JPH09188797A - メタクリル系シートモールディングコンパウンドの製造方法 - Google Patents

メタクリル系シートモールディングコンパウンドの製造方法

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JPH09188797A
JPH09188797A JP8002209A JP220996A JPH09188797A JP H09188797 A JPH09188797 A JP H09188797A JP 8002209 A JP8002209 A JP 8002209A JP 220996 A JP220996 A JP 220996A JP H09188797 A JPH09188797 A JP H09188797A
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methacrylate
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methyl methacrylate
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Kazuhiro Yokoo
和宏 横尾
Mutsuhide Amekawa
睦英 飴川
Tomohiro Mizumoto
智裕 水本
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B26/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing only organic binders, e.g. polymer or resin concrete
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取り扱い性に優れ、かつ賦型後にも気泡の混
入のすくないメタクリル系モールディングコンパウンド
の製造方法を提供する。 【解決手段】 アイソタクチックメタクリル酸メチル系
重合体0.5〜30重量部、メタクリレート系単量体9
9.5〜70重量部、ラジカル重合開始剤、および無機
系充填剤0〜300重量部を主成分とする組成物をセル
内に注入し、メタクリル酸メチル系重合体と残存するメ
タクリレート系単量体の合計100重量部に対して残存
するメタクリレート系単量体が5重量部以上80重量部
以下の範囲になるまで重合することによって取り扱い性
に優れ、かつ賦型後にも気泡の混入のすくないメタクリ
ル系シートモールディングコンパウンドが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレス成形法によ
り成形品を得るためのメタクリル系シートモールディン
グコンパウンドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プレス成形に用いられるようにした材料
として、不飽和ポリエステルに各種充填剤を添加し、酸
化マグネシウムなどを用いて増粘させた不飽和ポリエス
テル系のシートモールディングコンパウンドが良く知ら
れている。この材料を用いたプレス成形品は良好な成形
性、生産性を有するため、バスタブなど多方面に用いら
れているが、樹脂として不飽和ポリエステルを用いてい
るために、化学的安定性、耐久性に難点がある。
【0003】一方、メタクリル酸メチルを代表とするメ
タクリル系単量体より得られるメタクリル樹脂は、化学
的安定性、耐久性に優れた材料である。この優れた特徴
を生かしたものとして、メタクリル酸メチルに水酸化ア
ルミなどの充填剤を加え、注型重合法によってメタクリ
ル系の人工大理石が製造されている。
【0004】そこで、不飽和ポリエステル系シートモー
ルディングの良好な成形性、生産性と、メタクリル系樹
脂のもつ優れた化学的安定性、耐久性の両立を目指し
て、メタクリル系単量体を主単量体成分としたメタクリ
ル系モールディングコンパウンドを製造する方法がいく
つか提案されている。
【0005】例えば、特開昭63−68655号公報に
は、アルキルメタクリレートを主成分とする単量体混合
物と、分子内に少なくとも2個以上の(メタ)アクリロ
イル基を有する架橋剤よりなる重合性混合物を、特定の
重合率まで重合させて得られる部分架橋ゲル状重合体
に、さらに特定の有機酸、水酸化アルミニウム粉末を添
加して得られるメタクリル系樹脂成形材料が提案されて
いる。この提案においては、架橋剤の添加により低重合
率でもゲル化する現象を利用して組成物の増粘を図る方
法が採られている。
【0006】また特開平5−32720号公報には、メ
タクリル酸メチルを主成分とする単量体、無機粉末に対
し、特定の膨潤度をもつ樹脂微粒子を添加した組成のア
