JP2003291129A - ポーラスコンクリートの調達方法 - Google Patents

ポーラスコンクリートの調達方法

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JP2003291129A
JP2003291129A JP2002096564A JP2002096564A JP2003291129A JP 2003291129 A JP2003291129 A JP 2003291129A JP 2002096564 A JP2002096564 A JP 2002096564A JP 2002096564 A JP2002096564 A JP 2002096564A JP 2003291129 A JP2003291129 A JP 2003291129A
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伸郎 上原
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季穂 林
Nobuyuki Tanaka
伸幸 田中
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誠一 長岡
Hitoshi Mizutani
仁 水谷
Haruo Takayama
晴夫 高山
Hiroki Sawada
裕樹 澤田
Kenji Sato
健司 佐藤
Shinichi Masuoka
臣一 増岡
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きい寸法の粗骨材を使用した場合にも、コ
ンシステンシーが良好であるような良質のポーラスコン
クリートを、簡便な方法で打設現場へ調達する方法を提
供することを課題とする。 【解決手段】 セメント及び水を含有してなるバインダ
ーを調製し、該バインダーを粗骨材と混練することなく
打設現場まで運搬し、打設現場にて該バインダーと粗骨
材とを混練してポーラスコンクリートを調製することを
特徴とするポーラスコンクリートの調達方法、又は、セ
メント、水及び粗骨材を含有してなるポーラスコンクリ
ートをアジテート車の攪拌ドラムに積載し、該攪拌ドラ
ムを回転させることなく打設現場まで運搬することを特
徴とするポーラスコンクリートの調達方法による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所望の性状を有す
るポーラスコンクリートを打設現場へ調達するためのポ
ーラスコンクリートの調達方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポーラスコンクリート(以下、POCと
もいう)は、コンクリートの内部に連続空隙を形成する
ように、粗骨材をセメントペースト又はモルタル(本発
明において、両者をあわせてバインダーともいう)によ
って結合された、“おこし”状のコンクリートである。
従って、該POCは、一般のコンクリートと比較して単
位粗骨材量が多く、単位ペースト量あるいは単位モルタ
ル量(即ち、バインダー量)が極端に少ないコンクリー
トである。
【0003】斯かるPOCを施工するに際しては、従
来、生コンクリートプラントでセメント及び水等に粗骨
材を加えて混練しPOCを調製した後、該POCをダン
プトラックやアジテート車などに積載し、打設現場まで
運搬したものを用いて打設している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、POC
は上述のように内部に連続空隙を形成するような配合で
粗骨材とバインダーとが混練されてなるものであるた
め、バインダーと空気とが接触する面積(比表面積)が
一般のコンクリートと比べて非常に大きく、バインダー
中の水分が蒸発して乾燥しやすいという傾向にある。斯
かるPOCを、例えば、ダンプトラックで運搬した場合
にはバインダーが外気に直接晒されることとなり、又、
アジテート車で運搬した場合であっても攪拌ドラムの回
転によって常にバインダーが攪拌されることとなり、バ
インダーが乾燥して流動性に悪影響を及ぼす。その結
果、生コンクリートプラントから打設現場へ運搬するこ
とによってバインダーのコンシステンシーが大きく変動
