JP7368102B2 - ポリウレタンフォームとその製造方法 - Google Patents

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本発明は、ポリウレタンフォームとその製造方法に関する。
車両用シートクッションには、ポリオール、イソシアネート、発泡剤、整泡剤、触媒を含むポリウレタンフォーム原料から得られたポリウレタンフォームが多用されている(特許文献1)。
シートクッション用ポリウレタンフォームは、近年、車内空間を増大させるため、ポリウレタンフォームの厚みを薄くする傾向がある。
しかし、従来のシートクッション用ポリウレタンフォームは、JIS K6400に基づく圧縮たわみ係数(65%圧縮硬度/25%圧縮硬度)が2.8~2.9程度であり、たわみ量が50%を超えると急に荷重-ひずみ曲線(F-S曲線)が立ち上がるようになり、たわみ量が70%を超えると底に当たる底突き状態になる。そのため、ポリウレタンフォームの厚みを薄くすると、悪路走行等の際に底突きを生じてクッション性を損なうおそれがある。
また、シートクッション用ポリウレタンフォームは、通気性が小さいと、着座した際の初期圧縮時の感触が硬く、クッション感が悪いため、通気性が大きいものが望まれる。
特許第5878407号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、従来よりも厚みを薄くしても底突きを生じ難く、かつ通気性が大きいポリウレタンフォームとその製造方法の提供を目的とする。
請求項1の発明は、ポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤、整泡剤を含むポリウレタンフォーム原料から得られたポリウレタンフォームにおいて、前記整泡剤が、粘度900mPa・s(25℃)以上、表面張力24mN/m以下のシリコーン系整泡剤であることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記シリコーン系整泡剤が直鎖状シリコーンであることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、JIS K6400に基づく圧縮たわみ係数が2.2~2.6であり、JIS K6400 B法に基づく通気性が18~60cc/(sec・cm)であることを特徴とする。
請求項4の発明は、ポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤、整泡剤を含むポリウレタンフォーム原料を発泡、硬化させるポリウレタンフォームの製造方法において、前記整泡剤が、粘度900mPa・s(25℃)以上、表面張力24mN/m以下のシリコーン系整泡剤であることを特徴とする。
本発明によれば、従来よりも厚みを薄くしても底突きを生じ難く、かつ通気性が大きいポリウレタンフォームを得ることができる。
実施例及び比較例の配合及び物性値等を示す表である。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明のポリウレタンフォームは、ポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤、整泡剤を含むポリウレタンフォーム原料から得られる。
ポリオールは、ポリウレタンフォームの製造に用いられているものを使用することができ、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオールの何れでもよく、それらの一種類に限られず、二種類以上を使用してもよい。ポリオールの分子量は、2500~8000、官能基数3~4が好ましい。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコールにエチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)等のアルキレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオールを挙げることができる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、マロン酸、コハク酸、アジピン酸等の脂肪族カルボン酸やフタル酸等の芳香族カルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等の脂肪族グリコール等とから重縮合して得られたポリエステルポリオールを挙げることできる。
