JP2003206351A - 環状エーテルの共重合体およびポリテトラメチレンエーテルグリコール類の製造方法 - Google Patents
環状エーテルの共重合体およびポリテトラメチレンエーテルグリコール類の製造方法Info
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- JP2003206351A JP2003206351A JP2002170442A JP2002170442A JP2003206351A JP 2003206351 A JP2003206351 A JP 2003206351A JP 2002170442 A JP2002170442 A JP 2002170442A JP 2002170442 A JP2002170442 A JP 2002170442A JP 2003206351 A JP2003206351 A JP 2003206351A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 テトラヒドロフランとテトラヒドロフラン誘
導体との共重合体を製造する。 【解決手段】 周期律表第3〜14族の元素を含む酸化物
から成る固体触媒及びカルボン酸又はカルボン酸無水物
の存在下に、テトラヒドロフランとテトラヒドロフラン
誘導体とを共重合させて、環状エーテル共重合体を製造
し、さらには該環状エーテル共重合体のエステル部分を
加水分解または加アルコール分解してアルコールに変換
してポリテトラメチレンエーテルグリコール類を製造す
る。
導体との共重合体を製造する。 【解決手段】 周期律表第3〜14族の元素を含む酸化物
から成る固体触媒及びカルボン酸又はカルボン酸無水物
の存在下に、テトラヒドロフランとテトラヒドロフラン
誘導体とを共重合させて、環状エーテル共重合体を製造
し、さらには該環状エーテル共重合体のエステル部分を
加水分解または加アルコール分解してアルコールに変換
してポリテトラメチレンエーテルグリコール類を製造す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、周期律表3〜14
族の元素より成る群から選ばれた金属を含む酸化物を触
媒として用い、カルボン酸及び/又はカルボン酸無水物
の存在下に、テトラヒドロフランとテトラヒドロフラン
誘導体とを共重合させる環状エーテルの共重合体の製造
方法および該環状エーテル共重合体のエステル部分をア
ルコールに変換するポリテトラメチレンエーテルグリコ
ール類の製造方法に関するものである。
族の元素より成る群から選ばれた金属を含む酸化物を触
媒として用い、カルボン酸及び/又はカルボン酸無水物
の存在下に、テトラヒドロフランとテトラヒドロフラン
誘導体とを共重合させる環状エーテルの共重合体の製造
方法および該環状エーテル共重合体のエステル部分をア
ルコールに変換するポリテトラメチレンエーテルグリコ
ール類の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオキシアルキレンポリオールは、ス
パンデックスなどの弾性繊維や熱可塑性エラストマーな
どに用いられる、ポリウレタン、ポリエーテルエステ
ル、ポリアミドなどのソフトセグメントの原料として工
業的に有用なポリマーである。中でもテトラヒドロフラ
ンの重合により合成されるポリテトラメチレンエーテル
グリコール(PTMG)は、伸縮性、弾性の面で優れてお
り、特に注目されている。
パンデックスなどの弾性繊維や熱可塑性エラストマーな
どに用いられる、ポリウレタン、ポリエーテルエステ
ル、ポリアミドなどのソフトセグメントの原料として工
業的に有用なポリマーである。中でもテトラヒドロフラ
ンの重合により合成されるポリテトラメチレンエーテル
グリコール(PTMG)は、伸縮性、弾性の面で優れてお
り、特に注目されている。
【0003】しかし、工業的に有用な分子量500〜4000
程度のPTMGは、融点が20℃〜40℃の間にあり、低温域で
は結晶化がおこり十分な弾性を発揮しないこと、耐光性
や耐塩素性に劣ることなど、改善すべき問題点がある。
そこで、PTMGの物性を改善するために様々な方法が検討
されている。例えば特開昭63-235320号公報には、テト
ラヒドロフランにアルキルテトラヒドロフランを共重合
させることにより、PTMGの低温特性を改良することが記
載されている。特開平5-32775号公報には、有効な着色
座位を持つ化合物を共重合させることが記載されてい
る。共重合により物性を改善する方法は、製品の均一
性、安定性の面から有望な方法であると考えられてい
る。環状エーテルの共重合方法としては、種々の方法が
提案されている。例えば、特開昭57-77638号公報には、
フルオロ硫酸、発煙硫酸を触媒として用いる方法が、特
開昭63-23532号公報には、過塩素酸と無水酢酸の混合物
を触媒として用いる方法が、それぞれ示されている。こ
れらの方法は、いずれも腐食性の強酸を使用するため
に、高価な材質の反応器を使用しなければならないこ
と、及び触媒を再利用できないことが問題である。特開
昭61-11969号公報には、パーフルオロスルホン酸樹脂を
触媒として無水酢酸の存在下共重合する方法が示されて
いる。この触媒は容易に分離、回収できる点では優れて
いるが、触媒自体がきわめて高価である。特公平6-2324
5号公報には、漂白土を触媒として無水酢酸の存在下共
重合する方法が示されているが、触媒が 天燃物である
ため組成のばらつきが大きく、得られる製品の性質にば
らつきがあるという欠点がある。特開昭60-203633号公
報には、結晶水量を制御したヘテロポリ酸を触媒とし
て、ジオールとテトラヒドロフランを共重合させる方法
が示されている。この方法は末端が水酸基のポリエーテ
ルポリオールが直接得られる点では優れているが、触媒
を多量に使用する必要があること、及び製品中に微量の
触媒が混入し、これを完全に除去することが困難である
という欠点がある。
程度のPTMGは、融点が20℃〜40℃の間にあり、低温域で
は結晶化がおこり十分な弾性を発揮しないこと、耐光性
や耐塩素性に劣ることなど、改善すべき問題点がある。
そこで、PTMGの物性を改善するために様々な方法が検討
されている。例えば特開昭63-235320号公報には、テト
ラヒドロフランにアルキルテトラヒドロフランを共重合
させることにより、PTMGの低温特性を改良することが記
載されている。特開平5-32775号公報には、有効な着色
座位を持つ化合物を共重合させることが記載されてい
る。共重合により物性を改善する方法は、製品の均一
性、安定性の面から有望な方法であると考えられてい
る。環状エーテルの共重合方法としては、種々の方法が
提案されている。例えば、特開昭57-77638号公報には、
フルオロ硫酸、発煙硫酸を触媒として用いる方法が、特
開昭63-23532号公報には、過塩素酸と無水酢酸の混合物
を触媒として用いる方法が、それぞれ示されている。こ
れらの方法は、いずれも腐食性の強酸を使用するため
に、高価な材質の反応器を使用しなければならないこ
と、及び触媒を再利用できないことが問題である。特開
昭61-11969号公報には、パーフルオロスルホン酸樹脂を
触媒として無水酢酸の存在下共重合する方法が示されて
いる。この触媒は容易に分離、回収できる点では優れて
いるが、触媒自体がきわめて高価である。特公平6-2324
5号公報には、漂白土を触媒として無水酢酸の存在下共
重合する方法が示されているが、触媒が 天燃物である
ため組成のばらつきが大きく、得られる製品の性質にば
らつきがあるという欠点がある。特開昭60-203633号公
報には、結晶水量を制御したヘテロポリ酸を触媒とし
て、ジオールとテトラヒドロフランを共重合させる方法
が示されている。この方法は末端が水酸基のポリエーテ
ルポリオールが直接得られる点では優れているが、触媒
を多量に使用する必要があること、及び製品中に微量の
触媒が混入し、これを完全に除去することが困難である
という欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、安価であり、かつ反応液から分離、回収して、反復
使用することが可能な固体触媒を用いて、テトラヒドロ
フランとテトラヒドロフラン誘導体を共重合させる方法
を提供することにある。
は、安価であり、かつ反応液から分離、回収して、反復
使用することが可能な固体触媒を用いて、テトラヒドロ
フランとテトラヒドロフラン誘導体を共重合させる方法
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、周期律
表3〜14族の元素より成る群から選ばれた金属を含む
酸化物から成る固体触媒、並びにカルボン酸及び/又は
カルボン酸無水物の存在下に、テトラヒドロフランとテ
トラヒドロフラン誘導体とを共重合させて環状エーテル
の共重合体を製造し、さらには該環状エーテル共重合体
のエステル部分をアルコールに変換してポリアルキレン
エーテルグリコール類を製造する。
表3〜14族の元素より成る群から選ばれた金属を含む
