JP2003290953A - アルミニウム系めっき鋼板のレーザー重ね溶接方法およびレーザー重ね溶接用アルミニウム系めっき鋼板 - Google Patents
アルミニウム系めっき鋼板のレーザー重ね溶接方法およびレーザー重ね溶接用アルミニウム系めっき鋼板Info
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Abstract
ザー重ね溶接時にめっき蒸気の発生による溶接不良の発
生を低減し、溶接部品質に優れたアルミニウム系めっき
鋼板のレーザー重ね溶接方法およびレーザー重ね溶接用
アルミニウム系めっき鋼板を提供する。 【解決手段】 アルミニウム系めっき鋼板のレーザー重
ね溶接方法において、重ね溶接部の隙間(X)、鋼板板
厚(Y)、重ね面の合計亜鉛付着量(Z)がX≧Z/
(10000×Y)、X≦0.35×Y あるいはさら
にこれらを満足する部分の長さの合計(L)がレーザー
溶接線長(A)に対して、L≧A×0.3/Yを満足す
るよう重ね溶接部に隙間を設けるアルミニウム系めっき
鋼板のレーザー重ね溶接方法、およびそれに適したレー
ザー重ね溶接用アルミニウム系めっき鋼板。
Description
っき鋼板のレーザー重ね溶接方法およびレーザー重ね溶
接用アルミニウム系めっき鋼板に関する。
材、自動車部品、容器、幅広い分野で使用されている
が、長期間の防錆効果を確保する目的からは厚目付けの
めっきが有効である。例えば、腐食環境が厳しい自動車
燃料タンク用のめっき鋼板としては、めっき付着量が3
0g/m2以上の厚目付けアルミニウム系めっき鋼板が
使用されはじめている。アルミニウム系めっき鋼板とし
ては、実質的にAlおよび不可避不純物からなる溶融ア
ルミニウムめっき鋼板、Al中にSiを5〜10%程度
含有する溶融アルミニウム合金めっき鋼板、あるいはさ
らにAl中にSi、Mg、Ca、Znなどを含有する溶
融アルミニウム合金めっき鋼板、Al中にZnを40〜
45%程度とSiを0.5〜3%程度含有する溶融アル
ミニウム合金めっき鋼板などがある。
じて溶接性に優れており、各種の溶接法が適用されてき
た。溶接性としては溶接方法と密接な関係があるが、め
っき付着量の多いアルミニウム系めっき鋼板をレーザー
で重ね溶接した場合には、アルミニウム系めっき鋼板で
も溶接性が劣る場合がある。ここでレーザー重ね溶接と
は、2枚あるいはそれ以上の鋼板を重ね、鋼板表面にほ
ぼ垂直な方向からレーザービームを照射してキーホール
溶接する方法をいう。アルミニウム系めっき鋼板では、
2枚の鋼板の間に存在するめっき金属がレーザービーム
で加熱され、アルミニウムが溶融・気化して蒸発し、こ
のアルミニウム蒸気の圧力によって溶融池の溶鋼が吹き
飛ばされて溶接欠陥(ピット)を生じたり、アルミニウ
ム蒸気が溶鋼中に閉じ込められて凝固することによるブ
ローホール、あるいはアルミニウムが溶接金属内部で偏
在することによるFe−Al金属間化合物の生成、とい
った欠陥が発生する場合がある。
決する手段として、アルミニウム系めっき鋼板に対して
提案された例はほとんど見当たらないが、Zn系めっき
鋼板のレーザー重ね溶接の場合には、例えば以下の技術
が提案されている。特開平4−231190号公報に
は、前処理工程で予め亜鉛系めっきを加熱して除去した
後にレーザー重ね溶接する方法が開示されている。しか
し、この方法では、工程が2つ以上必要である上に、合
わせ部の耐食性に課題が生ずる、という難点がある。
めっき鋼板の重ね面にレーザーを吸収する材料を塗布し
ておく方法が開示されている。しかし、この方法におい
ても工程が2つ以上必要であり、生産性およびコストの
点で課題がある。特許第3139325号の特許掲載公
報には、Zn−Ni系合金めっき鋼板のめっき付着量と
鋼板板厚との関係を限定することで、レーザー溶接にお
ける溶接欠陥が少なく、かつ溶接部外観の優れたZn−
Ni系合金めっき鋼板が開示されている。しかし、この
技術では例えば板厚が0.6mmではめっき付着量を1
5g/m2 以下としなければならず、亜鉛系めっき鋼板
の最大の機能である耐食性が犠牲となり、厳しい腐食環
境で長期間使用される自動車の耐久性が確保できない、
という難点がある。
する課題は、生産性や防錆性能を犠牲にすることなく、
