JP2003285402A - メタクリル樹脂積層板およびその成形体 - Google Patents

メタクリル樹脂積層板およびその成形体

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JP2003285402A
JP2003285402A JP2002090979A JP2002090979A JP2003285402A JP 2003285402 A JP2003285402 A JP 2003285402A JP 2002090979 A JP2002090979 A JP 2002090979A JP 2002090979 A JP2002090979 A JP 2002090979A JP 2003285402 A JP2003285402 A JP 2003285402A
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chloroform
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Tomohiro Mizumoto
智裕 水本
Masashi Mori
正士 森
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱成形用途に好適なメタクリル樹脂積層板
を提供すること。 【解決手段】 25℃におけるクロロホルムに対する溶
解度が0.1g/dl以上であり、25℃における還元
粘度が2dl/g以上であるメタクリル樹脂(A)から
なる少なくとも2層が、25℃におけるクロロホルムに
対する溶解度が0.04g/dl以下であるメタクリル
樹脂(B)からなる層を介して、積層されてなる加熱成
形用メタクリル樹脂積層板。このような積層板は、メタ
クリル酸メチルを主体とする単官能単量体、メタクリル
酸メチルを主体とする重合体およびラジカル重合可能な
二重結合を分子内に少なくとも2個有する多官能単量体
を含有する重合性接着剤を用いて、上記樹脂(A)から
なる少なくとも2枚の樹脂板を接着することにより、好
適に製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱成形用のメタ
クリル樹脂積層板とその成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、曲面を有するメタクリル樹脂成形
体を製造する方法の1つとして、メタクリル樹脂板を加
熱下に曲げ成形する方法が知られている。この曲げ成形
に供される樹脂板としては、通常、押出成形や注型成形
により得られた単層板が用いられている。また、上記成
形体として比較的厚肉のものを製造する場合には、単層
板1枚では厚さに限界があるため、複数の単層板を同一
形状に曲げ成形したものを、接着剤により貼り合わせて
積層する方法が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの方法
では、各単層板を曲げ成形する際に曲率の制御を厳密に
行わないと、貼り合わせの際に接着剤が介在する層の厚
さが不均一となるため、接着層に硬化ムラ、発泡、ひけ
等が生じて、外観の悪化を招くことがある。また、単層
板の枚数分の曲げ成形工程が必要となり、生産性の点で
も十分なものでない。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者等は、曲
面を有するメタクリル樹脂成形体を、比較的厚肉のもの
であっても、外観良く、しかも生産性良く製造するた
め、メタクリル樹脂の積層板を曲げ成形することについ
て、鋭意研究を行った。その結果、特定の層構成を有す
るメタクリル樹脂積層板が、このような加熱成形用途に
好適であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明は、25℃におけるクロロ
ホルムに対する溶解度が0.1g/dl以上であり、2
5℃における還元粘度が2dl/g以上であるメタクリ
ル樹脂(A)からなる少なくとも2層が、25℃におけ
るクロロホルムに対する溶解度が0.04g/dl以下
であるメタクリル樹脂(B)からなる層を介して、積層
されてなる加熱成形用メタクリル樹脂積層板に係るもの
である。
【0006】また本発明は、25℃におけるクロロホル
ムに対する溶解度が0.1g/dl以上であり、25℃
における還元粘度が2dl/g以上であるメタクリル樹
脂(A)からなる少なくとも2枚の樹脂板を、メタクリ
ル酸メチルを主体とする単官能単量体、メタクリル酸メ
チルを主体とする重合体およびラジカル重合可能な二重
結合を分子内に少なくとも2個有する多官能単量体を含
有する重合性接着剤で接着してなる加熱成形用メタクリ
ル樹脂積層板に係るものである。
【0007】さらに本発明は、これらの加熱成形用メタ
クリル樹脂積層板を曲げ成形してなるメタクリル樹脂成
形体に係るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いるメタクリル樹脂とは、その単量体単位と
してメタクリル酸メチルを50重量%以上含むものであ
る。この単量体単位としてメタクリル酸メチル以外に含
まれうるものとしては、ラジカル重合可能な二重結合を