クリル樹脂プリミックス、およびアクリル人工大理石の
製造方法が提案されている。この提案においては、特定
の樹脂微粒子の添加により、混合物の増粘を図る手法が
採られている。
【0007】ところで、アイソタクチックポリメタクリ
ル酸メチルとシンジオタクチックポリメタクリル酸メチ
ルとがメタクリル酸メチル単量体中でステレオコンプレ
ックスメタクリル酸メチルを形成することは良く知られ
ている。このステレオコンプレックスポリメタクリル酸
メチルのメタクリル酸メチル単量体溶液は室温下でゲル
状を呈する。このステレオコンプレックスによるゲル化
を利用する方法として、特開平6−287394号公報
には、アクリルシラップ25〜65重量%および無機粉
末75〜35重量%からなり、かつアクリルシラップは
シラップの総量を基準にしてメタクリル酸メチルを主成
分とする不飽和単量体成分90〜30重量%に、重量比
が1対99〜99対1のアイソタクチックポリメタクリ
ル酸メチルとシンジオタクチックポリメタクリル酸メチ
ルからなる重合体成分10〜70重量%を溶解含有する
ものを用いたアクリルプリミックスが提案されている。
この提案においては、あらかじめ準備したアイソタクチ
ックポリメタクリル酸メチルとシンジオタクチックポリ
メタクリル酸メチルを単量体中に溶解させることで、得
られたシラップ中で両ポリマーがステレオコンプレック
スを形成して増粘する現象を利用する手法が取られてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のメタクリル系の
モールディングコンパウンドを得る方法のうち、ステレ
オコンプレックスによる増粘手法は、架橋剤によるゲル
化手法などに比較して成形硬化の際の流動性などの面で
優れている。しかしながら、特開平6−287394号
公報に示されている方法、すなわちアイソタクチックポ
リメタクリル酸メチル、シンジオタクチックポリメタク
リル酸メチルを単量体に溶解含有させたシラップを用い
る方法は、室温程度の温度でゲル化するので、混合、取
り扱い性に難がある。ゲル化点以上の温度、例えば60
℃以上の温度で取り扱えば流動性が生じて取り扱い性は
良くなるが、添加されたラジカル重合開始剤が、その種
類によってはその温度で分解が始まり、シロップの重合
を引き起こすため、いずれにしても取り扱い性に難があ
る。さらにこの方法で得られるいわゆるプリミックスは
ニーダー混練などの混練手段を用いるため、混練中にプ
リミックス中に気泡が混在することは避けられず、次の
成形過程で賦型された材料中に気泡が残りやすいという
欠点もあった。
【0009】そこで本発明者は、取り扱い性に優れ、か
つ賦型後にも気泡の混入のすくない、シート状のメタク
リル系のモールディングコンパウンドを製造する方法に
ついて鋭意検討した結果、アイソタクチックメタクリル
酸メチル系重合体、メタクリレート系単量体、ラジカル
重合開始剤、および無機系充填剤を主成分とする組成物
をセル内に注入し、メタクリレート単量体の残存量が特
定濃度範囲になるまで重合することによって、目的とす
るメタクリル系シートモールディングコンパウンドが得
られることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、アイ
ソタクチックメタクリル酸メチル系重合体0.5〜30
重量部、メタクリレート系単量体99.5〜70重量
部、ラジカル重合開始剤、および無機系充填剤0〜30
0重量部を主成分とする組成物をセル内に注入し、メタ
クリル酸メチル系重合体と残存するメタクリレート系単
量体の合計100重量部に対して残存するメタクリレー
ト系単量体が5重量部以上80重量部以下の範囲になる
まで重合することを特徴とするメタクリル系シートモー
ルディングコンパウンドの製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるアイソタクチックメタクリル酸メチル系
重合体とは、メタクリル酸メチル単位を主成分としてな
る重合体で、メタクリル酸メチル単位からなるアイソタ
クチック連鎖部分の重量分率が60%以上、好ましくは
85%以上のものである。ここでアイソタクチック連鎖
部分の重量分率はプロトンNMR、もしくはC−13N
MRにより測定されるトライアッド表示での値である。
本重合体はアイソタクチシティが60%以上のメタクリ
ル酸メチルホモポリマーのほか、メタクリル酸メチル単
位からなるアイソタクチック連鎖部分の重量分率が60
%以上であるような、メタクリル酸メチルと他の単量体
との共重合体であってもよい。
【0012】共重合可能な他の単量体としては、 例え
ば、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタク
リル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル等のメタクリル
酸エステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸、アク
リル酸などの不飽和酸類、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、スチレン等が挙げられる。共重合体中の各
単量体の比率は、メタクリル酸メチル60〜100重量
部、好ましくは90〜100重量部、共重合可能な他の
単量体0〜40重量部、好ましくは0〜10重量部であ
る。共重合可能な他の単量体が40重量部を越えると、
メタクリレート系単量体に溶解しにくくなるとともにス
テレオコンプレックスの形成能が低下することがあるた
め好ましくない。
【0013】該アイソタクチックメタクリル酸メチル系
重合体は、従来公知の方法によって製造することが出来
るが、例えば、特開昭61−179210号公報、特開
昭61−176617号公報に示されているように、グ
リニャール試薬を重合開始剤として用いてアニオン重合
させることによって得られる。
【0014】本発明におけるメタクリレート系単量体と
は、単量体の合計を100重量%としたとき、メタクリ
ル酸メチルを60〜100重量%、好ましくは80〜1
00重量%含有する単量体であり、必要に応じてメタク
リル酸メチル以外の、共重合重合可能な単量体を併用し
ても良い。併用可能な単量体としては、具体的には例え
ば、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタク
リル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸
ベンジル等の単官能のメタクリル酸エステル類、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、ア
クリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ベン
ジル等の単官能のアクリル酸エステル類、メタクリル
酸、アクリル酸、スチレン、無水マレイン酸、シクロヘ
キシルマレイミド、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル等の単官能の単量体を例示することができる。この
ほかにエチレングリコールジメタクリレート、トリエチ
レングリコールジメタクリレート、アリル(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、トリアリルイソシアヌレート等の多官能の単量
体を例示することができる。多官能の単量体を使用する
場合は単量体の合計を100重量%としたときに、1重
量%以下の範囲で使用するのが好ましい。
【0015】本発明において用いられるラジカル重合開
始剤としては、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイル
パーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−
ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチ
ルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピ
バレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブ
チルパーオキシアセテート、ジイソプロピルパーオキシ
ジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカー
ボネート等の過酸化物系開始剤や、2,2’−アゾビス
イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4ージ
メチルバレロニトリル)などのアゾ系開始剤、または過
酸化物開始剤とアミン類、メルカプタン類などの還元性
化合物を主成分として組み合わされた公知のレドックス
系開始剤系などを例示することが出来る。
【0016】どの重合開始剤を用いるかは、シートモー
ルディングコンパウンドを得るためのセル内での重合の
際の重合条件および、シートモールディングコンパウン
ドを成形硬化させる際の硬化条件によって適宜選択され
る。例えば、シートモールディングコンパウンドの成形
硬化を90℃以下の比較的低温で行う場合は、十時間半
減温度の低い開始剤、例えばt−ブチルパーオキシピバ
レートなどの開始剤、あるいはレドックス系開始剤を用
いることが好ましく、硬化を90℃以上の比較的高温で
行う場合は、十時間半減温度の高めの開始剤を用いるこ