し、生コンクリートプラント出荷時と打設現場到着時と
でPOCの性状が大きく異なったものとなる場合が多
い。
【0005】従来、このような問題を解決するために、
凝結遅延剤あるいは遅延型のコンクリート用混和剤等を
添加することによってバインダーの流動性低下を抑制す
る方法が採られている。しかしながら、夏季等の高温時
においては十分な効果を得ることができない上、養生期
間が長期化したり、バインダーの粘性が増加して作業性
が悪化するなどの問題が生じるおそれがある。さらに、
POCを運搬する距離や、天候(気温、湿度等)、ある
いは運搬に用いる車両の形態等によって、流動性低下の
程度はまちまちであり、これを予測したうえでPOCを
調製するのは極めて困難であるといえる。従って、PO
Cの性状が所定の規格値を大きく外れる場合もあり、打
設現場への調達方法の改善が望まれている。
【0006】また、このようなバインダーの流動性低下
の問題は、粗骨材の最大寸法が大きくなるほど顕在化す
る。特に、骨材の最大寸法が20mmを越えるような場
合に発生しやすく、最大寸法が25mmを越えるような
場合に特に顕著となり、運搬に要する時間の長短によっ
て全く異なる性状のPOCが打設現場に届けられること
となる。
【0007】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑み、大きい寸法の粗骨材を使用した場合にも、コンシ
ステンシーが良好であるような良質のポーラスコンクリ
ートを、簡便な方法で打設現場へ調達する方法を提供す
ることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題を解決するためになされたものであり、その解決手段
は、セメント及び水を含有してなるバインダーを調製
し、該バインダーを粗骨材と混練することなく打設現場
まで運搬し、打設現場にて該バインダーと粗骨材とを混
練してポーラスコンクリートを調製することを特徴とす
るポーラスコンクリートの調達方法にある。
【0009】ここで、バインダーを粗骨材と混練するこ
となくとは、バインダーと粗骨材とを実質的に混練しな
いことを意味するものであり、より具体的には、バイン
ダーを粗骨材と接触させない状態か、あるいは接触させ
る場合であっても、バインダー(コンクリート)内部に
連続空隙が生じない程度において接触させる状態をい
う。
【0010】粗骨材と混練する前のバインダーは、PO
Cの状態となったバインダーと比較して比表面積が小さ
いため、該バインダーをそのままの状態で打設現場まで
運搬することにより、運搬時における流動性の低下を抑
制することができる。また、運搬条件にも左右され難く
なり、運搬によるバインダー性状への影響を予測するこ
とも容易となる。さらに、打設現場にてバインダーと粗
骨材とを混練するため、打設現場に到着したバインダー
の流動性に応じて流動化剤等を添加することも可能とな
り、流動性の変化に対応し易くなるという効果がある。
【0011】また、一般に生コンクリートプラントに
は、通常のコンクリートを調製するための各種貯留装置
や混練装置等を備えてはいるものの、本来、通常のコン
クリートに使用しないような大きな寸法の粗骨材を扱う
為の装置は備えられていない場合が多く、このような粗
骨材を用いるPOCの調製には完全に対応することは困
難であった。本発明によれば、このような特殊な寸法の
粗骨材を用いてPOCを調製する場合にも、生コンクリ
ートプラントの各種機器へ負担をかけることがなく、他
のコンクリート製品の出荷にも影響を及ぼすことがない
という効果がある。
【0012】また、本発明は、前記ポーラスコンクリー
トの調達方法において、バインダーの運搬をアジテート
車によって行い、さらに該バインダーと粗骨材との混練
を該アジテート車によって行うことを特徴とするもので
ある。
【0013】斯かる調達方法によれば、バインダーと粗
骨材との混練及びバインダーの運搬を全てアジテート車
のみで行うことにより、打設現場に別途混練装置を用意
する必要がなくなり、POCの調達がより簡便なものと
なる。また、アジテート車は、本来生コンクリートの凝
結を防止すべく、これをゆっくりと攪拌しつつ運搬する
ものであり、コンクリートを均一に混練することを意図
して構成されたものではない。しかし、POCのよう
に、粗骨材とバインダーとをまぶす程度に混練するだけ
