JP2003292177A - 歯車、給紙装置、記録装置 - Google Patents
歯車、給紙装置、記録装置Info
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Abstract
ができ、且つ、噛み合い時に不安定とならない歯車を、
低コストに得ること。 【解決手段】 歯車35および歯車39は噛み合わせに
際して位相合わせを行う。歯車35において歯35aと
歯35bとの間の歯溝には、該歯溝の歯幅方向を一部埋
める様な凸形状35dが形成されていて、歯車39にお
いては、歯39cに、凸形状35dと嵌合する様な、歯
幅方向に一部切り欠かれた切り欠き部が形成されてい
る。歯車35と歯車39との位相合わせに際し、凸形状
35dおよび切り欠かれた歯39cが目印部となると共
に、位相合わせが正確に行われない場合には、歯車35
と歯車39とは回動に際してロック状態が発生して位相
のずれが判明し、これにより、結果として位相合わせを
正確に行うことができる。
Description
車との位相合わせの為の目印部を有する歯車に関する。
また、本発明は、該歯車を備えた、被記録材を給送する
給紙装置および該給紙装置を備えた記録装置に関する。
えば、一の歯車の回動中心から偏倚した位置にクランク
ロッド等を取り付けてクランク機構を構成すると共に、
該一の歯車と噛合する他の歯車にも同様なクランクロッ
ド等を取り付けてクランク機構を構成する様な場合に
は、前記2つのクランク機構の動作を同調させるため
に、噛合する2つの歯車の位相合わせ、即ち、前記2つ
の歯車を噛合させる際に、特定の歯と歯とを正確に噛合
させる必要がある。
は、例えば以下の様な方法で行われていた。第1に、位
相合わせ専用の工具を用いる方法があり、例えば、径寸
法の大なる歯車と小なる歯車とが一体的に形成された2
段歯車における前記小なる歯車と平歯車とを噛合させる
場合に、前記大なる歯車および前記平歯車にピン挿通孔
を設け、該ピン挿通孔にピンを挿通させながら前記平歯
車に前記2段歯車を噛合させ、これによって特定の歯と
歯とを噛合させて位相合わせを行う。
の歯車の歯を取り去り、これによって歯形状を円周方向
に一様でないものとして、これを目印に位相合わせを行
う方法がある。更に、第3に、噛合すべき特定の歯と歯
に識別マーク(目印)を付し、これを目印にして位相合
わせを行う方法もある。
法では、専用の工具(上述の例では、ピン)を必要とす
る為、コストアップとなる。また、前記第2の方法で
は、歯溝を埋めた部分と、歯を取り去った部分とにおけ
る噛み合いが不安定となり、場合によっては回転負荷が
生じる虞もある。更に、前記第3の方法では、特定の歯
と歯に識別マークを付すことから前記第1の方法と同様
にコストアップとなると共に、識別マークを付す作業に
おいて、誤った歯に識別マークを付すといった危険性も
ある。加えて、前記第1の方法および第3の方法では、
歯形状が円周方向に一様であることから、誤った位相で
噛合させてしまった場合でも、これに気づかないといっ
た欠点もある。
れたものであり、その目的は、簡易にそして確実に位相
合わせを行えることができ、且つ、噛み合い時に不安定
とならない歯車を、低コストに得ることにある。
に、本願請求項1記載の歯車は、噛合する相手側歯車と
の位相合わせの為の目印部を有する歯車であって、前記
目印部が、前記相手側歯車における歯溝のうち少なくと
も1つの、歯幅方向の一部に形成された凸形状と嵌合す
る、歯を歯幅方向に一部切り欠いたことによって形成さ
れた凹形状からなることを特徴とする。
は、相手側歯車の歯溝において歯幅方向の一部に形成さ
れた凸形状と嵌合する、歯を歯幅方向に一部切り欠いた
ことによって形成された凹形状を目印として相手側歯車
との位相合わせを行うので、簡易にそして確実に位相合
わせを行えることができ、且つ、噛み合い時に不安定と
ならない歯車を、低コストに得ることができる。即ち、
歯を歯幅方向に一部切り欠いたことによって位相合わせ
の為の目印部(凹形状)が形成されるので、歯を例えば
樹脂成形によって形成する場合には成形時に前記目印部
(凹形状)を形成することができ、従って歯車の成形後
に別途識別マーク等を付す必要が無く、これによって歯
車の低コスト化を計ることができると共に、誤った位置
に識別マークを付すような危険性も無い。
一部切り欠いたことによって形成されるので、歯が歯幅
方向に全て取り去られずに残されていることにより、円
周方向に沿って一様な歯形(一定ピッチ毎の歯)が維持
され、従って歯車の噛み合いが不安定となる様なことも
無い。
としないので、この点においても低コスト化を計ること
ができる。更に加えて、万一正確に位相合わせが行われ
なかった場合でも、歯形は、厳密には円周方向に沿って
一様でない部分(前記凹形状および凸形状)があること
から、歯車同士を噛合させた後に回転させると、歯車が
回転しなくなるロック位置が生じ、従ってこれにより、
正確に位相合わせが行われなかったことを検出すること
ができ、以て結果として正確に位相合わせを行うことが
できる。
いて、前記凹形状が形成された歯の歯幅方向寸法が、切
り欠き部分の歯幅方向寸法よりも、大なることを特徴と
する。本願請求項2記載の発明によれば、前記凹形状が
形成された歯の歯幅方向寸法が、切り欠き部分の歯幅方
向寸法よりも大なるので、歯の部分の比率がより一層大
なることによって、より一層噛み合い時の安定性を高め
ることができる。
側歯車との位相合わせの為の目印部を有する歯車であっ
て、前記目印部が、前記相手側歯車における歯のうち少
なくとも1つの歯を歯幅方向に一部切り欠いたことによ
って形成された凹形状と嵌合する、歯溝において歯幅方
向の一部に形成された凸形状からなることを特徴とす
る。本願請求項3記載の発明によれば、歯車は相手側歯
車において歯を歯幅方向に一部切り欠いたことによって
形成された凹形状と嵌合する、歯溝において歯幅方向の
一部に形成された凸形状を目印として相手側歯車との位
相合わせを行うので、前述した本願請求項1記載の発明
と同様な理由から、簡易にそして確実に位相合わせを行
えることができ、且つ、噛み合い時に不安定とならない
歯車を、低コストに得ることができる。
いて、前記歯溝における前記凸形状の歯幅方向寸法が、
残された歯溝部分の歯幅方向寸法よりも小なることを特
徴とする。本願請求項4記載の発明によれば、前記歯溝
における前記凸形状の歯幅方向寸法が、残された歯溝部
分の歯幅方向寸法よりも小なるので、噛み合い部分にお
いて歯の部分の比率をより一層大なるものとすることが
でき、従ってこれにより一層噛み合い時の安定性を高め
ることができる。
を給送する給紙ローラを備えた給紙装置であって、前記
給紙ローラを回動駆動する駆動モータから前記給紙ロー
ラへ動力を伝達する歯車装置が、請求項1から4のいず
れか1項に記載された前記歯車を備えていることを特徴
とする。本願請求項5記載の発明によれば、被記録材を
給送する給紙ローラを備えた給紙装置において、前記給
紙ローラを回動駆動する駆動モータから前記給紙ローラ
へ動力を伝達する歯車装置が、請求項1から4のいずれ
か1項に記載された前記歯車を備えているので、前述し
た本願請求項1から4のいずれか1項に記載した発明と
同様な効果を得ることにより、正確な給紙動作を行うこ
とができる。
に記録を行う記録装置であって、請求項5記載の前記給
紙装置を備えていることを特徴とする。本願請求項6記
載の発明によれば、被記録材に記録を行う記録装置は、
請求項5記載の給紙装置を備えているので、上述した本
願請求項5記載の発明と同様な作用効果を得ることがで
きる。
実施の形態について説明する。以下では先ず、本発明の
一実施形態に係るインクジェットプリンタ(以下「プリ
ンタ」と言う)100の概略構成について図1および図
2を参照しつつ説明する。ここで、図1はプリンタ10
0の装置本体(外観を構成するカバー部材を取り外した
状態)の外観斜視図であり、図2は同側断面概略図であ
る。尚、以下では、図1の右側(プリンタ100の後方
側)を「上流側」(用紙搬送経路の上流側)と言い、図
1の左側(プリンタ100の前方側)を「下流側」(用
紙搬送経路の下流側)と言うこととする。
体の基体を構成する、平面視略コの字形の形状をなすメ
インフレーム12の後方側に給紙装置1を備え、該給紙
装置1から印刷用紙を装置前方側へ1枚ずつ給送する。
ここで、図2に示す様に給紙装置1は、給紙ローラ3
と、分離パッド7と、紙戻しレバー9と、ホッパ5とを
備えている。
れる給紙ローラ3は側面視略D形の形状をなし、ローラ
本体3aと、該ローラ本体3aの外周部に巻回されるゴ
ム材3bとから構成されている。給紙ローラ3は、その
円弧部分によって用紙Pを給送する一方、平坦部分によ
って用紙Pを通過させて、下流側の搬送ローラ17によ
る搬送動作時に搬送負荷を与えない様になっている。
傾斜姿勢に設けられ、且つ、上部に設けられた回動軸5
aを中心に図2の時計方向及び反時計方向に揺動可能に
設けられている。そして、後述するカム機構によって揺
動駆動されることにより、下端部が給紙ローラ3に対し
て圧接及び離間動作する様になっている。従って、ホッ
パ5が給紙ローラ3に対して圧接方向に揺動すると、ホ
ッパ5上に堆積された用紙Pの束は給紙ローラ3に圧接
し、そして当該圧接状態で給紙ローラ3が回動すること
により、堆積された用紙Pの最上位のものが下流側へと
給送される。
紙ローラ3と対向する位置に設けられている。給紙ロー
ラ3が回動すると、給紙ローラ3の円弧部分と分離パッ
ド7とが圧接し、圧接部が形成される。給紙ローラ3の
円弧部分によって繰り出された最上位の用紙Pは、前記
圧接部を通過して下流側へと進むが、最上位の用紙Pに
つられて下流側へと進もうとする次位以降の用紙Pは、
前記圧接部により、下流側への進行が阻止され、これに
よって用紙Pの重送が防止される。
パ5の下端部近傍に配置され、回動支点9aを中心に図
示しない駆動機構によって図2の時計方向および反時計
方向に回動可能に設けられている。紙戻しレバー9は、
用紙Pの給紙動作時には図2に示す様に下流側に倒れた
状態となっていて、用紙Pの給送を阻害しない状態とな
っている。そして、用紙Pの給紙が始まり、給送される
用紙Pの先端が紙戻しレバー9の下流側に進むと、紙戻
しレバー9は上流側に向かって起き上がり、給送される
用紙Pにつられて重送されようとする次位以降の用紙P
を上流側に押し戻す。これにより、用紙Pの重送が更に
確実に防止される。
る紙案内15が略水平に設けられ、給紙ローラ3によっ
て繰り出された用紙Pの先端が該紙案内15に斜めに当
接し、滑らかに下流側に案内される。紙案内15から下
流には回動駆動される搬送駆動ローラ17aと、該搬送
駆動ローラ17aに圧接する搬送従動ローラ17bとか
らなる搬送ローラ17が設けられ、用紙Pは、当該搬送
駆動ローラ17aと搬送従動ローラ17bとにニップさ
れて、一定ピッチで下流側に搬送される。ここで、搬送
従動ローラ17bは搬送従動ローラホルダ21の下流側
に軸支されていて、当該搬送従動ローラホルダ21は、
回動軸21aを中心に図2の時計方向及び反時計方向に
回動可能に設けられ、且つ、図示しないねじりコイルば
ねによって搬送従動ローラ17bが常に搬送駆動ローラ
17aに圧接する方向(図2の反時計方向)に回動付勢
されている。
間には、用紙Pの通過を検出する、センサ本体部19b
と検出レバー19aとからなる紙検出器19が配設され
ている。紙検出器19は、図2に示す様に用紙Pの通過
に伴って検出レバー19aが上方に押し上げられるよう
に回動すると、検出レバー19aの上側がセンサ本体部
19bから外れ、これによって用紙Pの通過を検出する
様になっている。
は、プラテン27及びインクジェット記録ヘッド25が
上下に対向する様に配設され、搬送ローラ17によって
インクジェット記録ヘッド25の下へ搬送される用紙P
は、プラテン27によって下から支持される。インクジ
ェット記録ヘッド25はインクカートリッジ31を搭載
するキャリッジ23の底部に設けられ、該キャリッジ2
3は、主走査方向(図2の紙面表裏方向)に延び、メイ
ンフレーム12(図1)によって支持されるキャリッジ
ガイド軸33により、主走査方向にガイドされる。
部分には自由回動可能な従動プーリ14と、図示しない
駆動モータによって回動駆動される駆動プーリ13とが
設けられ、駆動プーリ13と従動プーリ14とには無端
ベルト15が巻回されている。そしてキャリッジ23は
無端ベルト15の一部に固定され、これにより、キャリ
ッジ23が主走査方向に往復動する様になっている。そ
して、キャリッジ23が主走査方向に往復動しながら記
録ヘッド25(図2)によってインクカートリッジ24
から供給されたインク滴が吐出されることにより、用紙
Pへの印刷が実行される。
ッド25から下流は排紙部となっていて、回動駆動され
る排紙駆動ローラ29aと、自由回動可能な排紙従動ロ
ーラ29bとからなる排紙ローラ29が設けられてい
る。従ってインクジェット記録ヘッド25によって印刷
の行われた用紙Pは、排紙駆動ローラ29aと排紙従動
ローラ29bとによってニップされた状態で排紙駆動ロ
ーラ29aが回動することにより、矢印方向に排出され
る。また、排紙従動ローラ29bのやや上流側には、自
由回動可能な補助ローラ30が配設されている。ここ
で、排紙駆動ローラ29aは主走査方向にほぼ等間隔で
複数個配設されていて、同様に排紙従動ローラ29bに
ついても、これに合わせてほぼ等間隔で配設されている
(図示は省略)。また、補助ローラ30は、排紙駆動ロ
ーラ29aと排紙従動ローラ29bとのほぼ中間に配設
されている(図示は省略)。
以下、図3乃至図8を参照しつつ、給紙装置1のより詳
細な構成について説明する。ここで、図3は給紙ローラ
3およびホッパ5を斜め下から見た斜視図であり、図4
は給紙装置1の側面側(図1において右側)に設けられ
る、給紙ローラ3(給紙ローラ軸2)への動力伝達のオ
ンおよびオフを行うクラッチ装置(歯車装置)31の分
解斜視図であり、図5は同組立図である。また、図6お
よび図7はそれぞれ本発明に係る給紙ローラ歯車35お
よび平歯車39の拡大斜視図であり、図8は給紙ローラ
歯車35および平歯車39が噛合した状態を示す、両歯
車の正面図である。
駆動するカム機構について説明する。図3に示す様に、
ホッパ5はその下部の両側端側に給紙ローラ3側に向か
って突出する様なカムフォロア部7を有し、一方で給紙
ローラ軸2の両軸端側には、給紙ローラ軸2の軸方向視
において略扇形の形状をなし、カムフォロア部7と係合
するカム6が、給紙ローラ軸2と一体的に形成されてい
る。一方、ホッパ5の背面側には、ホッパ5を給紙ロー
ラ3に向けて揺動付勢する付勢手段としてのホッパばね
8(図1参照)が設けられていて、ホッパ5は、該ホッ
パばね8によって常に給紙ローラ3に向けて揺動付勢さ
れた状態となっている。そして、図3から明らかな様
に、給紙ローラ3(給紙ローラ軸2)の回動により、カ
ム6とカムフォロア7との係合状態および非係合状態と
が切り替わり、カム6がカムフォロア7を押し下げる係
合状態(図3の状態)となることにより、ホッパ5が給
紙ローラ3から離間する様になっている。
ーラ3(給紙ローラ軸2)への動力伝達のオンおよびオ
フを行うクラッチ装置(歯車装置)31の構成について
説明する。先ず、図4および図5において、クラッチ装
置31は図示しない駆動モータによって回動駆動される
平歯車40を有し、従って該平歯車40が、クラッチ装
置31への動力の入力部となっている。
に形成されていて、該ラチェット歯車41には、該ラチ
ェット歯車41の歯と噛合可能な歯部43aを円環形状
の内部に有する、円環形状をなすクラッチ部材43が緩
やかに嵌められる。クラッチ部材43は、その中心から
偏倚した位置に軸受孔43bを有し、該軸受孔43bに
は、平歯車40とでクラッチ部材43を挟む様に設けら
れる平歯車39の、回動中心から偏倚した位置に設けら
れる突起軸39aが嵌合する様になっている。
に、平歯車39およびラチェット歯車41に対して揺動
することにより、歯部43aがラチェット歯車41と噛
合する姿勢と、歯部43aがラチェット歯車41と噛合
しない姿勢とをとることができる様になっていて、ラチ
ェット歯車41にクラッチ部材43の歯部43aが噛合
した状態となると、クラッチ部材43はラチェット歯車
41と共に回動し、これにより、平歯車39も回動する
様になっている。従ってクラッチ部材43の上記揺動動
作が、クラッチ装置31による動力伝達オンおよびオフ
動作となる。
は、それぞればね掛止部43c、39bが形成されてい
て、これらばね掛止部には、引っ張りコイルばね45が
掛架されている。引っ張りコイルばね45は、歯部43
aがラチェット歯車41と噛合する方向(ラチェット歯
車41に圧接する方向)にクラッチ部材43を揺動付勢
し、これにより、クラッチ部材43に外部から何らの力
が作用していない状態では、歯部43aとラチェット歯
車41とがしっかりと噛合する様になっている。
ッチ係合部43dが形成されていて、クラッチ係合部4
3dの外側には、クラッチレバー33が揺動支点33b
を支点に揺動することにより、下部に設けられたフック
部33がクラッチ係合部43dと係合する姿勢と、クラ
ッチ係合部43dと係合しない姿勢とをとることができ
る様になっている。そして、フック部33とクラッチ係
合部43dとが係合すると、クラッチ部材43の回転が
止められ、これにより、クラッチ部材43が平歯車39
およびラチェット歯車41に対して揺動し、歯部43a
とラチェット歯車41との噛合状態が解除され、クラッ
チ装置31は、平歯車40から平歯車39へ動力を伝達
しないオフ状態となる。
ある給紙ローラ軸2の軸端に設けられた給紙ローラ歯車
35が噛合していて、従ってクラッチ部材43の歯部4
3aがラチェット歯車41に噛合した状態で平歯車40
が回動すると、結果的に給紙ローラ軸2に回動力が伝達
され、以て給紙ローラ3が回動すると共に、図3に示し
たカム機構により、ホッパ5が揺動動作を行う様になっ
ている。
いて、給紙ローラ歯車35および平歯車39についてよ
り詳しく説明する。平歯車39は給紙ローラ歯車35を
介して給紙ローラ3に動力を伝達するが、給紙ローラ3
への動力伝達のオンおよびオフのタイミングの観点から
は、側面視略D形の形状をなす給紙ローラ3の平坦部が
ホッパ5と対向した状態(図2の状態)となり、また、
図3を参照しつつ説明した様にカム6がカムフォロア7
を押し下げ、これによってホッパ5が給紙ローラ3から
離間した状態で、動力伝達がオフされなければならな
い。
の動力伝達のオンおよびオフを行うクラッチ部材43の
揺動支点となる突起軸39aを有しているので、以上か
ら、平歯車39と、給紙ローラ歯車35とは、その組立
時(噛み合わせ時)に位相を合わせる必要がある。給紙
ローラ歯車35と平歯車39との位相合わせが正確に行
われないと、例えば、給紙ローラ3の平坦部がホッパ5
と対向しない状態であるとともに、ホッパ5が給紙ロー
ラ3から離間しない状態で動力伝達がオフとなり、以降
に行うべき給紙動作を正常に実行することができなくな
る。
と平歯車39とは、図6乃至図9に示す様に構成され、
噛み合わせ(組立)の際の位相合わせを効果的に行うこ
とができる様になっている。先ず、給紙ローラ歯車35
においては、図6に示す様に外周部に多数形成された歯
の1つを構成する歯35aと、これに隣合う歯35bと
の間の歯溝35cのは幅方向の一部に、該歯溝35cの
一部を埋める様な凸形状35dが形成され、一方で給紙
ローラ歯車35と噛合する平歯車39には、図7に示す
様に、凸形状35dが形成された歯溝35cにちょうど
嵌合する様に、歯を歯幅方向に一部切り欠いた歯39c
が形成されている。そして、「凹形状」としての切り欠
き部39dに、給紙ローラ歯車35の凸形状35dが嵌
合する様な位相で給紙ローラ歯車35と平歯車39とを
噛合させると、図8に示す様に給紙ローラ歯車35と平
歯車39とは正常に噛み合って、以て正常な回動動作を
行うことができる様になっている。
35および39の作用効果について説明すると、図7に
示す平歯車39は、歯39cを歯幅方向に一部切り欠い
たことによって位相合わせの為の「目印部」としたこと
から、平歯車39を樹脂成形する際に同時に前記目印部
を形成することができ、従って平歯車39の成形後に別
途識別マーク等を付す必要が無く、これによって位相合
わせ用の前記目印部を、低コストに設けることができる
と共に、前記目印部は成形の際に同時に設けられること
から、誤った位置(歯)に目印を形成する様な危険性も
無い。
側でも同様であり、即ち凸形状35dは給紙ローラ歯車
35の樹脂成形時に同時に設けることができるから、従
って給紙ローラ歯車35の成形後に別途識別マーク等を
付す必要が無く、これによって位相合わせ用の目印部
を、低コストに設けることができると共に、目印部は成
形の際に同時に設けられることから、誤った位置(歯
溝)に目印を形成する様な危険性も無い。
歯幅方向(歯車の回動軸の軸方向)に一部切り欠いてい
るが(切り欠き部39d)、切り欠き部39dは歯を歯
幅方向に一部切り欠いたことによって形成され、従って
歯が歯幅方向に全て取り去られずに残っている(歯39
cの部分)と共に、図6に示す給紙ローラ歯車35にお
いても、凸形状35dが歯溝において歯幅方向全てに渡
って設けられてはおらず、歯溝35cが残っているの
で、給紙ローラ歯車35および39には、円周方向に沿
って一様な歯形(一定ピッチの歯)が維持され、従って
両歯車の噛み合いに際して不安定となる様なことも無
い。
車35と平歯車39とによれば、位相合わせの為の工具
等をも必要としないので、この点において低コスト化を
計ることができる。更に加えて、万一正確に位相合わせ
が行われなかった場合でも、給紙ローラ歯車35と平歯
車39とにおいては、厳密には円周方向に沿って一様で
ない部分(凸形状35dと切り欠き部39d)があるこ
とから、噛み合わせを行った後に両歯車を回動させよう
とすると、両歯車が回転しなくなるロック位置が発生
し、従ってこれにより、正確に位相合わせが行われなか
ったことを検出することができ、以て結果として正確に
位相合わせを行うことができる。
を極力小さくすれば、歯溝35cと歯39cとの歯幅方
向寸法を大きくすることができ、これによってより一層
安定した噛み合いを実現させることができる。
り欠き部39dを設けるとともに、1つの歯溝35cに
凸形状35dを設けたが、それぞれを複数設けても上述
した作用効果を得ることができることは言うまでもな
い。また、歯39cは、図示する様に歯幅方向の片側に
切り欠き部39dを有しているが、例えば切り欠き部3
9dを歯幅方向の中央部に設け、これによって歯39c
を歯幅方向の両側に形成すると共に、給紙ローラ歯車3
5においてはこれに嵌合する様に凸形状35dを歯幅方
向の中央部に設けても、上述した作用効果を得ることが
できる。更に、歯溝35cに設ける凸形状35dは、本
実施形態においては歯溝35cを埋める様な形状として
いるが、これに限られないことは言うまでも無く、例え
ば歯溝35cにおいて、隣合う歯35a、35bと同様
に径方向に突出する突起部の様なものであっても構わな
い。
状(凸形状35c)を形成し、歯の部分に凹形状(切り
欠き部39d)を形成して、これを位相合わせの際の目
印とすると共に両者を嵌合させる様に構成しているが、
例えば、歯の部分に凸形状(例えば、突起)を形成し、
歯溝部分に前記凸形状が嵌入する様な凹形状(例えば、
穴部)を形成しても、同様な作用効果、即ち、簡易にそ
して確実に位相合わせを行えることができ、且つ、噛み
合い時に不安定とならない歯車を、低コストに得ること
ができる。
車は、相手側歯車の歯溝において歯幅方向の一部に形成
された凸形状を嵌合する、歯を歯幅方向に一部切り欠い
たことによって形成された凹形状を目印として相手側歯
車との位相合わせを行うので、簡易にそして確実に位相
合わせを行えることができ、且つ、噛み合い時に不安定
とならない歯車を、低コストに得ることができる。
体の外観斜視図である。
概略図である。
びホッパを斜め下から見た外観斜視図である。
る。
した状態を示す、両歯車の正面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 噛合する相手側歯車との位相合わせの為
の目印部を有する歯車であって、 前記目印部が、前記相手側歯車における歯溝のうち少な
くとも1つの、歯幅方向の一部に形成された凸形状と嵌
合する、歯を歯幅方向に一部切り欠いたことによって形
成された凹形状からなることを特徴とする歯車。 - 【請求項2】 請求項1において、前記凹形状が形成さ
れた歯の歯幅方向寸法が、切り欠き部分の歯幅方向寸法
よりも大なることを特徴とする歯車。 - 【請求項3】 噛合する相手側歯車との位相合わせの為
の目印部を有する歯車であって、 前記目印部が、前記相手側歯車における歯のうち少なく
とも1つの歯を歯幅方向に一部切り欠いたことによって
形成された凹形状と嵌合する、歯溝において歯幅方向の
一部に形成された凸形状からなることを特徴とする歯
車。 - 【請求項4】 請求項3において、前記歯溝における前
記凸形状の歯幅方向寸法が、残された歯溝部分の歯幅方
向寸法よりも小なることを特徴とする歯車。 - 【請求項5】 被記録材を給送する給紙ローラを備えた
給紙装置であって、 前記給紙ローラを回動駆動する駆動モータから前記給紙
ローラへ動力を伝達する歯車装置が、請求項1から4の
いずれか1項に記載された前記歯車を備えていることを
特徴とする給紙装置。 - 【請求項6】 被記録材に記録を行う記録装置であっ
て、請求項5記載の前記給紙装置を備えていることを特
徴とする記録装置。
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JPH11268838A (ja) * | 1998-03-23 | 1999-10-05 | Canon Inc | シート給送装置およびこれを備えた画像形成装置 |
JP2001003959A (ja) * | 1999-06-23 | 2001-01-09 | Yukio Jo | 電磁クラッチ |
JP2001341871A (ja) * | 2000-05-31 | 2001-12-11 | Seiko Epson Corp | 摩擦クラッチ及びこれを用いた給紙装置 |
JP2003065799A (ja) * | 2001-08-29 | 2003-03-05 | Seiko Epson Corp | エンコーダ装置 |
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2002
- 2002-03-29 JP JP2002095180A patent/JP3714470B2/ja not_active Expired - Fee Related
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