JP2008077631A - シート、車両用シート、及び車両用情報提示装置 - Google Patents

シート、車両用シート、及び車両用情報提示装置 Download PDF

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敦史 中嶋
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Abstract

【課題】運転者に不快感、違和感を与えることなく、確実な情報提示を行うことができるようにする。
【解決手段】検出手段によって検出された自車の危険状態に応じて、複数の振動子から複数選択する。そして、提示手段によって、振動の周波数、振動の提示時間、振動振幅、及び複数の振動子の提示時間間隔の少なくとも一つを、与えられる振動による刺激に対する人間の触感覚特性に合わせ、かつ、ドライバによって仮現運動現象が知覚されるように、検出された危険状態に対して予め定められた順序で、選択された複数の振動子に振動を与えさせて、検出された危険状態を示す警告情報を提示する。これによって、ドライバに不快感、違和感を与えることなく、確実な情報提示を行うことができる。
【選択図】図27

Description

本発明は、シート、車両用シート、及び車両用情報提示装置に係り、特に、ドライバに触刺激を与えて情報を提示するシート、車両用シート、及び車両用情報提示装置に関する。
従来より、自車に接近する危険物を検出し、振動を使って身体の一部に提示する自動車用警告装置が知られている(例えば、特許文献1)。この自動車用警告装置では、危険な状況を振動警報として運転に支障を与えることなく提示することができる。また、この特許文献1には、運転者への警告提示として背中への振動提示法が示されており、振動子のパターンが具体的に記載されている。
また、ナビ情報を基に、右左折の折に振動を運転者に提示して、目的地までの誘導を行う車両用警告装置が知られている(例えば、特許文献2)。この車両用警告装置では、運転者の視線を前方から外すことなく、障害物等の接近を知らせることができる。この特許文献2には、上記の特許文献1と同様な提示法が示されている。
特開2005−88717 特開2006−119840
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、振動子を単に並設してあるだけであり、危険を確実に認知させることはできず、また、触覚特性に合致したものではないため、振動による警告を提示しても違和感を与えてしまう、という問題がある。
また、特許文献2に記載の技術では、障害物を検出して振動で運転者に知らせているが、振動が触感覚特性に基づいていないため、運転者に不快感を与え、確実な提示を行うことができない、という問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、運転者に不快感、違和感を与えることなく、確実な情報提示を行うことができるシート、車両用シート、及び車両用情報提示装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために第1の発明に係るシートは、与える触刺激が着座者に感知されるように、シートに設けられた触刺激子と、触刺激を断続的に与える場合の前記触刺激の周波数、前記触刺激の継続時間、及び前記触刺激の強度の少なくとも一つを、与えられる触刺激に対する人間の感覚特性に合わせて、前記触刺激子に触刺激を与えさせて、所定の情報を提示する提示手段とを含んで構成されている。
第1の発明に係るシートによれば、提示手段によって、触刺激を断続的に与える場合の触刺激の周波数、触刺激の継続時間、及び触刺激の強度の少なくとも一つを、与えられる触刺激に対する人間の感覚特性に合わせて、触刺激子に触刺激を与えさせて、着座者に触刺激を感知させ、所定の情報を提示する。
このように、触刺激の周波数、継続時間、及び強度の少なくとも一つを、与えられる触刺激に対する人間の感覚特性に合わせて、触刺激子に触刺激を与えさせるため、着座者に不快感、違和感を与えることなく、確実な情報提示を行うことができる。
第2の発明に係るシートは、与える触刺激が着座者に感知されるように、シートに設けられた複数の触刺激子と、触刺激を断続的に与える場合の前記触刺激の周波数、前記触刺激の継続時間、前記触刺激の強度、及び前記複数の触刺激子の刺激間隔の少なくとも一つを、与えられる触刺激に対する人間の感覚特性に合わせて、前記複数の触刺激子に触刺激を与えさせて、所定の情報を提示する提示手段とを含んで構成されている。
第2の発明に係るシートによれば、提示手段によって、触刺激を断続的に与える場合の触刺激の周波数、触刺激の継続時間、触刺激の強度、及び複数の触刺激子の刺激間隔の少なくとも一つを、与えられる触刺激に対する人間の感覚特性に合わせて、複数の触刺激子に触刺激を与えさせて、着座者に触刺激を感知させ、所定の情報を提示する。
このように、触刺激の周波数、継続時間、強度、及び刺激間隔の少なくとも一つを、与えられる触刺激に対する人間の感覚特性に合わせて、複数の触刺激子に触刺激を与えさせるため、着座者に不快感、違和感を与えることなく、確実な情報提示を行うことができる。
ここで、触刺激子が振動子である場合には、提示手段は、振動の周波数、振動時間、振幅、及び複数の振動子の振動間隔の少なくとも一つを、与えられる振動による刺激に対する人間の感覚特性に合わせて、複数の振動子を振動させる。
第1の発明及び第2の発明に係る提示手段は、着座者によって仮現運動現象が知覚されるように、所定の順序で複数の触刺激子に触刺激を与えさせて、所定の情報を提示することができる。これにより、着座者に仮現運動現象を知覚させて、緊迫感、切迫感を出し、緊急度を倍増させ、また、移動方向の知覚を強くすることができる。
第3の発明に係る車両用シートは、与える触刺激がドライバに感知されるように、シートに設けられた複数の触刺激子と、自車の危険状態を検出する検出手段によって検出された危険状態に応じて、前記複数の触刺激子から複数選択する選択手段と、触刺激を断続的に与える場合の前記触刺激の周波数、前記触刺激の継続時間、前記触刺激の強度、及び前記複数の触刺激子の刺激間隔の少なくとも一つを、与えられる触刺激に対する人間の感覚特性に合わせ、かつ、前記ドライバによって仮現運動現象が知覚されるように、前記検出された危険状態に対して予め定められた順序で、前記選択手段によって選択された複数の触刺激子に触刺激を与えさせて、前記検出された危険状態を示す情報を提示する提示手段とを含んで構成されている。
第3の発明に係る車両用シートによれば、選択手段によって、検出手段によって検出された自車の危険状態に応じて、複数の触刺激子から複数選択する。そして、提示手段によって、触刺激の周波数、触刺激の継続時間、触刺激の強度、及び複数の触刺激子の刺激間隔の少なくとも一つを、与えられる触刺激に対する人間の感覚特性に合わせ、かつ、ドライバによって仮現運動現象が知覚されるように、検出された危険状態に対して予め定められた順序で、選択手段によって選択された複数の触刺激子に触刺激を与えさせて、検出された危険状態を示す情報を提示する。
このように、触刺激の周波数、継続時間、強度、及び刺激間隔の少なくとも一つを、与えられる触刺激に対する人間の感覚特性に合わせて、複数の触刺激子に触刺激を与えさせて、ドライバに仮現運動現象を知覚させるため、ドライバに不快感、違和感を与えることなく、確実な情報提示を行うことができる。また、自車の危険状態に応じて触刺激を与えることで、ドライバに危険状態を示す情報を提示することができる。
