JP2021167196A - 車両用シート - Google Patents

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Hajime Yoshida
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Abstract

【課題】シートバックが複数のパーツに分割され、パーツ毎に袋体を有する車両用シートを、より簡易な作業によって組み立てや解体を行う。【解決手段】シートバックS1が複数のパーツSu1、Sd1に分割されている車両用シートにおいて、各パーツSu1、Sd1は、クッション材と表皮材とを有する本体部Sh1と、本体部Sh1内に設けられて前面Sf1の形状を変えるために膨出するエアセル10と、エアセル10を膨出させるために供給される圧縮空気の流路を形成するチューブ23と、を備える。各パーツSu1、Sd1が有するチューブ23は、本体部Sh1の外側に出た外側部分23cにて互いに連結されている。【選択図】図9

Description

本発明は、シート中の着座者との接触面の形状を袋体の膨縮によって変えることが可能な車両用シートに係り、特に、シートクッション及びシートバックのうちの少なくとも一方の部材が複数のパーツに分割されている車両用シートに関する。
車両用シートの構成として、シートクッション及びシートバックのうちの少なくとも一方の部材が複数のパーツに分割されているものがある。一例を挙げて説明すると、特許文献1に記載のシートでは、シートバックが上下二つのパーツに分かれている。これにより、シートバックの上方部分が下方部分に対して前傾又は後傾可能な構成、すなわち、中折れ可能な構成が実現される。
また、特許文献1に記載のシートのように、シートクッション及びシートバックのうちの少なくとも一方の部材が複数のパーツに分割されているシート内において、エアセル等の袋体が内蔵されていることがある。この袋体は、流体の出入りによって膨縮するように構成されている。そして、袋体が膨縮することにより、シート中の着座者との接触面の形状が変わる。具体的には、着座面のうち、袋体の前方又は上方に位置する部分の隆起度合いが変化する。
特開2016−132412号公報
ところで、シートクッション及びシートバックのうちの少なくとも一方の部材が複数のパーツに分割されている構成において、上記の袋体をパーツ毎に設けることが考えられる。また、上記の構成において、パーツ別の袋体に流体を供給する上で、パーツ別の袋体の間をチューブ等の流路形成体によって連結することが考えられる。具体的には、各パーツ内に配置された袋体に向かって敷設された流路形成体同士を連結する必要がある。そして、流路形成体の連結作業については、より容易に行えることが望ましい。
そこで、本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、シートクッション及びシートバックのうちの少なくとも一方が複数のパーツに分割され、パーツ毎に袋体を有する車両用シートであって、より簡易な作業によって組み立てや解体を行うことが可能な車両用シートを提供することにある。
前記課題は、本発明の車両用シートによれば、シートクッション及びシートバックのうちの少なくとも一方の部材が複数のパーツに分割されている車両用シートであって、前記複数のパーツの各々は、クッション材と、該クッション材を覆う表皮材と、を有する本体部と、該本体部内に設けられ、該本体部において着座者と接する接触面の形状を変えるために膨出する袋体と、該袋体を膨出させるために供給される流体の流路を形成する流路形成体と、を備え、前記複数のパーツの各々が有する前記流路形成体は、前記本体部の外側に出た外側部分を有し、該外側部分にて互いに連結されていることにより解決される。
本発明の車両用シートでは、上記の通り、シートクッション及びシートバックのうちの少なくとも一方の部材が複数のパーツに分割されている。また、各パーツの本体部内には袋体が収められている。また、各パーツにおいて、袋体に供給される流体の流路を形成する流路形成体の一部は、本体部の外側に出ている。そして、各パーツの流路形成体同士は、外側に出た部分(外側部分)にて互いに連結されている。このように本発明の車両用シートでは、流路形成体同士を本体部の外側で連結するので、流路形成体同士をいずれかのパーツの本体部内で連結する構成に比べて、より容易に流路形成体を連結することが可能となる。この結果、本発明の車両用シートであれば、より容易に組み立てや解体を行うことが可能である。
また、上記の車両用シートにおいて、前記袋体が前記クッション材の表面に固定され、前記クッション材の表面には、溝が形成されており、前記複数のパーツの各々において、前記流路形成体のうち、前記本体部内に位置する内側部分は、前記溝内に入り込んでいると、好適である。
上記の構成では、クッション材の表面に形成された溝内に流路形成体の一部、より厳密には本体部内に位置する部分(内側部分)が入り込んでいる。これにより、流路形成体の内側部分がクッション材の表面の前方(あるいは上方)に位置することでシート品質(例えば、シート外観やシートの座り心地)に影響が及ぶのを抑えることが可能となる。
また、上記の車両用シートにおいて、前記流路を通じて前記流体を圧送するために作動する圧送装置と、該圧送装置に接続され、前記流路内を流れる流体の流量を調整するために作動する流量調整装置と、を有し、前記圧送装置及び前記流量調整装置は、1台ずつ設けられ、前記複数のパーツの各々が有する前記袋体は、前記流路を通じて前記流量調整装置に接続されていると、好適である。
