JP2003337247A - 融着接続光ファイバの処理方法および搬送治具 - Google Patents
融着接続光ファイバの処理方法および搬送治具Info
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Abstract
持し、必要に応じて張力付与を停止でき、また、各処理
工程場所への移送やセットが容易な可搬性に優れた搬送
治具を用いた光ファイバの処理方法および搬送治具を提
供する。 【解決手段】 融着接続された光ファイバ1を、融着接
続後の各種の処理工程場所へ移送する融着接続光ファイ
バ1の処理方法であって、光ファイバ1を融着接続した
後、融着接続部2の両側のファイバ被覆部1bを搬送治
具5の一対のクランプ8により把持し、クランプ8を介
して光ファイバ1に張力を付与した状態で移送する。
Description
接続した後、融着接続部を加熱処理、補強処理等のため
に、光ファイバを各種処理工程に移送する融着接続光フ
ァイバの処理方法および搬送治具に関する。
する場合、ファイバ被覆が除去されている融着接続部を
補強するために被覆のリコートや熱収縮チューブを用い
た補強処理等が行なわれている。また、モードフィール
ド径が異なる高機能光ファイバと、通常のシングルモー
ド光ファイバとの接続では、融着接続のみでは実用的な
接続損失を得るのが難しい。このため、融着接続部およ
びその近傍を追加加熱処理して、接続部のモードフィー
ルド径を一致させるようにコア径をテーパー状に拡大し
て滑らかな形状にする方法(Thermally-diffused Expan
ded Core、以下、TECという)等が知られている。
を上記のような各種処理を行なうため、融着接続された
光ファイバを各処理工程場所に移送する必要がある。従
来、融着接続した光ファイバを補強位置に移送する搬送
方法として、例えば、特開平6−109946号公報が
知られている。
続部と補強部とを一つの装置として配設し、融着接続し
た光ファイバを装置上に回動可能に設けた回動アームで
把持させる。次いで、回動アームを回動して隣接する補
強部に光ファイバを移送させ、補強部で熱収縮チューブ
を加熱し補強するという方法である。単に融着接続と補
強の2つの処理工程場所に移送させるだけなら、上記方
法で対応することができる。
での加熱処理を必要とする場合や、その他リコート、検
査等の処理も行なう場合は、一つの装置として配設する
ことは装置が大型となりコスト的にも高いものとなる。
また、融着接続される光ファイバの形態によっても、処
理工程が異なるため個々に設計された装置が必要とな
り、処理工程の変更や追加ができず汎用性に欠ける。
情に鑑みてなされたもので、光ファイバを融着接続機で
融着接続した後、融着接続機とはそれぞれ異なる場所に
ある各種処理工程場所に、融着接続された光ファイバを
随時移送して任意の処理工程で実施するために可搬式の
搬送治具を用いる。
種処理工程場所に移送するに際しては、光ファイバに弛
みがなく所定の張力で把持されていることが必要であ
る。また、TEC等の加熱処理で光ファイバが延伸しな
いように把持されている必要がある。さらに、可搬性が
よく労力を要することなく、各種処理工程場所に正確に
位置決めされセットできることも必要である。
ファイバを所定の張力で保持し、必要に応じて張力付与
を停止でき、また、各処理工程場所への移送やセットが
容易な可搬性に優れた搬送治具を用いた光ファイバの処
理方法および搬送治具の提供を課題とする。
ファイバの処理方法は、融着接続された光ファイバを、
融着接続後の各種処理工程場所へ移送する融着接続光フ
ァイバの処理方法であって、光ファイバを融着接続した
後、融着接続部両側のファイバ被覆部を搬送治具の一対
のクランプにより把持し、クランプを介して光ファイバ
に張力を付与した状態で移送することを特徴とする。
搬送治具は、融着接続された光ファイバを、融着接続後
の各種処理工程へ移送する融着接続光ファイバの搬送治
具であって、光ファイバを融着接続した後、融着接続部
両側のファイバ被覆部を把持する一対のクランプと、ク
