JP4867222B2 - フェニレンジアミン、配向膜および液晶表示素子 - Google Patents
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Description
(1)液晶分子に適切なプレチルト角を付与し、ラビング時の押込み強度や加熱時の温度の差によるプレチルト角の変化が小さいこと。
(2)液晶表示素子の配向欠陥による光り抜けが発生しない配向処理が可能であること。
(3)液晶表示素子に適切な電圧保持率(Voltage Holding Ratio:VHR)を与えることができること。
(4)液晶表示素子に任意の画像を長時間表示させた後、別の画像に変えたときに前の画像が残像として残る「焼き付き」と呼ばれる現象が起きにくいこと。
特にTFT型表示素子に用いられる高品質な配向膜は、高い電圧保持率を有し、しかも焼き付き現象を起こしにくいことが要求されている。
式(4)中のRはアルキルである。
[1]式(1)で表されるフェニレンジアミン:
ここに、ベンゼン環へのアミノ基の結合位置は任意であり;Xは−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;そして、Wは1価の有機基である。
ここに、Xは−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;ベンゼン環へのアミノ基の結合位置は任意であり;そして、W1は式(2)および式(3)のどちらかで表される基である:
ここに、R2は水素または1〜20個の炭素原子を有するアルキルであり、そしてこのアルキルにおいて、任意の−CH2−は−CF2−、−O−、−CO−、−Si(CH3)2−、−OSi(CH3)2−、−Si(CH3)2O−、または−OSi(CH3)2O−で置き換えられてもよく;A1、A2およびA3は独立して単結合、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、またはビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイルであり、そしてこの1,4−フェニレンにおいて、任意の水素はメチル、メトキシまたはフッ素で置き換えられてもよく;B1およびB2は独立して単結合、−O−、−OCO−、−COO−、−NR1CO−、−CONR1−、または1〜4個の炭素原子を有するアルキレンであり、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり、そしてこの1〜4個の炭素原子を有するアルキレンにおいて、任意の−CH2−は−CF2−、−O−、−CO−、−Si(CH3)2−、−OSi(CH3)2−、−Si(CH3)2O−、または−OSi(CH3)2O−で置き換えられてもよい。
ここに、Xは−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;ベンゼン環へのアミノ基の結合位置は任意であり;そして、W2は式(2−0)で表される基である:
ここに、R21は水素または1〜20個の炭素原子を有するアルキルであり、そしてこのアルキルにおいて、任意の−CH2−は−CF2−、−O−または−CO−で置き換えられてもよく;A1、A2およびA3は独立して単結合、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、またはビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイルであり、そしてこの1,4−フェニレンにおいて、任意の水素はメチル、メトキシまたはフッ素で置き換えられてもよく;B1およびB2は独立して単結合、−O−、−OCO−、−COO−、−NR1CO−、−CONR1−、または1〜4個の炭素原子を有するアルキレンであり、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり、そしてこの1〜4個の炭素原子を有するアルキレンにおいて、任意の−CH2−は−CF2−、−O−または−CO−で置き換えられてもよい。
これらの式において、R22は水素または1〜20個の炭素原子を有するアルキルであって、このアルキルにおける任意の−CH2−は−CF2−または−O−で置き換えられてもよく;B1およびB2は独立して単結合、−CH2−、−CH2CH2−、−O−、−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;そして、1,4−フェニレンにおける任意の水素はメチル、メトキシまたはフッ素で置き換えられてもよい。
ここに、Xは−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;そして、W2は式(2−2)、式(2−5)、式(2−6)および式(2−9)のいずれか1つで表される基である:
これらの式において、R22は水素または1〜20個の炭素原子を有するアルキルであって、このアルキルにおける任意の−CH2−は−CF2−または−O−で置き換えられてもよく;B1およびB2は独立して単結合、−CH2−、−CH2CH2−、−O−、−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;そして、1,4−フェニレンにおける任意の水素はメチル、メトキシまたはフッ素で置き換えられてもよい。
ここに、Xは−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;ベンゼン環へのアミノ基の結合位置は任意であり;そして、W3は式(3)で表される基である:
