JP2003341190A - 画像形成動作制御方法、画像形成動作制御システム、画像形成動作制御装置、画像形成方法、画像形成装置、プログラム - Google Patents

画像形成動作制御方法、画像形成動作制御システム、画像形成動作制御装置、画像形成方法、画像形成装置、プログラム

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JP2003341190A
JP2003341190A JP2002157199A JP2002157199A JP2003341190A JP 2003341190 A JP2003341190 A JP 2003341190A JP 2002157199 A JP2002157199 A JP 2002157199A JP 2002157199 A JP2002157199 A JP 2002157199A JP 2003341190 A JP2003341190 A JP 2003341190A
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JP2002157199A
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Masayoshi Sakakibara
正義 榊原
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ネットワーク印刷システムにおいて、親展印
刷が指定されたとき、印刷物の親展性を担保しつつ、短
時間で排紙可能にする。 【解決手段】 親展印刷指定時には、その名宛人を特定
する手段として通信端末90の識別子を設定する。印刷
装置3は、印刷ジョブとともにこの端末識別子をクライ
アント端末2から受信し(P1)、この端末識別子を印
刷ジョブに対応付けて親展印刷ジョブリストに格納する
(P2)。その後、印刷装置3は、その通信端末90を
検知すると、名宛人の操作なしに実施可能な処理につい
ては事前処理として、名宛人に対応する通信端末90を
自動的に検知して自動実行するとともに、残りの後処理
による出力指令だけは名宛人の介入により起動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通信網を介してク
ライアント端末より要求された印刷ジョブに基づき画像
形成装置において印刷物を形成する画像形成方法や画像
を形成させる画像形成動作制御方法および画像形成動作
制御システム並びにこれらに使用される画像形成動作制
御装置および画像形成装置、さらにプログラムに関す
る。より詳細には、親展印刷が指示された印刷ジョブに
ついての印刷物の出力に関する。
【0002】
【従来の技術】ネットワーク上のプリンタなど、複数の
利用者で共用するプリンタを使用する際、他人に見られ
たくない機密文書や重要文書、私的文書など(以下「親
展文書」という)を印刷する際に印刷結果を他人に見ら
れないようにするための機密保持技術、あるいは印刷タ
イミングを指定するための出力タイミング指定技術など
のため、ホストコンピュータまたはプリンタにパスワー
ドを設定し、プリンタの操作パネルからパスワードとジ
ョブ番号を入力するなど、所定のキー入力がされるまで
画像形成動作を行なわないよう制御する、親展印刷など
と称されるものがある(たとえば特開平10−2359
74号)。
【0003】しかしながら、この特開平10−2359
74号などによる方法にあっては、親展文書の印刷を行
なうなど、画像形成動作を開始するためには、その都
度、プリンタの操作パネルからパスワード(暗証番号)
とジョブ番号を入力して対象となる文書情報を選択しな
ければならないため、その都度パスワードなどのキー入
力をする手間がかかるばかりか、パスワードをいちいち
覚えておかなければならず、利用者にとって不便であっ
た。
【0004】この問題を解消する方法として、たとえば
特開2001−219627号には、親展文書の印刷時
に面倒なパスワード入力操作を行なうことなく、特定人
宛ての機密性の高い印刷を行なう仕組みが提案されてい
る。この特開2001−219627号に記載の方法で
は、親展印刷を行なう際に携帯端末の識別情報を印刷デ
ータに付加し、端末の接近を検知したら画像形成動作を
開始するものである。そして、この特開2001−21
9627号に記述されているように、たとえば印刷デー
タにPHS電話機の番号を付加し、プリンタ(画像形成
装置)が備えるPHS電話機もしくは同等機能の通信装
置が該当するPHS電話機と通信可能になったら画像形
成動作を開始することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開2
001−219627号に記載の方法では、利用者の介
入なく自動的に行われるため、利用者が意図に沿わない
画像形成が行われる可能性がある。例えば、利用者が親
展印刷の要求を忘れていたり、接近したプリンタが親展
印刷の出力先の対象であると認知していなかったりする
可能性がある。また、複数の店舗に展開する広域印刷サ
ービスを利用した場合、ある店舗での出力を意図してい
ないにもかかわらず偶然にプリンタ機能を有する複写装
置に接近してしまったために画像形成が行なわれてしま
う可能性がある。
【0006】このような場合、他人に文書を見られたく
ないという親展印刷本来の目的が達せられなかったり、
他の装置で出力されてしまったため利用者が文書を入手
できなくなってしまうといった不都合が生じてしまう。
【0007】また、前述の例のようにPHS電話機の番
号により利用者(名宛人)の接近を判断する場合、プリ
ンタにPHS電話機を備える必要があり、PHS電話機
の利用用途が端末接近検知の他にない場合はPHS電話
機の利用効率が悪く、結果として、親展印刷時の印刷装
置の利便性が低下する。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、親展印刷本来の目的を確実に担保することがで
きるとともに、親展印刷の出力操作の煩わしさを軽減す
ることのできる画像形成動作制御方法および画像形成動
作制御システムを提供することを目的とする。
【0009】また本発明は、親展印刷時の印刷装置の利
便性を低下させることのない画像形成動作制御方法、画
像形成方法、および画像形成動作制御システムを提供す
ることを目的とする。
【0010】また本発明は、本発明の画像形成動作制御
方法およびシステムに使用される画像形成動作制御装置
および画像形成装置を提供することを目的とする。また
本発明は、画像形成動作制御方法、画像形成方法、およ
びシステムを、電子計算機を用いてソフトウェアで実現
するために好適なプログラムを提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明に係る
第1の画像形成動作制御方法および画像形成動作制御シ
ステムにおいては、先ず、印刷ジョブの実行の処理手順
を、印刷物を出力する直前までの間の所定の前段階の処
理である事前処理と、この事前処理以降の印刷出力まで
の処理である後処理とを含むものとする。そして、クラ
イアント端末から発せられた印刷ジョブを受信する印刷
ジョブ受信部と、印刷ジョブ受信部が受信した印刷ジョ
ブに基づく印刷物の受取人を特定するために使用される
無線端末を示す無線端末識別情報を受信する無線端末識
別情報受信部と、何れかの無線端末と無線通信して当該
無線端末を示す無線端末識別情報を取得する無線端末識
別情報取得部と、後処理の開始の指示を受け付ける後処
理開始指示受付部と、画像形成装置を制御する動作制御
部とを設ける。
【0012】そして、動作制御部は、先ず、無線端末識
別情報取得部が取得した無線端末識別情報が、無線端末
識別情報受信部が受信した無線端末識別情報と一致する
ことを条件として、印刷ジョブ受信部が受信した印刷ジ
ョブの内の、一致した無線端末識別情報が与えられてい
る印刷ジョブについて事前処理を画像形成装置に実行さ
せるとともに後処理を保留させておく。次に、後処理開
始指示受付部が後処理の開始の指示を受け付けたことを
条件として、動作制御部は、画像形成装置に後処理を実
行させる。
【0013】本発明に係る第2の画像形成動作制御方法
および画像形成動作制御システムにおいては、クライア
ント端末から発せられた印刷ジョブを受信する印刷ジョ
ブ受信部と、印刷ジョブ受信部が受信した印刷ジョブに
基づく印刷物の受取人を特定するために使用される無線
端末の種類および端末識別子を示す無線端末識別情報を
受信する無線端末識別情報受信部と、複数種類の無線端
末からの信号を受信することが可能であって、複数種類
の無線端末のうちの何れかの無線端末と無線通信して当
該無線端末の種類および端末識別子を取得する無線端末
識別情報取得部と、画像形成装置を制御する動作制御部
とを設ける。
【0014】そして、動作制御部は、無線端末識別情報
取得部が取得した無線端末の種類および端末識別子が、
無線端末識別情報受信部が受信した無線端末識別情報に
より示される無線端末の種類および端末識別子と一致す
ることを条件として、印刷ジョブ受信部が受信した印刷
ジョブの内の、一致した無線端末識別情報が与えられて
いる印刷ジョブの実行を許可する。
【0015】また従属項に記載された発明は、本発明に
係る画像形成動作制御システムのさらなる有利な具体例
を規定する。さらに、本発明に係る画像形成動作制御装
置および画像形成装置は、本発明に係る画像形成動作制
御方法やシステムを実現するために好適なものである。
さらに、本発明に係るプログラムは、本発明に係る画像
形成動作制御方法やシステムを、電子計算機を用いてソ
フトウェアで実現するために好適なものである。なお、
プログラムは、コンピュータ読取り可能な記憶媒体に格
納されて提供されてもよいし、有線あるいは無線による
通信手段を介して配信されてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明に係る画像形成動作制御シ
ステムの第1実施形態を示すブロック図である。第1実
施形態の画像形成動作制御システム1は、構内LAN
(Local Area Network)に適用した事例である。図示す
るように、第1実施形態の画像形成動作制御システム1
は、利用者が文書データの作成やインターネットなどへ
のアクセスのために使用するコンピュータであるクライ
アント端末2、オフィス内に設置されているネットワー
クプリンタ(ネットワーク印刷装置)(それぞれa,
b,c,…,n;以下単にプリンタという)3、ネット
ワーク上でクライアント端末2に対して印刷装置3を共
有するサービスを提供するコンピュータであるプリンタ
サーバ7を備えて構成されている。クライアント端末
2、印刷装置3、およびプリンタサーバ7は、通信網9
により相互に通信可能にネットワーク接続されている。
なお、印刷装置3は、複写機の機能の一部に取り込まれ
たものであってもよい。
【0018】クライアント端末2は、通信網9に接続さ
れた印刷装置3に対して印刷要求(印刷ジョブ)を発す
る。なお、通信網9には、上記クライアント端末2以外
の端末装置、および/または、上記印刷装置3以外の印
刷装置が接続されていてもよい。たとえば、印刷ジョブ
を作成して送信する装置は、クライアント端末2に限定
されるわけではなく、たとえば、ワークステーションで
あってもよい。また、印刷ジョブに基づいて印刷を行な
う装置は、印刷装置3に限定されるわけではなく、たと
えば、スキャナとプリンタの複合機であるデジタル複写
機や、デジタルファクシミリ装置などであってもよい。
【0019】クライアント端末2としては、利用者a,
b,c,…,nに対応してパソコンa,b,c,…,n
が通信網9に接続されている。このクライアント端末2
は、個人で使うコンピュータであり、パソコンなどの一
般的なコンピュータと同様の基本的構成を有する。本実
施形態では、利用者a,b,cが使用するクライアント
端末2は据置型のパソコン、利用者nが使用するクライ
アント端末2は、ノート型のパソコンである。プリンタ
サーバ7も、クライアント端末2とほぼ同様の基本的構
成を有する。
【0020】利用者は、クライアント端末2にて指令し
た印刷要求に対応する印刷物の受取人(名宛人)を特定
する識別情報を送信する手段として、無線通信機能を備
えた通信端末90を携帯する。通信端末90としては、
たとえば携帯電話機91、PHS(Personal Handy-pho
ne System) 電話機92、PDA(Personal DigitalAs
sistant;個人情報端末)93、あるいは無線通信イン
タフェースを備えたノートパソコン94などがある。た
とえば携帯電話機91やPDA93には、近距離でかつ
安価な接続を可能とする無線接続方法の一例であるブル
ートゥース規格に基づいて無線接続するために、ブルー
トゥース規格に基づいた無線接続手段が設けられる。ま
た、ノートパソコン94には、ネットワークインタフェ
ースカード(LANカード)が組み込まれる。ノートパ
ソコン94は、IEEE802.11b規格に基づく無
線LANアダプタ(アクセスポイント)8を介して通信
網9と接続される。なおノートパソコン94は、クライ
アント端末2用のパソコンnとしても機能する。
【0021】本実施形態では、利用者aは電話番号“0
90−000−0024”の携帯電話機91を持ち、利
用者bは電話番号“070−000−0005”のPH
S電話機92を持ち、利用者cはデバイスアドレス(ブ
ルートゥースアドレス)“25:12:6F:24:7
8:12”(16進標記)のPDA93を持ち、利用者
nはMACアドレス“12:35:05:8A:36:
45”(16進標記)のノートパソコン94を持ってい
る。
【0022】携帯電話機91やPHS電話機92は、一
般に基地局からの呼出しがいつでも可能なように常に電
話番号(識別情報)を送信して位置を知らせる機能を備
えている。また、たとえば携帯電話機システムは、アナ
ログ方式もしくはデジタル方式により電波を利用して、
携帯電話機91から送信される音声やデータ(電話番号
など)あるいは制御信号などを無線伝送する。
【0023】またPHS電話機92は、必要な設定を行
なえば、PHS電話機92同士の間でトランシーバのよ
うに直接通話するいわゆるトランシーバ機能を利用する
ことができる。また、PHSシステムは、デジタル方式
により電波を利用して、PHS電話機92から送信され
る音声やデータ(電話番号など)あるいは制御信号など
を無線伝送する。
【0024】図2は、画像形成動作制御システム1に使
用されるクライアント端末2やプリンタサーバ7の詳細
構成例を示すブロック図である。クライアント端末2や
プリンタサーバ7は、CPU(Central Processing Uni
t )102、プログラムを記憶するROM(Read Only
Memory)104、一時的にデータを記憶するRAM(Ra
ndom Access Memory)106、プログラムやデータを記
憶するハードディスク装置108、フレキシブルディス
クやCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)
などの可搬型の記録媒体を読み取る媒体読取部110、
文書データを生成したり画像データに各種の処理を施す
データ処理部112を備える。CPU102、ROM1
04、およびRAM106により中央制御部101が構
成される。
【0025】またクライアント端末2やプリンタサーバ
7は、文字や図形を表示する液晶(LCD)やCRT
(陰極線管)などの表示部(ディスプレイ)114、表
示部114に表示させるための画面データを生成する画
面データ生成部115、キーボードやマウスなどの操作
部116などを具備したユーザインタフェース部11
3、当該クライアント端末2を通信網9と接続するため
の通信インタフェース部118を備える。前記の各部の
間で信号やり取りは、コントロールラインやデータライ
ンなどのバスライン120を通してなされる。
【0026】クライアント端末2には、文書や図形など
の画像データを生成するデータ処理部112としての機
能のために、たとえば、文書や図形などのデータを生成
するためのワープロソフトなどのアプリケーションプロ
グラムが組み込まれる。またクライアント端末2には、
クライアント端末2の全体を制御するソフトウェアであ
るOS(オペレーティングシステム)や印刷装置3を制
御するためのソフトウェアであるプリンタドライバが組
み込まれる。プリンタドライバは、アプリケーションプ
ログラムにて生成された文書データを印刷装置3にて処
理可能なページ記述言語(PDL:Page Description L
anguage )により表された印刷データにするためのソフ
トウェアである。これにより、クライアント端末2は、
プログラムに基づきソフトウェア的に印刷データ(印刷
ジョブ)を作成して印刷装置3またはプリンタサーバ7
に送信する。
【0027】たとえば、利用者は、文書作成アプリケー
ションを使って作成・編集した文書(画像や図形なども
含む)を印刷する場合、プリンタドライバを使って、印
刷装置3に搭載されている印刷機能の中から所望の印刷
条件(たとえば、用紙サイズ、枚数、モノクロ/カラ
ー、両面/片面など)を設定する。そうすると、プリン
タドライバは、設定された印刷条件に基づいて印刷ジョ
ブを作成する。すなわち、クライアント端末2内に組み
込まれているアプリケーションプログラムから、イメー
ジ描画命令、グラフィック描画命令、フォント描画命令
などの命令種別を持った描画命令が順次プリンタドライ
