JP2003322052A - 筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装置 - Google Patents
筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装置Info
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Abstract
響、特にパージ濃度を誤学習することに起因する過渡運
転時での空燃比の乱れを抑制することのできる筒内噴射
式内燃機関の蒸発燃料処理装置を提供する。 【解決手段】燃料蒸発機構は、キャニスタ91、このキ
ャニスタ91と燃料タンク92とを連通する導入路9
3、キャニスタ91とスロットルバルブ26の下流側を
連通するパージ通路94を備える。パージ通路94の途
中には流量制御弁47が設けられ、同弁47によりパー
ジ流量が制御される。電子制御装置50は内燃機関10
の潤滑に供される潤滑油の全体についてその燃料希釈度
合を推定する。電子制御装置50はこの燃料希釈度合が
大きいことを条件に蒸発燃料処理機構によるパージを禁
止する。
Description
生する蒸発燃料を吸気系にパージする蒸発燃料処理機構
を備え、同機構により吸気系にパージされるパージガス
の流量を内燃機関の空燃比に応じて制御するようにした
筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装置に関する。
の燃料供給系に発生する蒸発燃料をキャニスタに一旦吸
着させるとともに、これを所定のタイミングをもって吸
気系に導入して処理(いわゆるパージ)するようにして
いる。このパージガスには多量の燃料成分が含まれてお
り、このパージガスの量が適切に制御されていない場合
には空燃比の乱れ等を招くこととなる。
号公報に記載されるように、空燃比フィードバック制御
を通じて求められる実空燃比と目標空燃比との乖離傾向
を監視し、この乖離傾向に基づいてパージガスの燃料濃
度(パージ濃度)を学習するようにしている。そして、
このパージ濃度に基づいてパージ流量を制御することに
より、機関運転状態に応じた適切な量のパージガスを吸
気系に導入するようにしている。
ンクケース内に漏出するガス、いわゆるブローバイガス
を処理するためのブローバイガス還元装置が備えられて
いる。ブローバイガスは、強酸性であるため、機関本体
の金属部分に錆を発生させたり、同本体内に存在する潤
滑油を劣化させたりするおそれがある。このブローバイ
ガス還元装置は、外部(正確には吸気系に設けられたエ
アクリーナ等)から新気を機関本体内に導入し、これを
クランクケース内部で循環させて最終的に吸気系に戻す
といった掃気処理を行うことにより、ブローバイガスを
外部に排出することなく処理するようにしている。
分が含まれている。このため、これを単に吸気系に戻す
ようにすると、燃料噴射量を実質的に変動させてしまう
ようになる。しかしながら、このブローバイガスに含ま
れる燃料未燃成分の濃度はそれほど高くなく、また大き
く変化することも通常はない。このため、こうした燃料
噴射量の変動については、空燃比フィードバック制御を
通じて対処することができ、その悪影響についてもこれ
を無視できる程度にまで抑えることができる。
射弁から燃料を気筒内に直接噴射するようにした筒内噴
射式内燃機関にあっては、吸気ポート噴射式内燃機関と
は異なり、燃料噴射弁の噴孔と気筒内周面との間の距離
が極めて短く、噴射燃料が同気筒内周面に直接衝突し得
る構成を備えている関係から、以下のような問題が無視
できないものとなる。
ける燃料の霧化が促進され難いために、噴射燃料の一部
が燃焼に供されずに気筒内周面(シリンダ内周面)に付
着したままの状態になる。そして、このように気筒内周
面に付着した燃料は、機関ピストンの潤滑のために気筒
内周面に付着している潤滑油と混合される。その結果、
燃料による潤滑油の希釈、いわゆる燃料希釈が発生す
る。
の潤滑油は、機関ピストンが上下動するのに伴ってかき
落とされ、クランクケース(正確にはその一部として形
成されているオイルパン)に戻された後、再び機関ピス
トン等、内燃機関の潤滑に供されるようになる。従っ
て、こうした潤滑油の燃料希釈が頻繁に発生すると、ク
ランクケース内の潤滑油、換言すれば内燃機関の潤滑に
供される潤滑油全体に混入する燃料の割合が徐々に増大
するようになる。
増大すると、それに伴って潤滑油から多量の燃料が蒸発
するようになるため、ブローバイガスの燃料濃度が大幅
に上昇するようになる。このように燃料濃度が大幅に上
昇したブローバイガスが吸気系に導入されると、これに
起因して実空燃比と目標空燃比との乖離傾向が大きく変
化してしまうようになる。そして、このようなときに上
述したようなパージ濃度の学習が実行されると、ブロー
バイガスによる乖離傾向の変化分を誤ってパージ濃度の
変化によるものと誤学習してしまうようになる。
ジ流量が少なく設定される機関低負荷域ほど大きくな
る。従って、こうした機関低負荷時において誤学習され
たパージ濃度のまま、例えば内燃機関が、こうした誤学
習による影響の大きい低負荷域からこれが少ない高負荷
域に急激に変化するような過渡運転に移行すると、あた
かもその負荷変化に伴ってパージ濃度が変化するような
状況となる。その結果、こうした過渡運転時にあっては
空燃比の乱れが避けきれないものとなる。
なされたものであり、その目的は、潤滑油の燃料希釈に
よるパージ制御への悪影響、特にパージ濃度を誤学習す
ることに起因する過渡運転時での空燃比の乱れを抑制す
ることのできる筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装置
を提供することにある。
るための手段及び作用効果について説明する。請求項1
記載の発明は、燃料供給系に発生する蒸発燃料をキャニ
スタに吸着してこれを空気とともに吸気系にパージする
蒸発燃料処理機構を備え、同機構により前記吸気系にパ
ージされるパージガスの流量を内燃機関の空燃比に基づ
いて制御する筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装置に
おいて、前記内燃機関の潤滑に供される潤滑油の全体に
ついてその燃料希釈度合を推定する推定手段と、前記推
定される燃料希釈度合が大きいことを条件に前記蒸発燃
料処理機構によるパージを禁止する禁止手段とを備える
ようにしている。
の燃料希釈度合を推定し、その燃料希釈度合が大きいこ
とを条件に蒸発燃料処理機構によるパージを禁止するよ
うにしている。従って、潤滑油から燃料が蒸発してこれ
が吸気系に導入されたとしても、パージ濃度が誤学習さ
れてしまうことがない。その結果、潤滑油の燃料希釈に
よるパージ制御への悪影響、特にパージ濃度を誤学習す
ることに起因する過渡運転時での空燃比の乱れを抑制す
ることができるようになる。
発量が増大している場合、実空燃比が目標空燃比よりも
リッチ側に乖離する傾向(リッチ傾向)を示す可能性は
高い。一方、この場合に、実空燃比が目標空燃比よりも
リーン側に乖離する傾向(リーン傾向)を示す可能性は
極めて低い。従って、こうした乖離傾向に基づいて求め
られる空燃比補正量が増大(正確には空燃比補正量の基
準値からの乖離程度が大きい)していても、それが潤滑
油からの燃料蒸発量が増大していることに起因するもの
であれば、上記リッチ傾向を補償する側に増大するよう
になる。逆にこの空燃比補正量がリーン傾向を補償する
側に増大している場合には、寧ろそれは何らか別の要因
によるものと考えられる。
おり、前記禁止手段は前記パージを禁止するに際し、前
記推定される燃料希釈度合が大きく且つ実空燃比と目標
空燃比との乖離傾向に基づき求められる空燃比フィード
バック制御の空燃比補正量が目標空燃比に対する実空燃
比のリッチ傾向を補償する側に所定量以上増大している
ことを条件とするものであるとしている。
他、更に空燃比補正量がリッチ傾向を補償する側に所定
量以上増大していることをパージを禁止する際の条件に
しているため、燃料希釈による燃料蒸発量が増大し、そ
の増大に起因して各空燃比の乖離が実際に生じていると
きに、同パージが禁止されるようになる。従って、例え
ば、燃料希釈度合が大きくても、空燃比補正量がリーン
傾向を補償するものになっているとき、換言すれば燃料
希釈程度が大きくてもそれによる誤学習のおそれがない
ときには、パージが禁止されることがない。その結果、
パージの実行が不必要に制限されるのを回避することが
できるようになる。
記内燃機関の運転履歴に基づいて前記燃料希釈度合を推
定するものであるとしている。潤滑油全体の燃料希釈度
合はそれまでの内燃機関の運転履歴に応じて変化する。
例えば、機関温度が低い状況下で内燃機関が始動され、
その後、機関温度が十分に上昇する前にこれが停止され
る、いわゆる冷間ショートトリップが繰り返されると、
燃料希釈度合は大きく増大するようになる。一方、内燃
機関の暖機が完了した後も長期間にわたってその運転が
なされると、その間に潤滑油に含まれる燃料は徐々に蒸
発するため、燃料希釈度合は低下するようになる。従っ
て、こうした内燃機関の運転履歴を参照することによ
り、潤滑油全体の燃料希釈度合を推定することができる
ようになる。
よるように、前記禁止手段は前記燃料希釈度合の増大す
る状況下で前記内燃機関の運転がなされたことを監視
し、その監視履歴に基づいて前記燃料希釈度合を推定す
る、といった構成を採用することにより、潤滑油全体の
燃料希釈度合が増大する場合について同燃料希釈度合を
的確に推定することができるようになる。
高い場合には、気筒内周面の燃料付着がそもそも発生し
ないため、潤滑油全体の燃料希釈度合が増大することは
ない。従って、請求項4記載の発明において、例えば機
関始動時の機関温度を監視し、これが所定温度以下であ
るときに、燃料希釈度合の増大する状況下で前記内燃機
関の運転がなされた旨を判断することも可能である。
合であっても、その後、内燃機関が長期間にわたって継
続的に運転されれば、気筒内温度が上昇して気筒内周面
の燃料付着が抑制されるようになる。更に、気筒内で発
生した燃焼熱により潤滑油の温度も徐々に上昇し、その
上昇に伴って潤滑油から蒸発する燃料も増大するように
なる。
れるまでの時間がある程度長くなれば、機関運転時の初
期において発生した燃料希釈によりその度合が一時的に
増大したとしても、その後の機関運転中に潤滑油から燃
料が蒸発することにより燃料希釈度合は徐々に減少する
ようになる。そして、こうした燃料希釈度合の減少を通
じて機関運転初期に発生した同燃料希釈度合の増大分が
相殺されるか、或いはこれを上回るようになれば、内燃
機関が燃料希釈度合の増大する状況下で運転された旨の
履歴を残す必要もないことになる。
えば機関始動後から停止されるまでの機関運転時間を計
時し、機関始動時の機関温度が所定温度以下であり且つ
この機関運転時間が所定値以下であるときに、燃料希釈
度合の増大する状況下で前記内燃機関の運転がなされた
旨を判断することも可能である。
るまでの時間が同じであっても、その間に多量の燃料が
機関燃焼に供された場合には、気筒内温度が早期に上昇
