JPH10305418A - コンクリートの凝結時間調整方法 - Google Patents

コンクリートの凝結時間調整方法

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JPH10305418A
JPH10305418A JP9134441A JP13444197A JPH10305418A JP H10305418 A JPH10305418 A JP H10305418A JP 9134441 A JP9134441 A JP 9134441A JP 13444197 A JP13444197 A JP 13444197A JP H10305418 A JPH10305418 A JP H10305418A
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JP
Japan
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concrete
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nitrate
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JP9134441A
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Hisashi Ozawa
尚志 小澤
Satoru Hirose
哲 廣瀬
Rokuro Tomita
六朗 富田
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Nihon Cement Co Ltd
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Nihon Cement Co Ltd
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B40/00Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
    • C04B40/0028Aspects relating to the mixing step of the mortar preparation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2103/00Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
    • C04B2103/10Accelerators; Activators
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  • Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 数〜数十時間始発を遅延させたコンクリート
のみでも、始発を遅延する前のコンクリートと、同程
度の作業時間、同程度又はより早い凝結速度、同程
度又はそれ以上の強度発現性、が得られるコンクリート
の凝結時間調整方法を提供すること。 【解決手段】 コンクリートの始発前に凝結遅延剤を添
加し混練した後靜置し、所望の時間に始発を遅延したコ
ンクリートに凝結硬化促進剤を添加して混練しコンクリ
ートを硬化させるコンクリートの凝結時間調整方法にお
いて、該凝結遅延剤が、グルコン酸、グルコヘプトン酸
及びそれらの塩の中から選ばれる1種以上であり、該凝
結硬化促進剤がアルカリ金属の硝酸塩、カルシウムを除
くアルカリ土類金属の硝酸塩の中から選ばれる1種以上
のものであり、かつ該凝結硬化促進剤をセメントに対し
て0.3%以上添加することを特徴とするコンクリート
の凝結時間調整方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、始発前のコンクリ
ートに凝結遅延剤を添加して数〜数十時間コンクリート
の始発を遅延させた後、打設など該コンクリートを使用
する際に凝結硬化促進剤を添加して該コンクリートを通
常のコンクリートと同程度に凝結硬化させるコンクリー
トの凝結時間調整方法に関するものであり、特に、凝結
遅延剤を添加して数〜数十時間始発を遅延させたコンク
