JP2003321452A - アモナフィド塩 - Google Patents

アモナフィド塩

Info

Publication number
JP2003321452A
JP2003321452A JP2002197809A JP2002197809A JP2003321452A JP 2003321452 A JP2003321452 A JP 2003321452A JP 2002197809 A JP2002197809 A JP 2002197809A JP 2002197809 A JP2002197809 A JP 2002197809A JP 2003321452 A JP2003321452 A JP 2003321452A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
aliphatic
compound
tricarboxylic
pentenoic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002197809A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4630518B2 (ja
Inventor
Alfred M Ajami
エム. アジャミ アルフレッド
David O Barlow
オー. バーロウ デイビッド
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
XANTHUS LIFE SCIENCES Inc
Original Assignee
XANTHUS LIFE SCIENCES Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by XANTHUS LIFE SCIENCES Inc filed Critical XANTHUS LIFE SCIENCES Inc
Publication of JP2003321452A publication Critical patent/JP2003321452A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4630518B2 publication Critical patent/JP4630518B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D221/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one nitrogen atom as the only ring hetero atom, not provided for by groups C07D211/00 - C07D219/00
    • C07D221/02Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one nitrogen atom as the only ring hetero atom, not provided for by groups C07D211/00 - C07D219/00 condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D221/04Ortho- or peri-condensed ring systems
    • C07D221/06Ring systems of three rings
    • C07D221/14Aza-phenalenes, e.g. 1,8-naphthalimide
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Other In-Based Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Lubricants (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Thiazole And Isothizaole Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、浸透圧的に平衡な電解質溶
液に高い溶解性を示す化合物を提供することである。 【解決手段】 構造式(I)により表わされる化合物で
あって、ここで、R1は、−(CHHR3R
4Xであるか、またはR2が−NHR6R7である
場合、R1は、−(CHHR3R4Xもし
くは−(CH NR3R4であり;R2は、−OR
5、ハロゲン、−NR6R7、−NHR6R7X
スルホン酸、ニトロ、−NR5COOR5、−NR5C
OR5または−OCOR5であり;R3およびR4は、
H、C1〜C4アルキル基、窒素原子と一緒になって窒
素含有複素環基であり;各R5は、−HまたはC1〜C
4アルキル基であり;R6およびR7は、H、C1〜C
4アルキル基、窒素原子と一緒になって窒素含有複素環
基であり;そしてXは、有機カルボン酸化合物のカル
ボキシレートアニオンである、化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】重要な抗癌剤部分の物理的特
性および水溶性を操作する伝統的な製薬プロセス技術に
より、それらは、強力な鉱酸で水溶性にされている。塩
形成は、Branaおよびその共同研究者により記述さ
れているように(米国特許第5,420,137号;1
995)、その合成における最終工程として留保されて
おり、この反応合成の必須のまたは戦略的な要素として
よりも、調合目的のための結果論として見なされてい
る。このような一価および二価鉱酸塩は、吸湿性を保持
しており、それらの二価の種は、水和物を形成し、ま
た、滅菌注射液、錠剤またはゼラチンカプセルを調製す
るのに必要な多くの製薬補助剤と非相溶性であることが
分かっている。
【0002】従来技術および一般に受け入れられている
方法と対照区別として、本発明者は、アモナフィド(a
monafide)およびそのアミノアルキル類似物部
分の合成的仕上げ(synthetic elabor
ation)の初期に有機酸を取り込むことにより、中
間体の単離および精製が迅速となり、この合成過程での
反応物の濃度が高くなり、さらに望ましい特性(例え
ば、嵩密度、綿状性および圧縮性)が得られることを発
見した。
【0003】しかも、得られた有機塩は、水中ならびに
浸透圧的に平衡な電解質溶液に高い溶解性を示す(これ
らは、そうでなければ、従来慣用的に使用されている無
機鉱酸塩(例えば、塩酸塩およびメチルスルホン酸塩)
との共通イオン効果により、非相溶性となる)。さら
に、本発明の有機酸塩は、種々の極性を有するプロトン
性溶媒および非プロトン性溶媒の両方と高い程度の両親
媒的な相溶性を保持しており、それにより、対応する鉱
酸塩で得られるよりも、精製および単離の目的のための
広範囲の結晶化状態が得られる。
【0004】
【従来の技術】アモナフィドのプロセス化学を検証する
と、従来技術の欠点および得られた鉱酸塩の好ましくな
い特性が容易に説明でき、本発明は、これらの欠点や好
ましくない特性を排除するようにしている。特許および
専門文献で記載された合成手法のうち、一般的な共通因
子としては、1−アミノ−2,2−N,N−ジメチルア
ミノエチレンジアミンまたはその類似した置換同族体
を、図1で示すように、多環式置換アリール無水物でア
シル化する必要がある。それゆえ、アモナフィドについ
ては、BranaおよびSanz(Eur.J.Me
d.Chem 16:207,1981)の方法によれ
ば、図1の化合物IおよびIIは、エタノール中で配合
されて、ミトナフィド(mitonafide)の沈殿
物が得られ、これは、次いで、タール状の黒色または褐
色副生成物を取り除くために、大容量のエタノールから
複数回にわたって再結晶しなければならない。
【0005】このアシル化は、25mLの溶媒中にて1
グラムの前駆体無水物の濃度で行われ得るのに対して、
ミトナフィドの再結晶には、タール状物質を含まない一
定融点を示す淡いクリーム色の物質を得るために、75
mLの溶媒中にて1グラムの濃度で3回再結晶する必要
がある。この工程による初期収率は、60〜80%の範
囲であるものの、次の精製により、薬学的に受容可能な
最終生成物への次の変換のために十分な純度がある物質
の正味収率が、30%まで低下する。
【0006】これらの単離および精製条件はまた、Ze
e−ChengおよびCheng(米国特許第4,66
5,071号;1987)により記述されているよう
に、トルエン中でのミトナフィド類似物の合成に続く過
剰な気体状塩酸を使った沈殿にも当てはまる。この反応
で得られる化学量論および水和率を特定していないミト
ナフィド塩酸塩は、赤褐色の沈殿であり、12重量%の
タールを含有し、水とアルコールとの間で溶解度の差が
なく、この場合もやはり、製薬用途に適切な品質の塩酸
塩物質を得るために、複数回の再結晶が必要である。
【0007】本発明では、図1で示すように、現在、そ
のエタノール反応混合物からのミトナフィド部分(II
I)の単離が、適切な有機カルボン酸化合物の混合およ
び完全な溶解により促進され、これは、冷却して、母液
(これは、従来技術の場合には共に結晶化したであろう
着色不純物を多く保持している)から結晶化すると、ほ
ぼ無色の付加物が得られることが分かった。上で記述し
たBranaおよびその共同研究者の合成手法(Eu
r.J.Med.Chem 16:207,1981;
米国特許第4,204,063号;1980)とは対照
的に、このミトナフィドは、その反応手順の最後にアモ
ナフィドそれ自体の滴定を制御して行うことにより得ら
れるアモナフィドのモノ塩酸塩またはモノ硫酸塩に関連
して米国特許第5,420,137号(1995)にあ
る代替的教示に従った事後のものではなく、標的アモナ
フィド化合物の合成の第一工程で、有機塩として、直接
的に得られる。
【0008】当業者はまた、米国特許第4,665,0
71号(1987)で教示された単離工程としてのミト
ナフィドの塩形成は、有機酸(これらは、本発明では、
塩形成試薬である)が還流状態でさえトルエンおよび類
似の非極性溶媒に不溶性であることが知られている限り
