JP2003313180A - 酸無水物、液晶配向膜および液晶表示素子 - Google Patents

酸無水物、液晶配向膜および液晶表示素子

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JP2003313180A JP2002370522A JP2002370522A JP2003313180A JP 2003313180 A JP2003313180 A JP 2003313180A JP 2002370522 A JP2002370522 A JP 2002370522A JP 2002370522 A JP2002370522 A JP 2002370522A JP 2003313180 A JP2003313180 A JP 2003313180A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、容易に合成できる新規な酸無水物、
これを用いることによって得られるポリマー、このポリ
マーを含むワニス、このワニスから得られる、適切なプ
レチルト角を有し、適切な電圧保持率を素子に与え、焼
き付きが起きにくいなどの特性を持つ配向膜、そしてこ
の配向膜を有する液晶表示素子を提供することを目的と
する。 【解決手段】式(1)で表される酸無水物。式(1)に
おいて、Aは2価の有機基であり、BおよびB
独立して、式(a)で表される基または式(b)で表さ
れる基である。式(a)および式(b)において、R
11およびR12は独立して水素、アルキル、アルコキ
シアルキル、またはフルオロアルキルであり、R31
よびR32は独立して水素または1価の有機基である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な酸無水物、
これを原料成分の一部として用いて得られるポリマー、
このポリマーの少なくとも1つを含有するワニス、この
ワニスを用いた配向膜、およびこの配向膜を構成要素と
して有する液晶表示素子に関する。なお、本明細書にお
いては、液晶表示素子を単に「素子」で表記することが
ある。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開昭58−109479号公報
【特許文献2】特開平10−010535号公報
【特許文献3】特開平01−238576号公報
【特許文献4】米国特許第4160770号液晶表示素
子は、画面の拡大、カラー化、表示品位(コントラス
ト、発色など)の向上、応答速度の向上などの要求を受
けてきた。そしてこれらの要求に対応するため、液晶表
示素子は、TN(Twisted Nematic)素子から、STN
(SuperTwisted Nematic)素子、さらに画素1つ1つに
薄膜トランジスタ(Thin Filmed Transistor)を取り付
けたTFT素子へと発展してきている。近年では、TF
T素子の駆動方式の改良が進み、例えばより広い視野角
を獲得するため、IPS(In Plain Switching)素子や
VA(Vertical Alignment、垂直配向)素子が開発され
ている。さらに、動画対応可能な応答速度を持つOCB
(Optically Compensated Bend)素子が開発されてい
る。
【0003】配向膜は、素子において液晶分子を一定方
向に配向させることと、基板平面に対して傾けること
(プレチルト角を付与すること)の2つの役割を果たし
ている。配向膜の経時的劣化、化学的劣化、および熱的
劣化を最小限に抑えるため、ポリイミド薄膜がその材料
として主に使用されている。その理由は、ポリイミド薄
膜が、高いガラス転移点(Tg)を有し、耐薬品性や耐熱
性に優れているからである。配向膜を形成させるには、
例えばポリアミド酸またはポリイミドの溶液をスピンナ
ー法や印刷法などにより電極付ガラス基板に塗布する。
次に、塗布された電極付ガラス基板を加熱することによ
って、脱水閉環または乾燥してポリイミドの薄膜とす
る。そして、ラビング等の配向処理を行って配向膜とす
る。
【0004】このような配向膜に要求される特性は、次
の各項である。 (1)適切なプレチルト角を有すること。しかもこのプ
レチルト角が、ラビング時の押込み強度や加熱時の温度
の差による変化が小さいこと。 (2)素子を作製したときに配向の欠陥が発生しないよ
うに、配向処理できること。 (3)適切な電圧保持率を素子に与えることができるこ
と。 (4)焼き付きが起きにくいこと。焼き付きは、素子を
駆動させ、任意の画像を長時間表示させてから別の画像
に変えた時、前の表示が残像として残る現象のことであ
る。特に、TFT素子に用いられる配向膜には、高い電
圧保持率を有し、しかも焼き付きを起こしにくいことが
要求されている。
【0005】配向膜用ポリイミドの原料として使用され
ている酸無水物として、式(6)および(7)で表され
る化合物が一般的に知られている。式(8)で表される
化合物が特許文献1に記載されている。
【0006】しかしながら、式(6)で表される酸無水
物を出発原料として得られた配向膜を有する素子では、
電圧保持率が低下しやすく、また焼き付きも起こり易
い。式(7)の酸無水物を出発原料として得られた配向
膜を有する素子では、電圧保持率が高く、焼き付きも起
こり難い。しかしながら、ラビング時の押込み強度や加
熱時の温度の差によりプレチルト角が変化する。式
(8)の酸無水物は、その合成に際してオゾンを使用す
るため、製造時に特別な装置が必要である。これらの化
合物の他、特許文献1〜3にも酸無水物の例が開示され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
の要求特性(1)〜(4)を満足するような配向膜を得
ることができ、しかも容易に合成できる新規な酸無水物
を提供することである。この酸無水物を出発原料の1つ
として使用することにより得られる、ポリアミド酸、ポ
リイミド、ポリアミドイミドなどのポリマーを提供する
ことである。これらのポリアミド酸、ポリイミド、およ
びポリアミドイミドの少なくとも1つを含有するワニス
を用いて得られる配向膜を提供することである。そし
て、この配向膜を構成要素として有する液晶表示素子を
提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究開
発を進めた結果、本発明の酸無水物は特別な反応装置を
必要とせず、容易に合成できること、本発明の酸無水物
を出発原料として得られる配向膜を用いると、高い電圧
保持率を有し、しかも焼き付きを起こしにくい電気特性
を有する液晶表示素子が得られること、この配向膜がプ
レチルト角の安定性に優れていることなどを見出した。
そして、これらの知見に基づいて本発明を完成した。な
お、本発明で用いる用語「任意の」は、位置のみでなく
個数についても任意であることを示す。このとき個数が
0である場合は含まれない。
【0009】本発明は、以下に示す構成を有する。 [1]式(1)で表される酸無水物。 式(1)において、Aは2価の有機基であり、B
よびBは独立して、式(a)で表される基または式
(b)で表される基である。 式(a)および式(b)において、式(a)中のR11
および式(b)中のR は独立して水素、アルキル、
アルコキシアルキル、またはフルオロアルキルである;
式(a)中のR31および式(b)中のR32は独立し
て水素または1価の有機基である;そして、Bおよび
が同じ基であるとき、2つのR11は同じでも異な
ってもよく、2つのR12は同じでも異なってもよく、
2つのR は同じでも異なってもよく、2つのR32
は同じでも異なってもよい。但し、Aが芳香環を有す
る基であり、BおよびBが同一の基である場合に
は、R11およびR12のどちらも水素ではない。A
が環を持たない基であり、BおよびBが同一の基で
ある場合には、R11およびR12のどちらも水素では
なく、プロピルでもない。 [2]式(2)で表される、[1]項に記載の酸無水
物。 式(2)において、Aは式(1)中のAと同一の意
味を有する;R12およびR32は、式(b)における
これらの記号と同一の意味を有する。 [3]式(3)で表される、[1]項に記載の酸無水
物。 式(3)において、Aは式(1)中のAと同一の意
味を有する;R11およびR31は、式(a)における
これらの記号と同一の意味を有する。 [4]式(4)で表される、[1]項に記載の酸無水
物。 式(4)において、Aは式(1)中のAと同一の意
味を有する;R11およびR31は式(a)におけるこ
れらの記号と同一の意味を有し、R12およびR 32
式(b)におけるこれらの記号と同一の意味を有する。 [5]Aが式(c)で表される基である、[1]〜
[4]のいずれか1項に記載の酸無水物。 式(c)において、X、X、XおよびXは独立
して、単結合、1,3−シクロヘキシレン、1,4−シ
クロヘキシレン、1,3−シクロヘキセニレン、1,4
−シクロヘキセニレン、1,3−フェニレン、1,4−
フェニレン、ビシクロ[3.3.0]オクチレン−3,7−ジ
イル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,
2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイ
ル、ナフタレン−2,6−ジイル、ナフタレン−1,5
