JP2003326849A - 書き換え可能な情報記録媒体 - Google Patents

書き換え可能な情報記録媒体

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JP2003326849A
JP2003326849A JP2002138049A JP2002138049A JP2003326849A JP 2003326849 A JP2003326849 A JP 2003326849A JP 2002138049 A JP2002138049 A JP 2002138049A JP 2002138049 A JP2002138049 A JP 2002138049A JP 2003326849 A JP2003326849 A JP 2003326849A
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JP2002138049A
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Takeshi Shibuya
毅 渋谷
Yasushi Sekiyama
寧 関山
Hiromi Furuya
浩美 古屋
Kyoji Tsutsui
恭治 筒井
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取り扱い性に優れ、使用後の廃棄が容易であ
るとともに、古紙再生工程に混入した場合でも処理が容
易な書き換え可能な情報記録媒体を提供すること。 【解決手段】 支持体2と、前記支持体2上に設けられ
た記録層3とを備え、前記記録層3が、可逆的に情報を
記録/消去可能な記録材料と前記記録材料を前記支持体
2上に定着させる記録層用バインダーとを含み、前記記
録層用バインダーが、アルカリ水溶液中で分解可能な生
分解性ポリマーである書き換え可能な情報記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、書き換え可能な情
報記録媒体に関するものであり、詳しくは、取り扱い性
に優れ、使用後の廃棄が容易であるとともに、古紙再生
工程に混入した場合でも処理が容易な書き換え可能な情
報記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピューターとネットワーク技術の発
展と普及により、情報の大量、高速処理が可能になるの
に伴い、オフィスの中で使用される紙の量は増加し続け
ている。現在では大部分の情報がデジタル化され電子的
に処理されるようになってきているにもかかわらず、テ
ィスプレイでそのデジタル情報を見るだけでは人の十分
な思考につながらないため、多くの場合、プリンターな
どを用いて情報を紙に印刷している。紙は、目が疲れな
い見やすさ、電源を必要とせずどこでも見られる扱いや
すさ、軽さがあり、しかも、必要とする多くの情報を並
べて見られる一覧性を持つため、思考環境として欠かせ
ないものとなっている。しかし、その一方で紙の大量消
費は森林資源の枯渇という環境問題、紙ゴミの大量発生
という社会問題を生みだしている。なお、使用済みの紙
を回収して再生するリサイクルが進められているが、古
紙再生時に必要とする電力、水は、新しいパルプから紙
を製造する場合とほとんど変わらないため、リサイクル
するだけでは前記問題を根本的に解決することはできな
い。
【0003】これに対し、何回も情報画像を書き換えて
繰り返し使用できる可逆性記録媒体が開発されてきた。
開発初期では、高分子膜中に脂肪酸などの低分子化合物
の粒子を分散させた記録層を備え、可逆的に透明と白濁
の二つの状態をとる記録媒体が提案された。しかし、こ
の記録媒体は、光散乱性の変化を利用し、着色地肌に白
色文字を印字するものであるため、通常の文書として扱
えるものではなく、結果的に磁気カードなどのカード用
情報表示部として実用化されるだけにとどまった。ま
た、特開平2−188293号公報には、感熱記録紙に
使われているロイコ染料の可逆的な反応を利用し、ロイ
コ染料を発色させる酸性基と消色させる塩基性基をもつ
両性化合物や、酸性化合物と塩基性化合物から形成され
る塩をロイコ染料とともに用いる可逆性記録媒体が開示
されている。さらに特開平5−124360号公報に
は、ロイコ染料を発色させる顕色剤としてフェノール、
カルボン酸、ホスホン酸などの基と長鎖脂肪族基とを有
する化合物を用いる可逆性記録媒体が開示されている。