バに入力され、プリンタドライバは描画命令を印刷装置
3が理解可能なプリント命令に変換して印刷装置3に直
接に、あるいはプリンタサーバ7に出力する。
【0028】印刷ジョブは、印刷すべき内容(文書デー
タ)と印刷条件などから構成されている。この時、文書
データは、通常、ページ記述言語(PDL)で記述され
る。作成された印刷ジョブは、クライアント端末2か
ら、通信網9を通じて、指定された送信先、すなわち、
印刷装置3またはプリンタサーバ7に送信される。
【0029】プリンタサーバ7は、クライアント端末2
から送信された印刷ジョブを、RAM106やハードデ
ィスク装置108に一旦蓄積する。そして、所望のとき
にその印刷ジョブを印刷装置3に配信する。これによ
り、印刷装置3は、クライアント端末2やプリンタサー
バ7から受け取ったプリント命令に従って、用紙に画像
を印刷(画像出力)することができるようになる。
【0030】ここで、第1実施形態では、利用者は、他
人に見られたくない親展文書を印刷したい場合、プリン
タドライバの印刷条件設定画面上で自分が使用する通信
端末90の電話番号や通信部のアドレス(ネットワーク
アドレスやハードウェア識別子)を名宛人として入力す
ることにより、任意の印刷装置3に対して親展印刷の機
能を指定することができる。ここで親展印刷とは、印刷
文書の受取人を指定した、機密保持性を持った印刷方式
のことである。
【0031】たとえば、受取人を示す情報を送信する端
末として通信端末90を利用し、印刷ジョブに与えられ
た通信端末90の電話番号や通信部のアドレスと印刷装
置3に接近した通信端末90の電話番号や通信部のアド
レスとを照合してから当該印刷ジョブに基づく印刷をす
ることで、機密保持性を持った親展印刷を実現する。
【0032】この場合、クライアント端末2から親展印
刷の印刷ジョブ(以下親展印刷ジョブという)を送信し
た利用者は、通信端末90を使い、自分の通信端末90
を持って親展印刷ジョブの送信先である印刷装置3に接
近するだけで、自分宛ての親展文書の印刷物を他人に見
られずに入手する(受け取る)ことができる。勿論、自
分以外の特定人を名宛人としたい場合は、その特定人の
通信端末90の電話番号や通信部のアドレスを入力して
親展印刷を指定すればよい。
【0033】なお、利用者が所有する通信端末90が印
刷装置3に接近したことの検知は、通信端末90から発
せられる電波を監視して、その端末種類と端末識別子と
を取得することで実現する。たとえばPHS電話機92
であればPHS電話機92のトランシーバ機能を使うと
よい。また携帯電話機91やPDA93あるいはノート
パソコン94の場合には、それらが送出する無線信号の
電波レベルを監視することで何れかが印刷装置3に接近
したことを認識し、その後、PDA93やノートパソコ
ン94の通信部に設定されているネットワークアドレス
やハードウェア識別子(MACアドレスやデバイスアド
レス)を確認するようにすればよい。
【0034】また携帯電話機91の場合には、位置情報
サービスを利用して、印刷装置3に近づいた携帯電話機
91の電話番号の通知を受けるようにしてもよい。この
方法は、PHS電話機92にも利用できる。基地局と携
帯電話機91などとの電波環境から特定された位置情報
に基づく端末情報ではなく、より精度のよい情報を得る
ため、携帯電話機91やPHS電話機92にGPS機能
を持たせ、それらを組み合わせた検索によりたとえば数
10m以内の精度で位置が特定された端末情報を利用す
るのがよい。
【0035】図3は、画像形成動作制御システム1に使
用されるクライアント端末2の表示部114に表示され
る端末情報設定画面の一例を示す図である。ここでは、
ユーザインタフェース部113の表示部114および操
作部116が、タッチパネルで構成されている例で示し
ている。なお、「端末情報設定画面」とは、パソコン2
にて親展印刷を指定したとき、その受取人(名宛人)を
示す通信端末90、つまり、印刷装置3にて検知すべき
端末の情報を指定するための画面である。名宛人は、自
分に限らず、親展印刷ジョブの印刷物を受け取るもので
あればよく、自分以外の特定人を名宛人として指定して
もよい。
【0036】図3に示す端末情報設定画面には、親展印
刷の受取人を示す情報を送信する端末としての通信端末
90の種類を選択指定するための「通信手段」の表示領
域230と、この「通信手段」の表示領域230にて選
択した通信端末90の識別子情報を入力するための「端
末ID」の表示領域236と、端末登録を確定させるた
めのボタン(確定ボタン)238と、端末登録を確定さ
せないためのボタン(キャンセルボタン)239とが用
意されている。「通信手段」の表示領域230には、た
とえば、通信端末90として使用される候補を示す選択
ボタンが用意される。図示した例では、「無線LAN」
ボタン231、「ブルートゥース」ボタン232、「P
HS電話機」ボタン233、「携帯電話機」ボタン23
4が用意されている。
【0037】利用者は、「通信手段」の表示領域230
に表示された選択ボタンの中の、所望の選択ボタンにタ
ッチする(押下する)ことで、親展印刷の受取人が所有
する通信端末90の種類を指定する。すると、選択され
たボタンがフラッシュアップ(強調表示)する。図示し
た例は、「無線LAN」ボタンが反転表示により強調表
示されており、無線LAN方式の通信端末90が選択さ
れている。
【0038】また利用者は、「端末ID」の表示領域2
36の端末ID入力欄237に、「通信手段」の表示領
域230で選択した通信端末90の識別子情報を入力す
る。たとえば、「PHS電話機」ボタン233や「携帯
電話機」ボタン234を選択したときには携帯電話機9
1やPHS電話機92の電話番号を、「無線LAN」ボ
タン231や「ブルートゥース」ボタン232を選択し
たときには、PDA93やノートパソコン94のアドレ
ス番号を、それぞれ入力欄237に入力する。
【0039】そして、設定に間違いがなければ、確定ボ
タン238にタッチすることで端末登録を確定させるこ
とができ、設定を修正するのであれば、キャンセルボタ
ン239にタッチすることで、通信手段の選択や端末I
D入力をクリアすることができる。
【0040】名宛人として自分を指定する場合には、利
用者は自身が使用する通信端末90を特定する識別子
(電話番号やアドレス)を指定する。たとえば、ノート
パソコン94をクライアント端末2および通信端末90
とする利用者nの場合、通信端末90としてノートパソ
コン94を指定することになるので、入力する端末の識
別子情報は、本画面が表示されているノートパソコン9
4の端末識別子そのものである。これに対して、携帯電
話機91,PHS電話機92、およびPDA93を通信
端末90として利用する利用者a,b,cは、据置型の
パソコンをクライアント端末2として利用するので、そ
の端末識別子ではなく、それぞれが通信端末90として
使用する端末識別子を入力する。
【0041】なお、この端末情報設定画面は、親展印刷
ジョブの出力先として指定された印刷装置3が適用可能
な通信端末90に応じたものであることが望ましく、ク
ライアント端末2にて勝手に生成するのではなく、印刷
装置3からの情報に従って画面を出力することが望まし
い。これは、たとえば通信端末90としてPHS電話機
92を指定したにも拘わらず、印刷装置3はPHS電話
機92用の受信機能を備えていない場合には、通信端末
90を自動検知することができないので、親展印刷ジョ
ブの印刷出力を実行させることができない、あるいは名
宛人である利用者が印刷装置3を操作して親展印刷ジョ
ブを指定してから出力指示を発する必要があるなど、効
率が悪くなるからである。
【0042】この場合、クライアント端末2から親展印
刷指示を受けた印刷装置3にて自身が適用可能な通信端
末90の種類に応じた画面データを生成し、クライアン
ト端末2に応答する形態であってもよい。あるいは、ク
ライアント端末2から親展印刷指示を受けた印刷装置3
は、自身が適用可能な通信端末90の種類の情報のみを
クライアント端末2に応答し、クライアント端末2の画
面データ生成部115にて、その応答情報に応じた画面
データを生成するようにしてもよい。
【0043】さらにこの場合、印刷装置3からの応答に
基づいて出力された画面で、利用者が使用しようとした
通信端末90の種類が選択不可能になっていたときに
は、その利用者が使用し得る他の種類の通信端末90を
指定するか、あるいは利用者の端末で利用可能な印刷装
置を選択するなどすればよい。
【0044】図4は、第1実施形態の画像形成動作制御
システム1に使用される印刷装置3の詳細例を示すブロ
ック図である。この印刷装置3は、通信網9を介してク
ライアント端末2やプリンタサーバ7から受け取った画
像(印刷データ)を記録用紙上に印刷出力する。
【0045】図示するように、この印刷装置3は、印刷
装置3内の各部の動作全体を制御する主制御部30と、
通信網9に接続された外部の機器つまりクライアント端
末2やプリンタサーバ7との間の通信機能をなす通信部
32とを有する。この通信部32は、有線もしくは無線
により通信網9に接続するためのネットワークインター
フェース機構が組み込まれる。
【0046】また印刷装置3は、利用者が所望する印刷
データ(たとえば親展印刷が指定された印刷ジョブ)の
情報を入力するためのユーザインタフェース部33を有
する。たとえばユーザインタフェース部33は、テンキ
ーやカーソル移動キーなどの種々のキーやボタンなどを
有するキー操作部33aと、LCDや有機ELなどの表
示デバイスを備えた表示部33bとを有する。タッチパ
ネルなど、キー操作部33aと表示部33bとを兼ねる
構成としてもよい。
【0047】さらに印刷装置3は、通信部32を介して
クライアント端末2やプリンタサーバ7から送信された
印刷要求(印刷ジョブ)を受信する印刷データ受信部3
4と、印刷データ受信部34が受信した印刷要求を解析
し、親展印刷である場合は印刷ジョブ(印刷データも含
む)を保持する印刷データ管理部35とを備える。印刷
データ受信部34には、通信網9に接続されているクラ
イアント端末2やプリンタサーバ7から送られて来る印
刷ジョブを一時的に格納する図示しないRAMが設けら
れる。
【0048】印刷データ受信部34は、クライアント端
末2やプリンタサーバ7から発せられた印刷ジョブと当
該印刷ジョブに対応する無線端末識別情報とを含む印刷
要求を受信し、この受信した印刷要求から、印刷ジョブ
を抽出することで印刷ジョブを受け取る印刷ジョブ受信
部34aと、クライアント端末2やプリンタサーバ7か
ら発せられた前記印刷要求を受信し、この受信した印刷
要求から、印刷物の受取人を特定するために使用される
無線端末についての無線端末識別情報を抽出することで
無線端末識別情報を受け取る無線端末識別情報受信部3
4bとを有する。つまり、端末種類や端末識別情報は利
用者により印刷要求に含める構成として、無線端末識別
情報受信部34bは、その印刷要求から、端末種類や端
末識別情報を取り出す。
【0049】また、印刷装置3は、ページ記述言語で記
述された印刷データを受け取り、この印刷データを解析
して印刷データに対してプリント出力用の所定の処理を
することでビットマップ展開された画像形成用データを
生成する印刷処理部36と、印刷処理部34が生成した
画像形成用データに基づいて、印刷ジョブで示される印
刷条件に従って画像を形成する(印刷用紙に印字する)
データ印刷部36とを有するラスタースキャンベースの
プリントエンジンを備える。印刷処理部36およびデー
タ印刷部37により画像形成部38が構成される。
【0050】データ印刷部37は、光ビームを発するレ
ーザ光源と、印刷処理部36から出力された画像形成用
データに従ってレーザ光源を制御すなわち変調するレー
ザ駆動部と、レーザ光源から発せられた光ビームを感光
性部材(感光体ドラム)に向けて反射させるポリゴンミ
ラー(回転多面鏡)などを備える(何れも図示を割愛す
る)。すなわちデータ印刷部37は、電子写真方式を利
用した印刷処理を実行する。
【0051】印刷処理部36は、画像データに対して、
周知技術に従って、複数好ましくは3つもしくは4つの
分解色を表すデータを生成しレンダリング(ラスタデー
タに展開)する。たとえばデジタルデータが表すYCr
Cb表色系から最低3つ(好ましくは4つ)、たとえば
CMY表色系あるいはCMYK表色系へのマッピングを
し、プリント出力用に色分解されたラスタデータ(イメ
ージデータ)を生成する。
【0052】また印刷処理部36は、このようなラスタ
データ化の処理に際して、カラー画像のCMY成分を減
色するアンダーカラー除去(UCR)、あるいは減色さ
れたCMY成分を部分的にK成分と交換するグレー成分
交換(GCR)をする。さらにプリント出力処理部は、
出力データ(CMYKなど)に応答して作成される出力
画像のトナー像を調整するために、色分解の直線化また
は同様の処理をすることもある。
【0053】データ印刷部37は、レーザ光源が発生す
る光ビームをポリゴンミラー上の複数の面で反射させて
感光性部材を露光し、スキャン走査によって感光性部材
上に潜像を形成する。潜像が形成されると、当該技術分
野で公知の多数の方法のうち任意の方法に従って像を現
像し、カラー画像を可視像として所定の媒体に転写して
印刷物として出力する。
【0054】また、印刷装置3は、利用者が携帯する通
信端末90で使用される特定の周波数帯(たとえばPH
S電話機92のトランシーバ機能で使用される周波数
帯)の電波を受信する無線通信部41および当該無線通
信部41が受信した受信信号に基づいて、印刷装置3が
通信可能な通信端末90の有無を検知するユーザ端末検
知部42とを具備した無線端末識別情報取得部40と、
無線端末識別情報取得部40(詳しくは無線通信部4
1)が受信可能な無線端末90の種類に関する情報であ
る受信可能端末情報を通信部32を介してクライアント
端末2に通知する受信可能端末情報通知部43とを備え
る。
【0055】無線通信部41は、印刷データ管理部35
に保持される親展印刷ジョブを実行させるための受取人
を確定する手段としての通信端末90に対応するよう
に、各通信端末90からの電波信号を受信するための格
別の無線通信部41a,40b,40c,40nを備え
る。ユーザ端末検知部42は、無線通信部41a,40
b,40c,40nごとに通信可能な端末の有無を検知
する。
【0056】各無線通信部41a,40b,40c,4
0nは、たとえば、アンテナで受信された信号を増幅器
で適当な大きさに増幅し、ノイズフィルタで一定の大き
さ以下をカットした後ユーザ端末検知部42に渡す。よ
って、通信端末90からの信号(たとえば電話番号デー
タ)を受信する場合は、通信端末90の出力が一定であ
るため、増幅器の利得を変更することで、受信した電波
の強度が一定の閾値以下の信号をノイズフィルタでカッ
トすることができる。
【0057】ユーザ端末検知部42は、受け取った信号
を復調器で復調して、必要な信号の出力を得る。このと
き、受信電波の強度は、通信端末90と印刷装置3(の
無線通信部41)との位置関係で決まる。両者の位置が
遠くなるほど受信電波の強度は低下する。たとえば、1
m先のPHS電話機92から送信された電波が印刷装置
3に10mWの強度で届いた場合、2m先では、2.5
mW(=10mW÷2^2;^はべき乗を示す)にな
る。したがって、2.5mW以下の受信電波がノイズフ
ィルタでカットされるように増幅器の利得を決めれば、
PHS電話機92用の無線通信部41bは、2m以内に
接近したPHS電話機92からの電波しか受信しないこ
とになる。無線通信部41が通信端末90の電波を受信
したら、ユーザ端末検知部42は、トランシーバ機能を
使うことで、相手の電話番号を特定する。
【0058】このように、印刷装置3は、自分の近くに
存在する通信端末90からの電波のみを受信することが
でき、通信端末90が接近したこと、あるいはその通信
端末90の電話番号やアドレスを知ることができる。な
お、無線通信部41は、基本的には受信機能を有するだ
けでよいが、送受信機能を設けて通信端末90と双方向
通信をすることができるようにしてもよい。後述する親
展印刷通知部45は、この機能を利用する一形態であ
る。
【0059】さらに印刷装置3は、ユーザ端末検知部4
2が特定した通信可能な端末情報および印刷データ管理
部35に保持されている親展印刷ジョブに示される端末
種類および端末識別子とに基づいて接近した通信端末9
0に関する親展印刷データを印刷データ管理部35に保
持しているかどうかを判定し、この判定結果に基づいて
画像形成部38の動作を制御する画像形成動作制御部4
4と、ユーザ端末検知部42が特定した通信可能な端末
情報および印刷データ管理部35に保持されている親展
印刷ジョブに示される端末識別子とに基づいて接近した
通信端末90に関する親展印刷データを印刷データ管理
部35に保持しているかどうかを判定し、ユーザ端末検
知部42が特定した通信可能な通信端末90に対して親
展印刷データが印刷データ管理部35に保持されている
旨を通知する(当然に保持されている場合に限る)親展
印刷通知部45とを備える。なお、画像形成動作制御部
44および親展印刷通知部45は、接近した通信端末9
0に関する親展印刷データを印刷データ管理部35に保
持しているかどうかを判定する機能部分を共用してもよ
い。
【0060】たとえば、画像形成動作制御部44は、印
刷データ管理部35で保持している親展印刷ジョブリス
トに登録されている何れかの印刷ジョブに対応する通信
端末90との通信が可能となった際に、印刷処理部36