ここに、Xは−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;そして、W3は式(3)で表される基である:
ここに、Xは−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;ベンゼン環へのアミノ基の結合位置は任意であり;そして、W1は式(2)および式(3)のどちらかで表される基である:
ここに、R2は水素または1〜20個の炭素原子を有するアルキルであって、このアルキルにおける任意の−CH2−は−CF2−、−O−、−CO−、−Si(CH3)2−、−OSi(CH3)2−、−Si(CH3)2O−、または−OSi(CH3)2O−で置き換えられてもよく;A1、A2およびA3は独立して単結合、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、またはビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイルであって、この1,4−フェニレンにおける任意の水素はメチル、メトキシまたはフッ素で置き換えられてもよく;B1およびB2は独立して単結合、−O−、−OCO−、−COO−、−NR1CO−、−CONR1−、または1〜4個の炭素原子を有するアルキレンであって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;そして、この1〜4個の炭素原子を有するアルキレンにおいて、任意の−CH2−は−CF2−、−O−、−CO−、−Si(CH3)2−、−OSi(CH3)2−、−Si(CH3)2O−、または−OSi(CH3)2O−で置き換えられてもよい:
ここに、Xは−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;ベンゼン環へのアミノ基の結合位置は任意であり;そして、W2は式(2−0)で表される基である:
ここに、R21は水素または1〜20個の炭素原子を有するアルキルであり;このアルキルにおいて、任意の−CH2−は−CF2−、−O−または−CO−、で置き換えられてもよく;A1、A2およびA3は独立して単結合、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレンまたはビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイルであり;この1,4−フェニレンにおいて、任意の水素はメチル、メトキシまたはフッ素で置き換えられてもよく;B1およびB2は独立して単結合、−O−、−OCO−、−COO−、−NR1CO−、−CONR1−、または1〜4個の炭素原子を有するアルキレンであって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;そして、この1〜4個の炭素原子を有するアルキレンにおいて、任意の−CH2−は−CF2−、−O−または−CO−で置き換えられてもよい:
ここに、Xは−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;ベンゼン環へのアミノ基の結合位置は任意であり;そして、W3は式(3)で表される基である:
これらの式において、R22は水素または1〜20個の炭素原子を有するアルキルであって、このアルキルにおける任意の−CH2−は−CF2−または−O−で置き換えられてもよく;B1およびB2は独立して単結合、−CH2−、−CH2CH2−、−O−、−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;そして、1,4−フェニレンにおける任意の水素はメチル、メトキシまたはフッ素で置き換えられてもよい。
ここに、Xは−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;そして、W2は式(2−2)、式(2−5)、式(2−6)および式(2−9)のいずれか1つで表される基である:
ここに、R22は水素または1〜20個の炭素原子を有するアルキルであって、このアルキルにおける任意の−CH2−は−CF2−または−O−で置き換えられてもよく;B1およびB2は独立して単結合、−CH2−、−CH2CH2−、−O−、−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;そして、1,4−フェニレンにおける任意の水素はメチル、メトキシまたはフッ素で置き換えられてもよい:
ここに、Xは−OCO−、−COO−、−NHCO−または−N(CH3)CO−であり;そして、W3は式(3)で表される基である:
また本発明のフェニレンジアミン誘導体を原料とするワニスから形成される液晶配向膜は表面エネルギーが比較的小さいにもかかわらず、比較的大きなプレチルト角を発現する。従って、滴下注入法による表示素子作成の際、配向膜上の液晶の濡れ性が良くなり、濡れ性を原因とするムラが発生しにくい。
式(1)において、ベンゼン環へのアミノ基の結合位置は任意であり、2位〜6位のどこでもよい。Xは−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルである。そして、Wは1価の有機基である。
