JP2001219627A - 印刷制御装置 - Google Patents

印刷制御装置

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JP2001219627A
JP2001219627A JP2000033715A JP2000033715A JP2001219627A JP 2001219627 A JP2001219627 A JP 2001219627A JP 2000033715 A JP2000033715 A JP 2000033715A JP 2000033715 A JP2000033715 A JP 2000033715A JP 2001219627 A JP2001219627 A JP 2001219627A
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JP2000033715A
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Osao Katsuta
長生 勝田
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 親展文書の印刷時に面倒なパスワード入力操
作を行うことなく、特定人宛ての機密性の高い印刷を可
能にする。 【解決手段】 プリンタ300にPHS電話機500と
の通信機能を設ける。特定のPHS電話機500の電話
番号が与えられた親展印刷ジョブをプリンタ300に送
信し、このプリンタ300が自己に接近したPHS電話
機500の電話番号を受信すると、受信した電話番号と
当該印刷ジョブに与えられた電話番号とを比較して、両
者が一致する場合に当該印刷ジョブに基づく印刷を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷制御装置およ
び方法ならびに印刷制御プログラムを記録したコンピュ
ータ読取可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】ネットワーク上のプリンタで他人に見ら
れたくない機密文書や重要文書、私的文書など(以下
「親展文書」という)を印刷する際に印刷結果を他人に
見られないようにするための機密保持技術として、ホス
トコンピュータまたはプリンタにパスワードを設定し、
プリンタの操作パネルからパスワードとジョブ番号を入
力することによって印刷を行うようにしたものがある
(特開平10−235974号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術にあっては、親展文書の印刷を行う度に
プリンタの操作パネルからパスワードとジョブ番号を入
力しなければならないため、その都度パスワードとジョ
ブ番号を入力する手間がかかるばかりか、パスワードを
いちいち覚えておかなければならず、ユーザにとって不
便であった。
【0004】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、親展文書の印刷時に面倒な
パスワード入力操作を行うことなく、特定人宛ての機密
性の高い印刷を行うことができる印刷制御装置および方
法ならびに印刷制御プログラムを記録したコンピュータ
読取可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記の手段によって達成される。
【0006】(1)本発明に係る印刷制御装置は、携帯
端末の識別情報が与えられた印刷ジョブを受信する受信
手段と、携帯端末と無線通信して当該携帯端末の識別情
報を取得する識別情報取得手段と、取得された識別情報
が印刷ジョブに与えられた識別情報と一致するか否かを
判断する判断手段と、取得された識別情報が印刷ジョブ
に与えられた識別情報と一致する場合、当該識別情報が
与えられた印刷ジョブの実行を許可する許可手段とを有
することを特徴とする。
【0007】(2)前記受信手段、前記識別情報取得手
段、前記判断手段および前記許可手段は、同一の印刷装
置に設けられている。
【0008】(3)前記識別情報取得手段は、印刷装置
に設けられ、前記受信手段、前記判断手段および前記許
可手段は、前記印刷装置が接続されているネットワーク
上のサーバ装置に設けられており、さらに、前記印刷装
置には、取得された識別情報を前記サーバ装置に転送す
る識別情報転送手段が設けられ、前記サーバ装置には、
実行が許可された印刷ジョブを当該識別情報の転送元で
ある印刷装置に転送する印刷ジョブ転送手段が設けられ
ている。
【0009】(4)さらに、受信された印刷ジョブと当
該印刷ジョブに与えられた携帯端末の識別情報との対応
関係を示すリストを作成するリスト作成手段を有する。
【0010】(5)さらに、携帯端末との無線通信時間
を計測する計時手段と、計測された無線通信時間が設定
時間以上か否かを判断する第2判断手段とを有し、前記
許可手段は、取得された識別情報が印刷ジョブに与えら
れた識別情報と一致しかつ計測された無線通信時間が設
定時間以上である場合、当該識別情報が与えられた印刷
ジョブの実行を許可する。
【0011】(6)さらに、携帯端末の識別情報が与え
られた印刷ジョブの受付が完了した旨を通知する通知手
段を有する。
【0012】(7)前記携帯端末は、PHS電話機であ
り、前記識別情報は、PHS電話機の電話番号である。
【0013】(8)本発明に係る印刷制御方法は、携帯
端末の識別情報が与えられた印刷ジョブを受信する過程
と、携帯端末と無線通信して当該携帯端末の識別情報を
取得する過程と、取得された識別情報が印刷ジョブに与
えられた識別情報と一致するか否かを判断する過程と、
取得された識別情報が印刷ジョブに与えられた識別情報
と一致する場合、当該識別情報が与えられた印刷ジョブ
の実行を許可する過程とを有することを特徴とする。
【0014】(9)本発明に係るコンピュータ読取可能
な記録媒体は、携帯端末の識別情報が与えられた印刷ジ
ョブを受信する過程と、携帯端末と無線通信して当該携
帯端末の識別情報を取得する過程と、取得された識別情
報が印刷ジョブに与えられた識別情報と一致するか否か
を判断する過程と、取得された識別情報が印刷ジョブに
与えられた識別情報と一致する場合、当該識別情報が与
えられた印刷ジョブの実行を許可する過程とをコンピュ
ータに実行させるためのプログラムを記録したものであ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を使って本発明の実施
の形態を説明する。
【0016】(第1の実施の形態)図1は、本発明が適
用された印刷システムの構成の一例を示す概略図であ
る。
【0017】この印刷システムでは、パソコン100
a,100b、プリントサーバ200およびプリンタ3
00a,300bがネットワーク400を通じて相互に
通信可能に接続されている。パソコン100aは、ユー
