JP2003291708A - 車両のシート装置 - Google Patents
車両のシート装置Info
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Abstract
との間に面状導電体を敷設するものにおいて、面状導電
体の折損に起因する電気的断線(いわゆるパターンクラ
ック)の発生を防止すること、さらにシートの美観を向
上させること。 【解決手段】 クッション部材2と、該クッション部材
2を覆う表皮材3とを備えた車両のシート装置であっ
て、上記クッション部材2と表皮材3との間に面状導電
体8が敷設され、上記クッション部材2の一部には上面
から凹形状に形成された吊込み溝5が設けられ、上記面
状導電体8の少なくとも吊込み溝5の上方に位置する部
分には、該面状導電体8の厚みを増す補強処理部が設け
られたことを特徴とする。
Description
り形成されたクッション部材と、このクッション部材を
覆う生地などの表皮材とを備えたような車両のシート装
置に関し、詳しくは上述のクッション部材と表皮材との
間に面状導電体が敷設されるような車両のシート装置に
関する。
ート、リヤシート等のシートクッションは図10に断面
図で示すように、ウレタン等により形成された伸縮性の
クッション部材81と、このクッション部材81の表面
全体を覆う生地などの表皮材(図示せず)を備えており、
上述のクッション部材81と表皮材との間には面状導電
体としての非伸縮性のフレキシブルフィルム82(内部
に導電体が設けられた可撓性のフィルム)が敷設され
る。
は車両の前後方向および車幅方向に延びる複数の吊込み
溝83が形成され、上述の表皮材はその一部がデザイン
性確保のために該吊込み溝83内に凹設されている。こ
のため、上述のフレキシブルフィルム82は吊込み溝8
3の部位においては略U字状または略V字状に該溝83
内に配設される。
撃荷重がフレキシブルフィルム82およびクッション部
材81に繰返して付勢されると、クッション部材81は
収縮する一方、内部に導電体を備えたフレキシブルフィ
ルム82は収縮しないので、図11に示すように、この
フィルム82が吊込み溝83内で弛んで折損し、フィル
ム82内の導電体が断線する問題点があり、このことは
デザイン性向上のために吊込み溝83を深く形成した場
合には、より一層顕著となる。
に示す構造と、図13に示す構造と、図14、図15に
示す構造とが考えられる。図12に示す構造は、フレキ
シブルフィルム82が吊込み溝83を横断する部位に対
応して、該吊込み溝83にブリッジ部84を形成して、
吊込み溝83を局部的に浅く形成するものである。
に浅く形成したことにより、フレキシブルフィルム82
の折損および導電体の断線を防止することができる利点
がある反面、ブリッジ部84により吊込み溝83がその
部分において潰れるので、シートの見栄えが悪化し、商
品性に問題があった。
ィルム82が吊込み溝83を横断する位置に対応して、
クッション部材81に溝83底部に対応するフラット部
81aと、このフラット部81aの両端からクッション
部材81上面に向けて傾斜するスロープ部81b,81
cとを形成して、これらの各部81a,81b,81c
に沿ってフレキシブルフィルム82を配設すると共に、
スロープ部81b,81cのフィルム82上にはクッシ
ョン部材81とは別部材の略三角形状のクッションパッ
ド85,85を配置して、このクッションパッド85で
フィルム82が浮き上がらないように構成したものであ
る。
き上がりをクッションパッド85にて防止できるので、
フレキシブルフィルム82の折損および導電体の断線を
防止することができる利点がある反面、フレキシブルフ
ィルム82が吊込み溝83を横断する全ての部分に、比
較的小形状のクッションパッド85を挿入固定する必要
があり、組付け工数が多大となって、コスト高となる問
題点があった。
構造は、吊込み溝83のフィルム82横断部と対応して
クッション部材81に逆台形状のフィルム配設部86を
設けると共に、この配設部86の上方にはフィルム82
を上方から押さえる曲率状に膨出した突出部87(いわ
ゆるオーバハング部)をクッション部材81に一体形成
