JP3382874B2 - 高光沢を有するステンレス冷延鋼帯の製造方法 - Google Patents

高光沢を有するステンレス冷延鋼帯の製造方法

Info

Publication number
JP3382874B2
JP3382874B2 JP07957799A JP7957799A JP3382874B2 JP 3382874 B2 JP3382874 B2 JP 3382874B2 JP 07957799 A JP07957799 A JP 07957799A JP 7957799 A JP7957799 A JP 7957799A JP 3382874 B2 JP3382874 B2 JP 3382874B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel strip
average roughness
center line
line average
rolling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07957799A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000102802A (ja
Inventor
繁 佐藤
裕弘 山口
務 松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP07957799A priority Critical patent/JP3382874B2/ja
Publication of JP2000102802A publication Critical patent/JP2000102802A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3382874B2 publication Critical patent/JP3382874B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高光沢を有するス
テンレス冷延鋼帯の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ステンレス鋼帯の光沢を向上させ
る方法としては、冷間圧延の際に、低粘度の圧延油を用
いたり、小径のワークロールを用いる等して、ロールバ
イト内の持ち込み油量の減少を図り、調整されたロール
表面粗さの鋼帯表面への転写率を高める方法が広く採用
されている。
【0003】また、特開平7−155809号公報には、圧延
ロール粗度を規制することにより高光沢を得る方法が開
示されている。その特徴は、最終の2パス以上を中心線
平均粗さRa:0.01〜0.06μmの平滑ロールで圧延し、あ
るいはさらに、同様の平滑ロールを用いて圧下率0.3 〜
3.0 %で無潤滑の調質圧延を行うというものである。ま
た、特開平1−197004号公報に示されるように、表面光
沢の優れた金属箔の製造において、ヤング率31000 〜54
000kgf/mm2の鏡面仕上したワークロールにより最終パス
圧延を行う方法も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来法に
よるのでは、圧延速度、特に最終パスの圧延速度を上げ
ての操業では、所望の光沢度が得られず、そのために、
ステンレス鋼帯の生産効率が低いという難点があった。
そこで、本発明は、これら難点を克服し、高光沢を有す
るステンレス冷延鋼帯を従来に比し高い生産効率で製造
できる方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、高光沢を有す
るステンレス冷延鋼帯の製造方法において、複数パス連
続させて行う冷間圧延の最終パスで、ヤング率:54000k
gf/mm2超、中心線平均粗さRa:0.10μm以下の鏡面仕上
したワークロールを用い、かつ、該最終パス入側板面粗
度を中心線平均粗さRa:0.05〜0.30μmとして圧延を行
うことを特徴とする高光沢を有するステンレス冷延鋼帯
の製造方法である。
【0006】本発明では、前記ワークロールの中心線平
均粗さがRa:0.03μm超〜0.10μmで、かつ該最終パス
入側の前記鋼帯表面の中心線平均粗さがRa:0.05〜0.10
μmであることが好ましく、また、前記ワークロールの
中心線平均粗さがRa:0.03μm以下で、かつ該最終パス
入側の前記鋼帯表面の中心線平均粗さがRa:0.10〜0.30
μmであることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明によれば、複数パス連続さ
せて行う冷間圧延の最終パスで、ヤング率:54000kgf/m
m2超、中心線平均粗さRa:0.10μm以下の鏡面仕上した
ワークロールを用い、かつ、該パス入側板面粗度を中心
線平均粗さRa:0.05〜0.30μmとして圧延を行うように
したことにより、従来法では光沢が低下してしまう範囲
にまで圧延速度を大きくしても、光沢度が低下しない。
よって高光沢のステンレス鋼帯を、圧延速度を上げて製
造できる。
【0008】ここで、最終パス圧延に使用するワークロ
ールのヤング率を54000kgf/mm2超としたのは、ヤング率
54000kgf/mm2未満のワークロールを使用した場合、最終
圧延パスの圧下量によっては圧延荷重が増大してロール
偏平量が過大となり、その結果ロールバイト内の油量が
増え、オイルピットと呼ばれる幅方向のシワ状欠陥が発
生しやすくなることから、高光沢が得られる圧下量の範
囲が狭すぎ、パス回数が増えて生産効率の向上効果が得
られないためである。
【0009】そして、前記ワークロールの中心線平均粗
さRaを0.10μm以下としたのは、ワークロールのRaが0.
10μm超えでは、ラッピング研磨時の研磨模様がスキン
パス後も残り、品質としての価値が低下し、商品化でき
ないからである。また、最終パス入側板面のRaを0.05〜
0.30μmとしたのは、入側板面のRaが0.05μm未満であ
ると、圧延速度の増大につれてロールバイト内に引き込
まれる油量が増えてオイルピットが発生頻度が高くな
り、また、入側板面のRaが0.30μm超であると、板面の
凹部からロール円周方向にロールバイトの入側から出側
に油が流出し、ロールバイト内の油量が減少してオイル
ピットの発生は抑制できるが、反面、板面粗さをワーク
ロールで十分に修復できず所定の光沢が得られなくな
り、いずれにしても高光沢を得るのが困難になるためで