ザAによって使用され、パソコン100bは、ユーザB
によって使用される。ユーザAは、PHS電話機500
aを持ち、ユーザBは、PHS電話機500bを持って
いる。ここでは、PHS電話機500aの電話番号を
「070−000−0001」とし、PHS電話機50
0bの電話番号を「070−000−0002」とす
る。
【0018】なお、ネットワーク400には、上記パソ
コン100a,100b以外のパソコン、および/また
は、上記プリンタ300a,300b以外のプリンタが
接続されていてもよい。
【0019】以下では、本印刷システムにおける任意の
パソコン、プリンタおよびPHS電話機をそれぞれ参照
符号「100」、「300」および「500」で示すこ
とにする。
【0020】PHS電話機500は、一般に、基地局か
らの呼出しがいつでも可能なように常に電話番号(識別
情報)を送信して位置を知らせる機能を備えており、必
要な設定を行えば、PHS電話機どうしでトランシーバ
のように直接通話するいわゆるトランシーバ機能を利用
することができる。また、PHSシステムは、デジタル
方式であり、PHS電話機500から送信される音声や
データ(電話番号など)、制御信号などは、デジタル信
号で電波を利用して無線伝送される。
【0021】パソコン100は、個人で使うコンピュー
タであり、一般的なコンピュータと同様の基本的構成を
有する。この構成は、後述するプリントサーバ200の
構成(図2参照)と同様であるため、ここではその説明
を省略する。
【0022】パソコン100は、印刷ジョブを作成して
プリンタ300またはプリントサーバ200に送信する
機能を有する。すなわち、パソコン100には、ワープ
ロソフトなどの文書作成アプリケーションや、プリンタ
300を制御するプログラムであるプリンタドライバが
格納されており、ユーザは、文書作成アプリケーション
を使って作成・編集した文書(画像なども含む)を印刷
する場合、プリンタドライバを使って、プリンタ300
に搭載されている印刷機能の中から所望の印刷条件(た
とえば、用紙サイズ、枚数、両面/片面など)を設定す
る。プリンタドライバは、設定された印刷条件に基づい
て印刷ジョブを作成する。印刷ジョブは、印刷すべき内
容(文書データ)と印刷条件などから構成されている。
この時、文書データは、通常、ページ記述言語(PD
L)で記述される。作成された印刷ジョブは、パソコン
100から、ネットワーク400を通じて、指定された
送信先、すなわち、プリンタ300またはプリントサー
バ200に送信される。
【0023】その際、本実施の形態では、ユーザは、他
人に見られたくない親展文書を印刷したい場合、プリン
タドライバの印刷条件設定画面上で自分のPHS電話機
500の電話番号を入力することにより、任意のプリン
タ300に対して親展印刷の機能を指定することができ
る。ここで親展印刷とは、印刷ジョブに与えられたPH
S電話機500の電話番号とプリンタ300に接近した
PHS電話機500の電話番号とを照合してから当該印
刷ジョブに基づく印刷を行うという、機密保持性を持っ
た印刷方式のことである。この場合、パソコン100か
ら親展印刷の印刷ジョブ(以下「親展印刷ジョブ」とい
う)を送信したユーザは、PHS電話機500のトラン
シーバ機能を使い、自分のPHS電話機500を持って
親展印刷ジョブの送信先であるプリンタ300に接近す
るだけで、自分宛ての親展文書の印刷物を他人に見られ
ずに入手することができる。もちろん、自分以外の特定
人を名宛人としたい場合は、その特定人のPHS電話機
500の電話番号を入力して親展印刷を指定すればよ
い。
【0024】なお、印刷ジョブを作成して送信する装置
は、パソコン100に限定されるわけではなく、たとえ
ば、ワークステーションであってもよい。
【0025】プリントサーバ200は、ネットワーク4
00上で、パソコン100に対してプリンタ300を共
有するサービスを提供するコンピュータであり、パソコ
ン100とほぼ同様の基本的構成を有する。
【0026】図2は、プリントサーバ200の構成の一
例を示すブロック図である。
【0027】プリントサーバ200は、図2に示すよう
に、CPU202、プログラムを記憶するROM20
4、一時的にデータを記憶するRAM206、プログラ
ムやデータを記憶するハードディスク208、フロッピ
ーディスクやCD−ROMなどの記録媒体を読み取る媒
体読取部210、画像データに各種の処理を施す画像処
理部212、文字や図形を表示する表示部(ディスプレ
イ)214、キーボードやマウスなどの操作部216、
当該プリントサーバ200をネットワーク400と接続
するためのネットワークインタフェース218、および
上記各部の間で信号をやり取りするためのバス220を
有する。ネットワーク400に接続されているパソコン
100から送られて来る印刷ジョブは、RAM206ま
たはハードディスク208にいったん蓄積される。
【0028】図3は、プリンタ300の構成の一例を示
すブロック図である。
【0029】プリンタ300は、図3に示すように、C
PU302、プログラムを記憶するROM304、一時
的にデータを記憶するRAM306、各種の入力と表示
を行う操作パネル324、ページ記述言語で記述された
文書データをビットマップデータに展開するラスタライ
ザ326、ビットマップデータに展開された文書データ
を印刷条件に従って用紙に印刷する印刷機構部(プリン
タエンジン)328、当該プリンタ300をネットワー
ク400と接続するためのネットワークインタフェース
318、携帯端末(ここでは、PHS電話機500)で
使用される特定の周波数帯(ここでは、PHS電話機5
00のトランシーバ機能で使用される周波数帯)の電波
を受信する無線機322、および上記各部の間で信号を
やり取りするためのバス320を有する。操作パネル3
24には、たとえば、メッセージ表示部、表示ランプお
よび各種キーがある。ラスタライザ326は、たとえ
ば、RIP(リップ)で構成されている。プリンタエン
ジン328は、たとえば、レーザプリンタ(LBP)エ
ンジンやインクジェットプリンタエンジンなどで構成さ
れている。ネットワークインタフェース318は、たと
えば、ネットワークインタフェースカード(NIC:ニ
ック)(LANボードとも呼ばれる)で構成されてい
る。ネットワーク400に接続されているパソコン10
0やプリントサーバ200から送られて来る印刷ジョブ
は、RAM306にいったん蓄積される。
【0030】なお、印刷ジョブに基づいて印刷を行う装
置は、プリンタ300に限定されるわけではなく、たと
えば、スキャナとプリンタの複合機であるデジタル複写
機や、デジタルファクシミリ装置などであってもよい。
【0031】図4は、無線機322の受信側回路の概略
構成の一例を示すブロック図である。
【0032】無線機322は、図4に示すように、アン
テナ330で受信された信号を増幅器332で適当な大