分子内に1個有する単官能単量体であってもよいし、ラ
ジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有
する多官能単量体であってもよいし、両者が併用されて
いてもよい。
【0009】メタクリル酸メチル以外の単官能単量体と
しては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソノニル、
アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニルのよう
なアクリル酸エステル類;メタクリル酸エチル、メタク
リル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリ
ル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸イソノニル、メ
タクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニルのよ
うなメタクリル酸エステル類;メタクリル酸、無水マレ
イン酸、スチレン、シクロヘキシルマレイミド、アクリ
ロニトリル等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以
上が含まれていてもよい。
【0010】また多官能単量体としては、例えば、エチ
レングリコールジアクリレート、エチレングリコールジ
メタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレ
ート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ネ
オペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグ
リコールジメタクリレート、ヘキサンジオールジアクリ
レート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ノナンジ
オールジアクリレート、ノナンジオールジメタクリレー
ト、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチ
ロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメ
タクリレート、フタル酸ビス(2−メタクリロイルオキ
シエチル)エステル、アリルメタクリレート等が挙げら
れ、必要に応じてそれらの2種以上が含まれていてもよ
い。
【0011】本発明のメタクリル樹脂積層板は、特定の
メタクリル樹脂(A)からなる少なくとも2層が、特定
のメタクリル樹脂(B)からなる層を介して、積層され
てなるものである。
【0012】樹脂(A)は、25℃におけるクロロホル
ムに対する溶解度が、クロロホルム溶液中の濃度とし
て、0.1g/dl以上である必要がある。この溶解度
があまり低いと、積層板の加熱成形性が十分でない。
【0013】また樹脂(A)は、25℃における還元粘
度(粘度数)が2dl/g以上である必要があり、好ま
しくは4dl/g以上である。この還元粘度があまり低
いと、樹脂(A)と樹脂(B)との加熱成形性の差が大
きくなり、積層板の加熱成形条件として設定しうる温度
範囲が狭くなる。なお、この還元粘度は、JIS Z8
803(1991)にしたがって測定することができ
る。
【0014】樹脂(B)は、25℃におけるクロロホル
ムに対する溶解度が、クロロホルム溶液中の濃度とし
て、0.04g/dl以下である必要があり、好ましく
は0.03g/dl以下である。この溶解度があまり高
いと、積層板を加熱成形したときに外観の悪化を招きや
すい。
【0015】また樹脂(B)は、25℃におけるクロロ
ホルムに対する膨潤度が、10以下であるのが好まし
く、このようにすることにより、積層板の加熱成形によ
り得られる成形体の外観を向上させることができる。な
お、このクロロホルムに対する膨潤度とは、25℃にて
樹脂(B)をクロロホルムに浸漬したときの、クロロホ
ルムの含浸による樹脂(B)の膨潤の程度を示すもので
あり、膨潤による樹脂(B)の増加重量(膨潤後の樹脂
(B)の重量−膨潤前の樹脂(B)の重量)に相当する
クロロホルムの体積を、膨潤前の樹脂(B)の体積で除
した値をいう。
【0016】本発明のメタクリル樹脂積層板の厚さは、
その加熱成形により比較的厚肉の成形体を得る観点から
は、好ましくは10mm以上であり、さらに好ましくは
20mm以上であるが、あまり厚いとその加熱成形に長
時間を要するので、厚さの上限については、好ましくは
200mmまでであり、さらに好ましくは150mmま
でである。また、樹脂(A)からなる層の1層の厚さ
は、通常3〜60mm程度であり、樹脂(B)からなる
層の1層の厚さは、通常、樹脂(A)からなる層の1層
の厚さの0.01〜0.5倍程度である。また、この積
層板における樹脂(A)からなる層の数は、5層程度ま
でとするのが適当であり、樹脂(B)からなる層の数
は、4層程度までとするのが適当である。なお、樹脂
(A)からなる層同士および樹脂(B)からなる層同士
は、それぞれ、その厚さや樹脂の物性等が、同一であっ
てもよいし、異なっていてもよい。
【0017】以上のような本発明のメタクリル樹脂積層
板は、メタクリル酸メチルを主体とする単官能単量体、