の場合には適しており、大きな寸法の粗骨材を用いた場
合であっても該攪拌ドラムに不用意な負荷をかけること
なくPOCを調製することが可能となる。さらに、運搬
する際にバインダーと粗骨材とを混練しないことによ
り、アジテート車の攪拌ドラムと粗骨材との衝突による
騒音が発生する虞もなく、運搬時の騒音の低減が図れる
という利点を有する。
【0014】また、本発明は、前記ポーラスコンクリー
トの調達方法において、前記粗骨材がコンクリート廃材
の粉砕物であることを特徴とする。斯かる方法によれ
ば、老朽化したコンクリートの解体等によって打設現場
で発生したコンクリート廃材をポーラスコンクリートの
原料として有効利用することができ、コンクリートの廃
棄量を大幅に削減することができる。
【0015】また、本発明は、セメント、水及び粗骨材
を含有してなるポーラスコンクリートをアジテート車の
攪拌ドラムに積載し、該攪拌ドラムを回転させることな
く該アジテート車によってポーラスコンクリートを打設
現場まで運搬することを特徴とするポーラスコンクリー
トの調達方法にある。
【0016】斯かる方法によれば、攪拌ドラムを回転さ
せることなくポーラスコンクリートを運搬することによ
ってポーラスコンクリートと外気との接触頻度を最小限
とすることができ、水分の蒸発を抑制できるという効果
がある。また、攪拌ドラムの表面にバインダーが付着す
ることがないため、該攪拌ドラム表面に付着したバイン
ダーより水分が蒸発する虞もない。さらに、バインダー
自体の損失を防止することもできる。加えて、アジテー
ト車の運搬中において攪拌による騒音が全く発生しない
ものとなり、騒音が低減できるという利点を有する。
【0017】また、本発明は、前記ポーラスコンクリー
トの調達方法において、打設現場に到着後、前記アジテ
ート車によってポーラスコンクリートを混練することを
特徴とするものである。
【0018】斯かる方法によれば、運搬中の振動等によ
ってポーラスコンクリートが材料分離した場合であって
も、その運搬に使用したアジテート車の攪拌ドラムを用
いてバインダーと粗骨材とを再混練することにより、ポ
ーラスコンクリートを速やかに均一化させることができ
る。また、打設現場において、別途攪拌装置を用意する
必要もない。尚、この場合に攪拌ドラムにバインダーが
付着することとなるが、運搬中の攪拌ドラムの回転によ
る場合と比べて短時間で済み、ポーラスコンクリートの
配合への影響を最小限に留めることができる。
【0019】また、本発明は、前記ポーラスコンクリー
トの調達方法において、前記アジテート車によってポー
ラスコンクリートを混練する際、水及び/又は混和剤を
添加して行うことを特徴とするものである。
【0020】斯かる方法によれば、現場到着時のポーラ
スコンクリートの性状をみたうえで水及び/又は混和剤
を添加することが可能となるため、最適な量および種類
の混和剤を添加することが可能となる。また、混和剤に
よる効果も得られやすいという利点もある。
【0021】また、本発明は、前記ポーラスコンクリー
トの調達方法において、前記粗骨材の最大寸法が25m
m以上であることを特徴とするものである。粗骨材の最
大寸法が25mm以上である場合には、特にポーラスコ
ンクリートの空隙が大きくなるため、本発明の調達方法
による効果は、より一層顕著なものとなる。
【0022】尚、本発明において、粗骨材の最大寸法と
は、JIS規定によって定められたものを意味し、具体
的には「質量で骨材の90%以上が通るふるいのうち、
最小寸法のふるいの呼び寸法で示される粗骨材の寸法」
として定義されるものである。また、アジテート車と
は、一般にレディーミクストコンクリートの運搬に使用
される、攪拌ドラムを備えた車両である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るポーラスコン
クリートの調達方法の実施形態について、より詳細に説
明する。
【0024】(第1実施形態)本発明に係るポーラスコ
ンクリートの調達方法の第1実施形態は、セメント及び
水を含有してなるバインダーを調製する第1工程と、該
バインダーを粗骨材と混練することなく打設現場まで運
搬する第2工程と、打設現場にて該バインダーと粗骨材
とを混練してポーラスコンクリートを調製する第3工程
とから構成される。