−ジイル、または5−(4−シクロヘキシルベンジル)
−1,3−フェニレンである。これらの環において、任
意の−CH−は−O−、−CF−、または−CFH
−で置き換えられてもよい。1,3−シクロヘキシレ
ン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−フェニレン、
および1,4−フェニレンにおいて、任意の水素はハロ
ゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられて
もよい。このアルキルにおいて、任意の水素はハロゲン
で置き換えられてもよく、任意の−CH−は−O−で
置き換えられてもよい;Y、YおよびYは独立し
て、単結合または炭素数1〜10のアルキレンである。
このアルキレンにおいて、任意の水素はハロゲンで置き
換えられてもよく、任意の−CH−は−O−で置き換
えられてもよい;そして、m、n、およびpは独立して
0または1である。 [6]Aが芳香環を有する基または脂環式の環を有す
る基である、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の酸
無水物。 [7]Aが1,3−シクロヘキシレン、1,4−シク
ロヘキシレン、またはビシクロヘキサン−4,4’−ジ
イルであり、R11、R12、R31およびR32が水
素である、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の酸無
水物。ここに、これらの環のそれぞれにおいて、水素の
1つはハロゲンまたは炭素数1〜10のアルキルで置き
換えられてもよい。このアルキルにおいて、任意の水素
はハロゲンで置き換えられてもよい。 [8]R11およびR12が独立して炭素数1〜15の
アルキルであり、A が1,3−フェニレン、1,4−
フェニレン、4,4’−ビフェニレン、または2,6−
ナフタレン−ジイルである、[1]〜[6]のいずれか
1項に記載の酸無水物。ここに、1,3−フェニレン、
1,4−フェニレンおよび4,4’−ビフェニレンのそ
れぞれにおいて、水素の1つはハロゲンまたは炭素数1
〜10のアルキルで置き換えられてもよい。このアルキ
ルにおいて、任意の水素はハロゲンで置き換えられても
よい。 [9]式(5)で表される酸無水物。 式(5)において、Aは2価の有機基であり、R
炭素数2〜20の直鎖アルキルである。 [10]Aが式(c)で表される基である、[9]項
に記載の酸無水物。 式(c)において、X、X、XおよびXは独立
して、単結合、1,3−シクロヘキシレン、1,4−シ
クロヘキシレン、1,3−シクロヘキセニレン、1,4
−シクロヘキセニレン、1,3−フェニレン、1,4−
フェニレン、ビシクロ[3.3.0]オクチレン−3,7−ジ
イル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,
2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイ
ル、ナフタレン−2,6−ジイル、ナフタレン−1,5
−ジイル、または5−(4−シクロヘキシルベンジル)
−1,3−フェニレンである。これらの環において任意
の−CH −は−O−、−CF−、または−CFH−
で置き換えられてもよい。1,3−シクロヘキシレン、
1,4−シクロヘキシレン、1,3−フェニレン、およ
び1,4−フェニレンにおいて、任意の水素はハロゲン
または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよ
い。このアルキルにおいて、任意の水素はハロゲンで置
き換えられてもよく、任意の−CH−は−O−で置き
換えられてもよい;Y、YおよびYは独立して、
単結合または炭素数1〜10のアルキレンである。この
アルキレンにおいて、任意の水素はハロゲンで置き換え
られてもよく、任意の−CH−は−O−で置き換えら
れてもよい;そして、m、n、およびpは独立して0ま
たは1である。 [11]Aが芳香環を有する基または脂環式の環を有
する基である、[9]項に記載の酸無水物。 [12][1]〜[11]のいずれか1項に記載の酸無
水物を原料成分の1つとして用いて得られるポリアミド
酸。 [13][1]〜[11]のいずれか1項に記載の酸無
水物を原料成分の1つとして用いて得られるポリイミ
ド。 [14][1]〜[11]のいずれか1項に記載の酸無
水物を原料成分の1つとして用いて得られるポリアミド
イミド。 [15][12]項に記載のポリアミド酸、[13]項
に記載のポリイミド、および[14]項に記載のポリア
ミドイミドの少なくとも1つを含有するワニス。 [16][15]項に記載のワニスを用いて得られる配
向膜。 [19][16]項に記載の配向膜を有する液晶表示素
子。 [18]フッ素系液晶組成物を含有することを特徴とす
る、[17]項に記載の液晶表示素子。
【0010】
【発明の実施の形態】以下の説明では、「式(1)で表
される化合物」を「化合物(1)」で表記することがあ
る。他の式で表される化合物についても、同様にして簡
略化された名称で表記することがある。本発明の酸無水
物は、式(1)で表される。式(1)中のBおよびB
は独立して、式(a)で表される基または式(b)で
表される基である。
【0011】即ち、式(1)は次の式(2)〜式(4)
に展開される。
【0012】式(1)〜式(4)中のAは2価の有機
基である。Aの好ましい例は、式(c)で表される基
である。 式(c)中のX、X、XおよびXは独立して、
単結合、1,3−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘ
キシレン、1,3−シクロヘキセニレン、1,4−シク
ロヘキセニレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニ
レン、ビシクロ[3.3.0]オクチレン−3,7−ジイル、
デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,
4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、ナフタ
レン−2,6−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、
または5−(4−シクロヘキシルベンジル)−1,3−
フェニレンである。これらの環において、任意の−CH
−は−O−、−CF−、または−CFH−で置き換
えられてもよい。1,3−シクロヘキシレン、1,4−
シクロヘキシレン、1,3−フェニレン、および1,4
−フェニレンにおいて、任意の水素はハロゲンまたは炭
素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよい。この
アルキルにおいて、任意の水素はハロゲンで置き換えら
れてもよく、任意の−CH−は−O−で置き換えられ
てもよい。好ましいハロゲンはフッ素および塩素であ
り、より好ましいハロゲンはフッ素である。そして、シ
クロヘキシレンにおける立体配置は、シスでもトランス
でもよい。
【0013】X〜Xの好ましい例は、1,3−シク
ロヘキシレン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−フ
ェニレン、1,4−フェニレン、ビシクロ[3.3.0]オク
チレン−3,7−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイ
ル、ナフタレン−1,5−ジイル、および5−(4−シ
クロヘキシルベンジル)−1,3−フェニレンである。
より好ましい例は、1,3−シクロヘキシレン、1,4
−シクロヘキシレン、1,3−フェニレン、1,4−フ
ェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、およびナフタ
レン−1,5−ジイルである。これらの中で、シクロヘ
キシレン環およびフェニレン環においては、水素の1つ
がフッ素または炭素数1〜10のアルキルで置き換えら
れてもよい。そして、このアルキル中の任意の水素はフ
ッ素で置き換えられてもよい。
【0014】式(c)中のY、YおよびYは、独
立して、単結合または炭素数1〜10のアルキレンであ
る。このアルキレンにおいて、任意の水素はハロゲンで
置き換えられてもよく、任意の−CH−は−O−で置
き換えられてもよい。このようなアルキレンの好ましい
例は、炭素数2〜10の直鎖アルキレンおよび3−オキ
サ−1,5−ペンタメチレンである。そして、式(c)
中のm、nおよびpは、独立して0または1である。
【0015】そして、式(2)〜式(4)中のAのよ
り好ましい例は、1,3−シクロヘキシレン、1,4−
シクロヘキシレン、ビシクロヘキサン−4,4’−ジイ
ル、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、4,
4’−ビフェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、ナ
フタレン−1,5−ジイル、炭素数2〜10のアルキレ
ン、および3−オキサ−1,5−ペンタメチレンであ
る。これらの基において、環における1つの水素は、フ
ッ素、炭素数1〜10のアルキル、またはトリフルオロ
メチルで置き換えられてもよい。シクロヘキシレンの立
体配置は、シスでもトランスでもよい。