また、第3の発明に係る車両用シートは、自車が走行する路面の振動を検出する路面振動検出手段を更に含み、提示手段は、路面振動検出手段によって検出された路面の振動に合わせて、複数の触刺激子に触刺激を与えさせて、検出された危険状態を示す情報を提示することができる。これによって、路面の振動に合わせて触刺激を与えることで、ドライバによる移動知覚を更に強くすることができる。
上記の複数の触刺激子を、15cm〜20cmの間隔で配置することができる。これによって、ドライバによる移動知覚を更に強くすることができる。
上記のシートを構成するシートバック及びシートクッションの少なくとも一方を、表面側に配置された所定ばね定数の層状の第1ウレタン部材と、第1ウレタン部材に対して表面側と反対側に配置された所定ばね定数より大きいばね定数の層状の第2ウレタン部材とを含んで構成し、触刺激子を、第1ウレタン部材に埋設することができる。これによって、ドライバと触刺激子との接触を良好にすることができる。
第4の発明に係る車両用情報提示装置は、与える触刺激がドライバに感知されるように、シートに設けられた複数の第1の触刺激子と、与える触刺激がドライバに感知されるように、アクセルペダルに設けられた第2の触刺激子と、与える触刺激がドライバに感知されるように、ステアリングに設けられた第3の触刺激子と、自車の危険状態を検出する検出手段と、前記検出手段によって検出された危険状態に応じて、前記複数の第1の触刺激子から複数選択する選択手段と、触刺激を断続的に与える場合の前記触刺激の周波数、前記触刺激の継続時間、前記触刺激の強度、及び前記複数の第1の触刺激子の刺激間隔の少なくとも一つを、与えられる触刺激に対する人間の感覚特性に合わせ、かつ、前記ドライバによって仮現運動現象が知覚されるように、前記検出された危険状態に対して予め定められた順序で、前記選択手段によって選択された複数の第1の触刺激子、前記第2の触刺激子、及び前記第3の触刺激子に触刺激を与えさせて、前記検出された危険状態を示す情報を提示する提示手段とを含んで構成されている。
第4の発明に係る車両用情報提示装置によれば、検出手段によって、自車の危険状態を検出し、選択手段によって、検出手段によって検出された危険状態に応じて、複数の第1の触刺激子から複数選択する。そして、提示手段によって、触刺激の周波数、触刺激の継続時間、触刺激の強度、及び複数の第1の触刺激子の刺激間隔の少なくとも一つを、与えられる触刺激に対する人間の感覚特性に合わせ、かつ、ドライバによって仮現運動現象が知覚されるように、検出された危険状態に対して予め定められた順序で、選択手段によって選択された複数の第1の触刺激子、第2の触刺激子、及び第3の触刺激子に触刺激を与えさせて、検出された危険状態を示す情報を提示する。
このように、触刺激の周波数、継続時間、強度、及び刺激間隔の少なくとも一つを、与えられる触刺激に対する人間の感覚特性に合わせて、複数の触刺激子に触刺激を与えさせて、ドライバに仮現運動現象を知覚させるため、ドライバに不快感、違和感を与えることなく、確実な情報提示を行うことができる。また、自車の危険状態に応じて触刺激を与えることで、ドライバに危険状態を示す情報を提示することができ、また、シート、アクセルペダル、及びステアリングの各々から触刺激を与えることで、より確実に危険状態を示す情報を提示することができる。
また、第4の発明に係る車両用情報提示装置は、自車が走行する路面の振動を検出する路面振動検出手段を更に含み、提示手段は、路面振動検出手段によって検出された路面の振動に合わせて、選択手段によって選択された複数の第1の触刺激子、第2の触刺激子、及び第3の触刺激子に触刺激を与えさせて、検出された危険状態を示す情報を提示することができる。これによって、路面の振動に合わせて触刺激を与えることで、ドライバによる移動知覚を更に強くすることができる。
第4の発明に係る複数の第1の触刺激子を、15cm〜20cmの間隔で配置することができる。これによって、ドライバによる移動知覚を更に強くすることができる。
また、第4の発明に係るシートを構成するシートバック及びシートクッションの少なくとも一方を、表面側に配置された所定ばね定数の層状の第1ウレタン部材と、第1ウレタン部材に対して表面側と反対側に配置された所定ばね定数より大きいばね定数の層状の第2ウレタン部材とを含んで構成し、第1の触刺激子を、第1ウレタン部材に埋設することができる。これによって、ドライバと触刺激子との接触を良好にすることができる。
以上説明したように、本発明のシートによれば、触刺激の周波数、継続時間、強度、及び刺激間隔の少なくとも一つを、与えられる触刺激に対する人間の感覚特性に合わせて、複数の触刺激子に触刺激を与えさせるため、着座者に不快感、違和感を与えることなく、確実な情報提示を行うことができる、という効果が得られる。
また、本発明の、車両用シート及び車両用情報提示装置によれば、触刺激の周波数、継続時間、強度、及び刺激間隔の少なくとも一つを、与えられる触刺激に対する人間の感覚特性に合わせて、複数の触刺激子に触刺激を与えさせて、ドライバに仮現運動現象を知覚させるため、ドライバに不快感、違和感を与えることなく、確実な情報提示を行うことができる、という効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本実施の形態では、車両用シートに本発明を適用した場合を例に説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る車両用シート10は、シート背面12及びシート座面14から構成され、シート背面12及びシート座面14には、後述する触刺激子としての振動子が複数埋設されている。
図2に示すように、車両用シート10のシート背面12には、8つの振動子16からなる背面側振動子群22が埋設されており、背面側振動子群22の振動子16は、矩形状の枠に沿って配置され、ドライバにその振動が感知可能なように埋設されている。なお、説明の便宜上、振動子16に番号を付与する。すなわち、図2の正面視で、上部左から順にNo.1、No.2、No.3・・・No.8とする。なお、振動子16としては、従来公知のバイブレーター等を適宜使用すればよく、図3に示すような、振動の周波数が110〜160Hzのときに、振動出力が大きくなる振動子を使用すればよい。
また、車両用シート10のシート座面14には、8つの振動子20からなる座面側振動子群18が埋設されており、座面側振動子群18の振動子20は、左右の大腿部に沿ったH字形に配置され、ドライバにその振動が感知可能なように埋設されている。シート座面14を、シート背面12側から順に座骨部、大腿中心部、前縁部の3つの部位(行)に分割し、それぞれの行において、2つの振動子20、4つの振動子20、2つの振動子20が配置されている。なお、説明の便宜上、振動子20に番号を付与する。すなわち、図2の正面視で、座骨部では左から順にNo.9、No.10、大腿中心部では左からNo.11・・・No.14、前縁部では左からNo.15、No.16とする。
次に、車両用シート10の制御機能に関する構成について図4を用いて説明する。車両用シート10は、自車の車速度を検出する車速度センサ26と、他車両、障害物、歩行者を近接センサ等で検出する対象物接近検出部28と、自車のフロア床面下に埋設した振動検出センサ等を用いて路面振動を検出する路面振動検出部30と、車速度センサ26、対象物接近検出部28、及び路面振動検出部30の検出結果に基づいて、座面側振動子群18及び背面側振動子群22の振動子16、20を振動させて警告報知制御を行う警告報知制御ECU32とを備えている。
また、図5に示すように、警告報知制御ECU32は、駆動波を生成して、振動子16、20に出力すると共に、振動させる振動子16、20を選択制御するための指令信号を出力する。警告報知制御ECU32は、インタフェース回路34、増幅回路36を介して、振動子16、20に接続されており、インタフェース回路34は、警告報知制御ECU32からの指令信号に基づいて、選択された振動子16、20に対して、駆動波を出力し、増幅回路36は、警告報知制御ECU32からの駆動波を増幅して、振動子16、20に出力する。