きさに増幅し、ノイズフィルタ334で一定の大きさ以
下をカットした後、復調器336で復調して、必要な信
号の出力を得る。よって、PHS電話機500からの信
号(電話番号データ)を受信する場合は、PHS電話機
500の出力が一定であるため、増幅器332の利得を
変更することで、受信した電波の強度が一定のしきい値
以下の信号をノイズフィルタ334でカットすることが
できる。このとき、受信電波の強度は、PHS電話機5
00とプリンタ300(の無線機322)との位置関係
で決まる。両者の位置が遠くなるほど受信電波の強度は
低下する。たとえば、1m先のPHS電話機500から
送信された電波がプリンタ300に10mWの強度で届
いた場合、2m先では、1.25mW(=10mW÷23
)になる。したがって、1.25mW以下の受信電波が
ノイズフィルタ334でカットされるように増幅器33
2の利得を決めれば、無線機322は、2m以内に接近
したPHS電話機500からの電波しか受信しないこと
になる。よって、プリンタ300は、自分の近くに存在
するPHS電話機500からの電波のみを受信すること
ができ、PHS電話機500が接近したことを知ること
ができる。
【0033】なお、本発明を実現するためには、無線機
322は受信機能を有するだけでよいが、送受信機能を
設けて携帯端末(ここでは、PHS電話機500)と双
方向通信をすることができるようにしてもよい。
【0034】本実施の形態では、親展印刷を行う場合に
おいて、パソコン100で作成された親展印刷ジョブを
指定された特定のプリンタ300に送信し、そのプリン
タ300でPHS電話機500の電話番号が受信された
とき、そのプリンタ300で、受信した電話番号と親展
印刷で指定された電話番号とを比較して、両者が一致す
る場合に当該印刷ジョブに基づく印刷を行うように構成
されている。このため、印刷ジョブを管理するジョブ管
理ユーティリティは、未処理未実行の印刷ジョブが一時
格納される通常の印刷ジョブリストに加えて、親展印刷
が指定された印刷ジョブが一時格納される親展ジョブリ
ストを有する。印刷ジョブリストおよび親展ジョブリス
トは、プリンタ300のRAM306に保管されてい
る。
【0035】図5は、親展ジョブリストの構成の一例を
示す図である。
【0036】この親展ジョブリストは、図5に示すよう
に、親展印刷で指定されたPHS電話機500の電話番
号(PHS電話番号)と、受信した印刷ジョブに対し
て、たとえば受付順にプリンタ300が自動的に付与す
る印刷ジョブ番号との対応関係を示す一覧表の形式で作
成される。かかる親展ジョブリストによれば、たとえ
ば、図5の例において、PHS電話番号「070−00
0−0005」に対して、印刷ジョブ番号「100」の
印刷ジョブが実行されることがわかる。すなわち、かか
る親展ジョブリストを作成することにより、PHS電話
番号を照合して実行すべき印刷ジョブを抽出する作業
を、容易に行うことができる。
【0037】なお、ここでは、親展ジョブリストをPH
S電話番号と印刷ジョブ番号の一覧表の形式で示してい
るが、これに限定されるわけではない。親展ジョブリス
トは、PHS電話番号と印刷ジョブとの対応関係を示す
よう両者を関連付けるものであれば、どのような形式で
あってもよい。
【0038】図6は、第1の実施の形態に対応するプリ
ンタ300の動作を示すフローチャートであって、パソ
コン100から印刷ジョブを受信した時の動作を説明す
るためのフローチャートである。なお、図6に示すフロ
ーチャートは、プリンタ300のROM304に制御プ
ログラムとして記憶されており、CPU302によって
実行される。
【0039】まず、ステップS100では、ネットワー
クインタフェース318を通じて印刷ジョブを受信した
か否かを判断する。印刷ジョブを受信した場合は(S1
00:YES)、ステップS110に進み、印刷ジョブ
を受信していない場合は(S100:NO)、ただちに
終了して、印刷ジョブを受信するまで待機する。
【0040】ステップS110では、ステップS100
で受信した当該印刷ジョブをいったんRAM306内の
所定の保存場所に保存する。
【0041】そして、ステップS120では、当該印刷
ジョブが親展印刷であるか否かを判断する。この判断
は、印刷ジョブにPHS電話機500の電話番号(PH
S電話番号)が与えられているか否かによってなされ
る。印刷ジョブにPHS電話番号が与えられている場合
は、親展印刷であると判断され、印刷ジョブにPHS電
話番号が与えられていない場合は、親展印刷でないと判
断される。当該印刷ジョブが親展印刷である場合は(S
120:YES)、ステップS130に進み、当該印刷
ジョブが親展印刷でない場合は(S110:NO)、ス
テップS140に進む。
【0042】ステップS130では、当該印刷ジョブを
RAM306内の親展ジョブリストに格納して、終了
し、後述するように、所要のPHS電話機500からこ
のPHS電話機500の電話番号を受信するまで待機す
る。
【0043】また、ステップS140では、当該印刷ジ
ョブをRAM306内の印刷ジョブリストに格納する。
【0044】そして、ステップS150では、印刷ジョ
ブリストに格納された当該印刷ジョブを実行する。具体
的には、当該印刷ジョブに含まれる文書データをラスタ
ライザ326でビットマップデータに展開した後、プリ
ンタエンジン328で印刷条件に従って用紙に印刷す
る。そして、印刷が完了すると、当該印刷ジョブを印刷
ジョブリストから削除する。なお、このとき、印刷ジョ
ブリストに当該印刷ジョブ以外の印刷ジョブが格納され
ている場合は、印刷ジョブリストの先頭から順番に実行
される。
【0045】図7は、第1の実施の形態に対応するプリ
ンタ300の動作を示すフローチャートであって、親展
印刷ジョブを実行する時の動作を説明するためのフロー
チャートである。なお、図7に示すフローチャートは、
図6に示すフローチャートと同様、プリンタ300のR
OM304に制御プログラムとして記憶されており、C
PU302によって実行される。
【0046】まず、ステップS200では、無線機32
2でPHS電話機500から電話番号を受信したか否か
を判断する。この判断は、無線機322からの信号出力
の有無によってなされる。無線機322からの信号出力
がある場合、すなわち、PHS電話機500から電話番
号を受信する場合は、前述のように、PHS電話機50
0がプリンタ300に接近した場合(受信電波の強度が
しきい値を超えた場合)である。PHS電話機500か
ら電話番号を受信した場合は(S200:YES)、ス
テップS210に進み、PHS電話機500から電話番
号を受信していない場合は(S200:NO)、ただち
に終了して、PHS電話機500から電話番号を受信す
るまで待機する。
【0047】ステップS210では、RAM306内の
親展ジョブリストを用いて、ステップS200で受信し
たPHS電話番号に対応する印刷ジョブの検索を行う。