とが好ましい。また比較的十時間半減温度の低い開始剤
と比較的十時間半減温度の高い開始剤を併用することも
できる。ラジカル重合開始剤の量は、その種類、成形硬
化の条件または所望する硬化時間によって最適な量が選
択されるが、概略0.01〜2重量部の範囲である。
【0017】本発明における無機系充填剤は、その目的
に応じて、樹脂とモノマ−の合計100重量部に対し0
〜300重量部の範囲で使用できる。比較的透明な成形
体を得たい場合は、無機系充填剤を使用しない方法も採
用できるが、それ以外の場合は、モールディングコンパ
ウンドの取り扱い性向上、成形品の機械的物性の向上あ
るいは成形収縮の低減のために無機系充填剤を使用する
方が好ましい。その目的のためには、無機系充填剤は3
0〜300部使用する。
【0018】無機系充填剤の種類としては、重合を著し
く阻害しない物であれば特に限定なく使用できる。例え
ば、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、シリカ、ケイ
酸カルシウム、マイカ、タルク、カオリン、クレー、け
いそう土、粉末アスベスト、シリカゲル、発泡フライア
ッシュ、発泡真珠石等の不飽和ポリエステル樹脂の分野
で公知の各種無機系充填剤が使用できるほか、ガラス繊
維、ガラスフリット、ガラスパウダー、ガラスビーズ等
のガラス系充填剤も含む。
【0019】本発明においては、必要に応じて、染料、
顔料、重合調節剤、有機系のフィラー、チクソトロピー
付与剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を添加することも
できる。
【0020】以上のアイソタクチックメタクリル酸メチ
ル系重合体、メタクリレート系単量体、ラジカル重合開
始剤、および必要に応じて用いられる無機系充填剤を混
合してシロップ状の組成物を得る。混合時の添加の順序
は任意であるが、アイソタクチックメタクリル酸メチル
系重合体をメタクリレート系単量体に溶解させるのに時
間がかかる場合が多いので、まずアイソタクチックメタ
クリル酸メチル系重合体をメタクリレート系単量体に溶
解させ、そののち他の成分を添加する方法が便利であ
る。
【0021】混合の方法には特に制限はないが、公知の
プロペラ型攪拌翼を有する撹拌機等により容易に行うこ
とができる。混合時の温度は50℃程度の加温下でも可
能であるが、室温下でもゲル化しないので、室温あるい
はそれ以下の温度でも容易に行うことができる。
【0022】シロップ状の組成物を十分混合したのち、
脱気し、セルに注入する。セルは通常、ガラス、ステン
レス等の材質でできた2枚の板と軟質塩化ビニール等の
材質によるシール材により構成されたものであり、バッ
チ式のものはクランプにより固定される。また連続式の
セルも使用可能である。
【0023】なおセルの内面には、ポリエステル、ポリ
エチレン、ポリプロピレン等のメタクリレート系単量体
に犯され難い材質でできたフィルムを貼っておくこと
が、離型時に離型が容易となるために好ましい。またセ
ルの内面に各種離型剤を塗布して離型処理を施しておく
こともできる。
【0024】組成物をセルに注入したのち、加温して重
合を行う。加温は空気浴、水浴、あるいは赤外線ヒータ
ー等の各種公知の加温方法で行うことができる。
【0025】本発明では、セルによる重合は、メタクリ
レート系単量体の残存量が、メタクリル酸メチル系重合
体と残存するメタクリレート系単量体の合計100重量
部に対して5重量部以上80重量部以下の範囲となるま
で重合を行う。メタクリレート系単量体の残存量が5重
量部以上80重量部以下の範囲となるまで重合を行うこ
とで、べとつきが少なく、取り扱い性の良いシート状の
モールディングコンパウンドを得ることができる。単量
体の残存量が5重量部未満では、得られる重合体が堅く
て脆く、モールディングコンパウンドとして有すべき流
動性、賦型性が不足するので好ましくない。一方、80
重量部を超えると、得られる重合体の表面に単量体がし
み出てきて取り扱い性が悪いと共に、成形硬化を行う場
合に硬化時間が長くかかるため好ましくない。
【0026】メタクリレート系単量体の残存量を5重量
部以上80重量部以下の範囲とするには、使用するラジ
カル重合開始剤の十時間半減温度ないしそれより10〜
20℃程度低い温度で適当な時間重合することにより制
御できる。その温度、時間の選択にあたっては、数回の
試行により条件を決めることができる。なお単量体の残
存量を求める方法としては、ガスクロマトグラフィーや
滴定法など公知の方法を用いることができる。
【0027】メタクリレート系単量体の残存量が、メタ
クリル酸メチル系重合体と残存するメタクリレート系単
量体の合計100重量部に対して5重量部以上80重量
部以下の範囲となるまで重合した後、セルを開枠して、