【0016】式(2)〜式(4)において、R11は式
(a)中のR11と同じ意味を持ち、R12は式(b)
中のR12と同じ意味を持つ。式(2)中の2つのR
12は同じでもよく、異なってもよい。式(3)中の2
つのR11は同じでもよく、異なってもよい。式(4)
中のR11とR12は同じでもよく、異なってもよい。
11およびR12は独立して、水素、アルキル、アル
コキシアルキル、またはフルオロアルキルである。アル
キル、アルコキシアルキル、およびフルオロアルキルの
炭素数には特に制限はない。しかしながら、プレチルト
角の温度安定性を考慮すると、好ましい炭素数は1〜1
5である。R11またはR12の好ましい例は、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、
ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ド
デシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、イ
ソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチ
ル、イソペンチル、ネオペンチル、t−ペンチル、1−
メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペン
チル、4−メチルペンチル、イソへキシル、1−エチル
ペンチル、2−エチルペンチル、3−エチルペンチル、
4−エチルペンチル、2,4−ジメチルヘキシル、メト
キシエチル、メトキシプロピル、メトキシブチル、メト
キシペンチル、メトキシヘキシル、エトキシエチル、エ
トキシプロピル、エトキシブチル、エトキシペンチル、
エトキシへキシル、ヘキシルオキシエチル、ヘキシルオ
キシプロピル、ヘキシルオキシブチル、ヘキシルオキシ
ペンチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチ
ル、ヘプタフルオロプロピル、2,2,2−トリフルオ
ロエチルなどである。これらの中でR11またはR12
のより好ましい例は、炭素数1〜12の直鎖アルキル、
炭素数2〜12のアルコキシアルキル、トリフルオロメ
チル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピ
ル、および2,2,2−トリフルオロエチルである。し
かしながら、式(2)および式(3)においては、A
が芳香環を有する基である場合には、R11およびR
12のどちらも水素ではなく、Aが環を持たない基で
ある場合には、R11およびR12のどちらも水素では
なく、プロピルでもない。
【0017】式(2)〜式(4)において、R31は式
(a)中のR31と同じ意味を持ち、R32は式(b)
中のR32と同じ意味を持つ。式(2)中の2つのR
32は同じでもよく、異なってもよい。式(3)中の2
つのR31は同じでもよく、異なってもよい。式(4)
中のR31とR32は同じでもよく、異なってもよい。
31およびR32は独立して、水素または1価の有機
基である。1価の有機基の例は、アルキル、アルコキシ
アルキル、フルオロアルキル、芳香環を有する基、脂環
式の環を有する基などである。そして、アルキル、アル
コキシアルキル、およびフルオロアルキルの好ましい炭
素数は、プレチルト角の温度安定性を考慮すると1〜1
5である。アルキル、アルコキシアルキルおよびフルオ
ロアルキルの好ましい例、およびより好ましい例は、R
11またはR12の場合と同じである。芳香環を有する
基または脂環式の環を有する基の好ましい例は、シクロ
ヘキシル、フェニルシクロヘキシル、シクロヘキシルベ
ンジルなどである。
【0018】次のスキーム(A)〜スキーム(C)は、
化合物(1)の合成方法についての説明である。 スキーム(A) 式(1)において、BおよびBがともに式(a)で
表される基または式(b)で表される基であり、式
(a)および式(b)において、R11、R12、R
31およびR32がいずれも水素である化合物の合成 このスキームにおいて、Aは式(1)中のAと同じ
意味を持ち、nは0または1であり、Aは4価の有機
基である。
【0019】市販の脂環式ジケトンを、常法に従いジア
ルデヒド誘導体(1−a)に変換する。この化合物をJ.
Polym .Sci., A-1, Vol.25, 31(1987)などに記載の方
法に従って変換することにより、式(1)においてB
およびBがともに式(b)で表される基であり、式
(b)中のR12およびR32がともに水素である化合
物が得られる(経路A)。化合物(1−b)を、市販の
2−ブロモメチル−1,3−ジオキソランから誘導した
グリニヤー試薬と反応させ、酸処理するとアルデヒド誘
導体が生成する。生成したアルデヒド誘導体を、酸化銀
などにより酸化することによって、化合物(1−d)に
変換できる。この化合物を経路Aの方法と同様に処理す
ることにより、式(1)においてBおよびBが共に
式(a)で表される基であり、式(a)中のR11およ
びR31がともに水素である化合物が得られる(経路
B)。式(1)においてBとBが同一でない化合物
は、経路Bにおける最初の反応において、反応のモル比
を調整することにより、化合物(1−b)の片側のみを
変性し、次いで経路Aの化合物(1−b)からの反応を
行うことにより合成することができる。
【0020】上記の化合物(1)は、J. Polym. Sci.,
A-1, Vol.25, 31(1987)、J. Org. Chem., Vol.55, 5165
(1990)、J. Org. Chem., Vol.63, 1342(1998)などに記
載の方法を応用することによっても合成することができ
る。この場合には化合物(1−g)または化合物(1−
h)が得られる。化合物(1−g)は、R11およびR
31が共に水素である化合物(3)である。そして、化
合物(1−h)を、特開平03−176484号公報に
記載の方法などに従って水素添加すれば、R および
32が共に水素であり、Aがシクロヘキシレン環を
有する基である化合物(2)が得られる。化合物(1−
g)に水素添加して、Aがシクロヘキシレン環を有す
る基である化合物(3)とすることもできる。 これらの式において、Aは式(1)中のAと同様に
定義される基であり、R は水素またはメチルである。
【0021】スキーム(B) 式(1)において、BおよびBがともに式(a)で
表される基または式(b)で表される基であり、式
(a)または式(b)において、R31またはR
水素であり、R11またはR12がアルキルである化合
物の合成 このスキームにおいて、Aは式(1)におけるA
同じ意味を持ち、Rはアルキルであり、Yは−CNま
たは−CHCOEtであり、そしてXはハロゲンで
ある。化合物(1−b)を、J. Org. Chem., Vol.47, 2
840(1982)などに記載の方法に従って変換すると化合物
(1−e)が得られる。化合物(1−e)は、化合物
(1−d)をエステル化することによっても得られる。
化合物(1−e)をアルキルハライドでアルキル化する
ことにより、化合物(1−f)が得られる。化合物(1
−f)を上記の方法と同様に加水分解処理することによ
り、首記の化合物が得られる。
【0022】スキーム(C) 式(1)において、BおよびBがともに式(a)で
表される基または式(b)で表される基であり、式
(a)または式(b)において、R11またはR
水素であり、R31またはR32がアルキルである化合
物の合成 このスキームにおいて、Aは式(1)におけるA
同じ意味を持ち、Rはアルキルである。化合物(1−
a)と式(1−i)で表されるグリニヤール試薬とを反
応させ、得られた化合物(1−j)をスワン酸化するこ
とにより、化合物(1−k)が得られる。この化合物
(1−k)を原料として、上記のスキーム(A)および
スキーム(B)の方法と同様に変換することにより、首
記の化合物を合成することができる。
【0023】化合物(1)および化合物(5)の好まし
い例を以下の表1〜表7に示す。化合物(1)の例は、
式(2)において2つのR12が同じ基であり、2つの
が同じ基である化合物の例、式(3)において2
つのR11が同じ基であり、2つのR31が同じ基であ
る化合物の例、および化合物(4)においてR11とR
12が同じ基であり、R31とR32が同じ基である化
合物の例である。以下の表においては、RはR11
よびR12を代表する記号であり、RはR および
32を代表する記号である。トランスと記載されてい
るものは、環構造における立体配置が全てトランスであ
るものを示す。Bzはベンジルであり、Meはメチルで
あり、Etはエチルである。式で表されたアルキルは直
鎖アルキルである。
【0024】(表1)
【0025】(表2)
【0026】(表3)
【0027】(表4)
【0028】(表5)
【0029】(表6)
【0030】(表7)
【0031】これら好適例の酸無水物を用いて得られる
配向膜は、いずれも高い電圧保持率を有し、焼き付きを
起こしにくい特性を有する。プレチルト角の安定性もよ
い。No.1〜20、49〜57、60〜64、74〜
96の酸無水物を用いて得られる配向膜は、非常に高い
電圧保持率を有するため、低電圧用液晶表示素子の材料
として特に好適である。No.21〜48、58〜5
9、65〜73の化合物を用いて得られる配向膜を使用