式(1−1)において、Xは−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルである。Xの好ましい例は、−OCO−、−COO−、−NHCO−および−N(CH3)CO−である。Xのより好ましい例は、−OCO−および−NHCO−である。なお、Xが−COO−または−CONR1−である化合物(1)は、配向膜により高い電圧保持率を付与させるために好ましい。Xが−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1がアルキルである化合物(1)は、高いプレチルト角が求められるVA用配向膜を得るために好ましい。ベンゼン環へのアミノ基の結合位置は任意であり、2位〜6位のどこでもよい。好ましい結合位置は3位と5位である。そして、W1は式(2)および式(3)のどちらかで表される基である。
これらの式において、ベンゼン環へのアミノ基の結合位置は任意であり、Xは式(1−1)におけるXと同じ意味を有し、好ましい例も同じである。
式(2−0)における記号は次のような意味を有する。R21は水素または1〜20個の炭素原子を有するアルキルであって、このアルキルにおける任意の−CH2−は−CF2−、−O−または−CO−で置き換えられてもよい。A1、A2およびA3は独立して単結合、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、またはビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイルであって、この1,4−フェニレンにおける任意の水素はメチル、メトキシまたはフッ素で置き換えられてもよい。そして、A1、A2またはA3の好ましい例は、単結合、1,4−シクロヘキシレンおよび任意の水素がメチル、メトキシまたはフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンである。B1およびB2は独立して単結合、−O−、−OCO−、−COO−、−NR1CO−、−CONR1−、または1〜4個の炭素原子を有するアルキレンであって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルである。そして、この1〜4個の炭素原子を有するアルキレンにおいて、任意の−CH2−は−CF2−、−O−または−CO−で置き換えられてもよい。
<表(1−1)>
そして、式(2−1)〜式(2−10)のうち、式(2−1)〜式(2−8)がより好ましい。式(2−0)がこれらの基のいずれか1つであるとき、より高い電圧保持率を配向膜に付与するために、そして焼き付き現象を抑えるために効果的である。
これらの式において、Xは式(1−1)におけるXと同じ意味を有し、好ましい例も同じである。W2は、前記の式(2−1)〜式(2−10)のうちの式(2−2)、式(2−5)、式(2−6)および式(2−9)のいずれか1つで表される基である。W2がこれらのいずれかの基であるとき、化合物(1−2−1)は合成が容易であり、これを用いることによって電圧保持率の大きな表示素子を得ることができる。そして、W3は前記の式(3)で表される基である。
これらの式において、X1は−OCO−、−COO−、−NHCO−または−N(CH3)CO−であり、−OCO−および−NHCO−が好ましい。W3は前記の式(3)で表される基であり、そしてW4は式(2−2−1)、式(2−5−1)、式(2−6−1)および式(2−9−1)のいずれか1つで表される基である。
これらの式において、R23は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり、1〜10個の炭素原子を有するアルキルの方が好ましい。B3およびB4の少なくとも1つは単結合であって、単結合でない場合には−CH2CH2−である。そして、B3およびB4がともに単結合であることが好ましい。そして1,4−フェニレンにおける任意の水素はメチル、メトキシまたはフッ素で置き換えられてもよい。
これらの式において、W3は前記の式(3)で表される基であり、そしてW5は式(2−2−2)、式(2−5−2)、式(2−6−2)および式(2−9−2)のいずれか1つで表される基である。
これらの基において、R24は1〜10個の炭素原子を有するアルキルである。1,4−フェニレンにおける任意の水素はメチル、メトキシまたはフッ素で置き換えられてもよいが、非置換の1,4−フェニレンが好ましい。
<1>式(1)において、Xが−OCO−または−NR1CO−である場合
このスキームにおいて、Y1は−O−または−NR1−であり、Y2はMeO−、HO−またはHR1N−であり、Y3はHOCO−またはClCO−であり、そして、WおよびR1は式(1)におけるこれらの記号と同じ意味を表す。
J.Org.Chem.,25,1230(1960)および同誌29,2856(1964)に従い、化合物(1−a)と化合物(1−b)とをポリリン酸、AlCl3、ZnCl2等の触媒存在下、Friedel−Crafts反応させることにより、化合物(1−c)を合成できる。この化合物(1−c)のカルボニル基を、常法に従いシラン還元して化合物(1−d)に誘導した後、公知のカルボン酸(1−e)と反応させることにより、化合物(1−f)が合成できる。これを常法に従って水素添加反応を行うことによって化合物(1)が容易に得られる。
このスキームにおけるW、Y1およびR1の意味は前記の通りである。
US5606014等に従い合成した化合物(1−g)を、上記と同様にシラン還元して化合物(1−h)に誘導した後、常法に従いシアノ化することにより化合物(1−i)が容易に合成できる。この化合物を塩酸等により加水分解することにより化合物(1−j)とし、これをDCC等の脱水剤存在下、公知のアルコール(1−k)またはアミン(1−l)と反応させることにより、化合物(1−m)が得られる。これを水素添加反応させることにより、化合物(1)が容易に合成できる。なお、本発明のフェニレンジアミンの製造法は上記に限定されない。
