JP2004114131A - 金属板の冷間圧延用ワークロール並びにそれを用いた金属板の冷間圧延方法および金属板の冷間圧延機 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧延速度を高速とした場合でも焼付とチャタリングの両方を抑制することができ、また、光沢度の高い金属板を高能率で安定して製造することが可能な金属板の冷間圧延用ワークロール並びにそれを用いた金属板の冷間圧延方法および金属板の冷間圧延機を提供する。
【解決手段】ワークロールの胴部表面に多数の凹部が形成され、胴長方向に測定した表面粗さRy が0.3 〜5μm で、該ワークロールの胴部表面上方から見た該凹部は、単位表面積当たり2000〜20000 個/mm2 形成され、最も大きな凹部の大きさが直径2〜30μm の円内に収納されるとともに、該多数の凹部は比較的平坦な胴部表面に囲まれてなる金属板の冷間圧延用ワークロール並びにそれを用いた金属板の冷間圧延方法および金属板の冷間圧延機。
【選択図】 図4
【解決手段】ワークロールの胴部表面に多数の凹部が形成され、胴長方向に測定した表面粗さRy が0.3 〜5μm で、該ワークロールの胴部表面上方から見た該凹部は、単位表面積当たり2000〜20000 個/mm2 形成され、最も大きな凹部の大きさが直径2〜30μm の円内に収納されるとともに、該多数の凹部は比較的平坦な胴部表面に囲まれてなる金属板の冷間圧延用ワークロール並びにそれを用いた金属板の冷間圧延方法および金属板の冷間圧延機。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属板の冷間圧延用ワークロール並びにそれを用いた金属板の冷間圧延方法および金属板の冷間圧延機に関する。尚、本発明にいう金属板は、金属帯をも含む意味とする。
【0002】
【従来の技術】
金属板、例えば鋼板の冷間圧延は、図1あるいは図2に示すような冷間圧延機を用い、ノズル4からワークロール2と鋼板1との間に潤滑剤を供給しつつ行うのが一般的である。以下、代表して鋼板の冷間圧延の場合を例にとるが、図1は、5つのスタンドが一列に配置されたタンデム式冷間圧延機の概略構成図(第3、4スタンドは図示せず)であり、各スタンドに組み込んだワークロール2にて鋼板1を挟圧しつつ該ワークロール2を回転させることにより圧延される鋼板の搬送方向を一方向として冷間圧延を行うように構成されている。また、図2は一つのスタンドがリール5、6間に配置されたリバース式冷間圧延機であって、
ワークロール2にて鋼板1を挟圧しつつ該ワークロール2を回転させ、鋼板1の終端近傍まで圧延し終わったら、圧延される鋼板の搬送方向をパス毎に逆方向に変えて冷間圧延を行うように構成されている。図中、符号3はバックアップロールであり、7、8、9は圧延される鋼板の搬送方向である。また、図2に示すリバース式冷間圧延機には中間ロールが配置されているとともに、スタンドの左右にはワイピングロール10が配置されている。ワイピングロール10は、ノズル4から噴射された余剰な潤滑剤がリール5、6にまで達し、鋼板1の巻き取りの際にスリップするのを防止する。
【0003】
上記のような冷間圧延機を用い、ワークロール2(以下ロール2ともいう)と鋼板1との間に潤滑剤を供給しつつ、圧下率を例えば5〜40%として冷間圧延を行うわけであるが、生産能率の向上を指向し、圧延速度を高速にすると、ロール2と鋼板1との間で焼付が発生して圧延後の鋼板1の表面品質が悪化したり、スリップが発生し、それに起因してさらにチャタリングが発生する場合がある。
【0004】
ここで、チャタリングについて今少し詳しく説明すると、鋼板をはじめとする金属板の冷間圧延におけるスリップは、ロール2と鋼板1との間に潤滑剤が多量に導入され過ぎた場合などに発生し、ロール2による鋼板1のグリップ力が低下し、ロール2を回転させても,もはや鋼板1を前方に送り出せなくなる現象である。このようなスリップに起因して起こるのがチャタリングであるが、今少し詳しく説明する。ひとたびスリップが起こると、ロール2と鋼板1との間に導入される潤滑剤が減少してロール2と鋼板1がスティッキングを起こし、ロール2と鋼板1が互いに摺動することなく一体となって搬送される。すると今度は先述のスティッキングを起こした鋼板1の部分に続く鋼板1の部分とロール2との間に導入される潤滑剤が増加して再びスリップする。このようなことが繰り返され、スリップとスティッキングが微細周期で交互に起こる。これがチャタリングである。チャタリングが起こると、スタンドに組み込まれたロール2が周方向に微細に振動することになるが、上下ワークロールでその振動位相は等しくならない。すると、鋼板1の板厚や鋼板1の表面品質に悪影響が出るほか、程度が甚だしくなると、鋼板1が破断して大きな操業トラブルとなることもある。このように、金属板の冷間圧延では、先述の焼付と、このチャタリングの発生を防止して高速で冷間圧延を行いたいという技術的要求がかねてから強かった。また、より光沢度の高い、表面品質に優れた鋼板を高能率で製造したいという技術的要求もあった。
【0005】
ところで、金属板の冷間圧延においては、多くの場合、図3(a)に示すロールの胴部2A表層を胴長方向の仮想断面で見た場合、図3(b)に示すようなロール(スクラッチロールともいう)を用いている。一般的なGS 20°の光沢度が300 〜500 ポイント程度の冷間圧延鋼板を得るには、例えば図1に示すようなタンデム式冷間圧延機の各スタンドに表面粗さRaを0.2 μm としたスクラッチロールを組み込んで圧延している。なお、図3(b)に示すようなロール表層断面は、ロール研磨時にネック部2Bの円柱の中心を回転可能に支持し、ロールを回転させつつ砥石を胴部2Aに接触させるごく一般的な研磨方法によって得られ、形成された突起11および条溝12は、ロールの円周方向に延在している。
【0006】
このほか、胴部表面に形成した凸部が円周方向にも胴長方向にも網目状溝で分断されている表面構造をもつロールも知られている(特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−9016号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ロールの表面粗さを粗くすると、チャタリングの発生防止に効果があることは、従来から知られていた。もちろん、ロールと金属板の間には潤滑剤を供給しつつ冷間圧延を行う場合を想定している。しかしながら、突起11および条溝12が円周方向に延在しているスクラッチロールの表面粗さを粗くすると、突起11が潤滑剤膜を破って金属板と直接接触する部分が増え、焼付の発生率が増大するという問題があるうえ、ロール側の表面粗さが鋼板側に転写し、鋼板の表面粗さが粗くなって、高光沢の鋼板が得られなくなるという問題がある。
