JPH11116651A - 発泡合成樹脂 - Google Patents

発泡合成樹脂

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JPH11116651A
JPH11116651A JP9284799A JP28479997A JPH11116651A JP H11116651 A JPH11116651 A JP H11116651A JP 9284799 A JP9284799 A JP 9284799A JP 28479997 A JP28479997 A JP 28479997A JP H11116651 A JPH11116651 A JP H11116651A
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JP
Japan
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foam
resin
foamed synthetic
synthetic resin
rebound resilience
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JP9284799A
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Masashi Obata
雅司 小幡
Seijiro Sakai
誠二郎 境
Kazuhiko Okubo
和彦 大久保
Yoshio Yoshida
義夫 吉田
Hiroyuki Utsumi
浩之 宇津見
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 反発弾性0〜30%かつ、ヒステリシス
ロスが5〜35%である発泡合成樹脂。 【効果】 長時間の連続着座及び就寝による疲労を低減
でき、かつ表皮材で覆って使用した場合も外観良好であ
る発泡合成樹脂を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発泡合成樹脂に関
するものである。詳しくは、車両用クッション材料、家
具用クッション材料、マットレス、医療用材料に広く使
用される発泡合成樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から発泡合成樹脂は、人間が座った
り、就寝したりする際のクッション材として幅広い分野
で使用されてきた。その発泡合成樹脂を具体的に例示す
るならば、ポリエステル樹脂発泡体、ポリウレタン樹脂
発泡体、ポリオレフィン樹脂発泡体等が挙げられるが、
軟質ポリウレタン樹脂発泡体(以下、軟質ポリウレタン
発泡体と略す。)は、触感、弾性感が良好で、クロロフ
ルオロカーボン類を発泡剤として使用することなく製造
できるためクッション材として広く使用されている。従
来、軟質ポリウレタン発泡体はポリオキシアルキレンポ
リオールのような活性水素化合物、発泡剤としての水、
触媒、整泡剤、及び助剤の混合物であるレジンプレミッ
クスと、有機ポリイソシアネートとを反応させて製造さ
れている。
【0003】従来のクッション用軟質ポリウレタン発泡
体としては、有機ポリイソシアネートとしてトリレンジ
イソシアネート(以下、TDIと略すこともある。)、
またはトリレンジイソシアネート95〜50重量%とそ
の残部がポリメチレンポリフェニルイソシアネートから
なるポリイソシアネートを使用した発泡体が一般的であ
る(特開昭62−172011)。このようなTDIを
主成分として使用する高反発弾性システム(TDI−H
igh resilience system、以下T
DI−HRシステムと略す。ここでシステムとは(原料
の配合等の)処方およびそれから得られる発泡体のこと
を言う。)は、反発弾性が60〜70%と高く、ヒステ
リシスロス値が15〜25%と小さい。
【0004】また、トリレンジイソシアネートの代わり
に、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートを用いる
技術も提案されている。例えば、特開昭58−458号
公報には、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネー
トが60〜90重量%、2,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネートが3〜30重量%、残部が3核体以上の
ポリメチレンポリフェニルイソシアネートからなるポリ
イソシアネート組成物を使用する方法が開示されてい
る。これらのMDIを主成分として使用する高反発弾性
システム(MDI−High resilience
system、以下MDI−HRシステムと略す。)
は、TDI−HRシステムに比較し反発弾性が50〜6
5%とやや小さく、ヒステリシスロス値が20〜30%
とやや大きいことが特徴となっている。
【0005】以上、クッション用途には高反発弾性(反
発弾性が50〜70%)かつ、低ヒステリシスロス(ヒ
ステリシスロスが15〜30%)のシステム(TDI−
HRシステム、MDI−HRシステム)が一般的に広く
使用されている一方、低反発弾性かつ、高ヒステリシス
ロスシステムに関する技術も開示されている。例えば、
特開平7−67757号公報には、反発弾性が5%以下
でヒステリシスロス値が50〜90%の発泡体を枕とし
て使用することで頭部を安定した状態に保つ技術が、特
開昭62−290713号公報には、反発弾性が25%
以下でヒテリシスロス値が50〜85%の発泡体を防音
防振材として使用する技術が開示されている。
【0006】最近、車両用クッション、家具用クッショ
ン、医療用マットレスに使用される軟質ポリウレタン発
泡体にも、座り心地性及び、寝心地性向上の目的で、詳
しくは長時間着座時に血行障害が原因で発生する痺れを
低減する目的で反発弾性を低下せしめた材料が強く求め
られており、例えば特開平2−52607号公報及び特
開平1−280413号公報には低反発弾性の発泡体と
高反発弾性の発泡体を上下に積層した複合発泡体を車輌
用クッション材として使用し、座り心地性の改善をする
方法が開示されている。詳しくはどちらの方法において
も、低反発弾性かつ高ヒステリシスロスの発泡体(例え
ば、反発弾性が8%であり、ヒステリシスロスが39%
の発泡体)と高反発弾性かつ低ヒステリシスロスの発泡
体(例えば、反発弾性が60%であり、ヒステリシスロ
スが25%の発泡体)を上下方向に積層した複合構造の
ものをシートクッションとして使用するものである。
【0007】これら複合構造の問題点を列記するなら
ば、反発弾性の異なる2種以上の発泡体を別々に製造し
て、これを接着する等の工程を要するため、実質上製造
コストが上昇する。また、高反発弾性の発泡体を上層
に、低反発弾性の発泡体を下層にしてクッション用途に
使用すると、車両走行時の振動吸収効果はあるが、高反
発弾性の発泡体と臀部が接触するため、体圧分散性が悪
くて長時間の着座に耐えられなくなる。さらには、高反
発弾性の発泡体を下層に、低反発弾性の発泡体を上層に
してクッション用途に使用すると、車両走行時の振動吸
収効果及び体圧分散効果はあるが、一般的に軟質ポリウ
レタン発泡体は布等の表皮材で覆われてクッション材や
マットレスとして使用される場合が多く、例えば、車両
用クッションは表皮材で覆われて商品価値が見いだされ
る。これら表皮材で覆われたクッション材には人間が座
ったり、触れたりして様々な応力が加わり、形状回復性
能(応力を与えて発泡体を変形させ、この応力を取り去
った場合に短時間で変形が回復する能力)が劣る場合に
は、応力を取り去った後、クッション材の形状が回復す
るまでの10秒〜30秒間は、表皮材とクッション材の
間に隙間が生じ、表皮材にしわが発生して外観を著しく
害してしまうという問題があった。
【0008】前述のHR−システムの形状回復性能は良
好であり表皮材にしわが発生することはないが、長時間
着座すると反発弾性が高いことが原因で体圧分散性能が
劣るため臀部が痺れて、座り心地性が劣っており、十分
満足できるものではなかった。
【0009】また、一方特開平5−262845号公報
には、軟質ポリウレタン発泡体の製造方法が開示されて
いるが、実施例として反発弾性が18〜35%、ヒステ
リシスロスが20〜39%の軟質ポリウレタン発泡体が
例示されているが、その発明の目的は音響振動減衰並び
にシーリングに有効にするエネルギー吸収特性を有する
発泡体を製造することであり、上記課題を解決する目的
とは全く異なるものである。
【0010】以上より、クッション材、マットレス材等
には座り心地性、寝心地性の向上、表皮材で覆った後の
外観品質向上及び製造コスト低減の目的で、体圧分散性
能が良好であり、かつ形状回復性能良好である発泡合成
樹脂が強く要望されていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、長時
間の着座時及び就寝時の疲労を低減し、表皮材で覆って
使用した場合には外観品質良好な発泡合成樹脂を低コス
トで提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は長時間着座
するクッション材、長時間の就寝に使用するマットレス
材に求められる疲労感の低減、かつ表皮材で覆って使用
した場合において、外観品質良好である材料につき鋭意
検討した結果、特定の物性値を有する発泡合成樹脂が本
発明の課題を解決することを見い出し、本発明を完成さ
せるに至った。即ち、本発明は、反発弾性が0〜30
%、かつヒステリシスロスが5〜35%であることを特
徴とする発泡合成樹脂である。また、本発明の発泡合成
樹脂の架橋密度係数(Vr5/3)は、0.05〜0.2
であることを特徴とする。さらに、本発明の発泡合成樹
脂は、活性水素化合物、発泡剤、触媒、整泡剤及び助剤
の混合物と、有機ポリイソシアネートを反応させて製造
されることを特徴とする。また、本発明はこの発泡合成
樹脂を使用したシート用クッション体である。即ち、本
発明は以下の(1)〜(6)を提供するものである。 (1) 反発弾性が0〜30%、かつヒステリシスロス
が5〜35%であることを特徴とする発泡合成樹脂。 (2) (1)記載の発泡合成樹脂において下記式
(1)[化3]で表される架橋密度係数(Vr5/3
が、0.05〜0.2であることを特徴とする発泡合成
樹脂。
【0013】
【化3】 Vr5/3=(DMF膨潤前の発泡体体積/DMF膨潤後の発泡体体積)5/3 ・・・・(1)
【0014】(3) 反発弾性が0〜30%、かつヒス
テリシスロスが10〜19%であることを特徴とする発
泡合成樹脂。 (4) (3)記載の発泡合成樹脂において下記式
(1)[化4]で表される架橋密度係数(Vr5/3
が、0.05〜0.17であることを特徴とする発泡合
成樹脂。
【0015】
【化4】 Vr5/3=(DMF膨潤前の発泡体体積/DMF膨潤後の発泡体体積)5/3 ・・・・(1)
【0016】(5) (1)〜(4)のいずれかに記載
の発泡合成樹脂が、活性水素化合物、発泡剤、触媒、整
泡剤及び助剤の混合物と、有機ポリイソシアネートを反
応させて得られることを特徴とする発泡合成樹脂。 (6) (1)〜(5)のいずれかに記載の発泡合成樹
脂を使用したシート用クッション体。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、さらに詳
細に説明する。本発明の発泡合成樹脂は、反発弾性が0
〜30%、かつヒステリシスロスが5〜35%であるこ
とを特徴とする発泡合成樹脂である。さらに好ましくは
反発弾性が0〜30%、かつヒステリシスロスが10〜
19%であることを特徴とする発泡合成樹脂である。本
発明において使用できる発泡合成樹脂としては、上記物
性値を満足するものであれば特に制限はないが、具体的
には、例えば、ポリエステル樹脂発泡体、ポリウレタン
樹脂発泡体、ポリオレフィン樹脂発泡体等が挙げられる
が、中でも軟質ポリウレタン樹脂発泡体が好ましい。上
記物性値において、反発弾性が30%を超える場合に
は、体圧分散性能が劣る傾向にあるため、良好な座り心
地性及び、寝心地性が得られにくい傾向にある。また、
ヒステリシスロスが35%を超える場合には、形状回復
性能が劣るため、表皮材で覆って使用する際、表皮材に
しわが生じる等、外観品質が劣る傾向にある。本発明に
おける発泡合成樹脂は、架橋密度係数(Vr5/3)が、
0.05〜0.2であることが好ましく、さらに0.0
5〜0.17であることが好ましい。本発明において用
いられる架橋密度係数とは、予め体積を測定した発泡合
成樹脂をDMF溶媒中に2時間浸透後、その膨潤体積を
測定することから、下記式(1)[化5]により算出さ
れる。
【0018】
【化5】 Vr5/3=(DMF膨潤前の発泡体体積/DMF膨潤後の発泡体体積)5/3 ・・・・(1)
【0019】上記した式(1)は、Flory−Reh
nerが提唱する、単位体積あたりの架橋点の数を表す
架橋密度係数(Vr5/3)をもとめる数式である。架橋
密度係数(Vr5/3)が0.05未満の場合には、発泡
合成樹脂のヒステリシスロスが著しく増大するため形状
回復性能が劣る傾向にあり、表皮材で覆って使用した場
合には、外観品質が劣るのみならず、発泡硬化速度も著
しく遅延し生産性が低下し易い傾向にある。また架橋密
度係数(Vr5/3)が0.2を超える場合には、発泡合
成樹脂の反発弾性が高くなりすぎ、長時間着座時に疲労
を感じ易い傾向にある。
【0020】また、本発明の発泡合成樹脂としては、活
性水素化合物、発泡剤、触媒、整泡剤及び助剤の混合物
と、有機ポリイソシアネートを反応させて得られる発泡
合成樹脂であることが好ましい。上記した活性水素化合
物、発泡剤、触媒、整泡剤及び助剤の混合物は通常、レ
ジンプレミックスと称されるものであり、これに上記有
機ポリイソシアネート組成物を反応させて発泡合成樹脂
を得る。
【0021】本発明の発泡合成樹脂の製造に用いる有機
ポリイソシアネートとしては、公知のものが使用できる
が、中でもTDI−80/20(2,4’−TDI/
2,6’−TDI=80/20の混合物),TDI−6
5/35(2,4’−TDI/2,6’−TDI=65
/35の混合物)に代表されるトリレンジイソシアネー
ト(TDI)及び/または、下記一般式(2)[化6]
により表されるポリメチレンポリフェニルイソシアネー
ト(以下、MDIと略すこともある。)、またはMDI
とTDIの混合物を使用するのが好ましい。
【0022】
【化6】 (式中、nは0又は1以上の整数を表す。)
【0023】なお、上記有機ポリイソシアネート組成物
を公知の活性水素化合物の1種または2種以上と反応さ
せることにより得られるイソシアネート基末端プレポリ
マーも、有機ポリイソシアネートとして使用することも
できる。
【0024】次に、本発明において、前記有機ポリイソ
シアネート組成物と反応させて発泡合成樹脂を得るため
に使用するレジンプレミックス成分について説明する。
レジンプレミックス成分に使用される活性水素化合物と
しては、ポリオキシアルキレンポリオールまたはポリエ
ステルポリオールのようなポリオールが使用できる。ポ
リオキシアルキレンポリオールとしては、具体的には例
えば、エチレングリコール、グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトール、トリエチレングリ
コール、メチルグリコキシド、ジグリセリン、エチレン
ジアミン、プロピレンジアミン、ソルビトール、シュー
クローズ等にプロピレンオキサイド、エチレンオキサイ
ドのようなアルキレンオキサイドを公知の方法により1
種以上を付加させて得られるポリオキシアルキレンポリ
オール類が挙げられる。上記活性水素化合物は2種以上
併用してもよく、アルキレンオキサイドの付加重合形式
は特に限定されない。また、ポリエステルポリオールと
しては、具体的には例えば、多価アルコール、例えばエ
チレングリコールなどの少なくとも2個のヒドロキシル
基を有する化合物またはその混合物と、酸無水物又はポ
リカルボン酸とから得られる、ポリエステルポリオール
類が挙げられる。
【0025】さらに、本発明においては、活性水素化合
物の少なくとも一部を、活性水素化合物中でエチレン性
不飽和単量体の重合により変性したポリマー分散ポリオ
ール(商品名:ポリマーポリオール)で置き換えること
が出来る。エチレン性不飽和単量体は特に限定されない
が、アクリロニトリル、スチレン、メタクリル酸メチ
ル、塩化ビニリデン等であり、これらの重合体は通常直
径0.1〜10μの微粒子状で分散される。
【0026】また、発泡剤としては水を使用する。発泡
剤は、水のみであってもよいし、二酸化炭素、窒素また
は炭化水素類が併用されてもよい。しかし、クロロフル
オロカーボン類の使用はオゾン層破壊といった地球環境
保護の見地から好ましくない。
【0027】触媒としては、トリエチレンジアミン、ジ
メチルエタノールアミン、ビス(ジメチルアミノ)エチ
ルエーテル等、従来公知の触媒が使用できる。
【0028】整泡剤としてはシリコーン系界面活性剤、
例えば東レ・ダウコーニング社製のSRX−274C、
日本ユニカ社製のL−5309、L−520等が使用で
きる。助剤とは、架橋剤、難燃剤、減粘剤、顔料、安定
剤等を指す。架橋剤としてはトリエタノールアミン、ジ
エタノールアミン等の従来公知のものが挙げられる。難
燃剤、減粘剤、顔料、安定剤、可塑剤等は、従来公知の
ものが使用できる。
【0029】本発明の発泡合成樹脂の製造方法は特に限
定されないが、通常は上記活性水素化合物、発泡剤、触
媒、整泡剤及び助剤をあらかじめ混合し、レジンプレミ
ックスとした後、有機ポリイソシアネート組成物とを所
定の比率で混合し、金型内等に注入して反応及び発泡さ
せて得られる。また、本発明の発泡合成樹脂の用途とし
ては特に限定されないが、当該発泡合成樹脂を使用した
クッション、マットレス等が挙げられ、中でもシート用
クッション体が好ましい使用例として挙げられる。
【0030】
【実施例】以下、本発明について実施例により説明する
が、本発明はこれらの実施例により何等制限されるもの
ではない。
【0031】実施例1〜5及び比較例1〜4 下記表1及び2に示す発泡体物性を有する発泡合成樹脂
モールド成形品につきパネラー10人による30分間着
座後の感覚(良好か、痺れを感じるか)を官能評価し
た。また発泡体上に1Kgの鉄球を30秒間放置加重
し、鉄球を取り去った後に形成される鉄球荷重変形跡
が、発泡体の形状回復により消え去る迄の時間(形状回
復性能)及び、モールド成型品のコア部より100mm
×20mm×10mmの形状に発泡合成樹脂を切り出
し、DMFに2時間浸透して、膨潤体積を測定すること
で、架橋密度係数(Vr5/3)を計測した。
【0032】モールド成型品寸法 : 400mm×4
00mm×40mm
【0033】