上記の構成により、シート背面12に設けられた複数の振動子16及びシート座面14に設けられた複数の振動子20を好適に選択動作させることで、例えば、交差点付近での減速を促進させ、走行時における各種警告の緊急性を促進させることが可能となる。すなわち、ドライバに的確に情報提示するための触刺激条件として、図6に示すように、先に振動させる振動子と次に振動させる振動子との提示開始タイミングに対して、時間的に差を持たせる提示時間間隔SOAを制御することができる。ここで、複数の振動子16、20において、入力される駆動波が、複数のパルスからなる矩形波であるときに、矩形波によって振動が継続される時間を継続時間としての提示時間Tsとし、背面側振動子群22の振動子16の間又は座面側振動子群18の振動子20の間で、振動開始タイミング(提示タイミング)を遅らせるときに、この遅れ時間を刺激間隔としての提示時間間隔SOAとする。なお、実際には矩形波の中身は周波数100〜130Hzのパルス波であり、以下において便宜的に図に示す場合は、矩形波のみを示すこととする。
振動子16、20の振動振幅は、一定の振幅となっていてもよく、又は、図7に示すように、振動子による具体的な提示パターンとして、振動子の振動振幅を振動子毎に段階的に大きく変化させて、より緊急性を高めてドライバに知覚させるようにし、より確実に情報提示を行うようにしてもよい。また、上記図7に示すように、T1=T3=T5、T2=T4=T6としてもよい。
次に、与える振動に対する人間の感覚特性について説明する。図8に示すように、上記の構成の車両用シート10について、官能評価実験を行うと、人間の皮膚表面の触感覚特性として、周波数が、80Hz〜150Hz近傍のときに、感度が良くなることが分かる。
次に、第1の実施の形態に係る車両用シート10の作用について説明する。まず、ドライバが車両用シート10に着座して、車両のエンジンキーをオンにすると、警告報知制御ECU32において、図9に示す車速抑制情報提示処理ルーチンが実行される。
ステップ100において、ドライバの背中に接触するシート背面12内に埋設された背面側振動子群22の振動子16が、例えばNo.1→No.2→No.3→No.5→No.8→No.7→No.6→No.4→No.1の順番で3周ほど回転しながら振動を繰り返し、ドライバの背中に矩形状の認識枠を提示する。この繰り返し行われる認識枠の提示は、矩形状の認識枠をドライバに明確に認識させる(背中に感じさせる)ために行われるキャリブレーション(校正)である。
次に、ステップ102において、ステップ100と同様に、ドライバの大腿部に接触するシート座面14内に埋設された座面側振動子群18の振動子20が、例えばNo.10→No.14→No.16→No.15→No.11→No.9→No.12→No.13→No.1の順番で3周ほど振動を繰り返し、ドライバの大腿部にH字型状の認識枠を提示する。
そして、ステップ104において、自車が交差点の手前に位置するか否かを判定し、自車に搭載されているナビゲーションシステム(図示省略)の地図情報に基づいて、自車が交差点の手前に位置していると判定すると、ステップ106へ進み、車速度センサ26によって検出された現在の車速度を取り込み、ステップ108において、ステップ106で取り込んだ車速度が、ECU設定値(例えば、40km/h)以上であるか否かを判定する。ここで、ECU設定値には、交差点の手間において、車両が抑制すべき車速度を予め設定しておく。
上記のステップ108で、車速度がECU設定値未満であると、交差点手前で、車速度が抑制されていると判断し、ステップ104へ戻るが、一方、ステップ108で、車速度がECU設定値以上であると、車速度を抑制すべきであると判断し、ステップ110において、路面振動検出部30によって、路面振動を検出し、ステップ112において、座面側振動子群18の振動子20のうち、大腿部分に設けられている振動子20のNo.9、No.10、No.11、No.14、No.15、No.16を選択し、自車の進行方向とは逆の方向、すなわち、大腿右側では、No.15→No.11→No.9、大腿左側では、No.16→No.14→No.10の順に振動子20を繰り返し振動させるように、ステップ110で検出された路面振動を表す信号を駆動波として出力して、交差点手前で車速度が出すぎていることを示す警告情報を提示し、ステップ104へ戻る。
このとき、ドライバの大腿部前から後にかけて繰り返し振動して、あたかも移動したかのような触覚及び力覚による仮現運動現象がドライバに知覚されるため、速度を出し過ぎていることがドライバによって認識され、制動行為を行うように促される。また、路面振動に合わせた駆動波により、振動子20が振動するため、ドライバがより違和感なく刺激を受け、上記の移動したような仮現運動現象の知覚がより明確に提示される。
また、車両が走行開始すると、警告報知制御ECU32において、図10に示す接近情報提示処理ルーチンが実行される。まず、ステップ120において、走行中であるか否かを判定し、走行中であると、ステップ122へ進み、対象物接近検出部28によって、接近している対象物が検出されたか否かを判定し、接近している対象物が検出されない場合には、ステップ120へ戻るが、例えば、接近した歩行者が検出された場合には、ステップ110において、路面振動検出部30によって、路面振動を検出し、ステップ126において、座面側振動子群18の振動子20のうち、振動子20のNo.11、No.12、No.13、No.14を選択し、No.11→No.12→No.13→No.14の順に繰り返し振動子20を振動させるように、ステップ110で検出された路面振動を表す信号を駆動波として出力する。なお、順次振動を繰り返す際には、振動の繰り返し毎に、振動子20による振幅が同期して増加するように振動させる。このように、振動子20を振動させることにより、ドライバに対して接近警告情報を提示して、歩行者が接近していることを認識させる。
次のステップ128では、対象物接近検出部28の検出結果に基づいて、歩行者が更に接近しているか否かを判定し、歩行者との距離が遠ざかり、ドライバが歩行者に気付いたと判断された場合には、ステップ120へ戻るが、一方、歩行者との距離が更に近づき、ドライバが歩行者に気付いていないと判断された場合には、ステップ130において、背面側振動子群22の振動子16のうち、振動子16のNo.1、No.2、No.3、若しくは、No.6、No.7、No.8を選択し、No.1→No.2→No.3の順に、又は、No.6→No.7→No.8の順に繰り返し振動子16を振動させるように、ステップ110で検出された路面振動を表す信号を駆動波として出力して、移動したような触覚及び力覚による仮現運動現象をドライバに知覚させて、ステップ104へ戻る。なお、順次振動を繰り返す際には、繰り返し毎に振動子16による振幅が同期して増加するように振動させる。このように、振動振幅を増加させながら、振動子16を繰り返し振動させることにより、ドライバに対して、徐々に緊急度を高くした接近警告情報を提示して、歩行者が接近していることを認識させる。
以上説明したように、第1の実施の形態に係る車両用シートによれば、振動の周波数、振動の提示時間、振動振幅、及び振動の提示時間間隔を、与えられる振動による刺激に対する人間の触感覚特性に合わせて、複数の振動子を振動させて触刺激を与えさせるため、ドライバに不快感、違和感を与えることなく、危険状態を示す警告情報を確実に提示することができる。
また、ドライバに仮現運動現象を知覚させて、緊迫感、切迫感を出し、緊急度を倍増させ、また、移動方向の知覚を強くすることができる。