酸化物から成る固体触媒、並びにカルボン酸及び/又は
カルボン酸無水物の存在下に、テトラヒドロフランとテ
トラヒドロフラン誘導体とを共重合させて環状エーテル
の共重合体を製造し、さらには該環状エーテル共重合体
のエステル部分をアルコールに変換してポリアルキレン
エーテルグリコール類を製造する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、反応原料のテト
ラヒドロフラン誘導体としては、式(1)で表されるも
のを用いるのが好ましい。
ラヒドロフラン誘導体としては、式(1)で表されるも
のを用いるのが好ましい。
【0007】
【化4】
式中、R1〜R4 は相互に異なっていてもよく、水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、アリ
ール基、アシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
アシルオキシ基、アリールアルキル基、アシルアルキル
基、アルコキシアルキル基、アシルオキシアルキル基、
アリールオキシアルキル基、式(2)で示される基、及
び式(3)で示される基より成る群から選ばれた原子又
は置換基を示す(ただし、R1〜R4 の全てが水素である
ことはない。)これらの置換基は更にハロゲン原子で置
換されていてもよい。また、R1とR2とは直接に又は酸素
原子を介して結合してアルキレン基又は酸素を含むアル
キレン基を形成していてもよく、これらのアルキレン基
もハロゲン原子で置換されていてもよい。
子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、アリ
ール基、アシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
アシルオキシ基、アリールアルキル基、アシルアルキル
基、アルコキシアルキル基、アシルオキシアルキル基、
アリールオキシアルキル基、式(2)で示される基、及
び式(3)で示される基より成る群から選ばれた原子又
は置換基を示す(ただし、R1〜R4 の全てが水素である
ことはない。)これらの置換基は更にハロゲン原子で置
換されていてもよい。また、R1とR2とは直接に又は酸素
原子を介して結合してアルキレン基又は酸素を含むアル
キレン基を形成していてもよく、これらのアルキレン基
もハロゲン原子で置換されていてもよい。
【0008】
【化5】R5O-(A-O)n- ・・・・式(2)
R5O-(A-O)n-B-・・・・式(3)
式(2)、式(3)において、nは1〜50、好ましく
は1〜10の整数、R5 は炭素数1〜18、好ましくは
1〜8のアルキル基、A、Bは炭素数1〜8、好ましくは
2〜4のアルキレン基である。これらのアルキル基やア
ルキレン基は炭素数1〜6の置換基および/またはハロ
ゲン原子などで置換されていてもよい。式(1)で表さ
れるテトラヒドロフラン誘導体として好ましいものとし
ては、R2、R3およびR4にそれぞれ水素原子を有するも
の、例えば3-アルキルテトラヒドロフラン、3-アリール
テトラヒドロフラン、3-アシルオキシテトラヒドロフラ
ン、3-アシルオキシアルキルテトラヒドロフラン、並び
にR3およびR4にそれぞれ水素原子を有するもの、例えば
3,3-ジアルキルテトラヒドロフラン、3-アルキル-3-ア
ルコキシテトラヒドロフラン、3,4-ジアルキルテトラヒ
ドロフラン、及び式(4)で示される化合物が挙げられ
る。
は1〜10の整数、R5 は炭素数1〜18、好ましくは
1〜8のアルキル基、A、Bは炭素数1〜8、好ましくは
2〜4のアルキレン基である。これらのアルキル基やア
ルキレン基は炭素数1〜6の置換基および/またはハロ
ゲン原子などで置換されていてもよい。式(1)で表さ
れるテトラヒドロフラン誘導体として好ましいものとし
ては、R2、R3およびR4にそれぞれ水素原子を有するも
の、例えば3-アルキルテトラヒドロフラン、3-アリール
テトラヒドロフラン、3-アシルオキシテトラヒドロフラ
ン、3-アシルオキシアルキルテトラヒドロフラン、並び
にR3およびR4にそれぞれ水素原子を有するもの、例えば
3,3-ジアルキルテトラヒドロフラン、3-アルキル-3-ア
ルコキシテトラヒドロフラン、3,4-ジアルキルテトラヒ
ドロフラン、及び式(4)で示される化合物が挙げられ
る。
【0009】
【化6】
(式(4)において、Cは通常、炭素数1〜8、好ましく
は2〜4の鎖状炭化水素基であり、炭素間の2重結合お
よび/または3重結合を含んでもよく、より好ましくは
該炭素数のアルキレン基であり、炭素数1〜6の置換基
および/またはハロゲン原子で置換されていてもよ
い。)具体的には、3-メチルテトラヒドロフラン、3-i
クチルテトラヒドロフラン、3-iデシルテトラヒドロフ
ラン、3-フェニルテトラヒドロフラン、3-アセトキシテ
トラヒドロフラン、3-アセトキシメチルテトラヒドロフ
ラン、3,3-ジメチルテトラヒドロフラン、3-エチル-3-
メチルテトラヒドロフラン、3-エトキシ-3-メチルテト
ラヒドロフラン、3,4-ジメチルテトラヒドロフラン、3-
エチル-4-メチルテトラヒドロフラン、8−オキサビシ
クロ[4.3.0]ノナン等である。これらのなかでも
特に3-アルキルテトラヒドロフランおよび8−オキサビ
シクロ[4.3.0]ノナンを用いるのが好ましい。こ
れらの化合物は単独でも混合してもよい。反応に供する
テトラヒドロフランとテトラヒドロフラン誘導体との比
率は、テトラヒドロフラン1モルに対してテトラヒドロ
フラン誘導体が通常0.01モル以上であって、1モル
以下、好ましくは0.8モル以下、最も好ましくは0.
7モル以下である。触媒としては、周期律表3〜14族
の元素より成る群から選ばれた金属を含む酸化物であ
り、好ましくは、Ge,Sn,Pb,B,Al,Ga,Zn,Cd,Cu,Fe,Mn,N
i,Cr,Mo,W,Ti,Zr,Hf,Y,La,Ce,Yb及びSiより成る群から
選ばれた金属の酸化物、又は複合酸化物である。なかで
も、周期律表第4族の金属の酸化物又はこの金属と上記
の金属との複合酸化物、例えばZrとSiとの複合酸化物を
用いるのが好ましい。ZrとSiとの複合酸化物の場合に
は、 ZrとSiの原子比率がZr/Si=0.001〜1
であるものを用いるのが好ましい。触媒の調製は、酸化
物触媒調製の常法に従って行えばよい。例えば、触媒成
分の金属の化合物を含む水溶液もしくは有機溶媒溶液又
はスラリーより調製する方法、一方の成分を水溶液又は
有機溶媒溶液として、他方の成分を固体として用いて調
製する方法、複数の成分を混合して高温固相反応により
調製する方法などがある。通常は、活性に優れた触媒が
得易い点で、触媒成分を含む溶液又はスラリーを調製
し、これを乾燥、成形、焼成する方法、溶液又はスラリ
ーから固体を析出させ、これを、乾燥、成形、焼成させ
る方法、溶液又はスラリーを固体に含浸させ、乾燥、成
形、焼成する方法などが好ましい。乾燥方法としては、
蒸発乾燥法、噴霧乾燥法、凍結乾燥法、真空乾燥法等を
採用することができる。焼成方法は焼成に供する乾燥物
の性状や量に応じて適宜の方法で行えばよく、大規模に
は管状炉、回転炉、流動焼成炉等を用いて行うのが一般
的である。また、これらの処理をいくつか組み合わせて
もよい。焼成条件は、焼成方法により異なるが、通常、
温度は、600〜1150℃、好ましくは600〜1000℃であり、
一般に高温で焼成すると、触媒の活性、安定性が向上す
る。焼成時間は通常0.5〜100時間、好ましくは1〜30時
間である。また、焼成は、空気のような酸素含有ガス雰
囲気下で行う方法がもっとも一般的であるが、窒素、ア
ルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気中又は真空中で
実施してもよい。
は2〜4の鎖状炭化水素基であり、炭素間の2重結合お
よび/または3重結合を含んでもよく、より好ましくは
該炭素数のアルキレン基であり、炭素数1〜6の置換基
および/またはハロゲン原子で置換されていてもよ
い。)具体的には、3-メチルテトラヒドロフラン、3-i
クチルテトラヒドロフラン、3-iデシルテトラヒドロフ
ラン、3-フェニルテトラヒドロフラン、3-アセトキシテ
トラヒドロフラン、3-アセトキシメチルテトラヒドロフ
ラン、3,3-ジメチルテトラヒドロフラン、3-エチル-3-
メチルテトラヒドロフラン、3-エトキシ-3-メチルテト
ラヒドロフラン、3,4-ジメチルテトラヒドロフラン、3-
エチル-4-メチルテトラヒドロフラン、8−オキサビシ
クロ[4.3.0]ノナン等である。これらのなかでも
特に3-アルキルテトラヒドロフランおよび8−オキサビ
シクロ[4.3.0]ノナンを用いるのが好ましい。こ
れらの化合物は単独でも混合してもよい。反応に供する
テトラヒドロフランとテトラヒドロフラン誘導体との比
率は、テトラヒドロフラン1モルに対してテトラヒドロ
フラン誘導体が通常0.01モル以上であって、1モル
以下、好ましくは0.8モル以下、最も好ましくは0.