ランプを介して光ファイバに張力を付与する付勢手段
と、張力の付与を停止させる手段と、融着接続後の各種
処理工程場所に位置決めする位置決め手段とを備えたこ
とを特徴とする。
明する。図1は融着接続終了時およびその他の処理工程
場所での実施形態を説明する図、図2は融着接続された
光ファイバを移送する時の形態を説明する図、図3は加
熱処理工程場所での実施形態を説明する図である。図
中、1は融着接続された光ファイバ、1aは裸ファイ
バ、1bはファイバ被覆部、2は融着接続部、3は融着
接続機(またはリコータ)、4は設置台、5は搬送治
具、6はクランプ基台、7は連結アーム、8はクラン
プ、8aはクランプベース、8bは押え片、9はスプリ
ング、10は位置決め突起、11は位置決めブロック、
12はマグネット、12aは磁性部材、13は加熱装
置、14は設置台を示す。
続端のファイバ被覆部1bを除去して露出された裸光フ
ァイバ1a同士を突合せ、設置台4に据え付けられた融
着接続機3により融着して接続される。ファイバ被覆部
1bが除去された裸ファイバ1aおよびその融着接続部
2は、傷などにより破断されやすいため補強処理する必
要がある。また、融着接続される光ファイバのモードフ
ィールド径が異なる場合は、単に融着接続しただけでは
接続損失が大きいためTEC処理を行なう必要がある。
は、加熱処理工程場所あるいは補強処理工程場所に移送
される。光ファイバ1の移送に際しては、融着接続部2
およびその近傍が曲げや損傷を受けることなく、次の処
理工程に速やかにセットされるようにして移送されるの
が好ましい。それぞれの、処理工程で、光ファイバ1を
クランプし直したり、張力を調整したりすることは、多
くの労力を要しコスト増の要因となる。
融着接続された光ファイバ1を移送する。搬送治具5
は、一対のクランプ基台6を連結アーム7で連結し、ク
ランプ基台6上にクランプ8をスライド可能に配設して
構成される。クランプ8は、クランプベース8aと押え
片8bで光ファイバ1を把持固定する。クランプ基台6
とクランプ8の間には、スプリング9が介挿されてい
て、クランプ8を外側に付勢している。
起10が設けられ、位置決めブロック11の穴11aに
挿入される構成になっている。位置決めブロック11の
穴11aにはガイド溝11bを連通して設け、位置決め
突起10がスムーズに係合できるようにしてある。位置
決めブロック11は、融着接続機3の両側に設けられ
る。なお、位置決めブロック11は、設置台4に位置決
め穴を直接形成することにより省略することもできる。
また、位置決め突起10を位置決めブロック11側また
は設置台4側に設け、クランプ基台6側に位置決め穴を
形成するようにしてもよい。
で融着接続された後、光ファイバ1を融着接続機3のク
ランプ機構から外す前に、融着接続機3を挟むように搬
送治具5を配置し、融着接続を終えた光ファイバ1の融
着接続部2両側のファイバ被覆部1bをクランプ8で把
持固定する。この後、光ファイバ1を融着接続機のクラ
ンプ機構から外す。光ファイバ1の把持固定は、クラン
プ8をスプリング9に抗して内側にスライド移動させた
状態で行なう。これにより、融着接続された光ファイバ
1は、クランプ8を介してスプリング9により張力を付
与された状態となる。
5を融着接続機3の場所から外す。搬送治具5は、把手
(図示せず)を持って持ち上げるだけで、位置決め突起
10を位置決めブロック11の穴11aから外すことが
できるようにする。位置決めブロック11上から外され
た搬送治具5には、図2に示すように、融着接続された
光ファイバ1に所定の張力が付与され、弛みのない状態
に保持されている。この状態で、そのまま、融着接続後
の次の処理工程場所に移送する。なお、次の処理工程に
移す間、搬送用台車等にセットして、仕掛品として一時
保管しておくこともできる。
バが移送時および次の処理工程で弛まない程度に付与さ
れているのが望ましい。光ファイバに付与される張力を
T(g)とすると、0/本<T≦50/本が好ましく、
さらに好ましくは10/本<T≦20/本である。次の
