JP2003282501A - 研磨用パッド - Google Patents

研磨用パッド

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JP2003282501A
JP2003282501A JP2002087637A JP2002087637A JP2003282501A JP 2003282501 A JP2003282501 A JP 2003282501A JP 2002087637 A JP2002087637 A JP 2002087637A JP 2002087637 A JP2002087637 A JP 2002087637A JP 2003282501 A JP2003282501 A JP 2003282501A
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polishing
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polishing pad
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JP2002087637A
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Fumio Kono
文夫 河野
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】研磨後のデバイスウエハーの厚み均一性に優れ
ており、耐薬品性、耐久性、永久歪に優れた研磨用パッ
ドを提供する。 【解決手段】絶縁性シリコーンゴム材料の内部に中空フ
ィラーを含有させ、そのまま熱成形することにより、あ
たかも発泡体のごとく成形でき、この成形時に中空フィ
ラーの殻に穴を開けて連泡化することにより得られ、該
研磨用パッドは、(A)熱硬化性オルガノポリシロキサ
ン組成物100重量部、(B)熱により膨張可能な未膨
張有機樹脂製微小フィラー又は膨張有機樹脂製微小中空
フィラー0.1〜50重量部、(C)多価アルコール及
びその誘導体の1種又は2種以上0.5〜50重量部を
含有したシリコーンゴム材料からなる絶縁性のシリコー
ン弾性体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デバイスウエハー
表面の凹凸を化学的機械的研磨法(CMP法)により均
一平坦化をする際に使用され、特に絶縁性のシリコーン
弾性体の研磨用パッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、デバイスウエハー表面の凹凸を研
磨除去する方法として、化学的機械的研磨法(以下、C
MP法とする。)により繊維不織布にポリウレタン樹脂
を含浸させ硬化させた研磨布、ウレタンスポンジに高硬
度のゴムを積層、あるいは発泡倍率の異なるウレタンス
ポンジを積層した複層研磨用パッドが使用されて行われ
ている。デバイスウエハー(以下、ウエハーとする。)
表面の凹凸の研磨方法として、従来よりCMP法で行わ
れており、ウエハー表面の被研磨面を繊維不織布にポリ
ウレタン樹脂を含浸させ硬化させた研磨布、ウレタンス
ポンジなどを高硬度のゴムを積層、あるいは発泡倍率の
異なるウレタンスポンジを積層した複層研磨用パッド
(以下、研磨パッドという。)を押し付けた状態で、砥
粒が分散されたスラリー状の研磨剤、研磨液を供給しな
がら、研磨パッドと該被研磨面を対向させ加圧させなが
ら回転させて研磨する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑み
なされたもので、研磨後のウエハーの厚み均一性に優れ
ており、耐薬品性、耐久性、永久歪に優れた研磨パッド
の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、絶縁性シリ
コーンゴム材料の内部に中空フィラーを含有させ、その
まま熱成形することにより、あたかも発泡体のごとく成
形でき、この成形時に中空フィラーの殻に穴を開けて連
泡化することにより得られ、該研磨パッドは、(A)熱
硬化性オルガノポリシロキサン組成物100重量部、
(B)熱により膨張可能な未膨張有機樹脂製微小フィラ
ー又は膨張有機樹脂製微小中空フィラー0.1〜50重
量部、(C)多価アルコール及びその誘導体の1種又は
2種以上0.5〜50重量部を含有したシリコーンゴム
材料からなる絶縁性のシリコーン弾性体である。なお、
上記絶縁性シリコーン弾性体の材料に含有される微小中
空フィラーの平均粒径を10〜300μの大きさとする
のが好ましい。また、上記研磨パッドの圧縮永久歪特性
が3〜10%とすることが好ましい。
【0005】以下、図面を参照して本発明の好ましい実
施形態を説明すると、本実施形態における研磨パッドを
形成する絶縁性シリコーン弾性体は、図1に示すように
断面板形であり、該絶縁性シリコーン弾性体を、(A)
熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物100重量部、
(B)熱により膨張可能な未膨張有機樹脂製微小フィラ
ー又は膨張有機樹脂製微小中空フィラー0.1〜50重
量部、及び(C)多価アルコール及びその誘導体の1種
