JP4168225B2 - 低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法 - Google Patents

低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性に優れる低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
加熱硬化型液状シリコーンゴム組成物は成形性に優れ、成形後は耐熱性、耐候性、電気絶縁性等に優れた硬化物を与えることから種々の分野で使用されている。また、一方でシリコーンゴムスポンジは、シリコーンゴムの耐熱性、耐候性、電気絶縁性等の優れた性能を持ちながら軽量化が可能であるばかりか、成形物中に気体を含むことからその体積収縮を利用した衝撃吸収材(クッション材)としての用途、更には気体を内包することによる低熱伝導性を利用した断熱あるいは蓄熱材料としての用途など、多方面での利用が可能である。
【0003】
このようなシリコーンゴムスポンジを得る方法としては、熱分解型発泡剤を添加する方法や硬化時に副生する水素ガスを利用する方法などがあるが、熱分解型発泡剤を添加する方法は、その分解ガスの毒性や臭いが問題点とされており、また硬化触媒に白金触媒を使用するものでは発泡剤による硬化阻害が問題とされていた。また、硬化時に副生する水素ガスを利用する方法においては、水素ガスの爆発性、未硬化物の保存時の取り扱いに注意を要するなどの問題があった。更にガスを発生する方法では、特にシリコーンゴム組成物が液状の組成物である際に、均一にコントロールされた気泡を得るのが難しいという問題点があった。このような点を改良する方法としては、ガラス、セラミックス等の無機物の中空粉体をゴム中に含有したものが知られているが、比重が大きいため軽量化には十分に寄与せず、また無機材質であるがために熱伝導率の低下も不十分であった。また、有機樹脂からなる中空フィラーを添加する方法も知られているが、耐熱性が不十分なために上記の各種用途において、経時的に成形物の物性が大きく変化してしまい、シリコーンゴムの耐熱性を生かせなくなってしまうものであった。
【0004】
本発明は上記事情を改善したもので、取り扱い性等に問題を生じることなく、簡単かつ確実に耐熱性に優れたスポンジ状のシリコーンゴムを得ることができる低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、有機樹脂製の中空フィラーを含有する熱硬化型シリコーンゴム組成物を、前記有機樹脂製中空フィラーが破壊されない条件下で成形した後、2次キュア工程において有機樹脂製中空フィラーを破壊すること、特に、有機樹脂の軟化点未満の温度で成形した後、有機樹脂の軟化点以上の温度で2次キュアする工程において前記有機樹脂製中空フィラーを破壊すること、又は、有機樹脂の軟化点から20℃を超えない該軟化点以上の温度で14分以内で成形した後、有機樹脂の軟化点以上の温度で15分以上2次キュアする工程において前記有機樹脂製中空フィラーを破壊することにより、シリコーンゴムをいわゆるスポンジ状態とすることで、実使用時に中空フィラーの破壊による物性変化を回避することができ、これによって耐熱性の優れた低比重シリコーンゴム弾性体が得られることを知見し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、下記低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法を提供する。
請求項1:所定の粒子径と比重に膨張された有機樹脂製の中空フィラーを含有する熱硬化型シリコーンゴム組成物を、前記有機樹脂製中空フィラーが破壊されない条件下で1次硬化、成形した後、2次キュア工程において前記有機樹脂製中空フィラーを破壊することを特徴とする低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
請求項2:有機樹脂の軟化点未満の温度で成形した後、前記有機樹脂の軟化点以上の温度で2次キュアすることを特徴とする請求項1記載の低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
請求項3:有機樹脂の軟化点から20℃を超えない該軟化点以上の温度で14分以内で成形した後、前記有機樹脂の軟化点以上の温度で15分以上2次キュアすることを特徴とする請求項1記載の低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
請求項4:熱硬化型シリコーンゴム組成物が、シリコーンゴム組成物100重量部に対し平均粒子径が200μm以下の有機樹脂製中空フィラーを0.1〜20重量部含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
請求項5:有機樹脂製中空フィラーが、比重0.01〜0.5、平均粒子径が10〜200μmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
請求項6:熱硬化型シリコーンゴム組成物が、付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物又は過酸化物硬化型オルガノポリシロキサン組成物である請求項1乃至5のいずれか1項記載の低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
請求項7:熱硬化型シリコーンゴム組成物が、
(1)一分子中に珪素原子と結合するアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100重量部、
(2)一分子中に珪素原子と結合する水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン 0.1〜50重量部、
