JP4167849B2 - 植物の果実から抽出した果実油、その抽出方法、医薬組成物およびその用途 - Google Patents

植物の果実から抽出した果実油、その抽出方法、医薬組成物およびその用途 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、天然薬物化学的な分野において、具体的に植物の果実から果実油を抽出し、さらに詳細には酸棗仁、山椒仁またはくるみ仁から抽出した果実油、その抽出方法および果実油を含む医薬組成物およびその医療用途に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
酸棗仁または山椒は薬用と膳用の漢方薬であり、補肝・寧心・れん汗・生津・痛み止め・殺虫・痒み止めなどの効果がある。
【0003】
くるみ仁は薬用と膳用の漢方薬であり、補腎・温肺・潤腸などの効果がある。しかし、長い間くるみ油は食用油に用いられ、経口用以外の栄養剤を生産する報告はまだない。ヒトを含む哺乳動物に臨床的に使用できる静脈注射用乳剤として、一般的なくるみ油の剤形は人体に吸収されにくく、抽出や分離の手段が遅れているため、不純物が多く含まれている。また酸価などの理化学的定数は静脈注射用製剤の要件に不適合であるため、くるみ油は医療上の応用が制限されている。
【0004】
従来技術においては、脂肪乳により栄養不足を補い、例えば、大豆油、綿実油、紅花油がよく用いられた。そのうち、大豆油で作られた脂肪乳が広く用いられている。しかし大豆油脂肪乳剤は主に体にカロリーのみを補充し得る。免疫機能の向上、血清総蛋白の上昇、または動物の移植腫瘍Lewis肺がん、マウス肝ガンHACに対する抑制、または補腎・温肺・潤腸などの効果については未だ報告されていない。
【0005】
したがって、本発明は、
(1)カロリーの補充、免疫機能の向上、血清総蛋白の上昇などに有用な、植物の果実から抽出した新規な静脈注射用乳剤を調製できる果実油、
(2)本発明の植物果実から果実油を抽出する2種の精製方法、
(3)静脈注射用乳剤については、カロリーの補充、免疫機能の向上、または血清総蛋白の上昇をさせ得る以外に、また補腎、温肺や潤腸などの効果があり、そしてそのコストが低いことで、静脈注射用乳剤や経口カプセル剤を含む、本発明の果実油を含有する医薬組成物の提供、および
(4)腫瘍、AIDSや免疫機能低下などの疾患を治療する薬剤を調製するための本発明の果実油の応用を提供する。
【0006】
【発明の開示】
本発明は、植物の果実から抽出した、90−99.9%のトリグリセリド、0.01−5%のジグリセライド、0.01−3%のモノグリセリド、0.1−2.5%のシトステロール、0.01−1%のシクロラノステロールを含有する果実油を提供する。
【0007】
本発明は、果実油を抽出する方法について、下記の工程:
(1)果実またはその粉末を圧搾するか、または有機溶剤で溶出するか、または超臨界抽出法(supercritical fluid extraction)により抽出した粗油を得るという粗抽出する工程、
(2)吸着脱色剤で脱色し、脱色油を得るという脱色する工程、
(3)脱色油を石油エーテルで溶解し、攪拌しながら必要量のNaOH水溶液を入れ、静置・層分離させ後、有機物層を水洗い、エマルジョンを得るというアルカリ精製する工程、
(4)攪拌しながらエマルジョンの中にアセトンを加え、層分離させ後、上層の油を分離するという解乳化する工程、
(5)順次油相を中性酸化アルミニウムとカオリンで吸着し、濾過後、窒素ガスの雰囲気で濾液中の有機溶剤を除去し、温い水で洗浄し、乾燥させ、また、中性酸化アルミニウムに吸着させ、精油を得るという吸着・水洗いする工程を含む方法を提供し、
【0008】
また、別の抽出方法は、下記の工程:
(1)果実またはその粉末を圧搾するか、または有機溶剤で溶出するか、または超臨界抽出法により抽出した粗油を得るという粗抽出する工程、
(2)粗油を攪拌すると共に、加熱し、リン酸を加え、十分に反応させるという脱ガム化する工程、
(3)脱ガム油中に同温度のNaOHまたはNaCO水溶液を加え、十分に反応させ、静置・層分離させ後、分離した油を得るというアルカリ精製する工程、
(4)純水でアルカリ精製油を洗浄し、水洗した油を得るという洗浄する工程、 (5)洗浄した油に吸着剤を添加し、または真空で加熱し、澄明な脱水油を得るという脱水する工程、
(6)吸着脱色剤で脱水油を脱色し、脱色した油を得るという脱色する工程、
(7)脱色油を真空や窒素ガスの雰囲気下で攪拌し、油を120℃−160℃程度まで加熱し、純水蒸気を注入し、160℃−260℃程度まで加熱し、0.5−2時間継続し、その後、蒸気を止め、油中の水分を脱出し、脱臭油を得るという脱臭する工程を含む方法を提供する。
