JP4148385B2 - 文書用書き替え型記録媒体およびその記録方法 - Google Patents

文書用書き替え型記録媒体およびその記録方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報を繰り返し書き替え表示し、紙と同様の扱いやすさと利便性を有する文書用書き替え型記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピューターとネットワーク技術の発展と普及により、情報の大量、高速処理が可能になるのにともない、オフィスの中で使用される紙の量は増加し続けている。現在では大部分の情報がデジタル化され電子的に処理されるようになってきているにもかかわらず、そのデジタル情報はディスプレイで見るだけでは人が思考するには十分ではないため、多くの場合、プリンターなどを用いて紙に印刷している。
【0003】
紙は、目が疲れない見やすさ、電源を必要とせずどこでも見られる扱いやすさ、軽さがあり、しかも、必要とする多くの情報を並べて見られる一覧性を持つため、思考環境として欠かせないものとなっている。しかし、その一方で紙の大量消費は森林資源の枯渇という環境問題、紙ゴミの大量発生という社会問題を生みだしている。使用済みの紙を回収して再生するリサイクルが進められているが、再生紙であっても製造時に必要とする電力、水は新しいパルプから作る紙と大きく変わらず、これだけでは問題の解決はできない。
【0004】
これに対し、何回も画像を書き替えて繰り返し使用できる可逆性記録媒体が開発されてきた。はじめに高分子膜中に脂肪酸などの低分子化合物の粒子を分散した記録層をもち、可逆的に透明と白濁の二つの状態をとる記録媒体が開発された。しかし、これは光散乱性の変化であるため着色地肌に白色文字を印字するものであるため、普通の文書として扱えるものではなく、結果的に磁気カードなどのカード用情報表示部として実用化されるだけにとどまった。
【0005】
次に、感熱記録紙に使われているロイコ染料の可逆的な反応を利用した可逆性記録媒体が研究された。これにはロイコ染料を発色させる酸性基と消色させる塩基性基をもつ両性化合物や、酸性化合物と塩基性化合物のつくる塩をロイコ染料とともに用いる可逆性記録媒体が開示された(たとえば特開平2−188293号公報など)。続いて、ロイコ染料を発色させる顕色剤にフェノール、カルボン酸、ホスホン酸などの基と長鎖脂肪族基をもつ化合物を用いる可逆性記録媒体が提案された(たとえば特開平5−124360号公報など)。とくに後者は前者に比べ、加熱条件の選択により容易に発色、消色させることができ、発色状態も消色状態も通常環境で安定であり、しかも発色と消色を安定に繰り返せる点で優れているため実用性の高い可逆性記録媒体であった。文字の視認性という点でも前記の光散乱性変化を用いた記録媒体より優れているため、すでにカードの情報表示部としては実用化され普及しつつある。しかし、このような発色・消色型の可逆性記録媒体も白色地肌にコントラストの高い黒色文字表示できるにもかかわらず、一般文書用としての課題は解決されておらず、書き替え型記録媒体としては未だ実用化されていない。
【0006】
ところで、一般にカード用記録媒体の場合には、表面または裏面の一方に書き替え表示部を設置するのが普通であるが、一般の文書では紙の両面を利用することが通常のことであるため、文書用の書き替え型記録媒体も両面に可逆性記録層をもち両面が使用できることが必要である。このように文書用書き替え型記録媒体を両面使用するには以下のような新たな問題が生ずる。
【0007】
すなわち、第一の面とその反対側の第二の面の両方に文書情報を印字したとき、一方の面を見ると裏面の文字が透けて見えやすいことである。とくに記録媒体を重ねて置いたり白色の紙の上に置くと裏面の文字のために表面の文字が読みにくくなる。また、両面に印字した記録媒体を1枚手に持って見るときも同様に裏面側からの光により裏面の文字が見えてしまい読みにくくなる。このような記録媒体では、情報を正確に捉えることが難しくなったり、文書として読むことに強い疲労を伴うことになる。
【0008】
これでは、書き替え型記録媒体で紙文書と同様の情報処理環境を実現することはできない。従来のカード用記録媒体では、支持体が十分に厚かったり、光不透過性の磁気記録層や金属薄膜の反射層を持っていたりするため、問題にならなかったことであるが、文書用としては無視できない問題となる。
【0009】