すなわち、ステップS200で受信したPHS電話番号
と親展ジョブリストに格納されている印刷ジョブに対応
するPHS電話番号とを照合して、親展ジョブリスト内
に両者が一致する印刷ジョブがあるかを検索する。
【0048】そして、ステップS220では、ステップ
S210の検索結果として、ステップS200で受信し
たPHS電話番号に対応する印刷ジョブがあるか否かを
判断する。ステップS200で受信したPHS電話番号
に対応する印刷ジョブがある場合は(S220:YE
S)、ステップS230に進み、ステップS200で受
信したPHS電話番号に対応する印刷ジョブがない場合
は(S220:NO)、ただちに終了して、改めてPH
S電話機500から電話番号を受信するまで待機する。
【0049】ステップS230では、ステップS210
で親展ジョブリストから検索された印刷ジョブ、すなわ
ち、ステップS200で受信したPHS電話番号に対応
する親展ジョブリスト内の印刷ジョブを、すべて実行す
る。具体的には、当該印刷ジョブのおのおのについて、
番号順に、当該印刷ジョブに含まれる文書データをラス
タライザ326でビットマップデータに展開した後、プ
リンタエンジン328で印刷条件に従って用紙に印刷す
る。そして、印刷が完了すると、その都度、当該印刷ジ
ョブを親展ジョブリストから削除する。
【0050】次に、図6および図7を用いて、親展印刷
の処理手順を具体的に説明する。
【0051】ここでは、ユーザAのパソコン100aか
ら特定のプリンタ300aに親展印刷ジョブが送信され
る場合を例にとって説明する。また、パソコン100の
プリンタドライバ上で親展印刷を指定する場合、前述の
ように、親展文書の名宛人(自分または自分以外の特定
人)が持つPHS電話機500の電話番号を入力すれば
よいが、ここでは、パソコン100aのユーザAは、自
分を名宛人として自分のPHS電話機500aの電話番
号「070−000−0001」を入力するものとす
る。
【0052】パソコン100aで作成した自分宛ての親
展文書を特定のプリンタ300aで印刷する場合、ユー
ザAは、プリンタドライバ上で自分のPHS電話機50
0aの電話番号「070−000−0001」を入力し
て親展印刷を指定し、かつ、印刷ジョブの送信先として
プリンタ300aを指定した後、作成された印刷ジョブ
(親展印刷ジョブ)をパソコン100aからプリンタ3
00aに送信する。
【0053】そして、図6において、プリンタ300a
は、当該印刷ジョブを受信すると(S100:YE
S)、当該印刷ジョブをいったんRAM306に保存し
(S110)、親展印刷であるため(S120:YE
S)、当該印刷ジョブをRAM306内の親展ジョブリ
ストに格納する(S130)。
【0054】そして、図7において、ユーザAが自分の
PHS電話機500aを持って親展印刷ジョブの送信先
であるプリンタ300aに接近し、このプリンタ300
aが、PHS電話機500aから常に送信されている電
話番号「070−000−0001」を受信すると(S
200:YES)、プリンタ300aは、親展ジョブリ
スト内に受信したPHS電話番号「070−000−0
001」に対応する印刷ジョブがあるかを検索し(S2
10)、図5に示す親展ジョブリストの場合、PHS電
話機500aの電話番号「070−000−0001」
に対応する印刷ジョブが2つあるため(印刷ジョブ番号
「102」と「110」)(S220:YES)、この
2つの印刷ジョブを実行する(S230)。
【0055】この結果、ユーザAは、自分のPHS電話
機500aを持ってプリンタ300aに接近するだけ
で、そのプリンタ300aから自分宛ての親展文書の印
刷物を得ることができる。もちろん、このとき、当該親
展印刷ジョブの送信先であるプリンタ300a以外のプ
リンタ300bで印刷が行われたり当該親展印刷の名宛
人であるユーザA以外のユーザBに対する親展印刷が開
始されることはない。
【0056】なお、上記の例では、ユーザAが親展印刷
において自分のPHS電話機500aの電話番号「07
0−000−0001」を入力した場合を示している
が、ユーザAが親展印刷においてユーザBのPHS電話
機500bの電話番号「070−000−0002」を
入力した場合は、ユーザBが自分のPHS電話機500
bを持ってプリンタ300aに接近することで、ユーザ
B宛ての親展印刷が行われることになる。
【0057】したがって、本実施の形態によれば、親展
印刷を行う場合において、親展印刷ジョブを特定のプリ
ンタ300に送信し、PHS電話機500のトランシー
バ機能を利用してそのプリンタ300がPHS電話機5
00の電話番号を受信したとき、そのプリンタ300
で、受信した電話番号と親展印刷で指定された電話番号
とを比較して、両者が一致する場合に当該印刷ジョブに
基づく印刷を行う、すなわち、PHS電話機500から
常に送信されている電話番号を指定されたプリンタ30
0における親展印刷開始のトリガとして利用するように
したので、親展印刷の名宛人は、親展印刷で指定された
電話番号を持つ自分のPHS電話機を持ってそのプリン
タ300に接近するだけで、自分宛ての親展文書の印刷
物を入手することができるようになり、親展文書の印刷
時に面倒なパスワード入力操作を行うことなく、特定人
宛ての機密性の高い印刷を行うことができる。
【0058】なお、本実施の形態では、PHS電話機5
00の識別情報として電話番号を使用しているが、これ
に限定されるわけではなく、たとえば個別の番号など、
他と区別できる情報であればどのようなものでもよい。
【0059】また、本実施の形態では、携帯端末として
PHS電話機500を使用しているが、これに限定され
るわけではなく、プリンタ300と無線通信可能であれ
ばPHS電話機500以外のどのような無線通信機器
(無線で情報のやり取りをする機器)であってもよい。
【0060】また、本実施の形態では、親展印刷ジョブ
を受け付けたプリンタ300に所要のPHS電話機50
0が接近するとただちに親展印刷を開始する場合を例に
とって説明したが、これに限定されるわけではない。た
とえば、所要のPHS電話機500がそのプリンタ30
0の近くを偶然通過しただけで親展印刷が開始されない
ようにするため、所要のPHS電話機500が一定時間
そのプリンタ300の近くに存在することを確認してか
ら親展印刷を開始するようにしてもよい。
【0061】図8は、第1の実施の形態の上記変更例に
対応するプリンタ300の動作を示すフローチャートで
あって、親展印刷ジョブを実行する時の動作を説明する
ためのフローチャートである。なお、図8に示すフロー
チャートは、図6および図7に示すフローチャートと同
様、プリンタ300のROM304に制御プログラムと
して記憶されており、CPU302によって実行され
る。
【0062】本変更例では、図8に示すように、ステッ
プS202およびステップS204を図7に示すフロー
チャートに挿入している。
