JP2003321554A - 熱伝導性成形体及びその製造方法 - Google Patents

熱伝導性成形体及びその製造方法

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JP2003321554A
JP2003321554A JP2002126227A JP2002126227A JP2003321554A JP 2003321554 A JP2003321554 A JP 2003321554A JP 2002126227 A JP2002126227 A JP 2002126227A JP 2002126227 A JP2002126227 A JP 2002126227A JP 2003321554 A JP2003321554 A JP 2003321554A
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heat
graphite powder
molded body
heat conductive
matrix
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JP2002126227A
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English (en)
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Masayuki Hida
雅之 飛田
Naoyuki Shimoyama
直之 下山
Shinya Tateda
伸哉 舘田
Tsunehisa Kimura
恒久 木村
Masabumi Yamato
正文 山登
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Polymatech Co Ltd
Original Assignee
Polymatech Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気製品や電子部品から発生する多大な熱を
効果的に一定方向に放散できる非常に高い熱伝導性を有
する熱伝導性成形体及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 熱伝導性成形体は、マトリックス中に黒
鉛粉末が分散された成形体であって、成形体中の黒鉛粉
末の結晶構造におけるc軸が、熱伝導方向に対して直交
方向に配向されている。成形体がシート状をなし、その
厚み方向にX線を照射して得られる黒鉛粉末のX線回折
図における炭素の(110)面の回折ピークの強度I
(110)に対する(002)面の回折ピークの強度I(002)
の比I(002)/I(110)が10以下であることが望まし
い。マトリックスは、高分子化合物、金属、セラミック
ス又は炭素のいずれでもよいが、熱可塑性樹脂、熱可塑
性エラストマー、硬化性樹脂及び架橋ゴムより選ばれる
少なくとも1種の高分子化合物であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マトリックス中に
分散された黒鉛粉末の結晶構造におけるc軸が、熱伝導
方向に対して直交方向に配向され、熱伝導性が良好な熱
伝導性成形体及びその製造方法に関するものである。さ
らに詳しくは、電気製品に使用される半導体素子や電
源、光源などの部品から発生する多大な熱を一定方向に
効果的に放散できる非常に高い熱伝導性を有する熱伝導
性成形体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の電子機器においては、高性能化、
小型化及び軽量化に伴う半導体パッケージの高密度実装
化、LSIの高集積化及び高速化などによって、各種の
電子部品にて発生する熱を効果的に外部へ放散させる熱
対策が非常に重要な課題になっている。このような熱対
策の対象物は、プリント配線基板、半導体パッケージ、
筐体、ヒートパイプ、放熱板又は熱拡散板等の放熱部
材、発熱源と放熱部材との間に介在される熱伝導性シー
トなどの成形加工品や、熱伝導率の大きなグリースや接
着剤組成物等である。そして、これらの対象物を、様々
な高分子化合物、金属、セラミックス、炭素をマトリッ
クスとした熱伝導性の良好な組成物にて構成するという
対策が一般的に行われている。
【0003】従来、このような熱伝導性の良好な組成物
及びそれを成形加工した熱伝導性成形体には、高分子化
合物、金属、セラミックス等のマトリックス材料中に、
熱伝導率の大きな熱伝導性化合物を配合する方法が知ら
れている。熱伝導性化合物としては、酸化アルミニウ
ム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化マグネシウ
ム、酸化亜鉛、炭化ケイ素、石英、水酸化アルミニウム
などの金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属水酸
化物などが用いられている。しかし、これらの熱伝導性
化合物は必ずしも充分に大きな熱伝導性を有するもので
はなかった。
【0004】そのため、熱伝導性をさらに向上させる目
的で、マトリックス材料中に、熱伝導率の大きな黒鉛粉
末を配合した様々な熱伝導性複合材料組成物及びその成
形加工品が提案されている。
【0005】例えば、特開昭62−131033号公報
には黒鉛粉末を熱可塑性樹脂に充填した熱伝導性樹脂成
形品が、及び特開平4−246456号公報には黒鉛や
カーボンブラックなどを含有するポリエステル樹脂組成
物が開示されている。また、特開平5−247268号
公報には粒径1〜20μmの人造黒鉛を配合したゴム組
成物が、並びに特開平10−298433号公報には結
晶面間隔が0.330〜0.340nmの球状黒鉛粉末
及び特定の大小粒径の球状黒鉛粉末をシリコーンゴムに
配合した組成物と放熱シートが開示されている。
【0006】さらに、特開平11−1621号公報に
は、特定の黒鉛粒子を固体中で加圧圧縮して組成物表面
に対して平行に整列させることを特徴とする高熱伝導性