とくに特開平5−124360号公報に開示された可逆
性記録媒体は、特開平2−188293号公報に開示さ
れた技術に比べ、加熱条件の選択により容易に発色、消
色させることができ、発色状態も消色状態も通常環境で
安定であり、しかも発色と消色を安定に繰り返せる点で
優れているため実用性の高い可逆性記録媒体であった。
文字の視認性という点でも、白色地肌にコントラストの
高い黒色文字を表示できるため、前記の光散乱性変化を
用いた記録媒体より優れ、すでにカードの情報表示部と
して実用化され普及しつつある。しかしながら、紙の大
量消費による森林資源の枯渇、紙ゴミの大量発生という
問題は解決されていない。
【0004】書き換え可能な情報記録媒体を文書として
用いる場合、記録された情報量が大きければ大きいほ
ど、すなわち人間の思考をより多く伴う作業であるほど
その形状は紙に近いことが好ましい。しかしながら、こ
のような紙に近い形状を有する書き換え可能な情報記録
媒体を一般の文書として使用するには以下のような問題
が生ずる。現在、多くのオフィスにおいて使用後の紙は
回収されリサイクルされている。このような環境に書き
換え可能な情報記録媒体が混在した場合、最も問題にな
ると考えられるのが記録媒体を構成する支持体と記録層
中のバインダー樹脂(記録層用バインダー)である。す
なわち、前記支持体または記録層用バインダーの構成材
料が、古紙再生の工程で分解不可能な成分を含む場合、
それらが古紙再生工程に混入すると再生紙の品質劣化や
再生プラント自体の劣化等のトラブルを引き起こす可能
性がある。なお、書き換え可能な情報記録媒体に色を付
けるなどして識別し易くすることで、記録媒体の普通紙
への混入を防ぐということも考えられるが、コスト高と
なるうえに、書き換え可能な情報記録媒体の普通紙への
混入を完全に絶つのは困難である。また、従来の書き換
え可能な情報記録媒体は、使用後の廃棄に関しても問題
を有している。すなわち埋め立て処理をされた場合、一
般の紙であれば微生物により分解され処理されるが、従
来の書き換え可能な情報記録媒体は支持体および記録層
用バインダーに耐久性の高いポリマー等を用いているた
め、その形状のまま半永久的に残存することになり、環
境に大きな影響を及ぼす可能性がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目
的は、取り扱い性に優れ、使用後の廃棄が容易であると
ともに、古紙再生工程に混入した場合でも処理が容易な
書き換え可能な情報記録媒体の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、支持
体と、前記支持体上に設けられた記録層とを備え、前記
記録層が、可逆的に情報を記録/消去可能な記録材料と
前記記録材料を前記支持体上に定着させる記録層用バイ
ンダーとを含み、前記記録層用バインダーが、アルカリ
水溶液中で分解可能であることを特徴とする書き換え可
能な情報記録媒体である。請求項2の発明は、支持体が
紙であり、かつ記録層用バインダーがアルカリ水溶液中
で分解可能な生分解性ポリマーであることを特徴とする
請求項1に記載の書き換え可能な情報記録媒体である。
請求項3の発明は、支持体と、前記支持体上に設けられ
た記録層と、前記記録層上に設けられた保護層とを備
え、前記保護層に使用されるバインダーが、アルカリ水
溶液中で分解可能な生分解性ポリマーであること特徴と
する請求項2に記載の書き換え可能な情報記録媒体であ
る。請求項4の発明は、書き換え可能な情報記録媒体
が、記録層および保護層以外の他の層を備え、前記他の
層に使用されるバインダーが、アルカリ水溶液中で分解
可能な生分解性ポリマーであることを特徴とする請求項
3に記載の書き換え可能な情報記録媒体である。請求項
5の発明は、書き換え可能な情報記録媒体が、情報記憶
部をさらに備えてなることを特徴とする請求項1ないし
4のいずれか1項に記載の書き換え可能な情報記録媒体
である。請求項6の発明は、情報記憶部が、磁気記録層
またはICであることを特徴とする請求項5に記載の書
き換え可能な情報記録媒体である。請求項7の発明は、
記録材料の情報の記録/消去が、加熱または冷却による
前記記録材料の発色/消色に基くものであり、前記発色
および消色が、前記記録材料の初期の消色状態(A)の
加熱温度T1における加熱により発色状態(B)を形成
し、前記発色状態(B)の急冷却により前記発色状態
(B)が固定された発色状態(C)を形成し、前記発色
状態(C)の加熱温度T2における加熱により消色状態