(3)付加反応触媒 触媒量
を主成分とする付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物である請求項記載の低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
請求項8:熱硬化型シリコーンゴム組成物
(1)一分子中に珪素原子と結合するアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100重量部、
(4)有機過酸化物 触媒量
を主成分とする過酸化物硬化型オルガノポリシロキサン組成物である請求項記載の低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
請求項9:有機樹脂製中空フィラーが、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合物並びにこれらのうち2種類以上の共重合物から選ばれるものであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項記載の低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
請求項10:有機樹脂製中空フィラーの軟化点が、100〜200℃の範囲であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項記載の低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
【0006】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法は、有機樹脂製の中空フィラーを含有する熱硬化型シリコーンゴム組成物を、前記有機樹脂製中空フィラーが破壊されない条件下で成形した後、2次キュア工程において前記有機樹脂製中空フィラーを破壊するものである。
【0007】
この場合、有機樹脂の軟化点未満の温度で成形した後、前記有機樹脂の軟化点以上の温度で2次キュアすること、又は、有機樹脂の軟化点から20℃を超えない該軟化点以上の温度で14分以内で成形した後、前記有機樹脂の軟化点以上の温度で15分以上2次キュアすることにより、低比重シリコーンゴム弾性体を製造することが好ましい。
【0008】
ここで、熱硬化型シリコーンゴム組成物としては、付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物又は過酸化物硬化型オルガノポリシロキサン組成物が好適に用いられる。この場合、付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物としては、
(1)一分子中に珪素原子と結合するアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100重量部、
(2)一分子中に珪素原子と結合する水素原子(SiH基)を少なくとも2個、好ましくは3個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン0.1〜50重量部、
(3)付加反応触媒 触媒量
を主成分としたものが使用され、また、過酸化物硬化型オルガノポリシロキサン組成物としては、
(1)一分子中に珪素原子と結合するアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100重量部、
(4)有機過酸化物 触媒量
を主成分としたものが使用される。
【0009】
上記(1)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンとしては、下記平均組成式(1)
1 aSiO(4-a)/2 (1)
で示されるものを使用することができる。
【0010】
式中、R1は互いに同一又は異種の炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基であり、aは1.5〜2.8、好ましくは1.8〜2.5、より好ましくは1.95〜2.05の範囲の正数である。ここで、上記R1で示されるケイ素原子に結合した非置換又は置換の一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられる。
【0011】
この場合、R1のうち少なくとも2個はアルケニル基(炭素数2〜8のものが好ましく、更に好ましくは2〜6)であることが必要である。なお、アルケニル基の含有量は、全有機基R1中0.001〜20モル%、特に0.01〜10モル%とすることが好ましい。このアルケニル基は、分子鎖末端のケイ素原子に結合していても、分子鎖途中のケイ素原子に結合していても、両者に結合していてもよい。
【0012】
このオルガノポリシロキサンの構造は、通常は、主鎖がジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された基本的には直鎖状構造を有するが、部分的には分岐状の構造、環状構造などであってもよい。分子量については、特に限定なく、粘度の低い液状のものから、粘度の高い生ゴム状(ガム状)のものまで使用できるが、硬化してゴム状弾性体になるためには、25℃での粘度が、100センチポイズ以上であり、通常100〜10,000,000センチポイズ、特に500〜1,000,000センチポイズであることが好ましい。
【0013】
