JP2003339816A - 入浴装置 - Google Patents

入浴装置

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JP2003339816A
JP2003339816A JP2002149322A JP2002149322A JP2003339816A JP 2003339816 A JP2003339816 A JP 2003339816A JP 2002149322 A JP2002149322 A JP 2002149322A JP 2002149322 A JP2002149322 A JP 2002149322A JP 2003339816 A JP2003339816 A JP 2003339816A
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JP
Japan
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stretcher
bathtub
bather
bathing
frame
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Application number
JP2002149322A
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English (en)
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Masahiko Watanabe
昌彦 渡邉
Fusao Manmi
房男 萬實
Kenichi Hirata
健一 平田
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Maruzen KK
Maruzen Co Ltd
Original Assignee
Maruzen KK
Maruzen Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手間がかからず、入浴者に不安感を与えない
入浴装置を提供する。 【解決手段】 入浴装置1は、入浴者を寝た状態でのせ
る担架10と、担架10を搭載し移動可能なストレッチ
ャー50と、浴槽100とから構成される。担架10は
中空密封パイプで作製されている。浴槽100にはスロ
ープ101が設けられている。ストレッチャー50を浴
槽100に連結し、担架10を入浴者をスロープ101
に沿って身長方向にスライドさせて入浴させる。入浴者
を足側からスライドさせて浴槽に入れるため、特に高齢
者については重要なことであるが、心臓に負担をかける
ことなく、リラックスした状態で入浴させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療機関や老人ホ
ームで使用される、身体の不自由な人を入浴させる入浴
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】寝たきりの重病患者や高齢者の入浴に
は、寝かせた状態のまま入浴させることができる特殊な
入浴装置が使用される。このような入浴装置としては、
入浴者を昇降する機能を有する浴槽や担架を備えたも
の、または、ホイストで入浴者を吊り上げ下げして浴槽
に浸からせるものがある。また、入浴者を担架にのせた
状態で、浴槽内で、湯船に浸かった状態と湯船から出た
状態に上下方向に移動させるものもある。これらの昇降
式入浴装置は、浴槽自体を担架やストレッチャーにのっ
た入浴者に対して昇降させるものと、入浴者がのった担
架又はストレッチャーを浴槽に対して昇降させるものに
分けられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような入浴装置に
おいては、寝たきりの入浴者が上下方向に移動させられ
たり、吊り下げられることに対して、恐怖感や不安感を
感じることがある。また、ホイストを用いたものは、入
浴者にきゅうつくな感じを与えることもある。そして、
いずれの場合も、入浴時には、入浴者を普通のストレッ
チャーや担架からこの装置に移し替える必要がある。
【0004】さらに、上述のいずれの装置においても、
