JP2003321360A - 植物の果実から抽出した果実油、その抽出方法、医薬組成物およびその用途 - Google Patents
植物の果実から抽出した果実油、その抽出方法、医薬組成物およびその用途Info
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Abstract
具体的に植物の果実から果実油を抽出し、さらに詳細に
は酸棗仁、山椒仁またはくるみ仁から抽出した果実油、
その抽出方法および果実油を含む医薬組成物およびその
医療用途に関する。 【解決手段】 植物の果実から抽出した、90−99.
9%のトリグリセリド、0.01−5%のシグリセライ
ド、0.01−3%のモノグリセリド、0.1−2.5%
のシトステロ−ル、0.01−1%のシクロラノステロ
ールを含有する果実油、上記果実油についての2種の抽
出方法、本発明の果実油を含む医薬組成物およびその用
途。
Description
分野において、具体的に植物の果実から果実油を抽出
し、さらに詳細には酸棗仁、山椒仁またはくるみ仁から
抽出した果実油、その抽出方法および果実油を含む医薬
組成物およびその医療用途に関する。
漢方薬であり、補肝・寧心・れん汗・生津・痛み止め・殺
虫・痒み止めなどの効果がある。
腎・温肺・潤腸などの効果がある。しかし、長い間くる
み油は食用油に用いられ、経口用以外の栄養剤を生産す
る報告はまだない。ヒトを含む哺乳動物に臨床的に使用
できる静脈注射用乳剤として、一般的なくるみ油の剤形
は人体に吸収されにくく、抽出や分離の手段が遅れてい
るため、不純物が多く含まれている。また酸価などの理
化学的定数は静脈注射用製剤の要件に不適合であるた
め、くるみ油は医療上の応用が制限されている。
足を補い、例えば、大豆油、綿実油、紅花油がよく用い
られた。そのうち、大豆油で作られた脂肪乳が広く用い
られている。しかし大豆油脂肪乳剤は主に体にカロリー
のみを補充し得る。免疫機能の向上、血清総蛋白の上
昇、または動物の移植腫瘍Lewis肺がん、マウス肝ガンH
ACに対する抑制、または補腎・温肺・潤腸などの効果に
ついては未だ報告されていない。
充、免疫機能の向上、血清総蛋白の上昇などに有用な、
植物の果実から抽出した新規な静脈注射用乳剤を調製で
きる果実油、(2)本発明の植物果実から果実油を抽出す
る2種の精製方法、(3)静脈注射用乳剤については、カ
ロリーの補充、免疫機能の向上、または血清総蛋白の上
昇をさせ得る以外に、また補腎、温肺や潤腸などの効果
があり、そしてそのコストが低いことで、静脈注射用乳
剤や経口カプセル剤を含む、本発明の果実油を含有する
医薬組成物の提供、および(4)腫瘍、AIDSや免疫機能低
下などの疾患を治療する薬剤を調製するための本発明の
果実油の応用を提供する。
0−99.9%のトリグリセリド、0.01−5%のジグ
リセライド、0.01−3%のモノグリセリド、0.1−
2.5%のシトステロール、0.01−1%のシクロラノ
ステロールを含有する果実油を提供する。
て、下記の工程: (1)果実またはその粉末を圧搾するか、または有機溶剤
で溶出するか、または超臨界抽出法(supercritical flu
id extraction)により抽出した粗油を得るという粗抽出
する工程、(2)吸着脱色剤で脱色し、脱色油を得るとい
う脱色する工程、(3)脱色油を石油エーテルで溶解し、
攪拌しながら必要量のNaOH水溶液を入れ、静置・層分離
させ後、有機物層を水洗い、エマルジョンを得るという
アルカリ精製する工程、(4)攪拌しながらエマルジョン
の中にアセトンを加え、層分離させ後、上層の油を分離
するという解乳化する工程、(5)順次油相を中性酸化ア
ルミニウムとカオリンで吸着し、濾過後、窒素ガスの雰
囲気で濾液中の有機溶剤を除去し、温い水で洗浄し、乾
燥させ、また、中性酸化アルミニウムに吸着させ、精油
を得るという吸着・水洗いする工程を含む方法を提供
し、
で溶出するか、または超臨界抽出法により抽出した粗油
を得るという粗抽出する工程、(2)粗油を攪拌すると共
に、加熱し、リン酸を加え、十分に反応させるという脱
ガム化する工程、(3)脱ガム油中に同温度のNaOHまたは
Na2CO3水溶液を加え、十分に反応させ、静置・層分離
させ後、分離した油を得るというアルカリ精製する工
程、(4)純水でアルカリ精製油を洗浄し、水洗した油を
得るという洗浄する工程、(5)洗浄した油に吸着剤を添
加し、または真空で加熱し、澄明な脱水油を得るという
脱水する工程、(6)吸着脱色剤で脱水油を脱色し、脱色
した油を得るという脱色する工程、(7)脱色油を真空や
窒素ガスの雰囲気下で攪拌し、油を120℃−160℃
程度まで加熱し、純水蒸気を注入し、160℃−260
℃程度まで加熱し、0.5−2時間継続し、その後、蒸
気を止め、油中の水分を脱出し、脱臭油を得るという脱
臭する工程を含む方法を提供する。
て、植物の果実から抽出した果実油および薬理学的に許
容される担体を含む医薬組成物を提供する。
どの疾患の治療剤などの医薬として使用できる。前記の
疾患は、例えば腫瘍、性病、エイズ病、免疫機能低下、
小児栄養不良、外科の術後の補充および脂肪エレメント
の補充を必要とする疾病である。
抽出した果実油は、薄黄色で透明な油性液であり、その
うち、90−99.9%のトリグリセリド、0.01−5
%のジグリセライド、0.01−3%のモノグリセリ
ド、0.1−2.5%のシトステロール、0.01−1%
のシクロラノステロールを含有する。
脂肪酸成分がそれぞれ5−8%のヘキサデカン酸、1−
3%のオクタデカン酸、18−30%のオクタデセン
酸、50−65%のオクタデカデカディエノイックアシ
ッド(Octadecadienoic acid)、6−14%のカレンディ
ックアシッド(Calendic acid)である。
その理化学的定数が、相対密度0.920−0.930、
光屈折率1.470−1.480、酸価<0.80、ヨウ
素価120.0−155.0、ケン化価(ケッツトルフェ
ル価)180.0−200.0、過酸化物価<30.0meq
・kg−1、灼焼残渣0.01−0.04%、砒素塩<2pp
m、重金属<10ppm、平均分子量873.969であ
る。
を原料とする果実油を抽出した実施様態が好ましい。
例にし、下記の工程: (1)くるみ仁またはその粉末を圧搾しまたは超臨界抽出
法の抽出方法に従い粗油を得るという粗抽出工程、(2)
粗油の中に必要量の石油エーテルを添加し、攪拌後、注
射用活性炭を適宜加え、濾過後石油エーテルを回収し、
脱色油を得るという脱色工程、(3)脱色油と適量の石油
エーテルを反応釜に入れ、攪拌しながら、2%のNaOHを
加えるが、その加入量は酸価および脱色油の量による。
静置後、下層の廃液を除去する。次に攪拌しながら2倍
量の温い蒸留水を加え、静置後、下層の廃液を除去す
る。また上記の方法と同様に2回洗浄する。下層の廃液
を捨てて、上層のエマルジョンを得るというアルカリ精
製工程、(4)エマルジョンを分離用釜に移し、エマルジ
ョンの量によるアセトンを注ぎ入れ、下層の廃液を除去
し、上層の油相を得るという解乳化工程、(5)油量に比
例にして、活性化した中性酸化アルミニウムの添加によ
る吸着を行わせ、攪拌静置濾過後、澄明な油を得る。計
量により得られた油を反応釜に入れ、予備熱処理した
後、活性化したカオリンを加え、真空中で濾過し、濾液
を加熱する。窒素ガスの雰囲気で有機溶剤を脱出し、適
当な油量により蒸留水を加え、攪拌静置後、下層の廃液
を捨てる。次に窒素ガスの雰囲気下で乾燥させ、油層を
澄明にし、さらに適量の活性化した中性酸化アルミニウ
ムを添加し、攪拌静置後、滅菌濾過し、精油を得るとい
う水洗工程を含む。
高品質な精油が得られるように油脂の過酸化物価を調整
した。
仁油を分注し、滅菌後、所定の容器に入れ、注射用くる
み仁油を得た。
である、下記の工程:果実またはその粉末における冷圧
搾あるいは超臨界抽出法により抽出し、粗油が得られ、
濾過後、澄明な原油を得るという粗抽出工程、原油を反
応釜に入れ、窒素ガスの雰囲気下で攪拌加熱し、必要量
のりん酸を加え、十分に反応させるという脱ガム工程、
脱ガム混合液の中に必要量のNaOHまたはNa2CO3水溶液
を直接添加し、攪拌後、遊離した脂肪酸を十分に反応さ
せ、加熱静置後、下層のニグル(nigre)を除き、アルカ
リ精製油を得るというアルカリ精製工程、上記で精製し
た油を取り、攪拌しながら塩化ナトリウム溶液を添加
し、静置して下層の廃液を捨てて、さらに上記方法を使
って純水で2回洗浄し、下層の廃液を除き、洗浄した油
を得るという洗浄工程、洗浄した油の中に活性化した酸
化アルミニウムを加え、十分に攪拌し、静置濾過後、澄
明な油を得るという脱水工程、脱水後の油を反応釜に入
れ、真空下で攪拌加熱し、活性炭と活性化したカオリン
との混合物を加え、真空排気を継続し、80℃−90℃
で十分に攪拌し、冷却濾過後、脱色油を得るという脱色
工程、脱色後の油をステンレス製反応釜に入れ、真空お
よび窒素ガスの雰囲気下で攪拌し、140℃にまで加熱
し、窒素ガスを止め、純水蒸気に変えて、190℃にま
で引き続き加熱し恒温を保持し、さらに1.5時間水蒸
気の注入を続け、その後水蒸気を止め、窒素ガスを通じ
させ、、撹拌冷却し、脱臭油を得るという脱臭工程を含
む。
ンレススチール製滅菌用鍋の中に入れ、真空排気をし、
攪拌した。次に160℃にまで加熱し、2時間恒温で放
置した。その後、冷却濾過し、窒素ガスを通じさせ、密
閉容器に分注し、注射用果実油を得た。
上記方法により抽出した本発明の果実油および1種また
は複数の製薬補助剤を含む。
剤、溶解補助剤、等張剤、酸化防止剤および安定剤から
選択される1種または複数の製薬補助剤を含む。
イズ抑制剤、免疫調節剤、栄養剤から選択される1種ま
たは複数のその他の活性物質を含む。
複数のその他の植物油、例えば、椰子油、落花生油など
を含有することが出来る。
様態が好ましい、例えば、静脈注射用脂肪乳剤と経口用
脂肪乳剤、カプセル剤、ヨージピン(Iodipin)などであ
ってもよい。
より好ましい。前記製薬補助剤は好ましくは乳化剤と等
張剤である。くるみ仁油は、より好ましくは静脈注射用
脂肪乳剤である。
0mlあたり5−30gで、より好ましくは10−30g、
さらに好ましくは20gである。
ん脂質(大豆レシチン、卵黄レシチン、大豆りん肪質)、
pluronic、またはpolyglyceryl dipalmitateなどであっ
てもよい。静脈注射用脂肪乳剤には天然の乳化剤、例え
ば、大豆レシチンまたは卵黄レシチンが最も好ましい。
乳化剤100mlあたり上記レシチンは1.0−3.0g
で、好ましくは1.0−2.0g、より好ましくは1.2g
である。
ル、キシリトール、グルコースなどの等張剤が用いられ
る。そのうち、グリセリンが好ましい。通常、乳剤10
0mlあたりグリセリンは1.5−3.0gで、好ましくは
2.5gである。
るが、これらの実施例によって、特に限定されるもので
はない。
0gが得られた。粗油の中に40重量%の石油エーテル
を加え、攪拌後、1%の注射用活性炭を入れ、45℃で
30分間静置した。濾過後石油エーテルを回収し、脱色
油428gを得た。脱色油と50重量%の石油エーテル
を反応釜の中に入れた。酸価および脱色油の使用量に応
じて、2%NaOH水溶液を307ml添加した。攪拌しなが
ら、ゆっくり注ぎ入れ、その後10分間攪拌し、24時
間静置した。下層の廃液を除去し、2倍量の蒸留水(4
5℃)を加えた。次に上記方法により、エマルジョンの
1.5倍の蒸留水で二回洗浄し、48時間静置した。
342g得られ、分離用釜に移した。次に攪拌しながら
アセトン342mlを注ぎいれ、3時間静置した。下層の
廃液を除去し、上層の油相を得た。
酸化アルミニウムを5重量%加え、吸着させた。攪拌後
30分間静置し、濾過後澄明な油が得られた。その後、
反応釜を40℃にまで予備熱処理した。また160℃で
2時間活性化したカオリンを3重量%加え、攪拌を継続
し、50℃で30分間静置した。真空で濾過後、濾液を
釜に入れた。60℃にまで加熱した。窒素ガスの雰囲気
下で有機溶剤を除き、45℃の同量の蒸留水を注ぎ入
れ、15分間攪拌後、30分間静置し、下層の廃液を捨
てて、真空のまま、窒素ガスの雰囲気で油相を80℃に
まで加熱し、油相が透明になるように乾燥させた。活性
化した中性酸化アルミニウムを必要量に入れ、攪拌静置
し、滅菌により濾過し、精油が得られた。
定の容器に入れ、滅菌により注射用くるみ仁油328g
を得た。
油を得、濾過後、澄明な原油13.1kgが得られた。 (2)原油を反応なべに入れ、窒素ガスを吹き込み、攪拌
後30℃−35℃程度まで加熱した。85%のリン酸1
3.1gを加え、30分間攪拌して、脱ガム混合油を得
た。 (3)窒素ガスの雰囲気下で脱ガム混合油の中に、同温度
の5%のNaOH 717gを直接に加え、速やかに30分
間攪拌した。その後、60℃−65℃程度まで加熱し、
15分間攪拌後、窒素ガスの雰囲気下で静置した。下層
のニグル(nigre)を除去し、アルカリ精製による油12.
8gを得た。 (4)(3)に述べた油中に、0.2%の塩化ナトリウム水
溶液を1.9kg加え、攪拌後、静置して、下層の廃液を
捨てた。次に上記方法に従って、蒸留水で2回洗浄し、
下層の廃液を除き、洗浄した油12.6kgが得られた。 (5)(4)に述べた油中に、160℃で2時間活性化した
酸化アルミニウム1.3kgを加え、十分に攪拌し、30
分以上静置し、濾過後、澄明な脱水油12.0kgを得
た。 (6)前記の脱水油を反応なべに入れ、真空排気をして、
0.082Mpaまで減圧にした。攪拌後80−90℃程度
まで加熱し、真空排気を止め、活性炭22.5gおよび1
60℃で2時間活性化したカオリン混合物337.5gを
加えた。また0.082Mpaまでの減圧にし、80−90
℃で20分間攪拌し、40℃まで冷却し、その後濾過
し、脱色油11.0kgを得た。 (7)脱色油をステンレス製反応なべに入れ、真空排気を
し、0.082Mpaまで減圧した。同時に窒素ガスを通じ
させ、、撹拌し、油の温度を140℃まで上昇させ、窒
素ガスを止め、純水蒸気を入れ替え、190℃にまで加
熱し続いて、190℃のまま1.5時間保持した。つい
で水蒸気を止め、窒素ガスを通じさせ、、攪拌後、冷却
により脱臭油10.6kgを得た。 (8)脱臭油をステンレス製滅菌用タンクに入れ、真空排
気をし、0.082Mpaまで減圧した。攪拌下160℃に
まで加熱し、160℃のままで2時間保持した。冷却
後、滅菌により濾過し、窒素ガスを通じさせ、、密閉容
器に分注し、注射用くるみ仁油9.6kgを得た。
加え、5000×gで半透明なコロイド状りん脂質分散
系に調製した。注射用くるみ仁油20gを加え、水を1
00mlまで加え、エマルジョン原液として調製した。Na
OH水溶液を使ってpH6−9とした。エマルジョン原液を
タンクに移し、ホモジナイザーでそれぞれ高圧と低圧に
より均質化した。均質化圧力は低圧10−20Mpa、高
圧40−60Mpaとし、均質化温度は60−80℃とし
た。また上記均質化条件で6回均質化し、得られた乳剤
を濾過し、分注し、滅菌して、20%静脈注射用くるみ
仁油脂肪乳を得た。
加入し、上記遠心加速度撹拌と同様に半透明なコロイド
フォスフォリピド分散体系に調製した。注射用くるみ仁
油10gを加え、水を100mlまで加え、エマルジョン
原液として調製し、pHは6−9にした。均質化し、濾過
し、分注し、滅菌し、10%くるみ仁油脂肪乳を得た。
加入し、上記遠心加速度と同様に半透明なコロイドフォ
スフォリピド分散体系に調製した。注射用くるみ仁油3
0gを加え、水を100mlまで加え、エマルジョン原液
として調製し、その後、pHを調製し、均質化し、濾過
し、分注し、滅菌し、30%くるみ仁油脂肪乳を得た。
し、その後、実施例3の方法に従い、脂肪乳剤を得た。
射用くるみ仁油と混合して、実施例3の方法に従い、脂
肪乳剤を得た。
itaxelを溶解し、注射用くるみ油と混合して、次いで実
施例3の方法に従い、脂肪乳剤を得た。
解し、次いで実施例3の方法に従い、脂肪乳剤を得た。
得た。
た。酸化防止剤としてビタミンE0.675gを取り、室
温で900g酸棗仁油または山椒仁油またはくるみ仁油
の中に入れ、溶液を透明になる程度まで攪拌した。
1/0.4/0.001の比例に従い、まず大量の蒸留水
を反応釜に加え、50−60℃程度まで加熱し、攪拌を
開始した。その後、ゲラチン、グリセリンおよび防腐剤
などを加え、過剰の蒸留水で容器を振動させて洗い、釜
に入れた。徐々に温度を上げ、均一に溶解させ、反応釜
を閉め、真空ポンプを動かし、真空度を0.065−0.
080Mpaの範囲に設定し、30−60分間保持した。
真空排気を止め、120メッシュでろ過し、50−60
℃のままで放置した。
容器の温度50−60℃、電圧110−150V、ゴム
ベルト温度10−15℃、ゴムの厚さ0.8−1.0mm
で、8号型入れを用い、カプセルを1000粒製造し
た。経常的に内容物の含有量を検査した。カプセルを成
型加工し、4時間後、カプセル表面の油を除去し、8時
間乾燥させ、石油エーテルで(30−50℃)洗浄し、再
乾燥して廃カプセルを除去して包装した。
半数。本発明の乳剤を0.5ml/20g体重により4時間
おきに三回静脈注射した。すなわち、最大耐性量は75
ml/kg、7日間観察した。観察期間中には異常現象が見
られず、解剖後動物の内臓器に異常は見られなかった。
溶血が見られなかった。モルモットに対する全身アレル
ギーの試験により本発明の乳剤はアレルギーの反応現象
がみられなかった。
に15ml/kgと5ml/kgを静脈注射し、7日間続けた。
その結果、静脈注射による顕著な刺激効果がみられなか
った。
み油は大豆油の37243kJ/kgに相当し、37599
kJ/kgで、くるみ仁油乳剤は6303kJ/kgとした。
労耐性に対する試験 健康なマウス(雄)40匹を選んだ。体重によってランダ
ムに1群10匹の4群に分けた。くるみ油乳剤の投与量
はそれぞれ25ml/kg、12.5ml/kg、6.25ml/kg
とした。投与量に対応した生理食塩水群を設定した。毎
日、尻尾に1回静脈注射し、7日間続けた。投与終了2
時間後試験を行った。
験マウスを、ソーダ石灰(soda lime) 10gが入ってい
る250ml密閉可能な透明な広口びんに入れた。マウス
の呼吸が停止するまでの時間を測る。平均生存時間(分)
の計算によって、各投与量群と生理食塩水群との間に有
意な差を比較した。 (2)疲労耐性による試験:それぞれマウスの体重を量っ
た。体重の5%重量によりマウスの尾部で負荷し、25
℃、深さが40cmの水がめに入れて、水泳をさせて、マ
ウスを水底で死亡するまで各マウスの持続水泳時間(分)
を記録した。t測定値により統計学的に分析した。投与
量群と生理食塩水群との間の差異の顕著性を比較した。
注射に対するマウスの酸素欠乏および疲労耐性に与える
影響 生理食塩水群との比較 *P<0.05、**P<0.01 xは、測定値の平均値である。
統計学的分析によれば、くるみ仁油乳剤では、中、高投
与量群と生理食塩水群ではマウスの平均生存時間は差異
(P<0.01)が非常に顕著であることが明らかである。
その結果、くるみ仁油乳剤のサンプルは、マウスに対し
て、酸素欠乏耐性の効果を有し、生体の非特異的機能を
増強でき、乳剤の使用量と効果との関係が顕著であるこ
とが示唆されている。
るみ仁油乳剤では、中、高投与量群と生理食塩水ではマ
ウスの水泳持続時間は差異(P<0.01)が非常に著しい
ことが明らかである。上記の結果では、くるみ仁油乳剤
では、25ml/kgを投与する場合、マウスの負荷水泳時
間を延長でき、疲労耐性を向上させ、乳剤の使用量と効
果との関係が顕著であることが認められた。
影響 リンパ球の増殖に対する影響 C57BL/6マウス30匹を使った。ランダムに1群6
匹の5群に分けた。即ちくるみ仁油乳剤群では、それぞ
れ25ml/kg、12.5ml/kg、6.25ml/kgとし、生
理食塩水群では0.5ml/匹とし、Intralipid(大豆油脂
肪乳)群では12.5ml/kgとした。毎日1回静脈注射
し、7日間を継続した。投与終了後、動物を屠殺した。
無菌で脾臓をとり、脾臓細胞の懸濁液を調製した。
07細胞/mlとした。96穴プレートの各ウェルに細胞
懸濁液100μl、ConA50μlおよびRPMI−1640液
体培地50μlを添加した。各群は三複数ウェルを設定
した。37℃、5%CO2で45時間インキュベートし
た。3H−TdR 0.5μci/ウェルを加え、18時間培
養を継続した。multicelluar collection apparatus
で細胞を回収し、液体シンチレーションカウンターによ
りCPM値を測定した。投与群と対照群と比較し、データ
の分析が行った。
6匹とし5群に分けた。即ちくるみ油乳剤群では、それ
ぞれ25ml/kg、12.5ml/kg、6.25ml/kgとし、
Intralipid(大豆油脂肪乳)群では12.5ml/kgとし、
生理食塩水群では0.5ml/匹とした。毎日1回静脈注
射をし、7日間を継続した。投与終了後動物を屠殺し
た。無菌で脾臓をとり、脾臓細胞の懸濁液を調製した。
RPMI−1640培地(Difco(株)、15%牛胎児血清、メ
ルカプトエタノール、Hepesなどを包含する)より細胞濃
度1×106個/mlを調整し、エフェクター細胞とし
た。また24時間培養したYAC−1細胞をとり、細胞濃
度1×104個/mlを調整し、標的細胞とした。エフェ
クター細胞と標的細胞をそれぞれ100μlとり、96
穴プレートの各ウェルに添加した。また3H−TdR 0.
5μci/ウェルを加え、各群に三複数ウェルを設けた。
37℃、5%CO2で45時間インキュべートした後、細
胞を回収し、CPM値を測定した。特異性抑制率(Pi)の計
算によってNK細胞の活性を示す。
匹とし5群に分けた。即ちくるみ仁油乳剤群では、それ
ぞれ25ml/kg、12.5ml/kg、6.25ml/kgとし、
Intralipid(大豆油脂肪乳)群では12.5ml/kgとし、
生理食塩水群では0.5ml/匹とした。7日間静脈注射
を連続した。投与終了後動物を屠殺した。無菌で脾臓を
とり、RPMI−1640培地(Difco(株)、15%牛胎児血
清、メルカプトエタノール、Hepesなどを包含する)より
脾臓細胞の懸濁液を調製した。細胞濃度1×107個/m
lを調製した。24穴プレートの各ウェルに細胞懸濁液
2mlおよびConA 5μg/mlを加えた。37℃、5%CO
2で24時間インキュベートした後、培養上清を回収し
た。IL−2依存性細胞株CTLLを用い、3H−TdRの取り込
みによりIL−2の活性を測定した。96穴プレートの各
ウェルにCTLL細胞懸濁液(1×105個/ml)100μ
l、3H−TdR20μl、培養上清100μlを加え、CPM値
を測定した。投与群と対照群との差を比較した。試験の
結果を表2に示す。
スの免疫機能に対する影響 *P>0.5、Iitralipid(大豆油脂肪乳)と生理食塩水と
の比較** P<0.01、くるみ油乳剤群と生理食塩水群およびIn
tralipid静脈注射用乳剤群との比較 xは、測定値の平均値である。
