JP2003340505A - 金属板の冷間圧延機およびそれを用いた冷間圧延方法 - Google Patents
金属板の冷間圧延機およびそれを用いた冷間圧延方法Info
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Abstract
両方の発生を抑制することができ、かつ高圧延速度にお
いても光沢度の良好な金属板を得ることが可能な冷間圧
延機およびそれを用いた金属板の冷間圧延方法を提供す
る。 【解決手段】 複数のスタンドが一列に配置された金属
板の冷間圧延機であって、各スタンドに表面粗さRaが
0.05〜 2.0μm でかつHv;1000以上の略部分球形状の
突起を有するクロムめっき層をロールバレル表層に形成
したワークロールが組み込まれている冷間圧延機および
それを用い、各スタンドに組み込んだワークロールと金
属板の間に潤滑剤を供給しつつ、各スタンドでの圧下率
を5〜40%とし、圧延方向を一方向として冷間圧延を
行う金属板の冷間圧延方法。
Description
機およびそれを用いた金属板の冷間圧延方法に関する。
および図2に示すような冷間圧延機を用い、ノズル4か
らワークロール2と鋼板1との間に潤滑剤を供給しつつ
行うのが一般的である。ここで、図1は、5つのスタン
ドが一列に配置されたタンデム式冷間圧延機の概略構成
図(第3、4スタンドは略して表記)であり、圧延方向
を一方向として各スタンドに組み込んだワークロール2
により冷間圧延を行うように構成されている。また、図
2は一つのスタンドがリール5、6間に配置されたリバ
ース式冷間圧延機であって、圧延方向をパス毎に交互に
変えてワークロール2により冷間圧延を行うように構成
されている。図中、符号3はバックアップロールであ
り、7、8、9は鋼板搬送方向である。また図2に示す
リバース式冷間圧延機には中間ロールが配置されている
とともに、スタンドの左右にはワイピングロール10が配
置されている。ワイピングロールは、ノズル4から噴射
された余分な潤滑剤がリール5、6の位置にまで流れ出
さないようにすると共に、鋼板1に付着した余分な潤滑
剤を巻き取る前に除去するためのものである。
ール2(以下ロール2ともいう)と金属板の間に潤滑剤
を供給しつつ、圧下率を5〜40%とし、ロール2によ
り冷間圧延を行う際、高圧延速度にするほどロール2と
鋼板1との間で焼付が発生して鋼板の表面品質が悪化し
たり、スリップに起因するチャタリング現象が発生する
場合がある。スリップはロール2と鋼板1との間に余分
な潤滑剤が導入された場合などに発生し、ロール2によ
る鋼板1のグリップ力が低下し、ロール2により鋼板1
を圧下しつつ前方に送り出せなくなる現象である。この
ようなスリップに起因するチャタリング現象とは、スタ
ンドに組み込まれたワークロール2が周方向に微細に振
動することで、上下ワークロールでその振動位相は等し
くならない。このチャタリングが発生すると、鋼板1の
板厚や鋼板1の表面品質に悪影響が出るほか、程度が甚
だしくなると、上下のワークロール2で挟まれる鋼板1
は破断して大きな操業トラブルとなることもある。この
ため、チャタリングおよび焼付の防止という技術的要求
は強い。また、より光沢度の高い、表面品質に優れた鋼
板を高圧延速度すなわち高能率で製造したいという技術
樹的要求もある。
図3に示すような表層断面をもつロール(スクラッチロ
ールともいう)を用い、ロールと金属板の間に潤滑剤を
供給しつつ冷間圧延を行なう場合、ロールの表面粗さを
粗くするとチャタリングが生じ難くなることは良く知ら
れている。図3はロールバレル13の表層を示す要部断
面模式図であり、突起11はロール周方向に延在してい
る。
リングを防止するために、スクラッチロールの表面粗さ
を粗くした場合、図3に示すロール表面の微小な突起11
が潤滑剤膜を破って金属板と直接接触する部分が増え、
上述した焼付の発生率が増大するという問題があるう
え、スクラッチロールの表面粗さを粗くした場合、凹凸
が鋼板の表面に転写して高光沢の鋼板が得られなくなる
という問題もある。
ント程度の鋼板を得る場合、図1に示すようなタンデム
式冷間圧延機の各スタンドに表面粗さRaを0.2 μm と
したスクラッチロールを組み込んで圧延している。しか