溶接欠陥が少なく、かつ溶接部外観の優れたアルミニウ
ム系めっき鋼板のレーザー重ね溶接方法およびレーザー
重ね溶接に適したアルミニウム系めっき鋼板を提供する
ことにある。
重ね溶接によるアルミニウム系めっき鋼板の溶接継ぎ手
部について、溶接欠陥を低減し、優れた溶接部外観と継
ぎ手強度を確保するための溶接方法およびそれに適した
鋼板について、種々の検討と実験を続けた結果、ついに
2枚の鋼板の間の間隔を制御し、この隙間と鋼板板厚と
鋼板間に存在するアルミニウムの量との関係を特定の範
囲に限定することで、溶接欠陥を低減し、優れた溶接部
外観と継ぎ手強度を確保できる溶接方法を見出した。
もので、その要旨とするところは以下の通りである。 (1)アルミニウム系めっき鋼板のレーザー重ね溶接に
おいて、重ね溶接部の隙間:X(mm)、鋼板板厚:Y
(mm)、重ね面の合計めっき付着量:Z(g/m2)
とするとき、 X≧Z/(10000×Y) X≦0.35×Y を満足するよう重ね溶接部に隙間を設けることを特徴と
するアルミニウム系めっき鋼板のレーザー重ね溶接方
法。
ー重ね溶接において、重ね溶接部の隙間:X(mm)、
鋼板板厚:Y(mm)、重ね面の合計めっき付着量:Z
(g/m2)とするとき、 X≧Z/(10000×Y) X≦0.35×Y を基本的に満足し、 X≧Z/(10000×Y) を満足しない部分の最大長さが3×Y(mm)以下であ
るよう重ね溶接部に隙間を設けることを特徴とするアル
ミニウム系めっき鋼板のレーザー重ね溶接方法。
ー重ね溶接において、重ね溶接部の隙間:X(mm)、
鋼板板厚:Y(mm)、重ね面の合計めっき付着量:Z
(g/m2)とするとき、 X≧Z/(10000×Y) X≦0.35×Y を基本的に満足し、 X≧Z/(10000×Y) を満足しない部分の最大長さが3×Y(mm)以下であ
り、 X≧Z/(10000×Y) X≦0.35×Y を満足する部分の長さの合計L(mm)が、レーザー溶
接線長:A(mm)に対して、 L≧A×0.3 /Y を満足するよう重ね溶接部に隙間を設けることを特徴と
するアルミニウム系めっき鋼板のレーザー重ね溶接方
法。
しくは両側の鋼板の、溶接線の一部以上に、スペーサ
ー、凹凸の一方または両方を付設することである前記
(1)〜(3)に記載のアルミニウム系めっき鋼板のレ
ーザー重ね溶接方法。 (5)隙間を設けるための手段が、片側もしくは両側の
鋼板の、溶接線の一部以上に、固体有機物を付設するこ
とである前記(1)〜(3)に記載のアルミニウム系め
っき鋼板のレーザー重ね溶接方法。 (6)凹凸の一部以上が、溶接線に対して45〜90゜
の角度をなす溝を主体とする前記(4)に記載のアルミ
ニウム系めっき鋼板のレーザー重ね溶接方法。 (7)凹凸を、鋼板の製品形状へのプレス工程において
設けることを特徴とする、前記(4)または(6)に記
載のアルミニウム系めっき鋼板のレーザー重ね溶接方
法。
板板厚:Y(mm)、重ね面の合計めっき付着量:Z
(g/m2)とするとき、 X≧Z/(10000×Y) を満足する部分の合計長さ:L(mm)が、レーザー溶
接線長:A(mm)に対して、 L≧A×0.3 /Y を満足するように、溶接線の一部以上に、スペーサー、
凹凸の一方または両方を有することを特徴とするレーザ
ー重ね溶接用アルミニウム系めっき鋼板。 (9)前記スペーサーが固体有機物からなる前記(8)
に記載のレーザー重ね溶接用アルミニウム系めっき鋼
板。 (10)凹凸の一部以上が、溶接線に対して45〜90
゜の角度をなす溝である前記(8)に記載のレーザー重
ね溶接用アルミニウム系めっき鋼板である。
発明者らは、種々のめっき鋼板、具体的には、めっき種
としては溶融アルミニウムめっき鋼板、溶融アルミニウ
ム合金めっき鋼板等のめっき鋼板で、めっき付着量とし
ては片面あたり10〜100g/m2、板厚としては
0.3〜2.3mmの鋼板を用い、種々の溶接条件でレ
ーザー重ね溶接実験を行ない、溶接部外観を調べた。
健全な溶接部を得るための条件は、2枚の鋼板の隙間と
鋼板板厚と重ね面のめっきの合計付着量の3者と非常に
密接な関係があること、2枚の鋼板の隙間をX(m
m)、鋼板板厚をY(mm)、重ね面のめっきの合計付
着量をZ(g/m2 )とした時、図1に示すように X≧Z/(10000×Y) を満足すると、鋼板の隙間X、鋼板板厚Y、重ね面のめ
っきの合計付着量Zにかかわらず、溶接部外観が顕著に
向上することを見出した。この結果に基づいて、本発明
では2枚の鋼板の隙間をX(mm)、鋼板板厚をY(m
m)、重ね面のめっきの合計付着量をZ(g/m2 )と
の関係を、X≧Z/(10000×Y)と規定した。
板のめっきの表面同士の間隔を意味し、めっきの表面に
他の材料、例えば有機フィルムを介在させることによっ
て、片側の鋼板のめっき表面ともう一方の鋼板のめっき
表面との間に隙間を設けた場合にも、あくまでもめっき
同士の表面の間隔を意味する。鋼板板厚Yは、2枚の鋼
板の板厚が同一である場合には片側の鋼板の板厚を意味
し、2枚の鋼板の板厚が異なる場合には薄い方の鋼板の
板厚を意味する。これは板厚の薄い鋼板の方がめっきが
自由表面に到達しやすいからである。
板の間に存在するめっきの量であって、片側の鋼板の内
面側表面にあるめっきの量ともう一方の鋼板の内面側表
面にあるめっきの量との合計量である。一方の鋼板がア
ルミニウム系めっき鋼板であり、もう一方の鋼板がめっ
きされていない鋼板である場合、一方あるいは両方の鋼
板が片面だけアルミニウム系めっきされた鋼板である場
合、一方あるいは両方の鋼板が差厚めっき鋼板(両面の
めっき付着量が同一ではない鋼板)では、重ね溶接で内
面側になる面のめっき付着量の合計が重要であり、これ
ら鋼板の組み合わせである場合も本発明に含まれること
は言うまでも無い。
足すれば、溶接部外観の良好な溶接部が得られるが、X
>0.35×Yでは、溶接条件をいかように制御しても
健全な溶接部を得ることは困難である。さらに、2枚の
鋼板間の隙間は、レーザー溶接の溶接線の全長にわたっ
て確保されていてももちろん良いが、実用上は必ずしも
その必要は無く、2枚の鋼板の隙間をX(mm)、鋼板
板厚をY(mm)、重ね面のめっきの合計付着量をZ
(g/m2 )とした時、 X≧Z/(10000×Y) X≦0.35×Y を満足する部分の長さの合計L(mm)がレーザー溶接
線長A(mm)に対して、L≧A×0.3 /Yを満足す
ると、全長で隙間が確保されているのと実質的に同等の
効果が得られる。
ビード形状が悪くなったり、スパッタ量が多くなる場合
があり、Lが小さくなるほど溶接部の外観が劣化する。
なお、重要なことはX≧Z/(8000×Y)を満足す
る部分の長さの合計Lを確保することであって、Xがさ
らに大きい部分があるからといって、隙間が必要以上に
大きくなる効果は小さく、ましてや大きな隙間がある場
合でも、LがA×0.3 /Yよりも小さくできるという
ことではない。2枚の鋼板間に隙間を設ける方法として
は特に限定されるものではなく、前述の条件を満足する
方法であればいずれも適用可能である。具体的には、下
記の方法が有効である。
して介在せしめ、溶接線に隙間を確保することは有効で
ある。この場合、溶接線をはさんで両側にスペーサーを
配置しても良く、片側に配置しても良く、また溶接線と
並んで全長に配置することは有効であるが、必ずしも全
長にわたって配置することは絶対条件ではなく、 X≧Z/(10000×Y) X≦0.35×Y あるいは、X≧Z/(10000×Y) X≦0.35×Y を満足する部分の長さの合計L(mm)がレーザー溶接
線長A(mm)に対して、L≧A×0.3 /Yを満足す
るように配置すれば良い。
隙間とすることも有効である。この場合、固体有機物が
少なくとも溶接線に存在していれば良く、そのままレー
ザー溶接することで顕著な溶接性向上防止効果が得られ
る。固体有機物の種類は特に限定されるものではなく、
ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテ
ル、ポリオレフィン、ポリスチレン、などが代表的であ
り、これらの混合物であっても良い。2枚の鋼板の間に
固体有機物を介在せしめる方法は特に限定されるもので
はなく、固体有機物のフィルムを貼付する方法、固体有
機物を液体に分散して塗装する方法、など、対象物の形
状や構造、コストに応じて選定することができる。
ーザー重ね溶接時の隙間を付与する有効な手段である。
ここで、鋼板表面の構造を空間変調するとは、例えば鋼