【表1】 注)表中の記号は以下の通り。 1) JIS K 6400 2) DMF溶媒に発泡体を浸透し、膨潤後の体積と元体積より算出 3) 発泡合成樹脂に着座し、30分後の感覚 4) 1Kgの鉄球にて30秒加重し、荷重を取り去った後、跡が消え去るまで の時間
【0034】
【表2】 注)表中の記号は以下の通り。 1) JIS K 6400 2) DMF溶媒に発泡体を浸透し、膨潤後の体積と元体積より算出 3) 発泡合成樹脂に着座し、30分後の感覚 4) 1Kgの鉄球にて30秒加重し、荷重を取り去った後、跡が消え去るまで の時間
【0035】本発明の実施例に相当する1〜5の発泡合
成樹脂は、架橋密度係数(Vr5/3)が本発明で規定す
る範囲であるため、反発弾性が0〜30%であり、30
分間連続着座しても痺れ疲労は皆無であるし、ヒステリ
シスロスも5〜35%であるため、形状回復性能(荷重
跡が消え去る時間が早い)が良好であり、表皮材で覆っ
て使用した場合にも外観品質等が良好である。一方、比
較例に相当する1、3の発泡合成樹脂は、ヒステリシス
ロスが本発明の範囲を超えるため、形状回復性能が劣る
(形状が回復するのに10秒以上要する)、これは架橋
密度係数(Vr5/3)が本発明で規定する値よりも小さ
いことが原因となっている。また比較例2、4の発泡合
成樹脂は形状回復性能良好であるが、本発明の反発弾性
の範囲を超えているため、30分間連続着座すると臀部
が痺れてしまった。反発弾性が大きくなった原因は、架
橋密度係数(Vr5/3)が本発明で規定する値よりも大
きすぎることが原因となっている。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば反発弾性が0〜30%、
かつヒステリシスロスが5〜35%である発泡合成樹脂
をクッション、マットレス等に使用することで、体圧分
散性能が良好であることから、長時間の連続着座により
臀部等が痺れる苦痛を低減でき、また就寝時の疲労を低
減でき、座り心地性、寝心地性が向上し、かつ形状回復
性能が良好であるため、表皮材で覆って使用しても表皮
材にしわが発生する不具合もないことから外観品質が良
好であり、商品の外観的価値が高まる。また反発弾性の
異なる発泡合成樹脂を2種以上複合して目的を達成する
ものではないことから、製造コストが削減できる。
フロントページの続き (72)発明者 吉田 義夫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 宇津見 浩之 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反発弾性が0〜30%、かつヒステリシ
    スロスが5〜35%であることを特徴とする発泡合成樹
    脂。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の発泡合成樹脂において下
    記式(1)[化1]で表される架橋密度係数(V
    5/3)が、0.05〜0.2であることを特徴とする
    発泡合成樹脂。 【化1】 Vr5/3=(DMF膨潤前の発泡体体積/DMF膨潤後の発泡体体積)5/3 ・・・・(1)
  3. 【請求項3】 反発弾性が0〜30%、かつヒステリシ
    スロスが10〜19%であることを特徴とする発泡合成
    樹脂。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の発泡合成樹脂において下
    記式(1)[化2]で表される架橋密度係数(V
    5/3)が、0.05〜0.17であることを特徴とす
    る発泡合成樹脂。 【化2】 Vr5/3=(DMF膨潤前の発泡体体積/DMF膨潤後の発泡体体積)5/3 ・・・・(1)
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の発泡合
    成樹脂が、活性水素化合物、発泡剤、触媒、整泡剤及び
    助剤の混合物と、有機ポリイソシアネートを反応させて
    得られることを特徴とする発泡合成樹脂。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の発泡合
    成樹脂を使用したシート用クッション体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6699917B2 (en) 2000-08-01 2004-03-02 Hisato Takashima Low impact resilience polyurethane form that contains carbon powder, and producing thereof
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