JPH11130833A - 軟質ポリウレタン発泡体及びその製造法並びにそれを用いた車両用内装材 - Google Patents

軟質ポリウレタン発泡体及びその製造法並びにそれを用いた車両用内装材

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JPH11130833A
JPH11130833A JP9295713A JP29571397A JPH11130833A JP H11130833 A JPH11130833 A JP H11130833A JP 9295713 A JP9295713 A JP 9295713A JP 29571397 A JP29571397 A JP 29571397A JP H11130833 A JPH11130833 A JP H11130833A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い衝撃吸収性能を有すると共に、樹脂温度
が低下した場合にも、フィーリング乃至は触感が悪化し
ない、軟質ポリウレタン発泡体の提供。 【解決手段】 反発弾性率が30%以下であり、且つ−
20℃における25%圧縮荷重値と20℃における25
%圧縮荷重値との差にて表わされる圧縮荷重の温度依存
性が0.030kg/cm2 以下である特性を有する軟
質ポリウレタン発泡体である。この発泡体は、車両用内
装材、特にヘッドレストのパッド材10や車両用シート
におけるシートバックのシートバックパッドとして有利
に用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、軟質ポリウレタン発泡体、特
に、自動車等の車両用内装材として好適に使用される軟
質ポリウレタン発泡体及びそれを有利に製造し得る方
法、並びに、そのような軟質ポリウレタン発泡体を用い
た車両用内装材、中でも、乗員をむち打ち症から効果的
に保護し得る衝撃吸収ヘッドレストや、乗員の背部を支
持し、良好な衝撃吸収特性を発揮する車両用シートにお
けるシートバックに関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、軟質ポリウレタン発泡体は、そ
の高い反発弾性特性から、車両用クッション、ヘッドレ
スト、インストルメントパネル(計器盤)、ステアリン
グホイール(ハンドル)、家具、寝具等の幅広い分野に
おいて用いられているが、その使用目的や使用部位によ
り、要求される性能も様々となっている。特に、車両用
ヘッドレストに使用される軟質ポリウレタン発泡体に
は、クッション材と同等のフィーリングを付与するため
に、高い反発弾性特性と適度な硬度が要求されている。
【0003】一方、近年、車両衝突時における安全性の
向上、特に乗員(人体)保護の見地から、自動車には、
種々の衝撃吸収装置が設けられてきている。例えば、エ
アバックが、ハンドル、インストルメントパネル或いは
ドアに内蔵されたり、また特開平8−193118号公
報に開示されているような硬質のポリウレタンフォーム
を用いて、それを自動車のドア内部やシートにおけるシ
ートバックのドア側サイド部に内蔵して、外部から加わ
る衝突エネルギーを吸収せしめ、乗員の腰、肩及び腹部
を保護する試みも為されている。
【0004】而して、硬質ポリウレタン発泡体は、一度
応力を加えて変形させると、元の形状には復元しないこ
とから、車両内で使用される部位は、必然的に限定さ
れ、乗員が頻繁に触れて応力が加わる部位の材料として
は不適当であり、そのため、ヘッドレスト、シートバッ
ク、インストルメントパネル、ハンドル、ドアトリム、
ピラーの室内側部材等には、使用困難なものであったの
である。
【0005】また、最近になって、シートクッションの
座り心地性の向上等の目的から、特開平2−52607
号公報や特開平1−280413号公報には、反発弾性
率が25%以下の低反発弾性特性の軟質ポリウレタン発
泡体と、反発弾性率が55%以上の高反発弾性特性の軟
質ポリウレタン発泡体とを組み合わせてなる構造のシー
トクッションが明らかにされ、更に、特開平7−677
57号公報には、反発弾性率が5%以下の軟質ポリウレ
タン発泡体を枕の芯材として用いることによって、就寝
時の頭部を安定した状態に保つ技術が明らかにされてい
る。更にまた、特開平2−175713号公報には、平
均分子量が400〜2000、平均官能基数が2〜3.
5のポリエーテルポリオールを用いることにより、反発
弾性率が25%以下の低反発弾性特性の軟質ポリウレタ
ン発泡体を製造する方法が、開示されている。
【0006】そして、このような低反発弾性特性の軟質
ポリウレタン発泡体を用いた車両用内装材にあっては、
その低い反発弾性特性によって、衝撃吸収性能が付与さ
れ得ることとなるのであり、またフィーリングも良好で
あって、圧縮変形後の形状復元性も有するところから、
そのような軟質ポリウレタン発泡体は、硬質ポリウレタ
ン発泡体が適用不可能であった衝撃吸収用内装材の構成
材料として、利用可能となったのである。
【0007】しかしながら、従来から提案されている低
反発弾性特性の軟質ポリウレタン発泡体は、その温度が
低下すると、かかる発泡体を構成する樹脂硬度が急激に
上昇して、最早、軟質ポリウレタン発泡体とは言い難い
程の硬い発泡体になってしまい、軟質ポリウレタン発泡
体としての優れた特性を発揮することが出来なくなる問
題があった。例えば、低反発弾性特性の軟質ポリウレタ
ン発泡体を、車両用ヘッドレストにおけるパッド材とし
て使用した場合において、それは、室温付近(10〜3
0℃)では柔らかく、フィーリング(触感)も良好であ
るのであるが、寒冷下(0〜−20℃)では、硬質ポリ
ウレタン発泡体並の硬度となり、そのために、衝撃吸収
特性や形状復元性が悪化すると共に、フィーリング乃至
は触感が著しく悪化してしまう問題があったのである。
【0008】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情を背
景にして為されたものであって、その解決課題とすると
ころは、高い衝撃吸収性能を有すると共に、樹脂温度が
低下した場合にも、フィーリング乃至は触感が悪化しな
い、軟質ポリウレタン発泡体を提供することにあり、ま
た、そのような軟質ポリウレタン発泡体を用いて、優れ
た衝撃吸収性能を有する、柔らかな車両用内装材、特に
乗員をむち打ち症から効果的に保護し得る衝撃吸収ヘッ
ドレストや、乗員の背部を効果的に支持する衝撃吸収シ
ートバックを提供することにもあり、更には、そのよう
な軟質ポリウレタン発泡体を有利に製造する方法をも提
供することにある。
【0009】
【解決手段】そして、本発明者らは、かくの如き課題を
解決するために、軟質ポリウレタン発泡体について種々
検討した結果、発泡体のフィーリング乃至は触感の変化
が、その硬度の温度依存性にて影響を受け、更には硬度
の温度依存性が、25%圧縮荷重値にて求められる圧縮
荷重の温度依存性に関係する事実を見出し、本発明に到
達したのである。
【0010】すなわち、本発明は、そのような知見に基
づいて完成されたものであって、その要旨とするところ