(D)を形成し(ただし、T2<T1である)、前記発
色状態(D)を冷却することにより前記初期の消色状態
(A)を形成することにより行われることを特徴とする
請求項1ないし6のいずれか1項に記載の書き換え可能
な情報記録媒体である。請求項8の発明は、請求項7に
記載の書き換え可能な情報記録媒体を搭載したことを特
徴とする感熱記録装置である。請求項9の発明は、感熱
記録装置の情報消去部が、サーマルヘッド、セラミック
ヒーター、面状ローラー、およびヒートローラーからな
る群から選ばれたヒーターであることを特徴とする請求
項8に記載の感熱記録装置である。
【0007】上記構成によれば、取り扱い性に優れ、使
用後の廃棄が容易であるとともに、古紙再生工程に混入
した場合でも処理が容易な書き換え可能な情報記録媒体
およびこれを搭載した感熱記録装置が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の書き換え可能な情
報記録媒体の一例の断面図である。図1において、本発
明の情報記録媒体1は、支持体2と、支持体2上に設け
られた記録層3と、記録層3上に設けられた保護層4を
備えている。そして記録層3は、可逆的に情報を記録/
消去可能な記録材料と記録材料を支持体2上に定着させ
る記録層用バインダーとを含んでいる。本発明の特徴
は、記録層用バインダーとして、アルカリ水溶液中で分
解可能であるバインダーを用いることである。この構成
によれば、本発明の書き換え可能な情報記録媒体が古紙
再生工程に混入しても、古紙のアルカリ処理工程で記録
層用バインダーが溶解分離されるため、その廃棄処理が
容易となる。
【0009】記録層用バインダーとして用いられるアル
カリ水溶液中で分解可能なポリマーとしては、とくに制
限されないが、例えばポリカプロラクトン、ポリエチレ
ンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリグリ
コール酸、ポリ乳酸、ポリアミノ酸類(例えばPML
G)、ナイロンオリゴマー、バクテリアセルロース、こ
れらの複合物などが挙げられる。中でも、アルカリ水溶
液中で分解可能な生分解性ポリマーを使用し、なおかつ
支持体2として紙を用いるのが好ましい。このようにす
れば、記録層用バインダーのみならず支持体も古紙再生
工程におけるアルカリ処理工程で分解されるため、廃棄
処理が容易となる。また土中に埋めて廃棄した場合も、
記録層用バインダーおよび支持体が微生物により分解さ
れ消失する。
【0010】なお、本発明の書き換え可能な情報記録媒
体には、図1に示したように記録層3の劣化を防止する
ために保護層4を設けることもできる。この保護層4に
おいてもバインダーとしてアルカリ水溶液中で分解可能
な生分解性ポリマーを用いるのが好ましい。このことに
より記録層3が保護されるとともに、前記のように古紙
再生工程での処理が一層容易となり、また土中における
微生物による分解も促進される。また、本発明の書き換
え可能な情報記録媒体には、前記で説明した各層以外に
も公知のその他の層を設けることができる。例えば、支
持体2と記録層3との接着性を改良したり記録層3塗工
時のしみ込みを防止する下引き層、印字・消去の熱の有
効利用を図る断熱層等を設けることができる。また、紫
外線を吸収させたり接着性を改良するために記録層3と
保護層4との間に中間層を設けることもできる。また、
それらの設けられた層すべてのバインダーがアルカリ水
溶液中で分解可能な生分解性ポリマーであるとき本発明
の効果が一層高まる。
【0011】さらに本発明の書き換え可能な情報記録媒
体は、情報記憶部をさらに備えることができる。これに
より、情報記憶部に記憶された情報を記録層(可逆性記
録部)に表示することで、特別な装置がなくても情報を
確認することができ、利便性が向上する。その際に用い
られる情報記憶部は、磁気記録層やICなどが好ましく
用いられる。
【0012】また、本発明の書き換え可能な情報記録媒
体は、その用途に応じた形に容易に加工することがで
き、例えばカード状、シート状、ロール状などに加工可
能である。カード状に加工されたものについてはプリペ
イドカードやポイントカードさらにはクレジットカード
などへの応用が挙げられ、また、とくにシート状に加工
されたものは、A4サイズなど一般文書サイズに加工さ
れた場合、印字/消去装置を用いることにより、試し印
字はもちろんのこと、回覧文書や会議資料など一時出力
用途などに広く用いることができる。さらに、ロール状