複合材料とその製造方法が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発熱量
が一段と増大し続ける最近の高性能な電子部品において
は、より一層大きな熱伝導性のニーズが高まり続けてい
る。このため、上述のような特定の黒鉛粉末を成形体中
にランダムに分散させた成形体や、加圧圧縮させて黒鉛
粒子を整列させた成形体であっても、実際に要求され続
ける高度な熱伝導特性に対しては、熱伝導性がいまだ不
足し、早急な改善策が切望されていた。
【0008】本発明は、以上のような従来技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、電気製品や電子部品から発生する多大な熱
を効果的に一定方向に放散できる非常に高い熱伝導性を
有する熱伝導性成形体及びその製造方法を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、一定方向
に高い熱伝導性を発現させる構造や方法を様々な観点か
ら鋭意研究した結果、マトリックス中に黒鉛粉末が分散
された複合成形体において、黒鉛粉末が要求される熱伝
導方向に配向されている熱伝導性成形体が著しく大きい
熱伝導性を有することを見出し、本発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明における請求項1に係る
発明の熱伝導性成形体は、マトリックス中に黒鉛粉末が
分散され、一定方向に熱伝導させるために用いられる成
形体であって、成形体中の黒鉛粉末の結晶構造における
c軸が、熱伝導方向に対して直交方向に配向されている
ことを特徴とするものである。
【0011】請求項2に係る発明の熱伝導性成形体は、
請求項1に係る発明において、前記成形体の熱伝導方向
にX線を照射して得られる黒鉛粉末のX線回折図におけ
る炭素の(110)面の回折ピークの強度I(110)に対
する(002)面の回折ピークの強度I(002)の比I
(002)/I(110)が10以下であるものである。
【0012】請求項3に係る発明の熱伝導性成形体は、
請求項1又は請求項2に係る発明において、前記マトリ
ックスは、高分子化合物、金属、セラミックス及び炭素
より選ばれる少なくとも1種のものである。
【0013】請求項4に係る発明の熱伝導性成形体は、
請求項1から請求項3のいずれか一項に係る発明におい
て、前記高分子化合物は、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラ
ストマー、硬化性樹脂及び架橋ゴムより選ばれる少なく
とも1種のものである。
【0014】請求項5に係る発明の熱伝導性成形体は、
請求項4に係る発明において、前記黒鉛粉末の含有量
は、マトリックスを形成するためのマトリックス素材1
00重量部に対して5〜400重量部であるものであ
る。
【0015】請求項6に係る発明の熱伝導性成形体の製
造方法は、マトリックス素材中に黒鉛粉末又はその前駆
体を配合した組成物に磁場又は電場を与え、組成物中の
黒鉛粉末の結晶構造におけるc軸が、熱伝導方向に対し
て直交方向になるように黒鉛粉末又はその前駆体を配向
させるとともに、マトリックス素材を固化させることを
特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施形
態について詳細に説明する。本実施形態の熱伝導性成形
体は、マトリックス中に黒鉛粉末が分散され、一定方向
に熱伝導させるために用いられる成形体であって、成形
体中の黒鉛粉末の結晶構造におけるc軸が、熱伝導方向
に対して直交方向に配向されているものである。
【0017】まず、本実施形態の熱伝導性成形体で使用
されるマトリックスの素材は、特に限定されるものでは
ない。係るマトリックス素材としては、高分子化合物、
金属、セラミックス及び炭素より選ばれる少なくとも1
種のものが挙げられ、用途に応じ選択して使用される。
高分子化合物は、成形加工性が良好である点から、熱可
塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、硬化性樹脂及び架橋
ゴムより選ばれる少なくとも1種のものが好ましい。
【0018】高分子化合物中の熱可塑性樹脂としては、
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン
共重合体などのエチレン−α−オレフィン共重合体、ポ
リメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
ポリビニルアルコール、ポリアセタール、ポリフッ化ビ
ニリデンやポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹
脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、
ポリアクリロニトリル、スチレン−アクリロニトリル共
重合体、ABS樹脂、ポリフェニレンエーテル及び変性
PPE樹脂、脂肪族及び芳香族ポリアミド類、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド、ポリメタクリル酸及びそのメチ
ルエステルなどのポリメタクリル酸エステル類、ポリア
クリル酸類、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフ
ィド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエー
テルニトリル、ポリエーテルケトン、ポリケトン、液晶
用重合体、シリコーン樹脂、アイオノマー、スチレン−
ブタジエン又はスチレン−イソプレンブロック共重合体
とその水添重合体が挙げられる。
【0019】熱可塑性エラストマーとしては、スチレン
系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラス
トマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリエス
テル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性
エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマーなど
の繰返し成形加工できてリサイクルが可能な熱可塑性エ
ラストマーなどが挙げられる。
【0020】硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリ
イミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、ベンゾシクロブテン
樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル、ジアリル
フタレート樹脂、シリコーン、ポリウレタン、ポリイミ
ドシリコーン、熱硬化型ポリフェニレンエーテル(PP
E)樹脂及び変性PPE樹脂などが挙げられる。
【0021】架橋ゴムとしては、天然ゴム、ブタジエン
ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴ
ム、ニトリルゴム、水添ニトリルゴム、クロロプレンゴ
ム、エチレン−プロピレン共重合ゴム、塩素化ポリエチ
レン、クロロスルホン化ポリエチレン、ブチルゴム及び
ハロゲン化ブチルゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、シ
リコーンゴムなどの架橋ゴムなどが挙げられる。
【0022】これらの高分子化合物のなかでもシリコー
ンゴム、エポキシ樹脂、ポリウレタン、不飽和ポリエス
テル、ポリイミド、ビスマレイミド樹脂、ベンゾシクロ
ブテン樹脂、フッ素樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂
及び熱可塑性エラストマーより選ばれる少なくとも1種
のものが好ましい。さらに、シリコーンゴム、エポキシ
樹脂、ポリイミド、ポリウレタン及び熱可塑性エラスト
マーより選ばれる少なくとも1種のものがより好まし
い。これらの高分子化合物は、耐熱性などの温度特性や
電気的信頼性が優れているからである。
【0023】また、誘電率又は誘電正接が小さくて高周
波領域での特性を要求される配線基板用途などには、次
に示す高分子化合物を使用することが好ましい。そのよ
うな高分子化合物は、フッ素樹脂、熱硬化型ポリフェニ
レンエーテル(PPE)樹脂、変性PPE樹脂、ポリオ
レフィン系樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリイミド
樹脂、フッ素化ポリイミド樹脂、ポリベンザゾール樹
脂、フッ素化ポリベンザゾール樹脂などである。さら
に、これらの高分子化合物から選択される複数の高分子
化合物からなるポリマーアロイを使用しても差し支えな
い。また、硬化性樹脂又は架橋ゴムの架橋方法について
は、加熱硬化に限定されず、光硬化、湿気硬化などの架
橋方法も採用される。
【0024】金属としては、アルミニウムやアルミニウ
ム合金、銅などが例示される。セラミックスとしては、
炭素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、炭化ケイ
素、窒化ケイ素、窒化ホウ素などのほか、その前駆体な
どが挙げられる。ここでいう前駆体は、焼結する前のセ
ラミックス素材を意味する。
【0025】炭素は、ピッチ、タール、フェノール樹脂
などの炭素前駆体を焼結して炭化することによって、又
はさらに黒鉛化することによって得られるものである。
例えば、アモルファス炭素や、少なくとも部分的に黒鉛
化した炭素などが挙げられる。
【0026】次に、黒鉛粉末に用いられる黒鉛は、天然
黒鉛と人造黒鉛に大別されるが、本実施形態で使用する
黒鉛粉末は、その形状、結晶化度、大きさなどについて
特に限定されるものではない。具体的には鱗片状、偏平
状、土粒子状、塊状、破砕片状、球形状(真球状)、メ
ソカーボンマイクロビーズ、又はこれらの黒鉛やキッシ
ュ黒鉛を粉砕した粉末や、表面を滑らかにした形状の黒
鉛粉末などが用いられる。黒鉛粉末としては、その前駆
体であるピッチ系炭素粉末などを黒鉛化して得られたも
のであってもよい。
【0027】使用する黒鉛粉末の熱伝導率が大きいほど
得られる熱伝導性成形体の熱伝導性が良好になる。本実
施形態では、黒鉛粉末の結晶構造におけるc軸が、熱伝
導性成形体の熱伝導方向に対して直交する方向に配向さ
れている。使用する黒鉛粉末の熱伝導率としては、c軸
に対して直交方向の熱伝導率が200W/(m・K)以
上であることが好ましく、400W/(m・K)以上で
あることがより好ましく、1000W/(m・K)以上
であることが特に好ましい。熱伝導性成形体の熱伝導性
が一層大きくなるからである。この熱伝導率が200W
/(m・K)未満であると、得られる熱伝導性成形体の
熱伝導性が劣るので好ましくない。
【0028】人造黒鉛粉末については、ピッチ系やメソ
フェーズピッチ系を主原料として不融化、炭化などの処
理工程後に2000〜3000℃又は3000℃を越え
る高温で加熱処理し、結晶構造の発達した黒鉛粉末の方
がc軸に直交する方向の熱伝導率が大きくて好ましい。
さらに、ポリイミド、芳香族ポリアミド、ポリベンザゾ
ールなどの剛直な有機高分子化合物を原料として、20
00〜3000℃又は3000℃を越える高温で加熱処
理した黒鉛や、気相成長法によって得られる黒鉛、ピッ
チ等を発泡させることによって黒鉛結晶を成長させた黒
鉛粉末の熱伝導率も大きいので好ましい。また、窒化ホ
ウ素、炭化ホウ素、炭窒化ホウ素などのホウ素化合物を
含有する黒鉛粉末や、ニッケル、クロム、マンガン、
鉄、コバルト、銅などの金属、合金、金属化合物などの
黒鉛化触媒を使用して製造された黒鉛粉末も用いること
ができる。
【0029】しかしながら、特開平3−242311号
公報に記載されているように、黒鉛結晶が球体の表面に
平行に配向した構造の球状黒鉛粒子は、黒鉛粉末を一定
方向に配向制御させる観点からは好ましくないと考えら
れる。
【0030】黒鉛粉末の粒径としては1〜500μmの
範囲が、黒鉛粉末をマトリックスへ容易に分散(充填)
及び配向させやすく、熱伝導性成形体の熱伝導率が大き
くなるので好ましい。この粒径が1μmよりも小さい場
合や、500μmよりも大きい場合、マトリックスに高
濃度で分散及び配向させることが困難になることがあ
る。黒鉛粉末のさらに好ましい粒径は5〜150μmの
範囲である。
【0031】また、黒鉛粉末の表面処理を目的として、
黒鉛粉末の表面を予め電解酸化などによる酸化処理を施
したり、カップリング剤やサイジング剤で処理すること
によってマトリックスとの濡れ性や充填性を向上させた
り、マトリックスと黒鉛粉末との界面の剥離強度を改良
したりすることが可能である。また、黒鉛粉末の表面に
金属やセラミックス、炭素などを、無電解メッキ法、電
解メッキ法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプ
レーティング法などによる物理的蒸着法、化学的蒸着
法、塗装法、浸漬法、微細粒子を機械的に固着させるメ
カノケミカル法などの方法によって被覆させることもで
きる。
【0032】さらに、熱伝導性成形体がシート状の場合
の熱伝導方向、すなわち厚み方向にX線を照射し、得ら
れる黒鉛粉末のX線回折図における炭素の(110)面
の回折ピークの強度I(110)に対する(002)面の回
折ピークの強度I(002)の比I (002)/I(110)が10以
下であることが望ましい。この場合、黒鉛粉末の結晶に
おける熱伝導性の大きいc軸の直交方向が熱伝導性成形
体の熱伝導方向に配向される黒鉛粉末の配向度合いを高
めることができ、熱伝導方向の熱伝導性が非常に大きな
熱伝導性成形体が得られる。
【0033】この回折ピークの強度Iの比I(002)/I
(110)が3以下であると、さらに熱伝導性の大きな熱伝
導性成形体が得られる。なお、回折ピークの強度Iの比
(002 )/I(110)の最小値については特に限定されるも
のではないが、およそ0.05である。
【0034】炭素の結晶である黒鉛のX線回折図の場
合、黒鉛結晶の基底面(c面)と平行な面である(00
2)面に対して、a、b面に対応する(100)面、
(110)面はc面と直交する位置関係にある。黒鉛粉
末を配合した熱伝導性成形体においては、炭素の(10
0)面又は(110)面に対する(002)面の回折ピ
ークの強度Iの比、I(002)/I(100)又はI(002)/I
(110)のいずれかを特定することによって、成形体の熱
伝導方向に配向した黒鉛粉末の配向度合いを規定するこ
とが可能である。この場合、成形体中の黒鉛粒子が充分
に配向するパラメータとして、回折ピークの強度Iの比
(002)/I(110)を10以下に規定することによって、
目的である熱伝導方向の熱伝導性がより大きい熱伝導性
成形体が得られる。
【0035】なお、回折ピークの強度Iの比、I(002)
/I(100)の数値を同等、或いは一定値以下に特定する
ことも原理的には同意義である。従って、その強度Iの
比、I (002)/I(100)を10以下に規定することができ
る。
【0036】マトリックス中に黒鉛粉末が分散された熱
伝導性成形体は、熱抵抗値(℃/W)が小さいほど熱伝
導性が大きくなるため好ましい。この熱抵抗値は5.0
(℃/W)以下であることが好ましい。5.0(℃/
W)を越えると、熱伝導方向に充分な熱伝導性が得られ
なくなる。
【0037】次に、上述した熱伝導性成形体の製造方法
について具体的に説明する。熱伝導性成形体を製造する
方法は特に限定されるのものではなく、従来から実施さ
れている押出成形法、射出成形法、プレス成形法、トラ
ンスファー成形法などが採用され、所定形状への成形と
分散された黒鉛粉末又はその前駆体の配向が行われる。
マトリックス素材中の黒鉛粉末の配向方法としては、磁
場や電場を付与する方法が採用される。さらに、超音波
振盪機などの流動場やせん断場を利用してマトリックス
素材中の黒鉛粉末又はその前駆体を揃えて一定方向に配
向させ、塊状又はブロック化するように成形した後に所
望の厚みになるようにシート状にスライス加工して得る
方法も採用される。
【0038】しかしながら、黒鉛粉末の場合には、黒鉛
化炭素繊維や黒鉛ウィスカーのような著しい形状異方性
はないため、流動場やせん断場を利用してマトリックス
素材中で黒鉛粉末を揃えて一定方向に配向させることは
必ずしも容易ではない。一方、磁場や電場を利用してマ
トリックス素材中の黒鉛粉末を配向させる方法は、黒鉛
粉末の形状に依存せず、黒鉛粉末を一定方向に揃えて配
向させることが可能である。特に、黒鉛粉末の磁気異方
性を利用して磁場配向させる方法が簡便であり好適であ
る。ここで、黒鉛結晶のc軸方向の磁化率(−4.7×
10-7)の方が、a,b軸方向の磁化率(−6.7×1
-7)よりも小さいことが知られている。
【0039】本実施形態の製造方法は、磁場中に黒鉛結
晶を置くと磁力線に対してc軸が直交に位置した方が安
定となることを応用して実用化できるように発展させた
ものである。すなわち、本実施形態の製造方法は、マト
リックス素材中に黒鉛粉末又はその前駆体を配合した組
成物に磁場又は電場を与え、組成物中の黒鉛粉末の結晶
におけるc軸を一定方向に配向させるとともに、マトリ
ックス素材を固化させる方法である。
【0040】磁場を利用して黒鉛粉末を効果的に配向さ
せる場合には、ニッケルやフェライトなどの強磁性体を
黒鉛粉末の表面に被覆又はこれらの強磁性体からなる粉
末や繊維を黒鉛粉末の表面に付着させたり、或いは混在
させることによって低磁場で黒鉛粉末の配向を促進させ
ることも可能である。
【0041】電場によって黒鉛粉末をマトリックス素材
中に配向させる場合には、黒鉛粉末の表面に電気絶縁性
の被膜を形成したり、表面処理したりして、適度な電気
抵抗値に改質することによって配向を促すことが可能で
ある。電気絶縁性の被膜を形成する材料としては、酸化
アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化ア
ルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、水酸化アルミニ
ウム又は有機高分子化合物などが挙げられる。
