 なお、上記電荷発生物質の中でも、フタロシアニン顔料
が好ましく、その中でも、オキシチタニウムフタロシア
ニン、クロロガリウムフタロシアニンまたはヒドロキシ
ガリウムフタロシアニンを採用した場合が、本発明で特
に大きな効果が得られるためより好ましい。
【0076】積層型感光層の場合、電荷発生層は、上記
電荷発生物質を適当な結着樹脂に分散し、これを中間層
上に塗工することにより形成することができる。
【0077】結着樹脂としては、広範囲な結着樹脂から
選択でき、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリアリレート樹脂、ブチラール樹脂、ポリス
ツレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリールフ
タレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸ビ
ニル樹脂、フェノール樹脂、シリコン樹脂、ポリスルホ
ン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、アルキッド樹
脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体などの樹脂が挙げられる。
【0078】これらの樹脂は単独またはコポリマーとし
て1種または2種以上混合して用いてもよい。
【0079】電荷発生層中に含有する結着樹脂は、電荷
発生層全質量に対して、80質量%以下であることが好
ましく、さらには40質量%以下であることがより好ま
しい。
【0080】また、電荷発生層の膜厚は、5μm以下で
あることが好ましく、さらには0.01μm以上2μm
以下の範囲の薄膜であることがより好ましい。
【0081】また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤または公知の電荷発生
物質を必要に応じて添加することもできる。
【0082】また、電荷発生物質の平均粒径は、0.0
3μm以上0.25μm以下であることが好ましい。
【0083】0.03μm未満であると、過分散状態の
微粒子が原因となり、数としては少ないが、かなり大き
な凝集物が生じ、これによる画像欠陥が生じ、かつ、電
荷発生物質の分散塗工液の安定性に大きな問題が生じて
しまうことがある。
【0084】一方、0.25μmを超えると、高温/高
湿下での暗減衰が大きく、かつ、電荷発生物質の粒子内
で生じる空電荷の生成が多くなるために、低温/低湿下
での繰り返し使用時のカブリが生じることがある。
【0085】特に、電荷発生物質として好適なフタロシ
アニン顔料を採用した場合は、そのフタロシアニン顔料
の平均粒径は0.07μm以上0.15μm以下である
ことがより好ましい。
【0086】本発明においての電荷発生物質の平均粒径
は、感光体の電荷発生物質が含有されている層の任意の
5点を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて以下のよう
に測定した。
【0087】SEM写真で得られた電荷発生物質粒子の
最も長い部分(長軸)を粒径とし、SEM写真で得られた
電荷発生物質全部を計測し、全サンプル中最も大きい方
から10%および最も小さい方から10%のサンプルを
除いたサンプルの全個数平均を本発明の電荷発生物質の
平均粒径とした。
【0088】本発明の電子写真感光体の感光層に使用さ
れる電荷輸送物質としては、各種トリアリールアミン系
化合物、各種ヒドラゾン系化合物、各種スチルベン系化
合物、各種ピラゾリン系化合物、各種オキサゾール系化
合物、各種チアゾール系化合物、各種トリアリールメタ
ン系化合物などの低分子化合物などの他に、特開平9−
272735号公報や特開平9−62019号公報など
に開示されている電荷輸送性樹脂などが挙げられる。
【0089】電荷輸送層の形成に使用される結着樹脂と
しては、前記電荷発生層の形成において使用される結着
樹脂が挙げられ、さらに、ポリビニルカルバゾール、ポ
リビニルアントラセンなどの光導電性高分子が挙げられ
る。
【0090】なお、本発明の電子写真感光体の感光層が
積層型である場合、電荷輸送層の膜厚は電荷発生層の膜
厚との合計で16μm以下となることが必要であるが、
帯電性の問題の観点から、電荷輸送層の膜厚は、7μm
以上であることが好ましい。
【0091】さらに、電荷輸送層中に酸化防止剤、紫外
線吸収剤、可塑剤または公知の電荷輸送物質を必要に応
じて添加することもできる。
【0092】このような電荷輸送層の形成は、適当な有
機溶媒を用い、浸漬コーティング法、スプレーコーティ
ング法、スピンナーコーティング法、ローラコーティン
グ法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティ
ング法などのコーティング法を用いて行うことができ
る。
【0093】さらに、耐久性の問題で必要に応じて感光
層上に保護層を設けてもよい。
【0094】図1に本発明の電子写真感光体を有するプ
ロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を
示す。
【0095】図において、1は本発明の電子写真感光体
であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆
動される。電子写真感光体1は、回転過程において、一
次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位の
均一帯電を受け、次いでスリット露光やレーザービーム
走査露光などの露光手段(不図示)からの露光光4を受
ける。こうして電子写真感光体1の周面に静電潜像が順
次形成されていく。