やデータ印刷部37に対してその印刷ジョブ(親展印刷
ジョブ)について所定の事前処理を行なうよう制御す
る。そして、その後に、ユーザインタフェース部33を
介して、その親展印刷の名宛人から出力の指令を受ける
と、事前処理後の処理である後処理をするよう印刷処理
部36やデータ印刷部37を制御する。つまり、ユーザ
インタフェース部33は、本発明に係る後処理開始指示
受付部としての機能も有する。
【0061】また、本実施形態の画像形成動作制御部4
4は、ユーザインタフェース部33で設定される設定事
項が画像形成動作制御部44に通知されるように構成さ
れており、これにより通信端末90を検知した無線通信
部41(詳しくはユーザ端末検知部42)に応じて画像
形成動作制御部44で実行される動作(処理内容)を設
定する手段として、ユーザインタフェース部33が機能
するように構成されている。印刷装置3の管理者は、画
像形成動作制御部44がどのような作用をするかを設定
することができる。なお、設定された処理内容は、図示
しないRAMに格納(登録)する。
【0062】たとえば、本実施形態の画像形成部38
は、電子写真方式を利用したラスタースキャンベースの
プリントエンジンを備えており、事前処理として、印刷
処理部36における動作すなわちPDLデータからのイ
メージデータの生成処理、あるいはウォームアップ動作
など、データ印刷部37における処理の前段階までの処
理すなわち印刷物を出力する直前までの処理を実行す
る。
【0063】ここで、「ウォームアップ動作」として
は、たとえば転写ユニットの定着部の温度を下げて消費
電力を少なくする省電力モードが設定されているとき
に、この省電力モードからの解除動作すなわち定着部の
温度を所定温度に上げる動作などがある。
【0064】また、「省電力モード」は、たとえば節電
ボタンの押下により操作パネルや制御回路への給電停止
されること、特に利用者から見た場合の操作パネルの消
灯がある。なお、省電力モードに関わる処理は広範かつ
いくつかのレベルがあるが、省電力とウォームアップを
分けて記載しました。
【0065】また事前処理(セットアップ動作)の他の
具体例としては、空回転動作、ポリゴンミラーの回転な
ども含まれる。イメージデータ形成に関わるものには、
URLに相当するWebページのデータ取得、また広域
サービス型においては印刷データの取得などがある。
【0066】第1実施形態の画像形成動作制御システム
1においては、親展印刷を行なう場合において、クライ
アント端末2で作成された親展印刷の印刷ジョブ(親展
印刷ジョブ)を指定された特定の印刷装置3に送信し、
その印刷装置3で通信端末90の電話番号やアドレスが
受信されたとき、その印刷装置3で、受信した電話番号
やアドレスと親展印刷で指定された電話番号やアドレス
とを比較して、両者が一致する場合に当該親展印刷ジョ
ブに基づく印刷を実行するために、先ず画像形成部38
における印刷出力のための初期動作を起動させ、その後
利用者から指定されたときに、その親展印刷ジョブの印
刷物を出力するように構成されている。
【0067】このため、印刷データ管理部35による、
印刷ジョブを管理するジョブ管理ユーティリティは、未
処理未実行の印刷ジョブが一時格納される通常の印刷ジ
ョブリストに加えて、親展印刷が指定された印刷ジョブ
を一時的に格納する親展ジョブリストを有する。印刷ジ
ョブリストおよび親展ジョブリストは、図示しないRA
Mに保管する。
【0068】印刷データ管理部35に保持されている親
展印刷ジョブの画像形成開始の指示、すなわち利用者か
らの親展印刷出力要求は、印刷装置3が備える入力手段
としてのユーザインタフェース部33を通して行なう。
つまり、ユーザインタフェース部33は、印刷装置3に
保持されている印刷データの画像形成開始の指示を受け
付ける手段として機能する。利用者が入力する出力要求
には、必要に応じて、利用者の暗証番号や印刷すべき親
展印刷のジョブ番号を確定させるための情報が含まれ
る。なお、利用者からの出力要求をユーザインタフェー
ス部33を介さない別の手段(たとえば携帯電話での指
定)にて受け付ける構成としてもよい。
【0069】なお、親展印刷出力要求に際して、利用者
の暗証番号や印刷すべき親展印刷のジョブ番号を確定さ
せるための情報を必要とするのは、印刷装置3に接近し
ている通信端末90が複数存在する場合の対処のためで
ある。たとえば、印刷装置3に接近している通信端末9
0が1つしかない場合には、その接近した通信端末90
とこの通信端末90に対応する親展印刷ジョブとを自動
的に特定することで、親展文書の印刷を行なう都度に印
刷装置3のユーザインタフェース部33からパスワード
やジョブ番号を入力する必要のない、ユーザにとって不
便を与える虞れのない仕組みとすることができる。な
お、複数のジョブがある場合(特に後述する広域サービ
ス型では)、すべてをその場で印刷したいとは限らない
ので、印刷すべきジョブの選択操作を残すようにする。
これに対して、印刷装置3の近傍にある通信端末90が
複数存在する場合には、他人の端末との誤認識を生じる
ことなく、何れの通信端末90に対応する親展印刷の印
刷ジョブを出力すべきかを特定する必要があるからであ
る。
【0070】なお、接近した通信端末90に関する親展
印刷データを印刷データ管理部35に保持していること
を検知すると、親展印刷通知部45は、このことをその
通信端末90の利用者に通知する。たとえば、印刷装置
3単体では、ユーザインタフェース部33の表示部33
bに表示したり、あるいはブザーを鳴らすなどの方法を
採る。あるいは、通信端末90として携帯電話機91や
PHS電話機92が特定されると、無線通信部41を介
して、ユーザ宛てに発呼する、またはその通信端末90
に対してプッシュ型の情報配信が可能である場合には、
直接通知を行なう方法を採ってもよい。
【0071】また、通信端末90がユーザインタフェー
スを表示可能な構成である場合には、印刷要求実行画面
を通信端末90に表示させることで暗証入力などの操作
を軽減することもできる。たとえば、無線LANやブル
ートゥースで接続してTCP/IP通信が可能な場合、
Web形式の操作画面を印刷装置3が提供し、利用者端
末上のWebブラウザでユーザ・インタフェース表示す
ることが可能になる。ここで接続されている端末の情報
に基づいて、関連する印刷ジョブのみを当該端末に表示
することで暗証入力が不要になる。たとえば、HTTP
リクエストで利用者端末のIPアドレス情報を取得し、
相当するMACアドレスやブルートゥースデバイスアド
レスを特定することで、当該端末に関する印刷ジョブを
選択表示という処理をすればよい。
【0072】図5は、印刷装置3にて無線端末を検知し
た際の処理内容を設定するための画面の一例を示す図で
ある。印刷装置3の管理者は、ユーザインターフェース
部33の表示部33bに表示されたこの画面上にて、画
像形成動作制御部44がどのような作用をするかを事前
に設定することができる。
【0073】端末の種類ごとに検知時の動作を設定して
おき、利用者端末を検知した場合、画像形成動作制御部
44は、この設定を参照して印刷装置3の動作を制御す
る。たとえば、比較的遠距離で検知可能な無線端末につ
いては検知後出力指示までの時間がかかり(通り過ぎた
だけで指示されない場合もあり)、その間に他の利用者
の処理が行なわれる可能性も高いため、その利用者のジ
ョブ特有でない処理(ウォームアップなど)のみを実行
する。一方、比較的近距離で検知される無線端末では検
知後出力指示までの時間が余りかからず、検知後に他の
利用者の処理が行なわれる可能性も低いため、検知した
端末についての利用者のジョブ特有の処理(イメージデ
ータの作成など)までを実行する。
【0074】ここで、比較的遠距離か、近距離かの判定
基準を数メートルとすると、MACアドレス利用機器
(無線LAN)は遠距離、ブルートゥースアドレス利用
機器(携帯電話機91やPDA93)は近距離、PHS
電話機92はユーザ端末検知部42の感度設定に応じて
遠近いずれかを設定する。設定については、設定可能な
動作項目を図5に示すようなメニューとして表示して選
択する形式とするのがよい。
【0075】図6は、親展ジョブリストの構成の一例を
示す図である。この親展ジョブリストは、図6に示すよ
うに、親展印刷で指定された通信端末90の電話番号
(携帯電話番号やPHS電話番号)あるいは通信部に設
定されている識別子(MACアドレスやデバイスアドレ
ス)と、受信した印刷ジョブに対して、たとえば受付順
に印刷装置3が自動的に付与する印刷ジョブ番号との対
応関係を示す一覧表の形式で作成される。
【0076】また、保持される親展印刷ジョブを実行さ
せるための受取人を確定する手段としての通信端末90
に対して、その種別ごとに端末識別子(たとえば電話番
号やアドレス)を対応付けて管理する。これは、種別ご
とに識別子のフォーマットが異なるので、先ず種別を判
定し、端末種別に応じた端末識別子の判定方法を適用す
るためである。また、端末種別(通信手段)ごとに管理
することで、利用者端末として1台も登録されていない
通信手段に対しては端末検知処理を省略することができ
る。この場合、図6(A)に示すように、通信端末90
の種類に応じて欄分けしてその端末識別子を管理する方
法、あるいは図6(B)に示すように、一括の種別欄と
端末識別子欄とで管理する方法など、通信端末90に対
しての種別ごとに端末識別子を対応付けて管理するもの
である限り、どのような形態の管理テーブルを使用して
もよい。
【0077】なお、図では、携帯電話機91とPHS電
話機92とには、異なる番号体系の電話番号が付与され
るものとして記載しているので、両者の電話番号を纏め
て1つの系列にした一覧表にすることもできる。ただ
し、両者に同じ番号体系が付与される場合には、その種
別ごとに電話番号を対応付けて管理するのはいうまでも
ない。
【0078】この親展ジョブリストによれば、たとえ
ば、図6の例において、利用者aの携帯電話番号“09
0−000−0024”に対して印刷ジョブ番号“10
3”の印刷ジョブが実行され、利用者bのPHS電話番
号“070−000−0005”に対して印刷ジョブ番
号“101”の印刷ジョブが実行され、利用者cのデバ
イスアドレス“25:12:6F:24:78:12”
に対して印刷ジョブ番号“130”の印刷ジョブが実行
され、利用者nのMACアドレス“12:35:05:
8A:36:45”に対して印刷ジョブ番号“110”
の印刷ジョブが実行されることがわかる。すなわち、か
かる親展ジョブリストを作成することにより、各通信端
末90の電話番号やアドレスを照合して実行すべき印刷
ジョブを抽出する作業を、容易に行なうことができる。
【0079】また、親展印刷時において利用者の接近を
検知すると画像形成を行なうための初期動作が自動的に
実行されるため、利用者が印刷出力を行なう際の待ち時
間を短縮することができる。
【0080】また、保持された親展印刷ジョブを印刷装
置3にて実行させるための受取人を確定する手段として
の端末情報、つまり利用者の印刷装置3への接近を検知
するための手段として、PHS電話機92だけでなく、
携帯電話機91、PDA93、あるいはノートパソコン
94というように、複数種を使用できるようにしたので
利便性が高い。たとえばPHS電話機92用の無線通信
部41が設置されていない印刷装置3であっても無線L
ANやブルートゥースなど、通信端末90の種別に応じ
た無線通信部41を設けることで、携帯電話機91、P
DA93、あるいはノートパソコン94などを指定する
ことができる。
【0081】なお本例では、親展ジョブリストを通信端
末90の電話番号やアドレスと印刷ジョブ番号の一覧表
の形式で示しているが、これに限定されるわけではな
い。親展ジョブリストは、親展印刷ジョブに係る印刷物
の受取人と親展印刷ジョブとの対応関係を示すよう両者
を関連付けるものであれば、どのような形式であっても
よい。勿論、通信端末90は、印刷物の受取人が印刷装
置3に接近したことを特定する手段として利用されるも
のの一例であり、印刷物の受取人を特定する手段は、こ
れに限らない。たとえば受取人を特定する信号を発する
他の形態の発信器を利用してもよい。たとえばイエロー
チップやファンライドチップなどを利用することもでき
る。
【0082】図7は、第1実施形態の画像形成動作制御
システム1における処理手順の第1例を示すフローチャ
ートである。ここでは、パソコン2から印刷装置3に対
して印刷指示を発するまでの印刷要求処理を示してい
る。
【0083】ここでは、利用者bのパソコンbから印刷
装置3として、特定のプリンタbに親展印刷ジョブが送
信される場合を例にとって説明する。また、パソコンb
のプリンタドライバ上で親展印刷を指定する場合、前述
のように、親展文書の名宛人(自分または自分以外の特
定人)が持つ通信端末90の端末識別子を入力すればよ
いが、ここでは、パソコンbの利用者bは、自分を名宛
人として自分のPHS電話機92の電話番号“070−
000−0005“を入力するものとする。
【0084】利用者bがクライアント端末2(パソコン
b)で作成した自分宛ての親展文書を特定の印刷装置3
(ここではプリンタb)で印刷する場合、利用者bは、
プリンタドライバ上で自分のPHS電話機92の電話番
号“070−000−0005”を入力して親展印刷を
指定し、かつ、印刷ジョブの送信先としてプリンタbを
指定した後、作成された印刷ジョブ(親展印刷ジョブ)
をパソコンbからプリンタbに送信する。
【0085】すなわち、先ず、親展文書の印刷要求をプ
リンタbに対して発する(S100)。そして、この親
展文書に対応する印刷ジョブのデータ(印刷対象デー
タ)をプリンタbに送信する(S102)。引き続き、
この印刷データに基づく印刷物の形成条件(サイズな
ど)や親展印刷を行なうか否かの情報を含む印刷条件を
プリンタbに送信する(S104)。
【0086】プリンタbの印刷データ受信部34は、こ
れらの情報を通信部32を介してパソコンbから受信す
ると、受信した当該印刷ジョブをいったんRAM内の所
定の保存場所(印刷ジョブリスト)に保存する。そし
て、印刷データ受信部34は、その印刷ジョブが親展印
刷であるかどうかを判断する(S106)。
【0087】印刷ジョブが親展印刷であるかどうかの判
断は、以下のようにして行なう。たとえば、親展印刷ジ
ョブ時には、親展印刷を行なうか否かを示す判定フラグ
を、印刷サイズなどとともに印刷条件として印刷装置3
に送信する。また、従来のように、パスワードや電話番
号などを印刷サイズなどとともに送信してもよい。後者
の場合、パスワードや電話番号などは親展印刷の出力時
に利用されない場合もある。
【0088】親展印刷である場合(S106−YE
S)、プリンタbは、親展印刷の受取人を示す情報をパ
ソコンbから取得する。このとき、たとえば、前述の図
3の説明で述べたように、パソコンbの表示画面上の通
信手段の表示領域230には、親展印刷ジョブの出力先
として指定された印刷装置3が通信可能(本例ではプリ
ンタbの無線通信部41が受信可能)な通信端末90に
応じたものが表示されることが望ましい。このため、受
信可能端末情報通知部43は、印刷装置3にて通信可能
な通信端末90に関する選択ボタンがクライアント端末
2の端末情報設定画面上に表示されるような情報とし
て、無線端末識別情報取得部40(詳しくは無線通信部
41)が受信可能な無線端末90の種類を示す受信可能
端末情報を通信部32を介してクライアント端末2(パ
ソコンb)に通知する(S116)。
【0089】またこの際には、プリンタbの受信可能端
末情報通知部43にて無線端末識別情報取得部40が適
用可能な通信端末90の種類に応じた画面データを生成
し、パソコンbに送信してもよいし、あるいは、無線端
末識別情報取得部40が適用可能な通信端末90の種類
を示す受信可能端末情報そのものをパソコンbに送信
し、パソコンbにて、その受信可能端末情報に応じた画
面データを生成してもよい。
【0090】利用者bは、パソコンbの表示画面にて、
親展印刷の名宛人を特定するために利用される端末識別
情報として、通信端末90の種類とその端末識別子とを
指定し、この端末識別情報をプリンタbに送信する(S
118)。本例では、表示画面(図3参照)上の通信手
段の表示領域230における「PHS電話機」ボタン2
33を押下し、端末ID入力欄237に、PHS電話機
92の電話番号“070−000−0005”を入力し
た後、確定ボタン238を押下すると、指定された端末
識別情報がプリンタbに送信される。
【0091】プリンタbの印刷データ管理部35は、こ
の端末識別情報を通信部32を介して受け取ると、RA
Mの印刷ジョブリストに一時的に保管されている印刷ジ
ョブを読み出し、RAM内の親展ジョブリストに、その
印刷ジョブと、通信端末の種類および端末識別子などの
端末情報とを対応付けて保存する(S120)。そし
て、プリンタbは、印刷ジョブをRAM内の親展ジョブ
リストに格納した後には、無線端末識別情報取得部40
が、所要の(名宛人を特定するために使用される)通信
端末90(本例ではPHS電話機92)から、このPH
S電話機92の電話番号を受信するまで待機する(S1
22)。
【0092】一方、親展印刷でない場合には(S106
−NO)、印刷ジョブリストに格納された印刷ジョブを
実行する(S124)。具体的には、印刷ジョブに含ま
れる文書データを印刷処理部36でビットマップデータ
に展開した後、データ印刷部37で印刷条件に従って用
紙に印刷する。そして、印刷が完了すると、当該印刷ジ
ョブを印刷ジョブリストから削除する。なお、このと