また、ポリエーテルエステルポリオールとしては、前記ポリエーテルポリオールと多塩基酸を反応させてポリエステル化したもの、あるいは1分子内にポリエーテルとポリエステルの両セグメントを有するものを挙げることができる。
イソシアネートは、ウレタンフォームの製造に用いられているものを使用することができる。例えば、芳香族イソシアネート、脂肪族イソシアネート、脂環族イソシアネート等が挙げられ、それらは一種類に限られず、二種類以上を使用してもよい。
芳香族イソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI(クルードMDI)、キシリレンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。なお、トリレンジイソシアネート(TDI)には、2,4-TDIと2,6-TDIの異性体が存在し、2,4’-TDI/2,6’-TDIの比が80/20からなるT-80や2,4’-TDI/2,6’-TDIの比が65/35からなるT-65もある。また、トリレンジイソシアネート(TDI)と4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の混合物は、本発明において好適なイソシアネートの一つである。
脂肪族イソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環族イソシアネートとしては、シロヘキサン-1,4-ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添MDI等が挙げられる。
イソシアネートインデックスは75~120が好ましい。イソシアネートインデックスが75未満では、十分な硬さが得られなくなり、また通気性が低下して、着座した際の初期圧縮性の感触が硬く、クッション感が悪くなる。一方、イソシアネートインデックスが120を超えると25%硬さが硬くなりすぎて、ポリウレタンフォーム自体の反発弾性が悪くなって、クッション感が悪くなったりする。イソシアネートインデックスは、イソシアネートにおけるイソシアネート基のモル数をポリオールの水酸基などの活性水素基の合計モル数で割った値に100を掛けた値であり、[ポリイソシアネートのNCO当量/活性水素当量×100]で計算される。
触媒は、ポリウレタンフォームの製造に用いられているものを使用することができる。例えば、アミン系触媒、有機金属系触媒等が挙げられる。アミン系触媒としては、例えば、トリエチレンジアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミノモルホリン、N-エチルモルホリン等が挙げられる。有機金属系触媒としては、例えば、スターナスオクトエート、ジブチルチンジラウレート、オクテン酸鉛、オクチル酸カリウム等が挙げられる。それらの触媒のうちの一種類に限られず、二種類以上を併用してもよい。触媒の量は、ポリオールを100重量部とした場合に、0.3~1.0重量部が好ましい。
発泡剤は、水、ペンタン、シクロペンタン、メチレンクロライド、炭酸ガス等が挙げられ、これらを1種または2種以上用いられる。発泡剤として、水を用いた場合には、ポリオールとイソシアネートとの反応時に炭酸ガスを発生し、その炭酸ガスによってポリウレタンフォームの発泡が行われる。発泡剤としての水の量は、ポリオール100重量部に対して1.5~4.0重量部が好ましい。発泡剤の量が1.5重量部未満の場合には軽量化することができなくなり、逆に4.0重量部を超えると発泡時の泡化反応性が高くなり樹脂化反応性とのバランスが崩れ、良好なポリウレタンフォームが得難くなり、クッション性に乏しく、底付き感がして、乗り心地悪いものとなってしまう。
整泡剤の粘度と表面張力は、整泡剤を測定試料として、粘度と表面張力を測定した。粘度は、JIS K1557-5に基づき、E型粘度計を用いて、25℃で測定した。整泡剤の表面張力は、動的濡れ性試験機 MODEL WET-6100 RHESCA社製を用いて、浸漬速度3mm/s、浸漬深さ3mm、浸漬時間300sの条件で、ウィルヘルミー法により測定した。
整泡剤は、JIS K1557-5に基づく粘度が900mPa・s(25℃)以上、好ましくは1000~10000mPa・s(25℃)、より好ましくは1300~9000mPa・s(25℃)であって、かつウィルヘルミー法に基づく表面張力(25℃)が24mN/m以下、好ましくは18~24mN/m、さらに好ましくは19~23mN/mのシリコーン系整泡剤が使用される。整泡剤は、粘度が900mPa・s(25℃)未満の場合、たわみ係数が大きくなる。一方、表面張力が24mN/mを超える場合、通気性が低下し、クッション性が悪くなる。シリコーン系整泡剤としては、直鎖状シリコーン((AB)n型)が好ましい。
