JP2003292664A - ポリスチレン系樹脂押出発泡板の製造方法及びポリスチレン系樹脂押出発泡板 - Google Patents

ポリスチレン系樹脂押出発泡板の製造方法及びポリスチレン系樹脂押出発泡板

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JP2003292664A
JP2003292664A JP2002105776A JP2002105776A JP2003292664A JP 2003292664 A JP2003292664 A JP 2003292664A JP 2002105776 A JP2002105776 A JP 2002105776A JP 2002105776 A JP2002105776 A JP 2002105776A JP 2003292664 A JP2003292664 A JP 2003292664A
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直親 小暮
Noritoshi Nishiyama
典利 西山
Masato Naito
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 押出機内部の金属腐食を抑制し、難燃性に優
れ押出発泡の安定性にも優れるポリスチレン系樹脂押出
発泡板の製造方法の提供。 【解決手段】 少なくともポリスチレン系樹脂、難燃
剤、気泡調整剤及び発泡剤が混練されてなる発泡性溶融
樹脂組成物を押出発泡することにより、見掛け密度22
〜60kg/m、厚み10〜150mmの発泡板を製
造する方法において、該難燃剤が下記(i)〜(v)のい
ずれかより選択されるものであることを特徴とするポリ
スチレン系樹脂押出発泡板の製造方法。(i)臭素化イ
ソシアヌレート。(ii)臭素化イソシアヌレートと、ジ
フェニルアルカン及び/又はジフェニルアルケン。(ii
i)臭素化ビスフェノールと、ジフェニルアルカン及び
/又はジフェニルアルケン。(iv)臭素化イソシアヌレ
ートと臭素化ビスフェノール。(v)臭素化イソシアヌ
レート及び臭素化ビスフェノールと、ジフェニルアルカ
ン及び/又はジフェニルアルケン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば建築物の壁、
床、屋根等の断熱材や畳芯材等に使用されるポリスチレ
ン系樹脂押出発泡板及びその製造方法に関し、更に詳し
くは難燃性に優れるポリスチレン系樹脂押出発泡板及び
押出安定性に優れる難燃性ポリスチレン系樹脂押出発泡
板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリスチレン系樹脂押出発泡板
は,優れた断熱性及び好適な機械的強度を有することか
ら、一定幅の板状に成形されたものが断熱材として広く
使用されてきた。かかる発泡板の製造方法として、ポリ
スチレン系樹脂材料に気泡調整剤を加え、加熱溶融混練
後、物理発泡剤を添加し、これらの混合物を高圧域から
低圧域に押し出して発泡させる方法、更に必要に応じて
押出機のダイ出口に賦形装置を連結して高厚みの発泡板
を得る方法等が知られている。
【0003】上記発泡板には、JIS A 9511
(1995)記載の押出ポリスチレンフォーム保温板の
燃焼性規格を満足させるために、難燃剤が添加されてい
る。その難燃剤としてヘキサブロモシクロドデカン(以
下、HBCDという。)が広く用いられている。HBC
Dは、他の主な難燃剤に比べて比較的分解開始温度が低
いため、燃焼時に熱分解により臭化水素が発生しやす
く、活性ラジカルのトラップ効果を発現しやすい。よっ
て、比較的少量の添加で難燃効果が得られることから、
好適に用いられている。
【0004】しかしながらHBCDの分解開始温度の低
さが使用上の欠点にもなっており、ポリスチレン系樹脂
押出発泡板製造過程で該難燃剤の一部が分解し、生じた
臭化水素によって押出機が損傷を受けたり、押出条件に
よっては難燃剤が多量に分解して有効量が減少し、期待
される十分な難燃効果を得ることができないなどの問題
が発生する虞れがあった。また、製品を粉砕、溶融、ペ
レット化して再度ポリスチレン系樹脂原料としてリサイ
クルする場合の難燃剤の熱履歴の増加を考慮すると、上
記難燃剤が熱分解する可能性は増大すると考えられる。
さらに、HBCDの分解によって発生するガスは、発泡
板製造時の押出発泡の安定性にも悪影響を及ぼす場合も
ある。
【0005】一方、発泡板の製造に使用する発泡剤とし
て、従来はジクロロジフルオロメタン等の塩化フッ化炭
化水素(以下、CFCという。)が広く使用されてき
た。しかし、CFCはオゾン層を破壊する虞れが大きい
ことから、近年、オゾン破壊係数が小さい水素原子含有
塩化フッ化炭化水素(以下、HCFCという)が、CF
Cに替わって用いられてきた。
【0006】しかし、HCFCもオゾン破壊係数は0で
はないことから、オゾン層を破壊する虞が全くないわけ
ではない。そこでオゾン破壊係数が0であり、分子中に
塩素原子を持たないフッ化炭化水素(以下、HFCとい
う。)や飽和炭化水素等を発泡剤として製造されるポリ
スチレン系樹脂押出発泡板が検討されているが、特に飽
和炭化水素等の可燃性の発泡剤を用いた場合、ポリスチ
レン系押出発泡板に十分な難燃性を付与するためには、
HCFC等の不燃性発泡剤を用いた場合よりも多くのH
BCDを添加しなければならない。しかしながら、多量
のHBCDを添加すると押出発泡の安定性が著しく損な
われたり、得られた発泡板の性状が損なわれる虞れがあ
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリスチレ
ン系樹脂押出発泡板が有する前記課題を解決するために
なされたものであって、押出機内部の金属腐食を抑制
し、押出発泡の安定性にも優れるポリスチレン系樹脂押
出発泡板の製造方法及び優れた難燃性と環境適性を有す
るポリスチレン系樹脂押出発泡板を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明者らは鋭意検討を行った結果、特定の難燃剤を
使用すること、発泡板の気泡径及び残存発泡剤の種類及
び量を特定の値とすることにより本発明を完成するに至
った。
【0009】即ち本発明は、以下に示すポリスチレン系
樹脂押出発泡板の製造方法及びポリスチレン系樹脂押出
発泡板を提供するものである。 (1)少なくともポリスチレン系樹脂、難燃剤及び発泡
剤が混練されてなる発泡性溶融樹脂組成物を押出発泡す
ることにより、見掛け密度22〜60kg/m 、厚み
10〜150mmの発泡板を製造する方法において、該
難燃剤が下記(i)〜(v)のいずれかより選択されるも
のであって、ポリスチレン系樹脂100重量部に対して
0.5〜10重量部の割合で添加されることを特徴とす
るポリスチレン系樹脂押出発泡板の製造方法。 (i)臭素化イソシアヌレート。 (ii)臭素化イソシアヌレートと、ジフェニルアルカン
及び/又はジフェニルアルケン。 (iii)臭素化ビスフェノールと、ジフェニルアルカン
及び/又はジフェニルアルケン。 (iv)臭素化イソシアヌレートと臭素化ビスフェノー
ル。 (v)臭素化イソシアヌレート及び臭素化ビスフェノー
ルと、ジフェニルアルカン及び/又はジフェニルアルケ
ン。
【0010】(2)難燃剤が、臭素化イソシアヌレート
及び/又は臭素化ビスフェノールからなる臭素系難燃剤
と、ジフェニルアルカン及び/又はジフェニルアルケン
とであり、該臭素系難燃剤100重量部に対して、ジフ
ェニルアルカン、ジフェニルアルケンが合計で0.3〜
300重量部の割合で配合されていることを特徴とする
前記(1)記載のポリスチレン系樹脂押出発泡板の製造
方法。
【0011】(3)発泡剤が、(a)炭素数3〜5の飽
和炭化水素10〜90モル%と、(b)炭素数1又は2
の塩化アルキル、ジメチルエーテル、ジエチルエーテ
ル、メチルエチルエーテル、メタノール、エタノール、
水、二酸化炭素の中から選択される1種又は2種以上の
発泡剤90〜10モル%(但し、発泡剤(a)と発泡剤
(b)との合計量は100モル%)からなることを特徴
とする前記(1)または(2)記載のポリスチレン系樹
脂押出発泡板の製造方法。
【0012】(4)見掛け密度22〜60kg/m
厚み10〜150mmのポリスチレン系樹脂押出発泡板
において、厚み方向の平均気泡径が0.05〜0.25
mm、発泡板中のイソブタン含有量が発泡板1kg当り
0.4〜0.9モルであり、発泡板中に下記(i)〜
(v)のいずれかより選択される難燃剤を含有している
ことを特徴とするポリスチレン系樹脂押出発泡板。 (i)臭素化イソシアヌレート。 (ii)臭素化イソシアヌレートと、ジフェニルアルカン
及び/又はジフェニルアルケン。 (iii)臭素化ビスフェノールと、ジフェニルアルカン
及び/又はジフェニルアルケン。 (iv)臭素化イソシアヌレートと臭素化ビスフェノー
ル。 (v)臭素化イソシアヌレート及び臭素化ビスフェノー
ルと、ジフェニルアルカン及び/又はジフェニルアルケ
ン。
【0013】(5)見掛け密度22〜60kg/m
厚み10〜150mmのポリスチレン系樹脂押出発泡板
において、厚み方向の平均気泡径が0.05〜0.25
mm、発泡板中の1,1,1,2−テトラフルオロエタ
ン含有量が発泡板1kg当り0.1〜0.8モル、発泡
板中の炭素数3〜5の飽和炭化水素含有量が発泡板1k
g当り0〜0.8モルであり、発泡板中に下記(i)〜
(v)のいずれかより選択される難燃剤を含有している
ことを特徴とするポリスチレン系樹脂押出発泡板。 (i)臭素化イソシアヌレート。 (ii)臭素化イソシアヌレートと、ジフェニルアルカン
及び/又はジフェニルアルケン。 (iii)臭素化ビスフェノールと、ジフェニルアルカン
及び/又はジフェニルアルケン。 (iv)臭素化イソシアヌレートと臭素化ビスフェノー
ル。 (v)臭素化イソシアヌレート及び臭素化ビスフェノー
ルと、ジフェニルアルカン及び/又はジフェニルアルケ
ン。
【0014】(6)発泡板中に、臭素化イソシアヌレー
ト及び/又は臭素化ビスフェノールからなる臭素系難燃
剤と、ジフェニルアルカン及び/又はジフェニルアルケ
ンとを含有していることを特徴とする前記(4)又は
(5)に記載のポリスチレン系樹脂押出発泡板。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のポリスチレン系樹脂押出
発泡板(以下、押出発泡板という。)の製造方法は、従
来のポリスチレン系樹脂押出発泡体と同様に、押出機内
で調整した発泡性ポリスチレン系樹脂溶融物を、フラッ
トダイを通して高圧の押出機内より低圧域に押出して発
泡させ、該ダイの出口に配置された成形金型(平行ある
いは入口から出口に向かって緩やかに拡大するよう設置
された上下2枚のポリテトラフルオロエチレン樹脂等の
フッ素樹脂からなる板から構成されるもの(以下、ガイ
ダーと言う。)など)や成形ロール等の成形具を通過さ
せることによって発泡板を得る方法を採用することがで
きる。発泡性ポリスチレン系樹脂溶融物は、押出機内に
ポリスチレン系樹脂を供給して溶融し、発泡剤、難燃
剤、必要に応じてその他の添加剤を添加して混練したも
のを、冷却(使用するポリスチレン系樹脂の種類、流動
性向上剤の添加の有無、流動性向上剤のその種類や量、
更には混合発泡剤の添加量や発泡剤の成分等によっても
異なるが、通常のポリスチレン系樹脂の場合、一般には
110〜130℃に冷却する)して発泡に好適な溶融粘
度に調整した後、押出機内から押出すことにより発泡さ
せることができる。
【0016】本発明方法は、上記発泡性ポリスチレン系
樹脂溶融物に添加される難燃剤として、HBCDを使用
することなく下記の(i)〜(v)いずれかより選択させ
る難燃剤を使用することを主な特徴とするものである。 (i)臭素化イソシアヌレート。 (ii)臭素化イソシアヌレートと、ジフェニルアルカン
及び/又はジフェニルアルケン。 (iii)臭素化ビスフェノールと、ジフェニルアルカン
及び/又はジフェニルアルケン。 (iv)臭素化イソシアヌレートと臭素化ビスフェノー
ル。 (v)臭素化イソシアヌレートと臭素化ビスフェノール
と、ジフェニルアルカン及び/又はジフェニルアルケ
ン。
【0017】本発明において押出機に供給されるポリス
チレン系樹脂としては、例えばスチレン単独重合体やス
チレンを主成分とするスチレン−アクリル酸共重合体、
スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アク
リル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合
体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン
−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−無水マレイ
ン酸共重合体、スチレン−ポリフェニレンエーテル共重
合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アク
リロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン
−スチレン共重合体、スチレン−メチルスチレン共重合
体、スチレン−ジメチルスチレン共重合体、スチレン−
エチルスチレン共重合体、スチレン−ジエチルスチレン
共重合体等が挙げられる。上記スチレン系共重合体にお
けるスチレン成分含有量は50モル%以上が好ましく、
特に好ましくは80モル%以上である。また、上記ポリ
スチレン系樹脂としては、本発明の目的、作用、効果が
達成される範囲内において、その他の重合体を混合した
ものであってもよい。その他の重合体としては、ポリエ
チレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、スチレン−ブタ
ジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプ
レン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエ
ン−スチレンブロック共重合体水添物、スチレン−イソ
プレン−スチレンブロック共重合体水添物、スチレン−
エチレン共重合体等が挙げられ、概ね50重量%未満、
更に30重量%未満、特に10重量%未満の範囲で目的
に応じて混合することができる。尚、上記ポリスチレン
系樹脂はメルトフローレイト(以下、MFRという。)
が0.5〜30g/10分、更に1〜10g/10分(但
し,JIS K7210−1976のA法の試験条件8
により測定されるMFR)の範囲のものを用いること
が、押出発泡板を製造する際の押出発泡成形性に優れ、
外観、発泡性等の優れた押出発泡板が得られると共に、
機械的強度においても優れたものが得られる点から好ま
しい。
【0018】次に、本発明にて使用される難燃剤につい
て詳述する。本発明においては、HBCDの分解開始温
度の低さに起因した前記欠点を改善でき、難燃性におい
てもJIS A 9511(1995)記載の押出ポリ
スチレンフォーム保温板の燃焼性規格を満足する十分な
効果を発現する新たな難燃剤が使用される。樹脂の難燃
加工法には幾つかの方法が挙げられるが、特に気泡構造
を有する樹脂発泡体の場合には、気泡内のガス、気泡構
造による樹脂表面積の増大などの要因により難燃加工を
より難しくしている。ポリスチレン系樹脂押出発泡板に
おいては、従来不燃性のガスであるCFC等を発泡剤と
して使用して得られるものであったため、難燃性に関し
て気泡内のガスの影響は考慮する必要性は低く、気泡構
造による樹脂表面積の増大を考慮するぐらいでHBCD
を難燃剤として使用する限り難燃加工はさほど困難なも
のではなかった。また、CFCやHCFC発泡剤は好適
な見掛け密度のポリスチレン系樹脂発泡板を製造するた
めに必要なポリスチレン系樹脂の押出発泡適正温度範囲
が比較的広く、押出発泡時における難燃剤分解因る押出
安定性に及ぼす押出圧力変動等の影響は特に問題にされ
ていなかった。これらの理由からポリスチレン系樹脂押
出発泡板を製造する場合には、単に難燃性効果における
優位性により難燃剤としてHBCDが採用されていた。
しかしながら、オゾン層破壊の虞れのないHFCや飽和
炭化水素を発泡剤として用いた場合、押出発泡の安定性
が損なわれる虞れがあり、特に可燃性の飽和炭化水素を
用いた場合には十分な難燃性を得るために多量のHBC
Dを添加する必要があるため、押出発泡の安定性が著し
く損なわれたり、得られた発泡体の性状が損なわれる等
の虞れがあった。
【0019】本発明は、難燃剤として、臭素化イソシア
ヌレート及び/又は臭素化ビスフェノールからなる臭素
系難燃剤を含むものを使用することにより、上記の問題
を解決したものである。
【0020】本発明において難燃剤として用いる臭素化
イソシアヌレートは、下記式(1)に示される、イソシ
アヌル酸又はイソシアヌル酸誘導体の臭素化物である。
該臭素化イソシアヌレートは、構造式中にイソシアヌレ
ート骨格を有することで、難燃効果を発揮する臭化水素
を、ポリスチレン系樹脂分解温度において効率的に発生
させることが可能となり、燃焼時に該難燃剤から生成す
る臭化水素が、ポリスチレン系樹脂が分解して生じる活
性ラジカルと反応することでその量を下げる効果をもた
らし、燃焼を継続させる活性ラジカル生成の連鎖反応を
停止させ、また、臭素ガスによる遮蔽効果も作用して優
れた難燃性を発揮させることが可能となる。
【0021】
【化1】 [式中、R,R,Rは、水素原子、炭素数1〜8
のアルキル基、−Y−Xで表される有機基(式中、Yは
炭素数1〜6のアルキレン基、Xはエポキシ基、カルボ
キシル基、水酸基、アミノ基、フェニル基である)、お
よびフェニル基の中から選択されるもの、および、これ
らの原子及び原子団のうち、少なくとも1つの水素原子
が臭素原子に置換されているものである。但し、R
,Rのうち少なくとも1つは、前記原子及び原子
団のうち少なくとも1つの水素原子が臭素原子に置換さ
れているものとする。尚、R,R,Rの原子及び
原子団は相互に異なるものであっても同じものであって
もよい。]
【0022】上記臭素化イソシアヌレートの具体例とし
ては、モノ(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレ
ート、ジ(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレー
ト、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレ
ート、モノ(2,3,4−トリブロモブチル)イソシア
ヌレート、ジ(2,3,4−トリブロモブチル)イソシ
アヌレート、トリス(2,3,4−トリブロモブチル)
イソシアヌレート等が挙げられる。また、上記の臭素化
イソシアヌレートの中で特に、トリス(2,3−ジブロ
モプロピル)イソシアヌレートは、ポリスチレン系樹脂
との相溶性が良好であり、分解開始温度が250〜26
5℃、融点が100〜110℃であるために発泡板製造
時における取扱いが容易で、ポリスチレン系樹脂との混
練時において分解する可能性も小さく、極めて高い難燃
効果が容易に発現されるため好ましい。尚、本発明にお
ける臭素化イソシアヌレートとしては、上記式(1)に
て示されるものの内、1種又は2種以上のものをポリス
チレン系樹脂に添加することができる。また、臭素化イ
ソシアヌレートと三酸化アンチモン等の他の難燃剤(臭
素化ビスフェノール、ジフェニルアルカン及びジフェニ
ルアルケン以外の難燃剤)とを併用してポリスチレン系
樹脂に添加することもできる。上記、臭素化イソシアヌ
レート(難燃剤(i))はポリスチレン系樹脂100重
量部に対して0.5〜10重量部の割合となるように配
合される。該難燃剤のポリスチレン系樹脂への配合方法
としては、所定割合の難燃剤をポリスチレン系樹脂と共
に押出機上流に設けられている供給部に供給し、押出機
中にて混練する方法を採用することができる。その他、
押出機途中に設けられた難燃剤供給部より溶融ポリスチ
レン樹脂中に難燃剤を供給する方法も採用することがで
きる。尚、難燃剤を押出機に供給する場合、難燃剤とポ
リスチレン系樹脂とをドライブレンドしたものを押出機
に供給する方法、難燃剤とポリスチレン系樹脂をニーダ
ー等により混練した溶融混練物を押出機に供給する方法
や難燃剤マスターバッチを作製し押出機に供給する方法
を採用することができ、特に、分散性の点から難燃剤マ
スターバッチを作製し押出機に供給する方法を採用する
ことが好ましい。難燃剤マスターバッチの調整は、ベー
スレジンにMFR0.5〜30g/10分のポリスチレ
ン系樹脂を使用して難燃剤が10〜70重量%含有され
るように調整することが好ましい。
【0023】本発明において、臭素化ビスフェノールと
は下記式(2)で示される、ビスフェノールA又はビス
フェノールA誘導体の臭素化物である。該臭素化ビスフ
ェノールは、構造式中にビスフェノール骨格を有するこ
とで、難燃効果を発揮する臭化水素をポリスチレン系樹
脂分解温度において、効率的に発生させることが可能と
なり、燃焼時に該難燃剤から生成する臭化水素が、ポリ
スチレン系樹脂分解時に発生する活性ラジカルと反応す
ることでその量を下げる効果をもたらし、燃焼を継続さ
せる活性ラジカル生成の連鎖反応を停止させ、また、臭
素ガスによる遮蔽効果も作用して優れた難燃性を発揮さ
せることが可能となる。
【0024】
【化2】 [式中,R,Rは、水素原子、炭素数1〜8のアル
キル基、−Y−Xで表される有機基(式中,Yは炭素数
1〜6のアルキレン基、Xはエポキシ基、カルボキシル
基、水酸基、アミノ基、フェニル基である)、およびフ
ェニル基のうちから選ばれるもの、および、これらの原
子及び原子団のうち、少なくとも1つの水素原子が臭素
原子に置換されているものである。尚、R,Rの原
子及び原子団は相互に異なるものであっても同じもので
あってもよい。]
【0025】式(2)で示される臭素化ビスフェノール
の具体例としては、テトラブロモビスフェノールA、テ
トラブロモビスフェノールAビス(2,3−ジブロモプ
ロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールAビス
(2−ブロモエチルエーテル)、テトラブロモビスフェ
ノールAビス(2−ブロモエチルエーテル)オリゴマ
ー、テトラブロモビスフェノールAビス(1−ブロモプ
ロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールAビス
(アリルエーテル)、テトラブロモビスフェノールAビ
ス(2−ハイドロキシエチルエーテル)、テトラブロモ
ビスフェノールAジグリシジルエーテル、テトラブロモ
ビスフェノールAジグリシジルエーテルのトリブロモフ
ェノール付加物、テトラブロモビスフェノールAポリカ
ーボネートオリゴマー、テトラブロモビスフェノールA
オリゴマーのエポキシ基付加物等が挙げられる。また、
上記の臭素化ビスフェノ−ルの中で特に、テトラブロモ
ビスフェノ−ルAビス(2,3−ジブロモプロピルエー
テル)、テトラブロモビスフェノールAビス(2−ブロ
モエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノールAビ
ス(2−ブロモエチルエーテル)オリゴマーが、ポリス
チレン系樹脂との相溶性が良く、分解開始温度が275
〜310℃、融点が105〜130℃であって発泡板製
造時における取扱いが容易で、ポリスチレン系樹脂との
混練時において分解する可能性も小さく、難燃効果も高
く発現し易いため好ましい。尚、本発明における臭素化
ビスフェノールとしては上記式(2)にて示されるもの
の内、1種又は2種以上のものであってもよい。
【0026】本発明では、難燃剤として前記式(1)で
示される臭素化イソシアヌレート(難燃剤(i))を単
独で用いることができるが、臭素化イソシアヌレート
と、後述するジフェニルアルカン及び/又はジフェニル
アルケンとの難燃剤(難燃剤(ii))も用いることがで
きる。また式(2)で示される臭素化ビスフェノール
は、前記臭素化イソシアヌレートを併用する難燃剤(難
燃剤(iv))や、後述するジフェニルアルカン及び/又
はジフェニルアルケンを併用する難燃剤(難燃剤(ii
i))として用いるか、臭素化イソシアヌレートと、ジ
フェニルアルカン及び/又はジフェニルアルケンとを併
用する難燃剤(難燃剤(v))として用いる。上記難燃
剤(ii)〜(v)も、更に三酸化アンチモン等の別の難
燃剤(臭素化イソシアヌレート、臭素化ビスフェノー
ル、ジフェニルアルカン及びジフェニルアルケン以外の
難燃剤)を併用してポリスチレン系樹脂に添加すること
ができる。上記、臭素化ビスフェノールと、臭素化イソ
シアヌレート、ジフェニルアルカン及び/又はジフェニ
ルアルケンとの難燃剤(難燃剤(ii)〜(v))もポリ
スチレン系樹脂100重量部に対して0.5〜10重量
部(別の難燃剤を更に併用する場合であっても、難燃剤
(ii)〜(v)のみの配合割合を意味する。)の割合と
なるように配合される。難燃剤のポリスチレン系樹脂へ
の配合方法等については、前記した臭素化イソシアヌレ
ートについて詳述した方法と同様の方法等が採用でき
る。難燃剤(i)〜(v)と併用することができる別の
難燃剤としては、三酸化アンチモン、五酸化二アンチモ
ン、すず酸亜鉛、トリアリルイソシアヌレート、メラミ
ンシアヌレート、メラミン、メラム、メレム等の窒素含
有環状化合物、シリコーン系化合物、酸化ホウ素などの
無機化合物、リン系化合物等が挙げられる。
【0027】本発明おいて、上記臭素化イソシアヌレー
トや臭素化ビスフェノールと混合して用いられるジフェ
ニルアルカンは下記式(3)で示される化合物であり、
ジフェニルアルケンは下記式(4)に示される化合物で
ある。尚、式(4)はジフェニルアルケンの構造の一例
を示したものであり、式(4)に示した構造におけるア
ルケンの二重結合位置の異なる異性体も、本発明におい
て用いることができる。
【0028】
【化3】 [R6、R7、R8、Rは、炭素数1〜3のアルキル基で
あって、相互に異なるものであっても同じものであって
もよい。]
【0029】
【化4】 [R10、R11は、炭素数1〜3のアルキル基であっ
て、相互に異なるものであっても同じものであってもよ
い。]
【0030】上記式(3)で示されるジフェニルアルカ
ンや、式(4)等で示されるジフェニルアルケンの具体
例としては、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブ
タン、2,3−ジエチル−2,3−ジフェニルブタン、
3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルヘキサン、3,
4−ジエチル−3,4−ジフェニルヘキサン、2,4−
ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、2,4−ジフ
ェニル−4−エチル−1−ペンテン等が挙げられる。ま
た、上記のジフェニルアルカンやジフェニルアルケン中
で、特に2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテ
ン、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタンが、
ポリスチレン系樹脂との相溶性が良く、分解開始温度が
250〜300℃である点から発泡板製造時における取
扱いが容易で、ポリスチレン系樹脂との混練時において
分解する可能性も小さく、難燃効果も高く発現し易いた
め好ましい。尚、本発明においてジフェニルアルカンは
上記式(3)にて示されるものの内、1種又は2種以上
のものを用いることができ、ジフェニルアルケンも上記
式(4)にて示されるものの内、1種又は2種以上のも
のを用いることができる。
【0031】上記したジフェニルアルカンやジフェニル
アルケンは、臭素系難燃剤と併用すると臭素系難燃剤の
難燃効果を向上する作用があり、その結果、臭素系難燃
剤の添加量を低減できる作用がある。その理由は、明確
ではないが、ジフェニルアルカンやジフェニルアルケン
が分解して生成したラジカルが、ポリスチレン系樹脂か
ら水素原子を引き抜いてポリマーラジカルを発生させ、
該ポリマーラジカル同士の結合による炭化皮膜の形成を
促進させる物質として作用する難燃助剤の役割を果すも
のと推察される。臭素系難燃剤の添加量低減により、押
出発泡板製造時の落圧を低減することができ、ダイ圧力
や発泡剤の注入圧力等の押出安定性を更に向上すること
が可能となり、より見掛け密度が均一で外観良好な発泡
板を得ることができる。臭素化ビスフェノール及び/又
は臭素化イソシアヌレートからなる臭素系難燃剤と併用
されるジフェニルアルカン及び/又はジフェニルアルケ
ンは、該臭素系難燃剤100重量部に対して、ジフェニ
ルアルカンとジフェニルアルケンとの合計量が0.3〜
300重量部、好ましくは0.5〜250重量部、更に
好ましくは1〜200重量部の割合となるように配合さ
れる。臭素系難燃剤に対するジフェニルアルカン、ジフ
ェニルアルケンの合計の添加量が0.3重量部未満で
は、臭素系難燃剤の添加量を低減できる効果が小さく、
その結果、臭素系難燃剤を多く添加しなければならない
場合がある。またジフェニルアルカン、ジフェニルアル
ケンの合計の添加量が300重量部を超える場合には、
臭素系難燃剤の添加量低減化の効果が頭打ちとなる。ま
た、ジフェニルアルカンやジフェニルアルケンは、これ
らの合計の添加量が、ポリスチレン系樹脂100重量部
に対して0.03〜2重量部の割合となるように配合さ
れることが好ましい。該臭素系難燃剤と、ジフェニルア
ルカン及び/又はジフェニルアルケンとからなる難燃剤
は、該難燃剤のポリスチレン系樹脂への配合方法等につ
いては、前記した臭素化イソシアヌレートについて詳述
した方法と同様の方法等が採用できる。
【0032】本発明では、上記した難燃剤(i)〜(v)
のいずれかを、ポリスチレン100重量部に対して0.
5〜10重量部添加するが、好ましくは、0.8〜8重
量部、更に好ましくは、0.8〜6重量部である。難燃
剤の添加量が0.5重量部未満では、十分な難燃効果を
得られにくい。一方、難燃剤の添加量が10重量部を超
える場合は、流動性が向上し過ぎ、製造時にダイス内で
内部発泡を起こしやすくなり、表面状態の良好な発泡板
を得ることができなくなる虞があるばかりか、得られる
発泡板の圧縮、曲げ等の機械物性が低くなる虞がある。
【0033】本発明方法で得られるポリスチレン系樹脂
押出発泡板は、前記特定の難燃剤を含有することにより
難燃性に優れるが、特定の難燃剤の使用と、後述する発
泡板の気泡構造、発泡板中の残存発泡剤組成との組合せ
による相乗効果により、JIS A 9511(199
5)記載の押出ポリスチレンフォーム保温板の燃焼性規
格を満足するポリスチレン系樹脂押出発泡板を得ること
が可能となる。
【0034】本発明において使用される発泡剤として
は、塩化メチル、プロパン、ブタン、HFC、水等の周
知の物理発泡剤が挙げられる。また、発泡板の気泡径を
小さく調整する気泡調整作用も兼ねてアゾジカルボンア
ミド等の周知の化学発泡剤を併用することもできる。
【0035】上記物理発泡剤は押出機途中から圧入する
等の周知の方法にて、押出機中に供給して溶融ポリスチ
レン樹脂と共に混練して発泡性溶融樹脂を形成する。
尚、化学発泡剤については、押出機の上流側に設けられ
ている供給部にポリスチレン系樹脂と共に供給し、押出
機中で溶融ポリスチレン樹脂と共に混練する方法を採用
することができる。
【0036】本発明において使用されうる物理発泡剤の
内、好ましいものとしては、プロパン、ノルマルブタ
ン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、シ
クロペンタン等の炭素数3〜5の飽和炭化水素、1,
1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1−ジフルオ
ロエタン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパ
ン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン等のH
FC、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエ
チルエーテル等のエーテル、メタノール、エタノール等
の低級アルコール、塩化メチル、塩化エチル等の炭素数
1又は2の塩化アルキル、二酸化炭素、窒素、水等の無
機ガスが挙げられる。低い見掛け密度の発泡板を得るた
めには、上記物理発泡剤の中でも、ポリスチレン系樹脂
に対する溶解性が良好で、ポリスチレン系樹脂に対する
可塑化効果が極端に大きくない炭素数3〜5の飽和炭化
水素が好ましい。更に、高い断熱性を示す発泡板を得る
ためには、ポリスチレン系樹脂に対する溶解性が良好で
低い見掛け密度のものが得られ、発泡板中に長期に亘り
残存するイソブタン、イソペンタンが好ましい。しかし
ながら、炭素数3〜5の飽和炭化水素は低い見掛け密度
の発泡板を得るためには好適なものではあるが、可燃性
ガスであり難燃性の点においては好ましいものではな
い。更に、イソブタン、イソペンタンは高い断熱性を示
す発泡板を得るためには好適なものではあるが、可燃性
ガスであり長期に亘り発泡板中に残存するため難燃性の
点においては好ましいものではない。よって、本発明に
おいては発泡力に富む、炭素数1又は2の塩化アルキ
ル、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチ
ルエーテル、メタノール、エタノール、二酸化炭素、水
の中から選ばれる単体又は2種以上の発泡剤(以下、早
期逸散発泡剤という。)と、炭素数3〜5の飽和炭化水
素とからなる発泡剤が好ましく使用される。上記した早
期逸散発泡剤を併用することが好ましい理由は、早期逸
散発泡剤が押出発泡直後、或いは押出発泡後の早い時期
に発泡体中から逸散するため、発泡剤として押出発泡時
の発泡に寄与して発泡板の見掛け密度の低下をもたら
し、かつ、可燃性ガスである炭素数3〜5の飽和炭化水
素の使用量の低減に寄与して難燃性の向上をもたらすた
めである。このことにより、得られる発泡板の断熱性能
及び難燃性能を早期に安定化させることができる。
【0037】上記発泡剤の添加量は、発泡剤の種類、目
的とする発泡板の見掛け密度、ポリスチレン系樹脂の種
類等により増減するものであり特定するすることが難し
いが、物理発泡剤の場合は、ポリスチレン系樹脂1kg
に対して概ね0.7〜2.5モル(尚、複数の物理発泡
剤を併用する場合は構成発泡剤の合計モル数。)、好ま
しくは0.85〜2.0モル(尚、複数の物理発泡剤を
併用する場合は構成発泡剤の合計モル数。)の範囲で添
加される。また、化学発泡剤と物理発泡剤とを併用する
場合は、物理発泡剤の添加量は物理発泡剤のみを添加す
る場合と略同じ範囲で添加され、化学発泡剤はポリスチ
レン系樹脂100重量部に対して概ね0.1〜10重量
部の範囲で添加される。
【0038】本発明の製造方法において、発泡性溶融樹
脂組成物には、難燃剤以外に、押出発泡板の平均気泡径
を調整するために気泡調整剤を添加することができる。
気泡調整剤としては、タルク、カオリン、マイカ、シリ
カ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、クレ
ー、酸化アルミニウム、ベントナイト、ケイソウ土等の
無機物が例示される。また、本発明において該気泡調整
剤は2種以上組合せて用いることもできる。前記各種の
気泡調整剤の中で、得られる発泡板の気泡径の調整が容
易で気泡径を小さくし易いと共に難燃性向上効果が期待
できること等の理由でタルクが好適に用いられ、特に、
粒子径の細かい平均粒径(光透過遠心沈降法による50
%粒径)が0.5〜10μmのタルクが好ましい。ま
た、該気泡調整剤の添加量は、ポリスチレン系樹脂10
0重量部に対して0.1〜7.5重量部、更に0.5〜
5重量部の割合で添加されることが好ましい。
【0039】本発明の製造方法においては、前記気泡調
整剤、難燃剤以外にも、本発明の目的、効果を妨げない
範囲において、着色剤、熱安定剤、充填剤等の各種添加
剤を適宜添加することができる。尚、上記気泡調整剤、
着色剤等の各種添加剤の押出発泡工程における添加方法
としては、前記難燃剤の添加方法と同様の添加方法が採
用できる。
【0040】以下、本発明のポリスチレン系樹脂押出発
泡板について説明する。尚、本発明のポリスチレン系樹
脂押出発泡板としては、発泡板中に特定量のイソブタン
を含有してなる発泡板(以下、第1発明発泡板とい
う。)と、発泡板中に特定量の1,1,1,2−テトラ
フルオロエタン及び炭素数3〜5の飽和炭化水素を含有
してなる発泡板(以下、第2発明発泡板という。)とが
それぞれ提供される。
【0041】本発明のポリスチレン系樹脂押出発泡板の
見掛け密度は22〜60kg/mであり、好ましくは
30〜50kg/mのものである。見掛け密度が22
kg/m未満の場合、そのような見掛け密度の押出発
泡板を製造すること自体がかなり困難なものである上
に、得られる押出発泡板の機械的物性においても従来の
発泡断熱版と比較して不十分なものとなるので使用でき
る用途が限定される。一方、見掛け密度が60kg/m
を超える場合は、厚みを必要以上に厚くしない限り十
分な断熱性を発揮させることが難しく、軽量性の点にお
いて不十分なものとなる虞れがある。また、本発明のポ
リスチレン系樹脂押出発泡板の厚みは10〜150mm
であり、好ましくは20〜100mmのものである。該
厚みが150mmを超える場合は、厚み方向の気泡径が
大きくなりやすいことから、十分な断熱性を確保できな
い虞れがあるほか、安定して発泡板の製造を行うには大
型の押出機が必要となる。一方、該厚みが10mm未満
の場合は,製造に困難性を伴い絶対的な、機械的強度及
び断熱性が不十分となる虞がある。
【0042】本発明の第1発明発泡板においては、発泡
板中のイソブタン含有量は該発泡板1kgあたり0.4
0〜0.90モルであり、好ましくは0.45〜0.7
5モル、更に好ましくは0.50〜0.65モルであ
る。イソブタンの含有量が上記範囲内にあることによ
り、高断熱性の断熱材となる。具体的には、後述する発
泡板の、厚み方向の平均気泡径の構成を兼備することに
よって、JIS A9511(1995)記載の押出ポ
リスチレンフォーム保温板3種の熱伝導率が0.028
W/mK以下の押出発泡板を得ることが可能となる。イ
ソブタン含有量が0.40モル未満の場合は、十分に高
い断熱性を得ることが難しくなり、イソブタン含有量が
0.90モルを超える場合は、建築材料として十分な難
燃性を得ることができない虞れがある。
【0043】本発明の第2発明発泡板においては、発泡
板中の1,1,1,2−テトラフルオロエタン含有量が
該発泡板1kgあたり0.10〜0.80モル、炭素数
3〜5の飽和炭化水素化合物の含有量が該発泡板1kg
あたり0〜0.80モルである。発泡剤の含有量が上記
範囲内にあることにより、高断熱性の断熱材となる。具
体的には、後述する発泡板の、厚み方向の平均気泡径の
構成を兼備することによって、JIS A9511(1
995)記載の押出ポリスチレンフォーム保温板3種の
熱伝導率が0.028W/mK以下の押出発泡板を得る
ことが可能となる。尚、発泡板中の1,1,1,2−テ
トラフルオロエタンの含有量は、発泡板1kgあたり好
ましくは0.15〜0.70モル、更に好ましくは0.
20〜0.60モルであり、炭素数3〜5の飽和炭化水
素化合物の含有量は、発泡板1kgあたり好ましくは
0.10〜0.70モル、更に好ましくは0.15〜
0.65モルである。1,1,1,2−テトラフルオロ
エタンの含有量が0.10モル未満の場合には、十分に
高い断熱性を得ることが難しくなり、1,1,1,2−
テトラフルオロエタンの含有量が0.80モルを超える
場合は、製造時にダイス内で内部発泡を起こしやすくな
り表面状態の良好な発泡板を得ることができなくなる虞
がある。また、炭素数3〜5の飽和炭化水素化合物の含
有量が0.80モルを超える場合は、建築材料として十
分な難燃性を得ることができない虞がある。
【0044】本明細書における発泡剤の含有量は、ガス
クロマトグラフを用いて測定する。具体的には,押出発
泡板の中央部から切り出したサンプルをトルエンの入っ
た蓋付きの試料ビンの中に入れ、蓋を閉めた後、十分に
攪拌し該押出発泡板中の発泡剤をトルエンに溶解させた
ものを測定試料とし、該試料についてガスクロマトグラ
フィー分析を行ない内部標準法により定量することより
発泡板に含有されるイソブタン、1,1,1,2−テト
ラフルオロエタン等の含有量を求めることができる。
【0045】本発明の発泡板における上記発泡剤含有量
の調整は、前述した本発明の製造方法において物理発泡
剤を押出機に供給する際に、発泡剤のポリスチレン系樹
脂への溶解性、ガス透過速度を考慮して、供給量を決め
ることによりなされる。例えば、イソブタン、1,1,
1,2−テトラフルオロエタン等の発泡剤は、ポリスチ
レン系樹脂への溶解性は大きくガス透過速度は遅いこと
から、断熱性を維持するために必要とされる量を押出機
に供給すると、供給した発泡剤量の略全量が得られる発
泡板中の発泡剤含有量となる。尚、発泡板中の発泡剤含
有量の調整に殆ど影響を与えずに発泡板の見掛け密度の
調整を行うためには、水、二酸化炭素、ジメチルエーテ
ル等の前述したポリスチレン系樹脂に対するガス透過速
度の速い発泡剤(早期逸散発泡剤)を物理発泡剤として
選択する。故に、特定の発泡剤の含有量が調整され、か
つ、見掛け密度が調整された、本発明発泡板は、ポリス
チレン系樹脂に対する、ガス透過速度の速い発泡剤とガ
ス透過速度の遅い発泡剤を組み合わせてよって得ること
ができる。
【0046】また、本発明の発泡板は、厚み方向の平均
気泡径が0.05〜0.25mmのものであり、好ましく
は0.06〜0.20mm、更に好ましくは0.06〜
0.18mmのものである。平均気泡径が上記範囲内にあ
ることにより、発泡剤組成を変えることなく、より高い
断熱性を有する発泡板を得ることができる。該気泡径が
0.05mm未満のものでは、厚みが厚く、小さな見掛け
密度の発泡板を得ること自体が難しい。一方、0.25
mmを超える場合には、目的とする断熱性を有する発泡板
を得ることができない虞れがある。尚、JIS A95
11(1995)記載の押出ポリスチレンフォーム保温
板3種の熱伝導率が0.028W/mK以下を示すよう
な高度な断熱性を示す発泡板とするためには、上記平均
気泡径の条件を満足するものであると共に、前記したよ
うに発泡板中のイソブタン含有量や1,1,1,2−テ
トラフルオロエタン含有量の条件を同時に満足するもの
であることが重要である。このことにより、HFCの使
用量の削減、可燃性ガスの使用量削減に繋がり、各環境
適性の良化、難燃性の向上の効果をもたらす。本明細書
における平均気泡径の測定方法は次の通りである。発泡
板厚み方向の平均気泡径(D:mm)及び発泡板幅方向
の平均気泡径(D:mm)は発泡板の幅方向垂直断面
(発泡板の押出方向と直交する垂直断面)を、発泡板長
手方向の平均気泡径(D:mm)は、発泡板の長手方向
垂直断面(発泡板を幅方向に二等分し、且つ、発泡板の
幅方向と直交する垂直断面)を顕微鏡等を用いてスクリ
ーンまたはモニタ等に拡大投影し、投影画像上において
測定しようとする方向に直線を引き、その直線と交差す
る気泡の数を計数し、直線の長さ(但し、この長さは拡
大投影した投影画像上の直線の長さではなく、投影画像
の拡大率を考慮した真の直線の長さを指す。)を計数さ
れた気泡の数で割ることによって、各々の方向における
平均気泡径を求める。但し、厚み方向の平均気泡径(D
:mm)の測定は幅方向垂直断面の中央部及び両端部の
計3箇所に厚み方向に全厚みに亘る直線を引き各々の直
線の長さと該直線と交差する気泡の数から各直線上に存
在する気泡の平均径(直線の長さ/該直線と交差する気
泡の数)を求め、求めれられた3箇所の平均径の算術平
均値を厚み方向の平均気泡径(D:mm)とする。幅方
向の平均気泡径(D:mm)は幅方向垂直断面の、中央
部及び両端部の計3箇所の発泡板を厚み方向に二等分す
る位置に、長さ3000μmの直線を幅方向に引き,長
さ3000μmの直線と(該直線と交差する気泡の数−
1)から各直線上に存在する気泡の平均径(3000μ
m/(該直線と交差する気泡の数−1))を求め、求め
れられた3箇所の平均径の算術平均値を幅方向の平均気
泡径(D:mm)とする。長手方向の平均気泡径
(D:mm)は長手方向垂直断面の、中央部及び両端部
の計3箇所の発泡板を厚み方向に二等分する位置に,長
さ3000μmの直線を長手方向に引き,長さ3000
μmの直線と(該直線と交差する気泡の数−1)から各
直線上に存在する気泡の平均径(3000μm/(該直
線と交差する気泡の数−1))を求め,求めれられた3
箇所の平均径の算術平均値を長手方向の平均気泡径(D
:mm)とする。また、発泡板の水平方向の平均気泡径
(D:mm)は、DとDの相加平均値である。
【0047】更に本発明の押出発泡板においては、気泡
変形率が0.7〜2.0であることが好ましい。気泡変
形率とは,上記測定方法により求められたDをD
除すことにより算出された値(D/D)をいい、該
気泡変形率が1よりも小さいほど気泡は偏平であり、1
よりも大きいほど縦長である。気泡変形率が0.7未満
の場合は、気泡が偏平なので圧縮強度が低下する虞れが
あり、偏平な気泡は円形に戻ろうとする傾向が強いの
で、押出発泡板の寸法安定性も低下する虞がある。気泡
変形率が2.0を超えると、厚み方向における気泡数が
少なくなるので、目的とする高い断熱性が得られない虞
れがある。そのような観点から、上記気泡変形率は、
0.8〜1.5であることが好ましく、0.8〜1.2
であることがより好ましい。気泡変形率が上記範囲内に
あることにより、高い断熱性を有する発泡板を得ること
ができる。本発明の発泡板において上記のように平均気
泡径を小さく調整したものを得るための方法としては、
前述の気泡調整剤を添加する方法が挙げられるが、単に
気泡調整剤の添加量を増量して気泡径を小さく調整して
も発泡板の連続気泡率が増加してしまい、その結果、目
的とする高い断熱性を示すものとは容易に得られない。
よって、例えば、ポリスチレン系樹脂のMFRと溶融粘
度との関係を考慮して、上記連続気泡化が起きないよう
な、溶融粘度が高くてもMFRがさほど小さくならない
ポリスチレン系樹脂を選択して気泡調整剤の添加量を増
量すること、或いは、過剰な気泡調整剤の添加を避け物
理発泡剤として二酸化炭素等の無機物理発泡剤を併用す
ること等により、平均気泡径の小さな発泡板を得ること
ができる。尚、発泡板の上記気泡変形率は、例えば、特
願2001−183249記載の方法により調整するこ
とができる。
【0048】本発明の押出発泡板は、主に断熱板として
使用されるためJIS A9511(1995)記載の
押出ポリスチレンフォーム保温板を対象とする燃焼性規
格を満足するものであることが特に好ましい。即ち、J
IS A9511(1995)に記載されている4.1
3.1「測定方法A」の燃焼性の測定を行なった場合、
炎が3秒以内に消え、残じんがなく、燃焼限界支持線を
越えて燃焼することがないものであることが好ましい。
そのような押出発泡板は、着火した場合であっても、火
が燃え広がる可能性が小さいので、建材用の押出ポリス
チレンフォーム保温板として要求される安全性を備える
ものである。
【0049】本発明の押出発泡板は前述の通り断熱性向
上の点、更に機械的強度向上の点から、独立気泡率が9
0%以上であることが好ましく、93%以上であること
がより好ましい。独立気泡率が高いほど断熱性能を高
く、そして長い期間維持できる。本明細書において発泡
板の独立気泡率は、ASTM−D2856−70の手順
Cに従って、東芝ベックマン株式会社の空気比較式比重
計930型を使用して測定(押出発泡板から25mm×
25mm×20mmのサイズに切断された成形表皮を持
たないカットサンプルをサンプルカップ内に収容して測
定する。ただし、厚みが薄く、厚み方向に20mmのカ
ットサンプルが切り出せない場合には、例えば、25m
m×25mm×10mmのサイズのカットサンプルを2
枚同時にサンプルカップ内に収容して測定すればよ
い。)された押出発泡板(カットサンプル)の真の体積
Vxを用い、下記(1)式により独立気泡率S(%)を
計算し,N=3の平均値で求めた。
【0050】
【数1】 S(%)=(Vx−W/ρ)×100/(VA−W/ρ) (1) Vx:上記方法で測定されたカットサンプルの真の体積
(cm3)であり、押出発泡板のカットサンプルを構成
する樹脂の容積と、カットサンプル内の独立気泡部分の
気泡全容積との和に相当する。 VA:測定に使用されたカットサンプルの外寸から計算
されたカットサンプルの見掛け上の体積(cm3)。 W:測定に使用されたカットサンプル全重量(g)。 ρ:押出発泡板を構成する樹脂の密度(g/cm3)。
【0051】
【実施例】次に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に
詳細に説明する。
【0052】実施例1〜6、比較例1〜3 [原料及び配合比]原料は、ポリスチレン(東洋スチレン
社製G330C)100重量部に対して、気泡調整剤と
してタルクマスターバッチ(上記ポリスチレン69重量
%と、タルク(松村産業株式会社製ハイフィラー#1
2)30重量%と、ステアリン酸亜鉛1重量%とからな
るマスターバッチ)を1.67重量部、難燃剤を表1
(実施例)及び表2(比較例)に示す割合で配合し、発
泡剤としてブタンと塩化メチルを表1、表2に示す割合
で混合した混合物を表1、表2に示す量(ポリスチレン
1kg当たりの発泡剤注入量(mol/kg)として表
記)を用いた。難燃剤は、臭素化イソシアヌレートとし
てはトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレ
ートを、臭素化ビスフェノールとしては2,2−ビス
[4−(2,3−ジブロモプロポキシ)−3,5−ジブ
ロモフェニル]プロパンを用い、ジフェニルアルカンと
しては2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン
を、ジフェニルアルケンとしては2,4−ジフェニル−
4−メチル−1−ペンテンを用いた。難燃剤は表1、表
2に示す割合で適宜混合して用いた。
【0053】[押出装置]押出機は、口径65mmの押出
機(以下、「第一押出機」という。)と口径90mmの
押出機(以下、「第二押出機」という。)と口径150
mm押出機(以下、「第三押出機」という。)とを直列
に連結したものを使用し、上記混合発泡剤を第一押出機
の先端付近において溶融樹脂中に圧入混練した。ダイリ
ップは、先端に幅115mm、間隙1.5mm(長方形
横断面)の樹脂排出口を備えたものを使用した。
【0054】[押出条件]上記装置を用いて、ポリスチレ
ン系樹脂等の原料を第一押出機に供給し、220℃まで
加熱し、溶融混練し、第一押出機の先端付近で混合発泡
剤を圧入して発泡性溶融樹脂混合物とし、続く第二押出
機及び第三押出機で樹脂温度をダイリップが取付けられ
たアダプター部での樹脂圧力が40kgf/cmにな
るように調整した後、発泡適性温度に調整した発泡性溶
融樹脂混合物を、ダイリップから大気中に押出した。ダ
イリップから押出された発泡性溶融樹脂混合物を、発泡
させながら前記ガイダーを通過させることにより、発泡
させながら圧縮し、次に成形装置に充満させながら板状
に形成し、押出発泡板を製造した。得られた押出発泡板
の見掛け密度、厚み、独立気泡率、厚み方向平均気泡
径、気泡変形率、熱伝導率、燃焼性、成形性、発泡剤含
有量を表1、2に示す。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】実施例7〜12 難燃剤及びその配合比を表3の通りとし、気泡調整剤の
タルクマスターバッチ配合比を8.33重量部とし、発
泡剤組成をイソブタン、ジメチルエーテル、二酸化炭素
の混合系に変更した以外は,実施例1と同様にして押出
発泡板を製造した。得られた押出発泡板の見掛け密度、
厚み、独立気泡率、厚み方向平均気泡径、気泡変形率、
熱伝導率、燃焼性、成形性、発泡剤含有量を表3に示
す。
【0058】
【表3】
【0059】実施例13〜16 難燃剤及びその配合比を表4の通りとし、気泡調整剤の
タルクマスターバッチ配合比を8.33重量部とし、発
泡剤組成をイソブタンと塩化メチルの混合系に変更した
以外は、実施例1と同様にして押出発泡板を製造した。
得られた押出発泡板の見掛け密度、厚み、独立気泡率、
厚み方向平均気泡径、気泡変形率、熱伝導率、燃焼性、
成形性、発泡剤含有量を表4に示す。
【0060】
【表4】
【0061】実施例17〜22 難燃剤及びその配合比を表5の通りとし、気泡調整剤の
タルクマスターバッチ配合比を1.67重量部とし、発
泡剤組成を1,1,1,2-テトラフルオロエタン、ブ
タン、塩化メチルの混合系に変更した以外は、実施例1
と同様にして押出発泡板を製造した。得られた押出発泡
板の見掛け密度、厚み、独立気泡率、厚み方向平均気泡
径、気泡変形率、熱伝導率、燃焼性、成形性、発泡剤含
有量を表5に示す。
【0062】
【表5】
【0063】実施例23〜25 難燃剤及びその配合比を表6とした以外は、実施例1と
同様にして押出し発泡板を製造した。得られた押出し発
泡板の見掛け密度、厚み、独立気泡率、厚み方向の平均
気泡径、熱伝導率、燃焼性、成形性、発泡剤含有量を表
6に併せて示す。
【0064】
【表6】
【0065】実施例26〜28 難燃剤及びその配合比を表7とした以外は、実施例7と
同様にして押出し発泡板を製造した。得られた押出し発
泡板の見掛け密度、厚み、独立気泡率、厚み方向の平均
気泡径、熱伝導率、燃焼性、成形性、発泡剤含有量を表
7に併せて示す。
【0066】
【表7】
【0067】実施例29〜31 難燃剤及びその配合比を表8とした以外は、実施例13
と同様にして押出し発泡板を製造した。得られた押出し
発泡板の見掛け密度、厚み、独立気泡率、厚み方向の平
均気泡径、熱伝導率、燃焼性、成形性、発泡剤含有量を
表8に併せて示す。
【0068】
【表8】
【0069】実施例32〜34 難燃剤及びその配合比を表9とした以外は、実施例17
と同様にして押出し発泡板を製造した。得られた押出し
発泡板の見掛け密度、厚み、独立気泡率、厚み方向の平
均気泡径、熱伝導率、燃焼性、成形性、発泡剤含有量を
表9に併せて示す。
【0070】
【表9】
【0071】表1〜9における見掛け密度は、JIS
K7222(1985)に基づいて測定された値である。
【0072】表1〜9における厚みは、幅方向を4等分
する位置の3箇所で測定し、それらを相加平均した値で
ある。
【0073】表1〜9における厚み方向平均気泡径及び
気泡変形率は、前記の方法で測定された値である。
【0074】表1〜9における独立気泡率は、押出発泡
板から25mm×25mm×20mmのサイズに切断さ
れた成形表皮を持たないカットサンプルを使用して前記
方法で測定された値である。
【0075】表1〜9における熱伝導率は、製造後4週
間経過した押出発泡板から切り出した縦20cm、横2
0cm、押出発泡板厚みの試験片について、JIS A
9511(1995)4.7の記載により、英弘精機
株式会社製の熱伝導率測定装置「オートΛ HC−73
型」を使用して、JIS A 1412(1994)記
載の平板熱流計法(熱流計2枚方式、平均温度20℃)
に基づいて測定した。
【0076】表1〜9における燃焼性は、製造後4週間
経過した押出発泡板を対象にJISA9511(199
5)の4.13.1「測定方法A」に基づいて測定し
た。尚、該測定は一つの発泡板に対して試験片を10個
切り出して(n=10)下記の評価基準にて評価した。 ◎:全ての試験片において3秒以内で消え、且つ、10
個の試験片の平均燃焼時間が2秒以内である。 〇:全ての試験片において3秒以内で消え、且つ、10
個の試験片の平均燃焼時間が2秒を越え3秒以内であ
る。 ×:10個の試験片の平均燃焼時間が3秒を越える。
【0077】表1〜9における成形性は、下記の評価基
準にて評価した。 ○:断面にボイドがなく、かつ表面にしわや突起が見ら
れず外観良好な発泡板であり、製造時の安定性も良い。 ×:発泡板断面にボイド及び/又は,表面にしわや突起
が顕著に存在し、外観が悪い発泡板であり、製造時の安
定性に欠ける。
【0078】表1〜9における発泡剤残存量(発泡板1
kg当たりの発泡剤の含有量)の測定は、押出発泡後4
週間経過した発泡板を対象として、株式会社島津製作所
製、島津ガスクロマトグラフGC−14Bを使用しシク
ロペンタンを内標準物質として前記方法に基づいて測定
した。ガスクロマトグラフ分析の測定条件は以下の通り
である。 カラム:信和化工株式会社製、Silicone DC
550 20%,カラム長さ4.1m、カラム内径3.
2mm、サポート:Chromosorb AW−DM
CS、メッシュ60〜80 カラム温度:40℃ 注入口温度:200℃ キャリヤーガス:窒素 キャリヤーガス速度:3.5ml/min 検出器:FID 検出器温度:200℃ 定量:内部標準法
【0079】
【発明の効果】本発明方法はHBCDより高い分解開始
温度を有する臭素化イソシアヌレートや臭素化ビスフェ
ノールからなる臭素系難燃剤や、臭素系難燃剤との併用
により難燃効果を向上させるジフェニルアルカン及び/
又はジフェニルアルケンを、臭素系難燃剤と併用するこ
とで、リサイクル性・成形性に優れ、かつJIS A9
511(1995)に記される難燃性・断熱性を確保す
るポリスチレン系樹脂押出発泡板を提供することができ
る。特に、ジフェニルアルカンを使用することにより、
臭素化イソシアヌレート及び臭素化ビスフェノールの添
加量を減量することができ、製造時の成形性を向上で
き、また、機械的強度にも優れた発泡板を提供すること
ができる。また、本発明のポリスチレン系樹脂押出発泡
板は、厚み方向の平均気泡径が0.05〜0.25m
m、見掛け密度が22〜60kg/mの難燃性、断熱
性、軽量性、寸法安定性も優れたものである。また、本
発明方法においては、特定の発泡剤と組み合わせること
により、オゾン破壊係数が0で、かつ地球温暖化係数を
なるべく低く抑えた発泡剤を用いた発泡板を提供するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 25/04 C08L 25/04 // B29K 25:00 B29K 25:00 105:04 105:04 B29L 7:00 B29L 7:00 (72)発明者 内藤 真人 栃木県鹿沼市さつき町10−3 株式会社ジ ェイエスピー鹿沼研究所内 Fターム(参考) 4F074 AA32 AD01 AD12 AD21 AG10 BA32 BA34 BA36 BA37 BA38 BA39 BA44 BA53 BA73 BA75 BA95 BC12 CA22 DA02 DA03 DA07 DA18 DA23 DA32 4F207 AB02 AB05 AB16 AB20 AB21 KA01 KA11 4J002 BC031 BC041 BC051 BC061 BC071 BC081 BC091 DE017 DE027 EA017 EA027 EA046 EB027 EB067 EC037 ED027 EJ056 EU196 FD136 FD200 FD327 GL00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともポリスチレン系樹脂、難燃剤
    及び発泡剤が混練されてなる発泡性溶融樹脂組成物を押
    出発泡することにより、見掛け密度22〜60kg/m
    、厚み10〜150mmの発泡板を製造する方法にお
    いて、該難燃剤が下記(i)〜(v)のいずれかより選択
    されるものであって、ポリスチレン系樹脂100重量部
    に対して0.5〜10重量部の割合で添加されることを
    特徴とするポリスチレン系樹脂押出発泡板の製造方法。 (i)臭素化イソシアヌレート。 (ii)臭素化イソシアヌレートと、ジフェニルアルカン
    及び/又はジフェニルアルケン。 (iii)臭素化ビスフェノールと、ジフェニルアルカン
    及び/又はジフェニルアルケン。 (iv)臭素化イソシアヌレートと臭素化ビスフェノー
    ル。 (v)臭素化イソシアヌレート及び臭素化ビスフェノー
    ルと、ジフェニルアルカン及び/又はジフェニルアルケ
    ン。
  2. 【請求項2】 難燃剤が、臭素化イソシアヌレート及び
    /又は臭素化ビスフェノールからなる臭素系難燃剤と、
    ジフェニルアルカン及び/又はジフェニルアルケンとで
    あり、該臭素系難燃剤100重量部に対して、ジフェニ
    ルアルカン、ジフェニルアルケンが合計で0.3〜30
    0重量部の割合で配合されていることを特徴とする請求
    項1記載のポリスチレン系樹脂押出発泡板の製造方法。
  3. 【請求項3】 発泡剤が、(a)炭素数3〜5の飽和炭
    化水素10〜90モル%と、(b)炭素数1又は2の塩
    化アルキル、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メ
    チルエチルエーテル、メタノール、エタノール、水、二
    酸化炭素の中から選択される1種又は2種以上の発泡剤
    90〜10モル%(但し、発泡剤(a)と発泡剤(b)
    との合計量は100モル%)からなることを特徴とする
    請求項1または2記載のポリスチレン系樹脂押出発泡板
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 見掛け密度22〜60kg/m、厚み
    10〜150mmのポリスチレン系樹脂押出発泡板にお
    いて、厚み方向の平均気泡径が0.05〜0.25m
    m、発泡板中のイソブタン含有量が発泡板1kg当り
    0.4〜0.9モルであり、発泡板中に下記(i)〜
    (v)のいずれかより選択される難燃剤を含有している
    ことを特徴とするポリスチレン系樹脂押出発泡板。 (i)臭素化イソシアヌレート。 (ii)臭素化イソシアヌレートと、ジフェニルアルカン
    及び/又はジフェニルアルケン。 (iii)臭素化ビスフェノールと、ジフェニルアルカン
    及び/又はジフェニルアルケン。 (iv)臭素化イソシアヌレートと臭素化ビスフェノー
    ル。 (v)臭素化イソシアヌレート及び臭素化ビスフェノー
    ルと、ジフェニルアルカン及び/又はジフェニルアルケ
    ン。
  5. 【請求項5】 見掛け密度22〜60kg/m、厚み
    10〜150mmのポリスチレン系樹脂押出発泡板にお
    いて、厚み方向の平均気泡径が0.05〜0.25m
    m、発泡板中の1,1,1,2−テトラフルオロエタン
    含有量が発泡板1kg当り0.1〜0.8モル、発泡板
    中の炭素数3〜5の飽和炭化水素含有量が発泡板1kg
    当り0〜0.8モルであり、発泡板中に下記(i)〜
    (v)のいずれかより選択される難燃剤を含有している
    ことを特徴とするポリスチレン系樹脂押出発泡板。 (i)臭素化イソシアヌレート。 (ii)臭素化イソシアヌレートと、ジフェニルアルカン
    及び/又はジフェニルアルケン。 (iii)臭素化ビスフェノールと、ジフェニルアルカン
    及び/又はジフェニルアルケン。 (iv)臭素化イソシアヌレートと臭素化ビスフェノー
    ル。 (v)臭素化イソシアヌレート及び臭素化ビスフェノー
    ルと、ジフェニルアルカン及び/又はジフェニルアルケ
    ン。
  6. 【請求項6】 発泡板中に、臭素化イソシアヌレート及
    び/又は臭素化ビスフェノールからなる臭素系難燃剤
    と、ジフェニルアルカン及び/又はジフェニルアルケン
    とを含有していることを特徴とする請求項4又は5に記
    載のポリスチレン系樹脂押出発泡板。
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