JP2002253381A - シート構造 - Google Patents

シート構造

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JP2002253381A
JP2002253381A JP2001058183A JP2001058183A JP2002253381A JP 2002253381 A JP2002253381 A JP 2002253381A JP 2001058183 A JP2001058183 A JP 2001058183A JP 2001058183 A JP2001058183 A JP 2001058183A JP 2002253381 A JP2002253381 A JP 2002253381A
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JP
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seat
seat cushion
cushion pad
weight
front edge
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JP2001058183A
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English (en)
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Atsushi Kazuno
淳 数野
Masanobu Sakano
雅信 坂野
Takanori Sugie
隆徳 杉江
Katsuya Sato
克也 佐藤
Kikuo Sekida
喜久男 関田
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Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2〜4Hzでの共振倍率を低下させながら、
しかも6Hz付近での振動伝達率を従来と同等またはそ
れ以下に低下させうる、高い減衰性を有し、同時に着座
したときのフィット感が優れたシート構造を提供する。 【解決手段】 支持フレーム部Bが、座面部の前方側下
部に配置され剛性機能を有する前縁部1と、この前縁部
1に接続され前縁部1から後方側に向けて延設・配置さ
れたS字状バネ2とを備える。シートクッションパッド
Aは、50kgの鉄研形加圧板を負荷して振幅±2.5
mmにて行った強制振動試験により測定した2〜4Hz
における共振倍率が4以下でかつ反発弾性率が50〜7
0%である。ポリウレタンフォーム原料は、ポリオール
成分として水酸基価が20〜40mgKOH/g、末端
がエチレンオキサイド単位であるポリエーテルポリオー
ル60〜80重量部、水酸基価が15〜30mgKOH
/gのポリマーポリオール40〜20重量部、シリコン
整泡剤、発泡剤、及びポリイソシアネート化合物として
ジフェニルメタンジイソシアネートを使用してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシート構造に関し、
詳しくは、自動車などの振動を伴う座席に使用されるシ
ート構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車においては、エンジンの振動、車
両走行に基づく振動等の伝達を低減して乗客、乗員の快
適さを確保するために、路面の凹凸による振動を吸収す
るサスペンションシステムやエンジンの振動を吸収する
エンジンマウント等の種々の振動伝達防止手段が使用さ
れている。また着座時の良好な感触も必要であるため
に、座席シートもクッション性の高い軟質ポリウレタン
フォームが使用される。
【0003】自動車は、トラック、乗用車等様々な種類
が有り、乗用車にも各種のグレードがある。そして形
状、用途、販売価格を考慮して、振動伝達防止手段も選
択使用されている。かかる振動伝達防止手段は、全ての
周波数の振動伝達を完全に防止することはできず、その
種類により、振動伝達防止に不利な周波数が存在する。
このため、座席シートクッション用の軟質ポリウレタン
フォームの特性にも、用途に応じて、振動伝達防止特性
を含めて様々な特性が要求される。
【0004】従来より、自動車シートクッションの乗り
心地性を向上させるためには、JASO B−407規
定の振動伝達率特性に関して、人が不快と感じる振動数
領域(4〜10Hz:評価値としては6Hzの振動伝達
率が通常採用される)を大きく減衰させることが有効で
あるといわれている。特に6Hz前後の振動は、車酔い
を起こす原因となる振動数といわれているため、ウレタ
ンフォームからなる自動車用シートクッションパッドに
おいても、前記振動伝達率を低く抑えるための開発が行
われてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、6Hzでの振
動伝達率を低く抑えた従来のシートクッションパッド
は、振動伝達率特性における、2〜4Hzに現れる共振
倍率(共振ピーク)が大きいため、乗員が自動車シート
クッションに着座して走行する際に、車体の振動によっ
て身体の安定感がなくなり、身体が上下に振れる感覚
(いわゆるヒョコヒョコ感)を十分に防止することがで
きなかった。
【0006】こうした事情から、自動車をはじめとする
車両用のシートクッションパッドは、乗員の車酔いや疲
労を低減するために、6Hz付近での振動伝達率を低く
抑えるだけでなく、運転操作時の安全性向上(座席シー
トに着座時の安定性向上)も必要であり、より広い範囲
の振動数においても低い振動伝達率を示すものが好まし
いと考えられる。
【0007】しかし、一般的に、振動工学的には、振動
伝達率特性曲線(縦軸:振動伝達率、横軸:振動数)
は、振動伝達率特性の2〜4Hzでの共振倍率を下げる
と、クッション性に関連する比較的高振動数(たとえ
ば、6Hz)での振動伝達率が上昇して、振動伝達率特
性曲線が全体的にブロードな曲線になる。すなわち、振
動伝達率特性曲線において、振動伝達率の低下と共振倍
率の低下とは二律背反する関係にあった。
【0008】そこで、本発明の目的は、2〜4Hzでの
共振倍率を低下させながら、しかも6Hz付近での振動
伝達率を従来と同等またはそれ以下に低下させうる、高
い減衰性を有し、同時に着座したときのフィット感が優
れた、シートクッションパッドとその下部に配置されて
シートクッションパッドを支持する支持フレーム部とを
有するシート構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は各請求項記載
の発明により達成される。すなわち、本発明に係るシー
ト構造の特徴構成は、金型内部にポリウレタンフォーム
原料を注入して成型されたスキン層とコア層を有するポ
リウレタンフォームからなると共に座面部が1層構造で
あるシートクッションパッドと、このシートクッション
パッドの下部に配置されてシートクッションパッドを支
持する支持フレーム部とを有していて、前記支持フレー
ム部が、前記座面部の前方側下部に配置され剛性機能を
有する前縁部と、この前縁部に接続され前縁部から後方
側に向けて延設・配置された弾性手段とを備えて構成さ
れていると共に、前記シートクッションパッドは、50
kgの鉄研形加圧板を負荷して振幅±2.5mmにて行
った強制振動試験により測定した2〜4Hzにおける共
振倍率が4以下でかつ反発弾性率が50〜70%であ
り、前記ポリウレタンフォーム原料は、ポリオール成分
として水酸基価が20〜40mgKOH/g、末端がエ
チレンオキサイド単位であるポリエーテルポリオール6
0〜80重量部、水酸基価が15〜30mgKOH/g
のポリマーポリオール40〜20重量部、シリコン整泡
剤、発泡剤、及びポリイソシアネート化合物としてジフ
ェニルメタンジイソシアネートを使用したものであるこ
とにある。
【0010】この構成によれば、シートクッションパッ
ド自体が、2〜4Hzでの共振倍率が低く、しかも6H
z付近での振動伝達率が従来と同等またはそれ以下であ
り、高い減衰性を有し、同時に着座したときのフィット
感が優れたものであって、しかもこのシートクッション
パッドを支持する支持フレームが剛性機能を有する前縁
部とこれから後端側に延設・配置された弾性手段との組
合わせから構成されているため、乗員が着座した際、身
体にもたらされる不快な振動を確実に回避して安定感を
高め、着座したときのフィット感を高めることができて
都合がよい。
【0011】その結果、2〜4Hzでの共振倍率を低下
させながら、しかも6Hz付近での振動伝達率を従来と
同等またはそれ以下に低下させうる、高い減衰性を有
し、同時に着座したときのフィット感が優れた、シート
クッションパッドとその下部に配置されてシートクッシ
ョンパッドを支持する支持フレーム部とを有するシート
構造を提供することができた。
【0012】前記ポリウレタンフォーム原料は、さら
に、分子量が1000〜5000のエチレンオキサイド
とプロピレンオキサイドの共重合体であり、エチレンオ
キサイドの共重合比率が50重量%以上である重合体を
破泡剤として、ポリオール成分100重量部に対して
0.5〜5重量部含有するものであることが好ましい。
【0013】破泡剤の使用により、共振振動数が4Hz
以上になることを抑制しつつ共振倍率を低下させること
が可能となる。エチレンオキサイドの含有率が50重量
%未満の化合物は破泡効果が小さく、また分子量が上記
範囲を逸脱しても共振振動数が4Hz以上になることを
抑制しつつ共振倍率を低下させる効果が得られない。上
記破泡剤の添加量が0.5重量部未満の場合には、破泡
効果が十分得られないためフォームの独立気泡の割合が
増加し、成形時にシートクッションパッドにクラックが
発生する場合があって好ましくない。破泡剤の添加量が
5重量部を超えると、破泡効果が強くなりすぎて共振倍
率が高くなって好ましくない。
【0014】破泡剤は、エチレンオキサイドの重合比率
が100%であってもよい。また破泡剤の添加量は、1
〜4重量部であることがより好ましい。
【0015】前記シリコン整泡剤は、自由発泡フォーム
高さの平均値が225mm以上となるものであることが
好ましい。
【0016】使用するシリコン整泡剤の特性を表す自由
発泡フォーム高さの平均値は、下記表1に記載のモデル
配合を使用し、測定したフォーム高さである。自由発泡
フォーム高さの平均値は、整泡剤の特性をモデル配合に
て評価したものである。
【0017】自由発泡フォーム高さは、表1の原料を、
全量が147.3±0.5gとなるように秤量し、底部
の直径が105mm,開口部の直径が140mm,高さ
が195mmの円錐台状の容器にて発泡させたときの発
泡体の頂部までの高さを測定することにより求める。
【0018】
【表1】 自由発泡フォーム高さの測定においては、上記表1の上
欄のポリオール化合物を含むポリオール成分を均一に予
備混合し、このポリオール成分とイソシアネート成分と
をそれぞれ25℃に温度調節して均一に混合して所定条
件で発泡させて形成されたフォームの高さを測定する。
混合は5秒程度の短時間でポリオール成分とイソシアネ
ート成分を均一に撹拌できる公知の撹拌装置を使用して
行う。
【0019】かかるシリコン整泡剤の使用により、2〜
4Hzでの共振倍率が低く、しかも6Hz付近での振動
伝達率が従来と同等またはそれ以下である高い減衰性を
有するシートクッションパッドをより確実に安定して得
ることができる。シリコン整泡剤は2種以上の成分を混
合したものであっても自由発泡フォーム高さの平均値が
225mm以上となるものは使用可能である。
【0020】前記シリコン整泡剤は、ポリジメチルシロ
キサン、もしくは(化1)にて表され、該(化1)にお
いて共重合ポリエーテルにおけるエチレンオキサイド単
位mとプロピレンオキサイド単位nの当量比m/nが
0.4/0.6〜0.05/0.95である化合物であ
ることが好ましい。
【0021】
【化1】 (化1)において、Xは炭素数1〜4の有機残基、Rは
アルキル基又はアシル基であり、xは80〜250、y
は0〜50である。)前記弾性手段が、前記前縁部から
後方側に向けて略水平面に沿って延設・配置されたS字
状バネであることが好ましい。
【0022】この構成によれば、座席を構成するシート
クッションパッドにかかる押圧力を略均等に支持可能と
なり、シートクッションパッドの特性を忠実に反映でき
て都合がよく、しかも製造容易で製造コストの高騰をも
たらすことがない。
【0023】この場合、S字状バネは文字通りS字の繰
り返しからなる曲線形状の鋼線から形成されていてもよ
く、直線部と曲線部との組み合わせ形状であってもよ
く、更に比較的角張ったコの字に近似した形状であって
もよい。
【0024】前記S字状バネに補強用バネが接続されて
いることが好ましい。
【0025】乗員が着座したりして荷重がかけられた場
合に、両端部側に位置するS字状バネの撓み(上下の撓
みに加えて、シートの両外側に向けて広がるように撓も
うとする)に抗して均等な弾性機能を維持できるので都
合がよい。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明に係るシート構造の実施形
態を、以下に詳細に説明する。このシート構造は、金型
内部にポリウレタンフォーム原料を注入して成型された
スキン層とコア層を有するポリウレタンフォームからな
ると共に座面部が1層構造であるシートクッションパッ
ドA(図1)と、このシートクッションパッドAの下部
に配置されてシートクッションパッドAを支持する支持
フレーム部B(図2)とを有して構成されている。
【0027】このシート構造に用いるシートクッション
パッドAを構成する、軟質ポリウレタンフォームに使用
されるポリオール化合物は、得られるシートクッション
パッドの共振振動数、共振倍率、反発弾性率が所定範囲
内に入るものであれば、その種類などは特に制限されな
いが、ポリオール化合物としては、ポリオキシアルキレ
ングリコールとポリマーポリオールとを併用したものが
好ましい。
【0028】ポリオキシアルキレングリコールとして
は、通常、多官能性アルコール系化合物を開始剤に、こ
れにアルキレンオキサイドを付加させたいわゆるポリエ
ーテルポリオールが用いられる。
【0029】ポリオキシアルキレングリコールは前記ア
ルキレンオキサイドのランダム重合体、ブロック重合体
のいずれでもよいが、末端にオキシエチレン単位を含む
ものがイソシアネート基との反応性が良好であり、好ま
しい。末端の1級化率(末端エチレンオキサイド単位化
率)は、ポリオキシアルキレングリコールのオキシアル
キレン単位の3重量%以上含むものが好ましく、5重量
%以上含むものがより好ましく、特に好ましくは10〜
20重量%である。
【0030】また、ポリオール化合物中にポリマー粒子
を微粒子状にて分散させたポリマーポリオールを使用す
る。ポリマーポリオール(POP)は三井化学製、旭硝
子製等が市販されており、好適に使用可能である。
【0031】上記ポリエーテルポリオール、ポリマーポ
リオールを構成するポリオキシアルキレンポリオール
も、共に末端の不飽和基濃度は低い方が好ましく、具体
的には、末端の不飽和基濃度は0.1meq/g以下で
あることが好ましい。
【0032】ポリイソシアネート化合物としては、上述
したように、ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)(精製ジフェニルメタンジイソシアネート(p−M
DI)やクルードMDI(c−MDI)、カルボジイミ
ド変成MDIないしウレタンイミン変成MDIがあ
る。)を使用する。
【0033】ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)に加えて、シートクッションパッドの製造に通常使
用される、イソシアネート基を2個以上有する芳香族
系、脂環族系、脂肪族系の各種のポリイソシアネート化
合物、さらにはこれらポリイソシアネート化合物を変性
して得られる変性ポリイソシアネート化合物を、本発明
の目的を損なわない範囲で特性を調整するために使用し
てもよい。
【0034】発泡剤としては水を使用するが、水と共に
他の発泡剤を併用することも好ましい。併用可能な発泡
剤としては、HCFC−141b等のハロゲン化炭化水
素、シクロペンタンやn−ペンタン等の低沸点脂肪族な
いし脂環式炭化水素、液化炭酸ガス等があげられる。併
用する場合には、液化炭酸ガスの使用が好ましい。
【0035】発泡剤は、コア密度が50〜65kg/m
3 となるように添加することが、シートクッションパッ
ドとして当然に要求される25%圧縮硬度などの他の特
性とのバランスがよいシートクッションパッドが得られ
るため、好ましい。
【0036】整泡剤としては、表1に記載の発泡原液組
成物により評価した自由発泡フォーム高さの平均値が2
25mm以上となるものを使用する。かかるシリコン系
整泡剤としては、ポリジメチルシロキサンやその誘導体
である公知の整泡剤は限定なく使用可能であるが、前記
式(化1)にて示される化合物が好適である。シリコン
系整泡剤としては市販品の使用が好適であり、具体的に
は、SF2965,SF2962,SF2904,SF
2908,SRX294A,(東レダウコーニングシリ
コン製)、L−5366,L−5309(日本ユニカー
製)、B8680(ゴールドシュミット社製)等が市販
されている。
【0037】更に、上記したシリコン系整泡剤に加え
て、破泡剤を併用することが、好適である。分子量が1
000〜5000のエチレンオキサイドとプロピレンオ
キサイドの共重合体であり、エチレンオキサイドの共重
合比率が50重量%以上である重合体を破泡剤として
は、上記したポリオキシアルキレンポリオールの製造に
おいて使用する多官能アルコール化合物に、エチレンオ
キサイド、プロピレンオキサイドを開環重合させること
により製造される化合物が使用可能である。使用する多
官能アルコール化合物としては、水、エチレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、グリセリン、トリメチロ
ールプロパンなどが好適である。破泡剤は、エチレンオ
キサイドとプロピレンオキサイドのブロック共重合体で
あってもよく、ランダム共重合体であってもよい。市販
品の使用も好ましく、プルロニック(BASF社製)、
EP−505S(三井化学社製)等が好適な市販品とし
て例示される。
【0038】本シート構造を構成するシートクッション
パッドの製造において、必要に応じて低分子量の多価活
性水素化合物を使用することも好適な態様であり、シー
トクッションパッドの剛性などを調整することが容易と
なる。このような低分子量の多価活性水素化合物として
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、グリセ
リン等の多価アルコール類、並びにこれらの多価アルコ
ール類を開始剤としてエチレンオキサイドやプロピレン
オキサイドを重合させて得られる水酸基価が300〜1
000mgKOH/gの化合物、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−
メチルジエタノールアミン等のアルカノールアミン類な
どが例示される。これらの化合物は単独で使用してもよ
く、また2種以上を混合して使用してもよい。これらの
化合物を使用した市販品の使用も好適であり、例えばK
L−210(三井化学社製)、ハードマスター17(第
一工業製薬社製)、EL−980(旭硝子社製)等が例
示される。
【0039】前記ポリオール化合物、ポリイソシアネー
ト成分、発泡剤、触媒および整泡剤を含有してなるポリ
ウレタンフォーム原料における各成分の使用量は、通
常、以下の通りであるが、シートクッションパッドの反
発弾性率などや硬度、密度などを調整するため、その使
用量を適宜に変更できることはいうまでもない。
【0040】シートクッションパッドの裏面には、例え
ばポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ
スチレンまたはその発泡体からなる樹脂のサポーターや
PPクロス、粗毛布、不織布等のサポーター(補強材)
を、成形時に予め金型にインサートする一体成形法、あ
るいはフォーム成形後の接着により積層することも可能
である。
【0041】実際に車両に装着される座席シート等は、
上記したシートクッションパッドAに本皮、モケット、
トリコット、ジャージ、織物などの外層を被覆し、以下
に説明する支持フレーム部を取り付けて車両の組み立て
に供される。外層をシートクッションパッドに被覆する
際には、シートクッションパッドに面ファスナーの1部
材を接着などにより取り付けることも好適である。
【0042】次に、シートクッションパッドAを支持す
る支持フレーム部Bを説明する。支持フレーム部Bは、
図2に示すように、シートクッションパッドAの座面部
の前方側下部に配置され剛性機能を有する前縁部1と、
この前縁部1に接続され前縁部1から後方側に向けて延
設・配置された弾性手段である4本のS字状バネ2とを
備えると共に、更にS字状バネ2の延設方向とは略直交
する方向にその長辺が配置され、略長方形をした閉鎖形
状の補強用バネ3がS字状バネ2と接続されている。も
っとも、補強用バネ3は必ずしも必要ではないが、図2
に示すように補強用バネ3を配置すると、乗員が着座し
たりして荷重がかけられた場合に、両端部側に位置する
S字状バネ2の撓み(上下の撓みに加えて、シートの両
外側に向けて広がるように撓もうとする)に抗して均等
な弾性機能を維持できるので都合がよい。S字状バネ2
と補強用バネ3との接続は、溶接・接合してもよいし、
S字状バネ2と補強用バネ3との重なり箇所に鋼板を折
り曲げて被覆しつつクリップ方式で固着してもよく、種
々の接続方法を採用できる。
【0043】S字状バネ2は、直線部2aと曲線部2b
との組み合わせ形状になっていて、長手方向の一端は前
縁部1に接続されていると共に、他端は支持フレーム部
Bを構成する連結ロッド4と接続されている。その接続
方法についても、シート構造として所定強度が確保され
れば、特に限定されるものではない。図2では、S字状
バネ2を4本設けた例を示したが、使用本数はもとより
これに限定されるものではなく、その他、鋼線種、バネ
材としての特性などについても使用目的、例えば車種な
どに応じて適宜選択可能である。
【0044】
【実施例】以下に実施例について説明する。なお、用い
た物性などの評価方法は次の通りである。
【0045】〔シートクッションパッドの物理物性〕 a)25%硬度:シートクッションパッドを直径200
mmの加圧板で25%圧縮したときの荷重である(JI
S K6400準拠)。
【0046】b)コア密度(kg/m3 ):シートクッ
ションパッドのコア部について測定した密度である。
【0047】〔シートクッションパッドの振動伝達率特
性〕JASO B−407に準拠して、50kgの鉄研
形加圧板を負荷し振幅±2.5mmで強制振動試験を行
うことにより得られた振動伝達率曲線から、共振振動数
(Hz)、共振倍率、振動伝達率(6Hz、10Hz)
を計測した。振動特性の計測には、シートクッション振
