JP2003313286A - ポリエーテルポリオール誘導体の製造方法 - Google Patents

ポリエーテルポリオール誘導体の製造方法

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JP2003313286A JP2002116130A JP2002116130A JP2003313286A JP 2003313286 A JP2003313286 A JP 2003313286A JP 2002116130 A JP2002116130 A JP 2002116130A JP 2002116130 A JP2002116130 A JP 2002116130A JP 2003313286 A JP2003313286 A JP 2003313286A
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Izumi Ono
いずみ 小野
Toru Ogoshi
徹 大越
Toru Setoyama
亨 瀬戸山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 共重合効果を十分に発揮し、均質でより結晶
性の制御されたポリエーテルポリオール誘導体を製造す
る方法を提供する 【解決手段】 1種以上の5員環エーテルと1種以上の
4員環エーテルとを共重合反応させてポリエーテルポリ
オール誘導体を製造する際、反応系内の環状エーテルの
総モル数に対する各環状エーテルのモル分率がいずれも
ゼロにならない範囲で、かつ各環状エーテルのモル分率
の最大値と最小値の差を、共重合反応の間、いずれの環
状エーテルについても0.3以下に維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
【従来の技術】ポリエーテルポリオールは、弾性繊維や
熱可塑性エラストマーなどのソフトセグメントの原料と
して工業的に有用なポリマーである。なかでもテトラヒ
ドロフランの重合により合成されるポリテトラメチレン
エーテルグリコール(PTMG)は、伸縮性、弾性の面で優れ
ており、特に注目されている。しかし、工業的に有用な
分子量500〜4000程度のPTMGは、融点が20〜4
0℃の間にあり、低温域では結晶化がおこり十分な活性
を発揮しないこと、耐光性や耐塩素性に劣ることなど、
改善すべき問題点がある。そこで、PTMGの物性を改善す
るために様々な方法が検討されており、中でも物性を改
善する成分を共重合によりPTMGに付与することは、物性
の均質な製品を得られる点で非常に優れた方法である。
【0003】特に5員環エーテルと各種環状エーテルの
共重合反応については数多く知られており、例えば特開
昭50−102698号公報には、テトラヒドロフラン
とエチレンオキシド及び又はプロピレンオキシドの共重
合物の製造方法、特開昭57−77638号公報にはテ
トラヒドロフランと3,3−ジメチルオキセタンの共重
合物の製造方法、特開昭61−11969号公報にはテ
トラヒドロフランとアルキル置換テトラヒドロフランの
共重合物の製造方法、米国特許第4153786号公報
にはテトラヒドロフランとジオキソランの共重合物の製
造方法が記載されている。
【0004】5員環エーテルと4員環エーテルの共重合
反応方法としては、特開昭50−28996号公報,特
開昭57−77638号公報,特開平7−30176号
公報,特開平9−67434号公報等に示されるように
反応基質を全て一度に仕込んで反応を行う方法や、特開
平9−291144号公報で示されるように反応開始時
に4員環エーテルを滴下して反応を行う方法などが報告
されている。
【0005】また、環状エーテルの共重合に用いる触媒
としては、数多くの触媒系が見出されている。例えば、
フルオロスルホン酸や発煙硫酸などの均一系の酸触媒で
共重合反応が進行することが報告されており(特開昭5
7−77638号公報等)、また無水酢酸を併用した例
としては過塩素酸(特開昭58−125718号公報
等)、パーフルオロスルホン酸(特開昭61−1196
9号公報等)、漂白土(特開昭50−102698号公
報等)等を用いた共重合反応が報告されている。さら
に、水、ジオール等の活性水素化合物存在下にてヘテロ
ポリ酸を用いた共重合反応が報告されている(特開平7
−30176号公報等)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】4員環エーテルと5員
環エーテルとの共重合反応においては、固定床流通反
応、懸濁床流通反応、また回分反応で反応期間を通じて
反応基質をフィードする方法等の反応期間中の反応基準
の濃度制御について何ら報告されておらず、反応中の各
反応基質、特に環状エーテル類の反応期間中の濃度の変
化に着目している報告例はない。また、多くの例では共
重合率(得られた重合物中の各環状エーテル由来の構成
成分の割合)は反応後に得られた重合物の1H-NMR分析に
より求めており、共重合率の経時的な変化は観測されて
いない。
【0007】環状エーテルの開環重合反応性は、環のひ
ずみ、環の置換基の立体的な反発などに大きく依存して
いる。環のひずみの大きい3員環、4員環エーテルは開
環重合反応性が非常に高い。これに対し、環のひずみの
比較的小さい5員環エーテルの開環重合の原動力は環の
置換基の立体的反発であり、開環重合性は3員環、4員
環エーテルに比べると小さい。従って、反応性の大きく
異なる環状エーテルの共重合反応を行うと、反応性の高
い環状エーテルのほうが反応性の低い環状エーテルより
も速やかに開環重合反応が進行するため、回分式反応の
場合は反応初期と反応後期で、また固定床流通反応の場
合は反応器の入り口付近と出口付近で、反応系内の各環
状エーテルの濃度が大きく異なってしまう。このような
状況では、反応初期(反応器入り口付近)に反応性の高
い環状エーテルを多く含む重合物が生成し、反応後期
(反応器出口付近)に反応性の低い環状エーテルを多く
含む重合物が生成するため、結果としてこれらの混合物
でしか得られない。
【0008】また、開環重合性が高い環状エーテル類の
濃度が反応性の低い環状エーテル類の濃度よりも非常に
低い場合、反応初期にこれらが全て消費されてしまい、
反応後期には反応性の低い環状エーテルのみの重合物が
生成することがある。こうして得られた重合物は、環状
エーテルの含有率の多い重合物から少ない重合物まで組
成の大きく異なる重合物の混合物となってしまう。この
ため得られる共重合体は結晶性の制御が難しい。そこ
で、本発明の目的は、共重合効果を十分に発揮し、均質
でより結晶性の制御されたポリエーテルポリオール誘導
体を製造する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記実情に
鑑み、鋭意検討した結果、反応中の反応系内における各
環状エーテル濃度に着目し、これを制御しながら共重合
反応を行うことで、均質なポリエーテルポリオール誘導
体が製造でき、該ポリエーテルポリオールが物性に優れ
ることを見出して本発明を達成した。
【0010】すなわち、本発明の要旨は、1種以上の5
員環エーテルと1種以上の4員環エーテルとを共重合反
応させてポリエーテルポリオール誘導体を製造する際、
反応系内の環状エーテルの総モル数に対する各環状エー
テルのモル分率の最大値と最小値の差を、共重合反応の
間、いずれの環状エーテルについても0.3以下に維持
することを特徴とするポリエーテルポリオール誘導体の