昇降や吊り上げ下げのための昇降装置や移動装置が必要
になる。このような装置は通常電動式であり、設備が大
型化する。さらに、このような電動装置を浴室等の高湿
度の場所に設置し続けると、故障が生じたり、漏電のお
それがある。
【0005】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、手間がかからず、入浴者に不安感を与えな
い入浴装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の入浴装置は、 入浴者を寝た状態でのせる
担架と、 該担架を搭載し移動可能なストレッチャー
と、 該ストレッチャーが連結されるとともに、前記担
架が前記入浴者の足側から導入されるスロープを有する
浴槽と、を具備し、 前記担架を、前記ストレッチャー
上から前記浴槽内に、前記入浴者の身長方向にスライド
させて入浴させることを特徴とする。
【0007】入浴者を足側からスライドさせて浴槽に入
れるため、特に高齢者については重要なことであるが、
心臓に負担をかけることなく入浴させることができる。
そして、身体を伸ばしてリラックスした状態で入浴でき
る。また、昇降機能や吊り上げ機能を用いず、入浴者を
スライドさせて入浴させるため、入浴者に安心感を与え
ることができる。また、手間もかからない。さらに、ス
トレッチャーで直接部屋や病室に迎えにいき、そこで、
ストレッチャー上の担架にのせ、そのまま浴槽と連結で
きるため、浴室内でストレッチャーから浴槽への入浴者
の移し替えが不要になる。
【0008】本発明においては、 前記担架の入浴者の
足がのる部分が段階的に上方に折り曲げ固定可能となっ
ていることとすれば、入浴者の身長に合わせて担架の長
さを調整できる。つまり、身長が低い場合は、足がのる
部分を上方に深く折り曲げれば、身体の滑り落ちを防止
できる。
【0009】本発明においては、基本的に電動部はなく
てもよく、その場合、故障や漏電のおそれがない。ま
た、装置も小型化でき、低コストとなる。
【0010】本発明においては、 前記担架の枠構造体
が密封中空部材からなることとすれば、浴槽内の水中で
浮力を生じ、担架の上げ下ろし作業が楽になる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ説明す
る。図1は、本発明の入浴装置の全体の構造を示す側面
図である。入浴装置1は、入浴者を寝た状態でのせる担
架10と、この担架10を搭載し移動可能なストレッチ
ャー50と、ストレッチャー50と連結され、スロープ
101が形成された浴槽100とを備える。入浴者をの
せた担架10を搭載したストレッチャー50と浴槽10
0を縦方向(入浴者の身長方向)に連結した状態で、担
架10を、入浴者の足側から浴槽100のスロープ10
1に沿って浴槽内にスライドさせる。
【0012】担架10、ストレッチャー50、浴槽10
0について個々に説明する。まず、担架10について説
明する。図2は、図1の入浴装置の担架の構造を示す側
面図である。図3(A)は、図2の担架の平面図、図3
(B)は正面図である。担架10は、前後フレーム材と
左右フレーム材とからなる枠状の外フレーム(枠構造
体)11と、キャスター組立体13から主に構成され
る。図において、左側が頭部側、右側が足側である。上
述のように、入浴者をのせた担架10を浴槽内にスライ
ドさせるときには、足側を先にしてスライドさせるの
で、図の右側を前方、左側を後方とする。フレーム11
の寸法は、一例で、長さが1800mm、幅が700m
mである。
【0013】図3(A)に示すように、左右フレーム材
11a、11bの内側には、前後フレーム材11c、1
1d間を延びる縦クロスバー15が固定されている。左
右の縦クロスバー15のほぼ中央には、内フレーム17
が回転可能に取り付けられている。内フレーム17は平
面形状がコの字型であり、両端部が左右の縦クロスバー
15に回転可能に取り付けられて、下半身側(図の右
側)の左右縦クロスバー15と前フレーム材11cとの
間の平面内に位置する。そして、両端部を中心にして同
面から所定の範囲内で上方向に回動する。内フレーム1
7は、外フレーム11に対して角度調整機構18により
角度調整及び固定可能である(詳細後述)。内フレーム