動試験機C−1002DL(伊藤精機(株)製)を使用
した。
【0048】〔支持フレーム部にシートクッションパッ
ドを載置したシート構造の振動伝達率特性〕同様に、J
ASO B−407(但し、JM-50 50kg 鉄研形加圧板
使用)に準拠して行った。
【0049】〔ヒョコヒョコ感〕厚さ90mmのサンプ
ルについて、ポリウレタンフォーム製パッドの表皮材に
て被覆したシートクッションを車両に実際に装着し、5
人のパネラーが乗車して走行し、実車による官能評価を
行った。
【0050】〔自由発泡フォーム高さ〕上述の表1に示
した配合に基づき、イソシアネート成分を除くポリオー
ル成分を全量が約600g(1回の使用量約107gの
5回分相当量)となるように秤量し、容量1リットルの
円筒型容器に入れ、オートホモミキサーAM−M(特殊
機化工業製)を使用し、直径40mm、エッジ高さ5m
mのディスパー羽根を6枚1組で2段、合計12枚を装
着し、3500rpmにて5分撹拌してポリオール成分
を調整した。このポリオール成分を12時間〜20時間
静置し、底部の直径が105mm,開口部の直径が14
0mm,高さが195mmの円錐台状の容器としてデス
ポカップ2リットル(井内盛栄堂社製)を発泡容器と
し、この発泡容器に所定量を秤取し、上記オートホモミ
キサーAM−Mにより3500rpmにて5秒間撹拌
し、直ちにNCO index=1.0(指数表示にて
100)となるようにイソシアネート成分を添加し、3
500rpmにて7秒間撹拌して発泡組成物とし、静置
して発泡させた。発泡組成物は全量が147.3gとな
るように混合し、ポリオール成分、イソシアネート成分
はいずれも25℃に温度調節して使用した。自由発泡フ
ォーム高さは、図4に例示したように、発泡体を含む発
泡容器を水平台の上に載置し、金尺を使用して高さを測
定して求めた。自由発泡フォーム高さの測定状況を図4
に示す。また、自由発泡フォーム高さ(単位mm)の測
定結果は、最大値244mm、最小値233mm、平均
値238.0mmを示した。自由発泡は5回行い、最大
値、最小値、5回の平均値を示した。シリコン整泡剤
は、上記したように、ポリジメチルシロキサン、もしく
は(化1)にて表され、該(化1)において共重合ポリ
エーテルにおけるエチレンオキサイド単位mとプロピレ
ンオキサイド単位nの当量比m/nが0.4/0.6〜
0.05/0.95である化合物であることが好まし
い。
【0051】〔シートクッションパッドの作製〕以下の
実施例で使用した原料において、整泡剤のx/y比、m
/n比は、NMRにより実測した値である。測定は、F
T−NMR DPX400S(BURKER社製)を使
用し、整泡剤を重クロロホルム2重量%溶液として測定
した。x/y,m/nは、下記式 x/y=〔(P3−1.5×P5)/6〕/(P5/
2) m/n=〔(P1−P2−P5)/4〕/(P2/3) にて求めた。ここに、P1,P2,P3,P5は前記
(化1)における下記のH P1:−OCH2 −基、−OCH−基のH(3.0〜
4.0ppm) P2:C−CH3 基のH(1.1ppm付近) P3:Si−CH3 基のH(0ppm付近) P5:X基におけるSi−CH2 −基のH(0.45p
pm付近) の積分値である。
【0052】(実施例1)実施例1のシートクッション
パッドの製造に使用した配合を表2に示す。配合比は、
ポリオール化合物の合計を100重量部とした重量部に
て表示した。表2に記載の成分を同表に記載の重量比率
で常法にて配合し、均一に混合した後、所定量を所定形
状の金型に注入し、発泡硬化させてシートクッションパ
ッドを得た。又、支持フレーム部は、図2に示す構造の
ものを採用した。
【0053】このシートクッションパッドは、座部の厚
さが90mmのものを作製した。このシートクッション
パッドは、実車用のシートクッションパッドの金型を使
用した。
【0054】
【表2】 座部厚さ90mmのシートクッションパッドの座部形状
を、図3に示す。図3は前後方、即ち人が着座した場合
の前後方向の断面形状を示したものであり、(a)位置
が座部であり、厚さが90mmである。
【0055】硬度(ILD)測定位置は、このシートク
ッションパッドにおいては座部であり、図3に示されて
いる。また反発弾性率を測定したヒップポイント下位置
は、この硬度測定位置近傍である。
【0056】得られたシートクッションパッド及びシー
ト構造の物理特性測定結果およびヒョコヒョコ感の評価
結果を、夫々表3、表4に示した。尚、シートクッショ
ンパッドに関する測定は、定尺サンプル(400×40
0×100t)で行ったが、シート構造の測定は実型で
行った。更に、シートクッションパッドについて振動伝