製造方法に存する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明においては、1種以上の5
員環エーテルと1種以上の4員環エーテルとを共重合反
応させてポリエーテルポリオール誘導体を製造する際、
反応系内の環状エーテルの総モル数に対する各環状エー
テルのモル分率がいずれもゼロにならない範囲で、かつ
各環状エーテルのモル分率の最大値と最小値の差を、共
重合反応の間、いずれの環状エーテルについても0.3
以下に維持する。
【0012】本発明において、共重合効果を十分に発揮
し、均質でより物性の優れたポリエーテルポリオール誘
導体を製造するためには、反応系内において、反応基質
である環状エーテル濃度の変化を抑制するように共重合
反応を行う。より均質なポリエーテルポリオール誘導体
を得るためには、ポリエーテルポリオール誘導体を製造
するための共重合反応の間、反応系内の環状エーテルの
総モル数に対する各環状エーテルのモル分率の経時的な
変化が少ないほうが好ましい。この変化が大きいと、生
成するポリエーテルポリオール誘導体の組成が経時的に
大きく変化するため均質さが失われる。
【0013】したがって、より均質なポリエーテルポリ
オール誘導体を得るためには、反応系内の環状エーテル
の総モル数に対する各環状エーテルのモル分率の最大値
と最小値の差が、ポリエーテルポリオール誘導体を製造
するための共重合反応の間、いずれの環状エーテルにつ
いても通常0.3以下に常に維持し、0.2以下に維持
するのが好ましく、0.1以下に維持するのがさらに好
ましい。
【0014】以下、本発明の反応について説明する。反応原料 本発明の反応原料として、1種以上の5員環エーテルと
1種以上の4員環エーテルを用いる。以下、各環状エー
テルを説明する。4員環エーテル 4員環エーテルとしては、オキセタンまたはその誘導体
が好ましく用いられる。すなわち、4員環エーテルとし
ては、式(5)で表されるものを用いることができる。
【0015】
【化2】
【0016】ポリエーテルポリオール類をポリウレタン
組成物、ポリエステル組成物等のソフトセグメント原料
として用いる際、カルボキシル基、イソシアネート基、
アミノ基との反応性が重要である。そのため、ポリエー
テルポリオール誘導体の両末端が1級のアルコール性水
酸基であると、カルボキシル基、イソシアネート基、ア
ミノ基に対する反応性が高く、式中、R3、R4、R5、R6
すべて水素原子であることが好ましい。本発明で得られ
るポリエーテルポリオール誘導体の物性は、R1、R2を変
えることにより調節することができる。R1、R2は水素又
は任意の置換基であり同一でも互いに異なっていてもよ
い。また、R1、R2は炭素原子、酸素原子、ケイ素原子を
介して結合していてもよい。
【0017】合成の容易さから、R1、R2は水素原子、ハ
ロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル
オキシ基、アシル基、アリールカルボキシル基、アリー
ルカルボニル基、トリアルキルシリル基、トリアリール
シリル基、トリアルキルシリルオキシ基、トリアリール
シリルオキシ基、アルキル基から選ばれることが好まし
い。これらの基に含まれる炭化水素部分の水素は、ハロ
ゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオ
キシ基、アシル基、アリールカルボキシル基、アリール
カルボニル基、トリアルキルシリル基、トリアリールシ
リル基、トリアルキルシリルオキシ基、トリアリールシ
リルオキシ基、アルキル基、ビニル基、アルキルスルフ
ォキシ基、アリールスルフォキシ基、シアノ基で置換さ
れていてもよい。
【0018】また原料の入手の容易さから、R1、R2が水
素原子、ハロゲン原子、炭素数1から10の直鎖または
分岐鎖アルキル基、一つ以上のハロゲン原子で置換され
た炭素数1から10の直鎖または分岐鎖アルキル基、式
(6)または式(7)で表されるものであることがより
好ましい。 R7O-A- ・ ・ ・ 式(6) R7(O-B)n-OA- ・ ・ ・ 式(7) 式(6)、(7)において、nは1から10の整数、
A、Bは炭素数1〜10のアルキレン基、R7は炭素数1〜
20のアルキル基、アシル基、アシルアルキル基、アシ
ルオキシアルキル基、トリアルキルシリル基、アルキル
スルフォニル基、アリールスルフォニル基であり、R7
A、Bのいずれも直鎖でも分岐鎖でもよく、環構造を含ん
でもよい。またR7、A、Bが一つ以上のハロゲン原子、ア
ルコキシ基、アルコキシアルキル基、アシルオキシアル
キル基、アリールオキシ基、アリールオキシアルキル
基、アリールカルボキシアルキル基、アルキルスルフォ
キシアルキル基、アリールスルフォキシアルキル基、シ
アノ基で置換されていてもよい。
【0019】これらの中でも、得られるポリエーテルポ
リオール誘導体の物性と原料の価格等のバランスから特
に好ましいオキセタン誘導体としては、式(5)中の
R1、R2がモノハロゲン化メチル基、炭素数1から10の
直鎖または分岐鎖のアルキル基で表される3,3−ジア
ルキルオキセタン、3,3−ビス(モノハロゲン化メチ
ル)オキセタン、3−アルキル−3−モノハロゲン化メ
チルオキセタン、また式(5)中のR1が炭素数1から1
0の直鎖または分岐鎖アルキル基、R2が式(6)、
(7)で表されるオキセタン誘導体があげられる。これ
らのオキセタン誘導体は、工業的に入手可能なネオペン
チルグリコール等の2,2−ジアルキル−1,3−プロ
パンジオール、ペンタエリスリトール、トリメチロール
エタンやトリメチロールプロパン等のトリメチロールア
ルカン類を原料にして、そのまま環化したり、水酸基を
ハロゲン化した後に環化したりすることによりオキセタ
ン骨格をつくり、必要に応じて官能基化することにより
製造される。
【0020】オキセタン誘導体の具体例としては、オキ
セタン;3−メチルオキセタン等の3−アルキルオキセ
タン類;3,3−ジメチルオキセタン等の3,3−ジア
ルキルオキセタン類;3−メチル−3−クロロメチルオ
キセタン等の3−アルキル−3−ハロゲン化メチルオキ
セタン;3,3−ビス(クロロメチル)オキセタン、
3,3−ビス(ブロモメチル)オキセタン、3,3−ビ
ス(フルオロメチル)オキセタン等の3,3−ビス(ハ
ロゲン化メチル)オキセタン類;3−メトキシ−3−メ
チルオキセタン、3−エトキシ−3−メチルオキセタ
ン、3−プロポキシ−3−メチルオキセタン、3−ブト
キシ−3−メチルオキセタン、3−メトキシ−3−エチ
ルオキセタン、3−エトキシ−3−エチルオキセタン、
3−プロポキシ−3−エチルオキセタン、3−ブトキシ
−3−エチルオキセタン等の3−アルコキシ−3−アル
キルオキセタン類;3−メトキシメチル−3−メチルオ
キセタン、3−エトキシメチル−3−メチルオキセタ
ン、3−プロポキシメチル−3−メチルオキセタン、3
−ブトキシメチル−3−メチルオキセタン、3−メトキ
シメチル−3−エチルオキセタン、3−エトキシメチル
−3−エチルオキセタン、3−プロポキシメチル−3−
エチルオキセタン、3−ブトキシメチル−3−エチルオ
キセタン等の3−アルコキシメチル−3−アルキルオキ
セタン類;3−(2−メトキシエトキシ)メチル−3−
メチルオキセタン、3−(2−(2−メトキシエトキ
シ)エトキシ)メチル−3−メチルオキセタン、3−
(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エト
キシ)メチル−3−メチルオキセタン、3−(2−エト
キシエトキシ)メチル−3−メチルオキセタン、3−