使用可能な整泡剤の例として、Momentive社製の「L6164」、「L621」、「L629」を挙げることができる。「L6164」は、直鎖状シリコーンであり、粘度が4840mPa・s(25℃)、表面張力が22.65mN/m(25℃)、「L621」は、直鎖状シリコーンであり、粘度が7280mPa・s(25℃)、表面張力が20.08mN/m(25℃)である。また、「L629」は、直鎖状シリコーンであり、粘度が1560mPa・s(25℃)、表面張力が20.60mN/m(25℃)である。整泡剤は一種類に限られず、二種類以上を併用してもよいが、好ましくは一種類の使用により柔軟性を有するポリウレタンフォームとなる。整泡剤の量は、少なすぎると通気性が低下し、着座した際の初期圧縮性の感触が硬く、クッション感が悪くなる。逆に多すぎるとたわみ係数が大きくなりすぎる傾向があるため、ポリオール100重量部に対して0.1~2.0重量部が好ましく、より好ましくは0.4~1.6重量部である。
その他に適宜配合される添加材として、例えば、架橋剤、難燃剤、着色剤等を挙げることができる。
架橋剤は、ポリウレタンフォームの硬さを調整するために配合される。架橋剤としては、ジエタノールアミン、グリセリン、ジエチレントリアミン等を挙げることができる。架橋剤を配合する場合、架橋剤の量は、ポリオール100重量部に対して0.1~2重量部が好ましい。架橋剤は、一種に限られず、二種以上を使用してもよい。
難燃剤や着色剤等を挙げることができる。
難燃剤は、ポリウレタンフォームを低燃焼化するために配合される。難燃剤としては、公知の液体系難燃剤や固体系難燃剤等を挙げることができる。難燃剤を配合する場合、難燃剤の量は、ポリオール100重量部に対して、0.1~5重量部が好ましい。難燃剤は、一種に限られず、二種以上を併用してもよい。
着色剤は、ポリウレタンフォームを適宜の色にするために配合され、求められる色に応じたものが使用される。
本発明のポリウレタンフォームは、前記ポリウレタンフォーム原料を発泡、硬化させることにより製造される。発泡、硬化は、前記ポリウレタンフォーム原料を金型に注入して行う、いわゆるモールド成形を用いて行われる。金型は、下型と上型とからなり、下型と上型間にキャビティ(成形空間)を有し、前記キャビティにポリウレタンフォーム原料が注入される。金型の温度は、50~75℃が好ましい。金型へのポリウレタンフォーム原料の注入は、公知のポリウレタンフォーム原料注入装置、例えば低圧注入装置あるいは高圧注入装置を用いて行われる。
本発明のポリウレタンフォームは、JIS K6400に基づく圧縮たわみ係数が2.2~2.6であり、かつJIS K6400 B法に基づく通気性(ポリウレタンフォーム厚み10mm)が18~60cc/(sec・cm)である。ここで圧縮たわみ係数は、25%圧縮時の荷重(N)に対する65%圧縮時の荷重(N)の比を表すものである。
圧縮たわみ係数が2.2未満の場合、圧縮時の初期荷重が大きくなって、着座時のクッション性が損なわれるようになる。一方、圧縮たわみ係数が2.6を超える場合、悪路走行等の際に底突き感を生じてクッション性が損なわれるようになる。
通気性が18cc/(sec・cm)未満の場合、着座した際の初期圧縮時の感触が硬く、クッション感が悪くなる。
本発明のポリウレタンフォームのコア密度(JIS K7222:2005に基づく)は、小さくなると着座時に撓みやすくなって底付き感を生じ、クッションとしてのサポート感が乏しくなり、大きすぎると重くなるため、40~80kg/mが好ましく、より好ましくは50~70kg/mである。コアは、ポリウレタンフォームのスキン層(モールド成形ポリウレタンフォームの表面に形成される比較的密度の大きい層)を含まない中央部分(コア)である。コア密度の調整は、金型に注入するポリウレタンフォーム原料の充填量及び発泡剤の量の調整により行うことができる。
また、本発明のポリウレタンフォームのコアの反発弾性率(JIS K6400に基づく)は、小さくなると薄くて体重を支える薄肉用シートクッションとしては適さなくなるため、50~80%が好ましく、より好ましくは65~75%である。
実施例及び比較例について説明する。次の物質を用い、図1の表に示す配合(各数字は重量部を示す)からなる各実施例及び各比較例のポリウレタンフォーム原料を調製し、温度65℃の金型に注入し、発泡、硬化させてポリウレタンフォームを作製した。金型のキャビティの内寸は40×40×10cmであり、キャビティ容量は16000cm、ポリウレタンフォーム原料の注入量は1170gである。なお、実際の製造時には、注入装置として、ウレタンフォームの製造に使用されている高圧注入機を用いることができる。各実施例及び各比較例のポリウレタンフォームの厚みは100mmである。
