JP2003297745A - 半導体集積回路の製造方法 - Google Patents
半導体集積回路の製造方法Info
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- JP2003297745A JP2003297745A JP2002100994A JP2002100994A JP2003297745A JP 2003297745 A JP2003297745 A JP 2003297745A JP 2002100994 A JP2002100994 A JP 2002100994A JP 2002100994 A JP2002100994 A JP 2002100994A JP 2003297745 A JP2003297745 A JP 2003297745A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 半導体基板上に受動部品を作り込むプロセス
に制約がなく、生産性の向上を実現し、かつ半導体装置
の性能及び信頼性を確保する。 【解決手段】 パッシベーション膜3の上にAlの金属
膜5を形成し、第1の配線金属7、層間誘電体膜8及び
第2の配線金属9から成るキャパシタを形成する。この
とき層間誘電体膜8は容量結合型P−CVD法により形
成される。次に、CF4ガスを用いたRIE法により、
FET上部におけるパッシベーション膜10、層間誘電
体膜8及び下敷き誘電体膜6をエッチングする。このと
き金属膜5はほとんどエッチングされずに残る。次に、
HClによるウェットエッチングを施し、金属膜5を除
去する。このときパッシベーション膜3はエッチングの
影響を受けず、FETの信頼性はパッシベーション膜3
により確実に保証される。
に制約がなく、生産性の向上を実現し、かつ半導体装置
の性能及び信頼性を確保する。 【解決手段】 パッシベーション膜3の上にAlの金属
膜5を形成し、第1の配線金属7、層間誘電体膜8及び
第2の配線金属9から成るキャパシタを形成する。この
とき層間誘電体膜8は容量結合型P−CVD法により形
成される。次に、CF4ガスを用いたRIE法により、
FET上部におけるパッシベーション膜10、層間誘電
体膜8及び下敷き誘電体膜6をエッチングする。このと
き金属膜5はほとんどエッチングされずに残る。次に、
HClによるウェットエッチングを施し、金属膜5を除
去する。このときパッシベーション膜3はエッチングの
影響を受けず、FETの信頼性はパッシベーション膜3
により確実に保証される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路の
製造方法に関し、トランジスタ(バイポーラトランジス
タまたは電界効果トランジスタ)と受動部品とを同一の
半導体基板上に形成する方法に関する。
製造方法に関し、トランジスタ(バイポーラトランジス
タまたは電界効果トランジスタ)と受動部品とを同一の
半導体基板上に形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から電界効果トランジスタ(以下、
FETとする)のような横型デバイスでは、ゲート電極
と半導体基板間の寄生容量によるFETの速度低下が問
題となる。そこで、基板の構造及びゲート電極の最適化
によって、その寄生容量を低減してきた。その結果、F
ET単体では非常に高い速度性能が得られるようになっ
てきている。また、ゲート電極と半導体基板を保護しF
ETの信頼性を確保するためのパッシベーション膜によ
っても寄生容量が変化し、FETの速度性能に影響を与
えることがC.S.Wuらによって示されている(C.S.Wu et
al,"Pseudomorphic HEMT manufacturing technology fo
r multifunctional Ka-band MMIC applications",IEEE
Trans. Microwave Theory Tech.,vol.43,No.2,pp.257-2
65,Feb.1995.)。そこで、先に述べた基板形状及びゲー
ト電極形状の最適化に加えて、FETの信頼性を確保し
つつ、FETの高速性能を最大限発揮できるよう、この
パッシベーション膜の最適化も行われている。
FETとする)のような横型デバイスでは、ゲート電極
と半導体基板間の寄生容量によるFETの速度低下が問
題となる。そこで、基板の構造及びゲート電極の最適化
によって、その寄生容量を低減してきた。その結果、F
ET単体では非常に高い速度性能が得られるようになっ
てきている。また、ゲート電極と半導体基板を保護しF
ETの信頼性を確保するためのパッシベーション膜によ
っても寄生容量が変化し、FETの速度性能に影響を与
えることがC.S.Wuらによって示されている(C.S.Wu et
al,"Pseudomorphic HEMT manufacturing technology fo
r multifunctional Ka-band MMIC applications",IEEE
Trans. Microwave Theory Tech.,vol.43,No.2,pp.257-2
65,Feb.1995.)。そこで、先に述べた基板形状及びゲー
ト電極形状の最適化に加えて、FETの信頼性を確保し
つつ、FETの高速性能を最大限発揮できるよう、この
パッシベーション膜の最適化も行われている。
【0003】その一方で、FETを作り込んだ半導体基
板上に受動部品を作り込み、受動部品とFETを組み合
わせることで、半導体集積回路として機能させることが
広く行われている。一般的に、この半導体集積回路を得
るために、FETを半導体基板上に作製した後、受動部
品を同一の半導体基板上に作り込む。ところが、この受
動部品を作り込むための様々な工程の結果、FET上に
誘電体薄膜が付着してFETの寄生容量が増大すること
で、FETの性能を低下させてしまう。
板上に受動部品を作り込み、受動部品とFETを組み合
わせることで、半導体集積回路として機能させることが
広く行われている。一般的に、この半導体集積回路を得
るために、FETを半導体基板上に作製した後、受動部
品を同一の半導体基板上に作り込む。ところが、この受
動部品を作り込むための様々な工程の結果、FET上に
誘電体薄膜が付着してFETの寄生容量が増大すること
で、FETの性能を低下させてしまう。
【0004】この問題に対処するために、日本国特許第
3019446号及び第3226808号に示された方
法が提案されている。これらはいずれも半導体集積回路
の受動部品が作製された後に、FETの上部に形成され
た材料を取り除く方法であり、それを実現するために様