【0096】形成された静電潜像は、次いで現像手段5
によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、不
図示の給紙部から電子写真感光体1と転写手段6との間
に電子写真感光体1の回転と同期取り出されて給紙され
た転写材7に、転写手段6により順次転写されていく。
像転写を受けた転写材7は、電子写真感光体面から分離
されて像定着手段8へ導入されて像定着をうけることに
より複写物(コピー)として装置外へプリントアウトさ
れる。
【0097】また、像転写後の電子写真感光体1の表面
を、クリーニング手段9によって転写残りトナーの除去
し清浄面化してもよい。
【0098】一次帯電手段3や転写手段6は帯電ローラ
ーなどの接触手段、コロナ帯電器などの非接触手段のい
ずれでも良い。
【0099】また、前露光手段(不図示)からの前露光
光10により除電処理した後に、繰り返し画像形成に使
用してもよい。なお、一次帯電手段3が帯電ローラーな
どを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずし
も必要ではない。
【0100】本発明においては、上述の電子写真感光体
1、一次帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手
段9などの構成要素のうち、複数のものをプロセスカー
トリッジとして一体に結合して構成しこのプロセスカー
トリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電
子写真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。例
えば、一次帯電手段3、現像手段5およびクリーニング
手段9の少なくとも一つを電子写真感光体1とともに一
体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール1
2などの案内手段を用いて装置本体に着脱可能なプロセ
スカートリッジ11とすることができる。
【0101】また、露光光4は、電子写真装置が複写機
やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過
光、あるいはセンサーで原稿を読みとり、信号化し、こ
の信号にしたがって行われるレーザービームの走査、L
EDアレイの駆動および液晶シャッターアレイの駆動な
どにより照射される光である。
【0102】本発明の電子写真感光体は電子写真複写機
に利用するのみならず、レーザービームプリンター、C
RTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンターお
よびレーザー製版などの電子写真応用分野にも広く用い
ることができる。
【0103】本発明の電子写真感光体は、プロセススピ
ードが180mm/s以上の電子写真装置に用いたとき
に、上記本発明の効果をより一層顕著に奏する。
【0104】
【実施例】以下に本発明を実施例に沿って説明するが、
本発明はその要旨を超えない限りこれらに限定されるも
のではない。
【0105】「部」は、「質量部」を意味する。
【0106】(電子写真感光体No.1)電子輸送性有
機化合物(例示化合物No.10)10部、ポリカーボ
ネートZ型樹脂(重量平均分子量80000)10部を
ジオキサン100部に溶解し、中間層用塗料を調整し
た。
【0107】この塗料を直径30mmのアルミニウムシ
リンダー上に浸漬コーティング法によって塗布し、12
0℃で60分間乾燥して、1.0μmの中間層を形成し
た。
【0108】CuKαのX線回折におけるブラック角2
θ±0.2°の9.0°、14.2°、23.9°およ
び27.2°に強いピークを有するオキシチタニウムフ
タロシアニン顔料を1.2部、ポリビニルブチラール
(商品名エスレックBX−1、積水化学(株)製)1.
0部およびシクロヘキサノン35部、直径1mmのガラ
スビーズを用いたサンドミル装置で5時間分散して、そ
の後にテトラヒドロフラン60部を加えて、電荷発生層
用塗料を調製した。
【0109】この塗料を上記中間層の上に浸漬塗布方法
で塗布して、105℃で10分間乾燥し、膜厚0.2μ
mの電荷発生層を形成した。
【0110】この電荷発生層を走査型電子顕微鏡(SE
M)で観察したところ、電荷発生物質の平均粒径は0.
1μmであった。
【0111】次に、電荷輸送化合物として下記式で示さ
れる構造を有する化合物(A)を4.5部
【外1】
【0112】およびポリカーボネートZ型樹脂(重量平
均分子量25000)5.5部をモノクロロベンゼン4
0部に溶解し、電荷輸送層用塗料を調製した。この塗料
を前記の電荷発生層の上に浸漬塗布方法で塗布して11
0℃で60分間乾燥し、膜厚13μmの電荷輸送層を形
成し、電子写真感光体を得た。
【0113】(電子写真感光体No.2〜No.7)電
荷発生層用塗料の調整で使用するガラスビーズの径や量
を変更、分散時間の変更などをして、電荷発生物質の粒
径を、それぞれ、表2に示すように変更した以外は、電
子写真感光体No.1と同様に電子写真感光体を作製し
た。
【0114】(電子写真感光体No.8〜No.10)
電子写真感光体No.1の中間層の膜厚を、それぞれ、
0.5、2.0または3.0μmに変更した以外は、電
子写真感光体No.1と同様に電子写真感光体を作製し
た。
【0115】(電子写真感光体No.11、No.1
2)電子写真感光体No.1の電子輸送性有機化合物の
量を、それぞれ、43部、185部に変更した以外は、
電子写真感光体No.1と同様に電子写真感光体を作製
した。
【0116】(電子写真感光体No.13〜No.1
7)電子写真感光体No.1で使用した電子輸送性有機
化合物(例示化合物No.10)を、それぞれ、No.