【0063】ステップS200は、図7に示すフローチ
ャートのステップと同様であるので、その説明を省略す
る。
【0064】そして、ステップS202では、PHS電
話機500から電話番号を受信した場合に(S200:
YES)、内蔵タイマを使って、PHS電話番号の受信
を開始した後経過した無線通信時間を計測する。
【0065】そして、ステップS204では、ステップ
S202で計測した無線通信時間が設定値を超えたか否
かを判断する。PHS電話番号受信開始後の無線通信時
間が設定値を超えた場合は(S204:YES)、ステ
ップS210に進み、PHS電話番号受信開始後の無線
通信時間が設定値を超えていない場合は(S204:N
O)、ステップS200に戻る。
【0066】ステップS210〜ステップS230は、
図7に示すフローチャートの各ステップと同様であるの
で、その説明を省略する。
【0067】この結果、本変更例によれば、ユーザがP
HS電話機500を持ってプリンタ300の近くを偶然
通過しただけで親展印刷が開始されるような事態を未然
に防止することができる。
【0068】(第2の実施の形態)第2の実施の形態
は、親展印刷を行うプリンタ300をあらかじめ指定し
ておく第1の実施の形態に対して、ネットワーク400
に接続されている任意のプリンタ300で親展印刷を行
う場合である。
【0069】なお、第2の実施の形態は、第1の実施の
形態と同様の構成(図1〜図5参照)を有するので、そ
の説明を省略する。
【0070】本実施の形態では、親展印刷を行う場合に
おいて、パソコン100で作成された親展印刷ジョブを
プリントサーバ200に送信し、PHS電話機500が
接近したプリンタ300でそのPHS電話機500の電
話番号が受信されたとき、プリントサーバ200で、そ
のプリンタ300が受信した電話番号と親展印刷で指定
された電話番号とを比較して、両者が一致する場合に当
該印刷ジョブをそのプリンタ300に転送し、そのプリ
ンタ300で当該印刷ジョブに基づく印刷を行うように
構成されている。この場合、PHS電話機500から常
に送信されている電話番号は、PHS電話機500が接
近した任意のプリンタ300で親展印刷を開始させるト
リガとして利用されている。このため、印刷ジョブを管
理するジョブ管理ユーティリティは、未処理未実行の印
刷ジョブが一時格納される通常の印刷ジョブリストに加
えて、親展印刷が指定された印刷ジョブが一時格納され
る親展ジョブリストを有する。印刷ジョブリストおよび
親展ジョブリストは、プリントサーバ200のRAM2
06またはハードディスク208に保管されている。
【0071】本実施の形態では、ユーザは、親展文書を
任意のプリンタ300で印刷したい場合、パソコン10
0のプリンタドライバの印刷条件設定画面上で印刷条件
を設定し、自分のPHS電話機500の電話番号を入力
し、作成される親展印刷ジョブの送信先としてプリント
サーバ200を指定する。これにより、パソコン100
で作成された親展印刷ジョブは、ネットワーク400を
通じてプリントサーバ200に送信される。
【0072】図9は、第2の実施の形態に対応するプリ
ントサーバ200の動作を示すフローチャートであっ
て、パソコン100から印刷ジョブを受信した時の動作
を説明するためのフローチャートである。なお、図9に
示すフローチャートは、プリントサーバ200のROM
204またはハードディスク208に制御プログラムと
して記憶されており、CPU202によって実行され
る。
【0073】本実施の形態では、図9に示すように、図
6に示すフローチャートからステップS120およびス
テップS140を削除している。すなわち、本実施の形
態では、プリントサーバ200は、ユーザが親展印刷を
指定する場合に親展印刷ジョブの送信先として指定され
るものであるから、ステップS120およびステップS
140の処理を行うことはない。
【0074】ステップS100〜ステップS130は、
図6に示すフローチャートの各ステップと同様であるの
で、その説明を省略する。
【0075】図10は、第2の実施の形態に対応するプ
リンタ300の動作を示すフローチャートであって、P
HS電話機500が接近した時の動作を説明するための
フローチャートである。なお、図10に示すフローチャ
ートは、プリンタ300のROM304に制御プログラ
ムとして記憶されており、CPU302によって実行さ
れる。
【0076】本実施の形態では、図10に示すように、
ステップS240を図7に示すフローチャートに挿入
し、ステップS210〜ステップS230を削除してい
る。
【0077】ステップS200は、図7に示すフローチ
ャートのステップと同様であるので、その説明を省略す
る。
【0078】そして、ステップS240では、ステップ
S200で受信したPHS電話番号をネットワーク40
0を通じてプリントサーバ200に送信する。
【0079】図11は、第2の実施の形態に対応するプ
リントサーバ200の動作を示すフローチャートであっ
て、プリンタ300からPHS電話番号を受信した時の
動作を説明するためのフローチャートである。なお、図
11に示すフローチャートは、図9に示すフローチャー
トと同様、プリントサーバ200のROM204または
ハードディスク208に制御プログラムとして記憶され
ており、CPU202によって実行される。
【0080】本実施の形態では、図11に示すように、
ステップS205およびステップS250を図7に示す
フローチャートに挿入し、ステップS200およびステ
ップS230を削除している。
【0081】ステップS205では、ネットワーク40
0を通じてプリンタ300からPHS電話番号を受信し
たか否かを判断する。プリンタ300からPHS電話番
号を受信した場合は(S205:YES)、ステップS
210に進み、プリンタ300からPHS電話番号を受
信していない場合は(S205:NO)、ただちに終了
して、プリンタ300からPHS電話番号を受信するま
で待機する。
【0082】ステップS210およびステップS220
は、図7に示すフローチャートの各ステップと同様であ
るので、その説明を省略する。
【0083】そして、ステップS250では、ステップ
S210で親展ジョブリストから検索された印刷ジョ
ブ、すなわち、ステップS205で受信したPHS電話
番号に対応する親展ジョブリスト内の印刷ジョブを、す
べて、そのPHS電話番号の送信元であるプリンタ30
0に転送する。そして、印刷ジョブの転送が完了する
と、その都度、当該印刷ジョブを親展ジョブリストから
削除する。
【0084】図12は、第2の実施の形態に対応するプ
リンタ300の動作を示すフローチャートであって、印
刷ジョブを実行する時の動作を説明するためのフローチ
ャートである。なお、図12に示すフローチャートは、
図10に示すフローチャートと同様、プリンタ300の
ROM304に制御プログラムとして記憶されており、
CPU302によって実行される。