は、反発弾性率が30%以下であり、且つ−20℃にお
ける25%圧縮荷重値と20℃における25%圧縮荷重
値との差にて表わされる圧縮荷重の温度依存性が0.0
30kg/cm2 以下であることを特徴とする軟質ポリ
ウレタン発泡体にある。
【0011】このような、本発明に従う軟質ポリウレタ
ン発泡体にあっては、反発弾性率が30%以下という低
い反発弾性特性によって、高い衝撃吸収性能を発揮する
と共に、圧縮荷重の温度依存性が0.030kg/cm
2 以下とされていることによって、硬度の温度依存性が
小さくなり、従って室温付近での樹脂硬度と寒冷下にお
ける樹脂硬度の差が小さくなるために、樹脂温度が低下
した場合にも、発泡体自体のフィーリング(触感)が悪
化しない軟質ポリウレタン発泡体としての有効な機能を
発揮し得るのである。
【0012】なお、この本発明に従う軟質ポリウレタン
発泡体の好ましい態様の一つによれば、それの−20℃
における25%圧縮荷重値及び20℃における25%圧
縮荷重値は、何れも、0.110kg/cm2 以下であ
ることが望ましく、これによって、寒冷下や室温付近に
おける有効なフィーリングが、有利に確保されることと
なる。
【0013】また、本発明は、上述の如き軟質ポリウレ
タン発泡体を用いた車両用内装材をも、その要旨とする
ものであって、それは、表皮層の下に、外部からの衝撃
を吸収すべく配設されるパッド層の一部若しくは全体
を、上述の如き物性を有する軟質ポリウレタン発泡体に
て構成したことを特徴とするものであり、それによっ
て、高い衝撃吸収性能と優れたフィーリングが発揮され
ることとなる。
【0014】本発明は、そのような車両用内装材の中で
も、特に、車両用ヘッドレストを対象とするものであっ
て、それは、袋状の表皮と、該表皮内に配置された、該
表皮を貫通して外部に突出するステーを有する芯材と、
それら表皮と芯材との間に充填されるパッド材とを含む
車両用のヘッドレストにおいて、該パッド材の一部若し
くは全体を、上述の如き特性の軟質ポリウレタン発泡体
にて構成したことを特徴とするものであり、これによっ
て、追突事故等の場合に、乗員の頭部が衝突した衝撃を
吸収して、乗員をむち打ち症から効果的に保護し得るの
である。
【0015】更にまた、本発明は、有利には、前記した
車両用内装材の中でも、車両用シートにおけるシートバ
ックを対象とするものであり、それは、シートバックカ
バーとシートバックフレームとの間に介装されるシート
バックパッドの一部若しくは全体を、前記した特性の軟
質ポリウレタン発泡体にて構成したことを特徴としてい
る。
【0016】そして、前述の如き特性を有する軟質ポリ
ウレタン発泡体を得るため、本発明にあっては、活性水
素化合物と有機ポリイソシアネートとを反応せしめる一
方、発泡剤として水を用いて発泡させることにより、軟
質ポリウレタン発泡体を製造するに際して、前記活性水
素化合物として、(A1 )ヒドロキシル当量が900〜
1500であり、末端に付加重合されたエチレンオキシ
ド単位を5〜30重量%含有するポリエーテルトリオー
ルと、(A2 )ヒドロキシル当量が1010〜1500
であり、末端に付加重合されたエチレンオキシド単位を
5〜30重量%含有するポリエーテルジオールとを、
(A1 )/(A2 )=80/20〜0/100なる重量
比率において用いると共に、前記発泡剤としての水を、
前記活性水素化合物の100重量部に対して2.0〜
6.0重量部の割合において用いることを特徴とする軟
質ポリウレタン発泡体の製造法をも、その要旨としてい
るのである。
【0017】なお、このような本発明に従う軟質ポリウ
レタン発泡体の製造法の好ましい態様の一つによれば、
前記有機ポリイソシアネートとして、(B1 )ポリメチ
レンポリフェニルイソシアネートと、(B2 )2,4−
及び/又は2,6−トリレンジイソシアネートとが、
(B1 )/(B2 )=100/0〜70/30なる重量
比率において用いられることとなる。
【0018】また、本発明に従う軟質ポリウレタン発泡
体の製造法の好ましい他の態様によれば、前記ポリイソ
シアネートとして、(B1 )ポリメチレンポリフェニル
イソシアネートと、(B3 )炭素数が3以上のアルキレ
ンオキシドとエチレンオキシドとが20/80〜100
/0なるモル比率にて付加重合されてなり、且つ平均官
能基数が1〜4、ヒドロキシル当量が800〜2000
であるイソシアネート変性用ポリエーテルポリオールの
少なくとも1種とを、反応させることにより得られる、
末端にイソシアネート基を有するプレポリマーが、有利
に用いられることとなる。
【0019】さらに、かかる本発明に従う軟質ポリウレ
タン発泡体の製造法にあっては、前記(A1 )成分と前
記(A2 )成分とは、有利には、70/30〜40/6
0の重量比率において、混合して用いられる。
【0020】
【発明の実施の形態】ところで、本発明にて対象とする
軟質ポリウレタン発泡体は、外部荷重に対して自由に変
形し、荷重を除去すると元の形状に戻る、撓み性を有す
るものであって、本発明に係る軟質ポリウレタン発泡体
は、反発弾性率が30%以下、好ましくは25%以下で
ある特性を有するものとされ、これによって高い衝撃吸
収性能が付与されてなるものであるが、そのような反発
弾性率は、ここでは、JIS−K−6401(199
7)に従って測定して得られた値が用いられることとな
る。そして、この反発弾性率が30%を越えるようにな
ると、充分な衝突エネルギーの吸収が出来なくなってし
まうのである。
【0021】また、本発明に従う軟質ポリウレタン発泡
体は、発泡体温度が−20℃における25%圧縮荷重値
と20℃における25%圧縮荷重値との差にて表わされ
る圧縮荷重の温度依存性〔Δ25%CFD=(−20℃
における25%圧縮荷重値)−(20℃における25%
圧縮荷重値)〕が0.030kg/cm2 以下の特性を
有するものとされ、これによって、硬度の温度依存性を
小さくして、樹脂温度が低下した場合にも、フィーリン
グが悪化するようなこともないようになったのである。
なお、ここで、フィーリングとは、官能試験にて評価さ
れるものであって、発泡体を押圧した後、その押圧力を
解除したときの発泡体の復元状態において、その復元が
直ちに生じるものが、フィーリングがよいとされ、一
方、その復元にやや時間のかかるものが、フィーリング
が悪いと評価される。また、上記の25%圧縮荷重値
は、ASTM−D−3574に準じて、所定の発泡体温
度(−20℃または20℃)下において測定した得られ
た数値である。即ち、低温時に荷重をかけると回復が遅
いところから、ここでは、各発泡体温度下において直接
その初高に対して25%圧縮を行ない、そのときの荷重
を25%圧縮荷重値とした。そして、それに基づいて算
出された圧縮荷重の温度依存性(Δ25%CFD)が、
0.030kg/cm2 を越えるようになると、樹脂温
度が低下した場合に、急激に硬度が上昇して、発泡体の
フィーリングが悪化してしまうのである。従って、本発
明における圧縮荷重の温度依存性(Δ25%CFD)
は、0.030kg/cm2 以下である必要があり、好
ましくは0.020kg/cm2 以下であることが望ま
しい。
【0022】なお、この本発明に従う軟質ポリウレタン
発泡体は、その軟質ポリウレタン発泡体としての特性を
充分に発揮させる上において、その−20℃における2
5%圧縮荷重値及び20℃における25%圧縮荷重値
が、何れも、0.110kg/cm2 以下となるように
され、中でも、好ましくは0.020〜0.080kg
/cm2 、更に好ましくは0.030〜0.070kg
/cm2 、最も好ましくは0.040〜0.070kg
/cm2 の圧縮荷重特性を有するように構成されること
となる。なお、それら温度下における25%圧縮荷重値
が0.110kg/cm2 を越えるようになると、最
早、軟質ポリウレタン発泡体とは言い難い程度の硬度を
示すものとなり、触感も著しく悪化するようになるので
ある。
【0023】そして、かくの如き、所定の反発弾性率及
び圧縮荷重の温度依存性(Δ25%CFD)を有する軟
質ポリウレタン発泡体は、本発明において、車両用内装
材、例えばステアリングホイール、インストルメントパ
ネル、シートクッション、シートバック、ドアトリム、
ピラー、ニーパッド、ヘッドレスト等の構成材料の一つ
として、有利に用いられ得、それによって、高い衝撃吸
収性能を発揮すると共に、触感に優れた内装材を与え
る。具体的には、それら内装材は、一般に、表皮層とフ
レーム乃至は芯材との間に、外部からの衝撃を吸収する
ためのパッド層が配設されてなる構造を有するものであ
るが、本発明においては、そのようなパッド層の一部若
しくは全体を、上記せる所定の反発弾性率と圧縮荷重の
温度依存性(Δ25%CFD)を有する軟質ポリウレタ
ン発泡体にて構成することとしたのである。
【0024】特に、それら車両用内装材の中でも、本発
明に従うところの軟質ポリウレタン発泡体は、ヘッドレ
ストに対して有利に適用され得るものであり、その一例
が、図1に示されている。そこにおいて、ヘッドレスト
は、袋状の表皮2と、該表皮2内に配置された所定形状
のインサート4及び該表皮2を貫通して外部に突出す
る、該インサート4に固定されたステー6からなる芯材
8と、それら表皮2と芯材8との間に充填されたパッド
材10とから構成されてなるものであり、そしてそのよ
うなパッド材10の一部若しくは全体が、前記した本発
明に従う軟質ポリウレタン発泡体にて構成されるのであ
る。なお、このようなヘッドレストは、よく知られてい
るように、そのステー6において、車両用シートのシー
トバック上部に取り付けられ、図において矢印方向から
入力される乗員の頭部の衝撃力を吸収し得るようになっ
ているのである。従って、追突事故等の場合において、
乗員の頭部が矢印方向に衝突することによる衝撃は、パ
ッド材10の少なくとも一部を構成する、本発明に従う
軟質ポリウレタン発泡体にて、効果的に吸収されること
となるのであり、以て乗員をむち打ち症から有利に保護
し得るのである。
【0025】また、本発明に従う軟質ポリウレタン発泡
体は、車両用内装材の中でも、車両用シートにおけるシ
ートバックにも、有利に適用され得るものであり、その
一例が図2に示されている。そこにおいて、車両用シー
トは、乗員の背部を支持するシートバック12と乗員の
尻部を支持するシートクッション14とから構成されて
おり、そのうち、シートバック12は、シートバックフ
レーム16と、その上に配置されたシートバックパッド
18と、更にそのようなシートバックパッド18の表面
を覆うように設けられたシートバックカバー20とから
構成されているのであるが、本発明に従う軟質ポリウレ
タン発泡体は、そのような構造のシートバックのシート
バックパッド18の一部若しくは全体を構成しており、
以て優れた衝撃吸収特性やフィーリングを発揮している
のである。
【0026】ここにおいて、かくの如き本発明に従う軟
質ポリウレタン発泡体は、活性水素化合物と有機ポリイ
ソシアネートとを反応せしめる一方、発泡剤として水を
用いて発泡させることにより、製造されることとなる
が、その際、かかる活性水素化合物として、(A1 )ヒ
ドロキシル当量が900〜1500であり、末端に付加
重合されたエチレンオキシド単位の含有量が5〜30重
量%であるポリエーテルトリオールと、(A2 )ヒドロ
キシル当量が1010〜1500であり、末端に付加重
合されたエチレンオキシド単位の含有量が5〜30重量
%であるポリエーテルジオールとが、(A1 )/
(A2 )=80/20〜0/100なる重量比率におい
て用いられるのである。
【0027】具体的には、かかる活性水素化合物として
のポリエーテルトリオール(A1 )は、官能基数3の開
始剤に対して、従来と同様な方法により、1種または2
種以上のアルキレンオキシドをヒドロキシル当量が90
0〜1500となるように付加重合させたものであっ
て、且つ、該開始剤に付加重合せしめられた全アルキレ
ンオキシド単位中、末端に付加重合されたエチレンオキ
シド単位の含有量が、ポリエーテルトリオール(A1
全体の5〜30重量%となるように構成されたものであ
り、また、ポリエーテルジオール(A2 )は、官能基数
2の開始剤に対して、従来と同様な方法に従って、1種
または2種以上のアルキレンオキシドをヒドロキシル当
量が1010〜1500となるように付加重合させたも
のであり、且つ該開始剤に付加重合された全アルキレン
オキシド単位中、末端に付加重合されたエチレンオキシ
ド単位を、ポリエーテルジオール(A2 )全体の5〜3
0重量%含有するものである。なお、ここで言うヒドロ
キシル当量とは、活性水素化合物の分子量を開始剤の官
能基数で除した値である。
【0028】そして、上記ポリエーテルトリオール(A
1 )を与える官能基数3の開始剤としては、グリセリ
ン、トリエチレングリコール等のトリヒドロキシ化合物
や、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン等のア
ルカノールアミン等が用いられ、また、上記のポリエー
テルジオール(A2 )を与える官能基数2の開始剤とし
ては、エチレングリコール、ジエチレングリコール等の
ジヒドロキシ化合物やアニリン、ビスフェノールA等の
芳香族化合物等が用いられることとなる。更に、それら
の開始剤に対して付加重合せしめられるアルキレンオキ
シドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド
等を挙げることが出来る。
【0029】また、かかるポリエーテルトリオール(A
1 )やポリエーテルジオール(A2)は、何れも、有機
ポリイソシアネートとの反応を促進するために、付加重
合されたエチレンオキシド単位を分子末端に有するもの
であって、そのようなエチレンオキシド単位の含有量
は、5〜30重量%とされる。けだし、5重量%未満の
含有量では、活性が低く、そのために反応(キュア)に
時間がかかる問題があり、また30重量%を越えるよう
になると、反応が早過ぎて、収縮が惹起される問題を生
じるからである。
【0030】さらに、本発明において活性水素化合物と
して用いられる、ポリエーテルトリオール(A1 )やポ
リエーテルジオール(A2 )のヒドロキシル当量が、何
れも、1500を越える場合にあっては、得られる軟質
ポリウレタン発泡体の反発弾性が大きくなって、衝撃エ
ネルギーの吸収性能が悪化する問題があり、また、ポリ
エーテルトリオール(A1 )のヒドロキシル当量が90
0未満の場合やポリエーテルジオール(A2 )のヒドロ
キシル当量が1010未満の場合には、形成される軟質
ポリウレタン発泡体の圧縮荷重の温度依存性(Δ25%
CFD)が大きくなる問題がある。従って、ポリエーテ
ルトリオール(A1 )のヒドロキシル当量は900〜1
500、また、ポリエーテルジオール(A2 )のヒドロ
キシル当量は1010〜1500とされる必要があるの
である。
【0031】なお、本発明における活性水素化合物に
は、上述の如きポリエーテルトリオール(A1 )及び/
又はポリエーテルジオール(A2 )の存在下に、アクリ
ロニトリル、スチレン等のエチレン性不飽和化合物を重
合せしめることによって得られる、ポリアクリロニトリ
ル、ポリスチレン、またはそれらのコポリマー等がそれ
ら(A1 )成分や(A2 )成分中に分散せしめられてな
る、所謂ポリマーポリオール(商品名)も、好適に使用
され得るものである。このようなポリマーポリオールを
使用する場合には、ポリアクリロニトリル、ポリスチレ
ン、またはそれらのコポリマー等は、単に、前記
(A1 )成分や(A2 )成分中に分散せしめられている
ものと考えられ、それらの成分にグラフトした量は無視
出来る程度であるところから、それらのポリマー分は除
外して、元の(A1 )成分や(A2 )成分についての
み、ヒドロキシル当量や末端のエチレンオキシド単位の
含有量が考慮されることとなる。
【0032】そして、かくの如きポリエーテルトリオー
ル(A1 )とポリエーテルジオール(A2 )とは、後者
が単独で用いられる場合の他は、混合して用いられ、そ
の混合重量比としては、(A1 /A2 )=80/20〜
0/100の範囲とされ、好ましくは(A1 /A2 )=
70/30〜40/60の範囲の重量比率において、混
合せしめられることとなる。この(A1 )成分と
(A2 )成分との混合重量比(A1 /A2 )の値が80
/20よりも大きくなる、換言すれば前者の(A1 )成
分の使用量が多くなると、得られる軟質ポリウレタン発
泡体の反発弾性が大きくなり、衝撃エネルギーの吸収性
能が悪化する問題を生じる。
【0033】また、上記した(A1 )成分や(A2 )成
分からなる特定の活性水素化合物と反応して、ポリウレ
タンを形成する有機ポリイソシアネートとしては、公知
の各種のものが適宜に用いられ得るものであるが、本発
明においては、ポリメチレンポリフェニルイソシアネー
ト(B1 )や2,4−及び/又は2,6−トリレンジイ
ソシアネート(B2 )が有利に用いられる。そのなか
で、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(B1
は、例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート(以下、MDIと略称する)を40〜50重量%、
2,4′−MDIを0〜10重量%、2,2′−MDI
を0〜2重量%、三核体以上のメチレン架橋ポリフェニ
ルポリイソシアネートを50〜60重量%含有する粗製
MDIと、2,2′−MDI及び2,4′−MDIの異
性体混合物を0〜50重量%、4,4′−MDIを50
〜100重量%含有する精製ジフェニルメタンジイソシ
アネート(精製MDI)とからなり、粗製MDI/精製
MDIの混合重量比率が100/0〜15/85である
混合物が、有利に用いられる。また、2,4−及び/又
は2,6−トリレンジイソシアネート(B2 )は、その
異性体比によって、本発明の効果が阻害されるものでは
ないが、その異性体比として、2,4−TDI/2,6
−TDI=100/0〜65/35の範囲内にあるもの
が、好適に用いられることとなる。なお、ここでは、T
DIがトリレンジイソシアネートの略称として、用いら
れている。
【0034】そして、有機ポリイソシアネートとしての
上記の(B1 )成分や(B2 )成分は、それぞれ、単独
にて使用される他、混合しても使用され得、その際の混
合重量比率としては、(B1 )/(B2 )=100/0
〜70/30の範囲内の割合が、好適に用いられる。
(B1 )成分に対する(B2 )成分の割合を多くして、
(B1 )/(B2 )の値が70/30を下廻わるように
なると、得られる軟質ポリウレタン発泡体の反発弾性が
やや大きくなると同時に、圧縮荷重の温度依存性(Δ2
5%CFD)もやや大きくなる傾向となるのである。
【0035】特に、本発明にあっては、有機ポリイソシ
アネートとして、前記したポリメチレンポリフェニルイ
ソシアネート(B1 )と、(B3 )炭素数が3以上のア
ルキレンオキシドとエチレンオキシドとが20/80〜
100/0なるモル比率にて付加重合されてなり、且つ
平均官能基数が1〜4、ヒドロキシル当量が800〜2
000であるイソシアネート変性用ポリエーテルポリオ
ールの少なくとも1種とを、反応させることにより得ら
れる、末端にイソシアネート基を有するプレポリマー
が、最も好適に用いられるのである。また、そのような
プレポリマーは、好ましくはNCO%が10〜30%の
ものであり、更に好ましくは20〜30%のNCO%を
有している。なお、ここで言うヒドロキシル当量も、先
の規定と同様に、イソシアネート変性用ポリエーテルポ
リオールの分子量を、開始剤の反応基数で除した値であ
り、また平均官能基数とは、開始剤の官能基数である。
【0036】ところで、上述の如きイソシアネート変性
用ポリエーテルポリオール(B3 )を与える所定のアル
キレンオキシドやエチレンオキシドが付加重合せしめら
れる開始剤には、従来から公知の官能基数が1〜4の開
始剤の何れもが使用され得、例えばメタノール、エタノ
ール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グ
リセリン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン、ポ
リエタノールアミン、ペンタエリスリトール等を挙げる
ことが出来る。また、それら開始剤の2種以上を併用す
ることも可能である。また、そのような開始剤に付加重
合せしめられるアルキレンオキシドとしては、プロピレ
ンオキシド、エチレンオキシド、ブチレンオキシド、ス
チレンオキシド等が挙げられ得るが、その付加重合反応
は、炭素数が3以上のアルキレンオキシドとエチレンオ
キシドとのモル付加重合比率が20/80〜100/0
となるようにして、ランダム付加重合乃至はブロック付
加重合の形態において実施されることとなる。
【0037】なお、かかるイソシアネート変性用ポリエ
ーテルポリオールにおけるエチレンオキシドの付加重合
割合が多くなり、炭素数3以上のアルキレンオキシドと
エチレンオキシドとのモル付加重合比率が20/80よ
りも小さくなると、有機ポリイソシアネートの安定性が
著しく悪化し、室温下において数時間のうちに析出が生
じる等の問題を惹起する。また、そのような変性用ポリ
エーテルポリオールのヒドロキシル当量が800よりも
小さい場合には、得られる発泡体の圧縮荷重の温度依存
性(Δ25%CFD)が大きくなる問題があり、一方、
2000を越える場合や平均官能基数が4を越える場合
には、得られる発泡体の反発弾性が大きくなってしま
い、衝突エネルギーの吸収性能が低下する等の問題が惹
起されるようになる。
【0038】そして、上述の如き活性水素化合物と有機
ポリイソシアネートとを反応せしめて形成されるポリウ
レタンを発泡させるために、本発明においては、水が主
たる発泡剤として用いられることとなるのである。な
お、この発泡剤としての水の使用量は、活性水素化合物
の100重量部に対して、2.0〜6.0重量部とされ
るが、好ましくは2.5〜5.0重量部の範囲内とされ
る。また、かかる水の使用量が2.0重量部よりも少な
くなると、充分な発泡を行ない難く、密度が大きくなる
問題があり、更に6.0重量部よりも多くしても、それ
に見合う発泡倍率の向上を望み得ないのみならず、成形
品質(ボイド、セル荒れ)が悪化する問題を生じる。
【0039】また、本発明に従って、上記せる活性水素
化合物と有機ポリイソシアネートとを反応・発泡せしめ
ることにより、目的とする軟質ポリウレタン発泡体を製
造するに際しては、従来と同様に、公知の触媒、架橋
剤、発泡剤、整泡剤、難燃剤、減粘剤、安定剤、充填
剤、着色剤等が、添加物として、適宜に配合せしめられ
ることとなる。なお、かかる触媒としては、一般に、ト
リエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン等のア
ミン系ウレタン化触媒、ラウリン酸スズ、オクタン酸ス
ズ等の有機金属系ウレタン化触媒が挙げられ、また発泡
剤は、水以外のものであって、例えばフロン、メチレン
クロライド、CO2 ガス等があり、そして整泡剤として
は、例えば、東レ・ダウコーニング株式会社製のSRX
−274C、日本ユニカー株式会社製のL−5390、
ゴールドシュミット社製のB−4113等が用いられ、
更に架橋剤としては、通常、トリエタノールアミン、ジ
エタノールアミン等が用いられることとなる。
【0040】そして、目的とする軟質ポリウレタン発泡
体を製造するに際しては、通常、上述せる活性水素化合
物に対して、発泡剤としての水や、触媒、架橋剤、整泡
剤、その他の助剤を、それぞれ、所定量、予め混合し
て、調製したレジンプレミックスを用い、これに前記し
た有機ポリイソシアネートを配合して反応せしめ、更に
発泡させる手法が採用される。具体的には、そのような
レジンプレミックスと有機ポリイソシアネートとを、公
知のウレタン発泡機を用いて、両成分の混合比がイソシ
アネート・インデックス:60〜110、好ましくは6
5〜100となる割合において、混合せしめ、所定の成
形型内に注入して、反応・発泡させることにより、目的
とする形状の軟質ポリウレタン発泡体が成形されるので
ある。
【0041】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示し、本発明を更
に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、その
ような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるも
のでないことは、言うまでもないところである。また、
本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記した発
明の実施の形態における記述以外にも、本発明の趣旨を
逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々
なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、
理解されるべきである。なお、以下の実施例中、部及び
%は、それぞれ、特に断りのない限り、重量基準にて示
されるものである。
【0042】(I)有機ポリイソシアネートの準備 (1)有機ポリイソシアネートA ポリメチレンポリフェニルイソシアネートとして、2,
4′−MDI異性体を35.0%含有する精製MDI:
82.0部と、MDI:43.0%及び三核体以上のメ
チレン架橋ポリフェニルポリイソシアネート:57.0
%よりなり、NCO含量が31.0%である粗製MD
I:18.0部とを用い、それら精製MDI及び粗製M
DIに、開始剤としてのグリセリンにアルキレンオキシ
ドとしてのプロピレンオキシド〔エチレンオキシド(E
O)不使用〕を付加重合せしめてなるイソシアネート変
性用ポリエーテルポリオール(開始剤官能基数:3、ヒ
ドロキシル当量:1700、EO含量:0%)の16.
0部を加え、80℃で2時間、攪拌、反応させることに
より、ポリポリマー化した有機ポリイソシアネートA
(NCO%:28.1%)を調製した。
【0043】(2)有機ポリイソシアネートB 2,4′−MDI異性体を27.0%含有する精製MD
I:82.0部と、MDI:43.0%及び三核体以上
のメチレン架橋ポリフェニルポリイソシアネート:5
7.0%よりなり、NCO含量が31.0%である粗製
MDI:18.0部とからなる、ポリメチレンポリフェ
ニルイソシアネートに対して、開始剤としてのジプロピ
レングリコールにアルキレンオキシドとしてのプロピレ
ンオキシドとエチレンオキシドとを付加重合せしめて得
られたイソシアネート変性用ポリエーテルポリオール
(開始剤官能基数:2、ヒドロキシル当量:1400、
EO含量:20%)の14.8部を加え、80℃で2時
間、攪拌、反応させることにより、プレポリマー化した
有機ポリイソシアネートB(NCO%:28.4%)を
調製した。
【0044】(3)有機ポリイソシアネートC 2,4′−MDI異性体を29.0%含有する精製MD
I:78.0部と、MDI:43.0%及び三核体以上
のメチレン架橋ポリフェニルポリイソシアネート:5
7.0%よりなり、NCO含量が31.0%である粗製
MDI:22.0部とからなる、ポリメチレンポリフェ
ニルイソシアネートに対して、開始剤としてのペンタエ
リスリトールにアルキレンオキシドとしてのプロピレン
オキシドとエチレンオキシドとを付加重合せしめて得ら
れたイソシアネート変性用ポリエーテルポリオール(開
始剤官能基数:4、ヒドロキシル当量:900、EO含
量:14%)の21.0部を加え、80℃で2時間、攪
拌、反応させることにより、プレポリマー化した有機ポ
リイソシアネートC(NCO%:26.5%)を調製し
た。
【0045】(4)有機ポリイソシアネートD 2,4′−MDI異性体を38.0%含有する精製MD
I:78.0部と、MDI:43.0%及び三核体以上
のメチレン架橋ポリフェニルポリイソシアネート:5
7.0%よりなり、NCO含量が31.0%である粗製
MDI22.0部とからなる、ポリメチレンポリフェニ
ルイソシアネートに対して、開始剤としてのジプロピレ
ングリコールにアルキレンオキシドとしてのプロピレン
オキシドとエチレンオキシドとを付加重合せしめて得ら
れたイソシアネート変性用ポリエーテルポリオール(開
始剤官能基数:2、ヒドロキシル当量:1000、EO