処理工程がTECのような加熱処理工程である場合、光
ファイバに張力が付与されていない状態で加熱される
と、光ファイバに曲りが生じる。また、張力が大きすぎ
ると光ファイバが延伸してしまう。したがって、光ファ
イバに付与される張力としては、上記の範囲になるよう
にスプリングの付勢力を設定する。
ようにTECの加熱処理であるとする。図2の状態で移
送された搬送治具5は、設置台14上に設置された加熱
装置13を挟むように搬送治具5を配置する。加熱装置
13の側部には位置決めブロック10が図1と同様に設
けられていて、搬送治具5は位置決め突起10により所
定の位置に配置される。次いで、加熱装置13により光
ファイバ1の融着接続部2およびその近傍が加熱され
る。この加熱により光ファイバは軟化され、スプリング
9により張力が付与され続けていると延伸してしまう。
処理工程においては張力の付与を停止(張力をゼロに戻
すということではない)させる。この方法としては、例
えば、図3に示すように位置決めブロック11にマグネ
ット12を配置し、クランプ8側に磁性部材12aを取
付けておく。この構成により、搬送治具5を加熱装置1
3に配置したとき、マグネット12がクランプ8の磁性
部材12aに作用して、クランプ8の位置の移動を停止
させることができる。すなわち、移送中には光ファイバ
1に張力が常時かけられた状態であるが、搬送治具5を
処理工程場所にセットしたとき、移送中に光ファイバ1
に加えられた以上の張力が加えられないようにする。
が加熱され軟化しても、移送中にかけられた張力で弛み
を生じることはない。また、光ファイバ1が軟化するこ
とにより、両側のクランプ8間での光ファイバ1に加わ
る張力はゼロになる。しかし、クランプ8の移動が停止
されているため、光ファイバ1の延伸は生じない。な
お、クランプ8の移動停止を、クランプ基台6に対して
ねじ等を用いて手動で止める構成としてもよい。
合は、例えば、リコート処理工程や検査処理工程におい
ては、クランプ8の移動を停止させる必要がなく、図3
のマグネット12を配置する必要がない。また、補強処
理で熱収縮チューブを加熱する場合であっても、加熱温
度が光ファイバを軟化させるに至らない低い温度の場合
も同様である。したがって、図1の例と同様な形態で、
搬送治具5を処理装置の場所に配置する。
図で、図4(A)は斜視図、図4(B)はクランプの拡
大図である。図中、15は把手、16はマグネット、1
7は磁性部材、18は摩擦シートを示し、その他の符号
は、図1で用いたのと同じ符号を用いることにより説明
を省略する。
一対のクランプ基台6を後部側で連結アーム7により連
結一体化し、外観的にはコ字状に構成される。連結アー
ム7は水平バー7aの両側に垂直バー7bを結合してな
り、軽量化のため複数の開口を設けている。クランプ基
台6の前部側には、搬送治具5を両手に持って移送させ
るための把手15が取付けられている。クランプ基台6
の中央部分には、クランプ8が連結アームの水平バーと
平行な方向にスライド移動が可能なように設けてある。
クランプベース8aと開閉可能にヒンジ結合された押え
片8bとからなる。クランプベース8aには、光ファイ
バ1の把持位置を位置決めするガイド溝8cが形成され
ている。また、クランプベース8aの内面の前部には、
マグネット16が埋設されていて、押え片8bを閉じた
ときに、押え片8b側に埋設された磁性部材17を吸着
して、クランプ状態を保持する。また、クランプベース
8aと押え片8bの内面には摩擦シート18が貼りつけ
られていて、光ファイバに張力を付与して把持した際
に、滑りが生じないようにしてある。
間には、クランプベース8aを外側方向に付勢するスプ
リング(図示せず)が収納されていて、クランプ8を常
時外側方向に押し出している。しかし、クランプ8は、
スプリングの付勢力に抗して容易に内側にスライド移動
させることができる。また、クランプ基台6の仮面に
は、図1〜図3で説明した円錐状の位置決め突起(図示
せず)が設けられている。
接続機を跨ぐようにして置かれ、融着接続を終えた光フ
ァイバ1の融着接続部2の両側のファイバ被覆部1bを