・ポリオール1;ポリエーテルポリオール、数平均分子量7000、平均官能基数3、水酸基価26mgKOH/g、
・ポリオール2;ポリマーポリオール、数平均分子量5000、平均官能基数3、水酸基価25mgKOH/g、固形分30%
・ポリオール3:ポリエーテルポリオール、数平均分子量5000、平均官能基数3、水酸基価34mgKOH/g
・触媒1;アミン触媒、品番;NIAX A-1、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製
・触媒2;アミン触媒、トリエチレンジアミン、品番;33LV、エアープロダクトジャパン株式会社製
・架橋剤;プロピレングリコール
・整泡剤1;直鎖状シリコーン系整泡剤、粘度7280mPa・s(25℃)、表面張力20.08mN/m(25℃)、品番;L621、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ、ジャパン社製
・整泡剤2;直鎖状シリコーン系整泡剤、粘度1560mPa・s(25℃)、表面張力20.60mN/m(25℃)、品番;L629、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ、ジャパン社製
・整泡剤3:直鎖状シリコーン系整泡剤、粘度4840mPa・s(25℃)、表面張力22.65mN/m(25℃)、品番;L-6164、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ、ジャパン社製
・整泡剤4;シリコーン系整泡剤、粘度10460mPa・s(25℃)、表面張力21.63mN/m(25℃)、品番;SZ1923、東レ社製
・整泡剤5;シリコーン系整泡剤、粘度40mPa・s(25℃)、表面張力20.57mN/m(25℃)、品番;B8738LF2、エボニックジャパン(株)社製
・イソシアネート;TDI(80重量%)とMDI(20重量%)の混合物、NCO=44.8%
各実施例及び各比較例のポリウレタンフォームに対し、JIS K7222:2005に基づきコア密度、JIS K6400に基づき25%硬さ、65%硬さ、圧縮たわみ係数、JIS K6400に基づきコアの反発弾性率、JIS K6400に基づき通気性を測定した。測定結果は図1に示す。
実施例1は、ポリオール1を90重量部、ポリオール2を10重量部、触媒1を0.1重量部、触媒2を0.6重量部、整泡剤2(粘度1560mPa・s(25℃)、表面張力20.60mN/m)を0.5重量部、水を2.2重量部、イソシアネートインデックスを100にした例である。実施例1は、コア密度65.3kg/m、25%硬さ236N/314cm、65%硬さ529N/314cm、荷重たわみ係数(圧縮たわみ係数)2.3、コアの反発弾性率73%、通気性28.3cc/(sec・cm)である。実施例1は荷重たわみ係数が2.3と小さく、通気性が28.3cc/(sec・cm)と大きいため、着座時のクッション性が良好で、底突き感を生じ難い。
実施例2は、実施例1における整泡剤2(粘度1560mPa・s(25℃)、表面張力20.60mN/m)の量を1重量部に増やし、他を実施例1と同様にした例である。実施例2は、コア密度65kg/m、25%硬さ238N/314cm、65%硬さ556N/314cm、荷重たわみ係数2.3、コアの反発弾性率70.8%、通気性22.6cc/(sec・cm)である。実施例2は荷重たわみ係数が2.3と小さく、通気性が22.6cc/(sec・cm)と大きいため、着座時のクッション性が良好で、底突き感を生じ難い。
実施例3は、実施例1における整泡剤2(粘度1560mPa・s(25℃)、表面張力20.60mN/m)の量を1.5重量部に増やし、他を実施例1と同様にした例である。実施例3は、コア密度64.8kg/m、25%硬さ222N/314cm、65%硬さ537N/314cm、荷重たわみ係数2.4、コアの反発弾性率71%、通気性23.5cc/(sec・cm)である。実施例3は荷重たわみ係数が2.4と小さく、通気性が23.5cc/(sec・cm)と大きいため、着座時のクッション性が良好で、底突き感を生じ難い。