し、スクラッチロールを用いた冷間圧延では、光沢度を
向上しようとしてワークロールの表面粗さを小さくする
と、先述したスリップに起因するチャタリングが発生し
やすくなる問題があり、光沢向上と操業の安定化とが相
反する。
するチャタリングは、共に高圧延速度において発生しや
すくなるため、圧延速度を十分上げることができず、高
能率化にも限界がある。本発明は、上記の諸問題点を解
決し、高圧延速度においても焼付とチャタリングの両方
を抑制することができ、光沢度の高い金属板を安定して
製造することが可能な冷間圧延機およびそれを用いた金
属板の冷間圧延方法を提供することを目的とする。
複数のスタンドが一列に配置された金属板の冷間圧延機
であって、各スタンドに表面粗さRaが0.05〜2.0 μm
でかつHv;1000以上の略部分球形状の突起を有するク
ロムめっき層をロールバレル表層に形成したワークロー
ルが組み込まれていることを特徴とする冷間圧延機であ
る。
リール間に配置された金属板の冷間圧延機であって、前
記スタンドに表面粗さRaが0.05〜2.0 μm でかつH
v;1000以上の略部分球形状の突起を有するクロムめっ
き層をロールバレル表層に形成したワークロールが組み
込まれていることを特徴とする冷間圧延機である。請求
項3記載の発明は、請求項1記載の冷間圧延機を用い、
各スタンドに組み込んだワークロールと金属板の間に潤
滑剤を供給しつつ、各スタンドでの圧下率を5〜40%
とし、圧延方向を一方向として冷間圧延を行うことを特
徴とする金属板の冷間圧延方法である。
間圧延機を用い、一つのスタンドに組み込んだワークロ
ールと金属板の間に潤滑剤を供給しつつ、各パスの圧下
率を5〜40%とし、圧延方向をパス毎に交互に変えて
冷間圧延を行うことを特徴とする金属板の冷間圧延方法
である。
1、図2および図4を用い、鋼板の冷間圧延の場合を例
に詳細に説明する。本発明の実施形態に係る冷間圧延機
には、図1に示すような複数のスタンドが一列に配置さ
れたタンデム式冷間圧延機または図2に示すような一つ
のスタンドがリール間に配置されたリバース式冷間圧延
機に、従来のスクラッチロールに代わり、図4に示すよ
うなロール表層をもつワークロール2(以下、ロール2
ともいう)がそれぞれのスタンドに組み込まれている。
ロール2は、例えば後述するような電着めっきにより表
面粗さRaが0.05〜2.0 μm でかつHv;1000以上の略
部分球形状の突起11を有するクロムめっき層12をロール
バレル表層13に形成したものである。その他の構成は、
従来のタンデム式冷間圧延機あるいはリバース式冷間圧
延機と同様であるので説明を省略する。なお、図4は、
ロールバレル表層13に形成したクロムめっき層12の模式
図であって、(a)は表面を顕微鏡観察した図、(b)
は断面を顕微鏡観察した図である。
は、図1の冷間圧延機を用いた場合、ロール2と鋼板1
間に潤滑剤を供給しつつ、各スタンドの圧下率を5〜4
0%とし、圧延方向を一方向としてロール2により冷間
圧延を行う。また、図2の冷間圧延機を用いた場合、ロ
ール2と鋼板1間に潤滑剤を供給しつつ、圧延方向をパ
ス毎に交互に変えてロール2により冷間圧延を行うよう
にする。潤滑剤を供給するのは、図4に示すような略部
分球形状の突起11を有するロール2を用いた場合におい
ても、ロール2と鋼板1間に潤滑剤膜を形成し、加工発
熱や摩擦発熱によりロール2と鋼板1とが直接接触して
焼き付くのを防止するためである。また、各スタンドの
圧下率を5〜40%とする理由は、5%未満とするとグ
リップ力が小さくなりすぎてスリップが発生しやすくな
り、40%を越えると板形状が著しく悪化する上、硬度
の高いクロムめっき層をもつロールといえども摩擦しや
すくなるためである。
示すようなロール表層をもつスクラッチロールに代わ
り、図4に示すような略部分球形状の突起11を有するロ
ール2を用いるが、高圧延速度においても、ロール2に
よる鋼板1のグリップ力は、別段落ちるわけではない。
したがって、スリップしにくい。勿論、低圧延速度にお
いては、もともとロール2と鋼板1との間に導入される
潤滑剤量が少ないのでスリップしにくい。
突起11は、鋼板表面に接触する先端部が圧延時の力によ
り弾性変形するので、同じロール表面粗さRaのスクラ
ッチロールと比較した場合、転写により鋼板側に生ずる