き、印刷ジョブリストに当該印刷ジョブ以外の印刷ジョ
ブが格納されている場合は、印刷ジョブリストの先頭か
ら順番に実行される。
【0093】図8は、第1実施形態の画像形成動作制御
システム1における第1例の処理手順の続きを示すフロ
ーチャートである。ここでは、印刷装置3が、パソコン
2やプリンタサーバ7から印刷ジョブを受信したときの
処理(ユーザ端末検知処理および親展印刷ジョブ実行処
理)を説明するためのフローチャートを示している。こ
こでは、前述の図7に示した、親展印刷時の待機(ステ
ップS122)以降の処理として説明する。
【0094】プリンタbは、保持されている親展印刷デ
ータに関して登録された通信端末90(本例ではPHS
電話機92)の接近を走査する(S200)。このた
め、プリンタbは、無線端末識別情報取得部40にてP
HS電話機92から電話番号を受信したか否かを判断す
る。この判断は、検知対象となる無線通信部41(本例
ではPHS電話機用の無線通信部41b)を介した端末
走査により無線通信部41からの信号出力の有無によっ
てユーザ端末検知部42が判断することで検知する。な
お、全てのPHS電話機92を対象に端末走査するので
はなく、親展ジョブリストに保持されている親展印刷デ
ータに登録されているPHS電話番号のみを対象として
端末走査してもよい。
【0095】無線通信部41からの信号出力がある場
合、すなわち、ユーザ端末検知部42がPHS電話機9
2からの電話番号を受信できる場合は、前述のように、
PHS電話機92がプリンタbに接近した場合(受信電
波の強度が閾値を超えた場合)である。PHS電話機9
2から電話番号を受信していない(端末なしの)場合に
は、ただちに終了して、PHS電話機92から電話番号
を受信するまで待機する(S202−NO)。
【0096】一方、PHS電話機92から電話番号を受
信した(端末ありの)場合には、画像形成動作制御部4
4は、印刷データ管理部35のRAM内の親展ジョブリ
ストを用いて、無線端末識別情報取得部40で受信した
PHS電話番号に対応する印刷ジョブの検索を行なう
(S202−YES,S208)。すなわち、受信した
通信端末90の種別とその端末識別情報の組が親展ジョ
ブリストに格納されている印刷ジョブのものと一致する
かどうかを調べる。本例では、PHS電話番号の先頭番
号が通信端末90の種別を示すので、PHS電話番号の
みで通信端末90の種別とその端末識別情報を示すの
で、受信したPHS電話番号に対応する親展ジョブリス
ト内のPHS電話番号を照合して、親展ジョブリスト内
に両者が一致する印刷ジョブがあるか否かを検索する。
【0097】一致する該当データが存在しない場合に
は、画像形成動作制御部44は、ただちに処理を終了し
て、PHS電話機92から電話番号を受信するまで待機
する(S208−NO)。一方、一致する該当データが
存在する場合には、画像形成動作制御部44は、端末を
検知した無線端末識別情報取得部40(本例ではPHS
電話機用の無線通信部41b)に応じて登録されている
処理内容を取得し(S214)、その処理内容にしたが
って、利用者bから印刷開始を指示されたら即画像形成
動作を開始できるように、画像形成部38に事前処理を
実行させる(S216)。本例の場合、比較的遠距離で
も検知可能なPHS電話機92の電話番号が受信された
場合であるので、事前処理として、画像形成部38にウ
ォームアップ動作を実行させる。
【0098】また、親展印刷通知部45は、該当端末
(本例ではPHS電話機92)に親展印刷ジョブの存在
を通知する(S220)。たとえば、利用者bの所用す
るPHS電話機92を発呼する。そして、この事前処理
や親展印刷ジョブの存在を通知が完了したら、これ以降
の印刷出力までの後処理を保留しておく。すなわち、他
のPHS電話機から受信するまで待機するとともに、利
用者bからの出力要求の指示を待つ(S222)。
【0099】利用者bは、PHS電話機92によりプリ
ンタbからの親展印刷ジョブ存在通知を受信すること
で、PHS電話機92の近くにあるプリンタbに、自分
宛の親展印刷ジョブが存在することを認識できる。たと
えば、プリンタbには、親展印刷ジョブ出力ボタンが設
けられている。親展印刷ジョブ存在通知を受けた利用者
bは、プリンタbの親展印刷ジョブ出力ボタンを押下す
ることで、親展印刷ジョブの出力を指示する(S22
4)。このとき、無線端末識別情報取得部40にて利用
者bのPHS電話機92を特定し、これに対応する親展
印刷ジョブを画像形成動作制御部44にて特定している
ので、利用者bは、親展文書の印刷出力指令時に面倒な
パスワード入力操作などをする必要はない。
【0100】親展印刷ジョブ出力ボタンの押下を受ける
と、画像形成動作制御部44は、既に特定しているPH
S電話機92の電話番号に対応する親展印刷ジョブにつ
いて、画像形成部38に後処理を実行させることで、親
展印刷ジョブの印刷物を生成させる(S226)。印刷
データ管理部35は、印刷完了後に、その印刷ジョブを
親展印刷ジョブリストから廃棄する(S244)。
【0101】本例の場合、利用者bが自分のPHS電話
機92を持って親展印刷ジョブの送信先であるプリンタ
bに接近し、このプリンタbの無線端末識別情報取得部
40が、PHS電話機92から常に送信されている電話
番号“070−000−0005”を受信すると(S2
02−YES)、プリンタbの画像形成動作制御部44
はは、親展ジョブリスト内に受信したPHS電話番号
“070−000−0005”に対応する印刷ジョブが
あるかを検索し(S208)、図6に示す親展ジョブリ
ストの場合、PHS電話機92の電話番号“070−0
00−0005”に対応する印刷ジョブが2つあるため
(印刷ジョブ番号“101”と“147”)(S208
−YES)、この2つの印刷ジョブについての事前処理
を実行し(S216)、その後、利用者bからの出力指
示を受けると(S224)、前記事前処理以降の後処理
を実行することで、親展印刷ジョブの印刷物を得る(S
226)。
【0102】図9は、上記第1例の処理による効果を説
明する図である。特開2001−219627号に記述
されている従来の処理(その1)であれば、図9(A)
に示すように、印刷装置3は、親展印刷ジョブを受信す
ると(P1)、その親展印刷ジョブを親展印刷ジョブの
名宛人の所有する通信端末90と対応付けて親展印刷ジ
ョブリストに格納しておく(P2)。その後、印刷装置
3は、親展印刷ジョブの名宛人の所有する通信端末90
を検知すると(P3)、印刷機能の主要部分である画像
形成部などをウォームアップ処理するともに(P4)、
親展印刷ジョブの印刷データをラスターデータに展開し
(P5)、このラスターデータに基づいて潜像を形成し
(P6)、その後、所定の記録用紙に転写および定着さ
せてから(P7)装置外に排紙する(P8)という処理
をする。この場合、その名宛人が装置外に排紙された印
刷物を直ぐに取らないと、排紙された印刷物を他人に見
られてしまう虞れを排除することができない。
【0103】これを完全に防ぐには、図9(B)に示す
ように、特開平10−235974号などに記述されて
いる従来の処理(その2)を適用し、通信端末90を利
用するのではなく、親展印刷時には、名宛人が印刷装置
3に暗証番号などの所定の情報を入力することで印刷を
開始させるしかない。この場合、たとえばウォームアッ
プ処理P4に数分を要したり、省電力モードからの解除
であればさらに時間を要するなど、排紙されるまでに時
間が掛かる。
【0104】これに対して、上記第1例の処理によれ
ば、たとえば印刷装置3が無線端末を検知すると事前処
理を自動的に実行できるので、より短時間に印刷物を取
得できる。どのような処理を事前処理とするかは、印刷
装置3の能力や無線端末と印刷装置3との距離などに応
じて設定すればよい。たとえば、事前処理の要素として
はいくつか考えられるが、待ち時間に影響するのは、ウ
ォームアップや省電力からの復帰に関わるものと、ラス
タ展開に関わるものの比重が大きい。したがって、図9
(C)に示すように比較的遠距離(たとえば数10m程
度)の場合と、図9(D)に示すように比較的近距離
(数m程度/10m以内)の場合の2つのケースで処理
を切り替えるなどの態様を取り得る。
【0105】たとえば、親展印刷の名宛人を特定するた
めに設定された利用者bが所有するPHS電話機92の
電話番号をプリンタbが受信すると、自動的に、その電
話番号に対応する親展印刷ジョブについて、事前処理と
してウォームアップ処理P4を実行させておく。これに
より、名宛人である利用者bがプリンタbに対して出力
指示を指令したとき、プリンタbは、その事前処理後の
後処理として、ラスタデータデータに展開する処理P5
以降の処理を実行すればよく、端末検知時に事前処理を
した分だけ、排紙までの時間tcを従来の処理(その
2)の処理時間tbよりも短縮することができる。
【0106】また、利用者による出力指示があったこと
を条件として後処理を開始するようにしているので、出
力指示後にその場(印刷装置3の近く)を離れない限
り、排紙された印刷物が他人に見られてしまう虞れを排
除することができる。つまり、利用者bは、自分のPH
S電話機92を持ってプリンタbに接近するだけで、そ
のプリンタbから自分宛ての親展文書の印刷物を短時間
に得ることができる。もちろん、このとき、当該親展印
刷ジョブの送信先であるプリンタb以外の印刷装置3で
印刷が行なわれたり当該親展印刷の名宛人である利用者
b以外の利用者a,c,nに対する親展印刷が開始され
ることはない。
【0107】なお、利用者cが、クライアント端末2
(パソコンc)で作成した自分宛ての親展文書を特定の
印刷装置3(ここではプリンタcとする)で印刷する場
合には、利用者cは、プリンタドライバ上で自分のPD
A93のデバイスアドレス“25:12:6F:24:
78:12”を入力して親展印刷を指定し、かつ、印刷
ジョブの送信先としてプリンタcを指定した後、作成さ
れた印刷ジョブ(親展印刷ジョブ)をパソコンcからプ
リンタcに送信する。
【0108】そしてこの場合、携帯電話機91やPDA
93には、比較的短距離(たとえば10m以内)での通
信に適したブルートゥース規格にてプリンタcと通信す
ることになるので、PHS電話機92を用いた場合より
も利用者cがよりプリンタcに近い位置まで近寄らなけ
れば、PDA93の存在を自動認識できない。逆に、P
DA93を検知したということは、利用者cがプリンタ
cの極近い位置(たとえば10m以内)に居るというこ
とである。
【0109】そこで、プリンタcは、図8のステップS
216では、出力する直前までの間の所定の前段階の処
理(事前処理)として、ウォームアップ処理P4および
イメージデータの作成処理(ラスタデータ展開処理)P
5を実行しておく。生成したイメージデータは、親展ジ
ョブリストの印刷ジョブ番号と対応付けて、所定の記憶
媒体に蓄積しておく。
【0110】こうすることで、図9(D)に示すよう
に、事前処理としてウォームアップ処理P4およびラス
タデータ展開処理P5を実行させておくことができるの
で、名宛人である利用者cがプリンタcに対して出力指
示を指令したとき、プリンタcは、その事前処理後の後
処理として、潜像形成P6以降の処理を実行すればよ
く、排紙までの時間tdを図9(C)に示す場合よりも
さらに短縮することができる。
【0111】なお、上記何れの場合でも、親展印刷時に
排紙された印刷物を他人に見られてしまう虞れを排除す
るということでは、排紙をさせないでおけば足りる。よ
って、図9(E)の上部側に示すように、画像形成動作
制御部44は、画像形成部38に対して排紙直前までの
処理を事前処理として実行させておいてもよい。こうす
ることで、名宛人である利用者が印刷装置3に対して出
力指示を指令したとき、印刷装置3は、その事前処理後
の後処理として、排紙処理P8のみを実行すればよく、
親展印刷時に排紙された印刷物を他人に見られてしまう
虞れを確実に排除するとともに、印刷済みの用紙が出力
されるまでの時間teを極限まで短縮することができ
る。
【0112】また、図9(E)の下部側に示すように、
無線端末を検知した際には、排紙を止めるのではなく、
鍵付きのメールボックスに排紙するまでの処理を事前処
理としておき、後処理としてはメールボックスの解錠P
11のみをするようにしてもよい。なお、鍵付きのメー
ルボックスなどを使用しても、利用者がその場での出力
を意図していないために、その印刷機で受け取られない
場合、出力してしまった紙を他人に見られることなくど
う処理するのか、あるいは印字してしまった分の課金を
どうするのか、さらには何をもって利用者が出力(記録
紙を受領)したと判断するのか、といったことが問題と
なり得るが、本実施形態の直接的な目的ではないので、
ここでは問題としない。
【0113】なお、複数の親展印刷ジョブについて排紙
直前までの処理(転写および定着までの処理P7)を事
前処理として実行しておく場合、排紙前の各人宛の印刷
済みの用紙が混在しないよう管理する親展プリント用の
保管トレイを設けることが好ましい。
【0114】以上説明したように、上記第1実施形態に
よれば、親展印刷を行なう場合において、親展印刷ジョ
ブを特定の印刷装置3に送信するとともに、名宛人を特
定するために通信端末90を設定すれば、印刷装置3に
てその設定された通信端末90を自動検知すると、検知
した端末に該当する親展印刷ジョブが印刷データ管理部
35に保存されている場合には、自動的に所定の事前処
理を起動する。すなわち、検知した端末識別情報と親展
印刷で指定された端末識別情報とを比較して、両者が一
致する場合に当該印刷ジョブに基づく事前処理を実行す
る。そして、その後、名宛人からの出力指令があったと
きに、残りの後処理を実行する。
【0115】このため、親展印刷の名宛人は、親展印刷
で指定された端末識別情報を持つ自分の通信端末90を
持って、出力先として指定された印刷装置3に接近する
だけで、自分宛ての親展文書の印刷物に対する事前処理
を起動させることができる。そして、印刷装置3に対し
て自ら出力指令を発することで親展文書を従来よりも短
時間に入手することができるようになる。すなわち、利
用者が印刷出力指示を発してから印刷物が排紙されるま
での待ち時間を短縮することができる。
【0116】また、印刷装置3にて名宛人の通信端末9
0を特定し、これに対応する親展印刷ジョブも特定する
ので、名宛人は、親展文書の印刷出力指令時に面倒なパ
スワード入力操作などをする必要はなく、特定人宛ての
機密性の高い印刷を実現することができる。
【0117】このように、上記第1実施形態の画像形成
動作制御システムによれば、名宛人の操作なしに実施可
能な処理については、名宛人に対応する端末を自動的に
検知して自動実行するとともに、最後の出力指令だけは
名宛人の介入により起動させるようにしたので、名宛人
が意図に沿わない画像形成が行なわれる可能性を防止し
つつ、従来よりも短時間で排紙可能な利便性の高い画像
形成システムを実現することができる。たとえば、名宛
人が親展印刷の要求を忘れていたり、接近した画像形成
装置が親展印刷の出力対象であると認知していなかった
りした場合には、親展印刷の印刷物が排紙されることは
ないので、他人に文書を見られたくないという親展印刷
本来の目的を確実に担保することができる。
【0118】なお、上記実施形態では、通信端末90の
種別とその端末識別子とを特定することとしていたが、
親展文書を従来よりも短時間に入手するという点では、
必ずしもそのような必要はなく、上記図9(C)〜図9
(E)から分かるように、印刷装置3が何れか1種類の
通信端末90についての通信機能しか備えていない場合
であっても、何ら不都合はなく、上述の効果を享受する
ことができる。
【0119】勿論、印刷装置3が複数種類の通信端末9
0との間で通信可能なものであれば、すなわち無線端末
識別情報取得部40が各方式に応じた無線通信部41を
備えていれば、その印刷装置3にて利用可能な通信手段
を利用することで、名宛人を特定するために指定可能な
通信端末の種類が増えるので、適用範囲が広がり、利便
性が高くなり、好ましいのはいうまでもない。
【0120】また、上記実施形態では、通信端末の種類
として、携帯電話機91、PHS電話機92、ブルート
ゥースを利用するPDA93、無線LANを利用するノ
ートパソコン94を例示したが、通信端末の種類は、こ
れに限定されるわけではなく、印刷装置3と無線通信可
能であれば、前記の通信端末90以外のどのような無線
通信機器(無線で情報のやり取りをする機器)であって
もよい。
【0121】また、通信端末90を特定する端末識別子
として、携帯電話機91やPHS電話機92は電話番
号、PDA93やノートパソコン94は通信部に設定さ
れるアドレスを使用することとして説明したが、端末識
別子は、こらに限らず、たとえば個々の通信端末に付与
された個別の番号など、他の通信端末と区別できる情報
であればどのようなものでもよい。たとえば通信端末と
しての携帯電話機やPHS電話機のシリアル番号、ある
いは端末のモデル名とシリアル番号との組合せなどであ
る。また、通信機能部分であるLANカードのシリアル
番号、あるいはLANカードのモデル名とシリアル番号
との組合せなどである。さらに製造/販売会社を区別す
る識別コードと組み合わせてもよい。なお、たとえばM
ACアドレスを指定する場合には、製造/販売会社に相
当するベンダーコードがMACアドレスに含まれるの
で、その必要はない。何れの場合でも、通信端末は、自
己を識別する情報を所定のタイミングで常に発するよう