上記の構成では、流体を圧送する圧送装置と、流体の流量を調整するための流量調整装置とが、1台ずつ設けられており、各パーツ内に設けられた袋体が、1台の流量調整装置に接続されている。すなわち、各パーツの袋体は、流体の供給源である圧送装置及び流量調整装置を共用している。これにより、各パーツ別に流体の供給源が設けられている構成と比較して、部品点数(装置の台数)を少なくすることが可能となる。
また、上記の車両用シートにおいて、前記圧送装置及び前記流量調整装置は、前記少なくとも一方の部材のうち、前記接触面とは反対側に位置する部分に取り付けられていると好適である。
上記の構成では、圧送装置及び流量調整装置が接触面とは反対側に配置されている。このような構成であれば、シートサイズがよりコンパクトとなる。また、圧送装置及び流量調整装置が接触面とは反対側に配置されることで、これらの装置の作動音を着座者が認識する度合い(着座者が感じる音量)を下げることが可能となる。
また、上記の車両用シートにおいて、前記クッション材は、前記クッション材の厚み方向において重ねられたパッド材及びスラブ材を有し、前記スラブ材は、前記パッド材よりも軟らかく、前記厚み方向において前記接触面と同じ側に位置し、前記パッド材は、前記スラブ材よりも硬く、前記厚み方向において前記接触面とは反対側に位置すると、より好適である。
上記の構成では、クッション材がパッド材とスラブ材によって構成されており、より硬いパッド材が接触面とは反対側に配置されている。つまり、クッション材のうち、圧送装置及び流量調整装置により近い部分が、より硬い材質によって構成されている。より詳しく説明すると、クッション材のうち、圧送装置及び流量調整装置により近い部分が、より高密度で、より厚く、より硬い構成となっていることで当該部分の遮音性がより高くなる。このような構成であれば、装置の作動音を着座者が認識する度合い(着座者が感じる音量)を下げるという効果がより顕著に発揮されるようになる。
また、上記の車両用シートにおいて、前記複数のパーツの各々は、前記袋体を複数有し、前記複数のパーツの各々が有する前記流路形成体は、それぞれの前記袋体に向かって延出する延出部分を前記袋体別に有すると共に、前記袋体別の前記延出部分が合流する箇所において前記袋体別の前記延出部分を連結させるための継手を有するとよい。
上記の構成では、各パーツが有する流路形成体の、袋体に向かって延出している部分(延出部分)を継手に接続させることで、延出部分同士を連結している。これにより、流路の経路をよりシンプルなものとし、また、流路形成体の使用量を抑えることが可能となる。
また、上記の車両用シートにおいて、前記複数のパーツのうち、少なくとも一つのパーツが有する前記本体部は、前記表皮材を吊り込むために形成された吊り込み溝を有し、該吊り込み溝が形成された前記本体部では前記流路形成体の一部分が前記吊り込み溝内に入り込み、前記流路形成体のうち、前記吊り込み溝内に入り込んだ部分は、前記吊り込み溝内に吊り込まれた前記表皮材と前記吊り込み溝との間に配置されていると好適である。
上記の構成では、吊り込み溝が形成されたパーツの本体部内で流路形成体の一部が吊り込み溝内に入り込んでいる。また、流路形成体のうち、吊り込み溝内に入り込んだ部分は、吊り込み溝内に吊り込まれた表皮材と吊り込み溝との間に配置されている。これにより、吊り込み溝内において流路形成体が適切に敷設されることになる。この結果、吊り込み溝内に位置する流路内において流体が適切に流れるようになる。
本発明によれば、シートクッション及びシートバックのうちの少なくとも一方の部材が複数のパーツに分割され、各パーツ内に袋体が収められた構成の車両用シートをより容易に組み立てたり解体したりすることが可能となる。
また、本発明によれば、流路形成体の内側部分がクッション材の表面の前方(あるいは上方)に位置するためにシート品質に影響が及ぶのを抑えることが可能となる。
また、本発明によれば、流体の供給源である圧送装置及び流量調整装置を共用することで、各パーツ別に流体の供給源が設けられている構成と比較して、装置台数を少なくすることが可能となる。
また、本発明によれば、シートサイズがよりコンパクトとなると共に、圧送装置及び流量調整装置の作動音を着座者が認識する度合い(着座者が感じる音量)を下げることが可能となる。
また、本発明によれば、クッション材のうち、圧送装置及び流量調整装置により近い部分が、より軟らかいパッド材であることにより、装置の作動音を着座者が認識する度合いを下げるという効果がより顕著に発揮されるようになる。
また、本発明によれば、各パーツが有する流路形成体の、袋体に向かって延出している部分(延出部分)を継手に接続させて延出部分同士を連結することで、流路の経路をよりシンプルなものとし、流路形成体の使用量を抑えることが可能となる。
また、本発明によれば、吊り込み溝が形成されたパーツの本体部内で流路形成体の一部が吊り込み溝内に入り込んでいる構成において、吊り込み溝内に位置する流路内で流体が適切に流れるようになる。
本発明の一実施形態に係る車両用シートの外観図である。 シートバックの前面の形状が変化する様子を示す図である。 本発明の一実施形態に係るシートバックの側方断面図である。 図3中、吊り込み溝周りの拡大図である。 エアセルの外観図である。 スラブ材に配置されたエアセル及びチューブを示す正面図である。 圧送ポンプ及びバルブユニットの外観図である。 エアセル及びその関連機器の構成を示すブロック図である。 シートバックの組み立て方法に関する説明図である。