ある。
【0010】特にワークロールの中心線平均粗さがRa:
0.03μm超〜0.10μmの場合は、最終パス入側板面粗度
を中心線平均粗さRa:0.05μm〜0.10μmと規定するこ
とにより、さらに良好な光沢が得られる。すなわち、ロ
ールの平均粗度が0.03μmを超えていれば、仕上げ前の
板面粗度を0.05μm〜0.10μmと細かくすることで圧延
油の閉じこめられる量が少なくなり、油膜厚みの増大に
よるオイルピットの生成量はさらに少なくなるからと考
えられる。
【0011】また、同様にワークロールの中心線平均粗
さがRa:0.03μm以下と細かい場合は、最終パス入側板
面の中心線平均粗さをRa:0.10μm〜0.30μmと規定す
ることにより、さらに良好な光沢が得られる。すなわ
ち、ロールの平均粗度が0.03μm以下と細かい場合、仕
上げ前の板面粗度が0.10μm〜0.30μmあれば、板の研
磨面に沿って圧延油が流出し、オイルピットの生成量は
さらに少なくなるからと考えられる。
【0012】
【実施例】SUS304ステンレス鋼帯を連続冷間圧延で製造
するに際し、表1に示す条件で圧延した。本発明の実施
例として、最終圧延パスのワークロールに、ヤング率が
57000kgf/mm2、中心線平均粗さRaが0.018 μm〜0.09μ
mのWC(タングステンカーバイド)ロールを使用し、
最終パス入側板面粗度をRa:0.10μmおよび0.20μmと
し、最終パス圧延速度を種々変化させて、板厚0.95mmに
仕上げたステンレス鋼帯について、JIS Z 8741に基づい
て光沢度(Gs(20 °); L方向)を調査した。また、比較
例として、本発明の実施例と同じWCロール(ヤング
率:57000kgf/mm2,中心線平均粗さRa:0.018 μmおよ
び0.20μm)、ハイスロール(ヤング率:21000kgf/m
m2,中心線平均粗さRa:0.018 μm)を用い、最終パス
入側板面粗度をRa:0.040 μmおよび0.10μmとし、本
発明の実施例と同様の調査を行った。
【0013】
【表1】
【0014】図1は、実施例A、B、Cおよび比較例
D、E、F、Gの光沢度と最終パス圧延速度との関係を
示すグラフである。図1に示すように、比較例D、E、
F、Gでは、最終パス圧延速度が200mpm以上で光沢度が
下限レベルを下回るため、これより低い速度での圧延を
余儀なくされ、圧延に多大の時間を要していた。これに
対し、実施例A、B、Cでは、最終パス圧延速度を300m
pmに増速しても下限レベルを超える光沢度が維持できて
おり、生産効率が格段に向上することが明白である。
【0015】なお、本実施例では、本発明要件の各1水
準を組み合わせた例を示したが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、本発明範囲内で必要に応じて前記要
件の他の水準の組み合わせを採用した場合でも本実施例
と同等の効果が得られる。
【0016】
【発明の効果】かくして本発明によれば、高光沢を有す
るステンレス冷延鋼帯を従来に比し高い生産効率で製造
できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例および比較例の光沢度と最終パス圧延速
度との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−58009(JP,A) 特開 平7−155809(JP,A) 特開 平7−32004(JP,A) 特開 平7−116702(JP,A) 特開 平4−52007(JP,A) 特開 平9−239410(JP,A) 特開 平10−34205(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 1/00 - 3/02 B21B 27/00 - 27/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高光沢を有するステンレス冷延鋼帯の製
    造方法において、複数パス連続させて行う冷間圧延の最
    終パスで、ヤング率:54000kgf/mm2超、中心線平均粗さ
    Ra:0.10μm以下の鏡面仕上したワークロールを用い、
    かつ、該最終パス入側板面粗度を中心線平均粗さRa:0.
    05〜0.30μmとして圧延を行うことを特徴とする高光沢
    を有するステンレス冷延鋼帯の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ワークロールの中心線平均粗さがR
    a:0.03μm超〜0.10μmで、かつ該最終パス入側の前
    記鋼帯表面の中心線平均粗さがRa:0.05〜0.10μmであ
    ることを特徴とする請求項1記載の高光沢を有するステ
    ンレス冷延鋼帯の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ワークロールの中心線平均粗さがR
    a:0.03μm以下で、かつ該最終パス入側の前記鋼帯表
    面の中心線平均粗さがRa:0.10〜0.30μmであることを
    特徴とする請求項1記載の高光沢を有するステンレス冷
    延鋼帯の製造方法。
JP07957799A 1998-03-24 1999-03-24 高光沢を有するステンレス冷延鋼帯の製造方法 Expired - Fee Related JP3382874B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07957799A JP3382874B2 (ja) 1998-03-24 1999-03-24 高光沢を有するステンレス冷延鋼帯の製造方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7610998 1998-03-24
JP21531498 1998-07-30
JP10-76109 1998-07-30
JP10-215314 1998-07-30
JP07957799A JP3382874B2 (ja) 1998-03-24 1999-03-24 高光沢を有するステンレス冷延鋼帯の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000102802A JP2000102802A (ja) 2000-04-11
JP3382874B2 true JP3382874B2 (ja) 2003-03-04