また、触刺激の周波数、継続時間、強度、及び刺激間隔の少なくとも一つを、与えられる触刺激に対する人間の触感覚特性に合わせると共に、ドライバに仮現運動現象を知覚させるように、振動子を振動させるため、ドライバに不快感、違和感を与えることなく、より確実に警告情報を提示することができる。
また、検出された路面の振動に合わせて振動子を振動させて触刺激を与えることで、ドライバによる移動知覚を更に強くすることができる。
交差点手前において車速度が規定以上に出ている場合、速度を抑制するように触刺激提示を行うことにより、安全な走行を支援することができる。
なお、上記の実施の形態では、振動による触刺激を与える場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、力や電気によって触刺激を与えるようにしてもよい。この場合には、この触刺激の周波数、触刺激の継続時間、強度、及び複数の触刺激子の刺激間隔の少なくとも一つを、触刺激に対する人間の触間隔特性に合わせて、触刺激を与えるようにすればよい。
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成となっている部分について、同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施の形態では、アクセルペダル及びステアホイールにも振動子を設け、アクセスペダルの振動子、ステアホイールの振動子、及びシートの振動子を連動させて振動させることにより、所定の警告情報を提示する点が第1の実施の形態と異なっている。
図11に示すように、第2の実施の形態に係る車両用情報提示装置200は、車両用シート10、ステアホイール202、及びアクセルペダル204を含んで構成され、ステアホイール202のハンドグリップ内部には、触刺激子としての振動子206が複数装着され、また、アクセルペダル204のペダル裏面には、触刺激子としての振動子208が複数装着されている。
次に、車両用情報提示装置200の制御機能に関する構成について図12を用いて説明する。車両用情報提示装置200は、対象物接近検出部28と、路面振動検出部30と、ドライバがステアリング操作を誤って車線を逸脱したことをカメラ等によって検出する車線逸脱検出部228と、車間距離を距離センサによって検出する車間距離検出部230と、対象物接近検出部28、路面振動を振動検出センサによって検出する路面振動検出部30、車線逸脱検出部228、及び車間距離検出部230の検出結果に基づいて、座面側振動子群18、背面側振動子群22、アクセルペダル側振動子群218、及びステアホイール側振動子群222の振動子16、20、204、206を振動させて警告報知制御を行う警告報知制御ECU232とを備えている。
上記の構成により、対象物接近検出部28、路面振動検出部30、車線逸脱検出部228、及び車間距離検出部230の検出結果に応じて、例えば、図13に示すように、アクセルペダル側振動子群218の振動子208を振動させて所定の注意情報を提示し、次にステアホイール側振動子群222の振動子206、背面側振動子群22の振動子20、及び座面側振動子群18の振動子16を順次連動して振動させて、警告情報を提示することができる。
次に、第2の実施の形態に係る車両用情報提示装置200の作用について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の処理については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。まず、ドライバが車両用シート210に着座して、車両のエンジンキーをオンにすると、警告報知制御ECU232において、図14に示す車間警告情報提示処理ルーチンが実行される。
ステップ100において、シート背面12内に埋設された背面側振動子群22の振動子16を順番に3周ほど回転しながら繰り返し振動させて、ドライバの背中に矩形状の認識枠を提示し、次のステップ102において、シート座面14内に埋設された座面側振動子群18の振動子20を順番に3周ほど繰り返しながら振動させて、ドライバの大腿部にH字型状の認識枠を提示する。
そして、ステップ250において、アクセルペダル204に装着されたアクセルペダル側振動子群218の振動子208を繰り返し振動させて、ドライバにアクセルペダル204の振動を確認させ、ステップ252において、ステアホイール202に埋設されたステアホイール側振動子群222の振動子206を繰り返し振動させて、ドライバにステアホイール202の振動を確認させる。
そして、ステップ120において、走行中であるか否かを判定し、走行中であると、ステップ254において、車間距離検出部230によって車間距離を検出し、ステップ256において、ステップ254で検出された車間距離が、規定値以下である否かを判定する。ここで、規定値には、走行中において、ドライバが注意すべき車間距離を予め設定しておく。上記のステップ256で、車間距離が規定値より大きいと、安全な車間距離であると判断し、ステップ120へ戻るが、一方、車間距離が規定値以下であると、注意すべき車間距離であると判断し、ステップ110において、路面振動検出部30によって、路面振動を検出し、ステップ258において、はじめに、アクセルペダル側振動子群218の振動子208を、ステップ110で検出された路面振動に合わせた駆動波の信号により振動させて、次に、ステップ260で、ステアホイール側振動子群222の振動子206を、ステップ110で検出された路面振動に合わせた駆動波の信号により振動させて、ドライバの注意を喚起する。
そして、ステップ262において、背面側振動子群22の振動子16のうち、腰部に設けられている振動子16のNo.6、No.7、No.8を選択し、ステップ110で検出された路面振動に合わせた駆動波の信号により、選択された振動子16を繰り返し振動させて、移動したような触覚及び力覚による仮現運動現象を知覚させ、車間距離が狭いことを示す警告情報を提示し、ステップ120へ戻る。これにより、ドライバは制動行為を行うように促される。
また、車両が走行開始すると、警告報知制御ECU232において、図15に示す車線逸脱警告情報提示処理ルーチンが実行される。まず、ステップ120において、走行中であるか否かを判定し、走行中であると、ステップ270へ進み、車線逸脱検出部228によって、車線逸脱が生じていることを検出したか否かを判定し、車線を逸脱していない場合には、ステップ120へ戻るが、車線を逸脱している場合には、ステップ110において、路面振動検出部30によって、路面振動を検出し、次のステップ258において、はじめにアクセルペダル側振動子群218の振動子208を、ステップ110で検出された路面振動に合わせた駆動波の信号により振動させて、次に、ステップ260で、ステアホイール側振動子群222の振動子206を、ステップ110で検出された路面振動に合わせた駆動波の信号により振動させて、ドライバの注意を喚起する。
そして、ステップ272において、車線逸脱検出部228によって検出された車線逸脱が、車体が車線に対してどちらの方向へ逸脱した車線逸脱であるかを判定し、右方向に逸脱したと判定された場合には、ステップ274において、座面側振動子群18の振動子20のうち、振動子20のNo.9、No.11、No.15を選択し、選択された振動子20を順次振動させるように、ステップ110で検出された路面振動を表す信号を駆動波として出力すると共に、背面側振動子群22の振動子16のうち、振動子16のNo.1、No.4、No.6を選択し、座面側振動子群18の振動子20の振動と同時に、選択された振動子16を順次振動させるように、ステップ110で検出された路面振動を表す信号を駆動波として出力して、ステップ120へ戻る。