メタクリル酸メチルを主体とする重合体およびラジカル
重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する多
官能単量体を含有する重合性接着剤を用いて、樹脂
(A)からなる少なくとも2枚の樹脂板を接着すること
により、好適に製造することができる。
【0018】重合性接着剤の成分であるメタクリル酸メ
チルを主体とする単官能単量体とは、メタクリル酸メチ
ルを50重量%含むものであり、メタクリル酸メチル以
外に含まれうる単官能単量体の例は、先にメタクリル樹
脂の単量体単位として例示したメタクリル酸メチル以外
の単官能単量体と同様である。また、重合性接着剤の成
分であるメタクリル酸メチルを主体とする重合体とは、
メタクリル酸メチルを50重量%以上含む単量体の重合
体であり、この重合体に単量体単位として含まれうるメ
タクリル酸メチル以外の単量体の例は、先にメタクリル
樹脂の単量体単位として例示したメタクリル酸メチル以
外の単官能単量体や多官能単量体と同様である。また、
重合性接着剤の成分である多官能単量体の例は、先にメ
タクリル樹脂の単量体単位として例示した多官能単量体
と同様である。
【0019】この重合性接着剤の各成分の量比について
は、メタクリル酸メチルを主体とする単官能単量体を5
0〜99重量部とし、メタクリル酸メチルを主体とする
重合体を1〜50重量部とし、これら単官能単量体と重
合体の合計100重量部に対し、多官能単量体を0.0
1〜2重量部とするのが望ましい。
【0020】また、樹脂(A)からなる樹脂板は、例え
ば、メタクリル酸メチルを主体とする単官能単量体また
はメタクリル酸メチルを主体とする単官能単量体とその
重合体との混合物であるシロップを、注型重合させて板
状に成形する方法や、塊状重合、懸濁重合、乳化重合、
分散重合等により重合させた後、押出成形や射出成形に
より板状に成形する方法により、調製することができ
る。
【0021】樹脂(A)からなる樹脂板を上記重合性接
着剤で接着する際には、該接着剤を重合硬化させるため
のラジカル重合開始剤として、有機過酸化物を用いるの
が好ましく、その例を10時間半減期温度(有機過酸化
物を分解させた際、10時間後にその残存量が初期値の
半分となる温度)を括弧書きで付して示すと、1,1,
3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエー
ト(41℃)、tert−ブチルパーオキシネオデカノ
エート(47℃)、tert−ブチルパーオキシネオヘ
プタノエート(50℃)、tert−ヘキシルパーオキ
シピバレート(53℃)、tert−ブチルパーオキシ
ピバレート(56℃)、1,1,3,3−テトラメチル
ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート(64
℃)、tert−アミルパーオキシ2−エチルヘキサノ
エート(70℃)、tert−ブチルパーオキシ2−エ
チルヘキサノエート(74℃)、tert−ブチルパー
オキシイソブチレート(78℃)、ジ−tert−ブチ
ルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート(83℃)
のようなアルキルパーエステル類;ジ−3−メトキシブ
チルパーオキシジカーボネート(43℃)、ジ−2−エ
チルヘキシルパーオキシジカーボネート(44℃)、ビ
ス(4−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネ
ート(44℃)、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボ
ネート(45℃)、tert−ブチルパーオキシイソプ
ロピルカーボネート(97℃)、tert−ブチルパー
オキシ2−エチルヘキシルカーボネート(98℃)、
1,6−ビス(tert−ブチルパーオキシカルボニロ
キシ)ヘキサン(97℃)のようなパーカーボネート
類;メチルエチルケトンパーオキサイド(105℃)、
メチルイソブチルケトンパーオキサイド(88℃)、シ
クロヘキサノンパーオキサイド(90℃)のようなケト
ンパーオキサイド類;ラウロイルパーオキサイド(61
℃)、ベンゾイルパーオキサイオド(72℃)のような
ジアシルパーオキサイド類;ジキューミルパオキサイド
(117℃)、2,5−ジメチル−2,5−ジ−ter
t−ブチルパーオキシヘキサン(118℃)のようなジ
アルキルパーオキサイド類;1,1−ジ−tert−ブ
チルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン(90℃)、1,1−ジ−tert−ブチルパーオキ
シシクロヘキサン(93℃)、2,2−ジ−tert−
ブチルパーオキシブタン(102℃)のようなパーオキ
シケタール類等が挙げられ、必要に応じてそれらの2種
以上を用いることもできる。これら有機過酸化物等のラ
ジカル重合開始剤の使用量は、重合性接着剤中のメタク
リル酸メチルを主体とする単官能単量体とメタクリル酸
メチルを主体とする重合体の合計100重量部に対し
て、通常0.01〜2重量部である。なお、有機過酸化
物としては、10時間半減期温度が40〜60℃のもの
を用いることや、さらに10時間半減期温度が61〜1
20℃のものを併用することが好ましい。
【0022】樹脂(A)からなる樹脂板を上記重合性接
着剤で接着する方法としては、樹脂板と樹脂板の間に空
隙を設け、そこに接着剤を入れて重合硬化させる方法が
好適に採用される。またこの重合硬化の温度は、通常、
常温〜100℃程度である。
【0023】本発明のメタクリル樹脂積層板は、加熱成
形用途に好適に採用され、この積層板を加熱成形するこ
とにより、外観に優れる成形体を生産性良く製造するこ
とができる。この加熱成形方法としては、公知の方法を
適宜採用することができるが、中でも曲げ成形、特に、
所望の曲げ形状を有する型の上に、本発明の積層板を載
せて、通常100〜180℃程度で熱処理し、曲げ形状
を付与する方法が好適に採用される。例えば型として湾
曲凹面を有するものを用いれば、本発明の積層板の湾曲
状成形体を製造することができる。
【0024】本発明のメタクリル樹脂積層板を加熱成形
してなる成形体の用途としては、例えば、浴槽や洗面台
のようなサニタリー用品、照明カバー、水槽、建材等が
挙げられる。例えば大型で厚肉の湾曲状の成形体を複数
製造し、これらの端面を接着剤等で接合して円筒状とす
れば、円筒状の建築物や大型水槽の部材として採用する
ことができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらによって限定されるものではない。なお、メタクリ
ル樹脂板としては、厚さ10mmのキャスト板[住友化
学工業(株)製、スミペックス000]を使用した。こ
の樹脂板から試料0.1gを取って精秤し、これを25
℃にてクロロホルムと混合して1dl(100ml)と
したところ、試料の全量が完全に溶解した。またこのよ
うにして得られたメタクリル樹脂のクロロホルム溶液を
用いて、JIS Z 8803(1991)にしたがっ
て25℃での還元粘度を測定した結果、4.6dl/g
であった。
【0026】また、以下の例で得られた積層板の接着層
のクロロホルムに対する溶解度(25℃、溶液中濃度)
とクロロホルムに対する膨潤度(25℃)は、次の方法
により測定した。すなわち、接着層から試料0.1gを
取って精秤し、これを25℃にてクロロホルムと混合し
て1dl(100ml)とし、25℃にて2日間以上放
置した。その後、膨潤した試料を取り出して重量を測定
し、増加した重量(膨潤後の試料の重量−膨潤前の試料
の重量)に相当するクロロホルムの体積を、膨潤前の試
料の体積で除した値を、膨潤度とした。次に、この膨潤
した試料を真空乾燥機で40℃にて3時間以上乾燥し、
クロロホルムを除去した後、重量を測定した。この重量
を膨潤前の試料の重量から差し引いた値を、溶解度(g
/dl)とした。
【0027】積層板の加熱成形試験は、積層板から25
mm×100mmの試験片を切り出し、25mm辺の一
方の端面を固定し、他端をフリーにした状態で160℃
のエアーオーブン中に水平に保持して1時間放置するこ
とにより行った。放置後の試験片について、たわみ量と
して、固定していない方の25mm辺の位置と初期の水
平面との間の長さを測定するとともに、接着層または接
着層と被着体との界面の発泡の有無と、端面の外観を目
視で観察した。
【0028】実施例1 メタクリル酸メチル70重量部、メタクリル酸メチル/
アクリル酸メチル=89.5/10.5(重量比)の共
重合体(粘度平均分子量約14万)30重量部、ネオペ
ンチルグリコールジメタクリレート0.15重量部、t
ert−ブチルパーオキシネオデカノエート[化薬アク
ゾ(株)製、トリゴノックス23C−70]0.30重
量部、およびtert−ブチルパーオキシ2−エチルヘ
キサノエート[化薬アクゾ(株)製、カヤエステルO]
0.05重量部を、23℃にて混合して、接着剤を調製
した。
【0029】この接着剤を、メタクリル樹脂板2枚と塩
化ビニール製ガスケットで構成された3mm厚の空隙を
有するセルに流し込み、23℃にて18時間、45℃に
て3時間、60℃にて3時間、80℃にて3時間の順に
保持して、重合硬化させた。得られた積層板の接着層の
クロロホルムに対する溶解度およびクロロホルムに対す
る膨潤度、ならびに得られた積層板の加熱成形試験の結
果を表1に示す。
【0030】実施例2 tert−ブチルパーオキシネオデカノエート0.30
重量部に代えて、tert−ブチルパーオキシネオヘプ
タノエート[化薬アクゾ(株)製、カヤエステルNH−
70]0.30重量部を用いた以外は、実施例1と同様
の操作を行った。得られた積層板の接着層のクロロホル
ムに対する溶解度およびクロロホルムに対する膨潤度、
ならびに得られた積層板の加熱成形試験の結果を表1に
示す。
【0031】実施例3 tert−ブチルパーオキシネオデカノエート0.30
重量部に代えて、tert−ヘキシルパーオキシピバレ
ート[化薬アクゾ(株)製、カヤエステルHP−70]
0.30重量部を用いた以外は、実施例1と同様の操作
を行った。得られた積層板の接着層のクロロホルムに対
する溶解度およびクロロホルムに対する膨潤度、ならび
に得られた積層板の加熱成形試験の結果を表1に示す。
【0032】実施例4 tert−ブチルパーオキシネオデカノエート0.30
重量部に代えて、tert−ブチルパーオキシピバレー
ト[化薬アクゾ(株)製、カヤエステルP−70]0.