以下、本発明の一実施形態(本実施形態)に係る車両用シートSについて説明する。なお、以下の説明中、「前後方向」とは、車両用シートSの前後方向を意味し、具体的には車両の走行方向と一致する方向である。また、「シート幅方向」とは、車両用シートSの幅方向(厳密には、横幅方向)に相当する方向である。また、「シート高さ方向」とは、車両用シートSの上下方向に相当する方向である。
なお、以下の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例であり、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
<<本実施形態に係る車両用シートの概略構成>>
先ず、本実施形態に係る車両用シートSの概略構成について説明する。車両用シートSは、図1に示すように、シートバックS1と、シートクッションS2と、ヘッドレストS3とを有する。また、シートクッションS2の前端部には、着座者の下腿部を支持するオッドマンS4が収納可能な状態で取り付けられている。
シートバックS1は、その前面Sf1にて着座者の背と接する。シートクッションS2は、その上面Sf2に着座者の臀部が載ることで着座者を下方から支持する。すなわち、シートバックS1の前面Sf1及びシートクッションS2の上面Sf2は、着座者に接触する面、すなわち接触面に相当する。
また、シートバックS1及びシートクッションS2は、それぞれ、本体部Sh1、Sh2を有する。本体部Sh1、Sh2は、フレーム材Fにクッション材Cを充てがい、当該クッション材Cを表皮材Lで覆うことで構成されている。
なお、本実施形態に係るシートバックS1は、図1に示すように上下二分割の構造となっている。換言すると、シートバックS1は、上下に並ぶ二つのパーツSu1、Sd1に分割されている。そして、各パーツ別に本体部Sh1が設けられている。
上方パーツSu1の本体部Sh1は、シート幅方向に沿った回動軸Rxを中心にして回動することが可能な状態で設けられている。すなわち、上方パーツSu1の本体部Sh1は、下方パーツSd1の本体部Sh1に対して前傾又は後傾することが可能である。このような上方パーツSu1の前傾又は動作により、シートバックS1は、シート高さ方向の中途位置において屈曲する動作、すなわち中折れ動作を行うことが可能である。
また、本実施形態に係るシートバックS1は、着座者の背が凭れている間に、着座者の背の所定部位を押圧するようにシートバックS1の形状(厳密には、接触面である前面Sf1の形状)を変化させる機能、すなわちマッサージ機能を有する。具体的に説明すると、シートバックS1の各パーツSu1、Sd1の内部には袋体としてのエアセル10が配置されている。このエアセル10は、流体としての圧縮空気が封入されることで膨出し、圧縮空気が排出されることで収縮する。そして、エアセル10の膨縮動作により、図2に示すように、シートバックS1の前面Sf1の形状が変化する。
シートバックS1の前面Sf1の形状の変化について図2を参照しながらより詳しく説明すると、シートバックS1内には、複数のエアセル10が上下方向に並んだ状態で配置されている。ちなみに、本実施形態では、上方パーツSu1の本体部Sh1及び下方パーツSd1の本体部Sh1のそれぞれにエアセル10が設けられている。特に、下方パーツSd1の本体部Sh1では、当該本体部Sh1の上方部分及び下方部分にそれぞれエアセル10が配置されている。
通常時、各エアセル10は、収縮した状態(膨らんでいない状態)にある。一方、着座者が車両用シートSに着座して所定の起動操作を行うと、マッサージ動作が開始されるようになり、最も下側にあるエアセル10(下方パーツSd1の本体部Sh1の下方部分に配置されたエアセル10)から順に膨出する。これにより、図2に示すように、シートバックS1の前面Sf1のうち、下方パーツSd1の本体部Sh1の下方部分に位置する領域(下方領域)が前側に幾分隆起するようになる。
次いで、中段(下方パーツSd1の本体部Sh1の上方部分に配置されたエアセル10)が膨出し、その後、さらに最上位置にあるエアセル10(上方パーツSu1の本体部Sh1に配置されたエアセル10)が膨出する。これにより、シートバックS1の前面Sf1において、前側に隆起する領域がシートバックS1の下部から徐々に拡大していく。
そして、シートバックS1の前面Sf1の略全域が通常時よりも前側に隆起した時点(換言すると、各エアセル10の膨出量が所定量に達した時点)で各エアセル10内の圧縮空気が排気され、各エアセル10が収縮する。これにより、略全域に亘って隆起しているシートバックS1の前面Sf1の状態が、通常時の状態、すなわち、隆起する前段階の状態に復帰する。以降、マッサージ動作が継続される間、上記の手順(すなわち、エアセル10の膨縮及びこれに伴うシートバックS1の前面Sf1の形状の変化)が繰り返される。
<<シートバックの詳細構造>>
次に、図3乃至図8を参照しながら、シートバックS1の詳細構造について説明する。シートバックS1は、既に説明したように、上下二つのパーツSu1、Sd1に分割されている。各パーツSu1、Sd1は、図3に示すように、本体部Sh1と、本体部Sh1内に配置されたエアセル10とを有する。各パーツSu1、Sd1の本体部Sh1は、同図に示すように、フレーム材Fと、フレーム材Fに充てがわれたクッション材Cと、クッション材Cを覆う表皮材Lとを有する。