し、一対の突出部87,87間にフィルム82を嵌め込
んで、該フィルム82をフィルム配設部86にセットし
たものである。このように構成すると、上述の突出部8
7によりフレキシブルフィルム82の浮き上がりを防止
することができるので、該フィルム82の折損および導
電体の断線を防止することができる利点がある反面、フ
ィルム82のセット性が悪化する。つまり突出部87の
突出量を大と成すと、フィルム82の浮き上がり防止が
良好となるが、突出量が大きくなったことにより、フィ
ルム82のセット性は悪化する。しかも、図14、図1
5で示す構造では基本的に型が抜きにくい構造となっ
て、成形性が悪化するという問題が発生する。
には、シートバックのクッションパッドと接着剤層との
間に保護シートの延長部を差込んで、乗員検知センサの
導電体皮膜の割れを防止するように構成したものが開示
されているが、これは単に保護シートでフィルムを保護
するものに過ぎず、吊込み溝への適用およびフィルムの
撓みを分散させる点については何等開示されていない。
を有するクッション部材と、表皮材との間に面状導電体
を敷設するものにおいて、面状導電体の少なくとも吊込
み溝の上方に位置する部分には、該面状導電体の厚みを
増す補強処理部を設けることで、補強処理部が湾曲しに
くくなり、面状導電体の折損に起因する電気的断線(い
わゆるパターンクラック)の発生を防止することがで
き、上記吊込み溝で面状導電体が撓んでも、面状導電体
がスライドし、吊込み溝以外の面状導電体が広範囲に撓
むことで、撓みを分散し、局部的な湾曲が小さくなり、
面状導電体の全体で撓みを吸収することができ、さらに
クッション部材の吊込み溝を何等潰すことなく、面状導
電体を配設して、シートの美観を向上させることができ
る車両のシート装置の提供を目的とする。
ート装置は、クッション部材と、該クッション部材を覆
う表皮材とを備えた車両のシート装置であって、上記ク
ッション部材と表皮材との間に面状導電体が敷設され、
上記クッション部材の一部には上面から凹形状に形成さ
れた吊込み溝が設けられ、上記面状導電体の少なくとも
吊込み溝の上方に位置する部分には、該面状導電体の厚
みを増す補強処理部が設けられたものである。
成してもよく、表皮材は生地やレザーで形成してもよ
い。また面状導電体は乗員や物体を検知する面状検知体
(いわゆる乗員検知体)または面状発熱体(いわゆるシー
トヒータ)に設定してもよい。
体の厚みを増す補強処理部を設けたので、この補強処理
部が厚みの増加により湾曲しにくくなり、面状導電体の
折損に起因する電気的断線(いわゆるパターンクラック)
の発生を防止することができる。
状導電体がスライドして、吊込み溝以外の面状導電体が
広範囲に撓むことで、撓みを分散し、局部的な湾曲が小
さくなり、面状導電体の全体で撓みを吸収することがで
きる。さらに、クッション部材の吊込み溝を何等潰すこ
となく、面状導電体を配設できるので、シートの美観を
向上させることができる。
クッション部材と、該クッション部材を覆う表皮材とを
備えた車両のシート装置であって、上記クッション部材
と表皮材との間に面状導電体が敷設され、上記クッショ
ン部材の一部には上面から凹形状に形成された吊込み溝
が設けられ、上記面状導電体の少なくとも吊込み溝の上
方に位置する部分には、該面状導電体の滑りを増加また
は弾性力を増加する補強処理部が設けられたものであ
る。
は、ウレタン等からなるクッション部材に対する摩擦抵
抗の低減を意味し、PETやPIなどのプラスチック系
部材の付設により滑りを増加させてもよく、また面状導
電体の肉厚を増加させて所定部の弾性力を増加させても
よい。
体の滑りを増加または弾性力を増加する補強処理部を設
けたので、この補強処理部がその滑り、また弾性力によ
り湾曲しにくくなり、面状導電体の折損に起因する電気
的断線(いわゆるパターンクラック)の発生を防止するこ
とができる。
状導電体がスライドして、吊込み溝以外の面状導電体が
広範囲に撓むことで、撓みを分散し、局部的な湾曲が小
さくなり、面状導電体の全体で撓みを吸収することがで
きる。さらに、クッション部材の吊込み溝を何等潰すこ
となく、面状導電体を配設できるので、シートの美観を
向上させることができる。