17の前辺には取っ手19が設けられている。
【0014】図2に示すように、左右の縦クロスバー1
5の下面には、同バーの長手方向に沿って、補助部材2
1が固定されている。各補助部材21の下面には、各々
複数個(この例では各4個)のキャスター組立体13が
取り付けられている。キャスター組立体13はブラケッ
ト23と、ブラケット23に回転可能に取り付けられた
車輪25からなる。ブラケット23の上面が補助部材2
1の下面に固定される。左右キャスター組立体13の車
輪25間の間隔は一例で590mmである。補助部材2
1の下面の両端は、上方に傾斜した先細となっている。
【0015】左右フレーム材11a、11bの上半身側
(図の左側)には、サイドガード27が回転可能に設け
られている。サイドガード27は、左右フレーム材11
a、11bに固定されているブラケット29を中心にし
て、外フレーム11の面に対して上方向に直角な位置
と、下方向に直角な位置との間を回転する(図2、図3
(B)参照)。そして、各位置において、ストッパーピ
ン31によってブラケット29に固定される。
【0016】図3(A)に示すように、後フレーム材1
1dの内側には、左右の縦クロスバー15間を延びる横
クロスバー33が固定されている。図3(B)に示すよ
うに、横クロスバー33の下方には、バー状の担架スト
ッパ35が設けられている。この担架ストッパ35によ
り、担架10とストレッチャー50が移動不能に連結さ
れる(詳細後述)。
【0017】前後フレーム材及び左右フレーム材からな
る外フレーム11、内フレーム17、縦クロスバー1
5、横クロスバー33は、例えばSUS304製の断面
が円形の密封中空パイプで作製されている。補助部材2
1も、例えばSUS304製の断面が方形の密封中空パ
イプで作製されている。
【0018】前フレーム材11cの外面には、所定の間
隔を開けて2個のクッションゴム37が取り付けられて
いる。
【0019】内フレーム17と、上半身側(図の左側)
の外フレーム11とから形成される平面内には、テープ
状の支持部材38が格子状に張られて敷きつめられてい
る。また、サイドガード27にも支持部材38が張られ
ている。
【0020】内フレーム17の角度調整機構18につい
て説明する。角度調整機構18は、外フレーム11に対
する内フレーム17の角度を変えるための長さ可変部材
39を有する。長さ可変部材39は、外部材と、同外部
材内に引き込み・繰り出しされる内部材とからなる。そ
して、長さ可変部材39の一端が、左右の縦クロスバー
15間に固定された横クロスバー41(図3(A)参
照)に回転可能に固定され、他端が内フレーム17の前
辺に回転可能に固定されている。長さ可変部材39の長
さを長くすると、内フレーム17と外フレーム11との
角度が大きくなり、短くすると同角度は小さくなる。
【0021】内フレーム17の前辺に設けられた取っ手
19を持って、内フレーム17を上方に回転させると、
長さ可変部材39が伸びて、内フレーム17の、外フレ
ーム11に対する角度が変わる。同部材39には、ワン
ウェイクラッチ機構を備えた固定ピン45が設けられて
いる。そして、固定ピン45により、同部材39が伸び
た状態で自動的に固定される。固定ピン45には、長さ
可変部材39の固定を解除する解除レバー47が設けら
れている。この固定機構43により、長さ可変部材39
の長さは4段階に固定され、内フレーム17は外フレー
ム11に対して、0°、10°、15°、30°の4段
階の角度に順に固定される。そして、解除レバー47を
操作することにより長さ可変部材39の固定が解除され
て、内フレーム17がもとの水平位置に戻る。
【0022】次にストレッチャー50を説明する。図4
は、図1の入浴装置のストレッチャーの構造を示す側面
図である。図5(A)は、図4の担架の平面図、図4
(B)は後面図である。図6は、図4のストレッチャー
のレールの断面図である。ストレッチャー50は、枠状
のフレーム51と、同フレーム51に設けられたレール
53と、脚部材55と、キャスター組立体57から主に
構成される。フレーム51のレール53上に担架10が
乗せられて搬送される。図において、右側が前方、左側
が後方である。
【0023】図4、図5(A)に示すようにフレーム5