するようなる。このため、気筒内周面の燃料付着がより
早い段階で抑制されるようになり、また潤滑油の温度上
昇に基づく燃料の蒸発についても一層促進されるように
なる。そして、これら気筒内温度や潤滑油温度について
その上昇速度は機関始動後において気筒内で発生する総
燃焼熱量と相関を有している。従って、燃料希釈度合の
増大する状況下で内燃機関の運転がなされたか否かを的
確に判断する上では、機関始動から機関停止までの間に
気筒内で発生した総燃焼熱量を監視するのが望ましいと
考えられる。
り、請求項4記載の筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理
装置において、前記禁止手段は機関始動から機関停止ま
での間に前記気筒内で発生する総燃焼熱量を機関運転状
態に基づいて推定し、機関始動時の機関温度が所定温度
以下であり且つ前記推定される総燃焼熱量が所定量以下
であるときに前記燃料希釈度合の増大する状況下で前記
内燃機関の運転がなされた旨判断するものであるとして
いる。
合が増大する状況下で内燃機関の運転がなされたことを
正確に判断し、その判断のもと潤滑油全体の燃料希釈度
合が増大する場合についてこれを一層的確に推定するこ
とができるようになる。尚、上記機関温度としては例え
ば気筒内温度を直接検出することが望ましいが、例えば
これを機関始動時の機関冷却水温度、吸入空気温度、外
気温度、或いはこれらの組み合わせに基づいて推定する
ことができる。
が所定温度以下であり且つ総燃焼熱量が所定量以下であ
るときに、燃料希釈度合の増大する状況下で内燃機関の
運転がなされた旨判断するようにしているが、ここで、
総燃焼熱量と比較される上記所定量を機関始動時の機関
温度に応じて可変設定するといった構成を採用すること
もできる。即ち、機関始動時の機関温度が上記所定温度
以下であっても、これが比較的高温であるときには、機
関運転初期に発生する燃料希釈度合の増大分が小さくな
るため、これを相殺或いは上回るだけために必要な総燃
焼熱量も必然的に少なくなる。従って、総燃焼熱量と比
較される上記所定量については、機関始動時の機関温度
が高いときほど、これを少なく設定するといった構成
が、内燃機関が燃料希釈度合の増大する状況下で運転さ
れたことを正確に判断する上では極めて有効である。
筒内で発生する総燃焼熱量が所定量以下であることにつ
いては、例えば、請求項6記載の発明によるように、機
関始動から機関停止までの間の吸入空気量積算値又は燃
料噴射量積算値が所定値以下であることに基づいてこれ
を判断することができる。尚、各燃料噴射によって気筒
内で発生する燃焼熱は、吸入空気量や燃料噴射量の他、
燃料噴射時の空燃比や点火時期等によっても変化する。
このため、例えばそのときどきの吸入空気量や燃料噴射
量について空燃比や点火時期に基づく重み付けを行いつ
つその積算を行うなどの方法も総燃焼熱量を正確に推定
する上では有効である。
いずれかに記載の筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装
置において、前記禁止手段は前記潤滑油の温度又は同温
度と相関を有するパラメータに基づいて前記燃料希釈度
合の低下する状況下であるか否かを判断し、前記燃料希
釈度合の増大する状況下で前記内燃機関の運転がなされ
た旨の履歴が発生したときにカウントアップされ、前記
燃料希釈度合の低下する状況下である旨判断されたとき
に徐々にカウントダウンされるカウンタ値の大きさに基
づいて前記燃料希釈度合を推定するものであるとしてい
る。
状況下での内燃機関の運転、例えば冷間ショートトリッ
プ等が頻繁に繰り返されると、それに伴って潤滑油全体
の燃料希釈度合は徐々に増大するようになる。一方、内
燃機関の運転が長期間にわたって行われ、潤滑油の温度
が上昇すると、同潤滑油に含まれる燃料の蒸発量も増大
するため、潤滑油全体の燃料希釈度合が低下するように
なり、燃料希釈度合は時間の経過とともに徐々に低下す
るようになる。
た燃料希釈度合の増大や低下に応じて変化するカウンタ
値を設定しているため、同カウンタ値の大きさに基づい
て燃料希釈度合を一層的確に推定することができるよう
になる。
いずれかに記載の筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装
置において、前記禁止手段は燃料噴射によって気筒内周
面に付着する燃料量と相関を有するパラメータに基づい
て前記燃料希釈度合の増大速度を算出し、該算出される
増大速度に基づいて前記燃料希釈度合を逐次更新してこ
れを学習することにより同燃料希釈度合を推定するもの
であるとしている。
よって気筒内周面に付着した燃料により同内周面に付着
している潤滑油が希釈され、これが残りの潤滑油と混合
されることにより徐々に進行する。このため、燃料噴射
により気筒内周面に付着する燃料量(正確にはこれと相
関を有するパラメータ)に基づいて燃料希釈の進行度
合、即ち燃料希釈度合の増大速度を算出することができ
る。
うに、この増大速度に基づいて現在の燃料希釈度合の値
を逐次更新し、これを新たな燃料希釈度合の値として学
習することにより、同燃料希釈度合の増大に合わせてこ
れを的確に推定することができるようになる。
は、これを直接検出することは困難ではあるが、請求項
9記載の発明によるように、燃料噴射量、燃料噴射時
期、機関温度といったこの燃料付着量と相関を有するパ
ラメータ、或いはこれら各パラメータの組み合わせに基
づいてこれを簡易に求めることができる。因みに、気筒
内周面の燃料付着量は、(イ)燃料噴射量が多い、
(ロ)機関ピストンがより下死点側にある時期に燃料噴
射時期が設定される、(ハ)機関温度が低い、といった
状況にあるときほど多くなる傾向がある。従って、気筒
内周面の燃料付着量を求めるに際しては、こうした各傾
向を考慮することになる。
記載の筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装置におい
て、前記禁止手段は前記潤滑油の温度又は同温度と相関
を有するパラメータに基づいて潤滑油全体から蒸発する
燃料の量を更に推定し、該推定される燃料蒸発量に基づ
き前記燃料希釈度合についてその低下速度を算出すると
ともに、該算出される低下速度並びに前記算出される増
大速度に基づいて前記燃料希釈度合を逐次更新してこれ
を学習することにより同燃料希釈度合を推定するもので
あるとしている。
等により潤滑油の温度が上昇し、その温度上昇に伴って
潤滑油に含まれる燃料が蒸発することで徐々に解消され
る。このため、潤滑油の温度又は同温度と相関を有する
パラメータに基づいて燃料希釈の解消度合、即ち燃料希
釈度合の低下速度を算出することができる。
ように、燃料希釈度合の増大速度に加えて更にその低下
速度に基づいて現在の燃料希釈度合の値を逐次更新し、
これを新たな燃料希釈度合の値として学習することによ
り、同燃料希釈度合の増大及び低下の双方を合わせてこ
れを一層的確に推定することができるようになる。
生する蒸発燃料をキャニスタに吸着してこれを空気とと
もに吸気系にパージする蒸発燃料処理機構を備え、同機
構により前記吸気系にパージされるパージガスの流量を
内燃機関の空燃比に応じて制御する筒内噴射式内燃機関
の蒸発燃料処理装置において、実空燃比と目標空燃比と
の定常的な乖離傾向を補償するため空燃比学習値を複数
に分割された機関負荷領域毎に求め、それら機関負荷領
域毎に求められる各空燃比学習値についてその機関高負
荷域の値と機関低負荷域の値との乖離程度が大きいこと
を条件に前記蒸発燃料処理機構によるパージを禁止する
禁止手段を備えるものであるとしている。
蒸発量の変化速度は、例えば機関運転状態の変化に伴う
燃料噴射量の変化速度と比較して極めて小さい。従っ
て、実空燃比と目標空燃比との定常的な乖離傾向を補償
するための補正量、即ち空燃比学習値には、その燃料蒸
発量に起因する上記各空燃比の乖離傾向が反映されるよ
うになる。
の燃料噴射量が相対的に少なくなっているため、潤滑油
から燃料が蒸発した場合に、内燃機関に供給される燃料
量に占めるこの燃料蒸発量の割合が機関高負荷運転時と
比較して大きくなる。従って、機関運転状態が低負荷側
にあるときと高負荷側にあるときとではその乖離傾向に
違いがみられるようになる。
を考慮するようにしており、空燃比学習値についてその
機関高負荷域の値と機関低負荷域の値との乖離程度が大
きいことを条件に、パージを禁止するようにしている。
従って、潤滑油からの燃料蒸発量が増大していることを
的確に判断し、これが増大していることを条件にパージ
を禁止することができる。
比学習値についてその機関高負荷域の値KGHと機関低
負荷域の値KGLとの偏差(KGH−KGL)やそれら
の比(KGH/KGL)によってこれを求めることがで
きる。また、仮に潤滑油から燃料が蒸発していない場合
であっても、機関高負荷域の値KGHと機関低負荷域の
値KHLとの間に機関固有の乖離傾向が存在するような
場合には、上記偏差や比等に対してこうした機関固有の
乖離傾向を打ち消すための補正を行うことも有効であ
る。
1記載の筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装置におい
て、前記禁止手段は前記パージを禁止するに際し、前記
乖離程度が大きく且つ実空燃比と目標空燃比との乖離傾
向に基づき求められる空燃比フィードバック制御の空燃
比補正量が前記乖離傾向として実空燃比が目標空燃比よ
りもリッチ側に乖離する傾向を補償する側に所定量以上
増大していることを条件としている。
他、請求項2記載の発明と同様に、燃料希釈による燃料
蒸発量が増大し、その増大に起因して各空燃比の乖離が
実際に生じているときに、パージが禁止されるようにな
るため、同パージが不必要に制限されるのを回避するこ
とができるようになる。
射弁からの燃料噴射量が相対的に少なくなるときに最も
顕著になる。このため、請求項13記載の発明では、請
求項1乃至12のいずれかに記載の筒内噴射式内燃機関
の蒸発燃料処理装置において、前記禁止手段は前記パー
ジを禁止するに際し、機関低負荷時にあることを条件と
するものであるとしている。
を条件にパージを禁止するようにしているため、こうし
た機関低負荷時においてはパージ濃度の誤学習を極力抑
制することができる一方、機関高負荷時には不必要にパ
ージが制限されてしまうのを回避することができるよう
になる。
の第1の実施形態について説明する。
装置90、その適用対象となる内燃機関10、並びに同
内燃機関10に潤滑油を供給する潤滑系70等について
その概略構成を示している。
は、燃料噴射弁20から各気筒(シリンダ)17の燃焼
室12に燃料を直接噴射する筒内噴射式の内燃機関であ
る。各気筒17の内部には、機関ピストン(以下、単に
「ピストン」という)14が往復動可能に設けられてお
り、このピストン14の頂面と気筒内周面18とにより
燃焼室12は区画形成されている。
気通路13がそれぞれ接続されている。吸気通路11の
途中には、スロットルバルブ26が設けられており、こ
のスロットルバルブ26により燃焼室12に導入される
吸入空気が調量される。吸気弁21の開弁時に燃焼室1
