JP2003300713A5 - - Google Patents

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Description

【0006】
同様に、ナノカーボン材料とは、単層カーボンナノチューブ,多層カーボンナ ノチューブ,カーボンナノファイバ,カーボンナノホーン,BCNナノファイバ,フラーレン、若しくはこれらの混合物などを言う。
【0017】
請求項7に記載のカーボンナノ微粒子の製造方法は、前記アーク放電に特定ガスを供給しながらアークを押し出してアークジェットを発生させることを特徴としている。
【0024】
請求項14に記載のカーボンナノ微粒子の製造装置は、請求項10に記載のカーボンナノ微粒子の製造装置において、
更に、前記アーク放電の発生領域にアークを押し出してアークジェットを発生させる特定ガスを供給する特定ガス供給部材を備えたことを特徴としている。
【0026】
請求項16に記載された極短単層カーボンナノチューブは、直径が0.7nm〜5nm、長さが3nm〜100nmの極短単層カーボンナノチューブであることを特徴としている。
請求項17に記載されたカーボンナノ微粒子の製造方法は、第1電極と炭素材料を主成分とする第2電極を少なくとも1つの切れ込み部を有する絶縁部材を介して対向配置する工程と、
前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加して前記切れ込み部で対向する前記第1電極と前記第2電極との間でアーク放電をArやHeなどの不活性ガス中、O 2 ,N 2 ,H 2 などのガス中、炭化水素ガスや炭酸ガスなどの炭素含有ガス中、大気中又は空気中、或いはそれらの混合ガス中で発生させる工程と、
前記アーク放電により前記第2電極の前記炭素材料を蒸発させて前記切れ込み部から炭素材料を含むアークジェットを発生させる工程と、
前記アークジェットを冷却してカーボンナノ材料を含むすすを形成させる工程を備えたことを特徴としている。
請求項18に記載のカーボンナノ微粒子の製造装置は、第1電極と炭素材料を主成分とする第2電極を少なくとも1つの切れ込み部を有する絶縁部材を介して、ArやHeなどの不活性ガス中、O 2 ,N 2 ,H 2 などのガス中、炭化水素ガスや炭酸ガスなどの炭素含有ガス中、大気中又は空気中、或いはそれらの混合ガス中で所定間隔に保持してなる電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加してアーク放電を発生させて該アーク放電により前記炭素材料を蒸発させて前記切れ込み部から炭素材料を含むアークジェットを発生させるための電源からなるアーク発生手段と、
前記アークジェットを冷却させて形成したカーボンナノ材料を含むすすを回収する回収部材を備えたことを特徴としている。
【0040】
図1に示すように、本発明の製造装置は、第1電極とする黒鉛等からなる陰極1と、前記陰極1に対向して配置された第2電極とする炭素材料(黒鉛,活性炭,アモルファスカーボン,樹脂等)からなる陽極2、前記陰極1と前記陽極2の間に配設された絶縁薄板3と、陰極1と陽極2が対向して露出するように絶縁板3に形成された切れ込み部4と、前記陰極1と前記陽極2との間に電圧を印加(例えば、接触点弧,高電圧印加,高周波印加等があげられる)してアーク放電によりアークジェット(アーク)5を発生させることにより陽極2の炭素材料を蒸発させてカーボンナノ材料を含むすすを発生させる溶接用の電源6と、前記アークジェット5に対向して配置すると共に、前記すすを堆積させる回収部材とするステンレス等の基板(基材)7と、前記基板7を固定して保持する保持部材とする基台8から構成される。9は、前記基板7に堆積したカーボンナノ材料を含むすすからなるカーボンナノ微粒子である。
【0055】
基板(回収板)7は、ステンレス,セラミックなど、1000℃以上の耐熱材料の材質からなる。基板7の大きさは、20mm×20mm以上である。基板7のアークジェットからの距離は、5mm〜200mmである。この距離が近すぎると基板7が溶けてしまい、遠すぎるとすすの堆積(付着)が少なくなる。そして、基板7は、アークジェット5の発生する方向に対向させて配置する。基板7は、アークジェット5に直接接触するようにしてある。これは、基板により、アークを急激に冷却し、より多くのすすを形成するためである。しかし、所定間隔離間して配置しても良い。
【0078】