付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物にあっては、上記(1)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンと共に、(2)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサン及び(3)成分の付加反応触媒を含む。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、分子中のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)が付加反応触媒の存在下に、アルケニル基含有オルガノポリシロキサン中のケイ素原子に結合したアルケニル基とヒドロシリル化付加反応により架橋して組成物を硬化させる硬化剤として作用するものである。
【0014】
オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、下記平均組成式(2)
2 bcSiO(4-b-c)/2 (2)
で示されるものが好適に用いられる。
【0015】
式中、R2は炭素数1〜10の非置換又は置換の一価炭化水素基である。また、bは0.7〜2.1、cは0.001〜1.0で、かつb+cは0.8〜3.0を満足する正数である。
【0016】
ここで、R2は、炭素数1〜10、特に1〜8の非置換又は置換の一価炭化水素基であり、上記R1で例示した基と同様の基、好ましくは脂肪族不飽和結合を含まないものを挙げることができ、特にアルキル基、アリール基、アラルキル基、置換アルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などが好ましいものとして挙げられる。bは0.7≦b≦2.1、好ましくは1≦b≦2、cは0.001≦c≦1.0、好ましくは0.01≦c≦1.0の正数であり、b+cは0.8≦b+c≦3.0、好ましくは1≦b+c≦2.4であり、分子構造としては直鎖状、環状、分岐状、三次元網状のいずれの状態であってもよく、SiH基(即ち、ケイ素原子に結合した水素原子)は分子鎖の末端に存在しても分子鎖途中に存在してもよく、この両方に存在していてもよい。分子量に特に限定はないが、25℃での粘度が0.5〜1,000センチポイズ、特に3〜500センチポイズの範囲であることが好ましい。なお、SiH基は一分子中に2個以上、好ましくは3個以上有することが必要であり、また一分子中に200個以下、特に100個以下であることが好ましい。
【0017】
上記のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとして具体的には、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、メチルハイドロジェン環状ポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位と(CH33SiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C653SiO1/2単位とからなる共重合体などが挙げられる。
【0018】
このオルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、上記アルケニル基含有オルガノポリシロキサン(ベースポリマー)100部(重量部、以下同じ)に対して0.1〜50部、特に0.3〜30部とすることが好ましい。またこの場合、オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、そのケイ素原子結合水素原子(即ち、SiH基)の数と、ベースポリマー中のケイ素原子結合アルケニル基の数との比率が0.4:1〜4:1となるような量が好ましく、より好ましくは0.8:1〜3:1となるような量である。
【0019】
本発明の付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物には、付加反応触媒として、白金族金属を触媒金属として含有する単体、化合物、及びそれらの錯体などを用いることができる。具体的には、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と一価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトアセテートなどの白金系触媒、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等のパラジウム系触媒、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ロジウム等のロジウム系触媒などが挙げられる。なおこの付加反応触媒の配合量は触媒量とすることができ、通常、上記アルケニル基含有オルガノポリシロキサンとオルガノハイドロジェンポリシロキサンとの合計量に対して、白金族金属として0.1〜1,000ppmとするのが望ましいが、より好ましくは1〜200ppmである。0.1ppm未満であると組成物の硬化が十分に進行しない場合が多く、1,000ppmを超えるとコスト高になる。
【0020】
一方、過酸化物硬化型オルガノポリシロキサン組成物は、上記(1)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンと硬化触媒として有機過酸化物とを主成分とするが、有機過酸化物としては、従来公知のものを使用することができ、例えばベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、p−メチルベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−ビス(2,5−t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,6−ビス(t−ブチルパーオキシカルボキシ)ヘキサン等が挙げられる。
【0021】
有機過酸化物の配合量は、触媒量であり、通常、(1)成分のオルガノポリシロキサン100部に対して0.01〜10部とすることができる。
【0022】