【0042】加えて、本実施形態の熱伝導性成形体に
は、上述の黒鉛粉末のほかに、他の粉末形状や繊維形状
の金属やセラミックスを併用することも可能である。そ
のような金属の例としては、銀、銅、金などが挙げられ
る。セラミックスの例としては、酸化アルミニウム、酸
化マグネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化
ケイ素、炭化ケイ素、水酸化アルミニウムなどが挙げら
れる。
【0043】その他、金属被覆樹脂などの従来の熱伝導
性組成物や熱伝導性成形体に使用されている熱伝導率が
大きな充填剤や、黒鉛化炭素繊維、黒鉛化されていない
炭素繊維、ウィスカー状、コイル状、ナノチューブ状、
ホーン状のカーボンやそれらの黒鉛化品を併用すること
も可能である。特に、熱伝導性に優れる単層カーボンナ
ノチューブや多層カーボンナノチューブ、黒鉛化炭素短
繊維を添加し、カーボンナノチューブや黒鉛化炭素繊維
も黒鉛粉末と同様に配向させることによって、さらに一
層大きな熱伝導性の成形体を製造することもできる。
【0044】なお、最終製品として特に電気絶縁性が要
求される用途においては、酸化アルミニウム、酸化マグ
ネシウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ
素、炭化ケイ素、水酸化アルミニウムなどの電気絶縁性
の熱伝導性充填剤を併用することが好ましい。また、組
成物の粘度を低下させるためには、揮発しやすい有機溶
剤や反応性可塑剤を添加すると効果的である。新たに熱
伝導性が大きな電気絶縁性の層を形成させることも可能
である。
【0045】本実施形態の熱伝導性成形体に配合される
黒鉛粉末の量は、マトリックス素材100重量部当り、
5〜400重量部の範囲が好ましく、5〜200重量部
の範囲がより好ましい。この量が5重量部よりも少ない
と得られる熱伝導性成形体の熱伝導率が小さくて放熱特
性が劣り、400重量部を越えると組成物の粘度が増大
して黒鉛粉末をマトリックス素材中に配向させることが
困難になり、かつ気泡の混入が避けられず好ましくな
い。
【0046】マトリックス素材と所定量の黒鉛粉末を混
合し、必要に応じて脱泡操作などを加えて目的とする熱
伝導性成形体の組成物を製造する際には、通常のブレン
ダー、ミキサー、ロール、押出機などの混合、混練装置
を使用することができる。得られた組成物は、プレス成
形法、押出成形法、射出成形法、トランスファー成形
法、注型成形法、ブロー成形法、カレンダー成形法など
のほか、液状組成物の場合には、塗装、印刷、ディスペ
ンサー、ポッティングなどの方法で加工することができ
る。
【0047】本実施形態の熱伝導性成形体を製造する場
合、例えば金型のキャビティ内に注入されたマトリック
ス素材と黒鉛粉末又はその前駆体よりなる組成物に磁場
又は電場を印加し、組成物中の黒鉛粉末を一定方向に配
向させてからマトリックス素材を固化させることによっ
て熱伝導性成形体を製造することができる。この場合、
マトリックス素材としてセラミックス前駆体又は炭素前
駆体を用いたときには成形体を成形した後、焼結又は炭
化を行い、セラミックス又は炭素にする必要がある。ま
た、黒鉛粉末の前駆体を用いたときには成形体を成形し
た後、黒鉛化を行う必要がある。
【0048】マトリックス素材として高分子化合物を使
用したシート状の熱伝導性成形体の場合の硬度は、用途
に応じて決定すれば良いが、使用時の応力緩和性と追随
性に関しては柔軟なほど、すなわち低硬度ほど有利であ
る。具体的には、ショアーA硬度で70以下、好ましく
は40以下、さらに好ましくは、アスカーC硬度が30
以下のゲル状のシリコーンゴムや熱可塑性エラストマー
を高分子化合物として使用した低硬度のシート状の熱伝
導性成形体が好適である。
【0049】熱伝導性成形体をシート状に形成した場合
の厚みについては限定されるものではないが、20μm
〜10mm、特に100μm〜5mmの範囲が好まし
い。20μmよりも薄い場合には製造しにくいととも
に、取り扱いにくくなり、10mmよりも厚い場合には
熱抵抗値が大きくなり、熱伝導性が悪化するので好まし
くない。
【0050】本実施形態で得られる熱伝導性成形体は、
高い熱伝導性が要求される放熱板、熱伝導性シート、配
線基板、半導体パッケージ用部材、ヒートシンク、ヒー
トスプレッダー、筐体などに応用される。
【0051】さて、例えば射出成形法により熱伝導性成
形体をシート状に成形し、その厚み方向に熱伝導方向を
設定する場合には、金型のキャビティ内にマトリックス
素材中に黒鉛粉末又はその前駆体が分散された組成物を
収容し、磁場又は電場をシート状をなすキャビティの厚
み方向に付与した状態で成形を行う。その結果、黒鉛粉
末の結晶構造におけるc軸の直交方向が成形体の厚み方
向に設定される。
【0052】射出成形法によって得られたシート状の熱
伝導性成形体を電子デバイスなどに接触させて熱を放散
させる場合、その熱伝導方向を熱伝導性成形体の厚み方
向に合せることによって電子デバイスから発生する熱が
熱伝導性成形体を介して外部へ円滑に放出される。この
ようにして、電子機器の発熱対策が施される。
【0053】以上の実施形態により発揮される効果を以
下にまとめて記載する。 ・ 本実施形態の熱伝導性成形体においては、マトリッ
クス中に黒鉛粉末が分散された成形体中の黒鉛粉末の結
晶構造におけるc軸が、熱伝導方向に対して直交方向に
配向されている。このc軸に直交する方向で黒鉛粉末の
熱伝導性が良好であり、その方向が熱伝導性成形体の熱
伝導方向になっている。このため、電気製品や電子部品
から発生する多大な熱を熱伝導方向に効果的に放散させ
ることができる。
【0054】従って、本実施形態の熱伝導性成形体は、
発熱量が大きいCPU(中央演算素子)などの半導体、
電源、光源、プラズマディスプレイ、プリント配線基板
などの高い熱伝導性が要求される様々な形状、用途の成
形加工品へ広範囲に利用することができる。
【0055】・ また、成形体がシート状をなし、熱伝
導方向であるその厚み方向にX線を照射して得られる黒
鉛粉末のX線回折図における炭素の(110)面の回折
ピークの強度I(110)に対する(002)面の回折ピー
クの強度I(002)の比I(002)/I(110)が10以下に設
定される。この場合、黒鉛粉末の結晶におけるc軸の直
交方向が熱伝導性成形体の熱伝導方向に配向される配向
度合いを高めることができ、熱伝導方向への熱伝導性を
向上させることができる。
【0056】・ マトリックスとしては、用途に応じて
高分子化合物、金属、セラミックス又は炭素を適宜選択
することができるが、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラスト
マー、硬化性樹脂及び架橋ゴムより選ばれる高分子化合
物を用いることにより成形加工性を良好なものにするこ
とができる。
【0057】・ 黒鉛粉末の含有量を、マトリックス素
材100重量部に対して5〜400重量部に設定するこ
とにより、マトリックス素材と黒鉛粉末よりなる組成物
の粘度を増大させることなく、熱伝導性成形体の熱伝導
率を高めて放熱特性を向上させることができる。
【0058】・ 熱伝導性成形体は、マトリックス素材
中に黒鉛粉末又はその前駆体を配合した組成物に磁場又
は電場を与え、組成物中の黒鉛粉末の結晶構造における
c軸が、熱伝導方向に対して直交する方向になるように
配向させるとともに、マトリックス素材を固化させるこ
とにより製造される。このため、電気製品や電子部品か
ら発生する多大な熱を効果的に一定方向に放散できる非
常に高い熱伝導性を有する熱伝導性成形体を容易に製造
することができる。
【0059】
【実施例】以下、実施例を挙げて前記実施形態をさらに
具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって
何ら制限されるものではない。なお、下記の実施例及び
比較例の熱伝導性は、TO−3型トランジスターを使用
し、30Wの電力を印加して温度差を測定し、電力で除
して熱抵抗値(℃/W)を算出することにより評価し
た。熱伝導性成形体としては、熱抵抗値が小さいほど熱
伝導性が大きくて好ましい。
【0060】また、黒鉛粉末の配向性は、熱伝導性成形
体として厚み1mmの熱伝導性シートを縦20mm、横
20mmに切り出して治具に貼り付け、X線回折装置
〔マックサイエンス(株)製 MXP−18〕を使用し
て行った。すなわち、CuKα線で30kV、15mA
の条件で2θ、0〜90°をスキャニングし、黒鉛結晶
の約26°の(002)面と約77°の(110)面に
おける回折ピークを求めて回折ピークの強度Iの比I
(002)/I(110)を算出することにより評価した。なお、
参考までに黒鉛結晶の約42°の(100)面における
回折ピークを求めて回折ピークの強度Iの比I(002)
(100)も算出して評価した。また、X線回折は熱伝導
性シートの表面に対して反射させたX線を解析した。 (実施例1)付加型の液状シリコーンゴム〔GE東芝シ
リコーン(株)製 TSE3070〕100重量部に、
平均粒径20μmの黒鉛粉末〔アドケムコ(株)製 黒
鉛粉末SPG−U〕80重量部を混合し、減圧脱泡して
組成物を調製した。この組成物を厚み1mm、縦20m
m、横20mmの板状の金型内に充填し、厚み方向に磁
束密度10テスラの磁場を印加するように超電導磁石の
ボア内に金型ごと設置し、黒鉛粉末を充分に配向させた
後に加熱硬化し、厚さ1mmの柔軟なシート状の熱伝導
性成形体を得た。得られた熱伝導性成形体の熱抵抗値
と、X線回折分析によって測定した回折ピークの強度I
の比I(002)/I(110)とI(002)/I(100)を求め、それ
らの結果を表1に記した。また、X線回折図を図1に示
した。 (実施例2)付加型の液状シリコーンゴム〔GE東芝シ
リコーン(株)製 TSE3070〕100重量部に、
平均粒径150μmの黒鉛粉末(コノコ社製 Ther
mocarb Conductive Filler C
F300)60重量部を混合し、減圧脱泡して組成物を
調製した。この組成物を厚み1mm、縦20mm、横2
0mmの板状の金型内に充填し、厚み方向に磁束密度1
0テスラの磁場を印加するように超電導磁石のボア内に
金型ごと設置した。そして、黒鉛粉末を充分に配向させ
た後に加熱硬化し、厚さ1mmの柔軟なシート状の熱伝
導性成形体を得た。得られた熱伝導性成形体の熱抵抗値
とX線回折分析によって求めた回折ピークの強度Iの比
(002)/I(110)とI(002)/I(100)を求め、それらの
結果を表1に記した。また、X線回折図を図2に示し
た。 (比較例1)付加型の液状シリコーンゴム〔GE東芝シ
リコーン(株)製 TSE3070〕100重量部に、
平均粒径20μmの黒鉛粉末〔アドケムコ(株)製 S
PG−U〕80重量部を混合し、減圧脱泡して組成物を
調製した。この組成物を厚み1mm、縦20mm、横2
0mmの板状の金型内に充填し、磁場を印加せずに加熱
硬化し、厚さ1mmの柔軟なシート状の熱伝導性成形体
を得た。得られた熱伝導性成形体の熱抵抗値とX線回折
分析によって求めた回折ピークの強度Iの比I (002)
(110)とI(002)/I(100)を求め、それらの結果を表
1に記した。さらに、X線回折図を図3に示した。 (比較例2)付加型の液状シリコーンゴム〔GE東芝シ
リコーン(株)製 TSE3070〕100重量部に、
平均粒径150μmの黒鉛粉末(コノコ社製 Ther
mocarb Conductive Filler C
F300)60重量部を混合し、減圧脱泡して組成物を
調製した。この組成物を厚み1mm、縦20mm、横2
0mmの板状の金型内に充填し、磁場を印加せずに加熱
硬化し、厚さ1mmの柔軟なシート状の熱伝導性成形体
を得た。得られた熱伝導性成形体の熱抵抗値とX線回折
分析によって求めた回折ピークの強度Iの比I(002)
(110)とI(002 )/I(100)を求め、それらの結果を表
1に記した。さらに、X線回折図を図4に示した。
【0061】
【表1】 (実施例3)液状エポキシ樹脂〔スリーボンド(株)
製〕100重量部に、平均粒径20μmの黒鉛粉末〔ア
ドケムコ(株)製 SPG−U〕30重量部、アーク放
電法で合成した単層カーボンナノチューブ0.1重量