状導電体は乗員または物体の存在を検知する面状検知体
に設定されたものである。上記構成によれば、面状導電
体(面状検知体)で乗員を検知することができ、例えば、
この検知出力によりエアバッグ展開の可否を選定するこ
とができる。
強処理部は面状導電体の少なくとも片面に補強部材を貼
付けて構成されたものである。上記構成の補強部材とし
てはプラスチック系の部材を用いることができ、特に、
薄く成形でき、滑りが得られ、かつ弾性力が確保される
という条件を満たす点からPET(ポリエチレンテレフ
タレート)、PI(ポリイミド)が望ましい。
ットピース)の貼付けにより厚みの増加、滑りの増加、
弾性力の増加が図れ、簡単に補強処理部を構成すること
ができる。
強処理部は吊込み溝の長手方向に対して略直交するよう
に形成されたものである。上記構成によれば、補強処理
部が吊込み溝の長手方向と略直交するので、この補強処
理部の吊込み溝に対する弾性力および復元力がより一層
効果的に作用し、面状導電体の折損および導電体の断線
を効果的に防止することができる。
状検知体の少なくとも一部には、該検知体の上面に作用
する圧力によって上下に対向する導電体面が接触して通
電する感圧センサ部が設けられたものである。上記構成
によれば、乗員や物体の存在を検知する面状検知体には
上述の感圧センサ部が設けられ、この感圧センサ部から
のセンシング信号が導電体を介して取出されるが、面状
導電体の折損、導電体の断線が防止される構造であるか
ら、感圧センサ部からの信号を適切に取出すことができ
る。
状導電体のうち吊込み溝の上方に位置する部分には、該
吊込み溝の長手方向へ突出する突出部が設けられたもの
である。
対応するように面状導電体には吊込み溝の長手方向へ突
出する突出部を設けたので、シートに対する乗員の着座
の繰返し時に、面状導電体がその厚み、滑り、弾性力の
増加により位置ずれをしようとするのを、該突出部にて
防止することができ、補強処理部の位置決め性向上を確
保することができる。
状導電体は面状発熱体に設定されたものである。上記構
成によれば、補強処理部が設けられることで、折損およ
び断線が防止された面状導電体にて面状発熱体(いわゆ
るシートヒータ)を構成することができる。
述する。図面は車両のシート装置を示し、図1は表皮材
を取り除いた状態で示すシートクッションの平面図、図
2は吊込み溝部分の表皮材およびクッション部材の部分
断面図であって、このシート装置のシートクッション1
はウレタン等により形成されたクッション部材2と、こ
のクッション部材2を覆う生地などから成る表皮材3と
を備えている。
Aと、その両側のサポート部2B,2Bとを有し、この
クッション部材2の座面部2Aと、両側のサポート部2
Bとの間には車両の前後方向に延びる凹形状の吊込み溝
4,4が形成されると共に、座面部2Aの中間部分には
上記吊込み溝4,4を車幅方向に連結する凹形状の吊込
み溝5,5が前後に離間して形成されている。
ら凹形状に形成された上述の吊込み溝4,5(以下単に
凹溝と略記する)の下部におけるクッション部材2には
図2に示すようにワイヤ6が埋設されており、このワイ
ヤ6に係止させたクリップ7を用いて表皮材3の凹溝
4,5と対向する部分を該凹溝4,5内に略U字状に凹
設して、シートクッション1のデザイン性を確保すべく
構成している。
の間には図1に示すように面状導電体8が敷設される。
この面状導電体8は合成樹脂製のフレキシブルフィルム
の内部に所定パターンの導電体(図示せず)を内蔵したも
ので、以下単にフィルムと略記する。
うに座面部2Aの中央において車両の前後方向に延びる
縦部材8Aと、サポート部2Bの中間の略前後方向に延
びる縦部材8B,8Cと、これらの各縦部材8B,8
A,8C間を略車幅方向に連結する複数の横部材8D,
8D…とを有しており、フィルム8の前部中央には内部
の導電体と電気的に接続され、かつCPUが内蔵された
制御部9を備えている。
8B,8C、横部材8Dには図1に点線丸印で示すよう
に多数の感圧センサ部10を構成している。この感圧セ
ンサ部10はその断面構造を図3に示すように、上下の
可撓電極11,12間に中空部13が形成されるよう
に、これら電極11,12間にスペーサ14,14を介