30重量部を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行
った。得られた積層板の接着層のクロロホルムに対する
溶解度およびクロロホルムに対する膨潤度、ならびに得
られた積層板の加熱成形試験の結果を表1に示す。
【0033】実施例5 tert−ブチルパーオキシネオデカノエート0.30
重量部に代えて、ビス4−ブチルシクロヘキシルパーオ
キシジカーボネート[化薬アクゾ(株)製、パーカドッ
クス16]0.30重量部を用いた以外は、実施例1と
同様の操作を行った。得られた積層板の接着層のクロロ
ホルムに対する溶解度およびクロロホルムに対する膨潤
度、ならびに得られた積層板の加熱成形試験の結果を表
1に示す。
【0034】実施例6〜10 ネオペンチルグリコールジメタクリレートの使用量0.
15重量部を0.30重量部に変更した以外は、実施例
1〜5と同様の操作を行った。得られた積層板の接着層
のクロロホルムに対する溶解度およびクロロホルムに対
する膨潤度、ならびに得られた積層板の加熱成形試験の
結果を表1に示す。
【0035】比較例1 メタクリル酸メチル70重量部、メタクリル酸メチル/
アクリル酸メチル=89.5/10.5(重量比)の共
重合体(粘度平均分子量約14万)30重量部、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
0.30重量部を、23℃にて混合して、接着剤を調製
した以外は、実施例1と同様の操作を行った。得られた
積層板の接着層のクロロホルムに対する溶解度を測定し
たところ、試料0.1gが完全に溶解し、クロロホルム
に対する膨潤度は測定することができなかった。得られ
た積層板の加熱成形試験の結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明のメタクリル樹脂積層板は、加熱
成形用途に好適であり、この積層板を曲げ成形等の加熱
成形に供することにより、外観に優れる成形体を生産性
良く製造することができる。このようにして得られた成
形体は、浴槽や洗面台のようなサニタリー用品、照明カ
バー、水槽、建材等をはじめ、各種用途に好適に用いる
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK25A AK25B AK25C AK25G BA03 BA06 BA08 BA10A BA10C BA14 EJ08 EJ082 JL02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】25℃におけるクロロホルムに対する溶解
    度が0.1g/dl以上であり、25℃における還元粘
    度が2dl/g以上であるメタクリル樹脂(A)からな
    る少なくとも2層が、25℃におけるクロロホルムに対
    する溶解度が0.04g/dl以下であるメタクリル樹
    脂(B)からなる層を介して、積層されてなることを特
    徴とする加熱成形用メタクリル樹脂積層板。
  2. 【請求項2】25℃におけるクロロホルムに対する溶解
    度が0.1g/dl以上であり、25℃における還元粘
    度が2dl/g以上であるメタクリル樹脂(A)からな
    る少なくとも2枚の樹脂板を、メタクリル酸メチルを主
    体とする単官能単量体、メタクリル酸メチルを主体とす
    る重合体およびラジカル重合可能な二重結合を分子内に
    少なくとも2個有する多官能単量体を含有する重合性接
    着剤で接着してなることを特徴とする加熱成形用メタク
    リル樹脂積層板。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の加熱成形用メタク
    リル樹脂積層板を曲げ成形してなるメタクリル樹脂成形
    体。
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