【0009】
本発明は、治療における有効成分について、植物の果実から抽出した果実油および薬理学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。
【0010】
本発明の果実油は、腫瘍、免疫機能低下などの疾患の治療剤などの医薬として使用できる。前記の疾患は、例えば腫瘍、性病、エイズ病、免疫機能低下、小児栄養不良、外科の術後の補充および脂肪エレメントの補充を必要とする疾病である。
【0011】
【発明の詳細な記述】
本発明によれば、植物の果実から抽出した果実油は、薄黄色で透明な油性液であり、そのうち、90−99.9%のトリグリセリド、0.01−5%のジグリセライド、0.01−3%のモノグリセリド、0.1−2.5%のシトステロール、0.01−1%のシクロラノステロールを含有する。
【0012】
本発明の果実油はエステルの分解後、その脂肪酸成分がそれぞれ5−8%のヘキサデカン酸、1−3%のオクタデカン酸、18−30%のオクタデセン酸、50−65%のオクタデカデカディエノイックアシッド(Octadecadienoic acid)、6−14%のカレンディックアシッド(Calendic acid)である。
【0013】
脂肪油の測定によれば、本発明の果実油はその理化学的定数が、相対密度0.920−0.930、光屈折率1.470−1.480、酸価<0.80、ヨウ素価120.0−155.0、ケン化価(ケッツトルフェル価)180.0−200.0、過酸化物価<30.0meq・kg−1、灼焼残渣0.01−0.04%、砒素塩<2ppm、重金属<10ppm、平均分子量873.969である。
【0014】
本発明は、酸棗仁、山椒仁またはくるみ仁を原料とする果実油を抽出した実施様態が好ましい。
【0015】
本発明の果実油の抽出方法は、くるみ仁を例にし、下記の工程:
(1)くるみ仁またはその粉末を圧搾しまたは超臨界抽出法の抽出方法に従い粗油を得るという粗抽出工程、
(2)粗油の中に必要量の石油エーテルを添加し、攪拌後、注射用活性炭を適宜加え、濾過後石油エーテルを回収し、脱色油を得るという脱色工程、
(3)脱色油と適量の石油エーテルを反応釜に入れ、攪拌しながら、2%のNaOHを加えるが、その加入量は酸価および脱色油の量による。静置後、下層の廃液を除去する。次に攪拌しながら2倍量の温い蒸留水を加え、静置後、下層の廃液を除去する。また上記の方法と同様に2回洗浄する。下層の廃液を捨てて、上層のエマルジョンを得るというアルカリ精製工程、
(4)エマルジョンを分離用釜に移し、エマルジョンの量によるアセトンを注ぎ入れ、下層の廃液を除去し、上層の油相を得るという解乳化工程、
(5)油量に比例にして、活性化した中性酸化アルミニウムの添加による吸着を行わせ、攪拌静置濾過後、澄明な油を得る。計量により得られた油を反応釜に入れ、予備熱処理した後、活性化したカオリンを加え、真空中で濾過し、濾液を加熱する。窒素ガスの雰囲気で有機溶剤を脱出し、適当な油量により蒸留水を加え、攪拌静置後、下層の廃液を捨てる。次に窒素ガスの雰囲気下で乾燥させ、油層を澄明にし、さらに適量の活性化した中性酸化アルミニウムを添加し、攪拌静置後、滅菌濾過し、精油を得るという水洗工程を含む。
【0016】
窒素ガス雰囲気下で油脂の酸化を防止し、高品質な精油が得られるように油脂の過酸化物価を調整した。
【0017】
必要に応じて、上記方法で調製したくるみ仁油を分注し、滅菌後、所定の容器に入れ、注射用くるみ仁油を得た。
【0018】
本発明の果実油には、もう一つの抽出方法である、下記の工程:
果実またはその粉末における冷圧搾あるいは超臨界抽出法により抽出し、粗油が得られ、濾過後、澄明な原油を得るという粗抽出工程、
原油を反応釜に入れ、窒素ガスの雰囲気下で攪拌加熱し、必要量のりん酸を加え、十分に反応させるという脱ガム工程、
脱ガム混合液の中に必要量のNaOHまたはNaCO水溶液を直接添加し、攪拌後、遊離した脂肪酸を十分に反応させ、加熱静置後、下層のニグル(nigre)を除き、アルカリ精製油を得るというアルカリ精製工程、
上記で精製した油を取り、攪拌しながら塩化ナトリウム溶液を添加し、静置して下層の廃液を捨てて、さらに上記方法を使って純水で2回洗浄し、下層の廃液を除き、洗浄した油を得るという洗浄工程、
洗浄した油の中に活性化した酸化アルミニウムを加え、十分に攪拌し、静置濾過後、澄明な油を得るという脱水工程、
脱水後の油を反応釜に入れ、真空下で攪拌加熱し、活性炭と活性化したカオリンとの混合物を加え、真空排気を継続し、80℃−90℃で十分に攪拌し、冷却濾過後、脱色油を得るという脱色工程、