に加工されたものは、印字/消去部を有した装置に組み
込まれるなどして、表示板、掲示板または電子黒板等に
用いることができる。このような表示装置は塵、ゴミな
どの発生がないため、クリーンルームなどに好ましく用
いることができる。
【0013】本発明に用いる記録層は、記録層用バイン
ダーがアルカリ水溶液中で分解可能であれば、熱、光、
電気、磁気などのエネルギーを利用し、目視できる画像
を可逆的に形成できる記録材料を備えていればよく、そ
の書き換え、すなわち情報の記録と消去は一種のエネル
ギーだけを用いるものであっても二種以上のエネルギー
を組み合わせて用いるものであってもよい。以下に、本
発明に適用可能な記録層を説明するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
【0014】記録層としては、ロイコ染料の可逆的な発
色反応を利用することができる。ロイコ染料としては、
例えばフタリド化合物、アザフタリド化合物、フルオラ
ン化合物など公知の染料前駆体を使用することができる
(特開平5−124360号公報、特開平6−2109
54号公報、特開平10−95175号公報等)。ロイ
コ染料を使用する場合は、可逆性を出現させるために顕
色剤が併用される。顕色剤は、分子内にロイコ染料を発
色させる顕色能をもつ構造、例えばフェノール性水酸
基、カルボン酸基、リン酸基等と、分子間の凝集力を制
御する構造、例えば長鎖炭化水素基等とが連結した構造
を有する化合物である。該連結部分にはヘテロ原子を含
む2価以上の連結基を介していてもよく、また長鎖炭化
水素基中にも同様の連結基および/または芳香族基が含
まれていてもよい。このような顕色剤は公知であり(特
開平9−290563号公報、特開平11−18896
9号公報等)、とくに制限なく本発明に利用することが
できる。
【0015】図2は、前記のロイコ染料および顕色剤を
記録材料として用いた記録層の発色/消色プロセスを説
明するための図である。図2において、発色/消色プロ
セスは、記録材料の初期の消色状態(A)の加熱温度T
1における加熱により発色状態(B)を形成し、前記発
色状態(B)の急冷却により前記発色状態(B)が固定
された発色状態(C)を形成し、前記発色状態(C)の
加熱温度T2における加熱により消色状態(D)を形成
し(ただし、T2<T1である)、前記発色状態(D)
を冷却することにより前記初期の消色状態(A)を形成
するというものである。このプロセスは可逆的に行うこ
とができる。
【0016】このような記録層を用いて印字した場合、
コントラストが高く優れた画像品質が得られる。また、
保存安定性や印字消去の繰り返し耐久性にも優れ、本発
明の書き換え可能な情報記録媒体としてとくに適してい
る。この記録層を用いた記録媒体の印字は通常の感熱記
録と同様にサーマルヘッドで行うことができ、消去は温
度制御されたサーマルヘッド、セラミックヒーター、面
状ローラー、ヒートローラー等の発熱体等によって可能
であるため、小型で簡易な感熱記録装置に本発明の記録
媒体を適用することができる。
【0017】また、ロイコ染料を用いる記録層には、可
逆性を出現させる顕色剤としてロイコ染料を発色させる
酸性基と、逆に消色させる塩基性基を合わせもつ両性化
合物、あるいは酸性化合物と塩基性化合物が形成する塩
または錯塩を利用することができる。この場合には顕色
剤のことを顕減色剤と呼ぶことがある。これらの顕減色
剤は公知であり(特開平4−50289号公報、特開平
4−50290号公報等)、とくに制限なく本発明に用
いることができる。また、ロイコ染料を用いる記録層に
は、ロイコ染料と顕色剤以外にも公知の第三成分(特開
平8−132738号公報、特開平9−71052号公
報等)を必要に応じて使用できることは勿論である。
【0018】また、熱を利用して情報の記録/消去を行
う前記以外の記録層としては、例えば、高分子中に低分
子化合物の結晶粒子を分散させた複合膜の光散乱性の可
逆変化を利用した記録層、高分子液晶層の光散乱性の可
逆変化を利用した記録層等が挙げられる。前者は通常低
分子化合物の融点以上に加熱することにより記録層を白
濁化して印字し、これより低い温度に加熱すことにより
透明に戻し消去する。後者は等方点以上への加熱急冷で
記録層を透明化して印字し、加熱徐冷によって白濁状態
にすることによって白濁に戻し消去する。この他にも液
晶材料や高分子材料を単独または組み合わせて用い、加
熱温度または加熱後の冷却速度の違いによって記録と消