Family

ID=27302060

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07957799A Expired - Fee Related JP3382874B2 (ja) 1998-03-24 1999-03-24 高光沢を有するステンレス冷延鋼帯の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3382874B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009093509A1 (ja) * 2008-01-25 2009-07-30 Mitsubishi-Hitachi Metals Machinery, Inc. 圧延機及びそれを備えたタンデム圧延機
WO2009093510A1 (ja) * 2008-01-25 2009-07-30 Mitsubishi-Hitachi Metals Machinery, Inc. 圧延機及びそれを備えたタンデム圧延機

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6015919B2 (ja) * 2012-10-05 2016-10-26 Jfeスチール株式会社 方向性電磁鋼板の製造方法
US10550454B2 (en) 2014-09-05 2020-02-04 Jfe Steel Corporation Cold-rolled ferritic stainless steel sheet
CN106795600B (zh) 2014-09-05 2019-03-29 杰富意钢铁株式会社 不锈钢冷轧钢板用材料

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009093509A1 (ja) * 2008-01-25 2009-07-30 Mitsubishi-Hitachi Metals Machinery, Inc. 圧延機及びそれを備えたタンデム圧延機
WO2009093510A1 (ja) * 2008-01-25 2009-07-30 Mitsubishi-Hitachi Metals Machinery, Inc. 圧延機及びそれを備えたタンデム圧延機
JP2009172646A (ja) * 2008-01-25 2009-08-06 Mitsubishi-Hitachi Metals Machinery Inc 圧延機及びそれを備えたタンデム圧延機
JP2009172645A (ja) * 2008-01-25 2009-08-06 Mitsubishi-Hitachi Metals Machinery Inc 圧延機及びそれを備えたタンデム圧延機
CN101918154B (zh) * 2008-01-25 2013-01-16 三菱日立制铁机械株式会社 轧机和具有这种轧机的串列式轧机
US8607609B2 (en) 2008-01-25 2013-12-17 Mitsubishi-Hitachi Metals Machinery, Inc. Rolling mill and tandem rolling mill having the same
US8695392B2 (en) 2008-01-25 2014-04-15 Mitsubishi-Hitachi Metals Machinery, Inc. Rolling mill and tandem rolling mill having the same

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000102802A (ja) 2000-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0694620B1 (en) Method of producing a stainless steel sheet having excellent brightness
WO1999048628A1 (fr) Procede de fabrication d'une bande laminee brillante d'acier inoxydable lamine a froid
JP3382874B2 (ja) 高光沢を有するステンレス冷延鋼帯の製造方法
JP3770024B2 (ja) 高光沢金属帯板の製造方法
JP3633126B2 (ja) 光沢度(Gs(20°);L方向)900以上の高光沢を有するステンレス冷延鋼帯の高能率製造方法
JP3236553B2 (ja) 金属板圧延用ロール及びそのロールを用いた圧延方法
JP3440697B2 (ja) ステンレス冷延鋼帯の製造方法
JP3425706B2 (ja) 高光沢ステンレス鋼帯の製造方法
JP4305814B2 (ja) 高光沢冷延鋼板の製造方法
JP2796941B2 (ja) 表面光沢に優れたステンレス冷延鋼帯の製造方法
JP3398625B2 (ja) 金属板の冷間タンデム圧延機および冷間圧延方法
JP3286658B2 (ja) 金属板圧延用ロール
JP3287553B2 (ja) 光沢の優れた金属板の冷間タンデム圧延方法
JP3438628B2 (ja) 光沢の優れた金属板の冷間圧延方法
JP3313330B2 (ja) 金属板を圧延する冷間タンデム圧延機および冷間タンデム圧延方法
JP2992216B2 (ja) 高光沢ステンレス鋼帯の製造方法
JP3370616B2 (ja) 光沢の優れた金属板の冷間圧延方法
JP3433711B2 (ja) 高炭素ブライト仕上げ鋼帯の製造方法
JP2995950B2 (ja) 冷間圧延用ロールおよび金属板の圧延方法
JP3286657B2 (ja) 金属板圧延用ロール及びそのロールを用いた圧延方法
JP2995953B2 (ja) クロムメッキロールおよびステンレス鋼板の冷間圧延方法
JP3287552B2 (ja) 金属板圧延用ロール対およびそれをスタンドに組込んだ圧延方法
JPH10249403A (ja) 光沢の優れた金属板の製造方法
JPH0751241B2 (ja) ステンレス冷延鋼帯の製造方法
JPH08243606A (ja) 高光沢ステンレス鋼帯の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees