JP2003297584A - 配線付き基体形成用積層体、配線付き基体およびその形成方法 - Google Patents

配線付き基体形成用積層体、配線付き基体およびその形成方法

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JP2003297584A
JP2003297584A JP2002102693A JP2002102693A JP2003297584A JP 2003297584 A JP2003297584 A JP 2003297584A JP 2002102693 A JP2002102693 A JP 2002102693A JP 2002102693 A JP2002102693 A JP 2002102693A JP 2003297584 A JP2003297584 A JP 2003297584A
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mass
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alloy
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Akira Mitsui
彰 光井
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低抵抗でパターニング性能に優れ、かつ、UV
オゾン処理、または酸素プラズマ処理時に発生するオゾ
ンに対して耐性の高い、配線付き基体形成用積層体、配
線付き基体およびその形成方法の提供。 【解決手段】基体1上にCuの含有率が95質量%超で
あるCu金属またはCu合金からなる層2aと、その上
に、Cuの含有率が50質量%以上95質量%以下であ
るCu合金からなる層2bの少なくとも2層を有する配
線付き基体形成用積層体、配線付き基体、およびその形
成方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機EL(エレク
トロルミネセンス)ディスプレイなどのフラットパネル
ディスプレイに用いる電極配線として用いられる配線付
き基体、およびその配線付き基体の形成方法ならびに配
線付き基体形成用積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】フラットパネルディスプレイは、近年の
高度情報化に伴って、ますます需要が高まっている。最
近特に、自己発光型で低電圧駆動が可能な有機ELディ
スプレイが次世代のディスプレイとして、注目されてい
る。有機ELディスプレイは、基本的には、錫ドープ酸
化インジウム(以下、ITOという)の透明電極(陽
極)と金属電極(陰極)の間に、陽極側から、正孔輸送
層、発光層、電子輸送層などの有機物層が形成された構
造を有している。近年のカラー化や高精細化には、IT
Oからなる層(以下、ITO層という)のさらなる低抵
抗化が必要であるが、ITO層の低抵抗化は、既に限界
近くまで来ている。そこで、薄膜トランジスタ(TF
T)液晶ディスプレイ(LCD)に広く用いられている
ように、アルミニウム合金などの低抵抗の金属を配線と
して、ITO層からなる電極と組み合わせて用いること
により、実質的に、素子回路の低抵抗化を実現できる。
【0003】配線の材料としては、電極と同様に、比抵
抗が10−4Ω・cm以下の低抵抗の金属系材料を用い
ることが好ましい。TFT−LCDにおいては、Al金
属またはAl合金からなる金属(以下、Al系金属とい
う)が広く用いられている。このAl系金属の配線材料
の比抵抗は、8×10−6Ω・cm程度である。さら
に、低抵抗にするには、常温で最低の比抵抗を有するA
g金属またはAg合金からなる金属(以下、Ag系金属
という)あるいはCu金属を用いた配線材料が有望であ
ると考えられる。しかし、Ag系金属の配線材料を用い
ると、空気中の水分、亜硫酸ガス、および塩分との反応
が進行しやすく、劣化する。また、有機ELディスプレ
イの製造工程においては、UVオゾン処理または酸素プ
ラズマ処理が施されるが、その際に発生するオゾンによ
りAg系金属の配線材料が酸化され、特性が悪くなると
いう問題を有していた。
【0004】一方、Cu金属の配線材料においても、空
気中の水分、酸素、二酸化炭素との反応が進行しやす
く、劣化する。また、オゾンに対しても、Ag系金属の
ように激しく反応はしないが、表面が酸化され、劣化す
る。
【0005】このような金属配線の劣化の問題を解決す
るために、例えば、特開2000−216158号公報
には、Al系金属の配線がアルカリ性現像液に溶出する