一方、このような書き替え型記録媒体では片側の面が印字済みであることが反対側の面から見て容易に判断がつくことも必要である。両面を印字してある記録媒体か、一方の面のみ印字したものであるかが容易にわかることによって再使用の際のとき、どちらの面を使うか判断しやすくなる。このような課題も文書用書き替え型記録媒体に特有のものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような両面を使用する書き替え型記録媒体を一般の文書用として使用する上で新たに生ずる問題である裏面側の文字による見にくさを解消し、両面に画像があっても見やすく、長時間見ても疲れにくく、また同時に扱いやすさをもち、可逆性記録層の繰り返し表示機能を十分に発揮できる文書用書き替え型記録媒体を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一は、文書情報を繰り返し書き替え表示する可逆性記録層を支持体の両面に有する文書用書き替え型記録媒体であって、可逆性記録層が少なくとも熱の印加によって着色画像を可逆的に形成し文書情報の書き替え表示を行うものであり、記録媒体の記録面部分のヘイズメーターにおける全光線透過率が2%以上8%以下であり、かつ、形成される印字画像の飽和光学濃度が0.5以上1.1以下の範囲であることを特徴とする文書用書き替え型記録媒体である。
【0015】
本発明の第二は、上記第一に記載の文書用書き替え型記録媒体に対し、印字画像の光学濃度が0.5以上1.1以下になる印字条件で印字することを特徴とする文書用書き替え型記録媒体の記録方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
図1に本発明の文書用書き替え型記録媒体の基本的な構成を示す。高分子フィルム、合成紙、紙などからなる支持体11の両面に可逆性記録層12が設けられ、必要に応じて、可逆性記録層12上にはさらに書き替え記録による可逆性記録層の劣化を防止するための保護層13が設けられている。
【0017】
この他に、たとえば支持体と可逆性記録層との接着を改良したり可逆性記録層塗工時のしみ込みを防止するための下引き層、印字・消去の熱の有効利用を図るための断熱層を設けることができる。また、紫外線を吸収させたり接着性を改良するために可逆性記録層と保護層の間に中間層を設けることもできる。また、可逆性記録層あるいは保護層上には文書書き替え記録時の誤使用を防止する各種標識の印刷インキ層、またはその他の目的のための印刷インキ層が部分的または全面に設けられることがある。そして、この印刷インキ層を保護する目的で、少なくとも印刷インキ層上を含む部分または全面に印刷保護層を設けることがある。これらの文書用書き替え型記録媒体を構成する層には、従来の可逆性記録媒体として公知のものが利用できる。
【0018】
本発明を構成する可逆性記録層は、熱、光、電気、磁気などのエネルギーを利用し、目視できる画像を可逆的に形成できる層であれば良く、その書き替えすなわち画像の消去と印字は一種のエネルギーだけを用いるものであっても、二種以上のエネルギーを組み合わせて用いるものであっても良い。以下に、代表的な可逆性記録層よび材料を例示するが、これらに限定されるものではない。
【0019】
可逆性記録層には、ロイコ染料の可逆的な発色反応を用いることができる。ロイコ染料は、たとえば、フタリド化合物、アザフタリド化合物、フルオラン化合物など公知の染料前駆体である。
可逆性記録層は少なくともロイコ染料と顕色剤を含み、これらの顕色剤の作用により可逆性を出現させる。この代表例としては、たとえば特開平5−124360号公報、特開平6−210954号公報、特開平10−95175号公報などに記載の可逆性記録層である。
【0020】
ここで用いる顕色剤は、分子内にロイコ染料を発色させる顕色能をもつ構造、たとえばフェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基などと、分子間の凝集力を制御する構造、たとえば長鎖炭化水素基が連結した構造を一つ以上もつ化合物である。連結部分にはヘテロ原子を含む2価以上の連結基を介していても良く、また長鎖炭化水素基中にも同様の連結基および/または芳香族基が含まれていても良い。このような顕色剤の具体例は、たとえば特開平9−290563号公報、特開平11−188969号公報に記載に示されている。
【0021】