7モル以下である。触媒としては、周期律表3〜14族
の元素より成る群から選ばれた金属を含む酸化物であ
り、好ましくは、Ge,Sn,Pb,B,Al,Ga,Zn,Cd,Cu,Fe,Mn,N
i,Cr,Mo,W,Ti,Zr,Hf,Y,La,Ce,Yb及びSiより成る群から
選ばれた金属の酸化物、又は複合酸化物である。なかで
も、周期律表第4族の金属の酸化物又はこの金属と上記
の金属との複合酸化物、例えばZrとSiとの複合酸化物を
用いるのが好ましい。ZrとSiとの複合酸化物の場合に
は、 ZrとSiの原子比率がZr/Si=0.001〜1
であるものを用いるのが好ましい。触媒の調製は、酸化
物触媒調製の常法に従って行えばよい。例えば、触媒成
分の金属の化合物を含む水溶液もしくは有機溶媒溶液又
はスラリーより調製する方法、一方の成分を水溶液又は
有機溶媒溶液として、他方の成分を固体として用いて調
製する方法、複数の成分を混合して高温固相反応により
調製する方法などがある。通常は、活性に優れた触媒が
得易い点で、触媒成分を含む溶液又はスラリーを調製
し、これを乾燥、成形、焼成する方法、溶液又はスラリ
ーから固体を析出させ、これを、乾燥、成形、焼成させ
る方法、溶液又はスラリーを固体に含浸させ、乾燥、成
形、焼成する方法などが好ましい。乾燥方法としては、
蒸発乾燥法、噴霧乾燥法、凍結乾燥法、真空乾燥法等を
採用することができる。焼成方法は焼成に供する乾燥物
の性状や量に応じて適宜の方法で行えばよく、大規模に
は管状炉、回転炉、流動焼成炉等を用いて行うのが一般
的である。また、これらの処理をいくつか組み合わせて
もよい。焼成条件は、焼成方法により異なるが、通常、
温度は、600〜1150℃、好ましくは600〜1000℃であり、
一般に高温で焼成すると、触媒の活性、安定性が向上す
る。焼成時間は通常0.5〜100時間、好ましくは1〜30時
間である。また、焼成は、空気のような酸素含有ガス雰
囲気下で行う方法がもっとも一般的であるが、窒素、ア
ルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気中又は真空中で
実施してもよい。
【0010】触媒製造に用いられる金属化合物として
は、硝酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物、カルボン酸塩、炭
酸塩、アセチルアセトン塩、アルコキシド、有機金属化
合物、オキソ酸のアルカリ金属塩やアンモニウム塩、酸
化物、水酸化物、含水酸化物、酸化物ゲル、酸化物ゾル
等、常用のものを用いることができる。例えばZrであれ
ば、硝酸ジルコニル、硫酸ジルコニウム、塩化ジルコニ
ウム、塩化ジルコニル等のハロゲン化物、酢酸ジルコニ
ル等のカルボン酸塩、炭酸ジルコニウムアンモニウム、
ジルコニウムアセチルアセトナート、ジルコニウムブト
キシド等のアルコキシド、ジルコノセンジクロライド、
ジルコニア、含水酸化ジルコニウム、ジルコニアゲル、
ジルコニアゾル等が挙げられ、Siであれば、ケイ酸ナト
リウムや水ガラス等のケイ酸塩、四塩化ケイ素等のハロ
ゲン化物、テトラエトキシシラン等のアルコキシド、シ
リカ、シリカゲル、シリカゾル等が挙げられる。
は、硝酸塩、硫酸塩、ハロゲン化物、カルボン酸塩、炭
酸塩、アセチルアセトン塩、アルコキシド、有機金属化
合物、オキソ酸のアルカリ金属塩やアンモニウム塩、酸
化物、水酸化物、含水酸化物、酸化物ゲル、酸化物ゾル
等、常用のものを用いることができる。例えばZrであれ
ば、硝酸ジルコニル、硫酸ジルコニウム、塩化ジルコニ
ウム、塩化ジルコニル等のハロゲン化物、酢酸ジルコニ
ル等のカルボン酸塩、炭酸ジルコニウムアンモニウム、
ジルコニウムアセチルアセトナート、ジルコニウムブト
キシド等のアルコキシド、ジルコノセンジクロライド、
ジルコニア、含水酸化ジルコニウム、ジルコニアゲル、
ジルコニアゾル等が挙げられ、Siであれば、ケイ酸ナト
リウムや水ガラス等のケイ酸塩、四塩化ケイ素等のハロ
ゲン化物、テトラエトキシシラン等のアルコキシド、シ
リカ、シリカゲル、シリカゾル等が挙げられる。
【0011】例えば、ZrとSiから成る複合酸化物であれ
ば、市販のシリカ担体に硝酸ジルコニル等のZrを含む溶
液を含浸担持後、乾燥、焼成することにより得ることが
できる。本発明の共重合反応で使用するカルボン酸とし
ては、通常は、炭素数2〜12、好ましくは2〜8の脂肪族
又は芳香族カルボン酸を用いる。カルボン酸はモノカル
ボン酸であるのが好ましいが、ポリカルボン酸を用いる
こともできる。また、カルボン酸無水物としてはこれら
のカルボン酸から誘導されるものを用いればよい。例え
ば、脂肪族カルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、
酪酸、吉草酸、カプロン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、
ペラルゴン酸、マレイン酸、コハク酸等が用いられ、ま
た無水酢酸や無水コハク酸等のこれらのカルボン酸から
誘導されるカルボン酸無水物や混合カルボン酸無水物を
用いることができる。芳香族カルボン酸としては、安息
香酸、フタル酸、ナフタリン酸等が用いられ、また、そ
れらから誘導されるカルボン酸無水物を用いることもで
きる。これらのカルボン酸及びカルボン酸無水物の中
で、効果、価格、及び入手の容易さを考慮すると、酢酸
又は無水酢酸を用いるのが好ましい。カルボン酸及びカ
ルボン酸無水物は、原料のテトラヒドロフラン及びその
誘導体の合計に対して、通常0.01〜1.0モル倍、特に
0.01〜0.5モル倍となるように用いるのが好まし
い。
ば、市販のシリカ担体に硝酸ジルコニル等のZrを含む溶
液を含浸担持後、乾燥、焼成することにより得ることが
できる。本発明の共重合反応で使用するカルボン酸とし
ては、通常は、炭素数2〜12、好ましくは2〜8の脂肪族
又は芳香族カルボン酸を用いる。カルボン酸はモノカル
ボン酸であるのが好ましいが、ポリカルボン酸を用いる
こともできる。また、カルボン酸無水物としてはこれら
のカルボン酸から誘導されるものを用いればよい。例え
ば、脂肪族カルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、
酪酸、吉草酸、カプロン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、
ペラルゴン酸、マレイン酸、コハク酸等が用いられ、ま
た無水酢酸や無水コハク酸等のこれらのカルボン酸から
誘導されるカルボン酸無水物や混合カルボン酸無水物を
用いることができる。芳香族カルボン酸としては、安息
香酸、フタル酸、ナフタリン酸等が用いられ、また、そ
れらから誘導されるカルボン酸無水物を用いることもで
きる。これらのカルボン酸及びカルボン酸無水物の中
で、効果、価格、及び入手の容易さを考慮すると、酢酸
又は無水酢酸を用いるのが好ましい。カルボン酸及びカ
ルボン酸無水物は、原料のテトラヒドロフラン及びその
誘導体の合計に対して、通常0.01〜1.0モル倍、特に
0.01〜0.5モル倍となるように用いるのが好まし
い。
【0012】共重合反応は回分方式でも連続方式でも行
うことができる。反応は通常は無溶媒で行うが、所望な
らば溶媒を用いることもできる。回分反応の場合には、
反応器に原料のテトラヒドロフラン及びその誘導体とカ