凹部が浅くなり、光沢度を向上することができるうえ、
接触部の面圧が低下するため、この部分での焼付も起こ
りにくい。また、鋼板表面に転写された略部分球形状の
凹部の分布はランダムで、外観上光沢の異方性がないた
め目立たないという点でも鋼板の表面品質が向上する。
これに対して図3に示すロール表面をもつスクラッチロ
ールにて圧延した場合、ロール周方向に延在する楔状の
突起11がロール2と鋼板1間の潤滑剤の膜を破って鋼
板側に深い転写跡を与えるので、光沢度が低下してしま
うとともに、この潤滑剤膜が破られた部分を起点として
目視できる程度に焼付が広がりやすい。本発明におい
て、ロールバレル表層に形成したクロムめっき層の略部
分球形状の突起に関し、その表面粗さRaを0.05〜 2.0
μm とする理由は、その突起が鋼板表面に転写されてで
きる凹部深さが突起の高さdに対して60%以上にならな
いようにし、同じロール表面粗さRaのスクラッチロー
ルで圧延した場合に比べ、光沢度を向上するとともに、
ロール2による鋼板1のグリップ力は落とさないように
するためである。このように表面粗さRaが0.05〜 2.0
μm である略部分球形状の突起11をもつロール2によれ
ば、焼付が生じ難く、鋼板の表面品質を良好にでき、そ
のうえロール2による鋼板1のグリップ力も落とさない
ようにできる。この結果、本発明によれば、高圧延速度
でしかもロール2と鋼板1との間に多くの潤滑剤が導入
された場合であってもスリップしにくいため、チャタリ
ングの発生も抑制できるのである。
状の一部分をした形状から少しはずれる場合も含む、と
いう意味である。また、微小な略部分球形状の突起11
は、図4に示すごとく、その平面図上で見た場合に真の
形状に外接する円形と近似した場合、その半径rは2〜
20μm とし、鋼板に接触する単位面積当たりの個数を 5
00〜3500個/mm2 の範囲内で出来るだけ増加させること
がロール2による鋼板1のグリップ力を高め、光沢度や
目視上の鋼板の表面品質を向上するのに効果がある。こ
の微小な略部分球形状の突起11は、後述する電着めっき
によりロールバレル表層13にクロムめっき層12と一体的
に形成するのが好ましく、Hv;1000以上と規定する。
クロムめっき層12の厚さaは、60〜100 μm とするのが
好ましく、クロムめっき層12の硬さもHv;1000以上と
するのが好ましい。
ール表面の突起先端が鋼製でかつ鋭利であることから、
圧延距離の増大に伴って突起先端の初期摩耗が著しく、
圧延距離の増大に伴い、鋼板表面品質が変化しやすい
が、本発明では、それぞれのスタンドに組み込んだロー
ル表面の突起がHv;1000以上の硬質クロムめっき層と
して形成された略部分球形状であることから、長距離圧
延に供しても突起先端がほとんど摩耗せず、安定して光
沢度の高い鋼板を得ることができる。
1-1994に定義するところの算術平均粗さとし、ロール軸
方向に測定した値である。Raのカットオフ値は0.8 mm、
評価長さは4mmとし、JIS B0651-1996に準拠した触針式
表面粗さ測定器を用いて測定した。このような微小な略
部分球形状の突起がロールバレル表面に形成されたロー
ルは、例えば特表平9-503550号公報、文献「Metall Pla
nt Technol int,No.6(1998),80-85 」に開示されている
電気的電着めっき法により得ることができる。図5はク
ロムメッキ層を形成する装置の縦断面模式図であり、図
6はその際の電流密度yと時間tとの関係を例示したグ
ラフである。この装置は電着浴容器102を備え、アノー
ド103 および電着被覆されるロールバレル13がクロム電
解質101の浴溶液を含有する浴溶液中に浸漬される。ロ
ールバレル13以外の部分には電気的に電着されないよう
にプロテクトスリーブ104 が装着されている。アノード
103 およびカソードを構成するロールバレル13には電気
エネルギー源105 が接続され、電気エネルギー源105
は、制御ユニット106 により例えば図6に示すように電
流密度が時間の経過に伴い段階的に変化するように制御
される。 ここで、110 、111 は電流密度の段階的上昇
が数段階で行われる芽晶形成期間であり、芽晶形成期間