リート(以降、遅延されたコンクリートと称す)のみで
も、凝結硬化促進剤を添加したコンクリートでの打設時
における良好な作業時間、打設後の良好な凝結速度及び
強度発現性が得られるコンクリートの凝結時間調整方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】生コンクリート工場が操業していない夜
間や週末、休日にコンクリートの打設を行うには、生コ
ンクリート工場が操業しているうちに生コンクリートを
混練し、その後コンクリートを打設するまでの数〜数十
時間コンクリートの始発を遅延することが必要になる。
そして、打設時においては、凝結遅延剤を添加する前
のコンクリート(以降、遅延する前のコンクリートと称
す)と同程度の作業時間を有すること、打設後において
は、遅延する前のコンクリートと同程度又はより早い
凝結硬化速度、遅延する前のコンクリートと同程度又
はそれ以上の強度発現性、を有することが求められる。
【0003】従来、数〜数十時間コンクリートの始発を
遅延した後、コンクリートを硬化させる方法として、特
公平2−15519号公報に、1)コンクリートが硬化
する前に、さらに90時間までの間水和を遅らせるのに
十分な量の遅延剤を添加する工程、2)所望の凝結遅延
期間の終わりに遅延されたコンクリートを硬化可能な状
態に回復させるための促進剤を遅延されたコンクリート
に添加する工程を含む未使用コンクリートの再生方法が
開示されている。そして、特公平2−15519号公報
には、遅延剤としては、ホスホン酸誘導体が好ましいこ
とが開示されている。他の適当な遅延剤としては、ヒド
ロキシカルボン酸、ポリカルボン酸、イソアスコルビン
酸、ポリヒドロキシシランが開示されている。また、促
進剤としては、カルシウム塩(例えば硝酸カルシウム、
蟻酸カルシウム)、チオシアネート、トリエタノールア
ミン、グリコールウリルが好ましいことが開示されてい
る。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】しかしながら、特公平2−15519号公
報に開示される方法では、遅延されたコンクリートのみ
では、遅延される前のコンクリートと同程度の強度、特
に初期材令において同程度の強度を得るのは困難であ
り、促進剤を添加する前に、遅延されたコンクリートに
フレッシュコンクリートを混合する必要があった(同公
報例1および例2)。そのため、生コンクリート工場が
操業していない夜間や週末、休日にコンクリートを打設
する場合、特公平2−15519号公報に開示される方
法を適用するのは困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
フレッシュコンクリートを混合する必要がなく、遅延さ
れたコンクリートのみでも、凝結硬化促進剤を添加混練
したコンクリートの打設時における遅延する前のコン
クリートと同程度の作業時間、同コンクリートの打設後
における遅延する前のコンクリートと同程度又はより
早い凝結硬化速度、及び遅延する前のコンクリートと
同程度又はそれ以上の強度発現性、が得られるコンクリ
ートの凝結時間調整方法について鋭意研究した結果、凝
結遅延剤として特定のオキシカルボン酸を使用するこ
と、そして、凝結硬化促進剤として特定の硝酸塩を特
定量添加すること、又は特定の硝酸塩とチオシアン酸
塩とを併用して特定量添加すること、により前記した目
的を達成できるとの知見を得、本発明に到達した。
【0006】即ち、本発明は、コンクリートの始発前に
凝結遅延剤を添加し混練した後靜置し、所望の時間に始
発を遅延したコンクリートに凝結硬化促進剤を添加して
混練しコンクリートを硬化させるコンクリートの凝結時
間調整方法において、該凝結遅延剤が、グルコン酸、グ
ルコヘプトン酸及びそれらの塩の中から選ばれる1種以
上であり、該凝結硬化促進剤がアルカリ金属の硝酸塩、
カルシウムを除くアルカリ土類金属の硝酸塩の中から選
ばれる1種以上のものであり、かつ該凝結硬化促進剤を
セメントに対して0.3%以上添加することを特徴とす
るコンクリートの凝結時間調整方法である(請求項
1)。また、本発明は、前記アルカリ金属の硝酸塩が硝
酸ナトリウム又は硝酸カリウムであることを特徴とする
コンクリートの凝結時間調整方法である(請求項2)。
さらに、本発明は、前記硝酸塩と共に、凝結硬化促進剤