脱色後の油をステンレス製反応釜に入れ、真空および窒素ガスの雰囲気下で攪拌し、140℃にまで加熱し、窒素ガスを止め、純水蒸気に変えて、190℃にまで引き続き加熱し恒温を保持し、さらに1.5時間水蒸気の注入を続け、その後水蒸気を止め、窒素ガスを通じさせ、、撹拌冷却し、脱臭油を得るという脱臭工程を含む。
【0019】
必要に応じて、滅菌を行う。脱臭油をステンレススチール製滅菌用鍋の中に入れ、真空排気をし、攪拌した。次に160℃にまで加熱し、2時間恒温で放置した。その後、冷却濾過し、窒素ガスを通じさせ、密閉容器に分注し、注射用果実油を得た。
【0020】
本発明の医薬組成物は、治療上の有効量の上記方法により抽出した本発明の果実油および1種または複数の製薬補助剤を含む。
【0021】
本発明の医薬組成物は、乳化剤、溶解促進剤、溶解補助剤、等張剤、酸化防止剤および安定剤から選択される1種または複数の製薬補助剤を含む。
【0022】
また、本発明の医薬組成物は、抗癌剤、エイズ抑制剤、免疫調節剤、栄養剤から選択される1種または複数のその他の活性物質を含む。
【0023】
本発明の医薬組成物は、さらに1種または複数のその他の植物油、例えば、椰子油、落花生油などを含有することが出来る。
【0024】
本発明の医薬組成物は脂肪乳剤である実施様態が好ましい、例えば、静脈注射用脂肪乳剤と経口用脂肪乳剤、カプセル剤、ヨージピン(Iodipin)などであってもよい。
【0025】
本発明の医薬組成物において、脂肪乳剤がより好ましい。前記製薬補助剤は好ましくは乳化剤と等張剤である。くるみ仁油は、より好ましくは静脈注射用脂肪乳剤である。
【0026】
くるみ仁油について、静脈注射用乳剤100mlあたり5−30gで、より好ましくは10−30g、さらに好ましくは20gである。
【0027】
本発明において、用いられる乳化剤は、りん脂質(大豆レシチン、卵黄レシチン、大豆りん肪質)、pluronic、またはpolyglyceryl dipalmitateなどであってもよい。静脈注射用脂肪乳剤には天然の乳化剤、例えば、大豆レシチンまたは卵黄レシチンが最も好ましい。乳化剤100mlあたり上記レシチンは1.0−3.0gで、好ましくは1.0−2.0g、より好ましくは1.2gである。
【0028】
本発明において、グリセリン、ソルビトール、キシリトール、グルコースなどの等張剤が用いられる。そのうち、グリセリンが好ましい。通常、乳剤100mlあたりグリセリンは1.5−3.0gで、好ましくは2.5gである。
【0029】
以下、本発明の実施例をより詳細に説明するが、これらの実施例によって、特に限定されるものではない。
【0030】
【実施例】
実施例1
くるみ仁を1000g取り、圧搾法によりその粗油450gが得られた。粗油の中に40重量%の石油エーテルを加え、攪拌後、1%の注射用活性炭を入れ、45℃で30分間静置した。濾過後石油エーテルを回収し、脱色油428gを得た。脱色油と50重量%の石油エーテルを反応釜の中に入れた。酸価および脱色油の使用量に応じて、2%NaOH水溶液を307ml添加した。攪拌しながら、ゆっくり注ぎ入れ、その後10分間攪拌し、24時間静置した。下層の廃液を除去し、2倍量の蒸留水(45℃)を加えた。次に上記方法により、エマルジョンの1.5倍の蒸留水で二回洗浄し、48時間静置した。
【0031】
下層の廃液を除き、上層のエマルジョンが342g得られ、分離用釜に移した。次に攪拌しながらアセトン342mlを注ぎいれ、3時間静置した。下層の廃液を除去し、上層の油相を得た。
【0032】
油中に、160℃で2時間活性化した中性酸化アルミニウムを5重量%加え、吸着させた。攪拌後30分間静置し、濾過後澄明な油が得られた。その後、反応釜を40℃にまで予備熱処理した。また160℃で2時間活性化したカオリンを3重量%加え、攪拌を継続し、50℃で30分間静置した。真空で濾過後、濾液を釜に入れた。60℃にまで加熱した。窒素ガスの雰囲気下で有機溶剤を除き、45℃の同量の蒸留水を注ぎ入れ、15分間攪拌後、30分間静置し、下層の廃液を捨てて、真空のまま、窒素ガスの雰囲気で油相を80℃にまで加熱し、油相が透明になるように乾燥させた。活性化した中性酸化アルミニウムを必要量に入れ、攪拌静置し、滅菌により濾過し、精油が得られた。
【0033】
このようにして得られた精油をそれぞれ所定の容器に入れ、滅菌により注射用くるみ仁油328gを得た。
【0034】
実施例2
(1)くるみ仁30kgをとり、冷圧搾法によりくるみの粗油を得、濾過後、澄明な原油13.1kgが得られた。
(2)原油を反応なべに入れ、窒素ガスを吹き込み、攪拌後30℃−35℃程度まで加熱した。85%のリン酸13.1gを加え、30分間攪拌して、脱ガム混合油を得た。