すれば、液晶表示素子の焼き付きを抑えることができる
ので、全てのTFT表示素子用材料として特に好適であ
る。No.70〜96に記載の酸無水物を用いて得られ
る配向膜は特に配向性がよく、配向性を改良する目的に
好適である。No.1〜4、6〜13、14〜21、2
5、28〜34、37〜43、45〜49、51〜5
6、58〜67、70〜81、82〜88、および90
〜95の酸無水物を用いて得られる配向膜は、比較的小
さなプレチルト角が要求されるIPS用として特に好適
である
【0032】配向膜に要求される特性をさらに効果的に
発現させるため、薄膜化したときの表面エネルギーの値
が異なるポリマーを2種類以上混合する方法(ポリマー
ブレンド)が、しばしば採用されている。例えば、特開
平8−43831号公報には、2成分以上のポリマーを
含有するワニスから樹脂塗膜を形成させると、表面張力
の低い成分が膜表面に偏析しやすいことを利用する方法
が開示されている。即ち、良好な液晶配向性を有する樹
脂塗膜の表面張力を、良好な電気的特性を有する樹脂塗
膜の表面張力よりも2dyne/cm以上小さくすることによ
って、配向膜表面に良好な液晶配向性を有する樹脂塗膜
を形成させ、良好な電気的特性を有する樹脂成分をこの
膜の支持体とする構造の配向膜を得る方法である。N
o.1〜4、10〜13、16〜19、21、25、3
2、34、41、42、49、53、54、60〜6
7、74〜88、および90〜95の酸無水物は、相対
的に大きな表面張力を有する。これらは、本発明の化合
物をこの方法に応用する場合に特に好適である。
【0033】No.5、14、22〜24、26、2
7、35、36、44、50、57、68、69、8
1、89、および96の酸無水物から得られる配向膜を
使用すると、液晶のプレチルト角を大きくすることがで
きる。TN型素子、OCB型素子およびVA型素子で
は、比較的大きなプレチルト角が要求される。従ってこ
れらは、これらの素子用として特に好適である。
【0034】No.41〜47、95、および96の酸
無水物は、マレイン酸部位が紫外線により反応を起こ
す。従って、これらの酸無水物から得られる配向膜は、
偏光でラビングと同様な表面処理を行う光配向膜として
特に好適である。
【0035】本発明の酸無水物とジアミンとを有機溶剤
中で反応させることによって、反応生成物の溶液が得ら
れる。この反応生成物は、ポリアミド酸、ポリイミド、
またはそれらの混合物である。このとき本発明の酸無水
物を単独で使用してもよく、本発明の酸無水物を2種類
以上組み合わせて使用してもよく、更に本発明の酸無水
物と公知の酸無水物とを組み合わせて使用してもよい。
本発明の酸無水物と公知のジカルボン酸またはその誘導
体との混合物を、ジアミンと反応させるとポリアミドイ
ミドが得られる。更に特性を改善するために、このポリ
アミドイミドを用いることができる。このポリアミドイ
ミドは単独で用いてもよいし、前記反応生成物と併用し
てもよい。このポリアミドイミドを併用する場合の添加
量は、ポリアミド酸またはポリイミドに対する割合で
0.01〜30重量%である。好ましい割合は0.01
〜10重量%であり、より好ましい割合は0.1〜5重
量%である。配向膜のガラス基板への密着性の改善や硬
さの調節などを行うために、有機ケイ素化合物などをこ
れらに添加してもよい。このようにして、本発明のワニ
スが得られる。
【0036】本発明の酸無水物と反応させることができ
るジアミンとして、脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、
芳香族ジアミンおよびシロキサン系のジアミンを挙げる
ことができる。脂肪族ジアミンの例は、トリメチレンジ
アミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジア
ミン、1,12−ドデカンジアミンなどである。脂環式
ジアミンの例は、1,4−ジアミノシクロヘキサン、
4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4’
−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタ
ンなどである。芳香族ジアミンの例は、p−フェニレン
ジアミン、m−フェニレンジアミン、1,4−ジアミノ
−2−ブチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2−ドデシ
ルオキシベンゼン、ビス(4−アミノフェニル)エーテ
ル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−
ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,
3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ
−2,2’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジ
アミノ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニル
メタン、1,2−ビス(4−アミノフェニル)エタン、
1,2−ビス(4−アミノ−2−メチルフェニル)エタ
ン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−
アミノフェニル)サルファイド、ビス(4−(3−アミ
ノフェノキシ)フェニル)スルホン、2,2−ビス(4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、ビス
(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、
ベンジジン、2,2’−ジアミノベンゾフェノン、2,
2’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス(4−ア
ミノフェニル)プロパン、1,5−ジアミノナフタレ
ン、4,4’−ジアミノ−3−オクチルジフェニルメタ
ン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)−1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビ
ス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)−1,
1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,
4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,
1−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)シ
クロヘキサン、1,1−ビス(4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル)−4−プロピルシクロヘキサン、1,
1−ビス(4−(4−アミノベンジル)フェニル)シク
ロヘキサン、4−n−ブチル−1,1−ビス(4−(4
−アミノベンジル)フェニル)シクロヘキサン、1,3
−ビス(4−(4−アミノベンジル)フェニル)プロパ
ン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
ビス−p−アミノフェニルアニリン、4−n−プロピル
シクロヘキシル−3’,5’−ジアミノジフェニルメタ
ン、4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘ
キシル−3’,5’−ジアミノジフェニルメタンなどで
ある。これらの化合物を2種類以上併用してもよい。な
お、本発明に使用する脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン
または芳香族ジアミンは、上記の例に制限されない。
【0037】シロキサン系のジアミンの例は、式(9)
で表される化合物である。 式(9)において、RおよびRは独立して、炭素数
1〜3のアルキルまたはフェニルであり、これらは同じ
でも異なってもよい。Rはメチレン、フェニレンまた
は任意の水素がアルキルで置き換えられたフェニレンで
ある。xは1〜6の整数であり、yは1〜10の整数で
ある。
【0038】本発明の酸無水物と併用することができる
公知の酸無水物の例は、ピロメリット酸二無水物、3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、
1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水
物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、ビス(ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、
シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタ
ンテトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサンテトラカ
ルボン酸二無水物、ジシクロヘキサンテトラカルボン酸
