JP2004001346A - 書き替え型記録媒体 - Google Patents

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古屋 浩美
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渋谷 毅
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【課題】記録媒体表面に施された加筆物を、比較的簡便な装置で高速、かつ確実に消去し、画像の書き替えが繰り返し可能な書き替え型記録媒体を提供する。
【解決手段】少なくとも支持体11上に可逆性記録層12を有する書き替え型記録媒体であって、前記書き替え型記録媒体は、記録後に加筆することが可能な加筆可能範囲が表示されている書き替え型記録媒体である。これにより、加筆物の消去を簡略に、かつ確実に行うことができる。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報を繰り返し書き替え表示し、紙と同様の扱いやすさと利便性を有する書き替え型記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピューターとネットワーク技術の発展と普及により、情報の大量、高速処理が可能になるのにともない、オフィスの中で使用される紙の量は増加し続けている。現在では大部分の情報がデジタル化され電子的に処理されるようになってきているにもかかわらず、そのデジタル情報はディスプレイで見るだけでは人が思考するには十分ではないため、多くの場合、プリンターなどを用いて紙に印刷している。紙は、目が疲れない見やすさ、電源を必要とせずどこでも見られる扱いやすさ、軽さがあり、しかも、必要とする多くの情報を並べて見られる一覧性を持つため、思考環境として欠かせないものとなっている。しかし、その一方で紙の大量消費は森林資源の枯渇という環境問題、紙ゴミの大量発生という社会問題を生みだしている。使用済みの紙を回収して再生するリサイクルが進められているが、再生紙であっても製造時に必要とする電力、水は新しいパルプから作る紙と大きく変わらず、これだけでは問題の解決はできない。
【0003】
これに対し、何回も画像を書き替えて繰り返し使用できる可逆性記録媒体が開発されてきた。はじめに高分子膜中に脂肪酸などの低分子化合物の粒子を分散した記録層をもち、可逆的に透明と白濁の二つの状態をとる記録媒体が開発された。しかし、これは光散乱性の変化であるため着色地肌に白色文字を印字するものであるため、普通の文書として扱えるものではなく、結果的に磁気カードなどのカード用情報表示部として実用化されるだけにとどまった。
次に、感熱記録紙に使われているロイコ染料の可逆的な反応を利用した可逆性記録媒体が研究された。これにはロイコ染料を発色させる酸性基と消色させる塩基性基をもつ両性化合物や、酸性化合物と塩基性化合物のつくる塩をロイコ染料とともに用いる可逆性記録媒体が開示された(たとえば特開平2−188293号公報など)。続いて、ロイコ染料を発色させる顕色剤にフェノール、カルボン酸、ホスホン酸などの基と長鎖脂肪族基をもつ化合物を用いる可逆性記録媒体が提案された(たとえば特開平5−124360号公報など)。とくに後者は前者に比べ、加熱条件の選択により容易に発色、消色させることができ、発色状態も消色状態も通常環境で安定であり、しかも発色と消色を安定に繰り返せる点で優れているため、実用性の高い可逆性記録媒体であった。文字の視認性という点でも前記の光散乱性変化を用いた記録媒体より優れているため、すでにカードの情報表示部としては実用化され普及しつつある。しかし、このような発色・消色型の可逆性記録媒体も白色地肌にコントラストの高い黒色文字表示できるにもかかわらず、一般文書用としての課題は解決されておらず、書き替え型記録媒体として実用化されたものは未だない。
【0004】
また、書き替え型記録媒体を一般の文書として使用するには以下のような問題が生ずる。印刷された文書は必要に応じてアンダーラインを引いたり、文章の校正や追加など加筆の作業が生じる。また、会議などで配布された場合においても議論の内容のメモ書きなどがあり加筆する必要性がある。
通常の印刷された内容は書き換えの際に消去されて新しい内容に書き替わるが、加筆した内容の消去の検討は十分にされてこなかった。これは、これまでの検討の主な分野はカード用途であり、この場合には加筆などの必要性は低く、したがって可逆性記録媒体への加筆/消去についての検討の必要性も低かったためである。