110 、111 における電流密度上昇のインターバルΔtは
0.1 〜30秒とされている。また、芽晶形成期間110 開始
時の電流密度から電流密度最大値114 に至るまでは1段
階当たり1〜6mA/cm2 の予め定めた上昇量で電流
密度を高め、その後、芽晶を成長させる芽晶成長期間11
2 の間は電流密度最大値114 とし、電流密度最大値は30
〜180 mA/cm2 とするのが好ましい。芽晶形成期間
112 は1〜600 秒、好ましくは約30秒とされ、芽晶成長
期間経過後、電流密度の低下段階113 において、1段階
ごとに−1〜−8mA/cm2 の予め定めた減少量で電
流密度を最終値にまで減少させるのが好ましい。このプ
ロセスを周期的に繰り返すこともできる。また108 は、
芽晶形成の前に、インパルス電流を15〜60mA/cm2
の電流密度で供給するベース層構成期間である。電流停
止期間107 は、ロール2のロールバレル13が浴溶液温度
に近くなるまでの温度調整期間で、60〜120 秒とするの
が好ましく、ベース層構成期間108 と芽晶形成期間110
の間の電流停止期間109 は約60秒とするのが好ましい。
突起11を平面図上で見た近似円の半径rが2 〜20μm 、
単位面積当たりの突起11の個数が500 〜3500個/mm2
であり、表面粗さRaが0.05〜2.0 μm とするには、上
記のΔt 、電流密度の上昇あるいは減少量を、それぞ
れ、5〜20秒、1段階あたり3〜4mA/cm2 とする
のが好ましい。
デム式冷間圧延機を用い、熱間圧延後、焼鈍、酸洗を施
した素材厚4.0 mm、幅1000mm、降伏応力420MPaのSUS 43
0 鋼板の冷間圧延を行った。なお、発明例1〜5の場
合、各スタンドでの圧下率を上流から順に40%、24%、
19%、14%、5 %とし、各スタンドの入側からロールと
金属板の間に潤滑剤を供給しつつ、板厚を1.2mm とし
た。その際、各スタンドには、ロール表面粗さRa;0.
1 μm に研磨後、ロール表面粗さRaが0.05〜1.5μm
でかつHv;1000以上の略部分球形状の突起を有するク
ロムめっき層をロールバレル表層に形成したロールを組
み込んだ。クロムめっき層厚みは粗さにより、60〜80μ
mとなった。また各スタンドに組み込んだロール自体は
鋼製の5mass%Cr鍛鋼で、ロールの径は650mm 、ロール
バレル長は1400mmである。各スタンドに供給した潤滑剤
の粘度は40mm2 /s(40℃)で濃度は5mass%とした。
また、定常圧延速度を50、100 、400 m/minとし、
各圧延速度条件でコイル質量が20tのコイルを100 コイ
ル圧延し、いずれかのスタンドでチャタリングが起こっ
た場合、チャタリング発生コイルとカウントしてチャタ
リングの発生率を算出するとともに、いずれかのスタン
ドで焼付(幅が約0.5 mm以上でかつ長さが5mm以上のも
の)が起こった場合、焼付発生コイルとカウントして焼
付の発生率を算出した。なお、チャタリングおよび焼付
の両方とも発生しなかったコイルについては、冷間圧延
後、同一条件で焼鈍、酸洗を施し、その後、調質圧延を
行い、光沢度(GS 20°)を測定した。一方、従来例で
は、ロール表面粗さRaが発明例と同じであるスクラッ
チロールを組み込み、その他の条件は発明例と同じとし
た。各圧延速度におけるチャタリングの発生率、焼付の
発生率および光沢度の結果をそれぞれ表1、2、3に示
した。
発明例と従来例を比べると、発明例ではスリップを起こ
り難くしたので高圧延速度域においてチャタリングの発
生を抑制でき、また焼付の発生も抑制できることがわか
る。また、発明例では高圧延速度域においても従来例よ
り光沢度の良好な鋼板を得られることがわかる。一方、
従来例ではいずれのロール表面粗さの場合でも高圧延速
度とするとチャタリングか焼付が発生しやすく、低圧延
速度にせざるを得ず、そのうえ低圧延速度域でもあまり
光沢のよい鋼板が得られていない。 〔実施例2〕 図2に示すリバース式冷間圧延機を用
い、熱間圧延後、焼鈍、酸洗を施した素材厚4.0 mm、幅
1000mm、降伏応力420MPaのSUS 430 鋼板の冷間圧延を行
った。なお、発明例6、7の場合、ロール表面粗さを変
えたロールをスタンドに組み込み、第1〜第3パスの圧
下率を40%としてロールと金属板の間に潤滑剤を供給し