去を行う記録層がある。これらの記録層は、当業界でよ
く知られている。
【0019】その他の好適な公知の記録層としては、電
気的に画像形成でき画像の保持に電力を必要としないメ
モリー性の記録層が挙げられる。中でも電界によって印
字・消去できる記録層は消費電力が小さくできるためと
くに好ましい。このような記録層には液晶材料を用いた
ものがある。たとえば、強誘電性高分子液晶の層は安定
なメモリー性を有しており本発明の記録層として好まし
い。また、メモリー性を持つスメクチック液晶材料も利
用できる。これらの液晶材料は、記録層の偏光特性の変
化を利用した画像形成が可能であるが、これ以外にも二
色性色素を含有させることにより、着色画像を可逆的に
形成することもできる。これらの記録層は、電界で可逆
的に画像形成するのが一般的であるが、電界だけではな
くたとえば熱などの他のエネルギーとの組み合わせで画
像の書き換えを可能にしたり、画像保持特性を向上させ
る方式がある。また、電気的に書き換え記録ができる記
録層には電気泳動材料が利用できる。これは、例えば着
色した溶媒中に酸化チタンなどの白色の微粒子を分散
し、この粒子を電界により移動させて可逆的に画像形成
を行う。とくに、この電気泳動系をマイクロカプセル中
にとじこめ、これを支持体上に保持した記録層は、本発
明における記録層として好適である。さらに、球状の粒
子であり半球が着色し半球が白色の粒子をマイクロカプ
セル中に媒質とともに閉じこめ、このマイクロカプセル
を支持体上に保持し球体を電界により回転させて画像を
可逆的に形成する記録層も本発明における好適な記録層
である。このような記録層の電界による画像形成では、
静電スタイラスや、これをライン状に並べたヘッドによ
る書き込み、イオンフローによる書き込み、あるいは電
子写真感光体などを利用し静電潜像を記録媒体上に転写
する方法など公知の書き込み方法が利用できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例によりさ
らに詳しく説明する。なお、実施例中の「部」および
「%」はいずれも重量を基準とするものである。 実施例1 1) 2-アニリノ-3-メチル-6-ジブチルアミノフルオラン 2部 2) 下記化学式の構造を有する顕色剤 8部 3) 生分解性エマルジョン(昭和高分子社製ビオノーレ) の10%水溶液 80部 上記組成物をボールミルを用いて平均粒径0.1〜3μmま
で粉砕分散した。得られた記録層塗布液を、厚さ188μ
mのポリエステルフィルム上にワイヤーバーを用い塗布
し、100℃で2分で乾燥し、膜厚約8.0μmの記録層を設
け、本発明の記録媒体を作製した。
【0021】
【化1】
【0022】比較例1 実施例1中のエマルジョンに代えてアクリルポリオール
樹脂 (三菱レイヨン社製 LR503)の10%2−ブタノン
溶液を用いた他は、実施例1と同様にして記録媒体を作
製した。
【0023】上述のように作製した各記録媒体に対し、
サーマルヘッドプリンタおよびホットプレートを用いて
印字/消去試験を行ったところ、いずれの記録媒体にお
いても可逆的に印字/消去が行えることが確認された。
【0024】アルカリ水溶液に対する分解性試験 実施例1および比較例1で作製した記録媒体を10%水
酸化ナトリウム水溶液中に30分間浸漬したところ、実
施例1の記録層はアルカリ水溶液中への溶解が観察され
たが、比較例1の記録層にはほとんど変化は見られなか
った
【0025】生分解性試験 実施例1および比較例1で作製した記録媒体を土中に6
週間置いたところ、実施例1の記録層は明らかに劣化
(微生物による分解現象)が見られたが、比較例1の記
録層にはほとんど劣化は観察されなかった。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、取り扱い性に優れ、使
用後の廃棄が容易であるとともに、古紙再生工程に混入
した場合でも処理が容易な書き換え可能な情報記録媒体
およびこれを搭載した感熱記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の書き換え可能な情報記録媒体の一例の
断面図である。
【図2】ロイコ染料および顕色剤を記録材料として用い