2に導入された吸入空気は、燃料噴射弁20から噴射さ
れる燃料と混合されて混合気となる。そして、この混合
気は点火プラグ22の点火によって爆発燃焼した後、排
気弁23の開弁時に燃焼室12から排気通路13に排出
される。この排気通路13には排気浄化機能を有した触
媒装置27が設けられている。
4に接続されており、このデリバリパイプ24から燃料
が所定の圧力をもって供給される。このデリバリパイプ
24には燃料ポンプ25を通じて所定圧の燃料が燃料タ
ンク92から供給されている。尚、デリバリパイプ24
内の燃料圧力、即ち燃料噴射弁20の燃料噴射圧はこの
燃料ポンプの吐出量を適宜変更することにより調節が可
能である。
ンクケース19の一部として形成されるオイルパン74
と、潤滑油供給装置72とを備えて構成されている。こ
の潤滑油供給装置72は、オイルポンプ、フィルタ、オ
イルジェット機構(いずれも図示略)等を備えている。
オイルパン74内の潤滑油は、フィルタを介してオイル
ポンプにより吸引され、オイルジェット機構に供給され
る。ピストン14と気筒内周面18との間を潤滑するに
は、このようにオイルジェット機構に供給された潤滑油
が、同機構から気筒内周面18に供給される。その後、
潤滑油はピストン14が往復動するのに伴って気筒内周
面18からその下方にかき落とされ、最終的にオイルパ
ン74に戻される。
ルパン74内の潤滑油と混合された後、再び内燃機関1
の潤滑に供される。尚、気筒内周面18に供給されてピ
ストン14の潤滑に供された潤滑油は、機関燃焼熱によ
り温度上昇した後、オイルパン74に戻される。従っ
て、機関始動に伴って潤滑系70による潤滑油の循環が
開始されると、潤滑油全体の平均的な温度は、同潤滑油
が熱的な平衡状態に移行するまで徐々に温度上昇するよ
うになる。
19の内部等、その内部に存在するブローバイガスを掃
気してこれを処理するためのブローバイガス還元装置8
0が設けられている。このブローバイガス還元装置80
は、吸気通路11においてスロットルバルブ26よりも
上流側部分とヘッドカバー16の内部とを連通する連通
路82と、吸気通路11においてスロットルバルブ26
よりも下流側部分とヘッドカバー16の内部とを連通す
るブローバイガス通路84とを備えている。
内に吸気負圧が発生すると、連通路82を通じて新気が
ヘッドカバー16内に導入される。そして、その新気
は、ブローバイガスと混合されつつ、内燃機関10の内
部で循環され、最終的にブローバイガス通路84を通じ
て吸気通路11に排出される。ブローバイガスは、こう
したブローバイガス還元装置80の掃気処理を通じて外
部に排出されることなく処理される。また、ブローバイ
ガス通路84の途中にはブローバイガス通路84におけ
るブローバイガスの流量を調節するための流量調節弁8
6が設けられている。
タ91、このキャニスタ91と燃料タンク92とを連通
する導入路93、キャニスタ91とスロットルバルブ2
6の下流側を連通するパージ通路94等を備えている。
このパージ通路94の途中には流量制御弁47が設けら
れており、この流量制御弁47によりキャニスタ91か
ら吸気通路11に導入される燃料蒸気の量(パージ流
量)が制御される。
状態に応じて制御される。例えば、高負荷運転時には、
燃焼形態が均質燃焼に設定される。この均質燃焼に際し
ては、空燃比A/Fが例えば理論空燃比近傍(例えば
「A/F=12〜15」)になるように燃料噴射量等が
制御されるとともに、燃料噴射時期が吸気行程中に設定
される(吸気行程噴射)。
が成層燃焼に設定される。この成層燃焼に際しては、空
燃比A/Fが理論空燃比よりもリーン(例えば「A/F
=17〜40」)になるように燃料噴射量等が制御され
るとともに、燃料噴射時期が圧縮行程後期に設定される
(圧縮行程噴射)。
の変動等を抑制しつつ燃焼形態を成層燃焼と均質燃焼と
の間で円滑に切り替えるべく、同燃焼形態が弱成層燃焼
に設定される。この弱成層燃焼にあっては、成層燃焼時
よりも弱い成層度をもって燃焼が行われる。弱成層燃焼
に際しては、空燃比A/Fが理論空燃比よりもリーン
(例えば「A/F=15〜25」)になるように燃料噴
射量等が制御されるとともに、燃料噴射が吸気行程及び
圧縮行程の双方の行程で行われる(二段階噴射)。
Wが所定温度THWL以下になる期間)には、噴射燃料
の霧化が促進され難い傾向がある。このため、こうした
機関冷間時には、機関負荷状態に関わらず、燃焼形態が
均質燃焼に設定され、吸気行程噴射が実行されるように
なる。その結果、圧縮行程噴射の実行される成層燃焼時
と比較して、燃料噴射から点火までの期間が長く確保さ
れるようになり、噴射燃料の霧化が極力促進されるよう
になる。
HWが所定温度THWL以上になった後)であり、低負
荷運転時であっても、今回の機関運転時において空燃比
学習値の学習が完了していないときなどの所定条件を満
たした場合には、機関負荷状態に関わらず、燃焼形態が
均質燃焼に設定される。
御は電子制御装置50により行われている。この電子制
御装置50は、空燃比制御や燃料噴射制御等、内燃機関
10における種々の制御を統括して実行するものであ
り、演算装置、駆動回路等の他、各種制御の演算結果や
その演算に用いられる関数マップ等を記憶するメモリ5
2を備えている。
検出するための各種サンサが設けられている。例えば、
吸気通路11においてスロットルバルブ26の上流側に
は吸入空気量を検出する吸入空気量センサ42が設けら
れている。また、内燃機関10の出力軸(図示略)の近
傍には、その回転速度(機関回転速度)を検出する回転
速度センサ43が設けられている。アクセルペダル60
の近傍には、その踏込量(アクセル開度)を検出するア
クセルセンサ44が設けられている。シリンダブロック
(図示略)には、機関冷却水の温度を検出する水温セン
サ45が取り付けられている。更に、排気通路13にお
いて触媒装置27の上流側には、排気の酸素濃度に基づ
いて空燃比を検出するための酸素センサ46が取り付け
られている。これら各センサ42〜46の検出結果は、
電子制御装置50に取り込まれる。そして、電子制御装
置50は、これら検出結果に基づいて各種制御を機関運
転状態に応じて実行する。
時における燃料噴射量を算出する制御手順(燃料噴射量
算出処理、空燃比フィードバック制御、空燃比学習処
理)、燃料噴射弁20やデリバリパイプ24、或いはこ
れに燃料を供給する燃料ポンプ等、内燃機関10の燃料
噴射系かかる異常を診断する際の制御手順(異常判定処
理、禁止条件判断処理)について説明する。
から燃焼室12に噴射された燃料の一部は気筒内周面1
8に付着し、こうした燃料付着により潤滑油全体に燃料
希釈が発生して燃料蒸発量が増大すると、最終的にはパ
ージ制御への悪影響を及ぼすおそれがある点については
上述した。
燃料希釈度合の増大する状況下で運転されたことの履
歴、具体的には冷間ショートトリップがなされた履歴を
監視するための処理(運転履歴監視処理)を通じてこう
した潤滑油全体の燃料希釈が発生し、これがパージ制御
に実際に悪影響を及ぼしている状況にあることを監視し
ている。そして、こうした状況下にあるときには、上記
パージを禁止することにより、パージ濃度の誤学習がな
されるのを極力回避するようにしている。
監視処理について説明する。図2及び図3のフローチャ
ートは上記運転履歴監視処理の処理手順を示している。
電子制御装置50は、これら各図に示される一連の処理
を所定の時間周期Tをもって繰り返し実行する。また、
図4のタイミングチャートは、この処理に基づく制御態
様についてその一例を示している。
の運転が停止されたか否かが判断される(図2のステッ
プS100)。因みに、電子制御装置50には、内燃機
関10の運転が停止された後も所定期間が経過するまで
は電力が継続して供給され、その作動が可能な状態にお
かれている。電子制御装置50は、この機関停止後の所
定期間が経過する前までに、機関運転中における各種制
御の実行結果をメモリ52に記憶保持する等、次回の機
関運転に際して必要になる後処理を実行する。
ると(ステップS100:YES図4のタイミングt
2,t4,t6)、次に機関冷却水温THWの機関始動
時における値(以下、「機関始動時水温THWST」と
いう)がメモリ52から読み出され、これが所定温度T
HWL以下であるか否かが判断される(ステップS11
0)。ここでは、噴射燃料の一部が気筒内周面18に付
着したまま燃焼に供されることなく燃焼が終了する、即
ち上述したような燃料希釈が懸念される状況のもとで機
関始動がなされたか否かを判断するようにしている。
温度THWL以下である旨判断された場合(ステップS
110:YES)、即ち燃料希釈の発生が懸念される状
況のもとで今回の機関始動がなされた場合には(図4の
タイミングt1,t3,t5,t7)、更に、機関始動
後の吸入空気量積算値GASUMが所定量GASUML
以下であるか否かが判断される(ステップS120)。
っても、その後、内燃機関10が長期間にわたって継続
的に運転されれば、燃焼室12の温度が上昇して噴射燃
料の霧化が促進されるようになるため、気筒内周面18
の燃料付着もこれに応じて抑制されるようになる。更
に、機関燃焼熱により潤滑油の温度が徐々に上昇し、そ
の上昇に伴って潤滑油から蒸発する燃料の量も増大する
ようになる。
く、機関運転初期において燃料希釈度合が一時的に増大
することがあっても、その後の機関運転中に潤滑油から
燃料が蒸発することにより燃料希釈度合は徐々に減少す
るようになる。そして、こうした燃料希釈度合の減少を
通じて機関運転初期に発生した同燃料希釈度合の増大分
が相殺されるか、或いはこれを上回るようになれば、内
燃機関10が燃料希釈度合の増大する状況下で運転され
た、即ち冷間ショートトリップがなされた旨の履歴を残
す必要もないことになる。
する燃焼熱量はそのときどきの吸入空気量やこれに基づ
いて設定される燃料噴射量と相関を有しており、これら
が多くなるほど燃焼熱量も増大する傾向がある。このた
め、機関運転期間中に発生する燃焼熱量は、この吸入空
気量の積算値GASUMと相関を有すると考えられる。
GASUMLを適切に設定することにより、機関運転中
に潤滑油の温度が上昇して燃料が蒸発し、これによる燃
料希釈度合の減少を通じて機関運転初期に発生した燃料
希釈度合の増大分が相殺されるか、或いはこれを上回っ
ていることを適切に判断することができる。
温の上昇に伴って成層燃焼の実行が許可されるようにな
った時点以降は常に否定判断されるようになる。即ち、
このステップS120では、機関冷間時に燃焼形態が均
質燃焼に設定され、吸気行程噴射が実行されている期間
での吸入空気量積算値が上記所定量GASUMLとの実
質的な比較対象になっている。
算値GASUMが所定量GASUML以下である旨判断
された場合(ステップS120:YES)、今回の機関
運転が冷間ショートトリップに該当すると判断される。
そして、この場合には、希釈度合カウンタ値Cが所定量
aをもってカウントアップされる(ステップS130図
4のタイミングt2,t4,t6)。この希釈度合カウ
ンタ値Cは、潤滑油全体の燃料による希釈の進行程度を
示すものであり、燃料希釈度合が増大したときほど大き