(3)窒素ガスの雰囲気下で脱ガム混合油の中に、同温度の5%のNaOH 717gを直接に加え、速やかに30分間攪拌した。その後、60℃−65℃程度まで加熱し、15分間攪拌後、窒素ガスの雰囲気下で静置した。下層のニグル(nigre)を除去し、アルカリ精製による油12.8gを得た。
(4)(3)に述べた油中に、0.2%の塩化ナトリウム水溶液を1.9kg加え、攪拌後、静置して、下層の廃液を捨てた。次に上記方法に従って、蒸留水で2回洗浄し、下層の廃液を除き、洗浄した油12.6kgが得られた。
(5)(4)に述べた油中に、160℃で2時間活性化した酸化アルミニウム1.3kgを加え、十分に攪拌し、30分以上静置し、濾過後、澄明な脱水油12.0kgを得た。
(6)前記の脱水油を反応なべに入れ、真空排気をして、0.082Mpaまで減圧にした。攪拌後80−90℃程度まで加熱し、真空排気を止め、活性炭22.5gおよび160℃で2時間活性化したカオリン混合物337.5gを加えた。また0.082Mpaまでの減圧にし、80−90℃で20分間攪拌し、40℃まで冷却し、その後濾過し、脱色油11.0kgを得た。
(7)脱色油をステンレス製反応なべに入れ、真空排気をし、0.082Mpaまで減圧した。同時に窒素ガスを通じさせ、、撹拌し、油の温度を140℃まで上昇させ、窒素ガスを止め、純水蒸気を入れ替え、190℃にまで加熱し続いて、190℃のまま1.5時間保持した。ついで水蒸気を止め、窒素ガスを通じさせ、、攪拌後、冷却により脱臭油10.6kgを得た。
(8)脱臭油をステンレス製滅菌用タンクに入れ、真空排気をし、0.082Mpaまで減圧した。攪拌下160℃にまで加熱し、160℃のままで2時間保持した。冷却後、滅菌により濾過し、窒素ガスを通じさせ、、密閉容器に分注し、注射用くるみ仁油9.6kgを得た。
【0035】
配合例1
注射用くるみ仁油 5−30g
注射用レシチン 1.0−3.0g
注射用グリセリン 1.5−3.0g
Vit E 0−0.15g
注射用水 全量100ml
【0036】
配合例2
注射用くるみ仁油 20g
注射用大豆レシチン 1.2g
注射用グリセリン 2.5g
注射用水 全量100ml
【0037】
配合例3
フルオロウラシル 1.0−5.0g
注射用くるみ仁油 5−30g
注射用大豆レシチン 1.0−3.0g
注射用グリセリン 1.5−3.0g
Vit E 0−0.15g
注射用水 全量100ml
【0038】
配合例4
Paclitaxel(taxol) 10−60mg
椰子油 5−15 g
注射用くるみ仁油 5−15g
注射用レシチン 1.0−3.0g
注射用グリセリン 1.5−3.0g
Vit E 0−0.15g
注射用水 全量100ml
【0039】
配合例5
Paclitaxel(taxol) 10−60mg
ポリオキシエチレンヒマ油 1.0−5.0 g
注射用胡桃油 5.0−30g
注射用レシチン 1.0−3.0g
注射用グリセリン 1.5−3.0g
Vit E 0−0.15g
注射用水 全量100ml
【0040】
配合例6
ホモハリングトニン 0.05−0.2g
注射用くるみ仁油 5−30g
注射用大豆レシチン 1.0−3.0g
注射用グリセリン 1.5−3.0g
Vit E 0−0.15g
注射用水 全量100ml
【0041】
配合例7
シクロフォスファミド 0.2−1.2g
注射用くるみ仁油 5−30g
注射用レシチン 1.0−3.0g
注射用グリセリン 1.5−3.0g
Vit E 0−0.15g
注射用水 全量100ml
【0042】
実施例3
25mlの水に大豆レシチン1.2gとグリセリン2.5gを加え、5000×gで半透明なコロイド状りん脂質分散系に調製した。注射用くるみ仁油20gを加え、水を100mlまで加え、エマルジョン原液として調製した。NaOH水溶液を使ってpH6−9とした。エマルジョン原液をタンクに移し、ホモジナイザーでそれぞれ高圧と低圧により均質化した。均質化圧力は低圧10−20Mpa、高圧40−60Mpaとし、均質化温度は60−80℃とした。また上記均質化条件で6回均質化し、得られた乳剤を濾過し、分注し、滅菌して、20%静脈注射用くるみ仁油脂肪乳を得た。
【0043】
実施例4
20mlの水に卵黄レシチン1.0gとグリセリン1.5gを加入し、上記遠心加速度撹拌と同様に半透明なコロイドフォスフォリピド分散体系に調製した。注射用くるみ仁油10gを加え、水を100mlまで加え、エマルジョン原液として調製し、pHは6−9にした。均質化し、濾過し、分注し、滅菌し、10%くるみ仁油脂肪乳を得た。
【0044】
実施例5