含量:72%)の24.3部を加え、80℃で2時間、
攪拌、反応させることにより、プレポリマー化した有機
ポリイソシアネートD(NCO%:25.7%)を調製
した。
【0046】(5)有機ポリイソシアネートE 2,4′−MDI異性体を25.0%含有する精製MD
I:78.0部と、MDI:43.0%及び三核体以上
のメチレン架橋ポリフェニルポリイソシアネート:5
7.0%よりなり、NCO含量が31.0%である粗製
MDI:22.0部とからなる、ポリメチレンポリフェ
ニルイソシアネートに対して、前記有機ポリイソシアネ
ートA及びBの調製に際してそれぞれ用いられたイソシ
アネート変性用ポリエーテルポリオール(開始剤官能
基数:3、ヒドロキシル当量:1700、EO含量:0
%)の8.0部及び同(開始剤官能基数:2、ヒドロ
キシル当量:1400、EO含量:20%)の8.0部
とを、それぞれ加え、80℃で2時間、攪拌、反応させ
ることにより、プレポリマー化した有機ポリイソシアネ
ートE(NCO%:23.4%)を調製した。
【0047】(6)有機ポリイソシアネートF 開始剤としてのソルビトール及び水が75/25の混合
物にアルキレンオキシドとしてのプロピレンオキシドと
エチレンオキシドとを付加重合せしめて得られたイソシ
アネート変性用ポリエーテルポリオール(開始剤官能基
数:5、ヒドロキシル当量:1700、EO含量:30
%)の18.0部を使用する以外は、有機ポリイソシア
ネートAの場合と同様にして、プレポリマー化した有機
ポリイソシアネートF(NCO%:28.1%)を調製
した。
【0048】(7)有機ポリイソシアネートG 開始剤としてのメタノールにアルキレンオキシドとして
のプロピレンオキシドとエチレンオキシドとを付加重合
せしめて得られたイソシアネート変性用ポリエーテルポ
リオール(開始剤官能基数:1、ヒドロキシル当量:1
000、EO含量:10%)の24.3部を使用した以
外は、有機ポリイソシアネートBの場合と同様にして、
ポリメチレンポリフェニルイソシアネートと反応せしめ
ることにより、プレポリマー化した有機ポリイソシアネ
ートG(NCO%:25.7%)を準備した。
【0049】(8)有機ポリイソシアネートH 開始剤としてのグリセリンにアルキレンオキシドとして
のプロピレンオキシドとエチレンオキシドとを付加重合
せしめて得られたイソシアネート変性用ポリエーテルポ
リオール(開始剤官能基数:3、ヒドロキシル当量:1
700、EO含量:95%)の16.0部を使用した以
外は、有機ポリイソシアネートBの場合と同様にして、
ポリメチレンポリフェニルイソシアネートとの反応を行
ない、プレポリマー化した有機ポリイソシアネートH
(NCO%:28.1%)を調製した。なお、このよう
にして得られた有機ポリイソシアネートHは、室温下に
おいて、約2時間放置したところ、析出物を生じたた
め、後述せる発泡体の調製に用いることが出来なかっ
た。
【0050】(9)有機ポリイソシアネートI 2,4′−MDI異性体を40.1%含有する精製MD
I:68.0部と、MDI:40.0%及び三核体以上
のメチレン架橋ポリフェニルポリイソシアネート:6
0.0%よりなり、NCO含量が30.0%である粗製
MDI:32.0部とからなる、ポリメチレンポリフェ
ニルイソシアネートに対して、開始剤としてのグリセリ
ンにアルキレンオキシドとしてのプロピレンオキシドを
付加重合せしめて得られたイソシアネート変性用ポリエ
ーテルポリオール(開始剤官能基数:3、ヒドロキシル
当量:3000、EO含量:0%)の27.3部を加え
て、80℃で2時間、攪拌、反応させることにより、プ
レポリマー化した有機ポリイソシアネートI(NCO
%:21.4%)を調製した。
【0051】(10)有機ポリイソシアネートJ 開始剤としてのグリセリンにアルキレンオキシドとして
のプロピレンオキシドを付加重合せしめて得られたイソ
シアネート変性用ポリエーテルポリオール(開始剤官能
基数:3、ヒドロキシル当量:600、EO含量:0
%)の11.0部を使用する以外は、先の有機ポリイソ
シアネートDと同様にして、ポリメチレンポリフェニル
イソシアネートとの反応を行ない、プレポリマー化した
有機ポリイソシアネートJ(NCO%:29.0%)を
準備した。
【0052】(11)有機ポリイソシアネートK 2,4′−MDI異性体を38.0%含有する精製MD
I:78.0部と、MDI:43.0%及び三核体以上
のメチレン架橋ポリフェニルポリイソシアネート:5
7.0%よりなり、NCO含量が31.0%である粗製
MDI:22.0部とからなる、ポリメチレンポリフェ
ニルイソシアネートを、有機ポリイソシアネートK(N
CO%:33.0%)として用いた。
【0053】(12)有機ポリイソシアネートL TDI(2,4−TDI/2,6−TDI異性体比=8
0/20)を、有機ポリイソシアネートL(NCO%:
48.3%)として用いた。
【0054】(13)有機ポリイソシアネートM MDI:43.0%及び三核体以上のメチレン架橋ポリ
フェニルポリイソシアネート:57.0%よりなり、N
CO含量が31.0%である粗製MDI:50.0部に
対して、先のTDI(2,4−TDI/2,6−TDI
異性体比=80/20)の50.0部を加えて、1時間
攪拌混合したものを、有機ポリイソシアネートM(NC
O%:39.6%)として用いた。
【0055】(II)活性水素化合物の準備 (1)ポリエーテルトリオールA 開始剤としてグリセリンを用い、それにプロピレンオキ
シドを付加重合させ、更に末端にエチレンオキシドを付
加重合させたものであって、そのヒドロキシル当量は7
50、EO含量は15%である。
【0056】(2)ポリエーテルトリオールB 開始剤としてグリセリンを用い、それにプロピレンオキ
シドを付加重合させ、更に末端にエチレンオキシドを付
加重合せしめたものであって、そのヒドロキシル当量は
1600、EO含量は17%である。
【0057】(3)ポリエーテルトリオールC 開始剤としてグリセリンを用い、それにプロピレンオキ
シドを付加重合させ、更に末端にエチレンオキシドを付
加重合せしめて得られたものであり、そのヒドロキシル
当量は900、EO含量は15%である。
【0058】(4)ポリエーテルトリオールD 開始剤としてグリセリンを用い、それにプロピレンオキ
シドを付加重合せしめ、更に末端にエチレンオキシドを
付加重合させて得られたものであり、そのヒドロキシル
当量は1350、EO含量は20%である。
【0059】(5)ポリエーテルジオールE 開始剤としてジプロピレングリコールを用い、それにプ
ロピレンオキシドを付加重合させ、更に末端にエチレン
オキシドを付加重合せしめて得られたものであって、そ
のヒドロキシル当量が1010、EO含量が25%のポ
リエーテルジオールである。
【0060】(6)ポリエーテルジオールF 開始剤にジプロピレングリコールを用い、それにプロピ
レンオキシドを付加重合せしめ、更に末端にエチレンオ
キシドを付加重合させて得られたものであって、そのヒ
ドロキシル当量が1500、EO含量が20%のポリエ
ーテルジオールである。