なお、上記シリコーンゴム組成物には、その他の成分として、必要に応じて、シリカ微粒子(例えば、表面が非処理あるいは有機ケイ素化合物で処理された、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、溶融シリカ、破砕シリカ、結晶性シリカ、ゾル−ゲル法による球状シリカなど)、炭酸カルシウムのような充填剤、補強剤となるシリコーン系のレジン、カーボンブラック、導電性亜鉛華、金属粉等の導電剤、窒素含有化合物やアセチレン化合物、リン化合物、ニトリル化合物、カルボキシレート、錫化合物、水銀化合物、硫黄化合物等のヒドロシリル化反応制御剤、酸化鉄、酸化セリウムのような耐熱剤、ジメチルシリコーンオイル等の内部離型剤、接着性付与剤、チクソ性付与剤等を配合することは任意とされる。
【0023】
本発明の熱硬化型シリコーンゴム組成物には、更に有機樹脂製の中空フィラーを配合する。ここで、中空フィラーとは、固形物(有機樹脂製の殻材)内に気体部分を持つことでスポンジゴムのように比重を低下させるもので、このような材料としては、フェノール樹脂バルーン、アクリロニトリル樹脂バルーン、塩化ビニリデン樹脂バルーンなど種々のものがあるが、軽量化・バルーン自体が弾性を持つことによるゴムのクッション性(耐衝撃性)、低熱伝導性などの点で、特に塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合物並びにこれらのうち2種類以上の共重合物から選ばれるものが好ましい。また、中空フィラーの強度を持たせるため等の理由でそれらの表面に無機フィラー等を付着させたものでもよい。但し、シリコーンゴム組成物内で十分な比重の低下、熱伝導率の低下などの機能を持たせるには、中空フィラーの真比重が0.01〜0.5、好ましくは0.01〜0.3であるものが好ましい。0.01より小さいと配合・取り扱いが難しいばかりか、中空フィラーの耐圧強度が不十分で、成型時(1次硬化時)に破壊してしまい、軽量化ができなくなるおそれがある。また、比重が0.5より大きいと、比重が十分に低下しなくなる場合がある。中空フィラーの平均粒子径は、200μm以下、好ましくは10〜200μm、更に好ましくは10〜150μmで、200μmより大きいと成型時(1次硬化時)の圧力により中空フィラーが破壊されて比重が高くなってしまったり、耐久性が低下してしまう場合がある。また、中空フィラーの軟化点については、100〜200℃、より好ましくは120〜180℃で、100℃より低いと、成形時のバルーン形状を保つのが難しいばかりか、保存時の形状安定性にも問題が生じてしまう場合があり、200℃より高いと2次キュアで中空フィラーを破壊する際のゴム自体への影響が大きくなってしまう場合がある。配合量は、オルガノポリシロキサン組成物100部に対し、0.1〜20部、好ましくは組成物全体に対して体積比で10〜80%となるよう配合するとよい。10%未満では比重の低下、熱伝導率の低下等が不十分で、また80%を超えると成形、配合が難しいだけでなく、成形物もゴム弾性のない脆いものとなってしまうおそれがある。このような所定の粒子径、比重に膨張された有機樹脂製の中空フィラーとしては、例えば、エクスパンセル社製のエクスパンセルDEシリーズ、松本油脂社製のマイクロスフィアーシリーズ等が挙げられる。なお、本発明において、平均粒子径は、例えばレーザー光回折法による重量平均値(あるいはメジアン径)等として求めることができる。
【0024】
而して、本発明においては、上記有機樹脂製の中空フィラーを含有する熱硬化型シリコーンゴム組成物を、有機樹脂製中空フィラーが破壊されない条件下で成形(1次硬化)した後、2次キュア(2次硬化)工程において該有機樹脂製中空フィラーを破壊することにより、加熱条件下においても経時での物性(比重、硬さ等)の変化が少なく耐熱性に優れると共に、例えば比重が1.0未満、好ましくは0.9以下、特に0.8以下である低比重のシリコーンゴム弾性体を製造することができるものである。この場合、成形(1次硬化)工程は常法によって行うことができ、またポストキュア(2次硬化)も常法を採用することができるが、有機樹脂製中空フィラーが破壊されない成形条件としては、例えば該有機樹脂の軟化点未満の温度、好ましくは該軟化点より5℃以下、より好ましくは10℃以下の温度で成形(1次硬化)する方法が挙げられ、この場合、成形時間には特に制限がなく、通常120分以内、好ましくは10秒〜30分程度でよい。また、該有機樹脂の軟化点から20℃、好ましくは10℃を超えない該軟化点以上の温度で14分以内(例えば5秒〜14分)、好ましくは10分以内(例えば10秒〜10分で成形する方法を採用してもよい。上記いずれの場合においても、成形圧力は50N/mm2以下、特に20N/mm2程度以下が好ましく、また成形温度の下限は60℃以上、好ましくは80℃以上でよい。
【0025】
一方、有機樹脂製中空フィラーを破壊するポストキュア(2次硬化)条件としては、例えば該有機樹脂の軟化点以上の温度、好ましくは該軟化点から10℃以上の温度、より好ましくは20℃以上の温度で硬化する方法が挙げられ、この場合、ポストキュア時間に特に制限はないが、通常は10分以上が好ましく、例えば15分〜100時間、特に20分〜50時間程度とすることが好ましい。なお、2次キュアの上限温度は280℃以下、特に250℃以下とすることが好ましい。
【0026】
なお、本発明において、有機樹脂製中空フィラーの殻材を構成する該有機樹脂の軟化点(軟化温度)は、下記の方法により測定されるものである。
【0027】
有機樹脂製の中空フィラーを室温(25℃)から所定の一定温度に保たれたオーブン(恒温槽)内に15分間放置した後室温(25℃)に戻し、オーブン内放置後の該中空フィラーの平均粒子径が、初期(オーブン内放置前)の平均粒子径に比べて20%以上小さくなる(収縮する)最低の温度を該有機樹脂の軟化点とする。なお、オーブン内放置前後の平均粒子径の値は、該中空フィラー100個以上(通常100〜200個程度)の電子顕微鏡写真の測定による数平均値とする。
【0028】
成形(1次硬化)工程において、有機樹脂製中空フィラーが破壊されてしまうと、例えば1.0未満、特に0.9以下の低比重であり、かつ、熱伝導率の低いシリコーンゴム弾性体を得ることができず、また、ポストキュア(2次硬化)において、有機樹脂製中空フィラーが十分破壊されないと、得られたシリコーンゴム弾性体が経時での物性変化が大きく、耐熱性に劣ったものとなる。
【0029】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例で部は重量部、%は質量%を示す。
【0030】
[実施例1]
両末端がジメチルビニルシロキシ基に封鎖された25℃での粘度が1万cps(センチポイズ)であるジメチルポリシロキサン(1)68部、比表面積が200m2/gであるヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル200)32部、ヘキサメチルジシラザン5部、ジビニルテトラメチルジシラザン0.5部、水2.0部を室温で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却してシリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベース50部に、両末端がジメチルビニルシロキシ基に封鎖された25℃での粘度が1,000cpsであるジメチルポリシロキサン(2)50部、比重0.04、平均粒子径40μm、軟化点が約150℃である熱可塑性樹脂製中空フィラー(エクスパンセル社製、Expance551DE)2部(組成物全体に対して34体積%に相当)をプラネタリーミキサーに入れ、30分撹拌を続けた後、更に架橋剤として両末端及び側鎖にSi−H基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(3)(重合度17、Si−H量0.0060mol/g)を3.5部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けてシリコーンゴム組成物を得た。このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1%)0.1部を混合し、成形圧力8N/mm2、120℃/10分のプレスキュアにより2mmのシートを得、これを更に180℃のオーブン内で2時間ポストキュアさせた。<JIS K6249>に基づき比重、硬さを測定した結果、及びこれを200℃のオーブン内で耐熱試験(2,10,30,100時間後の比重、硬さを測定)を行った結果を表1に示す。
【0031】
[実施例2]
実施例1のジメチルポリシロキサン(1)65部、比表面積が300m2/gであるヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル300)35部、ヘキサメチルジシラザン6部、ジビニルテトラメチルジシラザン0.5部、水2.0部を室温で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却してシリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベース50部に、両末端がジメチルビニルシロキシ基に封鎖された25℃での粘度が10万cpsであるジメチルポリシロキサン(4)50部、比重0.02、平均粒子径90μm、軟化点が約140℃である熱可塑性樹脂製中空フィラー(松本油脂社製、マイクロスフィアーF−80ED)1.2部(組成物全体に対して39体積%に相当)をプラネタリーミキサーに入れ、30分撹拌を続けた後、更に架橋剤として両末端及び側鎖にSi−H基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(3)(重合度17、Si−H量0.0060mol/g)を2.0部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部、及びポリエチレングリコール0.1部を添加し、15分撹拌を続けてシリコーンゴム組成物を得た。このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1%)0.1部を混合し、実施例1と同様にプレスキュア、ポストキュアにより2mmのシートを得、比重、硬さ及び耐熱性を測定した結果を表1に示す。
【0032】
[実施例3]
実施例1のジメチルポリシロキサン(1)70部、比表面積が200m2/gの沈降シリカ(日本シリカ工業社製、ニプシルLP)30部、ヘキサメチルジシラザン3部、ジビニルテトラメチルジシラザン0.5部、水1.0部を室温で30分混合後、150℃に昇温し、3時間撹拌を続け、冷却してシリコーンゴムベースを得た。このシリコーンゴムベース70部に、実施例1のジメチルポリシロキサン(2)30部、実施例2の熱可塑性樹脂製中空フィラー(松本油脂社製、マイクロスフィアーF−80ED)3.0部(組成物全体に対して62体積%に相当)をプラネタリーミキサーに入れ、30分撹拌を続けた後、更に架橋剤として両末端及び側鎖にSi−H基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(3)(重合度17、Si−H量0.0060mol/g)を3.2部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部を添加し、15分撹拌を続けてシリコーンゴム組成物を得た。このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1%)0.1部を混合し、実施例1と同様にプレスキュア、ポストキュアにより2mmのシートを得、比重、硬さ及び耐熱性を測定した結果を表1に示す。
【0033】
[実施例4]
実施例1のジメチルポリシロキサン(1)92部、比表面積が110m2/gである表面が疎水化処理されたヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジルR−972)8部、比重0.018、平均粒子径100μm、軟化点が約150℃である熱可塑性樹脂製中空フィラー(松本油脂社製、マイクロスフィアーF−100ED)2.5部(組成物全体に対して59体積%に相当)をプラネタリーミキサーに入れ、30分撹拌を続けた後、更に架橋剤として両末端及び側鎖にSi−H基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(3)(重合度17、Si−H量0.0060mol/g)を2.0部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部、ポリエチレンオキサイド0.2部を添加し、15分撹拌を続けてシリコーンゴム組成物を得た。このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1%)0.1部を混合し、実施例1と同様にプレスキュア、ポストキュアにより2mmのシートを得、比重、硬さ及び耐熱性を測定した結果を表1に示す。
【0034】
[実施例5]
実施例1のジメチルポリシロキサン(1)92部、比表面積が110m2/gである表面が疎水化処理されたヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジルR−972)8部、比重0.13、平均粒子径100μm、軟化点が約160℃である表面が炭酸カルシウムでコートされた熱可塑性樹脂製中空フィラー(松本油脂社製、マイクロスフィアーMFL−100CA)13部(組成物全体に対して51体積%に相当)をプラネタリーミキサーに入れ、30分撹拌を続けた後、更に架橋剤として両末端及び側鎖にSi−H基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(3)(重合度17、Si−H量0.0060mol/g)を2.0部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05部、ポリエチレンオキサイド0.2部を添加し、15分撹拌を続けてシリコーンゴム組成物を得た。このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1%)0.1部を混合し、実施例1と同様にプレスキュア、ポストキュアにより2mmのシートを得、比重、硬さ及び耐熱性を測定した結果を表1に示す。
【0035】
[実施例6]
両末端がトリビニルシロキシ基に封鎖された25℃での粘度が1万cpsであるジメチルポリシロキサン(5)92部、比表面積が110m2/gである表面が疎水化処理されたヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジルR−972)10部、比重0.018、平均粒子径100μm、軟化点が約150℃である熱可塑性樹脂製中空フィラー(松本油脂社製、マイクロスフィアーF−100ED)2.5部(組成物全体に対して59体積%に相当)をプラネタリーミキサーに入れ、30分撹拌を続けた後、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート(日本油脂株式会社製、パーブチルI)1.0部を添加し、15分撹拌を続けてシリコーンゴム組成物を得た。このシリコーンゴム組成物を実施例1と同様にプレスキュア、ポストキュアにより2mmのシートを得、比重、硬さ及び耐熱性を測定した結果を表1に示す。
【0036】
[比較例1]
実施例1でプレスキュアにより硬化させた2mmシートを、ポストキュアせずにそのまま比重、硬さを測定し、初期値とした。これを実施例1と同様に耐熱性を測定した結果を表2に示す。
【0037】
[比較例2]
実施例2でプレスキュアにより硬化させた2mmシートを、ポストキュアせずにそのまま比重、硬さを測定し、初期値とした。これを実施例1と同様に耐熱性を測定した結果を表2に示す。
【0038】
[比較例3]
実施例3でプレスキュアにより硬化させた2mmシートを、ポストキュアせずにそのまま比重、硬さを測定し、初期値とした。これを実施例1と同様に耐熱性を測定した結果を表2に示す。
【0039】
[比較例4]
実施例4でプレスキュアにより硬化させた2mmシートを、ポストキュアせずにそのまま比重、硬さを測定し、初期値とした。これを実施例1と同様に耐熱性を測定した結果を表2に示す。
【0040】
[比較例5]
実施例5でプレスキュアにより硬化させた2mmシートを、ポストキュアせずにそのまま比重、硬さを測定し、初期値とした。これを実施例1と同様に耐熱性を測定した結果を表2に示す。
【0041】
[比較例6]
実施例6でプレスキュアにより硬化させた2mmシートを、ポストキュアせずにそのまま比重、硬さを測定し、初期値とした。これを実施例1と同様に耐熱性を測定した結果を表2に示す。
【0042】
[比較例7]
実施例1でプレスキュアにより硬化させた2mmシートを、130℃のオーブン内で4時間ポストキュアをした後、比重、硬さを測定し、初期値とした。これを実施例1と同様に耐熱性を測定した結果を表3に示す。表1〜3の結果から、実施例1〜6においては、ポストキュア後の初期から耐熱性試験100時間後まで、シリコーンゴム硬化物の比重、硬さには、殆ど変化が見られないのに対して、比較例1〜7においては、耐熱性試験2時間で既に、比重、硬さが大きく変化していることがわかる。
【0043】
また、実施例2のポストキュア後、比較例2の1次成形(プレスキュア)後の電子顕微鏡写真(倍率75倍)をそれぞれ図1、図2として示す。これらの図から、中空フィラーがポストキュア前後で破壊されている様子がはっきり分かる。