30mlの水に大豆レシチン2.0gとグリセリル3.0gを加入し、上記遠心加速度と同様に半透明なコロイドフォスフォリピド分散体系に調製した。注射用くるみ仁油30gを加え、水を100mlまで加え、エマルジョン原液として調製し、その後、pHを調製し、均質化し、濾過し、分注し、滅菌し、30%くるみ仁油脂肪乳を得た。
【0045】
実施例6
配合例3に基づき、適量の水でフルオロウラシルを溶解し、その後、実施例3の方法に従い、脂肪乳剤を得た。
【0046】
実施例7
配合例4に従って、椰子油中でPaclitaxelを溶解し、注射用くるみ仁油と混合して、実施例3の方法に従い、脂肪乳剤を得た。
【0047】
実施例8
配合例5に基づき、ポリオキシエチレンヒマ油中でPaclitaxelを溶解し、注射用くるみ油と混合して、次いで実施例3の方法に従い、脂肪乳剤を得た。
【0048】
実施例9
配合例6に基づき、適量の水でホモハリングトニンを溶解し、次いで実施例3の方法に従い、脂肪乳剤を得た。
【0049】
実施例10
配合例7に基づき、実施例3の方法に従い、脂肪乳剤を得た。
【0050】
実施例11
本発明による経口用カプセルを下記のようにして製造した。
酸化防止剤としてビタミンE0.675gを取り、室温で900g酸棗仁油または山椒仁油またはくるみ仁油の中に入れ、溶液を透明になる程度まで攪拌した。
【0051】
ゲラチン/水/グリセリン/防腐剤=1/1/0.4/0.001の比例に従い、まず大量の蒸留水を反応釜に加え、50−60℃程度まで加熱し、攪拌を開始した。その後、ゲラチン、グリセリンおよび防腐剤などを加え、過剰の蒸留水で容器を振動させて洗い、釜に入れた。徐々に温度を上げ、均一に溶解させ、反応釜を閉め、真空ポンプを動かし、真空度を0.065−0.080Mpaの範囲に設定し、30−60分間保持した。真空排気を止め、120メッシュでろ過し、50−60℃のままで放置した。
【0052】
室温(21−24℃)で相対湿度<40%、容器の温度50−60℃、電圧110−150V、ゴムベルト温度10−15℃、ゴムの厚さ0.8−1.0mmで、8号型入れを用い、カプセルを1000粒製造した。経常的に内容物の含有量を検査した。カプセルを成型加工し、4時間後、カプセル表面の油を除去し、8時間乾燥させ、石油エーテルで(30−50℃)洗浄し、再乾燥して廃カプセルを除去して包装した。
【0053】
試験例1
昆明種マウス(19−21g)40匹を用いた。雄雌は各半数。本発明の乳剤を0.5ml/20g体重により4時間おきに三回静脈注射した。すなわち、最大耐性量は75ml/kg、7日間観察した。観察期間中には異常現象が見られず、解剖後動物の内臓器に異常は見られなかった。
【0054】
通常の薬剤溶血試験では、本発明の乳剤は溶血が見られなかった。モルモットに対する全身アレルギーの試験により本発明の乳剤はアレルギーの反応現象がみられなかった。
【0055】
ウサギの耳たぶに本発明の乳剤をそれぞれに15ml/kgと5ml/kgを静脈注射し、7日間続けた。その結果、静脈注射による顕著な刺激効果がみられなかった。
【0056】
試験例2
GB384−81によるカロリー価によって本発明のくるみ油は大豆油の37243kJ/kgに相当し、37599kJ/kgで、くるみ仁油乳剤は6303kJ/kgとした。
【0057】
試験例3 マウスによる酸素欠乏および疲労耐性に対する試験
健康なマウス(雄)40匹を選んだ。体重によってランダムに1群10匹の4群に分けた。くるみ油乳剤の投与量はそれぞれ25ml/kg、12.5ml/kg、6.25ml/kgとした。投与量に対応した生理食塩水群を設定した。毎日、尻尾に1回静脈注射し、7日間続けた。投与終了2時間後試験を行った。
【0058】
(1)酸素欠乏耐性による試験:それぞれ被験マウスを、ソーダ石灰(soda lime) 10gが入っている250ml密閉可能な透明な広口びんに入れた。マウスの呼吸が停止するまでの時間を測る。平均生存時間(分)の計算によって、各投与量群と生理食塩水群との間に有意な差を比較した。
(2)疲労耐性による試験:それぞれマウスの体重を量った。体重の5%重量によりマウスの尾部で負荷し、25℃、深さが40cmの水がめに入れて、水泳をさせて、マウスを水底で死亡するまで各マウスの持続水泳時間(分)を記録した。t測定値により統計学的に分析した。投与量群と生理食塩水群との間の差異の顕著性を比較した。
【0059】
表1 くるみ油乳剤の各投与量による静脈注射に対するマウスの酸素欠乏および疲労耐性に与える影響
Figure 0004167849
生理食塩水群との比較 *P<0.05、**P<0.01
xは、測定値の平均値である。
【0060】