ルボン酸又はカルボン酸無水物を仕込み、これに触媒を
懸濁させて攪拌下に反応させればよい。触媒は、通常は
液相に対して0.1重量倍以上になるように用いる。触媒
量がこれよりも少ないと反応速度が遅くなり、好ましく
ない。触媒量の上限は攪拌の容易さや反応温度の制御の
容易さなどを考慮して決定すればよい。反応時間は通常
0.1〜20時間、好ましくは0.5〜15時間である。連続反応
は懸濁床方式及び固定床流通方式のいずれでも行うこと
ができる。固定床流通方式の場合には、触媒に対し液相
の供給量が0.001〜10重量倍、特に0.002〜10重量倍とな
るようにするのが好ましい。反応温度は、通常0〜200
℃、好ましくは0〜80℃である。反応圧力は、反応系が
液相を保持できるような圧力であればよく、通常は常圧
から10MPa、好ましくは常圧から5MPaの圧力の範
囲から選択される。
うことができる。反応は通常は無溶媒で行うが、所望な
らば溶媒を用いることもできる。回分反応の場合には、
反応器に原料のテトラヒドロフラン及びその誘導体とカ
ルボン酸又はカルボン酸無水物を仕込み、これに触媒を
懸濁させて攪拌下に反応させればよい。触媒は、通常は
液相に対して0.1重量倍以上になるように用いる。触媒
量がこれよりも少ないと反応速度が遅くなり、好ましく
ない。触媒量の上限は攪拌の容易さや反応温度の制御の
容易さなどを考慮して決定すればよい。反応時間は通常
0.1〜20時間、好ましくは0.5〜15時間である。連続反応
は懸濁床方式及び固定床流通方式のいずれでも行うこと
ができる。固定床流通方式の場合には、触媒に対し液相
の供給量が0.001〜10重量倍、特に0.002〜10重量倍とな
るようにするのが好ましい。反応温度は、通常0〜200
℃、好ましくは0〜80℃である。反応圧力は、反応系が
液相を保持できるような圧力であればよく、通常は常圧
から10MPa、好ましくは常圧から5MPaの圧力の範
囲から選択される。
【0013】反応生成液は常法により処理して重合体を
回収する。例えば、回分方式の場合、反応終了後まず反
応生成液を濾過して触媒を除去し、濾液を蒸留して未反
応の原料やカルボン酸などを留去し、重合物を回収す
る。また、留去された原料やカルボン酸などは回収して
再び反応に供することができる。触媒はよく洗浄した
後、再び反応に使用することができる。若し洗浄では十
分に付着している有機物を除去できない場合には、触媒
に付着している有機物を燃焼させて除去すればよい。以
上の工程により得られた環状エーテルの共重合体はテト
ラヒドロフランとテトラヒドロフラン誘導体の共重合体
のカルボン酸エステルである。該環状エーテルの共重合
体のエステル部分を加水分解又は加アルコール分解して
アルコールに変換することでポリテトラメチレンエーテ
ルグリコール類が得られる。加水分解反応又は加アルコ
ール分解反応は公知の方法、例えば米国特許第2499
725号、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・
ソサエティ、70巻、p1842等の方法により行うこ
とができる。反応は反応条件は特に限定されないが、通
常共重合体のカルボン酸エステルのエステル部分に対し
て水もしくはアルコールを5〜300モル倍用いる。反
応は通常水もしくはアルコールの沸点で実施されるが、
加圧することにより、より高い温度で実施することもで
きる。反応形式はバッチ式でも連続でも実施できるし、
2段階以上の反応器を用いてもよい。加アルコール分解
の場合、副生するアルコールの酢酸エステルは反応中に
蒸留して留去させることが望ましい。なお、本発明で言
うポリテトラメチレンエーテルグリコール類とは、置換
基を有するポリテトラメチレンエーテルグリコールを意
味する。
回収する。例えば、回分方式の場合、反応終了後まず反
応生成液を濾過して触媒を除去し、濾液を蒸留して未反
応の原料やカルボン酸などを留去し、重合物を回収す
る。また、留去された原料やカルボン酸などは回収して
再び反応に供することができる。触媒はよく洗浄した
後、再び反応に使用することができる。若し洗浄では十
分に付着している有機物を除去できない場合には、触媒
に付着している有機物を燃焼させて除去すればよい。以
上の工程により得られた環状エーテルの共重合体はテト
ラヒドロフランとテトラヒドロフラン誘導体の共重合体
のカルボン酸エステルである。該環状エーテルの共重合
体のエステル部分を加水分解又は加アルコール分解して
アルコールに変換することでポリテトラメチレンエーテ
ルグリコール類が得られる。加水分解反応又は加アルコ
ール分解反応は公知の方法、例えば米国特許第2499
725号、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・
ソサエティ、70巻、p1842等の方法により行うこ
とができる。反応は反応条件は特に限定されないが、通
常共重合体のカルボン酸エステルのエステル部分に対し
て水もしくはアルコールを5〜300モル倍用いる。反
応は通常水もしくはアルコールの沸点で実施されるが、
加圧することにより、より高い温度で実施することもで
きる。反応形式はバッチ式でも連続でも実施できるし、
2段階以上の反応器を用いてもよい。加アルコール分解
の場合、副生するアルコールの酢酸エステルは反応中に
蒸留して留去させることが望ましい。なお、本発明で言
うポリテトラメチレンエーテルグリコール類とは、置換
基を有するポリテトラメチレンエーテルグリコールを意
味する。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に具体的
に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるも
のではない。なお、Gel Permeation Chromatography
(GPC)による分析は、下記の条件で行った。 GPC分析条件; カラム:TSK-GEL GMHXL-N(7.8mmID×30.0cmL)(東ソー株
式会社) 質量較正:POLYTETRAHYDROFURAN CALIBRATION KIT(Polym
er Laboratories)(Mp=547000,283000,99900,67500,3550
0,15000,6000,2170,1600,1300) 溶媒:テトラヒドロフラン なお、以下の実施例において、Mn、Mwはそれぞれ次の意
味を表す。 Mn:GPCにより測定した数平均分子量 Mw:GPCにより測定した重量平均分子量 5mol%ZrO2-SiO2複合酸化物触媒の調製;特開平9-94464号
公報の実施例1に準じて調製した。シリカ(富士シリシ
ア社製品、キャリアクトQ-15、平均細孔径150Å、粒径3
00メッシュ以下)10.0gを、オキシ硝酸ジルコニウム・2
水塩2.34g及び尿素1.14gを含有する水溶液20mlに加え
た。60℃で水を減圧留去し、見かけ上乾燥した固体を得
た。空気流通下、この固体を一定の昇温速度で1時間か
けて120℃まで昇温し、引き続いて2時間30分かけて800
℃まで昇温した。800℃で3時間保持した後放冷し、5mol
%ZrO2-SiO2複合酸化物触媒を得た。
に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるも
のではない。なお、Gel Permeation Chromatography