としてチオシアン酸塩の中から選ばれる1種以上を併せ
て添加することを特徴とするコンクリートの凝結時間調
整方法である(請求項3)。
【発明の実施の形態】
【0007】以下、本発明を説明する。本発明では、ま
ずコンクリートの始発前に凝結遅延剤を添加・混練し
て、コンクリートの始発を遅延させる。本発明で用いら
れる凝結遅延剤は、グルコン酸、グルコヘプトン酸また
はこれらのナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウ
ム、マグネシウム等の金属塩から選ばれる1種類以上の
ものである。前記以外の凝結遅延剤では、後述する凝結
硬化促進剤を添加しても、凝結硬化促進剤添加後のコン
クリートの凝結硬化が通常のコンクリートと同程度まで
回復せず、初期強度も低くなるため好ましくない。な
お、凝結遅延剤として、グルコン酸、グルコヘプトン酸
またはこれらのナトリウム、カリウム、リチウム、カル
シウム、マグネシウム等の金属塩を主成分とする市販の
凝結遅延剤を使用することは差し支えない。このような
凝結遅延剤として、ポゾリスNo.89(株式会社エヌ
エムビー製)、バリックT(エフ・ピー・ケー株式会社
製)等が挙げられる。
【0008】凝結遅延剤の添加・混練は、コンクリート
の始発前に行えばよく、コンクリートの混練時に他のコ
ンクリート材料と共に凝結遅延剤を添加しても良いし、
凝結遅延剤以外のコンクリート材料を混練しておき、該
コンクリートの始発前に凝結遅延剤を後添加して混練し
てもよい。混練に用いるミキサーは、通常のコンクリー
トの混練に用いられるどのタイプのものでもよく、例え
ば、オムニタイプミキサー、パンタイプミキサー、二軸
ミキサー等が用いられる。また、凝結遅延剤を後添加し
混練する場合、凝結遅延剤とコンクリートとの混練は、
コンクリートミキサー車で行ってもよい。なお、コンク
リートの始発とは、「JIS A 6204(コンクリ
ート用化学混和剤 附属書1 コンクリートの凝結時間
試験方法) 」で測定される始発のことである。
【0009】凝結遅延剤の添加量は、凝結遅延剤の添加
時期、コンクリートの始発を遅延させる時間、季節等に
応じて適当量添加する。例えば、コンクリートの混練時
に他のコンクリート材料と共に凝結遅延剤を添加して混
練する(気温20℃程度)場合、以下に示す添加量とす
る。 1)コンクリートの始発を5〜10時間程度遅延させる
場合は、セメントに対してグルコン酸、グルコヘプトン
酸またはこれらの金属塩を0.07〜0.15重量%添
加する。 2)コンクリートの始発を10〜30時間程度遅延させ
る場合は、セメントに対してグルコン酸、グルコヘプト
ン酸またはこれらの金属塩を0.15〜0.23重量%
添加する 3)コンクリートの始発を30時間以上遅延させる場合
は、セメントに対してグルコン酸、グルコヘプトン酸ま
たはこれらの金属塩を0.23〜0.3重量%添加す
る。
【0010】次に、所望の時間、すなわちコンクリート
の打設等使用する直前に、遅延されたコンクリートに凝
結硬化促進剤を添加し、混練する。本発明で用いられる
凝結硬化促進剤は、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等の
アルカリ金属の硝酸塩、硝酸マグネシウム等のカルシウ
ムを除くアルカリ土類金属の硝酸塩である。凝結硬化促
進剤として、前記以外のもの(例えば、硝酸カルシウ
ム、硝酸塩以外の無機塩等)を添加した場合では、凝結
硬化促進剤添加後のコンクリートの凝結硬化が通常のコ
ンクリートと同程度まで回復せず、初期強度も低下する
ので好ましくない。
【0011】上記硝酸塩の添加量は、セメントに対し
て、0.3重量%以上、好ましくは1.0〜3.0重量
%である。硝酸塩の添加量がセメントに対して、0.3
重量%未満では、凝結硬化促進剤(硝酸塩)添加後のコ
ンクリートの凝結硬化が遅くなるうえ、初期強度が低下
するので好ましくない。コンクリートのコストの点から
硝酸塩の添加量は3.0重量%以下とするのが好まし
い。
【0012】本発明において、硝酸ナトリウム、硝酸カ
リウムは、凝結硬化促進剤(硝酸塩)添加後のコンクリ
ートの凝結硬化が早く、かつ初期の強度発現性が良好で
あり好ましい。そして、硝酸ナトリウムはコストの点か
らより好ましい。
【0013】また、本発明において、凝結硬化促進剤と
して、上記硝酸塩と共に、チオシアン酸カルシウム、チ