々な工夫がなされている。
3019446号及び第3226808号に示された方
法が提案されている。これらはいずれも半導体集積回路
の受動部品が作製された後に、FETの上部に形成され
た材料を取り除く方法であり、それを実現するために様
々な工夫がなされている。
【0005】特許第3019446号及び第32268
08号に示された方法について図4に示す工程別断面図
を用いて説明する。まず半導体基板51にFETの能動
層52を形成する。次に、FETのソース、ドレイン、
ゲート電極を半導体基板51上に形成することでFET
を形成する。そして、FETの信頼性を確保するため
に、SiN膜によるパッシベーション膜53をFETの
上に形成する(図4A)。この状態でFETは完成して
おり、以後の工程は主に半導体基板51上に受動部品を
作り込むための工程となる。下敷き誘電体膜56を半導
体基板51上に設け、その上に第1の配線金属(電極)
57を形成する(図4B)。次に、レジスト54を塗布
し、フォトリソグラフィーによりレジスト54を形成す
る(図4C)。
08号に示された方法について図4に示す工程別断面図
を用いて説明する。まず半導体基板51にFETの能動
層52を形成する。次に、FETのソース、ドレイン、
ゲート電極を半導体基板51上に形成することでFET
を形成する。そして、FETの信頼性を確保するため
に、SiN膜によるパッシベーション膜53をFETの
上に形成する(図4A)。この状態でFETは完成して
おり、以後の工程は主に半導体基板51上に受動部品を
作り込むための工程となる。下敷き誘電体膜56を半導
体基板51上に設け、その上に第1の配線金属(電極)
57を形成する(図4B)。次に、レジスト54を塗布
し、フォトリソグラフィーによりレジスト54を形成す
る(図4C)。
【0006】次に、キャパシタの層間誘電体膜58とな
る材料を形成する。このとき、有機化合物のレジスト5
4の耐熱性が低いため(典型的にはガラス遷移温度13
0度未満)、これ以下の温度で層間誘電体膜58を形成
しなければならない。ここで、一般的に広く用いられて
いる容量結合型P−CVD(Plasma-Chemical VaporDep
osition)法は、基板温度が300度程度まで達するた
め、これらの発明においては実際上容量結合型P−CV
D法は適用できない。特許第3226808号では、低
温成長法(典型的には常温)であるECR(電子サイク
ロトロン共鳴)−CVD法を用いることを提案してい
る。
る材料を形成する。このとき、有機化合物のレジスト5
4の耐熱性が低いため(典型的にはガラス遷移温度13
0度未満)、これ以下の温度で層間誘電体膜58を形成
しなければならない。ここで、一般的に広く用いられて
いる容量結合型P−CVD(Plasma-Chemical VaporDep
osition)法は、基板温度が300度程度まで達するた
め、これらの発明においては実際上容量結合型P−CV
D法は適用できない。特許第3226808号では、低
温成長法(典型的には常温)であるECR(電子サイク
ロトロン共鳴)−CVD法を用いることを提案してい
る。
【0007】次に、第2の配線金属(電極)59を形成
する。このような工程を経ることにより、第1の配線金
属57、層間誘電体膜58及び第2の配線金属59から
成るキャパシタが形成される。次に、例えばECR−C
VD法を用いてSiN膜を低温成長させることで第2の
配線金属59を保護するパッシベーション膜60を形成
する(図4D)。そして、レジスト61を塗布し、フォ
トリソグラフィーによりFET上部を開口する(図4
E)。
する。このような工程を経ることにより、第1の配線金
属57、層間誘電体膜58及び第2の配線金属59から
成るキャパシタが形成される。次に、例えばECR−C
VD法を用いてSiN膜を低温成長させることで第2の
配線金属59を保護するパッシベーション膜60を形成
する(図4D)。そして、レジスト61を塗布し、フォ
トリソグラフィーによりFET上部を開口する(図4
E)。
【0008】CF4を含むエッチングガスを用いたRI
E法により、レジスト61が塗布されていないFET上
部におけるパッシベーション膜60及び層間誘電体膜5
8をエッチングする。このとき、パッシベーション膜6
0及び層間誘電体膜58は容易にエッチングできるが、
レジスト54はほとんどエッチングされずに残る(図4
F)。最後に、レジスト54、61を有機溶剤処理や酸
素プラズマ処理によって除去し、半導体集積回路が完成
する(図4G)。
E法により、レジスト61が塗布されていないFET上
部におけるパッシベーション膜60及び層間誘電体膜5
8をエッチングする。このとき、パッシベーション膜6
0及び層間誘電体膜58は容易にエッチングできるが、
レジスト54はほとんどエッチングされずに残る(図4
F)。最後に、レジスト54、61を有機溶剤処理や酸
素プラズマ処理によって除去し、半導体集積回路が完成
する(図4G)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
半導体集積回路の製造方法においては、有機化合物のレ
ジストの耐熱性が低いため、半導体基板上に受動部品を
作り込むプロセスに制約があり、低温成長法であるEC
R−CVD法を用いなければならない。ECR−CVD
法は、例えば容量結合型P−CVD法と比較すると、膜
質、膜厚の均一性に劣るため、キャパシタの容量値のば
らつきが大きくなり、IC特性がばらついて歩留まりが
悪化してしまう。さらに、ECR−CVD法は、装置が
枚葉処理に限られるため、量産性に劣り、生産性が悪化
してしまうという課題があった。
半導体集積回路の製造方法においては、有機化合物のレ
ジストの耐熱性が低いため、半導体基板上に受動部品を
作り込むプロセスに制約があり、低温成長法であるEC
R−CVD法を用いなければならない。ECR−CVD
法は、例えば容量結合型P−CVD法と比較すると、膜
質、膜厚の均一性に劣るため、キャパシタの容量値のば
らつきが大きくなり、IC特性がばらついて歩留まりが
悪化してしまう。さらに、ECR−CVD法は、装置が
枚葉処理に限られるため、量産性に劣り、生産性が悪化
してしまうという課題があった。
【0010】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、半導体基板上に受動部品を作り込むプロセスに制
約がなく、生産性の向上を実現し、かつ半導体装置の性
能及び信頼性を確保することのできる半導体集積回路の
製造方法を提供することを目的とする。
あり、半導体基板上に受動部品を作り込むプロセスに制
約がなく、生産性の向上を実現し、かつ半導体装置の性