【0044】
【表1】
Figure 0004168225
【0045】
【表2】
Figure 0004168225
【0046】
【表3】
Figure 0004168225
【0047】
[実施例7]
実施例1のシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1%)0.1部を混合し、成形圧力8N/mm2、160℃/10分のプレスキュアにより厚さ2mmのシートを得、これを更に200℃のオーブン内で2時間ポストキュアさせたものにつき比重、硬さを測定し、初期値とした。また、実施例1と同様に耐熱性を測定した結果を表4に示す。
[比較例8]
実施例1のシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1%)0.1部を混合し、成形圧力8N/mm2、200℃/15分のプレスキュアにより厚さ2mmのシートを得、これを更に200℃のオーブン内で2時間ポストキュアさせたものにつき比重、硬さを測定し、初期値とした。また、実施例1と同様に耐熱性を測定した結果を表4に示す。なお、比較例8のシートは1次成形工程で既にバルーンが破壊されているために低重合度ゴム弾性体を得ることができなかった。
【0048】
【表4】
Figure 0004168225
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、耐熱性に優れ、物性の経時変化の少ない低比重シリコーンゴム弾性体を簡単かつ作業上の問題なく確実に製造し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2のポストキュア後の顕微鏡写真である。
【図2】比較例2のプレスキュア(1次成形)後の顕微鏡写真である。

Claims (10)

  1. 所定の粒子径と比重に膨張された有機樹脂製の中空フィラーを含有する熱硬化型シリコーンゴム組成物を、前記有機樹脂製中空フィラーが破壊されない条件下で1次硬化、成形した後、2次キュア工程において前記有機樹脂製中空フィラーを破壊することを特徴とする低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
  2. 有機樹脂の軟化点未満の温度で成形した後、前記有機樹脂の軟化点以上の温度で2次キュアすることを特徴とする請求項1記載の低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
  3. 有機樹脂の軟化点から20℃を超えない該軟化点以上の温度で14分以内で成形した後、前記有機樹脂の軟化点以上の温度で15分以上2次キュアすることを特徴とする請求項1記載の低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
  4. 熱硬化型シリコーンゴム組成物が、シリコーンゴム組成物100重量部に対し平均粒子径が200μm以下の有機樹脂製中空フィラーを0.1〜20重量部含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
  5. 有機樹脂製中空フィラーが、比重0.01〜0.5、平均粒子径が10〜200μmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
  6. 熱硬化型シリコーンゴム組成物が、付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物又は過酸化物硬化型オルガノポリシロキサン組成物である請求項1乃至5のいずれか1項記載の低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
  7. 熱硬化型シリコーンゴム組成物が、
    (1)一分子中に珪素原子と結合するアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100重量部、
    (2)一分子中に珪素原子と結合する水素原子を少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン 0.1〜50重量部、
    (3)付加反応触媒 触媒量
    を主成分とする付加硬化型オルガノポリシロキサン組成物である請求項記載の低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
  8. 熱硬化型シリコーンゴム組成物
    (1)一分子中に珪素原子と結合するアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン 100重量部、
    (4)有機過酸化物 触媒量
    を主成分とする過酸化物硬化型オルガノポリシロキサン組成物である請求項記載の低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
  9. 有機樹脂製中空フィラーが、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合物並びにこれらのうち2種類以上の共重合物から選ばれるものであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項記載の低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
  10. 有機樹脂製中空フィラーの軟化点が、100〜200℃の範囲であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項記載の低比重シリコーンゴム弾性体の製造方法。
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