オシアン酸ナトリウム等のチオシアン酸塩から選ばれる
1種以上を併せて添加することは硬化促進剤添加後のコ
ンクリートの凝結硬化が早くなるうえ、強度発現性も良
好となる。チオシアン酸塩の添加量はセメントに対して
0.3%以上が好ましく、より好ましくは、0.5〜
3.0%である。チオシアン酸塩の添加量がセメントに
対して0.3%未満では、添加効果が少ない。コンクリ
ートのコストの点からチオシアン酸塩の添加量は3.0
重量%以下とするのが好ましい。
【0014】凝結硬化促進剤を添加した後のコンクリー
トの混練は、通常のコンクリートの混練に用いられるど
のタイプのものでもよく、例えば、オムニタイプミキサ
ー、パンタイプミキサー、二軸ミキサー等が用いられ
る。また、コンクリートミキサー車で混練を行ってもよ
い。
【0015】凝結硬化促進剤を添加し、混練したコンク
リートの打設方法や養生方法は、常法にしたがって行え
ばよい。
【0016】本発明において、セメント、骨材および流
動化剤、高性能減水剤、AE剤等の混和剤は、生コンク
リート工場で使用しているものが使用できる。
【0017】また、必要に応じてスラグ、フライアッシ
ュ等の混和材を添加することは差し支えない。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 1、コンクリート材料 以下の材料を用いた。 セメント :日本セメント株式会社製普通ポルトランドセメント 高性能減水剤:株式会社エヌ・エム・ビー製ポゾリスNo.70 細骨材 :市原産細目山砂(粒径5mm以下) 粗骨材 :青梅産砕石2005 凝結遅延剤 :a−1;株式会社東京化成製グルコン酸ナトリウム a−2;株式会社東京化成製グルコヘプトン酸ナトリウム a−3;株式会社エヌ・エム・ビー製ポゾリスNo.89(主 成分:グルコン酸ナトリウム、約20%) a−4;関東化学株式会社製酒石酸 a−5;関東化学株式会社製クエン酸 凝結硬化促進剤:b−1;関東化学株式会社製硝酸ナトリウム b−2;関東化学株式会社製硝酸カリウム b−3;関東化学株式会社製硝酸マグネシウム b−4;関東化学株式会社製チオシアン酸ナトリウム b−5;関東化学株式会社製チオシアン酸カルシウム b−6;関東化学株式会社製硝酸カルシウム b−7;関東化学株式会社製塩化ナトリウム
【0019】(実施例1〜28、比較例1〜8) 2、配合および練り混ぜ 表1に示す量の凝結遅延剤を他の材料と共にパン型ミキ
サー(0.05m3)に一括投入し、2分間混練した
後、表1に示す時間静置した。そして表1に示す量の凝
結硬化促進剤を添加し、1分間混練してコンクリートを
得た。なお、実施例25〜28は、凝結遅延剤および凝
結硬化促進剤以外の材料をパン型ミキサー(0.05m
3)に一括投入し、2分間混練した後90分静置し、表
1に示す量の凝結遅延剤を添加し1分間混練した後、1
8時間静置し、表1に示す量の凝結硬化促進剤を添加
し、1分間混練したものである。コンクリートの配合
は、セメント315kg/m3、細骨材824kg/
3、粗骨材954kg/m3、水178kg/m3、高
性能減水剤3.35kg/m3とした。
【0020】
【表1】
【0021】3、評価 1)スランプ 作業時間が確保されているかどうかをみるため、凝結硬
化促進剤を添加・混練した直後および90分後のコンク
リートのスランプを「JIS A 1101(コンクリ
ートのスランプ試験方法)」に準じて測定した。凝結遅
延剤および凝結硬化促進剤を添加しない比較例8は、混
練終了直後および90分後のスランプを測定した。 2)始発時間 凝結硬化促進剤添加後のコンクリートの凝結硬化状況を
みるため、凝結硬化促進剤を添加・混練したコンクリー
トの始発時間を「JIS A 6204(コンクリート
用化学混和剤 附属書1 コンクリートの凝結時間試験
方法)」に準じて測定した。測定の開始は、促進剤を添
加した時点とした。なお、終結時間も一部測定した。凝
結遅延剤および凝結硬化促進剤を添加しない比較例8
は、混練終了時を測定の開始として始発、終結時間を測
定した。 3)圧縮強度 凝結硬化促進剤を添加・混練したコンクリートを「JI
S A 1132(コンクリートの強度試験用供試体の
作り方)」に準じてφ10×20cmの供試体を作製
し、材令1、7、28日において「JIS A 110
8(コンクリートの圧縮強度試験方法)」に準じて圧縮