二無水物、ジシクロペンタンテトラカルボン酸二無水
物、ビス(ジカルボキシシクロヘキシル)エーテル二無
水物、ビス(ジカルボキシシクロヘキシル)スルホン二
無水物、ビス(ジカルボキシシクロヘキシル)メタン二
無水物、1,2−ジカルボキシ−4−スクシニック−
1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン二無水物、
1,2−ジカルボキシ−4−メチル−4−スクシニック
−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン二無水物、
2,3,5−トリカルボキシシクロペンタン酢酸二無水
物、5,6−ジカルボキシ−1−メチル−3−スクシニ
ック−1−シクロヘキセン二無水物、2,3,5,6−
テトラカルボキシビシクロ[2.2.1]シクロペンタ
ン二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)−1,1,1,3,3,3,−ヘキサフルオロ
プロパン二無水物などである。これらの化合物はその異
性体との混合物であってもかまわない。これらの化合物
を2つ以上併用してもよい。そして、本発明の酸無水物
と併用することができる酸無水物は、上記の化合物に限
定されない。
【0039】ガラス基板への密着性を改善するためのケ
イ素化合物の例は、シランカップリング剤およびシリコ
ーンオイルである。シランカップリング剤の例は、アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−
アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシ
ラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシ
プロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどで
ある。シリコーンオイルの例は、ポリジメチルシロキサ
ン、ポリジフェニルシロキサンなどである。この有機ケ
イ素化合物のワニスへの添加量は、ワニスに含有される
反応生成物に対し、0.01〜5重量%、好ましくは
0.1〜3重量%である。
【0040】本発明の配向膜の酸無水物を反応させると
きに使用する有機溶剤の例は、N−メチル−2−ピロリ
ドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジ
メチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシ
ド(DMSO)、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル(BC)、エチレングリコールモノエチルエーテル、
g−ブチロラクトンなどである。これらの2つ以上を混
合して用いてもよい。そしてこれらの溶剤は、ワニス中
の固形分濃度を調整するためにも用いられる。本発明で
用いる有機溶剤は、これらの例に限定されない。
【0041】以下の説明では、本発明の酸無水物を用い
て得られるポリアミド酸、ポリイミドおよびポリアミド
イミドの少なくとも1つを「ポリマー成分」で表記する
ことがある。ポリマー成分およびその他の成分の使用量
は、ワニス全量を基準とする割合で0.1〜30重量%
である。その好ましい割合は、1〜10重量%である。
このワニスを基板上に塗布するには、浸漬法、スピンナ
ー法、スプレー法、印刷法などの方法を用いる。ワニス
を塗布後に溶剤を蒸発させる。この時の温度は50〜1
50℃であり、好ましい温度は80〜120℃である。
その後に、更に150〜400℃で加熱して被膜を形成
させる。この時の好ましい温度は180〜280℃であ
る。ワニスを塗布する前に、基板の表面をシランカップ
リング剤で処理し、その上に被膜を形成させれば、被膜
と基板との接着性を改善できる。被膜形成後、その表面
を布などで一方向にラビングし配向膜が得られる。本発
明の配向膜を使用することにより、公知のほとんどすべ
ての液晶表示素子に関し、その特性を改善できる。本発
明の配向膜は、高い電圧保持率が要求される分野におい
て特に好適であり、しかも焼き付き改善の効果が大き
い。
【0042】本発明の配向膜を有する液晶表示素子(T
FT素子、TN素子、IPSモ素子、VA素子、または
OCB素子)に使用できる液晶組成物の例は、特許第3
086228号、特許第2635435号、特表平5−
501735号公報、特開平8−199168号公報、
特開平9−235552号公報、特開平9−24164
3号公報、特開平9−255956号公報、特開平10
−176167号公報、特開平10−204016号公
報、特開平10−204436号公報、特開平10−2
31482号公報、特開平11−228966号公報、
特開2000−087040公報、特開2001−48
822公報、および特開2001−192657公報な
どに記載された液晶組成物である。これらに記載された
液晶組成物は、末端に−OCFを有する化合物や側鎖
にフッ素原子を有する化合物などを含有する組成物であ
り、高い電圧保持率を有する。本発明の液晶配向膜は、
これらのフッ素系液晶組成物と組み合わせて用いるのが
特に好ましい。これらの液晶組成物には、更に1つ以上
の光学活性化合物が加えられてもよい。
【0043】本発明の酸無水物は、液晶配向膜用ポリマ
ーの原料としてだけでなく、コーティング剤、樹脂成型
品、フィルム、繊維などに用いられるポリマーの原料と
しても利用することができる。
【0044】
【実施例】実施例により、本発明を更に詳細に説明す
る。以下の実施例において、NMRはすべて重クロロホ
ルム中で測定した。分子量の測定はGPCを用い、ポリ
スチレンを標準溶液とし、DMFを溶出液として用い
た。実施例中に記載された諸物性の測定値は、特に断り
のない限り25℃で測定した値である。なお、本発明は
これらの実施例によって限定されない。
【0045】<液晶表示素子の評価法>実施例で用いた
液晶表示素子の評価法を説明する。 (1)プレチルト角 クリスタルローテーション法により行った。 (2)焼き付き(残留電荷) 三宅他、信学技報、EID91−111、p19に記載
の方法により、残留電荷を測定した。この残留電荷を焼
き付きの指標にした。つまり残留電荷が多いほど焼き付
きやすいとした。測定時液晶セルに印加した電圧は、5
0mV、1kHzの交流と、周波数0.0036Hzの
三角波を重畳させた交流電圧である。 (3)電圧保持率 「水嶋他、第14回液晶討論会予稿集 p78」に記載
の方法により行った。測定は、ゲート幅69μs、周波
数60Hz、波高±4.5Vの矩形波をセルに印可して
行った。
【0046】実施例1 トランス−1,4−シクロヘキシレンビスコハク酸無水
物(化合物No.1))の合成 1,4−シクロヘキサンジオン(50g,0.44mo
l)、シアノ酢酸エチル(110g,0.97mo
l)、酢酸ナトリウム(5.7g,74mmol)、お
よび酢酸(90g)を用い、J.Org.Sci.,V
ol.63,3452(1941)に記載の方法に準じ
て、1,4−シクロヘキシリデンビスシアノ酢酸エチル
(中間体1a)を得た。
【0047】この中間体1a(111g,0.36mo
l)をNaBH(9.0g,0.24mol)を用い
て、エタノール(670ml)中において、0℃で水素
添加反応させた。反応液を3N塩酸水(340ml)に
0℃で注ぎ、生じた沈殿をろ別した。この沈殿を酢酸エ
チル−エタノール混合溶剤(容量比1:1)で再結晶す
ることにより、トランス−1,4−シクロヘキシレンビ
スジシアノ酢酸エチル(中間体1b)を得た(収率26
%)。
【0048】この中間体1b(22.5g,73mmo
l)のTHF(100ml)溶液に水素化ナトリウム
(60%,11g,0.17mol)を加え、加熱して
30分還流させた。冷却後、ブロモ酢酸エチル(35
g,0.21mol)を加え、加熱して1時間還流させ
た。冷却後、溶剤を減圧下で留去し、水―塩化メチレン
で抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過
した。溶剤を減圧下で留去した後、残さをカラムクロマ
トグラフィー(シリカゲル)により、溶出剤として最初
に塩化メチレンを用い、次に塩化メチレン−酢酸エチル
混合溶剤(容量比10:1)を用いて精製することによ
り、トランス−1,4−シクロヘキシレンビス(2−シ
アノコハク酸ジエチル)(中間体1c)を得た。(収率
90%)。
【0049】この中間体1c(33g,69mmol)
を濃塩酸(200ml)中で加熱して、50時間還流さ
せた。塩酸を減圧留去後、メタノール(200ml)お
よび濃硫酸を加えエステル化した。酢酸エチル−炭酸水
素ナトリウム水溶液で抽出操作を行った後、上記と同様
な操作を行い粗生成物を得た。この粗生成物をカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン−酢酸エチル
混合溶剤(容量比5:1))で精製することによって、
トランス−1,4−シクロヘキシレンビスコハク酸ジメ
チル(中間体1d)を得た。(収率20%)。1 H NMR d(ppm); 3.69, 3.66 (s, 12H), 2.69-2.74 (m,
4H), 2.41-2.47 (m, 2H), 1.67-1.72 (m, 4H), 1.50-1.