一方、ステップ272で左方向に逸脱したと判定された場合には、ステップ276において、座面側振動子群18の振動子20のうち、振動子20のNo.10、No.14、No.16を選択し、選択された振動子20を順次振動させるように、ステップ110で検出された路面振動を表す信号を駆動波として出力すると共に、背面側振動子群22の振動子16のうち、振動子16のNo.3、No.5、No.8を選択し、座面側振動子群18の振動子20の振動と同時に、選択された振動子16を順次振動させるように、ステップ110で検出された路面振動を表す信号を駆動波として出力して、ステップ120へ戻る。
このように、振動子16、20、206、208を連動して振動させることにより、ドライバに対してどちらの方向へ車線を逸脱しているかを示す警告情報を提示して、ドライバに対して、車体が車線を逸脱しないようにステアリング操作することを促すことができる。
なお、上記の振動において、選択された背面側振動子群22及び座面側振動子群18の振動子16、20の全てを同時に振動させて、提示時間を短くすることにより、提示情報の緊急度を上げてもよい。
また、車両が走行開始すると、警告報知制御ECU232において、図16に示す対象物接近警告情報提示処理ルーチンが実行される。まず、ステップ120において、走行中であるか否かを判定し、走行中であると、ステップ280へ進み、対象物接近検出部28によって、接近している歩行者などの対象物を検出したか否かを判定し、接近している対象物が検出されなかった場合には、ステップ120へ戻るが、例えば、信号のない交差点付近で、歩行者が接近してきたことを検出した場合には、ステップ110において、路面振動検出部30によって、路面振動を検出し、次のステップ258において、はじめにアクセルペダル側振動子群218の振動子208を、ステップ110で検出された路面振動に合わせた駆動波の信号により振動させて、次に、ステップ260で、ステアホイール側振動子群222の振動子206を、ステップ110で検出された路面振動に合わせた駆動波の信号により振動させて、ドライバの注意を喚起する。
そして、ステップ282において、対象物接近検出部28によって検出された接近している歩行者が、自車に対してどちらの方向へ位置しているかを検出し、ステップ284において、検出された歩行者の位置方向に基づいて、座面側振動子群18の振動子20及び背面側振動子群22の振動子16の中から、複数の振動子16、20を選択し、選択された振動子16、20を振動させるように、ステップ110で検出された路面振動を表す信号を駆動波として出力して、ステップ120へ戻る。例えば、運転者から見て、歩行者が右斜め方向に現れた場合には、座面側振動子群18の振動子20のうち、振動子20のNo.10、No.12、No.13、No.15を選択し、選択された振動子20をNo.10→No.12→No.13→No.15の順番に繰り返し振動させて、斜めに移動したような仮現運動現象をドライバに知覚させる。
このように、振動子16、20、206、208を連動して振動させることにより、ドライバに対してどちらの方向から対象物が接近しているかを示す警告情報を提示して、ドライバに対して、接近している対象物と接触しないようにステアリング操作することを促すことができる。
以上説明したように、第2の実施の形態に係る車両用情報提示装置によれば、振動の周波数、振動の提示時間、振動振幅、及び提示時間間隔を、与えられる振動による触刺激に対する人間の触感覚特性に合わせて、複数の振動子を振動させて、ドライバに仮現運動現象を知覚させるため、ドライバに不快感、違和感を与えることなく、確実な警告情報の提示を行うことができる。
また、自車の危険状態に応じて振動による触刺激を与えることで、ドライバに危険状態を示す情報を提示することができ、また、シート、アクセルペダル、及びステアホイールから連動して振動を与えることで、分かりやすく、より確実に、危険状態を示す警告情報を提示することができる。
また、路面の振動に合わせて、シート、アクセルペダル、及びステアホイールの各々に設けられた振動子を振動させて、触刺激を与えることで、ドライバによる移動知覚を更に強くすることができる。
次に、第3の実施の形態について説明する。なお、第3の実施の形態に係る車両用シートの構成は、第1の実施の形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
第3の実施の形態では、各振動子の振動による刺激提示を、間欠的に与えるようにした点が第1の実施の形態と異なっている。
第3の実施の形態に係る車両用シートは、座面側振動子群18の振動子16及び背面側振動子群22の振動子20を、提示時間の間、一定に振動させるのではなく、間欠的に振動させる。図17に示すように、間欠的に振動による刺激提示を与えた方が、提示時間の間、振動による刺激提示を一定に与えた場合に比べて、ドライバが知覚する警告情報の緊急度が高くなる。
なお、検出された危険状態の内容に応じて、緊急度を判断し、その緊急度に応じて、一定に振動する場合や、間欠的に振動させる場合を使い分けるようにしてもよい。
次に、第4の実施の形態について説明する。なお、第4の実施の形態に係る車両用シートの構成は、第1の実施の形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
第4の実施の形態では、各振動子の振動による提示時間の間で、振動子の振動振幅を変化させて、情報提示するようにした点が第1の実施の形態と異なっている。
第4の実施の形態に係る車両用シートは、提示時間の間、一定振幅で振動させるのではなく、段階的に振動振幅が大きくなるように変化させて、座面側振動子群18の振動子16及び背面側振動子群22の振動子20を振動させる。図18に示すように、提示時間の間で振動振幅を変化させて、振動による刺激提示を与えた方が、振動振幅を一定にした場合に比べて、ドライバが知覚する警告情報の緊急度が高くなる。
なお、検出された危険状態の内容に応じて、緊急度を判断し、その緊急度に応じて、一定の振動振幅で振動する場合や、振動振幅を変化させて振動させる場合を使い分けるようにしてもよい。
次に、第5の実施の形態について説明する。本実施の形態では、近年予防安全技術の一つとして注目されているドライビングシミュレータ(運転環境模擬装置)に本発明を適用した場合について、説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成となっている部分については、同一符号を付して説明を省略する。
第5の実施の形態に係る運転環境模擬装置は、車両用シート10を備え、車両用シート10のシート背面12及びシート座面14に埋設された振動子16、18を、ドライバに対して仮現運動現象を知覚させるように振動させて、走行時の速度感を創出し、ドライバの臨場感を更に増大させる。
運転環境模擬装置の車両用シート10では、自車の模擬進行方向と同様に、シート座面14の右側の振動子20のうち、No.9、No.10、No.11、No.14、No.15、No.16を選択し、振動子20のNo.9→No.11→No.15を順次繰り返し振動させると共に、振動子20のNo.10→No.14→No16を順次繰り返し振動させて、ドライバの速度感を増大させ、より臨場感を増加させる。
次に、第6の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
図20に示すように、第6の実施の形態に係る車両用シート610のシート背面612には、4つの振動子616からなる背面側振動子群622が埋設されている。背面側振動子群622の振動子616の各々は、背面の肩甲骨部より下に設置され、上記図20の正面視で、左右各々について上下に1つずつ配置されている。なお、説明の便宜上、振動子616に番号を付与する。すなわち、上記図20の正面視で、左下から反時計回りにNo.5、No.6、No.8、No.7とする。
また、車両用シート610のシート座面614には、4つの振動子620からなる座面側振動子群618が埋設されている。座面側振動子群618の振動子620の各々は、座面大腿部に設置され、上記図20の正面視で、左右各々について前後に1つずつ配置されている。なお、説明の便宜上、振動子620に番号を付与する。すなわち、上記図20の正面視で、左前から反時計回りにNo.1、No.2、No.4、No.3とする。
車両用シート610のシート座面614のシートクッションは、図21の断面図に示すように、ばね定数が4〜5N/mである柔らかい第1のウレタン部材で形成され、かつ、表面側に配置された第1ウレタン層610Aと、ばね定数が5.5N/m以上である硬い第2のウレタン部材で形成され、かつ、第1ウレタン層610Aの裏面側に形成された第2ウレタン層610Bとのウレタン2層構造を含んで構成されている。また、車両シート610のシート背面612のシートバックも、シートクッションと同様に、第1ウレタン層610Aと第2ウレタン層610Bとのウレタン2層構造を含んで構成されている。また、車両用シート610の表面は、織物材610Cで覆われている。なお、車両用シート610の表面は、表皮で覆われるように構成されていてもよい。
振動子616、620の各々は第1ウレタン層610Aに埋設され、硬い第2ウレタン層が振動子616、620を支持する構造となっている。ドライバが車両用シート610に着座する場合、柔らかい第1ウレタン層610Aがドライバの体重により変形するため、柔らかい第1ウレタン層610A内に埋設された振動子616、620の表面が、ドライバに密着することになる。そして、硬い第2ウレタン層610Bにより、第1ウレタン層610Aの変形が留まり、バランスがとれて、振動子616、620とドライバの皮膚との接触(密着)具合がより良好となる。
図22に示すように、振動子616、620の振動方向は、車両用シート610の厚み方向であり、また、振動子616、620間の距離や振動子616、620の直径の大きさが定められている。例えば、振動子616、620の直径の大きさφを、4cm〜8cmとすればよい。
ここで、振動子間の距離に関する官能評価実験の結果について説明する。振動子間の距離を10cm、15cm、及び20cmの各々とし、官能評価実験を行なって、知覚認識率を求めると、図23に示すような実験結果が得られ、振動子間の距離を15cm及び20cmの各々としたときに、知覚認識率が90%以上となることが分かった。そこで、本実施の形態では、振動子616、620間の距離が15cm〜20cmとなるように、各振動子616、620を配置する。
図24に示すように、振動を提示する部位としての人間の皮膚は、低周波振動域40Hz近傍で反応する触覚受容器としてのマイスネル小体、及び高周波振動域である40Hz以上で反応する触覚受容器としてのパチニ小体であることが知られており、この双方の触覚受容器が振動の知覚に大きく関与している。つまり、周波数を変化させてこれらの触覚受容器を選択的に刺激することにより、皮膚の感度が鋭い帯域及び鈍い帯域を利用することができる。
ここで、上記図8に示した人間の振動に対する閾値特性から、振動強度が0.1G以上であれば、人間は振動の有無を知覚弁別できる。しかしながら、単に振動強度を増大させれば良いというわけではなく、振動子の特性及び皮膚の感覚特性に応じた提示を行わないと、ドライバに不快感を与えてしまう。
そこで、本実施の形態に係る車両用シート610では、振動周波数40Hz〜70Hzの範囲である感度が鈍い周波数帯域を用いて振動子616、620を振動させて、ドライバに振動を提示する。これによって、確実に知覚弁別できる振動強度を得ることができると共に、感度が良い帯域で生じる“くすぐったさ”を解消でき、かつ、仮現運動の生起をより滑らかな移動感として生じさせることができる。また、振動子616、620として、電気信号を機械振動に変換する従来公知のデバイスを使用すればよく、図25に示すような、振動の周波数が40〜70Hzのときに、振動出力が大きくなる振動子を使用すればよい。
次に、本実施の形態に係るシート座面614の振動子620による仮現運動現象の生起条件について説明する。なお、ドライバによる前後方向の移動知覚を生じさせる場合について説明する。上記の構成の車両用シート610において、官能評価実験として、被験者であるドライバを車両用シート610に安楽姿勢で座らせ、振動子620をNo.1→No.3またはNo.2→No.4の順で駆動させて、触覚及び力覚による前後方向の仮現運動現象がドライバによって知覚されるか否かを評価した。なお、官能評価実験では、振動を提示する振動周波数を70Hz、振動強度を1Gとし、また、振動子620の直径φを8cm、振動子620間の距離を15cmとした。また、仮現運動現象により移動感を生起させる条件として、振動子620の各々の提示時間Tsと、No.1の振動子620からNo.3の振動子620まで(または、No.2の振動子620からNo.4の振動子620まで)の提示時間間隔SOAとをランダムに組み合せた複数の提示条件を用いて、被験者8名に移動知覚の有無を答えさせた。
この官能評価実験により、図26に示すような、提示時間Tsと提示時間間隔SOAとの複数の組み合わせの各々について、滑らかな前後移動知覚を感じたという確率を知覚認識率として表わした実験結果が得られた。ここで、上記図26中の×は知覚認識率が75%以下であることを示し、△は75〜90%、○は90%以上であることを示す。
この官能評価実験の結果により、提示時間Tsを50〜125ms、提示時間間隔SOAを100〜125msに設定することで、90%以上の知覚認識率で滑らかな前後方向の移動知覚を感じさせることができることがわかった。
また、提示時間Tsを50ms、75ms、及び100msの各々に設定した場合には、図27(A)〜(C)に示すように、提示時間間隔SOAに応じた知覚認識率が分布している。上記図27(A)〜(C)の分布から、提示時間Tsが変化しても、90%以上の知覚認識率が得られる最適となる提示時間間隔SOAの範囲がほぼ一定であることが分かる。従って、90%以上の知覚認識率が得られる最適となる提示時間Tsおよび提示時間間隔SOAを、広い範囲で設定することができる。
また、振動周波数を40Hz、振動強度を1Gとし、振動子の直径φを8cm、振動子620間の距離を15cmに設定して、仮現運動現象による移動知覚を生起させる官能評価実験を被験者8名に対して行った。この官能評価実験により、図28に示すような、提示時間Tsと提示時間間隔SOAとの複数の組みあわせの各々について、滑らかな前後移動知覚を感じた知覚認識率を表わした実験結果が得られた。官能評価実験の結果により、提示時間Tsを50〜150ms、提示時間間隔SOAを100〜150msに設定することで、90%以上の知覚認識率で滑らかな前後方向の移動知覚を感じさせることができることがわかった。
また、提示時間Tsを50ms、75ms、及び100msの各々に設定した場合には、図29(A)〜(C)に示すように、提示時間間隔SOAに応じた知覚認識率が分布している。上記図29(A)〜(C)より、提示時間Tsが変化しても、90%以上の知覚認識率が得られる最適となる提示時間間隔SOAの範囲がほぼ一定であることが分かる。従って、90%以上の知覚認識率が得られる最適となる提示時間Tsおよび提示時間間隔SOAを、広い範囲で設定することができる。