(2−(2−エトキシエトキシ)エトキシ)メチル−3
−メチルオキセタン、3−(2−(2−(2−エトキシ
エトキシ)エトキシ)エトキシ)メチル−3−メチルオ
キセタン、3−(2−プロポキシエトキシ)メチル−3
−メチルオキセタン、3−(2−ブトキシエトキシ)メ
チル−3−メチルオキセタン、3−(2−メトキシエト
キシ)メチル−3−エチルオキセタン、3−(2−(2
−メトキシエトキシ)エトキシ)メチル−3−エチルオ
キセタン、3−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)
エトキシ)エトキシ)メチル−3−エチルオキセタン、
3−(2−エトキシエトキシ)メチル−3−エチルオキ
セタン、3−(2−(2−エトキシエトキシ)エトキ
シ)メチル−3−エチルオキセタン、3−(2−(2−
(2−エトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)メチル
−3−エチルオキセタン、3−(2−プロポキシエトキ
シ)メチル−3−エチルオキセタン、3−(2−ブトキ
シエトキシ)メチル−3−エチルオキセタン、3−(2
−アセトキシエトキシ)メチル−3−メチルオキセタ
ン、3−(2−アセトキシエトキシ)メチル−3−エチ
ルオキセタン等に代表される、式(5)においてR3
R4、R5、R6が水素、R1が炭素数1から10のアルキル
基、R2が式(7)であらわされ、式(7)のnは1から
10の整数、Aはメチレン基、Bはエチレン基、R7は炭素
数1〜20のアルキル基、アシル基であらわされるオキ
セタン類;3,3−ビス(メトキシメチル)オキセタ
ン、3,3−ビス(エトキシメチル)オキセタン、3,
3−ビス(プロポキシメチル)オキセタン、3,3−ビ
ス(ブトキシメチル)オキセタンのような3,3−ビス
(アルコキシメチル)オキセタン類;3,3−ビス
((2−メトキシエトキシ)メチル)オキセタン、3,
3−ビス((2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)
メチル)オキセタン、3,3−ビス((2−(2−(2
−メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)メチル)オ
キセタン、3,3−ビス((2−エトキシエトキシ)メ
チル)オキセタン、3,3−ビス((2−(2−エトキ
シエトキシ)エトキシ)メチル)オキセタン、3,3−
ビス((2−(2−(2−エトキシエトキシ)エトキ
シ)エトキシ)メチル)オキセタン、3,3−ビス
((2−プロポキシエトキシ)メチル)オキセタン、
3,3−ビス((2−ブトキシエトキシ)メチル)オキ
セタン、3,3−ビス((2−アセトキシエトキシ)メ
チル)オキセタン等に代表される、式(5)において
R3、R4、R5、R6が水素、R1、R2が式(7)であらわさ
れ、式(7)のnは1から10の整数、Aはメチレン
基、Bはエチレン基、R7は炭素数1〜20のアルキル
基、アシル基であらわされるオキセタン類;3−(2−
メトキシプロポキシ)メチル−3−エチルオキセタン、
3−(3−n−ブトキシ−2−アセトキシプロポキシ)
メチル−3−エチルオキセタン、3−(3−フェノキシ
−2−アセトキシプロポキシ)メチル−3−エチルオキ
セタン、3−(2−トリメチルシリルオキシプロポキ
シ)メチル−3−エチルオキセタン等に代表される、式
(5)においてR3、R4、R5、R6が水素、R1が炭素数1か
ら10のアルキル基、R2が式(7)であらわされ、式
(7)のnは1から10の整数、Aはメチレン基、Bは置
換基を有するエチレン基、R7はアルキル基、アシル基、
トリアルキルシリル基であらわされるオキセタン類;3
−トリメチルシリルオキシメチル−3−メチルオキセタ
ン、3−トリメチルシリルオキシメチル−3−エチルオ
キセタンのようなトリアルキルシリルオキシ基を有する
オキセタン類;などが挙げられる。ただし、下記式
(8)で表されるオキセタン誘導体は、酸触媒存在下で
開環重合性の低いオルトエステルを形成することがあ
り、本反応には適さない。
【0021】
【化3】 (式(8)中、R8, R9は水素又は任意の置換基。)
【0022】5員環エーテル 5員環エーテルとしてはテトラヒドロフランまたはその
誘導体が好ましく用いられる。テトラヒドロフラン誘導
体としては、式(9)で表されるものを用いるのが好ま
しい。
【0023】
【化4】
【0024】式中、R10〜R13 は相互に異なっていても
よく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアル
キル基、アリール基、アシル基、アルコキシ基、アリー
ルオキシ基、アシルオキシ基、アリールアルキル基、ア
シルアルキル基、アルコキシアルキル基、アシルオキシ
アルキル基、アリールオキシアルキル基、式(10)で
示される基、及び式(11)で示される基より成る群か
ら選ばれた原子又は置換基を示す(ただし、R10〜R13
の全てが水素であることはない。)これらの置換基は更
にハロゲン原子で置換されていてもよい。また、R10とR
11とは直接に又は酸素原子を介して結合してアルキレン
基又は酸素を含むアルキレン基を形成していてもよく、
これらのアルキレン基もハロゲン原子で置換されていて
もよい。
【0025】 R14O-(A-O)n- ・・・・式(10) R14O-(A-O)n-B-・・・・式(11) (式(10)、式(11)において、nは1〜50、好
ましくは1〜10の整数、R14 は炭素数1〜18、好ま
しくは1〜8のアルキル基、A、Bは炭素数1〜8、好ま
しくは2〜4のアルキレン基である。これらのアルキル
基やアルキレン基は直鎖でも分岐鎖でもよく、また、ハ
ロゲン原子などで置換されていてもよい。) 式(9)で表されるテトラヒドロフラン誘導体として好
ましいものとしては、3-アルキルテトラヒドロフラン、
3-アリールテトラヒドロフラン、3-アシルオキシテトラ
ヒドロフラン、3-アシルオキシアルキルテトラヒドロフ
ラン、3,3-ジアルキルテトラヒドロフラン、3-アルキル
-3-アルコキシテトラヒドロフラン、3,4-ジアルキルテ
トラヒドロフラン、及び式(12)で示される化合物が
挙げられる。
【0026】
【化5】
【0027】(式(12)において、Cは通常、炭素数1
〜8、好ましくは2〜4のアルキレン基であり、分岐し
ていても、ハロゲン原子で置換されていてもよい。)具
体的には、3-メチルテトラヒドロフラン、3-オクチルテ
トラヒドロフラン、3-ドデシルテトラヒドロフラン、3-
フェニルテトラヒドロフラン、3-アセトキシテトラヒド
ロフラン、3-アセトキシメチルテトラヒドロフラン、3,
3-ジメチルテトラヒドロフラン、3-エチル-3-メチルテ
トラヒドロフラン、3-エトキシ-3-メチルテトラヒドロ
フラン、3,4-ジメチルテトラヒドロフラン、3-エチル-4
-メチルテトラヒドロフラン、3-オキサ[3,4,0]ビシク
ロノナン等である。これらのなかでも3位と4位にそれ
ぞれ水素原子を有するもの、特に3-アルキルテトラヒド
ロフランを用いるのが好ましい。
【0028】反応方法 反応系内のいずれの環状エーテル濃度もゼロにならない
よう反応系内の反応基質の濃度を制御しながら共重合反
応を行う。反応系内の環状エーテルの総モル数に対する
各環状エーテルのモル分率の最大値と最小値の差が、ポ
リエーテルポリオール誘導体を製造するための共重合反
応の間、いずれの環状エーテルについても通常0.3以
下、好ましくは0.2以下、さらに好ましくは0.1以
下に維持する。