60 (m, 2H), 1.00-1.10 (m, 4H). 融点;115−137℃。
【0050】この中間体1dを6N塩酸水中で加熱して
還流させ、カルボン酸に変換した後、塩酸を減圧留去し
た。残さを無水酢酸中で還流することにより、目的とす
るトランス-1,4-シクロヘキシレンビスコハク酸無水物
を得た。(収率85%)。 融点;197.4−204.3℃。
【0051】実施例2 2−(トランス−1,4−シクロヘキシレン)ビスグル
タル酸無水物(化合物No.10)の合成 J. Chem. Soc., C, 2730(1971)に記載の方法に従って、
トランス−1,4−シクロヘキサンジカルボアルデヒド
を合成した。この化合物を用い、J. Polym. Sci., A-1,
Vol.25, 31(1987)に記載の方法に準じて、化合物N
o.10を合成した。即ち、まず、トランス−1,4−
シクロヘキサンジカルボアルデヒドを水酸化ナトリウム
水溶液を塩基として用いてメルドラム酸と反応させた。
次にこの反応生成物を塩酸で加水分解し、得られたテト
ラカルボン酸を無水酢酸で閉環して、化合物No.10
を得た。
【0052】実施例3 1,4−フェニレンビス(2−メチルコハク酸無水物)
(化合物No.21)の合成 J. Org. Chem., Vol.55, 5165(1990)に記載の方法に準
じて1,4−フェニレンビス(2−メチルマレイン酸無
水物)を得た。そしてこの化合物をTHF中、Pd/C
を触媒として水素添加反応することによって化合物N
o.21が得られた。
【0053】実施例4 5−((トランス−4−n−プロピルシクロヘキシル)
フェニルメチル)−1,3−フェニレンビス(2メチル
コハク酸無水物)(化合物No.26)の合成 3Lの三口フラスコに3,5−ジニトロベンゾイルクロ
ライド(41g;180mmol)を入れ塩化メチレン
400mlに溶解させた。これを氷浴で5℃以下に冷却
しながら、無水塩化アルミニウム(35g;260mm
ol)を加え、さらに塩化メチレン(100ml)に溶
解させた4−(4−n−プロピルシクロヘキシル)ベン
ゼン(30g;150mmol)を加えた。反応液を室
温で一晩攪拌後、氷の入ったビーカーに流し入れ、3N
−HCl水溶液(300ml)、飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液(300ml)、および水(300ml)を順
次用いて洗浄した。無水硫酸マグネシウムで溶液を乾燥
し、溶剤を減圧留去した。残さをトルエン−ヘプタン混
合溶剤から再結晶することにより、3,5−ジニトロ−
4’−(トランス−4−n−プロピルシクロヘキシル)
ベンゾフェノンを得た。(収率49%)。
【0054】1リットルの三口フラスコに上記化合物
(29g;73mmol)を入れ、塩化メチレン300
mlに溶解させた。これを氷浴で10℃以下に冷却しな
がら、無水四塩化チタン(10ml;91mmol)を
加えた後、さらにトリエチルシラン(33ml;200
mmol)を加えた。液温を10℃以下に保ちながら反
応液を2時間攪拌した後、氷の入ったビーカーに流し入
れ、3N−HCl水溶液(300ml)、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液(300ml)、および水(300m
l)を順次用いて洗浄した。無水硫酸マグネシウムで溶
液を乾燥し、溶剤を減圧留去した。残さをトルエンから
再結晶することにより、3,5−ジニトロ−4’−(ト
ランス−4−nープロピルシクロヘキシル)ジフェニル
メタンを得た。この化合物は精製せずにそのまま次の反
応に用いた。
【0055】上記の化合物をトルエン−エタノール混合
溶剤(容量比1:1、200ml)に溶かし、5%−P
d/C(2.2g)を加えて、室温で4時間水素添加し
た(水素圧780kPa)。反応液をろ過後、溶剤を減
圧留去した。残さをカラムクロマトグラフィー(アルミ
ナ/塩化メチレン)および再結晶(トルエン)で精製す
ることにより、3,5−ジアミノ−4’−(トランス−
4−n−プロピルシクロヘキシル)ジフェニルメタンを
得た。(収率34%)。1 H NMR; d(ppm) 7.11(s, 4H), 5.96(d, 2H, J=2.10Hz),
5.88(d, 1H, J=1.95Hz), 3.74(s, 2H), 3.50(brs, 4
H), 2.41(tt, 1H, J=12.0, 3.25Hz), 1.9-0.8(m, 16H). 融点; 164.2-165.0℃
【0056】上記の化合物(13g;37mmol)を
3N−HCl水溶液(130ml)に溶かし、0〜5℃
で亜硝酸ナトリウム(6.1g;88mmol)を純水
(20ml)に溶解した溶液を加えた。0〜5℃で1時
間攪拌後、ヨウ化カリウム(61g;0.37mol)
を純水(100ml)に溶解した溶液を加えた。室温で
1晩攪拌後、トルエン(200ml)を加え抽出を行っ
た。上記と同様な処理を行い、カラムクロマトグラフィ
ー(シリカゲル/ヘプタン)で精製して、3,5−ジヨ
ード−4’−(トランス−4−n−プロピルシクロヘキ
シル)ジフェニルメタンを得た。(収率75%)。
【0057】J. Chem. Soc., 2704(2001)に記載の方法
に従い、上記の化合物(10g;18mmol)、マロ
ン酸ジエチル(6.5g;40mmol)、炭酸セシウ
ム(60g;180mmol)、トリス(ジベンジリデ
ンアセトン)ジパラジウム(0)(42mg;0.04
6mmol)、およびトリ−t−ブチルホスフィン(1
9mg;0.094mmol)の混合物をエチレングリ
コールジメチルエーテル(50ml)に加え加熱して、
70時間還流させた。冷却後、沈殿をろ過し、溶剤を減
圧留去した。上記と同様にして、残さをトルエン−水系
で抽出した後、5−(トランス−4−n−プロピルシク
ロヘキシル)フェニルメチル−1,3−フェニレン二酢
酸 ジエチルエステルの粗生成物を得た。これをカラム
クロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン−酢酸エチ
ル(容量比10:1)で精製した。(収率 52%)。
【0058】上記の化合物(4.3g;9.2mmo
l)、および3N−塩酸(30ml)をアセトン(15
0ml)中で加熱して、3時間還流させた。アセトンを
減圧留去した後、生じた結晶をろ過し、5−(トランス
−4−n−プロピルシクロヘキシル)フェニルメチル−
1,3−フェニレン二酢酸を得た。この化合物は精製せ
ずに次の反応に用いた。
【0059】上記の化合物(3.8g;9.3mmo
l)、およびピルビン酸カリウム(2.4g;5.9m
mol)を無水酢酸(50ml)中で加熱し、1時間還
流させた。無水酢酸を減圧留去した後、エタノール(8
0ml)および硫酸(0.05ml)を加えて加熱し、
5時間還流させた。溶剤を減圧留去した後、残さをトル
エンに溶解し、NaHCO水で洗浄した後、上記と同
様にして、5−(トランス−4−n−プロピルシクロヘ
キシル)フェニルメチル−1,3−フェニレンビス(2
−メチルマレイン酸 ジエチルエステル)の粗生成物を
得た。これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/
トルエン−酢酸エチル混合溶剤(容量比5:1)で精製
した。(収率 21%)。
【0060】上記の化合物(1.2g;18mmol)
にパラジウム活性炭を用いて水素添加した(水素圧75
0kPa)。触媒をろ別した後、残さをカラムクロマト
グラフィー(シリカゲル/トルエン−酢酸エチル混合溶
剤(容量比5:1))で精製することにより、5−(ト
ランス−4−n−プロピルシクロヘキシル)フェニルメ
チル−1,3−フェニレンビス(2−メチルコハク酸
ジエチルエステル)を得た。(収率 94%)。
【0061】この化合物をアセトンに溶解し、3N塩酸
で処理してジカルボン酸を得た。このジカルボン酸を1
0倍量の無水酢酸中で3時間加熱攪拌した。反応液を冷
蔵庫中で1晩放置し、生じた結晶をろ過することによ
り、目的とする5−((トランス−4−n−プロピルシ
クロヘキシル)フェニルメチル)−1,3−フェニレン
ビス(2メチルコハク酸無水物)を得た。(収率 63
%)。
【0062】実施例5 トランス−1,4−シクロヘキシレンビス(1-メチル
コハク酸無水物)(化合物No.39)の合成 J. Med. Chem., 8, 401(1965)に記載の方法に従い、
1,4−シクロヘキシレンビスアセチルを合成した。こ
の1,4−シクロヘキシレンビスアセチル(25g;1
50mmol)をシアノ酢酸エチル(40g、35mm
ol)、酢酸ナトリウム(2.0g,26mmol)、
および酢酸(33g)を用い、実施例1と同様な方法に
従って反応させ、トルエンからの再結晶で精製して、ト
ランス−1,4−シクロヘキシレンビス(2−シアノ−
2−エトキシカルボニル−1−メチルエテン)を得た。
(収率32%)。
【0063】上記の化合物(28g;7.8mmol)
を酢酸エチル(200ml)−純水(200ml)混合
溶剤に溶かし、シアン化ナトリウム(7.7g、16m
mol)を加えて、室温で1時間反応させた。水層を分
離し、有機層を2回純水で洗った。有機層を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した後、ろ過し、溶剤を減圧留去し
た。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/ト
ルエン−酢酸エチル混合溶剤(5:1))で精製して、
トランス−1,4−シクロヘキシレンビス(1,2−ジ
シアノ−2−エトキシカルボニル−1−メチルエタン)
を得た。(収率74%)。
【0064】上記の化合物を実施例1と同様な方法に従
って変換し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/
トルエン−酢酸エチル混合溶剤(5:1))で精製し
て、トランス−1,4−シクロヘキシレンビス(1−メ
チルコハク酸ジメチル)を得た。(収率36%)。
【0065】上記のエステルを、実施例1と同様な方法
に従って加水分解し、更に無水物化して、トランス−
1,4−シクロヘキシレンビス(1−メチルコハク酸無
水物)を得た。(収率64%)。
【0066】実施例6 1,10−ドデカニルビス(2−メチルコハク酸無水
物)(化合物No.77)の合成 J. Org. Chem., Vol.63, 1342(1998)に記載の方法に従
って、1,10−ドデカニルビス(2−メチルマレイン
酸酸無水物)を合成した。この化合物(3.0g;8.