シートモールディングコンパウンドを得る。
【0028】
【実施例】以下、実施例で本発明を具体的に説明する。
なお、メタクリレート系単量体の残存量は、サンプルを
クロロホルムにより溶解し、上澄み液をガスクロマトグ
ラフィーで内部標準法により定量した。
【0029】実施例1 メタクリル酸メチルを単量体とし、グリニャール試薬を
開始剤として用いたアニオン重合により、アイソタクチ
シティがトライアッド表示で90%のアイソタクチック
ポリメタクリル酸メチルを合成した。このアイソタクチ
ックポリメタクリル酸メチル5重量部、メタクリル酸メ
チル単量体95重量部、およびラジカル重合開始剤とし
てt−ブチルパーオキシピバレート1重量部を混合して
シロップ状の組成物を得た。これを内側にポリエステル
フィルムを貼り付けたガラス製セル中に注入し、50℃
で50分間重合を行い、透明でゴム状のシートモールデ
ィングコンパウンドを得た。このシートモールディング
コンパウンド中のメタクリル酸メチル単量体の量は76
重量部であった。
【0030】次にこのシートモールディングコンパウン
ドを30×30×3mm角に切り取り、切り取った試片
3個を、60×40×3mmサイズのキャビティをもつ
金型内にチャージし、温度90℃、圧力30kg/cm2、時
間30分の条件で成形硬化を行い、60×40×3mm
サイズの完全に硬化した平板状の透明成形体を得た。
【0031】またシートモールディングコンパウンドを
60×60×3mm角に切り取り、舟形形状をした金型
にチャージし、温度90℃、圧力30kg/cm2、時間30
分の条件で成形硬化を行い、舟形形状を有する完全に硬
化した成形体を得た。
【0032】実施例2 メタクリル酸メチルを単量体とし、グリニャール試薬を
開始剤として用いたアニオン重合により、アイソタクチ
シティがトライアッド表示で90%のアイソタクチック
ポリメタクリル酸メチルを合成した。このアイソタクチ
ックポリメタクリル酸メチル5重量部、メタクリル酸メ
チル単量体95重量部、ラジカル重合開始剤としてt−
ブチルパーオキシピバレート1重量部、および無機系充
填剤として水酸化アルミニウム300重量部を混合して
組成物を得た。これをガラス製セル中に注入し、50℃
で50分間重合を行い、ゴム状のシートモールディング
コンパウンドを得た。
【0033】次にこのシートモールディングコンパウン
ドを30×30×3mm角に切り取り、切り取った試片
3個を、60×40×3mmサイズのキャビティをもつ
金型内にチャージし、温度90℃、圧力30kg/cm2、時
間30分の条件で成形硬化を行い、60×40×3mm
サイズの完全に硬化した人工大理石状の平板成形体を得
た。
【0034】
【発明の効果】本発明の方法によって得られるメタクリ
ル系シートモールディングコンパウンドは、べとつきが
なくて取り扱い性に優れるとともに、ニーダーなどの装
置で混合の必要がないため、成形体への気泡などの混入
もない。このメタクリル系シートモールディングコンパ
ウンドは、透明メタクリル系樹脂板および成形体、メタ
クリル系人工大理石板および成形体を得るための原料と
して好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 33/08 LJD C08L 33/08 LJD C04B 111:54

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アイソタクチックメタクリル酸メチル系
    重合体0.5〜30重量部、メタクリレート系単量体9
    9.5〜70重量部、ラジカル重合開始剤、および無機
    系充填剤0〜300重量部を主成分とする組成物をセル
    内に注入し、メタクリル酸メチル系重合体と残存するメ
    タクリレート系単量体の合計100重量部に対して残存
    するメタクリレート系単量体が5重量部以上80重量部
    以下の範囲になるまで重合することを特徴とするメタク
    リル系シートモールディングコンパウンドの製造方法。
  2. 【請求項2】 無機系充填剤の量が30〜300重量部
    である請求項1記載の製造方法。
JP8002209A 1996-01-10 1996-01-10 メタクリル系シートモールディングコンパウンドの製造方法 Pending JPH09188797A (ja)

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JPH09263435A (ja) * 1996-01-24 1997-10-07 Sumitomo Chem Co Ltd アクリル人造大理石およびその製造方法
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