【0009】
上記と反対に鋼板の光沢度を向上しようとしてロール側の表面粗さを小さくすると、チャタリングが発生しやすくなるという問題がある。このように圧延後の鋼板の光沢度向上とチャタリングの発生防止とは、その達成手段が相反する。そして、上述した焼付と、チャタリングとは共に圧延速度を高速にするほど発生しやすくなるため、生産能率向上の足枷にもなっていた。
【0010】
一方、特許文献1に開示されているロールは、胴部表面に凸部が多数形成され、この凸部はその山頂が平坦でその平坦な面は最大直径が500 μm の円形内に収納され、かつ最小直径が50μm の円を収納できる範囲とされており、凸部山頂の平坦な面の面積の、ロール表面積全体に占める割合が10〜35%、各凸部山頂の平坦な面までの高さが15μm 以上とされ、ダル仕上げ用調質圧延用ロールとされている。ごく一般的な先述の表面粗さRaを0.2 mmとしたスクラッチロールに比べ、このような大きな寸法の凸部が網目状溝で囲まれている表面構造を胴部にもつロールを冷間圧延用ロールとして用いた場合の圧延特性は不明であるが、当然、それが転写されてできる圧延後の金属板の光沢度は著しく劣悪なものとなることは想像に難くない。
【0011】
本発明は、上述の諸問題を解決し、圧延速度の向上を指向しても焼付とチャタリングの両方を抑制することができ、また、光沢度の高い金属板を安定して製造することが可能な金属板の冷間圧延用ワークロール並びにそれを用いた金属板の冷間圧延方法および金属板の冷間圧延機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討し、胴部表面に多数の微細な凹部を形成するとともに、凹部の寸法並びにその単位表面積当たりの個数を限定することにより上記課題を解決した。
本発明は、以下の通りである。
1. 金属板の冷間圧延に用いる金属板の冷間圧延用ワークロールであって、該ワークロールの胴部表面に多数の凹部が形成され、胴長方向に測定した、表面粗さRy が0.3 〜5μm で、該ワークロールの胴部表面上方から見た該凹部は、単位表面積当たり2000〜20000 個/mm2 形成され、最も大きな凹部の大きさが直径2〜30μm の円内に収納されるとともに、該多数の凹部は、比較的平坦な胴長表面に囲まれてなることを特徴とする金属板の冷間圧延用ワークロール。
2. 上記1.に記載の金属板の冷間圧延用ワークロールを用い、該ワークロールと金属板の間に潤滑剤を供給しつつ、冷間圧延を行うことを特徴とする金属板の冷間圧延方法。
3. 少なくとも一つのスタンドに上記1.に記載の金属板の冷間圧延用ワークロールが組み込まれていることを特徴とする金属板のタンデム式冷間圧延機。
4. 一つのスタンドに上記1.に記載の金属板の冷間圧延用ワークロールが組み込まれていることを特徴とする金属板のリバース式冷間圧延機。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について、図1、2および図4、5を用い、鋼板の冷間圧延の場合を例に詳細に説明する。
本発明の実施の形態に係る冷間圧延機には、図1に示すようなタンデム式冷間圧延機の少なくとも一つのスタンド、または図2に示すようなリバース式冷間圧延機のスタンドに、従来のスクラッチロールに代わり、ロールの胴部が図4に示すような表層部断面をもつロールがそれぞれ組み込まれている。
【0014】
また図5は、胴部表面を上から観察した場合の模式図である。図4、5中、符号21は、胴長方向の仮想断面で見た場合、凹部22およびその縁23を除いた比較的平坦な部分(以下、平坦部)であり、図4中、Aは胴長方向基準長さL中、最も高い縁23の頂を示し、Bは胴長方向基準長さL中、最も低い凹部22の底Bを示す。平坦部21は、その表面が胴長方向には平坦であるが、胴周方向には巨視的に見ればロール半径に相当する曲率半径をもっている。また、比較的とは平坦部21の表面の胴長方向の仮想断面で見た場合の肉眼視した粗さ(凹凸の深さあるいは高さ)が凹部22に比較して小さいことを指している。凹部の深さに対して平坦部の凹部深さあるいは凸部高さは肉眼視上、1オーダー小さい。凹部深さあるいは凸部高さは、凹部の最底部と凸部の最高部の高さの差を2で割った値で代表させるなど適宜な値を用いてもよい。凹部22は、底から表面に向かうほど開口面積が広くなるように形成され、縁23を有する。なお、図4には凹部22の胴長方向断面が示されているが、胴周方向断面でも凹部22は、微視的に見れば同様に形成されている。このように、本発明に係るロールの胴部表面には、平坦部21に囲まれた多数の凹部22が形成されている。凹部22は若干盛り上がった縁23を有するが、凹部を形成した後における胴部表面を縁の部分も含めて胴長方向に測定した表面粗さRy は0.3 〜5μm とされ、該凹部22の寸法は、該ワークロールの胴部表面上方から見た最も大きな凹部の大きさが直径2〜30μm の円内に収納され、該凹部22は単位表面積当たり2000〜20000 個/mm2 形成されている。このような表面構造の胴部をもつロールは、胴部表面をRy が0.3 μm 以下となるように鏡面研磨した後、粒度#240 (JIS R 6001−1987 研磨材の粒度 参照)の酸化アルミニウム粒子(平均粒径:60μm )を10〜100 MPaの圧縮気体と共に胴部表面に吹付けることにより製造することができる。このようにして本発明に係るロールを製造した場合、凹部の縁23は平坦部21の表面より盛り上がる。
【0015】
本発明における表面粗さRy は、JIS B0601−1994に定義されている最大高さであり、JIS B0651−1996に準拠した、触針の呼び寸法が2μm 、円錐のテーパ角度が60°の触針式表面粗さ測定器を用い、カットオフ値を0.8mm 、基準長さLを4mmとし、ロール胴長方向に測定した値を用いている。Ry 値は、粗さ曲線から抜き取った基準長さL中の最も高い山頂を通る平均線に平行な線と、最も低い谷底を通る平均線に平行な線との間隔である(JIS B0601−1994 参照)。また、表面粗さRaは、JIS B0601−1994に定義されている算術平均粗さであり、上記触針式表面粗さ測定器を用い、カットオフ値を0.8 mm 、評価長さを4.0 mmとし、ロール胴長方向に測定した値を用いている。