た記録層の発色/消色プロセスを説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1 情報記録媒体 2 支持体 3 記録層 4 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41M 5/26 102 B41J 3/20 109E (72)発明者 古屋 浩美 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 筒井 恭治 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H026 AA07 AA09 CC00 EE03 FF01 FF11 FF25 2H111 HA07 HA24 HA35

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、前記支持体上に設けられた記
    録層とを備え、前記記録層が、可逆的に情報を記録/消
    去可能な記録材料と前記記録材料を前記支持体上に定着
    させる記録層用バインダーとを含み、前記記録層用バイ
    ンダーが、アルカリ水溶液中で分解可能であることを特
    徴とする書き換え可能な情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 支持体が紙であり、かつ記録層用バイン
    ダーがアルカリ水溶液中で分解可能な生分解性ポリマー
    であることを特徴とする請求項1に記載の書き換え可能
    な情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 支持体と、前記支持体上に設けられた記
    録層と、前記記録層上に設けられた保護層とを備え、前
    記保護層に使用されるバインダーが、アルカリ水溶液中
    で分解可能な生分解性ポリマーであること特徴とする請
    求項2に記載の書き換え可能な情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 書き換え可能な情報記録媒体が、記録層
    および保護層以外の他の層を備え、前記他の層に使用さ
    れるバインダーが、アルカリ水溶液中で分解可能な生分
    解性ポリマーであることを特徴とする請求項3に記載の
    書き換え可能な情報記録媒体。
  5. 【請求項5】 書き換え可能な情報記録媒体が、情報記
    憶部をさらに備えてなることを特徴とする請求項1ない
    し4のいずれか1項に記載の書き換え可能な情報記録媒
    体。
  6. 【請求項6】 情報記憶部が、磁気記録層またはICで
    あることを特徴とする請求項5に記載の書き換え可能な
    情報記録媒体。
  7. 【請求項7】 記録材料の情報の記録/消去が、加熱ま
    たは冷却による前記記録材料の発色/消色に基くもので
    あり、前記発色および消色が、前記記録材料の初期の消
    色状態(A)の加熱温度T1における加熱により発色状
    態(B)を形成し、前記発色状態(B)の急冷却により
    前記発色状態(B)が固定された発色状態(C)を形成
    し、前記発色状態(C)の加熱温度T2における加熱に
    より消色状態(D)を形成し(ただし、T2<T1であ
    る)、前記発色状態(D)を冷却することにより前記初
    期の消色状態(A)を形成することにより行われること
    を特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の
    書き換え可能な情報記録媒体。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の書き換え可能な情報記
    録媒体を搭載したことを特徴とする感熱記録装置。
  9. 【請求項9】 感熱記録装置の情報消去部が、サーマル
    ヘッド、セラミックヒーター、面状ローラー、およびヒ
    ートローラーよりなる群から選ばれたヒーターであるこ
    とを特徴とする請求項8に記載の感熱記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011001706A1 (ja) * 2009-06-29 2011-01-06 日本製紙株式会社 情報記録用紙及び加工紙

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WO2011001706A1 (ja) * 2009-06-29 2011-01-06 日本製紙株式会社 情報記録用紙及び加工紙

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