において、本発明の明らかな先例であるとは解釈できな
いことも認識している。ミトナフィド塩単離に関して従
来技術に従って使用される気体状HClとは異なり、本
発明の有機酸は、固体であり、これは、正確な滴定化学
量論を達成するために正確に計量でき、これは、一般的
な代替法として、気体状の酸を分配する必要があるとき
実現し難い目的である。
【0009】本明細書中に記載される本発明の新規性
は、従来技術と対比するとき、そのミトナフィド構造骨
格にあるニトロ置換基の触媒水素化分解に関する予想外
の発見により、さらに確信される。
【0010】アモナフィド塩(これは、図1での構造I
Vと同属である)の形成に関する具体的な従来技術で
は、Branaおよびその共同研究者(米国特許第5,
420,137号;1995)は、前駆体ミトナフィド
の特性を記載していないだけでなく、得られたアモナフ
ィド遊離塩基を水素化する方法も記載していない。しか
しながら、特にアモナフィドの工業的製造方法に関する
従来の開示(スペイン特許第533,542号;198
3)では、同じ著者は、この前駆体ミトナフィド遊離塩
基のニトロ還元が、還流エタン酸条件下にて、過剰のヒ
ドラジンの存在下で、移動水素化によって、10%炭素
担持パラジウム(Pd/C)を使って行われることを明
らかにしている。この手順はまた、同じ著者による化学
概説文献(Ars Pharmaceutica 3
6:377〜415,1995)において、好ましい手
法として要約されている。
【0011】当業者は、もし、このミトナフィド前駆体
が前成形した酸塩から構成されるなら、このような手法
が実施できないことを認識している。このような状況に
おいて、このヒドラジンドナー試薬は、イオン交換によ
り中和され、ジイミド(これは、Pd/Cで触媒される
活性還元種である)形成用の基質として利用できないこ
とが合理的に予想され得る。実際には、Branaおよ
びその共同研究者の教示を支持する人なら誰でも、本特
許で教示したようなミトナフィドの自明でない代替的
(すなわち、直接的)還元に頼るよりもむしろ、遊離塩
基前駆体の使用のみを考慮するであろう。
【0012】広範囲の有機官能基変換では、当業者は、
アリールニトロ化合物を対応する置換アニリンに触媒水
素化することが、通常、エタノール、エタノールと水の
混合物、またはいわゆる普遍溶媒(例えば、ジメチルホ
ルムアミドおよびジメチルアセトアミド)(これらは、
水素化に耐性がある)中で実施されることを認識してい
る。この課題に関する権威ある一流の研究論文(P.
N.RylanderによるCatalytic Hy
drogenation in OrganicSyn
thesis,New York:Academic
Press,1979およびM.Freifelder
によるPractical Catalytic Hy
drogenation,New York:Wile
y,1971)は、アリールニトロ化合物の溶解度によ
って、一般的にその水素化媒体としては、水が使用でき
ないことを認めている。
【0013】これらの専門家はまた、不完全な水素化に
よるイミンおよびオキシム副生成物を抑止する好ましい
プロトン源が、その基質を塩酸と混合することにより得
られることを明らかにしている。鉱酸が存在していて
も、水中での水素化は、伝統的および現代的な水素化の
実験室方法および工業的方法の両方において、十分には
文書で証明されておらず、特異であると考えられてい
る。有機酸(例えば、酢酸またはギ酸)の使用は、記述
されているが、脱水アシル化が起こるという注意書きが
あるので、対応するN−アシルアリールアミンは、収率
が低い汚染物質として得られる。
【0014】それゆえ、本発明の状況では、ここで有利
であることが分かっている非自明化学操作の先例とし
て、アモナフィド合成および水素化方法のいずれに関す
る具体的な文献も引用できない。第一に、ミトナフィド
およびその類似物の精製および単離を行うために有機カ
ルボン酸化合物を使用することは、従来、記述されてい
ない。第二に、触媒水素化の直接的な前駆体としてミト
ナフィドおよびその類似物の有機カルボン酸塩を適用す
ることは、効果的な方法として考えられておらず、普及
もしていない。第三に、これらの有機塩の高い水溶性
は、それ自体、予想外の現象であるが、専門家の間で
は、唯一の溶媒としての水中で触媒水素化を行うことを
推奨していないことと相俟って、本明細書中で提示した
新規手法を探索できなかった。
【0015】非自明性を立証しているこれらの論点のほ
かに、さらに、本発明の状況において、有機カルボン酸
化合物(特に、それらの好ましい類似物である有機カル
ボキシ二酸化合物)を使用することは、実用的に有利で
ある。得られたアラルキルナフタルイミド(napht
halimide)塩は、塩酸、メタンスルホン酸また
は他の鉱酸の一価または二価塩(これらの溶解性は、1
0重量%未満に低下する)とは対照的に、比例混合によ
り、1:1程度に高い水溶性を示す。滅菌濾過および凍
結乾燥前に、投薬単位の工業合成、濾過、精製および調
剤の目的のために、バルク処理が促進される。
【0016】乾燥形状では、これらの有機カルボン酸塩
は、低い吸湿性を呈しつつ、それらの類似物である鉱酸
塩よりも高い嵩密度、多孔性および緻密性を示す。それ
ゆえ、それらは、単に顆粒化または凝集によるよりもむ
しろ、直接的な押圧による処理にさらに適切である。
【0017】生体上の要件の点では、これらの有機カル
ボキシレートアニオンは、鉱酸アニオンとは異なり、電
解質荷電を与えず、中間代謝の通常の細胞経路を通っ
て、生体分解性である。無機酸アニオンまたは有機酸ア
ニオンのいずれかの場合、これらの種が、それらが結合
する薬剤部分に対して、電荷平衡、溶解性、機械的特
性、吸着特性または吸収特性を与えることは、動かせな
い事実である。しかしながら、その塩形状それ自体は、
その薬理学的活性に影響を与えない(この活性は、多環
式アリールおよびアラルキルアミン含有インターカレー
ター(intercalator)薬剤の場合、それら
の抗癌作用である)ことは、医薬および製薬化学にわた
って、知られている。
【0018】例えば、現在の薬局方を検討すると、この
インターカレーター薬剤アメンタントロン(ament
antrone)は、この遊離塩基、塩酸塩、モノ酢酸
塩およびジ酢酸塩として、同等に活性であることが知ら
れており、その塩形状の差は、それらのバルク調合特性
にある。他方、その類似物であるNSC−639366
は、その塩酸塩または酢酸塩に優先して、そのフマル酸
塩として、前臨床で開発されている。アスラクリン(a
sulacrine)の場合、その好ましい塩形状は、
そのイセチオン酸塩である。クリスナトール(cris
natol)およびエキサテカン(exatecan)
については、それは、メシレートであり、これは、薬学
的に最も安定である。多くの他の種類の薬剤は、多様な
作用モードを有するが、有機酸の塩として開発されてい
る。例えば、クレボプリド(抗嘔吐薬)、アルモトリプ
タン(almotriptan)(抗片頭痛薬)および
ピゾチフェン(pizotifen)(抗ヒスタミン
薬)のL−リンゴ酸塩は、それらの各個の医薬特性を変
えることなく、高い溶解性を示している。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、水中
ならびに浸透圧的に平衡な電解質溶液に高い溶解性を示
す(これらは、そうでなければ、従来慣用的に使用され
ている無機鉱酸塩(例えば、塩酸塩およびメチルスルホ
ン酸塩)との共通イオン効果により、非相溶性となる)
化合物を提供することである。さらに、本発明の目的
は、種々の極性を有するプロトン性溶媒および非プロト
ン性溶媒の両方と高い程度の両親媒的な相溶性を保持
し、それにより、対応する鉱酸塩で得られるよりも、精
製および単離の目的のための広範囲の結晶化状態を有す
る有機酸酸塩を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の構造式
により表わされる化合物であって:
【0021】
【化5】 ここで、R1は、−(CHHR3R4X
あるか、またはR2が−NHR6R7である場合、R
1は、−(CHHR3R4Xもしくは−
(CHNR3R4であり;R2は、−OR5、ハ
ロゲン、−NR6R7、−NHR6R7X、スルホ
ン酸、ニトロ、−NR5COOR5、−NR5COR5
または−OCOR5であり;R3およびR4は、独立し
て、H、C1〜C4アルキル基、またはそれらが結合す
る窒素原子と一緒になって、非芳香族窒素含有複素環式
基であり;各R5は、独立して、−HまたはC1〜C4
アルキル基であり;R6およびR7は、独立して、H、
C1〜C4アルキル基、またはそれらが結合する窒素原
子と一緒になって、非芳香族窒素含有複素環式基であ
り;nは、0〜3の整数であり;そしてXは、有機カ
ルボン酸化合物のカルボキシレートアニオンである、化
合物、である。そのことにより上記目的が達成される。
【0022】好適な実施形態においては、nが、2であ
り、R2が、−NO、−NHまたは−NH
であり、そしてR3およびR4が、同一であり、そして
−H、−CHまたは−CHCHである。
【0023】好適な実施形態においては、R3およびR
4が、−CHである。
【0024】好適な実施形態においては、Xが、C1
〜C4脂肪族モノカルボン酸、ヒドロキシC2〜C6脂
肪族モノカルボン酸、ケトC2〜C6脂肪族モノカルボ
ン酸、アミノC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、C2〜
C8脂肪族ジカルボン酸、ヒドロキシC3〜C8脂肪族
ジカルボン酸、ケトC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、ア
ミノC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、C3〜C8脂肪族
トリカルボン酸、ヒドロキシC4〜C10トリカルボン
酸、ケトC4〜C10トリカルボン酸、アミノC4〜C
10トリカルボン酸、アリールカルボン酸、C1〜C5
ヘテロアルキルモノカルボン酸またはC3〜C8ヘテロ
アルキルジカルボン酸のカルボキシレートアニオンであ
る。
【0025】好適な実施形態においては、Xが、C1
〜C4脂肪族モノカルボン酸、ヒドロキシC2〜C6脂
肪族モノカルボン酸、ケトC2〜C6脂肪族モノカルボ
ン酸、アミノC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、C2〜
C8脂肪族ジカルボン酸、ヒドロキシC3〜C8脂肪族
ジカルボン酸、ケトC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、ア
ミノC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、C3〜C8脂肪族
トリカルボン酸、ヒドロキシC4〜C10トリカルボン
酸、ケトC4〜C10トリカルボン酸、アミノC4〜C
10トリカルボン酸、アリールカルボン酸、C1〜C5
ヘテロアルキルモノカルボン酸またはC3〜C8ヘテロ
アルキルジカルボン酸のカルボキシレートアニオンであ
る。
【0026】好適な実施形態においては、Xが、ギ
酸、酢酸、プロピオン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテ
ン酸、3−メチル−2−ブテン酸、4−メチル−3−ペ
ンテン酸、乳酸、グリコール酸、マンデル酸、オキサロ
酢酸、α−ケトグルタル酸、ピルビン酸、アスパラギン
酸、グルタミン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、
マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸ま
たはグルコン酸のカルボキシレートアニオンである。
【0027】好適な実施形態においては、Xが、ギ
酸、酢酸、プロピオン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテ
ン酸、3−メチル−2−ブテン酸、4−メチル−3−ペ
ンテン酸、乳酸、グリコール酸、マンデル酸、オキサロ
酢酸、α−ケトグルタル酸、ピルビン酸、アスパラギン
酸、グルタミン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、
マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸ま
たはグルコン酸のカルボキシレートアニオンである。
【0028】好適な実施形態においては、Xが、リン
ゴ酸イオンである。
【0029】好適な実施形態においては、上記化合物
が、一価である、請求項1に記載の化合物。
【0030】本発明はまた、アモナフィドリンゴ酸塩で
ある。
【0031】本発明はまた、一価アモナフィドリンゴ酸
塩である。
【0032】本発明はまた、以下の構造式により表わさ
れる生成化合物を調製する方法であって:
【0033】
【化6】 該生成化合物は、以下の構造式により表わされる出発化
合物から調製され、
【0034】
【化7】 ここで、R1は、−(CHHR3R4X
あり;R3およびR4は、独立して、H、C1〜C4ア
ルキル基、またはそれらが結合する窒素原子と一緒にな
って、非芳香族窒素含有複素環式基であり;nは、0〜
3の整数であり;そしてXは、有機カルボン酸化合物
のカルボキシレートアニオンであり;該方法は、該出発
化合物を水中で水素化して、それにより、該生成化合物
を形成する工程を包含する、方法、である。
【0035】好適な実施形態においては、nが、2であ
り、そしてR3およびR4が、同一であり、そして−
H、−CHまたは−CHCHである。
【0036】好適な実施形態においては、R3およびR
4が、−CHである。
【0037】好適な実施形態においては、Xが、C1
〜C4脂肪族モノカルボン酸、ヒドロキシC2〜C6脂
肪族モノカルボン酸、ケトC2〜C6脂肪族モノカルボ
ン酸、アミノC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、C2〜
C8脂肪族ジカルボン酸、ヒドロキシC3〜C8脂肪族
ジカルボン酸、ケトC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、ア
ミノC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、C3〜C8脂肪族
トリカルボン酸、ヒドロキシC4〜C10トリカルボン
酸、ケトC4〜C10トリカルボン酸、アミノC4〜C
10トリカルボン酸、アリールカルボン酸、C1〜C5
ヘテロアルキルモノカルボン酸またはC3〜C8ヘテロ
アルキルジカルボン酸のカルボキシレートアニオンであ
る。
【0038】好適な実施形態においては、Xが、C1
〜C4脂肪族モノカルボン酸、ヒドロキシC2〜C6脂
肪族モノカルボン酸、ケトC2〜C6脂肪族モノカルボ
ン酸、アミノC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、C2〜
C8脂肪族ジカルボン酸、ヒドロキシC3〜C8脂肪族
ジカルボン酸、ケトC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、ア
ミノC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、C3〜C8脂肪族
トリカルボン酸、ヒドロキシC4〜C10トリカルボン
酸、ケトC4〜C10トリカルボン酸、アミノC4〜C
10トリカルボン酸、アリールカルボン酸、C1〜C5
ヘテロアルキルモノカルボン酸またはC3〜C8ヘテロ
アルキルジカルボン酸のカルボキシレートアニオンであ
る。
【0039】好適な実施形態においては、Xが、ギ
酸、酢酸、プロピオン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテ
ン酸、3−メチル−2−ブテン酸、4−メチル−3−ペ
ンテン酸、乳酸、グリコール酸、マンデル酸、オキサロ
酢酸、α−ケトグルタル酸、アスパラギン酸、グルタミ
ン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、
フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸またはグルコン
酸のカルボキシレートアニオンである。
【0040】好適な実施形態においては、Xが、ギ
酸、酢酸、プロピオン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテ
ン酸、3−メチル−2−ブテン酸、4−メチル−3−ペ
ンテン酸、乳酸、グリコール酸、マンデル酸、オキサロ
酢酸、α−ケトグルタル酸、アスパラギン酸、グルタミ
ン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、
フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸またはグルコン
酸のカルボキシレートアニオンである。
【0041】好適な実施形態においては、上記生成化合
物を調製する方法において、Xが、リンゴ酸イオンで
ある。
【0042】好適な実施形態においては、上記生成化合
物を調製する方法において、R3およびR4が、−CH
である場合、Xが、リンゴ酸イオンである。
【0043】好適な実施形態においては、上記出発化合
物が、HXと以下の構造式で表わされる前駆化合物とを
反応させることにより調製され:
【0044】
【化8】 ここで、R10が、−(CHNR3R4である。
【0045】好適な実施形態においては、nが、2であ
り、そしてR3およびR4が、共に、メチルである。
【0046】好適な実施形態においては、HXが、C1
〜C4脂肪族モノカルボン酸、ヒドロキシC2〜C6脂
肪族モノカルボン酸、ケトC2〜C6脂肪族モノカルボ
ン酸、アミノC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、C2〜
C8脂肪族ジカルボン酸、ヒドロキシC3〜C8脂肪族
ジカルボン酸、ケトC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、ア
ミノC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、C3〜C8脂肪族
トリカルボン酸、ヒドロキシC4〜C10トリカルボン
酸、ケトC4〜C10トリカルボン酸、アミノC4〜C
10トリカルボン酸、アリールカルボン酸、C1〜C5
ヘテロアルキルモノカルボン酸またはC3〜C8ヘテロ
アルキルジカルボン酸である。
【0047】好適な実施形態においては、HXが、C1
〜C4脂肪族モノカルボン酸、ヒドロキシC2〜C6脂
肪族モノカルボン酸、ケトC2〜C6脂肪族モノカルボ
ン酸、アミノC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、C2〜
C8脂肪族ジカルボン酸、ヒドロキシC3〜C8脂肪族
ジカルボン酸、ケトC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、ア
ミノC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、C3〜C8脂肪族
トリカルボン酸、ヒドロキシC4〜C10トリカルボン
酸、ケトC4〜C10トリカルボン酸、アミノC4〜C
10トリカルボン酸、アリールカルボン酸、C1〜C5
ヘテロアルキルモノカルボン酸またはC3〜C8ヘテロ
アルキルジカルボン酸である。
【0048】好適な実施形態においては、HXが、ギ
酸、酢酸、プロピオン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテ
ン酸、3−メチル−2−ブテン酸、4−メチル−3−ペ
ンテン酸、乳酸、グリコール酸、マンデル酸、オキサロ
酢酸、α−ケトグルタル酸、ピルビン酸、アスパラギン
酸、グルタミン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、
マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸ま
たはグルコン酸である。
【0049】好適な実施形態においては、HXが、ギ
酸、酢酸、プロピオン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテ
ン酸、3−メチル−2−ブテン酸、4−メチル−3−ペ
ンテン酸、乳酸、グリコール酸、マンデル酸、オキサロ
酢酸、α−ケトグルタル酸、ピルビン酸、アスパラギン
酸、グルタミン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、
マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸ま
たはグルコン酸である。
【0050】好適な実施形態においては、上記化合物を
調製する方法において、HXが、リンゴ酸である。
【0051】好適な実施形態においては、上記生成化合
物を調製する方法において、R3およびR4が、共に、
メチルである場合、HXが、リンゴ酸である。
【0052】好適な実施形態においては、上記生成化合
物を調製する方法において、上記出発化合物が、水素化
前に結晶化される。
【0053】好適な実施形態においては、R3およびR
4が、−CHである場合、上記出発化合物が、水素化
前に結晶化される。
【0054】好適な実施形態においては、上記前駆化合
物が、無水3−ニトロ−1,8−ニトロフタル酸とH
N−(CHNR3R4とを反応させることにより
調製される。
【0055】好適な実施形態においては、上記前駆化合
物が、無水3−ニトロ−1,8−ニトロフタル酸とH
N−(CHN(CHとを反応させることに
より調製される。
【0056】本発明はまた、アモナフィドの有機カルボ
ン酸塩を調製する方法であって、該方法は、以下の工
程: a)無水3−ニトロ−1,8−ニトロフタル酸とH
−(CHN(CHとを反応させて、ミトナ
フィドを形成する工程; b)ミトナフィドを有機カルボン酸化合物と反応させ
て、ミトナフィドの有機カルボン酸塩を形成する工程; c)該ミトナフィドの有機カルボン酸塩を結晶化する工
程;および d)該ミトナフィドの結晶化有機カルボン酸塩を水中で
水素化して、該アモナフィドの有機カルボン酸塩を形成
する工程、を包含する、方法、である。
【0057】好適な実施形態においては、上記有機カル
ボン酸が、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、2−ペンテン
酸、3−ペンテン酸、3−メチル−2−ブテン酸、4−
メチル−3−ペンテン酸、乳酸、グリコール酸、マンデ
ル酸、オキサロ酢酸、α−ケトグルタル酸、アスパラギ
ン酸、グルタミン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン
酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン
酸またはグルコン酸である。
【0058】本発明はまた、アモナフィドのリンゴ酸塩
を調製する方法であって、該方法は、以下の工程: a)無水3−ニトロ−1,8−ニトロフタル酸とH
−(CHN(CHとを反応させて、ミトナ
フィドを形成する工程; b)ミトナフィドをリンゴ酸と反応させて、ミトナフィ
ドのリンゴ酸塩を形成する工程; c)該ミトナフィドのリンゴ酸塩を結晶化する工程;お
よび d)該ミトナフィドの結晶化リンゴ酸塩を水中で水素化
して、該アモナフィドのリンゴ酸塩を形成する工程、を
包含する、 方法、である。
【0059】本発明はまた、薬学的に受容可能なキャリ
アまたは希釈剤および上記の化合物を含有する、薬学的
組成物である。
【0060】本発明はまた、薬学的に受容可能なキャリ
アまたは希釈剤および上記の化合物を含有する、薬学的
組成物である。
【0061】本発明はまた、薬学的に受容可能なキャリ
アまたは希釈剤および上記の化合物を含有する、薬学的
組成物である。
【0062】本発明はまた、癌に罹っている被験体を治
療する方法であって、該被験体に、有効量の上記の化合
物を投与する工程を包含する、方法である。
【0063】本発明はまた、癌に罹っている被験体を治
療する方法であって、該被験体に、有効量の上記の化合
物を投与する工程を包含する、方法である。
【0064】本発明はまた、癌に罹っている被験体を治
療する方法であって、該被験体に、有効量の上記の化合
物を投与する工程を包含する、方法である。
【0065】本発明の1実施形態は、構造式(I)によ
り表わされる化合物である:
【0066】
【化9】 R1は、−(CHHR3R4Xであるか、
またはR2が−NHR6R7のとき、R1は、−(C
HR3R4Xもしくは−(CH
R3R4である。
【0067】R2は、−OR5、ハロゲン、−NR6R
7、−NHR6R7、スルホン酸、ニトロ、−NR5
COOR5、−NR5COR5または−OCOR5であ
る。
【0068】R3およびR4は、別個に、H、C1〜C
4アルキル基、またはそれらが結合する窒素原子と一緒
になって、非芳香族窒素含有複素環基である。
【0069】各R5は、別個に、−HまたはC1〜C4
アルキル基である。
【0070】R6およびR7は、別個に、H、C1〜C
4アルキル基、またはそれらが結合する窒素原子と一緒
になって、非芳香族窒素含有複素環基である。
【0071】nは、0〜3の整数である。
【0072】Xは、有機カルボン酸化合物のカルボキ
シレートアニオンである。適切な有機カルボン酸の例
は、以下で提供されている。
【0073】本発明の他の実施形態は、構造式(II)
により表わされる生成化合物を調製する方法である:
【0074】
【化10】 この生成化合物は、構造式(III)により表わされる
出発化合物を水中で水素化することにより、調製され
る:
【0075】
【化11】 構造式(II)および(III)のR1は、−(C
HR3R4Xであり、そしてn、R3、
R4およびXは、構造式(I)で記述したとおりであ
る。この水素化は、アルコール性溶媒、鉱酸、有機酸ま
たはヒドラジンを混合することなく、実行できる。
【0076】本発明の他の実施形態は、薬学的に受容可
能なキャリアまたは希釈剤および本発明の化合物を含有
する製薬組成物である。
【0077】本発明の他の実施形態は、癌に罹っている
被験体を治療する方法である。この方法は、被験体に、
本発明の化合物の有効量を投与する工程を包含する。
【0078】
【発明の実施の形態】本発明は、構造式(I)により表
わされるアモナフィドの有機カルボン酸塩およびアモナ
フィド誘導体および前駆体の有機カルボン酸塩に関す
る。好ましくは、構造式(I)では、nは、2であり;
R3およびR4は、同一であり、そして−H、−CH
または−CHCHであり;そしてR2は、−N
、−NH または−NH である。さらに好
ましくは、nは、2であり;R3およびR4は、−CH
であり;そしてR2は、−NO、−NHまたは−
NH である。Xに適切な値は、以下で提供さ
れている。
【0079】本発明はまた、構造式(III)により表
わされる化合物を水中で水素化することにより、構造式
(II)により表わされるアモナフィドおよび誘導体の
有機酸塩を調製する方法に関する。好ましくは、構造式
(II)および(III)では、nは、2であり;R3
およびR4は、同一であり、そして−H、−CHまた
は−CHCHである。さらに好ましくは、nは、2
であり;そしてR3およびR4は、−CHである。X
に適切な値は、以下で提供されている。
【0080】最も好ましくは、本発明は、アモナフィド
の有機カルボン酸塩およびそれらを調製する方法に関す
る。アモナフィドの構造は、構造式(IV)により表わ
される:
【0081】
【化12】 2個のアミン基を有する本明細書中で開示した化合物
は、アモナフィド塩を含めて、一価(このことは、これ
らのアミン基の1個がプロトン化されていることを意味
する)または二価(このことは、両方のアミン基がプロ
トン化されていることを意味する)であり得る。二価化
合物は、2種の異なるモノカルボン酸化合物(すなわ
ち、構造式(I)の2個のXは、2種の異なるモノカル
ボン酸化合物を表わす)により、2モル当量の同一モノ
カルボン酸化合物(すなわち、構造式(I)の2個のX
は、それぞれ、1モル当量の同一モノカルボン酸化合物
を表わす)により、または1モル当量のジカルボン酸化
合物(すなわち、構造式(I)の2個のXは、共に、1
種のジカルボン酸化合物を表わす)により、プロトン化
できる。あるいは、3モル当量の二価化合物は、2モル
当量のトリカルボン酸化合物によりプロトン化される。
これらの可能性の全ては、上記構造式(I)および(I
V)内に含まれることを意味する。
【0082】有機カルボン酸化合物とは、1個またはそ
れ以上の炭素原子およびカルボン酸官能基を有する有機
化合物である。本発明の化合物を調製する際に使用する
のに適切な有機カルボン酸化合物は、水溶性(典型的に
は、20重量/容量%より高い水溶解度)であり、アリ
ールアミンおよびアルキルアミンと水溶性塩を生成し、
そしてpKa>2.0を有する。アリールカルボン酸、
脂肪族カルボン酸(典型的には、C1〜C4)、脂肪族
ジカルボン酸(典型的には、C2〜C6)、脂肪族トリ
カルボン酸(典型的には、C3〜C8)およびヘテロア
ルキルカルボン酸が含まれる。脂肪族カルボン酸は、完
全に飽和であり得る(アルキルカルボン酸)か、または
1単位またはそれ以上の不飽和を有し得る。ヘテロアル
キルカルボン酸化合物は、1個またはそれ以上のメチレ
ン基またはメタン基をヘテロ原子(例えば、O、Sまた
はNH)で置換した脂肪族カルボン酸化合物である。ヘ
テロアルキルカルボン酸化合物の例には、C1〜C5ヘ
テロアルキルモノカルボン酸化合物(すなわち、1個の
メチレン基またはメタン基をO、SまたはNHで置換し
たC2〜C6アルキルモノカルボン酸化合物)およびC
3〜C8ヘテロアルキルジカルボン酸化合物(すなわ
ち、1個のメチレン基またはメタン基をO、SまたはN
Hで置換したC2〜C7アルキルジカルボン酸化合物)
が挙げられる。
【0083】脂肪族カルボン酸化合物は、直鎖または分
枝であり得る。脂肪族カルボン酸は、1個またはそれ以
上の官能基で置換(官能化)できる。例には、水酸基
(例えば、ヒドロキシC2〜C6脂肪族モノカルボン
酸、ヒドロキシC3〜C8脂肪族ジカルボン酸およびヒ
ドロキシC4〜C10ヒドロキシ脂肪族トリカルボン
酸)、アミン(例えば、アミノC2〜C6脂肪族モノカ
ルボン酸、アミノC3〜C8脂肪族ジカルボン酸および
アミノC4〜C10脂肪族トリカルボン酸)、ケトン
(例えば、ケトC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、ケト
C3〜C8ジカルボン酸またはケトC4〜C10トリカ
ルボン酸)または他の適切な官能基が挙げられる。
【0084】適切な有機酸の例には、以下がある: ・飽和脂肪族モノカルボン酸(例えば、ギ酸、酢酸また
はプロピオン酸); ・不飽和脂肪族モノカルボン酸(例えば、2−ペンテン
酸、3−ペンテン酸、3−メチル−2−ブテン酸または
4−メチル−3−ペンテン酸); ・官能化した酸(例えば、ヒドロキシカルボン酸(例え
ば、乳酸、グリコール酸、ピルビン酸、マンデル
酸)); ・ケトカルボン酸(例えば、オキサロ酢酸およびα−ケ
トグルタル酸); ・アミノカルボン酸(例えば、アスパラギン酸およびグ
ルタミン酸); ・飽和脂肪族ジカルボン酸(例えば、マロン酸、コハク
酸またはアジピン酸); ・不飽和脂肪族ジカルボン酸(例えば、マレイン酸また
はフマル酸); ・官能化したジ−およびトリカルボン酸(例えば、リン
ゴ酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸); ・十分な水溶性を有するアリールカルボン酸(例えば、
4−ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、アントラニル
酸、アニス酸およびバニリン酸)。
【0085】非芳香族窒素含有複素環式環は、その環内
に0個、1個またはそれ以上の追加ヘテロ原子(例え
ば、窒素、酸素または硫黄)を含有する非芳香族窒素含
有環である。この環は、5員、6員、7員または8員で
あり得る。例としては、モルホリニル、チオモルホリニ
ル、ピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、アゼ
チジニル、アザシクロヘプチルまたはN−フェニルピペ
ラジニルが挙げられる。
【0086】構造式(III)により表わされる化合物
の水素化は、水素雰囲気下にて、5ポンド/平方インチ
(psi)と50psiの間の圧力(好ましくは、13
psiと17psiの間の圧力)で、実行される。水素
化触媒(例えば、Pd/C、Pt/C、PtO、ラネ
ーニッケルおよび活性化した元素状態の鉄または亜鉛)
が必要である。水素化後、一価の化合物が得られる。対
応する二価の化合物は、この生成物をさらなる当量の同
一または異なるカルボン酸化合物と反応させることによ
り、得られ得る。
【0087】構造式(III)により表わされる出発化
合物は、対応する遊離塩基(すなわち、ここで、R1
は、−(CHNR3R4である)を有機カルボン
酸化合物と反応させることにより、調製され得る。好ま
しくは、得られた生成物は、水素化の前に結晶化され
る。この遊離塩基は、HN(CHNR3R4を
無水3−ニトロ−1,8−ニトロナフタル酸と反応させ
ることにより調製され得、ここで、n、R3およびR4
は、構造式(I)で定義した通りである。この反応を実
行するための特定の条件は、米国特許第4,204,0
63号において記載あされ、その全教示は本明細書中で
参考として援用される。
【0088】本明細書中で開示された化合物は、被験体
における癌(例えば、白血病および乳癌)の処置に有用
である。「被験体」とは、哺乳動物、好ましくは、ヒト
であるが、また、獣医学的処置が必要な動物、例えば、
ペット(例えば、イヌ、ネコなど)、家畜(例えば、ウ
シ、ヒツジ、ブタ、ウマなど)および実験動物(例え
ば、ラット、マウス、モルモットなど)であり得る。
【0089】「有効量」とは、この化合物を多剤耐性癌
に罹った被験体に投与した場合に、有益な臨床的結果が
達成される化合物の量である。「有益な臨床的結果」と
は、腫瘍塊の減少、腫瘍増殖速度の低下、転移の減少、
癌に付随した症状の重症度の軽減および/またはその治
療を行わなかった場合と比較した被験体の寿命の伸長が
挙げられる。被験体に投与する化合物の正確な量は、そ
の疾患または状態の種類および重症度、被験体の特徴
(例えば、全身的健康状態、年齢、性別、体重および薬
剤に対する耐性)に依存する。それはまた、癌の程度、
重症度および種類にもまた依存する。当業者は、これら
の要因および他の要因に依存して、適切な投薬量を決定
し得る。治療用途に対する開示化合物の有効量は、典型
的には、静脈注入による5日間のサイクルで、約0.3
5ミリモル/体表面積1平方メートル(mmole/m
sq)/日と約2.25ミリモル/体表面積1平方メー
トル(mmole/msq)/日の間、好ましくは、1
mmole/msqと1.5mmole/msqの間の
範囲である。
【0090】これらの開示化合物は、任意の適切な経路
により(例えば、カプセル、懸濁液または錠剤で経口的
にを含む)、あるいは非経口投与により投与される。非
経口投与には、例えば、全身投与(例えば、筋肉内注
射、静脈内注射、皮下注射または腹腔内注射)が挙げら
れ得る。これらの化合物はまた、処置する癌の種類に依
存して、経口的(例えば、食餌)に、局所的に、吸入
(例えば、気管支内、鼻内、経口吸入または鼻腔内ドロ
ップ)により、または直腸から、投与され得る。経口投
与または非経口投与は、好ましい投与形態である。
【0091】これらの開示化合物は、癌の処置のための
薬学的組成物の一部としての薬学的に受容可能なキャリ
アと共に、この被験体に投与され得る。投与する化合物
の処方は、選択する投与経路によって変わる(例えば、
溶液、乳濁液、カプセル)。適切な薬学的キャリアは、
この化合物と相互作用しない不活性成分を含有し得る。
標準的な薬学的処方技術(例えば、Reminigto
n’s Pharmaceutical Scienc
es,Mack Publishing Compan
y,Easton,PAに記載されたもの)が使用され
得る。非経口投与に適切な薬学的キャリアには、例え
ば、滅菌水、生理食塩水、静菌生理食塩水(約0.9%
mg/mlのベンジルアルコールを含有する生理食塩
水)、リン酸緩衝生理食塩水、ハンクス液、リンガー乳
酸塩などが挙げられる。(例えば、硬質ゼラチンまたは
シクロデキストランの被覆で)組成物をカプセル化する
方法は、当該技術分野で公知である(Bakerら、
「Controlled Release of Bi
ological Active Agents」,J
ohn Wiley and Sons,1986)。
【0092】
【実施例】本発明の方法は、以下の実施例によってより
詳細に説明されるが、これらは、いずれの様式でも限定
するものとは解釈されない。アモナフィドおよびその類
似物の有機酸塩形成過程に続いて、形成された生成物
は、クロマトグラフィおよびNMRスペクトルによって
決定され得る。形成された塩は、質量スペクトルおよび
元素分析により、さらに特徴付けられる。
【0093】(実施例I:有機酸(L−リンゴ酸)塩と
してのインターカレーター薬剤(アモナフィド)の直接
合成) 以下の合成スキームは、図で示した反応を詳細に説明す
るように意味される。
【0094】(ミトナフィドリンゴ酸塩(III、FW
447.42)の調製) 反応物: (I)無水3−ニトロ−1,8−ニトロナフタル酸(F
W243.18、CAS3027−38−1、純度99
%、ACROS,cat.#27873−0250); (II)N,N−ジメチルエチレンジアミン(FW8
8.15、CAS108−00−9、純度99%、AC
ROS,cat.#11620−100);L−リンゴ
酸(FW134.09、CAS97−67−6、純度9
9%、ACROS,cat.#15059−1000) 合成手順:添加漏斗および機械パドル攪拌機を取り付け
た3Lの三つ口丸底フラスコで、無水物(I)100グ
ラム(0.41モル、1当量)を、無水エタノール13
00mlと配合した。その懸濁液を激しく攪拌しつつ、
ジアミン(II)40グラム(0.45モル、1.1当
量)の無水エタノール100ml溶液を、急速な滴下で
添加した。攪拌を12時間(一晩)継続し、その後、こ
の混合物を1時間還流した。
【0095】80℃の内部温度まで冷却した後、この反
応フラスコに、L−リンゴ酸60グラム(0.42モ
ル、1.09当量)の予備加熱したエタノール100m
l溶液(80℃)を一度に添加し、攪拌を3時間継続し
た。攪拌を停止し、その反応系が室温に達した後、濾過
により、粗ミトナフィドリンゴ酸塩を回収した。それら
の固形物を無水イソプロパノール1リットルに再懸濁
し、再濾過し、そしてジエチルエーテルでリンスした。
次いで、それらを乾燥皿に移し、機械的に粉末化し、そ
して乾燥オーブン中にて、0.1 Torrで、12時
間にわたって30℃まで加熱しつつ、真空乾燥した。
【0096】褐色固形物(160グラム、収率87%)
が得られ(融点160〜162℃)、これは、表1で示
した条件下にて、HPLCにより同質であり、プロトン
NMRスペクトル(重酢酸、80MHz)は、理論値と
一致していた:リンゴ酸塩−CH、2.8ppm、非
対称二重線、2H;N,N−(CH、3.1pp
m、一重線、6H;イミド−N−CH、3.7pp
m、縮合三重線、2H;アミノ−N−CHおよびリン
ゴ酸塩−CH、4.6ppm、多重線、3H;アリール
−CH、8〜9.3ppm、2個の明白な三重線および
二重線、5H;OH、11.4ppm、一重線、3H。
【0097】その生成物を水性エタノール(1グラムの
IIIあたり、水/エタノールを1/5(v/v))に
懸濁し、沸騰するまで加熱し、そして熱濾過により任意
の不溶性物質を除去することにより、再結晶を行った。
冷却し、その塊を濾過し、ジエチルエーテルでリンス
し、そして真空乾燥して、淡褐色の複屈折板(140グ
ラム、全収率76%、融点163〜164℃)が得られ
た。
【0098】(アモナフィドリンゴ酸塩(IV、FW4
17.42)の調製) 合成手順:ミトナフィドリンゴ酸塩(III)134グ
ラム(0.3モル)の溶液を、Parr水素化加圧ボト
ルにて、アルゴンブランケット下で、脱イオン脱気水1
リットルに懸濁した。1.4グラムの10%Pd/Cを
添加し、次いで、この混合物を脱気し、水素ガスでパー
ジし(3回)、次いで、Parr装置に接続し、そして
水素ガスで15psiまで加圧した。この反応系を室温
で激しく振盪すると、2時間以内に、褐色懸濁液ではな
く黄色溶液になった。それを、さらに12時間(一晩)
そのままにして、水素化した。
【0099】その水素ヘッドスペースを脱気して窒素で
置き換えた後、この反応混合物を活性炭40グラムと共
に攪拌し、50℃まで暖め、そしてブフナー漏斗で、予
め洗浄したセライト濾過助剤を上に載せた濾紙に通し
た。その濾液を、2リットルの丸底フラスコにて、50
℃の温度調節した加熱浴を備えたロータリーエバポレー
ターで、減圧下で濃縮した。シロップ状濃縮物のメニス
カスに沿って薄い外被(これは、240グラムと250
グラムの間の重量である)が形成し始めたとき、このフ
ラスコを12時間(一晩)冷却して(4℃)、結晶化を
行った。
【0100】得られたマスタードイエローの結晶および
母液をイソプロパノール(これは、1リットルの全容量
を数回で加えた)で倍散した。さらに2時間冷却した
後、この懸濁液を濾過し、イソプロパノールおよびジエ
チルエーテルで洗浄して、加熱真空オーブン(40〜5
0℃、0.5 Torr、14時間)中で乾燥した後、
マスタードイエローの粉末(融点182〜184℃)と
して、IV(113グラム、91%)を得た。この物質
は、表1で示した条件下にて、HPLCにより同質であ
り、プロトンNMRスペクトル(重水素化過酢酸(pe
rdeuterated acetic acid)、
80MHz)は、理論値と一致していた:リンゴ酸塩−
CH、2.8ppm、非対称二重線、2H;N,N−
(CH 、3.1ppm、一重線、6H;イミド−
N−CH、3.7ppm、縮退三重線、2H;アミノ
−N−CHおよびリンゴ酸塩−CH、4.6ppm、
多重線、3H;アリール−CH、7.4〜8.2pp
m、2個の明白な多重線、5H;OH、11.4pp
m、一重線、5H。
【0101】その生成物を水(1グラムのIVあたり、
1/4(w/v))に溶解し、そして1/1 イソプロ
パノール/メタノール(1グラムのIVあたり1/6
(w/v))の熱混合物と混合し、沸騰するまで加熱
し、そして熱濾過により任意の不溶性物質を除去するこ
とにより、再結晶を行った。まず室温まで冷却し、次い
で、12時間冷却すると(0〜4℃)、その塊を濾過
し、イソプロパノールに続いてジエチルエーテルでリン
スし、そして真空乾燥して、90gのマスタードイエロ
ーの菱形結晶(85グラム、全収率68%、融点184
〜185℃)が得られた。
【0102】
【表1】 * 末端キャップ化(遮蔽)カラムを使用すべきである ** CHCN、HO、Me/OH(v/v/v) AMFm=アモナフィドリンゴ酸塩 MiTn=ミトナフィドリンゴ酸塩 (実施例2:滴定によるアモナフィド有機カルボン酸塩
の合成)実施例2の方法(これは、その有機酸を最初に
取り込む一連の工程によるアモナフィドの全合成を説明
している)は、L−リンゴ酸塩以外の有機酸の使用にま
で広げることができる。これらは、その反応流れに適切
で有効な化学的方法に一致している場合、任意の段階
で、この合成スキームに取り込むことができる。都合良
く説明する手段として、塩の集団を、半自動様式で容易
に調製した。それらの任意の類似物および同属種(類似
のアラルキルアミン誘導塩基度特性を有する)は、典型
として、同等に適切であることが理解できるはずであ
る。
【0103】まず第一に、規定量の塩基性基質を供給す
るために、個々の反応容器に、アモナフィドのストック
溶液を分配した。次いで、それを、第二溶液(これは、
1化学量論当量の適切な有機カルボン酸を含有し、その
酸性度は、3以上の水性pKaに一致している)で滴定
した。得られた混合物を、イオン的に反応している種が
完全に溶解し中和するように暖め、得られた塩を、冷却
の際に、生成物として堆積させた。これらの溶液はま
た、その反応収率を最適化するために、冷却前に濃縮さ
れ得る。しかしながら、最適な結果を得るためには、こ
の操作での反応溶媒は、それらの反応物が個々にそれら
のイオン的な組合せよりも溶解性であるように、選択す
るべきである。
【0104】例証的な例では、その遊離塩基性物質を、
Branaらの米国特許第5,183,821号に従っ
て、合成した。アリコートを、1グラム/20mlの濃
度で、沸騰している無水エタノールに溶解した。このよ
うに調製した溶液10mは、1.765mMolの物質
を含有しており、従って、一価有機塩を得るために、当
量の適切な有機カルボン酸で中和される。アモナフィド
は、理論的に二価であるので、また、2当量の有機酸で
滴定して、二価塩を得ることができる。それゆえ、添加
できる酸等価物の数は、少なくとも、インターカレータ
ーである遊離薬剤中の塩基性等価物の計算最小数に合致
すべきであり、このような数の最大値を超えない。
【0105】しかしながら、本実施例の目的上、塩の形
成は、1当量に制限されており、従って、沸騰水10〜
20ml中に1.765mMolを含有する有機カルボ
ン酸溶液を調製し、たった今記述した濃度および容量
で、この薬剤遊離塩基の数個の複製100ml部分の各
々に個々に添加した。全ての成分を完全に溶解するため
に、この混合溶液を再度沸騰した後、次いで、室温で冷
却し、そして一晩冷蔵し、それから、得られた結晶塩を
濾過により採取し、ジエチルエーテルでリンスすること
により乾燥し、そして真空下で乾燥させた。
【0106】表2は、対応する結晶性一価塩を生成する
ために、アモナフィドを滴定するのに使用した有機カル
ボン酸のリストを提供する。このようにして得られた塩
は、実施例1で上で記述したように、化学的同質性のた
めのクロマトグラフィー、および構造特徴付けのための
NMRまたは質量スペクトルにより、様々に特徴付けら
れ得る。元素組成による特徴付けもまた、素性検証の好
都合な方法である。表2で示すように、第I部の実測組
成および第II部の理論元素組成は、極めてよく一致し
ており、このことは、これらの反応生成物が、有機塩基
および有機酸の任意のこのような一価付加物について予
想されるように、各反応物の等モル付加を構成すること
を立証している。
【0107】
【表2】 構造的な同一性および純度のそれ以上の確認はまた、各
場合において、重水素化過酢酸(perdeutero
acetic acid)中でのNMR分析により行
い、アモナフィドおよびコハク酸の塩は、実施例1で調
製したリンゴ酸塩と匹敵する類似物である限り、代表的
なものであった。それゆえ、表2、第I部、項目Aに従
って調製した塩は、アモナフィドおよびコハク酸の1当
量の組合せとして、理論値に一致するプロトンNMRス
ペクトル(重水素化過酢酸、80MHz)を示した:コ
ハク酸塩−CH、2.7ppm、一重線、6H;N,
N−(CH、3.1ppm、一重線、6H;イミ
ド−N−CH、3.7ppm、縮退三重線、2H;ア
ミノ−N−CH、4.6ppm、縮退三重線、2H;
アリール−CH、7.4〜8.3ppm、2個の明白な
多重線、5H;OH、11.4ppm、一重線、4H。
【0108】本実施例は、例えば、項目E〜Fのよう
に、数個のキラル分子の使用を例示しているものの、対
応するラセミ形状または代替の鏡像体のこのような酸を
使って、塩形成の目的のための適切な結果を得ることが
できる。それゆえ、この場合のL−鏡像異性体の選択
は、この教示の制約と見なすべきではなく、むしろ、当
業者に理解されるように、生物学的な実験の目的に適切
な最も一般的に利用できるこのような有機カルボン酸の
形態であると見なすべきである。
【0109】本発明は、その好ましい実施形態を参照し
て、特に示され記述されているものの、当業者は、添付
の特許請求の範囲に含まれる本発明の範囲を逸脱するこ
となく、形態および詳細に関して種々の変更を行い得る
ことを理解している。以下の構造式により表わされるア
モナフィドまたはアモナフィド類似物が開示されてい
る:
【0110】
【化13】 R1は、−(CHHR3R4Xであるか、
またはR2が−NHR6R7のとき、R1は、−(C
HR3R4Xもしくは−(CH
R3R4である;R2は、−OR5、ハロゲン、−NR
6R7、−NHR6R7X、スルホン酸、ニトロ、
−NR5COOR5、−NR5COR5または−OCO
R5である;R3およびR4は、独立して、H、C1〜
C4アルキル基、またはそれらが結合する窒素原子と一
緒になって、非芳香族窒素含有複素環式基である;各R
5は、独立して、−HまたはC1〜C4アルキル基であ
る;R6およびR7は、独立して、H、C1〜C4アル
キル基、またはそれらが結合する窒素原子と一緒になっ
て、非芳香族窒素含有複素環式基である;nは、0〜3
の整数である;そしてXは、有機カルボン酸化合物の
カルボキシレートアニオンである、構造式(I)により
表わされるある種の化合物を調製する方法もまた、開示
されている。
【0111】
【発明の効果】本発明によれば、水中ならびに浸透圧的
に平衡な電解質溶液に高い溶解性を示す(これらは、そ
うでなければ、従来慣用的に使用されている無機鉱酸塩
(例えば、塩酸塩およびメチルスルホン酸塩)との共通
イオン効果により、非相溶性となる)化合物が提供され
る。さらに、本発明によれば、種々の極性を有するプロ
トン性溶媒および非プロトン性溶媒の両方と高い程度の
両親媒的な相溶性を保持し、それにより、対応する鉱酸
塩で得られるよりも、精製および単離の目的のための広
範囲の結晶化状態を有する有機酸酸塩が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本明細書中で開示した方法によるアモ
ナフィドリンゴ酸塩の合成を示す概略図である。このア
モナフィド構造骨格の多くの他の有機カルボン酸塩は、
本明細書中で開示した方法により、調製できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デイビッド オー. バーロウ アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01922, ベイフィールド, ラーキン ロード 14 Fターム(参考) 4C034 CG02 CG07 CG17 4C086 AA01 AA03 AA04 BC27 GA14 MA01 MA04 NA14 ZB26

Claims (41)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の構造式により表わされる化合物で
    あって: 【化1】 ここで、 R1は、−(CHHR3R4Xであるか、
    またはR2が−NHR6R7である場合、R1は、−
    (CHHR3R4Xもしくは−(CH
    NR3R4であり;R2は、−OR5、ハロゲン、−
    NR6R7、−NHR6R7X、スルホン酸、ニト
    ロ、−NR5COOR5、−NR5COR5または−O
    COR5であり;R3およびR4は、独立して、H、C
    1〜C4アルキル基、またはそれらが結合する窒素原子
    と一緒になって、非芳香族窒素含有複素環式基であり;
    各R5は、独立して、−HまたはC1〜C4アルキル基
    であり;R6およびR7は、独立して、H、C1〜C4
    アルキル基、またはそれらが結合する窒素原子と一緒に
    なって、非芳香族窒素含有複素環式基であり;nは、0
    〜3の整数であり;そしてXは、有機カルボン酸化合
    物のカルボキシレートアニオンである、 化合物。
  2. 【請求項2】 nが、2であり、 R2が、−NO、−NHまたは−NH であ
    り、そしてR3およびR4が、同一であり、そして−
    H、−CHまたは−CHCHである、請求項1に
    記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R3およびR4が、−CHである、請
    求項2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 Xが、C1〜C4脂肪族モノカルボン
    酸、ヒドロキシC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、ケト
    C2〜C6脂肪族モノカルボン酸、アミノC2〜C6脂
    肪族モノカルボン酸、C2〜C8脂肪族ジカルボン酸、
    ヒドロキシC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、ケトC3〜
    C8脂肪族ジカルボン酸、アミノC3〜C8脂肪族ジカ
    ルボン酸、C3〜C8脂肪族トリカルボン酸、ヒドロキ
    シC4〜C10トリカルボン酸、ケトC4〜C10トリ
    カルボン酸、アミノC4〜C10トリカルボン酸、アリ
    ールカルボン酸、C1〜C5ヘテロアルキルモノカルボ
    ン酸またはC3〜C8ヘテロアルキルジカルボン酸のカ
    ルボキシレートアニオンである、請求項1に記載の化合
    物。
  5. 【請求項5】 Xが、C1〜C4脂肪族モノカルボン
    酸、ヒドロキシC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、ケト
    C2〜C6脂肪族モノカルボン酸、アミノC2〜C6脂
    肪族モノカルボン酸、C2〜C8脂肪族ジカルボン酸、
    ヒドロキシC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、ケトC3〜
    C8脂肪族ジカルボン酸、アミノC3〜C8脂肪族ジカ
    ルボン酸、C3〜C8脂肪族トリカルボン酸、ヒドロキ
    シC4〜C10トリカルボン酸、ケトC4〜C10トリ
    カルボン酸、アミノC4〜C10トリカルボン酸、アリ
    ールカルボン酸、C1〜C5ヘテロアルキルモノカルボ
    ン酸またはC3〜C8ヘテロアルキルジカルボン酸のカ
    ルボキシレートアニオンである、請求項3に記載の化合
    物。
  6. 【請求項6】 Xが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、2
    −ペンテン酸、3−ペンテン酸、3−メチル−2−ブテ
    ン酸、4−メチル−3−ペンテン酸、乳酸、グリコール
    酸、マンデル酸、オキサロ酢酸、α−ケトグルタル酸、
    ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、マロン
    酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、リ
    ンゴ酸、酒石酸、クエン酸またはグルコン酸のカルボキ
    シレートアニオンである、請求項1に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 Xが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、2
    −ペンテン酸、3−ペンテン酸、3−メチル−2−ブテ
    ン酸、4−メチル−3−ペンテン酸、乳酸、グリコール
    酸、マンデル酸、オキサロ酢酸、α−ケトグルタル酸、
    ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、マロン
    酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、リ
    ンゴ酸、酒石酸、クエン酸またはグルコン酸のカルボキ
    シレートアニオンである、請求項3に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 Xが、リンゴ酸イオンである、請求項
    1に記載の化合物。
  9. 【請求項9】 前記化合物が、一価である、請求項1に
    記載の化合物。
  10. 【請求項10】 アモナフィドリンゴ酸塩。
  11. 【請求項11】 一価アモナフィドリンゴ酸塩。
  12. 【請求項12】 以下の構造式により表わされる生成化
    合物を調製する方法であって: 【化2】 該生成化合物は、以下の構造式により表わされる出発化
    合物から調製され、 【化3】 ここで、 R1は、−(CHHR3R4Xであり;R
    3およびR4は、独立して、H、C1〜C4アルキル
    基、またはそれらが結合する窒素原子と一緒になって、
    非芳香族窒素含有複素環式基であり;nは、0〜3の整
    数であり;そしてXは、有機カルボン酸化合物のカル
    ボキシレートアニオンであり;該方法は、該出発化合物
    を水中で水素化して、それにより、該生成化合物を形成
    する工程を包含する、方法。
  13. 【請求項13】 nが、2であり、そしてR3およびR
    4が、同一であり、そして−H、−CHまたは−CH
    CHである、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 R3およびR4が、−CHである、
    請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 Xが、C1〜C4脂肪族モノカルボ
    ン酸、ヒドロキシC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、ケ
    トC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、アミノC2〜C6
    脂肪族モノカルボン酸、C2〜C8脂肪族ジカルボン
    酸、ヒドロキシC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、ケトC
    3〜C8脂肪族ジカルボン酸、アミノC3〜C8脂肪族
    ジカルボン酸、C3〜C8脂肪族トリカルボン酸、ヒド
    ロキシC4〜C10トリカルボン酸、ケトC4〜C10
    トリカルボン酸、アミノC4〜C10トリカルボン酸、
    アリールカルボン酸、C1〜C5ヘテロアルキルモノカ
    ルボン酸またはC3〜C8ヘテロアルキルジカルボン酸
    のカルボキシレートアニオンである、請求項12に記載
    の方法。
  16. 【請求項16】 Xが、C1〜C4脂肪族モノカルボ
    ン酸、ヒドロキシC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、ケ
    トC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、アミノC2〜C6
    脂肪族モノカルボン酸、C2〜C8脂肪族ジカルボン
    酸、ヒドロキシC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、ケトC
    3〜C8脂肪族ジカルボン酸、アミノC3〜C8脂肪族
    ジカルボン酸、C3〜C8脂肪族トリカルボン酸、ヒド
    ロキシC4〜C10トリカルボン酸、ケトC4〜C10
    トリカルボン酸、アミノC4〜C10トリカルボン酸、
    アリールカルボン酸、C1〜C5ヘテロアルキルモノカ
    ルボン酸またはC3〜C8ヘテロアルキルジカルボン酸
    のカルボキシレートアニオンである、請求項14に記載
    の方法。
  17. 【請求項17】 Xが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、
    2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、3−メチル−2−ブ
    テン酸、4−メチル−3−ペンテン酸、乳酸、グリコー
    ル酸、マンデル酸、オキサロ酢酸、α−ケトグルタル
    酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、マロン酸、コハク
    酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒
    石酸、クエン酸またはグルコン酸のカルボキシレートア
    ニオンである、請求項12に記載の方法。
  18. 【請求項18】 Xが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、
    2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、3−メチル−2−ブ
    テン酸、4−メチル−3−ペンテン酸、乳酸、グリコー
    ル酸、マンデル酸、オキサロ酢酸、α−ケトグルタル
    酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、マロン酸、コハク
    酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒
    石酸、クエン酸またはグルコン酸のカルボキシレートア
    ニオンである、請求項14に記載の方法。
  19. 【請求項19】 Xが、リンゴ酸イオンである、請求
    項12に記載の方法。
  20. 【請求項20】 Xが、リンゴ酸イオンである、請求
    項14に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記出発化合物が、HXと以下の構造
    式で表わされる前駆化合物とを反応させることにより調
    製され: 【化4】 ここで、R10が、−(CHNR3R4である、
    請求項12に記載の方法。
  22. 【請求項22】 nが、2であり、そしてR3およびR
    4が、共に、メチルである、請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 HXが、C1〜C4脂肪族モノカルボ
    ン酸、ヒドロキシC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、ケ
    トC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、アミノC2〜C6
    脂肪族モノカルボン酸、C2〜C8脂肪族ジカルボン
    酸、ヒドロキシC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、ケトC
    3〜C8脂肪族ジカルボン酸、アミノC3〜C8脂肪族
    ジカルボン酸、C3〜C8脂肪族トリカルボン酸、ヒド
    ロキシC4〜C10トリカルボン酸、ケトC4〜C10
    トリカルボン酸、アミノC4〜C10トリカルボン酸、
    アリールカルボン酸、C1〜C5ヘテロアルキルモノカ
    ルボン酸またはC3〜C8ヘテロアルキルジカルボン酸
    である、請求項21に記載の方法。
  24. 【請求項24】 HXが、C1〜C4脂肪族モノカルボ
    ン酸、ヒドロキシC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、ケ
    トC2〜C6脂肪族モノカルボン酸、アミノC2〜C6
    脂肪族モノカルボン酸、C2〜C8脂肪族ジカルボン
    酸、ヒドロキシC3〜C8脂肪族ジカルボン酸、ケトC
    3〜C8脂肪族ジカルボン酸、アミノC3〜C8脂肪族
    ジカルボン酸、C3〜C8脂肪族トリカルボン酸、ヒド
    ロキシC4〜C10トリカルボン酸、ケトC4〜C10
    トリカルボン酸、アミノC4〜C10トリカルボン酸、
    アリールカルボン酸、C1〜C5ヘテロアルキルモノカ
    ルボン酸またはC3〜C8ヘテロアルキルジカルボン酸
    である、請求項22に記載の方法。
  25. 【請求項25】 HXが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、
    2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、3−メチル−2−ブ
    テン酸、4−メチル−3−ペンテン酸、乳酸、グリコー
    ル酸、マンデル酸、オキサロ酢酸、α−ケトグルタル
    酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、マロ
    ン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、
    リンゴ酸、酒石酸、クエン酸またはグルコン酸である、
    請求項21に記載の方法。
  26. 【請求項26】 HXが、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、
    2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、3−メチル−2−ブ
    テン酸、4−メチル−3−ペンテン酸、乳酸、グリコー
    ル酸、マンデル酸、オキサロ酢酸、α−ケトグルタル
    酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、マロ
    ン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、
    リンゴ酸、酒石酸、クエン酸またはグルコン酸である、
    請求項22に記載の方法。
  27. 【請求項27】 HXが、リンゴ酸である、請求項21
    に記載の方法。
  28. 【請求項28】 HXが、リンゴ酸である、請求項22
    に記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記出発化合物が、水素化前に結晶化
    される、請求項12に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記出発化合物が、水素化前に結晶化
    される、請求項14に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記前駆化合物が、無水3−ニトロ−
    1,8−ニトロフタル酸とHN−(CHNR3
    R4とを反応させることにより調製される、請求項21
    に記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記前駆化合物が、無水3−ニトロ−
    1,8−ニトロフタル酸とHN−(CHN(C
    とを反応させることにより調製される、請求項
    21に記載の方法。
  33. 【請求項33】 アモナフィドの有機カルボン酸塩を調
    製する方法であって、該方法は、以下の工程: a)無水3−ニトロ−1,8−ニトロフタル酸とH
    −(CHN(CHとを反応させて、ミトナ
    フィドを形成する工程; b)ミトナフィドを有機カルボン酸化合物と反応させ
    て、ミトナフィドの有機カルボン酸塩を形成する工程; c)該ミトナフィドの有機カルボン酸塩を結晶化する工
    程;および d)該ミトナフィドの結晶化有機カルボン酸塩を水中で
    水素化して、該アモナフィドの有機カルボン酸塩を形成
    する工程、を包含する、方法。
  34. 【請求項34】 前記有機カルボン酸が、ギ酸、酢酸、
    プロピオン酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、3−
    メチル−2−ブテン酸、4−メチル−3−ペンテン酸、
    乳酸、グリコール酸、マンデル酸、オキサロ酢酸、α−
    ケトグルタル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、マロ
    ン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、
    リンゴ酸、酒石酸、クエン酸またはグルコン酸である、
    請求項33に記載の方法。
  35. 【請求項35】 アモナフィドのリンゴ酸塩を調製する
    方法であって、該方法は、以下の工程: a)無水3−ニトロ−1,8−ニトロフタル酸とH
    −(CHN(CHとを反応させて、ミトナ
    フィドを形成する工程; b)ミトナフィドをリンゴ酸と反応させて、ミトナフィ
    ドのリンゴ酸塩を形成する工程; c)該ミトナフィドのリンゴ酸塩を結晶化する工程;お
    よび d)該ミトナフィドの結晶化リンゴ酸塩を水中で水素化
    して、該アモナフィドのリンゴ酸塩を形成する工程、を
    包含する、方法。
  36. 【請求項36】 薬学的に受容可能なキャリアまたは希
    釈剤および請求項1に記載の化合物を含有する、薬学的
    組成物。
  37. 【請求項37】 薬学的に受容可能なキャリアまたは希
    釈剤および請求項5に記載の化合物を含有する、薬学的
    組成物。
  38. 【請求項38】 薬学的に受容可能なキャリアまたは希
    釈剤および請求項8に記載の化合物を含有する、薬学的
    組成物。
  39. 【請求項39】 癌に罹っている被験体を治療する方法
    であって、該被験体に、有効量の請求項1に記載の化合
    物を投与する工程を包含する、方法。
  40. 【請求項40】 癌に罹っている被験体を治療する方法
    であって、該被験体に、有効量の請求項5に記載の化合
    物を投与する工程を包含する、方法。
  41. 【請求項41】 癌に罹っている被験体を治療する方法
    であって、該被験体に、有効量の請求項8に記載の化合
    物を投与する工程を包含する、方法。
JP2002197809A 2002-04-22 2002-07-05 アモナフィド塩 Expired - Fee Related JP4630518B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10/128,129 US6693198B2 (en) 2002-04-22 2002-04-22 Amonafide salts
US10/128,129 2002-04-22