にすればよい。
【0122】また、上記実施形態では、親展印刷ジョブ
を受け付けた印刷装置3に所要の(名宛人が所有する)
通信端末90が接近すると直ちに親展印刷の事前処理を
開始する場合を例にとって説明したが、これに限定され
るわけではない。たとえば、所要の通信端末90がその
印刷装置3の近くを偶然通過しただけで親展印刷が開始
されないようにするため、所要の通信端末90が一定時
間その印刷装置3の近くに存在することを確認してから
親展印刷についての事前処理を開始するようにしてもよ
い。本変更例によれば、ユーザが通信端末90を持って
印刷装置3の近くを偶然通過しただけで親展印刷が開始
されるような事態を未然に防止することができる。
【0123】なお、上記実施形態において、印刷装置3
が親展印刷ジョブリストに複数の名宛人の印刷ジョブを
管理していて、その中の数人の名宛人が印刷装置3近傍
に居ることを印刷装置3が検知していると、印刷装置3
は、それぞれの名宛人用の親展印刷ジョブについて事前
処理をしておく。そして、この場合において、その中の
1人の名宛人が印刷装置3に対して親展印刷の出力指令
を発した際には、出力対象の親展印刷ジョブの特定が問
題となり得る。
【0124】しかしながら、たとえば、操作部33aを
介して利用者から親展印刷の出力指示を受けたとき、そ
の時点で自動検知した通信端末90に対応する親展印刷
のみを親展印刷ジョブリストから読み出してユーザイン
タフェース部33の表示部33bにリスト表示し、その
中から通信端末90の所有者に選択させるとともに、暗
証番号の入力を求め、照合することで、解決できる。利
用者は暗証番号の入力が必要になるが、表示部33bに
表示された候補ジョブの中から選択し指定するだけでよ
いので、従来よりも操作性は改善される。なお、この方
法の場合は、親展印刷の名宛人の指定時に、端末の種類
や端末識別子だけでなく、暗証番号の入力も必要とな
る。
【0125】なお、一度に複数の無線端末を検知したと
きには、端末からの出力指示を確実にするため、パスワ
ード入力などの認証処理を実行するとよい。受信感度の
相違による自動判定で印刷装置3により近い利用者を特
定する手法も考えられるが、親展印刷の本来的な目的で
ある「他人に見られないようにする」ことを保証するに
は、パスワード入力などの認証処理を経由する方が好ま
しいからである。
【0126】印刷装置3は、選択された印刷ジョブと端
末種類や端末識別子と親展印刷ジョブリストとを照合す
るとともに、その通信端末90の印刷装置3からの距離
を判断する。そして、照合がとれ、且つ、出力指令をし
た利用者が印刷装置3に最も接近していれば、選択され
た親展印刷ジョブについて出力処理をする。仮に自分宛
以外の印刷ジョブを指定すると照合がとれないので、他
人の親展印刷ジョブについて出力することを防止でき
る。
【0127】これにより、利用者は、印刷装置3にて親
展印刷の出力物を得ようとするとき、印刷装置3から出
力させようとしての印刷装置3への移動の最中に、印刷
装置3から少し離れた位置にて出力指令を予め発してか
ら、印刷装置3に近づくことができる。よって、印刷装
置3のユーザインタフェース部33にて出力指令を発す
るよりも、さらに出力時間(正確には、利用者が印刷装
置3に到達してから印刷物が出力されるまでの時間)の
短縮を図ることができる。また、この場合には、利用者
は出力指令後直ぐに印刷装置3に到達することができ、
また取り忘れということは殆ど考えられないので、他人
に文書を見られたくないという親展印刷本来の目的を確
実に担保することもできる。
【0128】図10は、第1実施形態の画像形成動作制
御システム1に使用される印刷装置3の他の構成例(以
下第2例という)を示すブロック図である。この第2例
の印刷装置3は、親展印刷の際、印刷要求したクライア
ント端末2が使用している通信手段が、印刷装置3(詳
しくは無線端末識別情報取得部40)にての端末検知対
象の通信手段である場合の事例である。このため、クラ
イアント端末2は、無線通信手段を備えたものであるこ
と、および、印刷要求者自身(正しくはそのクライアン
ト端末2を持参して印刷装置3に近づく人)を名宛人と
する場合に限られる。図1に示した構成例では、ノート
パソコン94がそれに相当する。以下、利用者nがノー
トパソコン94からプリンタnに対して発する印刷要求
する事例で説明する。
【0129】図示するように、第2例の印刷装置3は、
第1例における印刷データ受信部34内に備えられてい
た無線端末識別情報受信部34bに加えて、その外に
も、無線端末識別情報を受け取る無線端末識別情報受信
部39を設けた構成としている点で、第1例と異なる。
【0130】無線端末識別情報受信部39は、印刷ジョ
ブ受信部34aが受信する印刷ジョブを発したクライア
ント端末2(本例ではノートパソコン94)の端末識別
情報を自動的に受信することで、印刷物の受取人を特定
するために使用される無線端末についての無線端末識別
情報を受信する。無線端末識別情報受信部39は、受信
した無線端末識別情報を、印刷データ管理部35に入力
する。
【0131】つまり、第2例の印刷装置3は、印刷物の
受取人を特定するために使用される無線端末についての
無線端末識別情報を受信する仕組みとして、印刷要求か
ら抽出する無線端末識別情報受信部34bと、印刷要求
時に使用した(印刷ジョブを発した)クライアント端末
2の端末識別子(特に無線通信に関わる部分を示す)を
自動取得する無線端末識別情報受信部39とを備える。
【0132】図11は、第1実施形態の画像形成動作制
御システム1における、第2例の印刷装置3を用いた場
合における処理手順(以下第2例の処理手順という)を
示すフローチャートであり、前述の図7と同様に、パソ
コン2から印刷装置3に対して印刷指示を発するまでの
印刷要求処理を示している。なお、図7における処理と
同様の処理ステップには同一のステップ番号を付して示
す。
【0133】ノートパソコン94を利用して親展文書の
印刷要求をプリンタnに対して発し(S100)、この
親展文書に対応する印刷ジョブのデータ(印刷対象デー
タ)をプリンタnに送信し(S102)、印刷物の形成
条件や親展印刷を行なうか否かを示す情報を含む印刷条
件をプリンタnに送信する(S104)までの処理は、
第1例と同じである。
【0134】またプリンタnの印刷データ受信部34
は、これらの情報を通信部32を介してパソコンnから
受信すると、受信した当該印刷ジョブをいったんRAM
内の所定の保存場所(印刷ジョブリスト)に保存する。
そして、印刷データ受信部34は、第1例と同様に、そ
の印刷ジョブが親展印刷であるかどうかを判断する(S
106)。
【0135】親展印刷である場合(S106−YE
S)、プリンタnは、親展印刷の受取人を示す情報をパ
ソコンnから取得する。ここで、第2例においては、先
ず、無線端末識別情報受信部39は、その印刷ジョブを
発したクライアント端末2の種類および端末識別子の自
動取得を試みる(S112)。この際には、印刷装置3
の無線端末識別情報取得部40が通信可能な種類の範囲
内に端末種類を制限することに注意を要する。これは、
親展印刷ジョブの出力時に、無線端末識別情報取得部4
0にて、端末種類を自動検知する必要があるからであ
る。
【0136】なお、図3の画面表示の前に、「現在使用
中の端末を利用者検知端末として使用するか否か」の確
認画面を表示させ、「YES」であれば自動登録、「N
O」であれば図3の画面を表示させる、あるいは、現在
使用中の端末情報を取得し、図3の画面において端末情
報を既定値として表示する(たとえば、無線LANボタ
ン231が反転選択され、無線LANのMACアドレス
が端末ID入力フィールド237に表示される)という
方法も採り得る。こうすることで、現在使用中の端末以
外を名宛人として指定することもできる。
【0137】クライアント端末2の種類および端末識別
子の自動取得に成功した場合には(S114−YE
S)、その種類と端末識別子を印刷データ管理部35に
入力する。印刷データ管理部35は、これを、その親展
印刷ジョブに対応する通信端末の種類および端末識別子
であるとして、すなわち印刷装置3にて親展印刷ジョブ
を出力する際、印刷要求を発したノートパソコン94の
所有者を名宛人として登録する(S120)。そして、
プリンタnは、印刷ジョブをRAM内の親展ジョブリス
トに格納した後には、無線端末識別情報取得部40が、
所要の(名宛人を特定するために使用される)通信端末
90(本例ではノートパソコン94)から、このノート
パソコン94の端末識別子(本例ではMACアドレス)
を受信するまで待機する(S122)。
【0138】一方、クライアント端末2の種類および端
末識別子の自動取得に失敗した場合には(S114−N
O)、受信可能端末情報通知部43は、第1例と同様
に、無線端末識別情報取得部40(詳しくは無線通信部
41)が受信可能な無線端末90の種類を示す受信可能
端末情報を通信部32を介してクライアント端末2(ノ
ートパソコン94)に通知する(S116)。利用者n
は、ノートパソコン94の表示画面にて、親展印刷の名
宛人を特定するために利用される端末識別情報として、
通信端末90の種類とその端末識別子とを指定し、この
端末識別情報をプリンタbに送信する(S118)。ま
た、親展印刷でない場合には(S106−NO)、印刷
ジョブリストに格納された印刷ジョブを実行する(S1
34)。
【0139】以上のように、この第2例によれば、親展
印刷ジョブを発したクライアント端末2の種類や端末識
別子を自動取得できたときには、自動的にそのクライア
ント端末2を持つ利用者を名宛人と認識することがで
き、便利である。すなわち、印刷要求時に即印刷したく
ない場合、たとえば印刷要求だけしておき一次離席する
場合や、印刷装置3が外部から印刷データを取得するな
ど印刷開始までに時間を要する場合においては、親展印
刷のための端末情報入力を省略することができ。また自
動認識できなかった際には、第1例と同様に、クライア
ント端末2側から設定することもできる。
【0140】図12は、第1実施形態の画像形成動作制
御システム1に使用される印刷装置3の他の構成例(以
下第3例という)を示すブロック図である。この第3例
の印刷装置3は、通信網9に接続されているプリンタサ
ーバ7からの指令を受けて事前処理を開始する形態のも
のである。後述するように、プリンタサーバ7には、こ
の第3例の印刷装置3を制御するために、画像形成動作
制御装置としての仕組みが設けられる。つまり、印刷装
置3単体として画像形成動作制御装置の機能を備えてい
たのが第1例の印刷装置3であり、第3例では、画像形
成動作制御装置の機能を、印刷装置3とプリンタサーバ
7とに分けている。
【0141】図示するように、第3例の印刷装置3は、
印刷データ受信部34の構成が第1例とは大きく異な
り、印刷物の受取人を特定するために使用される無線端
末についての無線端末識別情報をクライアント端末2か
ら受け取る無線端末識別情報受信部34bを備えていな
い。また、印刷ジョブ受信部34aは、クライアント端
末2から印刷ジョブを受け取るのではなく、プリンタサ
ーバ7から印刷ジョブの配信を受ける。
【0142】また、第3例の印刷装置3は、無線端末識
別情報取得部40が通信端末90を検知したとき、その
端末種類と端末識別子とをプリンタサーバ7に通知する
無線端末識別情報通知部46を備える。
【0143】画像形成動作制御部44は、画像形成動作
制御装置として機能するプリンタサーバ7からの指令に
基づいて、画像形成部38に印刷ジョブを実行させる。
たとえば、画像形成動作制御装置の機能を備えるプリン
タサーバ7からの親展印刷指令を受け取ると、画像形成
部38に事前処理を実行させるとともに後処理を保留さ
せておく。その後、後処理開始指示受付部の機能を備え
るユーザインタフェース部33から後処理の開始の指示
を受け付けたことを条件として、画像形成部38に後処
理を実行させる。一方、プリンタサーバ7からの通常印
刷指令を受け取ると、画像形成部38に通常通りの印刷
処理を実行させる。
【0144】親展印刷通知部45は、プリンタサーバ7
からの指令に基づいて、ユーザ端末検知部42が特定し
た通信可能な通信端末90に対して、親展印刷データが
印刷データ管理部35に保持されている旨を通知する。
【0145】図13は、第3例の印刷装置3とセットで
使用される第3例のプリンタサーバ7の構成例を示す図
である。このプリンタサーバ7は、本発明に係る画像形
成動作制御装置としての機能を備える。
【0146】図示するように、第3例のプリンタサーバ
7は、通信部32を介してクライアント端末2から送信
された印刷要求(印刷ジョブ)を受信する印刷データ受
信部134と、印刷データ受信部34が受信した印刷要
求を解析し、親展印刷である場合は印刷ジョブ(印刷デ
ータも含む)を保持する印刷ジョブ記憶部の一例である
印刷データ管理部135とを備える。印刷データ受信部
134には、通信網9に接続されているクライアント端
末2から送られて来る印刷ジョブを一時的に格納する図
示しないRAMが設けられる。
【0147】印刷データ受信部134は、クライアント
端末2から発せられた印刷ジョブと当該印刷ジョブに対
応する無線端末識別情報とを含む印刷要求を受信し、こ
の受信した印刷要求から、印刷ジョブを抽出することで
印刷ジョブを受け取る印刷ジョブ受信部134aと、ク
ライアント端末2から発せられた前記印刷要求を受信
し、この受信した印刷要求から、印刷物の受取人を特定
するために使用される無線端末についての無線端末識別
情報を抽出することで無線端末識別情報を受け取る無線
端末識別情報受信部134bとを有する。つまり、端末
種類や端末識別情報は利用者により印刷要求に含める構
成として、第1例の印刷データ受信部34と同様に、無
線端末識別情報受信部134bは、その印刷要求から、
端末種類や端末識別情報を取り出す。
【0148】またプリンタサーバ7は、無線端末の種類
および端末識別子を示す無線端末識別情報に関する通知
を印刷装置3から受ける無線端末識別情報取得部140
と、印刷装置3の無線端末識別情報取得部40(詳しく
は無線通信部41)が受信可能な無線端末90の種類に
関する情報である受信可能端末情報を印刷装置3から受
け取り、クライアント端末2に転送する受信可能端末情
報通知部143とを備える。
【0149】さらにプリンタサーバ7は、印刷装置3に
おける画像形成動作を制御する画像形成動作制御部14
4と、画像形成動作制御部144の指令に基づいて、印
刷データ受信部134が受信した印刷ジョブを印刷装置
3に配信する印刷ジョブ送信部136を備える。画像形
成動作制御部144は、無線端末識別情報取得部140
が取得した印刷装置3にて通信可能な端末情報および印
刷データ管理部135に保持されている親展印刷ジョブ
に示される端末識別子とに基づいて、印刷装置3に接近
した通信端末90に関する親展印刷データを印刷データ
管理部135に保持しているかどうかを判定し、この判
定結果に基づいて印刷装置3における画像形成動作を制
御する。
【0150】たとえば、画像形成動作制御部144は、
無線端末識別情報取得部140が取得した無線端末識別
情報が、無線端末識別情報受信部134bが受信した無
線端末識別情報と一致することを条件として、印刷ジョ
ブ受信部134aが受信した印刷ジョブの内の、一致し
た無線端末識別情報が与えられている印刷ジョブを印刷
装置3に配信するよう印刷ジョブ送信部136を制御す
るとともに、印刷装置3に親展印刷指令を発すること
で、印刷装置3に対してその印刷ジョブについて事前処
理を実行させるとともに後処理を保留させておく。一
方、クライアント端末2から印刷データ受信部134が
受信した印刷ジョブが親展印刷ジョブでないときには、
印刷データ受信部34が受信した印刷ジョブを直ちに印
刷装置3に配信するよう印刷ジョブ送信部136を制御
するとともに、印刷装置3に通常印刷指令を発すること
で、印刷装置3に通常通りの印刷処理を実行させる。
【0151】図14は、第1実施形態の画像形成動作制
御システム1における、第3例の印刷装置3を用いた場
合における処理手順(以下第3例の処理手順という)を
示すフローチャートであり、前述の図7と同様に、パソ
コン2から印刷装置3に対して印刷指示を発するまでの
印刷要求処理を示している。なお、図7における処理と
同様の処理ステップには同一のステップ番号を付して示
す。
【0152】第3例の印刷装置3と第3例のプリンタサ
ーバ7とから構成される画像形成動作制御システム1に
おいては、親展印刷時には、クライアント端末2で作成
された親展印刷ジョブをプリンタサーバ7に送信し、通
信端末90が接近した印刷装置3でその通信端末90の
無線端末識別情報(種類や端末識別子)が取得されたと
き、プリンタサーバ7で、その印刷装置3が取得した通
信端末90の無線端末識別情報と親展印刷で指定された
無線端末識別情報とを比較して、両者が一致する場合
に、この一致した印刷ジョブをその印刷装置3に転送
し、その印刷装置3にて印刷ジョブに基づく印刷を実行
する。なお、本例では、印刷出力先をクライアント端末
2にて事前に指定することとする。
【0153】たとえば、第1例とほぼ同様に、利用者
は、クライアント端末2にて、印刷物の形成条件や親展
印刷を行なうか否かを示す情報を含む印刷条件をプリン
タサーバ7に送信する(S104)。ただし、この際に
は、親展印刷の出力を希望する印刷装置3の指定も印刷
条件に含める。
【0154】親展印刷である場合(S106−YE
S)、プリンタサーバ7の画像形成動作制御部144