1、4、5、7、9に変更し、かつ、中間層の膜厚を
2.0μmに変更した以外は、電子写真感光体No.1
と同様に電子写真感光体を作製した。
【0117】(電子写真感光体No.18)電子写真感
光体No.14の電荷発生物質の粒径を、表2に示すよ
うに変更した以外は、電子写真感光体No.14と同様
に電子写真感光体を作製した。
【0118】(電子写真感光体No.19)電子輸送性
有機化合物(例示化合物No.13)60部をトルエン
60部に溶解し、中間層用塗料を調整した。
【0119】この塗料を直径30mmのアルミニウムシ
リンダー上に浸漬コーティング法によって塗布し80℃
で5分間乾燥後、加速電圧150kV、照射線量10M
radの条件で電子線を照射し硬化させ、膜厚1.0μ
mの中間層を形成した。
【0120】それ以外は電子写真感光体No.1と同様
に電子写真感光体を作製した。
【0121】なお、中間層中の電子輸送性有機化合物の
含有量は、以下のように概算した。
【0122】重合前のモノマー(例示化合物No.1
3)の分子量490、下記重合性基以外の部位(B)
【外2】
【0123】の分子量348を電子輸送性有機化合物と
みなし、(348/490)×100=71%として算
出した。
【0124】(電子写真感光体No.20〜No.2
2)電子写真感光体No.19の電荷発生物質の粒径
を、それぞれ、表2に示すように変更した以外は、電子
写真感光体No.19と同様に電子写真感光体を作製し
た。
【0125】(電子写真感光体No.23)電子写真感
光体No.19の中間層の膜厚を、2.5μmに変更し
た以外は、電子写真感光体No.17と同様に電子写真
感光体を作製した。
【0126】(電子写真感光体No.24)電子写真感
光体No.1で使用したポリカーボネートZ型樹脂(重
量平均分子量80000)を、群栄化学工業(株)製の
フェノール樹脂(PL−4852)に変更し、アルミシ
リンダー上に浸漬コーティング法によって塗布し、16
0℃で60分間乾燥して、1.0μmの中間層を形成し
た。
【0127】それ以外は電子写真感光体No.1と同様
に電子写真感光体を作製した。
【0128】(電子写真感光体No.25)電子輸送性
有機化合物(例示化合物No.12)10部を、ビニル
ブチラール樹脂(積水化学(株)製、エレックスBM−
S)10部をシクロヘキサノン200部に溶解し中間層
用塗料を調整した。
【0129】この塗料を直径30mmのアルミニウムシ
リンダー上に浸漬コーティング法によって塗布し、17
0℃で10分間乾燥して、1.0μmの中間層を形成し
た。
【0130】それ以外は電子写真感光体No.1と同様
に電子写真感光体を作製した。
【0131】(実施例1〜25)上記電子写真感光体
を、ヒューレットパッカード社製 Laser Jet 9000n(プ
ロセススピード:235.5mm/s)改造機(帯電の
DC成分および光量を変化できるように改造)に装着
し、常温常湿(23℃/50%)、低温低湿(15℃/
10%)および高温高湿(32℃/80%)条件下で、
帯電のDC成分と光量を変化させ評価した。
【0132】なお、電位は現像器の位置にプローブを装
着し測定した。
【0133】初期の電子写真感光体特性〔暗減衰Vdd
(暗部電位Vd=650Vに設定後ドラムの回転を止め
15秒後の電位の変化量)、光減衰感度(Vd=−65
0V設定で−170Vに光減衰させるために必要な光
量)、残留電位Vsl(1.5μJ/cmの光量を照
射した時の電位)〕と初期画像の画像欠陥の有無を目視
により評価した。
【0134】さらに、常温常湿および低温低湿下で、そ
れぞれ1000枚の通紙耐久を行い、耐久前後の前記電
子写真感光体特性を測定し、各々の変化値ΔVdd、Δ
Vl(初期にVlが−170Vとなる光量と同量の光量
を耐久後に照射した時のVlの変化量)およびΔVsl
と、耐久画像の画像欠陥の有無を目視により評価した。
【0135】画像評価は次のとおりである。 ◎:微小黒点が目視では全く観察されない 〇:微小黒点が極微量(1〜5箇所)認められる △:部分的に微小黒点が目視で数箇所(6箇所以上)認
められる ×:全面に微小黒点が目視で観察される この中で、△および×は、本発明の効果が十分に得られ
ていないと判断した。
【0136】また、電子写真感光体の中間層の体積抵抗
率は、総て、3環境いずれにおいても、1×1012Ω
cm以上であった。
【0137】
【表3】
【0138】
【表4】
【0139】(比較電子写真感光体No.1、No.
2)電子写真感光体No.1の中間層の膜厚を、それぞ
れ、0.2μm、4.0μmに変更した以外は、電子写
真感光体No.1と同様に電子写真感光体を作製した。
【0140】(比較電子写真感光体No.3、No.
4)電子写真感光体No.1で使用した電子輸送性有機
化合物(例示化合物No.10)を、それぞれ、下記式
(H−1)および(H−2)で示される構造を有する電
子輸送性有機化合物に変更した以外は、電子写真感光体
No.1と同様に電子写真感光体を作製した。
【0141】
【外3】
【0142】
【外4】
【0143】(比較電子写真感光体No.5)電子写真
感光体No.19で使用した電子輸送性有機化合物(例
示化合物No.13)を、下記式(H−3)で示される
構造を有する電子輸送性有機化合物に変更した以外は、
電子写真感光体No.19と同様に電子写真感光体を作
製した。
【0144】
【外5】
【0145】(比較電子写真感光体No.6)電子写真
感光体No.24で使用した電子輸送性有機化合物(例
示化合物No.10)を、下記式(H−2)で示される
構造を有する電子輸送性有機化合物
【外6】
【0146】に変更した以外は、電子写真感光体No.