ここに、R3およびR4は独立して炭素数1〜3のアルキルまたはフェニルであり;R5は炭素数1〜6のアルキレン、または任意の水素が炭素数1〜4のアルキルで置き換えられてもよいフェニレンであり;そして、nは1〜10の整数である。
(a)本発明のワニスを刷毛塗り法、浸漬法、スピンナー法、スプレー法または印刷法により基板上に塗布する。
(b)50〜150℃、好ましくは80〜120℃で溶剤を蒸発させる。
(c)150〜400℃、好ましくは180〜280℃で加熱し成膜する。
(d)膜表面を布などでラビング処理する。
なお、ワニスの塗布前に基板表面上をシランカップリング剤で処理し、その基板表面上に成膜すれば、膜と基板との接着性がさらに改善される。
<プレチルト角>
クリスタルローテーション法により行った。
<焼き付き(残留DC電圧)>
「三宅他、信学技報、EID91−111,p19」に記載の方法により、液晶セルに50mV、1kHzの交流および周波数0.0036Hzの直流の三角波を重畳させて残留DC電圧を測定した。この残留DC電圧を焼き付きの指標にした。つまり、残留DC電圧が高いほど焼き付きやすいと評価した。
<電圧保持率>
「水嶋他、第14回液晶討論会予稿集 p78」に記載の方法により行った。測定条件は、ゲート幅69μs、周波数60Hz、波高±4.5Vであった。
<配向性>
偏光顕微鏡観察による目視により行った。
<表面エネルギー>
接触角測定装置(協和界面化学株式会社CA-A型)で配向膜上に滴下した純水およびエチレングリコールの接触角を測定することにより求めた。計算式および純水、エチレングリコールの表面エネルギーとして、特開平8−50293号公報またはWO2002−51909パンフレットに記載されたものを使用した。
<4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシルカルボン酸 4−(3,5−ジアミノフェニル)メチルフェニルエステルの合成>
(この化合物は、式(1−2−1)においてXが−OCO−であり、W2が式(2−2)で表される基であり、式(2−2)においてB1およびB2が単結合であり、そしてR22がペンチルである化合物である。)
J. Org. Chem., 25, 1230(1960)に記載の方法に準じて合成した3,5−ジアミノ−4’−ヒドロキシベンゾフェノン(20.0g;69.3mmol)の塩化メチレン(100ml)溶液に、室温で四塩化チタン(15.8g;83.2mmol)を添加した。この溶液に室温でトリエチルシラン(19.4g;167mmol)を添加し、そのまま室温で2時間攪拌した。反応後、反応混合物を氷水に投入し、有機層を分離した。有機層を純水(100ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過および溶剤を減圧溜去した後、得られた残さをエタノール−トルエンで再結晶することによって、目的とする3,5−ジニトロ−4’−ヒドロキシジフェニルメタンを得た(収量15.2g、収率80%)。
(収量7.45g、収率78%)
融点:203.3−206.9℃
1H NMR;7.16, 6.98(AA’BB’, 2H ), 5.93(d, 2H, J=1.90Hz), 5.89(d, 1H, J=1.9Hz), 3.76(s, 2H,), 3.51(brs, 4H), 2.46-0.86(m, 31H).
<4−(4−n−プロピルシクロヘキシル)安息香酸) 4−(3,5−ジアミノフェニル)メチルフェニルエステルの合成>
式(1−2−1)においてXが−OCO−であり、W2が式(2−5)で表される基であり、式(2−5)においてB1およびB2が単結合であり、そしてR22がプロピルである表題化合物を、4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシルカルボン酸の替わりに、4−(4−n−プロピルシクロヘキシル)安息香酸を用い、実施例1と同様にして合成した。4−(4−n−プロピルシクロヘキシル)安息香酸は、特開昭57−007447号公報に記載の方法に従って合成した。この化合物に関しては、実施例1の結果および次の実施例3の結果と用いた原料とからその構造が容易に推定できるので分析を省略した。
<4−(4−プロピルフェニル)安息香酸 4−(3,5−ジアミノフェニル)メチルフェニルエステルの合成>
式(1−2−1)においてXが−OCO−であり、W2が式(2−9)で表される基であり、式(2−9)においてB1およびB2が単結合であり、そしてR22がn−プロピルである表題化合物を、4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシルカルボン酸の替わりに、4−(4−プロピルフェニル)安息香酸を用いること以外は実施例1と同様にして合成した。4−(4−プロピルフェニル)安息香酸は、特開昭52−085154号公報に記載の方法に従って合成した。
融点 159.2〜161.9℃
1H NMR;8.24, 7.72, 7.57, 7.28, 7.24, 7.12(AA’BB’, 8H), 5.97(d, 2H, J=2.00Hz), 5.89(d, 1H, J=1.9Hz), 3.80(s, 2H), 3.52(brs, 4H), 2.66(t, 2H, J=7.55Hz), 1.62-1.67, 1.25-1.35(m, 10H), 0.89(t, 3H, J=6.70Hz).