表1に示すように、酸素欠乏耐性の試験の統計学的分析によれば、くるみ仁油乳剤では、中、高投与量群と生理食塩水群ではマウスの平均生存時間は差異(P<0.01)が非常に顕著であることが明らかである。その結果、くるみ仁油乳剤のサンプルは、マウスに対して、酸素欠乏耐性の効果を有し、生体の非特異的機能を増強でき、乳剤の使用量と効果との関係が顕著であることが示唆されている。
【0061】
負荷水泳実験の統計学的分析によると、くるみ仁油乳剤では、中、高投与量群と生理食塩水ではマウスの水泳持続時間は差異(P<0.01)が非常に著しいことが明らかである。上記の結果では、くるみ仁油乳剤では、25ml/kgを投与する場合、マウスの負荷水泳時間を延長でき、疲労耐性を向上させ、乳剤の使用量と効果との関係が顕著であることが認められた。
【0062】
試験例4 マウスによる免疫機能に対する影響
リンパ球の増殖に対する影響
C57BL/6マウス30匹を使った。ランダムに1群6匹の5群に分けた。即ちくるみ仁油乳剤群では、それぞれ25ml/kg、12.5ml/kg、6.25ml/kgとし、生理食塩水群では0.5ml/匹とし、Intralipid(大豆油脂肪乳)群では12.5ml/kgとした。毎日1回静脈注射し、7日間を継続した。投与終了後、動物を屠殺した。無菌で脾臓をとり、脾臓細胞の懸濁液を調製した。
【0063】
脾臓細胞の数を調べた。その濃度は1×107細胞/mlとした。96穴プレートの各ウェルに細胞懸濁液100μl、ConA50μlおよびRPMI−1640液体培地50μlを添加した。各群は三複数ウェルを設定した。37℃、5%COで45時間インキュベートした。H−TdR 0.5μci/ウェルを加え、18時間培養を継続した。multicelluar collection apparatusで細胞を回収し、液体シンチレーションカウンターによりCPM値を測定した。投与群と対照群と比較し、データの分析が行った。
【0064】
マウスNK細胞活性に対する影響
C57BL/6マウス30匹を使用した。ランダムに1群6匹とし5群に分けた。即ちくるみ油乳剤群では、それぞれ25ml/kg、12.5ml/kg、6.25ml/kgとし、Intralipid(大豆油脂肪乳)群では12.5ml/kgとし、生理食塩水群では0.5ml/匹とした。毎日1回静脈注射をし、7日間を継続した。投与終了後動物を屠殺した。無菌で脾臓をとり、脾臓細胞の懸濁液を調製した。RPMI−1640培地(Difco(株)、15%牛胎児血清、メルカプトエタノール、Hepesなどを包含する)より細胞濃度1×106個/mlを調整し、エフェクター細胞とした。また24時間培養したYAC−1細胞をとり、細胞濃度1×104個/mlを調整し、標的細胞とした。エフェクター細胞と標的細胞をそれぞれ100μlとり、96穴プレートの各ウェルに添加した。またH−TdR 0.5μci/ウェルを加え、各群に三複数ウェルを設けた。37℃、5%COで45時間インキュべートした後、細胞を回収し、CPM値を測定した。特異性抑制率(Pi)の計算によってNK細胞の活性を示す。
【0065】
Figure 0004167849
【0066】
マウスIL−2に対する影響
C57BL/6マウス30匹を用いた。ランダムに1群6匹とし5群に分けた。即ちくるみ仁油乳剤群では、それぞれ25ml/kg、12.5ml/kg、6.25ml/kgとし、Intralipid(大豆油脂肪乳)群では12.5ml/kgとし、生理食塩水群では0.5ml/匹とした。7日間静脈注射を連続した。投与終了後動物を屠殺した。無菌で脾臓をとり、RPMI−1640培地(Difco(株)、15%牛胎児血清、メルカプトエタノール、Hepesなどを包含する)より脾臓細胞の懸濁液を調製した。細胞濃度1×107個/mlを調製した。24穴プレートの各ウェルに細胞懸濁液2mlおよびConA 5μg/mlを加えた。37℃、5%COで24時間インキュベートした後、培養上清を回収した。IL−2依存性細胞株CTLLを用い、3H−TdRの取り込みによりIL−2の活性を測定した。96穴プレートの各ウェルにCTLL細胞懸濁液(1×105個/ml)100μl、3H−TdR20μl、培養上清100μlを加え、CPM値を測定した。投与群と対照群との差を比較した。
試験の結果を表2に示す。
【0067】
表2 くるみ油乳剤の各投与量によるマウスの免疫機能に対する影響
Figure 0004167849
*P>0.5、Iitralipid(大豆油脂肪乳)と生理食塩水との比較
**P<0.01、くるみ油乳剤群と生理食塩水群およびIntralipid静脈注射用
乳剤群との比較
xは、測定値の平均値である。
【0068】