板表面のテクスチャーを微視的および/または巨視的に
制御して所望のテクスチャーを得ることを意味する。こ
の場合にも X≧Z/(10000×Y) X≦0.35×Y あるいは、さらに L≧A×0.3 /Y を満足させることが必要であるのはもちろんである。
段階であっても良いし、鋼板を部品形状に成形する途中
の工程であっても良く、あるいは部品形状に成形した後
でレーザー重ね溶接する前であっても良く、いずれにし
ろレーザー重ね溶接するまでに行えばいずれも効果が発
揮される。鋼板の表面の全部または大部分を空間変調し
ても良く、あるいはレーザー重ね溶接する部分のみを空
間変調してもいずれでも良く、部品形状や鋼板の外観、
空間変調の方法に応じて選択すれば良い。
は、例えば、鋼板に付与したい表面構造を有する金型や
ロールを鋼板表面に押し付けて転写する手段、高エネル
ギー密度ビームで鋼板表面の金属を局部的に蒸発・除去
する手段、鋼板表面の金属を鋼板の幅および長手方向に
分布を持たせ、かつ板厚方向にも分布を持たせて機械的
に除去する手段、鋼板表面の金属をエッチングや電解な
どの化学的方法によって鋼板の幅および長手方向に分布
を持たせ、かつ板厚方向にも分布を持たせて除去する手
段、など、空間変調後のテクスチャーとコスト、生産性
に応じて種々の手段を用いることができる。
鋼板は、アルミニウムまたはアルミニウムを主体とする
合金を鋼板表面(両面または片面)にめっきしたもので
あり、製法は工業的には溶融めっき、電気めっきが主流
であるが、蒸着めっきなど他の製造方法であってももち
ろん構わない。また、めっき密着性や加工性などを向上
する目的で、アルミニウムめっきに先行して他の金属を
プレ処理すること、めっき後に有機、無機、あるいは有
機+無機複合皮膜を付与すること、などは、用途に応じ
て適用することができ、これら前処理あるいは後処理を
施したアルミニウム系めっき鋼板も本発明が対象とする
ものである。鋼板は通常自動車その他の製品に使われる
鋼板であればすべて本発明の対象であり、特に鋼板の組
成・組織・強度・延性等を限定するものではない。
重ね溶接に供した。溶接はYAGレーザーで行い、出力
は3kWであった。隙間の付与方法として、Aは固形有
機物を利用し、具体的には溶接線に位置する部分にポリ
ウレタン樹脂を付与すべき厚みに塗布・乾燥した上で、
2枚の鋼板を重ねて固定して隙間を付与した。Bは両側
の鋼板のそれぞれ片面に、幅0.1mm、深さ0.03
mmで溶接線と80゜の角度を成して交わる溝を溶接線
方向の間隔0.2mmで付与した鋼板とし、前記鋼板の
溝が合わせ面に位置するようにして2枚の鋼板を重ねる
ことで隙間を付与した。このとき、隙間の長さの合計は
溶接線長の50%である。Cは溶接線の両側に付与すべ
き厚みを有する金属箔をスペーサーとして配置した上で
2枚の鋼板を重ねて固定して隙間を付与した。Dは、片
側の鋼板を、幅0.15mm、深さ0.025mmで溶
接線とほぼ直角を成して交わる溝を、溶接線方向の間隔
1.0mmで付与した鋼板とし、もう一方の鋼板は通常
の鋼板として、前記鋼板の溝が合わせ面に位置するよう
にして2枚の鋼板を重ねることで隙間を付与した。この
とき、隙間の長さの合計は溶接線長の15%である。
が良好であることがわかる。これに対して本発明の要件
を満足しない比較例では溶接部外観が不良である。
溶接方法およびアルミニウム系めっき鋼板は、健全で信
頼性の高いレーザー重ね溶接部を提供するものであり、
自動車、建築・住宅、等に広く適用することが可能で、
産業の発展に大きく寄与するものである。
0×Y)値(ここでZは合わせ面に存在するめっき量の
合計付着量、Yは薄い方の鋼板の板厚)と溶接部外観の
関係を示す図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 アルミニウム系めっき鋼板のレーザー重
ね溶接において、重ね溶接部の隙間:X(mm)、鋼板
板厚:Y(mm)、重ね面の合計めっき付着量:Z(g
/m2)とするとき、 X≧Z/(10000×Y) X≦0.35×Y を満足するよう重ね溶接部に隙間を設けることを特徴と
するアルミニウム系めっき鋼板のレーザー重ね溶接方
法。 - 【請求項2】 アルミニウム系めっき鋼板のレーザー重