9mmol)にパラジウム活性炭を用いて水素添加した
(水素圧750kPa)。触媒をろ別した後、トルエン
で再結晶することにより、化合物No.77を得た。
(収率67%)。
【0067】実施例7(ポリアミド酸の合成) 攪拌機、窒素導入口、温度計、および原料導入口を供え
た100mlの4つ口フラスコに、4,4’−ジアミノ
ジフェニルメタン(DDM)(890mg;4.5mm
ol)を入れ、NMP(10g)に溶解した。トランス
−1,4−シクロヘキシレンビスコハク酸無水物(化合
物No.1、1.3g;4.5mmol)を加え、6時
間攪拌した。その後この溶液をNMP(34g)で希釈
して、ポリアミド酸を約5重量%含有する透明溶液とし
た。この溶液の25℃での粘度は80mPa・sであっ
た。そして、この溶液中のポリアミド酸の重量平均分子
量は4.8万であった。この溶液をワニスAとする。
【0068】実施例8(ポリアミドイミドの合成) 攪拌機、窒素導入口、温度計、および原料導入口を供え
た100mlの4つ口フラスコに、化合物No.1
(1.68g;6.0mmol)、テレフタル酸クロリ
ド(TPC、300mg;1.5mmol)、およびプ
ロピレンオキシド(87mg;1.5mmol)を入
れ、NMP(10g)に溶解した。これにDDM(89
0mg;4.5mmol)および4−n−ブチル−1,
1−ビス(4−(4−アミノフェニルメチル)フェニ
ル)シクロヘキサン(BuBDMA、1.51g;3.
0mmol)のNMP(10g)溶液を加え、室温で6
時間攪拌した。その後、この溶液をNMP(20g)で
希釈した後、水(200ml)に注いで再沈殿を行っ
た。得られた沈殿をNMP(10g)に溶かし、無水酢
酸10mlを加えて、100℃で2時間攪拌した。冷却
後、水(200ml)に注いで再沈殿を行った。この沈
殿をメタノール(100ml)で煮沸洗浄し、目的とす
るポリアミドイミドを得た。このポリイミドアミドはN
MP等の適当な溶剤に溶解し、以下の実施例で使用し
た。
【0069】実施例9〜19、比較例1および2 実施例7および8に準じて、表8に示すワニスおよびポ
リアミドを調製した(実施例7および8を再掲する)。 (表8)ワニスおよびポリアミドイミドの原料組成
【0070】表8において、PAIはポリアミドイミド
を示し、酸無水物およびジアミンの欄における括弧内の
数値はモル%である。CBDAは1,2,3,4−シク
ロブタンテトラカルボン酸二無水物であり、PMDAは
ピロメリット酸無水物である。他の酸無水物の欄におけ
るTPCのみは酸クロライドである。そして、BuBD
MAおよびPnDMAは下記の化合物である。
【0071】表8に記載したワニスの粘度およびそれに
含まれるポリマー成分の分子量を表9に示す。(表9)
【0072】実施例20 スクリューバイアルにワニスA(18.2ml)および
ワニスB(0.18ml)を入れ、室温で1時間攪拌し
た。その後BC(12ml)を加え、ポリマー濃度が約
3重量%のワニスを得た。片面にITO電極を設けた透
明ガラス基板上に、このワニスを滴下し、スピンナー法
により塗布した(2500rpm、15秒)。80℃で
5分間加熱して溶剤を蒸発させた後、オーブン中で25
0℃、30分間加熱処理を行い、膜厚約60nmのポリ
イミド薄膜が形成された基板を得た。この薄膜の表面を
ラビング処理して配向膜を有する基板とした。そして、
同じようにして得た2枚の基板を、ラビング方向が逆平
行になるように貼り合わせ、セル厚20μmの液晶セル
を組み立てた。このセルに液晶組成物Aを注入し、11
0℃で30分間アイソトロピック処理を行い、その後室
温まで冷却して液晶表示素子を得た。この液晶表示素子
の残留電荷は0.02V(25℃)であり、20、6
0、および90℃における電圧保持率はそれぞれ98.
2、97.5、96.1%であった(この値を初期値と
する)。この素子のプレチルト角は7.5度であった。
この素子を110℃で20時間加熱し、その後室温まで
冷却してから、これらの値を再測定した(この値を加熱
後値とする)。その結果、残留電荷は0.02V(25
℃)であり、電圧保持率は98.1(20℃)、97.
