JP2003313178A - オキセタン誘導体、その製造方法 - Google Patents

オキセタン誘導体、その製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カチオン重合が可能な新規なオキセタン誘導
体とその製造方法を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表されるオキセタン
環を有するオキセタン誘導体とその製造方法に関し、そ
の製造方法は、水酸化アルカリ金属、アルカリ金属水素
化物またはアルカリ金属の存在下、下記一般式(2)で
表されるビスフェノール化合物と、下記一般式(3)で
表される化合物とを反応させることを特徴とする。 【化1】 (式中、R1〜R3は独立に水素原子または炭素数1〜6
のアルキル基を示し、R 4はRSO3-またはハロゲンを
示す。ここで、Rはアルキル基又はアリール基を示す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カチオン重合が可
能なオキセタン環を有する新規なオキセタン誘導体およ
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オキセタン環を有する化合物(以下、オ
キセタン化合物という)は、光開始カチオン重合または
硬化が可能なモノマーとして、近年注目を浴びている化
合物であり、多くの単官能性および多官能性オキセタン
化合物が報告されている。例えば、Pure Appl.Chem.,A2
9(10),pp.915(1992)及びPure Appl. Chem.,A30 (2&
3) ,pp. 189(1993)には種々のオキセタン化合物の合成
法が記載されている。また、特開平6−16804号公
報には、下記式(4)で表されるオキセタン化合物が開
示されている。
【0003】
【化4】 (式中、R1は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、
フルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル
基、チエニル基またはフッ素原子を示し、R2は鎖状ま
たは分岐状ポリ(アルキレンオキシ)基、キシリレン
基、シロキサン結合およびエステル結合から成る群から
選ばれる多価基を示し、Zは酸素原子または硫黄原子を
示し、mは2、3または4である。)
【0004】上記化合物の具体例としては下記式(5)
〜(7)で示される化合物等が挙げられる。
【化5】
【0005】そして、特開平11−130766号、特
開2000−336082号、特開2001−3166
4号及び特開2001−31666号の各公報には種々
の芳香族残基を含むオキセタン化合物が記載されてい
る。これら化合物の具体例としては下記式(8)〜(1
1)で示される化合物等が挙げられる。
【0006】
【化6】
【0007】一方、オキシラン環を有する化合物(以
下、エポキシ化合物という)はカチオン重合が可能なモ
ノマーとして従来より合成されており、特開平6−15
7710号公報には本発明の化合物と類似な骨格を持つ
化合物として下記式(12)で表されるエポキシ化合物
が開示されている。
【化7】 (式中、Rは水素原子またはメチル基を示す)
【0008】
【特許文献1】特開平6−16804号公報
【特許文献2】特開平11−130766号公報
【特許文献3】特開2000−336082号公報
【特許文献4】特開2001−31666号公報
【特許文献5】特開2001−31664号公報
【特許文献6】特開平6−157710号公報
【非特許文献1】Pure Appl.Chem.,A29(10),pp.915(199
2)
【非特許文献2】Pure Appl. Chem.,A30 (2&3) ,p
p. 189(1993)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、新規なオキ
セタン化合物とその製造方法を提供することを課題とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記一般式(1)で表されるオキセタン誘導体である。
【化8】 (式中、R1〜R3は独立に水素原子または炭素数1〜6
のアルキル基を示す。) また、本発明は、水酸化アルカリ金属、アルカリ金属水