また、シート幅方向における本体部Sh1の中央部(土手状に盛り上がった両端部の間に位置する部分)では、クッション材Cが図3に示すように二層構造となっている。具体的に説明すると、中央部に配置されたクッション材Cは、当該クッション材Cの厚み方向において重ねられたパッド材Ca及びスラブ材Cbを有している。パッド材Caは、スラブ材Cbよりも硬く、クッション材Cの厚み方向においてシートバックS1の前面Sf1(接触面)とは反対側に位置している。スラブ材Cbは、パッド材Caよりも軟らかく、クッション材Cの厚み方向において接触面とシートバックS1の前面Sf1(接触面)同じ側に位置している。なお、スラブ材Cbは、パッド材Caの表面(前面)に貼り付けられている。
また、下方パーツSd1の本体部Sh1を構成するスラブ材Cbには、シート幅方向に沿って長く延びた吊り込み溝Ctが形成されている。この吊り込み溝Ctは、下方パーツSd1の本体部Sh1を構成する表皮材Lを吊り込むために形成されたものである。より詳しく説明すると、吊り込み溝Ct内には、図4に示すように、当該溝の長手方向に沿って吊り込み用ワイヤWが配置されている。また、吊り込み溝Ct内には表皮材Lの端部が吊り込まれている。そして、溝内に吊り込まれた表皮材Lの端部は、不図示の係止具(例えば、Cリング)によって吊り込み用ワイヤWに引っ掛けられることで当該吊り込み用ワイヤWに留められている。
各パーツSu1、Sd1の本体部Sh1の内部にはエアセル10が配置されている。このエアセル10は、伸縮性に富む樹脂フィルムを袋状に積層することで構成されたものである。エアセル10の具体的な構造について図5を参照しながら説明すると、本実施形態に係るエアセル10は、二段構造となっている。
具体的に説明すると、本実施形態に係るエアセル10は、括れ部13を挟んで並んだ二つの膨出部11、12を有している。二つの膨出部11、12のうち、より前側(本体部Sh1内に配置された状態にあるエアセル10の前側)に位置する膨出部11は、圧縮空気が封入されることで前方に向かって膨出するように構成されている。より後側(本体部Sh1内に配置された状態にあるエアセル10の後側)に位置する膨出部12は、前側の膨出部11よりも一回り大きなサイズになっており、前側の膨出部11と同様、圧縮空気が封入されることで前方に向かって膨出するように構成されている。なお、前側の膨出部11と後側の膨出部12とは、同じサイズであってもよい。
また、二つの膨出部11、12の各々の内部は、互いに連通している。したがって、後側の膨出部12に設けられた空気の投入口14から圧縮空気が供給されると、後側の膨出部12が膨出し、その後、前側の膨出部11が膨出するようになる。なお、本実施形態では、二つの膨出部11、12が膨らむ向きを前方に誘導するために、本体部Sh1においてエアセル10が配置されている箇所の後方位置には比較的硬い部材、具体的には、フレーム材Fを構成するプレート体(不図示)が配置されている。
なお、エアセル10は、各パーツSu1、Sd1の本体部Sh1において、スラブ材Cbの表面(厳密には、前面)に固定されている。エアセル10の配置について図6を参照しながら説明すると、本実施形態では、シート幅方向における本体部Sh1の中央を境にしてエアセル10が左右対称に配置されている。より詳しく説明すると、上方パーツSu1の本体部Sh1では、二つのエアセル10が左右対称となるようにスラブ材Cbの表面に固定されている。また、下方パーツSd1の本体部Sh1のうち、吊り込み溝Ctより上方に位置する部分に二つのエアセル10が左右対称となるようにスラブ材Cbの表面に固定されている。同様に、吊り込み溝Ctより下方に位置する部分にも二つのエアセル10が左右対称となるようにスラブ材Cbの表面に固定されている。
ちなみに、本実施形態では、スラブ材Cbの表面のうち、エアセル10が固定される箇所には、矩形状の窪み(凹部Cs)が形成されており、この凹部Cs内に1個のエアセル10が収容されている。そして、凹部Cs内に収容されたエアセル10は、当該凹部Csの底面に両面テープ等によって接着されている。このような構成であれば、エアセル10を容易に取り付けることができる。また、通常時にはエアセル10が凹部Cs内に収まっているので、シート外観や座り心地を損なうことなくエアセル10を配置することが可能となる。
また、各パーツSu1、Sd1には、圧縮空気の流路を形成するチューブ23がパーツ毎に設けられている。チューブ23は、流路形成体に相当し、例えば樹脂製のチューブによって構成されている。そして、チューブ23を通じて圧送ポンプ21からエアセル10に圧縮空気が供給されることで、当該エアセル10が膨出する。
より詳しく説明すると、図5に示すように、各パーツSu1、Sd1の本体部Sh1内には複数のエアセル10が設けられている。具体的には、上方パーツSu1の本体部Sh1には2個のエアセル10が左右対称に配置されている。また、下方パーツSd1の本体部Sh1の上方部分及び下方部分には、それぞれ2個のエアセル10が左右対称に配置されている。