又は2種以上0.5〜50重量部を含有したシリコーン
ゴム材料を用いて連泡タイプ(微小連続空洞)を成形
し、断面板形としている。
【0006】絶縁性シリコーン弾性体を成形する(A)
成分の熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物として
は、付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物、有
機過酸化物硬化型オルガノポリシロキサン組成物とする
ことが好ましい。この場合、付加反応硬化型オルガノポ
リシロキサン組成物は、(1) 1分子中に平均2個以
上のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン 1
00重量部(2)1分子中に平均2個以上のケイ素原子
に結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポ
リシロキサン 0.1〜50重量部(3)付加反応触媒
触媒量からなるものであることが好ましい。
【0007】また、有機過酸化物硬化型オルガノポリシ
ロキサン組成物は、(i)1分子中に平均2個以上のア
ルケニル基を有するオルガノポリシロキサン 100重
量部(ii)有機過酸化物 触媒量からなるものである
ことが好ましい。
【0008】(1)の1分子中に平均2個以上のアルケ
ニル基を有するオルガノポリシロキサンとしては、以下
の平均組成式(1)で示されるものを使用することがで
きる。 R SiO(4−a)/2 ・・・式(1) (式中、Rは互いに同一又は異種の炭素数1〜10、
好ましくは1〜8の非置換又は置換一価炭化水素基、a
は1.5〜2.8、好ましくは1.8〜2.5、より好
ましくは1.95〜2.05の範囲の正数) Rで示されるケイ素原子に結合した非置換又は置換の
一価炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル
基、tert−ブチル基、べンチル基、ネオべンチル基、ヘ
キシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシ
リル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェ
ニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、
ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル
基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、
オクテニル基等のアルケニル基や、これらの基の水素原
子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原
子、シアノ基等の置換したもの、例えばクロロメチル
基、クロロプロピル基、プロモエチル基、トリフロロプ
ロピル基、シアノエチル基等があげられる。
【0009】この場合、Rのうち、少なくとも2個
は、アルケニル基(特に、炭素数2〜8のものが好まし
く、より好ましくは2〜6である)であることが必要で
ある。このアルケニル基の含有量は、ケイ素原子に結合
する全有機基中(すなわち、上記平均組成式(1)にお
けるRとしての非置換又は置換の一価炭化水素基中)
0.001〜20モル%、特に0.01〜10モル%で
あるのが好ましい。このアルケニル基は分子鎖末端のケ
イ素原子に結合していても、分子鎖途中のケイ素原子に
結合していても、あるいは両者に結合していても良い
が、本発明に係わるオルガノポリシロキサンは、少なく
とも分子鎖末端のケイ素原子に結合したアルケニル基を
含んだものであることが好ましい。
【0010】オルガノポリシロキサンの構造は、通常、
主鎖がジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、
分子鎖両端がトリオルガノシロキサン基で封鎖された基
本的には直鎖状構造を有するジオルガノシロキサンであ
るが、部分的には分岐状の構造、環状構造等でも良い。
このアルケニル基含有オルガノポリシロキサンの重合度
(又は粘度)には特に制限がなく、室温(25℃)で液
状の低重合度のものから生ゴム状(ガム状)の高重合度
のものまで使用可能であるが、通常、平均重合度(重量
平均重合度)50〜20,000、好ましくは100〜
10,000、より好ましくは100〜2,000程度
のものが使用される。平均重合度を50以上としたの
は、平均重合度が50未満の場合には、硬化物としてゴ
ム物性が不十分になる恐れがあるからである。
【0011】(2)成分のオルガノハイドロジェンポリ
シロキサンは、以下の平均組成式(2) R HcSiO(4−b−c)/2 ・・・式(2) で示され、1分子中に少なくとも2個(通常2〜300
個)、好ましくは3個以上、より好ましくは3〜150
個程度のケイ素原子結合水素(すなわち、SiH基)を
有することが必要である。式(2)中、Rは炭素数1
〜10の置換又は非置換の一価炭化水素基である。この
としては、上記Rと同等の基があげられる。bは
0.7〜2.1、cは0.001〜1.0、b−cは
0.8〜3.0を満足する正数、好ましくは、bは1.