素化物またはアルカリ金属の存在下、下記一般式(2)
で表されるビスフェノール化合物と下記一般式(3)で
表される化合物とを反応させること、又はこのビスフェ
ノール化合物のアルカリ金属のフェノラートと下記一般
式(3)で表される化合物とを反応させることを特徴と
する前記オキセタン誘導体の製造方法である。
【化9】 (式中、R1およびR2は独立に水素原子または炭素数1
〜6のアルキル基を示す。)
【化10】 (式中、R3は水素原子または炭素数1〜6のアルキル
基を示す。R4はRSO3-またはハロゲンを示す。ここ
で、Rはアルキル又はアリール基を示す。)
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のオキセタン誘導体は、前
記一般式(1)で表される化合物であり、R 1〜R3は、
それぞれ独立して水素原子または炭素数1〜6のアルキ
ル基である。本発明のオキセタン誘導体の製造方法に使
用されるビスフェノール化合物は、一般式(2)で表さ
れる化合物であり、R1及びR2は水素原子または炭素数
1〜6のアルキル基を示し、特許文献6等に記載されて
いる手法により製造できる。もう一つの原料である一般
式(3)で表される化合物において、R4はRSO3-ま
たはハロゲンを示し、Rはアルキル基またはアリール基
を示す。ハロゲンとしては、塩素、臭素が好ましく、R
としては、メチルのような炭素数1〜6のアルキル基
や、炭素数1〜6のアルキル基が置換してもよいp-ト
ルイルのようなフェニル基または置換フェニル基が好ま
しい。そして、一般式(2)および(3)において、R
1〜R3は一般式(1)のR1〜R3と同じ意味を有する。
1及びR2は好ましくは、水素、メチル又はエチルであ
り、R3は好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基であ
る。
【0012】本発明のオキセタン誘導体は、本発明の製
造方法により製造することができる。すなわち、水酸化
アルカリ金属、アルカリ金属水素化物またはアルカリ金
属(以下、これらをアルカリと総称することがある)の
存在下、上記一般式(2)で表されるビスフェノール化
合物と一般式(3)で表される化合物とを反応させる方
法である。また、一般式(2)で表されるビスフェノー
ル化合物を水酸化アルカリ金属、アルカリ金属水素化物
またはアルカリ金属と反応させ、フェノラートを調製し
た後、一般式(3)で表される化合物とを反応させるこ
とも可能である。フェノラートを調製する反応は公知の
方法を採用できるが、ビスフェノール化合物に対し、2
倍モル以上、好ましくは2〜3倍モルのアルカリを使用
し、50〜沸点以下の温度で反応させる方法がある。ア
ルカリと反応させてフェノラートを予め調製する方法の
場合、調製されたフェノラートを単離し、それを一般式
(3)で表される化合物と反応させてもよいし、単離す
ることなく反応混合物のまま一般式(3)で表される化
合物と反応させてもよいが、後者が簡便である。
【0013】一般式(3)で表される化合物と、一般式
(2)で表されるビスフェノール化合物又はそのアルカ
リ金属フェノラートとの反応では、ビスフェノール化合
物又はそのアルカリ金属フェノラート1モルに対し、一
般式(3)で表される化合物を2モル以上、好ましくは
2.1〜3モルが使用される。この反応の際、アルカリ
を存在させるが、アルカリ金属フェノラートを使用する
場合は、必ずしも必要ではない。しかし、フェノラート
を使用する場合であっても、一般式(3)で表される化
合物の加水分解反応でスルホン酸類やハロゲン化水素類
を生じる場合などがあるため、これを中和するために、
アルカリを存在させることが好ましく、具体的には、フ
ェノラート1モルに対し0.1〜1.0モルのアルカリを
存在させることが好ましい。
【0014】水酸化アルカリ金属としては、水酸化ナト
リウムおよび水酸化カリウム等が挙げられ、これらの水
酸化アルカリ金属は粉末状態または5〜60重量%水溶
液状態で用いることが好ましく、40〜50重量%水溶
液状態で用いることが特に好ましい。また、アルカリ金
属水素化物としては水素化ナトリウムおよび水素化カリ
ウム等が挙げられ、アルカリ金属としては金属ナトリウ
ムおよび金属カリウム等が挙げられる。上記水酸化アル
カリ金属、アルカリ金属水素化物またはアルカリ金属の