また、提示時間Ts及び提示時間間隔SOAの関係としては、図19(A)に示すような提示時間と提示時間間隔とが等しくなる関係や、図19(B)に示すような提示時間が提示時間間隔より短くなる関係、図19(C)に示すような提示時間が提示時間間隔より長くなる関係があり、振動による刺激に対する人間の触感覚特性と合致した刺激提示条件として、上記図27、29に示す最適提示範囲の関係となるように提示時間Ts及び提示時間間隔SOAを設定する。例えば、上記の官能評価実験の結果に基づいて、提示時間Tsと提示時間間隔SOAとを等しくし、又は、提示時間Tsを提示時間間隔SOAより短くし、提示時間Tsを100msec、提示時間間隔SOAを100〜125msecと設定することが好ましい。
なお、車両用シート610の作用については、第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
第6の実施の形態に係る車両用シートによれば、振動子間の距離を、ドライバに仮現運動現象を知覚させるような範囲として、振動子を振動させるため、ドライバによる移動知覚を更に強くすることができる。また、移動感や速度感を伴った感覚が生じることで、空間的な振動を提示することが可能となる。
また、感度が鈍い周波数帯域を利用して振動子を振動させることによって、不快でなく確実で分かりやすい情報提示を行なうことができる。また、振動周波数を適切に設定することで、滑らかな移動感を提示できる
また、シートクッション及びシートバックの各々を構成するウレタン2層構造により、振動子と人体との密着度を上げることができるため、振動による情報提示を確実に行なうことができる。
次に、第7の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態及び第6の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
第7の実施の形態では、車両安全性制御システムが作動状態であることを、振動子を振動させて提示している点が第6の実施の形態と異なっている。
第7の実施の形態では、車両に、横すべり検出器とステア操舵角度検出器とを備えた車両安全性制御システム(VSC:ビークル・スタビリティ・コントロール)を設けており、VSCは、車両の姿勢が左に滑った場合に、車両の姿勢を右に戻そうと車両を制御し、逆に車両の姿勢が右に滑った場合に、VSCは車両の姿勢を左に戻そうと車両を制御する。
第7の実施の形態に係る車両用シートは、VSCが作動状態であることを検出するVSC検出部と、VSC検出部の検出結果に基づいて、座面側振動子群618の振動子620を振動させて、VSC作動報知制御を行うVSC作動報知制御ECUとを備えている。VSC作動報知制御ECUは、駆動波を生成して、座面側振動子群618の振動子620に出力すると共に、振動させる振動子620を選択制御するための指令信号を出力する。
次に、第7の実施の形態に係る車両シートの作用について説明する。車両が走行開始すると、VSC作動報知制御ECUにおいて、図30に示すVSC作動状態提示処理ルーチンが実行される。まず、ステップ720において、車両が走行中であるか否かを判定し、走行中であると、ステップ722へ進み、VSC検出部によってVSCが作動状態であることが検出されたか否かを判定する。VSCが作動していない場合には、ステップ720へ戻るが、車両の姿勢が左又は右に滑り、VSCが作動していることが検出された場合には、ステップ110において、路面振動検出部30によって、路面振動を検出する。
そして、ステップ724において、VSCが車両の姿勢を右に戻そうと作動しているか否かを判定し、VSCによって、車両の姿勢を右に戻そうと作動している場合には、ステップ726において、座面側振動子群618の振動子620のうち、振動子620のNo.1、No.2、No.3、No.4を選択し、図31(A)に示すように、No.1→No.3→No.4→No.2の順に繰り返し振動子620を振動させるように、ステップ110で検出された路面振動を表す信号を駆動波として出力して、ステップ720へ戻る。このように、振動子620によって右回転の仮現運動現象をドライバに知覚させて、ドライバに対して、VSCが作動状態であることを報知すると共に、車両の姿勢が左に滑り、車両の姿勢を右に戻そうとしているVSCの作動状態を認識させる。
一方、上記ステップ724において、VSCによって、車両の姿勢を左に戻そうと作動している場合には、ステップ728において、座面側振動子群618の振動子620のうち、振動子620のNo.1、No.2、No.3、No.4を選択し、No.2→No.4→No.3→No.1の順に繰り返し振動子620を振動させるように、ステップ110で検出された路面振動を表す信号を駆動波として出力して、ステップ720へ戻る。このように、振動子620によって左回転の仮現運動現象をドライバに知覚させて、ドライバに対して、VSCが作動状態であることを報知すると共に、車両の姿勢が右に滑り、車両の姿勢を左に戻そうとしているVSCの作動状態を認識させる。
このように、VSCの作動状態を検出して、複数の振動子を選択的に振動させることによって、ドライバにVSCの現在の作動状態を報知することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る車両用シートを示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用シートを示す概略斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用シートの振動子の特性を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用シートの制御系を示すブロック図である。 振動子を振動させるための構成を示すブロック図である。 振動子の提示時間及び提示時間間隔を説明するためのイメージ図である。 複数の振動子による振動パターンを示す図である。 振動子の振動の周波数に対する人間の触感覚特性を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用シートの車速抑制情報提示処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係る車両用シートの接近情報提示処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用情報提示装置を示す概略図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用情報提示装置の制御系を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用情報提示装置の振動パターンを示すイメージ図である。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用情報提示装置の車間警告情報提示処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用情報提示装置の車線逸脱警告情報提示処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る車両用情報提示装置の対象物接近警告情報提示処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 一定に刺激提示した場合と間欠的に刺激提示した場合とにおいて知覚される緊急度の高さを示すグラフである。 振動振幅を一定にして刺激提示した場合と振動振幅を変化させて刺激提示した場合とにおいて知覚される緊急度の高さを示すグラフである。 提示時間と提示時間間隔との関係における振動パターンを示すイメージ図である。 本発明の第6の実施の形態に係る車両用シートを示す概略図である。 