1の左右辺の上面には、同辺の長さ方向に延びるレール
53が固定されている。レール53は、断面が図6に示
すようにほぼコの字状で、底壁53aと、底壁53aの
両側から立ち上がる側壁からなる。内側の側壁53bは
底壁53aに直角で、外側の側壁53cは底壁53aに
対して鈍角な部分53dと、この部分に続く直角な部分
53eからなる。外側の側壁53cの高さは、内側の側
壁53bの高さより高い。左右のレール53の中心間の
間隔は、担架10の左右のキャスター組立体13の車輪
25間の間隔と等しく、590mmである。レール底壁
53aの高さは一例で648mmである。また、図5
(A)に示すように、レール53の底壁の幅は前端で広
くなっている。
【0024】このレール53上に担架10の車輪25が
乗せられると、担架10はレール53に沿って長手方向
に動く。レール53の前端(足側、図の右側)はフレー
ム51から突き出ており、後端部(図の左側)はフレー
ム51のやや内側に位置している。レール53の後端部
には、ストッパ59が設けられている。
【0025】図4に示すように、フレーム51の4つの
角には脚部材55が固定されている。各脚部材55の下
端にはキャスター組立体57が取り付けられている。各
キャスター組立体57は回転ロック機構61を備える。
2つの前キャスター組立体57の回転ロック機構61は
ストッパーバー63fで連結されており、2つの後キャ
スター組立体57の回転ロック機構61もストッパーバ
ー63rで連結されている。これらのストッパーバー6
3を足で作動させて、キャスター組立体57の回転をロ
ックする。
【0026】図5(A)に示すように、フレーム51の
左右辺の間の、前部、中央部、後部には、横クロスバー
64が掛け渡されている。また、前脚部材55間の上部
には2本の横クロスバー65f、下部には1本の横クロ
スバー67が掛け渡されている。さらに、後脚部材55
間の上部には2本の横クロスバー65r、下部には1本
の横クロスバー69が掛け渡されている。そして、脚部
材間の横クロスバー67、69間には2本のクロスバー
71が掛け渡されている(図4参照)。これらのクロス
バーにより、ストレッチャー50を補強している。
【0027】ストレッチャー50の前側の横クロスバー
65fには浴槽との連結部73(詳細後述)が設けられ
ている。また、後側の横クロスバー65rには、担架1
0の担架ストッパ35と連動してストレッチャー50と
担架10とを連結する連結部75が設けられている。
【0028】担架連結部75について説明する。図5
(B)に示すように、担架連結部75は、横クロスバー
65rに固定された、縦に延びる平たいボックス状の形
状の固定部材77と、固定部材77から上方向に引き出
し可能なボックス状の可動部材79とから構成される。
可動部材79は、固定部材77に対してバネ81によっ
て上方に付勢されている。可動部材79の上端は、スト
レッチャー50のフレーム51から上方に突き出てい
る。同部材の上端には、ストレッチャー50の横方向に
延びるストッププレート83が取り付けられている。ス
トッププレート83は、図4に示すように、後方向(図
の左方向)に傾いている。可動部材79の下端にはレバ
ー85が設けられている。このレバー85を下げると、
可動部材79がバネ81の付勢力に抗して固定部材77
内に引き下げられる。
【0029】担架10をストレッチャー50にのせて、
レール53に沿って後方向(図の左方向)に移動させる
と(図1参照)、担架10の担架ストッパ35が、スト
レッチャー50の担架連結部75のストッププレート8
3に当接する。そして、さらに担架10をレール53の
後方に移動させると、担架ストッパ35はストッププレ
ート83の湾曲面に沿って後方に移動するとともに、同
プレート83、すなわち、可動部材79をバネ81の付
勢力に抗して押し下げる。そして、さらに担架10をレ
ール53の後端まで移動させ、担架ストッパ35がスト
ッププレート83を超えると、同プレート83はバネ8
1の力で上方に付勢されて、フレーム51上に突き出た
もとの位置に戻る。担架10がレール53のストッパ5
9に当接したとき、担架ストッパ35はストッププレー
ト83の後方(図の左側)に位置し(図1参照)、担架
10が前方へ移動することを防ぎ、担架10がストレッ