24と同様に電子写真感光体を作製した。
【0147】(比較電子写真感光体No.7)中間層を
設けず、直接アルミニウムシリンダー上に感光層を作製
した以外は、電子写真感光体No.1と同様に電子写真
感光体を作製した。
【0148】(比較電子写真感光体No.8)アルコー
ル可溶性共重合ナイロン(アミランCM−8000:東
レ(株)製)5部をメタノール95部中に溶解し、中間
層用塗料を調整した。
【0149】この塗料を直径30mmのアルミニウムシ
リンダー上に浸漬コーティング法によって塗布し、12
0℃で60分間乾燥して、0.7μmの中間層を形成し
た。
【0150】それ以外は電子写真感光体No.1と同様
に電子写真感光体を作製した。
【0151】(比較電子写真感光体No.9)下記式で
示される構造を有するアゾ化合物10部を150部の4
−メトキシ−4−メチルペンタノン−2に加え、サンド
グラインドミルにて粉砕分散処理を行った。
【0152】
【外7】
【0153】ここで得られた顔料分散液を、ポリビニル
ブチラール(積水化学工業(株)製、商品名エスレック
BH−3)の4%ジメトキシエタン溶液100部および
フェノキシ樹脂(ユニオンカーバイト社製、商品名PK
HH)の4%ジメトキシエタン溶液100部の混合液に
加え、最終的に固形分濃度4.0%の中間層用塗料を調
整した。
【0154】この塗料を直径30mmのアルミニウムシ
リンダー上に浸漬コーティング法によって塗布し、12
0℃で60分間乾燥して、1.0μmの中間層を形成し
た。
【0155】それ以外は電子写真感光体No.1と同様
に電子写真感光体を作製した。
【0156】(比較電子写真感光体No.10)ジルコ
ニウムテトラ−n−ブチレート1部、イソプロピルアル
コール10部からなる中間層用塗料を調整した。
【0157】この塗料を直径30mmのアルミニウムシ
リンダー上に浸漬コーティング法によって塗布し、40
℃で120分間乾燥して、1.0μmの中間層を形成し
た。
【0158】それ以外は電子写真感光体No.1と同様
に電子写真感光体を作製した。
【0159】(比較電子写真感光体No.11)アルキ
ッド樹脂(ベッコゾール1307−60−EL大日本イ
ンキ化学工業社製)30部、メラミン樹脂(スーパーベ
ッカミンG−821−60大日本インキ化学工業社製)
20部に、酸化チタン粉末(タンベークCREL石原産
業社製)90部を加え、さらにメチルエチルケトン15
0部を加えボールミルで24時間分散して中間層用塗料
を調整した。
【0160】この塗料を直径30mmのアルミニウムシ
リンダー上に浸漬コーティング法によって塗布し、13
0℃で20分間乾燥して、2.0μmの中間層を形成し
た。
【0161】それ以外は電子写真感光体No.1と同様
に電子写真感光体を作製した。
【0162】(比較電子写真感光体No.12)電子写
真感光体No.1の電荷輸送層の膜厚を20μmとした
以外は電子写真感光体No.1と同様に電子写真感光体
を作製した。
【0163】(比較電子写真感光体No.13)比較電
子写真感光体No.4の電荷輸送層の膜厚を、20μm
とした以外は、電子写真感光体No.1と同様に電子写
真感光体を作製した。
【0164】(比較電子写真感光体No.14)電子写
真感光体No.8の電荷輸送層の膜厚を、20μmとし
た以外は 電子写真感光体No.1と同様に電子写真感
光体を作製した。
【0165】(比較電子写真感光体No.15)電子写
真感光体No.8の電荷輸送層の膜厚を、20μmとし
た以外は、電子写真感光体No.9と同様に電子写真感
光体を作製した。
【0166】(比較例1〜15)上記比較電子写真感光
体を、実施例1と同様な評価を行った。その結果を表5
に示す。
【0167】
【表5】
【0168】
【表6】
【0169】(電子写真感光体No.26)電子輸送性
有機化合物(例示化合物No.10)10部、ポリカー
ボネートZ型樹脂(重量平均分子量80000)10部
を、ジオキサン100部に溶解し中間層用塗料を調整し
た。この塗料を直径30mmのアルミニウムシリンダー
上に浸漬コーティング法によって塗布し、120℃で6
0分間乾燥して、1.5μmの中間層を形成した。
【0170】CuKαのX線回折におけるブラック角2
θ±0.2°の7.4°および28.2°に強いピーク
を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料1.2
部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名エスレックBX