本発明の第6の実施の形態に係る車両用シートのシート座面の構成を示す断面図である。 振動子の振動方向、振動子間の距離、及び振動子の直径を説明するための図である。 官能評価実験から得られる振動子間の距離と知覚認識率との関係を示すグラフである。 人間の皮膚が有する触覚受容器を説明するための表である。 本発明の第6の実施の形態に係る車両用シートの振動子の特性を示すグラフである。 振動周波数が70Hzの場合における提示時間と提示時間間隔との複数の組み合わせの各々に対する知覚認識率を示す表である。 (A)提示時間Ts=50msの場合における提示時間間隔と知覚認識率との関係を示すグラフ、(B)提示時間Ts=75msの場合における提示時間間隔と知覚認識率との関係を示すグラフ、及び(C)提示時間Ts=100msの場合における提示時間間隔と知覚認識率との関係を示すグラフである。 振動周波数が40Hzの場合における提示時間と提示時間間隔との複数の組み合わせの各々に対する知覚認識率を示す表である。 (A)提示時間Ts=50msの場合における提示時間間隔と知覚認識率との関係を示すグラフ、(B)提示時間Ts=75msの場合における提示時間間隔と知覚認識率との関係を示すグラフ、及び(C)提示時間Ts=100msの場合における提示時間間隔と知覚認識率との関係を示すグラフである。 本発明の第7の実施の形態に係る車両用シートの接近情報提示処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 (A)右回転を提示する場合の振動パターンを示すイメージ図、及び(B)左回転を提示する場合の振動パターンを示すイメージ図である。
符号の説明
10、610 車両用シート
12、612 シート背面
14、614 シート座面
16、20、206、208、616、618 振動子
18、618 座面側振動子群
22、622 背面側振動子群
26 車速度センサ
28 対象物接近検出部
30 路面振動検出部
32、232 警告報知制御ECU
200 車両用情報提示装置
202 ステアホイール
204 アクセルペダル
210 車両用シート
218 アクセルペダル側振動子群
222 ステアホイール側振動子群
228 車線逸脱検出部
230 車間距離検出部
610A 第1ウレタン層
610B 第2ウレタン層

Claims (13)

  1. 与える触刺激が着座者に感知されるように、シートに設けられた触刺激子と、
    触刺激を断続的に与える場合の前記触刺激の周波数、前記触刺激の継続時間、及び前記触刺激の強度の少なくとも一つを、与えられる触刺激に対する人間の感覚特性に合わせて、前記触刺激子に触刺激を与えさせて、所定の情報を提示する提示手段と、
    を含むシート。
  2. 与える触刺激が着座者に感知されるように、シートに設けられた複数の触刺激子と、
    触刺激を断続的に与える場合の前記触刺激の周波数、前記触刺激の継続時間、前記触刺激の強度、及び前記複数の触刺激子の刺激間隔の少なくとも一つを、与えられる触刺激に対する人間の感覚特性に合わせて、前記複数の触刺激子に触刺激を与えさせて、所定の情報を提示する提示手段と、
    を含むシート。
  3. 前記提示手段は、前記着座者によって仮現運動現象が知覚されるように、所定の順序で前記複数の触刺激子に触刺激を与えさせて、所定の情報を提示する請求項2記載のシート。
  4. 前記複数の触刺激子を、15cm〜20cmの間隔で配置した請求項2又は3記載のシート。
  5. シートを構成するシートバック及びシートクッションの少なくとも一方を、表面側に配置された所定ばね定数の層状の第1ウレタン部材と、前記第1ウレタン部材に対して前記表面側と反対側に配置された前記所定ばね定数より大きいばね定数の層状の第2ウレタン部材とを含んで構成し、
    前記触刺激子を、前記第1ウレタン部材に埋設した請求項1〜請求項4の何れか1項記載のシート。
  6. 与える触刺激がドライバに感知されるように、シートに設けられた複数の触刺激子と、
    自車の危険状態を検出する検出手段によって検出された危険状態に応じて、前記複数の触刺激子から複数選択する選択手段と、
    触刺激を断続的に与える場合の前記触刺激の周波数、前記触刺激の継続時間、前記触刺激の強度、及び前記複数の触刺激子の刺激間隔の少なくとも一つを、与えられる触刺激に対する人間の感覚特性に合わせ、かつ、前記ドライバによって仮現運動現象が知覚されるように、前記検出された危険状態に対して予め定められた順序で、前記選択手段によって選択された複数の触刺激子に触刺激を与えさせて、前記検出された危険状態を示す情報を提示する提示手段と、
    を含む車両用シート。
  7. 自車が走行する路面の振動を検出する路面振動検出手段を更に含み、
    前記提示手段は、前記路面振動検出手段によって検出された路面の振動に合わせて、複数の触刺激子に触刺激を与えさせて、前記検出された危険状態を示す情報を提示する請求項6記載の車両用シート。
  8. 前記複数の触刺激子を、15cm〜20cmの間隔で配置した請求項6又は7記載の車両用シート。
  9. シートを構成するシートバック及びシートクッションの少なくとも一方を、表面側に配置された所定ばね定数の層状の第1ウレタン部材と、前記第1ウレタン部材に対して前記表面側と反対側に配置された前記所定ばね定数より大きいばね定数の層状の第2ウレタン部材とを含んで構成し、
    前記触刺激子を、前記第1ウレタン部材に埋設した請求項6〜請求項8の何れか1項記載の車両用シート。
  10. 与える触刺激がドライバに感知されるように、シートに設けられた複数の第1の触刺激子と、
    与える触刺激がドライバに感知されるように、アクセルペダルに設けられた第2の触刺激子と、
    与える触刺激がドライバに感知されるように、ステアリングに設けられた第3の触刺激子と、
    自車の危険状態を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された危険状態に応じて、前記複数の第1の触刺激子から複数選択する選択手段と、
    触刺激を断続的に与える場合の前記触刺激の周波数、前記触刺激の継続時間、前記触刺激の強度、及び前記複数の第1の触刺激子の刺激間隔の少なくとも一つを、与えられる触刺激に対する人間の感覚特性に合わせ、かつ、前記ドライバによって仮現運動現象が知覚されるように、前記検出された危険状態に対して予め定められた順序で、前記選択手段によって選択された複数の第1の触刺激子、前記第2の触刺激子、及び前記第3の触刺激子に触刺激を与えさせて、前記検出された危険状態を示す情報を提示する提示手段と、
    を含む車両用情報提示装置。
  11. 自車が走行する路面の振動を検出する路面振動検出手段を更に含み、
    前記提示手段は、前記路面振動検出手段によって検出された路面の振動に合わせて、前記選択手段によって選択された複数の第1の触刺激子、前記第2の触刺激子、及び前記第3の触刺激子に触刺激を与えさせて、前記検出された危険状態を示す情報を提示する請求項10記載の車両用情報提示装置。
  12. 前記複数の第1の触刺激子を、15cm〜20cmの間隔で配置した請求項10又は11記載の車両用情報提示装置。
  13. シートを構成するシートバック及びシートクッションの少なくとも一方を、表面側に配置された所定ばね定数の層状の第1ウレタン部材と、前記第1ウレタン部材に対して前記表面側と反対側に配置された前記所定ばね定数より大きいばね定数の層状の第2ウレタン部材とを含んで構成し、
    前記第1の触刺激子を、前記第1ウレタン部材に埋設した請求項10〜請求項12の何れか1項記載の車両用情報提示装置。
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