これらのロイコ染料および顕色剤を用いた可逆性記録層は図2に示すプロセスで発色・消色する。初期の消色状態(A)を加熱すると温度T1以上でロイコ染料と顕色剤が溶融混合して発色し(B)、この状態を急冷すると発色状態が固定される。発色状態(C)を加熱すると発色温度より低い温度T2で消色し、冷却すれば初期と同様の消色状態となる。このように可逆性記録層は加熱温度および加熱後の冷却速度の制御によって記録消去ができる。
【0022】
この可逆性記録層による印字は、コントラストが高く優れた画像品質が得られる。また、保存安定性や印字消去の繰り返し耐久性にも優れ、本発明の文書用書き替え型記録媒体としてとくに適している。この可逆性記録層を用いた可逆性記録媒体の印字は通常の感熱記録と同様にサーマルヘッドで行うことができ、消去は温度制御されたヒートローラ、セラミックヒータ等の発熱体およびサーマルヘッドなどによってできるため、小型で簡易な書き替え記録装置で使用できる。
【0023】
また、ロイコ染料を用いる可逆性記録層には、可逆性をもたらす顕色剤としてロイコ染料を発色させる酸性基と、逆に消色させる塩基性基を合わせ持つ両性化合物、あるいは酸性化合物と塩基性化合物がつくる塩または錯塩を用いる記録層が利用できる。この場合には顕色剤のことを顕減色剤とよぶことがある。これら可逆性の記録層の具体例は、たとえば特開平4−50289号公報、特開平4−50290号公報に示されている。
【0024】
また、ロイコ染料を用いる可逆性記録層にはロイコ染料と顕色剤との発色反応を第三成分の作用により可逆的に発現させるものがある。このような可逆性記録層の具体例は、たとえば特開平8−132738号公報、特開平9−71052号公報に示されている。
【0025】
熱を利用して書き替えを行う可逆性記録層としては、これらの他に以下のような可逆性記録層を挙げることができる。たとえば、高分子中に低分子化合物の結晶粒子を分散させた複合膜の光散乱性の可逆変化を利用した記録層、高分子液晶層の光散乱性の可逆変化を利用した記録層がある。前者はふつう低分子化合物の融点以上に加熱することにより記録層を白濁化して印字し、これより低い温度に加熱すことにより透明に戻し消去する。後者は等方点以上への加熱急冷で記録層を透明化して印字し、加熱徐冷によって白濁状態にすることによって白濁に戻し消去する。この他にも液晶材料や高分子材料を単独または組み合わせて用い、加熱温度または加熱後の冷却速度の違いによって記録と消去を行う可逆性記録層がある。
【0026】
本発明の文書用書き替え型記録媒体の好適な可逆性記録層には、電気的に画像形成でき画像の保持に電力を必要としないメモリー性の記録層がある。中でも電界によって印字・消去できる記録層は消費電力が小さくできるためとくに好ましい。このような可逆性記録層には液晶材料を用いたものがある。たとえば、強誘電性高分子液晶の層は安定なメモリー性を有しており書き替え型記記録層として好ましい。また、メモリー性を持つスメクチック液晶材料も利用できる。
【0027】
これらの液晶材料は、記録層の偏光特性の変化を利用した画像形成が可能であるが、これ以外にも二色性色素を含有させることにより、着色画像を可逆的に形成することもできる。これらの記録層は、電界で可逆的に画像形成するのが一般的であるが、電界だけではなくたとえば熱などの他のエネルギーとの組み合わせで画像の書き替えを可能にしたり、画像保持特性を向上させる方式がある。
【0028】
また、電気的に書き替え記録ができる可逆性記録層には電気泳動材料が利用できる。これは、たとえば着色した溶媒中に酸化チタンなどの白色の微粒子を分散し、この粒子を電界により移動させて可逆的に画像形成を行う。とくに、この電気泳動材料系をマイクロカプセル中にとじこめ、これを高分子フィルムなど支持体上に樹脂によって固定した記録層は、文書用書き替え型可逆性記録媒体として好適である。さらに、球状の粒子であり、その球の半分が着色しあとの半分が白色の粒子をマイクロカプセル中に媒質とともに閉じこめ、このマイクロカプセルを支持体上に保持させ球体を電界により回転させて画像を可逆的に形成する記録層も本発明の好適な記録層である。
【0029】
このような記録層の電界による画像形成では、静電スタイラスや、これをライン状に並べたヘッドによる書き込み、イオンフローによる書き込み、あるいは電子写真感光体などを利用し静電潜像を記録媒体上に転写する方法など公知の書き込み方法が利用できる。
【0030】
