JP2003246868A - 加熱成形用メタクリル系樹脂板およびその製造方法 - Google Patents

加熱成形用メタクリル系樹脂板およびその製造方法

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JP2003246868A JP2002047714A JP2002047714A JP2003246868A JP 2003246868 A JP2003246868 A JP 2003246868A JP 2002047714 A JP2002047714 A JP 2002047714A JP 2002047714 A JP2002047714 A JP 2002047714A JP 2003246868 A JP2003246868 A JP 2003246868A
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methyl methacrylate
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Masashi Mori
正士 森
Tomohiro Mizumoto
智裕 水本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱成形時の偏肉が抑制され、サニタリー用
品の製造等、加熱成形用途に好適なメタクリル系樹脂板
を提供すること。 【解決手段】 温度T℃、引張速度500mm/分の条
件で引張試験を行い、伸び率が100%となった時点で
の抗張力をσTと定義したとき、σ200/σ160が0.4
以上であるメタクリル系樹脂からなる加熱成型用メタク
リル系樹脂板。この樹脂板は、(a)メタクリル酸メチ
ルを主体とする単官能単量体、(b)メタクリル酸メチ
ル−スチレン共重合体、(c)ラジカル重合可能な二重
結合を分子内に少なくとも2個有する多官能単量体、
(d)重合開始剤および(e)連鎖移動剤を特定割合で
混合し、得られる重合性組成物を注型重合させることに
より、好適に製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱成形用途に好
適なメタクリル系樹脂板とその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】バスタブや洗面ボウルのようなサニタリ
ー用品を製造する方法の一つとして、メタクリル系樹脂
板を加熱成形する方法が知られている。このような加熱
成形用途に好適なメタクリル系樹脂板については、従
来、種々の提案がなされており、例えば、特開昭60−
197707号公報には、メタクリル酸メチルを主体と
する単量体に連鎖移動剤を添加して重合させ、得られた
シロップに架橋剤を添加して注型重合させることによ
り、上記樹脂板を製造することが提案されている。ま
た、特開平10−237132号公報には、上記樹脂板
の材料として、メタクリル酸メチル、メタクリル酸メチ
ル以外の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、α−メ
チルスチレンダイマーおよび(メタ)アクリル酸多価エ
ステルの各単量体単位を所定の比率で有するメタクリル
系樹脂が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記加熱成形は、通
常、加熱軟化させたメタクリル系樹脂板を延伸させ、所
望の形状の型に密着させることにより行われるが、この
際、型に接触した樹脂は温度が低下して延伸されにくく
なるため、型への接触が早い部分ほどあまり延伸されず
厚肉となり、型への接触が遅い部分ほどより延伸されて
薄肉となることから、肉厚の偏り(偏肉)が生じること
がある。そして、上記の従来提案されているメタクリル
系樹脂板では、この偏肉が起こりやすく、得られる成形
体の強度の低下や外観の悪化等が問題となることがあっ
た。そこで本発明の目的は、加熱成形時の偏肉が抑制さ
れ、サニタリー用品の製造等、加熱成形用途に好適なメ
タクリル系樹脂板を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意研究
を行った結果、特定の引張物性を有するメタクリル系樹
脂からなる樹脂板が、上記目的に適うことを見出し、ま
た、特定組成の重合性組成物を注型重合させることによ
り、上記目的に適ったメタクリル系樹脂板を製造しうる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明は、温度T℃、引張速度5
00mm/分の条件で引張試験を行い、伸び率が100
%となった時点での抗張力をσTと定義したとき、σ200
/σ 160が0.4以上であるメタクリル系樹脂からなる
加熱成型用メタクリル系樹脂板に係るものである。