能及び信頼性を確保することのできる半導体集積回路の
製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明に係る半導体集積回路の製造方法は、
半導体基板上にトランジスタを形成する工程と、該トラ
ンジスタの上にパッシベーション膜を形成する工程と、
該パッシベーション膜の上に単体金属または金属化合物
から成る保護膜を形成する工程と、前記半導体基板上に
受動部品を形成する工程と、第1のエッチング材料を用
いて、前記受動部品を形成する工程において形成された
前記保護膜上の絶縁層を除去する工程と、第2のエッチ
ング材料を用いて前記保護膜を除去する工程と、を含
み、第1のエッチング材料によるエッチング速度に関し
て前記保護膜は前記絶縁層より遅く、第2のエッチング
材料によるエッチング速度に関して前記保護膜は前記パ
ッシベーション膜より速いことを特徴とする。
るために、本発明に係る半導体集積回路の製造方法は、
半導体基板上にトランジスタを形成する工程と、該トラ
ンジスタの上にパッシベーション膜を形成する工程と、
該パッシベーション膜の上に単体金属または金属化合物
から成る保護膜を形成する工程と、前記半導体基板上に
受動部品を形成する工程と、第1のエッチング材料を用
いて、前記受動部品を形成する工程において形成された
前記保護膜上の絶縁層を除去する工程と、第2のエッチ
ング材料を用いて前記保護膜を除去する工程と、を含
み、第1のエッチング材料によるエッチング速度に関し
て前記保護膜は前記絶縁層より遅く、第2のエッチング
材料によるエッチング速度に関して前記保護膜は前記パ
ッシベーション膜より速いことを特徴とする。
【0012】このように、パッシベーション膜の上に単
体金属または金属化合物から成る保護膜を形成するの
で、受動部品形成の際の絶縁層を形成する工程において
は、膜質、膜厚の均一性に劣り生産性の悪い低温成長法
のECR−CVD法を用いる必要がなく、膜質、膜厚の
均一性に優れ生産性の高い成長法、例えば容量結合型P
−CVD法を用いることができる。そして、第1のエッ
チング材料によるエッチング速度に関して保護膜は絶縁
層より遅く、かつ第2のエッチング材料によるエッチン
グ速度に関して保護膜はパッシベーション膜より速いの
で、トランジスタの寄生容量を増加させるトランジスタ
上部の絶縁層は確実に除去され、かつトランジスタの信
頼性はパッシベーション膜により確実に保証される。し
たがって、半導体基板上に受動部品を作り込むプロセス
に制約がなく、生産性の向上を実現し、かつ半導体装置
の性能及び信頼性を確保することができる。
体金属または金属化合物から成る保護膜を形成するの
で、受動部品形成の際の絶縁層を形成する工程において
は、膜質、膜厚の均一性に劣り生産性の悪い低温成長法
のECR−CVD法を用いる必要がなく、膜質、膜厚の
均一性に優れ生産性の高い成長法、例えば容量結合型P
−CVD法を用いることができる。そして、第1のエッ
チング材料によるエッチング速度に関して保護膜は絶縁
層より遅く、かつ第2のエッチング材料によるエッチン
グ速度に関して保護膜はパッシベーション膜より速いの
で、トランジスタの寄生容量を増加させるトランジスタ
上部の絶縁層は確実に除去され、かつトランジスタの信
頼性はパッシベーション膜により確実に保証される。し
たがって、半導体基板上に受動部品を作り込むプロセス
に制約がなく、生産性の向上を実現し、かつ半導体装置
の性能及び信頼性を確保することができる。
【0013】また、本発明に係る半導体集積回路の製造
方法は、半導体基板上にトランジスタを形成する工程
と、該トランジスタの上にパッシベーション膜を形成す
る工程と、該パッシベーション膜の上に単体金属から成
る保護膜を形成する工程と、該保護膜の上面を金属化合
物へと改質する工程と、前記半導体基板上に受動部品を
形成する工程と、第1のエッチング材料を用いて、前記
受動部品を形成する工程において形成された前記保護膜
上の絶縁層を除去する工程と、第2のエッチング材料を
用いて前記保護膜を除去する工程と、を含み、第1のエ
ッチング材料によるエッチング速度に関して前記保護膜
の改質された部分は前記絶縁層より遅く、第2のエッチ
ング材料によるエッチング速度に関して前記保護膜は前
記パッシベーション膜より速いことを特徴とする。
方法は、半導体基板上にトランジスタを形成する工程
と、該トランジスタの上にパッシベーション膜を形成す
る工程と、該パッシベーション膜の上に単体金属から成
る保護膜を形成する工程と、該保護膜の上面を金属化合
物へと改質する工程と、前記半導体基板上に受動部品を
形成する工程と、第1のエッチング材料を用いて、前記
受動部品を形成する工程において形成された前記保護膜
上の絶縁層を除去する工程と、第2のエッチング材料を
用いて前記保護膜を除去する工程と、を含み、第1のエ
ッチング材料によるエッチング速度に関して前記保護膜
の改質された部分は前記絶縁層より遅く、第2のエッチ
ング材料によるエッチング速度に関して前記保護膜は前
記パッシベーション膜より速いことを特徴とする。
【0014】また、本発明に係る半導体集積回路の製造
方法は、半導体基板上にトランジスタを形成する工程
と、該トランジスタの上にパッシベーション膜を形成す
る工程と、該パッシベーション膜の上に単体金属または
金属化合物から成る保護膜を2層以上形成する工程と、
前記半導体基板上に受動部品を形成する工程と、第1の
エッチング材料を用いて、前記受動部品を形成する工程
において形成された前記保護膜上の絶縁層を除去する工
程と、第2のエッチング材料を用いて前記保護膜の最下
層膜を除去する工程を含んでおり、前記保護膜を除去す
る工程と、を含み、第1のエッチング材料によるエッチ
ング速度に関して前記保護膜の最上層膜は前記絶縁層よ
り遅く、第2のエッチング材料によるエッチング速度に
関して前記保護膜の最下層膜は前記パッシベーション膜
より速いことを特徴とする。
方法は、半導体基板上にトランジスタを形成する工程
と、該トランジスタの上にパッシベーション膜を形成す
る工程と、該パッシベーション膜の上に単体金属または
金属化合物から成る保護膜を2層以上形成する工程と、
前記半導体基板上に受動部品を形成する工程と、第1の
エッチング材料を用いて、前記受動部品を形成する工程
において形成された前記保護膜上の絶縁層を除去する工
程と、第2のエッチング材料を用いて前記保護膜の最下
層膜を除去する工程を含んでおり、前記保護膜を除去す
る工程と、を含み、第1のエッチング材料によるエッチ
ング速度に関して前記保護膜の最上層膜は前記絶縁層よ
り遅く、第2のエッチング材料によるエッチング速度に
関して前記保護膜の最下層膜は前記パッシベーション膜