【0016】
ここで、凹部22を形成する前に胴部表面を胴長方向に測定した表面粗さRy が0.3 μm 以下となるように鏡面研磨するのは、胴長方向に測定した表面粗さRy が0.3 μm を超えるようなスクラッチロールに本発明の範囲内の微細な凹部を形成し、冷間圧延したとしても、本発明に係るロールによる場合のような後述の作用効果を発揮できないからである。
【0017】
次に、本発明に係る金属板の冷間圧延機は、上述したような表面構造の胴部をもつロールをタンデム式冷間圧延機の少なくとも一つのスタンド、またはリバース式冷間圧延機のスタンドに組み込んだ以外は、従来の冷間圧延機と同じである。
タンデム式冷間圧延機の場合、上述したような表面構造の胴部をもつロール2と鋼板1の間に潤滑剤を供給しつつ、圧延される鋼板の搬送方向を一方向として冷間圧延を行う。また、リバース式冷間圧延機の場合、上述したような表面構造の胴部をもつロール2と鋼板1の間に潤滑剤を供給しつつ、圧延される鋼板の搬送方向をパス毎に逆方向に変えて、冷間圧延を行う。その場合、上述したような表面構造の胴部をもつロールを組み込んだスタンドでは、圧下率を5〜40%とするのが好ましい。金属板の冷間圧延に際し、潤滑剤を供給するのは、平坦部21に囲まれた凹部22が形成されている表面構造の胴部をもつロール2を用いた場合においても、ロール2と鋼板1の間に潤滑剤の皮膜を形成し、加工発熱や摩擦発熱によりロール2と鋼板1とが直接接触して焼き付くのを防止するためである。また、冷間圧延に際し、圧下率を5〜40%とする理由は、5%未満とするとグリップ力が小さくなりすぎてスリップが発生しやすくなり、40%を超えると圧延後の金属板の形状が著しく悪化するためである。
【0018】
本発明に係るロールにおいて、胴部表面に形成される凹部の寸法を上記のように限定する理由は、以下の通りである。
凹部を形成した後の胴長方向に測定した表面粗さRy が0.3 μm 未満の場合、凹部の深さが小さくなり過ぎ、凹部に封入される潤滑剤が不十分となって焼付防止効果が十分でなくなる。一方、凹部を形成した後の胴長方向に測定した表面粗さRy が5μm を超えた場合、凹部の深さが大きくなり過ぎ、ロール凸部により排除された潤滑剤が凹部に移動するため今度は凸部で潤滑不良となり焼付が発生する。また、胴部表面上方から見た最も大きな凹部の大きさが直径が30μm の円内に収納される寸法を超えた場合には、凹部が大きいため封入された潤滑剤が圧延圧力によりしみ出してくる効果が得にくくなり、焼付が発生しやすくなる。一方、胴部表面上方から見た最も大きな凹部の大きさが直径が2μm の円内に収納される寸法未満である場合には、スリップが発生しやすくなる。
【0019】
また、胴部表面に形成される凹部を単位表面積当たり2000〜20000 個/mm2 とするのは、2000個/mm2 未満では、胴部表面に存在する凹部の数が少な過ぎて、充分な潤滑剤を保持できず、焼付が発生しやすくなるからであり、20000 個/mm2 超えでは、凹部の数が多くなり過ぎ、潤滑剤が大量に保持され過ぎてスリップが発生しやすくなるからである。
【0020】
本発明に係るロールは、その胴部表面に平坦部に囲まれた微細な多数の凹部を有する。すなわち、本発明に係るロールは、その凹部がスクラッチロールの条溝の長さ程にはロール胴周方向に延在せず、平坦部に囲まれているために、鋼板の冷間圧延に際し、微小な凹部の縁23の部分が鋼板表面と摺動し、鋼板表面を、その搬送方向に平滑化することができる。この結果、鋼板側の凹凸を著しく減少することができ、圧延後の鋼板の光沢度を向上することができる。また、鋼板の冷間圧延に際し、ロール2と鋼板1との間に供給された潤滑剤が平坦部に囲まれた微小な凹部内に溜まり、凹部の縁の部分に供給されることから、同部での焼付も起こりにくいという作用・効果も発揮できる。
【0021】
このような表面構造の胴部をもつロールによれば、圧延速度を高速にしても焼付が生じ難いため、圧延後の、鋼板の表面品質を良好にでき、また、ロール2による鋼板1のグリップ力も落とさないようにできるため、圧延速度を高速にしてもスリップし難く、チャタリングの発生も抑制できるのである。また、先述の平滑化の作用により、圧延後の鋼板の光沢度を従来のスクラッチロールの場合より向上することができる。なお、本発明に係るロールによれば、圧延速度を低速にした場合でもロール2と鋼板1との間に導入される潤滑剤の量が少ないためスリップし難い。
【0022】
一方、図3(b)に示したスクラッチロールの場合、突起11と条溝12は、胴周方向に延在し、胴周方向の溝長さは、ロール直径やロール研磨時の切込量によって異なるが、ロール直径が100mm のリバース式冷間圧延機のロールの場合、3mm程度であり、ロール直径が650 mmのタンデム式冷間圧延機のロールの場合、10mm程度である。スクラッチロールを用いた場合には、胴周方向に延在する楔状の突起11がロール2と鋼板1の間の潤滑剤の膜を破って鋼板側に深く転写されるので、鋼板の光沢度が低下してしまうとともに、この潤滑剤膜が破られた部分を起点として目視できる程度の焼付が広がりやすい。また、従来のスクラッチロールの場合、胴周方向に延在する楔状の突起11の先端が鋭利であることから、突起先端の摩耗が著しく、圧延距離の増大に伴い、鋼板表面品質が変化しやすいが、本発明では、冷間圧延に際し、平坦部に囲まれた微小な凹部内には潤滑剤が溜まることから、長距離圧延しても凹部の縁の摩耗が抑制され、安定して上記効果を得ることができる。
【0023】
【実施例】
〔実施例1〕 図1に示す5スタンドのタンデム式冷間圧延機を用い、熱間圧延後、焼鈍、酸洗を施した素材厚4.0 mm、幅1000mm、降伏応力420MPaのSUS 430 鋼板の冷間圧延を行った。その際、各スタンドでの圧下率を上流から順に40%、24%、19%、14%、5 %とし、各スタンドの入側からロール2と金属板1の間に潤滑剤を供給しつつ、板厚を1.2mm とした。発明例1〜7の場合、各スタンドには、胴部表面に本発明の範囲内の微細な凹部を形成してなるロールを組み込んだ。微細な凹部は、ロール胴部表面を表面粗さRy が0.3 μm 以下となるように鏡面研磨し、研磨後のロール胴部表面に粒度#240 の酸化アルミニウム粒子をブラスト加工装置を用い、50MPa 〜100MPaの圧縮空気と共に吹付けることにより形成した。