【0006】また本発明は、(a)メタクリル酸メチル
を主体とする単官能単量体:65〜85重量部、(b)
メタクリル酸メチル−スチレン共重合体:15〜35重
量部、(c)ラジカル重合可能な二重結合を分子内に少
なくとも2個有する多官能単量体:成分(a)および
(b)の合計100重量部に対して0.1〜0.5重量
部、(d)重合開始剤:成分(a)および(b)の合計
100重量部に対して0.01〜0.5重量部、および
(e)連鎖移動剤:成分(a)および(b)の合計10
0重量部に対して0.01〜0.5重量部を混合して、
注型重合させることにより、加熱成形用メタクリル系樹
脂板を製造する方法に係るものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の樹脂板は、メタクリル系樹脂からなるものであ
り、ここでメタクリル系樹脂とは、該樹脂を構成する全
重合体の単量体単位の合計を基準として、50重量%以
上のメタクリル酸メチルを単量体単位として含むもので
ある。
【0008】単量体単位としてメタクリル酸メチル以外
に含まれうるものとしては、例えば、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アク
リル酸イソノニル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリ
ル酸フェニルのようなアクリル酸エステル類;メタクリ
ル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イ
ソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリ
ル酸イソノニル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタク
リル酸フェニルのようなメタクリル酸エステル類;メタ
クリル酸、無水マレイン酸、スチレン、シクロヘキシル
マレイミド、アクリロニトリル等の、メタクリル酸メチ
ル以外の単官能単量体や、エチレングリコールジアクリ
レート、エチレングリコールジメタクリレート、テトラ
エチレングリコールジアクリレート、テトラエチレング
リコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジ
メタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、ヘキサンジオールジアクリレート、ヘキサンジオー
ルジメタクリレート、ノナンジオールジアクリレート、
ノナンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、トリメチロールプロパンジメタ
クリレート、フタル酸ビス(2−メタクリロイルオキシ
エチル)エステル、アリルメタクリレート等の、ラジカ
ル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有する
多官能単量体が挙げられ、必要に応じてそれらの2種以
上が含まれうる。
【0009】上記メタクリル系樹脂は、前記σ200/σ
160の値、すなわち、200℃、引張速度500mm/
分の引張試験において伸び率が100%となった時点で
の抗張力σ200を、160℃、引張速度500mm/分
の引張試験において伸び率が100%となった時点での
抗張力σ160で除することにより得られる抗張力比σ200
/σ160が、0.4以上である必要があり、好ましくは
0.45以上である。この抗張力比が0.4未満である
と、樹脂板の加熱成形時の偏肉が起こりやすく、得られ
る成形体の強度の低下や外観の悪化を招くこととなる。
なお、この抗張力比の上限は特に限定されないが、通常
0.7程度までであり、好ましくは0.6程度までであ
る。
【0010】上記引張試験は、図1に示すようなダンベ
ル型試験片1を用い、JIS K7113(1995)
に準じて行うことができる。ここで引張速度(mm/
分)は、試験片1を取り付けた引張試験機のつかみ具が
分離する速度、すなわち、つかみ具間距離Hの増加速度
に相当し、伸び率(%)は、つかみ具間距離Hの増加率
に相当する。また、抗張力(MPa)は、試験片1に加
わっている荷重(N)を、試験片1の初期の平行部分の
断面積(mm2)で除したものであり、したがって、伸
び率が100%となった時点での抗張力とは、つかみ具
間距離Hが初期の2倍の長さになったときに試験片1に
加わってている荷重を、試験片1の初期の平行部分の幅
D(mm)と厚さ(mm)との積で除したものとなる。
【0011】上記のようなメタクリル系樹脂板は、
(a)メタクリル酸メチルを主体とする単官能単量体、
(b)メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、(c)
ラジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個
有する多官能単量体、(d)重合開始剤および(e)連
鎖移動剤を特定割合で混合し、得られる重合性組成物を
注型重合させることにより、好適に製造することができ
る。
【0012】上記成分(a)のメタクリル酸メチルを主
体とする単官能単量体とは、メタクリル酸メチルを50
重量%以上含むものであり、実質的にメタクリル酸メチ
ル単独であってもよいし、メタクリル酸メチル50重量
%以上とこれ以外の単官能単量体50重量%以下との混
合物であってもよい。このメタクリル酸メチル以外の単
官能単量体の例は、先にメタクリル系樹脂を構成する重
合体の単量体単位として例示したものと同様である。
【0013】この成分(a)の単官能単量体におけるメ
タクリル酸メチル以外の単官能単量体の割合は、樹脂板
の成形性の観点から、好ましくは0.5重量%以上、さ
らに好ましくは1重量%であり、また樹脂板の耐熱性の
観点から、好ましくは15重量%以下、さらに好ましく
は12重量%以下である。
【0014】前記成分(b)のメタクリル酸メチル−ス
チレン共重合体は、メタクリル酸メチルとスチレンと
を、懸濁重合法や塊状重合法等の公知の方法で重合させ
ることにより、調製することができる。この共重合体の
単量体単位であるメタクリル酸メチルとスチレンとの量
比については、全単量体単位を基準として、樹脂板の透
明性の観点から、メタクリル酸メチルが50重量%以
上、スチレンが50重量%以下であるのが好ましく、ま
た樹脂板の成形性の観点から、メタクリル酸メチルが9
0重量%以下、スチレンが10重量%以上であるのが好
ましい。なお、この共重合体は、必要に応じて、メタク
リル酸メチルおよびスチレン以外の単量体単位を有して
いてもよい。
【0015】前記成分(a)の単官能単量体とこの成分
(b)の共重合体との量比については、前者が65〜8
5重量部、後者が15〜35重量部である。前者があま
り多く、後者があまり少ないと、樹脂板の成形性が十分
でなく、前者があまり少なく、後者があまり多いと、重
合性組成物の粘度が高いため、取り扱い性が十分でな
い。
【0016】前記成分(c)のラジカル重合可能な二重
結合を分子内に少なくとも2個有する多官能単量体の例
は、先にメタクリル系樹脂を構成する重合体の単量体単
位として例示したものと同様である。この成分(c)の
多官能単量体の使用量は、前記成分(a)および(b)
の合計100重量部に対して、0.1〜0.5重量部で
ある。この使用量があまり少ないと、樹脂板の耐溶剤性
が十分でなく、あまり多いと、樹脂板の成形性が十分で
ない。
【0017】前記成分(d)の重合開始剤としては、例
えば、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキ
サイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパ
ーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオ
キシイソブチレート、t−ブチルパーオキシピバレー
ト、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパ
ーオキシアセテート、ジイソプロピルパーオキシジカー
ボネート、ジ−s−ブチルパーオキシジカーボネートの
ような過酸化物系開始剤;2,2’−アゾビスイソブチ
ロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4ージメチルバ
レロニトリル)のようなアゾ系開始剤等が挙げられ、必
要に応じてそれらの2種以上を用いることもできる。
【0018】この成分(d)の重合開始剤の使用量は、
前記成分(a)および(b)の合計100重量部に対し
て、0.01〜0.5重量部である。この使用量があま
り少ないと、の重合反応の速度が十分でなく、あまり多
いと、重合反応の安定性が十分でない。
【0019】前記成分(e)の連鎖移動剤としては、例
えば、ラウリルメルカプタン、オクチルメルカプタン、
ブチルメルカプタンのようなアルキルメルカプタン類;
チオグリコール酸2−エチルヘキシル、チオグリコール
酸エチルのようなチオグリコール酸エステル類;β−メ
ルカプトプロピオン酸オクチルのようなβ−メルカプト
プロピオン酸エステル類;チオフェノール、p−(t−
ブチル)チオフェノールのような芳香族メルカプタン
類;β−メルカプトプロピオン酸等が挙げられ、必要に
応じてそれらの2種以上を用いることもできる。中で
も、アルキルメルカプタン類が好ましい。
【0020】この成分(e)の連鎖移動剤の使用量は、
前記成分(a)および(b)の合計100重量部に対し
て、0.01〜0.3重量部である。この使用量があま
り少ないと、樹脂板の成形性が十分でなく、あまり多い