(GPC)による分析は、下記の条件で行った。 GPC分析条件; カラム:TSK-GEL GMHXL-N(7.8mmID×30.0cmL)(東ソー株
式会社) 質量較正:POLYTETRAHYDROFURAN CALIBRATION KIT(Polym
er Laboratories)(Mp=547000,283000,99900,67500,3550
0,15000,6000,2170,1600,1300) 溶媒:テトラヒドロフラン なお、以下の実施例において、Mn、Mwはそれぞれ次の意
味を表す。 Mn:GPCにより測定した数平均分子量 Mw:GPCにより測定した重量平均分子量 5mol%ZrO2-SiO2複合酸化物触媒の調製;特開平9-94464号
公報の実施例1に準じて調製した。シリカ(富士シリシ
ア社製品、キャリアクトQ-15、平均細孔径150Å、粒径3
00メッシュ以下)10.0gを、オキシ硝酸ジルコニウム・2
水塩2.34g及び尿素1.14gを含有する水溶液20mlに加え
た。60℃で水を減圧留去し、見かけ上乾燥した固体を得
た。空気流通下、この固体を一定の昇温速度で1時間か
けて120℃まで昇温し、引き続いて2時間30分かけて800
℃まで昇温した。800℃で3時間保持した後放冷し、5mol
%ZrO2-SiO2複合酸化物触媒を得た。
【0015】実施例1
上記で調製した 5mol%ZrO2-SiO2複合酸化物触媒を窒素
気流中500℃で1時間乾燥した。この触媒1.4gをガラス
製容器に入れ、無水酢酸0.19g、テトラヒドロフラン3.1
g、及び3-メチルテトラヒドロフラン1.2g(テトラヒド
ロフラン:3-メチルテトラヒドロフラン=75:25(モル比))
を順次加えた後、窒素雰囲気下で攪拌しながら、常圧、
30℃で4時間共重合反応を行った。このときの触媒量は
液相に対して0.31重量倍であった。反応終了後、攪拌を
止め、反応液の上澄みを触媒が混入しないように0.1g採
取した。この反応液をテトラヒドロフラン10mlで希釈し
た後濾過してGPC試料とした。PTMG(Mn=1842,Mw=4115)の
0.5重量%テトラヒドロフラン溶液のGPC 溶出曲線の面積
を基準として、上記の試料のGPC溶出曲線の面積から重
合物の重量を求め、これより収率(供給したテトラヒド
ロフランと3-メチルテトラヒドロフランの和に対する重
合物の重量%)を計算した。
気流中500℃で1時間乾燥した。この触媒1.4gをガラス
製容器に入れ、無水酢酸0.19g、テトラヒドロフラン3.1
g、及び3-メチルテトラヒドロフラン1.2g(テトラヒド
ロフラン:3-メチルテトラヒドロフラン=75:25(モル比))
を順次加えた後、窒素雰囲気下で攪拌しながら、常圧、
30℃で4時間共重合反応を行った。このときの触媒量は
液相に対して0.31重量倍であった。反応終了後、攪拌を
止め、反応液の上澄みを触媒が混入しないように0.1g採
取した。この反応液をテトラヒドロフラン10mlで希釈し
た後濾過してGPC試料とした。PTMG(Mn=1842,Mw=4115)の
0.5重量%テトラヒドロフラン溶液のGPC 溶出曲線の面積
を基準として、上記の試料のGPC溶出曲線の面積から重
合物の重量を求め、これより収率(供給したテトラヒド
ロフランと3-メチルテトラヒドロフランの和に対する重
合物の重量%)を計算した。
【0016】また反応液を濾過して触媒を除去し、濾液
から未反応の無水酢酸、テトラヒドロフラン及び3-メチ
ルテトラヒドロフランを留去して得られた共重合物の1H
-NMRスペクトル(溶媒:クロロホルム-d)を測定し、重
合物中のテトラヒドロフランユニットと3-メチルテトラ
ヒドロフランユニットのモル組成比を計算した。(主鎖
の酸素に隣接するメチレン基のピークと3-メチルテトラ
ヒドロフランユニットのメチル基のピークから総ユニッ
ト数と3-メチルテトラヒドロフランユニット数を計算
し、重合物中のテトラヒドロフランユニットと3-メチル
テトラヒドロフランユニットのモル組成比を計算し
た。)結果を表1に示した。
から未反応の無水酢酸、テトラヒドロフラン及び3-メチ
ルテトラヒドロフランを留去して得られた共重合物の1H
-NMRスペクトル(溶媒:クロロホルム-d)を測定し、重
合物中のテトラヒドロフランユニットと3-メチルテトラ
ヒドロフランユニットのモル組成比を計算した。(主鎖
の酸素に隣接するメチレン基のピークと3-メチルテトラ
ヒドロフランユニットのメチル基のピークから総ユニッ
ト数と3-メチルテトラヒドロフランユニット数を計算
し、重合物中のテトラヒドロフランユニットと3-メチル
テトラヒドロフランユニットのモル組成比を計算し
た。)結果を表1に示した。
【0017】実施例2
反応時間を2時間とした以外は実施例1と全く同一の方
法で重合反応及び分析を行った。結果を表1に示した。 実施例3 触媒量を0.17gとした以外は、実施例1と全く同一の方
法で重合反応及び分析を行った。このときの触媒量は液
相に対して0.04重量倍であった。結果を表1に示した。
法で重合反応及び分析を行った。結果を表1に示した。 実施例3 触媒量を0.17gとした以外は、実施例1と全く同一の方
法で重合反応及び分析を行った。このときの触媒量は液
相に対して0.04重量倍であった。結果を表1に示した。
【0018】比較例1
リンタングステン酸6水和物3.3g、テトラヒドロフラン
3.1g、及び3-メチルテトラヒドロフラン1.2gをガラス製
容器に入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら、常圧、60℃
で11時間反応させた。反応終了後、水を加えて反応液を
均一にし、炭酸水素ナトリウムを加えてリンタングステ
ン酸を中和した。その後、未反応のテトラヒドロフラ
ン、及び3-メチルテトラヒドロフランを留去し、蒸留残
渣をトルエン/水で抽出した。トルエン相からトルエン
を除去して重合物を得た。得られた重合物の重量から収
率を計算し、1H-NMRスペクトル(溶媒:クロロホルム-d)
から重合物中のテトラヒドロフランユニットと3-メチ
ルテトラヒドロフランユニットのモル組成比を計算し
た。更に重合物の一部をテトラヒドロフランに溶解しGP
C測定を行い、Mn及びMwを求めた。結果を表1に示し
た。
3.1g、及び3-メチルテトラヒドロフラン1.2gをガラス製
容器に入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら、常圧、60℃
で11時間反応させた。反応終了後、水を加えて反応液を
均一にし、炭酸水素ナトリウムを加えてリンタングステ
ン酸を中和した。その後、未反応のテトラヒドロフラ
ン、及び3-メチルテトラヒドロフランを留去し、蒸留残
渣をトルエン/水で抽出した。トルエン相からトルエン
を除去して重合物を得た。得られた重合物の重量から収
率を計算し、1H-NMRスペクトル(溶媒:クロロホルム-d)
から重合物中のテトラヒドロフランユニットと3-メチ
ルテトラヒドロフランユニットのモル組成比を計算し
た。更に重合物の一部をテトラヒドロフランに溶解しGP
C測定を行い、Mn及びMwを求めた。結果を表1に示し
た。
【0019】
【表1】
(a)重合物中のテトラヒドロフランユニットと3-メチル
テトラヒドロフランユニットのモル組成比 (b)触媒1g当り、1時間当りの重合物生成量 以上より、本発明の共重合方法により、従来法と比較し