実施例4は、実施例1における整泡剤2(粘度1560mPa・s(25℃)、表面張力20.60mN/m)に代えて、整泡剤1(粘度7280mPa・s(25℃)、表面張力20.08mN/m)を1重量部使用し、他を実施例1と同様にした例である。実施例4は、コア密度65.1kg/m、25%硬さ247N/314cm、65%硬さ593N/314cm、荷重たわみ係数2.4、コアの反発弾性率72.8%、通気性26.6cc/(sec・cm)である。実施例4は荷重たわみ係数が2.4と小さく、通気性が26.6cc/(sec・cm)と大きいため、着座時のクッション性が良好で、底突き感を生じ難い。
実施例5は、実施例4における整泡剤1(粘度7280mPa・s(25℃)、表面張力20.08mN/m)の量を0.5重量部に減らし、他を実施例4と同様にした例である。実施例5は、コア密度62.7kg/m、25%硬さ238N/314cm、65%硬さ553N/314cm、荷重たわみ係数2.3、コアの反発弾性率71.2%、通気性47.0cc/(sec・cm)である。実施例5は荷重たわみ係数が2.3と小さく、通気性が47.0cc/(sec・cm)と大きいため、着座時のクッション性が良好で、底突き感を生じ難い。
実施例6は、実施例4における整泡剤1(粘度7280mPa・s(25℃)、表面張力20.08mN/m)の量を0.1重量部に減らし、他を実施例4と同様にした例である。実施例6は、コア密度63.8kg/m、25%硬さ257N/314cm、65%硬さ565N/314cm、荷重たわみ係数2.2、コアの反発弾性率71.0%、通気性20.1cc/(sec・cm)である。実施例6は荷重たわみ係数が2.2と小さく、通気性が20.1cc/(sec・cm)と大きいため、着座時のクッション性が良好で、底突き感を生じ難い。
実施例7は、実施例4における整泡剤1(粘度7280mPa・s(25℃)、表面張力20.08mN/m)、0.5重量部に代えて、整泡剤3(粘度4840mPa・s(25℃)、表面張力22.65mN/m)、0.5重量部を使用し、他を実施例4と同様にした例である。実施例7は、コア密度66.2kg/m、25%硬さ251N/314cm、65%硬さ550N/314cm、荷重たわみ係数2.2、コアの反発弾性率70.2%、通気性14.2cc/(sec・cm)である。実施例7は荷重たわみ係数が2.2と小さく、通気性が18.2cc/(sec・cm)であるため、着座時のクッション性が良好で、底突き感を生じ難い。
比較例1は、ポリオール1を77重量部、ポリオール2を20重量部、触媒1を0.1重量部、触媒2を0.7重量部、ポリオール3を3重量部、架橋剤を0.7重量部、整泡剤5(粘度40mPa・s(25℃)、表面張力20.57mN/m)を1重量部、水を2.2重量部、イソシアネートインデックスを100にした例である。比較例1は、コア密度67.6kg/m、25%硬さ227N/314cm、65%硬さ636N/314cm、荷重たわみ係数2.8、コアの反発弾性率66.5%、通気性18.4cc/(sec・cm)である。比較例1は荷重たわみ係数が2.8と高いため、底突きを生じ易くクッション性に劣る。
比較例2は、実施例1における整泡剤2(粘度1560mPa・s(25℃)、表面張力20.60mN/m)に代えて、整泡剤4(粘度10460mPa・s(25℃)、表面張力21.63mN/m)を0.05重量部使用し、他を実施例1と同様にした例である。比較例2は、コア密度65.4kg/m、25%硬さ276N/314cm、65%硬さ599N/314cm、荷重たわみ係数2.1、コアの反発弾性率39.2%、通気性1.3cc/(sec・cm)である。比較例2は荷重たわみ係数が2.1と低く、良好な値であったが、通気性が1.3cc/(sec・cm)と非常に小さく、クッション性に劣る。
比較例3は、比較例2における整泡剤4(粘度10460mPa・s(25℃)、表面張力21.63mN/m)の量を0.1重量部に増やし、他を比較例2と同様にした例である。比較例3は、コア密度67.5kg/m、25%硬さ287N/314cm、65%硬さ591N/314cm、荷重たわみ係数2.1、コアの反発弾性率47.7%、通気性0.3cc/(sec・cm)である。比較例3は荷重たわみ係数が2.1と低く、良好な値であったが、通気性が0.3cc/(sec・cm)と非常に小さく、クッション性に劣る。
比較例4は、比較例2における整泡剤4(粘度10460mPa・s(25℃)、表面張力21.63mN/m)の量を0.5重量部に増やし、他を比較例2と同様にした例である。比較例4は、コア密度64.2kg/m、25%硬さ266N/314cm、65%硬さ551N/314cm、荷重たわみ係数2.1、コアの反発弾性率53%、通気性5.5cc/(sec・cm)である。比較例4は荷重たわみ係数が2.1と低く、良好な値であったが、通気性が5.5cc/(sec・cm)と小さく、クッション性に劣る。