一方、電子黒板の用途に可逆性記録媒体を用い、加筆物の消去を機械的に行う提案が特開平7−251596号公報などに記載されている。この場合にはロール状になった記録媒体を巻き取りながらクリーニング手段によって表面の加筆物を除去するものであり、1枚1枚のシート状になった記録媒体に対応できるものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
シート状の書き替え型記録媒体に対し、加筆された内容を機械的に消去するには、記録媒体の搬送機構等のために、消去できない部分が生じるという問題を有している。このため、2回以上処理して消去不良部をなくす、あるいは異なる機構の消去装置を複数個通したりすることなどが必要となる。
通常、記録媒体表面の加筆物の消去は印字内容の書き替えの際に自動的に行うことが好ましく、さらに、書き替えに要する時間は、このような消去動作に係る時間も含めて通常のプリンターの印字時間と同程度であることが必要である。すなわち、加筆物の消去機構は書き替え装置内に組み込まれ、かつ消去動作は高速に行われる必要がある。先述のような2回以上処理することは時間が長くかかり、書き替えの高速化に対応できないため好ましくない。また、異なる機構の消去装置を複数個用いることは、書き替え装置の機構が複雑になって、装置の大型化や高価格化を招き好ましくない。
【0006】
そこで、上記問題点に鑑み、本発明は、記録媒体表面に施された加筆物を、比較的簡便な装置で高速、かつ確実に消去し、画像の書き替えが繰り返し可能な書き替え型記録媒体を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、少なくとも支持体上に可逆性記録層を有する書き替え型記録媒体であって、前記書き替え型記録媒体は、記録後に加筆することが可能な加筆可能範囲が表示されている書き替え型記録媒体である。
請求項2に記載の発明は、前記加筆可能範囲は、前記書き替え型記録媒体の書き替えの際に印字される請求項1に記載の書き替え型記録媒体である。
請求項3に記載の発明は、前記加筆可能範囲は、あらかじめ前記書き替え型記録媒体に印刷されている請求項1に記載の書き替え型記録媒体である。
【0008】
請求項4に記載の発明は、少なくとも支持体上に可逆性記録層を有する書き替え型記録媒体であって、前記書き替え型記録媒体は、記録後に加筆することが可能な加筆可能範囲以外の表面の濡れ性が、加筆可能範囲の表面の濡れ性よりも低い書き替え型記録媒体である。
【0009】
請求項5に記載の発明は、前記可逆性記録層は、少なくとも熱の印加によって画像を可逆的に形成する請求項1ないし4のいずれかに記載の書き替え型記録媒体である。
請求項6に記載の発明は、前記可逆性記録層は、少なくとも電界の印加によって画像を可逆的に形成する請求項1ないし4のいずれかに記載の書き替え型記録媒体である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の書き替え型記録媒体の基本的な構成を示す断面図である。高分子フィルム、合成紙、紙などからなる支持体11の上に可逆性記録層12が設けられ、さらに書き替え記録による記録層の劣化を防止する保護層13が設けられている。この他に、たとえば支持体と記録層との接着を改良したり、記録層塗工時のしみ込みを防止する下引き層、印字・消去の熱の有効利用を図る断熱層を設けることができる。また、紫外線を吸収させたり、接着性を改良するために記録層と保護層の間に中間層を設けることもできる。
また保護層上には印刷インキ層を部分的または全面に設けることがある。そして、この印刷インキ層を保護する目的で、少なくとも印刷インキ層上を含む部分または全面に印刷保護層を設けることがある。これらの記録媒体を構成する層には、従来の可逆性記録媒体として公知のものが利用できる。
【0011】
本発明の書き替え型記録媒体が有する可逆性記録層12は、熱、光、電気、磁気などのエネルギーを利用し、目視できる画像を可逆的に形成できる層であれば良く、その書き替えすなわち画像の消去と印字は、一種のみのエネルギーを用いるものであっても、二種以上のエネルギーを組み合わせて用いるものであっても良い。以下に、代表的な可逆性記録層および材料を例示するが、これらに限定されるものではない。
【0012】
可逆性記録層12には、ロイコ染料の可逆的な発色反応を用いることができる。ロイコ染料は、たとえば、フタリド化合物、アザフタリド化合物、フルオラン化合物など公知の染料前駆体である。