チャー50に移動不能に連結される。担架10とストレ
ッチャー50の連結を解除する場合は、レバー85を持
って可動部材79を引き下げる。
【0030】次に、浴槽100を説明する。図7は、図
1の入浴装置の浴槽の構造を示す側面図である。図8
(A)は、図7の浴槽の下面図、図7(B)は正面図で
ある。浴槽100は長手方向に細長い形状であり、一例
で、長さ2570mm、幅910mm、深さ580mm
である。浴槽100の底面は、頭側(後方、図の右側)
から足側(前方、図の左側)へ向けて下方に傾斜したス
ロープ部101と、スロープ部101の前方の平坦部1
03からなる。スロープ部101の平坦部103に対す
る傾斜角度は、一例で15°である。スロープ部101
及び平坦部103の両側には各々段部105が設けられ
ている(図8(A)参照)。この段部105の内側を担
架10の車輪25が通る。スロープ部101は、下側か
ら複数のアングル107で補強されている。平坦部10
3には2つの排水口109が開けられている。浴槽の内
側面にはオーバーフロー排水口111が取り付けられて
いる。浴槽100は、下面に固定されている複数の高さ
調整機能つき脚部材113で浴室に設置される。
【0031】図7、図8(A)に示すように、浴槽10
0の後側(図の左側)の縁は、左右及び前側の縁115
より高さが低くなっており、この面が担架受入面117
となる。この担架受入面117は、一例で高さが650
mm、幅が130mmである。左右縁115の一部はこ
の担架受入面117に突き出て、ガイド部115aを形
成している。このガイド部115aは、最も後側の壁が
後外方向に広がって、担架受入面117の受入幅を広く
している
【0032】図8(A)に示すように、担架受入面11
7の左右側には、各々、浴槽の長手方向に延びる内ガイ
ド119と、内ガイド119の外に位置し、足側に向か
って外に広がる外ガイド121が形成されている。スト
レッチャー50と浴槽100が連結した後、担架10の
車輪25が内ガイド119と外ガイド121との間を通
って浴槽100内にスライドさせられる(詳細後述)。
内ガイド119と外ガイド121との間隔は一例で55
mmである。担架受入面117は、外側の所定の幅(一
例で35mm)の部分117aだけ他の面より低くなっ
ている。この面において、ストレッチャー50のレール
53の底壁53aの高さと、担架受入面117aの高さ
がほぼ等しくなっている。
【0033】頭側の側壁の上部には、ストレッチャー5
0との連結部が設けられている。ストレッチャー連結部
は、支持部材間に配置された連結バー123である。
【0034】浴槽100とストレッチャー50との連結
方法について説明する。再び、図4、図5(A)を参照
して、ストレッチャー50の浴槽連結部73の構造を説
明する。浴槽連結部73は、ストレッチャー50の下側
の前クロスバー65fに回転可能に取り付けられた連結
部材125を有する。連結部材125は水平に延びる平
たいボックス状の形状である。同部材125のバー65
fから前方(図の右方向)の部分は、水平に延びるプレ
ート127に連続しており、同プレート127の前端に
は下後方に湾曲したストッパ129が形成されている。
プレート127の、ストッパ129の後方(図の左方
向)には、下方に延びるガイドプレート131が形成さ
れている。
【0035】連結部材125のバー65fから後方(図
の左方向)の部分の上面と、上側のバー65fとの間に
は、2つのバネ133が配置されている。これらのバネ
133は、連結部材125を水平な状態に保つように作
用している。つまり、連結部材125の前部をバー65
fに沿って上方に回転させると、バネ133は同部材1
25をもとの水平状態に戻そうとする。連結部材125
の最も後方には、横方向に延びるレバー135が設けら
れている。
【0036】ストレッチャー50の浴槽連結部73を、
浴槽100の連結バー123に対向するように両者を縦
方向に並べ、ストレッチャー50の浴槽連結部73のス
トッパ129を浴槽100の連結バー123に当てる。
そして、ストレッチャー50を押して、ストッパ129
を連結バー123に押し付けると、ストッパ129は連
結バー123に押され、後下方に湾曲した湾曲面が連結
バー123に案内されて、連結部材125の前部が上方
