JP2013128763A - シート用パッド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シート用パッド10は、第1発泡体Aからなる第1層11と、第2発泡体Bからなる第2層12と、が互いに積層されてなり、第1層11は、アスカーF硬度が、65°以上85°未満となるように構成され、第2層12は、1Hzの振動に対するtanδが、0.140以上0.300未満となるように構成されている。
【選択図】図2
Description
本発明に係るシート用パッドは、車両に取り付けられ着座部として用いられるシート用パッドであって、第1発泡体からなる第1層と、第2発泡体からなる第2層と、が互いに積層されてなり、前記第1層は、アスカーF硬度が、65°以上85°未満となるように構成され、前記第2層は、1Hzの振動に対するtanδが、0.140以上0.300未満となるように構成されていることを特徴とする。
すなわち、第1層のアスカーF硬度が65°未満である場合、第1層が、低周波数帯の振動が入力されたときに変形するのを抑制することが困難になるおそれがある。また、第1層のアスカーF硬度が85°以上である場合、第1層のアスカーF硬度が過度に高くなり、シート用パッドの乗り心地性に影響が生じるおそれがある。
すなわち、第2層の前記tanδが0.140未満である場合、第2層に、低周波数帯の振動に対する高い減衰性を具備させることが困難になるおそれがある。また、第2層の前記tanδが0.300以上である場合、第2層が応力緩和し易くなり、第2層の耐久性が低下するおそれがある。
図1に示すように、シート用パッド10は、図示しない車両に取り付けられ着座部として用いられる。なお、シート用パッド10の厚さは、例えば約60〜90mm程度とされ、シート用パッド10は、乗員が着座した状態で例えば約30%程度圧縮される。
また、第1発泡体Aおよび第2発泡体Bそれぞれの25%硬度は、互いに同等となっており、第1発泡体Aにより図示しない第1試験片を形成するとともに、第2発泡体Bにより該第1試験片と同形同大の図示しない第2試験片を形成すると、これらの第1試験片および第2試験片それぞれの25%硬度は、互いに同等となる。
また前記tanδは、例えば以下の方法で測定される。
すなわち、まず、水平台を有する動ばね試験機と、該水平台上に載置された測定対象(例えば、第1層11または第2層12)を上方から加圧する加圧板(例えば、φ200の円板状)と、を準備する。前記水平台には、測定対象の空気を逃がす逃がし穴(例えば、直径6mm程度)を、互いに同等の間隔(例えば、中心間距離19mm程度)をあけて複数形成する。そして、測定対象を加圧板により加圧し、例えば30%程度、圧縮させた状態で、周波数が1Hzでかつ振幅が例えば±2.5mmの振動を上下方向に加え、前記tanδを測定する。
すなわち、第1層11のアスカーF硬度が65°未満である場合、第1層11が、低周波数帯の振動が入力されたときに変形するのを抑制することが困難になるおそれがある。また、第1層11のアスカーF硬度が85°以上である場合、第1層11のアスカーF硬度が過度に高くなり、シート用パッド10の乗り心地性に影響が生じるおそれがある。
すなわち、第2層12の前記tanδが0.140未満である場合、第2層12に、低周波数帯の振動に対する高い減衰性を具備させることが困難になるおそれがある。また、第2層12の前記tanδが0.300以上である場合、第2層12が応力緩和し易くなり、第2層12の耐久性が低下するおそれがある。
例えば、前記実施形態では、第1樹脂材料の前記ポリオール成分として、分子量が異なる2種類のPPGを混合したものを採用するものとしたが、これに限られない。
また前記実施形態では、第1層11が、第2層12に対して、シート用パッド10の着座面側に配置されているものとしたが、第2層12が、第1層11に対して、前記着座面側に配置されているもよい。
さらに、シート用パッド10全体の厚さは、適宜選択してもよい。
このシート用パッド20では、着座面に凹条部20aが形成されている。凹条部20aは、このシート用パッド20の左右方向X(図1参照)に延在している。凹条部20aは、このシート用パッド20の前後方向Yの中央部に位置している。なお、シート用パッド20の左右方向Xおよび前後方向Yはそれぞれ、このシート用パッド20が車両に取り付けられた状態で、車両の左右方向および前後方向と一致する方向をいう。
第1の検証試験では、実施例1、並びに比較例1および2の試験片を準備した。各試験片の形状は共通して、上面視で一辺の長さが400mmの正方形状をなし厚さが100mmの直方体状とした。実施例1の試験片は、第1発泡体からなる第1層と、第2発泡体からなる第2層と、が互いに積層されてなる積層構造とし、比較例1の試験片は、第1発泡体からなる単層構造とし、比較例2の試験片は、第2発泡体からなる単層構造とした。
なお第1発泡体および第2発泡体は、下記表1に示す配合の樹脂材料をそれぞれ発泡させ、クラッシュローラに通して破泡処理を施すことで形成した。
ポリエーテルポリオールB:平均分子量7500、官能基数3、EO13mol%、PO87mol%
ポリエーテルポリオールC:平均分子量700、官能基数3、PO100mol%
ポリマーポリオール:平均分子量5000、官能基数3、EO15mol%、PO85mol%
架橋剤A:平均分子量400、官能基数4、EO100mol%
架橋剤B:平均分子量750、官能基数6、EO23mol%、PO77mol%
触媒:トリエチレンジアミン(東ソー社製)
シリコーン整泡剤:SZ1325(東レ・ダウコーニング社製)
また、比較例1の試験片のアスカーF硬度は67°、前記tanδは0.130となっている。さらに、比較例2の試験片のアスカーF硬度は60°、前記tanδは0.200となっている。
結果を図4に示す。図4に示すグラフの縦軸は、ぐらつき感の評価を表し、数値が大きいほど評価が高いことを示している。
なお実施例2では、第1層は、アスカーF硬度が70°、前記tanδが0.155とされ、第2層は、アスカーF硬度が63°、前記tanδが0.201となっている。また、実施例2の試験片全体では、アスカーF硬度が70°、前記tanδが0.149となっている。
結果を図5に示す。図5に示すグラフの縦軸は、ぐらつき感の評価を表し、数値が大きいほど評価が高いことを示している。
なお実施例3では、第1層は、アスカーF硬度が70°、前記tanδが0.139とされ、第2層は、アスカーF硬度が68°、前記tanδが0.204となっている。また、実施例3の試験片全体では、アスカーF硬度が70°、前記tanδが0.140となっている。
結果を図6に示す。図6に示すグラフの縦軸は、ぐらつき感の評価を表し、数値が大きいほど評価が高いことを示している。
すなわち、第4の検証試験では、実施例4、並びに比較例3および4のシート用パッドを準備した。実施例4のシート用パッドとして、図3に示すシート用パッド20を採用した。比較例3および比較例4のシート用パッドは、実施例4のシート用パッドと同形同大とし、比較例3のシート用パッドは、第1発泡体からなる単層構造とし、比較例4のシート用パッドは、第2発泡体からなる単層構造とした。第1発泡体および第2発泡体については、第1から第3の検証試験と同様のものを採用した。
前記試験装置30では、加振機31により、傾斜台32を介してシート用パッドPおよび加圧板33を加振することで、棒状部材33aに遠心力Fを生じさせ、この遠心力Fによりシート用パッドPの横揺れを再現した。
結果を図8に示す。
Claims (2)
- 車両に取り付けられ着座部として用いられるシート用パッドであって、
第1発泡体からなる第1層と、第2発泡体からなる第2層と、が互いに積層されてなり、
前記第1層は、アスカーF硬度が、65°以上85°未満となるように構成され、
前記第2層は、1Hzの振動に対するtanδが、0.140以上0.300未満となるように構成されていることを特徴とするシート用パッド。 - 請求項1記載のシート用パッドであって、
前記第1層は、前記第2層に対して、当該シート用パッドの着座面側に配置されていることを特徴とするシート用パッド。
Priority Applications (1)
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JP2012251804A JP2013128763A (ja) | 2011-11-21 | 2012-11-16 | シート用パッド |
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JP2011253803 | 2011-11-21 | ||
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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JP2012251804A Pending JP2013128763A (ja) | 2011-11-21 | 2012-11-16 | シート用パッド |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021167196A (ja) * | 2016-11-07 | 2021-10-21 | テイ・エス テック株式会社 | 車両用シート |
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2012
- 2012-11-16 JP JP2012251804A patent/JP2013128763A/ja active Pending
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