設し、スペーサ14および電極11,12の上下両部を
オーバレイ15およびアンダレイ16にて一体的に被覆
したものである。
ム8を、乗員または物体の存在を検知する面状検知体に
設定し、面状検知体に設定されたフィルム8の少なくと
も一部(部材8B,8C,8D参照)に該フィルム8の上
面に作用する圧力によって上下に対向する導電体面とし
ての上下の可撓電極11,12面が図3に仮想線で示す
如く接触して通電するところの感圧センサ10を設けた
ものである。なお、上述のオーバレイ15上面とアンダ
レイ16下面との間の厚さは約400ミクロンに設定さ
れる。
縦部材8Aが車幅方向に延びる凹溝5を横断し、また横
部材8Dが車両の前後方向に延びる凹溝4を横断する
が、以下、図4、図5、図6、図7を参照して、この横
断部分の構造について詳述する。なお図4〜図7では図
1のA部の構造を例示するが、他の横断部分について
も、これと同様に構成される。
4のB−B線矢視断面図、図6は横断部分であって、図
5に示すように凹溝4をフィルム8が横断する位置に対
応して、クッション部材2には、凹溝4の底部4a(図
6参照)と一致するフラット部2Fと、このフラット部
2Fの両端からクッション部材2の上面2Uに向けて傾
斜するスロープ部2S,2Sとから成る逆台形状のフィ
ルム配設部17が形成されている。
おいては図5、図6に示すようにフィルム配設部17の
上面に沿って配置されるが、凹溝4の低部4a上に位置
するフィルム8にはこの凹溝4の長手方向へ所定長さ突
出する突出部18,18を一体形成している。
なわち少なくとも凹溝4上方に位置する部分、この実施
例では逆台形状のフィルム配設部17と対応する部分に
は図7のa〜cに示すような補強処理部19が設けられ
ている。なお、図7では図示の便宜上、フィルム8をフ
ィルム配設部17に配設する前段階の所謂展開した状態
で示している。
8のPET基材8aの下面側にプラスチック系部材、望
ましくは薄く成形でき、滑りが得られ、かつ弾性力が確
保されるという条件を満たすPETまたはPI製のカッ
トピースを補強部材20として貼付けて、所定部の厚
み、滑り、弾性力を増加させたものである。
8のPET基材8aの上面側にプラスチック系部材、望
ましくは薄く成形でき、滑りが得られ、かつ弾性力が確
保されるという条件を満たすPETまたはPI製のカッ
トピースを補強部材20として貼付けて、所定部の厚
み、滑り、弾性力を増加させたものである。
8のPET基材8aの下面側をフィルム配設部17の全
長にわたって厚肉に一体形成した厚肉部21を設け、こ
の厚肉部21で補強処理部19を構成したものである。
8のPET基材8の上下両側をフィルム配設部17の全
長にわたってスラント部22を介して厚肉に一体形成し
た厚肉部23を設け、この厚肉部23で補強処理部19
を構成したものである。
体の補強処理部19は、PETそれ自体が薄く成形で
き、滑りが得られ、かつ弾性力が確保されるという条件
を満たすので、カットピースの貼付け工程を要すること
なく、厚みを増加させた補強処理部19を形成すること
ができる。
b,c,dで示した何れかの構造を採用するものであっ
て、この補強部材19は凹溝4(または凹溝5)の長手方
向に対して略直交し、かつ該直交方向に所定の長さを有
するように形成されている。なお、図1において符号F
は車両の前方を示す。
すようにクッション部材2と表皮材3(図2参照)との間
に敷設し、図5に示すノーマルな状態のシートクッショ
ン1に上方からの衝撃荷重が付勢されると、伸縮性のク
ッション部材2が収縮される一方、非伸縮性のフィルム
8における横断部分はその補強処理部19(図7参照)の
厚み、滑り、弾性力の増加により図8に仮想線で示す状
態を経て、同図に実線で示すように上方かつ外方へスラ
イドする。
囲に撓み、撓みを分散して、局部的な湾曲が小さくな
り、フィルム8の全体で撓みを吸収するので、フィルム
8の折損、並びに該折損に起因する電気的断線(いわゆ
るパターンクラック)の発生を防止することができる。
車両のシート装置は、クッション部材2と、該クッショ
ン部材2を覆う表皮材3とを備えた車両のシート装置で
あって、上記クッション部材2と表皮材3との間に面状
導電体としてのフィルム8が敷設され、上記クッション