上記の結果により、くるみ油乳剤は連続7日間それぞれ25ml/kg、12.5ml/kg、6.25ml/kgの静脈注射によりマウス脾臓リンパ球の増殖を促進し、NK細胞の活性を活性化し、IL−2の生成を顕著に促進できることがわかった。即ち、本発明の乳剤は、免疫機能の向上、例えば脾臓リンパ球の増殖、NK細胞活性およびIL−2生成では大豆油レシチンより顕著な効果があった。
【0069】
試験例5
マウス40匹を使った。ランダムに4群を分けた。それぞれに生理食塩水10ml/kg、くるみ油乳剤の6.25、12.5および25ml/kgを静脈注射した。7日間を連続して、最後の注射後によりマウスを屠殺した。血液を採血し、血清総蛋白を測定した。その結果を表3に示す。
【0070】
表3 くるみ仁油乳剤のマウス血清総蛋白に対する影響
Figure 0004167849
生理食塩水群との比較、*P<0.05、**P<0.01
xは、測定値の平均値である。
【0071】
試験例6 マウスの肝がんHACとLewis肺がんに対する抑制
良好生長なHAC腹水を採り、生理食塩水(1/4)で希釈して細胞懸濁液を調製した。各マウスの脇皮下において0.2mlを接種した後、ランダムに群を分けた。
【0072】
生理食塩水では1群とし、くるみ油乳剤における投与量では3群を設定した。また投与量群はそれぞれ25 ml/kg、12.5 ml/kg、6.25ml/kgとした。翌日投与し、7日間静脈注射を継続した。10日接種後、頚椎脱臼で処死し、解剖で腫瘍を取った。各投与量群の腫瘍の重さは生理食塩水群と比較し、以下の式により腫瘍の抑制率(%)を求めた。
【0073】
Figure 0004167849
結果を表4に示す。
【0074】
表4 くるみ仁油乳剤によるマウス肝がんHACに対する抑制
Figure 0004167849
生理食塩水との比較、**P<0.01
xは、測定値の平均値である。
【0075】
成長良好なLewis肺がんの一部腫瘍を取った。生理食塩水(1/4)で希釈して細胞懸濁液に調製した。各マウスの脇皮下において0.2mlを接種し、ランダムに群を分けた。生理食塩水では1群とし、くるみ油乳剤による投与量では3群に設定した。また投与量群はそれぞれに25 ml/kg、12.5 ml/kg、6.25ml/kgとした。翌日投与し、7日間静脈注射を継続した。14日接種後、頚椎脱臼で処死し、解剖により腫瘍を取った。各投与群の腫瘍の重さは生理食塩水群と比較し、以下の式により腫瘍の抑制率(%)を求めた。
【0076】
Figure 0004167849
結果を表5に示す。
【0077】
表5 くるみ仁油乳剤によるマウスLewis肺がんに対する抑制
Figure 0004167849
生理食塩水との比較、**P<0.01
xは、測定値の平均値である。
【0078】
表4、5の結果から判明するように、上記くるみ油乳剤の投与量では、マウス肝がんHACおよびLewis肺がんの増殖を抑制できる効果があることがわかった。さらに、本乳剤はくるみ仁から抽出したくるみ油によって調製したカロリー用乳液とした場合、上述した抑制作用を有することがわかった。それはくるみ仁による補腎・温肺・潤腸などの機能を有することに関係があると推定される。
【0079】
産業上の利用可能性
本発明のくるみ仁油による静脈注射用乳剤は乳化剤が安全、低毒で調剤に適しており、エネルギー補充、疲労および酸素欠乏耐性、免疫機能と血清総蛋白を著しく向上させるほかに、動物の転移性腫瘍Lewis肺がん、マウス肝がんHACに対する抑制機能を有する。さらに補腎・温肺・潤腸などの効果を有する。低価格で効果が顕著なカロリー型乳剤である。なお、腫瘍、性病、エイズ病、免疫機能低下、小児栄養不良、外科の手術後による補充および脂肪エレメタトを補う必要のある疾病などの治療に用いることができる。
【0080】
本発明の方法によれば、抽出された果実油は、高品質、高吸収率で且つ治療の効果が優れているという利点がある。特に窒素ガスの雰囲気下で顕著に油脂の酸化を低下させ、果実油の品質を向上できる。
【0081】
第2の方法のメリットは有機溶剤を使用せず、汚染を防いだ。本発明の方法は、果実油の過酸化物価は<6.0(meq・kg−1)であった。

Claims (15)

  1. 90−99.9%のトリグリセリド、0.01−5%のジグリセライド、0.01−3%のモノグリセリド、0.1−2.5%のシトステロール、0.01−1%のシクロラノステロールを含有し、脂肪油の試験による各測定値が、相対密度0 . 920−0 . 930、光屈折率1 . 470−1 . 480、酸価<0 . 80、ヨウ素価120 . 0−155 . 0、ケン化価180 . 0−200 . 0、過酸化物価<30 . meq kg −1 、灼焼残渣0 . 01−0 . 04%、砒素塩<2 ppm 、重金属<10 ppm 、平均分子量873 . 96であることを特徴とする、アルカリ精製工程と純水洗浄工程とを含む抽出方法で胡桃仁から抽出した胡桃仁油