て大きな重合速度が得られることが示された。さらに、
テトラヒドロフラン誘導体の種類を変えてテトラヒドロ
フランとテトラヒドロフラン誘導体の重合反応を行っ
た。
テトラヒドロフランユニットのモル組成比 (b)触媒1g当り、1時間当りの重合物生成量 以上より、本発明の共重合方法により、従来法と比較し
て大きな重合速度が得られることが示された。さらに、
テトラヒドロフラン誘導体の種類を変えてテトラヒドロ
フランとテトラヒドロフラン誘導体の重合反応を行っ
た。
【0020】実施例4
3-メチルテトラヒドロフランの代わりに3-n-ドデシルテ
トラヒドロフラン 3.5g(テトラヒドロフラン: 3-n-ド
デシルテトラヒドロフラン=75:25(モル比))を用い、
反応時間を8時間とした以外は実施例1と全く同一の方
法で重合反応、分析を行った。(1H−NMRスペクトルの
主鎖の酸素に隣接するメチレン基のピークと3-n-ドデシ
ルテトラヒドロフランユニットのメチル基のピークから
総ユニット数と3-n-ドデシルテトラヒドロフランユニッ
ト数を計算し、重合物中のテトラヒドロフランユニット
と3-n-ドデシルテトラヒドロフランユニットのモル組成
比を計算した。)結果を表2に示した。
トラヒドロフラン 3.5g(テトラヒドロフラン: 3-n-ド
デシルテトラヒドロフラン=75:25(モル比))を用い、
反応時間を8時間とした以外は実施例1と全く同一の方
法で重合反応、分析を行った。(1H−NMRスペクトルの
主鎖の酸素に隣接するメチレン基のピークと3-n-ドデシ
ルテトラヒドロフランユニットのメチル基のピークから
総ユニット数と3-n-ドデシルテトラヒドロフランユニッ
ト数を計算し、重合物中のテトラヒドロフランユニット
と3-n-ドデシルテトラヒドロフランユニットのモル組成
比を計算した。)結果を表2に示した。
【0021】実施例5
3-メチルテトラヒドロフランの代わりに3-フェニルテト
ラヒドロフラン 2.1 g(テトラヒドロフラン: 3-フェニ
ルテトラヒドロフラン=75:25(モル比))を用い、反応
時間を8時間とした以外は実施例1と全く同一の方法で
重合反応、分析を行った。(1H−NMRスペクトルの主鎖
の酸素に隣接するメチレン基のピ−クと3−フェニルテ
トラヒドロフランユニットの芳香環のピ−クから総ユニ
ット数と3−フェニルテトラヒドロフランユニット数を
計算し、重合物中のテトラヒドロフランユニットと3-フ
ェニルテトラヒドロフランユニットのモル組成比を計算
した。)結果を表2に示した。
ラヒドロフラン 2.1 g(テトラヒドロフラン: 3-フェニ
ルテトラヒドロフラン=75:25(モル比))を用い、反応
時間を8時間とした以外は実施例1と全く同一の方法で
重合反応、分析を行った。(1H−NMRスペクトルの主鎖
の酸素に隣接するメチレン基のピ−クと3−フェニルテ
トラヒドロフランユニットの芳香環のピ−クから総ユニ
ット数と3−フェニルテトラヒドロフランユニット数を
計算し、重合物中のテトラヒドロフランユニットと3-フ
ェニルテトラヒドロフランユニットのモル組成比を計算
した。)結果を表2に示した。
【0022】実施例6
3-メチルテトラヒドロフランの代わりに3-アセトキシテ
トラヒドロフラン 1.9g(テトラヒドロフラン: 3-アセ
トキシテトラヒドロフラン=75:25(モル比))を用い、
反応時間を8時間とした以外は実施例1の方法で重合反
応、分析を行った。(1H−NMRスペクトルの主鎖の酸素
に隣接するメチレン基のピ−クと3-アセトキシテトラヒ
ドロフランユニットのメチン基のピ−クから総ユニット
数と3-アセトキシテトラヒドロフランユニット数を計算
し、重合物中のテトラヒドロフランユニットと3-アセト
キシテトラヒドロフランユニットのモル組成比を計算し
た。)結果を表2に示した。
トラヒドロフラン 1.9g(テトラヒドロフラン: 3-アセ
トキシテトラヒドロフラン=75:25(モル比))を用い、
反応時間を8時間とした以外は実施例1の方法で重合反
応、分析を行った。(1H−NMRスペクトルの主鎖の酸素
に隣接するメチレン基のピ−クと3-アセトキシテトラヒ
ドロフランユニットのメチン基のピ−クから総ユニット
数と3-アセトキシテトラヒドロフランユニット数を計算
し、重合物中のテトラヒドロフランユニットと3-アセト
キシテトラヒドロフランユニットのモル組成比を計算し
た。)結果を表2に示した。
【0023】実施例7
3-メチルテトラヒドロフランの代わりに8−オキサビシ
クロ[4.3.0]ノナン1.8 g(テトラヒドロフラン:
8−オキサビシクロ[4.3.0]ノナン=82:18(モ
ル比))を用い、反応時間を8時間とした以外は実施例
1と全く同一の方法で重合反応、GPC分析を行った。ま
た、1H−NMRスペクトルではピ−クの分離が不十分であ
ったため、MALDI−TOF質量分析を行い、重合物中のテト
ラヒドロフランユニットと8−オキサビシクロ[4.
3.0]ノナンユニットのモル組成を計算した。分析条
件を以下に示す。 MALDI−TOF質量分析条件; 質量較正:ポリエチレングリコ−ル(平均分子量:100
0, 4000) Mode:Reflector Accelerating Voltage:20kV Laser Power:2450 Grid Voltage:70.000% Guide Wire Voltage:0.050% Delay Time:110 nsec Scans Averaged:256 times Low Mass Gate:200 m/e MALDI−TOF質量スペクトルでは、8−オキサビシクロ
[4.3.0]ノナンが共重合した場合、テトラヒドロ
フランホモポリマ−のシグナル位置からm/eが54の倍
数分ずれた位置にシグナルが現れる。これらのシグナル
強度から、20分子モノマ−が重合した重合物中のテト
ラヒドロフランユニットと8−オキサビシクロ[4.
3.0]ノナンユニットのモル組成を計算した。結果を
表2に示した。
クロ[4.3.0]ノナン1.8 g(テトラヒドロフラン:
8−オキサビシクロ[4.3.0]ノナン=82:18(モ
ル比))を用い、反応時間を8時間とした以外は実施例
1と全く同一の方法で重合反応、GPC分析を行った。ま
た、1H−NMRスペクトルではピ−クの分離が不十分であ
ったため、MALDI−TOF質量分析を行い、重合物中のテト
ラヒドロフランユニットと8−オキサビシクロ[4.
3.0]ノナンユニットのモル組成を計算した。分析条
件を以下に示す。 MALDI−TOF質量分析条件; 質量較正:ポリエチレングリコ−ル(平均分子量:100
0, 4000) Mode:Reflector Accelerating Voltage:20kV Laser Power:2450 Grid Voltage:70.000% Guide Wire Voltage:0.050% Delay Time:110 nsec Scans Averaged:256 times Low Mass Gate:200 m/e MALDI−TOF質量スペクトルでは、8−オキサビシクロ
[4.3.0]ノナンが共重合した場合、テトラヒドロ
フランホモポリマ−のシグナル位置からm/eが54の倍
数分ずれた位置にシグナルが現れる。これらのシグナル
強度から、20分子モノマ−が重合した重合物中のテト
ラヒドロフランユニットと8−オキサビシクロ[4.