のを防止するため、AlO(酸化アルミニウム)を保
護膜として積層した2層構造の配線が提案されている
が、この方法をAg系金属の配線に適応した場合、Ag
系金属およびCu金属は、Al系金属のように緻密で耐
久性の高いAlO膜のような酸化物膜は形成せず、A
g系金属、Cu金属の配線には適応できない。
【0006】また、上層の保護膜とAg系金属からなる
層(以下、Ag系金属層という)あるいはCu金属から
なる層(以下、Cu金属層という)とを同時にエッチン
グしなければならない時に、エッチング特性が異なると
パターニングができないという問題がある。エッチング
の速度が大きく異なると、オーバーエッチングや残渣の
原因となるので好ましくない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低抵抗でパ
ターニング性能に優れ、かつ、UVオゾン処理時または
酸素プラズマ処理時に発生するオゾンに対して耐性の高
い、配線付き基体形成用積層体、配線付き基体およびそ
の形成方法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、基体上にCu
の含有率が95質量%超100質量%以下であるCu金
属またはCu合金からなる層と、その上に、Cuの含有
率が50質量%以上95質量%以下であるCu合金から
なる層とを含む少なくとも2層からなる配線付き基体形
成用積層体を提供する。
【0009】また、本発明は、基体上にCuの含有率が
50質量%以上95質量%以下であるCu合金からなる
層と、その上に、Cuの含有率が95質量%超100質
量%以下であるCu金属またはCu合金からなる層と、
さらにその上に、Cuの含有率が50質量%以上95質
量%以下であるCu合金からなる層とを含む少なくとも
3層からなる配線付き基体形成積層体を提供する。
【0010】さらに、本発明はCuの含有率が50質量
%以上95質量%以下であるCu合金からなる層が、C
uとNiを含む合金からなる前記の配線付き基体形成用
積層体を提供する。さらに、本発明はCuの含有率が5
0質量%以上95質量%以下であるCu合金からなる層
が、CuとZnとNiを含む合金からなる前記の配線付
き基体形成用積層体を提供する。
【0011】また、本発明は、基体上に平面状にパター
ニングされた形状を持つCuの含有率が95質量%超1
00質量%以下であるCu金属またはCu合金からなる
層と、その上に、前記と同形状のCuの含有率が50質
量%以上95質量%以下であるCu合金からなる層とを
有する配線付き基体を提供する。
【0012】また、本発明は、基体上に平面状にパター
ニングされた形状を持つCuの含有率が50質量%以上
95質量%以下であるCu合金からなる層と、その上
に、前記と同形状のCuの含有率が95質量%超100
質量%以下であるCu金属またはCu合金からなる層
と、さらにその上に、前記と同形状のCuの含有率が5
0質量%以上95質量%以下であるCu合金からなる層
とを有する配線付き基体を提供する。
【0013】さらに、本発明はCuの含有率が50質量
%以上95質量%以下であるCu合金からなる層が、C
uとNiを含む合金からなる前記の配線付き基体を提供
する。さらに、本発明はCuの含有率が50質量%以上
95質量%以下であるCu合金からなる層が、CuとZ
nとNiを含む合金からなる前記の配線付き基体を提供
する。
【0014】本発明は、前記Cu金属またはCu合金か
らなる層と基体との間にITO層を有する前記の配線形
成用積層体または前記の配線付き基体を提供する。ま
た、本発明はCu金属またはCu合金からなる層と基体
との間にさらにシリカ層を有する前記の配線付き基体形
成用積層体または前記の配線付き基体を提供する。
【0015】また、基体上に、Cuの含有率が95質量
%超100質量%以下であるCu金属またはCu合金か
らなる層をスパッタで形成する工程と、その上にCuの
含有率が50質量%以上95質量%以下であるCu合金
からなる層をスパッタで形成し、前記の配線付き基体形
成用積層体を得る工程と、前記積層体をフォトリソグラ
フ法でエッチング処理してパターニングする工程とを有
する配線付き基体の形成方法を提供する。
【0016】また前記Cuの含有率が95質量%超10
0質量%以下であるCu金属またはCu合金からなる層
をスパッタで形成する工程の前に、Cuの含有率が50
質量%以上95質量%以下であるCu合金からなる層を
スパッタで形成する工程を有する、前記の配線付き基体
の形成方法を提供する。
【0017】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