  2. 記の工程:
    (1)胡桃仁の果実またはその粉末を圧搾するか、または有機溶剤で溶出するか、または超臨界抽出法により抽出して粗油を得るという粗抽出工程、
    (2)吸着脱色剤で脱色し、脱色油を得るという脱色工程、
    (3)脱色油を石油エーテルで溶解し、攪拌しながら必要量のNaOH水溶液を入れ、静置・層分離させ後、有機物層を水洗し、エマルジョンを得るというアルカリ精製工程、
    (4)攪拌しながらエマルジョンの中にアセトンを加え、層分離させ後、上層の油を分離させるという解乳化工程、
    (5)順次油相を中性酸化アルミニウムとカオリンで吸着させ、濾過後、窒素ガスの雰囲気下で濾液中の有機溶剤を除去し、温水で洗浄し、乾燥させ、または、中性酸化アルミニウムで吸着させ、精油を得るという吸着・水洗工程
    を含むことを特徴とする、胡桃仁油の抽出方法。
  3. 記の工程:
    (1) 胡桃仁の果実またはその粉末を圧搾するか、または有機溶剤で溶出するか、または超臨界抽出法により抽出した粗油を得るという粗抽出工程、
    (2)粗油を攪拌すると共に、加熱し、リン酸を加え、十分に反応させるという脱ガム化工程、
    (3)脱ガム油中に同温度のNaOHまたはNaCO水溶液を加え、十分に反応させ、静置・層分離させ後、分離した油を得るというアルカリ精製工程、
    (4)純水でアルカリ精製油を洗浄し、水洗した油を得るという洗浄工程、
    (5)洗浄した油に吸着剤を添加し、または真空で加熱し、澄明な脱水油を得るという脱水工程、
    (6)吸着脱色剤で脱水油を脱色し、脱色した油を得るという脱色工程、
    (7)脱色油を真空または窒素ガス雰囲気下で攪拌し、油を120℃−160℃程度まで加熱し、純水蒸気を注入し、160℃−260℃程度まで加熱し、0.5−2時間継続し、その後、蒸気を止め、油中の水分を分離し、脱臭油を得るという脱臭工程
    を含むことを特徴とする、胡桃仁油の抽出方法。
  4. 請求項2または3の方法で抽出された胡桃仁油。
  5. 抽出方法が請求項2または3の方法である、請求項1の胡桃仁油。
  6. 請求項1、4または5に記載の胡桃仁油の有効量および1種または複数の製薬補助剤を含む医薬組成物。
  7. 抗癌剤、エイズ抑制剤、免疫調節剤、栄養剤から選択される1種または複数のその他の活性物質を含む、請求項記載の医薬組成物。
  8. 1種または複数のその他の植物油を含む、請求項記載の医薬組成物。
  9. 請求項1、4または5に記載の胡桃仁油の脂肪乳剤以外に、乳化剤、溶解増加剤、溶解補助剤、等張剤、酸化防止剤ならびに安定剤から選択される1種または複数の前記製薬補助剤を含む、請求項記載の医薬組成物。
  10. 注射用くるみ仁油 5−30g
    注射用レシチン 1.0−3.0g
    注射用グリセリン 1.5−3.0g
    Vit E 0−0.15g
    注射用水 全量100ml
    を含有する、請求項記載の医薬組成物。
  11. 注射用くるみ仁油 20g
    注射用大豆レシチン 1.2g
    注射用グリセリン 2.5g
    注射用水 全量100ml
    を含有する、請求項記載の医薬組成物。
  12. フルオロウラシル 1.0−5.0g
    注射用くるみ仁油 5−30g
    注射用大豆レシチン 1.0−3.0g
    注射用グリセリン 1.5−3.0g
    Vit E 0−0.15g
    注射用水 全量100ml
    を含有する、請求項または記載の医薬組成物。
  13. Palitaxel(Taxol) 10−60mg
    椰子油 5−15g
    注射用くるみ仁油 5−15g
    注射用レシチン 1.0−3.0g
    注射用グリセリン 1.5−3.0g
    Vit E 0−0.15g
    注射用水 全量100ml
    を含有する、請求項のいずれか1項記載の医薬組成物。
  14. 請求項1、4または5に記載の胡桃仁油をカプセル剤として含む、請求項記載の医薬組成物。
  15. 請求項1、4または5に記載の胡桃仁油を含む、腫瘍、免疫機能低下、小児栄養不良、外科手術後による補充および脂肪成分を補う必要がある疾患を治療するための製剤。
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