より速いことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)を、図面に従って説明する。
実施形態という)を、図面に従って説明する。
【0016】(1)第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体集積回路の
製造方法を説明するための工程別断面図である。まず半
導体基板1にFETの能動層2を形成する。次に、FE
Tのソース、ドレイン、ゲート電極を半導体基板1上に
形成することでFETを形成する。そして、FETの信
頼性を確保するために、容量結合型P−CVD法を用い
てSiN膜をFETの上に100nm程度成長させるこ
とでパッシベーション膜3を形成する(図1A)。この
状態でFETは完成しており、以後の工程は主に半導体
基板1上に受動部品を作り込むための工程となる。
製造方法を説明するための工程別断面図である。まず半
導体基板1にFETの能動層2を形成する。次に、FE
Tのソース、ドレイン、ゲート電極を半導体基板1上に
形成することでFETを形成する。そして、FETの信
頼性を確保するために、容量結合型P−CVD法を用い
てSiN膜をFETの上に100nm程度成長させるこ
とでパッシベーション膜3を形成する(図1A)。この
状態でFETは完成しており、以後の工程は主に半導体
基板1上に受動部品を作り込むための工程となる。
【0017】レジスト4を塗布し、フォトリソグラフィ
ーによりFET上部を開口する。次に、蒸着法によりア
ルミニウム(Al)を50nm程度成長させることで保
護膜としての金属膜5を形成する(図1B)。そして、
リフトオフ法を用いてレジスト4を除去することで、金
属膜5がパッシベーション膜3を介してFET上部のみ
に形成されている状態になる(図1C)。
ーによりFET上部を開口する。次に、蒸着法によりア
ルミニウム(Al)を50nm程度成長させることで保
護膜としての金属膜5を形成する(図1B)。そして、
リフトオフ法を用いてレジスト4を除去することで、金
属膜5がパッシベーション膜3を介してFET上部のみ
に形成されている状態になる(図1C)。
【0018】容量結合型P−CVD法を用いてSiO膜
を成長させ、平坦化工程により絶縁層としての下敷き誘
電体膜6を形成する。次に、図示していないがレジスト
を塗布し、フォトリソグラフィーにより電極上部を開口
する。そして、CF4を含むエッチングガスを用いたR
IE法によりレジストが塗布されていない電極上部にお
けるパッシベーション膜3をエッチングして除去し、レ
ジストを有機溶剤処理や酸素プラズマ処理により除去す
る。次に、例えばTi/Pt/Auから成る第1の配線
金属(電極)7を蒸着法により形成する。次に、容量結
合型P−CVD法を用いてSiN膜を成長させることで
絶縁層としての層間誘電体膜8を形成した後、例えばT
i/Pt/Auから成る第2の配線金属(電極)9を蒸
着法により形成する。このような工程を経ることによ
り、第1の配線金属7、層間誘電体膜8及び第2の配線
金属9から成る受動部品としてのキャパシタが形成され
る。次に、容量結合型P−CVD法を用いてSiN膜を
成長させることで第2の配線金属9を保護する絶縁層と
してのパッシベーション膜10を形成する(図1D)。
そして、レジスト11を塗布し、フォトリソグラフィー
によりFET上部を開口する(図1E)。
を成長させ、平坦化工程により絶縁層としての下敷き誘
電体膜6を形成する。次に、図示していないがレジスト
を塗布し、フォトリソグラフィーにより電極上部を開口
する。そして、CF4を含むエッチングガスを用いたR
IE法によりレジストが塗布されていない電極上部にお
けるパッシベーション膜3をエッチングして除去し、レ
ジストを有機溶剤処理や酸素プラズマ処理により除去す
る。次に、例えばTi/Pt/Auから成る第1の配線
金属(電極)7を蒸着法により形成する。次に、容量結
合型P−CVD法を用いてSiN膜を成長させることで
絶縁層としての層間誘電体膜8を形成した後、例えばT
i/Pt/Auから成る第2の配線金属(電極)9を蒸
着法により形成する。このような工程を経ることによ
り、第1の配線金属7、層間誘電体膜8及び第2の配線
金属9から成る受動部品としてのキャパシタが形成され
る。次に、容量結合型P−CVD法を用いてSiN膜を
成長させることで第2の配線金属9を保護する絶縁層と
してのパッシベーション膜10を形成する(図1D)。
そして、レジスト11を塗布し、フォトリソグラフィー
によりFET上部を開口する(図1E)。
【0019】第1のエッチング材料としてのCF4を含
むエッチングガスを用いたRIE法により、レジスト1
1が塗布されていないFET上部におけるパッシベーシ
ョン膜10、層間誘電体膜8及び下敷き誘電体膜6をエ
ッチングする。このとき、Siフッ化物の蒸気圧が高い
ことにより、SiN及びSiOは容易にエッチングでき
るが、Alフッ化物の蒸気圧は低いため、金属膜5はほ
とんどエッチングされずに残る(図1F)。
むエッチングガスを用いたRIE法により、レジスト1
1が塗布されていないFET上部におけるパッシベーシ
ョン膜10、層間誘電体膜8及び下敷き誘電体膜6をエ
ッチングする。このとき、Siフッ化物の蒸気圧が高い
ことにより、SiN及びSiOは容易にエッチングでき
るが、Alフッ化物の蒸気圧は低いため、金属膜5はほ
とんどエッチングされずに残る(図1F)。
【0020】次に、金属膜5を除去するために、第2の
エッチング材料としてのHClによるウェットエッチン
グを施す。このとき、AlはHClによるエッチング速
度が速いため容易にエッチングされるが、SiNはHC
lによるエッチング速度がAlより大幅に遅いためエッ
チングされない。したがって、この処理によって金属膜
5が除去されるときに、パッシベーション膜3,10、
層間誘電体膜8は影響を受けない(図1G)。最後に、
レジスト11を有機溶剤処理や酸素プラズマ処理によっ
て除去し、半導体集積回路が完成する(図1H)。
エッチング材料としてのHClによるウェットエッチン
グを施す。このとき、AlはHClによるエッチング速
度が速いため容易にエッチングされるが、SiNはHC
lによるエッチング速度がAlより大幅に遅いためエッ
チングされない。したがって、この処理によって金属膜
5が除去されるときに、パッシベーション膜3,10、
層間誘電体膜8は影響を受けない(図1G)。最後に、
レジスト11を有機溶剤処理や酸素プラズマ処理によっ
て除去し、半導体集積回路が完成する(図1H)。
【0021】本実施形態においては、FETを保護する
ためのパッシベーション膜3の上にAlの金属膜5を形
成し、受動部品であるキャパシタを形成している。この