に用いる基体は必ずしも平面で板状である必要はなく、
曲面でも異型状でもよい。該基体としては、透明または
不透明の、ガラス基体、セラミックス基体、プラスチッ
ク基体、金属基体などが挙げられる。該基体側から光を
取り出す構造の有機ELディスプレイを用いる場合は、
該基体は透明であることが好ましく、ガラス基板である
ことが強度および耐熱性の点から好ましい。ガラス基板
としては、無色透明なソーダライムガラス基板、石英ガ
ラス基板、ホウ珪酸ガラス基板、無アルカリガラス基板
が例示される。有機ELディスプレイに用いる場合、ガ
ラス基板の厚さは厚さ0.2〜1.5mmのガラス基板
であることが好ましい。この範囲であると、前記ガラス
基板の強度が強く、透過率が高い。
【0018】以下、本発明の配線付き基体形成用積層体
について説明する。配線付き基体形成用積層体の構造
は、基体の一方の面に、Cuの含有率が95質量%超1
00質量%以下であるCu金属またはCu合金からなる
(以下、高Cu金属という)層と、Cuの含有率が50
質量%以上95質量%以下であるCu合金からなる(以
下、低Cu金属という)層とを含む少なくとも2層を有
する。配線付き基体形成用積層体の第1層として、高C
u金属層を用いることにより、配線を低抵抗にできる。
【0019】高Cu金属からなる層(以下、高Cu金属
層という)である場合は、Cuの含有率は95質量%超
であることが好ましい。より好ましくは98質量%以
上、特に99質量%以上であることが好ましい。Cuの
含有量の増加により、配線が低抵抗となる。Cuには、
不純物としてPb、Fe、Mo、Zn、Ni、Bi、C
a、Mg、Na、Oを含んでいてもよく、不純物量の合
計は1質量%以下が好ましい。上記高Cu金属層の膜厚
としては、100〜400nmが十分な導電性を有する
ために好ましい。より好ましくは150〜300nmで
ある。
【0020】高Cu金属層の第1層上に形成する第2層
として低Cu金属からなる層(以下、低Cu金属層とい
う)を有することにより、配線の低抵抗を維持できると
ともに、主に電気を流す役目をする低抵抗の層の高Cu
金属層が保護され、配線の耐酸化性および耐薬品性が向
上する。不純物としてPb、Fe、Moを含んでいても
よく、不純物量の合計は1質量%以下であることが好ま
しい。高Cu金属層と低Cu金属層の組み合わせを用い
ることにより、得られる配線付き基体形成用積層体は詳
細なパターニングが可能となる。
【0021】フォトリソグラフィーを用いてパターニン
グ加工する際、第1層と第2層がエッチングに用いる同
じ酸性水溶液中(エッチャント)でほぼ同じ速度でエッ
チングされるので好ましい。高Cu金属層と低Cu金属
層とのエッチング速度が大きく異なると、配線を形成す
る際にオーバーエッチングや残渣の原因となるので好ま
しくない。低Cu金属層を下記の合金とすることで、高
Cu金属層とエッチング速度を同等程度に調節できる。
【0022】低Cu金属層において、Cuと合金化する
金属はNiが好ましい(以下、Cu−Ni系合金とい
う)。Cu−Ni系合金からなる層(以下、Cu−Ni
系合金層という)中のCuの含有率は、50質量%以上
95質量%以下であることが好ましい。耐薬品性の観点
から、より好ましくは60質量%以上95質量%以下で
あり、さらに好ましくは85質量%以上95質量%以下
である。また、Cu−Ni系合金中のNiの含有率は5
質量%以上50質量%以下であることが好ましく、より
好ましくは5質量%以上40質量%以下であり、さらに
好ましくは5質量%以上15質量%以下である。
【0023】低Cu金属層をCu−Ni系合金とする
と、Niを含むことで、耐オゾン性を向上できる。Cu
含有率が95質量%以下であると配線の表面が酸化しに
くく配線が劣化しない。また、Cu−Ni系合金におい
て、Pb、Fe、Moなどの不純物が少量含まれていて
も、本発明の効果を妨げない。
【0024】低Cu金属層は、上記Cu−Ni系合金
に、さらにZnを加えた合金(以下、Cu−Zn−Ni
系合金という)からなる層(以下、Cu−Zn−Ni系
合金層という)とすることが、エッチング速度を高Cu
金属層のエッチング速度と同等程度に調節でき、かつ、
耐アルカリ性を有する点でより好ましい。Cu−Zn−
Ni系合金中のCuの含有率は50質量%以上90質量
%以下であり、Niの含有率は5質量%以上45質量%
以下であり、Znの含有率は5質量%以上45質量%以
下であるのが好ましい。
【0025】耐アルカリ性の観点からは、Cu−Zn−
Ni系合金中のCuの含有率は50質量%以上90質量
%以下が好ましく、より好ましくは60質量%以上80
質量%以下である。Cu含有率が50質量%以上である
と、エッチング速度を高Cu金属層のエッチング速度と
同等程度に調節することが容易になり、高Cu金属層と
低Cu金属層を一度にエッチングすることが可能とな
る。また、90質量%以下であると配線表面が酸化され
にくく配線が劣化しない。
【0026】また、Niの含有率が5質量%以上である
と耐アルカリ性向上の効果が大きく、45質量%以下で
あると、エッチング速度を第1層のエッチング速度と同
等程度に調節することが容易になり、高Cu金属層と低
Cu金属層を一度にエッチングすることが可能となる。
Niの含有率はより好ましくは10質量%以上25質量
%以下である。
【0027】Znの含有率が5質量%以上であると、エ
ッチング速度を第1層のエッチング速度と同等程度に調
節することが容易になり、高Cu金属層と低Cu金属層
を一度にエッチングすることが可能となる。Znの含有
率が45質量%以下であると、耐アルカリ性、耐酸性に
優れる。Znの含有率はより好ましくは10質量%以上
25質量%以下である。また、Cu−Zn−Ni系合金
において、Pb、Fe、Moなどの不純物が少量含まれ
ていても、本発明の効果を妨げない。
【0028】低Cu金属層の膜厚は、2〜100nmが
好ましい。より好ましくは、10〜100nmである。
2nm未満であると耐オゾン性は発揮しにくい。また、
100nm超であると膜の応力が増大し、膜剥離などの
原因となる。
【0029】本発明は、スパッタ法を用いて、上記配線
付き基体形成用積層体を形成する方法を提供する。具体
的には、ガラス基板の一方の表面上に、Cu金属からな
るターゲット(以下、Cu金属ターゲットという)を用
い、不活性ガス雰囲気でスパッタすることにより、第1
層を積層する工程と、該第1層の上に、Cu合金からな
るターゲット(以下、Cu合金ターゲットという)を用
いてスパッタすることにより、第2層を積層する工程と
を含む配線付き基体形成用積層体の形成方法を提供す
る。
【0030】Cu金属ターゲットには、例えば、無酸素
銅からなるターゲット(以下、無酸素Cu金属ターゲッ
トという)が挙げられる。また、Cu合金ターゲットに
は、例えば、ZnやNiを含有するターゲット、Cu・
Zn・Niが合金化していないターゲットが挙げられ
る。
【0031】スパッタ法を用いることにより、大面積に
わたり、膜厚が均一な配線付き基体形成用積層体が形成
できる。合金化していないものとしては、例えば、ター
ゲット面積より小さいCu金属板、Zn金属板、Ni金
属板をモザイク状に組み合わせて用いるものが挙げられ
る。CuとZnとの合金板とNi金属板とを組み合わせ
るような場合もこの場合に含まれる。
【0032】本発明の配線付き基体形成用積層体は、例
えば次のように製作される。無酸素Cu金属ターゲット
およびCu合金ターゲットを直流マグネトロンスパッタ
装置のカソードに別々に取り付ける。さらに、ITO層
付の基板を基板ホルダーに取り付ける。次いで、成膜室
内を真空に排気後、スパッタガスとして、アルゴンガス
を導入する。スパッタガスには、アルゴンガスの他に、
He、Ne、Krなどを用いることができるが、放電が
安定で、価格が安価であるアルゴンガスが好ましい。ス
パッタ中の圧力としては、0.1〜2Paが適当であ
る。また、背圧は1×10−6〜1×10−1Paが好
ましい。基板温度としては、基板と膜との密着性の観点
から室温〜400℃、特に100〜300℃であること
が適当である。
【0033】まず、無酸素Cu金属ターゲットを用い
て、基板上に、第1層として高Cu金属層を形成する。
次いで、第2層として、形成した第1層上にCu合金タ
ーゲットを用いて、低Cu金属層を形成し、配線付き基
体形成用積層体を形成する。
【0034】本発明においては、必要な場合は、第1層
をスパッタで形成した後、また、第2層をスパッタで形
成した後、第1層と第2層とを90〜400℃の温度で
不活性雰囲気あるいは空気中などの酸素を含む雰囲気で
熱処理しても構わない。熱処理の条件により、膜の抵抗
をより低くできる。
【0035】本発明の配線付き基体形成用積層体は、以
上で説明した2層を基体上に有するものであるが、さら
に以下のような3層にすることにより、より耐熱性を向
上できる。
【0036】基体上に、接着層として低Cu金属層と、
その上に、高Cu金属層と、さらにその上に、低Cu金
属層とを有する積層体(低Cu金属層/高Cu金属層/
低Cu金属層/基体)である。該積層体は、上記スパッ
タ法により製造されるのが好ましい。該積層体は基体上
に接着層として、密着力の高いNiやZnなどの金属を
含むCu合金を使用するため、基体との密着力を高める
効果があり、高Cu金属層を基体上に直接形成した場合
よりも密着力が高い。該接着層の膜厚は1〜50nmが
好ましく、より好ましくは、5〜20nmである。
【0037】接着層上の高Cu金属層の成分および膜厚
は、前述した高Cu金属層と同様である。また、高Cu
金属層上の低Cu金属層の成分および膜厚は、前述した
低Cu金属層と同様である。この低Cu金属層として
は、Cu−Zn−Ni系合金であることが、前述した低
Cu金属層の場合と同様の理由で好ましい。基体は前述
したものと同様のものを用いることができる。
【0038】また、本発明の配線付き基体形成用積層体
はITO層をCu金属またはCu合金からなる層(以
下、Cu系金属層という)と基体との間に有していても
よい。
【0039】ITO層は透明電極として用いることがで
きるので、本発明の配線付き基体形成用積層体におい
て、基体上にITO層を有すれば、第1層である高Cu
金属層および第2層である低Cu金属層を形成する際に
必要な個所をマスクしておけば、マスクされた個所は、
高Cu金属層および低Cu金属層がなくITO層のみと
なるので、これを電極として用いて、例えば必要な場合
はその上に有機物層を形成して有機ELディスプレイと
することができる。
【0040】一方、マスクしなかった個所は、ITO層
上に高Cu金属層および低Cu金属層が形成され、電極
であるITO層と配線としての高Cu金属層および低C
u金属層が段差なく接続される。
【0041】本発明の配線付き基体形成用積層体がIT
O層を有する場合は、さらにITO層と高Cu金属層と
の間に低Cu金属層を接着層として有していてもよく、
この場合の接着層は、高Cu金属層とITO層との密着
力を高める効果がある。具体的には、低Cu金属層/高
Cu金属層/低Cu金属層/ITO層/基体の構成であ
る。低Cu金属層/高Cu金属層/低Cu金属層の膜厚
の合計は600nm以下とするのが好ましい。600n
mより厚くなると膜の応力が増大し、膜剥離の原因とな
る。
【0042】ITO層形成について以下の例を用いて説
明するが、本発明はこれらに限定されない。配線付き基
体形成用積層体である低Cu金属層/高Cu金属層/I
TO層/ガラス基板の製造方法は、ガラス基板上にIT
O層をエレクトロンビーム法、スパッタ法、イオンプレ
ーティング法などを用いて成膜し、ITO層上に前述し
たスパッタ法を用いて高Cu金属層、低Cu金属層の成
膜を行うことで製造される。低Cu金属層/高Cu金属
層/低Cu金属層/ITO層/ガラス基板の場合も同様
の方法で製造できる。上述の方法で成膜されたITO層
の膜厚は50〜300nmが好ましく、より好ましくは
100〜200nmである。
【0043】ITO層は、InとSnOの総量
に対してSnOが3〜15質量%含有されるIn
ターゲットを用いてスパッタ法により成膜されること
が好ましい。このときのスパッタガスとしては、酸素ガ
スとアルゴンガスとの混合ガスであることが好ましく、
酸素ガスは総量の0.2〜2体積%であることが好まし
い。
【0044】有機ELディスプレイは、基本的にITO
透明電極(陽極)と金属電極(陰極)の間に、陽極側か
ら、正孔輸送層、発光層、電子輸送層などの有機物層が
形成された構造を有している。陰極材料としては、Ag
系金属、Al系金属などを用いることができる。本発明
の配線付き基体形成用積層体は、陰極と接する層がCu
系金属層であり、上記陰極材料と密着性がよい。
【0045】本発明の配線付き基体形成用積層体は基体
上に、以上で説明した各層をこの順で積層した部分を有
するものであればよく、基体の全面が一様に覆われてい
てもよいし、例えばマスクなどで基体の一部を覆い、所
定のパターンを有するようにしてもよい。
【0046】また、本発明においては高Cu金属層と基
体の間に、シリカからなる層(以下、シリカ層という)
を有していてもよく、この層は基体のすぐ上でも、離れ
ていてもよい。この層は通常、シリカターゲットを用い
て、スパッタしたシリカからなり、基体がガラス基板の
場合に、ガラス基板中のアルカリ成分が高Cu金属層に
移行して高Cu金属層が劣化するのを防ぐ。膜厚は5〜
30nmが好ましい。
【0047】本発明の配線付き基体形成用積層体は、低
比抵抗でパターニング性能に優れ、かつ、オゾン処理に
対して耐性が高い。この積層体を用いて有機ELディス
プレイを製造すると低比抵抗の配線で構成できるので、
素子寿命の長い発光特性の向上した有機ELディスプレ
イが得られる。
【0048】上記のようにして得られた本発明の配線付
き基体形成用積層体に対して、好ましくはフォトリソグ
ラフ法でエッチング処理して配線付き基体が形成され
る。配線付き基体形成用積層体に対して、その最表面で
ある低Cu金属層上にフォトレジストを塗布し、配線パ
ターンを焼き付け、フォトレジストのパターンに従っ
て、金属層の不要部分をエッチング液で除去することで
配線付き基体が形成される。エッチング液は、好ましく
は酸の水溶液を用い、具体的にはリン酸、硝酸、酢酸、
硫酸、塩酸、または、これらの混合物を用いる。あるい
は、硝酸セリウムアンモニウム、過塩素酸、または、こ
れらの混合物を用いる。特に、リン酸、硝酸、酢酸、硫
酸、および水の混合溶液が好ましい。より好ましくは、
リン酸、硝酸、酢酸、および水の混合溶液である。パタ
ーニング後にアルカリ水溶液を用いてフォトレジストを
剥離してもよい。低Cu金属層としてCu−Zn−Ni
系合金層を用いると、濃いアルカリ水溶液を用いても配
線が劣化されない。
【0049】配線付き基体の形成の際には、配線付き基
体形成用積層体の各層例えば、1)低Cu金属層/高C
u金属層や、2)低Cu金属層/高Cu金属層/低Cu
金属層は、エッチング液により、同じパターンに形成さ
れる。
【0050】配線付き基体形成用積層体が、さらにIT
O層を有する場合は、低Cu金属層/高Cu金属層と一
緒にエッチング液で除去されてもよいが、低Cu金属層
/高Cu金属層を先に除去して、別にITO層を除去し
てもよいし、またはITO層を先にパターニングしてお
いて、高Cu金属層および低Cu金属層をスパッタして
から、配線部分以外の低Cu金属層/高Cu金属層を除
去してもよい。
【0051】次に、本発明の配線付き基体形成用積層体
を用いて配線付き基体を形成し有機ELディスプレイを
作成した好適な例を図1〜3を用いて以下に説明する
が、本発明はこれらに限定されない。なお、図1は、本
発明の配線付き基体形成用積層体をパターニングして得
られる配線付き基体の一例を示す一部切欠き正面図であ
り、図2は、図1のA−A線断面図であり、図3は、図
1のB−B線断面図である。
【0052】ガラス基板1上にITO層を形成する。I
TO層をエッチングによりストライプ状のパターンとし
てITO陽極3を形成する。次に、高Cu金属層をスパ
ッタによりガラス基板全面を覆うように成膜した後、高
Cu金属層上に、低Cu金属層をスパッタにより形成
し、本発明の配線付き基体形成用積層体とする。本例で
は、パターニングされたITO層がガラス基板上に形成
されたものを用いたが、本発明の配線付き基体形成用積
層体には、ガラス基板1上の全面にITO層が形成され
たもの、またはガラス基板の一部にITO層が形成され
たものでもよい。
【0053】該積層体上にフォトレジストを塗布し、フ
ォトレジストのパターンに従って、金属層の不要部分を
エッチングし、レジストを剥離して、高Cu金属層(第
1層2a)、および低Cu金属層(第2層2b)からな
る配線2が形成される。本発明の配線付き基体形成用積
層体を用いるので、低抵抗でパターニング性能に優れ、
かつオゾンに対する耐性が高い。
【0054】第1層2aとガラス基板1との接触部を接
触面Cとする。また、第1層2aとITO陽極3との接
続部を接触面Dとする。第1層2aとITO陽極3、ま
たは第1層2aとガラス基板1との間に低Cu金属層を
用いれば、接触面Cおよび接触面Dにおける密着力が高
くなる。
【0055】配線2を形成した後、UVオゾン処理また
は酸素プラズマ処理を実施する。該紫外線照射洗浄は通
常、紫外線ランプにより紫外線を照射して、この処理に
より、有機ELディスプレイ表面の有機物を除去し、ま
た、ITO陽極表面改質により発光効率を向上させる。
【0056】図示しない正孔輸送層、発光層、電子輸送
層を有する有機層4を、ITO陽極3上に形成する。カ
ソードセパレータ(隔壁)を有する場合は、有機層4の
真空蒸着を行う前に、隔壁をフォトリソグラフにより形
成する。
【0057】カソード背面電極であるAl陰極5は、配
線2、ITO陽極3、有機層4が形成された後に、スパ
ッタにより成膜を行い、ITO陽極3と直行するように
成形される。第2層2bとAl陰極5の接続部を接触面
Eとする。接触面Eでは、Al系金属と低Cu金属の金
属同士の接触面であり、密着力は高い。
【0058】次に、破線で囲まれた部分を樹脂封止して
封止缶6とする。本発明の配線付き基体形成用積層体
(または配線付き基体)は表面層として低Cu金属層を
有するので、UVオゾン処理時または酸素プラズマ処理
時に発生するオゾンに対して耐性が高く、UVオゾン処
理または酸素プラズマ処理が行われても低抵抗を維持で
きる。
【0059】
【実施例】以下実施例を用いて、本発明について詳細に
説明する。但し、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0060】[例1〜9]まず、基板として厚さが0.