【0025】第1工程で使用するセメントとしては、各
種ポルトランドセメント等、任意のものを使用すること
ができる。さらに、該バインダーには、必要に応じて細
骨材や混和剤を添加しておくことができる。
【0026】また、該バインダーの水/結合材比は、P
OCとして適切なコンシステンシーが得られるようなも
のであれば特に制限されず、例えば、20〜40%の範
囲を例示できる。
【0027】第2工程において、該バインダーと粗骨材
とを混練することなく打設現場まで運搬する方法として
は、これらを実質的に混練することなく運搬又は調達す
る方法であればよく、例えば、粗骨材とバインダーとを
別の手段で運搬するか、あるいは混練前の粗骨材とバイ
ンダーとを同じアジテート車に積載し、アジテート車の
ドラムを回転させることなく運搬する方法などが挙げら
れる。アジテート車としては、生コンクリートの運搬に
使用する一般的なものを使用することができ、またアジ
テート車以外にも、通常のダンプトラック等を使用する
ことができる。
【0028】そして、第3工程において、バインダーを
積載した車両が打設現場に到着した後、該バインダーと
別途準備した粗骨材とを、所定の配合比率で混練する。
バインダーと粗骨材とを混練する際には、任意の機器を
用いることが可能であるが、バインダーの運搬にアジテ
ート車を用いた場合には、その攪拌ドラムを使用するこ
とが好ましい。アジテート車の攪拌ドラムは、もともと
普通コンクリートを均一に混練する能力を備えたもので
はないが、その簡易な構造が、粗骨材とバインダーとを
適度にまぶすのには適しており、従来使用が困難であっ
た大きな寸法の粗骨材を使用した場合であっても過負荷
となりにくい。従って、アジテート車の攪拌ドラムを使
用すれば、大きな寸法の粗骨材であっても容易にPOC
を調製することができる。
【0029】従って、本発明において使用する粗骨材と
しては、従来、POCに用いられている粗骨材に限定さ
れず、従来の方法ではバインダーの性状に影響を及ぼし
やすいような最大寸法が20mm以上のものや、バイン
ダーの流動性等が大きく悪化するために使用困難であっ
た最大寸法が25mm以上の粗骨材を使用することもで
きる。
【0030】さらに、本発明においては、コンクリート
廃材の粉砕物、いわゆるコンクリートガラを粗骨材とし
て使用することができる。例えば、農業用水路などをP
OCによってリニューアルする工事では、老朽化したコ
ンクリート製の水路を解体することによってコンクリー
ト廃材が発生するが、これを所定の大きさに粉砕したコ
ンクリートガラを、本発明の粗骨材としてそのまま使用
することができる。
【0031】また、バインダーと粗骨材との混練の際に
は、他の細骨材や混和剤等を添加することが可能である
ため、万一、バインダーの運搬中の経時変化によってバ
インダーの流動性が不十分となった場合であっても、適
宜、水あるいは流動化剤等を添加することが可能とな
る。
【0032】アジテート車を用いた場合の具体的な混練
方法としては、アジテート車の攪拌ドラムに所定の配合
割合で粗骨材とバインダーとを投入し、該攪拌ドラムを
6〜12回/分の回転数で2〜6分程度回転させ、混練
を行うことが好ましい。
【0033】以上のように、本発明によって打設現場に
調達されたPOCは、混練された際に一時的に連続空隙
を有する比表面積の大きな状態となるが、これを直ちに
打設して使用することができるため、乾燥やその他の影
響によってバインダーの流動性が低下するおそれがな
い。
【0034】また、粗骨材とバインダーとを別の手段で
運搬する場合には、アジテート車の攪拌ドラムを回転さ
せた場合であっても騒音が発生しにくく、運搬中の騒音
が低減できる。さらに、混練前の粗骨材とバインダーと
を同じアジテート車に積載した場合であっても、これら
を混練せずに運搬すること、即ちアジテート車のドラム
を回転させることなく運搬することにより、アジテート
車による攪拌の騒音が全く発生しないこととなる。
【0035】また、現場で発生したコンクリート廃材の
粉砕物を使用する場合には、新たな粗骨材を現場へ調達
する必要がなくなり、材料調達に要するコストを削減す
ることが可能となる。さらに、現場で発生した処分すべ
きコンクリート廃材の量を大幅に削減することが可能と
なり、環境にも配慮したものとなる。
【0036】(第2実施形態)続いて、本発明に係るP