ね溶接において、重ね溶接部の隙間:X(mm)、鋼板
板厚:Y(mm)、重ね面の合計めっき付着量:Z(g
/m2)とするとき、 X≧Z/(8000×Y) X≦0.35×Y を基本的に満足し、 X≧Z/(8000×Y) を満足しない部分の最大長さが3×Y(mm)以下であ
るよう重ね溶接部に隙間を設けることを特徴とするアル
ミニウム系めっき鋼板のレーザー重ね溶接方法。 - 【請求項3】 アルミニウム系めっき鋼板のレーザー重
ね溶接において、重ね溶接部の隙間:X(mm)、鋼板
板厚:Y(mm)、重ね面の合計めっき付着量:Z(g
/m2)とするとき、 X≧Z/(10000×Y) X≦0.35×Y を基本的に満足し、 X≧Z/(10000×Y) を満足しない部分の最大長さが3×Y(mm)以下であ
り、 X≧Z/(10000×Y) X≦0.35×Y を満足する部分の長さの合計L(mm)が、レーザー溶
接線長:A(mm)に対して、 L≧A×0.3/Y を満足するよう重ね溶接部に隙間を設けることを特徴と
するアルミニウム系めっき鋼板のレーザー重ね溶接方
法。 - 【請求項4】 隙間を設けるための手段が、片側もしく
は両側の鋼板の、溶接線の一部以上に、スペーサー、凹
凸の一方または両方を付設することである請求項1ない
し3のいずれか1項に記載のアルミニウム系めっき鋼板
のレーザー重ね溶接方法。 - 【請求項5】 隙間を設けるための手段が、片側もしく
は両側の鋼板の、溶接線の一部以上に、固体有機物を付
設することである請求項1ないし3のいずれか1項に記
載のアルミニウム系めっき鋼板のレーザー重ね溶接方
法。 - 【請求項6】 凹凸の一部以上が、溶接線に対して45
〜90゜の角度をなす溝を主体とする請求項4に記載の
アルミニウム系めっき鋼板のレーザー重ね溶接方法。 - 【請求項7】 凹凸を、鋼板の製品形状へのプレス工程
において設けることを特徴とする請求項4または6に記
載のアルミニウム系めっき鋼板のレーザー重ね溶接方
法。 - 【請求項8】 重ね溶接部の隙間:X(mm)、鋼板板
厚:Y(mm)、重ね面の合計めっき付着量:Z(g/
m2)とするとき、 X≧Z/(10000×Y) を満足する部分の合計長さ:L(mm)が、レーザー溶
接線長:A(mm)に対して、 L≧A×0.3 /Y を満足するように、溶接線の一部以上に、スペーサー、
凹凸の一方または両方を有することを特徴とするレーザ
ー重ね溶接用アルミニウム系めっき鋼板。 - 【請求項9】 前記スペーサーが固体有機物からなる請
求項8に記載のレーザー重ね溶接用アルミニウム系めっ
き鋼板。 - 【請求項10】 凹凸の一部以上が、溶接線に対して4
5〜90゜の角度をなす溝である請求項8に記載のレー
ザー重ね溶接用アルミニウム系めっき鋼板。
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JP2002099462A JP4012425B2 (ja) | 2002-04-02 | 2002-04-02 | アルミニウム系めっき鋼板のレーザー重ね溶接方法およびレーザー重ね溶接用アルミニウム系めっき鋼板 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005324235A (ja) * | 2004-05-14 | 2005-11-24 | Nippon Steel Corp | めっき鋼板のヘリ継手レーザー溶接方法 |
JP2008238182A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Fuji Electric Device Technology Co Ltd | レーザ溶接部材およびレーザ溶接方法 |
CN113478082A (zh) * | 2021-07-15 | 2021-10-08 | 南京航空航天大学 | 一种用于蒙皮-桁条的柔性激光焊接方法及装置 |
-
2002
- 2002-04-02 JP JP2002099462A patent/JP4012425B2/ja not_active Expired - Fee Related
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