また、各パーツSu1、Sd1が有するチューブ23は、それぞれのエアセル10に向かって延出する延出部分23aをエアセル10別に有している。具体的に説明すると、上方パーツSu1の本体部Sh1では、左右二つのエアセル10の間(厳密には、エアセル10間の中間位置)で流路が分岐するようにチューブ23が配索されている。そのうち、左側のエアセル10に向かって延出したチューブ23と、右側のエアセル10に向かって延出したチューブ23とが、それぞれ延出部分23aに相当する。
そして、左右一対の延出部分23aは、両延出部分23aの間に配置されたT字形の継手24に接続されている。すなわち、上方パーツSu1は、エアセル10別の延出部分23aが合流する箇所において延出部分23a同士を連結させるための継手24を有する。この継手24を利用することにより、流路の経路をよりシンプルなものとし、また、チューブ23の使用量を抑えることが可能となる。
具体的に説明すると、T字形の継手24が有する三つの接続口のうちの二つ(具体的には、左右端部に設けられた接続口)には、エアセル10別の延出部分23aが接続されている。残り一つの接続口には、流路の本線(幹線)をなす本線部分23bが接続されている。このように各延出部分23a及び本線部分23bが継手24に接続されていることにより、流路の経路がシンプルなものとなる。また、継手24を利用することにより、継手24を利用しない構成に比較して、エアセル10まで延出させるチューブ23の長さがより短くなるので、チューブ23の使用量を削減することが可能となる。
下方パーツSd1の本体部Sh1の上方部分及び下方部分では、それぞれ、左右二つのエアセル10の間(厳密には、エアセル10間の中央位置)で流路が分岐するようにチューブ23が配索されている。そのうち、左側のエアセル10に向かって延出したチューブ23と、右側のエアセル10に向かって延出したチューブ23とが、それぞれ延出部分23aに相当する。
そして、左右一対の延出部分23aは、両延出部分23aの間に配置された十字形の継手24に接続されている。すなわち、下方パーツSd1は、エアセル10別の延出部分23aが合流する箇所において延出部分23a同士を連結させるための継手24を有している。より具体的に説明すると、十字形の継手24が有する4つの接続口のうちの二つ(具体的には、左右端部に設けられた接続口)には、エアセル10別の延出部分23aが接続されている。残り二つの接続口には、それぞれ、本線部分23bが接続されている。このように各延出部分23a及び本線部分23bが継手24に接続されていることにより、流路の経路をよりシンプルなものとし、また、チューブ23の使用量を抑えることが可能となる。
ちなみに、本実施形態に係る継手24は、流量調整機能を備えた公知の継手によって構成されているが、これに限定されるものではなく、流量調整機能を備えていない継手を用いてもよい。
次に、各パーツSu1、Sd1におけるチューブ23の配置位置について説明する。各パーツSu1、Sd1において、チューブ23の大部分は、本体部Sh1内に配置されているが、一部分は、本体部Sh1の外側に出ている。すなわち、各パーツSu1、Sd1が有するチューブ23は、本体部Sh1の外側に出た外側部分23cと、本体部Sh1の内側に配置された内側部分23dとを有する。
そして、内側部分23dは、本体部Sh1において、表皮材Lとクッション材Cに挟まれる位置に配置されている。より詳しく説明すると、各パーツSu1、Sd1では、クッション材Cのスラブ材Cbの前側表面(表面)にスリット状の溝(以下、収容溝Cu)が形成されている。そして、各パーツSu1、Sd1が有するチューブ23の内側部分23dは、収容溝Cu内に入り込んだ状態(埋設された状態)で配置されている。
より具体的に説明すると、上方パーツSu1の本体部Sh1が有するスラブ材Cbの前側表面には、図6に示すように、T字状の収容溝Cuが形成されている。当該収容溝Cuのうち、横方向に延びている部分は、左右一対の凹部Csの間を連絡するように形成されている。かかる部分には、エアセル10に向かって延出した延出部分23aをなすチューブ23が入り込んでいる。また、T字状の収容溝Cuのうち、縦方向に延びている部分は、左右一対の凹部Csの中間(すなわち、左右二つのエアセル10の中間位置)に形成されており、スラブ材Cbの下端まで延びている。かかる部分には、本線部分23bをなすチューブ23の大部分が入り込んでいる。なお、収容溝Cuの交差部分には前述の継手24が入り込んでいる。
下方パーツSd1の本体部Sh1が有するスラブ材Cbの前側表面には、図6に示すように、二つの十字を縦に連ねた形状の収容溝Cuが形成されている。当該収容溝Cuのうち、横方向に延びている部分は、左右一対の凹部Csの間を連絡するように形成されている。かかる部分には、エアセル10に向かって延出した延出部分23aをなすチューブ23が入り込んでいる。また、二つの十字を縦に連ねた形状の収容溝Cuのうち、縦方向に延びている部分は、スラブ材Cbの上端から下端まで連続して形成されている。かかる部分には、本線部分23bをなすチューブ23の大部分が入り込んでいる。なお、収容溝Cuの交差部分には前述の継手24が入り込んでいる。
また、下方パーツSd1において、収容溝Cuに入り込んだチューブ23(厳密には、本線部分23bをなすチューブ23)のうち、継手24間を連絡する部分は、図6に示すように、スラブ材Cbに形成された吊り込み溝Ctを横断している。つまり、吊り込み溝Ctが形成された下方パーツSd1の本体部Sh1では、チューブ23の一部分が吊り込み溝Ct内に入り込んでいる。