い値になり、同燃料希釈度合が低下したときほど小さい
値となるように、この一連の処理を通じて操作される。
尚、ステップS130のカウントアップ処理は同処理が
機関停止の判断後において未だなされていないことをそ
の実行条件にしており、機関停止後一度だけ実行され
る。
トアップされると、次にこの希釈度合カウンタ値Cが判
定値CH以上であるか否かが判断される(ステップS1
40)。ここで、希釈度合カウンタ値Cが判定値CH以
上である場合には(ステップS140:YES)、潤滑
油全体の燃料希釈度合が大きくなっており、これ以上燃
料希釈が進行すると、空燃比フィードバック制御、ひい
てはパージ制御への悪影響が発生する可能性があるもの
と判定される。そして、こうした判定がなされたことを
条件に、燃料希釈発生フラグXSが「ON」に設定され
る(ステップS150 図4のタイミングt4)。尚、
後述する禁止条件判断処理では、この燃料希釈発生フラ
グXSが「ON」に設定されていることを、パージを禁
止する際の条件の一つにしている。このように燃料希釈
発生フラグXSの操作が行われると、この一連の処理は
一旦終了される。
燃機関10が運転中である旨判断された場合には(ステ
ップS100:NO)、次に機関冷却水温THWが所定
温度THWH以上であるか否かが判断される(図3のス
テップS160)。
THWHとを比較することにより、潤滑油全体の平均温
度が所定温度以上にまで上昇しているか否か、最終的に
は、その温度上昇に伴って潤滑油全体から蒸発する燃料
量が所定量にまで上昇しており、燃料希釈度合が低下す
る状況にあるか否かを判断するようにしている。即ち、
機関冷却水温THWが上昇していれば、機関始動後に発
生した燃焼熱量が多いとみなすことできる。このため、
潤滑油全体がその燃焼熱によって温度上昇しており、燃
料蒸発量も燃料希釈度合を低下させる程度にまで増大し
ているものと簡易的に判断することができる。
WH以上である、換言すれば潤滑油全体の温度上昇に伴
って燃料蒸発量が所定量以上にまで増大していると判断
される場合には(ステップS160:YES)、希釈度
合カウンタ値Cが所定量bをもってカウントダウンされ
る(ステップS170 図4タイミングt8,t9)。
尚、このステップS170のカウントダウン処理は、同
処理が前回なされてから所定時間が経過していることを
条件に実行される。即ち、希釈度合カウンタ値Cは、機
関冷却水温THWが所定温度THWH以上になった後、
所定時間が経過する毎にカウントダウンされる。
WH未満である旨判断された場合には(ステップS17
0:NO)、このカウントダウン処理は実行されない。
次に、希釈度合カウンタ値Cが判定値CL(<判定値C
H)以下であるか否かが判断される(ステップS18
0)。ここで、希釈度合カウンタ値Cが判定値CL以下
である場合には(ステップS180:YES)、潤滑油
全体の燃料希釈度合が小さく、従って燃料噴射によって
燃料希釈が一時的に発生して潤滑油全体の燃料希釈度合
が進行したとしても、これによるパージ制御への悪影響
は殆ど無視できる程度のものであると判定される。
に、燃料希釈発生フラグXSが「OFF」に設定される
(ステップS190 図4のタイミングt9)。そし
て、このように燃料希釈発生フラグXSがオフ操作され
た後、この一連の処理は一旦終了される。
以上である場合には(ステップS180:NO)、こう
した燃料希釈発生フラグXSの操作は行われず、この一
連の処理は一旦終了される。
0,S120において、機関始動時水温THWSTが所
定温度THWLを上回っている旨判断された場合(ステ
ップS110:NO)や、機関始動後の吸入空気量積算
値GASUMが所定量GASUMLを上回っている旨判
断された場合には(ステップS120:NO)、今回の
機関運転が冷間ショートトリップには該当しないものと
判定される。そして、これらの場合には、希釈度合カウ
ンタ値Cのカウントアップ処理は行われずにこの一連の
処理は一旦終了される。
カウンタ値Cが判定値CH未満である旨判断された場合
には(ステップS140:NO)、今回の機関運転が冷
間ショートトリップに該当するために、希釈度合カウン
タ値Cがカウントアップされたものの、燃料希釈度合に
よるパージ制御への悪影響が無視できない程度にまでは
未だ達していないと判定される。そして、この場合に
は、燃料希釈発生フラグXSがオン操作されることな
く、この一連の処理は一旦終了される。
射量算出処理について説明する。図5は、燃料噴射量の
制御手順を示すフローチャートである。このフローチャ
ートに示される一連の処理は電子制御装置50により所
定の周期をもって繰り返し実行される。
度、機関回転速度、機関冷却水温THW等、現在の機関
運転状態を示す各パラメータが読み込まれる(ステップ
S200)。そして、これら各パラメータに基づいて基
本燃料噴射量QBASEが算出される(ステップS21
0)。
射量QINJが算出される(ステップS230)。 QINJ ←QBASE{1+(FAF−1.0)+(KGi−1.0)}K1+K2 ・・・(1) (K1,K2:補正係数) 上式(1)において、「FAF」は目標空燃比である理
論空燃比に対する実空燃比の一時的な乖離傾向を補償す
るためのフィードバック補正係数である。一方、「KG
i」は、理論空燃比に対する実空燃比の定常的な乖離傾
向を補償するための空燃比学習値である。この空燃比学
習値KGiは、複数に分割された機関負荷領域毎につい
て、それら各領域に対応する値として求められている。
具体的には、機関負荷領域が吸入空気量の大きさに基づ
いて5つの領域Ri(i=1〜5)に分割されている。
あり、領域R5は最も低負荷側の領域である。また、上
記空燃比学習値KGiの添え字「i」はこの領域Riと
の対応関係を示すものである。即ち、上式(1)に示さ
れる燃料噴射量の算出に際し、機関負荷領域が例えば領
域R3にある場合には、それに対応する空燃比学習値K
G3が選択される。
燃比フィードバック処理並びに空燃比学習処理を通じて
求められる。この際、燃料希釈度合が大きくなり、潤滑
油からの燃料蒸発量が増大することに起因して実空燃比
が理論空燃比から乖離する傾向を生じた場合、同傾向は
この空燃比学習値KGiに反映されるようになる。
算出されると、この一連の処理は一旦終了される。 [3.空燃比フィードバック処理]次に、空燃比フィー
ドバック処理について図6及び図7を参照して説明す
る。図7は、上記フィードバック補正係数FAFの算出
手順を示すフローチャートであり、同フローチャートに
示される一連の処理は電子制御装置50により所定の周
期をもって繰り返し実行される。
ドバック処理を行う条件が成立しているか否かが判断さ
れる(ステップS300)。ここで、この空燃比フィー
ドバック処理の実行条件としては、例えば、 (条件1)機関始動時ではない (条件2)燃料カットが行われていない (条件3)機関冷却水温THWが所定温度以上 (条件4)酸素センサ46の活性化処理が完了している を挙げることができる。
が成立していないときには、空燃比フィードバック処理
の実行条件が成立していないと判断される(ステップS
300:NO)。そして、この場合、上記フィードバッ
ク補正係数FAFが「1.0」に設定され(ステップS
340)、この一連の処理が一旦終了される。従って、
この場合には、フィードバック補正係数FAFに基づく
燃料噴射量のフィードバック制御は実質的に行われな
い。
燃比フィードバック処理の実行が許可される場合(ステ
ップS300:YES)、酸素センサ46の出力電圧V
oxが所定の基準電圧Vrよりも小さいか否かが判定さ
れる(ステップS302)。
未満である場合(ステップS302:YES)、空燃比
が理論空燃比よりもリーンであるとして、空燃比識別フ
ラグXOXが「0」に設定される(ステップS31
0)。
燃比識別フラグXOXの前制御周期における値XOXO
(以下、単に「前回値XOXO」という)とが比較され
る(ステップS312)。これらが一致している場合に
は(ステップS312:YES)、空燃比が理論空燃比
よりもリーン側の値にある状態が継続しているものと判
断される。そして、この場合には、上記フィードバック
補正係数FAFに所定の積分量a(a>0)が加算さ
れ、その加算値(=FAF+a)が新たなフィードバッ
ク補正係数FAFとして設定される(ステップS31
4)。
前回値XOXOと異なっている場合(ステップS31
2:NO)、空燃比が理論空燃比を基準としてこれより
もリッチ側の値からリーン側の値に反転したものと判断
される。そして、この場合には、フィードバック補正係
数FAFに所定のスキップ量A(A>0)が加算され、
その加算値(=FAF+A)が新たなフィードバック補
正係数FAFとして設定される(ステップS316)。
尚、このスキップ量Aは先の積分量aと比較して十分に
大きな値に設定されている。
oxが上記基準電圧Vr以上である場合(ステップS3
02:NO)、空燃比が理論空燃比よりもリッチである
として、空燃比識別フラグXOXが「1」に設定される
(ステップS320)。
前回値XOXOとが比較される(ステップS322)。
そして、これらが一致している場合には(ステップS3
22:YES)、空燃比が理論空燃比よりもリッチ側に
ある状態が継続しているものと判断される。そして、こ
の場合には、フィードバック補正係数FAFから所定の
積分量b(b>0)が減算され、その減算値(=FAF
−b)が新たなフィードバック補正係数FAFとして設
定される(ステップS324)。
前回値XOXOと異なっている場合(ステップS32
2:NO)、空燃比が理論空燃比を基準としてこれより
もリーン側の値からリッチ側の値に反転したものと判断
される。そして、この場合には、フィードバック補正係
数FAFから所定のスキップ量B(B>0)が減算さ
れ、その減算値(=FAF−B)が新たなフィードバッ
ク補正係数FAFとして設定される(ステップS32
6)。尚、このスキップ量Bは先の積分量bと比較して
十分に大きな値に設定されている。
のステップS316の処理を実行した後、次に空燃比学
習処理、即ち上記空燃比学習値KGiの算出が行われる
(ステップS330)。その後、次回の処理に備えて現
在の空燃比識別フラグXOXが前回値XOXOとして記
憶され(ステップS332)、この一連の処理が一旦終
了される。
理を通じて算出されるフィードバック補正係数FAFの
推移例を示している。同図6に示されるように、フィー
ドバック補正係数FAFは、酸素センサ46の出力電圧
Voxが上記基準電圧Vrを跨いで変化するとき(スキ
ップタイミング)には、比較的大きく変化するように上
記各スキップ量A,Bに基づいて増減操作される一方、
酸素センサ46の出力電圧Voxが上記基準電圧Vrを
跨いで変化したときから再び同基準電圧Vrを跨いで変
化するときまでの期間(積分期間)では、比較的徐々に
変化するように上記積分量a,bに基づいて増減操作さ
れる。
に乖離する傾向を有していない場合には、フィードバッ
ク補正係数FAFはその基準値である「1.0」を中心
としてその近傍で変動するようになる。従って、フィー
ドバック補正係数FAFの平均値FAFAVは略「1.