比較例5は、比較例2における整泡剤4(粘度10460mPa・s(25℃)、表面張力21.63mN/m)の量を1重量部に増やし、他を比較例2と同様にした例である。比較例5は、コア密度64.6kg/m、25%硬さ265N/314cm、65%硬さ599N/314cm、荷重たわみ係数2.3、コアの反発弾性率69.3%、通気性16.0cc/(sec・cm)である。比較例5は荷重たわみ係数が2.3と低く、良好な値であったが、通気性が16.0cc/(sec・cm)と小さく、クッション性に劣る。
比較例6は、比較例2における整泡剤4(粘度10460mPa・s(25℃)、表面張力21.63mN/m)の量を1.5重量部に増やし、他を比較例2と同様にした例である。比較例6は、コア密度65.7kg/m、25%硬さ251N/314cm、65%硬さ586N/314cm、荷重たわみ係数2.4、コアの反発弾性率65.2%、通気性10.6cc/(sec・cm)である。比較例6は荷重たわみ係数が2.4と低く、良好な値であったが、通気性が10.6cc/(sec・cm)と小さく、クッション性に劣る。
前記のように、本発明によれば、ポリウレタンフォームの圧縮たわみ係数を2.2~2.6にできるため、従来よりも厚みを薄くしても底突き感を生じ難く、かつ通気性を大きくできるため、着座時のクッション性が良好になり、車両用シートクッションとして好適である。

Claims (7)

  1. JIS K6400に基づく圧縮たわみ係数が2.2~2.6であり、JIS K6400 B法に基づく通気性が18~60cc/(sec・cm)であることを特徴とするポリウレタンフォームであって、
    原料として、粘度が900~1560mPa・s(25℃)及び表面張力が24mN/m以下のシリコーン系整泡剤、又は、前記粘度が7280~10000mPa・s(25℃)及び前記表面張力が24mN/m以下のシリコーン系整泡剤を用いたポリウレタンフォーム。
  2. JIS K6400に基づく圧縮たわみ係数が2.2~2.6であり、JIS K6400 B法に基づく通気性が18~60cc/(sec・cm )であることを特徴とするポリウレタンフォームであって、
    JIS K6400に基づく25%硬さが222~257N/314cmであり、
    JIS K6400に基づく65%硬さが529~593N/314cmである、リウレタンフォーム。
  3. JIS K6400に基づく圧縮たわみ係数が2.2~2.6であり、JIS K6400 B法に基づく通気性が18~60cc/(sec・cm )であることを特徴とするポリウレタンフォームであって、
    JIS K7222:2005に基づくコア密度が62.770kg/mであり、
    JIS K6400に基づくコアの反発弾性率が50~80%である、リウレタンフォーム。
  4. 下記(1)及び/又は(2)を満足する請求項1に記載のポリウレタンフォーム。
    (1)JIS K6400に基づく25%硬さが222~257N/314cm であり、JIS K6400に基づく65%硬さが529~593N/314cm である。
    (2)JIS K7222:2005に基づくコア密度が62.7~70kg/m であり、JIS K6400に基づくコアの反発弾性率が50~80%である
  5. JIS K7222:2005に基づくコア密度が62.7~70kg/m であり、JIS K6400に基づくコアの反発弾性率が50~80%である、請求項2に記載のポリウレタンフォーム。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載のポリウレタンフォームを備える車両用シートクッション。
  7. JIS K6400に基づく圧縮たわみ係数が2.2~2.6であり、JIS K6400 B法に基づく通気性が18~60cc/(sec・cm )であることを特徴とするポリウレタンフォームの製造方法であって、
    ポリオール、イソシアネート、触媒、発泡剤、整泡剤を含むポリウレタンフォーム原料を発泡、硬化させる工程を含み、
    前記ポリオールが、ポリエーテルポリオールとポリマーポリオールを重量比90:10で含み、
    前記発泡剤が水であり、
    前記整泡剤が、粘度900~10000mPa・s(25℃)、表面張力24mN/m以下のシリコーン系整泡剤であり、
    ポリウレタンフォーム原料が、前記ポリオール100重量部に対して前記整泡剤を0.1~1.6重量部含むことを特徴とするポリウレタンフォームの製造方法。
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