そして、チューブ23のうち、吊り込み溝Ct内に入り込んだ部分は、図4に示すように、吊り込み溝Ct内に吊り込まれた表皮材Lと吊り込み溝Ctの壁面との間に配置されている。より具体的に説明すると、チューブ23のうち、吊り込み溝Ct内に入り込んだ部分は、吊り込み溝Ct内において、吊り込まれた表皮材Lの端部及び吊り込み用ワイヤWをかわすように略U字状に湾曲している。これにより、吊り込み溝Ct内においてチューブ23が適切に敷設されるようになる。この結果、吊り込み溝Ct内に位置する流路内においても圧縮空気が適切に流れるようになる。
一方、各パーツSu1、Sd1では、チューブ23の一部分、具体的には本線部分23bをなすチューブ23の末端部(継手24に繋がれている側とは反対側の端部)が本体部Sh1の外側、すなわち、表皮材Lの外側に出ており、外側部分23cを構成している。なお、下方パーツSd1では、図6に示すように、本線部分23bの上端部及び下端部の各々が外側部分23cとなっている。つまり、下方パーツSd1が有するチューブ23は、本体部Sh1の上端から外側に出ている外側部分23cと、本体部Sh1の下端から外側に出ている外側部分23cとを有する。
そして、下方パーツSd1が有するチューブ23のうち、本体部Sh1の上端から外側に出ている外側部分23cは、第一のジョイント具25により、上方パーツSu1が有するチューブ23の外側部分23cと連結されている。つまり、上方パーツSu1及び下方パーツSd1の各々が有するチューブ23は、外側部分23cが第一のジョイント具25に接続されることで、当該外側部分23cにて互いに連結されている。
また、下方パーツSd1が有するチューブ23のうち、本体部Sh1の下端から外側に出ている外側部分23cは、第二のジョイント具26により、後述するバルブユニット22に接続されたチューブ23と連結されている。
シートバックS1の構成機器に関して改めて説明すると、上述した機器の他に、圧送ポンプ21及びバルブユニット22がシートバックS1に備えられている。圧送ポンプ21は、圧送装置に相当し、図7に図示の外観を有する公知の小型エアポンプからなる。この圧送ポンプ21は、チューブ23の内部(すなわち、流路)を通じて圧縮空気を圧送するために作動する。
バルブユニット22は、流量調整装置に相当し、図7に図示の外観を有する。このバルブユニット22は、圧送ポンプ21に接続され、チューブ23内(流路内)を流れる圧縮空気の流量を調整するために作動する。具体的に説明すると、バルブユニット22は、圧送ポンプ21から吐出された圧縮空気の給気口と、ユニット外へ圧縮空気を排出するための排出口とを有する。排出口にはチューブ23が接続されている。なお、排出口に接続されたチューブ23の末端部(排出口に接続されている側とは反対側の端部)は、第二のジョイント具26に接続されている。また、バルブユニット22の内部には不図示の電磁弁が設けられている。この電磁弁の開度が調整されることにより、排出口を通過する圧縮空気の流量、換言すると、圧縮空気の供給量が調整される。
なお、圧送ポンプ21及びバルブユニット22の動作は、図8に図示のコントローラ30によって制御される。このコントローラ30は、例えば、車両内に設けられたECU(Electronic Control Unit)によって構成されている。そして、車両用シートSの着座者が所定の操作を行うと、これをトリガーとして、コントローラ30が圧送ポンプ21及びバルブユニット22を制御して両装置を作動させる。これにより、シートバックS1の前面Sf1の形状の変化、すなわちマッサージ動作が実施される。
また、本実施形態では、圧送ポンプ21及びバルブユニット22が1台ずつ設けられている。そして、上方パーツSu1及び下方パーツSd1の各々が有するエアセル10は、チューブ23の内部空間(流路)を通じてバルブユニット22に接続されている。換言すると、シートバックS1の本体部Sh1内に配置された6個のエアセル10は、図8に示すように、1台の圧送ポンプ21及び1台のバルブユニット22を共有している。
具体的に説明すると、バルブユニット22の排出口には1本のチューブ23が繋がれている。当該チューブ23の末端部は、第二のジョイント具26により、下方パーツSd1が有するチューブ23(厳密には、本線部分23bをなすチューブ23)と連結されている。また、下方パーツSd1では、本線部分23bをなすチューブ23が、継手24により、エアセル10に向かって延出している延出部分23aをなすチューブ23と連結されている。さらに、下方パーツSd1が有するチューブ23は、第一のジョイント具25により、上方パーツSu1が有するチューブ23の本線部分23bと連結されている。また、上方パーツSu1では、本線部分23bをなすチューブ23が、継手24により、エアセル10に向かって延出している延出部分23aをなすチューブ23と連結されている。
以上の経路をなすようにチューブ23が配索されているため、本実施形態では、1台のみの圧送ポンプ21によって6個のエアセル10すべてに圧縮空気を供給することができる。
また、本実施形態において、圧送ポンプ21及びバルブユニット22は、図2に示すように、シートバックS1の後方部分(すなわち、接触面である前面Sf1とは反対側に位置する部分)に配置されている。より厳密に説明すると、シートバックS1の下方パーツSd1において後端部に位置する部材(具体的には、フレーム材F)の後面に取り付けられている。このように圧送ポンプ21及びバルブユニット22がシートバックS1の後方部分に取り付けられていることで、シートサイズがよりコンパクトとなると共に、装置作動音を着座者が認識する度合い(着座者が感じる音量)を下げることが可能となる。