と、樹脂板を成形する際に発泡しやすくなる。
【0021】以上の成分(a)〜(e)を混合して重合
性組成物を調製する際の各成分の混合順序や条件等は、
適宜選択することができるが、例えば、成分(a)の単
官能単量体と成分(b)の共重合体とを加熱混合して、
冷却した後、得られたシロップに成分(c)〜(e)を
添加する処方が好適に採用される。なお、この重合性組
成物には、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
離型剤、染料、顔料、無機系充填剤等の各種添加剤を、
1種ないし2種以上添加してもよい。
【0022】この重合性組成物の注型重合は、該組成物
をセルに注入し、熱処理して重合させることにより行う
ことができる。このセルは、例えば、ガラス板や金属板
等の板2枚と軟質シール材から構成されるものであって
もよいし、2枚のステンレス製連続ベルトから構成され
る連続セルであってもよい。セルの空隙の間隔は所望の
厚さの樹脂板が得られるように適宜調整されるが、一般
的には0.1〜30mmである。
【0023】上記熱処理は、温風、温水、スチーム、赤
外線ヒーター等の熱源を用いて行うことができる。また
熱処理温度は一般的には50〜120℃であり、熱処理
時間は一般的には1〜数十時間である。
【0024】本発明により提供されるメタクリル系樹脂
板は、加熱成形時の偏肉が効果的に抑制されており、例
えばサニタリー用品や大型看板等、各種樹脂製品を製造
するための加熱成形用樹脂板として好適に用いられ、特
にバスタブや洗面ボウルのようなサニタリー用品を製造
するための加熱成形用樹脂板として好適に用いられる。
この加熱成形には、真空成形や圧空成形等の公知の方法
を採用することができ、通常、加熱軟化させた樹脂板を
延伸させ、所望の形状の型に密着させて賦形する方法
が、好適に採用される。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。なお、引張試験および
真空成形は、以下のとおり行った。
【0026】引張試験:実施例および比較例で作製した
樹脂板から、図1に示されるような、全長Aが85m
m、両端の幅Bが25mm、平行部分の長さCが20m
m、平行部分の幅Dが6mm、小半径Eが14mm、大
半径Fが25mm、つかみ具間距離Hが50mmであ
り、厚さが5mmのダンベル型試験片1を切り出した。
この試験片1を用いて、160℃および200℃の各温
度に保たれた恒温槽内で、引張速度500mm/分の条
件で行った。つかみ具間距離Hが100mmとなったと
きの試験片1に加わっている荷重(N)を測定し、これ
を試験片1の初期の平行部分の断面積(6mm×5mm
=30mm)で除することにより、160℃での抗張力
σ160および200℃での抗張力σ200を求め、抗張力比
σ200/σ160を算出した。
【0027】真空成形:実施例および比較例で作製した
樹脂板から、長さ27cm、幅22cm、厚さ5mmの
樹脂板を切り出し、これに固定枠を取り付け、樹脂の表
面温度が200℃になるまで遠赤外線ヒーターで両面を
加熱した。この固定枠を取り付けた加熱樹脂板を、図2
に示されるような、コーナーの曲率半径60R(6c
m)、長さ18cm、幅13cm、深さ9cmの凹陥面
を有するアルミニウム製の真空成形金型2の上に載せ、
樹脂板と凹陥面で囲まれた空間を真空ポンプで吸引して
減圧にし、樹脂板を延伸させて凹陥面に密着させた。な
お、吸引開始2分後から5分間、スポットクーラーで金
型2を冷却した。得られた成形体において、最も薄肉と
なった部分(底面)の板厚を超音波厚み計で測定し、こ
れを成形前の板厚(5mm)で除した値を、板厚保持率
(%)とした。この板厚保持率が大きいほど、薄肉部が
より厚みを有し、偏肉が抑制されていると評価される。
【0028】実施例1 メタクリル酸メチル72.4重量部、アクリル酸2−エ
チルヘキシル4.6重量部、およびメタクリル酸メチル
/スチレン=80/20(重量比)の共重合体23重量
部を、60℃にて加熱混合した後、冷却した。このシロ
ップ100重量部に対して、ノナンジオールジメタクリ
レート0.25重量部、ラウリルメルカプタン0.06
重量部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.0
8重量部、および離型剤[東邦化学(株)製、フォスフ
ァノールRS710]0.01重量部を添加した。
【0029】この重合性組成物を、650mmHg(8
7kPa)にて30分脱気した後、ガラス板(厚さ10
mm、30cm角)2枚と塩化ビニール樹脂製ガスケッ
トより構成されるガラスセルに注入し、60℃にて6時
間、次いで115℃にて1時間、熱風循環炉中で重合さ
せ、厚さ5mmの樹脂板を作製した。この樹脂板を用い
て、引張試験と真空成形を行った結果、抗張力比は0.