【0085】本実施の形態では、図12に示すように、
図6に示すフローチャートからステップS120および
ステップS130を削除している。すなわち、本実施の
形態では、プリンタ300は、親展印刷ジョブの送信先
ではなく、単に、受信した印刷ジョブを実行するだけの
ものであるから、ステップS120およびステップS1
30の処理を行うことはない。
【0086】ステップS100〜ステップS150は、
図6に示すフローチャートの各ステップと同様であるの
で、その説明を省略する。ただし、本実施の形態では、
ステップS100で受信する印刷ジョブには、プリント
サーバ200から転送されて来る親展印刷ジョブと、パ
ソコン100から直接送られて来る通常の印刷ジョブ
(親展印刷の指定がない印刷ジョブ)とが両方含まれて
いる。
【0087】次に、図9〜図12を用いて、親展印刷の
処理手順を具体的に説明する。
【0088】ここでは、ユーザAのパソコン100aか
らプリントサーバ200に親展印刷ジョブが送信される
場合を例にとって説明する。また、パソコン100aの
ユーザAは、親展印刷を指定する際に、自分を名宛人と
して自分のPHS電話機500aの電話番号「070−
000−0001」を入力するものとする。
【0089】パソコン100aで作成した自分宛ての親
展文書を任意のプリンタ300で印刷する場合、ユーザ
Aは、プリンタドライバ上で自分のPHS電話機500
aの電話番号「070−000−0001」を入力して
親展印刷を指定し、かつ、印刷ジョブの送信先としてプ
リントサーバ200を指定した後、作成された印刷ジョ
ブ(親展印刷ジョブ)の送信を実行する。これにより、
当該印刷ジョブは、ユーザAのパソコン100aからプ
リントサーバ200に送信される。
【0090】そして、図9において、プリントサーバ2
00は、当該印刷ジョブを受信すると(S100:YE
S)、当該印刷ジョブをいったんRAM206に保存し
(S110)、さらに、当該印刷ジョブをRAM206
内の親展ジョブリストに格納する(S130)。
【0091】そして、図10において、ユーザAが自分
のPHS電話機500aを持って印刷を希望する任意の
プリンタ(ここでは、プリンタ300aとする)に接近
し、このプリンタ300aが、PHS電話機500aか
ら常に送信されている電話番号「070−000−00
01」を受信すると(S200:YES)、プリンタ3
00aは、受信したPHS電話番号「070−000−
0001」をプリントサーバ200に送信する(S24
0)。
【0092】そして、図11において、プリントサーバ
200は、プリンタ300aからPHS電話番号「07
0−000−0001」を受信すると(S205:YE
S)、親展ジョブリスト内に受信したPHS電話番号
「070−000−0001」に対応する印刷ジョブが
あるかを検索し(S210)、図5に示す親展ジョブリ
ストの場合、PHS電話機500aの電話番号「070
−000−0001」に対応する印刷ジョブが2つある
ため(印刷ジョブ番号「102」と「110」)(S2
20:YES)、この2つの印刷ジョブをプリンタ30
0aに転送する(S250)。
【0093】そして、図12において、プリンタ300
aは、プリントサーバ200からこの2つの印刷ジョブ
を受信すると(S100:YES)、この2つの印刷ジ
ョブをいったんRAM306に保存し(S110)、R
AM306内の印刷ジョブリストに格納し(S14
0)、実行する(S150)。
【0094】この結果、ユーザAは、自分のPHS電話
機500aを持ってプリンタ300aに接近するだけ
で、そのプリンタ300aから自分宛ての親展文書の印
刷物を得ることができる。なお、もちろん、ユーザAが
他のプリンタ300bに接近すれば、そのプリンタ30
0bから自分宛ての親展文書の印刷物を得ることができ
る。
【0095】したがって、本実施の形態によれば、親展
印刷を行う場合において、親展印刷ジョブをプリントサ
ーバ200に送信し、PHS電話機500が接近したプ
リンタ300でPHS電話機500の電話番号が受信さ
れたとき、プリントサーバ200で、そのプリンタ30
0が受信した電話番号と親展印刷で指定された電話番号
とを比較して、両者が一致する場合に当該印刷ジョブを
そのプリンタ300に転送し、そのプリンタ300で当
該印刷ジョブに基づく印刷を行う、すなわち、PHS電
話機500から常に送信されている電話番号をPHS電
話機500が接近した任意のプリンタ300における親
展印刷開始のトリガとして利用するようにしたので、親
展印刷の名宛人は、親展印刷で指定された電話番号を持
つ自分のPHS電話機500を持って任意のプリンタ3
00に接近するだけで、その任意のプリンタ300から
自分宛ての親展文書の印刷物を入手することができるよ
うになり、親展文書の印刷時に面倒なパスワード入力操
作を行うことなく、特定人宛ての機密性の高い印刷を行
うことができる。
【0096】なお、PHS電話機500の識別情報は、
PHS電話番号のみならず、個別の番号など、他と区別
できる情報であればどのようなものでもよいこと、ま
た、携帯端末は、PHS電話機500のみならず、プリ
ンタ300と無線通信可能であればどのような無線通信
機器であってもよいことは、第1の実施の形態と同様で
ある。
【0097】また、所要のPHS電話機500が任意の
プリンタ300の近くを偶然通過しただけでそのプリン
タ300で親展印刷が開始されないようにするため、所
要のPHS電話機500が一定時間任意のプリンタ30
0の近くに存在することを確認してから親展印刷を開始
するようにしてもよいことも、第1の実施の形態と同様
である。
【0098】このときの具体的な処理の一例は、たとえ
ば、図13に示すように、図8に示すフローチャートの
ステップS202およびステップS204を図10に示
すフローチャートのステップS200の後に挿入するこ
とによって得られる。
【0099】(第3の実施の形態)第3の実施の形態
は、プリンタ300(第1の実施の形態)またはプリン
トサーバ200(第2の実施の形態)で親展印刷ジョブ
の受付が完了した時に、その旨をユーザA,Bに知らせ
る場合である。
【0100】なお、第3の実施の形態は、第1の実施の
形態または第2の実施の形態と同様の構成(図1〜図5
参照)、プリンタ300の動作フローチャート(図6〜
図8、図10、図12、図13参照)およびプリントサ
ーバ200の動作フローチャート(図9、図11参照)
を有するので、これら共通する部分の説明は省略する。
【0101】図14は、第3の実施の形態に対応するプ
リンタ300の動作を示すフローチャートであって、パ
ソコン100から印刷ジョブを受信した時の動作を説明
するためのフローチャートである。また、図15は、第
3の実施の形態に対応するプリントサーバ200の動作
を示すフローチャートであって、パソコン100から印
刷ジョブを受信した時の動作を説明するためのフローチ