【0029】なおここでいう、環状エーテルのモル分率
とは下記の式で求められる値のことである。使用する環
状エーテル類のうちの一つをAとすると、 環状エーテルAのモル分率=(反応系内にある環状エー
テルAのモル数)/(反応系内にある全ての環状エーテ
ル類のモル数の和)反応系内の環状エーテル濃度の測定方法 反応系内の環状エーテル濃度は、反応中に反応液を採取
し、未反応の各環状エーテル類の量をNMRもしくはガス
クロマトグラフ等の分析機器を用いて直接測定すること
ができる。また、採取した反応液から未反応の反応基質
を除去した後、得られたポリマーに含まれる各環状エー
テル類の量を仕込んだ各環状エーテル類の量から引くこ
とにより間接的に計算することもできる。反応系内の反応基質の濃度制御方法 反応系内の反応基質の濃度を制御する方法は限定されな
いが、例えば、反応系内の環状エーテル濃度を測定し
て、(1)反応原料の供給量を制御する方法や、(2)
反応時間を制御する方法が好ましく用いられる。
【0030】(1)反応原料の供給量を制御する方法 反応に用いる環状エーテルのうち1種以上の環状エーテ
ルを連続的、または間欠的に供給しながら反応を行う方
法である。供給する環状エーテルは反応に使用している
環状エーテルのうち、1種類でも2種類以上でもよく、
2種類以上供給する場合は混合物として供給してもよ
い。特に、反応性の高い環状エーテルは反応性の低いエ
ーテルよりも優先的に反応し、反応中に完全に消費され
やすいため、反応性の高い環状エーテルを供給するのが
好ましい。
【0031】供給は連続的でも間欠的でもよいが、反応
系内の各環状エーテルのモル比を一定にするには連続的
に供給するのが好ましい。連続的に供給する際の供給速
度または間欠的に供給する際の供給量は、いずれの環状
エーテル濃度もゼロにならないように、好ましくは各環
状エーテルのモル比を一定にするように反応条件を考慮
しながら任意に選ぶことができる。反応に用いる環状エ
ーテル類の反応速度の反応基質依存性等を考慮して、系
内の各環状エーテル類のモル比を一定に保つように反応
で消費された分の環状エーテル量に相当する量を供給す
るのが望ましく、必ずしも一定の速度、量で供給する必
要はない。
【0032】供給方法は反応形式に応じて適宜選択でき
る。回分式反応であれば、反応器の任意の部分に供給口
を設置し供給できる。固定床流通反応器であれば、触媒
層の途中から適宜供給することも可能である。懸濁床流
通反応の場合、反応の立ち上げ時は反応系内の環状エー
テルのモル比は大きく変わるが、定常状態に達した後は
反応系内の環状エーテルのモル比は容易に一定に保たれ
るため、工業的に生産する際には好ましい反応形式であ
る。この懸濁床流通反応の場合、ポリエーテルポリオー
ル誘導体を製造するための共重合反応とは、定常状態に
達した後の反応のことを言う。
【0033】(2)反応時間を制御する方法 反応に用いるいずれの環状エーテルも連続的、または間
欠的に供給することなしに反応を行い、いずれの環状エ
ーテルの転化率も100%未満の状態で反応を停止させる。
2種以上の環状エーテルの共重合反応によりポリエーテ
ルポリオール誘導体を製造する際に、反応途中において
環状エーテルを供給することなく反応系内の反応基質の
濃度を制御しながら共重合反応を行うための方法とし
て、反応系内の環状エーテルの総モル数に対する各環状
エーテルのモル分率の変化が少ない段階で反応を停止す
る方法が挙げられる。
【0034】反応を停止する方法としては、回分式反応
であれば水のような反応を阻害する物質を系内に加える
方法、触媒を分離する方法がある。また連続式であれば
接触時間を調節する等の方法がある。
【0035】反応装置 反応装置は槽型、塔型等一般に用いられるものが使用さ
れ、特に限定されない。通常、例えば、固体触媒を使用
する場合は、塔型固定床流通反応装置や槽型懸濁床流通
反応装置、また槽型回分式反応装置等が使用できる。ま
た、均一系触媒を使用する場合は、槽型回分式反応装置
等が使用できる。反応溶媒 反応は通常は無溶媒で行うが、溶媒を用いてもよい。溶
媒としては、反応基質、生成物等の溶解性、また本反応
条件下での安定性を考慮し、通常の有機反応に用いられ
る有機溶剤を使用できる。例えば、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、ジブ
チルエーテル等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素類等が挙げられ、1種類でも
2種類以上組み合わせて用いても良い。圧力 反応圧力は、反応系が液相を保持できるような圧力であ
れば良く、通常常圧から10MPa、好ましくは常圧から
5MPaの圧力の範囲から選択される。温度 反応温度は、通常0〜200℃で行われる。反応系を液
相にするのに常圧付近の圧力で実施できることから、装
置上の利点があるため、好ましくは0〜80℃である。時間 反応原料の供給量を制御する場合、反応時間は特に限定
されないが、触媒量、重合物の収率、経済性を考慮し
て、0.1〜20時間の範囲、好ましくは0.5〜15
時間の範囲から選ばれる。ここで言う反応時間とは、回
分方式においては、反応温度まで上昇した時点から反応
が終了して冷却を開始するまでの時間、あるいは反応温
度下での触媒を除去するまでの時間を示し、連続方式に
おいては、反応器中での反応組成液の滞留時間のことを
指している。
【0036】また、反応時間を制御することにより反応
系内の反応基質の濃度を制御する場合、反応系中の反応
基質の濃度を測定し、反応基質濃度が各環状エーテルの
モル分率の最大値と最小値の差が、いずれの環状エーテ
ルについても0.3、好ましくは0.1以下になる範囲
で設定した濃度となったときに、適宜反応を終了させ
る。触媒 本発明は、各種環状エーテルを共重合しうる公知の触媒
であればいずれの触媒を用いてもよい。例えば(1)固
体触媒としては、強酸性イオン交換樹脂、モンモリロナ
イト系粘土化合物、または金属酸化物等が挙げられ、ま
た(2)均一系触媒としては、発煙硫酸、フルオロ硫
酸、過塩素酸、またはヘテロポリ酸等が挙げられる。
【0037】以下、各触媒の具体的内容、および各触媒
を用いた場合の反応生成物の回収方法について説明す
る。(1)固体触媒 触媒が分離、再利用できる点から、周期律表3〜14族
の元素より成る群から選ばれた1種以上の金属を含む酸
化物から成る固体触媒、並びにカルボン酸及び/又はカ
ルボン酸無水物の存在下で2種以上の環状エーテルの共
重合反応を行うことが好ましい。さらに、反応活性が高
いことから固体触媒がGe, Sn, Pb, B, Al, Ga, Zn, Cd,
Cu, Fe, Mn, Ni, Cr, Mo, W, Ti, Zr, Hf, Y, La, Ce,
Yb及びSiより成る群から選ばれた金属の酸化物又は複
合酸化物であることが好ましく、固体触媒が周期律表第
4族の金属と上記金属の複合酸化物、特にZrとSiの複合
酸化物であることが最も好ましい。
【0038】共重合反応時に使用される触媒量として
は、例えば回分型反応器においては、触媒量が少なすぎ
ると重合反応が遅くなり、逆に多すぎると、重合熱の除
去が困難となり、また反応系におけるスラリー濃度が高
くなるので、攪拌が困難となり、重合反応終了後の分液
にも問題を生じやすくなる。従って、工業的に有意な反
応速度を得るためには、回分反応の場合、液相に対して
0.001〜50重量倍、好ましくは0.01〜20重
量倍、流通反応の場合、単位時間あたりの液相供給量に
対して0. 001〜1000重量倍、好ましくは0.