OCの調達方法の第2実施形態について説明する。第2
実施形態としてのPOCの調達方法は、まず、生コンク
リートプラントにおいて、セメント、水及び粗骨材を含
有してなるPOCを調製する第1工程と、該POCをア
ジテート車の攪拌ドラムに積載し、該攪拌ドラムを回転
させることなく該アジテート車によりPOCを打設現場
まで運搬する第2工程よりなる。
【0037】バインダーに使用するセメントの種類、及
びバインダーの水/結合材比については、第1実施形態
と同様であるため、説明を省略する。
【0038】また、粗骨材についても、第1実施形態と
同様、任意の寸法のものを使用することができ、さら
に、最大寸法が20mm以上、あるいは25mm以上で
あるような粗骨材を使用することもできる。
【0039】次いで、第2工程として、上述のようにし
て調製したPOCを、アジテート車の攪拌ドラムに投入
し、該攪拌ドラムを回転させることなく打設現場まで運
搬する。POCを攪拌ドラムに投入する際は、投入を速
やかに行うために該攪拌ドラムを回転させながら行うこ
とが好ましく、さらに投入終了後には直ちに回転を停止
させることが好ましい。また、投入が完了した後は、攪
拌ドラムの投入口に蓋を設置して攪拌ドラム内への外気
の流入を防止することが好ましい。そして、攪拌ドラム
に投入したPOCを、該攪拌ドラムを回転させることな
く、該アジテート車によって打設現場まで運搬する。
【0040】しかしながら、該攪拌ドラムを回転させず
に運搬すると、運搬中の振動等によってバインダーが徐
々に流下し、バインダーと粗骨材とが材料分離した状態
となりやすい。そこで、打設現場に到着した際には、運
搬に用いた該アジテート車の攪拌ドラムを回転させ、P
OCを再混練することが好ましい。上述したように、ア
ジテート車の攪拌ドラムは、その簡易な構造が粗骨材と
バインダーとを適度にまぶすのには適しており、大きな
寸法の粗骨材を使用した場合であっても過負荷となら
ず、簡便にPOCの再混練を行うことができる。
【0041】また、万一、運搬中の経時変化によってP
OCの流動性が低下した場合にも、このPOCの再混練
の際に、水及び/又は混和材あるいは他の細骨材等を添
加することにより、好ましい性状のPOCとすることが
可能となる。
【0042】アジテート車を用いた場合の具体的な再混
練方法としては、該攪拌ドラムを6〜12回/分の回転
数で30秒〜3分程度回転させる方法が例示でき、これ
により、容易にPOCの均一化を図ることができる。
【0043】以上のように、本発明に係るPOCの調達
方法によれば、バインダーからの水分蒸発を防止でき、
POCの流動性の低下を抑制することができ、作業性の
良好なPOCを打設現場へ調達することができる。特
に、最大寸法が25mmを越えるような粗骨材を使用し
た場合であっても、POCの流動性が大幅に低下するの
を抑制できるため、所望の性状を有するPOCを打設現
場に調達することができる。また、現場到着時には、必
要に応じて水及び/又は混和剤を加えつつ該POCを再
混練することにより、より一層好ましい状態のPOCを
調達することができる。
【0044】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明につ
いてさらに詳細に説明する。
【0045】(実施例1)下記表1の配合よりなるバイ
ンダー(モルタル)を作製し、その直後に粗骨材(3号
砕石)と混練して調製したPOCと、作製したバインダ
ーをそのままの状態でアジテート車に積載し、それぞれ
30分、60分、90分混練することなく運搬した後
に、粗骨材(3号砕石)と混練して調製したPOCとに
ついて、下記の方法によって各々のバインダー落下率を
測定した。 (実施例2)粗骨材(4号砕石)を使用する以外は実施
例1と同様にし、バインダー作製直後、30分後、60
分後、90分後にそれぞれ粗骨材と混練して調製したP
OCについて、各々のバインダー落下率を測定した。 (実施例3)粗骨材(5号砕石)を使用する以外は実施
例1と同様にし、バインダー作製直後、30分後、60
分後、90分後にそれぞれ粗骨材と混練して調製したP
OCについて、各々のバインダー落下率を測定した。
【0046】(比較例1)下記表1の配合よりなるバイ
ンダー(モルタル)を作製し、その直後に粗骨材(3号