達率を測定したグラフを、図5に示した。図5におい
て、(a)は自由振動の測定結果であり、(b)は強制
振動の測定結果を表す。
【0057】
【表3】
【表4】 表3、表4に示すように、本実施例のシート構造は、シ
ートクッションパッドの特性である共振振動数、共振倍
率、反発弾性率を所定の範囲内としているため、実際の
シート構造としたときのヒョコヒョコ感は良好なもので
あり、しかも着座時のフィット感も良好であった。
【0058】一方、比較例1では、共振倍率が大きく、
実際のシート構造としたときのヒョコヒョコ感を満足す
るものではなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシート構造を構成するシートクッ
ションパッドの一実施形態を示す斜視図
【図2】本発明に係るシート構造を構成するシートクッ
ションパッドを支持する支持フレーム部の一実施形態を
示す斜視図
【図3】座面部の厚さが90mmのシートクッションパ
ッドの例を示す断面図
【図4】自由発泡フォーム高さの測定方法を示す図
【図5】支持フレーム部に支持されたシートクッション
パッドの振動特性試験結果を示すグラフ
【符号の説明】
1 前縁部 2 弾性手段 A シートクッションパッド B 支持フレーム部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08G 101:00) C08G 101:00) (72)発明者 杉江 隆徳 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 (72)発明者 佐藤 克也 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 (72)発明者 関田 喜久男 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目17番18号 東洋ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 3B084 CA01 CA02 CB01 3B096 AD07 4J034 BA03 DA01 DB04 DG02 HA01 HA07 HA11 HC12 HC22 HC46 HC52 HC64 HC71 KB04 KB05 LA33 NA03 QC01 QD03 RA12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型内部にポリウレタンフォーム原料を
    注入して成型されたスキン層とコア層を有するポリウレ
    タンフォームからなると共に座面部が1層構造であるシ
    ートクッションパッドと、このシートクッションパッド
    の下部に配置されてシートクッションパッドを支持する
    支持フレーム部とを有するシート構造において、 前記支持フレーム部が、前記座面部の前方側下部に配置
    され剛性機能を有する前縁部と、この前縁部に接続され
    前縁部から後方側に向けて延設・配置された弾性手段と
    を備えて構成されていると共に、 前記シートクッションパッドは、50kgの鉄研形加圧
    板を負荷して振幅±2.5mmにて行った強制振動試験
    により測定した2〜4Hzにおける共振倍率が4以下で
    かつ反発弾性率が50〜70%であり、 前記ポリウレタンフォーム原料は、ポリオール成分とし
    て水酸基価が20〜40mgKOH/g、末端がエチレ
    ンオキサイド単位であるポリエーテルポリオール60〜
    80重量部、水酸基価が15〜30mgKOH/gのポ
    リマーポリオール40〜20重量部、シリコン整泡剤、
    発泡剤、及びポリイソシアネート化合物としてジフェニ
    ルメタンジイソシアネートを使用したものであることを
    特徴とするシート構造。
  2. 【請求項2】 前記ポリウレタンフォーム原料は、さら
    に、分子量が1000〜5000のエチレンオキサイド
    とプロピレンオキサイドの共重合体であり、エチレンオ
    キサイドの共重合比率が50重量%以上である重合体を
    破泡剤として、ポリオール成分100重量部に対して
    0.5〜5重量部含有する請求項1のシート構造。
  3. 【請求項3】 前記弾性手段が、前記前縁部から後方側
    に向けて略水平面に沿って延設・配置されたS字状バネ
    である請求項1又は2のシート構造。
  4. 【請求項4】 前記S字状バネに補強用バネが接続され
    ている請求項3のシート構造。
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