01〜500重量倍の範囲から選ばれる。
【0039】使用するカルボン酸としては、通常は炭素
数2〜12、好ましくは2〜8の脂肪族又は芳香族カル
ボン酸を用いる。カルボン酸はモノカルボン酸であるの
が好ましいが、ポリカルボン酸も用いることが出来る。
また、カルボン酸無水物としてはこれらのカルボン酸か
ら誘導されるものを用いればよい。例えば、脂肪族カル
ボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、
カプロン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、
マレイン酸、コハク酸等が用いられ、また無水酢酸や無
水コハク酸等のこれらのカルボン酸から誘導されるカル
ボン酸無水物や混合カルボン酸無水物を用いることが出
来る。芳香族カルボン酸としては、安息香酸、フタル
酸、ナフタリン酸等が用いられ、またそれらから誘導さ
れるカルボン酸無水物を用いることもできる。これらの
カルボン酸及び/又はカルボン酸無水物の中で、効果、
価格、及び入手の容易さを考慮すると、酢酸又は無水酢
酸を用いることが好ましい。カルボン酸及びカルボン酸
無水物は、原料の環状エーテル類の合計に対して通常
0.01〜1.0モル倍、特に0.01〜0.5モル倍
となるように用いるのが好ましい。
【0040】反応終了後の処理 反応終了後は回分方式の場合、まず触媒と反応液を濾過
分別し、反応液より未反応の環状エーテル類、カルボン
酸及び/又はカルボン酸無水物を留去し、ポリエーテル
ポリオール誘導体のみを容易に得ることができる。留去
された環状エーテル類、カルボン酸及び/またはカルボ
ン酸無水物は各々回収して再度反応に供することができ
る。反応後の触媒は良く洗浄した後、付着した有機物を
燃焼させることにより除去して容易に活性を回復できる
ので、再び反応に使用することができる。
【0041】(2)均一系触媒 また、反応の制御の容易さから、フルオロスルホン酸及
び/又は発煙硫酸及び/又は硫酸の存在下で2種以上の
環状エーテルの共重合反応を行うことも好ましい。共重
合反応時に使用される触媒量としては、フルオロスルホ
ン酸の量により得られるポリエーテルポリオール誘導体
の分子量が調節できるため、所望の分子量となる触媒量
を選択できるが、一般的には各環状エーテルの和に対し
て0.005〜0.3モル倍用いられる。また発煙硫酸
を併用する場合も、重合条件及び目標とする分子量によ
り広範囲から選択できるが、一般的にはフルオロ硫酸に
対して0.05〜5モル倍、好ましくは0.2〜1モル
倍の遊離の三酸化硫黄を含む発煙硫酸を併用することが
できる。発煙硫酸としては遊離の三酸化硫黄含有量が2
5%程度、即ち硫酸75wt%、遊離三酸化硫黄25w
t%の組成のものが工業品として最も入手しやすい。
【0042】反応終了後の処理 重合反応終了後は、例えばフルオロスルホン酸を用いた
場合は、重合反応液に水を添加して加水分解し、ポリマ
ー末端のSO3F基を脱離させ、未反応の環状エーテル類を
留去し、さらにアルカリを添加して硫酸、フッ酸等の酸
を中和した後、ポリエーテルポリオール相と水相に分液
する。ポリエーテルポリオール相を共沸蒸留等により脱
水してポリエーテルポリオールを得ることができる。留
去された環状エーテル類は各々回収して再度反応に供す
ることができる。ポリエーテルポリオール誘導体 本発明の方法により、反応性の異なる4,5員環エーテ
ル類を一定の割合で共重合でき、組成の均質なポリエー
テルポリオール誘導体が得られる。こうして得られたポ
リエーテルポリオール誘導体は、結晶性の改善等におい
て共重合効果を十分に発揮できる。
【0043】上記の方法により、固体触媒並びにカルボ
ン酸及び/又はカルボン酸無水物の存在下で2種以上の
環状エーテルを共重合反応することにより得られたポリ
エーテルポリオール誘導体はカルボン酸エステル末端を
有している。本発明のポリエーテルポリオールは、ポリ
エステル、ポリウレタンまたはポリアミドの原料として
好適に用いられるが、ポリエーテルポリオール誘導体の
両末端は、その後カルボキシル基、イソシアネート基、
アミノ基と反応して、それぞれエステル結合、ウレタン
結合、アミド結合を作ることを考慮すると、アルコール
性水酸基に変換することが好ましい。
【0044】これらは、加水分解、または加アルコール
分解により容易に両末端にアルコール性水酸基を有する
ポリエーテルポリオール類に変換できる。加水分解反応
もしくは加アルコール分解反応は公知の方法、例えば米
国特許第2499725号、ジャーナル・オブ・アメリカン・
ケミカル・ソサエティ、70巻、p1842等の方法に
より行うことができる。反応条件は特に限定されない
が、通常ポリエーテルポリオール誘導体のカルボン酸エ
ステルに対して水もしくはアルコールを5〜300モル
倍用いる。反応は通常水もしくはアルコールの沸点で実
施されるが、加圧することにより、より高い温度で実施
することもできる。反応形式はバッチ式でも連続でも実
施できるし、2段階以上の反応器を用いてもよい。加ア
ルコール分解の場合、副生するアルコールの酢酸エステ
ルは反応中に蒸留して留去させることが望ましい。
【0045】
【実施例】以下、本発明の実施例に基づいて更に詳細に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。Gel Permeation Chr
omatography(GPC)分析条件、NMR分析条件、DSC分析条
件、MALDI-TOF MS分析条件を以下に示す。GPC分析条件 ; カラム :TSK-GEL GMHXL-N(7.8mmID×30.0cmL)(東ソー株式会社) 質量較正:POLYTETRAHYDROFURAN CALIBRATION KIT(Polymer Laboratories) (Mp=547000, 283000, 99900, 67500, 355 00, 15000, 6000, 2170, 1600, 1300) 溶媒 :テトラヒドロフラン なお、以下の実施例において、Mn、Mwはそれぞれ次の意味を表す。 Mn :GPCにより測定した数平均分子量。 Mw :GPCにより測定した重量平均分子量。NMR分析 ; 装置:AVANCE400(BRUKER製) 溶媒:クロロホルム−dDSC分析 ; 装置:DSC7(パーキンエルマー製) (冷却装置:CCA7) 試料:約7mg 昇温速度:10℃/min 試料容器:Al製試料容器 雰囲気:He 温度範囲:-150℃〜50℃MALDI-TOF MS分析 ; 装置:Applied Biosystems社製Voyager Elite飛行時間型質量分析計 質量較正:ポリエチレングリコ−ル(平均分子量:1000, 4000) Mode:Reflector Accelerating Voltage:20kV Laser Power:2450 Grid Voltage:70.000% Guide Wire Voltage:0.050% Delay Time:110 nsec Scans Averaged:256 times Low Mass Gate:200 m/e 参考例1 9mol%ZrO2-SiO2の調製 特開平9-94464を参照して9mol%ZrO2−SiO2複合酸