【0061】(7)ポリエーテルジオールG 開始剤としてジプロピレングリコールを用い、それにプ
ロピレンオキシドを付加重合させ、更に末端にエチレン
オキシドを付加重合せしめて得られたものであって、そ
のヒドロキシル当量が1800、EO含量が20%であ
るポリエーテルジオールである。
【0062】(8)ポリエーテルジオールH 開始剤としてジプロピレングリコールを用い、それにプ
ロピレンオキシドを付加重合せしめ、更に末端にエチレ
ンオキシドを付加重合させて得られたものであって、そ
のヒドロキシル当量が750、EO含量が17%である
ポリエーテルジオールである。
【0063】(9)ポリエーテルポリオールI 先のポリエーテルトリオールC:80部の存在下におい
て、アクリロニトリル:10部及びスチレン:10部を
重合して得られたものである。
【0064】(III )レジンプレミックスの調製 上記で準備された各種の活性水素化合物を用いて、以下
の配合組成にて、レジンプレミックスを調製した。 活性水素化合物 100.0部 シリコーン整泡剤 (東レ・ダウコーニング株式会社製SRX−274C) 1.0部 アミン触媒(活材ケミカル株式会社製L−1020) 0.50部 アミン触媒(活材ケミカル株式会社製A−1) 0.10部 水 3.5〜4.0部
【0065】実施例1〜14及び比較例1〜8 上記において準備された、各種のレジンプレミックスと
有機ポリイソシアネートとを、下記の表1〜表3に示さ
れる組合せにおいて用いて、図1に示される如き構成の
各種の衝撃吸収ヘッドレストを製造した。即ち、ポリプ
ロピレン製成形品からなるインサート4を有する芯材8
と共に、袋状の表皮2を、所定の成形型の成形キャビテ
ィ内に配置して、下記の表1〜3に示されるレジンプレ
ミックスと有機ポリイソシアネートとの組合せにおい
て、それらの混合物を表皮2内に注入して、加熱し、反
応・発泡せしめることにより、芯材8を埋設した状態に
おいて軟質ポリウレタン発泡体からなるパッド材10を
表皮2内に一体的に充填せしめて、目的とするヘッドレ
ストを得た。なお、かかる発泡成形時には、生成する軟
質ポリウレタン発泡体が、発泡膨張して、表皮2内を充
填し、表皮2を成形キャビティ内面に押圧することで、
成形キャビティの内面形状に対応した形状に賦形される
と共に、表皮2及び芯材8と一体的に接合したパッド材
10が形成された。また、図1における表皮2上の点P
から芯材8までの距離(図において左右方向の距離)が
60mmとなるようにされた。
【0066】かくして得られた各種のヘッドレストにつ
いて、それぞれ、図3に示されるように、点Pが上方に
位置する形態において、ステー6を治具22に固定し
て、支持せしめ、上方から重さ:6.9kgの頭部模型
24を自然落下させて、衝突速度:6.2kg/Hrに
て、点Pに衝突させ、そのときの頭部模型24のリバウ
ンド高さを測定した。そして、その測定値から、それぞ
れのヘッドレストのエネルギー吸収率(E吸収率)を、
ステー6の変形がなく且つリバウンド方向が垂直である
として、下記の式に従って算出した。 E吸収率=〔1−(1/2・V1 2 )/(1/2・V0
2 +gh)〕×100(%)
【0067】なお、上式において、V0 は衝突初速であ
り、V1 はリバウンド初速、gは重力加速度である。ま
た、hは、図4及び図5に示されるように、頭部模型2
4がヘッドレストの点Pに衝突した瞬間の位置:H
1 と、頭部模型24がヘッドレストから離れた瞬間の位
置:H2 との差であり、かかる位置:H2 と最深谷部の
位置:H3 との差がリバウンド高さとなる。そして、こ
のようにして求められたE吸収率が大きい程、スプリン
グバックによるむち打ち症を、より効果的に防止するこ
とが出来るのである。
【0068】また、各実施例及び比較例において得られ
たヘッドレストから、それぞれのパッド材10を切り出
し、発泡体サンプルを得て、その反発弾性率及び圧縮荷
重の温度依存性(Δ25%CFD)を求めた。なお、反
発弾性率については、厚さ:30mmの発泡体サンプル
を用いて、JIS−K−6401(1997)に基づい
て測定され、また、25%圧縮荷重値については、50
mm×50mm×25mmt の発泡体サンプルを用い
て、ASTM−D−3574に基づいて、−20℃及び
20℃の温度下において測定され、その測定値の差:
(−20℃における25%圧縮荷重値)−(20℃にお
ける25%圧縮荷重値)をもって、圧縮荷重の温度依存
性(Δ25%CFDを算出した。
【0069】かくして得られた各種のヘッドレストのE
吸収率、更には、それを構成するパッド材の反発弾性率
や圧縮荷重の温度依存性(Δ25%CFD)の結果を、
それぞれ、下記表1〜表3に併せ示した。また、それら
の表には、各例のヘッドレストの発泡成形操作におい
て、成形されたヘッドレストが成形型より脱型可能にな
るまでの時間(分)を測定して得られた結果も示されて
いる。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【表3】
【0073】これらの表の結果から明らかなように、本
発明に従う実施例1〜14のヘッドレストは、E吸収率
が80%以上であり、これにより、スプリングバックに
よるむち打ち症を効果的に防止し得るのである。これ
は、パッド材10として、反発弾性率が30%以下の軟
質ポリウレタン発泡体を使用した結果であると考えら
れ、また、Δ25%CFDが0.030kg/cm2
下であることから、低温時(−20℃)と常温時(20
℃)におけるパッド材の25%圧縮荷重値の変化が少な
く、これによって、その硬度変化も少なくなって、フィ
ーリングの向上も効果的に為されるのである。更に、実
施例4と実施例13若しくは実施例14との結果の比較
より、有機ポリイソシアネートとして、TDIを使用す
ることで、反発弾性率が上昇し、またΔ25%CFDも
上昇するようになるところから、TDIの使用を避け、
MDI単独にて使用するのが好ましいことが認められ
る。更に、図4には、実施例4のヘッドレストについて
のリバウンド高さ測定時の時間−変位曲線が示されてい
るが、この図からも明らかなように、リバウンドは1回
だけであり、その高さも低いことが認められる。
【0074】これに対して、比較例1〜8のヘッドレス
トにあっては、表3からも明らかなように、各種の欠陥
が内在しているのである。例えば、比較例1のヘッドレ
ストにあっては、ポリエーテルポリオールCの使用量が
多過ぎるために、パッド材となる軟質ポリウレタン発泡
体の反発弾性率が高く、E吸収率が低下しているのであ
り、また比較例2のヘッドレストにあっては、有機ポリ
イソシアネートJの製造に用いたイソシアネート変性用
ポリエーテルポリオールのヒドロキシル当量が800よ
り小さいために、圧縮荷重の温度依存性(Δ25%CF
D)が大きくなってしまっているのである。更に、比較
例3のヘッドレストにおいては、ポリエーテルトリオー
ルA及びポリエーテルジオールHのヒドロキシル当量が
小さいために、圧縮荷重の温度依存性(Δ25%CF
D)が大きくなっており、また、比較例4のヘッドレス
トにおいては、ポリエーテルトリオールB及びポリエー