日間それぞれ25ml/kg、12.5ml/kg、6.25ml/
kgの静脈注射によりマウス脾臓リンパ球の増殖を促進
し、NK細胞の活性を活性化し、IL−2の生成を顕著に促
進できることがわかった。即ち、本発明の乳剤は、免疫
機能の向上、例えば脾臓リンパ球の増殖、NK細胞活性お
よびIL−2生成では大豆油レシチンより顕著な効果があ
った。
ぞれに生理食塩水10ml/kg、くるみ油乳剤の6.2
5、12.5および25ml/kgを静脈注射した。7日間
を連続して、最後の注射後によりマウスを屠殺した。血
液を採血し、血清総蛋白を測定した。その結果を表3に
示す。
に対する影響 生理食塩水群との比較、*P<0.05、**P<0.01 xは、測定値の平均値である。
んに対する抑制 良好生長なHAC腹水を採り、生理食塩水(1/4)で希釈
して細胞懸濁液を調製した。各マウスの脇皮下において
0.2mlを接種した後、ランダムに群を分けた。
おける投与量では3群を設定した。また投与量群はそれ
ぞれ25 ml/kg、12.5 ml/kg、6.25ml/kgとし
た。翌日投与し、7日間静脈注射を継続した。10日接
種後、頚椎脱臼で処死し、解剖で腫瘍を取った。各投与
量群の腫瘍の重さは生理食塩水群と比較し、以下の式に
より腫瘍の抑制率(%)を求めた。
HACに対する抑制 生理食塩水との比較、**P<0.01 xは、測定値の平均値である。
た。生理食塩水(1/4)で希釈して細胞懸濁液に調製し
た。各マウスの脇皮下において0.2mlを接種し、ラン
ダムに群を分けた。生理食塩水では1群とし、くるみ油
乳剤による投与量では3群に設定した。また投与量群は
それぞれに25 ml/kg、12.5 ml/kg、6.25ml/
kgとした。翌日投与し、7日間静脈注射を継続した。1
4日接種後、頚椎脱臼で処死し、解剖により腫瘍を取っ
た。各投与群の腫瘍の重さは生理食塩水群と比較し、以
下の式により腫瘍の抑制率(%)を求めた。
肺がんに対する抑制 生理食塩水との比較、**P<0.01 xは、測定値の平均値である。
くるみ油乳剤の投与量では、マウス肝がんHACおよびLew
is肺がんの増殖を抑制できる効果があることがわかっ
た。さらに、本乳剤はくるみ仁から抽出したくるみ油に
よって調製したカロリー用乳液とした場合、上述した抑
制作用を有することがわかった。それはくるみ仁による
補腎・温肺・潤腸などの機能を有することに関係があると
推定される。
全、低毒で調剤に適しており、エネルギー補充、疲労お
よび酸素欠乏耐性、免疫機能と血清総蛋白を著しく向上
させるほかに、動物の転移性腫瘍Lewis肺がん、マウス
肝がんHACに対する抑制機能を有する。さらに補腎・温肺
・潤腸などの効果を有する。低価格で効果が顕著なカロ
リー型乳剤である。なお、腫瘍、性病、エイズ病、免疫
機能低下、小児栄養不良、外科の手術後による補充およ
び脂肪エレメタトを補う必要のある疾病などの治療に用
いることができる。
は、高品質、高吸収率で且つ治療の効果が優れていると
いう利点がある。特に窒素ガスの雰囲気下で顕著に油脂
の酸化を低下させ、果実油の品質を向上できる。
ず、汚染を防いだ。本発明の方法は、果実油の過酸化物
価は<6.0(meq・kg−1)であった。
Claims (16)
- 【請求項1】 90−99.9%のトリグリセリド、0.
01−5%のジグリセライド、0.01−3%のモノグ
リセリド、0.1−2.5%のシトステロール、0.01
−1%のシクロラノステロールを含有することを特徴と
する、植物の果実から抽出した果実油。 - 【請求項2】 前記果実油がエステルの分解後、その脂
肪酸成分がそれぞれ5−8%のヘキサデカン酸、1−3
%のオクタデカン酸、18−30%のオクタデセン酸、
50−65%のオクタデカデカディエノイックアシッ
ド、6−14%のカレンディックアシッドである、請求
項1記載の果実油。 - 【請求項3】 脂肪油の試験による各測定値が、相対密
度0.920−0.930、光屈折率1.470−1.48
0、酸価<0.80、ヨウ素価120.0−155.0、
ケン化価180.0−200.0、過酸化物価<30.0m
eq・kg−1、灼焼残渣0.01−0.04%、砒素塩<2
ppm、重金属<10ppm、平均分子量873.96であ
る、請求項1または2記載の果実油。 - 【請求項4】 酸棗仁、山椒仁または胡桃仁を原料とす
る、請求項1〜3のいずれか1項記載の果実油。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の果
実油の抽出方法が、下記の工程: (1)果実またはその粉末を圧搾するか、または有機溶剤
で溶出するか、または超臨界抽出法により抽出して粗油
を得るという粗抽出工程、 (2)吸着脱色剤で脱色し、脱色油を得るという脱色工
程、 (3)脱色油を石油エーテルで溶解し、攪拌しながら必要
量のNaOH水溶液を入れ、静置・層分離させ後、有機物層
を水洗し、エマルジョンを得るというアルカリ精製工
程、 (4)攪拌しながらエマルジョンの中にアセトンを加え、
層分離させ後、上層の油を分離させるという解乳化工
程、 (5)順次油相を中性酸化アルミニウムとカオリンで吸着
させ、濾過後、窒素ガスの雰囲気下で濾液中の有機溶剤
を除去し、温水で洗浄し、乾燥させ、または、中性酸化
アルミニウムで吸着させ、精油を得るという吸着・水洗
工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の果実油
の抽出方法。 - 【請求項6】 果実油の抽出方法が下記の工程: (1)果実またはその粉末を圧搾するか、または有機溶剤
で溶出するか、または超臨界抽出法により抽出した粗油
を得るという粗抽出工程、 (2)粗油を攪拌すると共に、加熱し、リン酸を加え、十
分に反応させるという脱ガム化工程、 (3)脱ガム油中に同温度のNaOHまたはNa2CO3水溶液を
加え、十分に反応させ、静置・層分離させ後、分離した
油を得るというアルカリ精製工程、 (4)純水でアルカリ精製油を洗浄し、水洗した油を得る
という洗浄工程、 (5)洗浄した油に吸着剤を添加し、または真空で加熱
し、澄明な脱水油を得るという脱水工程、 (6)吸着脱色剤で脱水油を脱色し、脱色した油を得ると
いう脱色工程、 (7)脱色油を真空または窒素ガス雰囲気下で攪拌し、油
を120℃−160℃程度まで加熱し、純水蒸気を注入
し、160℃−260℃程度まで加熱し、0.5−2時
間継続し、その後、蒸気を止め、油中の水分を分離し、
脱臭油を得るという脱臭工程を含むことを特徴とする、
請求項1に記載の果実油の抽出方法。 - 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の果
実油の有効量および1種または複数の製薬補助剤を含む
医薬組成物。 - 【請求項8】 抗癌剤、エイズ抑制剤、免疫調節剤、栄
養剤から選択される1種または複数のその他の活性物質
を含む、請求項7記載の医薬組成物。 - 【請求項9】 1種または複数のその他の植物油を含
む、請求項7記載の医薬組成物。 - 【請求項10】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の
果実油の脂肪乳剤以外に、乳化剤、溶解増加剤、溶解補
助剤、等張剤、酸化防止剤ならびに安定剤から選択され
る1種または複数の前記製薬補助剤を含む、請求項7記
載の医薬組成物。 - 【請求項11】 注射用くるみ仁油 5−30g 注射用レシチン 1.0−3.0g 注射用グリセリン 1.5−3.0g Vit E 0−0.15g 注射用水 全量100ml を含有する、請求項10記載の医薬組成物。
- 【請求項12】 注射用くるみ仁油 20g 注射用大豆レシチン 1.2g 注射用グリセリン 2.5g 注射用水 全量100ml を含有する、請求項10記載の医薬組成物。
- 【請求項13】 フルオロウラシル 1.0−5.0g 注射用くるみ仁油 5−30g 注射用大豆レシチン 1.0−3.0g 注射用グリセリン 1.5−3.0g Vit E 0−0.15g 注射用水 全量100ml を含有する、請求項8または10記載の医薬組成物。
- 【請求項14】 Palitaxel(Taxol) 10−60mg 椰子油 5−15g 注射用くるみ仁油 5−15g 注射用レシチン 1.0−3.0g 注射用グリセリン 1.5−3.0g Vit E 0−0.15g 注射用水 全量100ml を含有する、請求項8〜10のいずれか1項記載の医薬
組成物。 - 【請求項15】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の
果実油をカプセル剤として含む、請求項7記載の医薬組
成物。 - 【請求項16】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の
果実油を含む、腫瘍、性病、エイズ、免疫機能低下、小
児栄養不良、外科手術後による補充および脂肪成分を補
う必要がある疾患を治療するための製剤。
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