部、窒化ホウ素粉末〔昭和電工(株)製 UHP−E
X〕10重量部を混合し、減圧脱泡して組成物を調製し
た。その組成物を厚み1mm、縦20mm、横20mm
の板状の金型内に充填し、厚み方向に磁束密度10テス
ラの磁場を印加するように超電導磁石のボア内に金型ご
と設置した。そして、黒鉛粉末と単層カーボンナノチュ
ーブを充分に配向させた後に加熱硬化させ、厚さ1mm
の硬いシート状の熱伝導性成形体を得た。得られた熱伝
導性成形体の熱抵抗値は3.5℃/W、X線回折分析に
よって求めた回折ピークの強度Iの比I(002)/I(110)
は1.8、及び回折ピークの強度Iの比I(002)/I
(100)は7.2であった。 (比較例3)液状エポキシ樹脂〔スリーボンド(株)
製〕100重量部に、平均粒径20μmの黒鉛粉末〔ア
ドケムコ(株)製 SPG−U〕30重量部、アーク放
電法で合成した単層カーボンナノチューブを0.1重量
部及び窒化ホウ素粉末〔昭和電工(株)製 UHP−E
X〕10重量部を混合し、減圧脱泡して組成物を調製し
た。この組成物を厚み1mm、縦20mm、横20mm
の板状の金型内に充填し、磁場を印加せずに加熱硬化さ
せ、厚さ1mmの硬いシート状の熱伝導性成形体を得
た。得られた熱伝導性成形体の熱抵抗値は5.5℃/
W、X線回折分析によって求めた回折ピークの強度Iの
比I(002)/I(110)は64.3、及び回折ピークの強度
Iの比I(002)/I(100)は137.5であった。 (実施例4)溶剤としてN−メチルピロリドンを含むポ
リイミドワニス〔宇部興産(株)製ユピファインST
固形分濃度18.5%〕の固形分100重量部に対し
て、平均粒径18μmの黒鉛粉末〔川崎製鉄(株)製、
KMFC HA2500F〕40重量部、及び平均粒径
30μmの球状酸化アルミニウム粉末〔昭和電工(株)
製 A20〕を10重量部混合して組成物を調製した。
この組成物を縦20mm、横20mm、深さ40mmの
箱状の金型内に充填し、厚み方向に磁束密度10テスラ
の磁場を印加するように超電導磁石のボア内に金型ごと
設置した。そして、黒鉛粉末を充分に配向させた後に、
溶剤のN−メチルピロリドンを除去し、加熱硬化後、厚
さ200μmのシート状のポリイミド系熱伝導性成形体
を得た。得られた熱伝導性成形体の熱抵抗値は2.6℃
/W、X線回折分析によって求めた回折ピークの強度I
の比I(002)/I(110)は1.7、及び回折ピークの強度
Iの比I(002)/I(100)は6.8であった。 (比較例4)溶剤としてN−メチルピロリドンを含むポ
リイミドワニス〔宇部興産(株)製ユピファインST
固形分濃度18.5%〕の固形分100重量部に対し
て、平均粒径18μmの黒鉛粉末〔川崎製鉄(株)製、
KMFC HA2500F〕40重量部、平均粒径30
μmの球状酸化アルミニウム粉末〔昭和電工(株)製A
20〕を10重量部混合して組成物を調製した。この組
成物を縦20mm、横20mm、深さ40mmの箱状の
金型内に充填し、磁場を印加せずに溶剤のN−メチルピ
ロリドンを除去し、加熱硬化後、厚さ200μmのシー
ト状のポリイミド系熱伝導性成形体を得た。得られた熱
伝導性成形体の熱抵抗値は5.2℃/W、X線回折分析
によって求めた回折ピークの強度Iの比I(002)/I
(110)は65.3、及び回折ピークの強度Iの比I(002)
/I(100)は128.6であった。
【0062】以上のように、比較例1〜4の熱伝導性成
形体は、黒鉛粉末がマトリックス中にランダムに配合さ
れた従来の熱伝導性成形体であり、熱抵抗値が大きく熱
伝導性が劣っている。これら成形体中の黒鉛粉末はいず
れも一定方向に配向していない。従って、成形体の厚み
方向にX線を照射して得られるX線回折図における黒鉛
の(110)面の回折ピークの強度I(110)に対する
(002)面の回折ピークの強度I(002)の比I(002)
(110)が10を越え、熱抵抗値が大きく熱伝導性が劣
っている。
【0063】一方、本発明を具体化した実施例1〜4の
熱伝導性成形体は、いずれも成形体の厚み方向にX線を
照射して得られるX線回折図における黒鉛の(110)
面の回折ピークの強度I(110)に対する(002)面の
回折ピークの強度I(002)の比I(002)/I(110)が10
以下である。従って、厚み方向への黒鉛粉末の配向が充
分であることが明瞭であるとともに、各比較例と比べて
熱抵抗値が小さくて熱伝導性に優れている。
【0064】なお、前記実施形態を以下のように変更し
て実施することも可能である。 ・ 成形体中の黒鉛粉末の結晶構造におけるc軸が、熱
伝導方向に対して直交方向に配向されている黒鉛粉末の
粒子の割合は高い方がよいが、全粒子について配向され
ていなくてもよい。その割合に基づいて熱伝導方向への
熱伝導性が決定される。
【0065】・ 回折ピークの強度Iの比I(002)/I
(110)とI(002)/I(100)の双方の値を勘案して最適な
熱伝導性成形体を構成することもできる。 ・ 一定方向に熱伝導させる熱伝導性成形体を複数用
い、異なる方向へ熱伝導させるように構成することもで
きる。
【0066】・ 大小複数の粒径の黒鉛粉末を配合する
ことにより、マトリックス中への黒鉛粉末の充填率を一
層向上させ、熱伝導性成形体の熱伝導性を大きくするこ
とができる。
【0067】さらに、実施形態より把握される技術的思
想について以下に記載する。 ・ 前記成形体はシート状をなし、その厚み方向が熱伝
導方向である請求項1から請求項5のいずれか一項に記
載の熱伝導性成形体。このように構成した場合、シート
状をなす熱伝導性成形体の厚み方向の熱伝導性を向上さ
せることができる。
【0068】・ 前記高分子化合物は、シリコーンゴ
ム、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリウレタン及び熱可
塑性エラストマーより選ばれる少なくとも1種のもので
ある請求項4に記載の熱伝導性成形体。このように構成
した場合、熱伝導性成形体は耐熱性などの温度特性や電
気的信頼性に優れている。
【0069】・ 前記成形体の熱伝導方向にX線を照射