7mmのソーダライムガラスを用意する。該ガラス基板
を洗浄後、スパッタ装置にセットし、高周波マグネトロ
ンスパッタ法により、厚さが約20nmのシリカ層を該
ガラス基板上に形成した。このとき、ターゲットにはシ
リカターゲットを用いた。次に、直流マグネトロンスパ
ッタ法でシリカ層の上に、厚さが約160nmのITO
層を形成した。ターゲットには、InとSnO
との総量に対してSnOが10質量%含有されたIn
ターゲットを用いた。スパッタガスには、酸素ガ
スとアルゴンガスの混合ガスを用い、酸素ガスは総量の
0.5体積%とした。ITO層の成膜後、スパッタ装置
から取り出し、フォトリソグラフ法を用いたウエットエ
ッチング法により、所定の形状にITO層をパターニン
グし、基体を得た。
【0061】次に、作成した基体上全面(基体保持のた
めに成膜されない部分を除く)に表1に示すように、高
Cu金属層に、無酸素Cu金属ターゲットを用い、低C
u金属層に、3種のターゲット(90質量%Cu−10
質量%Ni、70質量%Cu−30質量%Ni、64質
量%Cu−18質量%Ni−18質量%Zn)を用いて
成膜し、配線付き基体形成用積層体を形成した。ここで
表1における高Cu金属層用ターゲット組成の「100
Cu」とは、純(100質量%)Cuの意であり、低C
u金属層用ターゲット組成の「90Cu−10Ni」と
は、90質量%のCuと10質量%のNiの合金の意で
あり、他も同様である。その評価結果を表2に示す。成
膜には、直流マグネトロンスパッタを用いた。ターゲッ
ト以外は、高Cu金属層も低Cu金属層も同様の成膜条
件で行った。成膜条件としては、背圧を1.3×10
−3Pa、スパッタ圧力を0.4Pa、成膜温度(基体
温度)を200℃とした。スパッタガスにはアルゴンガ
スを用いた。この方法により、低抵抗で、密着性に優
れ、均一な膜厚分布を有する積層体を得ることができ
る。
【0062】高Cu金属層と低Cu金属層の膜の組成
は、同一条件で別に単層の膜をソーダライムガラス基板
上に成膜し、その膜を塩酸で溶かして、ICP(誘導結
合プラズマ)法で測定した。シート抵抗は、4端子法で
測定した。その結果を表3に示す。
【0063】次に、高Cu金属層と低Cu金属層を2層
あるいは3層を形成した積層体を用いて、パターニング
を行い、配線付き基体を形成した。ライン/スペースが
20μm/20μmのマスクパターンを用い、フォトリ
ソグラフ法でパターニングを行なった。この方法によ
り、一種類のエッチング液で、積層体を一度にエッチン
グできるので、パターニング工程が少なく、安価に製造
することができる。エッチング液にはりん酸、硝酸、酢
酸、水の体積比率が、順に60:1:40:22の液を
用いた。パターニング後に、パターニングラインを超え
てエッチングが進だ距離をラインから直角方向で測定
し、オーバーエッチを観察し、オーバーエッチが1μm
以下の場合を◎、1〜2μmの場合を○、2μm超の場
合を×とした。オーバーエッチは小さい方がよい。
【0064】耐オゾン性はフォトサーフェスプロセッサ
ー(センエンジニアリング社製モデル:PL21−20
0)を用いて、UVランプとの距離1.5cmに作製し
た多層膜(パターニングしたもの)を置き、200mJ
/cmのUVを照射しオゾンを発生させ、多層膜表面
の変化を調べた。UV照射前後の表面の反射率を測定
し、反射率の変化率が1%以下の場合を◎、1%〜5%
の場合を○、5%〜10%の場合を△、10%超の場合
を×とした。
【0065】また、作製した多層膜(パターニングして
いないもの)の耐アルカリ性は、2mol/Lの水酸化
ナトリウムの水溶液に20℃で1時間、浸漬した後、よ
く水で洗浄して乾燥後、浸漬前後の表面の反射率を測定
し、反射率の変化率が1%以下の場合を◎、1%〜5%
の場合を○、5%〜10%の場合を△、10%超の場合
を×とした。
【0066】また、作製した多層膜(パターニングして
いないもの)の耐熱性は、空気中350℃で0.5時
間、保持した後、室温まで冷却して、保持前後の表面の
反射率を測定し、反射率の変化率が1%以下の場合を
◎、1%〜5%の場合を○、5%〜10%の場合を△、
10%超の場合を×とした。
【0067】また、別に、シリカ層付きの基板と、IT
O層・シリカ層付きの基体を用意し、その上に、同様に
高Cu金属層と低Cu金属層を2層あるいは3層を形成
し、配線付き基体形成用積層体(パターニングしていな
いもの)の密着力をJIS−H8504の引きはがし試
験法(テープ試験方法)に準じて調べ、評価した。
【0068】表2の結果から分かるように、本発明の配
線付き基体形成用積層体および配線付き基体は、低抵抗
と良好なパターニング性と耐オゾン性、耐アルカリ性お
よび密着力を示した。さらに、低Cu金属層/高Cu金
属層/低Cu金属層の3層構成で、高い耐熱性を併せ持
つことがわかった。特に、Cu−Zn−Ni系合金を低
Cu金属層に用いた場合、さらに高い耐熱性を併せ持つ
ことがわかった。
【0069】[例10〜12](比較例) 表1および表2に示すように、1)低Cu金属層が無
い、2)低Cu金属層の代わりとしてMo金属層を用い
た、または3)低Cu金属層の代わりとして65質量%
Ni−35質量%Moを用いた、以外は、例1〜9と同
様に配線付き基体形成用積層体を作製し、同様の評価を
行った。その結果、例10に示すように、低Cu金属層
が無い場合は、耐オゾン性が悪く、また、例11、12
に示すように、Moあるいは65質量%Ni−35質量
%Moを使用した場合はパターニング性が悪い結果とな
った。なお、前記と同様の方法で測定したターゲットと
膜組成の関係を、表3に示す。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【表3】
【0073】
【発明の効果】本発明の配線付き基体形成用積層体を用
いることにより、低抵抗でパターニング性能に優れ、か
つ、オゾンに対して耐性の高い配線付き基体を作製で
き、高精細なディスプレイが作製できる。特に、素子寿
命の増加と発光特性の向上のため、配線の低抵抗化が望
まれる有機ELディスプレイにおいて有効である。ま
た、本発明の方法によれば、前記配線付基体を安定した
品質で生産性よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線付き基体形成用積層体をパターニ
ングして得られる配線付き基体の一例を示す一部切欠き
正面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【符号の説明】
1:ガラス基板 2:配線 2a:第1層 2b:第2層 3:ITO陽極 4:有機層 5:Al陰極 6:封止缶 C、D、E:接触面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K007 AB05 AB18 CC00 DB03 FA01 4E351 AA13 AA19 BB01 BB23 BB24 BB32 BB38 CC03 DD04 DD08 DD19 DD35 DD45 DD58 GG01 GG13 5E339 AB05 AD01 BC01 BC02 BC05 BD03 BD05 BE13 CC01 CD01 CE12 CE15 CF15 DD02 FF10 GG10

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体上にCuの含有率が95質量%超であ
    るCu金属またはCu合金からなる層と、その上に、C
    uの含有率が50質量%以上95質量%以下であるCu
    合金からなる層の少なくとも2層を有する配線付き基体
    形成用積層体。
  2. 【請求項2】基体上にCuの含有率が50質量%以上9
    5質量%以下であるCu合金からなる層と、その上に、
    Cuの含有率が95質量%超であるCu金属またはCu
    合金からなる層と、さらにその上に、Cuの含有率が5
    0質量%以上95質量%以下であるCu合金からなる層
    とを有する請求項1記載の配線付き基体形成用積層体。
  3. 【請求項3】前記Cuの含有率が50質量%以上95質
    量%以下であるCu合金からなる層が、CuとNiを含
    む合金である請求項1または2記載の配線付き基体形成
    用積層体。
  4. 【請求項4】前記Cuの含有率が50質量%以上95質
    量%以下であるCu合金からなる層が、CuとZnとN
    iを含む合金である請求項1または2記載の配線付き基
    体形成用積層体。
  5. 【請求項5】前記Cu金属またはCu合金からなる層と
    基体との間に錫ドープ酸化インジウム層を有する請求項
    1〜4のいずれかに記載の配線付き基体形成用積層体。
  6. 【請求項6】前記Cu金属またはCu合金からなる層と
    基体との間にさらにシリカ層を有する請求項1〜5のい
    ずれかに記載の配線付き基体形成用積層体。
  7. 【請求項7】基体上に、平面状にパターニングされた形
    状を持つCuの含有率が95質量%超であるCu金属ま
    たはCu合金からなる層と、その上に、前記と同形状の
    Cuの含有率が50質量%以上95質量%以下であるC
    u合金からなる層とを有する配線付き基体。
  8. 【請求項8】基体上に、平面状にパターニングされた形
    状を持つCuの含有率が50質量%以上95質量%以下
    であるCu合金からなる層と、その上に、前記と同形状
    のCuの含有率が95質量%超であるCu金属またはC
    u合金からなる層と、さらにその上に、前記と同形状の
    Cuの含有率が50質量%以上95質量%以下であるC
    u合金からなる層とを有する配線付き基体。
  9. 【請求項9】前記Cuの含有率が50質量%以上95質
    量%以下であるCu合金からなる層が、CuとNiを含
    む合金である請求項7または8記載の配線付き基体。
  10. 【請求項10】前記Cuの含有率が50質量%以上95
    質量%以下であるCu合金からなる層が、CuとZnと
    Niを含む合金である請求項7または8記載の配線付き
    基体。
  11. 【請求項11】前記Cu金属またはCu合金からなる層
    と基体との間に錫ドープ酸化インジウム層を有する請求
    項7〜10のいずれかに記載の配線付き基体。
  12. 【請求項12】前記Cu金属またはCu合金からなる層
    と基体との間にさらにシリカ層を有する請求項7〜11
    のいずれかに記載の配線付き基体。
  13. 【請求項13】基体上に、Cuの含有率が95質量%超
    であるCu金属またはCu合金からなる層をスパッタで
    形成する工程と、その上にCuの含有率が50質量%以
    上95質量%以下であるCu合金からなる層をスパッタ
    で形成し、請求項1に記載の配線付き基体形成用積層体
    を得る工程と、前記積層体をフォトリソグラフ法でエッ
    チング処理してパターニングする工程とを有する配線付
    き基体の形成方法。
  14. 【請求項14】前記Cuの含有率が95質量%超である
    Cu金属またはCu合金からなる層をスパッタで形成す
    る工程の前に、Cuの含有率が50質量%以上95質量
    %以下であるCu合金からなる層をスパッタで形成する
    工程を有する、請求項13記載の配線付き基体の形成方
    法。
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