【0024】
また、各スタンドに組み込んだロールは5mass%Cr鍛鋼で、ロールの直径は650mm 、ロールバレル長は1400mmである。各スタンドに供給した潤滑剤は、合成エステル系潤滑油とし、その粘度は40mm2 /s(40℃)で濃度は5mass%のものを用いた。また、圧延速度を50、400 m/min の二水準とし、各圧延速度条件でコイル質量が20tのコイルを100 コイル圧延し、いずれかのスタンドでチャタリングが起こった場合、チャタリング発生コイルとカウントしてチャタリング発生率を算出するとともに、いずれかのスタンドで焼付(幅が0.5 mm以上でかつ長さが5mm以上のもの)が起こった場合、焼付発生コイルとカウントして焼付発生率を算出した。なお、焼付が起こったスタンドの特定は、タンデム式冷間圧延機出側を、搬送される表面又は裏面に筋状の焼付跡が観測された前後で圧延荷重が10%内外上昇しているスタンドがどこか、で行うようにしていた。そして、チャタリングおよび焼付の両方とも発生しなかったコイルについては、冷間圧延後、同一条件で焼鈍、酸洗を施し、その後、調質圧延を行い、光沢度(GS 20°)を測定した。一方、従来例では、ロール表面粗さRaを2水準としたスクラッチロールを組み込み、その他の条件は発明例と同じとし、冷間圧延を行った。
【0025】
圧延速度50m/min におけるチャタリング発生率、焼付発生率を表1、2に示した。なお、同圧延速度における鋼板の光沢度を表2に示した。
表中の凹部の数は、顕微鏡観察写真から0.1 mm四方の代表部分について、その中の凹部の個数を人間の目で見て数え、1mm2 あたりの数に換算するため100 倍にしたものでる。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
また、ロール条件は圧延速度50m/min の場合と同じとし、圧延速度だけを400 m/min に上げて同様にチャタリング発生率、焼付発生率を調べ表3,表4に示した。なお、同圧延速度における鋼板の光沢度も表4に示した。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
これらの結果から、従来例では圧延速度を高速とするとチャタリングか焼付が発生し、圧延速度を低速としてもあまり光沢のよい鋼板が得られないことがわかる。一方、発明例では、圧延速度を高速とした場合でもスリップを起こり難くしたのでチャタリングの発生を抑制でき、また焼付の発生も抑制できることがわかる。本発明に係るロールの投入は、特に焼付やチャタリングを起こしやすいスタンドに限定してもよいし、状況に応じてスタンド数を増やすと更に良いのである。また、発明例ではこのようにチャタリングを抑制して生産を安定させ、更に各スタンドのロール条件を適宜調整することで、圧延速度を高速とした場合でも従来例より光沢度の良好な鋼板を製造できていることがわかる。
〔実施例2〕 図2に示すリバース式冷間圧延機を用い、熱間圧延後、焼鈍、酸洗を施した素材厚4.0 mm、幅1000mm、降伏応力420MPaのSUS 430 鋼板の冷間圧延を行った。その際、第1〜第3パスの圧下率を40%としてロール2と金属板1の間に潤滑剤を供給しつつ、所定の板厚とした。発明例8、9の場合、スタンドには、胴部表面に本発明の範囲内の微細な凹部を形成してなるロールを組み込んだ。微細な凹部は、ロール胴部表面を表面粗さRy が0.3 μm 以下となるように鏡面研磨し、実施例1と同じブラスト加工装置を用い、粒度#240 の酸化アルミニウム粒子を50MPa 〜100MPaの圧縮空気と共に吹付けることにより形成した。スタンドに組み込んだロールは5mass%Cr鍛鋼で、ロールの直径は100 mm、ロールバレル長は1400mmである。スタンドに供給した潤滑剤は、合成エステル系潤滑油とし、その粘度は20mm2 /s(40℃)で濃度は5mass %のものを用いた。発明例8、9の場合には、第3パスにおける圧延速度を段階的に上昇させ、圧延終了後、焼鈍、酸洗、圧下率2%の調質圧延を施した鋼板の表面観察を行い、光沢度(GS20°)を調べ、従来例3、4の場合と比較した。ちなみに従来例3、4の場合には、表面粗さRaを2水準としたスクラッチロールを組み込み、その他の条件は発明例と同じとし、冷間圧延を行った。
【0032】
その結果を表5、表6に示す。
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】
表5、表6に示した結果から、従来例3,4ではそれぞれスリップあるいは焼付が発生し、得られる鋼板の光沢度も低いが、発明例8、9の場合には、それらは発生せず、かつ圧延速度を高速とした場合でも光沢度の良好な鋼板を製造できることがわかる。
以上、詳述した通りであるが、本発明はSUS 430 をはじめとするステンレス鋼だけでなく、極低炭素鋼、低炭素鋼、中炭素鋼、高炭素鋼などの炭素鋼やその他の金属、例えば銅や真鍮その他の冷間圧延にも適用でききることは言うまでもない。
【0036】
そして、ロールの胴部表面に凹部を形成する方法としては、上記の方法のほか、例えば該当する適正な大きさの硬質な粒を多数埋め込んだサンドペーパー状の面その他の上にロールを押し付けつつロールを転動させるようにするなど、その他の方法によってももちろんよい。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、圧延速度を高速とした場合でもチャタリングの発生を抑制することができ、かつ焼付の発生も抑制することができる。また、圧延速度を高速とした場合でも光沢度の良好な金属板を得ることができる。この結果、高能率で表面品質に優れた金属板を安定して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はタンデム式の冷間圧延機概略構成図である。
【図2】図2はリバース式冷間圧延機の概略構成図である。
【図3】図3はスクラッチロール胴部の表層断面の模式図である。
【図4】図4は本発明に係るロール胴部の表層断面の模式図である。
【図5】図5は本発明に係るロール胴部表面を上から観察した模式図である。
【符号の説明】
1 鋼板(金属板)
2 ワークロール(ロール)
3 バックアップロール
4 ノズル
5、6 リール
7、8、9 鋼板搬送方向