は、クライアント端末2にて指定された印刷装置3に対
し、無線端末識別情報取得部40(詳しくは無線通信部
41)が受信可能な無線端末90の種類を示す受信可能
端末情報を送信するよう要求する(S110)。
【0155】印刷装置3は、プリンタサーバ7から印刷
指示があるまで待機しており(S132)、印刷指示が
ある前に受信可能端末情報の送信を求められると、受信
可能端末情報通知部43は受信可能端末情報をプリンタ
サーバ7に送信する(S132−NO,S112)。プ
リンタサーバ7の受信可能端末情報通知部143は、こ
の受信可能端末情報をクライアント端末2に転送する
(S116)。クライアント端末2は、親展印刷の名宛
人を特定するために利用される端末識別情報として、通
信端末90の種類とその端末識別子とを指定し、この端
末識別情報をプリンタサーバ7に送信する(S11
8)。
【0156】プリンタサーバ7の印刷データ管理部13
5は、この端末識別情報を受け取ると、RAMの印刷ジ
ョブリストに一時的に保管されている印刷ジョブを読み
出し、RAM内の親展ジョブリストに、その印刷ジョブ
と、通信端末の種類および端末識別子などの端末情報と
を対応付けて保存する(S120)。そして、プリンタ
サーバ7は、印刷ジョブをRAM内の親展ジョブリスト
に格納した後には、印刷装置3から、通信端末識別子を
受信するまで待機する(S122)。
【0157】一方、親展印刷でない場合には(S106
−NO)、画像形成動作制御部144は、印刷ジョブリ
ストに格納された印刷ジョブを印刷装置3に配信するよ
う印刷ジョブ送信部136を制御するとともに、その印
刷ジョブに基づいて印刷処理を実行するよう印刷装置3
に通常印刷指令を発する(S130)。
【0158】印刷装置3は、プリンタサーバ7から印刷
指示があるまで待機しており(S132)、プリンタサ
ーバ7から通常印刷指令を受けると、その印刷ジョブに
基づいて印刷処理を実行する(S132−YES,S1
34)。
【0159】図15は、第3例の印刷装置3を用いた場
合における図14の続き、すなわち親展印刷時の待機
(ステップS122)以降の処理を示すフローチャート
であり、第1例における図8の処理と対応する。なお、
図8における処理と同様の処理ステップには同一のステ
ップ番号を付して示す。
【0160】印刷装置3の無線端末識別情報取得部40
(詳しくは無線通信部41)が、通信端末90からの送
信信号(たとえば電波)を受信し、受信した通信端末9
0の端末情報(端末種類および端末識別子)をユーザ端
末検知部42にて特定すると(端末ありの場合には)、
無線端末識別情報通知部46を介して、受信した通信端
末90の端末情報をプリンタサーバ7に通知する(S2
04)。
【0161】プリンタサーバ7の無線端末識別情報取得
部140は、印刷装置3から端末情報を受信するまで待
機しており(S206)、印刷装置3から端末情報の通
知を受けると、その端末情報を画像形成動作制御部44
に渡す。画像形成動作制御部144は、印刷データ管理
部135のRAM内の親展ジョブリストを用いて、無線
端末識別情報取得部140で取得した端末情報に対応す
る印刷ジョブの検索を行なう(S206−YES,S2
08)。
【0162】一致する該当データが存在する場合には、
画像形成動作制御部144は、その印刷ジョブを印刷装
置3に配信するよう印刷ジョブ送信部136を制御する
とともに、その印刷ジョブに基づいて事前処理を実行す
るよう印刷装置3に親展印刷指令を発する(S21
0)。
【0163】印刷装置3は、プリンタサーバ7から印刷
指示があるまで待機しており(S212)、プリンタサ
ーバ7から親展印刷指令を受けると、画像形成動作制御
部44は、第1例と同様に、予め端末情報に応じて登録
されている処理内容に基づいて(S214)、画像形成
部38に事前処理を実行させ(S216)、名宛人から
出力要求があるまで待機する(S222)。
【0164】そして、第1例と同様に、名宛人から出力
要求を受け付けると(S224)、画像形成動作制御部
44は、その親展印刷ジョブについて画像形成部38に
後処理を実行させ(S226)、印刷完了後にその旨を
プリンタサーバ7に通知する(S230)。これを受け
て(S230)、プリンタサーバ7の印刷データ管理部
135は、その印刷ジョブを親展印刷ジョブリストから
廃棄する(S244)。
【0165】以上説明したように、上記第1実施形態の
第3例によれば、プリンタサーバ7を介した処理ではあ
るものの、本質的な処理は、第1例と変わりがない。よ
って、親展印刷の名宛人の操作なしに実施可能な処理に
ついては、名宛人に対応する端末を自動的に検知して自
動実行するとともに、最後の出力指令だけは名宛人の介
入により起動させることができ、名宛人が意図に沿わな
い画像形成が行なわれる可能性を防止しつつ、従来より
も短時間で排紙可能な利便性の高い画像形成システムを
実現することができる。
【0166】図16は、本発明に係る画像形成動作制御
システムの第2実施形態を示すブロック図である。第2
実施形態の画像形成動作制御システム1は、広域印刷サ
ービスに適用した事例である。ここでは、インターネッ
ト上のWebサーバからデータをダウンロードして、印
刷装置3にて印刷出力するWebプリントの例で説明す
る。
【0167】図16に示すように、この第2実施形態の
画像形成動作制御システム1は、ネットワーク構成自体
は第1実施形態と同じであるが、印刷装置3は、コンビ
ニエンスストア(以下コンビニという)などに設置され
ているネットワーク接続機能を備えた複写装置の印刷出
力機能を利用したものである。すなわち、このような通
信網9に接続された印刷装置3は、原稿から光学的に読
み取った画像を所定の記録用紙上に印刷出力する、いわ
ゆる複写機能を実現するものであるとともに、通信網9
を介してデータサーバとして機能するWebサーバ70
から受け取った画像(印刷データ)を記録用紙上に印刷
出力する、いわゆるプリント機能をも有している。
【0168】クライアント端末2および通信端末90と
しては、PHS電話機92を使用する。また、印刷装置
3およびデータサーバとしてのWebサーバ70は、第
1実施形態の第3例のものを使用する。PHS電話機9
2はインターネット接続機能を有する。
【0169】ここで、Webサーバ70の印刷データ受
信部134は、印刷ジョブ受信部134aにて、クライ
アント端末2としてのPHS電話機92からWebプリ
ントサービスの要求を受けると、その要求内容を受信す
る。また無線端末識別情報受信部134bにて、名宛人
を特定するために使用される通信端末としてのPHS電
話機92の端末情報を受信する。そして、印刷データ管
理部135は、これらの情報を親展印刷ジョブリストに
格納する。
【0170】たとえば、利用者は、自動車にて移動中
に、インターネット網を介して、地図出力サービスをP
HS電話機92からWebサーバ70に要求する。ただ
し、第1実施形態と異なり、出力先の印刷装置3を特定
する必要はない。Webサーバ70は、要求された地図
データのWeb上の所在を示すURL(Uniform Resour
ce Locator)を取得し、親展印刷ジョブの一例として、
このURLと対応づけて、PHS電話機92の電話番号
を親展印刷ジョブリストに登録する。そして、Webサ
ーバ70とネットワーク接続された印刷装置3から、そ
のPHS電話機92が通信網9上の何れかの印刷装置3
に近づいたことの通知を受けるまで待機する。
【0171】図17は、第2実施形態の画像形成動作制
御システム1における親展印刷の出力処理を示すフロー
チャートであり、第1実施形態の第3例における図15
の処理と対応する。なお、図15における処理と同様の
処理ステップには同一のステップ番号を付して示す。
【0172】地図出力サービスをPHS電話機92から
Webサーバ70に要求した利用者は、印刷装置3の設
定されている最寄りのコンビニを探す。利用者とともに
移動中のPHS電話機92が、通信網9上の印刷装置3
に接近すると、そのことを検知した印刷装置3は、無線
通信部41が受信したPHS電話機92の端末情報(端
末種類および端末識別子としての電話番号)をユーザ端
末検知部42にて特定し、無線端末識別情報通知部46
を介して、受信したPHS電話機92の端末情報をWe
bサーバ70に通知する(S204)。
【0173】Webサーバ70の画像形成動作制御部1
44は、印刷データ管理部135の親展ジョブリストを
用いて、PHS電話機92の端末情報に対応する印刷ジ
ョブ(本例では先に要求された地図出力のURL)を検
索する(S206−YES,S208)。
【0174】そして、画像形成動作制御部144は、そ
の該当URLの地図データを印刷ジョブとして印刷装置
3に配信するよう印刷ジョブ送信部136を制御すると
ともに、その印刷ジョブに基づいて事前処理を実行する
よう印刷装置3に親展印刷指令を発する(S210)。
【0175】印刷装置3は、プリンタサーバ7から地図
データの配信と親展印刷指令を受けると、画像形成動作
制御部44は、第3例と同様に、予め端末情報に応じて
登録されている処理内容に基づいて、画像形成部38に
事前処理を実行させ(S216)、名宛人であるPHS
電話機92の所有者から出力要求があるまで待機する
(S222)。
【0176】逆に言えば、画像形成動作制御部44は、
無線端末識別情報取得部40がPHS電話機92の無線
端末識別情報を取得したことを条件として、この無線端
末識別情報に対応する印刷データのWebサーバ70か
らの取得を含む、この取得した印刷データに基づく事前
処理を画像形成部38に実行させるとともに後処理を保
留しておく。
【0177】そして、事前処理完了後所定時間内にPH
S電話機92の所有者から出力要求を受け付けると(S
224,S225−YES)、画像形成動作制御部44
は、その地図データに基づく印刷出力(親展印刷ジョブ
の一例)について画像形成部38に後処理を実行させ
(S226)、印刷完了後にその旨をプリンタサーバ7
に通知する(S230)。
【0178】一方、PHS電話機92がその印刷装置3
から離れ、他の印刷装置3に移動すると、事前処理完了
後所定時間内にPHS電話機92の所有者から出力要求
を受け付けることがないので(S225−NO)、画像
形成動作制御部44は、事前処理済データを廃棄させる
(S228)。Webサーバ70は、この印刷装置3か
ら完了通知を受けることがないので、印刷ジョブを廃棄
することはしない(S242−NO)。
【0179】このとき、移動先でPHS電話機92を検
知した他の印刷装置3は、Webサーバ70にその旨を
通知する。したがって、Webサーバ70は、最初の印
刷装置3に印刷データ(本例では地図データ)を配信し
た後、その印刷装置3から完了通知を受ける前に、他の
印刷装置3から同一のPHS電話機92に関する通知を
受けることになる。これを受けたときには、Webサー
バ70は、端末種類や識別子の通知が再度きたものとし
て取り扱う。
【0180】つまり、Webプリントを要求したPHS
電話機92の所有者から何れかの印刷装置3が印刷指令
を受けその印刷装置3から完了通知を受け取るまでは、
要求された印刷ジョブを保持しておき、印刷装置3から
の端末識別子の通知を受けると、この通知を受けた印刷
装置3に印刷データを配信するということを繰り返す。
一方、印刷装置3は、Webサーバ70から印刷データ
の配信を受けても、Webプリントを要求したPHS電
話機92の所有者から出力指示がない限り印刷出力する
ことはないし、所定時間が経過すれば事前処理済データ
を廃棄する(S228)。
【0181】以上説明したように、上記第2実施形態に
よれば、複数の店舗に展開する広域印刷サービスを利用
した場合、出力サービスを要求した利用者の所有する通
信端末(前例ではPHS電話機92)が印刷装置に近づ
くと、そのことを検知して要求者の操作なしに実施可能
な処理について自動実行するので、従来よりも短時間で
排紙させることができるが、逆に、その要求者から出力
指示がない限り印刷出力することはない。よって、ある
店舗での出力を意図していないにもかかわらず偶然にプ
リンタ機能を有する複写装置に接近してしまったために
画像形成が行なわれてしまうということは起きない。
【0182】なお、この第2実施形態は、PHS電話機
92からWebサーバ70へのWeb印刷要求に限定さ
れず、第1実施形態の構成と同様に取り扱うこともでき
る。たとえば、文書作成アプリケーションプログラムに
て生成した文書をWebサーバ70に保存しておき、端
末を検知した印刷装置3に転送するという仕組みに利用
することができる。
【0183】上記の実施形態は、印刷装置3やプリンタ
サーバ7あるいはプリンタサーバ7の機能部分をハード
ウェアにて構成するものとして説明したが、これに限ら
ず、マイコンなどのCPU(中央演算処理装置)やパソ
コンなどの、いわゆる電子計算装置を利用し、ソフトウ
ェアにて、上記の処理機能を実現することもできる。
【0184】この場合、マイコンやパソコンなどの電子
計算装置は、印刷データ受信部34,134、印刷デー
タ管理部35,135、あるいは画像形成動作制御部4
4,144などの各機能部分をソフトウェアとして備え
る。すなわち、前述の画像形成部38に対する制御の機
能などの各機能を実現するソフトウェアのプログラムコ
ードを記録した記憶媒体(たとえば図示しないRAMな
ど)から、装置のコンピュータ(またはCPUやMP
U)がプログラムコードを読出し実行することによっ
て、前述の実施形態で述べた効果が達成される。この場
合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が
前述の実施形態の機能を実現することになる。なお、プ
ログラムは、記憶媒体を介して提供されるものに限ら
ず、有線あるいは無線による通信手段を介して配信され
るプログラムデータをダウンロードしたものであっても
よい。
【0185】また、コンピュータが読み出したプログラ
ムコードを実行することで各機能が実現されるだけでな
く、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュー
タ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)
などが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理
によって各機能が実現される場合であってもよい。さら
に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コ
ンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータ
に接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込
まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、機能
拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実
際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって
前述の実施形態の各機能が実現される場合であってもよ
い。
【0186】以上、本発明を実施の形態を用いて説明し
たが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲
には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更また
は改良を加えることができ、そのような変更または改良
を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、
上記の実施形態は、クレームにかかる発明を限定するも
のではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の
組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らな
い。
【0187】たとえば、上記実施形態では、印刷装置3
は、電子写真方式を利用するものとして説明したが、こ
れに限るものではなく、たとえば、インクジェット方式
のものであってもよい。この場合、事前処理としては、
たとえばヘッドクリーニング動作などがある。
【0188】また、上記実施形態では、名宛人を特定さ
せるために使用される通信端末は電波を通信媒介とする
ものとして説明したが、これに限るものではなく、無線
による通信であればよく、たとえば光を通信媒介とする
ものであってもよい。
【0189】また、上記実施形態では、名宛人を特定さ
せるために使用される通信端末が印刷装置に接近したと
き、対応する親展印刷について事前処理だけを自動実施
し、その後に名宛人から出力指令があったことを条件と
して残りの後処理をするようにしていたが、印刷装置が
複数種類の通信端末との間で通信可能なものとすること
での効果を享受するという観点では、端末の接近を検知
した時点では、事前処理だけに限らず、後処理までをも
自動実施するようにしてもよい。
【0190】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ネット
ワーク接続された印刷システムにおいて親展印刷が指定
されたとき、その名宛人の操作なしに実施可能な処理に
ついては、名宛人に対応する端末を自動的に検知して自
動実行するとともに、その後の処理である後処理による