使用量は、ビスフェノール化合物1モルに対して、2〜
4モルであることが好ましく、一般式(3)で表される
化合物が加水分解される場合があるなどを考慮すると、
より好ましくは2.2〜2.6モルである。
【0015】上記反応における反応温度は80〜150
℃であることが好ましく、特に好ましくは90〜140
℃である。反応時間は、反応温度にもよるが、4〜15
時間が好適である。これらの反応において必要であれば
有機溶媒を用いてもよく、特に芳香族炭化水素系溶媒を
用いることが好ましく、例えば、ベンゼン、トルエンお
よびキシレン等が好適に用いられる。また、非プロトン
性極性溶媒を使用することもでき、ジメチルスルホキシ
ド等が好適に用いられる。有機溶媒を使用する場合、そ
の使用量は有機溶媒を含む反応混合物中に、約10〜8
0wt%、好ましくは30〜70wt%存在する量とするこ
とがよい。水の存在はアルカリとして水酸化アルカリ金
属を使用する場合を除いて好ましくはないが、水酸化ア
ルカリ金属を使用する場合は、上記濃度となる範囲で使
用することができる。
【0016】さらに、上記反応に水酸化アルカリ金属水
溶液を用いる場合、反応速度を上げる目的で相間移動触
媒を使用することも可能である。相間移動触媒として
は、公知の相間移動触媒(例えば、W.P.Webe
r,G.W.Gokel共著、田伏岩夫、西谷孝子共訳
「相間移動触媒」、(株)化学同人発行などに記載のも
の)のいずれも用いることができるが、これらの中で
も、触媒としての能力の高さから、有機第4級アンモニ
ウム塩およびホスホニウム塩が好ましい。具体例として
は、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド、テトラ
−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩、ベンジルトリエ
チルアンモニウムクロリド、トリオクチルメチルアンモ
ニウムクロリド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロ
ミド、トリオクチルエチルホスホニウムクロリドおよび
テトラフェニルホスホニウムクロリドなどが挙げられ
る。相間移動触媒の使用量は、ビスフェノール化合物に
対して重量比で0.1〜30%であることが好ましく、
特に好ましくは1〜10%である。
【0017】反応終了後は、室温まで冷却して有機相あ
るいは有機固体物を取り出し、水洗および乾燥させて目
的とするオキセタン誘導体を得ることができる。さら
に、ジエチルエーテルを用いて再結晶化して、高純度と
することができる。得られた化合物は、1H−NMR、
13C−NMR及びIRスペクトルによりその構造が確認
できる。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0019】実施例1 滴下ロート、攪拌装置及び冷却管を備えた内容積200
mlの三つ口丸底フラスコに、4,4’−[1,4−フェ
ニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビス(2−メチ
ルフェノール)37.4g(0.1mol)、水酸化ナトリ
ウム9.6g(0.24mol)、ジメチルスルホキシド2
0ml及び水8mlを入れて、100℃のオイルバス中で
1.5hr攪拌し、加熱溶解し、フェノラートを調製し
た。次いで、得られたフェノラートを含む反応混合物
に、下記式(13)で示される化合物65g(0.24m
ol)を、攪拌下、滴下ロートにより10分間で滴下し
た。その後、バス温を120℃に昇温して12hr攪拌し
た。
【0020】攪拌終了後、室温まで冷却した反応液を分
液ロートに移し、水300mlとトルエン300mlを用い
て水層と有機層に分離した。水層はトルエン50mlで再
度抽出し、その抽出液を先に分離した有機層と合せた。
この有機層混合物を20wt%のNaOH水溶液200mlで3
回洗浄し、更に水200mlで2回洗浄し、溶媒を留去し
て油状物を得た。この油状物にジエチルエーテル20ml
及び石油エーテル100mlを加え、析出した沈殿を濾取
することにより白色固体28.7gを得た。
【0021】この白色固体を液体クロマトグラフィーに
より分析したところ、主成分の純度は97.9%で、あ
った。この主成分は1H−NMR(CDCl3,Me4
i)、13C−NMR(CDCl3,Me4Si)及びIR