0」と等しくなる。一方、例えば燃料噴射弁20におけ
る噴射特性の固体差や、潤滑油からの燃料蒸発に起因し
て実空燃比が理論空燃比からリッチ側或いはリーン側に
定常的に乖離する傾向がある場合、フィードバック補正
係数FAFはその基準値である「1.0」とは異なる値
を中心としてその近傍で変動するようになる。従って、
フィードバック補正係数FAFの平均値FAFAVは、
その乖離傾向に応じて「1.0」とは異なる値に収束す
るようになる。このため、このフィードバック補正係数
FAFの基準値(=「1.0」)とその平均値FAFA
Vとの間の乖離に基づいて実空燃比と理論空燃比との定
常的な乖離傾向を監視することができる。先のステップ
S330にかかる処理では、この定常的な乖離傾向を監
視するためパラメータとして空燃比学習値KGiが算出
される。
処理について図8のフローチャートを参照して説明す
る。このフローチャートに示される一連の処理は、電子
制御装置50により所定の周期をもって繰り返し実行さ
れる。
理の実行条件が成立しているか否かが判断される(ステ
ップS3302)。この実行条件としては、例えば内燃
機関10が完全暖機状態にあること等が挙げられる。そ
して、この空燃比学習処理の実行条件が成立していない
場合には(ステップS3302:NO)、この一連の処
理は一旦終了される。
ている場合には(ステップS3302:YES)、以下
の演算式(2)に従ってフィードバック補正係数FAF
の平均値FAFAVが算出される(ステップS330
4)。
各スキップ量A,Bに基づく増減操作がなされたときの
フィードバック補正係数FAFの値である。即ち、ここ
では、酸素センサ46の出力電圧Voxが上記基準電圧
Vrを跨いで変化したときのフィードバック補正係数F
AFの値FAFBと、その後再び酸素センサ46の出力
電圧Voxが上記基準電圧Vrを跨いで変化したときの
フィードバック補正係数FAFの値との相加平均が上記
平均値FAFAVとして算出される。
AFの平均値FAFAVが算出された後、次回の算出処
理に備えて現在のフィードバック補正係数FAFが前回
のスキップ処理実行時における値FAFBとして記憶さ
れる(ステップS3306)。
均値FAFAVと所定値α,β(β>1.0>α)との
比較が行われる(ステップS3308,S3310)。
そして、フィードバック補正係数FAFの平均値FAF
AVが所定値α未満である場合(ステップS3308:
YES)には、実空燃比が理論空燃比に対してリッチ側
に乖離する傾向があると判断され、この乖離傾向を補償
すべく空燃比学習値KGiがより小さい値になるように
学習される。即ち、現在の空燃比学習値KGiから所定
値γが減算され、その減算値(KG−γ)が新たな空燃
比学習値KGiとして設定される(ステップS331
4)。
均値FAFAVが所定値β以上である場合(ステップS
3310:NO)には、実空燃比が理論空燃比に対して
リーン側に乖離する傾向があると判断され、この乖離傾
向を補償すべく空燃比学習値KGiがより大きな値にな
るように学習される。即ち、現在の空燃比学習値KGi
に所定値γが加算され、その加算値(KG+γ)が新た
な空燃比学習値KGiとして設定される(ステップS3
312)。このステップS3312或いは先のステップ
S3314において空燃比学習値KGiの更新が行われ
た後、この一連の処理は一旦終了される。
AFの平均値FAFAVが所定値α以上であり且つ所定
値β未満である場合には、同平均値FAFAVがその基
準値「1.0」の近傍で変動しており、実空燃比が理論
空燃比から乖離する傾向はないと判断される。そしてこ
の場合には、上記空燃比学習値KGiの更新が行われる
ことなく、この一連の処理は一旦終了される。
濃度学習処理について図9のフローチャートを参照して
説明する。このフローチャートに示される一連の処理
は、電子制御装置50により所定の周期をもって繰り返
し実行される。
許可フラグXPGが「ON」であるか否かが判断される
(ステップS500)。ここで、パージ許可フラグXP
Gが「OFF」である場合には(ステップS500:N
O)、パージは禁止され、この一連の処理は一旦終了さ
れる。
である場合には、次に流量制御弁47が閉弁駆動されて
パージの実行が一時的に停止される(ステップS51
0)。そして、次にフィードバック補正係数FAFが
「1.0」近傍で安定しているか否かが判定される(S
520)。そして、安定していない場合には(S52
0:NO)、このステップS520の処理が繰り返され
る。
定した場合には(ステップS520)、流量制御弁47
が開弁駆動され、パージが開始される(ステップS53
0)。そして、このパージを開始した後のフィードバッ
ク補正係数FAFの挙動を監視するとともに、同挙動と
吸入空気量及び機関回転速度とに基づいてパージ濃度が
算出される(ステップS540)。その後、パージにか
かる別の処理に移行する。
判断処理について図10のフローチャートを参照して説
明する。このフローチャートに示される一連の処理は、
電子制御装置50により所定の周期をもって繰り返し実
行される。
釈に起因する実空燃比と理論空燃比との間の乖離が実際
に生じているか否かが判断される(ステップS60
0)。より詳細には、ここでは、燃料希釈度合が大きく
且つ空燃比補正量FAFKGiが実空燃比と理論空燃比
との間の乖離傾向としてリッチ傾向を補償する側に所定
量以上増大した状況下にあるか否かが判断される。具体
的には、以下の各条件(1),(2)の双方が成立して
いるときに、上記状況下にある旨の判断がなされる。
に設定されている。(2)空燃比補正量FAFKGiが
判定値JMIN1以下である。ここで、空燃比補正量F
AFKGiは以下の演算式(3)に基づいて算出される
(ステップS500)。尚、上記添え字「i」は、空燃
比学習値KGiと同様、各機関負荷領域Riとの対応関
係を示している。
比との一時的な乖離傾向に応じて変化するフィードバッ
ク補正係数FAFと、これら各空燃比の定常的な乖離傾
向に応じて変化する空燃比学習値KGiとの総合的な挙
動を示すものである。換言すれば、実空燃比と理論空燃
比との乖離傾向についてこれを総合的に評価するパラメ
ータである。
iは、例えば実空燃比と理論空燃比との乖離傾向とし
て、実空燃比が理論空燃比よりもリッチ側に乖離する傾
向、即ちリッチ傾向を示す場合には、負の値(空燃比補
正量FAFKGi<0)になる。一方、実空燃比と理論
空燃比との乖離傾向として、実空燃比が理論空燃比より
もリーン側に乖離する傾向、即ちリーン傾向を示す場合
には、正の値(空燃比補正量FAFKGi>0)にな
る。従って、これら実空燃比と理論空燃比が一致するよ
うな場合、即ちそれら各空燃比の乖離が存在していない
場合には、その基準値である「0」になる。
KGiが、実空燃比と理論空燃比との間の乖離傾向とし
て、リッチ傾向を補償する側に所定量(JMIN1)以
上増大していることを判断するための条件である。
合には(ステップS600:YES)、次に内燃機関1
0が機関低負荷域で運転されているか否か、具体的に
は、その機関負荷領域が、吸入空気量の大きさに基づい
て分割された各領域Riのうち、最も低負荷側の領域R
1にあるか否かが判断される(ステップS610)。
されている旨判断された場合には(ステップS610:
YES)、パージの実行禁止条件が成立し、パージ許可
フラグXPGが「OFF」に設定される。このようにし
て、パージ許可フラグXPGが「OFF」にされると、
この一連の処理は一旦終了される。
おいて否定判断された場合も同様に、この一連の処理は
一旦終了される。以上説明した態様をもってパージ制御
を行うようにした本実施形態にかかる装置によれば、以
下のような作用効果が得られる。
度合を推定し、その燃料希釈度合が大きいことを条件に
蒸発燃料処理装置90によるパージを禁止するようにし
ている。従って、潤滑油から燃料が蒸発してこれが吸気
系に導入されたとしても、パージ濃度が誤学習されてし
まうことがない。その結果、潤滑油の燃料希釈によるパ
ージ制御への悪影響、特にパージ濃度を誤学習すること
に起因する過渡運転時での空燃比の乱れを抑制すること
ができるようになる。
油の全体についてその燃料希釈度合を希釈度合カウンタ
値Cに基づいて推定し、その推定される潤滑油全体の燃
料希釈度合が大きく(燃料希釈発生フラグXS=「O
N」)、従って潤滑油からの燃料蒸発量が増大している
ことを実行条件として、パージを禁止するようにした。
従って、このパージの誤学習を確実に抑制することがで
きるようになる。
燃料希釈度合が大きいことのみならず、空燃比補正量F
AFKGiがリッチ傾向を補償する側に所定量以上増大
していることをその実行条件にした。従って、燃料希釈
による燃料蒸発量が増大し、その増大に起因して各空燃
比の乖離が実際に生じているときに、パージが禁止され
るようになる。従って、例えば、空燃比補正量FAFK
Giがリーン傾向を補償するものになっているとき、換
言すれば仮に燃料希釈度合が大きくてもそれによる誤学
習のおそれがないときには、上記禁止はなされない。従
って、パージが不必要に禁止されるのを回避することが
できるようになる。
下で、内燃機関10の運転がなされたことの履歴、即ち
冷間ショートトリップの履歴を監視し、その監視結果を
希釈度合カウンタ値Cの操作に際して参照するようにし
ている。従って、直接検出することが一般には困難な潤
滑油全体の燃料希釈度合についてもこれを比較的容易に
推定することができるようになる。
動時水温THWSTが所定温度THWL以下であり、且
つ機関始動後の吸入空気量積算値GASUMが所定量G
ASUML以下であることを条件に、こうした冷間ショ
ートトリップがなされた旨判断するようにしている。こ
のため、その判断を的確なものとすることができ、燃料
希釈度合の増大する状況下で内燃機関10の運転がなさ
れたことの履歴についてその信頼性を高めることができ
るようになる。
プがなされたときに希釈度合カウンタ値Cをカウントア
ップする一方、機関冷却水温THWと所定温度THWL
との比較を通じて燃料希釈度合の低下する状況にあるか
否かを判断し、燃料希釈度合の低下する状況下にあると
きに徐々に希釈度合カウンタ値Cが小さくなるようにそ