部材2の一部には上面から凹形状に形成された吊込み溝
としての凹溝4,5が設けられ、上記フィルム8の少な
くとも凹溝4,5の上方に位置する部分には、該フィル
ム8の厚みを増す補強処理部19(図7参照)が設けられ
たものである。
8の厚みを増す補強処理部19を設けたので、この補強
処理部19が厚みにより湾曲しにくくなり、フィルム8
の折損に起因する電気的断線(いわゆるパターンクラッ
ク)の発生を防止することができる。
このフィルム8がスライドして、凹溝4,5以外のフィ
ルム8が広範囲に撓むことで、撓みを分散し、局部的な
湾曲が小さくなり、フィルム8の全体で撓みを吸収する
ことができる。さらに、クッション部材2の凹溝4,5
を何等潰すことなく、フィルム8を配設できるので、シ
ートの美観を向上させることができる。
ッション部材2と、該クッション部材2を覆う表皮材3
とを備えた車両のシート装置であって、上記クッション
部材2と表皮材3との間に面状導電体としてのフィルム
8が敷設され、上記クッション部材2の一部には上面か
ら凹形状に形成された吊込み溝としての凹溝4,5が設
けられ、上記フィルム8の少なくとも凹溝4,5の上方
に位置する部分には、該フィルム8の滑りを増加または
弾性力を増加する補強処理部19(図7参照)が設けられ
たものである。
8の滑りを増加または弾性力を増加する補強処理部19
を設けたので、この補強処理部19がその滑り、また弾
性力により湾曲しにくくなり、フィルム8の折損に起因
する電気的断線(いわゆるパターンクラック)の発生を防
止することができる。
このフィルム8がスライドして、凹溝4,5以外のフィ
ルム8が広範囲に撓むことで、撓みを分散し、局部的な
湾曲が小さくなり、フィルム8の全体で撓みを吸収する
ことができる。さらに、クッション部材2の凹溝4,5
を何等潰すことなく、フィルム8を配設できるので、シ
ートの美観を向上させることができる。
の存在を検知する面状検知体に設定されたものである。
この構成によれば、フィルム8(面状検知体)で乗員を検
知することができ、例えば、この検知出力によりエアバ
ッグ展開の可否を選定することができる。
強処理部19はフィルム8の少なくとも片面に補強部材
20を貼付けて構成されたものである。この構成によれ
ば、補強部材20(いわゆるカットピース)の貼付けによ
り厚みの増加、滑りの増加、弾性力の増加が図れ、簡単
に補強処理部19を構成することができる。
の長手方向に対して略直交するように形成されたもので
ある。この構成によれば、補強処理部19が凹溝4,5
の長手方向と略直交するので、この補強処理部19の凹
溝4,5に対する弾性力および復元力がより一層効果的
に作用し、フィルム8の折損およびその内部の導電体の
断線を効果的に防止することができる。
とも一部には、図3で示したように該検知体(フィルム
8参照)の上面に作用する圧力によって上下に対向する
導電体面(電極11,12面参照)が接触して通電する感
圧センサ部10が設けられたものである。
知する面状検知体(フィルム8参照)には上述の感圧セン
サ部10が設けられ、この感圧センサ部10からのセン
シング信号が導電体を介して取出されるが、フィルム8
の折損、導電体の断線が防止される構造であるから、感
圧センサ部10からの信号を適切に取出すことができ
る。
上方に位置する部分には、該凹溝4,5の長手方向へ突
出する突出部が設けられたものである。
と対応するようにフィルム8には凹溝4,5の長手方向
へ突出する突出部18を設けたので、シートに対する乗
員の着座の繰返し時に、フィルム8がその厚み、滑り、
弾性力の増加により位置ずれをしようとするのを、該突
出部18にて防止することができ、補強処理部19の位
置決め性向上を確保することができる。
し、シートクッション1におけるクッション部材2の座
面部2Aを車幅方向に延びる2つの凹溝5,5により座
面前部、座面中央部、座面後部の3つの部分に分割する
一方、これら各部分に対応する前部24F、中央部24
C、後部24Rを備えた面状導電体としてのフレキシブ
ルフィルム24を設け、このフィルム24の各部24
F,24C,24R間左右を、上記凹溝5を横断する横
断部24Aにて連結したものである。
