JP2005289046A - 配線付き基体形成用の積層体、配線付き基体およびその形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低抵抗で、ヒロックが発生しにくく、表面粗さが小さく、かつ耐アルカリ性、耐食性に優れている配線付き基体形成用の積層体、特に有機EL素子ディスプレイなどのフラットパネルディスプレイに適した積層体、該積層体をエッチングして配線付き基体を形成する方法および得られた配線付き基板の提供。
【解決手段】基体上に、Al−Nd合金を主成分とし、Nd含有率が全成分に対して0.1〜6原子%である導体層と、該導体層の上に、Ni−Mo合金を主成分とするキャップ層とを有することを特徴とする配線付き基体形成用の積層体、該積層体のスパッタリングによる形成方法、および該積層体に平面状にパターニングした配線付き基体。
【選択図】図2
【解決手段】基体上に、Al−Nd合金を主成分とし、Nd含有率が全成分に対して0.1〜6原子%である導体層と、該導体層の上に、Ni−Mo合金を主成分とするキャップ層とを有することを特徴とする配線付き基体形成用の積層体、該積層体のスパッタリングによる形成方法、および該積層体に平面状にパターニングした配線付き基体。
【選択図】図2
Description
本発明は、有機エレクトロルミネセンス(有機EL)素子ディスプレイなどのフラットパネルディスプレイ用電極配線として用いられる配線付き基体とその形成方法およびそのために好適に使用される配線付き基体形成用の積層体に関する。
フラットパネルディスプレイは、近年の高度情報化に伴って、ますます需要が高まっている。最近、自己発光型で低電圧駆動が可能な有機EL素子ディスプレイが、高速応答性、視認性、輝度などの点で、従来のLCDやPDPに比べ格段に優れていることから、次世代のディスプレイとして特に注目されている。有機EL素子は基本的には、錫ドープ酸化インジウム(ITO)の透明電極(陽極)と金属電極(陰極)の間に、陽極側から正孔輸送層、発光層、電子輸送層などの有機質層が形成された構造をしている。近年のカラー化や高精細化には、ITO層のさらなる低抵抗化が必要であるが、LCDなどに従来から用いられているITO層の低抵抗化は既に限界に近づいている。そこで、薄膜トランジスタ(TFT)液晶ディスプレイ(LCD)に広く採用されているように、Al、Al合金などの低抵抗金属を補助配線とし、ITO層からなる電極と組み合わせることにより、実質的に素子回路の低抵抗化を実現している。
ところで、AlまたはAl合金は低抵抗ではあるが、表面にAl酸化物が形成されやすく、他の金属と電気的コンタクトを取ろうとしても、接触抵抗が高く、そのままでは使用することができないという不都合があった。そのため、多くの場合、MoまたはMo合金(Cr、Ti、Ta、Zr、Hf、V)でAlまたはAl合金をキャップする対応がとられている(例えば、特許文献1)。なお、MoはAlと同じエッチング液でのエッチングが可能であり、補助配線を形成するためのフォトリソ工程で、AlとMoを一括してパターニングすることが可能である。
しかし、一般的にMoの耐湿性は低く、空気中の水分で腐食しやすいので、MoをFPDの配線材料として使用すると配線が劣化しやすいという問題があった。一方、Crなどの耐湿性の高い金属でAlをキャップすると、後述するようなAlと同じエッチング液でエッチングすることができず、一括パターニングが困難であるという問題があった。
しかし、一般的にMoの耐湿性は低く、空気中の水分で腐食しやすいので、MoをFPDの配線材料として使用すると配線が劣化しやすいという問題があった。一方、Crなどの耐湿性の高い金属でAlをキャップすると、後述するようなAlと同じエッチング液でエッチングすることができず、一括パターニングが困難であるという問題があった。
このような問題に対して、Alを導体層とし、耐湿性が高く、かつAlと一括してパターニング可能なNi−Mo合金をキャップ層とする積層体が考えられる。確かに、この場合は高湿条件に放置しても事実上配線の劣化はない。しかし、該積層体は、導体層の形成時にヒロック(突起)が発生しやすく、それに起因してNi−Mo合金層の被覆性が悪化し、Alが露出するため、表示素子を形成するための洗浄時、フォトリソ工程の現像時およびレジスト剥離時などのアルカリ処理で、Alが孔が開くように溶出し、配線の抵抗が増大するという問題があった。
本発明は、低抵抗で、ヒロックが発生しにくく、表面粗さが小さく、かつ耐アルカリ性に優れた配線付き基体形成用の積層体、該積層体をエッチングして配線付き基体を形成する方法および得られた配線付き基体を提供することが目的である。特に有機EL素子ディスプレイなどのフラットパネルディスプレイに用いる電極配線用に好適な配線付き基体形成用の積層体、該積層体をエッチングして配線付き基体を形成する方法および得られた配線付き基板を提供することが目的である。
本発明者は、従来技術を踏まえて鋭意検討して、Al−Nd合金を導体層に使用することにより、ヒロックが発生しにくくなり、表面粗さが小さくなることと、該導体層の上に、Alエッチング液でエッチング可能なNi−Mo合金を主成分とするキャップ層を形成した場合には、該キャップ層が導体層のAl−Nd合金の露出を強力に抑えるため、耐アルカリ性、耐食性が向上することを見出し、結果として、低抵抗で、ヒロックが発生しにくく、表面粗さが小さく、かつ耐アルカリ性、耐食性に優れた配線付き基体を得るに至り、本発明を完成したのである。
したがって、本発明は、基体上に、Al−Nd合金を主成分とし、Nd含有率が全成分に対して0.1〜6原子%である導体層と、該導体層の上に、Ni−Mo合金を主成分とするキャップ層とを有することを特徴とする配線付き基体形成用の積層体である。
本発明の配線付き基体形成用の積層体は、基体上に、Al−Nd合金を主成分とし、Nd含有率が全成分に対して0.1〜3原子%である導体層と、該導体層の上に、Ni−Mo合金を主成分とするキャップ層とを有することが好ましい。
本発明の配線付き基体形成用の積層体は、前記導体層と基体との間に基体側からITO層と下地層とをこの順に有することが好ましい。
本発明の配線付き基体形成用の積層体は、前記下地層がMoまたはMo合金を主成分とする層であることが好ましい。