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009197462A Division JP2010006831A (ja) 2002-04-22 2009-08-27 アモナフィド塩

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003321452A true JP2003321452A (ja) 2003-11-11
JP4630518B2 JP4630518B2 (ja) 2011-02-09

Family

ID=29248438

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002197809A Expired - Fee Related JP4630518B2 (ja) 2002-04-22 2002-07-05 アモナフィド塩
JP2009197462A Pending JP2010006831A (ja) 2002-04-22 2009-08-27 アモナフィド塩

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009197462A Pending JP2010006831A (ja) 2002-04-22 2009-08-27 アモナフィド塩

Country Status (9)

Country Link
US (2) US6693198B2 (ja)
EP (1) EP1499595B1 (ja)
JP (2) JP4630518B2 (ja)
AT (1) ATE359273T1 (ja)
AU (1) AU2003221771B2 (ja)
CA (1) CA2482445A1 (ja)
DE (1) DE60313156T2 (ja)
ES (1) ES2287463T3 (ja)
WO (1) WO2003089415A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005533088A (ja) * 2002-07-08 2005-11-04 ケムジェネックス・ファーマシューティカルズ・リミテッド アモナフィドを含むナフタルイミドの製造およびその医薬製剤
JP2008536999A (ja) * 2006-03-24 2008-09-11 ロレアル 特定のフタルイミド型染料、少なくとも一つのこの型の染料を含有してなる染料組成物、これを使用する方法及び使用

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050239816A1 (en) * 2002-04-22 2005-10-27 Xanthus Life Sciences, Inc. Amonafide salts
US6693198B2 (en) 2002-04-22 2004-02-17 Xanthus Life Sciences, Inc. Amonafide salts
AU2005209845A1 (en) * 2004-01-30 2005-08-18 Chemgenex Pharmaceuticals, Inc. Naphthalimide dosing by N-acetyl transferase genotyping
BRPI0510719A (pt) * 2004-05-05 2007-11-20 Unibioscreen Sa derivados de naftalimida, composição farmacêutica, uso e método de preparação dos mesmos
CA2569279A1 (en) * 2004-06-04 2005-12-15 Chemgenex Pharmaceuticals, Inc. Methods of treating cellular proliferative disease using naphthalimide and parp-1 inhibitors
ES2338193B8 (es) * 2008-02-25 2011-07-19 Centro Atlantico Del Medicamento, S.A. Nuevas sales de amonafide.
CA2995880C (en) 2009-01-16 2021-01-05 Exelixis, Inc. Processes for preparing n-(4-{[6,7-bis(methyloxy)quinolin-4-yl]oxy}phenyl)-n'-(4-fluorophenyl)cyclopropane-1,1-dicarboxamide
CN102718709A (zh) * 2011-03-30 2012-10-10 北京德众万全药物技术开发有限公司 一种制备氨萘非特的新方法
CN109490291B (zh) * 2018-11-20 2021-05-11 上海应用技术大学 基于吸电子基取代的1,8-萘酰亚胺类化合物作为氟离子的显色试剂的用途

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5439076A (en) * 1977-06-04 1979-03-24 Made Labor Sa Naphthalimide * production and use thereof
JPS601166A (ja) * 1983-04-01 1985-01-07 ワ−ナ−−ラムバ−ト・コムパニ− 3,6−二置換−1,8−ナフタルイミドおよびその製造法およびその使用法
JPS6322078A (ja) * 1986-04-29 1988-01-29 クノル、アクチエンゲゼルシヤフト 新規なベンゾ〔デ〕イソキノリン−1,3−ジオン及びその製造方法
JPS63104963A (ja) * 1986-10-21 1988-05-10 クノル・アクチェンゲゼルシャフト 5−ニトロベンゾ〔de〕イソキノリン−1,3−ジオンの製法
JPH04506956A (ja) * 1989-07-11 1992-12-03 クノル アクチェンゲゼルシャフト アモナフィド―塩
US5183821A (en) * 1983-09-19 1993-02-02 Laboratories Knoll, S.A. Method for treating leukemias using N-(2-dimethylaminoethyl)-3-amino-1,8-naphthalimide for treating leukemias and solid tumors
JPH0586033A (ja) * 1991-02-27 1993-04-06 Bayer Ag 新規なナフタルイミド、それを含むトナー、トナー用添加剤としての新規ナフタルイミドの使用
JP2002537225A (ja) * 1998-11-25 2002-11-05 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング 置換ベンゾ[de]イソキノリン−1,3−ジオン類

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4614820A (en) * 1983-04-01 1986-09-30 Warner-Lambert Co. 3,6-disubstituted-1,8-naphthalimides
US4665071A (en) 1984-02-21 1987-05-12 Warner-Lambert Company 3,6-disubstituted-1,8-naphthalimides and methods for their production and use
US5420137A (en) 1989-07-11 1995-05-30 Knoll Ag Amonafide salts
US6630173B2 (en) 2000-04-12 2003-10-07 Chemgenex Therapeutics, Inc. Naphthalimide compositions and uses thereof
US6693198B2 (en) 2002-04-22 2004-02-17 Xanthus Life Sciences, Inc. Amonafide salts

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5439076A (en) * 1977-06-04 1979-03-24 Made Labor Sa Naphthalimide * production and use thereof
JPS601166A (ja) * 1983-04-01 1985-01-07 ワ−ナ−−ラムバ−ト・コムパニ− 3,6−二置換−1,8−ナフタルイミドおよびその製造法およびその使用法
US5183821A (en) * 1983-09-19 1993-02-02 Laboratories Knoll, S.A. Method for treating leukemias using N-(2-dimethylaminoethyl)-3-amino-1,8-naphthalimide for treating leukemias and solid tumors
JPS6322078A (ja) * 1986-04-29 1988-01-29 クノル、アクチエンゲゼルシヤフト 新規なベンゾ〔デ〕イソキノリン−1,3−ジオン及びその製造方法
JPS63104963A (ja) * 1986-10-21 1988-05-10 クノル・アクチェンゲゼルシャフト 5−ニトロベンゾ〔de〕イソキノリン−1,3−ジオンの製法
JPH04506956A (ja) * 1989-07-11 1992-12-03 クノル アクチェンゲゼルシャフト アモナフィド―塩
JPH0586033A (ja) * 1991-02-27 1993-04-06 Bayer Ag 新規なナフタルイミド、それを含むトナー、トナー用添加剤としての新規ナフタルイミドの使用
JP2002537225A (ja) * 1998-11-25 2002-11-05 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング 置換ベンゾ[de]イソキノリン−1,3−ジオン類

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005533088A (ja) * 2002-07-08 2005-11-04 ケムジェネックス・ファーマシューティカルズ・リミテッド アモナフィドを含むナフタルイミドの製造およびその医薬製剤
JP2008536999A (ja) * 2006-03-24 2008-09-11 ロレアル 特定のフタルイミド型染料、少なくとも一つのこの型の染料を含有してなる染料組成物、これを使用する方法及び使用

Also Published As

Publication number Publication date
US6693198B2 (en) 2004-02-17
US20030203932A1 (en) 2003-10-30
DE60313156T2 (de) 2007-12-13
EP1499595B1 (en) 2007-04-11
AU2003221771B2 (en) 2007-02-15
AU2003221771A1 (en) 2003-11-03
WO2003089415A1 (en) 2003-10-30
CA2482445A1 (en) 2003-10-30
EP1499595A1 (en) 2005-01-26
US6989390B2 (en) 2006-01-24
JP4630518B2 (ja) 2011-02-09
JP2010006831A (ja) 2010-01-14
ATE359273T1 (de) 2007-05-15
US20040132763A1 (en) 2004-07-08
ES2287463T3 (es) 2007-12-16
DE60313156D1 (de) 2007-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010006831A (ja) アモナフィド塩
TW200821309A (en) Synthesis of 2-(pyridin-2-ylamino)-pyrido[2,3-d]pyrimidin-7-ones
JPS597171A (ja) 新規アクリジン誘導体
KR900001194B1 (ko) N-아미노피리디늄 베타인 유도체의 제조방법
JP2014012682A (ja) ヘテロ環化合物の合成方法
US3054822A (en) Benzyl substituted propylamines
JPH0368574A (ja) 薬学的に活性なアミノイミダゾピリジン
JP2909151B2 (ja) ピリドベンゾインドール、その製造方法及びそれを含有する組成物
US3946012A (en) 6-L-dihydroxyethyl-2,4,7-trioxo-8-D-ribityl pteridine and process for producing the same
JPH06228112A (ja) (1h,4h)キノキサリン誘導体
JP2005533088A (ja) アモナフィドを含むナフタルイミドの製造およびその医薬製剤
FR2663929A1 (fr) Nouveaux derives d'oxazolo pyridines, leur procede de preparation et les compositions pharmaceutiques qui les contiennent.
US20050239816A1 (en) Amonafide salts
CA1094070A (en) 1-phenyl-piperazine derivatives
JPS6363658A (ja) 置換インドリノン誘導体の製造法
JPS6130588A (ja) ベンゾ〔c〕〔1,8〕ナフチリジン、その製造方法及びその使用、並びにこれらの化合物を含有する調製剤
US2746972A (en) Thiophene-2-carboxaldehyde thiosemicarbazone and certain substitution derivatives
US3382260A (en) Novel sulfonamide compounds and processes
JPS6031834B2 (ja) 新規の1,2−ジヒドロピリド〔3,4−b〕ピラジン類
JPH06502861A (ja) ピリドベンズインドール誘導体、それらの製造およびそれらを含有している薬学的組成物
JPH02273669A (ja) チエニル酢酸誘導体、その製造方法、その使用方法並びにこれを含有する薬剤及びその製造方法
JPS59216887A (ja) テトラヒドロ−1H−ピラゾロ〔5,1−a〕イソインド−ル
JPS617244A (ja) シクロアルカン‐インデン‐カルボキシイミドアミド誘導体
JPS63174975A (ja) ベンジルイソキノリン誘導体
JPH0386869A (ja) キナゾリン誘導体の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050705

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090428

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090727

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090730

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20090825

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090827

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090825

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090827

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100610

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100827

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20101021

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101109

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131119

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees