JP2001341871A - 摩擦クラッチ及びこれを用いた給紙装置 - Google Patents
摩擦クラッチ及びこれを用いた給紙装置Info
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Abstract
ラッチ及びこれを用いた給紙装置を提供することにあ
る。 【解決手段】 給紙ローラ30に対する駆動力の伝達を
オン・オフする1回転クラッチ50と、該1回転クラッ
チのオン・オフを決定するトリガレバー42を備えた摩
擦クラッチ40とを設け、給紙ローラ30の駆動モータ
10の逆転で前記摩擦クラッチ40のトリガレバー42
を1回転クラッチ50から離れる方向に揺動(レリー
ス)させ、正転で前記1回転クラッチ50に近づく方向
に揺動させて、給紙ローラ30が1回転した段階で前記
1回転クラッチ50をオフにし、給紙ローラ30を停止
させるように構成する。
Description
これを用いた給紙装置に関するものである。
装置では、側面視略D型の給紙ローラから紙送りローラ
へ向けて記録用紙を給紙し、その記録用紙の先端が紙送
りローラに引き渡された後に、給紙ローラの駆動を停止
すると共に紙送りローラの駆動を継続して、記録ヘッド
の存する搬送路に用紙を送り出す機構が採用されてい
る。そして、小型の給紙装置では、装置の小型化と低価
格化を図るために、単一の駆動モータによりこの2つの
ローラの所要の動作を行えるように工夫されている。
力を給紙ローラ及び紙送りローラへ伝える動力伝達歯車
列を設け、その歯車列中に、給紙ローラ系歯車への駆動
力の伝達を入り切りするクラッチ機構を設けている。こ
のクラッチ機構は、上記歯車列中に介在される中間歯車
と、この中間歯車を歯車列中の噛み合わせ位置に移動さ
せる切換レバーとから構成されており、記録ヘッドを搭
載したキャリッジが印刷領域からホームポジションに戻
ったときに、上記切換レバーがキャリッジに押されて上
記中間歯車が噛み合わせ位置に移動し、即ちクラッチ機
構がONし、給紙ローラの回転駆動ができる状態に移行
するようになっている。
クラッチ機構は、切換レバーにより中間歯車をその軸方
向に移動させて、クラッチのオン・オフを行う構造であ
るため、小型化、特に軸方向の小型化を図る上で不適切
であり、また切換レバー及びその復帰バネが大型化し構
造が複雑化するという課題があった。また、従来公知の
摩擦クラッチも両板挟持構造であり、同様に部品点数が
多く、構造が複雑であった。
ことが可能な摩擦クラッチ及びこれを用いた給紙装置を
提供することにある。
め、本願請求項1の発明に係る摩擦クラッチは、回転駆
動される歯車体の第1の歯車の片面側に軸方向に同軸的
に円筒部及び第2の歯車とを設け、その円筒部に周方向
に摺動可能にトリガレバーの環状部をはめ込み、このト
リガレバーの環状部の直径方向一側に突出させたアーム
に係止爪を設けると共に、環状部の直径方向他側に突出
させた保持部に、弾性体及び該弾性体により前記円筒部
の表面に常時圧接される摺接片を設けたことを特徴とす
る。
バーに、バネ及び摺接片を一体的に組み入れて、保持部
内に挿入したバネにより円筒部に摺接片を軽く摺接さ
せ、共回りと相対的移動の両方を可能にしているので、
従来の切換レバーにより中間歯車をその軸方向に変位さ
せる構成に較べ、軸方向の小型化を図ることができると
共に、部品点数の少ない簡単な構成の摩擦クラッチを得
ることができる。
紙ローラに対する駆動力の伝達をオン・オフする1回転
クラッチと、該1回転クラッチのオン・オフを決定する
トリガレバーを備えた摩擦クラッチとを設け、給紙ロー
ラの駆動モータの逆転で前記摩擦クラッチのトリガレバ
ーを前記1回転クラッチから離れる方向に揺動(レリー
ス)させ、正転で前記1回転クラッチに近づく方向に揺
動させて、給紙ローラが1回転した段階で前記1回転ク
ラッチをオフにし、給紙ローラを停止させるように構成
したことを特徴とする。
た段階で前記1回転クラッチをオフにし、給紙ローラを
停止させることができ、かつ、紙送りローラの回動はそ
のまま続行させることができる。
み合わせから成るため、従来より構造が簡略化され、横
幅が小さく動作も安定した給紙装置を提供することが可
能である。
れた給紙装置において、動力伝達歯車に同軸的に設けた
円筒部に周方向に相対移動可能かつ摩擦力により連行可
能にトリガレバーの環状部をはめ込み、給紙ローラ用の
1回転クラッチのオン・オフを行えるようしたことを特
徴とする。この特徴によれば、摩擦力によりトリガレバ
ーの連行を可能にしているので、部品点数の少ない給紙
装置を得ることができる。
に記載された給紙装置において、トリガレバーの前記1
回転クラッチに近づく方向への揺動タイミングを、モー
タの正転開始時より遅らせる手段を設けたことを特徴と
する。この特徴によれば、トリガレバーによる1回転ク
ラッチのオン・オフ動作の確実性を向上させることがで
きる。
装置は、請求項2から4のいずれか1項に記載された給
紙装置を備えて成る。これにより、記録装置の小型化を
図れる。
基づいて説明する。図1において、符号10は電気的駆
動モータ、符号20は円筒状の紙送りローラ、符号30
は側面視略D型のフリクションローラから成る給紙ロー
ラである。電気的駆動モータ10は、紙送りローラ20
及び給紙ローラ30に共通の駆動モータであり、紙送り
ローラ20は歯車体G4、G5を介して駆動される。ま
た、給紙ローラ30は、摩擦クラッチ40、歯車体G2
及び1回転クラッチ50を介して駆動される(図2参
照)。この摩擦クラッチ40は、詳細は後述するが、動
力伝達歯車である歯車体G3とその円筒部41に摺動可
能にはめ込まれたトリガレバー42とで構成されてい
る。また、1回転クラッチ50は、歯車体G1、ラチェ
ット51、クラッチ環52、支持円板53及びバネ54
から構成されている。
り小径のラチェット51を同軸的に一体に有する。ま
た、歯車体G2は、歯車G21、G22を同軸的に一体
に有する。また、歯車体G3は、歯車G31と、その片
面側に軸方向に順次同軸的に設けた円筒部41及び歯車
G32とを備えて構成されている。また歯車体G4は、
歯車G41、G42、G43を同軸的に一体に有する。
更に歯車体G5は、歯車G51、G52を同軸的に一体
に有する。
た歯車11より、歯車体G4の歯車G41、G42、歯
車体G5の歯車G51、G52を経て、紙送りローラ2
0と一体の歯車G6に伝えられる。
G4の歯車G43より、順次に摩擦クラッチ40を構成
する歯車体G3の歯車G31、G32、歯車体G2の歯
車G21、G22、1回転クラッチ50を構成する歯車
体G1の歯車G11、ラチェット51、クラッチ環5
2、及び支持円板53を介して、給紙ローラ30へ伝達
できるように構成されている。そして、1回転クラッチ
50の入り切りは、摩擦クラッチ40のトリガレバー4
2により行われるようになっている。
示す。この摩擦クラッチ40は、歯車G31の片面側に
軸方向に順次同軸的に円筒部41及び歯車G32とを設
けた歯車体G3と、その円筒部41に摺動可能にはめ込
まれたトリガレバー42とで構成されている。
41に摺動可能にはめ込まれる環状部43と、その直径
方向一側に突出させたアームに設けた係止爪47と、環
状部43の直径方向他側に突出させた保持部である鞘4
4と、その内部に設けた弾性体としてのバネ45と、該
バネ45により常時円筒部41の表面に圧接される摺接
片(可撓子)46とを有している。即ち、トリガレバー
42は、それ自体に外力が加えられなければ、バネ45
で摺接片46が歯車体G3の円筒部41に当接している
摩擦力により、歯車体G3と一体に回動する。しかし、
係止爪47が他の部材に触れて阻止された場合、即ち1
回転クラッチ50のクラッチ環52の係合突起55に係
止した場合には、環状部43が円筒部41の周りに滑っ
て、歯車体G3のみが回動し、クラッチ環52は移動し
ない状態となる。
の側面に同軸的に一体に設けられたラチェット51と、
支持円板53に設けたピン56に差込穴57を揺動自在
に挿通して枢支したクラッチ環52と、給紙ローラ30
に同軸的に固定された支持円板53と、上記ピン56を
中心として揺動するクラッチ環52を周方向の一側に常
時付勢するバネ54とから構成されている。クラッチ環
52は円環状に構成されており、その円環の内側の一箇
所にクラッチ爪58が突設されていると共に、外周面の
一箇所に係合突起55が突設されている。
環52はバネ54の働きにより常時クラッチ爪58がラ
チェット51に係合する位置にあり、そのラチェット爪
の働きにより、一方向にのみ回転できる状態にある。し
かし、摩擦クラッチ40のトリガレバー42が歯車体G
3に連行されて回動し、その係止爪47がクラッチ環5
2の係合突起55に係止すると、クラッチ環52がピン
56を支点として回動し、そのクラッチ爪58がラチェ
ット51から離れる。このため、1回転クラッチ50が
切断され、給紙ローラ30による記録用紙の給紙が停止
する。
7を参照しながら説明する。 (1)まず、紙送りモータ10を僅かに逆転(時計方向
CWに回転)させる。このモータ10の逆転(CW)過
程では、摩擦クラッチ40において歯車G3とトリガレ
バー42が摩擦で繋がれ、トリガレバー42は図4から
見ると矢印P1で示すように、左回りに回る。即ち、歯
車体G3に連行されて、1回転クラッチ50から離れる
方向に揺動(レリース)され、トリガレバー42が図4
の点線位置から実線位置に移行し、係止爪47が外れる
(図4)。この時クラッチ爪58とラチェット51の頭
が当たらなければクラッチ環52は図5の位置へ動く。
ッド1に沿ってトリガレバー42の在る位置まで移動さ
せ、図5に示すように、そのキャリッジ止部3にて、ト
リガレバー42を戻らないように押さえる。その後、紙
送りモータ10を正転(反時計方向CCWに回転)さ
せ、歯車体G1を図5に矢印P2で示す方向に回転させ
て、クラッチ爪58とラチェット51を噛ませる(図
5)。このキャリッジ止部3は、トリガレバー42の1
回転クラッチ50に近づく方向への揺動タイミングを、
モータ10の正転開始時より遅らせる手段として機能す
る。このようにキャリッジ止部3にてトリガレバー42
を非作用位置に係留させ遅らせる理由は、クラッチ爪5
8とラチェット51の頭が当たる場合に、トリガレバー
42を押さえずに紙送りモータを逆転(CCW)する
と、クラッチ爪58がラチェット51と噛み合う前にト
リガレバー42が戻ってしまうからである。
ェット51と噛み合うことで、上記一方向クラッチ50
がON状態になる。即ち、給紙ローラ30を一方向に回
転させて用紙を送り出しローラ20に向けて送り出すこ
とができると共に、給紙ローラ30を逆方向に回動させ
ることが可能な状態になるため、必要に応じ、用紙を逆
方向に引き出すことが可能になる。
トリガレバー42から離した後、紙送りモータ10を正
転(CCW)させる。図6に示すように、紙送りモータ
10の正転(CCW)により、ON状態の一方向クラッ
チ50を介して、図6に示す矢印P2方向に、給紙ロー
ラ30が正転(給紙)し、給紙が行われる。このときト
リガレバー42の係止爪47はクラッチ環52側へ近づ
いた状態となり、その係止爪47下をクラッチ環52の
環状外周面が滑って行く(図6)。
と、用紙の先端は紙送りローラ20に達しニップされ
る。この時点において、クラッチ環52の係合突起55
が、トリガレバー42の係止爪47の位置まで移動して
きており、両者が係合することにより、図7に示すよう
にクラッチ環52はピン56を支点として揺動し、その
クラッチ爪58がラチェット51から離れて、一方向ク
ラッチ50がOFFする。このとき、紙送りローラ20
は回転を続け、従って歯車体G3も回転を続けるが、ト
リガレバー42は単にその環状部43が歯車体G3の円
筒部41に摺動可能にはめ込まれているだけであり、ト
リガレバー42と歯車体G3は相対的に滑るため、紙送
り動作には何ら支障を来さない。
(CCW)で1回転クラッチ50が切られることによ
り、給紙ローラは1回転した後に止まる(図7)。即
ち、給紙ローラは1回転でその役割を終え、その後は紙
送りローラ20により紙の送り出しが続行される。
摩擦クラッチ40のトリガレバー42に、バネ45及び
摺接片46を一体的に組み入れて、鞘44内に挿入した
バネ45により円筒部41に摺接片46を軽く摺接さ
せ、共回りと相対的移動の両方を可能にしているので、
従来の切換レバーにより中間歯車をその軸方向に変位さ
せる構成に較べ、軸方向の小型化を図ることができると
共に、部品点数の少ない簡単な構成の摩擦クラッチを得
ることができる。
とを組み合わすことにより、給紙ローラを1回転させて
用紙の送り出しを行わせた後に給紙ローラを停止させ、
しかし、送り出しローラの動きは続行させるという動作
を、同じ駆動モータの駆動力で行わせることができる。
チによれば、摩擦クラッチのトリガレバーに、バネ及び
摺接片を一体的に組み入れて、保持部内に挿入したバネ
により円筒部に摺接片を軽く摺接させ、共回りと相対的
移動とを可能にしているので、従来の切換レバーにより
中間歯車をその軸方向に変位させる構成に較べ、軸方向
の小型化を図ることができると共に、部品点数の少ない
簡単な構成の摩擦クラッチを得ることができる。
ラが1回転した段階で前記1回転クラッチをオフにし、
給紙ローラを停止させることができ、かつ、送り出しロ
ーラの回動はそのまま続行させることができる。また、
トリガレバーと1回転クラッチの組み合わせから成るた
め、従来より構造が簡略化され、横幅が小さく動作も安
定した給紙装置を提供することが可能である。
近づく方向への揺動タイミングを、モータの正転開始時
より遅らせる手段を設けた構成では、1回転クラッチの
オン・オフ動作の確実性を向上させることができる。
図である。
る。
リガレバーのレリース時を示した図である。
回転クラッチがオンした状態を示した図である。
回転クラッチがオンした状態で、給紙ローラと共に回動
して行く状態を示した図である。
紙ローラがほぼ1回テンして1回転クラッチがオフした
状態を示した図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 回転駆動される歯車体の第1の歯車の片
面側に軸方向に同軸的に円筒部及び第2の歯車とを設
け、その円筒部に周方向に摺動可能にトリガレバーの環
状部をはめ込み、 このトリガレバーの環状部の直径方向一側に突出させた
アームに係止爪を設けると共に、環状部の直径方向他側
に突出させた保持部に、弾性体及び該弾性体により前記
円筒部の表面に常時圧接される摺接片を設けたことを特
徴とする摩擦クラッチ。 - 【請求項2】 給紙ローラに対する駆動力の伝達をオン
・オフする1回転クラッチと、該1回転クラッチのオン
・オフを決定するトリガレバーを備えた摩擦クラッチと
を設け、 給紙ローラの駆動モータの逆転で前記摩擦クラッチのト
リガレバーを前記1回転クラッチから離れる方向に揺動
(レリース)させ、正転で前記1回転クラッチに近づく
方向に揺動させて、給紙ローラが1回転した段階で前記
1回転クラッチをオフにし、給紙ローラを停止させるよ
うに構成したことを特徴とする給紙装置。 - 【請求項3】 請求項2において、動力伝達歯車に同軸
的に設けた円筒部に周方向に相対移動可能かつ摩擦力に
より連行可能にトリガレバーの環状部をはめ込み、給紙
ローラ用の1回転クラッチのオン・オフを行えるようし
たことを特徴とする給紙装置。 - 【請求項4】 請求項2または3において、トリガレバ
ーの前記1回転クラッチに近づく方向への揺動タイミン
グを、モータの正転開始時より遅らせる手段を設けたこ
とを特徴とする給紙装置。 - 【請求項5】 請求項2から4のいずれか1項に記載さ
れた給紙装置を備えて成る記録装置。
Priority Applications (1)
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