のカウントダウンを行うようにしている。従って、潤滑
油全体の燃料希釈度合が増大する場合であれ、或いは低
下する場合であれ、これを希釈度合カウンタ値Cに基づ
いて的確に推定することができ、同希釈度合カウンタ値
Cに基づいてパージを適切に禁止することができるよう
になる。
実施形態について説明する。本実施形態では、潤滑油全
体の燃料希釈度合についてその算出手順が上記第1の実
施形態と相違している。
希釈度合についてその増大速度及び低下速度を周期的に
算出し、現在推定されている燃料希釈度合の値をこれら
算出される増大速度及び低下速度に基づいて更新すると
ともに、その更新値を新たな燃料希釈度合の値として学
習するようにしている。
料希釈度合の算出処理について第1の実施形態とその相
違点を中心に説明する。図11は、この燃料希釈度合算
出処理の処理手順を示すフローチャートである。電子制
御装置50は、同図11に示される一連の処理を所定の
時間周期Tをもって繰り返し実行する。
演算式(4)に基づいて単位時間当たりの燃料希釈量Δ
FD、即ち、上記時間周期Tの間に行われる燃料噴射を
通じて潤滑油に新たに混入する燃料の量が算出される
(ステップS700)。また、この燃料希釈量ΔFD
は、潤滑油全体からの燃料蒸発を考慮しない場合での燃
料希釈度合の増大速度に相当する。
釈量を求めるための関数であり、その燃料噴射が実行さ
れるときの、燃料噴射量QINJ、燃料噴射時期AIN
J、機関冷却水温THWをそのパラメータとしている。
また、「i」はその燃料噴射が前回の制御周期から何回
目のものに相当するかを示している。例えば、前回の制
御周期から今回の制御周期までの間に3回の燃料噴射が
行われた場合、上記演算式(4)は次式(5)のように
表すことができる。
電子制御装置50のメモリ52に関数マップとして記憶
されている。また、その基本的な特性は以下に示すとお
りである。
f()の値は大きくなる・燃料噴射時期AINJが遅角
側にあるほど関数f()の値は大きくなる・機関冷却水
温THWが低くなるほど関数f()の値は大きくなる
尚、上記関数f()のパラメータとして、それぞれ燃料
噴射量QINJ、燃料噴射時期AINJ、機関冷却水温
THWを選択するようにした理由は以下のととおりであ
る。
気筒内周面18に付着した燃料が燃焼に供されることな
く残留した場合に発生するため、この気筒内周面18の
燃料付着量が多くなるほど、潤滑油全体の燃料希釈度合
も大きく増大すると考えられる。この気筒内周面18の
燃料付着量はこれを直接検出することは通常困難である
が、同燃料付着量と相関を有するパラメータを適切に選
択すれば、これを的確に推定して求めることができるよ
うになる。
INJ、及び機関冷却水温THWは、いずれも気筒内周
面18の燃料付着量と相関を有するパラメータの代表例
である。
ば、気筒内周面18の燃料付着量は当然ながら多くな
る。また、気筒内周面18に燃料が付着する場合、単位
面積当たりに付着し得る燃料の量、換言すれば気筒内周
面18上に形成される燃料層の厚さには上限値が存在す
る。従って、燃料の付着面積が増大すれば、そうした燃
料層の厚さがその上限値に達することも少なくなり、気
筒内周面18にはより多くの燃料が付着し得るようにな
る。そして、この燃料付着面積、即ち燃料噴射時にピス
トン14により覆われずに燃焼室12に露出する気筒内
周面18の面積は、燃料噴射時期AINJによって決定
され、吸気行程噴射を前提とすれば、同燃料噴射時期A
INJが遅角側の時期に設定されるときほど大きくな
る。従って、燃料噴射時期AINJがより遅角側の時期
に設定されるときほど気筒内周面18の燃料付着量は多
くなる。
的に噴射燃料の霧化が促進されず、その粒径が大きいと
きに顕著になる。また、この霧化程度は、燃料噴射圧を
一定とすると、燃焼室12や燃料の温度に大きく依存し
ている。更に、これら燃焼室12や燃料の温度は、機関
冷却水温THWと相関を有している。従って、機関冷却
水温THWが低いときほど燃料の霧化が促進されず、従
って気筒内周面18の燃料付着量は多くなる。
を考慮して上記燃料噴射量QINJ、燃料噴射時期AI
NJ、及び機関冷却水温THWを気筒内周面18の燃料
付着量と相関を有するパラメータとして選択するように
している。
れると、次に、以下の演算式(6)に基づいて単位時間
当たりの燃料蒸発量ΔFV、即ち、上記時間周期Tの間
に潤滑油全体から蒸発する燃料の量が算出される(ステ
ップS710)。また、この燃料蒸発量ΔFVは、燃料
噴射による燃料希釈を考慮しない場合の燃料希釈度合の
低下速度に相当する。
ΔFVを求めるための関数であり、機関始動時水温TH
WST、機関始動後の燃料噴射量積算値QINJSUM
をそのパラメータとしている。因みに、機関始動時水温
THWSTは機関始動時における潤滑油の初期温度を推
定するためのものであり、また機関始動後の燃料噴射量
積算値QINJSUMは、その後の潤滑油の温度上昇量
を推定するためのものである。即ち、関数g()は、基
本的に、潤滑油温度を推定し、その推定結果を燃料の蒸
発量に変換するためのものである。この関数g()は、
実験等を通じて予め求められ、電子制御装置50のメモ
リ52に関数マップとして記憶されている。また、その
基本的な特性は以下に示すとおりである。
どg()の値は大きくなる・機関始動後の燃料噴射量積
算値QINJSUMが多くなるほどg()の値は大きく
なるこのようにして単位時間当たり燃料希釈量ΔFD及
び燃料蒸発量ΔFVが算出されると、次に、以下の演算
式(7)に基づいて燃料希釈度合FDSUMが算出され
る(ステップS720)。
釈度合FDSUMの増大速度ΔFD及びその低下速度Δ
FVに基づいて現在の燃料希釈度合FDSUMが更新さ
れる。そして、その更新値が新たな燃料希釈度合FDS
UMとして学習され、電子制御装置50のメモリ52に
記憶保持される。
値FDSUMHとが比較される(ステップS730)。
ここで、燃料希釈度合FDSUMが判定値FDSUMH
以上である場合には(ステップS730:YES)、潤
滑油全体の燃料希釈度合が大きくなっており、これ以上
燃料希釈が進行するとパージの濃度学習の信頼性低下
等、その悪影響がもはや無視できない程度に大きくなる
ものと判定される。そして、こうした判定がなされたこ
とを条件に、燃料希釈発生フラグXSが「ON」に設定
される(ステップS740)。
DSUMH未満である場合には(ステップS730:N
O)、次に燃料希釈度合FDSUMと判定値FDSUM
L(<FDSUMH)とが比較される(ステップS73
5)。ここで、燃料希釈度合FDSUMが判定値FDS
UML以下である場合には(ステップS735:YE
S)、潤滑油全体の燃料希釈度合が小さく、従って燃料
噴射によって燃料希釈が一時的に発生して潤滑油全体の
燃料希釈度合が進行したとしても、これによる悪影響は
殆ど無視できる程度のものであると判定される。そし
て、こうした判定がなされことを条件に、燃料希釈発生
フラグXSが「OFF」に設定される(ステップS74
5)。
料希釈発生フラグXSが操作された後、或いは先のステ
ップS730,S735においていずれも否定判断され
た場合には、この一連の処理は一旦終了される。
照)では、この燃料希釈度合算出処理を通じて操作され
る燃料希釈発生フラグXSを用いて、ステップS600
の条件(1)にかかる判断がなされる。この点について
は、第1の実施形態にかかる装置と同様である。
うようにした本実施形態にかかる装置によれば、第1の
実施形態において示した(1)及び(2)に記載される
ものの他、更に以下のような作用効果が得られる。
を有するパラメータに基づいて燃料希釈度合FDSUM
の増大速度(単位時間当たりの燃料希釈量)ΔFDを所
定の時間周期T毎に算出するようにしている。そして、
この算出される増大速度ΔFDに基づいて現在の燃料希
釈度合FDSUMを更新するとともに、これを新たな燃
料希釈度合FDSUMとして学習するようにしている。
従って、燃料希釈度合FDSUMの増大に合わせてこれ
を精密に且つ的確に推定することができ、上記(1)や
(2)に記載される作用効果についてもそれらを一層効
果的に奏することができるようになる。
燃料希釈度合FDSUMの増大速度(単位時間当たりの
燃料希釈量)ΔFDのみならず、その低下速度(単位時
間当たりの燃料蒸発量)ΔFVについても、これを機関
始動時水温THWST及び機関始動後の燃料噴射量積算
値QINJSUMから推定される潤滑油温度に基づいて
算出するようにしている。そして、これら増大速度ΔF
D及び低下速度ΔFVの双方に基づいて、上記燃料希釈
度合FDSUMの更新及び学習を行うようにしている。
従って、燃料希釈度合FDSUMの増大及び低下の双方
を合わせてこれを一層的確に推定することができるよう
になる。
と相関を有するパラメータとして、特に、燃料噴射量、
燃料噴射時期、機関温度といった、この燃料付着量とよ
り強い相関を有するものを選択するようにしているた
め、燃料希釈度合FDSUMの推定を一層的確に行うこ
とができるようになる。
実施形態について説明する。本実施形態では、先の禁止
条件判断処理(図10)のステップS600において、
燃料希釈に起因する実空燃比と理論空燃比との間の乖離
が実際に生じているか否かを判断する際の判断手法が上
記第1の実施形態と相違している。
の増大する状況下で内燃機関10の運転がなされたこと
の履歴、即ち冷間ショートトリップの履歴を監視し、そ
の監視結果に基づいて、燃料希釈度合が大きいことを推
定するようにした。これに対して、本実施形態では、空
燃比学習値KGiについて機関高負荷域の値と機関低負
荷域の値との乖離程度が大きいときに、この燃料希釈度
合が大きい旨推定するようにしている。
600の処理における条件(1)が以下のように変更さ
れている。 (1)|KG5−KG1|>JKG ここで、上述したように「KG5」は最も高負荷側の領
域R5における空燃比学習値KGiであり、「KG1」
は最も低負荷側の領域R1における空燃比学習値KGi
である。また、「JKG」は、これら機関負荷領域の各
空燃比学習値KG1,KG5の乖離程度が大きい状態に
あることを判定する判定値である。