出力指令だけは名宛人の介入により起動させるようにし
たので、名宛人が意図に沿わない画像形成が行なわれる
可能性を防止しつつ、すなわち印刷物の親展性を確実に
担保しつつ、従来よりも短時間で排紙可能な、利便性の
高い画像形成システムを実現することができる。
【0191】また、印刷装置が複数種類の通信端末との
間で通信可能なものとすれば、名宛人を特定するために
指定可能な通信端末の種類を増やすことができ、適用範
囲が広がり、利便性が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像形成動作制御システムの第
1実施形態を示すブロック図である。
【図2】 画像形成動作制御システムに使用されるクラ
イアント端末やプリンタサーバの詳細構成例を示すブロ
ック図である。
【図3】 画像形成動作制御システムに使用されるクラ
イアント端末の表示部に表示される端末情報設定画面の
一例を示す図である。
【図4】 第1実施形態の画像形成動作制御システムに
使用される印刷装置の詳細例を示すブロック図である。
【図5】 印刷装置にて無線端末を検知した際の処理内
容を設定するための画面の一例を示す図である。
【図6】 親展ジョブリストの構成の一例を示す図であ
る。
【図7】 第1実施形態の画像形成動作制御システムに
おける処理手順の第1例を示すフローチャートである。
【図8】 第1実施形態の画像形成動作制御システムに
おける第1例の処理手順の続きを示すフローチャートで
ある。
【図9】 第1例の処理による効果を説明する図であ
る。
【図10】 第1実施形態の画像形成動作制御システム
に使用される印刷装置の第2例を示すブロック図であ
る。
【図11】 第1実施形態の画像形成動作制御システム
における、第2例の印刷装置を用いた場合における第2
例の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】 第1実施形態の画像形成動作制御システム
に使用される印刷装置の第3例を示すブロック図であ
る。
【図13】 第3例の印刷装置とセットで使用される第
3例のプリンタサーバの構成例を示す図である。
【図14】 第1実施形態の画像形成動作制御システム
1における、第3例の印刷装置を用いた場合における処
理手順を示すフローチャートである。
【図15】 第3例の印刷装置を用いた場合における図
14の続きの処理を示すフローチャートである。
【図16】 本発明に係る画像形成動作制御システムの
第2実施形態を示すブロック図である。
【図17】 第2実施形態の画像形成動作制御システム
における親展印刷の出力処理を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】 1…画像形成動作制御システム、2…クライアント端
末、3…印刷装置3、7…プリンタサーバ(Webサー
バ)、9…通信網、30…主制御部、32…通信部、3
3,133…ユーザインタフェース部、34,134…
印刷データ受信部、35,135…印刷データ管理部、
36…印刷処理部、37…データ印刷部、38…画像形
成部、40,140…無線端末識別情報取得部、41…
無線通信部、42…ユーザ端末検知部、43,143…
受信可能端末情報通知部、44,144…画像形成動作
制御部、45…親展印刷通知部、90…通信端末、91
…携帯電話機、92…PHS電話機、93…PDA、9
4…ノートパソコン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41J 29/00 T Fターム(参考) 2C061 AP01 AP03 AP04 AP07 AQ06 CG02 CG15 CL08 CL10 HL01 HN05 HN15 HN19 HQ17 5B021 BB01 BB04 BB09 CC05 EE04 5C062 AA02 AA05 AA14 AA35 AA37 AB22 BC03

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信網を介してクライアント端末より要
    求された印刷ジョブを画像形成装置において実行させて
    印刷物を形成させる画像形成動作制御システムであっ
    て、 前記印刷ジョブの実行の処理手順は、前記印刷物を出力
    する直前までの間の所定の前段階の処理である事前処理
    と、この事前処理以降の印刷出力までの処理である後処
    理とを含むものであり、 前記クライアント端末から発せられた印刷ジョブを受信
    する印刷ジョブ受信部と、 前記印刷ジョブ受信部が受信した前記印刷ジョブに基づ
    く前記印刷物の受取人を特定するために使用される無線
    端末を示す無線端末識別情報を受信する無線端末識別情
    報受信部と、 何れかの無線端末と無線通信して当該無線端末を示す無
    線端末識別情報を取得する無線端末識別情報取得部と、 前記後処理の開始の指示を受け付ける後処理開始指示受
    付部と、 前記無線端末識別情報取得部が取得した前記無線端末識
    別情報が、前記無線端末識別情報受信部が受信した前記
    無線端末識別情報と一致することを条件として、前記印
    刷ジョブ受信部が受信した前記印刷ジョブの内の、前記
    一致した前記無線端末識別情報が与えられている印刷ジ
    ョブについて前記事前処理を前記画像形成装置に実行さ
    せるとともに前記後処理を保留させておき、前記後処理
    開始指示受付部が前記後処理の開始の指示を受け付けた
    ことを条件として前記画像形成装置に前記後処理を実行
    させる動作制御部とを備えたことを特徴とする画像形成
    動作制御システム。
  2. 【請求項2】 前記印刷ジョブの実行の処理手順として
    の前記事前処理および前記後処理の内容を設定する実行
    手順設定部を備え、 前記動作制御部は、実行手順設定部により設定された処
    理手順に従って、前記前記事前処理および前記後処理印
    刷の実行を制御することを特徴とする請求項1に記載の
    画像形成動作制御システム。
  3. 【請求項3】 前記印刷ジョブ受信部が受信した前記印
    刷ジョブと、前記無線端末識別情報受信部が受信した前
    記無線端末の端末識別子とを対応付けて記憶する印刷ジ
    ョブ記憶部を備え、 前記動作制御部は、前記印刷ジョブ記憶部に記憶されて
    いる前記無線端末の無線端末識別情報を参照して前記一
    致するか否かを判断するとともに、前記印刷ジョブ記憶
    部に記憶されている前記印刷ジョブの内の、前記一致し
    た前記無線端末識別情報が与えられている印刷ジョブの
    実行を許可することを特徴とする請求項1に記載の画像
    形成動作制御システム。
  4. 【請求項4】 前記無線端末識別情報取得部が取得した
    前記無線端末の無線端末識別情報と一致する無線端末識
    別情報が与えられている印刷ジョブが前記印刷ジョブ記
    憶部に記憶されていることを条件として、当該一致する
    無線端末識別情報を有する前記無線端末に、前記印刷ジ
    ョブの存在を通知する印刷ジョブ通知部を備えたことを
    特徴とする請求項3に記載の画像形成動作制御システ
    ム。
  5. 【請求項5】 通信網を介してクライアント端末より要
    求された印刷ジョブを画像形成装置において実行させて
    印刷物を形成させる画像形成動作制御システムであっ
    て、 前記クライアント端末から発せられた印刷ジョブを受信
    する印刷ジョブ受信部と、 前記印刷ジョブ受信部が受信した前記印刷ジョブに基づ
    く前記印刷物の受取人を特定するために使用される無線
    端末の種類および端末識別子を示す無線端末識別情報を
    受信する無線端末識別情報受信部と、 複数種類の無線端末からの信号を受信することが可能で
    あって、前記複数種類の無線端末のうちの何れかの無線
    端末と無線通信して当該無線端末の種類および端末識別
    子を取得する無線端末識別情報取得部と、 前記無線端末識別情報取得部が取得した前記無線端末の
    種類および端末識別子が、前記無線端末識別情報受信部
    が受信した前記無線端末識別情報により示される前記無
    線端末の種類および端末識別子と一致することを条件と
    して、前記印刷ジョブ受信部が受信した前記印刷ジョブ
    の内の、前記一致した前記無線端末識別情報が与えられ
    ている印刷ジョブの実行を許可する動作制御部とを備え
    たことを特徴とする画像形成動作制御システム。
  6. 【請求項6】 前記印刷ジョブの実行の処理手順の内容
    を設定する実行手順設定部を備え、 前記動作制御部は、実行手順設定部により設定された処
    理手順の内容に従って、前記印刷ジョブの実行を制御す
    ることを特徴とする請求項5に記載の画像形成動作制御
    システム。
  7. 【請求項7】 前記実行手順設定部は、前記複数種類の
    無線端末のそれぞれについて、前記印刷ジョブの実行の
    処理手順の内容を設定することを特徴とする請求項6に
    記載の画像形成動作制御システム。
  8. 【請求項8】 前記印刷ジョブの実行の処理手順は、前
    記印刷物を出力する直前までの間の所定の前段階の処理
    である事前処理と、この事前処理以降の印刷出力までの
    処理である後処理とを含むものであり、 前記後処理の開始の指示を受け付ける後処理開始指示受
    付部を備え、 前記動作制御部は、 前記無線端末識別情報取得部が取得した前記無線端末の
    種類および端末識別子と一致する前記無線端末識別情報
    が与えられている印刷ジョブであることを条件として、
    当該一致する印刷ジョブについて前記事前処理を実行さ
    せるとともに前記後処理を保留させておき、 前記後処理開始指示受付部が前記後処理の開始の指示を
    受け付けたことを条件として、前記後処理を実行させる
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成動作制御シ
    ステム。
  9. 【請求項9】 前記無線端末識別情報取得部が受信可能
    な無線端末の種類に関する情報である受信可能端末情報
    を前記クライアント端末に通知する受信可能端末情報通
    知部を備えたことを特徴とする請求項5に記載の画像形
    成動作制御システム。
  10. 【請求項10】 前記印刷ジョブ受信部が受信した前記
    印刷ジョブと、前記無線端末識別情報受信部が受信した
    前記無線端末の種類および端末識別子とを対応付けて記
    憶する印刷ジョブ記憶部を備え、 前記動作制御部は、前記印刷ジョブ記憶部に記憶されて
    いる前記無線端末の無線端末識別情報を参照して前記一
    致するか否かを判断するとともに、前記印刷ジョブ記憶
    部に記憶されている前記印刷ジョブの内の、前記一致し
    た前記無線端末識別情報が与えられている印刷ジョブの
    実行を許可することを特徴とする請求項5に記載の画像
    形成動作制御システム。
  11. 【請求項11】 前記無線端末識別情報取得部が取得し
    た前記無線端末の無線端末識別情報と一致する無線端末
    識別情報が与えられている印刷ジョブが前記印刷ジョブ
    記憶部に記憶されていることを条件として、当該一致す
    る無線端末識別情報を有する前記無線端末に、前記印刷
    ジョブの存在を通知する印刷ジョブ通知部を備えたこと
    を特徴とする請求項10に記載の画像形成動作制御シス
    テム。
  12. 【請求項12】 前記無線端末識別情報取得部は、前記
    通信端末から発せられた送信信号の受信レベルに基づい
    て、当該無線端末識別情報取得部と前記通信端末との距
    離を特定し、 前記動作制御部は、前記無線端末識別情報取得部が特定
    した前記通信端末の距離に基づいて、前記画像形成装置
    に前記処理を実行させるべき印刷ジョブに対応する前記
    通信端末を決定することを特徴とする請求項1または5
    に記載の画像形成動作制御システム。
  13. 【請求項13】 前記無線端末識別情報取得部は、自身
    が取得した前記無線端末の種類と前記受信レベルとに基
    づいて前記距離を特定することを特徴とする請求項1ま
    たは5に記載の画像形成動作制御システム。
  14. 【請求項14】 前記無線端末識別情報受信部は、前記
    クライアント端末から発せられた前記印刷ジョブと当該
    印刷ジョブに対応する前記無線端末識別情報とを含む印
    刷要求を受信し、この受信した印刷要求から、前記印刷
    物の受取人を特定するために使用される前記無線端末に
    ついての無線端末識別情報を抽出することを特徴とする
    請求項1または5に記載の画像形成動作制御システム。
  15. 【請求項15】 前記クライアント端末は前記無線端末
    としての機能を備えており、 前記無線端末識別情報受信部は、前記印刷ジョブ受信部
    が受信する前記印刷ジョブを発した前記クライアント端
    末の端末識別情報を受信することで、前記印刷物の受取
    人を特定するために使用される前記無線端末についての
    無線端末識別情報を受信することを特徴とする請求項1
    または5に記載の画像形成動作制御システム。
  16. 【請求項16】 通信網を介してクライアント端末より
    要求された印刷ジョブを画像形成装置において実行させ
    て印刷物を形成させる画像形成動作制御装置であって、 前記印刷ジョブの実行の処理手順は、前記印刷物を出力
    する直前までの間の所定の前段階の処理である事前処理
    と、この事前処理以降の印刷出力までの処理である後処
    理とを含むものであり、 前記クライアント端末から発せられた印刷ジョブを受信
    する印刷ジョブ受信部と、 前記印刷ジョブに基づく前記印刷物の受取人を特定する
    ために使用される無線端末を示す無線端末識別情報を受
    信する無線端末識別情報受信部と、 無線端末を示す無線端末識別情報に関する通知を前記画
    像形成装置から受け取る無線端末識別情報取得部と、 前記無線端末識別情報取得部が取得した前記無線端末識
    別情報が、前記無線端末識別情報受信部が受信した前記
    無線端末識別情報と一致することを条件として、前記印
    刷ジョブ受信部が受信した前記印刷ジョブの内の、前記
    一致した前記無線端末識別情報が与えられている印刷ジ
    ョブについて前記画像形成装置に対して前記事前処理を
    実行させるとともに前記後処理を保留させておく動作制
    御部とを備えたことを特徴とする画像形成動作制御装
    置。
  17. 【請求項17】 前記印刷ジョブ受信部が受信した前記
    印刷ジョブを前記画像形成装置に送信する印刷ジョブ送
    信部を備え、 前記動作制御部は、前記無線端末識別情報取得部が取得
    した前記無線端末の無線端末識別情報と一致する無線端
    末識別情報が与えられている印刷ジョブが前記印刷ジョ
    ブ記憶部に記憶されていることを条件として、前記画像
    形成装置に前記印刷ジョブを送信するよう前記印刷ジョ
    ブ送信部を制御し且つ前記画像形成装置に対して前記事
    前処理を実行させるとともに前記後処理を保留させてお
    くことを特徴とする請求項16に記載の画像形成動作制
    御装置。
  18. 【請求項18】 通信網を介してクライアント端末より
    要求された印刷ジョブを、画像形成動作制御装置からの
    指令に基づいて実行して印刷物を形成する画像形成装置
    であって、 前記印刷ジョブの実行の処理手順は、前記印刷物を出力
    する直前までの間の所定の前段階の処理である事前処理
    と、この事前処理以降の印刷出力までの処理である後処
    理とを含むものであり、 前記クライアント端末から発せられた印刷ジョブを受信
    する印刷ジョブ受信部と、 前記印刷ジョブ受信部が受信した印刷ジョブに基づいて
    前記印刷物を生成する画像形成部と、 何れかの無線端末と無線通信して当該無線端末を示す無
    線端末識別情報を取得する無線端末識別情報取得部と、 前記無線端末識別情報取得部が取得した無線端末識別情
    報を前記画像形成動作制御装置に通知する無線端末識別
    情報通知部と前記後処理の開始の指示を受け付ける後処
    理開始指示受付部と、 前記画像形成動作制御装置からの指令に基づいて前記画
    像形成部に前記事前処理を実行させるとともに前記後処
    理を保留しておき、前記後処理開始指示受付部が前記後
    処理の開始の指示を受け付けたことを条件として前記画
    像形成部に前記後処理を実行させる動作制御部とを備え
    たことを特徴とする画像形成装置。
  19. 【請求項19】 通信網を介してクライアント端末より
    要求された印刷ジョブに応じてデータサーバから配信さ
    れた印刷データに基づいて印刷物を形成する画像形成装
    置であって、 前記印刷ジョブの実行の処理手順は、前記印刷データの
    配信を前記データサーバに要求して受信することを含
    む、前記印刷物を出力する直前までの間の所定の前段階
    の処理である事前処理と、この事前処理以降の印刷出力
    までの処理である後処理とを含むものであり、 前記データサーバから発せられた印刷データを受信する