また、図13に示すように、本例の製造装置は、第1実施例の製造装置の構成と絶縁板3の形状が異なる。本例の絶縁板3は、切れ込み部4に加えて、特定ガス11のガス流路部15を有している。ガス流路部15は、切れ込み部4に連通するように形成されている。そして、ガス流路部15は、線状のくりぬき部として絶縁板内部に形成されている。別の表現をすると、絶縁板3の中に筒状の中空部として形成されている。ここで、絶縁板3のガス流路部15は、陰極1と陽極2が対向してアーク放電を起こさないように、絶縁板3に形成されていれば良い。例えば、陰極1又は陽極2の一方が露出するように溝部を形成し、切れ込み部4と連通するようにしても良い。
【0081】
特定ガス11は、ArやHe等の不活性ガス,O2ガス,N2ガス,H2ガス,炭化水素ガスや炭酸ガス等の炭素含有ガス,空気,大気の何れか又はそれらの混合ガスが利用できる。特に、Ar,He,N2,空気がよい。中でも、Arが最適である。ここで、空気とは水分を全く含まない。また、大気とは水分を含んでいる(湿度が0%より多く、100%より少ない)空気である。最も簡単なのは圧力が大気圧程度の大気であり、例えば、コンプレッサを用いて送り込むことが可能である。特定ガス11の流量を一定にする必要がなければ、ガス調整器及び流量計14は用いなくとも良い。
【0096】
ここで、22は、基板7を回転させるための回転移動装置である。また、23は、前記回転移動装置22に、前記スクレーパー20を固定するための固定部材である。スクレーパー20は、固定部材23を構成するスプリング等のテンション付与部材により、基板7に密着させている。尚、基板7を前後進運動させて、スクレーパー20を用いて付着物(すす9)を基板7から剥がしても良い。
【0106】
また、この場合、基材としては流体でなくても、砂・ガラス・セラミック・金 属等の耐熱性微粒子(これらをまとめて粒状体と呼ぶ)でも可能である。更には、前記流体(液体)と前記耐熱性微粒子の混合物でもかまわない。この場合、保持部材とする容器は、粒状体の容器又は流体及び粒状体の容器とする。
【0107】
尚、上記各実施例において、絶縁板3に切れ込み部4を形成した場合、アークジェット5の噴出し方向を規定できる。また、すす9の堆積位置を、所定領域に多くなるようにコントロールすることが容易である。更に、陰極1及び陽極2の間で、効率良くアーク放電を行うことができる。このため、カーボンナノ微粒子等の収量を増加させることができる。更にまた、切れ込み部4で発生する音により、アークジェット5が形成できているか容易に判別できる。また、原材料として、安価な材料も使用でき、材料の選択肢が広がる。
【図4】図1に示す装置を用いる第2電極のホイッスルアークジェットが形成されなかった場合の表面様子を撮影した写真である。
【符号の説明】
1…陰極(第1電極)、
2…陽極(第2電極)、
3…絶縁部材(絶縁板)、
4…切れ込み部、
5…アークジェット、
6…電源(アーク発生手段)、
7…基板(回収部材)、
8…基台(保持部材)、
9…基板に被着したすす(カーボンナノ材料を含むカーボンナノ微粒子)、
10…電磁コイル(磁界印加部材)、
11…特定ガス、
12…ガスボンベ(ガス供給部材)、
13…ガス導入管(ガス供給部材)、
14…ガス調整器及び流量計(ガス供給部材)、
15…ガス流路部(ガス供給部材)、
16…水冷ブロック(電極冷却部材)、
17…蒸発電極、
18…陽極電流導入端子、
19…気中に浮遊するすす(カーボンナノ材料を含むカーボンナノ微粒子)、
20…スクレーパー、
21…すすの貯留器、
22…基板(回収部材)の回転移動装置、
23…スクレーパーの固定部材、
24…吸引口、
25…すす捕集フィルタ、
26…接続管、
27…吸引装置、
I…アーク電流の方向、
B…磁界の方向、
F…アーク放電に加わる力の方向。

Claims (18)

  1. 第1電極と炭素材料を主成分とする第2電極を少なくとも1つの切れ込み部を有する絶縁部材を介して対向配置する工程と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加して前記切れ込み部で対向する前記第1電極と前記第2電極との間でアーク放電を大気中又は空気中で発生させる工程と、
    前記アーク放電により前記第2電極の前記炭素材料を蒸発させて前記切れ込み部から炭素材料を含むアークジェットを発生させる工程と、
    前記アークジェットを冷却してカーボンナノ材料を含むすすを形成させる工程を備えたことを特徴とするカーボンナノ微粒子の製造方法。
  2. 前記アーク放電の電極点により前記第2電極の前記炭素材料を蒸発させることを特徴とする請求項1記載のカーボンナノ微粒子の製造方法。
  3. 前記第1電極と前記第2電極を相対移動させながら前記アーク放電により前記第2電極の前記炭素材料を蒸発させることを特徴とする請求項1記載のカーボンナノ微粒子の製造方法。
  4. 更に、前記カーボンナノ材料を含むすすを回収する工程を備えたことを特徴とする請求項1記載のカーボンナノ微粒子の製造方法。
  5. 前記アークジェットに対向させて基材を配置して前記カーボンナノ材料を含むすすを該基材を介して回収する工程を備えたことを特徴とする請求項4記載のカーボンナノ微粒子の製造方法。
  6. 前記アーク放電に磁界を印加しながら前記アークジェットを発生させることを特徴とする請求項1記載のカーボンナノ微粒子の製造方法。
  7. 前記アーク放電に特定ガスを供給しながらアークを押し出してアークジェットを発生させることを特徴とする請求項1記載のカーボンナノ微粒子の製造方法。
  8. 前記特定ガスは希ガス,窒素ガス,炭素含有ガス,酸素ガス,水素ガス,空気,大気若しくはこれらの混合ガスであることを特徴とする請求項7記載のカーボンナノ微粒子の製造方法。
  9. 前記第1電極及び前記第2電極を冷却しながら前記アーク放電を行うことを特徴とする請求項1記載のカーボンナノ微粒子の製造方法。
  10. 第1電極と炭素材料を主成分とする第2電極を少なくとも1つの切れ込み部を有する絶縁部材を介して大気中又は空気中で所定間隔に保持してなる電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加してアーク放電を発生させて該アーク放電により前記炭素材料を蒸発させて前記切れ込み部から炭素材料を含むアークジェットを発生させるための電源からなるアーク発生手段と、
    前記アークジェットを冷却させて形成したカーボンナノ材料を含むすすを回収する回収部材を備えたことを特徴とするカーボンナノ微粒子の製造装置。
  11. 更に、前記第1電極と前記第2電極を相対移動させる移動手段を有し、
    前記第1電極と前記第2電極を相対移動させながら前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加して前記アーク放電を発生させて前記アーク放電により前記炭素材料を蒸発させることを特徴とする請求項10記載のカーボンナノ微粒子の製造装置。
  12. 前記回収部材は基材であり、該基材を前記アークジェットに対向させて保持する保持部材を更に有し、
    前記カーボンナノ材料を含むすすを前記基材を介して回収することを特徴とする請求項10記載のカーボンナノ微粒子の製造装置。
  13. 更に、前記アーク放電に磁界を印加しながら前記アークジェットを発生させる磁界印加部材を有することを特徴とする請求項10記載のカーボンナノ微粒子の製造装置。
  14. 更に、前記アーク放電の発生領域にアークを押し出してアークジェットを発生させる特定ガスを供給する特定ガス供給部材を備えたことを特徴とする請求項10記載のカーボンナノ微粒子の製造装置。
  15. 更に、前記第1電極及び前記第2電極を冷却する冷却部材を備えたことを特徴とする請求項10記載のカーボンナノ微粒子の製造装置。
  16. 直径が0.7nm〜5nm、長さが3nm〜100nmの極短単層カーボンナノチューブ。
  17. 第1電極と炭素材料を主成分とする第2電極を少なくとも1つの切れ込み部を有する絶縁部材を介して対向配置する工程と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加して前記切れ込み部で対向する前記第1電極と前記第2電極との間でアーク放電をArやHeなどの不活性ガス中、O 2 ,N 2 ,H 2 などのガス中、炭化水素ガスや炭酸ガスなどの炭素含有ガス中、大気中又は空気中、或いはそれらの混合ガス中で発生させる工程と、
    前記アーク放電により前記第2電極の前記炭素材料を蒸発させて前記切れ込み部から炭素材料を含むアークジェットを発生させる工程と、
    前記アークジェットを冷却してカーボンナノ材料を含むすすを形成させる工程を備えたことを特徴とするカーボンナノ微粒子の製造方法。
  18. 第1電極と炭素材料を主成分とする第2電極を少なくとも1つの切れ込み部を有する絶縁部材を介して、ArやHeなどの不活性ガス中、O 2 ,N 2 ,H 2 などのガス中、炭化水素ガスや炭酸ガスなどの炭素含有ガス中、大気中又は空気中、或いはそれらの混合ガス中で所定間隔に保持してなる電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加してアーク放電を発生させて該アーク放電により前記炭素材料を蒸発させて前記切れ込み部から炭素材料を含むアークジェットを発生させるための電源からなるアーク発生手段と、
    前記アークジェットを冷却させて形成したカーボンナノ材料を含むすすを回収する回収部材を備えたことを特徴とするカーボンナノ微粒子の製造装置。
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