強度を測定した。養生は、材令1日までは気中養生、そ
の後は水中養生とした。なお、凝結遅延剤および凝結硬
化促進剤を添加しない比較例8は、混練終了後、供試体
を作製した。それらの結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】本発明のコンクリートの凝結時間調整方法
(実施例1〜28)では、遅延されたコンクリートのみ
でも、凝結硬化促進剤添加後のコンクリートのスランプ
ロスは2〜3cmであり、遅延する前のコンクリート
(比較例8)と同程度であった。また、始発は、遅延す
る前のコンクリート(比較例8)と同程度又はより早か
った。さらに、圧縮強度は、遅延する前のコンクリート
(比較例8)より高かった。
【0024】以上のことから、本発明のコンクリートの
凝結時間調整方法(実施例1〜28)では、遅延された
コンクリートのみでも、遅延する前のコンクリートと、 同程度の作業時間、 同程度又はより早い凝結速度、 同程度等又はそれ以上の強度発現性、 が得られることがわかる。
【0025】また、硝酸ナトリウム又は硝酸カリウムを
使用した方が、硝酸マグネシウムを使用した場合より
も、始発が早く、初期強度が高いことも判明した。そし
て、硝酸塩と共にチオシアン酸塩を併せて添加した場
合、始発が早くなるうえ、強度が増加することも判明し
た。
【0026】一方、硝酸ナトリウムの添加量の少ない比
較例1では、始発が遅いうえ、初期強度が低かった。ま
た、本発明で規定する以外の凝結遅延剤を使用した比較
例2〜3では、始発が遅いうえ、初期強度が低かった。
さらに、本発明で規定する以外の凝結硬化促進剤を使用
した比較例4〜7では、始発が遅いうえ、強度が低かっ
た。
【0027】
【発明の効果】本発明にかかるコンクリートの凝結時間
調整方法は、数〜数十時間始発を遅延させたコンクリー
トのみでも、打設等使用する直前に該コンクリートに特
定の凝結硬化促進剤を添加して混練することにより、得
られるコンクリートは、遅延する前のコンクリートと、
同程度の作業時間、同程度又はより早い凝結速度、
同程度又はそれ以上の強度発現性、を有する。従っ
て、生コンクリート工場が操業していない夜間や週末、
休日のコンクリートの打設に適用することができ、より
汎用的なコンクリートが得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリートの始発前に凝結遅延剤を添
    加し混練した後靜置し、所望の時間に始発を遅延したコ
    ンクリートに凝結硬化促進剤を添加して混練しコンクリ
    ートを硬化させるコンクリートの凝結時間調整方法にお
    いて、 該凝結遅延剤が、グルコン酸、グルコヘプトン酸及びそ
    れらの塩の中から選ばれる1種以上であり、 該凝結硬化促進剤がアルカリ金属の硝酸塩、カルシウム
    を除くアルカリ土類金属の硝酸塩の中から選ばれる1種
    以上のものであり、かつ該凝結硬化促進剤をセメントに
    対して0.3%以上添加することを特徴とするコンクリ
    ートの凝結時間調整方法。
  2. 【請求項2】 アルカリ金属の硝酸塩が硝酸ナトリウム
    又は硝酸カリウムであることを特徴とする請求項1記載
    のコンクリートの凝結時間調整方法。
  3. 【請求項3】 凝結硬化促進剤として上記硝酸塩の他に
    チオシアン酸塩の中から選ばれる1種以上も併せて添加
    することを特徴とする請求項1又は2記載のコンクリー
    トの凝結時間調整方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007062263A (ja) * 2005-09-01 2007-03-15 Tekken Constr Co Ltd コンクリートの凝結時間制御方法及び該コンクリートの凝結時間制御方法を使用したコンクリート構造物の築造・補強工法
JP2008137852A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Kao Corp 水硬性組成物
JP2018188349A (ja) * 2017-04-27 2018-11-29 花王株式会社 水硬性組成物用の添加剤

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