    印刷ジョブ受信部と、 前記印刷ジョブ受信部が受信した印刷ジョブに基づいて
    前記印刷物を生成する画像形成部と、 何れかの無線端末と無線通信して当該無線端末の無線端
    末識別情報を取得する無線端末識別情報取得部と、 前記無線端末識別情報取得部が取得した無線端末識別情
    報を前記データサーバに通知する無線端末識別情報通知
    部と、 前記後処理の開始の指示を受け付ける後処理開始指示受
    付部と、 前記無線端末識別情報取得部が前記無線端末識別情報を
    取得したことを条件として、当該無線端末識別情報に対
    応する印刷データについての前記事前処理を前記画像形
    成部に実行させるとともに前記後処理を保留しておき、
    前記後処理開始指示受付部が前記後処理の開始の指示を
    受け付けたことを条件として前記画像形成部に前記後処
    理を実行させる動作制御部とを備えたことを特徴とする
    画像形成装置。
  20. 【請求項20】 通信網を介してクライアント端末より
    要求された印刷ジョブを画像形成装置において実行させ
    て印刷物を形成させる画像形成動作制御装置であって、 前記印刷ジョブに基づく前記印刷物の受取人を特定する
    ために使用される無線端末の種類および端末識別子を示
    す無線端末識別情報を受信する無線端末識別情報受信部
    と、 無線端末の種類および端末識別子を示す無線端末識別情
    報に関する通知を前記画像形成装置から受ける無線端末
    識別情報取得部と、 前記無線端末識別情報取得部が取得した前記無線端末識
    別情報により示される前記無線端末の種類および端末識
    別子が、前記無線端末識別情報受信部が受信した前記無
    線端末識別情報により示される前記無線端末の種類およ
    び端末識別子と一致することを条件として、前記印刷ジ
    ョブ受信部が受信した前記印刷ジョブの内の、前記一致
    した前記無線端末識別情報が与えられている印刷ジョブ
    を実行させる動作制御部とを備えたことを特徴とする画
    像形成動作制御装置。
  21. 【請求項21】 前記クライアント端末から発せられた
    印刷ジョブを受信する印刷ジョブ受信部と、 前記印刷ジョブ受信部が受信した前記印刷ジョブを前記
    画像形成装置に送信する印刷ジョブ送信部とを備え、 前記動作制御部は、前記無線端末識別情報取得部が取得
    した前記無線端末の無線端末識別情報と一致する無線端
    末識別情報が与えられている印刷ジョブが前記印刷ジョ
    ブ記憶部に記憶されていることを条件として、前記画像
    形成装置に前記印刷ジョブを送信するよう前記印刷ジョ
    ブ送信部を制御し且つ前記印刷ジョブを実行させること
    を特徴とする請求項20に記載の画像形成動作制御装
    置。
  22. 【請求項22】 通信網を介してクライアント端末より
    要求された印刷ジョブを、画像形成動作制御装置からの
    指令に基づいて実行して印刷物を形成する画像形成装置
    であって、 前記クライアント端末から発せられた印刷ジョブを受信
    する印刷ジョブ受信部と、 前記印刷ジョブ受信部が受信した印刷ジョブに基づいて
    前記印刷物を生成する画像形成部と、 複数種類の無線端末からの信号を受信することが可能で
    あって、前記複数種類の無線端末のうちの何れかの無線
    端末と無線通信して当該無線端末の種類および端末識別
    子を取得する無線端末識別情報取得部と、 前記無線端末識別情報取得部が取得した無線端末識別情
    報を前記画像形成動作制御装置に通知する無線端末識別
    情報通知部と 前記画像形成動作制御装置からの指令に基づいて前記画
    像形成部に前記印刷ジョブを実行させる動作制御部とを
    備えたことを特徴とする画像形成装置。
  23. 【請求項23】 通信網を介してクライアント端末より
    要求された印刷ジョブを画像形成装置において実行させ
    て印刷物を形成させる画像形成動作制御方法であって、 前記印刷ジョブの実行の処理手順は、前記印刷物を出力
    する直前までの間の所定の前段階の処理である事前処理
    と、この事前処理以降の印刷出力までの処理である後処
    理とを含むものであり、 前記印刷ジョブに基づく前記印刷物の受取人を特定する
    ために使用される無線端末を示す無線端末識別情報を受
    信する無線端末識別情報受信工程と、 無線端末を示す無線端末識別情報に関する通知を前記画
    像形成装置から受ける無線端末識別情報取得工程と、 前記無線端末識別情報取得工程にて取得した前記無線端
    末識別情報が、前記無線端末識別情報受信工程にて受信
    した前記無線端末識別情報と一致することを条件とし
    て、前記印刷ジョブ受信工程にて受信した前記印刷ジョ
    ブの内の、前記一致した前記無線端末識別情報が与えら
    れている印刷ジョブについて前記画像形成装置に対して
    前記事前処理を実行させるとともに前記後処理を保留さ
    せておく動作制御工程とを含むことを特徴とする画像形
    成動作制御方法。
  24. 【請求項24】 通信網を介してクライアント端末より
    要求された印刷ジョブを、画像形成動作制御装置からの
    指令に基づいて実行して印刷物を形成する画像形成方法
    であって、 前記印刷ジョブの実行の処理手順は、前記印刷物を出力
    する直前までの間の所定の前段階の処理である事前処理
    と、この事前処理以降の印刷出力までの処理である後処
    理とを含むものであり、 前記クライアント端末から発せられた印刷ジョブを受信
    する印刷ジョブ受信工程と、 前記印刷ジョブ受信工程にて受信した印刷ジョブに基づ
    いて前記印刷物を生成する画像形成工程と、 何れかの無線端末と無線通信して当該無線端末を示す無
    線端末識別情報を取得する無線端末識別情報取得工程
    と、 前記無線端末識別情報取得工程にて取得した無線端末識
    別情報を前記画像形成動作制御装置に通知する無線端末
    識別情報通知工程と前記後処理の開始の指示を受け付け
    る後処理開始指示受付工程と、 前記画像形成動作制御装置からの指令に基づいて前記画
    像形成工程に対して前記事前処理を実行させるとともに
    前記後処理を保留させておく工程と、 前記後処理開始指示受付工程にて前記後処理の開始の指
    示を受け付けたことを条件として前記画像形成工程に対
    して前記後処理を実行させる工程とを含むことを特徴と
    する画像形成方法。
  25. 【請求項25】 通信網を介してクライアント端末より
    要求された印刷ジョブに応じてデータサーバから配信さ
    れた印刷データに基づいて印刷物を形成する画像形成処
    理方法であって、 前記印刷ジョブの実行の処理手順は、前記印刷データの
    配信を前記データサーバに要求して受信することを含
    む、前記印刷物を出力する直前までの間の所定の前段階
    の処理である事前処理と、この事前処理以降の印刷出力
    までの処理である後処理とを含むものであり、 前記データサーバから発せられた印刷データを受信する
    印刷ジョブ受信工程と、 前記印刷ジョブ受信部が受信した印刷ジョブに基づいて
    前記印刷物を生成する画像形成工程と、 何れかの無線端末と無線通信して当該無線端末の無線端
    末識別情報を取得する無線端末識別情報取得工程と、 前記無線端末識別情報取得工程にて取得した無線端末識
    別情報を前記データサーバに通知する無線端末識別情報
    通知工程と、 前記後処理の開始の指示を受け付ける後処理開始指示受
    付工程と、 前記無線端末識別情報取得工程にて前記無線端末識別情
    報を取得したことを条件として、当該無線端末識別情報
    に対応する印刷データについての前記事前処理を前記画
    像形成部に実行させるとともに前記後処理を保留してお
    き、前記後処理開始指示受付工程にて前記後処理の開始
    の指示を受け付けたことを条件として前記画像形成部に
    前記後処理を実行させる工程とを含むことを特徴とする
    画像形成方法。
  26. 【請求項26】 通信網を介してクライアント端末より
    要求された印刷ジョブを画像形成装置において実行させ
    て印刷物を形成させる画像形成動作制御方法であって、 前記印刷ジョブに基づく前記印刷物の受取人を特定する
    ために使用される無線端末の種類および端末識別子を示
    す無線端末識別情報を受信する無線端末識別情報受信工
    程と、 何れかの無線端末と無線通信して当該無線端末の種類お
    よび端末識別子を示す前記画像形成装置において取得さ
    れた無線端末識別情報に関する通知を受ける無線端末識
    別情報取得工程と、 前記無線端末識別情報取得工程にて取得した前記無線端
    末識別情報により示される前記無線端末の種類および端
    末識別子が、前記無線端末識別情報受信工程にて受信し
    た前記無線端末識別情報により示される前記無線端末の
    種類および端末識別子と一致することを条件として、前
    記印刷ジョブ受信工程にて受信した前記印刷ジョブの内
    の、前記一致した前記無線端末識別情報が与えられてい
    る印刷ジョブを実行させる動作制御工程とを含むことを
    特徴とする画像形成動作制御装置。
  27. 【請求項27】 通信網を介してクライアント端末より
    要求された印刷ジョブを、画像形成動作制御装置からの
    指令に基づいて実行して印刷物を形成する画像形成方法
    であって、 前記クライアント端末から発せられた印刷ジョブを受信
    する印刷ジョブ受信工程と、 前記印刷ジョブ受信工程にて受信した印刷ジョブに基づ
    いて前記印刷物を生成する画像形成工程と、 複数種類の無線端末からの信号を受信することが可能で
    あって、前記複数種類の無線端末のうちの何れかの無線
    端末と無線通信して当該無線端末の種類および端末識別
    子を取得する無線端末識別情報取得工程と、 前記無線端末識別情報取得工程にて取得した無線端末識
    別情報を前記画像形成動作制御装置に通知する無線端末
    識別情報通知工程と前記画像形成動作制御装置からの指
    令に基づいて前記画像形成工程に対して前記印刷ジョブ
    を実行させる動作制御工程とを含むことを特徴とする画
    像形成方法。
  28. 【請求項28】 通信網を介してクライアント端末より
    要求された印刷ジョブを画像形成装置において実行させ
    て印刷物を形成させる画像形成動作制御処理をするため
    のプログラムであって、 前記印刷ジョブの実行の処理手順は、前記印刷物を出力
    する直前までの間の所定の前段階の処理である事前処理
    と、この事前処理以降の印刷出力までの処理である後処
    理とを含むものであり、 コンピュータに、 前記印刷ジョブに基づく前記印刷物の受取人を特定する
    ために使用される無線端末を示す無線端末識別情報を受
    信する無線端末識別情報受信手順と、 無線端末を示す無線端末識別情報に関する通知を前記画
    像形成装置から受ける無線端末識別情報取得手順と、 前記無線端末識別情報取得手順にて取得した前記無線端
    末識別情報が、前記無線端末識別情報受信手順にて受信
    した前記無線端末識別情報と一致することを条件とし
    て、前記印刷ジョブ受信手順にて受信した前記印刷ジョ
    ブの内の、前記一致した前記無線端末識別情報が与えら
    れている印刷ジョブについて前記画像形成装置に対して
    前記事前処理を実行させるとともに前記後処理を保留さ
    せておく動作制御手順とを実行させることを特徴とする
    プログラム。
  29. 【請求項29】 通信網を介してクライアント端末より
    要求された印刷ジョブを、画像形成動作制御装置からの
    指令に基づいて実行して印刷物を形成する画像形成処理
    をするためのプログラムであって、 前記印刷ジョブの実行の処理手順は、前記印刷物を出力
    する直前までの間の所定の前段階の処理である事前処理
    と、この事前処理以降の印刷出力までの処理である後処
    理とを含むものであり、 コンピュータに、 前記クライアント端末から発せられた印刷ジョブを受信
    する印刷ジョブ受信手順と、 前記印刷ジョブ受信手順にて受信した印刷ジョブに基づ
    いて前記印刷物を生成する画像形成手順と、 何れかの無線端末と無線通信して当該無線端末を示す無
    線端末識別情報を取得する無線端末識別情報取得手順
    と、 前記無線端末識別情報取得手順にて取得した無線端末識
    別情報を前記画像形成動作制御装置に通知する無線端末
    識別情報通知手順と前記後処理の開始の指示を受け付け
    る後処理開始指示受付手順と、 前記画像形成動作制御装置からの指令に基づいて前記画
    像形成手順に対して前記事前処理を実行させるとともに
    前記後処理を保留させておく手順と、 前記後処理開始指示受付手順にて前記後処理の開始の指
    示を受け付けたことを条件として前記画像形成手順に対
    して前記後処理を実行させる手順とを実行させることを
    特徴とするプログラム。
  30. 【請求項30】 通信網を介してクライアント端末より
    要求された印刷ジョブに応じてデータサーバから配信さ
    れた印刷データに基づいて印刷物を形成する画像形成処
    理をするためのプログラムであって、 前記印刷ジョブの実行の処理手順は、前記印刷データの
    配信を前記データサーバに要求して受信することを含
    む、前記印刷物を出力する直前までの間の所定の前段階
    の処理である事前処理と、この事前処理以降の印刷出力
    までの処理である後処理とを含むものであり、 コンピュータに、 前記データサーバから発せられた印刷データを受信する
    印刷ジョブ受信手順と、 前記印刷ジョブ受信部が受信した印刷ジョブに基づいて
    前記印刷物を生成する画像形成手順と、 何れかの無線端末と無線通信して当該無線端末の無線端
    末識別情報を取得する無線端末識別情報取得手順と、 前記無線端末識別情報取得手順にて取得した無線端末識
    別情報を前記データサーバに通知する無線端末識別情報
    通知手順と、 前記後処理の開始の指示を受け付ける後処理開始指示受
    付手順と、 前記無線端末識別情報取得手順にて前記無線端末識別情
    報を取得したことを条件として、当該無線端末識別情報
    に対応する印刷データについての前記事前処理を前記画
    像形成部に実行させるとともに前記後処理を保留してお
    き、前記後処理開始指示受付手順にて前記後処理の開始
    の指示を受け付けたことを条件として前記画像形成部に
    前記後処理を実行させる手順とを実行させることを特徴
    とするプログラム。
  31. 【請求項31】 通信網を介してクライアント端末より
    要求された印刷ジョブを画像形成装置において実行させ
    て印刷物を形成させる画像形成動作制御処理をするため
    のプログラムであって、 コンピュータに、 前記印刷ジョブに基づく前記印刷物の受取人を特定する
    ために使用される無線端末の種類および端末識別子を示
    す無線端末識別情報を受信する無線端末識別情報受信手
    順と、 何れかの無線端末と無線通信して当該無線端末の種類お
    よび端末識別子を示す前記画像形成装置において取得さ
    れた無線端末識別情報に関する通知を受ける無線端末識
    別情報取得手順と、 前記無線端末識別情報取得手順にて取得した前記無線端
    末識別情報により示される前記無線端末の種類および端
    末識別子が、前記無線端末識別情報受信手順にて受信し
    た前記無線端末識別情報により示される前記無線端末の
    種類および端末識別子と一致することを条件として、前
    記印刷ジョブ受信手順にて受信した前記印刷ジョブの内
    の、前記一致した前記無線端末識別情報が与えられてい
    る印刷ジョブを実行させる動作制御手順とを実行させる
    ことを特徴とするプログラム。
  32. 【請求項32】 通信網を介してクライアント端末より
    要求された印刷ジョブを、画像形成動作制御装置からの
    指令に基づいて実行して印刷物を形成する画像形成処理
    をするためのプログラムであって、 コンピュータに、 前記クライアント端末から発せられた印刷ジョブを受信
    する印刷ジョブ受信手順と、 前記印刷ジョブ受信手順にて受信した印刷ジョブに基づ
    いて前記印刷物を生成する画像形成手順と、 複数種類の無線端末からの信号を受信することが可能で
    あって、前記複数種類の無線端末のうちの何れかの無線
    端末と無線通信して当該無線端末の種類および端末識別
    子を取得する無線端末識別情報取得手順と、 前記無線端末識別情報取得手順にて取得した無線端末識
    別情報を前記画像形成動作制御装置に通知する無線端末
    識別情報通知手順と 前記画像形成動作制御装置からの指令に基づいて前記画
    像形成手順に対して前記印刷ジョブを実行させる動作制
    御手順とを実行させることを特徴とするプログラム。
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