テルジオールGのヒドロキシル当量が1500よりも大
きいために、パッド材となる軟質ポリウレタン発泡体の
反発弾性率が高く、E吸収率が低下している。なお、こ
の比較例4のヘッドレストのリバウンド高さ測定時の時
間−変位曲線が、図5に示されているが、かかる比較例
4のヘッドレストでは、リバウンドが周期的に何回か生
じ、リバウンド高さも大きいことが認められる。
【0075】また、比較例5のヘッドレストにあって
は、ポリエーテルトリオールAのヒドロキシル当量が9
00よりも小さいために、圧縮荷重の温度依存性(Δ2
5%CFD)が大きくなっており、更に比較例6のヘッ
ドレストにあっては、有機ポリイソシアネートFの製造
に用いたイソシアネート変性用ポリエーテルポリオール
の平均官能基数が4よりも大きいために、パッド材とな
る軟質ポリウレタン発泡体の反発弾性率が高く、E吸収
率が低下している。加えて、比較例7のヘッドレストに
おいては、有機ポリイソシアネートHの製造に用いたイ
ソシアネート変性用ポリエーテルポリオールのEO含量
が80%よりも多いために、有機ポリイソシアネートH
は、室温下で固化してしまい、軟質ポリウレタン発泡体
の成形が不可能となったのであり、また、比較例8のヘ
ッドレストにおいては、有機ポリイソシアネートFの製
造に用いたイソシアネート変性用ポリエーテルポリオー
ルのヒドロキシル当量が2000よりも大きいために、
パッド材となる軟質ポリウレタン発泡体の反発弾性率が
高く、E吸収率が低下している。
【0076】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に従う軟質ポリウレタン発泡体にあっては、30%以下
の反発弾性率を有すると共に、圧縮荷重の温度依存性
(Δ25%CFD)が0.030kg/cm2 以下とさ
れていることにより、高い衝撃吸収性能と優れたフィー
リング乃至は触感、特に硬度が温度の影響を受け難いと
いう、両方の特性が付与されたものとなり、以て車両用
内装材、特に車両用ヘッドレストやシートバックのパッ
ド材として用いられて、優れた効果を発揮するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用内装材の一つであるヘッド
レストの一例を示す断面説明図である。
【図2】本発明に係る車両用内装材の一つである車両用
シートにおけるシートバックの一例を示す一部切り欠き
断面説明図である。
【図3】実施例及び比較例におけるヘッドレストの試験
方法を示す説明図である。
【図4】実施例4のヘッドレストに衝撃を加えた場合の
時間−変位曲線を示すグラフである。
【図5】比較例4のヘッドレストに衝撃を加えた場合の
時間−変位曲線を示すグラフである。
【符号の説明】
2 表皮 4 インサート 6 ステー 8 芯材 10 パッド材 12 シートバッ
ク 14 シートクッション 16 シートバッ
クフレーム 18 シートバックパッド 20 シートバッ
クカバー 22 治具 24 頭部模型

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反発弾性率が30%以下であり、且つ−
    20℃における25%圧縮荷重値と20℃における25
    %圧縮荷重値との差にて表わされる圧縮荷重の温度依存
    性が0.030kg/cm2 以下であることを特徴とす
    る軟質ポリウレタン発泡体。
  2. 【請求項2】 前記−20℃における25%圧縮荷重値
    及び20℃における25%圧縮荷重値が、何れも、0.
    110kg/cm2 以下である請求項1記載の軟質ポリ
    ウレタン発泡体。
  3. 【請求項3】 表皮層の下に、外部からの衝撃を吸収す
    べく配設されるパッド層の一部若しくは全体を、請求項
    1または請求項2記載の軟質ポリウレタン発泡体にて構
    成したことを特徴とする車両用内装材。
  4. 【請求項4】 袋状の表皮と、該表皮内に配置された、
    該表皮を貫通して外部に突出するステーを有する芯材
    と、それら表皮と芯材との間に充填されるパッド材とを
    含む車両用のヘッドレストにして、該パッド材の一部若
    しくは全体を、請求項1または請求項2記載の軟質ポリ
    ウレタン発泡体にて構成したことを特徴とする車両用ヘ
    ッドレスト。
  5. 【請求項5】 シートバックカバーとシートバックフレ
    ームとの間に介装されるシートバックパッドの一部若し
    くは全体を、請求項1または請求項2記載の軟質ポリウ
    レタン発泡体にて構成したことを特徴とする車両用シー
    トにおけるシートバック。
  6. 【請求項6】 活性水素化合物と有機ポリイソシアネー
    トとを反応せしめる一方、発泡剤として水を用いて発泡
    させることにより、軟質ポリウレタン発泡体を製造する
    に際して、 前記活性水素化合物として、(A1 )ヒドロキシル当量
    が900〜1500であり、末端に付加重合されたエチ
    レンオキシド単位を5〜30重量%含有するポリエーテ
    ルトリオールと、(A2 )ヒドロキシル当量が1010
    〜1500であり、末端に付加重合されたエチレンオキ
    シド単位を5〜30重量%含有するポリエーテルジオー
    ルとを、(A1 )/(A2 )=80/20〜0/100
    なる重量比率において用いると共に、前記発泡剤として
    の水を、前記活性水素化合物の100重量部に対して
    2.0〜6.0重量部の割合において用いることを特徴
    とする軟質ポリウレタン発泡体の製造法。
  7. 【請求項7】 前記有機ポリイソシアネートとして、
    (B1 )ポリメチレンポリフェニルイソシアネートと、
    (B2 )2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシ
    アネートとを、(B1 )/(B2 )=100/0〜70
    /30なる重量比率において用いることを特徴とする請
    求項6記載の軟質ポリウレタン発泡体の製造法。
  8. 【請求項8】 前記ポリイソシアネートとして、
    (B1 )ポリメチレンポリフェニルイソシアネートと、
    (B3 )炭素数が3以上のアルキレンオキシドとエチレ
    ンオキシドとが20/80〜100/0なるモル比率に
    て付加重合されてなり且つ平均官能基数が1〜4、ヒド
    ロキシル当量が800〜2000であるイソシアネート
    変性用ポリエーテルポリオールの少なくとも1種とを、
    反応させることにより得られる、末端にイソシアネート
    基を有するプレポリマーを用いることを特徴とする請求
    項6記載の軟質ポリウレタン発泡体の製造法。
  9. 【請求項9】 前記(A1 )成分と前記(A2 )成分と
    が、70/30〜40/60の重量比率において、混合
    して用いられる請求項6乃至請求項8の何れかに記載の
    軟質ポリウレタン発泡体の製造法。
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