つつ、所定の板厚とした。スタンドにはロール表面を鏡
面、またはロール表面粗さRaを0.1 μm に研磨後、表
面粗さRaが表4または表5に示す2水準でかつHv;
1000以上の略部分球形状の突起を有するクロムめっき層
をロールバレル表層に形成したロールを組み込んだ。ク
ロムめっき層厚みは12μm とした。また各スタンドに組
み込んだロール自体は鋼製の5mass%Cr鍛鋼で、ロール
の径は100 mm、ロールバレル長は1400mmである。スタン
ドに供給した潤滑剤の粘度は20mm2 /s(40℃)で濃度
は5mass %とした。2水準の表面粗さRaをもつロー
ルそれぞれについて、第3パスの圧延速度を段階的に上
昇させ、チャタリングが発生した場合、その圧延速度か
ら急減速して冷間圧延を終了させ、スリップ限界圧延速
度を調べ、また冷間圧延終了後の鋼板の表面観察を行
い、目視できる焼付き(幅が約0.5 mm以上でかつ長さが
5mm以上のもの)が発生した位置に対応する直前の圧延
速度を焼付限界圧延速度とした。なお、第1パス、第2
パスの圧延速度は従来例の場合におけるスリップ限界圧
延速度と焼付限界圧延速度のどちらか一方の低い方の限
界圧延速度と同じとした。また、チャタリングおよび焼
付の両方とも発生していない部分については、冷間圧延
後、同一条件で焼鈍、酸洗を施し、その後、調質圧延を
行い、光沢度(GS 20°)を測定した。その結果を表
4、表5にそれぞれ示す。一方、従来例では、表面粗さ
Raが発明例と同じとなるように円筒研磨したスクラッ
チロールを組み込み、その他の条件は発明例と同じとし
た。
ではそれぞれスリップ限界圧延速度および焼付限界圧延
速度が低速であったが、発明例6、7の場合には400 mp
m 以上であり、かつ高圧延速度においても低速とあまり
変わらない光沢度の良好な鋼板を製造できることがわか
る。
度においてチャタリングの発生を抑制することができ、
かつ焼付の発生も抑制することができる。また高圧延速
度において光沢度の良好な鋼板を得ることができる。こ
の結果、歩留まり良く、高能率で表面品質に優れた鋼板
を安定して製造することができる。
る。
る。
ある。
って、(a)は表面を顕微鏡観察した図、(b)は断面
を顕微鏡観察した図である。
行う装置の概略構成図である。
化を示すグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 複数のスタンドが一列に配置された金属
板の冷間圧延機であって、各スタンドに表面粗さRaが
0.05〜2.0 μm でかつHv;1000以上の略部分球形状の
突起を有するクロムめっき層をロールバレル表層に形成
したワークロールが組み込まれていることを特徴とする
冷間圧延機。 - 【請求項2】 一つのスタンドがリール間に配置された
金属板の冷間圧延機であって、前記スタンドに表面粗さ
Raが0.05〜2.0 μm でかつHv;1000以上の略部分球
形状の突起を有するクロムめっき層をロールバレル表層
に形成したワークロールが組み込まれていることを特徴
とする冷間圧延機。 - 【請求項3】 請求項1記載の冷間圧延機を用い、各ス
タンドに組み込んだワークロールと金属板の間に潤滑剤
を供給しつつ、各スタンドでの圧下率を5〜40%と
し、圧延方向を一方向として冷間圧延を行うことを特徴
とする金属板の冷間圧延方法。 - 【請求項4】 請求項2記載の冷間圧延機を用い、一つ
のスタンドに組み込んだワークロールと金属板の間に潤
滑剤を供給しつつ、各パスの圧下率を5〜40%とし、
圧延方向をパス毎に交互に変えて冷間圧延を行うことを
特徴とする金属板の冷間圧延方法。
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
JP2013010110A (ja) * | 2011-06-28 | 2013-01-17 | Jfe Steel Corp | 冷間圧延機のチャタリング検出方法 |
CN113195123A (zh) * | 2018-12-12 | 2021-07-30 | 杰富意钢铁株式会社 | 轧制用工作轧辊及具备其的轧制机以及轧制方法 |
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