10 ワイピングロール
11 突起
12 条溝
21 平坦部
22 凹部
23 凹部の縁
A 胴長方向基準長さL中、最も高い縁の頂
B 胴長方向基準長さL中、最も低い凹部の底
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属板の冷間圧延用ワークロール並びにそれを用いた金属板の冷間圧延方法および金属板の冷間圧延機に関する。尚、本発明にいう金属板は、金属帯をも含む意味とする。
【0002】
【従来の技術】
金属板、例えば鋼板の冷間圧延は、図1あるいは図2に示すような冷間圧延機を用い、ノズル4からワークロール2と鋼板1との間に潤滑剤を供給しつつ行うのが一般的である。以下、代表して鋼板の冷間圧延の場合を例にとるが、図1は、5つのスタンドが一列に配置されたタンデム式冷間圧延機の概略構成図(第3、4スタンドは図示せず)であり、各スタンドに組み込んだワークロール2にて鋼板1を挟圧しつつ該ワークロール2を回転させることにより圧延される鋼板の搬送方向を一方向として冷間圧延を行うように構成されている。また、図2は一つのスタンドがリール5、6間に配置されたリバース式冷間圧延機であって、
ワークロール2にて鋼板1を挟圧しつつ該ワークロール2を回転させ、鋼板1の終端近傍まで圧延し終わったら、圧延される鋼板の搬送方向をパス毎に逆方向に変えて冷間圧延を行うように構成されている。図中、符号3はバックアップロールであり、7、8、9は圧延される鋼板の搬送方向である。また、図2に示すリバース式冷間圧延機には中間ロールが配置されているとともに、スタンドの左右にはワイピングロール10が配置されている。ワイピングロール10は、ノズル4から噴射された余剰な潤滑剤がリール5、6にまで達し、鋼板1の巻き取りの際にスリップするのを防止する。
【0003】
上記のような冷間圧延機を用い、ワークロール2(以下ロール2ともいう)と鋼板1との間に潤滑剤を供給しつつ、圧下率を例えば5〜40%として冷間圧延を行うわけであるが、生産能率の向上を指向し、圧延速度を高速にすると、ロール2と鋼板1との間で焼付が発生して圧延後の鋼板1の表面品質が悪化したり、スリップが発生し、それに起因してさらにチャタリングが発生する場合がある。
【0004】
ここで、チャタリングについて今少し詳しく説明すると、鋼板をはじめとする金属板の冷間圧延におけるスリップは、ロール2と鋼板1との間に潤滑剤が多量に導入され過ぎた場合などに発生し、ロール2による鋼板1のグリップ力が低下し、ロール2を回転させても,もはや鋼板1を前方に送り出せなくなる現象である。このようなスリップに起因して起こるのがチャタリングであるが、今少し詳しく説明する。ひとたびスリップが起こると、ロール2と鋼板1との間に導入される潤滑剤が減少してロール2と鋼板1がスティッキングを起こし、ロール2と鋼板1が互いに摺動することなく一体となって搬送される。すると今度は先述のスティッキングを起こした鋼板1の部分に続く鋼板1の部分とロール2との間に導入される潤滑剤が増加して再びスリップする。このようなことが繰り返され、スリップとスティッキングが微細周期で交互に起こる。これがチャタリングである。チャタリングが起こると、スタンドに組み込まれたロール2が周方向に微細に振動することになるが、上下ワークロールでその振動位相は等しくならない。すると、鋼板1の板厚や鋼板1の表面品質に悪影響が出るほか、程度が甚だしくなると、鋼板1が破断して大きな操業トラブルとなることもある。このように、金属板の冷間圧延では、先述の焼付と、このチャタリングの発生を防止して高速で冷間圧延を行いたいという技術的要求がかねてから強かった。また、より光沢度の高い、表面品質に優れた鋼板を高能率で製造したいという技術的要求もあった。
【0005】
ところで、金属板の冷間圧延においては、多くの場合、図3(a)に示すロールの胴部2A表層を胴長方向の仮想断面で見た場合、図3(b)に示すようなロール(スクラッチロールともいう)を用いている。一般的なGS 20°の光沢度が300 〜500 ポイント程度の冷間圧延鋼板を得るには、例えば図1に示すようなタンデム式冷間圧延機の各スタンドに表面粗さRaを0.2 μm としたスクラッチロールを組み込んで圧延している。なお、図3(b)に示すようなロール表層断面は、ロール研磨時にネック部2Bの円柱の中心を回転可能に支持し、ロールを回転させつつ砥石を胴部2Aに接触させるごく一般的な研磨方法によって得られ、形成された突起11および条溝12は、ロールの円周方向に延在している。
【0006】
このほか、胴部表面に形成した凸部が円周方向にも胴長方向にも網目状溝で分断されている表面構造をもつロールも知られている(特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−9016号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ロールの表面粗さを粗くすると、チャタリングの発生防止に効果があることは、従来から知られていた。もちろん、ロールと金属板の間には潤滑剤を供給しつつ冷間圧延を行う場合を想定している。しかしながら、突起11および条溝12が円周方向に延在しているスクラッチロールの表面粗さを粗くすると、突起11が潤滑剤膜を破って金属板と直接接触する部分が増え、焼付の発生率が増大するという問題があるうえ、ロール側の表面粗さが鋼板側に転写し、鋼板の表面粗さが粗くなって、高光沢の鋼板が得られなくなるという問題がある。
【0009】
上記と反対に鋼板の光沢度を向上しようとしてロール側の表面粗さを小さくすると、チャタリングが発生しやすくなるという問題がある。このように圧延後の鋼板の光沢度向上とチャタリングの発生防止とは、その達成手段が相反する。そして、上述した焼付と、チャタリングとは共に圧延速度を高速にするほど発生しやすくなるため、生産能率向上の足枷にもなっていた。
【0010】
一方、特許文献1に開示されているロールは、胴部表面に凸部が多数形成され、この凸部はその山頂が平坦でその平坦な面は最大直径が500 μm の円形内に収納され、かつ最小直径が50μm の円を収納できる範囲とされており、凸部山頂の平坦な面の面積の、ロール表面積全体に占める割合が10〜35%、各凸部山頂の平坦な面までの高さが15μm 以上とされ、ダル仕上げ用調質圧延用ロールとされている。ごく一般的な先述の表面粗さRaを0.2 mmとしたスクラッチロールに比べ、このような大きな寸法の凸部が網目状溝で囲まれている表面構造を胴部にもつロールを冷間圧延用ロールとして用いた場合の圧延特性は不明であるが、当然、それが転写されてできる圧延後の金属板の光沢度は著しく劣悪なものとなることは想像に難くない。