−1、積水化学(株)製)2部をシクロヘキサノン80
部に添加し、ガラスビーズとともにサンドミルで10時
間分散し、これに80部の酢酸エチルを加えて電荷発生
層用塗料を調製した。
【0171】この塗料を上記中間層の上に浸漬塗布方法
で塗布して、105℃で10分間乾燥し、膜厚0.2μ
mの電荷発生層を形成した。
【0172】この電荷発生層を走査型電子顕微鏡(SE
M)で観察したところ電荷発生物質の平均粒径は0.1
3μmであった。
【0173】次に、電荷輸送化合物として下記式で示さ
れる構造を有する化合物(A)3.5部、
【外8】
【0174】下記式で示される構造を有する化合物
(C)1.0部
【外9】
【0175】およびポリカーボネートZ型樹脂(重量平
均分子量30000)6.0部を、モノクロロベンゼン
50部に溶解し、電荷輸送層用塗料を調製した。
【0176】この塗料を上記電荷発生層の上に浸漬塗布
方法で塗布して、110℃で60分間乾燥し、膜厚11
μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を得た。
【0177】(電子写真感光体No.27〜No.2
9)電子写真感光体No.26の電子輸送性有機化合物
(例示化合物No.10)を、それぞれ、No.1、
5、11に変更した以外は、電子写真感光体No.26
と同様に電子写真感光体を作製した。
【0178】(電子写真感光体No.30)電子写真感
光体No.29のポリカーボネートZ型樹脂(重量平均
分子量80000)を、日本化薬(株)製のトリメチロ
ールプロパントリアクリレート(カヤラッドTMPT
A)に変更し、アルミシリンダー上に浸漬コーティング
法によって塗布し、80℃で5分間乾燥後、加速電圧1
50kV、照射線量10Mradの条件で電子線を照射
し硬化させ、膜厚1.5μmの中間層を形成した。
【0179】それ以外は電子写真感光体No.29と同
様に電子写真感光体を作製した。
【0180】(電子写真感光体No.31)電子写真感
光体No.26の電子輸送性有機化合物(例示化合物N
o.10)をNo.8に変更し、さらに、電荷発生物質
の粒径を表6に示すように変更した以外は、電子写真感
光体No.26と同様に電子写真感光体を作製した。
【0181】(電子写真感光体No.32〜No.3
5)電子写真感光体No.31の電荷発生物質の粒径
を、表6に示すように変更した以外は、電子写真感光体
No.31と同様に電子写真感光体を作製した。
【0182】(電子写真感光体No.36〜No.3
8)電子写真感光体No.32の中間層の膜厚を、それ
ぞれ、0.4μm、1.0μm、2.5μmに変更した
以外は、電子写真感光体No.32と同様に電子写真感
光体を作製した。
【0183】(電子写真感光体No.39)電子輸送性
有機化合物(例示化合物No.13)60部を、トルエ
ン60部に溶解し、中間層用塗料を調整した。
【0184】この塗料を直径30mmのアルミニウムシ
リンダー上に浸漬コーティング法によって塗布し、80
℃で5分間乾燥後、加速電圧150kV、照射線量10
Mradの条件で電子線を照射し硬化させ、膜厚1.5
μmの中間層を形成した。
【0185】それ以外は電子写真感光体No.26と同
様に電子写真感光体を作製した。
【0186】(電子写真感光体No.40)電子写真感
光体No.39の電荷発生物質の粒径を、表6に示すよ
うに変更した以外は、電子写真感光体No.39と同様
に電子写真感光体を作製した。
【0187】(電子写真感光体No.41)電子輸送性
有機化合物(例示化合物No.10)10部、ポリカー
ボネートZ型樹脂(重量平均分子量80000)10部
を、ジオキサン100部に溶解し、中間層用塗料を調整
した。
【0188】この塗料を直径30mmのアルミニウムシ
リンダー上に浸漬コーティング法によって塗布し、12
0℃で60分間乾燥して、1.5μmの中間層を形成し
た。
【0189】下記式(P−1)で示される構造を有する
アゾ顔料3部と、ポリビニルブチラール樹脂(商品名エ
スレックBX−1、積水化学(株)製)2部を、シクロ
ヘキサノン80部に添加し、ガラスビーズとともにサン
ドミルで15時間分散し、これに80部のテトラヒドロ
フランを加え、電荷発生層用塗料を調製した。
【0190】この塗料を上記中間層の上に浸漬塗布方法
で塗布して、100℃で10分間乾燥し、膜厚0.25
μmの電荷発生層を形成した。
【0191】この電荷発生層を走査型電子顕微鏡(SE
M)で観察したところ、電荷発生物質の平均粒径は0.