化物触媒を調製した。
【0046】シリカ(富士シリシア社製品、キャリアク
トQ-15、平均細孔径150Å、粒径300メッシュ以
下)10.0 gを、オキシ硝酸ジルコニウム・2水塩
4.34 g及び尿素2.11 gを含有する水溶液37ml
に加えた。60℃で水を減圧留去し、見かけ上乾燥した
固体を得た。空気流通下、この固体を一定の昇温速度で
1時間かけて120℃まで昇温し、引き続いて2時間3
0分かけて800℃まで昇温した。800℃で3時間保
持した後放冷した。 参考例2 3−(2−メトキシエトキシ)メチル−3−
エチルオキセタンの合成 滴下漏斗を備えた1lフラスコに水320 mlを入れ、水酸化
ナトリウム80.0 gを加えて溶解させた後、3−エチル−
3−ヒドロキシメチルオキセタン85.0 gを加えた。p−
トルエンスルホニルクロライド190.0 gをテトラヒドロ
フラン320 mlに溶解し、滴下漏斗に入れ、氷浴中で攪拌
しながら1時間で滴下した。滴下後室温にて1時間攪拌
を続けた後、反応液を1lナスフラスコに移し、エバポ
レーターにてテトラヒドロフランを留去した。その後水
200mlを加えて分液漏斗に移し、有機層を回収した。有
機層を水100mlで洗浄した後、テトラヒドロフラン250ml
で希釈して硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。濾過して
硫酸ナトリウムを除去した後、テトラヒドロフランを留
去して3−(p−トルエンスルフォキシ)メチル−3−
エチルオキセタン182.4 gを得た。
【0047】冷却管、滴下漏斗を備えた500mlフラスコ
に2−メトキシエタノール170mlを入れ、金属ナトリウ
ム10.8 gを少量ずつ室温にて溶解した。滴下漏斗に3−
(p−トルエンスルフォキシ)メチル−3−エチルオキ
セタン99.0 gを入れた後、油浴につけて内温を70℃とし
80分で滴下した。滴下終了後70分加熱攪拌を続けた後油
浴を外し、内温が室温付近まで下がったところで水を加
えて分液漏斗に移し、エーテル100mlで7回抽出した。エ
ーテル溶液を硫酸ナトリウムで乾燥した後、濾過してエ
ーテルを留去し、減圧蒸留にて3−(2−メトキシエト
キシ)メチル−3−エチルオキセタン48.4 gを得た。
【0048】実施例1 9mol%ZrO2−SiO2複合酸化物触媒を窒素気流中500℃で1
時間乾燥した。ガラス製容器に無水酢酸53.7 g、テトラ
ヒドロフラン523.4 g、3−(2−メトキシエトキシ)
メチル−3−エチルオキセタン2.5 g(テトラヒドロフ
ラン:3−(2−メトキシエトキシ)メチル−3−エチ
ルオキセタン=99.8:0.2モル比)を入れ、窒素雰囲気下
で攪拌しながら乾燥後の触媒14.5 gを加え、水温を調節
しておいた水浴へ入れ、ポンプを用いて3−(2−メト
キシエトキシ)メチル−3−エチルオキセタンを0.094g
/分で滴下しながら常圧、40℃で2時間反応を行っ
た。(3−(2−メトキシエトキシ)メチル−3−エチ
ルオキセタンを合計11.2 g滴下した。) 反応開始から0.5時間、1時間、2時間にそれぞれ反
応懸濁液を約1ml採取し、静置した後の上澄み0.1
gをTHF8.9gに溶解し、濾過してGPC試料とした。こ
の試料のGPC溶出曲線の面積を用いて、ポリテトラメチ
レンエーテルグリコール(Mn=1842, Mw=4115)
の0.5重量%テトラヒドロフラン溶液におけるGPCの溶
出曲線の面積を基準としてポリエーテルポリオールジエ
ステルの重量を求め、これより収率を計算した。(下の
式において、環状エーテル類と無水酢酸の重量の和と
は、反応開始時に反応器に仕込んだ環状エーテル類と無
水酢酸の重量と、その時点までにポンプを用いて供給し
た環状エーテル類の総重量を示す。また、環状エーテル
類の重量の和とは、反応開始時に反応器に仕込んだ分
と、その時点までにポンプを用いて供給した環状エーテ
ルの総重量を示す。) ポリエーテルポリオールジエステルの重量/g =(ポリエーテルポリオールジエステルの溶出曲線面積/標準試料の溶出曲線面 積)×0.005×(8.9+0.1)×(環状エーテル類と無水酢酸の重量の和 / 0.1) 収率/% =(ポリエーテルポリオールジエステルの重量)/(環状エーテル類の重量の 和)×100 また残りの約0.9mlは濾過し、未反応の反応基質を
留去した後クロロホルム−dに溶解してNMR試料とし
た。
【0049】1H−NMRスペクトルを用いて、ポリエーテ
ルポリオールジエステル中のテトラヒドロフランユニッ
トと3−(2−メトキシエトキシ)メチル−3−エチル
オキセタンユニットのモル組成を計算した。(1H−NMR
スペクトル中の、テトラヒドロフランユニットの酸素に
隣接しないメチレン基のピ−クと3−(2−メトキシエ
トキシ)メチル−3−エチルオキセタンンユニットのエ
チル基のピ−クを用いて、ポリエーテルポリオールジエ
ステル中のテトラヒドロフランユニットと3−(2−メ
トキシエトキシ)メチル−3−エチルオキセタンユニッ
トのモル組成比を計算した。) さらに、1H−NMRスペクトルのアセトキシ基に隣接する
メチレン基のピークより、ポリエーテルポリオールジエ
ステルの末端アセトキシ基のモル組成比も求め、各環状
エーテルの転化量を計算した。テトラヒドロフランユニ
ットのモル組成比をRTHF、3−(2−メトキシエトキ
シ)メチル−3−エチルオキセタンユニットのモル組成
比をROX、末端アセトキシ基のモル組成比をRAcとする
と、 テトラヒドロフランの転化量/g =(ポリエーテルポリオールジエステルの重量/g)×(72.11× RTHF)/(72. 11× RTHF+ 174.24×ROX+ 102.09× RAc/2) 3−(2−メトキシエトキシ)メチル−3−エチルオキセタンの転化量/g =(ポリエーテルポリオールジエステルの重量/g)×(174.24×ROX)/(72.1 1× RTHF+ 174.24×ROX+ 102.09× RAc/2) さらにこれらの結果を用いて、反応液中の未反応の各環
状エーテル量を計算した。 未反応の環状エーテル量/g=(反応器に仕込んだ量/g+
その時点までに供給した量/g)―(転化量/g) これより、反応系内の環状エーテルの総モル数に対する
各環状エーテルのモル分率を計算し、最大値と最小値の
差を計算した。結果を表1に示した。
【0050】
【表1】 OX; 3−(2−メトキシエトキシ)メチル−3−エチル
オキセタン、THF; テトラヒドロフラン *モル分率の最大値と最小値の差:小数点第3位を四捨五
入した.