本発明の文書用書き替え型記録媒体は上記の具体例のような可逆性記録層を支持体の両面に持ち、両面に文書画像を形成できるようにしたものであり、記録媒体のヘイズメーターによる全光線透過率が8%以下であることにより、両面に文書画像を印字したときにも見やすく視認性に優れた印字品質を確保できるようにしたものである。さらに、全光線透過率が2%以上8%以下であることが、優れた視認性を確保しながら、かつ裏面側の印字の有無を認識でき、とくに扱いやすい文書用書き替え型記録媒体とすることができる。
【0031】
このような特性をもたせるための手段としては、支持体の全光線透過率を適切な範囲にすることによって達成できる。ただし、文書用の記録媒体としては厚さが重要な要素となり、扱いやすい範囲で選択されなければならない。腰の強さ、重さも扱いやすさに関わるため、これらも考慮する必要がある。文書として複数枚を重ねてファイルすることなどを考慮すると、記録媒体全体の厚さとして70μm以上250μm以下が適切な範囲であり、この範囲において全光線透過率が8%以下であり、好ましくは2%以上8%以下の範囲に入るように設計する。
【0032】
文書用として両面に画像を形成したとき、裏面側の画像がどの程度透けて見えるかは、表面側の画像そのものの濃度の関係によって、文書として読むときの視認性が決まる。したがって、記録媒体の印字画像の濃度の選択も記録媒体の全光線光線透過率の選択と同時に重要である。画像濃度を高くすれば片面に印字したときの視認性は高くなるが、両面に印字したとき裏面の画像は濃く見えることになる。これらを考慮すると、両面印字の視認性の点から画像濃度の範囲は0.5から1.1の範囲が好ましい。
【0033】
このような観点から、記録媒体の可逆性記録層の飽和濃度、すなわちエネルギーに対して画像濃度をプロットしたとき飽和する濃度レベルを上記の適切な濃度範囲に設計しておくことも好ましい。とくに、たとえば電気泳動表示材料など印字濃度特性が加えるエネルギーにより制御しにくい可逆性記録層を用いる場合はこの点が重要である。たとえば、濃度特性がしきい値をもちあるエネルギーから急激に発色または着色する可逆性記録層ではこのような設計が必須である。一方、印字画像の濃度が加えるエネルギーによって制御しやすい可逆記録層では、印加エネルギーを制御して画像の光学濃度をこの範囲に調整してもよい。
【0034】
【実施例】
次に、実施例をあげて本発明の文書用書き替え型記録媒体を具体的に説明する。なお、ここでは可逆性記録層の代表として以下ような熱による書き替え記録層を用いたが、その他の電気的な書き替え記録層であっても同様に本発明の記録媒体が作成できる。
【0035】
実施例1
まず、ロイコ染料と可逆性のための顕色剤として下記の化合物を使用し、記録層形成用として下記の樹脂および架橋剤を用い、下記の組成の記録層塗工液を厚さ125μmの白色ポリエステルフィルムの両面に塗布、乾燥、加熱処理を行い記録層(厚さ8μm)を形成した。また、この記録層上には下記に示した中間層塗工液を塗布、乾燥を行い中間層(厚さ2μm)を塗工した後、紫外線硬化樹脂の保護層(厚さ2μm)を塗工して書き替え型記録媒体とした。また、記録媒体のサイズは文書として標準的なA4とした。なお、ここでの部は重量基準である。
【0036】
(記録層塗工液)
1)2−アニリノ−3−メチル−6ジブチルアミノフルオラン 2部
2)下記の構造の顕色剤 8部
【化1】
Figure 0004148385
3)アクリルポリオール樹脂
の15%テトラヒドロフラン(THF)溶液 120部
上記組成物をボールミルを用いて平均粒径約2μmまで粉砕分散した。得られた分散液に日本ポリウレタン社製コロネードHL(アダクト型ヘキサメチレンジイソシアネート75%酢酸エチル溶液)10部を加え、良く攪拌し記録層塗布液を調製した。
【0037】
(中間層塗工液)
1)酸化亜鉛の超微粒子の30%トルエン分散液 100部
2)アクリルポリオール樹脂の50%下記の混合液による分散液 45部
(トルエン/キシレン/酢酸n−ブチル=45/15/40)
3)コロネートHL 10部
4)2−ブタノン 75部
上記組成物をよく分散して中間層塗工液を調製した。
【0038】
このようにした文書用書き替え型記録媒体をヘイズメーターを用いて全光線透過率を測定したところ3.4%であった。この記録媒体は印字用のサーマルヘッドと消去用のヒーターを持つ書き替え記録装置を用いて両面を交互に各20回文書画像を書き替え記録し、画像品質に問題のないことを確認した。このときの画像は黒色で光学濃度が1.0であり、地肌部の濃度は0.10であった。両面に画像が形成された状態で一方の面を見たとき、裏側の面の画像がわずかに透けて見え裏面側に画像があることは認識できるが、文書を読むことに対してじゃまになることはなく、十分な視認性が確保されていた。