なお、本実施形態では、クッション材Cのうち、より硬いパッド材Caがクッション材Cの厚み方向においてシートバックS1の前面Sf1とは反対側、すなわち後側に位置している。つまり、クッション材Cのうち、圧送ポンプ21やバルブユニット22により近い部分が、より硬いパッド材Caによって構成されている。より詳しく説明すると、クッション材Cのうち、圧送ポンプ21やバルブユニット22により近い部分が、より高密度で、より厚く、より硬い構成となっていると、圧送ポンプ21やバルブユニット22により近い部分での遮音性がより高くなる。このような構成であれば、装置作動音を着座者が認識する度合いを下げるという効果がより顕著に発揮されるようになる。
さらに、本実施形態では、車両用シートSに着座者が着座している状態で、圧送ポンプ21及びバルブユニット22がシート高さ方向において着座者の腰部と略同じ位置にくるように配置されている。これにより、装置作動音を着座者が認識する度合いを下げるという効果が一段と顕著に発揮されるようになる。
次に、上述した構成のシートバックS1を組み立てる手順について図9を参照しながら説明する。シートバックS1の組み立て作業は、先ず、各パーツSu1、Sd1の本体部Sh1を形成するところから始まる。具体的に説明すると、上方パーツSu1の本体部Sh1を構成するフレーム材F及びクッション材Cを用意し、これらを組み合わせる。その後、クッション材C中のスラブ材Cbの前側表面に形成された凹部Cs内にエアセル10を配置する。この際、延出部分23aをなすチューブ23を予めエアセル10に接続しておく。
次に、延出部分23aをなすチューブ23、及び本線部分をなすチューブ23を、それぞれ継手24に接続する。そして、略T字状に連結されたチューブ23をスラブ材Cbの前側表面に形成された収容溝Cuに埋設する。その後、スラブ材Cbの前方からクッション材Cを覆うように表皮材Lをセットし、所定の固定方法により表皮材Lをフレーム材Fに固定する。これにより、上方パーツSu1が完成する。なお、完成状態の上方パーツSu1では、チューブ23の一部分(具体的には、本線部分23bの末端部)が本体部Sh1の外側に出ており、外側部分23cをなしている。
次に、上方パーツSu1の形成手順と略同様の手順により、下方パーツSd1を形成する。完成状態の下方パーツSd1では、チューブ23の一部分(具体的には、本線部分23bの末端部)が本体部Sh1の外側に出ており、外側部分23cをなしている。より具体的に説明すると、本体部Sh1の上端及び下端のそれぞれから外側部分23cが本体部Sh1の外側に出ている。また、完成状態の下方パーツSd1では、本体部Sh1を構成する表皮材Lの一部分が吊り込み溝Ct内に吊り込まれており、吊り込み溝Ct内にチューブ23の一部分(具体的には、本線部分23bをなすチューブ23の中途部分)が入り込んでいる。この吊り込み溝Ct内に入り込んだチューブ23は、前述したように、吊り込み溝Ct内に吊り込まれた表皮材Lと吊り込み溝Ctの側壁との間に配置されている。
さらに、完成状態の下方パーツSd1の後方部分には圧送ポンプ21及びバルブユニット22が配置されている。なお、バルブユニット22の排出口にはチューブ23が予め接続されている。また、下方パーツSd1が有するチューブ23の外側部分23cのうち、本体部Sh1の下端から本体部Sh1の外側に延びている部分は、第二のジョイント具26によって、バルブユニット22に接続されたチューブ23と連結されている。
上記の手順により各パーツSu1、Sd1が形成された後、当該各パーツSu1、Sd1を、図9に示すように上下方向に並べて組み合わせる。この際、上方パーツSu1が有するチューブ23の外側部分23cと、下方パーツSd1が有するチューブ23の外側部分23c(厳密には、本体部Sh1の上端から延びた外側部分23c)と、を第一のジョイント具25に接続させる。これにより、各パーツSu1、Sd1が有するチューブ23がそれぞれの外側部分23cにて互いに連結するようになる。なお、外側部分23cを第一のジョイント具25に接続し易くするために、外側部分23cの端部に接続用の金具や樹脂成形品(ジョイントアタッチメント)が取り付けられていてもよい。
以上までに説明してきた手順により、マッサージ機能を備えたシートバックS1が組み立てられる。つまり、本実施形態では、シートバックS1を構成する各パーツSu1、Sd1がユニット化されているため、先ず、当該ユニットを形成する。そして、完成した各パーツSu1、Sd1を組み合わせてシートバックS1を組み立てる際には、各パーツSu1、Sd1が有するチューブ23の外側部分23c同士を第一のジョイント具25によって連結する。このような手順であれば、シートバックS1の組み立て作業をより容易に行うことが可能となる。同様に、上記の手順とは逆の手順を実施することで、シートバックS1の解体作業をより容易に行うことが可能となる。
<<その他の実施形態>>
上記の実施形態には、主として本発明の車両用シートについて説明した。しかし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