ように、後工程のエッチングの際にパッシベーション膜
3を保護するために、耐熱性の低い有機化合物のレジス
トではなく耐熱性の高いAlの金属膜5を形成してい
る。したがって、キャパシタ形成の際の絶縁層を形成す
る工程においては、膜質、膜厚の均一性に劣り生産性の
悪い低温成長法のECR−CVD法を用いる必要がな
く、膜質、膜厚の均一性に優れ生産性の高い成長法、例
えば容量結合型P−CVD法を用いることができる。そ
して、キャパシタ形成工程において形成されたFETの
寄生容量を増加させるFET上部の材料をCF4ガスを
用いたエッチングによって除去するとき、Alフッ化物
の蒸気圧はSiフッ化物の蒸気圧より大幅に低いので、
金属膜5のエッチング速度はパッシベーション膜10、
層間誘電体膜8及び下敷き誘電体膜6のエッチング速度
より大幅に遅い。したがって、FETの寄生容量を増加
させるFET上部の材料のみが確実に除去され、Alの
金属膜5によってパッシベーション膜3を確実に保護す
ることができる。さらに、HClによるウェットエッチ
ングの際には、Alの金属膜5のエッチング速度はSi
Nのパッシベーション膜3のエッチング速度より大幅に
速い。したがって、Alの金属膜5のみが確実に除去さ
れ、FETの信頼性はパッシベーション膜3により確実
に保証される。以上のように本実施形態においては、半
導体基板上に受動部品を作り込むプロセスに制約がな
く、生産性の向上を実現し、かつ半導体装置の速度性能
及び信頼性を確保することができる。
ためのパッシベーション膜3の上にAlの金属膜5を形
成し、受動部品であるキャパシタを形成している。この
ように、後工程のエッチングの際にパッシベーション膜
3を保護するために、耐熱性の低い有機化合物のレジス
トではなく耐熱性の高いAlの金属膜5を形成してい
る。したがって、キャパシタ形成の際の絶縁層を形成す
る工程においては、膜質、膜厚の均一性に劣り生産性の
悪い低温成長法のECR−CVD法を用いる必要がな
く、膜質、膜厚の均一性に優れ生産性の高い成長法、例
えば容量結合型P−CVD法を用いることができる。そ
して、キャパシタ形成工程において形成されたFETの
寄生容量を増加させるFET上部の材料をCF4ガスを
用いたエッチングによって除去するとき、Alフッ化物
の蒸気圧はSiフッ化物の蒸気圧より大幅に低いので、
金属膜5のエッチング速度はパッシベーション膜10、
層間誘電体膜8及び下敷き誘電体膜6のエッチング速度
より大幅に遅い。したがって、FETの寄生容量を増加
させるFET上部の材料のみが確実に除去され、Alの
金属膜5によってパッシベーション膜3を確実に保護す
ることができる。さらに、HClによるウェットエッチ
ングの際には、Alの金属膜5のエッチング速度はSi
Nのパッシベーション膜3のエッチング速度より大幅に
速い。したがって、Alの金属膜5のみが確実に除去さ
れ、FETの信頼性はパッシベーション膜3により確実
に保証される。以上のように本実施形態においては、半
導体基板上に受動部品を作り込むプロセスに制約がな
く、生産性の向上を実現し、かつ半導体装置の速度性能
及び信頼性を確保することができる。
【0022】(2)第2実施形態
図2は、本発明の第2実施形態に係る半導体集積回路の
製造方法を説明するための工程別断面図である。
製造方法を説明するための工程別断面図である。
【0023】図2A〜図2Cに示す工程については、第
1実施形態の図1A〜図1Cに示す工程と同様なので説
明を省略する。ただし、本実施形態においては、金属膜
5の材料としてチタン(Ti)を用いている。酸素プラ
ズマ12により金属膜5を酸化させ、金属膜5の酸化チ
タンの金属酸化物13に改質する(図2D)。
1実施形態の図1A〜図1Cに示す工程と同様なので説
明を省略する。ただし、本実施形態においては、金属膜
5の材料としてチタン(Ti)を用いている。酸素プラ
ズマ12により金属膜5を酸化させ、金属膜5の酸化チ
タンの金属酸化物13に改質する(図2D)。
【0024】図2E、図2Fに示す工程については、第
1実施形態の図1D、図1Eに示す工程と同様なので説
明を省略する。次に、CF4を含むエッチングガスを用
いたRIE法により、レジスト11が塗布されていない
FET上部におけるパッシベーション膜10、層間誘電
体膜8及び下敷き誘電体膜6をエッチングする。このと
き、Siフッ化物の蒸気圧が高いことにより、SiN及
びSiOは容易にエッチングできるが、Ti酸化物は非
常に安定なため、金属酸化物13はほとんどエッチング
されずに残る(図2G)。ここで、Tiフッ化物の蒸気
圧はAlフッ化物の蒸気圧より高いが、酸素プラズマ処
理を施してTiを酸化させて改質したことで、エッチン
グ速度をより遅くすることができ、金属酸化物13及び
金属膜5は確実に残る。
1実施形態の図1D、図1Eに示す工程と同様なので説
明を省略する。次に、CF4を含むエッチングガスを用
いたRIE法により、レジスト11が塗布されていない
FET上部におけるパッシベーション膜10、層間誘電
体膜8及び下敷き誘電体膜6をエッチングする。このと
き、Siフッ化物の蒸気圧が高いことにより、SiN及
びSiOは容易にエッチングできるが、Ti酸化物は非
常に安定なため、金属酸化物13はほとんどエッチング
されずに残る(図2G)。ここで、Tiフッ化物の蒸気
圧はAlフッ化物の蒸気圧より高いが、酸素プラズマ処
理を施してTiを酸化させて改質したことで、エッチン
グ速度をより遅くすることができ、金属酸化物13及び
金属膜5は確実に残る。
【0025】次に、金属酸化物13及び金属膜5を除去
するために、HClによるウェットエッチングを施す。
このとき、酸化チタン及びチタンはHClによるエッチ
ング速度が速いため容易にエッチングされるが、SiN
はHClによるエッチング速度が酸化チタン及びチタン
より大幅に遅いためエッチングされない。したがって、
この処理によって金属酸化物13及び金属膜5が除去さ
れるときに、パッシベーション膜3,10、層間誘電体
膜8は影響を受けない。最後に、レジスト11を有機溶
剤処理や酸素プラズマ処理によって除去し、半導体集積
回路が完成する(図2H)。
するために、HClによるウェットエッチングを施す。
このとき、酸化チタン及びチタンはHClによるエッチ
ング速度が速いため容易にエッチングされるが、SiN
はHClによるエッチング速度が酸化チタン及びチタン
より大幅に遅いためエッチングされない。したがって、
この処理によって金属酸化物13及び金属膜5が除去さ
れるときに、パッシベーション膜3,10、層間誘電体
膜8は影響を受けない。最後に、レジスト11を有機溶
剤処理や酸素プラズマ処理によって除去し、半導体集積