3.0]ノナンユニットのモル組成を計算した。結果を
表2に示した。
【0024】実施例8
3-メチルテトラヒドロフランの代わりに3−アセトキシ
メチルテトラヒドロフラン 1.8 g(テトラヒドロフラ
ン: 3−アセトキシメチルテトラヒドロフラン=75:25
(モル比))を用い、反応時間を8時間とした以外は実
施例1と全く同一の方法で重合反応、GPC分析を行っ
た。また重合物中のテトラヒドロフランユニットと3−
アセトキシメチルテトラヒドロフランユニットのモル組
成は、メタノリシスにより重合物中のアセチル基を水酸
基に変換した後にMALDI−TOF質量分析を行い計算した。
得られた重合物のうち0.8 gおよびメタノ−ル2.6 g、水
酸化ナトリウム0.07 gを蒸留装置を備えた反応器に仕込
み、メタノ−ル/酢酸メチルの共沸混合物を留出させな
がら4時間エステル交換を行った。留去後、得られた重
合物を水20mlで2回洗浄した。水層を除去した後、重合
物にメタノ−ル7.2 g、水10 gを加え、窒素下50℃にて3
0分加熱攪拌後、1時間静置し、上層(オリゴマ−を多
く含む)を除去した。下層を回収後、水、メタノールを
除去し、アセチル基が水酸基に変換した重合物を得た。
この操作により、3-アセトキシメチルテトラヒドロフラ
ンユニットは3-ヒドロキシメチルテトラヒドロフランユ
ニットへと変換した。MALDI−TOF質量分析は、実施例7
と同一の測定条件にて行った。MALDI−TOF質量スペクト
ルでは、3-ヒドロキシメチルテトラヒドロフランユニッ
トが共重合した場合、テトラヒドロフランホモポリマ−
のシグナル位置からm/eが30の倍数分ずれた位置にシ
グナルが現れる。これらのシグナル強度から、20分子
モノマ−が重合した重合物中のテトラヒドロフランユニ
ットと3-ヒドロキシメチルテトラヒドロフランユニット
のモル組成を計算した。結果を表2に示した。
メチルテトラヒドロフラン 1.8 g(テトラヒドロフラ
ン: 3−アセトキシメチルテトラヒドロフラン=75:25
(モル比))を用い、反応時間を8時間とした以外は実
施例1と全く同一の方法で重合反応、GPC分析を行っ
た。また重合物中のテトラヒドロフランユニットと3−
アセトキシメチルテトラヒドロフランユニットのモル組
成は、メタノリシスにより重合物中のアセチル基を水酸
基に変換した後にMALDI−TOF質量分析を行い計算した。
得られた重合物のうち0.8 gおよびメタノ−ル2.6 g、水
酸化ナトリウム0.07 gを蒸留装置を備えた反応器に仕込
み、メタノ−ル/酢酸メチルの共沸混合物を留出させな
がら4時間エステル交換を行った。留去後、得られた重
合物を水20mlで2回洗浄した。水層を除去した後、重合
物にメタノ−ル7.2 g、水10 gを加え、窒素下50℃にて3
0分加熱攪拌後、1時間静置し、上層(オリゴマ−を多
く含む)を除去した。下層を回収後、水、メタノールを
除去し、アセチル基が水酸基に変換した重合物を得た。
この操作により、3-アセトキシメチルテトラヒドロフラ
ンユニットは3-ヒドロキシメチルテトラヒドロフランユ
ニットへと変換した。MALDI−TOF質量分析は、実施例7
と同一の測定条件にて行った。MALDI−TOF質量スペクト
ルでは、3-ヒドロキシメチルテトラヒドロフランユニッ
トが共重合した場合、テトラヒドロフランホモポリマ−
のシグナル位置からm/eが30の倍数分ずれた位置にシ
グナルが現れる。これらのシグナル強度から、20分子
モノマ−が重合した重合物中のテトラヒドロフランユニ
ットと3-ヒドロキシメチルテトラヒドロフランユニット
のモル組成を計算した。結果を表2に示した。
【0025】
【表2】
【0026】(a)NMR測定より求めた重合物中のテトラヒ
ドロフランユニットとテトラヒドロフラン誘導体ユニッ
トのモル組成比 (b)MALDI−TOF MS測定より求めた20量体中のテトラヒ
ドロフランユニットとテトラヒドロフラン誘導体ユニッ
トのモル組成比
ドロフランユニットとテトラヒドロフラン誘導体ユニッ
トのモル組成比 (b)MALDI−TOF MS測定より求めた20量体中のテトラヒ
ドロフランユニットとテトラヒドロフラン誘導体ユニッ
トのモル組成比
【0027】実施例9
5mol%ZrO2-SiO2複合酸化物触媒の調製方法を参考にし
て9mol%ZrO2−SiO2複合酸化物触媒を調製した。シリカ
(富士シリシア社製品、キャリアクトQ-15、平均細孔径
150Å、粒径300メッシュ以下)10.0 gを、オキシ硝酸ジ
ルコニウム・2水塩4.34 g及び尿素2.11 gを含有する水
溶液37mlに加えた。60℃で水を減圧留去し、見かけ上乾
燥した固体を得た。空気流通下、この固体を一定の昇温
速度で1時間かけて120℃まで昇温し、引き続いて2時間
30分かけて800℃まで昇温した。800℃で3時間保持した
後放冷した。9mol%ZrO2−SiO2複合酸化物触媒を窒素気
流中500℃で1時間乾燥した。ガラス製容器に無水酢酸
2.3 g、テトラヒドロフラン87.2 g、3-n-オクチルテト
ラヒドロフラン72.6 g(テトラヒドロフラン:3-n-オク
チルテトラヒドロフラン=75:25(モル比))を入れ、窒
素雰囲気下で氷冷攪拌しながら乾燥後の触媒39.6 gを加
え、反応液の温度上昇が止まったところで温度を調節し
た水浴へ浸け、常圧、27℃で4時間反応した。反応終了
後、反応液を濾過し触媒を除去した後、未反応物を蒸留
により除去し、重合物41.6 gを得た。得られた重合物4
1.6 gおよびメタノ−ル48.0 g、水酸化ナトリウム0.9 g
を蒸留装置を備えた反応器に仕込み、メタノ−ル/酢酸
メチルの共沸混合物を留出させながら3時間エステル交
換を行った。留出が終わったところで再度メタノ−ルを
48.0 g加えメタノ−ル/酢酸メチルの共沸混合物の留去
した。この操作を2回繰り返した。留去後、得られた重
合物を水200mlで5回洗浄した。水層を除去した後、重合
物にメタノ−ル96 g、水96 gを加え、窒素下50℃にて30
分加熱攪拌後、1時間静置し、上層(オリゴマ−を多く
含む)を除去した。下層をTHF200mlに溶解し、活性白土
12 gを加え、窒素下室温にて2時間攪拌した後濾過して
活性白土を除去した。得られた濾液のTHFを留去し、重
合物26.8 gを得た。重合物の0.5重量%THF溶液を調製
し、GPC試料とした。また1H−NMRスペクトルから重合物
中のテトラヒドロフランユニットと3-n-オクチルテトラ
ヒドロフランユニットのモル組成を計算した。(1H−NM
Rスペクトルの主鎖の酸素に隣接するメチレン基のピ−
クと3-n-オクチルテトラヒドロフランユニットのメチル
基のピ−クから総ユニット数と3-n-オクチルテトラヒド
ロフランユニット数を計算し、重合物中のテトラヒドロ
フランユニットと3−n−オクチルテトラヒドロフランユ
ニットのモル組成比を計算した。)その結果、得られた
テトラヒドロフランと3−n−オクチルテトラヒドロフ
ランとの共重合体は、収率17%、Mn=3574、M
w=6886、テトラヒドロフラン/3−n−オクチル
テトラヒドロフラン=97/3であった。
て9mol%ZrO2−SiO2複合酸化物触媒を調製した。シリカ
(富士シリシア社製品、キャリアクトQ-15、平均細孔径
150Å、粒径300メッシュ以下)10.0 gを、オキシ硝酸ジ
ルコニウム・2水塩4.34 g及び尿素2.11 gを含有する水
溶液37mlに加えた。60℃で水を減圧留去し、見かけ上乾
燥した固体を得た。空気流通下、この固体を一定の昇温
速度で1時間かけて120℃まで昇温し、引き続いて2時間
30分かけて800℃まで昇温した。800℃で3時間保持した
後放冷した。9mol%ZrO2−SiO2複合酸化物触媒を窒素気
流中500℃で1時間乾燥した。ガラス製容器に無水酢酸
2.3 g、テトラヒドロフラン87.2 g、3-n-オクチルテト
ラヒドロフラン72.6 g(テトラヒドロフラン:3-n-オク
チルテトラヒドロフラン=75:25(モル比))を入れ、窒
素雰囲気下で氷冷攪拌しながら乾燥後の触媒39.6 gを加
え、反応液の温度上昇が止まったところで温度を調節し
た水浴へ浸け、常圧、27℃で4時間反応した。反応終了
後、反応液を濾過し触媒を除去した後、未反応物を蒸留
により除去し、重合物41.6 gを得た。得られた重合物4
1.6 gおよびメタノ−ル48.0 g、水酸化ナトリウム0.9 g
を蒸留装置を備えた反応器に仕込み、メタノ−ル/酢酸
メチルの共沸混合物を留出させながら3時間エステル交
換を行った。留出が終わったところで再度メタノ−ルを
48.0 g加えメタノ−ル/酢酸メチルの共沸混合物の留去
した。この操作を2回繰り返した。留去後、得られた重
合物を水200mlで5回洗浄した。水層を除去した後、重合
物にメタノ−ル96 g、水96 gを加え、窒素下50℃にて30
分加熱攪拌後、1時間静置し、上層(オリゴマ−を多く
含む)を除去した。下層をTHF200mlに溶解し、活性白土
12 gを加え、窒素下室温にて2時間攪拌した後濾過して
活性白土を除去した。得られた濾液のTHFを留去し、重