<4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシルカルボン酸 4−(3,5−ジアミノフェニル)メチルフェニルアミドの合成>
(この化合物は、式(1−2−1)においてXが−NHCO−であり、W2が式(2−2)で表される基であり、式(2−2)においてB1およびB2が単結合であり、そしてR22がn−ペンチルである化合物である。)
Tetrahedron Lett., 38, 2137(1997)に記載の方法に従い、N−アセチルアニリン(10.0g;74.0mmol)、3,5‐ジニトロ安息香酸クロリド(17.0g;73.7mmol)、およびZnO2(1.0g)の混合物を120℃で5時間攪拌した。反応液を冷却後、これにクロロホルム(100ml)を加えてろ過した。減圧下でろ液から低沸点成分を溜去し、得られた残さをカラムクロマトグラフィー(トルエン:メタノール=30:1)で精製することにより、目的とする3,5−ジニトロ−4’−アセチルアミドベンゾフェノンを得た(収量7.8g、収率32%)。
この化合物に対し、実施例1と同様にシラン還元を行うことにより、目的とする3,5−ジニトロ−4’−アセチルアミドジフェニルメタンを得た(収量6.0g;収率81%)。この化合物は精製せずにそのまま次の反応に用いた。
この化合物(6.0g;19mmol)に6M−HCl(10ml)を加え、酢酸(30ml)中で7時間攪拌した。溶剤を減圧溜去した後、20%水酸化ナトリウム水溶液(50ml)を加え、酢酸エチル(50ml)で3回抽出した。上記と同様な乾燥操作を行い、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:メタノール=30:1)で精製することにより、目的とする3,5−ジニトロ−4’−アミノジフェニルメタンを得た(収量4.0g;収率78%)。実施例1の方法と同様にして、この化合物に4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシルカルボン酸を反応させ、次いでニトロ基の還元を行うことにより、目的とする4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル 4−(3,5−ジアミノフェニル)メチルフェニルアミドを得た。
(収量3.6g;収率46%)
<アビエチン酸 4−(3,5−ジアミノフェニル)メチルフェニルエステルの合成>
式(1−3−1)においてXが−OCO−である表題の化合物を、4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシルカルボン酸に替えて市販のアビエチン酸を用い、実施例1と同様にして合成した。この化合物に関しては分析を省略し、用いた原料からその構造を推定した。
<4−(3,5−ジアミノフェニル)メチル安息香酸 4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシルエステルの合成>
(この化合物は、式(1−2−1)においてXが−COO−であり、W2が式(2−2)で表される基であり、式(2−2)においてB1およびB2が単結合であり、そしてR22がn−ペンチルである化合物である。)
US5606014に記載の方法に従い合成した4−ブロモ−3’,5’−ジニトロベンゾフェノン(10g;28mmol)を、四塩化チタン(5.9g;31mmol)およびトリエチルシラン(7.9g;68mmol)を用い、実施例1と同様な方法でシラン還元した。得られた粗結晶を再結晶(トルエン−エタノール)することにより4−ブロモ−3’,5’−ジニトロジフェニルメタンを得た(収量8.0g;収率84%)。
この化合物(5.6g;20mmol)を75重量%硫酸水溶液(25ml)中、150℃で2時間反応させた。冷却後、酢酸エチル(200ml)および純水(100ml)を加え、有機層を分離した。有機層を純水(100ml)で2回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。低沸点成分を減圧下で溜去して得られた残さをカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=1:1→酢酸エチル)で精製することにより、目的とする4−(3,5−ジニトロベンジル)安息香酸を得た(収量2.7g;収率45%)。
<ポリアミック酸の合成>
100mlの4つ口フラスコに、実施例1で合成した4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル 4−(3,5−ジアミノフェニル)メチルフェニルエステル(1.746g;3.459mmol)を入れ、NMP(25g)に溶解した。ここにピロメリット酸無水物(PMDA、0.7545g;3.459mmol)を加え、1時間攪拌した。その後この溶液をBC(25g)で希釈することにより、ポリアミック酸濃度が約5重量%の透明溶液が得られた。この溶液の25℃での粘度は47kPa・sであり、ポリアミック酸の重量平均分子量は7.9万以下、この溶液をワニスAとする。
<ポリアミドの合成>
三口フラスコ(500ml)に実施例1で合成した4−(4−n−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシルカルボン酸 4−(3,5−ジアミノフェニル)メチルフェニルエステル(7.5712g;15mmol)、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(DDM、2.9739g;1.5mmol)、テレフタル酸(TPA、3.6g;17mmol)、塩化リチウム(3.8g;88mmol)を入れ、NMP(120ml)に溶解させた。ここに亜リン酸トリフェニル(11.8g;38mmol) を滴下し、窒素気流中、100℃で4時間反応させた。冷却後、反応物をメタノール(1,000ml)に加え、重合体を再沈澱させてからろ過した。この粗生成物を、純水500mlで2回、メタノール500mlで1回、各30分程度煮沸洗浄した。120℃で7時間真空乾燥させポリアミド9.7gを得た。このポリアミドの重量平均分子量は17万であった。