04μmであった。
【0192】次に、電荷輸送化合物として下記式(D)
で示される化合物を4.0部
【外10】
【0193】およびポリカーボネートZ型樹脂(重量平
均分子量25000)5.0部を、モノクロロベンゼン
40部に溶解し、電荷輸送層用塗料を調製した。
【0194】この塗料を上記電荷発生層の上に浸漬塗布
方法で塗布して、140℃で60分間乾燥し、膜厚11
μmの電荷輸送層を形成して、電子写真感光体を得た。
【0195】(電子写真感光体No.42)電子写真感
光体No.41の電子輸送性有機化合物(例示化合物N
o.10)を、No.5に変更した以外は、電子写真感
光体No.41と同様に電子写真感光体を作製した。
【0196】(電子写真感光体No.43)電子輸送性
有機化合物(例示化合物No.13)60部をトルエン
60部に溶解し、中間層用塗料を調整した。
【0197】この塗料を直径30mmのアルミニウムシ
リンダー上に浸漬コーティング法によって塗布し、80
℃で5分間乾燥後、加速電圧150kV、照射線量10
Mradの条件で電子線を照射し硬化させ、膜厚1.5
μmの中間層を形成した。
【0198】それ以外は電子写真感光体No.41と同
様に電子写真感光体を作製した。
【0199】(電子写真感光体No.44〜No.4
7)電子写真感光体No.43の電荷発生物質の粒径
を、表6に示すように変更した以外は、電子写真感光体
No.43と同様に電子写真感光体を作製した。
【0200】(実施例26〜47)電子写真感光体N
o.26〜47を、実施例1と同様な方法で評価した。
その結果を表7に示す。
【0201】また、電子写真感光体の中間層の体積抵抗
率は、総て、3環境いずれにおいても、1×1012Ω
cm以上であった。
【0202】
【表7】
【0203】
【表8】
【0204】(比較電子写真感光体No.16)中間層
を設けず、直接アルミニウムシリンダー上に感光層を作
製した以外は、電子写真感光体No.26と同様に電子
写真感光体を作製した。
【0205】(比較電子写真感光体No.17)アルコ
ール可溶性共重合ナイロン(アミランCM−8000:
東レ(株)製)5部をメタノール95部中に溶解し、中
間層用塗料を調整した。
【0206】この塗料を直径30mmのアルミニウムシ
リンダー上に浸漬コーティング法によって塗布し、12
0℃で60分間乾燥して、1.0μmの中間層を形成し
た。
【0207】それ以外は電子写真感光体No.26と同
様に電子写真感光体を作製した。
【0208】(比較電子写真感光体No.18)下記式
で示される構造を有するアゾ化合物10部を150部の
4−メトキシ−4−メチルペンタノン−2に加え、サン
ドグラインドミルにて粉砕分散処理を行った。
【0209】
【外11】
【0210】ここで得られた顔料分散液を、ポリビニル
ブチラール(エレックスBH−3:積水化学工業(株)
製)の4%ジメトキシエタン溶液100部およびフェノ
キシ樹脂(ユニオンカーバイト社製、商品名PKHH)
の4%ジメトキシエタン溶液100部の混合液に加え、
最終的に固形分濃度4.0%の中間層用塗料を調整し
た。
【0211】この塗料を直径30mmのアルミニウムシ
リンダー上に浸漬コーティング法によって塗布し、12
0℃で60分間乾燥して、1.5μmの中間層を形成し
た。
【0212】それ以外は電子写真感光体No.26と同
様に電子写真感光体を作製した。
【0213】(比較電子写真感光体No.19〜No.
20)電子写真感光体No.26の電子輸送性有機化合
物(例示化合物No.10)を下記式(H−1)および
(H−2)で示される構造を有する電子輸送性有機化合
物に変更した以外は、電子写真感光体No.26と同様
に電子写真感光体を作製した。
【0214】(比較電子写真感光体No.21)中間層
を設けず、直接アルミニウムシリンダー上に感光層を作
製した以外は、電子写真感光体No.41と同様に電子
写真感光体を作製した。
【0215】(比較電子写真感光体No.22)アルコ
ール可溶性共重合ナイロン(アミランCM−8000:
東レ(株)製)5部をメタノール95部中に溶解し、中
間層用塗料を調整した。
【0216】この塗料を直径30mmのアルミニウムシ
リンダー上に浸漬コーティング法によって塗布し、12
0℃で60分間乾燥して、1.5μmの中間層を形成し
た。
【0217】それ以外は電子写真感光体No.41と同
様に電子写真感光体を作製した。
【0218】(比較電子写真感光体No.23)電子写
真感光体No.41の電子輸送性有機化合物(例示化合
物No.10)を下記式(H−2)で示される構造を有
する電子輸送性有機化合物に変更した以外は、電子写真
感光体No.41と同様に電子写真感光体を作製した。
【0219】(比較電子写真感光体No.24)ジルコ
ニウムテトラ−n−ブチレート1部、イソプロピルアル
コール10部からなる中間層用塗料を調整した。
【0220】この塗料を直径30mmのアルミニウムシ
リンダー上に浸漬コーティング法によって塗布し、40
℃で120分間乾燥して、1.5μmの中間層を形成し
た。
【0221】それ以外は電子写真感光体No.1と同様
に電子写真感光体を作製した。
【0222】(比較例16〜24)比較電子写真感光体
No.16〜24を、実施例1と同様な方法で評価し
た。その結果を表7に示す。
【0223】また、電子写真感光体の中間層の体積抵抗
率は、総て、3環境いずれにおいても、1×1012Ω
cm以上であった。
【0224】
【表9】
【0225】
【表10】
【0226】(電子写真感光体No.48)電子輸送性
有機化合物(例示化合物No.8)10部、ポリアリレ
ート樹脂(重量平均分子量50000)10部を、クロ
ロベンゼン100部に溶解し、中間層用塗料を調整し
た。
【0227】この塗料を直径30mmのアルミニウムシ
リンダー上に浸漬コーティング法によって塗布し、12
0℃で60分間乾燥して、1.5μmの中間層を形成し
た。
【0228】CuKαのX線回折におけるブラック角2
θ±0.2°の7.4°、16.6°、25.5°およ
び28.2°に強いピークを有するクロロガリウムフタ
ロシアニン1.2部、ポリビニルブチラール樹脂(エレ
ックスBX−1:積水化学(株)製)3部をシクロヘキ
サノン80部に添加し、ガラスビーズとともにサンドミ
ルで15時間分散し、これに80部の酢酸エチルを加え
て電荷発生層用塗料を調製した。
【0229】この塗料を上記中間層の上に浸漬塗布方法
で塗布して、105℃で10分間乾燥し、膜厚0.2μ
mの電荷発生層を形成した。
【0230】この電荷発生層を走査型電子顕微鏡(SE
M)で観察したところ、電荷発生物質の平均粒径は0.