0〜2.0、cは0.01〜1.0、b−cは1.5〜
2.5であるのが良い。1分子中に少なくとも2個、好
ましくは3個以上含有されるSiH基は、分子鎖末端、
分子鎖途中のいずれに位置していても良く、又この両方
に位置するものでも良い。また、このオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンの分子構造は直鎖状、環状、分岐
状、三次元網状構造のいずれでも良いが、1分子中のケ
イ素原子の数(又は重合度)は通常2〜300個、好ま
しくは4〜150個程度の室温(25℃)で液状のもの
が望ましい。
【0012】式(2)のオルガノハイドロジェンポリシロ
キサンの具体例としては、1、1、3、3―テトラメチ
ルジシロキサン、メチルハイドロジェンシクロポリシロ
キサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシ
ロキサン環状共重合体、両末端トリメチルシロキサン基
封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキ
サン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキサ
ン基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイ
ドロジェンシロキサン基封鎖ジメチルシロキサン・メチ
ルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチ
ルシロキサン基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・
ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、
両末端ジメチルハイドロジェンシロキサン基封鎖メチル
ハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・ジフ
ェニルシロキサン共重合体(CH HSiO1/2
単体とSiO4/2単体とからなる共重合体、(C
HSiO1/2単体とSiO4/2単体と(C
HSiO1/2単体からなる共重合体等があ
げられる。
【0013】オルガノハイドロジェンポリシロキサンの
配合量は、(1)成分のオルガノポリシロキサン100
重量部に対して0.1〜50重量部、特には0.3〜2
0重量部であることが好ましい。また、(2)成分のオ
ルガノハイドロジェンポリシロキサンは、(1)成分の
ケイ素原子に結合したアルケニル基1モルに対し、
(2)成分中のケイ素原子に結合した水素原子(SiH
基)の量が0.5〜5モル、特に0.8〜2.5モル程
度となる量で配合することもできる。(3)成分の付加
反応触媒としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金
酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、塩化白金
酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトアセテート
等の白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒等
の白金族金属触媒があげられる。この付加反応触媒の配
合量は触媒量とすることができ、通常、白金族金属とし
て、0.5〜1000ppm、特に1〜500ppm程
度が良い。
【0014】付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組
成物は、上記(1)、(2)、(3)成分により調製さ
れる。
【0015】一方、有機過酸化物硬化型オルガノポリシ
ロキサン組成物の(i)成分の1分子中に平均2個以上
のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン組成物
としては、(1)成分と同様のものを使用することがで
きる。また、(ii)成分の有機過酸化物としては、公
知のものを使用することができる。例えば、ベンゾイル
パーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキ
サイド、p−メチルベンゾイルパーオキサイド、o−メ
チルベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクミルパー
オキサイド、2,5−ジメチル−ビス(2,4−t−ブ
チルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、t−ブチルパーベンゾエート、1,1−ビス(t
−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシロキサ
ン、1,6−ビス(t−ブチルパーオキシカルボキシ)
ヘキサン等があげられる。有機過酸化物の配合量は、触
媒量であり、通常、(i)成分のオルガノポリシロキサ
ン100重量部に対し、0.01〜10重量部とするこ
とができる。有機過酸化物硬化型オルガノポリシロキサ
ン組成物は、(i)、(ii)成分により調製される。
【0016】本発明においては、(A)成分の熱硬化性
オルガノポリシロキサン組成物に、(B)成分として、
加熱により膨張可能な未膨張樹脂製微小フィラー又は既
に膨張した有機樹脂製微小中空フィラーを配合する。こ