5(60℃)、95.9%(90℃)、プレチルト角は
7.4度であった。
【0073】(液晶組成物A)
【0074】実施例21 ワニスBの代わりにワニスCを用いた以外は、実施例2
0と同様な方法で液晶表示素子を作成し、特性を測定し
た。 残留電荷(V):初期値0.03、加熱後値0.02 電圧保持率(%) 20℃:初期値97.8、加熱後値97.4 60℃:初期値97.1、加熱後値97.0 90℃:初期値96.0、加熱後値95.8 プレチルト角(度):初期値6.9、加熱後値6.6
【0075】実施例22〜24 ワニスBの代わりに、ワニスD、ワニスE、およびワニ
スJをそれぞれ用いた以外は実施例20と同様にして、
液晶表示素子を作成した。これらの素子の特性を測定し
た結果を表10に示す。(表10)
【0076】実施例25および26 ワニスAの代わりに、ワニスHおよびワニスKをそれぞ
れ用いた以外は実施例20と同様にして、液晶表示素子
を作成した。これらの素子の特性を測定した結果を表1
1に示す。(表11)
【0077】実施例27および28 ワニスAの代わりにワニスIおよびワニスLをそれぞれ
用い、ワニスBを添加しなかった以外は、実施例20と
同様にして液晶表示素子を作成した。これらの素子の特
性を測定した結果を表12に示す。(表12)
【0078】実施例29 液晶組成物Aの代わりに液晶組成物Bを用いた以外は、
実施例20と同様にして液晶表示素子を作成し、特性を
測定した。 残留電荷(V):初期値0.03、加熱後値0.03 電圧保持率(%) 20℃:初期値98.8、加熱後値98.1 60℃:初期値97.6、加熱後値97.0 90℃:初期値95.7、加熱後値95.9 プレチルト角(度):初期値8.1、加熱後値7.8
【0079】(液晶組成物B)
【0080】比較例3および4 ワニスBの代わりに、ワニスMおよびワニスNをそれぞ
れ用いた以外は、実施例20と同様にして、液晶表示素
子を作成した。これらの素子の特性を測定した結果を表
13に示す。 (表13)
【0081】
【発明の効果】本発明の酸無水物は、公知の反応を組み
合わせて、特別な反応設備を用いずに製造することがで
きるので、産業上有利である。この酸無水物を用いて得
られる配向膜を有する液晶表示素子は、電圧保持率が高
く、焼き付きが少なく、しかも液晶のプレチルト角が加
熱に対して安定している。本発明により、高機能な液晶
表示素子を提供することが可能になった。本発明の酸無
水物は、液晶配向膜用途以外に用いられる、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリアミドイミドなどのポリマーの原
料としても使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H090 HB08Y HB13Y LA04 MA10 MB01 4C037 KA06 4C062 CC80 4J043 PA02 PA04 PC145 PC146 QB15 QB26 RA06 RA35 SA06 SB01 TA22 TB01 TB03 UA022 UA032 UA041 UA042 UA122 UA131 UA132 UA151 UA262 UA761 UA762 UA782 UB011 UB012 UB021 UB061 UB122 UB151 UB152 UB301 UB302 UB351 UB402 VA032 VA042 VA082 WA09 ZB11

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1)で表される酸無水物。 式(1)において、Aは2価の有機基であり、B
    よびBは独立して、式(a)で表される基または式
    (b)で表される基である。 式(a)および式(b)において、式(a)中のR11
    および式(b)中のR は独立して水素、アルキル、
    アルコキシアルキル、またはフルオロアルキルである;
    式(a)中のR31および式(b)中のR32は独立し
    て水素または1価の有機基である;そして、Bおよび
    が同じ基であるとき、2つのR11は同じでも異な
    ってもよく、2つのR12は同じでも異なってもよく、
    2つのR は同じでも異なってもよく、2つのR32
    は同じでも異なってもよい。但し、Aが芳香環を有す
    る基であり、BおよびBが同一の基である場合に
    は、R11およびR12のどちらも水素ではない。A
    が環を持たない基であり、BおよびBが同一の基で
    ある場合には、R11およびR12のどちらも水素では
    なく、プロピルでもない。
  2. 【請求項2】式(2)で表される、請求項1に記載の酸
    無水物。 式(2)において、Aは式(1)中のAと同一の意
    味を有する;R12およびR32は、式(b)における
    これらの記号と同一の意味を有する。
  3. 【請求項3】式(3)で表される、請求項1に記載の酸
    無水物。 式(3)において、Aは式(1)中のAと同一の意
    味を有する;R11およびR31は、式(a)における
    これらの記号と同一の意味を有する。
  4. 【請求項4】式(4)で表される、請求項1に記載の酸
    無水物。 式(4)において、Aは式(1)中のAと同一の意
    味を有する;R11およびR31は式(a)におけるこ
    れらの記号と同一の意味を有し、R12およびR 32
    式(b)におけるこれらの記号と同一の意味を有する。
  5. 【請求項5】Aが式(c)で表される基である、請求
    項1〜4のいずれか1項に記載の酸無水物。 式(c)において、X、X、XおよびXは独立
    して、単結合、1,3−シクロヘキシレン、1,4−シ
    クロヘキシレン、1,3−シクロヘキセニレン、1,4
    −シクロヘキセニレン、1,3−フェニレン、1,4−
    フェニレン、ビシクロ[3.3.0]オクチレン−3,7−ジ
    イル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,
    2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイ
    ル、ナフタレン−2,6−ジイル、ナフタレン−1,5
    −ジイル、または5−(4−シクロヘキシルベンジル)
    −1,3−フェニレンである。これらの環において、任
    意の−CH−は−O−、−CF−、または−CFH
    −で置き換えられてもよい。1,3−シクロヘキシレ
    ン、1,4−シクロヘキシレン、1,3−フェニレン、
    および1,4−フェニレンにおいて、任意の水素はハロ
    ゲンまたは炭素数1〜20のアルキルで置き換えられて
    もよい。このアルキルにおいて、任意の水素はハロゲン
    で置き換えられてもよく、任意の−CH−は−O−で
    置き換えられてもよい;Y、YおよびYは独立し
    て、単結合または炭素数1〜10のアルキレンである。
    このアルキレンにおいて、任意の水素はハロゲンで置き
    換えられてもよく、任意の−CH−は−O−で置き換
    えられてもよい;そして、m、n、およびpは独立して
    0または1である。
  6. 【請求項6】Aが芳香環を有する基または脂環式の環
    を有する基である、請求項1〜5のいずれか1項に記載
    の酸無水物。
  7. 【請求項7】Aが1,3−シクロヘキシレン、1,4
    −シクロヘキシレン、またはビシクロヘキサン−4,
    4’−ジイルであり、R11、R12、R31およびR
    32が水素である、請求項1〜6のいずれか1項に記載
    の酸無水物。ここに、これらの環のそれぞれにおいて、
    水素の1つはハロゲンまたは炭素数1〜10のアルキル
    で置き換えられてもよい。このアルキルにおいて、任意
    の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
  8. 【請求項8】R11およびR12が独立して炭素数1〜
    15のアルキルであり、Aが1,3−フェニレン、
    1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、または
    2,6−ナフタレン−ジイルである、請求項1〜6のい
    ずれか1項に記載の酸無水物。ここに、1,3−フェニ
    レン、1,4−フェニレンおよび4,4’−ビフェニレ
    ンのそれぞれにおいて、水素の1つはハロゲンまたは炭
    素数1〜10のアルキルで置き換えられてもよい。この
    アルキルにおいて、任意の水素はハロゲンで置き換えら
    れてもよい。
  9. 【請求項9】式(5)で表される酸無水物。 式(5)において、Aは2価の有機基であり、R
    炭素数2〜20の直鎖アルキルである。
  10. 【請求項10】Aが式(c)で表される基である、請
    求項9に記載の酸無水物。 式(c)において、X、X、XおよびXは独立
    して、単結合、1,3−シクロヘキシレン、1,4−シ
    クロヘキシレン、1,3−シクロヘキセニレン、1,4
    −シクロヘキセニレン、1,3−フェニレン、1,4−
    フェニレン、ビシクロ[3.3.0]オクチレン−3,7−ジ
    イル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,
    2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイ
    ル、ナフタレン−2,6−ジイル、ナフタレン−1,5
    −ジイル、または5−(4−シクロヘキシルベンジル)
    −1,3−フェニレンである。これらの環において任意
    の−CH −は−O−、−CF−、または−CFH−
    で置き換えられてもよい。1,3−シクロヘキシレン、
    1,4−シクロヘキシレン、1,3−フェニレン、およ
    び1,4−フェニレンにおいて、任意の水素はハロゲン
    または炭素数1〜20のアルキルで置き換えられてもよ
    い。このアルキルにおいて、任意の水素はハロゲンで置
    き換えられてもよく、任意の−CH−は−O−で置き
    換えられてもよい;Y、YおよびYは独立して、
    単結合または炭素数1〜10のアルキレンである。この
    アルキレンにおいて、任意の水素はハロゲンで置き換え
    られてもよく、任意の−CH−は−O−で置き換えら
    れてもよい;そして、m、n、およびpは独立して0ま
    たは1である。
  11. 【請求項11】Aが芳香環を有する基または脂環式の
    環を有する基である、請求項9に記載の酸無水物。
  12. 【請求項12】請求項1〜11のいずれか1項に記載の
    酸無水物を原料成分の1つとして用いて得られるポリア
    ミド酸。
  13. 【請求項13】請求項1〜11のいずれか1項に記載の
    酸無水物を原料成分の1つとして用いて得られるポリイ
    ミド。
  14. 【請求項14】請求項1〜11のいずれか1項に記載の
    酸無水物を原料成分の1つとして用いて得られるポリア
    ミドイミド。
  15. 【請求項15】請求項12に記載のポリアミド酸、請求
    項13に記載のポリイミド、および請求項14に記載の
    ポリアミドイミドの少なくとも1つを含有するワニス。
  16. 【請求項16】請求項15に記載のワニスを用いて得ら
    れる配向膜。
  17. 【請求項17】請求項16に記載の配向膜を有する液晶
    表示素子。
  18. 【請求項18】フッ素系液晶組成物を含有することを特
    徴とする、請求項17に記載の液晶表示素子。
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