表2に示すジアミンおよび酸無水物を用い、実施例8に準じてポリアミック酸ワニスB〜Mを調製した。なお、参考例2において使用したジアミン(5ChBEB)は、WO9730107に記載の方法に従い合成した。
<表2>
表2において、カッコ内の数値はモル%を示し、化合物を示す用語および記号の意味は次の通りである。
ジアミン−1:実施例1で得られたジアミン
ジアミン−2:実施例2で得られたジアミン
ジアミン−3:実施例3で得られたジアミン
ジアミン−4:実施例4で得られたジアミン
ジアミン−5:実施例5で得られたジアミン
ジアミン−6:実施例6で得られたジアミン
DDM:4,4’−ジアミノジフェニルメタン
PMDA:ピロメリット酸無水物
CBDA:1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
5ChBEB:3,5−ジアミノ安息香酸 4−n−ペンチルシクロヘキシルフェニルエステル
<ワニスAの評価>
3つ口フラスコにワニスA(0.18ml)とワニスL(18.2ml)を入れ、室温で1時間攪拌した。その後BC(12ml)を加え、ポリマー濃度が約3重量%の組成物を得た。片面にITO電極を設けた透明ガラス基板上に、この組成物を滴下し、スピンナー法により塗布した(2500rpm、15秒)。これを80℃で5分間加熱して溶剤を蒸発させた後、オーブン中で250℃30分間加熱処理を行い、厚み約60nmの膜を形成させた。この膜の表面エネルギーを測定したところ27.5erg/cm2であった。
この膜を形成したガラス基板を、毛先押しこみ量0.4mm、ローラー回転数300rpm、ローラー送り速度30mm/secで1回ラビング処理した。このようにして得られたガラス基板2枚を合わせ、セル厚20μmの液晶セルを組み立てた。このセルに下記の液晶組成物Aを注入し、110℃で30分間アイソトロピック処理を行い、室温まで冷却して液晶表示素子を得た。この液晶表示素子の残留DC電圧は25℃で105mVであり、20℃、60℃、および90℃におけるVHRはそれぞれ96.1%、95.2%、および93.4%であった。この表示素子を用いて測定したプレチルト角は90度であった。さらに偏光顕微鏡観察の結果、配向不良による光りぬけは全く観察されなかった(これらの値を初期値とする)。このセルを110℃で20時間静置し、室温まで冷却した後、これらの値を再測定した(この値を加熱後値とする)。その結果、残留DC電圧は158mV(25℃)であり、VHRは95.8%(20℃)、95.0%(60℃)、93.3%(90℃)であり、プレチルト角は90度であった。さらに偏光顕微鏡観察の結果、配向不良による光りぬけは全く観察されなかった。
<ワニスBの評価>
ワニスAの代わりにワニスBを用いた以外は実施例19と同様な方法で液晶表示素子を製作し、その物性を測定した。その結果を以下に示す。
(初期値)
残留DC電圧:120mV
VHR(%):95.8(20℃)、94.0(60℃)、93.2(90℃)
プレチルト角:90度
光りぬけなし。
(加熱後値)
残留DC電圧:122mV
VHR(%):94.6(20℃)、93.6(60℃)、91.8(90℃)
プレチルト角は:90度
光りぬけなし。
ワニスAの代わりに表3に示すワニスを用いた以外は実施例19と同様にして、液晶表示素子を製作した。これらの素子の物性測定結果を表3に示す。
<表3>
実施例24の配向膜の表面エネルギーを実施例19と同様な方法で測定したところ、27.2erg/cm2であった。
ワニスAの代わりにワニスMを用いた以外は、実施例19と同様な方法で液晶表示素子を製作し、その残留DC電圧を測定した。その結果を以下に示す。
(初期値)
残留DC電圧;182mV
VHR(%);94.2(20℃)、93.0(60℃)、92.3(90℃)
プレチルト角;81度
光りぬけあり。
(加熱後値)
残留DC電圧;191mV
VHR(%);94.1(20℃)、92.0(60℃)、90.6(90℃)
プレチルト角;79度
光りぬけあり。
ワニスAの代わりにワニスNを用いた以外は、実施例19と同様な方法で表面エネルギーを測定した結果、26.7erg/cm2であった。
この配向膜を用い、実施例19と同様な方法で液晶表示素子を製作し、その残留DC電圧を測定した。その結果を以下に示す。
(初期値)
残留DC電圧;164mV
VHR(%);95.2(20℃)、93.4(60℃)、91.5(90℃)
プレチルト角;90度
光りぬけなし。
(加熱後値)
残留DC電圧;1671mV
VHR(%);95.1(20℃)、93.2(60℃)、91.6(90℃)
プレチルト角;90度
光りぬけなし。
Claims (33)
- 式(1−1)で表されるフェニレンジアミン:
ここに、Xは−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;ベンゼン環へのアミノ基の結合位置は任意であり;そして、W1は式(2)および式(3)のどちらかで表される基である:
ここに、R2は水素または1〜20個の炭素原子を有するアルキルであり、そしてこのアルキルにおいて、任意の−CH2−は−CF2−、−O−、−CO−、−Si(CH3)2−、−OSi(CH3)2−、−Si(CH3)2O−、または−OSi(CH3)2O−で置き換えられてもよく;A1、A2およびA3は独立して単結合、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、またはビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイルであり、そしてこの1,4−フェニレンにおいて、任意の水素はメチル、メトキシまたはフッ素で置き換えられてもよく;B1およびB2は独立して単結合、−O−、−OCO−、−COO−、−NR1CO−、−CONR1−、または1〜4個の炭素原子を有するアルキレンであり、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり、そしてこの1〜4個の炭素原子を有するアルキレンにおいて、任意の−CH2−は−CF2−、−O−、−CO−、−Si(CH3)2−、−OSi(CH3)2−、−Si(CH3)2O−、または−OSi(CH3)2O−で置き換えられてもよい。 - 式(1−2)で表されるフェニレンジアミン:
ここに、Xは−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;ベンゼン環へのアミノ基の結合位置は任意であり;そして、W2は式(2−0)で表される基である:
ここに、R21は水素または1〜20個の炭素原子を有するアルキルであり、そしてこのアルキルにおいて、任意の−CH2−は−CF2−、−O−または−CO−で置き換えられてもよく;A1、A2およびA3は独立して単結合、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、またはビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイルであり、そしてこの1,4−フェニレンにおいて、任意の水素はメチル、メトキシまたはフッ素で置き換えられてもよく;B1およびB2は独立して単結合、−O−、−OCO−、−COO−、−NR1CO−、−CONR1−、または1〜4個の炭素原子を有するアルキレンであり、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり、そしてこの1〜4個の炭素原子を有するアルキレンにおいて、任意の−CH2−は−CF2−、−O−または−CO−で置き換えられてもよい。 - W2が式(2−1)〜式(2−8)のいずれか1つで表される基である、請求項3に記載のフェニレンジアミン。
- 式(1−2−1)で表されるフェニレンジアミン:
ここに、Xは−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;そして、W2は式(2−2)、式(2−5)、式(2−6)および式(2−9)のいずれか1つで表される基である:
これらの式において、R22は水素または1〜20個の炭素原子を有するアルキルであって、このアルキルにおける任意の−CH2−は−CF2−または−O−で置き換えられてもよく;B1およびB2は独立して単結合、−CH2−、−CH2CH2−、−O−、−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;そして、1,4−フェニレンにおける任意の水素はメチル、メトキシまたはフッ素で置き換えられてもよい。 - R22が水素、1〜10個の炭素原子を有するアルキル、1〜10個の炭素原子を有するアルコキシ、または2〜10個の炭素原子を有するアルコキシアルキルであり;B1およびB2が独立して単結合、−CH2−、−CH2CH2−、−O−、−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であり、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり、そしてB1およびB2の少なくとも1つは単結合である、請求項5に記載のフェニレンジアミン。
- Xが−OCO−、−COO−、−NHCO−または−N(CH3)CO−であり;R22が水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;B1およびB2が独立して単結合または−CH2CH2−であり、そしてB1およびB2の少なくとも1つが単結合である、請求項5に記載のフェニレンジアミン。
- Xが−OCO−、−COO−、−NHCO−または−N(CH3)CO−であり;R22が1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;B1およびB2が共に単結合である、請求項5に記載のフェニレンジアミン。
- Xが−OCO−、−COO−、−NHCO−または−N(CH3)CO−であり;R22が1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;B1およびB2の1つが単結合であって、B1およびB2のもう1つが−CH2CH2−である、請求項5に記載のフェニレンジアミン。
- Xが−OCO−であり;R22が1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;B1およびB2が共に単結合である、請求項5に記載のフェニレンジアミン。
- Xが−NHCO−であり;R22が1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;B1およびB2が共に単結合である、請求項5に記載のフェニレンジアミン。
- Xが−OCO−、−COO−、−NHCO−または−N(CH3)CO−である、請求項13に記載のフェニレンジアミン。
- 式(1−1)で表されるフェニレンジアミンの少なくとも1つ、または式(1−1)で表されるフェニレンジアミンの少なくとも1つとその他のジアミンとの混合物と、多価カルボン酸の少なくとも1つとの反応により得られる重合体:
ここに、Xは−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;ベンゼン環へのアミノ基の結合位置は任意であり;そして、W1は式(2)および式(3)のどちらかで表される基である:
ここに、R2は水素または1〜20個の炭素原子を有するアルキルであって、このアルキルにおける任意の−CH2−は−CF2−、−O−、−CO−、−Si(CH3)2−、−OSi(CH3)2−、−Si(CH3)2O−、または−OSi(CH3)2O−で置き換えられてもよく;A1、A2およびA3は独立して単結合、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、またはビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイルであって、この1,4−フェニレンにおける任意の水素はメチル、メトキシまたはフッ素で置き換えられてもよく;B1およびB2は独立して単結合、−O−、−OCO−、−COO−、−NR1CO−、−CONR1−、または1〜4個の炭素原子を有するアルキレンであって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;そして、この1〜4個の炭素原子を有するアルキレンにおいて、任意の−CH2−は−CF2−、−O−、−CO−、−Si(CH3)2−、−OSi(CH3)2−、−Si(CH3)2O−、または−OSi(CH3)2O−で置き換えられてもよい:
- 式(1−2)で表されるフェニレンジアミンと式(1−3)で表されるフェニレンジアミンとからなる群から選ばれる少なくとも1つのフェニレンジアミン、またはこの(これらの)フェニレンジアミンとその他のジアミンとの混合物と、多価カルボン酸の少なくとも1つとの反応により得られる重合体:
ここに、Xは−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;ベンゼン環へのアミノ基の結合位置は任意であり;そして、W2は式(2−0)で表される基である:
ここに、R21は水素または1〜20個の炭素原子を有するアルキルであり;このアルキルにおいて、任意の−CH2−は−CF2−、−O−または−CO−、で置き換えられてもよく;A1、A2およびA3は独立して単結合、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレンまたはビシクロ[2.2.2]オクト−1,4−ジイルであり;この1,4−フェニレンにおいて、任意の水素はメチル、メトキシまたはフッ素で置き換えられてもよく;B1およびB2は独立して単結合、−O−、−OCO−、−COO−、−NR1CO−、−CONR1−、または1〜4個の炭素原子を有するアルキレンであって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;そして、この1〜4個の炭素原子を有するアルキレンにおいて、任意の−CH2−は−CF2−、−O−または−CO−で置き換えられてもよい:
ここに、Xは−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;ベンゼン環へのアミノ基の結合位置は任意であり;そして、W3は式(3)で表される基である:
- 式(1−2−1)で表されるフェニレンジアミンと式(1−3−1)で表されるフェニレンジアミンとからなる群から選ばれる少なくとも1つのフェニレンジアミン、またはこの(これらの)フェニレンジアミンとその他のジアミンとの混合物と、多価カルボン酸の少なくとも1つとの反応により得られる重合体:
ここに、Xは−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;そして、W2は式(2−2)、式(2−5)、式(2−6)および式(2−9)のいずれか1つで表される基である:
ここに、R22は水素または1〜20個の炭素原子を有するアルキルであって、このアルキルにおける任意の−CH2−は−CF2−または−O−で置き換えられてもよく;B1およびB2は独立して単結合、−CH2−、−CH2CH2−、−O−、−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;そして、1,4−フェニレンにおける任意の水素はメチル、メトキシまたはフッ素で置き換えられてもよい:
ここに、Xは−OCO−、−COO−、−NHCO−または−N(CH3)CO−であり;そして、W3は式(3)で表される基である:
- R22が水素、1〜10個の炭素原子を有するアルキル、1〜10個の炭素原子を有するアルコキシ、または2〜10個の炭素原子を有するアルコキシアルキルであり;B1およびB2が独立して単結合、−CH2−、−CH2CH2−、−O−、−OCO−、−COO−、−NR1CO−または−CONR1−であって、R1は水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり、そしてB1およびB2の少なくとも1つは単結合である、請求項18に記載の重合体。
- Xが−OCO−、−COO−、−NHCO−または−N(CH3)CO−であり;R22が水素または1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;B1およびB2が独立して単結合または−CH2CH2−であり、そしてB1およびB2の少なくとも1つが単結合である、請求項18に記載の重合体。
- Xが−OCO−、−COO−、−NHCO−または−N(CH3)CO−であり;R22が1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;そして、B1およびB2が共に単結合である、請求項18に記載の重合体。
- Xが−OCO−、−COO−、−NHCO−または−N(CH3)CO−であり;R22が1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり;そして、B1およびB2の1つが単結合であって、B1およびB2のもう1つが−CH2CH2−である、請求項18に記載の重合体。
- 式(1−2−1)において、Xが−OCO−または−NHCO−であり、R22が1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり、そしてB1およびB2が共に単結合であり;そして、式(1−3−1)においてXが−OCO−である、請求項18に記載の重合体。
- 多価カルボン酸がテトラカルボン酸二無水物である、請求項15〜23のいずれか1項に記載の重合体。
- 多価カルボン酸がテトラカルボン酸二無水物とジカルボン酸との混合物である、請求項15〜23のいずれか1項に記載の重合体。
- 多価カルボン酸がトリカルボン酸である、請求項15〜23のいずれか1項に記載の重合体。
- 請求項24に記載の重合体の少なくとも1つを含有するワニス。
- 請求項25に記載の重合体の少なくとも1つを含有するワニス。
- 請求項26に記載の重合体の少なくとも1つを含有するワニス。
- 請求項27〜29のいずれか1項に記載のワニスを用いて形成される配向膜。
- 請求項27〜29のいずれか1項に記載のワニスを用いて形成される、垂直配向用配向膜。
- 請求項30に記載の配向膜を含む液晶表示素子。
- 請求項31に記載の配向膜を含む液晶表示素子。
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