【0011】
本発明は、上述の諸問題を解決し、圧延速度の向上を指向しても焼付とチャタリングの両方を抑制することができ、また、光沢度の高い金属板を安定して製造することが可能な金属板の冷間圧延用ワークロール並びにそれを用いた金属板の冷間圧延方法および金属板の冷間圧延機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討し、胴部表面に多数の微細な凹部を形成するとともに、凹部の寸法並びにその単位表面積当たりの個数を限定することにより上記課題を解決した。
本発明は、以下の通りである。
1. 金属板の冷間圧延に用いる金属板の冷間圧延用ワークロールであって、該ワークロールの胴部表面に多数の凹部が形成され、胴長方向に測定した、表面粗さRy が0.3 〜5μm で、該ワークロールの胴部表面上方から見た該凹部は、単位表面積当たり2000〜20000 個/mm2 形成され、最も大きな凹部の大きさが直径2〜30μm の円内に収納されるとともに、該多数の凹部は、比較的平坦な胴長表面に囲まれてなることを特徴とする金属板の冷間圧延用ワークロール。
2. 上記1.に記載の金属板の冷間圧延用ワークロールを用い、該ワークロールと金属板の間に潤滑剤を供給しつつ、冷間圧延を行うことを特徴とする金属板の冷間圧延方法。
3. 少なくとも一つのスタンドに上記1.に記載の金属板の冷間圧延用ワークロールが組み込まれていることを特徴とする金属板のタンデム式冷間圧延機。
4. 一つのスタンドに上記1.に記載の金属板の冷間圧延用ワークロールが組み込まれていることを特徴とする金属板のリバース式冷間圧延機。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について、図1、2および図4、5を用い、鋼板の冷間圧延の場合を例に詳細に説明する。
本発明の実施の形態に係る冷間圧延機には、図1に示すようなタンデム式冷間圧延機の少なくとも一つのスタンド、または図2に示すようなリバース式冷間圧延機のスタンドに、従来のスクラッチロールに代わり、ロールの胴部が図4に示すような表層部断面をもつロールがそれぞれ組み込まれている。
【0014】
また図5は、胴部表面を上から観察した場合の模式図である。図4、5中、符号21は、胴長方向の仮想断面で見た場合、凹部22およびその縁23を除いた比較的平坦な部分(以下、平坦部)であり、図4中、Aは胴長方向基準長さL中、最も高い縁23の頂を示し、Bは胴長方向基準長さL中、最も低い凹部22の底Bを示す。平坦部21は、その表面が胴長方向には平坦であるが、胴周方向には巨視的に見ればロール半径に相当する曲率半径をもっている。また、比較的とは平坦部21の表面の胴長方向の仮想断面で見た場合の肉眼視した粗さ(凹凸の深さあるいは高さ)が凹部22に比較して小さいことを指している。凹部の深さに対して平坦部の凹部深さあるいは凸部高さは肉眼視上、1オーダー小さい。凹部深さあるいは凸部高さは、凹部の最底部と凸部の最高部の高さの差を2で割った値で代表させるなど適宜な値を用いてもよい。凹部22は、底から表面に向かうほど開口面積が広くなるように形成され、縁23を有する。なお、図4には凹部22の胴長方向断面が示されているが、胴周方向断面でも凹部22は、微視的に見れば同様に形成されている。このように、本発明に係るロールの胴部表面には、平坦部21に囲まれた多数の凹部22が形成されている。凹部22は若干盛り上がった縁23を有するが、凹部を形成した後における胴部表面を縁の部分も含めて胴長方向に測定した表面粗さRy は0.3 〜5μm とされ、該凹部22の寸法は、該ワークロールの胴部表面上方から見た最も大きな凹部の大きさが直径2〜30μm の円内に収納され、該凹部22は単位表面積当たり2000〜20000 個/mm2 形成されている。このような表面構造の胴部をもつロールは、胴部表面をRy が0.3 μm 以下となるように鏡面研磨した後、粒度#240 (JIS R 6001−1987 研磨材の粒度 参照)の酸化アルミニウム粒子(平均粒径:60μm )を10〜100 MPaの圧縮気体と共に胴部表面に吹付けることにより製造することができる。このようにして本発明に係るロールを製造した場合、凹部の縁23は平坦部21の表面より盛り上がる。
【0015】
本発明における表面粗さRy は、JIS B0601−1994に定義されている最大高さであり、JIS B0651−1996に準拠した、触針の呼び寸法が2μm 、円錐のテーパ角度が60°の触針式表面粗さ測定器を用い、カットオフ値を0.8mm 、基準長さLを4mmとし、ロール胴長方向に測定した値を用いている。Ry 値は、粗さ曲線から抜き取った基準長さL中の最も高い山頂を通る平均線に平行な線と、最も低い谷底を通る平均線に平行な線との間隔である(JIS B0601−1994 参照)。また、表面粗さRaは、JIS B0601−1994に定義されている算術平均粗さであり、上記触針式表面粗さ測定器を用い、カットオフ値を0.8 mm 、評価長さを4.0 mmとし、ロール胴長方向に測定した値を用いている。
【0016】
ここで、凹部22を形成する前に胴部表面を胴長方向に測定した表面粗さRy が0.3 μm 以下となるように鏡面研磨するのは、胴長方向に測定した表面粗さRy が0.3 μm を超えるようなスクラッチロールに本発明の範囲内の微細な凹部を形成し、冷間圧延したとしても、本発明に係るロールによる場合のような後述の作用効果を発揮できないからである。
【0017】
次に、本発明に係る金属板の冷間圧延機は、上述したような表面構造の胴部をもつロールをタンデム式冷間圧延機の少なくとも一つのスタンド、またはリバース式冷間圧延機のスタンドに組み込んだ以外は、従来の冷間圧延機と同じである。