可逆性記録層12は、少なくともロイコ染料と顕色剤を含み、これらの顕色剤の作用により可逆性を出現させる。この代表例としては、たとえば特開平5−124360号公報、特開平6−210954号公報、特開平10−95175号公報などに記載の記録層である。ここで用いられる顕色剤は、分子内にロイコ染料を発色させる顕色能をもつ構造、たとえばフェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基などと、分子間の凝集力を制御する構造、たとえば長鎖炭化水素基が連結した構造を一つ以上もつ化合物である。連結部分にはヘテロ原子を含む2価以上の連結基を介していても良く、また長鎖炭化水素基中にも同様の連結基および/または芳香族基が含まれていても良い。このような可逆性顕色剤の具体例はたとえば特開平9−290563号公報、特開平11−188969号公報などに記載に示されている。
【0013】
図2は、上記のロイコ染料および顕色剤を用いた可逆性記録層12の発色・消色プロセスを示す図である。初期の消色状態(A)を加熱すると温度T1以上でロイコ染料と顕色剤が溶融混合して発色し(B)、この状態を急冷すると発色状態が固定される。発色状態(C)を加熱すると、発色温度より低い温度T2で消色し、冷却すれば初期と同様の消色状態となる。
このように可逆性記録層12は加熱温度および加熱後の冷却速度の制御によって記録消去ができる。この可逆性記録層12による印字は、コントラストが高く優れた画像品質が得られる。また、保存安定性や印字消去の繰り返し耐久性にも優れ、本発明の書き替え型記録媒体として特に適している。この可逆性記録層12を有する記録媒体の印字は、通常の感熱記録と同様にサーマルヘッドで行うことができ、消去は温度制御されたヒートローラ、セラミックヒータ等の発熱体、サーマルヘッドなどによってできるため、小型で簡易な書き替え記録装置で使用できる。
【0014】
また、ロイコ染料を用いる可逆性記録層12には、可逆性をもたらす顕色剤として、ロイコ染料を発色させる酸性基と、逆に消色させる塩基性基を合わせ持つ両性化合物、あるいは酸性化合物と塩基性化合物がつくる塩または錯塩を用いることができる。この場合には、顕色剤のことを顕減色剤と呼ぶことがある。これらの記録層の具体例は、たとえば特開平4−50289号公報、特開平4−50290号公報などに示されている。
さらには、ロイコ染料と顕色剤の発色反応に第三成分を作用させることにより、可逆性を発現させるものがある。このような記録層の具体例は、たとえば特開平8−132738号公報、特開平9−71052号公報に示されている。
【0015】
熱を利用して書き替えを行う記録層としては、上記の他に以下のような記録層を挙げることができる。たとえば、高分子中に低分子化合物の結晶粒子を分散させた複合膜の光散乱性の可逆変化を利用した記録層、高分子液晶層の光散乱性の可逆変化を利用した記録層がある。前者は、一般に低分子化合物の融点以上に加熱することにより記録層を白濁化して印字し、これより低い温度に加熱すことにより透明に戻し消去する。後者は、等方点以上への加熱急冷で記録層を透明化して印字し、加熱徐冷によって白濁状態にすることによって白濁に戻し消去する。この他にも液晶材料や高分子材料を単独または組み合わせて用い、加熱温度または加熱後の冷却速度の違いによって記録と消去を行う記録層がある。
本発明の書き替え型記録媒体では、上記のいかなる記録層も用いることができる。
【0016】
本発明の書き替え型記録媒体の好適な記録層には、電気的に画像形成でき画像の保持に電力を必要としないメモリー性の記録層がある。中でも電界によって印字・消去できる記録層は消費電力が小さくできるため特に好ましい。このような記録層には液晶材料を用いたものがある。たとえば、強誘電性高分子液晶の層は安定なメモリー性を有しており可逆性記録層として好ましい。また、メモリー性を持つスメクチック液晶材料も利用できる。これらの液晶材料は、記録層の偏光特性の変化を利用した画像形成が可能であるが、これ以外にも二色性色素を含有させることにより、着色画像を可逆的に形成することもできる。これらの記録層は、電界で可逆的に画像形成するのが一般的であるが、電界だけではなくたとえば熱などの他のエネルギーとの組み合わせで画像の書き替えを可能にしたり、画像保持特性を向上させる方式がある。
【0017】
また、電気的に書き替え記録ができる記録層には電気泳動材料が利用できる。これは、たとえば着色した溶媒中に酸化チタンなどの白色の微粒子を分散し、この粒子を電界により移動させて可逆的に画像形成を行う。とくに、この電気泳動材料をマイクロカプセル中にとじこめ、これを高分子フィルムなど支持体11上に保持した記録層12は、書き替え型記録媒体として好適である。さらに、球状の粒子であり半球が着色し半球が白色の粒子をマイクロカプセル中に媒質とともに閉じこめ、このマイクロカプセルを支持体11上に保持し、球体を電界により回転させて画像を可逆的に形成する記録層12も本発明の好適な記録層である。このような記録層の電界による画像形成では、静電スタイラスや、これをライン状に並べたヘッドによる書き込み、イオンフローによる書き込み、あるいは電子写真感光体などを利用し静電潜像を記録媒体上に転写する方法など公知の書き込み方法が利用できる。