して得られる黒鉛粉末のX線回折図における炭素の(1
00)面の回折ピークの強度I(100)に対する(00
2)面の回折ピークの強度I(002)の比I(002)/I
(100)が10以下である請求項1に記載の熱伝導性成形
体。このように構成した場合、請求項2に記載の発明の
効果と同様の効果を発揮することができる。
【0070】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば次
のような効果を奏する。請求項1に係る発明の熱伝導性
成形体によれば、電気製品や電子部品から発生する多大
な熱を効果的に一定方向に放散できる非常に高い熱伝導
性を有する熱伝導性成形体を提供することができる。
【0071】請求項2に係る発明の熱伝導性成形体によ
れば、請求項1に係る発明の効果に加え、黒鉛粉末の結
晶における熱伝導性の大きいc軸の直交方向を熱伝導性
成形体の熱伝導方向に配向させる黒鉛粉末の配向度合い
を高めることができ、熱伝導方向における熱伝導性を向
上させることができる。
【0072】請求項3に係る発明の熱伝導性成形体によ
れば、請求項1又は請求項2に係る発明の効果に加え、
マトリックスを用途に応じて適宜選択することができ
る。請求項4に係る発明の熱伝導性成形体によれば、請
求項3に係る発明の効果に加え、成形加工性を良好なも
のにすることができる。
【0073】請求項5に係る発明の熱伝導性成形体によ
れば、請求項1から請求項4のいずれか一項に係る発明
の効果に加え、組成物の粘度を増大させることなく、熱
伝導率を高めて放熱特性を向上させることができる。
【0074】請求項6に係る発明の熱伝導性成形体の製
造方法によれば、電気製品や電子部品から発生する多大
な熱を効果的に一定方向に放散できる非常に高い熱伝導
性を有する熱伝導性成形体を容易に製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1における熱伝導性成形体の
X線回折図。
【図2】 本発明の実施例2における熱伝導性成形体の
X線回折図。
【図3】 比較例1における熱伝導性成形体のX線回折
図。
【図4】 比較例2における熱伝導性成形体のX線回折
図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/04 C08L 101/00 5F036 C08L 101/00 B29K 83:00 C09K 5/08 105:16 H01L 23/36 C04B 35/54 A // B29K 83:00 C 105:16 H01L 23/36 D C09K 5/00 D (72)発明者 舘田 伸哉 東京都北区田端5丁目10番5号 ポリマテ ック 株式会社R&Dセンター内 (72)発明者 木村 恒久 東京都調布市柴崎2−18−2 エクセルハ イツ301号 (72)発明者 山登 正文 東京都八王子市南大沢5−7−10−302 Fターム(参考) 4F071 AA02 AA03 AA10 AA12 AA13 AA15 AA20 AA21 AA22 AA23 AA26 AA29 AA31 AA34 AA40 AA43 AA49 AA51 AA58 AA60 AA64 AA67 AA80 AA89 AB03 AD02 AD05 AD06 AD07 AF36 AF44 BB01 BC01 4F204 AA33 AA45 AB18 AH33 EA03 EA04 EB01 EF02 EK17 EK27 4G132 AA01 AA02 AA07 AA18 AA61 BA04 BA06 CA01 CA06 GA08 GA20 4G146 AA02 AA16 AB05 AC17A AC17B AC26B AD20 BA02 BA13 BA18 BA22 BA24 BA38 BA43 BC03 BC04 BC05 4J002 AA011 AA021 BB011 BB151 BB181 BC021 BD051 BD121 CD001 CF171 CF211 CH071 CK011 CK021 CL001 CM041 CP031 DA026 FA016 FA086 FD206 GT00 5F036 AA01 BA23 BB21 BD21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリックス中に黒鉛粉末が分散され、
    一定方向に熱伝導させるために用いられる成形体であっ
    て、成形体中の黒鉛粉末の結晶構造におけるc軸が、熱
    伝導方向に対して直交方向に配向されていることを特徴
    とする熱伝導性成形体。
  2. 【請求項2】 前記成形体の熱伝導方向にX線を照射し
    て得られる黒鉛粉末のX線回折図における炭素の(11
    0)面の回折ピークの強度I(110)に対する(002)
    面の回折ピークの強度I(002)の比I(002)/I(110)
    10以下である請求項1に記載の熱伝導性成形体。
  3. 【請求項3】 前記マトリックスは、高分子化合物、金
    属、セラミックス及び炭素より選ばれる少なくとも1種
    のものである請求項1又は請求項2に記載の熱伝導性成
    形体。
  4. 【請求項4】 前記高分子化合物は、熱可塑性樹脂、熱
    可塑性エラストマー、硬化性樹脂及び架橋ゴムより選ば
    れる少なくとも1種のものである請求項3に記載の熱伝
    導性成形体。
  5. 【請求項5】 前記黒鉛粉末の含有量は、マトリックス
    を形成するためのマトリックス素材100重量部に対し
    て5〜400重量部である請求項1から請求項4のいず
    れか一項に記載の熱伝導性成形体。
  6. 【請求項6】 マトリックス素材中に黒鉛粉末又はその
    前駆体を配合した組成物に磁場又は電場を与え、組成物
    中の黒鉛粉末の結晶構造におけるc軸が、熱伝導方向に
    対して直交方向になるように黒鉛粉末又はその前駆体を
    配向させるとともに、マトリックス素材を固化させるこ
    とを特徴とする熱伝導性成形体の製造方法。
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