回路が完成する(図2H)。
【0026】本実施形態においても、半導体基板上に受
動部品を作り込むプロセスに制約がなく、生産性の向上
を実現し、かつ半導体装置の速度性能及び信頼性を確保
することができる。さらに本実施形態においては、金属
膜5の材料としてチタン(Ti)を用いている。Tiは
Alと比較して耐熱性及び接着性が高く、かつ熱膨張係
数が小さい。したがって、半導体基板上に受動部品を作
り込むプロセスの選択性をさらに広げることができ、さ
らに、プロセス中での不良品発生率を低減することがで
きる。
動部品を作り込むプロセスに制約がなく、生産性の向上
を実現し、かつ半導体装置の速度性能及び信頼性を確保
することができる。さらに本実施形態においては、金属
膜5の材料としてチタン(Ti)を用いている。Tiは
Alと比較して耐熱性及び接着性が高く、かつ熱膨張係
数が小さい。したがって、半導体基板上に受動部品を作
り込むプロセスの選択性をさらに広げることができ、さ
らに、プロセス中での不良品発生率を低減することがで
きる。
【0027】(3)第3実施形態
図3は、本発明の第3実施形態に係る半導体集積回路の
製造方法を説明するための工程別断面図である。
製造方法を説明するための工程別断面図である。
【0028】図3Aに示す工程については、第1実施形
態の図1Aに示す工程と同様なので説明を省略する。レ
ジスト4を塗布し、フォトリソグラフィーによりFET
上部を開口する。次に、蒸着法によりチタン(Ti)を
30nm程度成長させることで金属膜5−1を形成し、
次に蒸着法により金(Au)を20nm程度成長させる
ことで金属膜5−2を形成する(図3B)。そして、リ
フトオフ法を用いてレジスト4を除去することで、金属
膜5−1、5−2がパッシベーション膜3を介してFE
T上部のみに形成されている状態になる(図3C)。
態の図1Aに示す工程と同様なので説明を省略する。レ
ジスト4を塗布し、フォトリソグラフィーによりFET
上部を開口する。次に、蒸着法によりチタン(Ti)を
30nm程度成長させることで金属膜5−1を形成し、
次に蒸着法により金(Au)を20nm程度成長させる
ことで金属膜5−2を形成する(図3B)。そして、リ
フトオフ法を用いてレジスト4を除去することで、金属
膜5−1、5−2がパッシベーション膜3を介してFE
T上部のみに形成されている状態になる(図3C)。
【0029】図3D、図3Eに示す工程については、第
1実施形態の図1D、図1Eに示す工程と同様なので説
明を省略する。次に、CF4を含むエッチングガスを用
いたRIE法により、レジスト11が塗布されていない
FET上部におけるパッシベーション膜10、層間誘電
体膜8及び下敷き誘電体膜6をエッチングする。このと
き、Siフッ化物の蒸気圧が高いことにより、SiN及
びSiOは容易にエッチングできるが、Auはこの処理
に対して極めて安定であるため、エッチング速度は極め
て遅く、金属膜5−2はほとんどエッチングされずに残
る(図3F)。ここで、Tiフッ化物の蒸気圧はAlフ
ッ化物の蒸気圧より高いが、Tiの金属膜5−1の上に
Auの金属膜5−2を成長させた2層構造としたことに
より、金属膜5−1、5−2は確実に残る。
1実施形態の図1D、図1Eに示す工程と同様なので説
明を省略する。次に、CF4を含むエッチングガスを用
いたRIE法により、レジスト11が塗布されていない
FET上部におけるパッシベーション膜10、層間誘電
体膜8及び下敷き誘電体膜6をエッチングする。このと
き、Siフッ化物の蒸気圧が高いことにより、SiN及
びSiOは容易にエッチングできるが、Auはこの処理
に対して極めて安定であるため、エッチング速度は極め
て遅く、金属膜5−2はほとんどエッチングされずに残
る(図3F)。ここで、Tiフッ化物の蒸気圧はAlフ
ッ化物の蒸気圧より高いが、Tiの金属膜5−1の上に
Auの金属膜5−2を成長させた2層構造としたことに
より、金属膜5−1、5−2は確実に残る。
【0030】次に、イオンミリング法を用いてAuをエ
ッチングして金属膜5−2を除去する。イオンミリング
法において、アルゴン14のエッチング対象物への影響
は、金属膜5−1で吸収される。また、イオンミリング
法を適用した場合、Auに対するTiのエッチング速度
は典型的に1/15以下と非常に遅いため、Auの金属
膜5−2は確実に除去される一方で、Tiの金属膜5−
1は確実に残る(図3G)。
ッチングして金属膜5−2を除去する。イオンミリング
法において、アルゴン14のエッチング対象物への影響
は、金属膜5−1で吸収される。また、イオンミリング
法を適用した場合、Auに対するTiのエッチング速度
は典型的に1/15以下と非常に遅いため、Auの金属
膜5−2は確実に除去される一方で、Tiの金属膜5−
1は確実に残る(図3G)。
【0031】次に、Tiの金属膜5−1を除去するため
に、HClによるウェットエッチングを施す。このと
き、チタンはHClによるエッチング速度が速いため容
易にエッチングされるが、SiNはHClによるエッチ
ング速度がチタンより大幅に遅いためエッチングされな
い。したがって、この処理によって金属膜5−1が除去
されるときに、パッシベーション膜3,10、層間誘電
体膜8は影響を受けない。最後に、レジスト11を有機
溶剤処理や酸素プラズマ処理によって除去し、半導体集
積回路が完成する(図3H)。
に、HClによるウェットエッチングを施す。このと
き、チタンはHClによるエッチング速度が速いため容
易にエッチングされるが、SiNはHClによるエッチ
ング速度がチタンより大幅に遅いためエッチングされな
い。したがって、この処理によって金属膜5−1が除去
されるときに、パッシベーション膜3,10、層間誘電
体膜8は影響を受けない。最後に、レジスト11を有機
溶剤処理や酸素プラズマ処理によって除去し、半導体集
積回路が完成する(図3H)。
【0032】本実施形態においても、半導体基板上に受
動部品を作り込むプロセスに制約がなく、生産性の向上
を実現し、かつ半導体装置の速度性能及び信頼性を確保
することができる。さらに本実施形態においては、金属
膜5について、Tiの金属膜5−1の上にAuの金属膜
5−2を成長させた2層構造としている。Auは極めて
安定でCF4ガスによるエッチング速度が極めて遅いの
で、パッシベーション膜3をより確実に保護することが
でき、半導体装置のさらなる信頼性を確保することがで
きる。さらに、AuはAlと比較して耐熱性が高いの
で、半導体基板上に受動部品を作り込むプロセスの選択
性をさらに広げることができる。
動部品を作り込むプロセスに制約がなく、生産性の向上
を実現し、かつ半導体装置の速度性能及び信頼性を確保
することができる。さらに本実施形態においては、金属