ャートである。なお、図14に示すフローチャートは、
プリンタ300のROM304に制御プログラムとして
記憶されており、CPU302によって実行され、図1
5に示すフローチャートは、プリントサーバ200のR
OM204またはハードディスク208に制御プログラ
ムとして記憶されており、CPU202によって実行さ
れる。
【0102】本実施の形態では、図14および図15に
示すように、ステップS170を第1の実施の形態に対
応する図14に示すフローチャートおよび第2の実施の
形態に対応する図15に示すフローチャートにそれぞれ
挿入している。
【0103】図14に示すフローチャートのステップS
100〜ステップS150は、図6に示すフローチャー
トの各ステップと同様であり、図15に示すフローチャ
ートのステップS100〜ステップS130は、図9に
示すフローチャートの各ステップと同様であるので、そ
れぞれ、その説明を省略する。
【0104】そして、ステップS170では、親展ジョ
ブリストへの格納が完了した親展印刷ジョブについて、
親展印刷ジョブの受付が完了した旨の通知(以下「親展
受付完了通知」という)を所定の連絡先(たとえば、メ
ールアドレスやPHS電話番号など)に送信して、親展
印刷ジョブの受付が完了した旨を当該親展印刷ジョブを
送ったユーザに知らせる。なお、メールアドレスは、ネ
ットワーク400上で、電子メールを利用するユーザを
識別するためのID番号であって、ここでは、パソコン
100a,100bのユーザA,Bごとに異なるメール
アドレスが割り当てられている。
【0105】メールアドレスを連絡先とする場合、親展
受付完了通知は、親展印刷ジョブを受け付けたプリンタ
300またはプリントサーバ200から、当該親展印刷
ジョブを送ったユーザに割り当てられているメールアド
レスに送信される。このため、プリンタ300またはプ
リントサーバ200には、たとえばSMTPなどのメー
ル送信用のプロトコルが設けられている。送信するメー
ルの内容は、たとえば、「ジョブを受け付けました。」
のような定型の短い文章でよい。この結果、親展印刷ジ
ョブを送ったユーザは、メールサーバ(図示せず)内の
メールボックスにアクセスすることにより、自分のパソ
コン100上で自分宛ての親展受付完了通知が届いてい
るか否かを確認することができる。
【0106】PHS電話番号を連絡先とする場合、親展
受付完了通知は、親展印刷ジョブを受け付けたプリンタ
300またはプリントサーバ200から、電話回線を通
じて、当該親展印刷ジョブを送ったユーザが持つPHS
電話機500に送信される。このため、プリンタ300
の無線機322は、たとえば、PHSなどの無線通信機
器で構成され、また、プリントサーバ200には、たと
えば、電話回線を通じてデータ通信を行うためのモデム
が設けられている。この場合、音声による通知となるが
(ただし、PHSの場合はさらに文字による通知も可
能)、通知の内容は、電子メールによる場合と同様、た
とえば、「ジョブを受け付けました。」のような定型の
短い文章でよい。この結果、親展印刷ジョブを送ったユ
ーザは、自分のPHS電話機500からの音声(または
文字)によるメッセージにより、自分のパソコン100
上で自分宛ての親展受付完了通知が届いているか否かを
確認することができる。
【0107】なお、上記の方法以外に、たとえば、親展
印刷ジョブの受付が完了した時に、親展受付完了通知
を、ネットワーク400を通じて、当該親展印刷ジョブ
を送信したパソコン100のプリンタドライバに直接送
信してその画面上に表示させることで、親展印刷ジョブ
の受付が完了した旨を当該親展印刷ジョブを送ったユー
ザに知らせるようにしてもよい。
【0108】したがって、本実施の形態によれば、プリ
ンタ300またはプリントサーバ200で親展印刷ジョ
ブの受付が完了した時に、その旨をユーザA,Bに知ら
せるようにしたので、親展印刷ジョブを送ったユーザ
は、当該親展印刷ジョブの受付が完了した旨を容易に確
認することができる。
【0109】なお、上記各実施の形態において、その印
刷制御は、上記処理手順(図6〜図15参照)を記述し
た所定のプログラムをCPU202,302が実行する
ことによって行われるものであり、この所定のプログラ
ムはコンピュータ読取り可能な記録媒体(たとえば、フ
ロッピーディスクやCD−ROMなど)によって提供さ
れることもできる。この場合、コンピュータ読取可能な
記録媒体に記録されているプログラムは、通常、ハード
ディスクに転送され記憶される。また、この所定のプロ
グラムは、たとえば、単独で上記各処理を実行するアプ
リケーションソフトとして提供されてもよいし、また、
各装置200,300の一機能としてこれら各装置20
0,300のソフトウェアに組み込んでもよい。
【0110】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
携帯端末との無線通信の結果取得された識別情報が印刷
ジョブに与えられた識別情報と一致する場合に、当該識
別情報が与えれた印刷ジョブの実行を許可するので、ユ
ーザはその携帯端末を持って印刷装置に接近するだけで
自分宛ての親展文書の印刷物を得ることができるように
なり、親展文書の印刷時に面倒なパスワード入力操作を
行うことなく、特定人宛ての機密性の高い印刷を行うこ
とができる。
【0111】その際、サーバ装置を介在させない場合
は、ユーザは、上記印刷を行う印刷装置を印刷ジョブの
送信時にあらかじめ指定しておくことができる。
【0112】また、サーバ装置を介在させる場合は、ユ
ーザは、ネットワークに接続されている印刷装置の中か
ら希望する任意の印刷装置で上記印刷を行わせることが
できる。
【0113】また、受信された印刷ジョブと当該印刷ジ
ョブに与えられた携帯端末の識別情報との対応関係を示
すリストを作成する場合は、識別情報を照合して許可す
べき印刷ジョブを抽出する作業を容易に行うことができ
る。
【0114】また、携帯端末との無線通信時間が設定時
間以上のときに印刷ジョブの実行を許可する場合は、携
帯端末を持って印刷装置の近くを偶然通過しただけで印
刷が開始されるような事態を未然に防止することができ
る。
【0115】また、携帯端末の識別情報が与えられた印
刷ジョブの受付が完了した旨を通知する場合は、当該印
刷ジョブを送ったユーザは、当該印刷ジョブの受付が完
了した旨を容易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用された印刷システムの構成の一
例を示す概略図である。
【図2】 図1に示すプリントサーバの構成の一例を示
すブロック図である。
【図3】 図1に示すプリンタの構成の一例を示すブロ
ック図である。
【図4】 図3に示す無線機の受信側回路の概略構成の
一例を示すブロック図である。
【図5】 親展ジョブリストの構成の一例を示す図であ
る。
【図6】 第1の実施の形態に対応するプリンタの動作