08μmであった。
【0231】次に、電荷輸送化合物として、下記式
(A)で示される構造を有する化合物4.5部、
【外12】
【0232】下記式(C)で示される構造を有する化合
物、1.0部
【外13】
【0233】およびポリカーボネートZ型樹脂(重量平
均分子量25000)6.0部を、モノクロロベンゼン
45部に溶解し、電荷輸送層用塗料を調製した。
【0234】この塗料を前記の電荷発生層の上に浸漬塗
布方法で塗布して110℃で60分間乾燥し、膜厚12
μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を得た。
【0235】(電子写真感光体No.49)実施例48
の電荷発生層を、下記のように変更した以外は、電子写
真感光体No.48と同様に電子写真感光体を作製し
た。
【0236】下記式(P−2)で示される構造を有する
アゾ顔料2.2部、
【外14】
【0237】ポリビニルブチラール樹脂(エレックスB
X−1:積水化学(株)製)2部を、シクロヘキサノン
80部に添加し、ガラスビーズとともにサンドミルで5
時間分散し、これに80部のテトラヒドロフランを加
え、電荷発生層用塗料を調製した。
【0238】この塗料を上記中間層の上に浸漬塗布方法
で塗布して、100℃で10分間乾燥し、膜厚0.2μ
mの電荷発生層を形成した。
【0239】この電荷発生層を走査型電子顕微鏡(SE
M)で観察したところ、電荷発生物質の平均粒径は0.
05μmであった。
【0240】(電子写真感光体No.50)実施例48
の電荷発生層を、下記のように変更した以外は、電子写
真感光体No.48と同様に電子写真感光体を作製し
た。
【0241】下記式(P−3)で示される構造を有する
アゾ顔料3.5部、
【外15】
【0242】ポリビニルブチラール樹脂(エレックスB
L―S:積水化学(株)製)2部を、シクロヘキサノン
80部に添加し、ガラスビーズとともにサンドミルで1
5時間分散し、これに40部のテトラヒドロフランおよ
び40部の酢酸エチルを加え、電荷発生層用塗料を調製
した。
【0243】この塗料を上記中間層の上に浸漬塗布方法
で塗布して、100℃で10分間乾燥し、膜厚0.2μ
mの電荷発生層を形成した。
【0244】この電荷発生層を走査型電子顕微鏡(SE
M)で観察したところ、電荷発生物質の平均粒径は0.
05μmであった。
【0245】(電子写真感光体No.51)実施例48
の電荷発生層を、下記のように変更した以外は、電子写
真感光体No.48と同様に電子写真感光体を作製し
た。
【0246】無金属フタロシアニン顔料3部とポリビニ
ルブチラール樹脂(エレックスBL−S)2部をシクロ
ヘキサノン80部に添加し、ガラスビーズとともにサン
ドミルで5時間分散し、これに80部のテトラヒドロフ
ランを加え、電荷発生層用塗料を調製した。
【0247】この塗料を上記中間層の上に浸漬塗布方法
で塗布して、100℃で10分間乾燥し、膜厚0.2μ
mの電荷発生層を形成した。
【0248】この電荷発生層を走査型電子顕微鏡(SE
M)で観察したところ、電荷発生物質の平均粒径は0.
09μmであった。
【0249】(比較電子写真感光体No.25〜No.
28)実施例48〜51の中間層を、それぞれ、下記の
ように変更した以外は、電子写真感光体No.48と同
様に電子写真感光体を作製した。
【0250】アルコール可溶性共重合ナイロン(アミラ
ンCM−8000:東レ(株)製)5部をメタノール9
5部中に溶解し、中間層用塗料を調整した。この塗料を
直径30mmのアルミニウムシリンダー上に浸漬コーテ
ィング法によって塗布し、120℃で60分間乾燥し
て、1.5μmの中間層を形成した。
【0251】(比較電子写真感光体No.29〜No.