52であり、板厚保持率は16.6%であった。
【0030】実施例2 メタクリル酸メチル69.9重量部、アクリル酸2−エ
チルヘキシル4.6重量部、スチレン2.5重量部、お
よびメタクリル酸メチル/スチレン=60/40(重量
比)の共重合体23重量部を、60℃にて加熱混合した
後、冷却した。このシロップ100重量部に対して、ネ
オペンチルグリコールジメタクリレート0.25重量
部、ラウリルメルカプタン0.06重量部、2,2’−
アゾビスイソブチロニトリル0.08重量部、および離
型剤[東邦化学(株)製、フォスファノールRS71
0]0.01重量部を添加した。
【0031】この重合性組成物を、650mmHg(8
7kPa)にて30分脱気した後、ガラス板(厚さ10
mm、30cm角)2枚と塩化ビニール樹脂製ガスケッ
トより構成されるガラスセルに注入し、60℃にて6時
間、次いで115℃にて1時間、熱風循環炉中で重合さ
せ、厚さ5mmの樹脂板を作製した。この樹脂板を用い
て、引張試験と真空成形を行った結果、抗張力比は0.
46であり、板厚保持率は17.6%であった。
【0032】比較例1 市販のアクリル樹脂板[住友化学工業(株)製、スミペ
ックスSA040;厚さ5mm]を用いて、引張試験と
真空成形を行った結果、抗張力比は0.38であり、板
厚保持率は15.6%であった。
【0033】比較例2 市販のアクリル樹脂板[三菱レイヨン(株)製、アクリ
ライトPX−200;厚さ5mm]を用いて、引張試験
と真空成形を行った結果、抗張力比は0.38であり、
板厚保持率は16.0%であった。
【0034】
【発明の効果】本発明により提供される加熱成形用メタ
クリル系樹脂板は、加熱成形時の偏肉が効果的に抑制さ
れており、サニタリー用品や大型看板等、各種樹脂製品
の製造に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】引張試験に用いられるダンベル型試験片の寸法
を示すための図である。
【図2】実施例で用いた真空成形金型を全体的に示す概
略斜視図である。
【符号の説明】
1・・・ダンベル型試験片、 2・・・真空成形金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 33:10 C08L 33:10 Fターム(参考) 4F071 AA33 AF13Y AH19 BB12 4J011 GB07 NA25 NB04 PA69 PC02 PC08 4J026 AA45 BA05 BA25 BA27 BA28 BA31 BA32 BA35 DB05 DB12 DB15 GA06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】温度T℃、引張速度500mm/分の条件
    で引張試験を行い、伸び率が100%となった時点での
    抗張力をσTと定義したとき、σ200/σ160が0.4以
    上であるメタクリル系樹脂からなることを特徴とする加
    熱成型用メタクリル系樹脂板。
  2. 【請求項2】(a)メタクリル酸メチルを主体とする単
    官能単量体:65〜85重量部、(b)メタクリル酸メ
    チル−スチレン共重合体:15〜35重量部、(c)ラ
    ジカル重合可能な二重結合を分子内に少なくとも2個有
    する多官能単量体:成分(a)および(b)の合計10
    0重量部に対して0.1〜0.5重量部、(d)重合開
    始剤:成分(a)および(b)の合計100重量部に対
    して0.01〜0.5重量部、および(e)連鎖移動
    剤:成分(a)および(b)の合計100重量部に対し
    て0.01〜0.3重量部を混合して、注型重合させる
    ことを特徴とする加熱成形用メタクリル系樹脂板の製造
    方法。
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