膜5について、Tiの金属膜5−1の上にAuの金属膜
5−2を成長させた2層構造としている。Auは極めて
安定でCF4ガスによるエッチング速度が極めて遅いの
で、パッシベーション膜3をより確実に保護することが
でき、半導体装置のさらなる信頼性を確保することがで
きる。さらに、AuはAlと比較して耐熱性が高いの
で、半導体基板上に受動部品を作り込むプロセスの選択
性をさらに広げることができる。
【0033】なお、各実施形態においては、上記の記載
の内容に限定されるものではなく、本発明の技術思想が
反映される範囲内で様々な変形が可能である。例えば、
パッシベーション膜3については、SiN膜の他にSi
O膜、SiON膜等を形成してもよく、金属膜5を除去
する際に、エッチングされにくく、かつFETの信頼性
を確保できる材料であるならば適用可能である。そし
て、絶縁層を成長させる方法については、容量結合型P
−CVD法の他に各種CVD法及びスパッタ法等が適用
可能である。
の内容に限定されるものではなく、本発明の技術思想が
反映される範囲内で様々な変形が可能である。例えば、
パッシベーション膜3については、SiN膜の他にSi
O膜、SiON膜等を形成してもよく、金属膜5を除去
する際に、エッチングされにくく、かつFETの信頼性
を確保できる材料であるならば適用可能である。そし
て、絶縁層を成長させる方法については、容量結合型P
−CVD法の他に各種CVD法及びスパッタ法等が適用
可能である。
【0034】金属膜5の材料については、金属膜5上に
形成される材料とそのエッチング方法により、様々な材
料が考えられる。例えば、各実施形態に挙げた材料の他
にクロム(Cr)を用いてもよい。CrはAlと同様に
フッ素系のガスによるエッチング速度が非常に遅いの
で、パッシベーション膜3を確実に保護することができ
る。さらに、CrはAlと比較して耐熱性及び接着性が
高く、かつ熱膨張係数が小さい。したがって、半導体基
板上に受動部品を作り込むプロセスの選択性をさらに広
げることができ、さらに、プロセス中での不良品発生率
を低減することができる。そして、金属膜5の材料とし
て単体金属の他に金属化合物(酸化物、窒化物、フッ化
物等)を用いてもよい。また、金属膜5上に形成された
材料がSiNやSiOであり、これらの材料をフッ素系
のガスでドライエッチングする場合、Siフッ化物の蒸
気圧より金属、金属化合物(酸化物、窒化物、フッ化物
等)の蒸気圧が低ければ選択エッチング可能であるか
ら、その場合は本発明の適用が可能である。そして、金
属膜5の成長方法については、蒸着法の他にスパッタ
法、メタルCVD法が使え、特に基板及び電極構造が複
雑な場合に好適である。また、金属膜5の改質処理につ
いては、酸化処理の他に窒化処理、フッ化処理等を行っ
てもよい。そして、2層以上の金属膜5については、T
i/Au構造に限定されるものではない。
形成される材料とそのエッチング方法により、様々な材
料が考えられる。例えば、各実施形態に挙げた材料の他
にクロム(Cr)を用いてもよい。CrはAlと同様に
フッ素系のガスによるエッチング速度が非常に遅いの
で、パッシベーション膜3を確実に保護することができ
る。さらに、CrはAlと比較して耐熱性及び接着性が
高く、かつ熱膨張係数が小さい。したがって、半導体基
板上に受動部品を作り込むプロセスの選択性をさらに広
げることができ、さらに、プロセス中での不良品発生率
を低減することができる。そして、金属膜5の材料とし
て単体金属の他に金属化合物(酸化物、窒化物、フッ化
物等)を用いてもよい。また、金属膜5上に形成された
材料がSiNやSiOであり、これらの材料をフッ素系
のガスでドライエッチングする場合、Siフッ化物の蒸
気圧より金属、金属化合物(酸化物、窒化物、フッ化物
等)の蒸気圧が低ければ選択エッチング可能であるか
ら、その場合は本発明の適用が可能である。そして、金
属膜5の成長方法については、蒸着法の他にスパッタ
法、メタルCVD法が使え、特に基板及び電極構造が複
雑な場合に好適である。また、金属膜5の改質処理につ
いては、酸化処理の他に窒化処理、フッ化処理等を行っ
てもよい。そして、2層以上の金属膜5については、T
i/Au構造に限定されるものではない。
【0035】金属膜5上に形成された材料を除去する方
法として、CF4を含むエッチングガスを用いたRIE
法を挙げたが、その他のフッ素系ガス、塩素系ガスをエ
ッチングガスとして用いてもよく、エッチングされる材
料と金属膜5の材料との組み合わせによって適宜最適な
ものを選択すればよい。そして、金属膜5を除去する方
法として、HClによるウェットエッチング法を挙げた
が、FETを保護するためのパッシベーション膜3に影
響を与えず、かつ金属膜5のみを除去できる方法であれ
ば、何れの方法も採用できる。
法として、CF4を含むエッチングガスを用いたRIE
法を挙げたが、その他のフッ素系ガス、塩素系ガスをエ
ッチングガスとして用いてもよく、エッチングされる材
料と金属膜5の材料との組み合わせによって適宜最適な
ものを選択すればよい。そして、金属膜5を除去する方
法として、HClによるウェットエッチング法を挙げた
が、FETを保護するためのパッシベーション膜3に影
響を与えず、かつ金属膜5のみを除去できる方法であれ
ば、何れの方法も採用できる。
【0036】なお、各実施形態においては、半導体基板
上に形成する受動部品がキャパシタである場合について
説明したが、本発明の適用が可能な受動部品はキャパシ
タに限るものではない。例えば、半導体基板上にインダ
クタを形成し、インダクタを保護するためのパッシベー
ション膜を形成し、その後FET上部におけるパッシベ
ーション膜を除去する場合においても本発明の適用が可
能である。また、各実施形態の典型的な適用例としてF
ETを形成した半導体装置を挙げたが、本発明は例えば
バイポーラトランジスタを形成した半導体装置について
も適用可能であり、半導体装置の性能が装置を保護する
パッシベーション膜によって劣化し、かつこのパッシベ
ーション膜形成後の工程によって装置の寄生容量が増大
することで、装置の性能劣化を引き起こすような場合に
ついて、本発明は適用可能である。
上に形成する受動部品がキャパシタである場合について
説明したが、本発明の適用が可能な受動部品はキャパシ
タに限るものではない。例えば、半導体基板上にインダ
クタを形成し、インダクタを保護するためのパッシベー
ション膜を形成し、その後FET上部におけるパッシベ
ーション膜を除去する場合においても本発明の適用が可
能である。また、各実施形態の典型的な適用例としてF
ETを形成した半導体装置を挙げたが、本発明は例えば
バイポーラトランジスタを形成した半導体装置について