【0051】以上の結果より、3−(2−メトキシエト
キシ)メチル−3−エチルオキセタンを適切な速度で連
続的に供給することで、生成するポリエーテルポリオー
ルジエステル中の各環状エーテルの比も一定であること
が明らかである。
【0052】反応終了後、水12.0 gを加え反応液を濾過
し触媒を除去し、未反応物を蒸留により除去してポリエ
ーテルポリオールジエステル86.0 gを得た。得られたポ
リエーテルポリオールジエステル86.0 g及びメタノール
295.2 g、水酸化ナトリウム0.5 gを蒸留装置を備えた反
応器に仕込み、メタノール/酢酸メチルの共沸混合物を
留出させながら4時間エステル交換を行った。その後、
未反応のメタノールを室温で減圧にて除去した後、メタ
ノール213g、水213 gをを加え、窒素下50℃にて30
分加熱攪拌し、15分静置した後、上層(オリゴマーを
多く含む)を除去した。このオリゴマー除去操作を2回
行った後、下層をテトラヒドロフラン293.7 gに溶解
し、活性白土7.6 gを加えて室温で2時間攪拌した後、濾
過して活性白土を除去した。得られた濾液からテトラヒ
ドロフランを留去し、ポリエーテルポリオール70.2 gを
得た。得られたポリエーテルポリオールのGPC分析より
求めたMn、Mw、1H−NMRスペクトルから求めたポリエー
テルポリオール中のテトラヒドロフランユニットと3−
(2−メトキシエトキシ)メチル−3−エチルオキセタ
ンユニットのモル組成比、DSCより求めた融解開始温
度、ガラス転移温度を表7に示した。
【0053】さらに、均質な共重合体が得られているこ
とを確認するためにMALDI-TOF MS分析を行い、テトラヒ
ドロフランホモポリマーの含有量を計算した。重合度20
のポリマー(モノマー20分子からなるポリマー)におい
て、テトラヒドロフランホモポリマーの割合を下記の式
で表す。 R =(重合度20のテトラヒドロフランホモポリマーのシ
グナル強度)/(重合度20のテトラヒドロフランホモポ
リマーと、重合度20でOXユニット数が1から12までのコ
ポリマーに由来するピークのシグナル強度の和) これより求めたRは0.09と低く、3−(2−メトキシエ
トキシ)メチル−3−エチルオキセタンを適切な速度で
連続的に供給することで、ホモポリマーの含有量を低く
抑えられたことが明らかである。 実施例2 無水酢酸26.9 g、テトラヒドロフラン261.7 g、3−
(2−メトキシエトキシ)メチル−3−エチルオキセタ
ン1.3 g(テトラヒドロフラン:3−(2−メトキシエ
トキシ)メチル−3−エチルオキセタン=99.8:0.2モル
比)、触媒7.3 gを反応器に仕込んだ以外は、実施例1
と同様の方法で重合反応、分析を行った。
【0054】反応の経時変化を表2に示す。また、加メ
タノール分解等はすべて実施例1と同様の重量比で同時
間行い、得られたポリエーテルポリオールについても実
施例1と同様の分析を行い、結果を表7に示した。またR
=0.04であった。
【0055】
【表2】 OX; 3−(2−メトキシエトキシ)メチル−3−エチル
オキセタン、THF; テトラヒドロフラン *モル分率の変化量:小数点第3位を四捨五入した.
【0056】実施例3 無水酢酸26.9 g、テトラヒドロフラン259.7 g、3−
(2−メトキシエトキシ)メチル−3−エチルオキセタ
ン6.3 g(テトラヒドロフラン:3−(2−メトキシエ
トキシ)メチル−3−エチルオキセタン=99.0:1.0モル
比)、触媒7.3 gを反応器に仕込み、3−(2−メトキ
シエトキシ)メチル−3−エチルオキセタンを0.19g/分
で滴下し合計22.4 g滴下した以外は、実施例1と同様の
方法で重合反応、分析を行った。反応の経時変化を表3
に示した。また、加メタノール分解等はすべて実施例1
と同様の重量比で同時間行い、得られたポリエーテルポ
リオールについても実施例1と同様の分析を行い、結果
を表7に示した。またR=0.02であった。
【0057】
【表3】 OX; 3−(2−メトキシエトキシ)メチル−3−エチル
オキセタン、THF; テトラヒドロフラン *モル分率の変化量:小数点第3位を四捨五入した.
【0058】実施例4 無水酢酸13.4 g、テトラヒドロフラン129.9 g、3−
(2−メトキシエトキシ)メチル−3−エチルオキセタ
ン3.2 g(テトラヒドロフラン:3−(2−メトキシエ
トキシ)メチル−3−エチルオキセタン=99.0:1.0モル
比)、触媒3.6 gを反応器に仕込み、3−(2−メトキ
シエトキシ)メチル−3−エチルオキセタンを0.16g/分
で滴下し合計19.7 g滴下した以外は、実施例1と同様の
方法で重合反応、分析を行った。反応の経時変化を表4
に示した。また、加メタノール分解等はすべて実施例1
と同様の重量比で同時間行い、得られたポリエーテルポ
リオールについても実施例1と同様の分析を行い、結果
を表7に示した。またR=0.03であった。
【0059】
【表4】 OX; 3−(2−メトキシエトキシ)メチル−3−エチル
オキセタン、THF; テトラヒドロフラン *モル分率の変化量:小数点第3位を四捨五入した.