砕石)と混練して調製したPOCについて、混練直後の
もの、及び該POCをその状態でアジテート車に積載し
30分、60分、90分それぞれ混練しつつ運搬した後
のものについて、各々のバインダー落下率を測定した。 (比較例2)粗骨材(4号砕石)を用いる以外は比較例
1と同様にしてPOCを調製及び運搬した後、そのバイ
ンダー落下率を測定した。 (比較例3)比較例2と同様にバインダーと粗骨材(4
号砕石)とを混練して調製したPOCについて、混練直
後のもの、及び該POCをダンプトラックに積載して3
0分、60分、90分それぞれ混練することなく運搬し
た後のPOCとを、実施例1と同様にしてバインダー落
下率を測定した。 (比較例4)粗骨材(5号砕石)を用いる以外は比較例
1と同様にしてPOCを調製及び運搬した後、そのバイ
ンダー落下率を測定した。
【0047】
【表1】
【0048】(使用材料)前記実施例1〜3及び比較例
1〜4において使用した材料を表2に示す。
【表2】
【0049】(POCのバインダー落下率の測定)実施
例及び比較例のPOC約2kgを目開き5mmのふるい
に入れ、型枠バイブレーターで1分間振動を加えた後、
ふるいの下に設けた受け皿に落下したバインダー質量を
測定し、試料中のバインダー総質量に対する落下したバ
インダー質量の割合を、「POCのバインダー落下率
(%)」として求めた。尚、このバインダー落下率は、
その値が大きい程POCのコンシステンシーが良好であ
ることを意味し、逆にその値が小さい程POCのコンシ
ステンシーが低下したことを意味するものである。結果
を下記表3及び図1に示す。
【0050】
【表3】
【0051】比較例1〜4は、POCを生コンクリート
プラントで調製した後、従来通りの方法で運搬したもの
であるが、表3及び図1に示したように、いずれの場合
にも混練直後からのPOCのコンシステンシーの低下が
大きく、30分後にはPOCのバインダーの落下率が2
5%を下回り、POCはほとんど使用が困難な状態とな
る。これは、ダンプトラックであれば外気との接触でバ
インダーが乾燥し、POCのコンシステンシーの低下が
大きくなるためであると考えられる。また、アジテート
車であっても連続空隙によってバインダーの乾燥が促進
され、且つ攪拌ドラムの回転によってバインダーが回転
ドラムへ付着してバインダー量が減少することなどが原
因と考えられる。
【0052】これに対し、実施例1〜3では、POCの
バインダー落下率が低下し難く、POCの流動性の低下
が抑制されていることが判る。また、図1に示したよう
に、POCの流動性低下が直線的であるため、任意の経
過時間における流動性低下の度合いを推測しやすいとい
う特有の効果がある。
【0053】(実施例4)下記表4の配合よりなる、粗
骨材(3号砕石)のPOCを調製し、該POCをアジテ
ート車に積載し、攪拌ドラムを回転させることなく運搬
した。そして、調製直後、30分、60分、90分経過
後のPOCのバインダー落下率を測定した。 (実施例5)粗骨材(4号砕石)を使用する以外は、実
施例4と同様にし、POC調製直後、30分後、60分
後、90分後のPOCのバインダー落下率を測定した。 (実施例6)粗骨材(5号砕石)を使用する以外は、実
施例4と同様にし、POC調製直後、30分後、60分
後、90分後のPOCのバインダー落下率を測定した。
【0054】
【表4】
【0055】尚、実施例4〜6については、前記表2に
示した材料と同じ材料を使用するとともに、POCのバ
インダー落下率についても前記測定方法と同じ方法で測
定した。実施例4〜6の測定結果を、上述した比較例1
〜4の測定結果と併せて下記表5及び図2に示す。
【0056】
【表5】
【0057】表5及び図2に示したように、実施例4〜
6の調達方法によれば、いずれの砕石を用いた場合であ
っても、比較例1〜4と比べてPOCのバインダー落下
率が低下し難く、POCのコンシステンシーが良好に維
持されるという効果が認められる。
【0058】また、粗骨材寸法が大きい場合について比
較すると、比較例1〜3では初期段階で大きく低下して
いるのに対して実施例4、5では低下が抑制されている
ことが明らかである。即ち、本発明に係る調達方法によ
れば、粗骨材寸法が大きい場合であってもPOCのコン
システンシー保持効果がより一層顕著であると言える。