タンデム式冷間圧延機の場合、上述したような表面構造の胴部をもつロール2と鋼板1の間に潤滑剤を供給しつつ、圧延される鋼板の搬送方向を一方向として冷間圧延を行う。また、リバース式冷間圧延機の場合、上述したような表面構造の胴部をもつロール2と鋼板1の間に潤滑剤を供給しつつ、圧延される鋼板の搬送方向をパス毎に逆方向に変えて、冷間圧延を行う。その場合、上述したような表面構造の胴部をもつロールを組み込んだスタンドでは、圧下率を5〜40%とするのが好ましい。金属板の冷間圧延に際し、潤滑剤を供給するのは、平坦部21に囲まれた凹部22が形成されている表面構造の胴部をもつロール2を用いた場合においても、ロール2と鋼板1の間に潤滑剤の皮膜を形成し、加工発熱や摩擦発熱によりロール2と鋼板1とが直接接触して焼き付くのを防止するためである。また、冷間圧延に際し、圧下率を5〜40%とする理由は、5%未満とするとグリップ力が小さくなりすぎてスリップが発生しやすくなり、40%を超えると圧延後の金属板の形状が著しく悪化するためである。
【0018】
本発明に係るロールにおいて、胴部表面に形成される凹部の寸法を上記のように限定する理由は、以下の通りである。
凹部を形成した後の胴長方向に測定した表面粗さRy が0.3 μm 未満の場合、凹部の深さが小さくなり過ぎ、凹部に封入される潤滑剤が不十分となって焼付防止効果が十分でなくなる。一方、凹部を形成した後の胴長方向に測定した表面粗さRy が5μm を超えた場合、凹部の深さが大きくなり過ぎ、ロール凸部により排除された潤滑剤が凹部に移動するため今度は凸部で潤滑不良となり焼付が発生する。また、胴部表面上方から見た最も大きな凹部の大きさが直径が30μm の円内に収納される寸法を超えた場合には、凹部が大きいため封入された潤滑剤が圧延圧力によりしみ出してくる効果が得にくくなり、焼付が発生しやすくなる。一方、胴部表面上方から見た最も大きな凹部の大きさが直径が2μm の円内に収納される寸法未満である場合には、スリップが発生しやすくなる。
【0019】
また、胴部表面に形成される凹部を単位表面積当たり2000〜20000 個/mm2 とするのは、2000個/mm2 未満では、胴部表面に存在する凹部の数が少な過ぎて、充分な潤滑剤を保持できず、焼付が発生しやすくなるからであり、20000 個/mm2 超えでは、凹部の数が多くなり過ぎ、潤滑剤が大量に保持され過ぎてスリップが発生しやすくなるからである。
【0020】
本発明に係るロールは、その胴部表面に平坦部に囲まれた微細な多数の凹部を有する。すなわち、本発明に係るロールは、その凹部がスクラッチロールの条溝の長さ程にはロール胴周方向に延在せず、平坦部に囲まれているために、鋼板の冷間圧延に際し、微小な凹部の縁23の部分が鋼板表面と摺動し、鋼板表面を、その搬送方向に平滑化することができる。この結果、鋼板側の凹凸を著しく減少することができ、圧延後の鋼板の光沢度を向上することができる。また、鋼板の冷間圧延に際し、ロール2と鋼板1との間に供給された潤滑剤が平坦部に囲まれた微小な凹部内に溜まり、凹部の縁の部分に供給されることから、同部での焼付も起こりにくいという作用・効果も発揮できる。
【0021】
このような表面構造の胴部をもつロールによれば、圧延速度を高速にしても焼付が生じ難いため、圧延後の、鋼板の表面品質を良好にでき、また、ロール2による鋼板1のグリップ力も落とさないようにできるため、圧延速度を高速にしてもスリップし難く、チャタリングの発生も抑制できるのである。また、先述の平滑化の作用により、圧延後の鋼板の光沢度を従来のスクラッチロールの場合より向上することができる。なお、本発明に係るロールによれば、圧延速度を低速にした場合でもロール2と鋼板1との間に導入される潤滑剤の量が少ないためスリップし難い。
【0022】
一方、図3(b)に示したスクラッチロールの場合、突起11と条溝12は、胴周方向に延在し、胴周方向の溝長さは、ロール直径やロール研磨時の切込量によって異なるが、ロール直径が100mm のリバース式冷間圧延機のロールの場合、3mm程度であり、ロール直径が650 mmのタンデム式冷間圧延機のロールの場合、10mm程度である。スクラッチロールを用いた場合には、胴周方向に延在する楔状の突起11がロール2と鋼板1の間の潤滑剤の膜を破って鋼板側に深く転写されるので、鋼板の光沢度が低下してしまうとともに、この潤滑剤膜が破られた部分を起点として目視できる程度の焼付が広がりやすい。また、従来のスクラッチロールの場合、胴周方向に延在する楔状の突起11の先端が鋭利であることから、突起先端の摩耗が著しく、圧延距離の増大に伴い、鋼板表面品質が変化しやすいが、本発明では、冷間圧延に際し、平坦部に囲まれた微小な凹部内には潤滑剤が溜まることから、長距離圧延しても凹部の縁の摩耗が抑制され、安定して上記効果を得ることができる。
【0023】
【実施例】
〔実施例1〕 図1に示す5スタンドのタンデム式冷間圧延機を用い、熱間圧延後、焼鈍、酸洗を施した素材厚4.0 mm、幅1000mm、降伏応力420MPaのSUS 430 鋼板の冷間圧延を行った。その際、各スタンドでの圧下率を上流から順に40%、24%、19%、14%、5 %とし、各スタンドの入側からロール2と金属板1の間に潤滑剤を供給しつつ、板厚を1.2mm とした。発明例1〜7の場合、各スタンドには、胴部表面に本発明の範囲内の微細な凹部を形成してなるロールを組み込んだ。微細な凹部は、ロール胴部表面を表面粗さRy が0.3 μm 以下となるように鏡面研磨し、研磨後のロール胴部表面に粒度#240 の酸化アルミニウム粒子をブラスト加工装置を用い、50MPa 〜100MPaの圧縮空気と共に吹付けることにより形成した。
【0024】
また、各スタンドに組み込んだロールは5mass%Cr鍛鋼で、ロールの直径は650mm 、ロールバレル長は1400mmである。各スタンドに供給した潤滑剤は、合成エステル系潤滑油とし、その粘度は40mm2 /s(40℃)で濃度は5mass%のものを用いた。また、圧延速度を50、400 m/min の二水準とし、各圧延速度条件でコイル質量が20tのコイルを100 コイル圧延し、いずれかのスタンドでチャタリングが起こった場合、チャタリング発生コイルとカウントしてチャタリング発生率を算出するとともに、いずれかのスタンドで焼付(幅が0.5 mm以上でかつ長さが5mm以上のもの)が起こった場合、焼付発生コイルとカウントして焼付発生率を算出した。なお、焼付が起こったスタンドの特定は、タンデム式冷間圧延機出側を、搬送される表面又は裏面に筋状の焼付跡が観測された前後で圧延荷重が10%内外上昇しているスタンドがどこか、で行うようにしていた。そして、チャタリングおよび焼付の両方とも発生しなかったコイルについては、冷間圧延後、同一条件で焼鈍、酸洗を施し、その後、調質圧延を行い、光沢度(GS 20°)を測定した。一方、従来例では、ロール表面粗さRaを2水準としたスクラッチロールを組み込み、その他の条件は発明例と同じとし、冷間圧延を行った。