合物26.8 gを得た。重合物の0.5重量%THF溶液を調製
し、GPC試料とした。また1H−NMRスペクトルから重合物
中のテトラヒドロフランユニットと3-n-オクチルテトラ
ヒドロフランユニットのモル組成を計算した。(1H−NM
Rスペクトルの主鎖の酸素に隣接するメチレン基のピ−
クと3-n-オクチルテトラヒドロフランユニットのメチル
基のピ−クから総ユニット数と3-n-オクチルテトラヒド
ロフランユニット数を計算し、重合物中のテトラヒドロ
フランユニットと3−n−オクチルテトラヒドロフランユ
ニットのモル組成比を計算した。)その結果、得られた
テトラヒドロフランと3−n−オクチルテトラヒドロフ
ランとの共重合体は、収率17%、Mn=3574、M
w=6886、テトラヒドロフラン/3−n−オクチル
テトラヒドロフラン=97/3であった。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、触媒の分離、回収、再
生が容易で高活性な固体触媒を用いて、従来法における
よりも大きな重合速度でテトラヒドロフランとテトラヒ
ドロフラン誘導体の共重合体を製造することができ、該
共重合体からポリテトラメチレンエーテルグリコール類
を効率良く製造することができる。
生が容易で高活性な固体触媒を用いて、従来法における
よりも大きな重合速度でテトラヒドロフランとテトラヒ
ドロフラン誘導体の共重合体を製造することができ、該
共重合体からポリテトラメチレンエーテルグリコール類
を効率良く製造することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 小野 いずみ
神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地
三菱化学株式会社内
Fターム(参考) 4J005 AA08 BB03 BD00
Claims (15)
- 【請求項1】 周期律表3〜14族の元素より成る群か
ら選ばれた金属を含む酸化物から成る固体触媒、並びに
カルボン酸及び/又はカルボン酸無水物の存在下に、テ
トラヒドロフランとテトラヒドロフラン誘導体とを共重
合させることを特徴とする環状エーテルの共重合体の製
造方法。 - 【請求項2】 固体触媒が、Ge,Sn,Pb,B,Al,Ga,Zn,Cd,C
u,Fe,Mn,Ni,Cr,Mo,W,Ti,Zr,Hf,Y,La,Ce,Yb及びSiより成
る群から選ばれた金属の酸化物又は複合酸化物であるこ
とを特徴とする、請求項1に記載の環状エーテルの共重
合体の製造方法。 - 【請求項3】 固体触媒が、周期律表第4族の元素を含
む酸化物であることを特徴とする、請求項1に記載の環
状エーテルの共重合体の製造方法。 - 【請求項4】 固体触媒がZrとSiの複合酸化物であるこ
とを特徴とする、請求項1に記載の環状エーテルの共重
合体の製造方法。 - 【請求項5】 ZrとSiの原子比率がZr/Si=0.0
01〜1であることを特徴とする、請求項4に記載の環
状エーテルの共重合体の製造方法。 - 【請求項6】 テトラヒドロフラン誘導体が、式(1)
で表されるものであることを特徴とする、請求項1ない
し5のいずれか1項に記載の環状エーテルの共重合体の
製造方法。 【化1】 (式中、R1〜R4 は相互に異なっていてもよく、水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、アリ
ール基、アシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
アシルオキシ基、アリールアルキル基、アシルアルキル
基、アルコキシアルキル基、アシルオキシアルキル基、
アリールオキシアルキル基、式(2)で示される基、及
び、式(3)で示される基より成る群から選ばれた原子
又は置換基を示すが、R1-R4が全て水素原子であること
はない。また、これらの置換基はハロゲン原子で置換さ
れていてもよい。更に、R1とR2とが直接に又は酸素を介
して結合してアルキレン基又は酸素を含むアルキレン基
を形成していてもよく、これらのアルキレン基もハロゲ
ン原子で置換されていてもよい。 【化2】R5O-(A-O)n- ・・・・式(2) R5O-(A-O)n-B-・・・・式(3) 式(2)及び式(3)において、nは1〜10までの整
数、R5 は炭素数1〜8のアルキル基、A、Bは炭素数1
〜8のアルキレン基である。これらのアルキル基及びア
ルキレン基は、炭素数1〜6の置換基および/またはハ
ロゲン原子で置換されていてもよい。) - 【請求項7】 テトラヒドロフラン誘導体が、R3および
R4にそれぞれ水素原子を有するものであることを特徴と
する、請求項6に記載の環状エーテルの共重合体の製造
方法。 - 【請求項8】 テトラヒドロフラン誘導体が式(4)で
表されるものであることを特徴とする、請求項1ないし
7のいずれか1項に記載の環状エーテルの共重合体の製
造方法。 【化3】 (式(4)において、Cは炭素数1〜8の鎖状炭化水素
基であり、炭素間の2重結合および/または3重結合を
含んでもよく炭素数1〜6の置換基またはハロゲン原子
で置換されていてもよい。) - 【請求項9】 式(4)においてCが炭素数2〜4のア
ルキレン基である請求項8に記載の環状エーテルの共重
合体の製造方法。 - 【請求項10】 テトラヒドロフラン誘導体が、R2、R3
およびR4にそれぞれ水素原子を有するものであることを
特徴とする、請求項6に記載の環状エーテルの共重合体
の製造方法。 - 【請求項11】 テトラヒドロフラン誘導体が、3-ア
ルキルテトラヒドロフランであることを特徴とする、請
求項10に記載の環状エーテルの共重合体の製造方法。 - 【請求項12】 テトラヒドロフラン及びテトラヒドロ
フラン誘導体を含む液相中に、液相の重量に対して0.1
重量倍以上の触媒を懸濁させ、回分方式で反応を行わせ
ることを特徴とする、請求項1ないし11のいずれか1
項に記載の環状エーテルの共重合体の製造方法。 - 【請求項13】 触媒が収容されている反応器に、テト
ラヒドロフラン及びテトラヒドロフラン誘導体を含む液
相を1時間につき触媒単位重量当たり、0.001〜10重量
倍となるように供給し、連続方式で反応を行わせること
を特徴とする、請求項1ないし11のいずれか1項に記
載の環状エーテルの共重合体の製造方法。 - 【請求項14】 反応に供するテトラヒドロフランとテ
トラヒドロフラン誘導体との比率が、テトラヒドロフラ
ン1モルにつきテトラヒドロフラン誘導体が0.01〜
1モルであることを特徴とする、請求項1ないし13の
いずれか1項に記載の環状エーテルの共重合体の製造方
法。 - 【請求項15】 請求項1ないし14に記載の製造方法
で得られた環状エーテル共重合体のエステル部分を加水
分解または加アルコール分解によりアルコールに変換す
るポリテトラメチレンエーテルグリコール類の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002170442A JP2003206351A (ja) | 2001-06-11 | 2002-06-11 | 環状エーテルの共重合体およびポリテトラメチレンエーテルグリコール類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001175183 | 2001-06-11 | ||
JP2001-175183 | 2001-06-11 | ||
JP2001340371 | 2001-11-06 | ||
JP2001-340371 | 2001-11-06 | ||
JP2002170442A JP2003206351A (ja) | 2001-06-11 | 2002-06-11 | 環状エーテルの共重合体およびポリテトラメチレンエーテルグリコール類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003206351A true JP2003206351A (ja) | 2003-07-22 |
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003206351A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102432860A (zh) * | 2011-07-21 | 2012-05-02 | 西北工业大学 | 一种端羟基聚乙二醇-聚四氢呋喃三嵌段共聚醚的制备方法 |
CN118165250A (zh) * | 2024-05-14 | 2024-06-11 | 上海迪阳化学技术有限公司 | 一种催化环醚聚合的复合催化剂及其制备方法和应用 |
-
2002
- 2002-06-11 JP JP2002170442A patent/JP2003206351A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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