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るポーラスコ
ンクリートの調達方法によれば、粗骨材寸法が大きい場
合であってもコンシステンシーの良好なポーラスコンク
リートを簡便に打設現場へ調達することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜3及び比較例1〜4の方法によりP
OCを調達した場合に、それぞれのPOCについて測定
したバインダー落下率の結果を示したグラフ。
【図2】実施例4〜6及び比較例1〜4の方法によりP
OCを調達した場合に、それぞれのPOCについて測定
したバインダー落下率の結果を示したグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C04B 111:40 C04B 111:40 (72)発明者 上原 伸郎 東京都千代田区六番町6番地28 住友大阪 セメント株式会社内 (72)発明者 林 季穂 東京都千代田区六番町6番地28 住友大阪 セメント株式会社内 (72)発明者 田中 伸幸 東京都千代田区六番町6番地28 住友大阪 セメント株式会社内 (72)発明者 長岡 誠一 東京都千代田区六番町6番地28 住友大阪 セメント株式会社内 (72)発明者 水谷 仁 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 高山 晴夫 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 澤田 裕樹 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 佐藤 健司 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 増岡 臣一 東京都港区元赤坂1丁目6番4号 ケミカ ルグラウト株式会社内 Fターム(参考) 4G012 PA03 4G056 AA07 CB27 CB31 CD64

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント及び水を含有してなるバインダ
    ーを調製し、該バインダーを粗骨材と混練することなく
    打設現場まで運搬し、打設現場にて該バインダーと粗骨
    材とを混練してポーラスコンクリートを調製することを
    特徴とするポーラスコンクリートの調達方法。
  2. 【請求項2】 前記バインダーの運搬をアジテート車に
    よって行い、さらに該バインダーと粗骨材との混練を該
    アジテート車によって行うことを特徴とする請求項1記
    載のポーラスコンクリートの調達方法。
  3. 【請求項3】 前記粗骨材がコンクリート廃材の粉砕物
    であることを特徴とする請求項1又は2記載のポーラス
    コンクリートの調達方法。
  4. 【請求項4】 セメント、水及び粗骨材を含有してなる
    ポーラスコンクリートをアジテート車の攪拌ドラムに積
    載し、該攪拌ドラムを回転させることなく該アジテート
    車によってポーラスコンクリートを打設現場まで運搬す
    ることを特徴とするポーラスコンクリートの調達方法。
  5. 【請求項5】 打設現場に到着後、前記アジテート車に
    よってポーラスコンクリートを混練することを特徴とす
    る請求項4記載のポーラスコンクリートの調達方法。
  6. 【請求項6】 前記アジテート車によってポーラスコン
    クリートを混練する際、水及び/又は混和剤を添加して
    行うことを特徴とする請求項5記載のポーラスコンクリ
    ートの調達方法。
  7. 【請求項7】 前記粗骨材の最大寸法が25mm以上で
    あることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の
    ポーラスコンクリートの調達方法。
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JP2017186208A (ja) * 2016-04-07 2017-10-12 株式会社大林組 多孔質コンクリートの製造方法

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