のフィラーは、硬化ゴム内に気体部分を付与することに
より、スポンジゴムのように機能する。
【0017】フィラーは、塩化ビニルデン、アクリロニ
トリル、メタアクリロニトリル、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステルから選択されるモノマーの重合
体、又は上記モノマーの2種以上の共重合体により形成
されたものであることが好ましい。この場合、未膨張有
機樹脂製微小フィラーは、有機樹脂殻に揮発性物質又は
低沸点物質が内包されたものである。本発明において
は、未膨張の微小フィラーを加熱硬化と同時に膨張させ
て中空フィラーとするようにしても良く、予め膨張させ
た中空フィラーを配合するようにしても良い.この中空
フィラーを配合する場合、中空フィラーの強度を向上さ
せるため、表面に無機質フィラー等を付着させたものを
配合することができる。
【0018】微小中空フィラーは、膨張後に平均粒径が
φ10〜φ300μm、好ましくはφ50〜φ200μ
m程度の大きさになるのが良い。これは、φ300μm
よりも大きい場合には、成形時の圧力で中空フィラーが
破壊され、空間を形成することができなかったり、耐久
性が低下の恐れがある。微小中空フィラーの平均粒径
は、例えばレーザー光回析法による粒度分布測定装置に
よる重量平均値(又はメジアン径)等として求めること
ができる。配合量については、オルガノポリシロキサン
組成物100重量部に対し、0.1〜30重量部、好ま
しくは0.2〜20重量部で、体積比で30%〜80%
となるように配合すると良い。これは、10%未満の場
合、連泡タイプの絶縁性シリコーン弾性体を得ることが
できなくなるからである。また、80%を超えると、成
形や配合が困難化するだけでなく、ゴム弾性に欠ける脆
い成形物になる恐れがあるからである。
【0019】本発明においては、連泡化剤である(C)
成分の多価アルコール及びその誘導体の一種又は二種以
上を配合する。この(C)成分は、圧縮永久歪を改善す
るよう機能する。多価アルコールは、分子中にアルコー
ル性水酸基を少なくとも2個有する単量体又はそのオリ
ゴマー若しくはポリマーからなる。例えば、グリセリ
ン、エチレングリコール、ポロピレングレコール、ペン
タエリスリトール、グリセリン−α−モノクロロヒドリ
ン等や、これらをオリゴマーないしポリマー、例えばジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロ
ピレングレコール、ポリエチレングレコール、ポリプロ
ピレングレコール、ポリグリセリン等があげられる。な
お、これらのオリゴマーないしポリマーは、その重合度
が2〜10、特には2〜5程度のものが低圧縮永久歪性
の観点から最適である。
【0020】多価アルコールの誘導体としては、エチレ
ングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール
モノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテ
ル等の部分エーテル化物、グリセリンモノアセテート、
グリセリンジアセテート、エチレングリコールモノアセ
テート等の部分エステル化物、あるいは部分シリル化物
等の分子中に少なくとも1個の残存アルコール性水酸基
を有する単量体又はそのオリゴマーないしはポリマーが
あげられる。誘導体のオリゴマーないしはポリマーにお
いても、同様の理由で重合度は2〜10、特には2〜5
程度が好ましい。
【0021】(C)成分の多価アルコール又は誘導体の
配合量は、オルガノポリシロキサン組成物100重量部
に対して、0.5〜50重量部、好ましくは1〜40重
量部である。これは、少なすぎる場合は、その低圧縮永
久歪特性を付与する効果が十分発揮されず、また、多す
ぎる場合は、ゴム材料への影響が大きく、例えばゴム硬
度や引っ張り強度・引き裂き強度が低下したり、硬化性
が劣化するからである。また、(C)成分を配合するこ
とにより、研磨パッドの連泡化率が30〜65%、より
好ましくは40〜60%となるように調製することでシ
リコーンゴム特性を損なうことなく、スポンジとしての
機能を有する。
【0022】絶縁性シリコーンゴム材料には、上記必須
成分に加え、成形品の機械的強度、耐熱性、難燃性の向
上を図るため、本願の効果を損なわない範囲で各種の充
填剤を配合することができる。この充填剤としては、例
えば沈殿シリカ、焼成シリカのような補強性充填剤、粉
砕石英、珪藻土、アスベスト、アミノケイ酸、酸化鉄、
酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化セ
リウムのような非補強性充填剤があげられ、そのままで
も良いし、ヘキサメチルシラザン、トリメチルクロロシ
ラン、ポリメチルシロキサンのような有機ケイ素化合物
で表面処理したものでも良い。
【0023】本発明に係わる絶縁性シリコーン弾性体を
製造する場合、上記成分からなる絶縁性シリコーンゴム
材料を金型に充填し、120〜1600℃の熱を3〜1
0分加えれば、(A)成分の熱硬化性オルガノポリシロ
キサン組成物100重量部が硬化するとともに、(B)
成分の熱による膨張可能な未膨張有機樹脂製微小フィラ
ー又は膨張有機樹脂製微小中空フィラーに、(C)成分
の多価アルコールとその誘導体の一種又は二種以上が穴
を開けることにより、連泡タイプの絶縁性シリコーン弾
性体を成形することができる。この際、圧力は可能な限