【0025】
圧延速度50m/min におけるチャタリング発生率、焼付発生率を表1、2に示した。なお、同圧延速度における鋼板の光沢度を表2に示した。
表中の凹部の数は、顕微鏡観察写真から0.1 mm四方の代表部分について、その中の凹部の個数を人間の目で見て数え、1mm2 あたりの数に換算するため100 倍にしたものでる。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
また、ロール条件は圧延速度50m/min の場合と同じとし、圧延速度だけを400 m/min に上げて同様にチャタリング発生率、焼付発生率を調べ表3,表4に示した。なお、同圧延速度における鋼板の光沢度も表4に示した。
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
これらの結果から、従来例では圧延速度を高速とするとチャタリングか焼付が発生し、圧延速度を低速としてもあまり光沢のよい鋼板が得られないことがわかる。一方、発明例では、圧延速度を高速とした場合でもスリップを起こり難くしたのでチャタリングの発生を抑制でき、また焼付の発生も抑制できることがわかる。本発明に係るロールの投入は、特に焼付やチャタリングを起こしやすいスタンドに限定してもよいし、状況に応じてスタンド数を増やすと更に良いのである。また、発明例ではこのようにチャタリングを抑制して生産を安定させ、更に各スタンドのロール条件を適宜調整することで、圧延速度を高速とした場合でも従来例より光沢度の良好な鋼板を製造できていることがわかる。
〔実施例2〕 図2に示すリバース式冷間圧延機を用い、熱間圧延後、焼鈍、酸洗を施した素材厚4.0 mm、幅1000mm、降伏応力420MPaのSUS 430 鋼板の冷間圧延を行った。その際、第1〜第3パスの圧下率を40%としてロール2と金属板1の間に潤滑剤を供給しつつ、所定の板厚とした。発明例8、9の場合、スタンドには、胴部表面に本発明の範囲内の微細な凹部を形成してなるロールを組み込んだ。微細な凹部は、ロール胴部表面を表面粗さRy が0.3 μm 以下となるように鏡面研磨し、実施例1と同じブラスト加工装置を用い、粒度#240 の酸化アルミニウム粒子を50MPa 〜100MPaの圧縮空気と共に吹付けることにより形成した。スタンドに組み込んだロールは5mass%Cr鍛鋼で、ロールの直径は100 mm、ロールバレル長は1400mmである。スタンドに供給した潤滑剤は、合成エステル系潤滑油とし、その粘度は20mm2 /s(40℃)で濃度は5mass %のものを用いた。発明例8、9の場合には、第3パスにおける圧延速度を段階的に上昇させ、圧延終了後、焼鈍、酸洗、圧下率2%の調質圧延を施した鋼板の表面観察を行い、光沢度(GS20°)を調べ、従来例3、4の場合と比較した。ちなみに従来例3、4の場合には、表面粗さRaを2水準としたスクラッチロールを組み込み、その他の条件は発明例と同じとし、冷間圧延を行った。
【0032】
その結果を表5、表6に示す。
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】
表5、表6に示した結果から、従来例3,4ではそれぞれスリップあるいは焼付が発生し、得られる鋼板の光沢度も低いが、発明例8、9の場合には、それらは発生せず、かつ圧延速度を高速とした場合でも光沢度の良好な鋼板を製造できることがわかる。
以上、詳述した通りであるが、本発明はSUS 430 をはじめとするステンレス鋼だけでなく、極低炭素鋼、低炭素鋼、中炭素鋼、高炭素鋼などの炭素鋼やその他の金属、例えば銅や真鍮その他の冷間圧延にも適用でききることは言うまでもない。
【0036】
そして、ロールの胴部表面に凹部を形成する方法としては、上記の方法のほか、例えば該当する適正な大きさの硬質な粒を多数埋め込んだサンドペーパー状の面その他の上にロールを押し付けつつロールを転動させるようにするなど、その他の方法によってももちろんよい。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、圧延速度を高速とした場合でもチャタリングの発生を抑制することができ、かつ焼付の発生も抑制することができる。また、圧延速度を高速とした場合でも光沢度の良好な金属板を得ることができる。この結果、高能率で表面品質に優れた金属板を安定して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はタンデム式の冷間圧延機概略構成図である。
【図2】図2はリバース式冷間圧延機の概略構成図である。
【図3】図3はスクラッチロール胴部の表層断面の模式図である。
【図4】図4は本発明に係るロール胴部の表層断面の模式図である。
【図5】図5は本発明に係るロール胴部表面を上から観察した模式図である。
【符号の説明】
1 鋼板(金属板)
2 ワークロール(ロール)
3 バックアップロール
4 ノズル
5、6 リール
7、8、9 鋼板搬送方向
10 ワイピングロール
11 突起
12 条溝
21 平坦部
22 凹部
23 凹部の縁
A 胴長方向基準長さL中、最も高い縁の頂
B 胴長方向基準長さL中、最も低い凹部の底
Claims (4)
- 金属板の冷間圧延に用いる金属板の冷間圧延用ワークロールであって、
該ワークロールの胴部表面に多数の凹部が形成され、胴長方向に測定した、表面粗さRy が0.3 〜5μm で、該ワークロールの胴部表面上方から見た該凹部は、単位表面積当たり2000〜20000 個/mm2 形成され、最も大きな凹部の大きさが直径2〜30μm の円内に収納されるとともに、該多数の凹部は比較的平坦な胴部表面に囲まれてなることを特徴とする金属板の冷間圧延用ワークロール。 - 請求項1に記載の金属板の冷間圧延用ワークロールを用い、該ワークロールと金属板の間に潤滑剤を供給しつつ、冷間圧延を行うことを特徴とする金属板の冷間圧延方法。
- 少なくとも一つのスタンドに請求項1に記載の金属板の冷間圧延用ワークロールが組み込まれていることを特徴とする金属板のタンデム式冷間圧延機。
- 一つのスタンドに請求項1に記載の金属板の冷間圧延用ワークロールが組み込まれていることを特徴とする金属板のリバース式冷間圧延機。
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