また、上記の実施形態では、シートバックS1の前面Sf1(接触面)の形状を変化させるために膨縮する袋体の一例として、圧縮空気が封入されることで膨出するエアセル10を挙げて説明した。ただし、袋体は、エアセル10以外であってもよく、例えば空気以外の流体(空気以外のガス、水等の液体若しくはゲル状の流体)を封入することで膨出可能な袋体をエアセル10の代わりに用いてもよい。
また、上記の実施形態では、シートバックS1が複数のパーツ(具体的には上下二つのパーツ)に分割されていることとしたが、これに限定されるものではない。本発明は、シートクッションS2が複数のパーツ(例えば、前後二つのパーツ)に分割されているケースにも適用可能である。すなわち、シートクッションS2を前後二つのパーツにより構成し、各パーツに、シートクッションS2の上面Sf2(接触面)の形状を変更させるためのエアセル10と、エアセル10に圧縮空気を供給するチューブ23とが備えられていてもよい。かかる構成において、各パーツが有するチューブ23の外側部分23c同士がジョイント具を介して連結されていれば、上記シートクッションS2の組み立てや解体を容易に行うことが可能である。
なお、本発明は、シートバックS1及びシートクッションS2のうちの少なくとも一方の部材が複数のパーツに分割されている車両用シートに適用可能である。すなわち、本発明は、シートバックS1及びシートクッションS2の双方がそれぞれ複数のパーツに分割されている構成に対しても適用可能である。
10 エアセル
11,12 膨出部
13 括れ部
14 投入口
21 圧送ポンプ(圧送ポンプ)
22 バルブユニット(流量調整装置)
23 チューブ(流路形成体)
23a 延出部分
23b 本線部分
23c 外側部分
23d 内側部分
24 継手
25 第一のジョイント具
26 第二のジョイント具
30 コントローラ
C クッション材
Ca パッド材
Cb スラブ材
Cs 凹部
Ct 吊り込み溝
Cu 収容溝
F フレーム材
L 表皮材
S 車両用シート
S1 シートバック
S2 シートクッション
Sf1 前面(接触面)
Sf2 上面(接触面)
Sh1,Sh2 本体部
Su1,Sd1 パーツ
W 吊り込み用ワイヤ

Claims (7)

  1. シートクッション及びシートバックのうちの少なくとも一方の部材が複数のパーツに分割されている車両用シートであって、
    前記複数のパーツの各々は、
    クッション材と、該クッション材を覆う表皮材と、を有する本体部と、
    該本体部内に設けられ、該本体部において着座者と接する接触面の形状を変えるために膨出する袋体と、
    該袋体を膨出させるために供給される流体の流路を形成する流路形成体と、を備え、
    前記複数のパーツの各々が有する前記流路形成体は、前記本体部の外側に出た外側部分を有し、該外側部分にて互いに連結されていることを特徴とする車両用シート。
  2. 前記袋体が前記クッション材の表面に固定され、
    前記クッション材の表面には、溝が形成されており、
    前記複数のパーツの各々において、前記流路形成体のうち、前記本体部内に位置する内側部分は、前記溝内に入り込んでいることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記流路を通じて前記流体を圧送するために作動する圧送装置と、
    該圧送装置に接続され、前記流路内を流れる流体の流量を調整するために作動する流量調整装置と、を有し、
    前記圧送装置及び前記流量調整装置は、1台ずつ設けられ、
    前記複数のパーツの各々が有する前記袋体は、前記流路を通じて前記流量調整装置に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用シート。
  4. 前記圧送装置及び前記流量調整装置は、前記少なくとも一方の部材のうち、前記接触面とは反対側に位置する部分に取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載の車両用シート。
  5. 前記クッション材は、前記クッション材の厚み方向において重ねられたパッド材及びスラブ材を有し、
    前記スラブ材は、前記パッド材よりも軟らかく、前記厚み方向において前記接触面と同じ側に位置し、
    前記パッド材は、前記スラブ材よりも硬く、前記厚み方向において前記接触面とは反対側に位置することを特徴とする請求項4に記載の車両用シート。
  6. 前記複数のパーツの各々は、前記袋体を複数有し、
    前記複数のパーツの各々が有する前記流路形成体は、それぞれの前記袋体に向かって延出する延出部分を前記袋体別に有すると共に、前記袋体別の前記延出部分が合流する箇所において前記袋体別の前記延出部分を連結させるための継手を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の車両用シート。
  7. 前記複数のパーツのうち、少なくとも一つのパーツが有する前記本体部は、前記表皮材を吊り込むために形成された吊り込み溝を有し、
    該吊り込み溝が形成された前記本体部では前記流路形成体の一部分が前記吊り込み溝内に入り込み、
    前記流路形成体のうち、前記吊り込み溝内に入り込んだ部分は、前記吊り込み溝内に吊り込まれた前記表皮材と前記吊り込み溝との間に配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の車両用シート。
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