を示すフローチャートであって、パソコンから印刷ジョ
ブを受信した時の動作を説明するためのフローチャート
である。
【図7】 第1の実施の形態に対応するプリンタの動作
を示すフローチャートであって、親展印刷ジョブを実行
する時の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】 第1の実施の形態の一変更例に対応するプリ
ンタの動作を示すフローチャートであって、親展印刷ジ
ョブを実行する時の動作を説明するためのフローチャー
トである。
【図9】 第2の実施の形態に対応するプリントサーバ
の動作を示すフローチャートであって、パソコンから印
刷ジョブを受信した時の動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【図10】 第2の実施の形態に対応するプリンタの動
作を示すフローチャートであって、PHS電話機が接近
した時の動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】 第2の実施の形態に対応するプリントサー
バの動作を示すフローチャートであって、プリンタから
PHS電話番号を受信した時の動作を説明するためのフ
ローチャートである。
【図12】 第2の実施の形態に対応するプリンタの動
作を示すフローチャートであって、印刷ジョブを実行す
る時の動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】 第2の実施の形態の一変更例に対応するプ
リンタの動作を示すフローチャートであって、PHS電
話機が接近した時の動作を説明するためのフローチャー
トである。
【図14】 第3の実施の形態に対応するプリンタの動
作を示すフローチャートであって、パソコンから印刷ジ
ョブを受信した時の動作を説明するためのフローチャー
トである。
【図15】 第3の実施の形態に対応するプリントサー
バの動作を示すフローチャートであって、パソコンから
印刷ジョブを受信した時の動作を説明するためのフロー
チャートである。
【符号の説明】
100a,100b…パソコン、 200…プリントサーバ、 202,302…CPU、 204,304…ROM、 206,306…RAM、 208…ハードディスク、 218,318…ネットワークインタフェース、 300a,300b…プリンタ、 322…無線機、 328…プリンタエンジン、 400…ネットワーク、 500a,500b…PHS電話機。
フロントページの続き Fターム(参考) 2C061 AP01 AP03 AP04 AP07 AQ05 AQ06 AR03 HH03 HJ06 HJ07 HJ10 HK11 HK19 HL01 HN05 HN19 HQ12 5B021 CC05 EE04 NN18 5C075 AB06 BB07 CF01 EE02 FF03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷制御装置において、 携帯端末の識別情報が与えられた印刷ジョブを受信する
    受信手段と、 携帯端末と無線通信して当該携帯端末の識別情報を取得
    する識別情報取得手段と、 取得された識別情報が印刷ジョブに与えられた識別情報
    と一致するか否かを判断する判断手段と、 取得された識別情報が印刷ジョブに与えられた識別情報
    と一致する場合、当該識別情報が与えられた印刷ジョブ
    の実行を許可する許可手段と、 を有することを特徴とする印刷制御装置。
  2. 【請求項2】 前記受信手段、前記識別情報取得手段、
    前記判断手段および前記許可手段は、同一の印刷装置に
    設けられている、ことを特徴とする請求項1記載の印刷
    制御装置。
  3. 【請求項3】 前記識別情報取得手段は、印刷装置に設
    けられ、前記受信手段、前記判断手段および前記許可手
    段は、前記印刷装置が接続されているネットワーク上の
    サーバ装置に設けられており、さらに、 前記印刷装置には、 取得された識別情報を前記サーバ装置に転送する識別情
    報転送手段、 が設けられ、 前記サーバ装置には、 実行が許可された印刷ジョブを当該識別情報の転送元で
    ある印刷装置に転送する印刷ジョブ転送手段が設けられ
    ている、ことを特徴とする請求項1記載の印刷制御装
    置。
  4. 【請求項4】 さらに、 受信された印刷ジョブと当該印刷ジョブに与えられた携
    帯端末の識別情報との対応関係を示すリストを作成する
    リスト作成手段、 を有することを特徴とする請求項1記載の印刷制御装
    置。
  5. 【請求項5】 さらに、 携帯端末との無線通信時間を計測する計時手段と、 計測された無線通信時間が設定時間以上か否かを判断す
    る第2判断手段と、 を有し、 前記許可手段は、 取得された識別情報が印刷ジョブに与えられた識別情報
    と一致しかつ計測された無線通信時間が設定時間以上で
    ある場合、当該識別情報が与えられた印刷ジョブの実行
    を許可する、ことを特徴とする請求項1記載の印刷制御
    装置。
  6. 【請求項6】 さらに、 携帯端末の識別情報が与えられた印刷ジョブの受付が完
    了した旨を通知する通知手段、 を有することを特徴とする請求項1記載の印刷制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記携帯端末は、PHS電話機であり、
    前記識別情報は、PHS電話機の電話番号であることを
    特徴とする請求項1記載の印刷制御装置。
  8. 【請求項8】 印刷制御方法において、 携帯端末の識別情報が与えられた印刷ジョブを受信する
    過程と、 携帯端末と無線通信して当該携帯端末の識別情報を取得
    する過程と、 取得された識別情報が印刷ジョブに与えられた識別情報
    と一致するか否かを判断する過程と、 取得された識別情報が印刷ジョブに与えられた識別情報
    と一致する場合、当該識別情報が与えられた印刷ジョブ
    の実行を許可する過程と、 を有することを特徴とする印刷制御方法。
  9. 【請求項9】 印刷制御プログラムであって、 携帯端末の識別情報が与えられた印刷ジョブを受信する
    過程と、 携帯端末と無線通信して当該携帯端末の識別情報を取得
    する過程と、 取得された識別情報が印刷ジョブに与えられた識別情報
    と一致するか否かを判断する過程と、 取得された識別情報が印刷ジョブに与えられた識別情報
    と一致する場合、当該識別情報が与えられた印刷ジョブ
    の実行を許可する過程と、 をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録し
    たコンピュータ読取可能な記録媒体。
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