【0018】
上記のいずれかの可逆性記録層を有する本発明の書き替え型記録媒体は、記録後にマーカーペン等の水系またはアルコール系の溶剤系インキを使用した筆記用具を用いて加筆することができる加筆可能範囲が表示されている。すなわち、記録媒体表面の加筆物を消去する装置における記録媒体の搬送機構等の関係で、記録媒体表面に施された加筆物の消去に不良を生じやすい領域を除いて、あらかじめ加筆可能範囲を設定し、それを使用者にわかるように表示するものである。これにより、使用者が、メモ等の書き込みができる範囲を認識できるため、加筆によって生じる加筆物は、記録媒体表面の加筆可能範囲内とすることができ、その後の消去動作の簡略化を図ることができる。
【0019】
記録媒体表面に加筆可能範囲を表示させる方法は特に限定されるものではないが、具体的に以下の方法が好ましく挙げられる。
図3は、本発明の第一の実施形態に係る書き替え型記録媒体の正面図である。書き替え型記録媒体15の両端に加筆可能範囲以外の領域16を示す、「加筆不可領域」の文字を印字させたものである。この印字は、記録媒体上に新たな文書を印字するのと同時に行うことができる。
図4は、本発明の第二の実施形態に係る書き替え型記録媒体の正面図である。書き替え型記録媒体の製造時に、記録媒体17の支持体11上あるいは保護層13上に加筆できない領域18を示す印刷を施すものである。製造時に一括して印刷するため、第一の実施形態に係る記録媒体のようにその都度印字する手間は省ける。
【0020】
また、本発明の書き替え型記録媒体は、加筆可能範囲以外、すなわち加筆できない領域の表面の濡れ性が、加筆可能範囲の表面の濡れ性より低いものであってもよい。図5は、本発明の第三の実施形態に係る書き替え型記録媒体の正面図である。記録媒体19の加筆できない領域20に塗工層が設けられている。これにより、加筆可能範囲以外の領域へのマーカーペン等のインクの付着を防止することができ、前述の実施形態と同様、記録媒体表面の加筆物の消去動作を簡略化することができる。なお、濡れ性の低い塗工層材料としては、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
【0021】
【実施例】
以下に、実施例を挙げ、本発明をより詳細に説明する。なお、ここでは可逆性記録層の代表として以下ような熱による書き替えが可能な記録層を有する記録媒体を作製したが、その他、例えば電気的な書き替えが可能な記録層であっても同様に本発明の記録媒体を作製することができる。
まず、ロイコ染料と可逆性のための顕色剤として下記の化合物を使用し、記録層形成用として下記の樹脂および架橋剤を用い、下記の組成の記録層塗工液を厚さ110mのコート紙上に塗布、乾燥、加熱処理を行い厚さ約10μmの可逆性記録層を塗工した。また、この記録層上には下記の保護層塗工液を塗布、乾燥、加熱処理を行い厚さ約3μmの保護層を塗工した後、A4サイズの上下15mmに印刷により加筆可能の表示を施し、書き替え型記録媒体とした。
【0022】
記録層塗工液
1)2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン 2部
2)構造式(1)で表される顕色剤              8部
3)アクリルポリオール樹脂の15%テトラヒドロフラン(THF)溶液
120部
上記組成物をボールミルを用いて平均粒径0.1〜3μmまで粉砕分散した。得られた分散液に日本ポリウレタン社製コロネードHLを10部加え、良く攪拌し記録層塗工液を調製した。
【0023】
保護層塗工液
1)アクリルポリオール樹脂(三菱レイヨン社製LR503)  10部
2)シリカ(水澤化学社製P832)              4部
3)シリコーングラフトポリマー(日本油脂社製FS700)  1.2部
4)メチルエチルケトン(MEK)              50部
上記組成物をボールミルを用いて平均粒径約0.7μmまで粉砕分散した。得られた分散液に日本ポリウレタン社製コロネードHXを4部加え、良く攪拌し保護層塗工液を調製した。
【0024】