本発明の配線付き基体形成用の積層体は、前記導体層と前記キャップ層との間および/または前記導体層と前記下地層との間にキャップ層とは異なる組成を有するNi拡散防止層を有することが好ましい。
本発明の配線付き基体形成用の積層体は、前記Ni拡散防止層がMo、Mo−Nb合金またはMo−Ta合金を主成分とする層であることが好ましい。
本発明の配線付き基体形成用の積層体は、前記キャップ層におけるNi含有率が全成分に対して30〜95原子%であり、Mo含有率が全成分に対して5〜70原子%であることが好ましい。
本発明の配線付き基体形成用の積層体は、前記Ni拡散防止層におけるMo含有率が全成分に対して80〜100原子%であり、NbまたはTa含有率が全成分に対して0〜20原子%であることが好ましい。
また、本発明は、前記いずれかの積層体に平面状にパターニングを施した配線付き基体である。
また、本発明の配線付き基体は、有機EL表示素子に適用されることが好ましい。
また、本発明は、基体上に、スパッタ法によりAl−Nd合金を主成分とする導体層と、該導体層の上にNi−Mo合金を主成分とするキャップ層を形成して配線付き基体形成用の積層体を得、次いで、該積層体にフォトリソグラフ法により平面状にパターニングすることを特徴とする配線付き基体の形成方法である。
本発明の配線付き基体形成用の積層体は、低抵抗で、ヒロックが発生しにくく、表面粗さが小さく、かつ耐アルカリ性、耐食性に優れているので、該積層体から得られた配線付き基体を用いると、表示素子の形成時またはフォトリソ工程において、導体層のAlが溶出し、配線の抵抗が増大することがない。そのため、高精細で信頼性の高いディスプレイを作製できる。特に、素子寿命の長く、発光特性の向上のため、配線の低抵抗が望まれる有機ELディスプレイに有効に使用することができる。
本発明の配線付き基体形成用の積層体は、基体/導体層/キャップ層からなる積層体を基本とし、基体と導体層の間に基体側からITO層と下地層を有する、基体/ITO層/下地層/導体層/キャップ層からなる積層体、導体層とキャップ層の間および/または下地層と導体層の間にNi拡散防止層を有する、基体/ITO層/下地層/Ni拡散防止層/導体層/Ni拡散防止層/キャップ層からなる積層体などの多層積層体を含む。
本発明に使用される基体は、必ずしも平面で板状である必要はなく、曲面でも異型状でもよい。基体としては、透明または不透明のガラス基板、セラミック基板、プラスチック基板、金属基板などが挙げられる。ただし、基体側から発光させる構造の有機EL素子に用いる場合には、基体は透明であることが好ましく、特にガラス基板が強度および耐熱性の点から好ましい。ガラス基板としては、無色透明なソーダライムガラス基板、石英ガラス基板、ホウケイ酸ガラス基板、無アルカリガラス基板が例示される。有機EL素子に用いる場合のガラス基板の厚さは0.2〜1.5mmであることが、強度および透過率の点から好ましい。
本発明の配線付き基体形成用の積層体は、基体上にAl−Nd合金を主成分とする導体層(単にAl−Nd合金層とも称す)と、該導体層の上にNi−Moを主成分とするキャップ層(単にNi−Mo合金層とも称す)との2層を必ず含む積層体である。
本発明の積層体は、導体層がAl−Nd合金を主成分とするため、配線を低抵抗に保持したまま、膜の形成時にヒロックを発生しにくくすることができる。また、Al−Nd合金を主成分とすると、Ni−Mo合金を主成分とするキャップ層による被覆性がよく、Al−Nd合金の露出が抑えられるので、積層体の耐アルカリ性を向上させることができる。
本発明の積層体は、導体層がAl−Nd合金を主成分とするため、配線を低抵抗に保持したまま、膜の形成時にヒロックを発生しにくくすることができる。また、Al−Nd合金を主成分とすると、Ni−Mo合金を主成分とするキャップ層による被覆性がよく、Al−Nd合金の露出が抑えられるので、積層体の耐アルカリ性を向上させることができる。
導体層を構成するAl−Nd合金層のAl含有率は、配線の抵抗を低くする点から、全成分に対して94〜99.9原子%であり、Nd含有率は全成分に対して0.1〜6原子%である。Nd含有率が高くなるほど、成膜直後の抵抗が増大するが、成膜後に熱処理を行うことにより、Alと同等の抵抗まで低下させることができる。有機EL表示素子などは、一般的に補助配線形成後に表示素子形成のための熱処理を行う必要があるが、配線形成用積層体にAl−Nd合金を用いて表示素子を形成した後では、Nd含有率が0.1原子%より少ないと耐ヒロック性が充分でなく、6原子%を超えると、熱処理後の抵抗がAlの抵抗よりも増大する。よって、0.1〜6原子%に限定される。
Al−Nd合金層には、不純物としてTi、Mn、Si、Na、O等が含有されていてもよく、その含有量は合計で1質量%以下であることが好ましい。
Al−Nd合金層の膜厚は、充分な導電性や良好なパターニング性が得られるように100〜500nmであることが好ましく、150〜400nmであることがより好ましい。
なお、Al−Nd層は、成膜直後は若干抵抗値が高めだが、焼成することで抵抗値が下がる特性を有している。これは、成膜直後ではNdがAlと混ざっていて、抵抗の増大につながっていたものが、熱処理によって、Ndが粒界に移動しNdとAlに分離することで、抵抗値が下がると推測している。
Al−Nd合金層には、不純物としてTi、Mn、Si、Na、O等が含有されていてもよく、その含有量は合計で1質量%以下であることが好ましい。
Al−Nd合金層の膜厚は、充分な導電性や良好なパターニング性が得られるように100〜500nmであることが好ましく、150〜400nmであることがより好ましい。
なお、Al−Nd層は、成膜直後は若干抵抗値が高めだが、焼成することで抵抗値が下がる特性を有している。これは、成膜直後ではNdがAlと混ざっていて、抵抗の増大につながっていたものが、熱処理によって、Ndが粒界に移動しNdとAlに分離することで、抵抗値が下がると推測している。
導体層の上に形成するキャップ層は、Ni−Mo合金を主成分とする層である。Ni−Mo合金層は耐湿性が優れるので、形成された配線の低抵抗を維持できるほかに、得られた配線付き基体を用いた電子装置の信頼性を向上させることができる。しかも、得られる配線付き基体形成用の積層体は精細なパターニングが可能である。さらに、フォトリソグラフを用いてパターニングをする際に、キャップ層(Ni−Mo合金層)と導体層(Al−Nd合金層)が同じエッチング液(酸性水溶液)でほぼ同じ速度でエッチングすることができる。すなわち、キャップ層と導体層とが一括してパターニングすることが可能となる。
導体層とキャップ層とのエッチング速度が大きく異なると、配線を形成する際にオーバーエッチングや残渣の原因となるので、好ましくない。Ni−Mo合金層のエッチング速度は、エッチング液の種類に応じてNiとMoの組成比を変えて、容易に調整することができる。Niに対するMoの比率が大きい方が、該速度が速くなる。
導体層とキャップ層とのエッチング速度が大きく異なると、配線を形成する際にオーバーエッチングや残渣の原因となるので、好ましくない。Ni−Mo合金層のエッチング速度は、エッチング液の種類に応じてNiとMoの組成比を変えて、容易に調整することができる。Niに対するMoの比率が大きい方が、該速度が速くなる。
Ni−Mo合金層のNi含有率は、全成分に対して好ましくは30〜95原子%、より好ましくは65〜85原子%である。Ni含有率が30原子%未満であるとNi−Mo合金層の耐湿性が充分でなく、95原子%を超えるとエッチング液によるエッチング速度が遅く、導体層のエッチング速度と同程度に調整することが困難になる。またNi−Mo合金層のMoの含有率は、全成分に対して好ましくは5〜70原子%、より好ましくは15〜35原子%である。Moの含有率が5原子%未満であるとエッチング液によるエッチング速度が遅く、導体層のエッチング速度と同程度に調整することが困難になり、70原子%を超えるとNi−Mo合金層の耐湿性が充分でなくなる。Ni−Mo合金層のNiおよびMoの含有率の合計は90〜100原子%であることが好ましい。
Ni−Mo合金層は、Fe、Ti、V、Cr、Co、Zr、Nb、Ta、Wなどの金属を1種または2種以上、耐湿性、エッチング性などを劣化させない範囲、例えば、10原子%以下含有していてもよい。
前記キャップ層の膜厚は、耐湿性およびパターニング性の観点から好ましくは10〜200nmであり、より好ましくは15〜50nmである。
Ni−Mo合金層は、Fe、Ti、V、Cr、Co、Zr、Nb、Ta、Wなどの金属を1種または2種以上、耐湿性、エッチング性などを劣化させない範囲、例えば、10原子%以下含有していてもよい。
前記キャップ層の膜厚は、耐湿性およびパターニング性の観点から好ましくは10〜200nmであり、より好ましくは15〜50nmである。
本発明の配線付き基体形成用の積層体は、スパッタ法を用いて形成されることが好ましい。例えば、ガラス基板の一方の表面上に、Al−Nd合金ターゲットを用い、不活性ガス雰囲気でスパッタリングすることにより、導体層を形成する工程と、該導体層の上に、Ni−Mo合金ターゲットを用いて、スパッタリングすることにより、キャップ層を形成する工程との組合わせにより形成される。スパッタ法により、大面積にわたり、膜厚が均一な配線付き基体形成用の積層体が容易に形成することができる。
Al−Nd合金ターゲットは、例えば、Ndを含有するAl合金ターゲット、Ndを含有するAl非合金ターゲットなどである。
また、Ni−Mo合金ターゲットは、例えば、Ni−Mo合金ターゲット、Feを含有するNi−Mo合金ターゲット、Feを含有するNi−Mo非合金ターゲットなどである。Feを含有するNi−Mo非合金ターゲットとしては、例えば、ターゲット面積よりも小さいNi板、Mo板、Fe板をモザイク状に組合わせたものや、Ni−Mo合金ターゲット板とFe板を組合わせたものも含む。
また、Ni−Mo合金ターゲットは、例えば、Ni−Mo合金ターゲット、Feを含有するNi−Mo合金ターゲット、Feを含有するNi−Mo非合金ターゲットなどである。Feを含有するNi−Mo非合金ターゲットとしては、例えば、ターゲット面積よりも小さいNi板、Mo板、Fe板をモザイク状に組合わせたものや、Ni−Mo合金ターゲット板とFe板を組合わせたものも含む。
本発明の配線付き基体形成用の積層体は、具体的には、例えば次のような方法により形成される。
Al−Nd合金タ−ゲットおよびNi−Mo合金ターゲットを直流マグネトロンスパッタ装置のカソードに別々に取付ける。さらに、基体を基板ホルダーに取付ける。次いで、成膜室内を真空に排気後、スパッタガスとしてArガスを導入する。Arガス以外にHe、Ne、Krガスなどもスパッタガスとして用いることができるが、放電が安定で、安価なArガスが好ましい。スパッタ圧力は0.1〜2Paが適当である。また背圧は1×10-6〜1×10-2Paであることが好ましい。基体温度は室温〜400℃、室温〜250℃、特に室温〜150℃であることが好ましい。
Al−Nd合金タ−ゲットおよびNi−Mo合金ターゲットを直流マグネトロンスパッタ装置のカソードに別々に取付ける。さらに、基体を基板ホルダーに取付ける。次いで、成膜室内を真空に排気後、スパッタガスとしてArガスを導入する。Arガス以外にHe、Ne、Krガスなどもスパッタガスとして用いることができるが、放電が安定で、安価なArガスが好ましい。スパッタ圧力は0.1〜2Paが適当である。また背圧は1×10-6〜1×10-2Paであることが好ましい。基体温度は室温〜400℃、室温〜250℃、特に室温〜150℃であることが好ましい。
まず、基体上に、スパッタリングにより、Al−Nd合金層を導体層として形成する。次いで、導体層の上に、スパッタリングにより、Ni−Mo合金層をキャップ層として形成し、配線付き基体形成用の積層体を形成する。
Al−Nd合金層を形成するときは、AlとNdとをそれぞれ別々のターゲットとして用いて合金層を形成してもよいが、導体層の組成の制御性および均一性の向上の観点から予め所定の組成のAl−Nd合金を作製して、これをターゲットとして用いることが好ましい。
Ni−Mo合金層を形成するときは、NiとMoとをそれぞれ別々のターゲットとして用いて合金層を形成してもよいが、予め所定の組成のNi−Mo合金を作製して、これをターゲットとして用いることが好ましい。
Al−Nd合金層を形成するときは、AlとNdとをそれぞれ別々のターゲットとして用いて合金層を形成してもよいが、導体層の組成の制御性および均一性の向上の観点から予め所定の組成のAl−Nd合金を作製して、これをターゲットとして用いることが好ましい。
Ni−Mo合金層を形成するときは、NiとMoとをそれぞれ別々のターゲットとして用いて合金層を形成してもよいが、予め所定の組成のNi−Mo合金を作製して、これをターゲットとして用いることが好ましい。
本発明の配線付き基体形成用の積層体は、Ni−Mo合金層(キャップ層)とAl−Nd合金層(導体層)との間、および/またはAl−Nd合金層(導体層)と、後述するようなNi−Mo合金層(下地層)との間に、キャップ層とは異なる組成を有するNi拡散防止層を有していてもよい。
導体層とキャップ層、導体層と下地層が接しているときに熱処理すると、キャップ層および/または下地層からNiが導体層に拡散し、導体層の抵抗が増大する。該抵抗の増大は、該Ni拡散防止層により防止することができる。該Ni拡散防止層もスパッタ法により形成されるのが好ましい。
導体層とキャップ層、導体層と下地層が接しているときに熱処理すると、キャップ層および/または下地層からNiが導体層に拡散し、導体層の抵抗が増大する。該抵抗の増大は、該Ni拡散防止層により防止することができる。該Ni拡散防止層もスパッタ法により形成されるのが好ましい。
Ni拡散防止層の膜厚はバリア性およびパターニング性の観点から10〜200nmが好ましく、15〜50nmがより好ましい。
Ni拡散防止層は、キャップ層および導体層と一括エッチングできる点から、Moを主成分とするMo系金属層であることが好ましい。具体的には、Mo、Mo−Nb合金、Mo−Ta合金などが挙げられる。該Mo系金属層のMo含有率は、80〜100原子%であることが好ましい。また、該Mo系金属層のNbまたはTa含有率は、0〜20原子%であることが好ましい。
前記Mo系金属層をNi拡散防止層として導体層とキャップ層との間に形成すると、パターニング後のパターン断面部では、Mo系金属が露出するが、Mo系金属層の大部分がキャップ層と導体層とに覆われているので、耐湿性の向上は妨げられない。
Ni拡散防止層は、キャップ層および導体層と一括エッチングできる点から、Moを主成分とするMo系金属層であることが好ましい。具体的には、Mo、Mo−Nb合金、Mo−Ta合金などが挙げられる。該Mo系金属層のMo含有率は、80〜100原子%であることが好ましい。また、該Mo系金属層のNbまたはTa含有率は、0〜20原子%であることが好ましい。
前記Mo系金属層をNi拡散防止層として導体層とキャップ層との間に形成すると、パターニング後のパターン断面部では、Mo系金属が露出するが、Mo系金属層の大部分がキャップ層と導体層とに覆われているので、耐湿性の向上は妨げられない。
本発明の配線付き基体形成用の積層体は、そのNi−Mo合金層(キャップ層)を、酸化、窒化、酸窒化、酸炭化または酸窒炭化などの処理をする、つまり、キャップ層形成時にそのような処理を施すことによっても、前記Ni拡散防止層と同様に抵抗増大を防止することができる。該処理は、Ni−Mo合金層をスパッタリングにより形成する時に、スパッタガスとして、O2 、N2 、CO、CO2 などの反応性ガスとArガスとの混合ガスを用いる方法により実施される。該処理を行うことより、Ni−Mo合金層中に酸素、窒素、炭素を含有させることができる。反応性ガスの含有率は、Ni拡散防止効果の観点から5〜50体積%であることが好ましく、20〜40体積%であることがより好ましい。
また、本発明の配線付き基体形成用の積層体は、錫ドープ酸化インジウム層(ITO層)を有していてもよい。その場合、Al−Nd合金層はITO層との接触抵抗が大きいという不都合があるので、実際には、前記下地層を介して、基体/ITO層/下地層/導体層/キャップ層とすることが好ましい。ITO層は透明電極として用いることができるので、本発明の配線付き基体形成用の積層体において、基体上にITO層を形成した後に、下地層、導体層およびキャップ層を形成する際に必要箇所をマスクしておけば、マスクされた箇所は下地層、導体層およびキャップ層がなく、ITO層のみとなるので、これを電極として用いて、例えば、必要な場合は、その上に、有機質層を形成して有機EL素子とすることができる。一方、マスクしない箇所は、ITO層の上に、下地層、導体層およびキャップ層が形成され、電極であるITO層と配線としての下地層、導体層およびキャップ層が段差なく接続される。
ITO層は、例えばガラス基板上にITO層をエレクトロンビーム法、スパッタ法、イオンプレーティング法などを用いて成膜することにより形成される。ITO層は、例えばIn2 O3 とSnO2 との総量に対して、SnO2が3〜15質量%含有されるITOターゲットを用いて、スパッタリングにより成膜するのが好ましい。スパッタリングガスはO2 とArの混合ガスであることが好ましく、O2 ガス濃度は0.2〜2体積%であることが好ましい。
ITO層の膜厚は50〜300nmが好ましく、100〜200nmがより好ましい。
そして、該ITO層の上にスパッタ法により、さらに下地層、導体層およびキャップ層を形成することにより、ITO層を有する配線付き基体形成用の積層体を得ることができる。
ITO層の膜厚は50〜300nmが好ましく、100〜200nmがより好ましい。
そして、該ITO層の上にスパッタ法により、さらに下地層、導体層およびキャップ層を形成することにより、ITO層を有する配線付き基体形成用の積層体を得ることができる。
導体層はITO層との接触抵抗が大きいという不都合があるので、ITO層を基体と導体層との間に形成するときには、ITO層と配線との接触抵抗の増大を防止するために、導体層の下に下地層を形成する。下地層は、MoまたはMo合金を主成分とするMo系金属層であるのが好ましい。MoまたはMo合金を主成分とするMo系金属層とは、MoまたはMo合金の含有率が層中に90〜100原子%であることを意味する。
下地層の膜厚はバリア性およびパターニング性の観点から10〜200nmが好ましく、15〜50nmがより好ましい。
下地層の膜厚はバリア性およびパターニング性の観点から10〜200nmが好ましく、15〜50nmがより好ましい。
Mo系金属層としてはNi−Mo合金層が好ましく、Ni−Mo合金層を下地層とする場合は、該合金層のNi含有率は全成分に対して好ましくは30〜95原子%、より好ましくは65〜85原子%であり、Mo含有率は全成分に対して好ましくは5〜70原子%、より好ましくは15〜35原子%である。さらに、Ti、V、Cr、Fe、Co、Zr、Nb、Ta、Wなどの金属が1種または2種以上、耐湿性、エッチング性などを劣化させない範囲で含有されていてもよい。
導体層の下に形成された下地層のNi−Mo合金層の組成は、キャップ層のNi−Mo合金層の組成と同じであっても、異なっていてもよい。上下のNi−Mo合金層の組成を調整して、エッチング速度がNi−Mo合金層(キャップ層)、Al−Nd合金層(導体層)、Ni−Mo合金層(下地層)の順に速くなるようにすれば、パターニングの時にパターン断面形状をテーパ状に加工することができる。また、導体層と下地層のNi−Mo合金層との間にNi拡散防止層を設けてもよい。該Ni拡散防止層の構成は、前述した導体層とキャップ層との間に設けるNi拡散防止層と同じである。
下地層に、酸化、窒化、酸窒化、酸炭化または酸窒炭化などの処理を施してもよい。このような処理により、酸素、窒素、炭素などが下地層に含有されるので、前記Ni拡散防止層と同様に抵抗増大を防止することができる。該処理は、Ni−Mo合金層をスパッタリング法で形成する場合、スパッタガスとして、O2 、N2 、CO、CO2 などの反応性ガスとArガスとの混合ガスを用いる方法により実施される。反応性ガスの含有率は、Ni拡散防止効果の点から5〜50体積%、特に20〜40体積%であることが好ましい。
下地層に酸素を含んでいる場合、下地層中の酸素の含有量は、Ni拡散防止効果の点で、膜中の全原子に対して5〜20原子%であることが好ましい。下地層に炭素を含んでいる場合、下地層中の炭素の含有量は、Ni拡散防止効果の点で、膜中の全原子に対して0.1〜15原子%であることが好ましい。
Mo系金属層を下地層として導体層の下に形成すると、パターニング後のパターン断面部では、Mo系金属が露出するが、Mo系金属層の大部分が基体またはITO膜と、導体層とに覆われているので、耐湿性の向上は妨げられない。
下地層に酸素を含んでいる場合、下地層中の酸素の含有量は、Ni拡散防止効果の点で、膜中の全原子に対して5〜20原子%であることが好ましい。下地層に炭素を含んでいる場合、下地層中の炭素の含有量は、Ni拡散防止効果の点で、膜中の全原子に対して0.1〜15原子%であることが好ましい。
Mo系金属層を下地層として導体層の下に形成すると、パターニング後のパターン断面部では、Mo系金属が露出するが、Mo系金属層の大部分が基体またはITO膜と、導体層とに覆われているので、耐湿性の向上は妨げられない。
また、本発明の配線付き基体形成用の積層体は、導体層と基体との間に、シリカ層を有していてもよい。該シリカ層は、基体と接していても、接していなくてもよい。該シリカ層は、通常シリカターゲットを用いて、スパッタリングして形成される。基体がガラス基板の場合は、ガラス基板中のアルカリ成分が導体層に移行して導体層が劣化するのを防止する。膜厚は5〜30nmであることが好ましい。
本発明の配線付き基体形成用の積層体は、低抵抗で、ヒロックが発生しにくく、表面粗さが小さく、かつ耐アルカリ性、耐食性に優れている。かくして得られた配線付き基体形成用の積層体は、好ましくはフォトリソグラフ法でエッチングして配線付き基体に形成される。そして、該配線付き基体を用いて、例えば、有機EL素子ディスプレイを製造すると、低抵抗で信頼性の高い配線で構成できるので、素子寿命も長い発光特性の向上した有機EL素子ディスプレイが得られる。
本発明の配線付き基体形成用の積層体は、AlにNdを添加したAl−Nd合金を導体層としているため、Alを導体層とした積層体と比較し、成膜直後のシート抵抗は悪化する。しかし、本発明の積層体は、高温で熱処理した後に抵抗が低減し、熱処理後では、Alを導体層とした積層体と同等のシート抵抗となる。特に有機EL素子として使用する場合、陰極隔壁の工程で高温にする必要があるが、その工程を通った後に、所望の抵抗が維持されるため好ましい。積層体のシート抵抗値は、熱処理前0.4Ω/□以下、熱処理後(例えば、大気雰囲気下320℃で1時間)0.2Ω/□以下であることが実用上好ましい。
本発明の配線付き基体形成用の積層体は、さらに、導体層成膜時に表面にヒロックが発生しにくい点で好ましい。表面にヒロックが発生すると、導体層の上に成膜するキャップ層の被覆性が悪化し、導体層が露出するため、表示素子を形成するための洗浄時、フォトリソ工程の現像時およびレジスト剥離時などのアルカリ処理で、導体層が孔が開くように溶出し、シート抵抗が増大する。本発明の配線付き基体形成用の積層体は、ヒロックが発生しにくく、アルカリ処理を施した場合であってもシート抵抗が変化しない点で好ましい。シート抵抗値の変化範囲は、実用上アルカリ処理前後で5%以下であることが好ましい。また、該積層体の表面粗さは、JIS B0601(2001年)で定義される算術平均高さ(Ra)および最大高さ(Rz)として定義した場合、Raは12nm以下、Rzは150nm以下であることが好ましい。
本発明の配線付き基体形成用の積層体は、AlにNdを添加したAl−Nd合金を導体層としているため、Alを導体層とした積層体と比較し、成膜直後のシート抵抗は悪化する。しかし、本発明の積層体は、高温で熱処理した後に抵抗が低減し、熱処理後では、Alを導体層とした積層体と同等のシート抵抗となる。特に有機EL素子として使用する場合、陰極隔壁の工程で高温にする必要があるが、その工程を通った後に、所望の抵抗が維持されるため好ましい。積層体のシート抵抗値は、熱処理前0.4Ω/□以下、熱処理後(例えば、大気雰囲気下320℃で1時間)0.2Ω/□以下であることが実用上好ましい。
本発明の配線付き基体形成用の積層体は、さらに、導体層成膜時に表面にヒロックが発生しにくい点で好ましい。表面にヒロックが発生すると、導体層の上に成膜するキャップ層の被覆性が悪化し、導体層が露出するため、表示素子を形成するための洗浄時、フォトリソ工程の現像時およびレジスト剥離時などのアルカリ処理で、導体層が孔が開くように溶出し、シート抵抗が増大する。本発明の配線付き基体形成用の積層体は、ヒロックが発生しにくく、アルカリ処理を施した場合であってもシート抵抗が変化しない点で好ましい。シート抵抗値の変化範囲は、実用上アルカリ処理前後で5%以下であることが好ましい。また、該積層体の表面粗さは、JIS B0601(2001年)で定義される算術平均高さ(Ra)および最大高さ(Rz)として定義した場合、Raは12nm以下、Rzは150nm以下であることが好ましい。
配線付き基体形成用の積層体に対して、その最表面であるキャップ層の上にフォトレジストを塗布し、配線パターンを焼き付け、フォトレジストのパターンに従って、キャップ層、Ni拡散防止層、導体層、下地層などの金属層の不要部分をエッチング液で除去して配線付き基体が形成される。エッチング液は、好ましくは酸性水溶液であり、リン酸、硝酸、酢酸、硫酸、塩酸またはこれらの混合物、硝酸セリウムアンモニウム、過塩素酸またはこれらの混合物である。リン酸、硝酸、酢酸、硫酸および水の混合溶液が好ましく、リン酸、硝酸、酢酸および水の混合溶液がより好ましい。
配線付き基体の形成の際に、配線付き基体形成用の積層体の各層、例えば、(1)導体層/キャップ層、(2)下地層/導体層/キャップ層、(3)下地層/Ni拡散防止層/導体層/Ni拡散防止層/キャップ層の各層はエッチング液により同一パターンに形成される。
配線付き基体形成用の積層体が、ITO層を有する場合には、導体層/キャップ層とITO層とを一緒にエッチング液により除去してもよいが、キャップ層と導体層を先に除去して、別にITO層を除去してもよいし、またITO層を先にパターニングしておいて、導体層およびキャップ層をスパッタリングしてから、配線部分以外の導体層/キャップ層を除去してもよい。
配線付き基体形成用の積層体が、ITO層を有する場合には、導体層/キャップ層とITO層とを一緒にエッチング液により除去してもよいが、キャップ層と導体層を先に除去して、別にITO層を除去してもよいし、またITO層を先にパターニングしておいて、導体層およびキャップ層をスパッタリングしてから、配線部分以外の導体層/キャップ層を除去してもよい。
次に、本発明の配線付き基体形成用の積層体を用いて、配線付き基体を形成して、有機EL素子ディスプレイを作製する好適例を、図1〜3を用いて説明するが、本発明はこれに限定されない。
まずガラス基板1上にITO膜を形成する。ITO膜をエッチングしてストライブ状のパターンとしてITO陽極3を形成する。次に、下地層としてのNi−Mo合金層(図示せず)をスパッタリングによりガラス基板1全面を覆うように形成する。該合金層の上に、Ni拡散防止層としてのMo系金属層(図示せず)、導体層としてのAl−Nd合金層2a、さらにNi拡散防止層としてのMo系金属層(図示せず)、キャップ層としてのNi−Mo層2bをこの順序でスパッタリングにより形成して、配線付き基体形成用の積層体を得た。無論、ITO膜は、ガラス基板1の全面に形成しても、一部に形成してもよい。
該配線付き基体形成用の積層体の上にフォトレジストを塗布し、フォトレジストのパターンに従って、金属層の不要部分をエッチングし、レジストを剥離して、Ni−Mo合金層(下地層)、Mo系金属層(Ni拡散防止層)、Al−Nd合金層(導体層)2a、Mo系金属層(Ni拡散防止層)およびNi−Mo合金層(キャップ層)2bからなる配線2が形成される。その後、紫外線照射洗浄を行い、積層体全体を、紫外線−オゾン処理または酸素プラズマ処理する。紫外線照射洗浄は、通常、紫外線ランプにより紫外線を照射し、有機物を除去する。
次に正孔輸送層、発光層、電子輸送層を有する有機質層4を、ITO陽極3の上に形成する。カソードセパレータ(隔壁)を有する場合は、有機質層4の真空蒸着を行う前に、隔壁をフォトリソグラフにより形成する。
カソード背面電極であるAl陰極5は、配線2、ITO陽極3、有機質層4が形成された後、ITO陽極3と直交するように、真空蒸着により形成する。
次に、破線で囲まれた部分を樹脂封止して封止缶6とする。
カソード背面電極であるAl陰極5は、配線2、ITO陽極3、有機質層4が形成された後、ITO陽極3と直交するように、真空蒸着により形成する。
次に、破線で囲まれた部分を樹脂封止して封止缶6とする。
本発明の配線付き基体は、前記の配線付き基体形成用の積層体を用いているので、すなわち、低抵抗のAl−Nd合金を導体層に用い、耐食性が高いNi−Mo合金をキャップ層に用いているため、低抵抗で、ヒロックが発生しにくく、表面粗さが小さく、かつ耐アルカリ性、耐食性に優れているので、配線が劣化しない。
以下、実施例を用いて、本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は、これに限定されないことは言うまでもない。
(例1)
厚さ0.7mm×縦100mm×横100mmのソーダライムガラス基板を洗浄後、スパッタ装置にセットし、シリカターゲットを用いて、高周波マグネトロンスパッタ法により、厚さ20nmのシリカ層を該基板の上に形成し、シリカ層付きガラス基板を得た。
次に、ITO(In2 O3 とSnO2 との総量に対してSnO210質量%含有)ターゲットを用い、直流マグネトロンスパッタ法により、厚さ150nmのITO層を形成して、ITO層付きガラス基板(単に基板とも称す)を得た。スパッタガスには、O2 ガスを0.5体積%含有するArガスを用いた。
(例1)
厚さ0.7mm×縦100mm×横100mmのソーダライムガラス基板を洗浄後、スパッタ装置にセットし、シリカターゲットを用いて、高周波マグネトロンスパッタ法により、厚さ20nmのシリカ層を該基板の上に形成し、シリカ層付きガラス基板を得た。
次に、ITO(In2 O3 とSnO2 との総量に対してSnO210質量%含有)ターゲットを用い、直流マグネトロンスパッタ法により、厚さ150nmのITO層を形成して、ITO層付きガラス基板(単に基板とも称す)を得た。スパッタガスには、O2 ガスを0.5体積%含有するArガスを用いた。
次に、該ITO層付きガラス基板の全面(ただし、基板保持のために形成されない部分を除く)に、原子百分率(%)が74:22:4のNi−Mo−Fe合金ターゲットを用いて、スパッタガスはCO2 ガスを33体積%含有するArガスとし、直流マグネトロンスパッタ法により、厚さ50nmのNi−Mo合金層(下地層)を形成した。背圧は1.3×10-3Pa、スパッタガス圧は0.3Paであり、電力密度は4.3W/cm2 であった。また、基板の加熱はしなかった。下地層の元素分析をESCAを用いて行ったところ、原子比はNi:Mo:Fe:O:C=59:20:2:11:8であった。分析に使用したESCAの装置名および測定条件は後述する。
次に、下地層の上に、原子百分率(%)が99.8:0.2のAl−Nd合金ターゲットを用いて、直流マグネトロンスパッタ法により、Arガス雰囲気で、厚さ370nmのAl−Nd合金層(導体層)を形成した。膜の組成はターゲットの組成と同等であった。
スパッタガス圧は0.3Paであり、電力密度は4.3W/cm2 であった。また、基板の加熱はしなかった。
次に、下地層の上に、原子百分率(%)が99.8:0.2のAl−Nd合金ターゲットを用いて、直流マグネトロンスパッタ法により、Arガス雰囲気で、厚さ370nmのAl−Nd合金層(導体層)を形成した。膜の組成はターゲットの組成と同等であった。
スパッタガス圧は0.3Paであり、電力密度は4.3W/cm2 であった。また、基板の加熱はしなかった。
続いて、該導体層の上に、原子百分率(%)が90:10のMo−Nb合金ターゲットを用いて、直流マグネトロンスパッタ法により、Arガス雰囲気で、厚さ30nmのMo−Nb合金層(Ni拡散防止層)を形成した。膜の組成はターゲットの組成と同等であった。スパッタガス圧は0.3Paであり、電力密度は1.4W/cm2 であった。また、基板の加熱はしなかった。
さらに、該Ni拡散防止層の上に、原子百分率(%)が74:22:4のNi−Mo−Fe合金ターゲットを用いて、Arガス雰囲気で、直流マグネトロンスパッタ法により、厚さ50nmのNi−Mo合金層(キャップ層)を形成し、配線付き基板形成用の積層体を得た。膜の組成はターゲットの組成と同等であった。スパッタガス圧は0.3Paであり、電力密度は1.4W/cm2 であった。また、基板の加熱はしなかった。
さらに、該Ni拡散防止層の上に、原子百分率(%)が74:22:4のNi−Mo−Fe合金ターゲットを用いて、Arガス雰囲気で、直流マグネトロンスパッタ法により、厚さ50nmのNi−Mo合金層(キャップ層)を形成し、配線付き基板形成用の積層体を得た。膜の組成はターゲットの組成と同等であった。スパッタガス圧は0.3Paであり、電力密度は1.4W/cm2 であった。また、基板の加熱はしなかった。
該配線付き基板形成用の積層体の表面粗さ、耐アルカリ性、成膜直後のシート抵抗、および熱処理後のシート抵抗(耐熱性)を下記の方法で測定した。結果を表2に示した。
測定方法は下記のとおりである。
(1)表面粗さ:JIS B0601(2001年)で定義される算術平均高さ(Ra)および最大高さ(Rz)を、原子間力顕微鏡(NanoScope 3a:デジタルインスツルメント社製)を用いて測定した。Raは12nm以下、Rzは150nm以下であることが実用上好ましい。
(2)耐アルカリ性:該積層体を2.38%TMAH溶液中に室温下10min 浸漬し、シート抵抗の変化を測定することで評価した。シート抵抗の変化率が5%未満の場合を○、5%以上の場合を×と評価した。
(3)シート抵抗:三菱化学(株)製のLoresta IP MCP-T250 を用いて4探針法で測定した。0.4Ω/□以下であることが実用上好ましい。
(4)熱処理後のシート抵抗:恒温槽(PMS-P101:エスペック(株)製)を用いて、該積層体を大気雰囲気下320℃で1h放置した後、前記Loresta IP MCP-T250 を用いて4探針法で測定した。0.2Ω/□以下であることが実用上好ましい。
測定方法は下記のとおりである。
(1)表面粗さ:JIS B0601(2001年)で定義される算術平均高さ(Ra)および最大高さ(Rz)を、原子間力顕微鏡(NanoScope 3a:デジタルインスツルメント社製)を用いて測定した。Raは12nm以下、Rzは150nm以下であることが実用上好ましい。
(2)耐アルカリ性:該積層体を2.38%TMAH溶液中に室温下10min 浸漬し、シート抵抗の変化を測定することで評価した。シート抵抗の変化率が5%未満の場合を○、5%以上の場合を×と評価した。
(3)シート抵抗:三菱化学(株)製のLoresta IP MCP-T250 を用いて4探針法で測定した。0.4Ω/□以下であることが実用上好ましい。
(4)熱処理後のシート抵抗:恒温槽(PMS-P101:エスペック(株)製)を用いて、該積層体を大気雰囲気下320℃で1h放置した後、前記Loresta IP MCP-T250 を用いて4探針法で測定した。0.2Ω/□以下であることが実用上好ましい。
(例2)
例1において、原子百分率(%)が98:2のAl−Nd合金ターゲットを用いて、厚さ400nmのAl−Nd合金層(導体層)を形成する以外は、例1と同様な方法と条件で、スパッタリングを行ない、配線付き基板形成用の積層体を得た。積層体の膜厚を表1に示した。算術平均高さ(Ra)および最大高さ(Rz)、耐アルカリ性、成膜直後のシート抵抗、および熱処理後のシート抵抗を測定した。結果を表2に示した。
例1において、原子百分率(%)が98:2のAl−Nd合金ターゲットを用いて、厚さ400nmのAl−Nd合金層(導体層)を形成する以外は、例1と同様な方法と条件で、スパッタリングを行ない、配線付き基板形成用の積層体を得た。積層体の膜厚を表1に示した。算術平均高さ(Ra)および最大高さ(Rz)、耐アルカリ性、成膜直後のシート抵抗、および熱処理後のシート抵抗を測定した。結果を表2に示した。
(例3:比較例)
例1において、Al金属ターゲットを用いて、厚さ360nmのAl金属層(導体層)を形成する以外は、例1と同様な方法と条件で、スパッタリングを行ない、配線付き基板形成用の積層体を得た。算術平均高さ(Ra)および最大高さ(Rz)、耐アルカリ性、成膜直後のシート抵抗、および熱処理後のシート抵抗を測定した。結果を表2に示した。
(例4:比較例)
例1において、原子百分率(%)が98.8:1:0.2のAl−Si−Cu合金ターゲットを用いて、厚さ430nmのAl−Si−Cu合金層(導体層)を形成する以外は、例1と同様な方法と条件で、スパッタリングを行ない、配線付き基板形成用の積層体を得た。算術平均高さ(Ra)および最大高さ(Rz)、耐アルカリ性、成膜直後のシート抵抗、および熱処理後のシート抵抗を測定した。結果を表2に示した。
例1において、Al金属ターゲットを用いて、厚さ360nmのAl金属層(導体層)を形成する以外は、例1と同様な方法と条件で、スパッタリングを行ない、配線付き基板形成用の積層体を得た。算術平均高さ(Ra)および最大高さ(Rz)、耐アルカリ性、成膜直後のシート抵抗、および熱処理後のシート抵抗を測定した。結果を表2に示した。