クランプベース8a上に置き、ガイド溝8cで位置決め
する。次いで、クランプ8を内側にスライド移動させ
て、押え片8bを閉じてファイバ被覆部1bを把持固定
する。両側のクランプ8を閉じることにより、光ファイ
バ1は張力を付与され、ピンと張られた状態で搬送治具
5に保持される。
イバ1を保持した搬送治具5は、把手15を掴んで、融
着接続機の場所または所定の処理工程を終えた場所から
次の処理工程場所に移送する。次の処理工程場所には、
搬送治具5を単に上方から置くだけで、位置決め突起に
より位置決めされて設置することができる。また、処理
工程が加熱処理である場合は、光ファイバ1に張力を付
与した状態にあるクランプ8を、マグネット、ねじ緊締
等によりその状態でクランプ基台6に対してスライド移
動を停止させる。
によれば、光ファイバの融着接続後の処理工程場所が各
所に散在してしていても、融着接続された光ファイバを
速やかに各処理工程場所に移送することができる。ま
た、各処理工程場所で、光ファイバをクランプし直すこ
となくセットでき、光ファイバが弛んだり延伸が生じた
りすることなく処理工程を実施することができる。
処理工程場所(またはリコータ工程での実施形態を説明
する図である。
送する時の形態を説明する図である。
を説明する図である。
る。
b…ファイバ被覆部、2…融着接続部、3…融着接続機
(またはリコータ)、4…設置台、5…搬送治具、6…
クランプ基台、7…連結アーム、8…クランプ、8a…
クランプベース、8b…押え片、9…スプリング、10
…位置決め突起、11…位置決めブロック、12…マグ
ネット、12a…磁性部材、13…加熱装置、14…設
置台、15…把手、16…マグネット、17…磁性部
材、18…摩擦シート。
Claims (8)
- 【請求項1】 融着接続された光ファイバを、融着接続
後の各種処理工程場所へ移送する融着接続光ファイバの
処理方法であって、光ファイバを融着接続した後、融着
接続部両側のファイバ被覆部を搬送治具の一対のクラン
プにより把持し、前記クランプを介して前記光ファイバ
に張力を付与した状態で移送することを特徴とする融着
接続光ファイバの処理方法。 - 【請求項2】 前記光ファイバに付与する張力Tを、0
g/本<T≦50g/本とすることを特徴とする請求項
1に記載の融着接続光ファイバの処理方法。 - 【請求項3】 前記光ファイバに付与する張力Tを、1
0g/本≦T≦20g/本とすることを特徴とする請求
項2に記載の融着接続光ファイバの処理方法。 - 【請求項4】 前記融着接続後の処理工程が加熱処理で
ある場合、加熱中に前記光ファイバが延伸しないように
前記クランプの移動を停止することを特徴とする請求項
1〜3のいずれか1項に記載の融着接続光ファイバの処
理方法。 - 【請求項5】 前記搬送治具は位置決め手段により、前
記融着接続後の各種処理工程場所に位置決めされること
を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の融着
接続光ファイバの処理方法。 - 【請求項6】 融着接続された光ファイバを、融着接続
後の各種処理工程へ移送する融着接続光ファイバの搬送
治具であって、光ファイバを融着接続した後、融着接続
部両側のファイバ被覆部を把持する一対のクランプと、
前記クランプを介して前記光ファイバに張力を付与する
付勢手段と、前記張力の付与を停止させる手段と、前記
融着接続後の各種処理工程場所に位置決めする位置決め
手段とを備えたことを特徴とする融着接続光ファイバの
搬送治具。 - 【請求項7】 前記位置決め手段は、対となる位置決め
突起と位置決め孔で形成され、前記位置決め突起は円錐
状に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の
融着接続光ファイバの搬送治具。 - 【請求項8】 移送のための把手を有することを特徴と
する請求項6または7に記載の融着接続光ファイバの搬
送治具。
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