に回転する。ストッパ129をさらに連結バー123に
押し付けると、連結部材125の前部はさらに上方に回
転し、ストッパ129の下端辺が連結バー123の表面
から離れ、同時に連結バー123がガイドプレート13
1に当る。そして、バネ133の力により連結部材12
5の前部が下方向に回転して水平位置に戻る。すると、
連結バー123がガイドプレート131とストッパ12
9との間に噛み合い、ストレッチャー50と浴槽100
とが連結される。
【0037】ストレッチャー50と浴槽100との連結
を解除する際は、レバー135を持って、連結部材12
5の後部を、バネ133を引っ張って押し下げる。する
と、連結部材125の前部がバー65fに沿って上方に
回転し、ストッパ129が、浴槽100の連結バー12
3から外れる。
【0038】次に、この浴槽装置1の使用方法を説明す
る。まず、入浴者を、病室や部屋の寝床から、頭部を後
ろ側、脚を前側にして担架10に移す。このとき、担架
10のサイドガイド27は、下方に直立に位置させてお
く。そして、担架10をストレッチャー50に取り付け
る。このとき、担架10の全キャスター組立体13の車
輪25をレール53に入れる。そして、担架10をレー
ル53の最も後方に移動させる。レール53の最後部に
は、ストッパ59が設けられているので、抜け落ちるこ
とはない。この状態で担架10の担架ストッパ35とス
トレッチャー50の担架連結部75によって、担架10
とストレッチャー50が自動的に連結される。その後、
ストレッチャー50を浴室に移動させる。この間、担架
10のサイドガード27は、上方に直立するように位置
させておく。
【0039】浴室に移動すると、ストレッチャー50の
前端を浴槽100の後端に位置させて、ストレッチャー
50と浴槽100を縦に並べる。そして、ストレッチャ
ー50の浴槽連結部73のストッパ129を浴槽100
の連結バー123に押し付けて、ストレッチャー50と
浴槽100とを自動的に連結する。さらに、ストレッチ
ャー50の車輪ロックフットバー63を下げて、キャス
ター組立体57を固定し、ストレッチャー50を移動不
能とする。
【0040】図1に示すように、両者が連結されたと
き、ストレッチャー50の各レール53の前端は、浴槽
100の担架受入面117内で、外ガイド121と内ガ
イド119との間に突き出ている。そして、担架連結部
75のレバー85を下げて連結を解除し、担架10をス
トレッチャー50から浴槽100にスライドさせる。こ
のとき、担架10の各車輪25はガイド部115a、及
び、外ガイド121と内ガイド119によって、浴槽1
00内に向かうように案内される。また、レール53の
底壁の高さと、担架受入部117の高さはほぼ等しいの
で、レール53から担架受入部117に、担架10を段
差なく移行させることができる。
【0041】なお、このとき、入浴者の身長に合わせ
て、担架10の内フレーム17の角度を調整する。内フ
レーム17の角度は、内フレーム17の取っ手19をも
って引き上げることにより、角度調整機構18によって
上述のように4段階に調整できる。身長の低い入浴者
は、内フレーム17の最大に引き上げて、入浴者の担架
10からの滑り落ちを防ぐ。
【0042】そして、担架10を、浴槽100のスロー
プ101に沿って移動させる。そして、担架19の前端
のクッションゴム37が浴槽の前壁に当ると、担架10
は完全に浴槽に入る。このとき、入浴者は足側から湯船
に浸かるため、心臓に負担をかけることがない。また、
入浴者は、担架10上で肩までお湯に浸かることができ
る。このように浴槽100にスロープ101を設けてい
るため、入浴者が肩までお湯に浸かっても、実質的なお
湯の量が少なくてすむ。
【0043】入浴が終了すると、担架10を浴槽100
のスロープ101に沿って引き上げてストレッチャー5
0に移行させる。この際、担架10を構成するほとんど
の部材は、上述のように中空の密封パイプで作製されて
おり、浮力を生じるため、少ない力で作業を行うことが
できる。担架10の各車輪125は、担架受入面117
の内ガイド119と外ガイド121の間から、幅が広く
なっているストレッチャー50のレール53へスムーズ
に移行できる。
【0044】担架10を浴槽100からストレッチャー