【0039】
この文書用書き替え型記録媒体に対し画像の印字条件(サーマルヘッドの印加電圧)を変化させて、両面の画像の光学濃度を0.4から1.2まで変えた印字サンプルを作った。画像の視認性を目視で判定したところ、画像濃度0.4では裏面側の画像はほとんど見えずじゃまにならないが、表面側の画像そのものが薄いため、画像の視認性が十分とは言えなかった。しかし、画像濃度を0.5にすると裏面の画像はじゃまにならない程度であり、表面側の文書を読むにも十分な視認性が得られるようになった。次に、画像濃度が1.2になるように両面に印字したサンプルは、裏面側の画像がかなり透けて見えるため、表面側の画像とだぶり画像濃度が高いにもかかわらず読みにくく、文書用としては視認性に問題があった。画像濃度1.1ではこの傾向はある程度改善でき、文章としての視認性が確保された。この結果から、この文書用書き替え型記録媒体を用いる書き替え記録装置のサーマルヘッドの印加電圧を調整し、印字条件を画像濃度0.9から1.0の範囲の画像が形成できるよう設定した。
【0040】
実施例2
実施例1において支持体である白色ポリエステルフィルムの厚さを75μm、100μm、188μm、250μmとして、それぞれ両面に記録層、中間層、保護層を塗工して文書用書き替え型記録媒体を作製した。ヘイズメーターを用いて全光線透過率を測定した。また、書き替え記録装置を用いて実施例1と同様に、光学濃度1.0の文書画像を両面に印字した。下に未印字の記録媒体を置き、その上にこれらの印字したサンプルを重ねて文書画像の視認性を黙視で判定した。
これらの結果を実施例1の結果も合わせて表1に示す。表1中、◎は極めて良好、○は良好、×は不良を示す。
【0041】
【表1】
Figure 0004148385
【0042】
表1から、全光線透過率が8%を越えると透けて見える裏面側の画像がじゃまになり視認性に問題があることがわかる。また、全光線透過率が2%を下回ると裏面側の画像はほぼ見えなくなり、表面側の画像の視認性は優れているが、裏面側に文書画像があるかどうか、上から見てもわからなくなり、使用上の不便さが生ずる。本発明の全光線透過率の範囲のサンプルは、裏面側の像が少し透けて見える程度で視認性には問題がなく、しかも裏面側の像の存在は認識でき扱いやすいものであった。
【0043】
実施例3
実施例1において厚さ125μmの白色ポリエステルフィルム上に形成する可逆性記録層の厚さを変化させて本発明の記録媒体5種を作製した。これらの記録媒体の飽和光学濃度は0.4、0.6、0.9、1.1、1.3であった。これらのサンプルの中に対し、飽和濃度となるエネルギーで文書画像を両面に印字し、視認性と扱いやすさを評価した。結果は実施例1と同様に、画像濃度0.6以上1.1以下のサンプルは視認性がよく、しかも裏面側の画像の存在も認識できた。画像濃度0.4では薄すぎて視認性に問題があり、また、1.3では裏面側の画像が透けて見え視認性を低下させた。
【0044】
【発明の効果】
本発明の文書用可逆性書き替え型記録媒体により、両面に画像を形成しても視認性が低下せず、しかも裏面の画像の有無も認識できるため、一般の紙文書と同様の見やすさと扱いやすさをもつ書き替え型記録媒体を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の文書用書き替え型記録媒体を示す。
【図2】本発明に用いる代表的な記録層の発色・消色プロセスを示す。
【符号の説明】
11 支持体
12 可逆性記録層
13 保護層

Claims (2)

  1. 文書情報を繰り返し書き替え表示する可逆性記録層を支持体の両面に有する文書用書き替え型記録媒体であって、可逆性記録層が少なくとも熱の印加によって着色画像を可逆的に形成し文書情報の書き替え表示を行うものであり、記録媒体の記録面部分のヘイズメーターにおける全光線透過率が2%以上8%以下であり、かつ、形成される印字画像の飽和光学濃度が0.5以上1.1以下の範囲であることを特徴とする文書用書き替え型記録媒体。
  2. 請求項1に記載の文書用書き替え型記録媒体に対し、印字画像の光学濃度が0.5以上1.1以下になる印字条件で印字することを特徴とする文書用書き替え型記録媒体の記録方法。
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