中央にはコネクタ25を設け、このコネクタ25に電気
的に接続されたニクロム線26を上記各部24F,24
C,24R,24A内に蛇行状に内設して、フィルム2
4を面状発熱体としてのシートヒータに設定している。
は先の実施例と同様にしてクッション部材2と、表皮材
3との間に敷設されるもので、凹溝5を車両の前後方向
に横断する上述の横断部24Aに前述同様の補強処理部
(図7参照)を設け、かつクッション部材2側に前述同様
のフィルム配設部を設ける。
ータに設定し、その横断部24Aに補強処理部を設ける
と、フィルム24の折損およびニクロム線26の断線が
防止されたシートヒータを構成することができる。
ョン部材2の構成、表皮材3の取付け構造、横断部24
Aに補強処理部を設ける点については先の実施例と同様
であるから、図9において前図と同一の部分には同一符
号を付して、その詳しい説明を省略する。
において、この発明の面状導電体は、実施例のフィルム
8,24に対応し、以下同様に、吊込み溝は、凹溝4,
5に対応し、面状検知体は、フィルム8に対応し、面状
発熱体は、フィルム24に対応するも、この発明は、上
述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
えて、フィルム8(面状検知体)の上面に作用する圧力に
よって上下に対向する導電体面間の距離が変化すること
により乗員を検知する誘電体センサ部を採用してもよ
い。
ッション部材と、表皮材との間に面状導電体を敷設する
ものにおいて、面状導電体の少なくとも吊込み溝の上方
に位置する部分には、該面状導電体の厚みを増す補強処
理部を設けたので、補強処理部が湾曲しにくくなり、面
状導電体の折損に起因する電気的断線(いわゆるパター
ンクラック)の発生を防止することができ、上記吊込み
溝で面状導電体が撓んでも、面状導電体がスライドし、
吊込み溝以外の面状導電体が広範囲に撓むことで、撓み
を分散し、局部的な湾曲が小さくなり、面状導電体の全
体で撓みを吸収することができ、さらにクッション部材
の吊込み溝を何等潰すことなく、面状導電体を配設し
て、シートの美観を向上させることができる効果があ
る。
図。
す平面図。
図。
面図。
面図。
Claims (8)
- 【請求項1】クッション部材と、該クッション部材を覆
う表皮材とを備えた車両のシート装置であって、上記ク
ッション部材と表皮材との間に面状導電体が敷設され、
上記クッション部材の一部には上面から凹形状に形成さ
れた吊込み溝が設けられ、上記面状導電体の少なくとも
吊込み溝の上方に位置する部分には、該面状導電体の厚
みを増す補強処理部が設けられた車両のシート装置。 - 【請求項2】クッション部材と、該クッション部材を覆
う表皮材とを備えた車両のシート装置であって、上記ク
ッション部材と表皮材との間に面状導電体が敷設され、
上記クッション部材の一部には上面から凹形状に形成さ
れた吊込み溝が設けられ、上記面状導電体の少なくとも
吊込み溝の上方に位置する部分には、該面状導電体の滑
りを増加または弾性力を増加する補強処理部が設けられ
た車両のシート装置。 - 【請求項3】上記面状導電体は乗員または物体の存在を
検知する面状検知体に設定された請求項1または2記載
の車両のシート装置。 - 【請求項4】上記補強処理部は面状導電体の少なくとも
片面に補強部材を貼付けて構成された請求項1,2また
は3記載の車両のシート装置。 - 【請求項5】上記補強処理部は吊込み溝の長手方向に対
して略直交するように形成された請求項1,2,3また
は4記載の車両のシート装置。 - 【請求項6】上記面状検知体の少なくとも一部には、該
検知体の上面に作用する圧力によって上下に対向する導
電体面が接触して通電する感圧センサ部が設けられた請
求項3記載の車両のシート装置。 - 【請求項7】上記面状導電体のうち吊込み溝の上方に位
置する部分には、該吊込み溝の長手方向へ突出する突出
部が設けられた請求項1,2,3,4,5または6記載
の車両のシート装置。 - 【請求項8】上記面状導電体は面状発熱体に設定された
請求項1または2記載の車両のシート装置。
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