50に完全に移行すると、担架連結部75と担架ストッ
パ35により担架10とストレッチャー50が連結され
る。そして、浴槽連結部73のレバー135を下げてス
トレッチャー50と浴槽100の連結を解除し、ストレ
ッチャー50を浴槽100から離す。その後、フットロ
ックバー63を解除してストレッチャー50を移動させ
る。
【0045】上述のように、この入浴装置は、モータや
他の電動装置を使用していない。このため、設備が大型
化せず、電気代も不要である。また、入浴者に不安感を
与えるようなこともない。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、入浴者をリラックスした状態で入浴させるこ
とができ、さらには、介護者の手間もかからない入浴装
置を提供できる。また、入浴者を足から入浴させるた
め、入浴者の身体に負担を与えない。さらに、設備が大
型化せず、電気代もかからない。また、浴槽内水量を少
なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の入浴装置の全体の構造を示す側面図で
ある。
【図2】図1の入浴装置の担架の構造を示す側面図であ
る。
【図3】図3(A)は、図2の担架の平面図、図3
(B)は正面図である。
【図4】図1の入浴装置のストレッチャーの構造を示す
側面図である。
【図5】図5(A)は、図4の担架の平面図、図4
(B)は後面図である。
【図6】図4のストレッチャーのレールの断面図であ
る。
【図7】図1の入浴装置の浴槽の構造を示す側面図であ
る。
【図8】図8(A)は、図7の浴槽の下面図、図7
(B)は正面図である。
【符号の説明】
1 入浴装置 10 担架 11 外フレーム
(枠構造体) 13 キャスター組立体 15 縦クロスバー 17 内フレーム 18 角度調整機構 19 取っ手 21 補助部材 23 ブラケット 25 車輪 27 サイドガード 29 ブラケット 31 ストッパーピン 33 横クロスバー 35 担架ストッパ 37 クッションゴ
ム 38 支持部材 39 長さ可変部材 41 横クロスバー 45 固定ピン 47 解除レバー 50 ストレッチャー 51 フレーム 53 レール 55 脚部材 57 キャスター組立体 59 ストッパ 61 回転ロック機構 63 ストッパーバ
ー 64 横クロスバー 65 横クロスバー 67 横クロスバー 69 横クロスバー 71 クロスバー 73 浴槽連結部 75 担架連結部 77 固定部材 79 可動部材 81 バネ 83 ストッププレート 85 レバー 100 浴槽 101 スロープ部 101 平坦部 105 段部 107 アングル 109 排水口 111 オーバーフロー排水口 113 脚部材 115 縁 117 担架受入面 119 内ガイド 121 外ガイド 123 連結バー 125 連結部材 127 プレート 129 ストッパ 131 ガイドプレート 133 バネ 135 レバー
フロントページの続き (72)発明者 平田 健一 福岡県八女郡広川町大字日吉1164−38 株 式会社マル厨工業内 Fターム(参考) 2D032 DA00 4C094 AA01 CC03 CC09 DD14 EE20 GG01 GG13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入浴者を寝た状態でのせる担架と、 該担架を搭載し移動可能なストレッチャーと、 該ストレッチャーが連結されるとともに、前記担架が前
    記入浴者の足側から導入されるスロープを有する浴槽
    と、を具備し、 前記担架を、前記ストレッチャー上から前記浴槽内に、
    前記入浴者の身長方向にスライドさせて入浴させること
    を特徴とする入浴装置。
  2. 【請求項2】 前記担架の入浴者の足がのる部分が段階
    的に上方に折り曲げ固定可能となっていることを特徴と
    する請求項1記載の入浴装置。
  3. 【請求項3】 電動部がないことを特徴とする請求項1
    記載の入浴装置。
  4. 【請求項4】 前記担架の枠構造体が密封中空部材から
    なることを特徴とする請求項1記載の入浴装置。
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