り作用しないように配慮する。これは、成形時に中空フ
ィラーが圧力で破壊されないようにするためである。こ
れは、絶縁性シリコーン弾性体が、化学的反応によりガ
スを発生させ連泡を作るのでなく、予め微小中空フィラ
ーを含有させてあり、この微小中空フィラーによりあた
かも連泡が形成されたようになり、スポンジ状のシリコ
ーン弾性体となる。しかも、ガスが発生しない製造方法
(発泡剤を用いない製造方法)によることから成形時の
温度を厳密に管理する必要も無く、また、人体や環境に
対する悪影響をなんら考慮する必要がない。
【0024】この様にして製造された絶縁性シリコーン
弾性体は、シリコーンゴムの圧縮永久歪特性を損なうこ
となく、また連泡間の空間が外部との間で空気を流通さ
せ圧縮永久歪が低くおさえられ3〜10%の範囲内とさ
れる。圧縮永久歪が良いことから、ウエハーの研磨にお
いて、この絶縁性シリコーン弾性体による研磨パッド
は、加圧しながら研磨することから被研磨体のウエハー
の大きさ、研磨機の大きさ(ウエハーの搭載数)によ
り、研磨パッドの硬さを中空フィラーの配合量を選択す
ることにより調製することができる。しかも、圧縮永久
歪がよいことから、繰り返し使用が可能であり、研磨パ
ッドの交換回数が少なくてすむ経済的効果がある。
【0025】研磨時は、研磨剤(スリラー)または研磨
液をウエハー表面に供給しながら、加圧し研磨パッド及
びウエハーを回転させ研磨するが、研磨パッドが上記絶
縁性シリコーン弾性体であることから、耐薬品性が良好
で研磨剤、研磨液に使用されている溶液に対してより耐
久性がある。研磨剤としては、一般的には微細な砥粒が
含有された酸性またはアルカリ性液、又は過酸化水素水
液に、pH調整液を配合して用いられる。研磨パッドの
厚さは、ウエハーの大きさにもよるが、絶縁性シリコー
ン弾性体を1〜5mm、好ましくは1〜3mm程度がよ
いが、取り扱い性、研磨時の平坦性を考慮し非研磨面側
にシリコーンゴムシート(ゴム硬度60〜70°H)を
積層一体化するとよい。絶縁性シリコーン弾性体が、薄
いことで一般的には研磨剤は凝集しやすいので、絶縁性
シリコーン弾性体を洗浄することにより連泡内の研磨材
を洗浄でき凝集することを防げ、しかも圧縮永久歪がよ
いことから圧縮しての研磨作業による絶縁性シリコーン
弾性体の厚み平坦性が保てることができる。また、この
絶縁性シリコーン弾性体は、金型に上記材料を充填し加
熱加圧で成形できることから、発泡剤を用いた場合より
成形品の平坦性、厚み精度がよい。
【0026】
【実施例】1.(A)熱硬化性オルガノポリシロキサン
組成物100重量部、(B)膨張有機樹脂製微小中空フ
ィラー3重量部、及び(C)連泡化剤4重量部をシリコ
ーンゴム材料として混連した。得られたシリコーンゴム
材料を金型(内径:厚さ2mm、半径20cm)に充填
し、1Kg/cmの加圧で、120℃の熱を10分間
加え連泡タイプの絶縁性シリコーン弾性体からなる研磨
パッドを成形した。この研磨パッドを、一般的な小型研
磨機の研磨定盤に搭載しウエハーを研磨したところ、何
ら問題なくウエハーの表面が研磨でき、表面粗さを測定
したところ、平均1.6μmであった。さらに、圧縮永
久歪が4%とよく、研磨後も研磨パッドの厚さ変化がな
く再使用ができた。
【0027】2.上記実施例1と同様にして、厚さ1m
m、半径20cmの絶縁性シリコーン弾性体を成形し、
さらに片側に絶縁性シリコーンゴムシート(厚さ1m
m、ゴム硬度60°H)を接着した研磨パッドを得た。
この研磨パッドを用いた研磨も、何ら問題なくウエハー
の表面が研磨でき、表面粗さを測定したところ、平均
1.3μmであった。さらに、圧縮永久歪が5%とよ
く、研磨後も研磨パッドの厚さ変化がなく再使用ができ
た。
【0028】
【発明の効果】本発明の研磨パッドは、成形時に発泡剤
を用いないことから、成形温度を厳密に管理する必要も
無く、さらに、研磨パッドの平坦性、厚み精度がよく、
また、人体や環境に対する悪影響をなんら考慮する必要
がないので環境にも優しい。また、圧縮永久歪がよいこ
とから、繰り返し使用が可能であり、研磨パッドの交換
回数が少なくてすむ経済的効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の研磨パッドの断面を示す略図である。
【図2】本発明の研磨パッドを用いた一般的な研磨機を
示す略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/12 C08L 101/12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱硬化性オルガノポリシロキサン組成物1
    00重量部、(B)熱により膨張可能な未膨張有機樹脂
    製微小フィラー又は膨張有機樹脂製微小中空フィラー
    0.1〜50重量部、(C)多価アルコール及びその誘
    導体の1種又は2種以上0.5〜50重量部を含有した
    シリコーンゴム材料からなることを特徴とする研磨用パ
    ッド。
  2. 【請求項2】上記シリコーンゴム材料に含有される微小
    中空フィラーの平均粒径を10〜300μmの大きさと
    した請求項1記載の研磨用パッド。
  3. 【請求項3】上記研磨用パッドの圧縮永久歪特性が3〜
    10%とした請求項1又は2記載の研磨用パッド。
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