蒸発量の変化速度は極めて小さいため、これによる実空
燃比と目標空燃比との定常的な乖離傾向は空燃比学習値
KGiに反映されるようになる。
からの燃料噴射量が相対的に少なくなっているため、潤
滑油から燃料が蒸発した場合に、内燃機関10に供給さ
れる燃料量に占めるこの燃料蒸発量の割合が機関高負荷
運転時と比較して大きくなる。従って、機関低負荷時の
空燃比学習値KG1は、蒸発燃料量の影響を受け易く、
機関高負荷運転時の空燃比学習値KG5と比較すると、
その乖離傾向に違いがみられるようになる。
比学習値KG1,KG5の乖離程度を監視することによ
り、潤滑油からの燃料蒸発量が増大していることを的確
に判断したうえでパージを禁止することができるように
なる。その結果、本実施形態においても、第1の実施形
態において記載した(1)及び(2)と同等の作用効果
を得ることができる。
以下のようにその構成や制御手順の一部を変更して実施
することができる。 ・各実施形態では、空燃比補正量FAFKGiが判定値
JMIN1以下であること、を禁止実行条件に含めるよ
うにしたが、例えば、燃料希釈発生フラグXSが「O
N」に設定されていること、或いは機関負荷領域の各空
燃比学習値KG1,KG5の乖離程度が大きいこと(|
KG5−KG1|>JKG)のみをこうした禁止の条件
に設定するようにしてもよい。
と機関低負荷域の値との乖離程度が大きいことをこれら
の差によって評価するようにしたが、例えばこれらの比
などによって評価することもできる。或いは、例えば高
負荷側の負荷領域R3〜R5の空燃比学習値KG5〜K
G3に基づいて低負荷域R1の空燃比学習値を外挿方等
により推定し、その推定値と実際の空燃比学習値KG1
との比較に基づいて上記乖離程度を評価するようにして
もよい。
プS160の処理では、機関冷却水温THWと所定温度
THWHとを比較することにより、潤滑油全体の平均温
度が上昇するのに伴って潤滑油全体から蒸発する燃料量
が所定量にまで上昇していることを判断するようにし
た。ここで、燃料蒸発量をより正確に求める上では、例
えば、以下のような方法を用いるようにしてもよい。即
ち、機関始動時水温THWSTに基づいて潤滑油温度の
初期値を推定し、次に機関始動後の燃料噴射量積算値
(燃焼形態として均質燃焼が選択されている場合に限れ
ば、これを吸入空気量積算値で代用することもできる)
に基づいてその温度上昇量を推定する。そして、これら
初期値及び温度上昇量の加算値として求められる潤滑油
温度に基づいて、燃料蒸発量を求めることもできる。
HWSTが所定温度THWL以下であり且つ機関始動後
の吸入空気量積算値GASUMが所定量GASUML以
下であることを、今回の機関運転が冷間ショートトリッ
プに該当する旨判断する際の判断条件とした。この判断
条件を変更し、例えば、機関始動後から停止されるまで
の機関運転時間を計時し、機関始動時水温THWSTが
所定温度THWL以下であり且つこの機関運転時間が所
定値以下であることに基づいて上記判断を行うようにし
てもよい。
吸入空気量積算値GASUMと比較される所定量GAS
UMLを機関始動時水温THWSTに応じて可変設定す
るようにしてもよい。具体的には、機関始動時水温TH
WSTが高くなるほど、この所定量GASUMLが少な
くなるようにこれを設定するのが望ましい。
値Cを所定量αづつカウントアップするようにした。こ
こで、機関始動時水温THWSTと所定温度THWLと
の乖離度(例えばその偏差(THWL−THWST)
等)が大きいときほど、燃料希釈量は増大する傾向にあ
るため、上記所定量αをこの乖離度が大きいときほど増
大させるようにする構成も有効である。また、機関始動
後の吸入空気量積算値GASUMと所定量GASUML
との乖離度(例えばその差(GASUML−GASU
M))についても同様に、この乖離度が大きいときほ
ど、所定量αを増大させるようにしてもよい。更に、こ
れら各乖離度の双方に基づいて所定量αを可変設定する
構成も有効である。
値Cを所定量βづつカウントダウンするようにした。こ
こで、機関冷却水温THWと所定温度THWHとの乖離
度(例えばその偏差(THW−THWH)等)が大きい
ときほど、燃料蒸発量は増大する傾向にあるため、上記
所定量βをこの乖離度が大きいときほど増大させるよう
にするようにしてもよい。
おいては、今回の機関運転が冷間ショートトリップに該
当するか否かの判断に際して、機関始動後の吸入空気量
積算値GASUMとこれに対応する所定量GASUML
とを比較するようにしたが、この機関始動後の吸入空気
量積算値GASUMに代えて、機関始動後の燃料噴射積
算値を採用することもできる。
FKGiの算出に際しては、上記式(3)にあるよう
に、フィードバック補正係数FAF及び空燃比学習値K
Giの双方を参照するようにしたが、例えば空燃比学習
値KGiのみ参照するようにしてもよい。
び潤滑油からの燃料の蒸発は、基本的に機関運転中にの
み生じるとの前提のもと、燃料希釈度合を推定するよう
にしている。確かに、機関運転中に発生するこれら燃料
希釈及び燃料蒸発の各量は機関停止中よりも多くなる傾
向にあるが、燃料蒸発についていえばこうした機関停止
中であっても実際には発生することがある。このため、
例えば、機関停止時間を計時するとともに、機関始動時
(或いは機関停止時)の潤滑油温度を推定し、これら機
関停止時間及び潤滑油温度に基づいて、こうした機関停
止中の燃料蒸発量を推定するようにしてもよい。そし
て、燃料希釈度合を推定する際には、こうした機関停止
中の燃料蒸発量についても併せて考慮するようにすれ
ば、一層的確に同燃料希釈度合を推定することができる
ようになる。
吸入空気量や燃料噴射量の他、燃料噴射時の空燃比や点
火時期等によっても変化する。このため、第1の実施形
態にあっては、機関始動後の吸入空気量積算値GASU
Mの算出に際して、また第2の実施形態にあっては、機
関始動後の燃料噴射量積算値QINJSUMの算出に際
して、この点を考慮することも有効である。具体的に
は、これら各値GASUM,QINJSUMについて、
空燃比や点火時期等による重み付けを行いつつその積算
を行うなどの方法も、燃焼熱量や更には潤滑油温度の推
定においてその精度を高める上で有効である。
冷却水温THW、機関始動時水温THWST、機関始動
後の燃料噴射量積算値QINJSUM等、機関運転状態
に基づいて推定するようにした。これを例えば、潤滑油
温度を直接検出するセンサを設ける構成とし、その検出
結果に基づいて上述した種々の制御を行うように変更し
てもよい。尚、この場合には、オイルパン74内の潤滑
油温度等、潤滑油全体の平均温度と相関の高い温度状態
にある潤滑油の温度を検出する構成とするのが望まし
い。
関の概略構成図。
ト。
ト。
ングチャート。
ャート。
イミングチャート。
ローチャート。
ト。
ャート。
ャート。
ーチャート。
…排気通路、14…ピストン、16…ヘッドカバー、1
7…気筒、18…気筒内周面、19…クランクケース、
20…燃料噴射弁、21…吸気弁、22…点火プラグ、
23…排気弁、24…デリバリパイプ、25…燃料ポン
プ、26…スロットルバルブ、27…触媒装置、42…
吸入空気量センサ、43…回転速度センサ、44…アク
セルセンサ、45…水温センサ、47…流量制御弁、5
0…電子制御装置(推定手段、禁止手段)、52…メモ
リ、60…アクセルペダル、70…潤滑系、72…潤滑
油供給装置、74…オイルパン、80…ブローバイガス
還元装置、82…連通路、84…ブローバイガス通路、
86…流量調節弁、90…蒸発燃料処理装置(蒸発燃料
処理機構)、91…キャニスタ、92…燃料タンク、9
3…導入路、94…パージ通路。
記内燃機関の運転履歴に基づいて前記燃料希釈度合を推
定するものであるとしている。潤滑油全体の燃料希釈度
合はそれまでの内燃機関の運転履歴に応じて変化する。
例えば、機関温度が低い状況下で内燃機関が始動され、
その後、機関温度が十分に上昇する前にこれが停止され
る、いわゆる冷間ショートトリップが繰り返されると、
燃料希釈度合は大きく増大するようになる。一方、内燃
機関の暖機が完了した後も長期間にわたってその運転が
なされると、その間に潤滑油に含まれる燃料は徐々に蒸
発するため、燃料希釈度合は低下するようになる。従っ
て、こうした内燃機関の運転履歴を参照することによ
り、潤滑油全体の燃料希釈度合を推定することができる
ようになる。
よるように、前記推定手段は前記燃料希釈度合の増大す
る状況下で前記内燃機関の運転がなされたことを監視
し、その監視履歴に基づいて前記燃料希釈度合を推定す
る、といった構成を採用することにより、潤滑油全体の
燃料希釈度合が増大する場合について同燃料希釈度合を
的確に推定することができるようになる。
り、請求項4記載の筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理
装置において、前記推定手段は機関始動から機関停止ま
での間に前記気筒内で発生する総燃焼熱量を機関運転状
態に基づいて推定し、機関始動時の機関温度が所定温度
以下であり且つ前記推定される総燃焼熱量が所定量以下
であるときに前記燃料希釈度合の増大する状況下で前記
内燃機関の運転がなされた旨判断するものであるとして
いる。
が所定温度以下であり且つ総燃焼熱量が所定量以下であ
るときに、燃料希釈度合の増大する状況下で内燃機関の
運転がなされた旨判断するようにしているが、ここで、
総燃焼熱量と比較される上記所定量を機関始動時の機関
温度に応じて可変設定するといった構成を採用すること
もできる。即ち、機関始動時の機関温度が上記所定温度
以下であっても、これが比較的高温であるときには、機
関運転初期に発生する燃料希釈度合の増大分が小さくな
るため、これを相殺或いは上回るために必要な総燃焼熱
量も必然的に少なくなる。従って、総燃焼熱量と比較さ
れる上記所定量については、機関始動時の機関温度が高
いときほど、これを少なく設定するといった構成が、内
燃機関が燃料希釈度合の増大する状況下で運転されたこ
とを正確に判断する上では極めて有効である。
いずれかに記載の筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装
置において、前記推定手段は前記潤滑油の温度又は同温
度と相関を有するパラメータに基づいて前記燃料希釈度
合の低下する状況下であるか否かを判断し、前記燃料希
釈度合の増大する状況下で前記内燃機関の運転がなされ
た旨の履歴が発生したときにカウントアップされ、前記
燃料希釈度合の低下する状況下である旨判断されたとき
に徐々にカウントダウンされるカウンタ値の大きさに基
づいて前記燃料希釈度合を推定するものであるとしてい
る。
いずれかに記載の筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装
置において、前記推定手段は燃料噴射によって気筒内周
面に付着する燃料量と相関を有するパラメータに基づい
て前記燃料希釈度合の増大速度を算出し、該算出される
増大速度に基づいて前記燃料希釈度合を逐次更新してこ
れを学習することにより同燃料希釈度合を推定するもの
であるとしている。
記載の筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装置におい
て、前記推定手段は前記潤滑油の温度又は同温度と相関
を有するパラメータに基づいて潤滑油全体から蒸発する
燃料の量を更に推定し、該推定される燃料蒸発量に基づ
き前記燃料希釈度合についてその低下速度を算出すると
ともに、該算出される低下速度並びに前記算出される増
大速度に基づいて前記燃料希釈度合を逐次更新してこれ
を学習することにより同燃料希釈度合を推定するもので
あるとしている。
するようにしており、空燃比学習値についてその機関高
負荷域の値と機関低負荷域の値との乖離程度が大きいこ
とを条件に、パージを禁止するようにしている。従っ
て、潤滑油からの燃料蒸発量が増大していることを的確
に判断し、これが増大していることを条件にパージを禁
止することができる。
WH未満である旨判断された場合には(ステップS16
0:NO)、このカウントダウン処理は実行されない。
次に、希釈度合カウンタ値Cが判定値CL(<判定値C
H)以下であるか否かが判断される(ステップS18
0)。ここで、希釈度合カウンタ値Cが判定値CL以下
である場合には(ステップS180:YES)、潤滑油
全体の燃料希釈度合が小さく、従って燃料噴射によって
燃料希釈が一時的に発生して潤滑油全体の燃料希釈度合
が進行したとしても、これによるパージ制御への悪影響
は殆ど無視できる程度のものであると判定される。
射量QINJが算出される(ステップS220)。 QINJ ←QBASE{1+(FAF−1.0)+(KGi−1.0)}K1+K2 ・・・(1) (K1,K2:補正係数) 上式(1)において、「FAF」は目標空燃比である理
論空燃比に対する実空燃比の一時的な乖離傾向を補償す
るためのフィードバック補正係数である。一方、「KG
i」は、理論空燃比に対する実空燃比の定常的な乖離傾
向を補償するための空燃比学習値である。この空燃比学
習値KGiは、複数に分割された機関負荷領域毎につい
て、それら各領域に対応する値として求められている。
具体的には、機関負荷領域が吸入空気量の大きさに基づ
いて5つの領域Ri(i=1〜5)に分割されている。
あり、領域R5は最も高負荷側の領域である。また、上
記空燃比学習値KGiの添え字「i」はこの領域Riと
の対応関係を示すものである。即ち、上式(1)に示さ
れる燃料噴射量の算出に際し、機関負荷領域が例えば領
域R3にある場合には、それに対応する空燃比学習値K
G3が選択される。
定した場合には(ステップS520:YES)、流量制
御弁47が開弁駆動され、パージが開始される(ステッ
プS530)。そして、このパージを開始した後のフィ
ードバック補正係数FAFの挙動を監視するとともに、
同挙動と吸入空気量及び機関回転速度とに基づいてパー
ジ濃度が算出される(ステップS540)。その後、パ
ージにかかる別の処理に移行する。
おいて否定判断された場合も同様に、この一連の処理は
一旦終了される。以上説明した態様をもってパージ制御
を行うようにした本実施形態にかかる装置によれば、以
下のような作用効果が得られる。
Claims (13)
- 【請求項1】燃料供給系に発生する蒸発燃料をキャニス
タに吸着してこれを空気とともに吸気系にパージする蒸
発燃料処理機構を備え、同機構により前記吸気系にパー
ジされるパージガスの流量を内燃機関の空燃比に応じて
制御する筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装置におい
て、 前記内燃機関の潤滑に供される潤滑油の全体についてそ
の燃料希釈度合を推定する推定手段と、 前記推定される燃料希釈度合が大きいことを条件に前記
蒸発燃料処理機構によるパージを禁止する禁止手段とを
備えたことを特徴とする筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料
処理装置。 - 【請求項2】前記禁止手段は前記パージを禁止するに際
し、前記推定される燃料希釈度合が大きく且つ実空燃比
と目標空燃比との乖離傾向に基づき求められる空燃比フ
ィードバック制御の空燃比補正量が目標空燃比に対する
実空燃比のリッチ傾向を補償する側に所定量以上増大し
ていることを条件とする請求項1記載の筒内噴射式内燃
機関の蒸発燃料処理装置。 - 【請求項3】前記禁止手段は前記内燃機関の運転履歴に
基づいて前記燃料希釈度合を推定する請求項1又は2記
載の筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装置。 - 【請求項4】前記禁止手段は前記燃料希釈度合の増大す
る状況下で前記内燃機関の運転がなされたことを監視
し、その監視履歴に基づいて前記燃料希釈度合を推定す
る請求項3記載の筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装
置。 - 【請求項5】前記禁止手段は機関始動から機関停止まで
の間に前記気筒内で発生する総燃焼熱量を機関運転状態
に基づいて推定し、機関始動時の機関温度が所定温度以
下であり且つ前記推定される総燃焼熱量が所定量以下で
あるときに前記燃料希釈度合の増大する状況下で前記内
燃機関の運転がなされた旨判断する請求項4記載の筒内
噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装置。 - 【請求項6】前記禁止手段は機関始動から機関停止まで
の間の吸入空気量積算値又は燃料噴射量積算値が所定値
以下であるときに前記総燃焼熱量が所定量以下である旨
判断する請求項5記載の筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料
処理装置。 - 【請求項7】前記禁止手段は前記潤滑油の温度又は同温
度と相関を有するパラメータに基づいて前記燃料希釈度
合の低下する状況下であるか否かを判断し、前記燃料希
釈度合の増大する状況下で前記内燃機関の運転がなされ
た旨の履歴が発生したときにカウントアップされ、前記
燃料希釈度合の低下する状況下である旨判断されたとき
に徐々にカウントダウンされるカウンタ値の大きさに基
づいて前記燃料希釈度合を推定する請求項4乃至6のい
ずれかに記載の筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装
置。 - 【請求項8】前記禁止手段は燃料噴射によって気筒内周
面に付着する燃料量と相関を有するパラメータに基づい
て前記燃料希釈度合の増大速度を算出し、該算出される
増大速度に基づいて前記燃料希釈度合を逐次更新してこ
れを学習することにより同燃料希釈度合を推定する請求
項1又は2のいずれかに記載の筒内噴射式内燃機関の蒸
発燃料処理装置。 - 【請求項9】前記禁止手段は前記燃料希釈度合の増大速
度を算出するに際して、燃料噴射量、燃料噴射時期、及
び機関温度の少なくとも一つを前記気筒内周面の燃料付
着量と相関を有するパラメータとして選択する請求項8
記載の筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装置。 - 【請求項10】前記禁止手段は前記潤滑油の温度又は同
温度と相関を有するパラメータに基づいて潤滑油全体か
ら蒸発する燃料の量を更に推定し、該推定される燃料蒸
発量に基づき前記燃料希釈度合についてその低下速度を
算出するとともに、該算出される低下速度並びに前記算
出される増大速度に基づいて前記燃料希釈度合を逐次更
新してこれを学習することにより同燃料希釈度合を推定
する請求項8又は9記載の筒内噴射式内燃機関の蒸発燃
料処理装置。 - 【請求項11】燃料供給系に発生する蒸発燃料をキャニ
スタに吸着してこれを空気とともに吸気系にパージする
蒸発燃料処理機構を備え、同機構により前記吸気系にパ
ージされるパージガスの流量を内燃機関の空燃比に応じ
て制御する筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装置にお
いて、 実空燃比と目標空燃比との定常的な乖離傾向を補償する
ため空燃比学習値を複数に分割された機関負荷領域毎に
求め、それら機関負荷領域毎に求められる各空燃比学習
値についてその機関高負荷域の値と機関低負荷域の値と
の乖離程度が大きいことを条件に前記蒸発燃料処理機構
によるパージを禁止する禁止手段を備えること特徴とす
る筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装置。 - 【請求項12】前記禁止手段は前記パージを禁止するに
際し、前記乖離程度が大きく且つ実空燃比と目標空燃比
との乖離傾向に基づき求められる空燃比フィードバック
制御の空燃比補正量が前記乖離傾向として実空燃比が目
標空燃比よりもリッチ側に乖離する傾向を補償する側に
所定量以上増大していることを条件とする請求項11記
載の筒内噴射式内燃機関の蒸発燃料処理装置。 - 【請求項13】前記禁止手段は前記パージを禁止するに
際し、機関低負荷時にあることを条件とする請求項1乃
至12のいずれかに記載の筒内噴射式内燃機関の蒸発燃
料処理装置。
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