【0060】実施例5 無水酢酸13.4 g、テトラヒドロフラン124.6 g、3−
(2−メトキシエトキシ)メチル−3−エチルオキセタ
ン15.9 g(テトラヒドロフラン:3−(2−メトキシエ
トキシ)メチル−3−エチルオキセタン=95.0:5.0モル
比)、触媒5.1 gを反応器に仕込み、3−(2−メトキ
シエトキシ)メチル−3−エチルオキセタンを0.16g/分
で滴下し合計19.7 g滴下した以外は、実施例1と同様の
方法で重合反応、分析を行った(分析は反応開始後1時
間、2時間に行った)。反応の経時変化を表5に示し
た。また、加メタノール分解等はすべて実施例1と同様
の重量比で同時間行い、得られたポリエーテルポリオー
ルについても実施例1と同様の分析を行い、結果を表7
に示した。またR=0.04であった。
【0061】
【表5】
【0062】OX; 3−(2−メトキシエトキシ)メチル
−3−エチルオキセタン、THF; テトラヒドロフラン *モル分率の変化量:小数点第3位を四捨五入した. 実施例6 無水酢酸13.4 g、テトラヒドロフラン104.9 g、3−
(2−メトキシエトキシ)メチル−3−エチルオキセタ
ン63.4 g(テトラヒドロフラン:3−(2−メトキシエ
トキシ)メチル−3−エチルオキセタン=80.0:20.0モ
ル比)、触媒7.3 gを反応器に仕込み、反応中に3−
(2−メトキシエトキシ)メチル−3−エチルオキセタ
ンを滴下しなかった以外は、実施例1と同様の方法で重
合反応、分析を行った。反応の経時変化を表6に示し
た。また、加メタノール分解等はすべて実施例1と同様
の重量比で同時間行い、得られたポリエーテルポリオー
ルについても実施例1と同様の分析を行い、結果を表7
に示した。またR=0.02であった。
【0063】
【表6】
【0064】OX; 3−(2−メトキシエトキシ)メチル
−3−エチルオキセタン、THF; テトラヒドロフラン *モル分率の変化量:小数点第3位を四捨五入した. 比較例1 無水酢酸13.4 g、テトラヒドロフラン131.1 g、触媒3.6
gを反応器に仕込み、3−(2−メトキシエトキシ)メ
チル−3−エチルオキセタンを使用しなかった以外は、
実施例1と同様の方法で重合反応、分析を行った。加メ
タノール分解等はすべて実施例1と同様の重量比で同時
間行い、得られたポリテトラメチレンエーテルグリコー
ルについても実施例1と同様の分析を行い、結果を表7
に示した。比較例2 無水酢酸0.3 g、テトラヒドロフラン6.2 g、3−(2−
メトキシエトキシ)メチル−3−エチルオキセタン0.8
g、触媒0.7 gを反応器に仕込み、反応中に3−(2−メ
トキシエトキシ)メチル−3−エチルオキセタンを滴下
せずに反応時間を5時間とした以外は、実施例1と同様
の方法で重合反応、分析を行った。反応器内の3−(2
−メトキシエトキシ)メチル−3−エチルオキセタンは
全て反応し、3−(2−メトキシエトキシ)メチル−3
−エチルオキセタン濃度は反応中にゼロとなった。加メ
タノール分解等はすべて実施例1と同様の重量比で同時
間行い、得られたポリテトラメチレンエーテルグリコー
ルについても実施例1と同様の分析を行い、結果を表7
に示した。またR=0.25であり、OXユニット/THFユニット
モル比が同程度の実施例2,3に比べて非常に大きな値
となった。これより、テトラヒドロフランホモポリマー
の含有量が多いことが明らかである。
【0065】
【表7】 OX; 3−(2−メトキシエトキシ)メチル−3−エチル
オキセタン、THF; テトラヒドロフラン n.d.; 今回の測定条件では観測されなかった.
【0066】本発明により得られたポリエーテルポリオ
ールはいずれも同程度の分子量を有するポリテトラメチ
レンエーテルグリコールよりも結晶性が大きく低下して
いることは明らかであり、これらを原料としたポリウレ
タン組成物、ポリエステル組成物の低温特性を十分改善
しうると考えられる。また、ポリエーテルポリオール誘
導体中の各環状エーテルの比を変えることにより、同程
度の分子量を有するPTMGよりやや低い融点を有するも
のから実質的に融点を持たないもの、また所望のガラス
転移温度を有するものを自在に作り分けることができる
ことが示された。さらに、比較例2から明らかなよう
に、オキセタン濃度が反応中にゼロとなる反応条件で得
られたポリエーテルポリオール誘導体では、共重合効果
が十分に発揮されなかった。反応中の各環状エーテル濃
度がゼロとならないように保つことは、共重合効果を十
分に発揮するために非常に重要であることが明らかとな
った。
【0067】
【本発明の効果】本発明によると、共重合効果を十分に
発揮し、低温特性に優れたPTMGを製造することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬戸山 亨 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社内 Fターム(参考) 4J005 AA06 AA07 AB02 BB03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1種以上の5員環エーテルと1種以上の
    4員環エーテルとを共重合反応させてポリエーテルポリ
    オール誘導体を製造する際、反応系内の環状エーテルの
    総モル数に対する各環状エーテルのモル分率がいずれも
    ゼロにならない範囲で、かつ各環状エーテルのモル分率
    の最大値と最小値の差を、共重合反応の間、いずれの環
    状エーテルについても0.3以下に維持することを特徴
    とするポリエーテルポリオール誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 各環状エーテルのモル分率の最大値と最
    小値の差を、共重合反応の間、いずれの環状エーテルに
    ついても0.1以下に維持する請求項1に記載のポリエ
    ーテルポリオール誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】 反応に用いる環状エーテルのうち1種以
    上の環状エーテルを連続的、または間欠的に供給しなが
    ら反応を行う請求項1または2に記載のポリエーテルポ
    リオール誘導体の製造方法。
  4. 【請求項4】 反応に用いるいずれの環状エーテルも供
    給せず、いずれの環状エーテルの転化率も100%未満の状
    態で反応を停止させる、請求項1〜3のいずれか1項に
    記載のポリエーテルポリオール誘導体の製造方法。
  5. 【請求項5】 5員環エーテルがテトラヒドロフランま
    たはその誘導体である請求項1〜4のいずれか1項に記
    載のポリエーテルポリオール誘導体の製造方法。
  6. 【請求項6】 4員環エーテルがオキセタンまたはその
    誘導体である請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリ
    エーテルポリオール誘導体の製造方法。
  7. 【請求項7】 4員環エーテルが式(1)で表されるも
    のであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1
    項に記載のポリエーテルポリオール誘導体の製造方法。 【化1】 (式中、R3、R4、R5、R6はすべて水素原子であり、R1
    R2は水素又は任意の置換基であり同一でも互いに異なっ
    ていてもよい。また、R1、R2は炭素原子、酸素原子、ケ
    イ素原子を介して結合していてもよい。)
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれか1項に記載の
    いずれかの方法で製造したポリエーテルポリオール誘導
    体を加水分解または加アルコール分解することにより得
    られたポリエーテルポリオール類。
  9. 【請求項9】 周期律表3〜14族の元素より成る群か
    ら選ばれた1種以上の金属を含む酸化物から成る固体触
    媒、並びにカルボン酸及び/又はカルボン酸無水物の存
    在下で2種以上の環状エーテルの共重合反応を行うこと
    を特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリ
    エーテルポリオール誘導体の製造方法。
  10. 【請求項10】 固体触媒がGe, Sn, Pb, B, Al, Ga, Z
    n, Cd, Cu, Fe, Mn, Ni, Cr, Mo, W, Ti, Zr, Hf, Y, L
    a, Ce, Yb及びSiより成る群から選ばれた金属の酸化物
    又は複合酸化物であることを特徴とする請求項9に記載
    のポリエーテルポリオール誘導体の製造方法。
  11. 【請求項11】 固体触媒がZrとSiの複合酸化物である
    ことを特徴とする請求項9に記載のポリエーテルポリオ
    ール誘導体の製造方法。
  12. 【請求項12】 フルオロスルホン酸及び/又は発煙硫
    酸及び/又は硫酸の存在下で2種以上の環状エーテルの
    共重合反応を行うことを特徴とする請求項1〜12のい
    ずれか1項に記載のポリエーテルポリオール誘導体の製
    造方法。
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