上記で作製した書き替え型記録媒体を用い、印字・消去の試験を行った。図6は、試験に使用した印字消去装置の概略構成図である。図6において、31は記録層に形成された印字を消去するための印字消去手段、32はサーマルヘッドを有する印字手段であり、33は圧接ローラ、40は記録媒体表面上の加筆物を消去する加筆物消去部材であり、34は記録媒体である。加筆物消去部材40、供給ローラ41、圧接ローラ33、および引取ローラ42は、加筆物消去機構を形成している。
次に装置の動作について説明する。記録媒体34は、その印字・消去する表面を上側にして、搬送部材であるフィードローラ35、搬送部材(供給ローラ対)36によって供給搬送される。圧接ローラ33は、硬度の低いゴムまたはスポンジ等で作られ、加筆物消去部材40と記録媒体34を押圧する。これによって、圧接ローラ33の底部には、ニップ部が形成され、加筆物消去部材40と記録媒体34とは平面接触する。このとき、記録媒体34は一定の速度で矢印に示す方向に移動する。一方、加筆物消去部材40は停止させるかもしくはゆっくりと反時計方向に(記録媒体34搬送方向と逆の方向)に移動させて、記録媒体34と相対速度を維持し、記録媒体34表面上に付着した加筆物を除去する。除去した物は、加筆物消去部材40に付着して引取ローラ42に引き取られる。
続いて、消去手段31に搬送された記録媒体34は、所定温度まで加熱され、その後冷却されて印字内容を消去される。その後、搬送ローラ37によって印字手段32に搬送され、新たな印字を施される。
【0025】
上記で作製した記録媒体を用い、印字・消去試験を行ったところ、サーマルヘッドを有する印字手段32により、黒色の文字が鮮やかに発色した。また、この印字サンプルに水性マーカーペンにより加筆可能範囲に加筆を施し、その後、印字消去装置に導入した。導入した記録媒体は、加筆物消去部材40により、加筆物の消去が完全に行われ、消去手段31により、印字内容も消去されて、印字手段32によって新たな印字が施された。この消去/印字動作は繰り返し行うことができた。
【0026】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明により、記録後に加筆することが可能な加筆可能範囲を表示することで、記録媒体表面に施された加筆物を、比較的簡便な装置で高速、かつ確実に消去し、画像の書き替えが繰り返し可能な書き替え型記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の書き替え型記録媒体の基本的な構成を示す断面図である。
【図2】ロイコ染料および顕色剤を用いた可逆性記録層の発色・消色プロセスを示す図である。
【図3】本発明の第一の実施形態に係る書き替え型記録媒体の正面図である。
【図4】本発明の第二の実施形態に係る書き替え型記録媒体の正面図である。
【図5】本発明の第三の実施形態に係る書き替え型記録媒体の正面図である。
【図6】印字消去装置の概略構成図である。
【符号の説明】
11 支持体
12 可逆性記録層
13 保護層
15、17、19 記録媒体
16、18、20 加筆不可領域
31 消去手段
32 印字手段
33 圧接ローラ
34 記録媒体
40 加筆物消去部材
41 供給ローラ
42 引取ローラ

Claims (6)

  1. 少なくとも支持体上に可逆性記録層を有する書き替え型記録媒体であって、
    前記書き替え型記録媒体は、記録後に加筆することが可能な加筆可能範囲が表示されている
    ことを特徴とする書き替え型記録媒体。
  2. 前記加筆可能範囲は、前記書き替え型記録媒体の書き替えの際に印字される
    ことを特徴とする請求項1に記載の書き替え型記録媒体。
  3. 前記加筆可能範囲は、あらかじめ前記書き替え型記録媒体に印刷されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の書き替え型記録媒体。
  4. 少なくとも支持体上に可逆性記録層を有する書き替え型記録媒体であって、
    前記書き替え型記録媒体は、記録後に加筆することが可能な加筆可能範囲以外の表面の濡れ性が、加筆可能範囲の表面の濡れ性よりも低い
    ことを特徴とする書き替え型記録媒体。
  5. 前記可逆性記録層は、少なくとも熱の印加によって画像を可逆的に形成する
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の書き替え型記録媒体。
  6. 前記可逆性記録層は、少なくとも電界の印加によって画像を可逆的に形成する
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の書き替え型記録媒体。
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