(例4:比較例)
例1において、原子百分率(%)が98.8:1:0.2のAl−Si−Cu合金ターゲットを用いて、厚さ430nmのAl−Si−Cu合金層(導体層)を形成する以外は、例1と同様な方法と条件で、スパッタリングを行ない、配線付き基板形成用の積層体を得た。算術平均高さ(Ra)および最大高さ(Rz)、耐アルカリ性、成膜直後のシート抵抗、および熱処理後のシート抵抗を測定した。結果を表2に示した。
(元素分析に用いたESCAの装置名および測定条件)
XPS測定装置: JEOL JPS−9000MC(日本電子(株)製)
X線源: Ms−Std線、ビーム径6mmφ
X線出力: 10kV、10mA
帯電補正: フラッドガン
陰極 −100V
バイアス −10V
フィラメント 1.15A
XPS測定装置: JEOL JPS−9000MC(日本電子(株)製)
X線源: Ms−Std線、ビーム径6mmφ
X線出力: 10kV、10mA
帯電補正: フラッドガン
陰極 −100V
バイアス −10V
フィラメント 1.15A
測定:表面10mmφをAr+ にて1nm/sec の速度で10nmをスパッタエッチン グし、その中央付近を測定した。エッチング条件は800eVのAr+ イオンビ ームを用い、領域は10mmφであった。光電子の検出角度は90°であった 。
光電子のエネルギー分析器への入射エネルギーパスは20eVであった。Ni 3p3/2 、Mo 3d、Fe 2p3/2 、O 1s、C 1sのピークを測定し た。ピーク面積を求め、以下の相対感度係数を用いて、表面原子数比を算出した 。
相対感度係数:
Ni 3p3/2 47.089、
Mo 3d 39.694、
Fe 2p3/2 37.972、
O 1s 10.958、
C 1s 4.079。
光電子のエネルギー分析器への入射エネルギーパスは20eVであった。Ni 3p3/2 、Mo 3d、Fe 2p3/2 、O 1s、C 1sのピークを測定し た。ピーク面積を求め、以下の相対感度係数を用いて、表面原子数比を算出した 。
相対感度係数:
Ni 3p3/2 47.089、
Mo 3d 39.694、
Fe 2p3/2 37.972、
O 1s 10.958、
C 1s 4.079。
表2から、導体層がAl層またはAl−Si−Cu合金層のとき、最大高さ(Rz)が237nmまたは213nmと高く、導体層がAl−Nd合金層のとき、Rzが86nmまたは60nmと低いことが分かる。また、導体層がAl−Nd合金層の場合、成膜直後のシート抵抗が増大するが、熱処理を行うことで、導体層がAl層の積層体のシート抵抗と同等程度に低下することが分かる。また、例3(比較例)と比較して、例1および例2(実施例)では、ヒロックの発生が抑制されていることが確認された。
本発明の配線付き基体形成用の積層体を用いることにより、低抵抗であって、ヒロックが発生しにくく、表面粗さが小さく、かつ耐アルカリ性、耐食性に優れている配線付き基体を形成することができ、有用である。そして、高精細で信頼性の高いディスプレイを作製できる。特に、素子寿命が長く、発光特性の向上のため、配線の低抵抗化が望まれる有機EL表示素子に有用である。
1 ガラス基板
2 配線
2a Al系金属層
2b Ni−Mo合金層
3 ITO陽極
4 有機質層
5 Al陰極
6 封止缶
2 配線
2a Al系金属層
2b Ni−Mo合金層
3 ITO陽極
4 有機質層
5 Al陰極
6 封止缶
Claims (17)
- 基体上に、Al−Nd合金を主成分とし、Ndの含有率が全成分に対して0.1〜6原子%である導体層と、該導体層の上に、Ni−Mo合金を主成分とするキャップ層とを有することを特徴とする配線付き基体形成用の積層体。
- 前記導体層と基体との間に基体側からITO層と下地層とをこの順に有する請求項1に記載の配線付き基体形成用の積層体。
- 前記下地層がMoまたはMo合金を主成分とする層である請求項2に記載の配線付き基体形成用の積層体。
- 前記導体層と前記キャップ層との間および/または前記導体層と前記下地層との間に、キャップ層とは異なる組成を有するNi拡散防止層を有する請求項1〜3のいずれかに記載の配線付き基体形成用の積層体。
- 前記Ni拡散防止層がMo、Mo−Nb合金またはMo−Ta合金を主成分とする層である請求項4に記載の配線付き基体形成用の積層体。
- 前記キャップ層におけるNiの含有率が全成分に対して30〜95原子%であり、Moの含有率が全成分に対して5〜70原子%である請求項1〜5のいずれかに記載の配線付き基体形成用の積層体。
- 前記導体層の膜厚が100〜500nmである請求項1〜6のいずれかに記載の配線付き基体形成用の積層体。
- 前記キャップ層中に、Fe、Ti、V、Cr、Co、Zr、Nb、Ta、Wの金属を1種または2種以上さらに含む請求項1〜7のいずれかに記載の配線付き基体形成用の積層体。
- 前記キャップ層の膜厚は、10〜200nmである請求項1〜8のいずれかに記載の配線付き基体形成用の積層体。
- 前記導体層がスパッタ法により形成される請求項1〜9のいずれかに記載の配線付き基体形成用の積層体。
- スパッタ時の基体温度が室温〜400℃である請求項10に記載の配線付き基体形成用の積層体。
- 前記積層体のシート抵抗値が、熱処理前に0.4Ω/□以下である請求項1〜11のいずれかに記載の配線付き基体形成用の積層体。
- 前記積層体のシート抵抗値が、熱処理後に0.2Ω/□以下である請求項1〜12のいずれかに記載の配線付き基体形成用の積層体。
- 前記積層体のRaが12nm以下である請求項1〜13のいずれかに記載の配線付き基体形成用の積層体。
- 前記積層体のRzが150nm以下である請求項1〜14のいずれかに記載の配線付き基体形成用の積層体。
- 請求項1〜15のいずれかに記載の前記積層体に平面状にパターニングを施した配線付き基体。
- 基体上に、スパッタ法によりAl−Nd合金を主成分とする導体層と、該導体層の上にNi−Mo合金を主成分とするキャップ層を形成して配線付き基体形成用の積層体を得、次いで、該積層体にフォトリソグラフ法により平面状にパターニングすることを特徴とする配線付き基体の形成方法。
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