32)実施例48−51の中間層を、それぞれ下記のよ
うに変更した以外は、電子写真感光体No.48と同様
に電子写真感光体を作製した。
【0252】電子写真感光体No.48で使用した電子
輸送性有機化合物(例示化合物No.8)を、下記式
(H−2)で示される構造を有する電子輸送性有機化合
物に変更した以外は、電子写真感光体No.48と同様
に中間層を作製した。
【0253】(実施例48〜51、比較例25〜32)
電子写真感光体No.48〜No.51および比較電子
写真感光体No.26〜No.33をキヤノン製複写機
GP−40(プロセススピード:210mm/s)の改
造機(帯電のDC成分および光量を変化できるように改
造)に装着し、常温常湿(23℃/50%)、低温低湿
(15℃/10%)および高温高湿(32℃/80%)
条件下で、帯電をコロナ帯電器に改造し、光量を変化さ
せ評価した。
【0254】なお、電位は現像器の位置に電位プローブ
を装着し測定した。
【0255】初期の電子写真感光体特性〔暗減衰Vdd
(暗部電位Vd=−700Vに設定後ドラムの回転を止
め15秒後の電位の変化量)、光減衰感度(Vd=−7
00V設定で−200Vに光減衰させるために必要な光
量)、残留電位Vsl(1.5μJ/cm2の光量を照
射した時の電位)〕と初期画像の画像欠陥の有無を目視
により評価した。
【0256】さらに、常温常湿および低温低湿下でそれ
ぞれ1000枚の通紙耐久を行い、耐久後の前記電子写
真感光体特性を測定し、各々の変化値ΔVdd、ΔVl
(初期にVlが−200Vとなる光量と同量の光量を耐
久後に照射したときのVlの変化量)およびΔVslと
耐久画像の画像欠陥の有無を目視により評価した画像評
価は次のとおりである。 ◎:微小黒点が目視では全く観察されない 〇:微小黒点が極微量(1〜5箇所)認められる △:部分的に微小黒点が目視で数箇所(6箇所以上)認
められる ×:全面に微小黒点が目視で観察される その結果を表10および11に示す
【0257】
【表11】
【0258】
【表12】
【0259】
【発明の効果】高画質化に対して極めて効果のある薄膜
(16μm以下)の感光層を有する電子写真感光体にお
いて、いかなる温度や湿度の使用環境下でも、初期はも
ちろん耐久時も含め、局所的帯電不良によるカブリが生
じず、かつ、繰り返し使用時の電位が安定に維持され、
極めて安定した画像特性を示す電子写真感光体を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジを有する電子写真装置の概略構成の例を示す図
である。
【符号の説明】 1 本発明の電子写真感光体 2 軸 3 一次帯電手段 4 露光光 5 現像手段 6 転写手段 7 転写材 8 像定着手段 9 クリーニング手段 10 前露光光 11 プロセスカートリッジ 12 レール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 知裕 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 田中 博幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 呉 信哲 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 2H035 CA07 CB03 CD09 CD14 2H068 AA19 AA29 AA37 AA44 AA48 AA49 BA38 BA60 BA63 BB57 FA27

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、電子輸送性有機化合物を含
    有する中間層と、電荷発生物質を含有する感光層をこの
    順に有し、 該中間層の膜厚が、0.3μm以上3μm以下であり、 該感光層の膜厚が、16μm以下であり、 該電子輸送性有機化合物の最高被占軌道(HOMO)の
    エネルギー準位が、6.0eV以上であることを特徴と
    する電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記電子輸送性有機化合物の最高被占軌
    道(HOMO)のエネルギー準位が、6.2eV以上で
    ある請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記電子輸送性有機化合物の還元電位
    が、参照電極SCE(飽和カルメロ電極)に対して、−
    1.0Vから−0.2Vである請求項1または2に記載
    の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記中間層における電子輸送性化合物の
    含有率が、前記中間層全質量に対し40質量%以上であ
    る請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記中間層における電子輸送性化合物の
    含有率が、前記中間層全質量に対し60質量%以上であ
    る請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 前記中間層が、電子輸送性有機化合物と
    硬化性樹脂を重合硬化した膜、または、高分子化された
    電子輸送性有機化合物を含有する膜からなる層である請
    求項1〜5のいずれかに記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 前記中間層の体積抵抗率が、1×10
    12Ω・cm以上である請求項1〜6のいずれかに記載
    の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 前記感光層の膜厚が、13μm以下であ
    る請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真感光体。
  9. 【請求項9】 前記感光層の膜厚が、10μm以下であ
    る請求項1〜8のいずれかに記載の電子写真感光体。
  10. 【請求項10】 前記感光層が、前記電荷発生物質を含
    有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層
    とからなる積層型感光層である請求項1〜9のいずれか
    に記載の電子写真感光体。
  11. 【請求項11】 前記電荷発生物質が、フタロシアニン
    顔料である請求項1〜10のいずれかに記載の電子写真
    感光体。
  12. 【請求項12】 前記電荷発生物質の平均粒径が、0.
    03μm以上0.25μm以下である請求項1〜11に
    記載の電子写真感光体。
  13. 【請求項13】 前記電荷発生物質の平均粒径が、0.
    07μm以上0.15μm以下である請求項1〜12の
    いずれかに電子写真感光体。
  14. 【請求項14】 プロセススピードが180mm/s以
    上の電子写真装置用である請求項1〜13のいずれかに
    記載の電子写真感光体。
  15. 【請求項15】 請求項1〜13のいずれかに記載の電
    子写真感光体と、帯電手段、現像手段およびクリーニン
    グ手段からなる群より選ばれた少なくとも1つの手段と
    を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるこ
    とを特徴とするプロセスカートリッジ。
  16. 【請求項16】 前記電子写真装置のプロセススピード
    が180mm/s以上である請求項15に記載のプロセ
    スカートリッジ。
  17. 【請求項17】 請求項1〜13に記載の電子写真感光
    体、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有
    することを特徴とする電子写真装置。
  18. 【請求項18】 プロセススピードが180mm/s以
    上である請求項17に記載の電子写真装置。
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