も適用可能であり、半導体装置の性能が装置を保護する
パッシベーション膜によって劣化し、かつこのパッシベ
ーション膜形成後の工程によって装置の寄生容量が増大
することで、装置の性能劣化を引き起こすような場合に
ついて、本発明は適用可能である。
【図1】 本発明の第1実施形態に係る半導体集積回路
の製造方法を説明するための工程別断面図である。
の製造方法を説明するための工程別断面図である。
【図2】 本発明の第2実施形態に係る半導体集積回路
の製造方法を説明するための工程別断面図である。
の製造方法を説明するための工程別断面図である。
【図3】 本発明の第3実施形態に係る半導体集積回路
の製造方法を説明するための工程別断面図である。
の製造方法を説明するための工程別断面図である。
【図4】 従来の半導体集積回路の製造方法を説明する
ための工程別断面図である。
ための工程別断面図である。
1 半導体基板、2 能動層、3,10 パッシベーシ
ョン膜、5 金属膜、6 下敷き誘電体膜、7 第1の
配線金属、8 層間誘電体膜、9 第2の配線金属、1
3 金属酸化物。
ョン膜、5 金属膜、6 下敷き誘電体膜、7 第1の
配線金属、8 層間誘電体膜、9 第2の配線金属、1
3 金属酸化物。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
H01L 27/095
(72)発明者 朝来野 幸治
東京都三鷹市下連雀五丁目1番1号 日本
無線株式会社内
Fターム(参考) 5F004 AA03 BA04 DA01 DB03 DB07
EA10 EB03 FA08
5F038 AC05 EZ20
5F102 GA16 GB01 GC01 GD01 GV06
GV07 GV08 HC15
Claims (3)
- 【請求項1】 半導体基板上にトランジスタを形成する
工程と、 該トランジスタの上にパッシベーション膜を形成する工
程と、 該パッシベーション膜の上に単体金属または金属化合物
から成る保護膜を形成する工程と、 前記半導体基板上に受動部品を形成する工程と、 第1のエッチング材料を用いて、前記受動部品を形成す
る工程において形成された前記保護膜上の絶縁層を除去
する工程と、 第2のエッチング材料を用いて前記保護膜を除去する工
程と、 を含み、 第1のエッチング材料によるエッチング速度に関して前
記保護膜は前記絶縁層より遅く、 第2のエッチング材料によるエッチング速度に関して前
記保護膜は前記パッシベーション膜より速いことを特徴
とする半導体集積回路の製造方法。 - 【請求項2】 半導体基板上にトランジスタを形成する
工程と、 該トランジスタの上にパッシベーション膜を形成する工
程と、 該パッシベーション膜の上に単体金属から成る保護膜を
形成する工程と、 該保護膜の上面を金属化合物へと改質する工程と、 前記半導体基板上に受動部品を形成する工程と、 第1のエッチング材料を用いて、前記受動部品を形成す
る工程において形成された前記保護膜上の絶縁層を除去
する工程と、 第2のエッチング材料を用いて前記保護膜を除去する工
程と、 を含み、 第1のエッチング材料によるエッチング速度に関して前
記保護膜の改質された部分は前記絶縁層より遅く、 第2のエッチング材料によるエッチング速度に関して前
記保護膜は前記パッシベーション膜より速いことを特徴
とする半導体集積回路の製造方法。 - 【請求項3】 半導体基板上にトランジスタを形成する
工程と、 該トランジスタの上にパッシベーション膜を形成する工
程と、 該パッシベーション膜の上に単体金属または金属化合物
から成る保護膜を2層以上形成する工程と、 前記半導体基板上に受動部品を形成する工程と、 第1のエッチング材料を用いて、前記受動部品を形成す
る工程において形成された前記保護膜上の絶縁層を除去
する工程と、 第2のエッチング材料を用いて前記保護膜の最下層膜を
除去する工程を含んでおり、前記保護膜を除去する工程
と、 を含み、 第1のエッチング材料によるエッチング速度に関して前
記保護膜の最上層膜は前記絶縁層より遅く、 第2のエッチング材料によるエッチング速度に関して前
記保護膜の最下層膜は前記パッシベーション膜より速い
ことを特徴とする半導体集積回路の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002100994A JP2003297745A (ja) | 2002-04-03 | 2002-04-03 | 半導体集積回路の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002100994A JP2003297745A (ja) | 2002-04-03 | 2002-04-03 | 半導体集積回路の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003297745A true JP2003297745A (ja) | 2003-10-17 |
Family
ID=29388557
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003297745A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014204001A (ja) * | 2013-04-05 | 2014-10-27 | 東京エレクトロン株式会社 | プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置 |
JP2015103724A (ja) * | 2013-11-27 | 2015-06-04 | 三菱電機株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
-
2002
- 2002-04-03 JP JP2002100994A patent/JP2003297745A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014204001A (ja) * | 2013-04-05 | 2014-10-27 | 東京エレクトロン株式会社 | プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置 |
JP2015103724A (ja) * | 2013-11-27 | 2015-06-04 | 三菱電機株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
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