スペクトルより、下記式(14)で表される化合物、
1,4−ビス(3−メチル−4−(1−エチル−3−オ
キセタニルメトキシ)クミル)ベンゼンと同定された。
なお、図1、図2及び図3に1H−NMR、13C−NM
R及びIRスペクトルのチャートを示す。分析結果を以
下に示す。
【0022】1H−NMR(CDCl3,Me4Si):
δ 0.93(t,J=7.6Hz,6H)、1.64
(s,12H)、1.90(q,J=7.6Hz,4
H)、2.17(s,6H)、4.05(s,4H)、
4.48(d,J=5.9Hz,4H)、4.58
(d,J=5.9Hz,4H)、6.75(d,J=
7.8Hz,2H)、7.05−7.01(m,4H
z)、7.11(s,4H)
【0023】
【化11】
【化12】
【0024】実施例2 内容積200mlの三つ口丸底フラスコに、4,4’−
[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]
ビス(2−メチルフェノール)37.4g(0.1mo
l)、水酸化ナトリウム9.6g(0.24mol)、ジメ
チルスルホキシド20ml、及び水8mlを入れて、100
℃のオイルバス中で1.5hr攪拌した。次いで、得られ
た反応混合液(黄褐色の均一溶液)に、テトラブチルホ
スホニウムブロミド2.5gを加え、3−クロロメチル
−3−エチルオキセタン32.3g(0.24mol)を、
攪拌下、滴下ロートにより10分間で滴下した。その
後、バス温を130℃に昇温して12hr攪拌した。
【0025】攪拌終了後、室温まで冷却した反応液を水
300mlとトルエン300mlを用いて水層と有機層に分
離した。水層はトルエン50mlで再度抽出し、その抽出
液を先に分離した有機層と合せた。この有機層混合物を
20wt%のNaOH水溶液200mlで3回洗浄し、更に水2
00mlで2回洗浄し、溶媒を留去して油状物を得た。こ
れにジエチルエーテル20ml及び石油エーテル100ml
を加え、析出した沈殿を濾取することにより白色固体3
0.3gを得た。
【0026】この物質を液体クロマトグラフィーにより
分析したところ、主成分の純度は98.2%であった。
この主成分は1H−NMR、13C−NMR及びIRスペ
クトルより、式(14)で表される化合物、1,4−ビ
ス(3−メチル−4−(1−エチル−3−オキセタニル
メトキシ)クミル)ベンゼンと同定された。
【0027】実施例3 内容積100mlの三つ口丸底フラスコに、α,α’―ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ジイソプロピ
ルベンゼン0.52g(0.0015mol)、水酸化ナト
リウム0.144g(0.0036mol)、ジメチルスル
ホキシド4.5ml、及び水1mlを入れて、100℃のオ
イルバス中で1hr攪拌し、加熱溶解し、フェノラートを
調製した。
【0028】次いで、得られたフェノラート含有反応混
合物に、上記式(13)で示される化合物0.973g
(0.0036mol)を、攪拌下、滴下ロートにより1
0分間で滴下した。その後、100℃のオイルバス中で
12hr攪拌した。
【0029】攪拌終了後、室温まで冷却した反応液を2
wt%のNaOH水溶液50mlとトルエン100mlを用いて水
層と有機層に分離した。この有機層を2wt%のNaOH水溶
液50mlで3回洗浄し、更に水50mlで3回洗浄した。
有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過を行っ
た。ろ液から溶媒(トルエン)を留去することにより白
色固体0.786gを得た。
【0030】この物質を液体クロマトグラフィーにより
分析したところ、主成分の純度は95%であった。この
主成分は1H−NMR(DMSO−d6,Me4Si)及びI
Rスペクトルより、下記式(15)で表される化合物、
すなわち1,4−ビス(4−(1−エチル−3−オキセ
タニルメトキシ)クミル)ベンゼンと同定された。な
お、図4及び図5に1H−NMR及びIRスペクトルの
チャートを示す。分析結果を以下に示す。
【0031】1H−NMR(DMSO−d6,Me4Si):
δ 0.87(t,J=7.6Hz,6H)、1.58
(s,12H)、1.77(q,J=7.6Hz,4
H)、4.04(s,4H)、4.32(d,J=5.
9Hz,4H)、4.41(d,J=5.9Hz,4
H)、6.88(d,J=8.9Hz,4H)、7.0
8(d,J=8.9Hz,8Hz)
【0032】
【化13】
【0033】実施例4 内容積100mlの三つ口丸底フラスコに、4,4’―
(1,3−フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノ
ール0.52g(0.0015mol)、水酸化ナトリウム
0.144g(0.0036mol)、ジメチルスルホキシ
ド7ml及び水1mlを入れて、100℃のオイルバス中で
1hr攪拌し、加熱溶解し、フェノラートを調製した。
【0034】次いで、得られたフェノラート含有反応混
合物に、上記式(13)で示される化合物0.973g
(0.0036mol)を、攪拌下、滴下ロートにより1
0分間で滴下した。その後、100℃のオイルバス中で
12hr攪拌した。
【0035】攪拌終了後、室温まで冷却した反応液を2
wt%のNaOH水溶液50mlとトルエン100mlを用いて水
層と有機層に分離した。この有機層を2wt%のNaOH水溶
液50mlで3回洗浄し、更に水50mlで3回洗浄した。
有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過を行っ
た。ろ液から溶媒(トルエン)を留去することにより白
色固体0.713gを得た。
【0036】この物質を液体クロマトグラフィーにより
分析したところ、主成分の純度は93%であった。この
主成分は1H−NMR(DMSO−d6),Me4Si)及び
IRスペクトルより、下記式(16)で表される化合
物、すなわち1,3−ビス(4−(1−エチル−3−オ
キセタニルメトキシ)クミル)ベンゼンと同定された。
なお、図6及び図7に1H−NMR及びIRスペクトル
のチャートを示す。分析結果を以下に示す。
【0037】1H−NMR(DMSO−d6,Me4Si):
δ 0.88(t,J=7.6Hz,6H)、1.56
(s,12H)、1.77(t,J=7.6Hz,4
H)、4.04(s,4H)、4.32(d,J=5.
9Hz,4H)、4.42(d,J=5.9Hz,4
H)、6.86(d,J=8.9Hz,4H)、6.9
−7.2(m,8Hz)
【0038】
【化14】
【0039】
【発明の効果】本発明の新規化合物はカチオン重合が可
能であり、公知のオキセタン化合物と同様に重合させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた化合物の1H−NMRチ
ャート
【図2】 実施例1で得られた化合物の13C−NMRチ
ャート
【図3】 実施例1で得られた化合物の及びIRスペク
トルのチャート
【図4】 実施例3で得られた化合物の1H−NMRチ
ャート
【図5】 実施例3で得られた化合物のIRスペクトル
のチャート
【図6】 実施例4で得られた化合物の1H−NMRチ
ャート
【図7】 実施例4で得られた化合物のIRスペクトル
のチャート

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表されるオキセタン
    環を有するオキセタン誘導体。 【化1】 (式中、R1およびR2は独立に水素原子または炭素数1
    〜6のアルキル基を示し、R3は水素原子または炭素数
    1〜6のアルキル基を示す。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載のオキセタン誘導体を製造
    する方法において、水酸化アルカリ金属、アルカリ金属
    水素化物またはアルカリ金属の存在下、下記一般式
    (2)で表されるビスフェノール化合物と、下記一般式
    (3)で表される化合物とを反応させることを特徴とす
    るオキセタン誘導体の製造方法。 【化2】 (式中、R1およびR2は独立に水素原子または炭素数1
    〜6のアルキル基を示す。) 【化3】 (式中、R3は水素原子または炭素数1〜6のアルキル
    基を示し、R4はRSO3-またはハロゲンを示す。ここ
    で、Rはアルキル基又はアリール基を示す。)
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のオキセタン誘導体の製
    造方法において、一般式(2)で表されるビスフェノー
    ル化合物を、水酸化アルカリ金属、アルカリ金属水素化
    物またはアルカリ金属でアルカリ金属のフェノラートと
    したのち、一般式(3)で表される化合物とを反応させ
    ることを特徴とするオキセタン誘導体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005255671A (ja) * 2004-02-10 2005-09-22 Showa Denko Kk (メタ)アクリロイル基含有オキセタン化合物及びその製造方法
JP2007191431A (ja) * 2006-01-19 2007-08-02 Nitto Denko Corp アダマンタン構造を有するビスオキセタンエーテル化合物およびその製法、ならびにそれを用いた光導波路
JP2007277148A (ja) * 2006-04-06 2007-10-25 Nitto Denko Corp トリスオキセタンエーテル化合物およびその製法、ならびにそれを用いた光導波路

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